JP2018091981A - 有機elパネル用駆動装置及び有機el装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機ELパネルの電食耐久性を良好とする有機ELパネル用駆動装置及び表示装置を提供する。【解決手段】有機ELパネル10を駆動する有機ELパネル用駆動装置50である。有機ELパネル用駆動装置50は、走査ラインS1〜Smのうち少なくとも1つをグランドに接続しつつ、複数のドライブラインD1〜Dnのうち点灯させる画素E11〜Emnに対応するドライブラインD1〜Dnに電流を供給することで前記電流が供給される画素E11〜Emnを点灯させる点灯処理を行い、かつ、少なくとも前記点灯処理中に、複数のドライブラインD1〜Dnのうち非点灯とする画素E11〜Emnに対応するドライブラインD1〜Dnに、画素E11〜Emnの発光開始電圧に至らない電位が印加される期間だけ前記電流を供給する電食対策処理を行う。【選択図】図2
Description
本発明は、有機ELパネル用駆動装置及び有機EL装置に関する。
従来から、例えば、特許文献1に開示されるように、ドットマトリクス型で、かつパッシブ駆動方式にて駆動される有機EL(Electroluminescence)パネルが知られている。この種の有機ELパネル100は、例えば、図8及び図9に示すように、複数のドライブラインD1〜Dnと、ドライブラインD1〜Dnに直交する複数の走査ラインS1〜S3と、ドライブラインD1〜Dn及び走査ラインS1〜Smの交差箇所に接続される複数の有機EL素子である画素E11〜Emnと、を備える。有機ELパネル100は駆動装置110により駆動される。なお、m及びnは任意の自然数である。
駆動装置110は、走査ラインS1〜Smを順にグランドに接続する。具体的には、図8に示すように、駆動装置110は、走査ラインS2をグランドに接続した状態で、例えば、ドライブラインD1〜Dnを定電流源CCS(Constant Current Source)に接続する。これにより、定電流源CCSから走査ラインS2に沿う画素E21〜E2nに電流が供給されるため、画素E21〜E2nが点灯する。その後、駆動装置110は、所望の発光輝度とするために所定のタイミングで画素E11〜Emnにチャージされた電荷を放出する放電を行う(PWM(Pulse Width Modulation)制御)。具体的には、駆動装置110は、図9に示すように、放電を行う際、ドライブラインD1〜Dn及び走査ラインS2をそれぞれグランドに接続する。これにより、各画素E11〜Emnにチャージされた電荷がグランドに放電される。
有機ELパネルは、近年高輝度化によって駆動電流値が上がり、さらに大型化によって配線の引き回し長さが長くなることで配線抵抗が上がっている。その結果、画素(有機EL素子)の点灯時における駆動波高値(電圧値)が高くなっている。このような高輝度大型パネルは高温高湿度環境下で点灯を継続すると、点灯のパターンによっては電食が早く進行し、断線による通電不良が生じる。したがって、有機ELパネルにおける電食耐久性につき向上の余地がある。
本発明は、この問題に鑑みなされたものであり、有機ELパネルの電食耐久性を良好とする有機ELパネル用駆動装置及び有機EL装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る有機ELパネル用駆動装置は、
有機ELパネルを駆動する有機ELパネル用駆動装置であって、
前記有機ELパネルは、
陽極と陰極とで少なくも有機発光層を挟持してなる複数の有機EL素子と、
前記陽極と接続される複数の陽極配線部と、
前記陰極と接続される1つ以上の陰極配線部と、
を備え、
前記有機ELパネル用駆動装置は、
前記陰極配線部のうち少なくとも1つをグランドに接続しつつ、前記複数の陽極配線部のうち点灯させる前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に電流を供給することで前記電流が供給される前記有機EL素子を点灯させる点灯処理を行い、かつ、
少なくとも前記点灯処理中に、前記複数の陽極配線部のうち非点灯とする前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に前記有機EL素子の発光開始電圧に至らない電位が印加される期間だけ前記電流を供給する電食対策処理を行う、
ことを特徴とする。
有機ELパネルを駆動する有機ELパネル用駆動装置であって、
前記有機ELパネルは、
陽極と陰極とで少なくも有機発光層を挟持してなる複数の有機EL素子と、
前記陽極と接続される複数の陽極配線部と、
前記陰極と接続される1つ以上の陰極配線部と、
を備え、
前記有機ELパネル用駆動装置は、
前記陰極配線部のうち少なくとも1つをグランドに接続しつつ、前記複数の陽極配線部のうち点灯させる前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に電流を供給することで前記電流が供給される前記有機EL素子を点灯させる点灯処理を行い、かつ、
少なくとも前記点灯処理中に、前記複数の陽極配線部のうち非点灯とする前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に前記有機EL素子の発光開始電圧に至らない電位が印加される期間だけ前記電流を供給する電食対策処理を行う、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る表示装置は、上記有機ELパネル用駆動装置と、前記有機ELパネルと、を備える。
本発明によれば、有機ELパネルの電食耐久性を良好とすることができる。
本発明に係る有機ELパネル用駆動装置及び有機EL装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、有機EL装置1は、有機ELパネル10と、有機ELパネル用駆動装置50と、を備える。有機EL装置1は、表示装置として機能する。
有機ELパネル10は、ドットマトリクス型で、かつパッシブ駆動方式により駆動される。有機ELパネル10は、m行n列のマトリクス状に配置される複数の有機EL素子からなる画素E11〜Emnと、複数の走査ラインS1〜Sm(陰極配線部の一例)と、複数のドライブラインD1〜Dn(陽極配線部の一例)と、を備える。m及びnは任意の自然数である。
有機ELパネル10は、ドットマトリクス型で、かつパッシブ駆動方式により駆動される。有機ELパネル10は、m行n列のマトリクス状に配置される複数の有機EL素子からなる画素E11〜Emnと、複数の走査ラインS1〜Sm(陰極配線部の一例)と、複数のドライブラインD1〜Dn(陽極配線部の一例)と、を備える。m及びnは任意の自然数である。
走査ラインS1〜Smは、アルミニウム等の金属蒸着膜からなる。また、走査ラインS1〜Smは、本例では、横方向に延び、かつ縦方向に配列される。ドライブラインD1〜Dnは、ITO(Indium Tin Oxide)等の導電性透明膜からなる。また、ドライブラインD1〜Dnは、本例では、走査ラインS1〜Smに直交し、かつ横方向に配列される。画素E11〜Emnは、走査ラインS1〜SmとドライブラインD1〜Dnとの交差箇所に接続されている。各画素E11〜Emnは、陽極と陰極とで少なくとも有機発光層を挟持してなり、並列に接続されたダイオード成分及び寄生容量(コンデンサ)成分からなる等価回路で表される。本実施形態においては、ドライブラインD1〜Dnは陽極と一体的に形成されており(陽極と接続されている)、走査ラインS1〜Smは陰極と一体的に形成されている(陰極と接続されている)。
有機ELパネル用駆動装置50は、コントロールドライバーIC(Integrated Circuit)により構成される。具体的には、有機ELパネル用駆動装置50は、陰極駆動回路20と、陽極駆動回路30と、表示コントローラ40と、を備える。
図1に示すように、陰極駆動回路20は、陰極側非走査電圧Vcと、複数(m個)の走査スイッチ−SW1〜−SWmと、を備える。複数の走査スイッチ−SW1〜−SWmはそれぞれ走査ラインS1〜Smの端部に接続される。走査スイッチ−SW1〜−SWmは、走査ラインS1〜Smを陰極側非走査電圧Vc及びグランドGNDの何れかに選択的に接続する。つまり、走査スイッチ−SW1〜−SWmの切り替えを通じて、走査対象となる走査ラインS1〜SmはグランドGNDに接続されるとともに、走査対象以外の走査ラインS1〜Smは陰極側非走査電圧Vcに接続される。画素E11〜Emnは走査スイッチ−SW1〜−SWmを通じて陰極側非走査電圧Vcに接続されることで、陰極側非走査電圧Vcから画素E11〜Emnに逆バイアス方向に電圧が印加される。
図1に示すように、陽極駆動回路30は、陽極側プリチャージ電圧源V1と、定電流源A1〜Anをドライブするための駆動電圧源V2と、複数(n個)の定電流源A1〜Anと、複数(n個)のドライブスイッチ+SW1〜+SWnと、を備える。駆動電圧源V2は、定電流源A1〜Anに電圧を印加する。各定電流源A1〜Anは、表示コントローラ40による制御のもと、駆動電圧源V2からの電圧に基づき所望値の定電流を生成し、ドライブラインD1〜Dnに供給する。複数のドライブスイッチ+SW1〜+SWnは、それぞれドライブラインD1〜Dnの端部に接続される。各ドライブスイッチ+SW1〜+SWnは、表示コントローラ40による制御のもと、対応するドライブラインD1〜Dnを、陽極側プリチャージ電圧源V1、グランドGND及び対応する定電流源A1〜Anの何れかに選択的に接続させる。このグランドGNDは、陰極駆動回路20及び陽極駆動回路30において共通である。
表示コントローラ40は、走査スイッチ−SW1〜−SWm、ドライブスイッチ+SW1〜+SWn及び定電流源A1〜Anを制御することで、画素E11〜Emnの点灯制御を行う。表示コントローラ40は、外部から画像データを受けて、その画像データに応じた画像を表示するため画素E11〜Emnを所定の組み合わせ及び輝度にて点灯させる。この画像データは、各画素E11〜Emnの点灯の有無及び点灯させる画素E11〜Emnの輝度に係る情報を含む。
簡単に説明すると、表示コントローラ40は、走査スイッチ−SW1〜−SWmを順に一時的に陰極側非走査電圧VcからグランドGNDに切り替えることで走査ラインS1〜Smを順に走査する。表示コントローラ40は、走査ラインS1〜Smの何れかの走査時に、ドライブスイッチ+SW1〜+SWnを介して点灯させる画素E11〜Emnに対応するドライブラインD1〜Dnを定電流源A1〜Anに接続する。これにより、走査対象である走査ラインS1〜Smに沿う画素E11〜Emnが所定の輝度にて点灯される。表示コントローラ40の制御内容について以下に具体的に説明する。
簡単に説明すると、表示コントローラ40は、走査スイッチ−SW1〜−SWmを順に一時的に陰極側非走査電圧VcからグランドGNDに切り替えることで走査ラインS1〜Smを順に走査する。表示コントローラ40は、走査ラインS1〜Smの何れかの走査時に、ドライブスイッチ+SW1〜+SWnを介して点灯させる画素E11〜Emnに対応するドライブラインD1〜Dnを定電流源A1〜Anに接続する。これにより、走査対象である走査ラインS1〜Smに沿う画素E11〜Emnが所定の輝度にて点灯される。表示コントローラ40の制御内容について以下に具体的に説明する。
(表示コントローラ40の制御手順及び制御内容)
表示コントローラ40の制御手順について、図4のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートに係る処理は、図5(a)に示すように、走査ラインS1に沿う画素E11〜E1nのうち画素E11と画素E13を点灯させるための処理である。このフローチャートに係る処理は、走査ラインS1〜Smの走査毎に繰り返し行われる。なお、このフローチャートにおいて、ステップST1はプリチャージ処理に相当し、ステップST2〜ST4は点灯処理及び電食対策処理に相当し、ステップST5は放電処理に相当する。なお、以下の説明においては、理解を容易とするために、走査ラインS1〜S3、ドライブラインD1〜D3、画素E11〜E33について説明し、その他の走査ライン、ドライブライン、画素については省略する。
表示コントローラ40の制御手順について、図4のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートに係る処理は、図5(a)に示すように、走査ラインS1に沿う画素E11〜E1nのうち画素E11と画素E13を点灯させるための処理である。このフローチャートに係る処理は、走査ラインS1〜Smの走査毎に繰り返し行われる。なお、このフローチャートにおいて、ステップST1はプリチャージ処理に相当し、ステップST2〜ST4は点灯処理及び電食対策処理に相当し、ステップST5は放電処理に相当する。なお、以下の説明においては、理解を容易とするために、走査ラインS1〜S3、ドライブラインD1〜D3、画素E11〜E33について説明し、その他の走査ライン、ドライブライン、画素については省略する。
まず、表示コントローラ40は点灯させる画素E11,E13に対応するドライブラインD1,D3にプリチャージを行う(ステップST1)。具体的には、表示コントローラ40は、プリチャージを行うにあたって、図1に示すように、ドライブスイッチ+SW1〜+SW3を介して点灯させる画素E11,E13に対応するドライブラインD1,D3を陽極側プリチャージ電圧源V1に接続するとともに非点灯とする画素E12に対応するドライブラインD2をグランドGNDに接続し、走査スイッチ−SW1〜−SW3を介して走査ラインS1〜S3を陰極側非走査電圧Vcに接続する。これにより、図5(b)〜(e)に示すプリチャージ期間T1にわたって、ドライブラインD1,D3にプリチャージ電圧が印加され、ドライブラインD1に接続される各画素E11〜E31及びドライブラインD3に接続される各画素E13〜E33に電荷がチャージ(充電)される。一方、ドライブラインD2には逆バイアス方向に電圧が印加され、ドライブラインD2に接続される各画素E12〜Em2には電荷がチャージされない。
次に、図2及び図4に示すように、表示コントローラ40は、走査スイッチ−SW1を介して走査ラインS1をグランドGNDに接続する(ステップST2)。これにより、図5(e)に示すように、走査ラインS1の電位が陰極側非走査電圧VcからグランドGNDまで低下する。走査ラインS1の電位は、図5(b)〜(e)に示す走査期間T2の間維持される。そして、表示コントローラ40は、ドライブスイッチ+SW1〜+SW3を介して、全てのドライブラインD1〜D3を定電流源A1〜A3に接続する(ステップST3)。このとき、ステップST1でプリチャージが実行されたドライブラインD1,D3については、接続される画素E11〜Em1,E13〜Em3へのチャージが完了しており、ドライブラインD1,D3に印加される電圧が画素E11,E13の発光開始電圧Veの近傍まで上げられているため、発光画素E11,E13は定電流の供給開始に伴って遅滞なく点灯(発光)する。一方、ステップST1でプリチャージが実行されなかったドライブラインD2については、接続される画素E12〜E32へのチャージが完了しておらず、ドライブラインD2に印加される電圧は定電流の供給開始に伴って徐々に上がるものの、発光開始電圧Veに至らず画素E12は点灯しない。これにより、走査期間T2において、画素E11〜E1nは所望の組み合わせ及び輝度で点灯するとともに、非点灯となる画素E12が接続されるドライブラインD2にも発光開始電圧Ve未満の所定の電位が印加される。
なお、表示コントローラ40は、これらステップST2及びST3を同時に行ってもよいし、適宜異なる順番で行ってもよい。
なお、表示コントローラ40は、これらステップST2及びST3を同時に行ってもよいし、適宜異なる順番で行ってもよい。
そして、表示コントローラ40は、画素E11〜E33への電流供給開始から所定の電流供給期間T3が経過するのを待つ(ステップST4でNo)。表示コントローラ40は、電流供給期間T3が経過した旨判断すると(ステップST4でYes)、図3に示すように、ドライブスイッチ+SW1〜+SW3を介して全てのドライブラインD1〜D3をグランドGNDに接続する(ステップST5)。これにより、図3の矢印で示すように、ドライブラインD1〜D3に沿う画素E11〜E33にチャージされた電荷がグランドGNDに流れる(放電される)。このように、電流供給期間T3の長さ(幅)を調整することで画素E11〜E33の発光輝度を調整することができる(PWM制御)。本例では、走査期間T2の全てにおいて定電流が供給されても(走査期間T2=電流供給期間T3、PWM100%)、非点灯となる画素E12に接続されるドライブラインD2に印加される電位が発光開始電圧Veに至らないように駆動電圧源V2の電圧が予め設定される。すなわち、本例では、非点灯となる画素E12に接続されるドライブラインD2に定電流が供給される期間は電流供給期間T3であり、最長で走査期間T2に等しい。なお、走査期間T2のうちで非点灯となる画素E12に接続されるドライブラインD2に定電流を供給する期間を別途定めてもよい。このようにして、走査期間T2において、走査ラインS1をグランドGNDに接続しつつ(ステップST2)、ドライブラインD1〜Dnのうち点灯させる画素E11,E13に対応するドライブラインD1,D3に定電流を供給することで定電流が供給される画素E11,E13を点灯させる点灯処理を行い(ステップST3,ST4)、かつ、点灯処理中に、ドライブラインD1〜Dnのうち非点灯とする画素E12に対応するドライブラインD2に、画素E12の発光開始電圧Veに至らない電位が印加される期間だけ定電流を供給する電食対策処理が行われる(ステップST3,ST4)。
次に、本実施形態において、走査期間T2において非点灯である画素E12が接続されるドライブラインD2にも画素E12の発光開始電圧Veに至らない電位が印加される期間だけ定電流を供給することによる、作用及び効果について述べる。
図8は、従来の有機ELパネル100における(a)発光パターンの例と、(b)〜(e)ドライブラインD1〜D3、走査ラインS1に印加される電圧を示すグラフである。本願発明者は、鋭意検討した結果、ドライブラインとして複数の、特に3つ以上の隣り合う配線を有する有機ELパネル100において、発光パターンによって電食の進行が異なることを見いだした。すなわち、図8(a)に示すように、3つのドライブラインD1〜D3に接続される3つの画素E11,E12,E13がそれぞれ点灯、非点灯、点灯となる発光パターンを継続して表示する場合に、接続される画素E12が非点灯となるドライブラインD2において加速的に電食が進行する。特に、ドライブラインD2のうち外部に露出する部分、例えば、COG型パネルにおいては基板上のドライブラインD2のうち有機ELパネル用駆動装置50を構成するICチップ(より正確には異方性導電材)の端辺から画素E11〜Emnを封止する封止部までの個所で電食の進行が顕著である。これは、画素E12が非点灯となるドライブラインD2が、定電流が供給され、画素E11,E13が点灯したドライブラインD1,D3の電界(電位差)に挟まれることで、電食発生要因の1つである電界をより強い電位で受けることによるものと思われる。例えば、接続される画素E12が非点灯となるときにドライブラインD2に印加される電位(以下、オフ電位ともいう)が0Vであり、接続される画素E11,E13が点灯したときにドライブラインD1,D3に印加される電位(以下、駆動電位ともいう)が8Vである場合を考える。この場合は、接続される画素E11,E13が点灯となったドライブラインD1,D3に挟まれ、かつ、接続される画素E12が非点灯となるドライブラインD2は電位差8Vを受けることとなる(図8(a)参照)。
これに対し、本実施形態である有機ELパネル用駆動装置50は、走査期間T2において点灯処理中に非点灯となる画素E12が接続されるドライブラインD2にも画素E12の発光開始電圧Veに至らない電位が印加される期間(電流供給期間T3)だけ定電流を供給する。非点灯となる画素E12に接続されるドライブラインD2に印加される電位は、発光開始電圧Veよりも小さく、画素E12の誤点灯を防止するという観点によれば、オフ電位と駆動電位との間の中央の電位程度となることが望ましい。例えば、オフ電位が0Vであり、駆動電位が8Vであるときは、ドライブラインD2に印加される電位は発光開始電圧Veより小さく、4V程度であることが望ましい。印加される電位が4Vである場合は、図5(a)に示すように、ドライブラインD1〜Dnのうち、接続される画素E11,E13が点灯となるドライブラインD1,D3に挟まれ、かつ、接続される画素E12が非点灯となるドライブラインD2が受ける電位差は、4V程度に低減する。そのため、有機ELパネル10は、何ら対策を施さない従来の有機ELパネル100と比較して電食の進行を抑制することができる。
これに対し、本実施形態である有機ELパネル用駆動装置50は、走査期間T2において点灯処理中に非点灯となる画素E12が接続されるドライブラインD2にも画素E12の発光開始電圧Veに至らない電位が印加される期間(電流供給期間T3)だけ定電流を供給する。非点灯となる画素E12に接続されるドライブラインD2に印加される電位は、発光開始電圧Veよりも小さく、画素E12の誤点灯を防止するという観点によれば、オフ電位と駆動電位との間の中央の電位程度となることが望ましい。例えば、オフ電位が0Vであり、駆動電位が8Vであるときは、ドライブラインD2に印加される電位は発光開始電圧Veより小さく、4V程度であることが望ましい。印加される電位が4Vである場合は、図5(a)に示すように、ドライブラインD1〜Dnのうち、接続される画素E11,E13が点灯となるドライブラインD1,D3に挟まれ、かつ、接続される画素E12が非点灯となるドライブラインD2が受ける電位差は、4V程度に低減する。そのため、有機ELパネル10は、何ら対策を施さない従来の有機ELパネル100と比較して電食の進行を抑制することができる。
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、特に、以下の効果を奏する。
以上、説明した一実施形態によれば、特に、以下の効果を奏する。
(1)有機ELパネル用駆動装置50は、有機ELパネル10を駆動する。有機ELパネル10は、陽極と陰極とで少なくも有機発光層を挟持してなる複数の有機EL素子(画素E11〜Emn)と、前記陽極と接続される複数の陽極配線部(ドライブラインD1〜Dn)と、前記陰極と接続される1つ以上の陰極配線部(走査ラインS1〜Sm)と、を備える。有機ELパネル用駆動装置50は、前記陰極配線部のうち少なくとも1つをグランドGNDに接続しつつ、前記複数の陽極配線部のうち点灯させる前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に電流を供給することで前記電流が供給される前記有機EL素子を点灯させる点灯処理を行い、かつ、少なくとも前記点灯処理中に、前記複数の陽極配線部のうち非点灯とする前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に前記有機EL素子の発光開始電圧Veに至らない電位が印加される期間(電流供給期間T3)だけ前記電流を供給する電食対策処理を行う。
この構成によれば、ドライブラインD1〜Dnが受ける電界の電位を低減することができ、有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
この構成によれば、ドライブラインD1〜Dnが受ける電界の電位を低減することができ、有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
(2)有機ELパネル用駆動装置50は、前記点灯処理及び前記電食対策処理においては、前記陽極配線部を定電流源A1〜Anに接続する。
この構成によれば、電食対策処理用に電源を新たに設ける必要がなく、より簡単な構成で有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
この構成によれば、電食対策処理用に電源を新たに設ける必要がなく、より簡単な構成で有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
(3)有機ELパネル用駆動装置50は、前記点灯処理の前に、前記点灯処理において点灯させる前記有機EL素子に係る前記陽極配線部及び前記陰極配線部にプリチャージ電圧を印加するプリチャージ処理を行う。
この構成によれば、点灯させる画素E11〜Emnに予めプリチャージ電圧を印加しておくことで、点灯処理においてチャージに要する時間を低減することができ、迅速に画素E11〜Emnを所望の輝度で点灯させることができる。
この構成によれば、点灯させる画素E11〜Emnに予めプリチャージ電圧を印加しておくことで、点灯処理においてチャージに要する時間を低減することができ、迅速に画素E11〜Emnを所望の輝度で点灯させることができる。
(4)有機EL装置1は、前述した有機ELパネル用駆動装置50と、有機ELパネル10と、を備える。
この構成によれば、有機EL装置1において有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
この構成によれば、有機EL装置1において有機ELパネル10の電食耐久性を良好とすることができる。
(変形例)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
上記実施形態においては、前記点灯処理の開始とともに、非点灯とする画素E12に対応するドライブラインD2への定電流の供給が開始されたが、非点灯とする画素E12に対応するドライブラインD2への電流の供給は前記点灯処理前から開始されてもよい。
上記実施形態においては、ステップST1にてプリチャージが実行されていたが、このプリチャージは省略されてもよい。
上記実施形態においては、有機ELパネル用駆動装置50は、電流供給期間T3を調整することで画素E11〜Emnの輝度を調整していたが、これに限らず、定電流の値を調整することで画素E11〜Emnの輝度を調整してもよい。また、有機ELパネル用駆動装置50は、定電流の値及び電流供給期間T3の両方を調整することで画素E11〜Emnの輝度を調整してもよい。
以上では、有機ELパネル10がドットマトリクス型、かつパッシブ駆動方式の例を示したが、有機ELパネル10は、その電極はマトリクス形状のものでなくともよく、また、スタティック駆動方式であってもよい。また、上記実施形態においては、有機EL装置1は、表示装置であったが、これに限られない。本発明の有機EL装置は、発光装置や照明装置であってもよい。また、有機ELパネル10は、COG型パネルに限られない。有機ELパネル用駆動装置50を構成するICチップをFPC(Flexible printed circuits)に実装したCOF(Chip on Film)型パネルや、プリント基板に実装したCOB(Chips on Board)型パネルであってもよい。配線と画素が形成された透光性を有する基板を備えるものであれば、パネルの種類は任意である。
本発明は、有機ELパネル用駆動装置及び有機EL装置に好適である。
1 表示装置
10 有機ELパネル
20 陰極駆動回路
30 陽極駆動回路
40 表示コントローラ
50 有機ELパネル用駆動装置
A1〜An 定電流源
D1〜Dn ドライブライン(陽極配線部)
E11〜Emn 画素(有機EL素子)
S1〜Sm 走査ライン(陰極配線部)
+SW1〜+SWn ドライブスイッチ
−SW1〜−SWm 走査スイッチ
10 有機ELパネル
20 陰極駆動回路
30 陽極駆動回路
40 表示コントローラ
50 有機ELパネル用駆動装置
A1〜An 定電流源
D1〜Dn ドライブライン(陽極配線部)
E11〜Emn 画素(有機EL素子)
S1〜Sm 走査ライン(陰極配線部)
+SW1〜+SWn ドライブスイッチ
−SW1〜−SWm 走査スイッチ
Claims (4)
- 有機ELパネルを駆動する有機ELパネル用駆動装置であって、
前記有機ELパネルは、
陽極と陰極とで少なくも有機発光層を挟持してなる複数の有機EL素子と、
前記陽極と接続される複数の陽極配線部と、
前記陰極と接続される1つ以上の陰極配線部と、
を備え、
前記有機ELパネル用駆動装置は、
前記陰極配線部のうち少なくとも1つをグランドに接続しつつ、前記複数の陽極配線部のうち点灯させる前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に電流を供給することで前記電流が供給される前記有機EL素子を点灯させる点灯処理を行い、かつ、
少なくとも前記点灯処理中に前記複数の陽極配線部のうち非点灯とする前記有機EL素子に対応する前記陽極配線部に、前記有機EL素子の発光開始電圧に至らない電位が印加される期間だけ前記電流を供給する電食対策処理を行う、
ことを特徴とする有機ELパネル用駆動装置。 - 前記点灯処理及び前記電食対策処理においては、前記陽極配線部を定電流源に接続する、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル用駆動装置。 - 前記点灯処理の前に、前記点灯処理において点灯させる前記有機EL素子に係る前記陽極配線部及び前記陰極配線部にプリチャージ電圧を印加するプリチャージ処理を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機ELパネル用駆動装置。 - 請求項1から3の何れか1項に記載の有機ELパネル用駆動装置と、
前記有機ELパネルと、を備える、
ことを特徴とする有機EL装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016234788A JP2018091981A (ja) | 2016-12-02 | 2016-12-02 | 有機elパネル用駆動装置及び有機el装置 |
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JP2016234788A JP2018091981A (ja) | 2016-12-02 | 2016-12-02 | 有機elパネル用駆動装置及び有機el装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2016234788A Pending JP2018091981A (ja) | 2016-12-02 | 2016-12-02 | 有機elパネル用駆動装置及び有機el装置 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109738752A (zh) * | 2018-11-13 | 2019-05-10 | 杭州意能电力技术有限公司 | 一种用于接地网维护的快速成像方法 |
-
2016
- 2016-12-02 JP JP2016234788A patent/JP2018091981A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109738752A (zh) * | 2018-11-13 | 2019-05-10 | 杭州意能电力技术有限公司 | 一种用于接地网维护的快速成像方法 |
CN109738752B (zh) * | 2018-11-13 | 2021-01-29 | 杭州意能电力技术有限公司 | 一种用于接地网维护的快速成像方法 |
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