JP2018094304A - 足裏計測装置 - Google Patents

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下 和 彦 山
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Masumi Shinohara
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Abstract

【課題】計測装置を小型化して、且つ、運動している状態(例えば歩行中)における人間の足裏の特定の部位に作用する力(例えば圧力、せん断力)を計測することが出来て、しかも、足圧分布以外のパラメータを決定することが出来る足裏計測装置の提供。
【解決手段】本発明の足裏計測装置(100)は、足の裏が接触する部材(10:例えばインソール、靴)の踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、第一中足骨頭(位置5)、中間楔状骨(位置6)、横足弓中心(位置7)に対応する位置にセンサ(せん断力センサ、圧力センサ)を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、人間の足裏の特定の部位に作用する力(例えば圧力、せん断力)を計測する装置に関する。
人間の足裏の特定の部位に作用する圧力を測定して、所謂「足圧分布」を特定することにより、足裏で最も荷重が加わる位置を推定し、変形性膝関節症や外反拇指のリスク評価を行なうことが出来る。
しかし、従来技術では人間の足裏の特定の部位に作用する圧力を測定するのに大型な装置が必要となり、被測定者に余計なストレスを与えてしまい、正確な計測が困難になる恐れがある。
また、足裏圧力測定は運動している中で(例えば歩行中に)計測することが必要であるが、従来の機器では歩行中の足裏圧力測定が困難である。そのため、静止した状態で足裏圧力を計測し、静止した状態の足裏圧力から歩行中の足裏圧力を推定するしかないのが実情である。
さらに足、脚の異常は、変形性膝関節症や外反拇指以外にも各種存在するが、変形性膝関節症や外反拇指以外の異常を判定するには足圧分布以外のパラメータが必要である。しかし、従来はその様なパラメータは提案されていなかった。
その他の従来技術として、シート式の圧力センサを用いて歩行能力を評価する技術が存在する(特許文献1参照)。しかし、係る従来技術(特許文献1)では、シート式圧力センサを設置するのに大きな面積が必要であり、また、各種疾患を判定する技術に適用することが出来ない。
特開2014−94070号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、計測装置を小型化して、且つ、運動している状態(例えば歩行中)における人間の足裏の特定の部位に作用する力(例えば圧力、せん断力)を計測することが出来て、しかも、足圧分布以外のパラメータを決定することが出来る足裏計測装置の提供を目的としている。
本発明の足裏計測装置(100)は、足の裏が接触する部材(10:例えばインソール、靴)の踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、第一中足骨頭(位置5)、中間楔状骨(位置6)、横足弓中心(位置7)に対応する位置(図2のL(1)、R(1)、L(2)、R(2)・・・・L(7)、R(7):図2の(1)〜(7))にセンサ(せん断力センサ、圧力センサ)を設けたことを特徴としている。
また本発明において、拇指接地面(図1のL(4)、R(4):図2の(4))にセンサを設けることが好ましい。
そして本発明において、踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、拇指接地面(位置4)、第一中足骨頭(位置5)、中間楔状骨(位置6)、横足弓中心(位置7)に対応する位置に設けられたセンサ1〜7の出力を解析装置(20)に対して無線で送信するのが好ましい。
本発明の実施に際して、位置踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、第一中足骨頭(位置5)、横足弓中心(位置7)に設けられるセンサはせん断力センサであるのが好ましい。
上述の構成を具備する本発明の足裏計測装置(100)によれば、靴或いはソール等(10)の足裏と接触する部材にセンサを設けるだけで構成することが出来るので、装置全体を小型化することが出来る。
そのため、大型装置の様に被測定者に余計なストレスを与えてしまうことはなく、そのため、正確な計測が可能である。また、小型化された装置であれば、運動している中で(例えば歩行中に)、上述した位置に作用する力(せん断力或いは圧力)を直接計測することが可能になる。従来技術の様に、静止した状態の足裏圧力から歩行中の足裏圧力を推定する必要はない。
特に、本発明においてセンサの出力を解析装置(20)に対して無線で送信すれば、運動中における動きの解析が容易に行われる。
また本発明では、踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、第一中足骨頭(位置5)、中間楔状骨(位置6)、横足弓中心(位置7)と対応する位置にセンサを設けているので、足の重心点、アーチ、足の骨軸を決定することが出来る。
そして、足の重心点の軌跡である「足の重心線」も容易に求めることが出来る。
足の重心線、アーチ(横アーチ、縦アーチ、外アーチ)、足の骨軸を決定することにより、変形性膝関節症や外反拇指以外の各種異常を判断して、当該異常を矯正或いは抑制する様な器具、運動を提案することが可能である。特に、小学生、中学生の様に成長途中の段階であれば、上述した様な運動や器具により、各種異常が解消され、正常な状態になる可能性が高い。
そして、変形性膝関節症や外反拇指以外の各種異常を判断するパラメータとして、足の重心線、アーチ、足の骨軸という足圧分布以外のパラメータを用いることが出来る。
ここで、拇指接地面(位置4)における圧力値が大きい場合には、歩行に際して足指が有効に使われており、地面を蹴り出す力が大きいことを意味している。従って、その他の条件が同じであれば、拇指接地面(位置4)における圧力値が大きい場合には、歩幅が大きく、歩行速度が速く、クリアランス(歩行中のつま先と接地面との距離)も大きいことになる。そのため、歩行が安定しており、歩行時の転倒の危険性が少ない。
本発明において、拇指接地面(位置4)にセンサを設けた場合には、当該センサ(位置4)の計測結果から、歩行機能が判定され、歩行時に転倒する可能性を判断することが出来る。
本発明の実施形態に係る足裏計測装置の説明平面図である。 人間の足部の骨格を示す図である。 足のアーチを示す説明図である。 せん断力センサを用いる理由を示す説明図である。 踵の上方の骨が変形している一例を示す図である。 本発明の実施形態で用いられる解析装置の一例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における処理の別の例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における処理のその他の例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における処理のさらに別の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態の概要を示している。
実施形態に係る本発明の足裏計測装置100は、図1において全体を符号100で示されており、足の裏が接触する部材であるインソール10(或いは靴)と、解析装置20と、表示装置30、判定装置40とを有している。
インソール10(或いは靴)は、右足用のインソール10R及び左足用のインソール10Lにより構成され、各々のインソール10R、10Lにおいて、7箇所の所定位置(R1)〜(R7)、(L1)〜(L7)にセンサR1〜R7、L1〜L7が設置されている。図1において、当該「所定位置」或いは当該所定位置に設置される「センサ」は同一の符号で表現されており、符号(R1)〜(R7)、(L1)〜(L7)でそれぞれ示されている。
各センサR1〜R7、L1〜L7による計測結果は、それぞれ無線により解析装置20に送信される。図1では各センサを代表して、センサR1、L1から解析装置20に計測結果が無線送信される態様を、矢印SR1、SL1(無線信号ライン)で示している。
なお、各センサR1〜R7、L1〜L7から解析装置20にそれぞれの計測結果を送信するに際して、有線で行うことも可能である。
解析装置20による解析結果は、情報信号ラインIL9を介して表示装置30に送信される。
また、解析装置20により処理された結果(解析結果)は情報信号ラインIL10を介して判定装置40に送信され、表示装置30の画像データも情報信号ラインIL12を介して判定装置40に送信される。
判定装置40では、解析装置20の解析結果や表示装置30の画像データに基づいて、必要な対処内容を判定し提示する。
次に、センサR1〜R7、L1〜L7の設置位置について、図2を参照して説明する。
図2では、右足(右足用のインソール10R或いは靴におけるセンサ(1)〜(7)の位置)について示しているが、左足或いは左足用のインソール10L(或いは靴)におけるセンサの位置は、図2で示す位置と左右対称の位置である。
センサ1〜7(センサR1〜R7であるが、煩雑さを避けるため、以下「センサ1〜7」と記載する)は、人の足の側部の骨格構造からその位置が定義される。そのため、図2では右足の骨格を示している。
センサ1が配置される位置(図2では符号(1)で示す)は踵骨隆起部である。より望ましくは、位置(1)は踵の骨の中心部である。
また、位置(1)を決定するに際しては、踵骨隆起部が外側(図2で第五中足骨側、すなわち小指側)にずれた際に、その量(外側にずれた量)を計測出来る様な位置に設定される。通常、踵骨隆起部がずれてしまうとすれば足の外側(小指側)であり、足の内側(図2で第一中足骨側、すなわち親指側)にはずれない。
センサ2が配置される位置(図2の符号(2)で示す位置)は、立方骨に対応する位置である。但し、立方骨の中心よりもやや外側(小指側:第五中足骨の領域)であっても良い。
センサ3が配置される位置(図2では符号(3)で示す)は、第五中足骨頭に対応する位置である。
歩行時の状態を解析するためには、「歩行時に体重が掛かる箇所」に作用する力を計測する必要がある。第五中足骨の付け根である第五中足骨頭は、「歩行時に体重が掛かる箇所」である。
ここで、センサ3が配置される位置が第五中足骨頭の長さの1/3程度、つま先とは反対側にずれたとしても、「歩行時に体重が掛かる箇所」に作用する力を計測出来るので問題はない。
ただし、第五末梢骨(つま先側の骨)には体重が掛からないので、第五中足骨頭よりも第五末梢骨側(つま先側)にずれた位置にセンサを取り付けることは不都合である。
センサ4が配置される位置(図2では符号(4)で示す)は、拇指接地面、すなわち拇指の先端部で歩行の際に地面に着く領域である。
歩行の際の蹴り出しの強さを求めるのに、位置(4)に作用する力を計測する必要があることによる。
ここで、骨(第一末梢骨)が足の親指のどの部分まで伸びているのかについては、個人差がある。そのため、位置(4)は骨の名称で特定するのではなく、上述した様に「拇指接地面」として特定している。
センサ4の位置が拇指接地面を外れてしまうと、歩行の際の蹴り出しの強さを計測できないので、不都合である。
後述するが、「足の骨軸」、「アーチ」、「重心線」を特定(決定)するのには、位置(4)に配置したセンサ4の計測結果は用いない。
センサ5が配置される位置(図2で符号(5)で示す)は、第一中足骨頭に対応する位置である。
歩行時に体重がかかるのが第一中足の骨頭側、いわゆる「拇指球」の部分である。そのため、センサ5の取付位置は、「拇指球」から外れないようにする必要がある。拇指球に体重が掛かるからである。
センサ6が配置される位置(図2では符号(6)で示す位置)は、中間楔状骨に対応する位置である。
センサ6が配置される位置は、センサ1を配置した位置(1)から第二指(人差し指)を結ぶ直線Lαと、位置(1)から第四指(薬指)を結ぶ直線Lβとで挟まれた領域における3つの楔状骨の領域であれば良い。
ここで、位置(1)と第二指(人差し指)を結ぶ直線Lαよりも親指側の領域は、土踏まずになってしまう可能性があるため、センサ6を設置するのは不都合である。一方、位置(1)と第四指(薬指)とを結ぶ直線Lβよりも小指側の領域は、位置(2)と重複してしまう可能性があるため、やはりセンサ6を設置するのは不都合である。これ等の理由により、センサ6の配置位置は上述の様に決定されている。
図3を参照して後述する様に足のアーチには縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3の3種類がある。縦アーチAR1は、図2で踵骨隆起部を表す位置(1)の近傍から第一中足骨頭を表す位置(5)の近傍まで延在しており、外アーチAR2は、図2で踵骨隆起部を表す位置(1)の近傍から第五中足骨頭を表す位置(3)の近傍まで延在している。さらに横アーチAR3は、図2で第一中足骨頭を表す位置(5)の近傍から第五中足骨頭を表す位置(3)の近傍まで延在している。アーチAR1〜3により、歩行時などに足裏に係る衝撃を吸収することができる。
足のアーチを特定するためには、位置(2)、(6)以外の位置(例えば、位置(1)、(3)等)における計測結果を併せて参照する必要がある。
また、位置(6)と位置(2)の計測結果(及びその他の位置(1)、(3)等の計測結果と併せて)から、重心点(瞬間における足裏の圧力中心:重心点の軌跡が「重心線」)が特定(決定)出来る。
センサ6により計測される位置(6)に作用する力(圧力、せん断力)の計測結果と、センサ2により計測される位置(2)に作用する力(圧力、せん断力)の計測結果により、「扁平足」、「正常」、「ハイアーチ」の3種類を判定することが出来る。
「扁平足」、「正常」、「ハイアーチ」の各々において、位置(6)で作用する力(圧力或いはせん断力)の計測結果と、位置(2)に作用する力(圧力或いはせん断力)の計測結果の大小関係が異なっている。すなわち、
扁平足: 位置(2)に作用する力≒位置(6)に作用する力、或いは、
位置(2)に作用する力≦位置(6)に作用する力
正常: 位置(2)に作用する力>位置(6)に作用する力
ハイアーチ: 位置(2)に作用する力、位置(6)に作用する力は共に検出されない。
これについては、図8を参照して後述する。
図2において、センサ7が配置される位置(図2で(7)で示す)は、第二中足骨頭(第二指(人差し指)の付け根部分)と第三中足骨頭(第三指(中指)の付け根部分)の間の領域に位置している。
ここで、重心線は、踵と第二指をつないだ線(図2のラインLα)に沿って抜ける。そのため、第二指より第一指側(親指側)の領域にセンサ7を設けるのは不都合である。
一方、第三指(中指)よりも小指側の領域は、重心線から外れてしまうので、センサ7を設けるのは不都合である。また、体重は足の中心線よりも内側に係るので、センサ7の位置(7)が足の中心線よりも外側にあると、体重が掛かった状態が検出できない。
図示の実施形態によれば、上述した位置(1)〜(7)に配置したセンサ1〜7により、当該位置に作用する力を計測することにより、測定装置の所定位置に立っている状態の計測のみではなく、歩いている状態の計測が出来る。
位置(1)〜(7)に作用する力を計測し、解析装置20により解析することで分かる項目を、(前記アーチの種類の特定に加えて)以下に例示する。
まず、足の柔軟性に個人差があることから、図3で示すアーチの柔軟性にも個人差が存在する。
位置(2)、(6)、(7)の計測結果を解析することにより、アーチの柔軟性が分かる。アーチの柔軟性如何によっては、立って静止した状態では「ハイアーチ」でも、歩いているときには「扁平足」となる場合(アーチが柔らかい場合)がある。或いは、立って静止している状態では「正常」でも、歩いているときには「ハイアーチ」の場合(アーチが硬い場合)が存在する。
また、図7を参照して後述するが、位置(2)、(6)、(7)の計測結果を解析することにより、重心点(瞬間における足裏の圧力中心)とアーチ形状が適切に分かる。
ここで、位置(2)、(6)、(7)に作用する力を計測しない場合、例えば位置(1)、(3)、(5)に作用する力のみを計測する場合には、そもそもアーチを特定することが不可能である。
図示の実施形態では、位置(1)、(3)、(5)に作用する力に加えて、位置(2)、(6)、(7)に作用する力を計測することにより、アーチの特定を可能にしている。すなわち、位置(2)、(6)の計測結果により、縦アーチAR1、外アーチAR2が決定でき、縦アーチAR1から土踏まずの様子が把握出来る。さらに、位置(3)、(7)、(5)の計測結果により横アーチAR3の特定が可能になる。換言すれば、位置(7)の計測結果は、横アーチAR3の決定に不可欠である。
次に、重心線の特定に関して、従来は位置(1)、(3)、(5)のみに圧力センサを設置し、足においては位置(1)、(3)、(5)における荷重分布が比率として3:1:2になる、という前提で重心点を特定していた。
しかし、図示の実施形態では、位置(2)、(6)、(7)にもセンサ(センサ2、6、7)を設置している。そして、位置(2)、(6)、(7)に作用する力(圧力、せん断力)も計測して重心点(COP)を正確に求め、さらにその軌跡である重心線を正確に特定している。この点についても、図7を参照して後述する。
ここで、「足の骨軸」について説明する。
「足の骨軸」は、踵骨隆起部を表す位置(1)と距骨とを貫く軸であり、位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)にせん断力センサ1、2、3、5、7を設け、計測結果を解析することにより、「足の骨軸」における動きを正確に把握することが出来る。これについても、図7を参照して後述する。
位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)は足底部で大きく動く部位なので、この5箇所のせん断力を求めると、「足の骨軸」の動きを解析し易い。そして位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)のせん断力を解析して「足の骨軸」の動きを解析することで、歩行中の踵骨などのずれや移動の速度、力(荷重の変化)、向き、ねじれ等が評価出来る。
また、足の骨軸の動きは、足裏の関節の柔軟性に依存する。
位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)には、圧力センサではなく「せん断力センサ」を配置することが好適である。その理由について、図4を参照して説明する。
位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に作用する力を計測し、上述の解析を行うためには、図4(A)において、力の作用軸SH1の下端の矢印AHで示す力(紙面に垂直な方向の力も含む)を計測する必要がある。そのため、係る力の計測が可能なせん断力センサを、位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に設置するのが好ましい。
図4(B)で示す様に、圧力センサは垂直軸SH2の垂直方向荷重(符号P)しか計測することが出来ない。そのため、位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に作用する力を計測するには不都合である。
上述した様に、位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に作用するせん断力の計測結果を解析することにより、「足の骨軸」の動きが正確に把握することが出来る。例えば、足の骨軸から、踵の骨が外反しているか否かが判断出来る。
例えば、アーチが硬く、足の骨軸が内側に動かない場合には、位置(2)、(3)側に荷重がかかり、歩行中に膝が捻じれ(回内モーメントが発生し)、将来、いわゆる「膝がこすれる」状態になって膝の痛みを訴える恐れがある。それに対して、図示の実施形態では位置(2)、(3)側に荷重がかかっているか否かを計測して、膝の痛みを訴える恐れがあるか否かを判定することが出来る。これについても、図9を参照して後述する。
踵の上方の状態の一例を示す図5において、参考線L5L、L5Rは足Fの骨軸(実線で示す)と連続する脚部Lの中心軸(破線で示す)を表現している。参考線L5L、L5Rで示す様に、踵が曲がっている(外反している)場合には、踵が硬く(踵周辺の関節の可動域が制限されており)、外側(小指側)に曲がらないため、位置(1)におけるせん断力の数値が小さくなる。図5で示す様な場合(踵が硬く外側に曲がらない状態)では、膝にストレスが掛かり、痛みが発症する場合がある。
その様な場合に、靴或いはインソールにおいて、靴の外側の高さ、内側の高さ或いは踵自体の高さを調節することにより、踵の動きを制限し、正常な重心線に近づけることが出来る。そのため、膝の痛みも低減する。これについては、図10を参照して後述する。
ここで位置(4)における圧力の値は、アーチ、脚の骨軸、重心線の特定とは関係が無い。
位置(4)における圧力値が大きい場合には、歩行に際して足指が有効に使われており、地面を蹴り出す力が大きいことを意味している。すなわち、歩行に際して足指が有効に使われており、地面を蹴り出す力が大きければ、その他の条件が同じ場合には、歩幅が大きく、歩行速度が速く、クリアランス(歩行中のつま先と接地面との距離)も大きい。そのため、歩行が安定しており、歩行時の転倒の危険性が少ない。
換言すれば、位置(4)の計測結果は、歩行機能を判定し、歩行時の転倒の可能性を判断するのに用いられる。
図1で示す解析装置20とその作用について、図6〜図10を参照して説明する。
図示の実施形態で好適に用いられる解析装置20の機能ブロックを示す図6において、解析装置20(破線で囲まれた部分)は、重心点決定ブロック20A、重心点の軌跡である重心線を決定する重心線決定ブロック20B、アーチ決定ブロック20C、骨軸決定ブロック20D、判定ブロック20E、記憶ブロック20Fを有する。図6における符号20I、20Oは、それぞれ入力側インターフェース、出力側インターフェースを示している。
図1を参照して述べた通り、解析装置20は、表示装置30、判定装置40と、情報信号ラインIL9、IL10により接続されている。
重心点決定ブロック20Aは、入力側インターフェース20I及び情報信号ラインIL1を介してセンサ1、2、3、5、6、7からの計測信号(位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する圧力或いはせん断力の計測結果)を受信し、重心点(COP)を求める機能を有している。
重心点決定ブロック20Aで決定された重心点(瞬間における足裏の圧力中心)の情報は、情報信号ラインIL2を介して重心線決定ブロック20Bに送信される。
重心点決定ブロック20Aにおいて重心点(COP)を決定する際には、従来公知のソフトウェア技術を用いて、測定対象者の特質等を考慮して、ケース・バイ・ケースで決定する。後述する重心線決定ブロック20B、アーチ決定ブロック20C、骨軸決定ブロック20Dにおいても同様である。
重心線決定ブロック20Bは、情報信号ラインIL2を介して重心点決定ブロック20Aから重心点(COP)の情報を受信し、重心点の軌跡である重心線を決定する機能を有している。
重心線決定ブロック20Bで決定された重心線の情報は、情報信号ラインIL3を介して判定ブロック20Eに送信される。
アーチ決定ブロック20Cは、入力側インターフェース20I及び情報信号ラインIL4を介して、センサ1、2、3、5、6、7からの計測信号(位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する圧力、せん断力の計測値)を受信し、それに基づいてアーチを決定する機能を有している。
アーチ決定ブロック20Cでは、アーチを構成する縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3のそれぞれの位置や形状を特定し、アーチが決定される。
アーチ決定ブロック20Cで決定された縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3の情報は、情報信号ラインIL5を介して判定ブロック20Eに送信される。
骨軸決定ブロック20Dは、入力側インターフェース20I及び情報信号ラインIL6を介してセンサ1、2、3、5、7からの計測信号(位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に作用する圧力、せん断力の測定値)を受信し、足の骨軸の動きを把握して、足の骨軸を決定する機能を有している。
骨軸決定ブロック20Dで決定された足の骨軸の情報は、情報信号ラインIL7を介して判定ブロック20Eに送信される。
記憶ブロック20Fには、重心点、重心線、アーチ、足の骨軸について、いわゆる「正常」と考えられる場合のデータ(正常値)が記憶されており、当該正常値データは情報信号ラインIL8を介して判定ブロック20Eに送信され、判定ブロック20Eによる判定の際に参照される。
記憶ブロック20Fには、前記正常値データの他に、位置(2)、(3)側に作用する荷重のしきい値、位置(1)にかかるせん断力のしきい値等が記憶されている。
ここで、位置(2)、(3)側に作用する荷重のしきい値は、判定ブロック20Eにおいて、アーチの硬さ(柔軟性)を判断するために用いられる。そして、位置(1)にかかるせん断力のしきい値は、判定ブロック20Eにおいて、踵が外反しているか否かを判断するために用いられる。
判定ブロック20Eは、重心線の正常値データ(記憶ブロック20Fから受信)と比較して、重心線決定ブロック20Bで決定された重心線が正常か否かを判定する機能と、重心線が正常でない場合にどの程度異常であるか(正常な状態からどの程度偏奇しているか)を判定する機能とを有している(図7のステップS2、S3参照)。
判定ブロック20Eの前記判定結果は、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL9を介して、表示装置30に送信される。それと共に、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL10を介して、判定装置40に送信される。
また判定ブロック20Eは、アーチの正常値データ(記憶ブロック20Fから受信)と比較して、アーチ決定ブロック20Cで決定されたアーチ(縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3)が正常か否かを判定する機能と、アーチが正常でない場合にどの程度異常であるか(正常なアーチとどの程度変形しているか)を判定する機能を有している(図7のステップS2、S3参照)。
そして判定ブロック20Eは、位置(2)、(3)側にかかる荷重の計測値を、当該荷重のしきい値(記憶ブロック20Fから受信)と比較して、アーチの硬さ(柔軟性)を判定する機能を有している。この機能は、図9を参照して後述する。
さらに判定ブロック20Eは、位置(2)で作用する力の計測値と位置(6)に作用する力の計測値を比較して、アーチの種類(「扁平足」、「正常」、「ハイアーチ」)を判定する機能を有している。この機能については、図8を参照して後述する。
判定ブロック20Eによるアーチに関する前記判定結果は、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL9を介して、表示装置30に送信される。それと共に、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL10を介して、判定装置40に送信される。
判定ブロック20Eは、骨軸の正常値データ(記憶ブロック20Fから受信)と比較して、骨軸決定ブロック20Dで決定された足の骨軸が正常か否かを判定する機能と、足の骨軸が正常でない場合に異常の程度はどれ位か(足の骨軸が正常な場合に対してどの程度変形しているのか)を判定する機能を有している(図7のステップS2、S3参照)。
また、判定ブロック20Eは、位置(1)にかかるせん断力の計測値を、踵が外反しているか否かを判断するための当該せん断力のしきい値(記憶ブロック20Fから受信)と比較して、踵が外反しているか否かを判定する機能を有している。この機能については、図10を参照して後述する。
判定ブロック20Eによる骨軸に関する前記判定結果は、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL9を介して、表示装置30に送信される。それと共に、出力側インターフェース20O及び情報信号ラインIL10を介して、判定装置40に送信される。
図8、図9、図10を参照して後述する制御を実行する際には、センサ1、2、3、5、6、7による計測信号は、入力側インターフェース20I及び情報信号ラインIL11を介して、判定ブロック20Eに送信される。換言すると、図8、図9、図10を参照して後述する制御に際しては、センサ1、2、3、5、6、7による計測信号は、重心点決定ブロック20A、重心線決定ブロック20B、アーチ決定ブロック20C、骨軸決定ブロック20Dは経由しない。
表示装置30は、解析装置20(判定ブロック20E)から送信された判定結果を表示する機能を有する。
具体的には、「被験者の重心線が正常か否か」、「重心線が正常でない場合、どの程度異常なのか」、「被験者のアーチ(縦アーチ、外アーチ、横アーチ)が正常か否か」、「アーチが正常でない場合、どの程度異常なのか」、「被験者の足の骨軸が正常か否か」、「足の骨軸が正常でない場合、どの程度異常なのか」について、画像データを含めて表示する。
また、表示装置30は、解析装置20(判定ブロック20E)の判定結果として、「アーチの硬さ(柔軟性)」、「アーチの種類(扁平足、正常、ハイアーチ)」、「踵が外反しているか否か」について、画像データを含めて表示する。
上述した様に、表示装置30は情報信号ラインIL12を介して、前記画像データを判定装置40に送信する。
判定装置40は、解析装置20(判定ブロック20E)から送信された判定結果、表示装置30から送信された画像データを受信して、これ等に基づいて、判定結果が「正常ではない」場合に、それを改善するための運動、使用器具等を提示する機能を有する(図7〜図10参照)。
判定装置40による判定の際は、従来公知のソフトウェア技術を用いて、測定対象者の特質を考慮して、ケース・バイ・ケースで決定する。
なお、判定装置40は例えばコンピューター等の情報処理装置であるが、これに限定される訳ではない。例えば、医学的な知識を持つ専門家、オペレーターが解析装置20や表示装置30からの情報、データに基づいて、必要な判定や改善のための提示を行う場合も含む。
判定装置40の判定結果は、情報信号ラインIL40により解析装置20にフィードバックされる。図6では情報信号ラインIL40が記憶ブロック20Fに接続して表示されているが、判定装置40の判定結果は記憶ブロック20Fのみにフィードバックされる訳ではなく、解析装置20における全ての機能ブロックに対して判定装置40の判定結果がフィードバックされる。
係る解析装置20を用いて行われる処理の一例を、主として図7を参照して説明する。
図7のフローチャートは、位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する力を計測し、当該計測結果より重心点(足裏の圧力中心)、重心線、アーチ、足の骨軸を決定し当該重心線、アーチ、足の骨軸が正常か否かを判定した上、異常を抑制する運動、使用器具を設計、決定する制御を示している。
図7において、ステップS1では、センサ1、2、3、5、6、7により位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する力を計測する。そして、ステップS2に進む。
ステップS2では、重心点決定ブロック20A(図6)において、ステップS1の位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する力(圧力、せん断力)の計測結果に基づき、重心点(足裏の圧力中心)を決定し、さらに重心線決定ブロック20B(図6)において、重心点の軌跡である重心線を決定する。
また、ステップS2では、アーチ決定ブロック20C(図6)において、ステップS1の位置(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(7)に作用する力の計測結果に基づき、アーチ(縦アーチ、外アーチ、横アーチ)を決定する
さらに、ステップS2では、骨軸決定ブロック20D(図6)において、ステップS1の位置(1)、(2)、(3)、(5)、(7)に作用する力の計測結果に基づき、足の骨軸を決定する。
次に、ステップS3では、ステップS2で決定した重心線、アーチ(縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3)、足の骨軸を、記憶ブロック20F(図6)に格納された正常な重心線、アーチ、骨軸のデータと比較し、当該比較結果により被験者の重心線、アーチ、骨軸が正常であるか否かを判定し、異常である場合には異常の程度を判定する。
ステップS4では、ステップS3で被験者の重心線、アーチ、骨軸の何れかが異常と判定された場合に、当該異常を抑制、改善するのに好適な運動、使用器具等を設計、決定し、提示する。そして、制御を終了する。
図6で示す解析装置20を用いた処理の他の例を、主として図8を参照して説明する。
図3に関連して上述した様に、位置(6)と位置(2)に作用する力の計測結果から、縦アーチAR1に関連して、被験者のアーチに関する種類を「扁平足」、「正常」、「ハイアーチ」の3種類に分類することが出来る。ここで、
位置(2)に作用する力 ≒ 位置(6)に作用する力、或いは、
位置(2)に作用する力 ≦ 位置(6)に作用する力 であれば、被験者は扁平足であり、
位置(2)に作用する力 > 位置(6)に作用する力 であれば、被験者は扁平足でもハイアーチでもない「正常」な足であり、
位置(2)に作用する力、位置(6)に作用する力が共に検出されない場合には、被験者は「ハイアーチ」に分類される。
係る関係を用いて判断する制御(処理)が図8に記載されている。
図8において、ステップS11では、センサ2、センサ6により位置(2)、(6)に作用する力(例えば圧力、せん断力も可能)を計測する。そしてステップS12に進む。
ステップS12では、ステップS11で計測した位置(2)に作用する力と、同じく位置(6)に作用する力の大きさを比較し、位置(2)に作用する力が位置(6)に作用する力よりも大きいか否かを判断する。
ステップS12の比較の結果、位置(2)に作用する力が位置(6)に作用する力より大きい場合は(ステップS12が「Yes」)、ステップS13に進む。
ステップS13では、被験者のアーチは、扁平足やハイアーチには該当せず、「正常」と判断して、制御を終了する。
ステップS12の比較の結果、位置(2)に作用する力が位置(6)に作用する力と概略等しいか、或いは、位置(2)に作用する力が位置(6)に作用する力より小さい場合(ステップS12が「No(位置(2)≦位置(6))」の場合)は、ステップS14に進む。
ステップS14では、被験者のアーチが「扁平足」に該当すると判断する。この場合には、判定装置40(図6)において、例えばインソールにアーチを形成する等の工夫(扁平足改善用の器具の提供)を提示することが可能である。
ステップS12の比較の結果、位置(2)に作用する力及び位置(6)に作用する力が共に検出されない場合(ステップS12が「No(位置(2)、位置(6)の力が検出されず)」の場合)は、ステップS15に進む。
ステップS15では、被験者のアーチが「ハイアーチ」に該当すると判断して、制御を終了する。
なお、図8には図示されていないが、アーチに関する各種判定においては、必要に応じて(2)、(6)以外のその他の位置(1)、(3)、(5)、(7)に作用する力(圧力、せん断力)の計測結果を併せて参照する必要がある。後述する図9、図10の制御においても同様である。
図6で示す解析装置20を用いた処理の別の例を、主として図9を参照して説明する。
上述した様に、アーチが硬く、足の骨軸が内側に動かない場合には、位置(2)、(3)側に大きな荷重がかかり、歩行中に膝が捻じれ(回内モーメントが発生し)、将来、いわゆる「膝がこすれる」状態になって膝の痛みを訴える恐れがある。
図9のフローチャートは、係る恐れの有無を判断する。そのため、位置(2)、(3)側に作用する力を計測し、計測された力が大きい場合は、「アーチが硬く歩行中に膝が捻じれる恐れがある」等の判断を行う。それと共に、「歩行中に膝が捻じれる(回内モーメントが発生する)」ことを抑制するための運動、使用器具を提示する。
図9において、ステップS21では、センサ2、3により位置(2)、(3)に作用する力(圧力、せん断力)を計測する。そしてステップS22に進む。
ステップS22では、ステップS21で計測された位置(2)、(3)に作用する力に基づき、位置(2)、(3)側に大きな荷重がかかっているか否かを判断する。係る判断は、例えば、位置(2)、(3)に作用する力の計測結果と、歩行中に膝が捻じれる(回内モーメントが発生する)場合の各種データ及び被験者の計測データに基づいて総合的に決定されるしきい値とを比較して行われる。
ステップS22で、位置(2)、(3)側に(対処すべき)大きな荷重がかかっていると判断した場合は(ステップS22が「Yes」)、ステップS23に進む。
一方、ステップS22で、位置(2)、(3)側に(対処すべき)大きな荷重がかかっていない判断した場合は(ステップS22が「No」)、制御を終了する。
ステップS23(位置(2)、(3)側に(対処すべき)大きな荷重がかかっていると判断された場合)では、「アーチが硬く、足の骨軸が内側に移動しない(したがってO脚気味となり、脚が外側に曲がる)」と判断する。そしてステップS24に進む。
ステップS24では、当該被験者には、現在或いは将来において、「歩行中に膝が捻じれる(回内モーメントが発生する)」と判断し、そのため、「将来、いわゆる「膝がこすれる」状態になって膝の痛みを訴える恐れがある」と判断する。
そして、ステップS25に進む。
ステップS25では、歩行中に膝が捻じれ(回内モーメントが発生し)、将来、いわゆる「膝がこすれる」状態になって膝の痛みを訴える恐れがある場合に対する改善策或いは対処法を提示する。
例えば、歩行中の膝の捻じれ(回内モーメントの発生)を抑制して、将来の膝の痛みを予防するため、足の骨軸が内側に移動し易い器具や、足の骨軸が外側に移動するのを抑制して、内側に移動するのを助長するための体操を提示する。例えば、靴或いはインソールにおいて、靴の外側の高さ、内側の高さ或いは踵自体の高さを調節することにより、踵の動きを制限し、正常な重心線に近づけることが出来る。そのため、膝の痛みも低減する。
ステップS25については、情報処理装置のみならず、専門家がステップS23、S24の判定結果を受けて提示を行う場合を包含する。
図6で示す解析装置20を用いた処理のさらに別の例を、主として図10を参照して説明する。
図5で示す様に踵が曲がっている(外反している)場合には、踵が硬く、外側(小指側)に曲がらないため、位置(1)におけるせん断力の数値が小さくなる。
図10のフローチャートでは、位置(1)に作用するせん断力を計測し、当該せん断力が小さい場合は、「踵が曲がっていて(外反していて)、踵が外側に曲がらない状態」と判断して、それ抑制する体操や使用器具を提示する。
図10において、ステップS31では、センサ1により位置(1)に作用するせん断力を計測する。そしてステップS32に進む。
ステップS32では、ステップS31で計測した位置(1)に作用するせん断力がしきい値N以下か否かを判断する。ここで、しきい値Nは、外反に関する蓄積されたデータと、被験者の計測データに基づいて、総合的に決定される。
ステップS32で、位置(1)に作用するせん断力がしきい値N以下の場合は(ステップS32が「Yes」)、ステップS33に進む。
一方、ステップS32で、位置(1)に作用するせん断力がしきい値Nより大きい場合は(ステップS32が「No」)、制御を終了する。
ステップS33(位置(1)に作用するせん断力がしきい値N以下の場合)は、被験者の「踵が曲がっており(外反している)、踵が硬くて外側(小指側)に曲がらない状態」と判断する。そしてステップS34に進む。
ここで、踵が硬く外側に曲がらない状態では、膝にストレスが掛かり、痛みが発症する恐れがある。そのため、ステップS34では、踵が硬く外側に曲がらないため、膝にストレスが掛かり、痛みが発症する恐れがある場合の改善策或いは対処方法を提示する。
ステップS34では、例えば、踵の外側に隙間のあるインソール或いは靴を提示する。靴或いはインソールにおいて、靴の外側の高さ、内側の高さ或いは踵自体の高さを調節することにより、踵の動きを制限し、正常な重心線に近づけることが出来る。そのため、膝の痛みも低減する。
また図示はしないが、図示の実施形態であれば、外反母趾についても、それを改善することが出来る。
外反母趾或いはその傾向がある場合には、位置(7)に大きな荷重が掛かり、位置(3)で地面を強く蹴っている。そのため、位置(5)における地面を蹴る力を抑制し、位置(7)に係る荷重が適正になる様に靴やインソール等を工夫し、器具を提案し、或いは、位置(5)における地面を蹴る力を抑制し、位置(7)に係る荷重が適正になる様な運動プログラムを提案することが出来る。
図示の実施形態に係る足裏計測装置100によれば、インソール10(或いは靴)の足裏と接触する部材にセンサ1〜7を設けることにより検出部を構成しているので、装置全体を小型化することが出来る。
そのため、大型装置の様に被測定者に余計なストレスを与えてしまうことはなく、正確な計測が可能である。また、小型化された装置であるので、足裏計測装置100を着用或いは装着した状態で運動することが出来る。そのため、運動している中で(例えば歩行中に)、位置(1)〜(7)(センサ1〜7を配置)に作用する力(せん断力或いは圧力)を直接計測することが可能である。そのため、従来技術の様に、静止した状態の足裏圧力から歩行中の足裏圧力を推定する必要はない。
特に、図示の実施形態では、センサ1〜7の出力を解析装置20に対して無線で送信しているので、有線で計測結果を送信する場合に比較して、被験者が運動中(例えば歩行中)における計測結果の送信が容易である。
また図示の実施形態では、踵骨隆起部(位置1)、立方骨(位置2)、第五中足骨頭(位置3)、第一中足骨頭(位置5)、中間楔状骨(位置6)、横足弓中心(位置7)と対応する位置にセンサを設けているので、各センサの計測値から足の重心点、アーチ(縦アーチAR1、外アーチAR2、横アーチAR3)、足の骨軸を決定することが出来る。
そして、足の重心点の軌跡である「足の重心線」も容易に求めることが出来る。
足の重心線、アーチ(横アーチ、縦アーチ、外アーチ)、足の骨軸を決定することにより、変形性膝関節症や外反拇指以外の異常の有無を判断して、当該異常を矯正或いは抑制する様な器具、運動を提案することが可能である。
そして、変形性膝関節症や外反拇指以外の各種異常を判断するパラメータとして、足の重心線、アーチ、足の骨軸という足圧分布以外のパラメータを用いることが出来る。
ここで、拇指接地面(位置4)における圧力値が大きい場合には、歩行に際して足指が有効に使われており、地面を蹴り出す力が大きいことを意味している。従って、その他の条件が同じであれば、拇指接地面(位置4)における圧力値が大きい場合には、歩幅が大きく、歩行速度が速く、クリアランス(歩行中のつま先と接地面との距離)も大きいことになる。そのため、歩行が安定しており、歩行時の転倒の危険性が少ない。
図示の実施形態においては、拇指接地面(位置4)にセンサ4を設けているので、当該センサ4(位置4)の計測結果から、歩行機能が判定され、歩行時に転倒する可能性を判断することが出来る。
そして図示の実施形態では、位置(6)と位置(2)に作用する力の計測値から、被験者が「扁平足」、「正常」、「ハイアーチ」の何れに該当するのかを特定出来る。
さらに、位置(2)、(3)側に作用する力の計測値から、「アーチが硬く歩行中に膝が捻じれる」か否かを判断することが出来て、それ抑制する運動、使用器具も併せて提示することが出来る。
それに加えて、位置(1)に作用するせん断力の計測値から、「踵が曲がっていて(外反していて)、踵が外側に曲がらない状態」であるか否かを判断することが出来て、それ抑制する使用器具を提示することが出来る(図10)。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図5では外反の場合を示しているが、本発明では内反に対しても対応することが出来る。
1〜7(R1〜R7、L1〜L7)・・・センサ
(1)〜(7)、(R1)〜(R7)、(L1)〜(L7)・・・センサの位置
10、10R、10L・・インソール(或いは靴)
20・・・解析装置
20A・・・重心点決定ブロック
20B・・・重心線決定ブロック
20C・・・アーチ決定ブロック
20D・・・骨軸決定ブロック
20E・・・判定ブロック
20F・・・記憶ブロック
20I・・・入力側インターフェース
20O・・・出力側インターフェース
30・・・表示装置
40・・・判定装置
100・・・足裏計測装置
AR1・・・縦アーチ
AR2・・・外アーチ
AR3・・・横アーチ
F・・・足
L・・・脚部
IL1〜IL12・・・情報信号ライン
SR1、SL1・・・無線信号ライン

Claims (4)

  1. 足の裏が接触する部材の踵骨隆起部、立方骨、第五中足骨頭、第一中足骨頭、中間楔状骨、横足弓中心に対応する位置にセンサを設けたことを特徴とする足裏計測装置。
  2. 拇指接地面にセンサを設けた請求項1の足裏計測装置。
  3. 前記センサは、その出力を解析装置に対して無線で送信する請求項1、2の何れか1項の足裏計測装置。
  4. 位置踵骨隆起部、立方骨、第五中足骨頭、第一中足骨頭、横足弓中心に対応する位置に設けられるセンサはせん断力センサである請求項1〜3の何れか1項の足裏計測装置。
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