以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図、図4は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における廃トナー搬送装置の配設状態を示す画像形成ユニットの斜視図である。
図2において、10はプリンタ、Csはプリンタ10の筐体であり、該筐体Csの下部に媒体収容部としての給紙カセット11が配設され、該給紙カセット11のスタッカ53に媒体としての用紙Pが載置される。前記給紙カセット11の前端に隣接させて、用紙Pを1枚ずつ分離させて給紙するための給紙機構が配設される。
該給紙機構は、給紙ローラ12及び分離装置13から成り、給紙機構によって1枚ずつ分離させられて媒体搬送路Rtに給紙された用紙Pは、給紙ローラ12の上方に配設された搬送ローラ対14に送られた後、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像を形成する画像形成部としての画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに供給される。
該各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cは、プリンタ10の本体、すなわち、装置本体に対してプロセスカートリッジとして着脱自在に配設され、像担持体としての感光体ドラム31等を備える。また、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cに対応させて、露光装置としてのLEDヘッド22が、前記各感光体ドラム31と対向させて配設され、各感光体ドラム31の表面を露光して潜像としての静電潜像を形成する。
そして、前記各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cの下方に転写ユニットu1が配設され、該転写ユニットu1は、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、前記駆動ローラr1と従動ローラr2との間に張設され、走行自在に配設されたベルト部材としての転写ベルト17、及び該転写ベルト17を挟んで前記感光体ドラム31と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ21を備える。
画像形成ユニット16Bkに供給された前記用紙Pは、前記転写ベルト17が走行させられるのに伴って搬送され、各感光体ドラム31と各転写ローラ21との間を通過し、該各転写ローラ21は、各画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cにおいて各感光体ドラム31に形成された各色の現像剤像としてのトナー像を、用紙Pに順次重ねて転写し、カラーのトナー像を形成する。
続いて、用紙Pは、定着装置としての定着器18に送られる。該定着器18においてカラーのトナー像が用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、定着器18から排出された用紙Pは、搬送ローラ対19によって搬送された後、排出ローラ対20によって装置本体外に排出され、筐体Csの頂部に形成されたスタッカ55に積載される。
次に、前記画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cについて説明する。なお、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cはいずれも同じ構造を有するので、画像形成ユニット16Bkについて説明し、画像形成ユニット16Y、16M、16Cについては説明を省略する。
図3及び4に示されるように、前記画像形成ユニット16Bkの本体、すなわち、画像形成ユニット本体37は、画像形成ユニット16Bkの幅方向に延在させて配設されたユニット中央部CP、及び用紙Pの搬送方向における下流側に向かって前記ユニット中央部CPの左側及び右側に隣接させて、かつ、立ち上げて形成されたサイドプレートSL、SRを備え、ユニット中央部CP上のサイドプレートSL、SR間に、現像剤貯蔵部としてのトナーカートリッジ41が着脱自在に配設される。
該トナーカートリッジ41は、現像剤としての新品のトナー(以下、単に「トナー」という。)を収容する新品現像剤収容部としてのトナータンク41a、及び廃棄現像剤としての後述される廃トナーを収容する廃棄現像剤収容部としての廃トナータンク41bから成り、前記トナータンク41aから、前記画像形成ユニット本体37内に配設された現像装置としての現像器30にトナーが供給される。そのために、トナータンク41aのケース43の下面に現像剤供給口としてのトナー供給口44が形成され、該トナー供給口44を開閉するために、開閉部材としてのシャッタ42が移動自在に、本実施の形態においては、回動自在に配設される。該シャッタ42には開口部42aが形成され、シャッタ42と一体に形成された操作部としての図示されない操作レバーを回動させ、シャッタ42を移動、本実施の形態においては、回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとを合わせることによって、トナー供給口44を開放することができる。また、前記操作レバーを回動させ、シャッタ42を回動させ、前記トナー供給口44と開口部42aとをずらすことによって、トナー供給口44を閉鎖することができる。
さらに、前記ユニット中央部CPには、トナーカートリッジ41をセットするために、凹面から成る図示されない取付面が形成され、該取付面に、前記トナー供給口44と対応させて現像剤補給口としてのトナー補給口45が形成される。したがって、トナー供給口44が開放されると、トナータンク41a内のトナーが現像器30に供給される。
そして、画像形成ユニット16Bkは、感光体ドラム31、該感光体ドラム31の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ32、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ33、該現像ローラ33にトナーを供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ34、前記現像ローラ33上に供給されたトナーを均一に薄層化する現像剤層規制部材としての現像ブレード35、トナー像の転写後に感光体ドラム31に残留したトナーを廃トナーとして除去するクリーニング装置36、及び前記サイドプレートSL内に配設され、除去された廃トナーを前記廃トナータンク41bに送るための現像剤搬送装置としての廃トナー搬送装置39を備える。
前記感光体ドラム31、帯電ローラ32、現像ローラ33及びトナー供給ローラ34は、帯電ローラ32及び現像ローラ33を前記感光体ドラム31と接触させ、かつ、前記トナー供給ローラ34を現像ローラ33と接触させた状態で、サイドプレートSL、SRによって回転自在に支持される。なお、前記現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35によって、前記現像器30が構成される。
また、前記感光体ドラム31、帯電ローラ32、現像ローラ33、トナー供給ローラ34等は、画像形成用の駆動部としての図示されない駆動モータ(ドラムモータ)に接続され、該駆動モータを駆動することによって回転させられる。
そして、図示されない現像ローラ用の電源、トナー供給ローラ用の電源及び現像ブレード用の電源がそれぞれ前記現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35に接続され、現像ローラ33、トナー供給ローラ34及び現像ブレード35に負の極性の電圧がバイアス電圧として印加される。
前記クリーニング装置36は、画像形成ユニット16Bkの幅方向に延在させて、かつ、先端を感光体ドラム31に当接させて配設されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード36a、該クリーニングブレード36aの下方に形成された第1の廃棄現像剤搬送路q1、及びクリーニング装置36内において回転自在に配設された回転式の第1の搬送部材としてのスパイラル36bを備える。該スパイラル36bは、回転に伴って変形することがなく、かつ、廃トナーを搬送することができるだけの太さを有するステンレス鋼製のワイヤを螺旋状に巻くことによって形成される。
また、FrはサイドプレートSLのフレーム、Spは、フレームFr内において廃トナーが搬送される搬送空間を形成するとともに、廃トナー搬送装置39を収容する収容部、Cvは、前記フレームFrに対して着脱自在に配設され、フレームFrにおける収容部Spを覆うカバーである。
なお、フレームFrは、外力が加わっても外形を保持することができるように、強度の高い樹脂、すなわち、強化樹脂、本実施の形態においては、変性PPE樹脂によって形成され、カバーCvは、フレームFrに対して着脱自在になるように、かつ、フレームFrとの間のシール性を高くすることができるように、柔らかく、変形可能な樹脂、本実施の形態においては、ポリプロピレン樹脂によって形成される。
前記構成のプリンタ10において、印刷時に、前記駆動モータによって、前記現像ローラ33及びトナー供給ローラ34が反時計回りに回転させられる。そして、トナー供給ローラ34によって現像ローラ33にトナーが供給され、現像ローラ33に供給されたトナーが、現像ローラ33の回転に伴って現像ローラ33と前記現像ブレード35との接触部に送られ、現像ブレード35によって薄層化され、その後、現像ローラ33の回転に伴って感光体ドラム31に送られる。
一方、該感光体ドラム31は、前記駆動モータによって時計回りに回転させられ、感光体ドラム31の回転に伴って、該感光体ドラム31の表面が、帯電ローラ32によって一様に帯電させられ、LEDヘッド22によって露光されて、感光体ドラム31の表面に静電潜像が形成され、該静電潜像に前記現像ローラ33上のトナーが静電的に付着させられて、感光体ドラム31上にトナー像が形成される。
このようにして、感光体ドラム31にトナー像が形成されると、該トナー像は転写ローラ21によって用紙Pに転写される。
トナー像の転写後に感光体ドラム31の表面に残留したトナーは、感光体ドラム31の回転に伴ってクリーニングブレード36aによって掻き取られ、廃トナーとなり、クリーニング装置36内の底部に落下し、スパイラル36bの回転に伴って前記第1の廃棄現像剤搬送路q1を搬送され、サイドプレートSL側の端部に送られる。
前記廃トナー搬送装置39は、スパイラル36bによってクリーニング装置36内のサイドプレートSL側の端部に送られた廃トナーを取り込み、廃トナータンク41bに送る。
次に、廃トナー搬送装置39について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における廃トナー搬送装置の配設状態を示すサイドプレートの分解斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態における廃トナー搬送装置の配設状態を示すサイドプレートの側面図、図7は本発明の第1の実施の形態における回転伝達部の斜視図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるオーガの斜視図、図9は本発明の第1の実施の形態における収容部を示すサイドプレートの斜視図、図10は本発明の第1の実施の形態における第2の廃棄現像剤搬送路の要部を示す縦断面図、図11は本発明の第1の実施の形態における第2の廃棄現像剤搬送路の要部を示す横断面図である。
図において、16Bkは画像形成ユニット、39は廃トナー搬送装置、CPはユニット中央部、SLはサイドプレート、FrはサイドプレートSLのフレーム、Spは廃トナー搬送装置39を収容する収容部、q2は、画像形成ユニット16Bkの所定の箇所、本実施の形態においては、サイドプレートSLに形成された第2の廃棄現像剤搬送路、Cvは、フレームFrにおける収容部Spを覆うカバーである。該カバーCvをフレームFrに取り付け、収容部Spを覆うことによって前記第2の廃棄現像剤搬送路q2が形成される。
なお、カバーCvの周縁における複数の箇所に突起Cvpが形成され、フレームFrにおける各突起Cvpと対応する箇所にスリットFrsが形成され、前記カバーCvは、各突起CvpをスリットFrsに挿入し、各突起Cvpに形成された第1の係止部としての係止孔hcに、スリットFrs内に形成された第2の係止部としての図示されない突起を係止させることによってフレームFrに取り付けられる。
前記廃トナー搬送装置39は、前記第2の廃棄現像剤搬送路q2内に回転自在に配設され、回転に伴って廃トナーを搬送する回転式の第2の搬送部材としてのスパイラル60、収容部Sp内のフレームFrの上端の近傍に配設され、前記駆動モータの駆動力、すなわち、回転を受け、スパイラル60に伝達し、スパイラル60を作動させ、回転させる駆動伝達部としての回転伝達部61、及びフィルム部材としてのスペーサ81を備え、廃トナーを廃トナータンク41b(図4)に搬送する。
なお、前記クリーニング装置36、フレームFr、収容部Sp、廃トナー搬送装置39、廃トナータンク41b等によって、現像剤回収装置としてのトナー回収装置が構成される。
前記スパイラル60は、回転に伴って変形することがなく、かつ、廃トナーを搬送することができるだけの断面の寸法を有する金属製の線条体、本実施の形態においては、ステンレス鋼製のワイヤを、螺旋状に巻回することによって形成される。なお、図10においては、ワイヤの断面がほぼ長方形の形状を有するようになっているが、ワイヤの断面を、例えば、正方形、円形、楕円形、平行四辺形、菱形等の各種の形状を有するようにすることができる。
そして、前記回転伝達部61は、複数のギヤ、本実施の形態においては、回転伝達部61の最も下方において矢印A方向に回転自在に配設された第1の駆動伝達要素としての第1のギヤg1、該第1のギヤg1より上方において矢印B方向に回転自在に配設され、第1のギヤg1と噛合させられる第2の駆動伝達要素としての第2のギヤg2、該第2のギヤg2より上方において矢印C方向に回転自在に配設され、第2のギヤg2と噛合させられる第3の駆動伝達要素としての第3のギヤg3、及び該第3のギヤg3と隣接させて矢印D方向に回転自在に配設され、第3のギヤg3と噛合させられる第4の駆動伝達要素としての第4のギヤg4を備え、該第4のギヤg4とスパイラル60の上端とが連結される。
前記第1〜第3のギヤg1〜g3は、平歯車から成り、前記カバーCvの裏側の面と対向させて配設され、各第1〜第3のギヤg1〜g3の軸sh1〜sh3は、いずれも前記各感光体ドラム31(図2)の軸と平行に延在させられる。
また、前記第4のギヤg4はフェース歯車から成り、第4のギヤg4の軸sh4は、前記第1〜第3のギヤg1〜g3の軸sh1〜sh3に対して直交させて、かつ、用紙Pの搬送方向における下流側が低くなるように、所定の角度だけ傾斜させて延在させられる。なお、前記第3、第4のギヤg3、g4によって、回転方向を変換する回転方向変換部が形成される。
そして、第3のギヤg3には、外周縁に複数の歯te3が、第3のギヤg3の径方向に突出させて形成され、第4のギヤg4には、外周縁に複数の歯te4が、第4のギヤg4の軸方向に突出させて形成され、前記カバーCvの近傍において歯te3と歯te4とが噛み合わされる。
また、前記第2のギヤg2における廃トナータンク41b側の端面S1に、廃トナーを搬送する搬送部としてのオーガ62が取り付けられ、第2のギヤg2及びオーガ62によって伝動・搬送ユニット63が形成される。該伝動・搬送ユニット63は、第1のギヤg1の回転を受けて第3のギヤg3に伝達する機能を有するとともに、前記スパイラル60によって搬送された廃トナーを廃トナータンク41bに供給する機能を有する。
そして、前記オーガ62は、前記第2のギヤg2の軸sh2と同軸上に配設されたシャフト62a、及び該シャフト62aの周囲に形成された螺旋状の羽根62bを備える。
本実施の形態においては、収容部Spに回転伝達部61が配設され、該回転伝達部61が、フェース歯車から成る第4のギヤg4、及び平歯車から成る第3のギヤg3を備えるので、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部を小型化することができ、トナー回収装置、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16C及びプリンタ10を小型化することができる。また、第3、第4のギヤg3、g4の噛合部を小型化することができるので、噛合部の周辺の廃トナーの搬送空間を十分に確保することができる。したがって、廃トナーが凝集したり、圧縮されたりすることがなく、廃トナーを円滑に廃トナータンク41bに供給することができる。
次に、前記フレームFrの収容部Spについて説明する。
前記サイドプレートSL内に前記スパイラル60及び回転伝達部61を収容するために、収容部Spは、サイドプレートSLの下端から上端の近傍にかけて形成され、スパイラル60を回転自在に収容する領域Ar1、該領域Ar1の上端に隣接させて形成され、前記第3のギヤg3を回転自在に収容する領域Ar2、該領域Ar2に隣接させて形成され、前記第4のギヤg4を回転自在に収容する領域Ar3、領域Ar1の上端及び領域Ar2の下方において領域Ar1の上端及び領域Ar2に隣接させて形成され、前記第2のギヤg2を回転自在に収容する領域Ar4、並びに該領域Ar4の下方において領域Ar4に隣接させて形成され、第1のギヤg1を回転自在に収容する領域Ar5を備える。
前記領域Ar1は、収容部SpがカバーCvによって覆われることにより、前記第2の廃棄現像剤搬送路q2を形成する。そのために、領域Ar1に、断面が「U」字状の形状を有する凹溝mcが形成され、前記カバーCvにおける領域Ar1に対応する箇所に、断面がほぼ矩形の形状を有する凹溝mdが形成され、カバーCvをフレームFrに取り付けると、断面が「D」字状の形状を有する第2の廃棄現像剤搬送路q2が形成される。該第2の廃棄現像剤搬送路q2内でスパイラル60が回転させられると、第2の廃棄現像剤搬送路q2の下端から上端まで廃トナーが搬送される。
なお、前記凹溝mcは、底面sa、該底面saから立ち上げて形成された側面sb、sc、及び前記底面saと側面sb、scとの間に形成された湾曲面sd、seを備える。
また、前記領域Ar1の下端の直上には、領域Ar1とクリーニング装置36内とを連通させ、前記第1の廃棄現像剤搬送路q1(図3)を搬送された廃トナーを領域Ar1に取り込むための廃トナー導入部としての孔h1が形成され、前記領域Ar1の上端には、第3のギヤg3の直下に、前記オーガ62を回転自在に収容するとともに、領域Ar1、Ar4と廃トナータンク41b内とを連通させる廃トナー送出部としての孔h2が第3の廃棄現像剤搬送路q3として形成される。第2のギヤg2の回転に伴ってオーガ62が前記孔h2内で回転させられると、第2の廃棄現像剤搬送路q2の上端からオーガ62上に落下した廃トナーが、前記羽根62bによって押され、第3の廃棄現像剤搬送路q3を移動させられ、廃トナータンク41b内に送られる。そのために、前記第4のギヤg4におけるスパイラル60との連結部分が孔h2の直上に位置させられる。
そして、前記領域Ar2、Ar3間には、第3、第4のギヤg3、g4を支持するためのブロック71が形成され、前記領域Ar5には、第1のギヤg1に駆動モータの回転を伝達するための連結軸を収容する孔h3が形成される。
ところで、第2の廃棄現像剤搬送路q2内でスパイラル60を回転させたときに、第2の廃棄現像剤搬送路q2の内周面、すなわち、凹溝mc、mdの表面とスパイラル60とが擦れて異音が発生すると、操作者が不快感を覚えてしまう。
本実施の形態においては、前記カバーCvが、凹溝mdの内周面とスパイラル60とが擦れても異音が発生することのない材料、本実施の形態においては、表面が滑らかで、柔らかく、変形可能な樹脂であるポリプロピレン樹脂によって形成されるのに対して、フレームFrは、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れると異音が発生する材料、本実施の形態においては、表面の硬度が高い樹脂である変性PPE樹脂によって形成されるので、第2の廃棄現像剤搬送路q2内でスパイラル60を回転させたときに異音が発生してしまう。
そこで、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面に、粗面加工、本実施の形態においては、シボ加工を施すことによって細かい凹凸、本実施の形態においては、シボ模様が形成され、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れても異音が発生しないようにされる。
ところが、常に同じ位置で凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れると、シボ模様が削られ、平滑化されるので、凹溝mcの内周面とスパイラル60との接触面積が大きくなり、異音が発生してしまう。
そこで、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面とスパイラル60との間に前記スペーサ81が配設される。該スペーサ81は、スペーサ81とスパイラル60とが擦れても異音が発生することのない材料、本実施の形態においては、表面が滑らかで、柔らかく、変形可能な樹脂であるポリプロピレン樹脂によって形成される。
また、前記スペーサ81は、長さ方向の寸法がスパイラル60の長さと等しく、幅方向の寸法がスパイラル60の直径より小さい帯状体から成り、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において、凹溝mcの底面saに当接させて、長手方向に延在させて配設される。
そして、スペーサ81の一端、本実施の形態においては、下端がほぼ90〔°〕折り曲げられて固定部としての折曲片82が形成され、スペーサ81が、スパイラル60による廃トナーの搬送方向における上流端、すなわち、スパイラル60の下端に取り付けられた抑え部材としてのブロック83とフレームFrの壁部Frwとの間に折曲片82を挟むことによってフレームFrに固定される。スパイラル60の回転に伴って、スペーサ81が、廃トナーの搬送方向に移動したり、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において捩じれたり、スパイラル60と絡んだりするのが阻止される。
さらに、前記スペーサ81は、幅方向の寸法がスパイラル60の直径より小さいので、スパイラル60の回転に伴って、底面saから湾曲面sd、se側に移動することがある。このとき、スパイラル60がスペーサ81によって押されて底面saから離れようとするが、その動きがカバーCvによって阻止され、スパイラル60は所定の付勢力でスペーサ81を矢印Y方向に押し、これにより、スペーサ81は底面sa側に戻される。
そして、この動作が繰り返されるのに伴って、スペーサ81は凹溝mc内において底面saに沿って幅方向、すなわち、矢印X方向に往復動させられる。したがって、常に同じ位置で凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れることがないので、シボ模様は、削られることがなく、平滑化されない。その結果、凹溝mcの内周面とスパイラル60との接触面積が大きくなることがなく、異音が発生することはない。
しかも、スペーサ81はポリプロピレン樹脂によって形成されているので、スペーサ81とスパイラル60とが擦れることがあっても異音が発生することはない。なお、スペーサ81を、ポリプロピレン樹脂に代えて、スペーサ81とスパイラル60とが擦れても異音が発生することのない材料、すなわち、ポリプロピレン樹脂と同様に、表面が滑らかで、柔らかく、変形可能な樹脂であるポリエステル樹脂によって形成することができる。
また、前記ブロック83は、ポリアセタール樹脂によって形成され、スパイラル60の下端の巻回部60aに圧入され、取り付けられた軸体84、及び該軸体84の下端に形成され、軸体84より径が大きいフランジ部85を備える。スパイラル60の下端にブロック83が取り付けられるので、フレームFrの壁部Frwとスパイラル60とが接触することがない。したがって、フレームFrの壁部Frwとスパイラル60とが擦れることがないので、異音が発生することはない。しかも、ブロック83がポリアセタール樹脂によって形成され、表面が滑らかであるので、ブロック83とフレームFrの壁部Frwとが擦れることがあっても、異音が発生することはない。
なお、ブロック83において、軸体84は、円柱状の形状を有し、スパイラル60の下端の巻回部60aに圧入することができるように、外径が巻回部60aの内径より小さくされるので、第1の廃棄現像剤搬送路q1を搬送された廃トナーを、孔h1を介して十分に領域Ar1に取り込むことができる。
次に、画像形成ユニット16Bk内の廃トナーの搬送経路について説明する。
図12は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニット内の廃トナーの搬送経路を示す概略図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるサイドプレート内の廃トナーの搬送経路を示す図である。
画像形成ユニット16Bkにおいて、トナー像の転写後に、感光体ドラム31(図3)の表面に残留したトナーは、感光体ドラム31の回転に伴ってクリーニングブレード36aによって掻き取られ、廃トナーとなり、クリーニング装置36内の下部に落下し、スパイラル36bの回転に伴って第1の廃棄現像剤搬送路q1を矢印E方向に搬送され、クリーニング装置36内のサイドプレートSL側の端部に送られ、孔h1から自由落下によって第2の廃棄現像剤搬送路q2内に進入する。
また、サイドプレートSLにおいて、前記駆動モータの回転が図示されない駆動ギヤを介して第1のギヤg1に伝達され、該第1のギヤg1が矢印A方向(図7)に回転させられると、第2のギヤg2が矢印B方向に、第3のギヤg3が矢印C方向に、第4のギヤg4が矢印D方向に回転させられ、矢印D方向の回転がスパイラル60に伝達される。
これにより、第2の廃棄現像剤搬送路q2内に進入した廃トナーは、スパイラル60の回転に伴って、第2の廃棄現像剤搬送路q2を下端(廃トナーの搬送方向における上流側)から上端(廃トナーの搬送方向における下流側)に矢印F方向に搬送される。
廃トナーは、孔h2の直上に到達すると、自由落下によって前記孔h2内に矢印G方向に進入し、孔h2によって形成される第3の廃棄現像剤搬送路q3を矢印H方向に搬送され、廃トナータンク41bに供給される。
このように、本実施の形態においては、凹溝mc(図1)の内周面とスパイラル60との間にスペーサ81が配設されるので、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れるのを抑制することができる。したがって、廃トナーが搬送されるのに伴って異音が発生するのを防止することができる。
ところで、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面にシボ加工を施すことによってシボ模様が形成されるようになっているので、廃トナー搬送装置39を形成するための作業が煩わしいだけでなく、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cのコストが高くなってしまう。
そこで、凹溝mcの内周面にシボ加工を施す必要をなくした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図14は本発明の第2の実施の形態における廃トナー搬送装置の配設状態を示すサイドプレートの分解斜視図、図15は本発明の第2の実施の形態における第2の廃棄現像剤搬送路の要部を示す横断面図である。
この場合、現像剤搬送装置としての廃トナー搬送装置39において、フィルム部材としての、かつ、被覆部材としての溝状プレート86が、第2の廃棄現像剤搬送路q2の内周面、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面と回転式の第2の搬送部材としてのスパイラル60との間に配設される。前記溝状プレート86は、溝状プレート86とスパイラル60とが擦れても異音が発生することのない材料、本実施の形態においては、表面が滑らかで、柔らかく、変形可能な樹脂であるポリプロピレン樹脂によって形成される。
また、前記溝状プレート86は、長さ方向の寸法がスパイラル60の長さと等しく、断面が「U」字状の形状を有する溝状体から成り、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において、凹溝mcの内周面に当接させて、長手方向に延在させて配設される。
そして、溝状プレート86の一端、本実施の形態においては、下端がほぼ90〔°〕折り曲げられて固定部としての折曲片87が形成され、溝状プレート86が、スパイラル60による廃トナーの搬送方向における上流端、すなわち、スパイラル60の下端に取り付けられた抑え部材としてのブロック83(図10)とフレームFrの壁部Frwとの間に折曲片87を挟むことによってフレームFrに固定される。スパイラル60の回転に伴って、溝状プレート86が、廃トナーの搬送方向に移動したり、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において捩じれたり、スパイラル60と絡んだりするのが阻止される。
さらに、前記溝状プレート86は、底壁86a、及び該底壁86aの両縁から立ち上げて形成された側壁86b、86cを備え、底壁86aの幅、及び側壁86b、86cの高さがスパイラル60の外径より大きくされるので、溝状プレート86によってスパイラル60を十分に包囲することができる。
したがって、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れることがなく、また、溝状プレート86がポリプロピレン樹脂によって形成されていて、表面が滑らかであるので、異音が発生することがない。なお、溝状プレート86を、ポリプロピレン樹脂に代えてポリエステル樹脂によって形成することができる。
このように、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面とスパイラル60との間に溝状プレート86が配設されるので、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れるのを防止することができる。したがって、廃トナーが搬送されるのに伴って異音が発生するのを防止することができる。
また、凹溝mcの内周面とスパイラル60とが擦れることがないので、凹溝mcの内周面にシボ加工を施す必要がない。したがって、廃トナー搬送装置39を形成するための作業を簡素化することができ、画像形成ユニット16Bk、16Y、16M、16Cのコストを低くすることができる。
ところで、本実施の形態においては、前述されたように、溝状プレート86の下端に形成された折曲片87をブロック83と壁部Frwとの間に挟むことによって、溝状プレート86が、スパイラル60の回転に伴って、廃トナーの搬送方向に移動したり、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において捩じれたり、スパイラル60と絡んだりするのが阻止されるようになっている。
ところが、スパイラル60の回転に伴ってスパイラル60と溝状プレート86との間に発生する摩擦力によって、溝状プレート86がスパイラル60の円周方向に移動することがあり、その場合、スパイラル60の円周方向において溝状プレート86に位置のずれが発生してしまう。
次に、スパイラル60の円周方向に溝状プレート86に位置のずれが発生するのを防止するようにした本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図16は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの斜視図、図17は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの概念図、図18は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの側面図、図19は本発明の第3の実施の形態における画像形成ユニットの分解斜視図、図20は本発明の第3の実施の形態における廃トナー搬送装置の配設状態を示すサイドプレートの分解斜視図である。
本実施の形態において、第1の現像剤貯蔵部としてのトナーカートリッジ141は、画像形成部としての画像形成ユニット16Bkの本体である画像形成ユニット本体37に対して着脱自在に配設され、トナーカートリッジ141内に新品現像剤収容部としてのトナータンク141aが形成される。廃棄現像剤としての廃トナーを収容する第2の現像剤貯蔵部としての、かつ、廃棄現像剤収容部としての廃トナータンク142は画像形成ユニット本体37と一体に形成される。
そして、図において、16Bkは画像形成ユニット、FrはサイドプレートSLのフレーム、Spは、フレームFr内において廃トナーが搬送される搬送空間を形成するとともに、現像剤搬送装置としての廃トナー搬送装置139を収容する収容部、Cv1は、前記フレームFrに対して着脱自在に配設され、収容部Spを覆うカバーである。該カバーCv1をフレームFrに取り付け、収容部Spを覆うことによって第2の廃棄現像剤搬送路q2が形成される。
前記収容部Spは、サイドプレートSLの下端から上端の近傍にかけて形成され、回転式の第2の搬送部材としてのスパイラル160を回転自在に収容するための領域Ar1を備え、該領域Ar1の下端に、第1の廃棄現像剤搬送路q1(図17)を搬送された廃トナーを領域Ar1に取り込むための廃トナー導入部としての孔h1が形成され、前記領域Ar1の上端に、第2の廃棄現像剤搬送路q2を搬送された廃トナーを廃トナータンク142に排出するための廃トナー排出部としての孔h4が形成される。
本実施の形態において、廃トナー搬送装置139は、図19に示されるように、サイドプレートSLの下端から上端の近傍にかけて延在させて、さらに、サイドプレートSLの上端の近傍から廃トナータンク142内において延在させて形成される。そして、前記スパイラル160が、前記第2の廃棄現像剤搬送路q2及び廃トナータンク142内において回転自在に配設される。
そのために、スパイラル160は、廃トナーの搬送方向における上流端、すなわち、スパイラル160の下端において固定されず、自由端にされ、サイドプレートSLの下端から上端の近傍にかけて延在させられ、サイドプレートSLの上端の近傍において直角に曲げられ、前記孔h4を介して廃トナータンク142内に進入させられ、廃トナータンク142内において駆動力伝達部161と連結される。該駆動力伝達部161は、サイドプレートSRを貫通して装置本体外に延び、画像形成用の駆動部としての前記駆動モータからの回転を受け、スパイラル160に伝達する。前記廃トナータンク142内には、前記スパイラル160及び駆動力伝達部161を回転自在に支持するための支持部材としての支持アームAm1、Am2が、廃トナータンク142の底壁142bから立ち上げて形成される。
したがって、駆動力伝達部161が矢印J方向に回転させられると、スパイラル160が同様に矢印J方向に回転させられ、孔h1を介して第1の廃棄現像剤搬送路q1から取り込まれた廃トナーは、第2の廃棄現像剤搬送路q2内を矢印K方向に搬送され、廃トナータンク142に排出される。なお、スパイラル160が安定して矢印J方向に回転させられるように、前記駆動力伝達部161は、廃トナータンク142内において所定の距離だけサイドプレートSL側に向けて延在させられる。
前記孔h4がサイドプレートSLの上端の近傍に形成されるので、廃トナータンク142内においてスパイラル160は底壁142bより所定の距離だけ上方において回転させられる。したがって、スパイラル160の回転に伴って孔h4を介して廃トナータンク142に排出された廃トナーは、最初に廃トナータンク142内のサイドプレートSLの近傍においてスパイラル160から落下し、底壁142bに堆積させられる。そして、廃トナーがスパイラル160の高さまで堆積させられると、その後、スパイラル160から落下する廃トナーは、落下場所を徐々にサイドプレートSR側に向けて移動させながら底壁142bに堆積させられる。
なお、スパイラル160の全長は、領域Ar1の下端から駆動力伝達部161との連結部にかけて形成される経路よりも長くされ、スパイラル160の下端はフレームFrの壁部Frwに突き当てられる。また、スパイラル160を回転させたときにスパイラル160の下端が第2の廃棄現像剤搬送路q2の内周面に引っ掛かるのを防止するために、スパイラル160の下端に抑え部材としてのキャップ163が取り付けられる。
そして、前記廃トナー搬送装置139においては、断面が平坦な帯状の形状を有するフィルム部材としての、かつ、被覆部材としてのプレート186が、第2の廃棄現像剤搬送路q2の内周面、本実施の形態においては、凹溝mcの内周面とスパイラル160との間に配設される。プレート186は、スパイラル160と擦れても異音が発生することのない材料、本実施の形態においては、表面が滑らかで、柔らかく、変形可能な樹脂であるポリエステル樹脂によって形成される。
また、プレート186には、プレート186の一端、本実施の形態においては、スパイラル160の下端側の端部、すなわち、プレート186の下端をほぼ90〔°〕折り曲げることによって固定部としての折曲片187が形成され、スパイラル160の前記キャップ163とフレームFrの壁部Frwとの間に折曲片187を挟むことによって、プレート186がフレームFrに固定される。したがって、プレート186が、スパイラル160の回転に伴って、廃トナーの搬送方向に移動したり、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において捩じれたり、スパイラル160と絡んだりするのが阻止される。
なお、カバーCv1の周縁における複数の箇所に突起Cvpが形成され、フレームFrにおける各突起Cvpと対応する箇所にスリットFrsが形成され、カバーCv1は、各突起CvpをスリットFrsに挿入し、各突起Cvpに形成された第1の係止部としての係止孔hcに、スリットFrs内に形成された第2の係止部としての図示されない突起を係止させることによってフレームFrに取り付けられる。なお、カバーCv1の下端にも突起Cvpが形成され、該突起Cvpに形成された係止孔hcに、フレームFrの下端に形成された第3の係止部としての突起tdが係止させられる。
ところで、前記プレート186の短手方向の寸法、すなわち、幅が狭いと、スパイラル160の回転に伴って、第2の廃棄現像剤搬送路q2内において、プレート186がスパイラル160の円周方向(プレート186の幅方向)に移動し、プレート186に位置のずれが発生してしまうことがある。
次に、幅の狭いプレートを使用したときのプレートの位置のずれについて説明する。
図21は幅の狭いプレートの要部の例を示す斜視図、図22は幅の狭いプレートを使用したときのプレートの位置のずれを説明するための第1の図、図23は幅の狭いプレートを使用したときのプレートの位置のずれを説明するための第2の図、図24は幅の狭いプレートの動作を説明するための図、図25は幅の広いプレートの動作を説明するための図である。
図において、286はプレート、288はプレート286の本体、287は折曲片である。
図22に示されるように、第2の廃棄現像剤搬送路q2の下端の近傍における矢印Lで示される直線部分が長いと、幅の狭いプレート286においては、スパイラル160が矢印M方向に回転するのに伴ってスパイラル160とプレート286との間に発生する摩擦力の影響を受けてしまう。その場合、プレート286は、特にスパイラル160の下端の近傍で矢印M方向に移動させられ、スパイラル160の円周方向においてプレート286に位置のずれが発生してしまう。
プレート286の幅が狭い場合、プレート286のコシが弱いので、図24に示されるように、プレート286がスパイラル160を押す力fは小さく、スパイラル160の回転に伴ってプレート286に位置のずれが発生しやすい。
プレート286の幅が広い場合、プレート286のコシが強いので、図25に示されるように、プレート286がスパイラル160を押す力fは大きく、スパイラル160の回転に伴ってプレート286に位置のずれが発生しにくい。
ところが、プレート286の幅が広い場合、プレート286によって押されたスパイラル160とカバーCv1との間に発生する摩擦力が大きくなり、スパイラル160とカバーCv1とが擦れて異音が発生してしまう。
そこで、本実施の形態においては、プレート186の幅が局部的に広くされるようになっている。
図26は本発明の第3の実施の形態におけるプレートの要部を示す斜視図、図27は本発明の第3の実施の形態におけるプレートの動作を説明するための第1の図、図28は本発明の第3の実施の形態におけるプレートの動作を説明するための第2の図、図29は本発明の第3の実施の形態におけるプレートの動作を説明するための第3の図である。
図において、Frはフレーム、Cv1はカバー、160はスパイラル、186はプレート、188はプレート186の本体、187は折曲片、189は、プレート186の本体188の下端の近傍において、プレート186の幅方向に突出させて形成された第1の規制部としての第1の凸部、190は、プレート186の本体188の下端の近傍において、プレート186の幅方向に突出させて形成された第2の規制部としての第2の凸部である。
前記第1の凸部189は、スパイラル160の回転方向における下流側に向けて、第2の凸部190は、スパイラル160の回転方向における上流側に向けて、プレート186の長手方向における所定の距離にわたって突出させて形成される。
なお、前記第1、第2の凸部189、190によって、前記プレート186の幅方向の寸法を大きくする幅広部が形成される。
本実施の形態においては、スパイラル160とプレート186との間に発生する摩擦力によってプレート186がスパイラル160の円周方向(プレート186の幅方向)に移動しようとすると、第1の凸部189のエッジeg1が画像形成ユニット16Bk(図16)における所定の箇所、本実施の形態においては、カバーCv1に当たり、プレート186がスパイラル160の円周方向に移動するのが規制されるので、プレート186に位置のずれが発生することはない。
また、第1、第2の凸部189、190が形成されている部分だけプレート186の幅が広くなるので、プレート186がスパイラル160を押す力fは小さく、プレート186によって押されたスパイラル160とカバーCv1との間に発生する摩擦力が大きくならない。したがって、スパイラル160とカバーCv1とが擦れて異音が発生するのを抑制することができる。
ところで、本実施の形態においては、第2の廃棄現像剤搬送路q2の下端の近傍において、孔h1と凹溝mcとの間に平面部d1が形成され、該平面部d1に隣接させて段差部e1が形成され、前記第2の凸部190が平面部d1に進入させられる。したがって、スパイラル160の回転に伴って、プレート186を矢印N方向に移動させる力が発生しても、第2の凸部190が、画像形成ユニット16Bkにおける所定の箇所、本実施の形態においては、段差部e1に当たり、プレート186がスパイラル160による廃トナーの搬送方向(プレート186の長手方向における上端側)に移動するのが規制される。その結果、スパイラル160の長手方向においてプレート186に位置のずれが発生するのを防止することができる。
次に、第1、第2の凸部の形状を変更した本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図30は本発明の第4の実施の形態におけるプレートの要部を示す斜視図である。
図において、186はフィルム部材としての、かつ、被覆部材としてのプレート、188はプレート186の本体、187は折曲片、192は、プレート186の本体188の下端の近傍において、プレート186の幅方向に突出させて形成された第1の凸部、193は、プレート186の本体188の下端の近傍において、プレート186の幅方向に突出させて形成された第2の凸部である。
前記第1の凸部192は、スパイラル160(図27)の回転方向における下流側に、第2の凸部193は、第2の搬送部材としてのスパイラル160の回転方向における上流側に、プレート186の長手方向における所定の距離にわたって形成される。
第1、第2の凸部192、193は、折曲片187側において折曲片187から離れるほどプレート186の幅方向に突出する第1の突出部194、及び突出量が一様な第2の突出部195から成る。
なお、前記第1、第2の凸部192、193によって、前記プレート186の幅方向の寸法を大きくする幅広部が形成される。
前記各実施の形態においては、プリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。