まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、第1演出表示装置5(メイン液晶とも言う)が設けられている。第1演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。第1演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、第1演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
第1演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、詳細は後述するが、第1演出表示装置5の左右両側には、第2演出表示装置500L,500R(サブ液晶とも言う)が配設されており、第2演出表示装置500L,500Rも遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。さらに尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と第1演出表示装置5との間には、第1演出表示装置5の上方に退避する待機位置と、第1演出表示装置5の前方の演出位置と、に動作可能な可動体300が設けられている。
第1演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、第1演出表示装置5の右側下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。下皿91を形成する部材に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、スピーカ8L,8R、演出用LED9、第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500R、第1表示用モータ95、第2表示用モータ96L,96R、後方位置センサA1、前方位置センサA2、第1回動位置センサB1、第2回動位置センサB2、第3回動位置センサB3といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、第1演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
第1演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、第1演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、動作可能な可動体である第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500R及び可動体300の動作確認を行うための動作確認制御としての可動体初期化処理を実行する。第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500R及び可動体300各々の動作確認制御を実行する場合、演出制御用CPU120は、まず、第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500R及び可動体300各々が原点位置にあるか否かを特定し、上記各可動体が原点位置に位置していない場合には原点位置に復帰させる非検出時動作制御(ショート初期化処理とも言う)を実行し、上記各可動体が原点位置に位置している場合には一度原点位置から離れた位置まで移動させた後に原点位置に復帰させる検出時動作制御(ショート初期化処理とも言う)を実行し、その後、上記可動体を用いた可動体演出を実行する動作を確認するための確認用動作制御(ロング初期化処理とも言う)を実行する。尚、詳細な動作制御内容は後述する。
その後、第1演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9の発光及び可動体300の駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、第1演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、第1演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施例では、以下に説明する液晶ユニット(第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500R)による演出や、液晶ユニットと可動体300、スピーカ8L,8R、及び演出用LED9等とによる複合演出や、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
次に、図3〜図8に基づいて、液晶ユニットについて説明する。図3は、(A)は液晶ユニットの第1表示状態時、(B)は液晶ユニットの第2表示状態時、(C)は第1液晶と第2液晶の動作範囲を示す説明図である。図4は、(A)は液晶ユニットの構造を示す概略平面図、(B)は液晶ユニットの構造を示す概略正面図、(C)は(B)の要部拡大図である。図5は、(A)〜(E)は液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する形態を示す説明図である。図6は、(A)は液晶ユニットによる演出が正常動作したとき、(B)は液晶ユニットによる演出が異常動作したときのタイミングチャートである。図7は、(A)〜(E)は複合演出の流れを示す説明図である。図8は、液晶ユニットの各種状態における初期化動作制御のパターンを示す説明図である。
図3〜図5に示すように、液晶ユニットは、正面視横長長方形状の第1演出表示装置5と、正面視縦長長方形状をなし、第1演出表示装置5よりも小さい第2演出表示装置500L,500R、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rを駆動させる各種駆動機構と、から構成されており、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500R双方の表示部5a,500aが前面側を向く第1表示状態(図3(A)参照)と、第1演出表示装置5の表示部5aが前面側を向き、第2演出表示装置500L,500Rの表示部500aが背面側を向く第2表示状態(図3(B)参照)とに変化可能である。
詳しくは、第1演出表示装置5は、遊技盤2の背面側に配設される枠状のベース部材301の底壁部に対し、奥側の後方位置(図3(A)参照)と後方位置よりも手前側の前方位置(図3(B)参照)との間で前後にスライド移動可能に取付けられている。第2演出表示装置500L,500Rは、ベース部材301の底壁部に対し、表示部500aが正面を向く第1回動位置(図3(A)参照)と表示部500aが背面側を向く第3回動位置(図3(B)参照)との間で、上下方向に延びる回動軸141を中心として回動可能に取付けられている。液晶ユニットは、第1演出表示装置5が後方位置、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置に配置されたときに第1表示状態となり、第1演出表示装置5が前方位置、第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置に配置されたときに第2表示状態となる。
図3(A)に示すように、第1表示状態においては、後方位置に配置される第1演出表示装置5の前面側に第2演出表示装置500L,500Rの一部(端部)が重複(重畳)するように、第1演出表示装置5の左右側に第2演出表示装置500L,500Rが並設されている。これによれば、第1演出表示装置5の表示部5aに対し第2演出表示装置500L,500Rの表示部500a,500aが前方に重ねて配置されるため、一体感のある一の表示部を構成することができる。
尚、第1演出表示装置5は、液晶部分である表示部5a(表示領域)の周囲が枠部5b(非表示領域)により補強されている。また、第2演出表示装置500L,500Rも同様に表示部500a,500a(表示領域)の周囲が枠部500b,500b(非表示領域)により補強されている。尚、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rは、第1表示状態において、非表示領域である枠部5b及び表示部5aの一部に対し枠部500b,500bが重複しているが、枠部5b及び枠部500b,500b同士のみが重複するように配置されていてもよい。
図3(B)に示すように、第2表示状態においては、前方位置に配置される第1演出表示装置5の背面側に第2演出表示装置500L,500Rの一部が重複するように配置されている。また、第2演出表示装置500L,500Rの背面が遊技者側を向いており、該第2演出表示装置500L,500Rの裏面には、第2表示用LED97L,97R(発光部)が配設されている。すなわち、第2表示状態においては、第1演出表示装置5が前面側に迫り出し、第1演出表示装置5の背面側の左右で第2表示用LED97L,97Rの発光演出を行うことができるため、演出効果を向上させることができる。
このように、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rは、前後に重複しており、第1表示状態と第2表示状態とで前後の位置関係が変化する構造であるため、遊技者に意外性を与えることができる。また、上記構成であるため、図3(C)に示すように、第1演出表示装置5の動作範囲Z1と、第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3と、は一部が重複している。詳しくは、第1演出表示装置5は、動作範囲Z1のどの位置においても第2演出表示装置500L,500Rが接触可能であり、第2演出表示装置500L,500Rは、動作範囲Z2,Z3の一部(第1回動位置及び第3回動位置)でのみ第1演出表示装置5と接触可能である。つまり、第1演出表示装置5は、第2演出表示装置500L,500Rが接触不能な位置(第2回動位置を含む動作範囲Z1と動作範囲Z2,Z3とが重ならない位置)に退避したときに、前後に移動可能となっている。
次いで、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの駆動機構を図4に基づいて説明する。先ず、第1演出表示装置5の駆動機構について説明する。
第1演出表示装置5の駆動機構は、第1表示用モータ95(第1駆動手段)と、第1表示用モータ95の駆動ギヤ95aに噛合するラックギヤ98と、から主に構成されており、ラックギヤ98は、第1演出表示装置5の下面に固定されている。尚、ベース部材301の底壁部には、ラックギヤ98の前後のスライド移動を案内する案内レール99が配設されているとともに、第1演出表示装置5の下面には、ベース部材301の底壁部上を転動するローラ130と、後方位置センサA1または前方位置センサA2に検出される検出片131と、が設けられている。これによれば、第1表示用モータ95を駆動させると、ラックギヤ98を介して第1演出表示装置5が前後にスライド移動する。尚、第1演出表示装置5は、案内レール99及びローラ130により安定して前後にスライド移動することが可能となっている。
次に、第2演出表示装置500L,500Rの駆動機構について説明する。尚、第2演出表示装置500L,500Rの駆動機構は同一構成であるため、左側の第2演出表示装置500Lの駆動機構について説明し、右側の第2演出表示装置500Rの駆動機構の説明を省略する。
第2演出表示装置500Lは、第2表示用モータ96L(第2駆動手段)と、第2表示用モータ96Lの駆動ギヤ96aに噛合するピニオンギヤ140と、から主に構成されており、ピニオンギヤ140から上方に延びる回動軸141は、第2演出表示装置500Lの下面に固定されている。これによれば、第2表示用モータ96Lを駆動させると、ピニオンギヤ140を介して第2演出表示装置500Lが回動軸141を中心として回動する。
尚、第2演出表示装置500Lの下面には、第1回動位置センサB1または第3回動位置センサB3に検出される検出片142と、第2回動位置センサB2に検出される検出片143と、が設けられている。すなわち、第1回動位置センサB1及び第3回動位置センサB3は、検出片142の回動軌動上に配設されており、第2回動位置センサB2は、検出片143の回動軌道上に配設されている。
次に、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する態様を図5に基づいて説明する。尚、第2演出表示装置500L,500Rの動作形態は同一であるため、左側の第2演出表示装置500Lの動作形態について説明し、右側の第2演出表示装置500Rの動作形態の説明を省略する。
図5(A)に示すように、液晶ユニットの第1表示状態においては、第1演出表示装置5が後方位置に配置され、第2演出表示装置500Lが第1回動位置に配置されている。このとき、後方位置センサA1が第1演出表示装置5の検出片131を検出しており、第1回動位置センサB1が第2演出表示装置500Lの検出片142を検出しており、第1演出表示装置5は第2演出表示装置500Lよりも後方に配置されている。また、第1演出表示装置5の表示部5aと第2演出表示装置500Lの表示部500aは、正面側(遊技者側)を向き、演出図柄の変動表示や各種演出画像等が表示され、第2表示用LED97Lは消灯している(表示部5a:on、表示部500a:on、第2表示用LED97L:off)。
これによれば、第2表示用LED97Lが背面側(遊技者と反対側)を向いているときに消灯しているため、第2表示用LED97Lを目立たないようにし、第1演出表示装置5の表示部5a及び第2演出表示装置500Lの表示部500aに注目させることができる。尚、第2表示用LED97Lが背面側(遊技者と反対側)を向いている状態において消灯する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、第2表示用LED97Lの輝度を低下させるようにしてもよい。
液晶ユニットを第1表示状態から第2表示状態にする際には、図5(B)に示すように、先ず、第2演出表示装置500Lを先行して第3回動位置に向けて回動駆動する。そして、図5(C)に示すように、第2演出表示装置500Lが所定角度回動したタイミングで第1演出表示装置5が前方位置に向けてスライド移動を開始する。
図5(D)に示すように、第2演出表示装置500Lの表示部500aが左方(遊技者側とは異なる方向)を向いたときには、第2演出表示装置500Lが第1演出表示装置5と接触しない位置(第2回動位置)に配置されることとなる。このときには、第2演出表示装置500Lの検出片143が第2回動位置センサB2に検出される。
尚、このとき、第1演出表示装置5の表示部5aのみに各種演出画像等が表示され、第2演出表示装置500Lの表示部500a及び第2表示用LED97Lは消灯する(表示部5a:on、表示部500a:off、第2表示用LED97L:off)。これによれば、第2演出表示装置500Lの表示部500a及び第2表示用LED97Lを目立たないようにし、第1演出表示装置5の表示部5aのみに注目させることができる。尚、第2演出表示装置500Lの表示部500a及び第2表示用LED97Lが遊技者側とは異なる方向を向いた状態において消灯する形態を例示したが、これに限定されるものではなく、表示部500a及び第2表示用LED97Lの輝度を低下させるようにしてもよい。
さらに、図5(E)に示すように、第1演出表示装置5が前方位置に到達し、第2演出表示装置500Lが第3回動位置に到達した際には、第1演出表示装置5の検出片131が前方位置センサA2に検出され、第2演出表示装置500Lの検出片142が第3回動位置センサB3に検出される。尚、第2演出表示装置500Lが第3回動位置に到達した際には、第1演出表示装置5が第2演出表示装置500Lを追い越して該第2演出表示装置500Lの前方側に配置され、第2表示用LED97Lが正面(遊技者側)を向く、つまり、第2演出表示装置500Lが第1回動位置から第3回動位置に変化する際には、180度以上回動することとなる。このように、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化した際には、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500Lとの前後の位置関係が入れ替わるとともに、第2演出表示装置500Lは180度以上回動するため、遊技者に意外性を与えることができ、液晶ユニットを用いた演出効果が向上する。
また、液晶ユニットの第2表示状態において、第1演出表示装置5の表示部5aは各種演出画像等が表示されているとともに、表示部500aは引き続き消灯しており、第2表示用LED97Lは点灯する(表示部5a:on、表示部500a:off、第2表示用LED97L:on)。このように、第1演出表示装置5の表示部5aの側方で第1演出表示装置5の表示部5aを発光演出することができるため、演出効果が向上するとともに、第2演出表示装置500Lの表示部500aを目立たないようにし、第1演出表示装置5の表示部5aと第2表示用LED97Lとに注目させることができる。
次に、液晶ユニットによる演出実行時における各種センサ及び各種モータの動作について図6を参照して説明する。先ず、液晶ユニットが正常動作したときの形態について図6(A)に基づいて説明する。
図6(A)に示されるように、液晶ユニットの第1表示状態においては、後方位置センサA1が第1演出表示装置5の検出片131を検出しており、第1回動位置センサB1が第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142を検出している(後方位置センサA1:on、第1回動位置センサB1:on)。
演出制御用CPU120は、液晶ユニットによる演出の開始条件が成立する(例えば、リーチ状態からスーパーリーチ演出に発展したときなど)と、第2表示用モータ96L,96Rを正回転させる(図6(A)におけるタイミングTa1参照)。これにより、第2演出表示装置500L,500Rの重複する側の端辺が第1演出表示装置5から離れる方向に回動し、タイミングTa1から所定時間経過後のタイミングTa2にて、第1回動位置センサB1から各検出片142から外れ、第1回動位置センサB1が非検出状態となる(第1回動位置センサB1:off)。
次いで、第1表示用モータ95を第1演出表示装置5が前進する方向に駆動させる。詳しくは、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95により第1演出表示装置5を後方位置から前方位置に前進させる場合、第2演出表示装置500L,500Rの重複する側の端辺が第1演出表示装置5から離れる方向に回動したことを条件に第1表示用モータ95を駆動させるようになっている。尚、本実施例では、第1回動位置センサB1が非検出状態となったこと(第1回動位置センサB1:off)、つまり、第1回動位置センサB1の検出位置から第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142が外れたことを条件として第1表示用モータ95を駆動させるようになっている。
これによれば、第2表示用モータ96L,96Rよりも先に第1表示用モータ95が動作することにより、第1演出表示装置5が第2演出表示装置500L,500Rに衝突して破損することを回避することができる。
尚、本実施例では、第1演出表示装置5の前後の移動速度と第2演出表示装置500L,500Rの回動速度が略同一となっているが、これに限られず、第1演出表示装置5の前後の移動速度と第2演出表示装置500L,500Rの回動速度が異なっていてもよい。例えば、第1演出表示装置5の移動速度の方が第2演出表示装置500L,500Rの回動速度よりも高速になっていてもよい。この場合であっても、第2演出表示装置500L,500Rが先行して動作するため、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突することを回避できる。
第1演出表示装置5を前進させると、後方位置センサA1の検出位置から第1演出表示装置5の検出片131が外れ、後方位置センサA1が非検出状態となる(後方位置センサA1:off)。
さらに第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rを動作させると、第2演出表示装置500L,500Rの各検出片143が第2回動位置センサB2により検出される(第2回動位置センサB2:on)。尚、第2演出表示装置500L,500Rは、回動動作を継続するため、各検出片143が第2回動位置センサB2から外れると、非検出状態となる(第2回動位置センサB2:off)。
次に、タイミングTa3において第1演出表示装置5が前方位置に到達する。第1演出表示装置5が前方位置に到達すると、検出片131が前方位置センサA2により検出される(前方位置センサA2:on)。前方位置センサA2が検出状態となると、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95の駆動を停止させる。すなわち、第1演出表示装置5が前方位置にて停止する。
続いて、タイミングTa4において第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置に到達する。第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置に到達すると、各検出片142が第3回動位置センサB3により検出される(第3回動位置センサB3:on)。第3回動位置センサB3が検出状態となると、演出制御用CPU120は、第2表示用モータ96L,96Rの駆動を停止させる。すなわち、第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置にて停止する。
このときには、第1演出表示装置5が前方位置に配置され、第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置に配置されることとなるため、液晶ユニットの第2表示状態となる。尚、液晶ユニットの第2表示状態においては、第2演出表示装置500L,500Rの裏面の各第2表示用LED97L,97Rが正面側(遊技者側)を向いており、各第2表示用LED97L,97Rによる発光演出を行う。
液晶ユニットの第2表示状態が所定期間行われた後、演出制御用CPU120は、所定条件が成立したこと(例えば、操作有効期間においてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの操作が検出されたことまたは操作有効期間が経過したことなど)に基づいて、第2表示用モータ96L,96Rを逆回転させる(図6(A)におけるタイミングTa5参照)。これにより、第2演出表示装置500L,500Rが内向きに回動する。
次いで、タイミングTa5から所定時間経過後のタイミングTa6にて、第1表示用モータ95を第1演出表示装置5が後退する方向に駆動させる。詳しくは、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95により第1演出表示装置5を前方位置から後方位置に後退させる場合、第2演出表示装置500L,500Rが内向きに回動したことを条件に第1表示用モータ95を駆動させるようになっている。尚、本実施例では、第3回動位置センサB3が非検出状態となったこと、つまり、第3回動位置センサB3の検出位置から第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142が外れたことを条件として第1表示用モータ95を駆動させるようになっている。
これによれば、第2表示用モータ96L,96Rよりも先に第1表示用モータ95が動作することにより、第1演出表示装置5が第2演出表示装置500L,500Rに衝突して破損することを回避することができる。
第1演出表示装置5を後退させると、前方位置センサA2の検出位置から第1演出表示装置5の検出片131が外れ、前方位置センサA2が非検出状態となる(前方位置センサA2:off)。
さらに第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rを動作させると、第2演出表示装置500L,500Rの各検出片143が第2回動位置センサB2により検出される(第2回動位置センサB2:on)。尚、第2演出表示装置500L,500Rは、回動動作を継続するため、各検出片143が第2回動位置センサB2から外れると、非検出状態となる(第2回動位置センサB2:off)。
次に、タイミングTa7において第1演出表示装置5が後方位置に到達する。第1演出表示装置5が後方位置に到達すると、検出片131が後方位置センサA1により検出される(後方位置センサA1:on)。後方位置センサA1が検出状態となると、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95の駆動を停止させる。すなわち、第1演出表示装置5が後方位置にて停止する。
続いて、タイミングTa8において第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置に到達する。第2演出表示装置500L,500Rが第3回動位置に到達すると、各検出片142が第1回動位置センサB1により検出される(第1回動位置センサB1:on)。第1回動位置センサB1が検出状態となると、演出制御用CPU120は、第2表示用モータ96L,96Rの駆動を停止させる。すなわち、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置にて停止する。これにより、液晶ユニットが第1表示状態となり、液晶ユニットによる演出が終了する。
次に、液晶ユニットが異常動作したときの各種センサ及び各種モータの動作について図6(B)に基づいて説明する。尚、ここでは、第2演出表示装置500L,500Rに動作異常が発生したときの形態を説明する。
図6(B)に示すように、液晶ユニットの第1表示状態においては、後方位置センサA1が第1演出表示装置5の検出片131を検出しており、第1回動位置センサB1が第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142を検出している(後方位置センサA1:on、第1回動位置センサB1:on)。
演出制御用CPU120は、液晶ユニットによる演出の開始条件が成立すると、第2表示用モータ96L,96Rを正回転させる(図6(B)におけるタイミングTb1参照)。第2演出表示装置500L,500Rに動作異常が発生し、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置から動作しなかった場合には、第1回動位置センサB1が第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142を検出した状態が継続される。
前述のように、第1回動位置センサB1の検出位置から第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142が外れたこと(第1回動位置センサB1が非検出状態になったこと)を条件として第1表示用モータ95を駆動させるようになっているため、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95を駆動させるタイミングTb2において第1表示用モータ95の駆動制御を行わない。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置から動作しないような動作異常が生じた場合であっても、第1演出表示装置5が第2演出表示装置500L,500Rに衝突して破損することを回避できる。
この場合、演出制御用CPU120は、タイミングTb2から検出待ちタイマ(図示略)によるカウントを開始し、カウントを開始してから所定の検出待ち期間(例えば、10秒等)において第1回動位置センサB1が非検出状態にならなければ、所定の検出待ち期間(例えば、10秒等)が経過したタイミングTb3で、第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500Rやスピーカ8L,8R等を用いて第2演出表示装置500L,500Rの動作異常を示すエラー報知を行う。
尚、本実施例では、液晶ユニットを第1表示状態から第2表示状態に変化させる際に、第2演出表示装置500L,500Rに動作異常が発生したときの形態を説明したが、例えば、液晶ユニットを第2表示状態から第1表示状態に変化させる際に、第1演出表示装置5に動作異常が発生すること等もある。このような場合には、例えば、第2演出表示装置500L,500Rが第2回動位置に到達したとき(第2回動位置センサB2が検出状態になったとき)に前方位置センサA2が検出状態である場合、演出制御用CPU120が第2表示用モータ96L,96Rの駆動を停止させることで第2演出表示装置500L,500Rが第1演出表示装置5に衝突して破損することを回避するようにしてもよい。
次に、本実施例における液晶ユニット及び可動体300を用いた複合演出の演出態様の一例を図7に基づいて説明する。
先ず、図7(A)に示すように、例えば、液晶ユニットの第1表示状態における所定の変動表示中においてリーチ状態が成立する。尚、前述のように、第1演出表示装置5の前方側の左右両側に一部が重複して第2演出表示装置500L,500Rが配置されている。その後、図7(B)に示すように、第1演出表示装置5にキャラクタが表示(出現)される。
そして、図7(C)に示すように、第1演出表示装置5が前進し、第2演出表示装置500L,500Rが回動して前後の位置関係が変化し、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態となることで、スーパーリーチ演出が開始される。尚、前述のように、第1演出表示装置5の後方側の左右両側に一部が重複して第2演出表示装置500L,500Rが配置される。さらに、第2演出表示装置500L,500Rの裏面に設けられた第2表示用LED97L,97Rが正面側(遊技者側)を向き、第2表示用LED97L,97Rによる発光演出を行う。
また、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する際には、演出制御用CPU120は、第1演出表示装置5の動作態様に応じた特定画像を表示する。詳しくは、演出制御用CPU120は、第1演出表示装置5の前進移動に合わせて、例えばキャラクタ等の画像を大きく表示するような特定画像を表示する制御を行う。これによれば、表示部5a,500aが遊技者側に近づくだけでなく、キャラクタ等の画像自体も大きくなることで、キャラクタ等の画像が遊技者側に近づいてくるような印象を与えることができるため、演出効果が向上する。
尚、図示しないが、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出中等において第2演出表示装置500L,500Rに保留表示や演出図柄の変動表示画像や他の演出画像等の表示情報が表示される場合がある。液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化した際には、第2演出表示装置500L,500Rの表示部500a,500aが背面側を向くようになるが、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rが動作する際に前記表示情報を第1演出表示装置5の表示部5aに表示する制御を行うようになっている。これによれば、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する場合であっても、表示情報の視認性を維持することができる。言い換えれば、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する場合は、第2演出表示装置500L,500Rの表示情報が第1演出表示装置5の表示部5aにて視認可能となるため、表示情報が視認できなくなることが無い。
液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化した後には、図7(D)に示すように、第1演出表示装置5に遊技者に対してスティックコントローラ31Aを操作するよう促す表示が実行される。尚、このときにおいても、第2表示用LED97L,97Rによる発光演出が継続される。
遊技者がスティックコントローラ31Aの操作受付期間中に該スティックコントローラ31Aを操作すると、複合演出の開始条件が成立したとして、液晶ユニットが第2表示状態から第1表示状態に変化するとともに、可動体300(例えば、ロゴパネルなど)が第1演出表示装置5の上方に退避する待機位置から第1演出表示装置5の前方の演出位置に出現する。可動体300の動作範囲は、第1演出表示装置5の動作範囲Z1における前方側の一部で上下に重複しているが、演出制御用CPU120は、第1演出表示装置5が可動体300に接触しない位置まで後退した後に、可動体300を演出位置まで移動させるように制御するため、第1演出表示装置5と可動体300とが衝突して破損することを回避できる。また、可動体300の動作範囲は、第1演出表示装置5の動作範囲Z1における前方側の一部で上下に重複しているため、液晶ユニットと可動体300の設置スペースを小さくできる。尚、その後、可動体300が演出位置から待機位置まで退避する(図示略)ことで複合演出が終了する。
次に、図8に基づいて、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの動作確認制御の概要について説明する。
演出制御用CPU120は、可動体初期化処理において、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの動作確認制御(非検出時動作制御、検出時動作制御、確認用動作制御)を実行する場合、第1演出表示装置5または第2演出表示装置500L,500Rの状態に応じた動作制御内容を実行するようになっている。尚、本実施例では、上記各可動体が原点位置に位置している場合でも検出時動作制御を実行するようになっているが、上記各可動体が原点位置に位置している場合に必ずしも検出時動作制御を実行しなくてもよい。
前述したように、第1演出表示装置5の動作範囲Z1と、第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3と、は一部が重複している(図3(C)参照)、すなわち、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとは接触する可能性があるため、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとのうち一方の非検出時動作制御、検出時動作制御、確認用動作制御を実行する場合、他方の状態、つまり、他方がいずれの位置に位置しているかによって、他方と接触しないように該他方を退避させておく必要がある。
図8には、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの状態(各センサの状態)に応じた動作制御パターンの一例が示されている。
具体的に説明すると、例えば、パターンAは、後方位置センサA1が検出状態(on)、前方位置センサA2が非検出状態(off)、第1回動位置センサB1が検出状態(on)、第2回動位置センサB2が非検出状態(off)、第3回動位置センサB3が非検出状態(off)である場合、つまり、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが原点位置に位置している状態(正常)である。パターンBは、後方位置センサA1が非検出状態(off)、前方位置センサA2が検出状態(on)、第1回動位置センサB1が検出状態(on)、第2回動位置センサB2が非検出状態(off)、第3回動位置センサB3が非検出状態(off)である場合、つまり、第1演出表示装置5が原点位置に位置しておらず、第2演出表示装置500L,500Rが原点位置に位置している状態(メイン液晶異常)である。パターンCは、後方位置センサA1が検出状態(on)、前方位置センサA2が非検出状態(off)、第1回動位置センサB1が非検出状態(off)、第2回動位置センサB2が非検出状態(off)、第3回動位置センサB3が非検出状態(off)である場合、つまり、第1演出表示装置5が原点位置に位置し、第2演出表示装置500L,500Rが原点位置に位置していない状態(サブ液晶異常)である。パターンDは、後方位置センサA1が非検出状態(off)、前方位置センサA2が非検出状態(off)、第1回動位置センサB1が非検出状態(off)、第2回動位置センサB2が非検出状態(off)、第3回動位置センサB3が非検出状態(off)である場合、つまり、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500R双方が原点位置に位置していない状態(メインサブ液晶異常)である。
パターンAの場合、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが原点位置(後方位置、第1回動位置)に位置している状態(正常)であるため、各々の検出時動作制御を実行した後に確認用動作制御を実行することになるが、第2演出表示装置500L,500Rの一部が第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複しているため、演出制御用CPU120は、検出時動作制御及び確認用動作制御を実行する場合、第1演出表示装置5の動作制御を開始する前に第2演出表示装置500L,500Rの動作制御を開始する。これにより、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの接触を回避することができる。
パターンBの場合、第1演出表示装置5が原点位置(後方位置)に位置しておらず、第2演出表示装置500L,500Rが原点位置(第1回動位置)に位置している状態(メイン液晶異常)であるため、第1演出表示装置5を原点位置に復帰させる必要があるが、その際に第2演出表示装置500L,500Rに接触することになる。よって、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rを第2回動位置まで回動した後、第1演出表示装置5を原点位置まで移動し、その後、第2演出表示装置500L,500Rを原点位置まで回動させる。これにより、第1演出表示装置5の非検出時動作制御及び第2演出表示装置500L,500Rの検出時動作制御を実行したとして、その後、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの確認用動作制御を開始する。
パターンCの場合、第1演出表示装置5が原点位置(後方位置)に位置し、第2演出表示装置500L,500Rが原点位置(第1回動位置)に位置していない状態(サブ液晶異常)であるため、第2演出表示装置500L,500Rを原点位置に復帰させる必要があるが、その際に第1演出表示装置5に接触することはない。よって、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rを原点位置まで回動することで、第2演出表示装置500L,500Rの非検出時動作制御を実行したとして、その後、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの確認用動作制御を開始する。
パターンDの場合、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rは原点位置(後方位置)に位置していない状態(メイン・サブ液晶異常)であるため、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500R双方を原点位置に復帰させる必要があるが、その際に第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが接触することになる。よって、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rを第2回動位置まで回動した後、第1演出表示装置5を原点位置まで移動し、その後、第2演出表示装置500L,500Rを原点位置まで回動させる。これにより、第1演出表示装置5の非検出時動作制御及び第2演出表示装置500L,500Rの非検出時動作制御を実行したとして、その後、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの確認用動作制御を開始する。
このように本実施例では、演出制御用CPU120は、可動体初期化処理において、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの動作確認制御(非検出時動作制御、検出時動作制御、確認用動作制御)を実行する場合、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500R各々の動作確認制御を順次実行するのではなく、他方と接触しないように第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの動作確認制御を実行する。
特に、第1演出表示装置5は、動作範囲Z1の任意の位置である場合でも第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3に重複するため、第1演出表示装置5に接触しない可動範囲を有する第2演出表示装置500L,500Rよりも第1演出表示装置5を優先して動作確認制御を開始することが好ましい。
尚、本実施例では、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rの状態の一例として、上記パターンA〜Dを記載したが、演出制御用CPU120上記以外のパターンに対応する動作制御を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1位置(例えば、後方位置)と該第1位置より遊技者側の第2位置(例えば、前方位置)との間で動作可能に設けられた第1演出表示装置5と、第1状態(例えば、第1回動位置)と、該第1状態とは異なる第2状態(例えば、第2回動位置)とに動作可能に設けられた第2演出表示装置500L,500Rと、を備え、第2演出表示装置500L,500Rは、前記第1状態において、遊技者側から視たときに第1演出表示装置5に対し一部が重複し、第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3の少なくとも一部が第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複する。これによれば、第1演出表示装置5に対し第2演出表示装置500L,500Rの一部を重ねて表示することができるので、表示部5a,500aに一体感を持たせることができる。
具体的には、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置にあるときには、後方位置にある第1演出表示装置5の前方左右側に一部が重複するように配置され、液晶ユニットが第1表示状態となる。これによれば、表示部5a及び各表示部500aにより一体感のある一の表示部を構成することができ、特に、表示部5a,500a双方に跨るように一の画像を表示する場合や連動した表示演出を行う場合などにおいて、表示部5aと表示部500aとの間に隙間が生じることがなく、双方の表示部の画像を極力近づけて表示することができるので、興趣が向上する。さらに、第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3の少なくとも一部が第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複するため、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとを、近づけて配置することができるため、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとの設置スペースをコンパクトにできる。
また、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rは、第1表示状態において、非表示領域である枠部5bと枠部500b,500b同士が前後に重複しているため、第1演出表示装置5の表示部5aに第2演出表示装置500L,500Rが前方側に重複して視認困難または視認不能になることが抑制される。つまり、第1表示状態において、表示部5a及び各表示部500aの表示領域を大きく確保できる。
さらに、第1演出表示装置5を後方位置から前方位置へ移動させるとともに、第2演出表示装置500L,500Rを第1回動位置から第3回動位置まで回動させて第2表示状態に変化したときにも、第1演出表示装置5の背面左右側に一部が重複するように第2演出表示装置500L,500Rが配置されることで、第2表示用LED97L,97R(発光部)をより第1演出表示装置5の表示部5aに近づけて配置できるため、表示部5aを好適に第2表示用LED97L,97R(発光部)にて装飾することができる。
さらに、本実施例では、第1演出表示装置5が前方位置から後方位置まで後退した後、可動体300が待機位置から第1演出表示装置5の前方位置に相当する演出位置まで落下してくる。つまり、直前まで第1演出表示装置5が配置されていた個所に別個の可動体300が落下してくるため、遊技者によりインパクトを与えることができる。
また、第2演出表示装置500L,500Rは、第2回動位置において第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複せず、第1演出表示装置5を後方位置から前方位置へ動作させる場合、第2演出表示装置500L,500Rを第1回動位置から第2回動位置に変化させる。すなわち、第1演出表示装置5を後方位置から前方位置へ動作させる場合には、第2演出表示装置500L,500Rを先行して第1演出表示装置5に干渉しない第2回動位置に変化させることで、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突して破損することを回避できる。
また、第1演出表示装置5は、後方位置において前方位置よりも遊技者側に位置し、第2演出表示装置500L,500Rは、第1回動位置と第2回動位置とも異なる第3回動位置に動作可能であり、第1演出表示装置5が前方位置に位置し第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置にあるとき(液晶ユニットの第1表示状態)と、第1演出表示装置5が第2演出表示装置500L,500Rに位置し第2演出表示装置500L,500Rが第3状態にあるとき(液晶ユニットの第2表示状態)とで、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとの前後位置関係が変化する。これによれば、第1演出表示装置5の前後位置が変化し、第2演出表示装置500L,500Rの回動位置が変化するだけでなく、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとの前後位置関係も変化するため、遊技者に意外性を与えることができる。
具体的には、液晶ユニットの第1表示状態においては、第1演出表示装置5の前方に第2演出表示装置500L,500Rが配置され、液晶ユニットの第2表示状態においては、第1演出表示装置5の後方に第2演出表示装置500L,500Rが配置される。また、前述のように、第1演出表示装置5が前後に動作する際には、第2演出表示装置500L,500Rを第2回動位置に移動させるため、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの前後位置関係を変化させる際に、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが衝突して破損することが回避される。
また、第1演出表示装置5を駆動する第1表示用モータ95と、第2演出表示装置500L,500Rを駆動する第2表示用モータ96L,96Rと、第1表示用モータ95及び第2表示用モータ96L,96Rの駆動制御を行う演出制御用CPU120と、を備え、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95により第1演出表示装置5を前方位置と後方位置との間で動作させる場合、第2表示用モータ96L,96Rにより第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置から第2回動位置に変化したことを条件に第1表示用モータ95を駆動させる。
これによれば、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突して破損することを回避できる。すなわち、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとを各々別個の駆動源にて駆動する制御を行う場合において、駆動制御手段としての演出制御用CPU120は、第1演出表示装置5よりも第2演出表示装置500L,500Rを先行して動作させることで、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとを衝突させることなく、スムーズに動作させることができる。
また、演出制御用CPU120は、第2表示用モータ96L,96Rの駆動制御を行っても第2表示用モータ96L,96Rが第1回動位置から第2回動位置に変化しない場合、第1表示用モータ95の駆動制御を行わない。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rに動作異常が生じた場合でも第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突して破損することを回避できる。
具体的には、演出制御用CPU120は、第1表示用モータ95により第1演出表示装置5を後方位置と前方位置との間で動作させる場合、第2演出表示装置500L,500Rが第2回動位置側に回動したこと、つまり、第1回動位置センサB1の検出位置から第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142が外れたこと(第1回動位置センサB1:off)を条件として第1表示用モータ95を駆動させるようになっており、第2演出表示装置500L,500Rが第1回動位置または第3回動位置にある状態で、第1演出表示装置5が先行して動作して第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突することを防止できる。
また、第2演出表示装置500L,500Rは、第1回動位置と第2回動位置とも異なる第3回動位置に動作可能であり、第1回動位置から第3回動位置に変化する際に180度以上回動する。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rが180度以上大きく反転するため、遊技者に意外性を与えることができる。
また、第2演出表示装置500L,500Rの裏側には、第2表示用LED97L,97Rが設けられている。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rが反転することで異なる演出を行うことができる。具体的には、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する際に、第2演出表示装置500L,500Rは、第3回動位置に移動する、つまり第1回動位置から180度以上回動するため、第2表示状態において裏面に設けられた第2表示用LED97L,97Rが遊技者側を向いた状態で、第1演出表示装置5の背面側左右位置に配置される。つまり、第1演出表示装置5の背面側左右位置で第2表示用LED97L,97Rによる発光演出を行うことができるため、演出効果を向上することができる。尚、第2表示用LED97L,97Rによる発光演出の発光態様(発光色や点灯の期間、点滅の間隔等)は、自由に設定してもよい。
また、第2演出表示装置500L,500Rまたは第2表示用LED97L,97Rが遊技者と反対側を向いている状態では、第2演出表示装置500L,500Rや第2表示用LED97L,97Rの輝度を低下または消灯させる。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rの背面側にある他の装置や構造物などの遊技者に見せたくない部分を目立たないようにし、第2演出表示装置500L,500Rや第2表示用LED97L,97Rに注目させることができる。また、遊技者と反対側を向いている第2演出表示装置500L,500Rや第2表示用LED97L,97Rの輝度を低下または消灯するため、前方側に漏れる光により遊技者側の演出が見えにくくなることが抑制される。
また、第1演出表示装置5の表示制御を行う演出制御用CPU120を備え、演出制御用CPU120は、第1演出表示装置5が動作する際に、動作態様に応じた特定画像を表示する。これによれば、特定画像を表示することにより第1演出表示装置5が動作したことを強調して見せることができる。
具体的には、演出制御用CPU120は、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化する際に第1演出表示装置5の前進移動に合わせて、例えばキャラクタ等の画像を大きく表示するような特定画像を表示する制御を行う。これによれば、キャラクタ等の画像が遊技者側に近づいてくるような印象を与えることができるため、演出効果が向上する。尚、第1演出表示装置5の後退移動に合わせて特定画像を表示してもよい。また、第2演出表示装置500L,500Rの動作(回動)に合わせて表示部500a,500aに特定画像を表示してもよい。
また、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの表示制御を行う演出制御用CPU120を備え、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rを動作させる際に、第2演出表示装置500L,500Rに表示している表示情報(保留表示等)の少なくとも一部を第1演出表示装置5に移動して表示する制御を行う。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rを動作させる場合でも、該第2演出表示装置500L,500Rに表示している表示情報の視認性を維持することができる。
具体的には、液晶ユニットが第1表示状態から第2表示状態に変化した際には、第2演出表示装置500L,500Rの表示部500a,500aが背面側を向くようになるが、演出制御用CPU120は、第2演出表示装置500L,500Rが動作する際に前記表示情報を第1演出表示装置5の表示部5aに表示する制御を行うため、第2演出表示装置500L,500Rの表示情報が視認できなくなることを防止できる。特に、保留表示などの遊技に関する表示情報については、第2演出表示装置500L,500Rが動作する際に保留表示が消去されると遊技者に不信感を与えかねないため、動作する前に表示部5aに移動することが好ましい。あるいは、動作を開始する前の段階で表示情報の表示を予め消去することで、遊技者に不信感を与えることを回避できる。
尚、本実施例では、第1演出表示装置5が前後方向にスライド動作し、第2演出表示装置500L,500Rが回動動作する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者側から視たときに第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが重複した状態(第1表示状態)を構成できればよい。例えば、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが共にスライド移動もしくは回動移動するようになっていてもよい。更に尚、遊技者側から視たときに第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが重複した状態(第1表示状態)を構成でき、且つ第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3の少なくとも一部が第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複すれば、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの各動作方向は自由に設定することができる。
また、第2演出表示装置500L,500Rは、第1表示状態において第1演出表示装置5の前面に重複するように配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者側から視たときに第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが重複した状態(第1表示状態)を構成でき、且つ第2演出表示装置500L,500Rの動作範囲Z2,Z3の少なくとも一部が第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複すればよく、例えば、第1表示状態において、第2演出表示装置500L,500Rは、第1演出表示装置5の背面に重複してもよいし、左右方向または上下方向に重複していてもよい。
尚、本実施例では、第2演出表示装置500L,500Rは、第2回動位置において第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2演出表示装置500L,500Rが第1演出表示装置5の動作を阻害しなければ、第2回動位置において第1演出表示装置5の動作範囲Z1に重複していてもよい。
また、本実施例では、第1演出表示装置5が前後に動作するときに、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとの前後位置関係も変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1演出表示装置5が前後に移動したときに前後位置関係が変化することなく、第2演出表示装置500L,500Rと接触して一の表示部を構成するようになっていてもよい。
また、本実施例では、第2表示部である第2演出表示装置500L,500Rは、原点位置に位置する第1状態において、遊技者側から視たときに原点位置である第1位置に位置している第1表示部としての第1演出表示装置5に対し一部が重複する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1表示部と第2表示部とは、遊技者側から視たときに第2表示部が第1表示部に対し一部が重複する位置関係になるように構成されていれば、第2表示部が第1表示部に対し一部が重複する状態において、それぞれが原点位置に位置していなくてもよい。
また、本実施例では、第1回動位置センサB1の検出位置から第2演出表示装置500L,500Rの各検出片142が外れたことを条件として第1表示用モータ95を駆動させていたが、例えば、第2回動位置センサB2が検出状態となったときに、第1表示用モータ95を駆動させるようにしてもよい。
尚、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとの動作態様の変形例として次のようなものもある。例えば、第1演出表示装置5は、第2演出表示装置500L,500Rが動作しない場合、第2演出表示装置500L,500Rに接触したまま動作することで該第2演出表示装置500L,500Rの状態(回動位置)を変化させるようにしてもよい。
具体的には、例えば、第2演出表示装置500L,500Rが第1演出表示装置5の前後のスライド動作により押されて回動動作するようになっていてもよい。これによれば、第2演出表示装置500L,500Rの動作異常が生じた場合でも第1演出表示装置5の駆動力により第2演出表示装置500L,500Rの状態を変化させることが可能となり、第2演出表示装置500L,500Rが第1演出表示装置5の動作を阻害しない。また、この場合、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rの接触箇所にゴム等の緩衝部材が配設し、表示部5a及び各表示部500aに傷が付いたり損傷することを抑制することが好ましい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rが異なる駆動機構により駆動するようになっていたが、例えば、第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rを連動させる一の駆動機構を用いてもよい。この場合、演出制御用CPU120を用いて各種駆動機構の駆動手段(例えば、第1表示用モータ95や第2表示用モータ96L,96R等)の駆動制御を行わなくても、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500L,500Rとが衝突して破損することを防止できる。
また、前記実施例では、液晶ユニットが第1演出表示装置5及び第2演出表示装置500L,500Rを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、液晶ユニットは、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500Lだけでもよいし、第1演出表示装置5と第2演出表示装置500Rだけでもよい。つまり、第1表示部及び第2表示部を少なくとも1つずつ有していればよい。
また、前記実施例では、一の演出表示装置(例えば、第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500R)に一の表示部(例えば、表示部5a,500a)のみが設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の表示部に2以上の表示部が設けられていてもよい。
また、前記実施例では、第1表示部と第2表示部の一例として、演出制御用CPU120にて表示制御される第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500Rを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103にて表示制御される第1表示部と第2表示部を適用してもよいし、第1表示部と第2表示部のうち一方が演出制御用CPU120にて表示制御され、他方がCPU103にて表示制御されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、液晶ユニットによる演出(例えば、図7に示すような演出)は、スーパーリーチ演出に発展する場合に実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連演出、再変動演出、昇格演出、大当り中演出など、上記以外の他の種々の演出における任意のタイミングにて実行可能である。
また、前記実施例では、第1表示部と第2表示部の一例として、液晶表示装置からなる第1演出表示装置5、第2演出表示装置500L,500Rを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶表示装置以外の表示装置(例えば、セグメント表示器やEL表示装置等)を適用してもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。