JP2018094518A - 対向衝突処理装置及び対向衝突処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流体同士の衝突により微粒子化を行う効率を高くし、現実的に工業的生産ラインで簡便に実施することが可能な対向衝突処理装置を提供する。【解決手段】 各ノズルチップ9a,9bからの噴射を試行し、ノズルキャップ15の螺子17を緩め、ノズルホルダ8bを回動させ、ノズルチップ9bを噴射方向Yは一定とし、不変とした状態で噴射方向Yを回動中心として回動する。その結果、円筒状本体保護リング3の円筒中心軸A近傍で必ず角度を有して交差する交差ポイントZが存在し、そのポイントZを見いだした時点でノズルホルダ8bの回動を止める。【選択図】 図1

Description

本発明は、流体同士の衝突を利用して、乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/又は粉砕による流体の微粒子化を行う対向衝突処理装置に関するものである。
セルロースは、天然で繊維形態として、植物、例えば、広葉樹や針葉樹などの木本植物、及び竹や葦などの草本植物、ホヤに代表される一部の動物、および酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されることが知られている。このセルロース分子が繊維状に集合した構造を有するものをセルロースファイバーと呼ぶ。特に繊維幅が100nm以下でアスペクト比が100以上のセルロースファイバーは一般的にセルロースナノファイバー(CNF)と呼ばれ、軽量、高強度、低熱膨張率等の優れた性質を有する。
天然においてCNFは、酢酸菌に代表される一部の菌類等によって産生されたCNFを除くと、単繊維として存在しない。CNFの殆どはCNF間の水素結合に代表される相互作用によって強固に集合したマイクロサイズの繊維幅を有した状態で存在する。そのマイクロサイズの繊維幅を有した繊維もさらに高次の集合体として存在する。
製紙の過程では、これらの繊維集合体である木材を化学パルプ化法の一つであるクラフト蒸解法に代表されるパルプ化法によって、マイクロサイズの繊維幅を有するパルプの状態にまで解繊し、これを原料に紙を製造している。このパルプの繊維幅は、原料によって異なるが、広葉樹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm、針葉樹を原料とした晒クラフトパルプで20−80μm、竹を原料とした晒クラフトパルプで5−20μm程度である。
前述のとおりこれらマイクロサイズの繊維幅を有するパルプは、CNFが水素結合に代表される相互作用によって強固に集合した繊維状の形態を有する単繊維の集合体であり、さらに解繊を進めることによってナノサイズの繊維幅を有するCNFを得ることができる。
このCNFの物理的調製方法である水中対向衝突法は、特許文献1にも開示されているように、水に懸濁した天然セルロース繊維をチャンバ(図5:107)内で相対する二つのノズル(図5:108a,108b)に導入し、これらのノズルから一点に向かって噴射、衝突させる手法である(図5)。この手法によれば、天然微結晶セルロース繊維(例えば、フナセル)の懸濁水を対向衝突させ、その表面をナノフィブリル化させて引き剥がし、キャリアーである水との親和性を向上させることによって、最終的には溶解に近い状態に至らせることが可能となる。図5に示される装置は液体循環型となっており、タンク(図5:109)、プランジャ(図5:110)、対向する二つのノズル(図5:108a,108b)、必要に応じて熱交換器(図5:111)を備え、水中に分散させた微粒子を二つのノズルに導入し高圧下で合い対するノズル(図5:108a,108b)から噴射して水中で対向衝突させる。この手法では天然セルロース繊維の他には水しか使用せず、繊維間の相互作用のみを解裂させることによってナノ微細化を行うためセルロース分子の構造変化がなく、解裂に伴う重合度低下を最小限にした状態でナノ微細化品を得ることが可能となる。
この特許文献1にも開示された水中対向衝突法に用いる対向衝突処理装置に関し、特許文献2は噴射流体の衝突による乳化部の損傷を極力低減し、特にノズルには対向噴射流が直接衝突することのない改良された対向衝突処理装置を提供することを主目的とし、また、流体同士の衝突による乳化分散及び/又は流体同士の衝突を利用して破砕し微粒子化を行う効率を高くすることを目的として内部チャンバを有するハウジングと、前記内部チャンバ内に高圧流体を噴射するように前記ハウジングに取り付けられた第1ノズル手段と第2ノズル手段とを備え、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段は、互いの噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で角度を有して交差可能に各々の噴射方向が定められており、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段の少なくとも一方の噴射方向を調整するための調整機構を備えていることを特徴としている対向衝突処理装置を開示した。
特開2005−270891 特許3151706
特許文献1に示す方法では2つの相対するノズル108a,108bを用いており一方のノズル108aから噴射された高圧水流がもう一方のノズル108bに当たるとノズル自体が破損されるため、もう一方のノズル108bに当らないように角度をずらして配置する必要があった。そのため、その衝突エネルギーは最大値とはならずロスを招いていた。例えば、正面衝突の場合のエネルギーを100%とすると、角度を10°ずらした場合はcos10°≒98.5%のエネルギーとなってしまう。このロスはエネルギーコストのアップに繋がっていた。
また、ノズル108a,108bから噴射する噴流はどうしても円錐形に広がりノズル径よりも大きな水流径となってしまう。したがって効率を上げるためにはノズル同士の距離を可能な限り近づける必要が有る。しかしその様にノズル同士の距離を近づけると一方のノズル108aから噴射された高圧水流がもう一方のノズル108bに当たり破損する危険も格段に大きくなる。そこで、ノズル108a,108bからの 噴射流が相手のノズルを傷付けないようにするためには、ノズル同士の距離を一定以上離間させる必要があった。
さらに特許文献1に示す方法ではノズル108a,108bからの噴射流は水中を走るため、108a,108b同士の距離が離れるほど衝突エネルギーは小さくなってしまう。そのため微細化に必要なエネルギーを得るために、必要以上に噴射初期速度を上げないと必要な衝突エネルギーが得られない状態であった。このこともエネルギーコストを悪化させていた。
さらに、ノズル108a,108bからの噴射流の拡散を抑えることが重要であるため、精度の高い加工によって直進性を向上することが不可欠であり、これが消耗品であるノズル108a,108b自体のコストを増大する原因となっていた。
また、水流同士が衝突する場合には水のエネルギーで微細化する。そのエネルギーは共有結合力に比べて小さいため多糖の分子量(重合度)を低下させることはない。しかし、水流同士の衝突が無かったスラリの水流は硬い壁面に衝突するためスラリに含まれる多糖が機械的に微細化され分子量が低下してしまうことが欠点であった。
また、特許文献2の装置では、第1ノズル手段と第2ノズル手段の少なくとも一方の噴射方向を調整するための調整機構を備えてはいても、係る調整機構による噴射方向の調整は研究室的に、若しくは実験室的には可能であるとしても、現実的に工業的生産ラインで実施する場合には極めて不効率であるという問題がある。
具体的には、極めて微細な噴射方向の角度調整を手作業で行うことはそれ自体困難であり、しかも最善の角度の発見と、その発見された最善の角度に噴射方向を手作業で固定するという作業は、実際的には実施不能である。
本発明は、以上の従来技術の問題に鑑み、流体同士の衝突により微粒子化を行う効率を高くし、現実的に工業的生産ラインで簡便に実施することが可能な対向衝突処理装置及び対向衝突処理方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明の対向衝突処理装置は、本体保護リング内に高圧流体を噴射するように取り付けられた第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とを備え、前記各ノズル手段は、各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で交差角度を有して交差可能に各々の噴射方向が定められており、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化を行うことを特徴とする。
この様に第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とを備えるので、ノズルからの噴流は、他の2つのノズルに当たることがなく、各ノズル間の 距離を短くすることが出来る。
各ノズルを正三角形の各頂点に位置するように配置することができ、その場合、各ノズル手段の各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で120度の交差角度を有して交差するように各々の噴射方向を定めることができる。この場合のエネルギーは完全な対向衝突に対してcos60°であり、最大エネルギの1/2となる。しかし、衝突時は他の二つのノズルからの噴流と衝突するため1/2×2=1.0となり、噴射したエネルギーを100%利用できる。
またノズル間の距離は極限まで縮めることができるため水中を噴射流が走るときのエネルギーの低下を大きく抑えることができる。
前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段のうち少なくとも一のノズル手段は固定され、他のノズル手段には一定の噴射方向を回動中心として噴射方向を一定にして回動可能にするための回動機構が設けられる。
この様に一定の噴射方向を回動中心として噴射方向を一定にして回動可能にするための回動機構が設けられることによって、回動機構を設けたノズルを噴射方向を一定にして回動することによって、固定されたノズルからの噴射流、すなわちジェット水との衝突のジャストポイントに調整することが可能となる。その結果、第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段から噴射された高圧流体は、本体保護リング内の一点において互いに斜めから衝突し、このときの衝突力により流体の均質化及び/又は微粒子化が行われる。
回動機構が設けられたノズル手段は前記本体保護リングの中心軸上の一点に向かって高圧流体を噴射する位置から偏心して配置されるようにすることができる。
このように偏心して配置されることによって最初に噴射した時に、第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段から噴射されるジェット水同士が衝突しなくても、運転中に偏心させた側のノズルは回転できるので、運転しながらの状態でもドライバ等の工具によって容易に衝突のジャストポイントに調整することが可能となる。
前記本体保護リングには前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段からの噴射方向の延長線上に貫通孔を設けてある。これによって最初に噴射した時に、第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段から噴射されるジェット水同士が衝突しなくても、ジェット水は噴射方向の延長線上に位置する貫通孔から外に排出される。そのジェット水の排出量を見て回動機構を設けたノズルを噴射方向を一定にして回動することによって、固定されたノズルからの噴射流、すなわちジェット水との衝突のジャストポイントに調整する最適な位置を把握することができる。
前記本体保護リングには前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段からの噴射方向の延長線上又は噴射方向の延長線上に設けられた貫通孔の所要位置に圧力センサが設けられるようにすることができる。この圧力センサの信号によりデジタルでジャストポイントが判定できる。
またこの場合、操業中でも圧力センサの信号を常時モニタリングすることによって、ノズルの摩耗等による衝突点のズレ等の異常の検知が可能となる。
本発明の対向衝突処理装置による流体の微粒子化は、例えば、パルプ、水に懸濁した天然セルロース繊維等の多糖スラリをはじめとして、食品、化粧品、薬品、塗料、セラミックス、電子材料などの素材を対象に行うことができる。
また本発明の対向衝突処理方法は、本体保護リング内に高圧流体を噴射するように第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とを取り付け、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段は、互いの噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で角度を有して交差可能となるように各々の噴射方向を定め、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化を行うことを特徴とする。
ノズル手段は、高圧流体を噴射させ得る公知のノズルを適用することができる。
本発明の対向衝突処理装置によれば流体同士の衝突により微粒子化を行う効率を高くし、現実的に工業的生産ラインで簡便に適用することができる。
本発明の一実施の形態の対向衝突処理装置の断面図である。 図2(a)本発明の一実施の形態の対向衝突処理装置の断面図、(b)図2(a)に示す本実施の形態の対向衝突処理装置の側面図、である。 図2に示す本実施の形態の対向衝突処理装置の動作の態様を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態の対向衝突処理装置の説明図であり、(a)全体の関係を示す説明図、(b)(a)図のα部分拡大図である。 従来法の説明図。
以下、本発明の対向衝突処理装置の実施の形態につき説明する。
図1に示すように本実施の形態の対向衝突処理装置1は、本体保護リング3に対して多糖スラリを供給可能に配置される第1ノズル手段4と、同様に本体保護リング3に対して多糖スラリを供給可能に配置される第2ノズル手段5及び第3ノズル手段5aとを有する。
各ノズル手段4、5、5aは、各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で120度の交差角度a,b,cを有して交差可能に各々の噴射方向が定められている。
この第1ノズル手段4と第2ノズル手段5と第3ノズル手段5aとから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化を行うことができる。
以下の図2〜図4に示す本発明の対向衝突処理装置1の好ましい実施の形態の説明においては第3ノズル手段5aの図示を省略し、説明を簡明にするために第1ノズル手段4と第2ノズル手段5とによって本発明の実施の形態を説明する。しかし、本発明の実施の形態の対向衝突処理装置では図示説明は省略するものの第3ノズル手段5aは第2ノズル手段5と同一の態様で、かつ図1に示すように各ノズル手段4、5、5a各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で120度の交差角度a,b,cを有して交差可能に設けられる。
図2に示すように本実施の形態の対向衝突処理装置1は、第1ノズル手段4と、第2ノズル手段5(第3ノズル手段5a)とをケーシング2に固定されたチャンバ内の本体保護リング3に対して多糖スラリを供給可能に配置してなる。
ケーシング2にはその一端開口に図示しないタンクから供給される処理液入口を有する処理液供給チューブ6aがプラグ6bで螺子嵌めされ、他端開口には本体保護リング3内において衝突して微粒子化された処理液出口を形成する既処理液排出チューブ7aがプラグ7bで螺子嵌めされている。また、ケーシング2には、第1ノズル手段4と、第2ノズル手段5のそれぞれにノズルホルダ8a,8bが取り付けられ、各ノズルホルダ8a,8bには市販のノズルチップ9a,9bが装着される。各ノズルホルダ8a,8bは、ノズルキャップ15を介して螺子10a・・・,10b・・・によりケーシング2に固定されている。
またケーシング2には、この各々のノズルチップ9a,9bを処理液供給チューブ6aの処理液入口に繋ぐ流路11a,11bが形成されている。
本体保護リング3はケーシング2に対し着脱自在な断面円形の円筒状部材であり、その外側から内側に連通する一対の噴射孔12a,12bを備える。この一対の噴射孔12a,12bに対してノズルチップ9a,9bの噴射口を連通する態様で第1ノズル手段4と、第2ノズル手段5がそれぞれケーシング2に取り付けられる。
ノズルチップ9a,9bは噴射角度が水平から約15度下がった角度で、かつ、噴射軌跡が円筒状本体保護リング3の円筒中心軸A近傍で角度を有して交差可能となるように第1ノズル手段4と、第2ノズル手段5に対して固定されている。このノズルチップ9a,9bの噴射角度は、2つの噴射流が交差部分で衝突したときに流体力の損失が極力少なくなる角度に決定され、その噴射方向は固定され不変とされる。係る条件を満たす角度は装置の構成に合わせて決定することができる。このようにノズルチップ9a,9bから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化が行われる。
第1ノズル手段4と、第2ノズル手段5とのうち一方の第1ノズル手段4は本体保護リング3及び噴射方向Xに対し固定されている。他方の第2ノズル手段5には一定の噴射方向Yを回動中心として噴射方向Yを一定にしてノズルチップ9bを回動可能にするための回動機構であるノズルキャップ15を有している。
各ノズルチップ9a,9bの噴射口に対向する位置の本体保護リング3内壁に設けられた貫通孔13a,13bに連通する態様で本体保護リング3外側にはセラミックパイプを用いてなる排出導管18a,18bが取りつけられる。この排出導管18a,18bの端末には圧力センサ19a,19bが取りつけられる。
以上の実施の形態の対向衝突処理装置において、処理液供給チューブ6aから導入された高圧流体は、ケーシング2に設けられた流路11a,11bを通って各ノズルチップ9a,9bに向かい、ここから本体保護リング3の中心軸A上の一点に向かって噴射される。それによって本体保護リング3の中心軸A上の一点では各ノズルチップ9a,9bから噴射された高圧流体が互いに衝突して乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化が行われることが予定される。
しかし、組立精度などにより、各ノズルチップ9a,9bからの噴射流が加工精度等の影響で確実に最大効率の向きで中心軸A上の一点で交差することを保証することはできない。通常は最大効率の交差の方向とはずれて組みつけられる。
そこで各ノズルチップ9a,9bからの噴射を試行し、ノズルキャップ15の螺子17を緩めマイナスドライバ等によってノズルホルダ8bを回動することによって、ノズルチップ9bを噴射方向Yは一定とし、不変とした状態で噴射方向Yを回動中心として回動する。その結果、図4に示すように円筒状本体保護リング3の円筒中心軸A近傍で必ず角度を有して交差する交差ポイントZが存在し、そのポイントZを見いだした時点で螺子17によってノズルホルダ8bの回転位置を止める。
その交差ポイントZは以下のようにして特定する。
各ノズルチップ9a,9bの噴射口に対向する位置の本体保護リング3内壁に設けられた貫通孔13a,13bに連通する態様で本体保護リング3外側に取りつけられた排出導管18a,18bに各ノズルチップ9a,9bの噴射口からの噴射流のうち、相互に対向衝突せずに通過してきた噴射流を導入する。それによって、この排出導管18a,18bの端末に取りつけられた圧力センサ19a,19bによって、最も検知圧力が低い、すなわち各ノズルチップ9a,9bの噴射口からの噴射流のうち、相互に対向衝突せずに通過してきた噴射流が最も少ないタイミングでノズルホルダ8bの回動を止める。このようにして交差ポイントZを圧力センサ19a,19bからの検知データの数値によってデジタルに検知することができる。
図4は本発明の他の実施の形態の対向衝突処理装置の概念図である。
図4(a)(b)に示すように本実施の形態では前述の実施の形態に於ける第2ノズル手段5においてノズルチップ9bは、本体保護リング3の中心軸A上の一点に向かって噴射することを意図する実線で示す位置とは微少間隔をおいて意図的に偏心して破線で示す様に取りつけられる。
本実施の形態の対向衝突処理装置でも、前述の実施の形態と同様に各ノズルチップ9a,9bからの噴射を試行し、ノズルキャップ15の螺子17を緩めマイナスドライバ等の工具によってノズルホルダ8bを回動させ、ノズルチップ9bを噴射方向Yは一定とし、不変とした状態で噴射方向Yを回動中心として回動する。その結果、図3に示すように円筒状本体保護リング3の円筒中心軸A近傍で必ず角度を有して交差する交差ポイントZが存在し、その交差ポイントZを見いだした時点で螺子17を締め付けノズルホルダ8bの回動を止めることによって各ノズルチップ9a,9bの噴射口からの噴射流を最大効率で相互に対向衝突する位置に簡便に調整することができる。
第2ノズル手段5の偏心量は操業を通じて簡便で効率の良い偏心量を径験的に取得し、これに基づいて決定することができる。
1・・・ 対向衝突処理装置、2・・・ケーシング、3・・・チャンバ、4・・・第1ノズル手段、5・・・第2ノズル手段、9a,9b・・・ノズルチップ、12a,12b・・・噴射孔、13a,13b・・・貫通孔、A・・・本体保護リング中心軸、X,Y・・・噴射方向、15・・・ノズルキャップ、17・・・螺子、18a,18b・・・排出導管、19a,19b・・・圧力センサ。

Claims (10)

  1. 本体保護リング内に高圧流体を噴射するように取り付けられた第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とを備え、前記各ノズル手段は、各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で交差角度を有して交差可能に各々の噴射方向が定められており、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化を行うことを特徴とする対向衝突処理装置。
  2. 前記各ノズル手段は、各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で120度の交差角度を有して交差可能に各々の噴射方向が定められている請求項1に記載の対向衝突処理装置。
  3. 前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段のうち少なくとも一のノズル手段は固定され、他のノズル手段には一定の噴射方向を回動中心として噴射方向を一定にして回動可能にするための回動機構が設けられる請求項1又は請求項2記載の対向衝突処理装置。
  4. 前記回動機構が設けられたノズル手段は前記本体保護リングの中心軸上の一点に向かって高圧流体を噴射する位置から偏心して配置される請求項3記載の対向衝突処理装置。
  5. 前記本体保護リングには前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段からの噴射方向の延長線上に貫通孔が設けられる請求項1〜請求項4のいずれか一に記載の対向衝突処理装置。
  6. 前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段からの噴射方向の延長線上に設けられた貫通孔の所要位置に圧力センサが設けられる請求項5記載の対向衝突処理装置。
  7. 本体保護リング内に高圧流体を噴射するように第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とを取り付け、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段は、互いの噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で角度を有して交差可能となるように各々の噴射方向を定め、前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段とから噴射される高圧流体噴射流同士を互いに衝突させることにより乳化や微細な粒子の分散などの流体の均質化及び/または粉砕による流体の微粒子化を行うことを特徴とする対向衝突処理方法。
  8. 前記各ノズル手段の各々の噴射流同士が各々のノズル出口より先方の一点で120度の交差角度を有して交差するように各々の噴射方向が定められる請求項7記載の対向衝突処理方法。
  9. 前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段のうち少なくとも一のノズル手段からの噴射方向を固定し、他のノズル手段は一定の噴射方向を回動中心として噴射方向を一定にして回動することによって前記第1ノズル手段と第2ノズル手段と第3ノズル手段からの噴射流同士の衝突ポイントを特定する請求項7又は請求項8記載の対向衝突処理方法。
  10. 前記一定の噴射方向を回動中心として噴射方向を一定にして回動するノズル手段を前記本体保護リングの中心軸上の一点に向かって高圧流体を噴射する位置から予め偏心させる請求項7〜請求項9のいずれか一に記載の対向衝突処理方法。
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