JP2018091758A - 電子戦装置及びマルチセンサシステム - Google Patents

電子戦装置及びマルチセンサシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2018091758A
JP2018091758A JP2016236101A JP2016236101A JP2018091758A JP 2018091758 A JP2018091758 A JP 2018091758A JP 2016236101 A JP2016236101 A JP 2016236101A JP 2016236101 A JP2016236101 A JP 2016236101A JP 2018091758 A JP2018091758 A JP 2018091758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
class identification
electronic warfare
unit
class
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016236101A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6713918B2 (ja
Inventor
秀幸 和泉
Hideyuki Izumi
秀幸 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016236101A priority Critical patent/JP6713918B2/ja
Publication of JP2018091758A publication Critical patent/JP2018091758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6713918B2 publication Critical patent/JP6713918B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】目標数を誤認する確率を低下させ、SAの低下を抑止することができる電子戦装置を得ること。【解決手段】妨害及びSA対応電子戦装置100は、到来する電波を受信して電波源の到来方位と電波諸元とを出力する空中線信号処理手段110と、類識別判定情報が格納された類識別判定情報設定手段400と、妨害対処での効果を基準に電波源に対する類識別処理を実施した処理結果である妨害用電子戦目標情報510aを妨害手段130に出力し且つ記録する妨害用類識別手段200Aと、ユーザの状況認識において有利であるか否かを基準に電波源に対する類識別処理を実施した処理結果であるSA用電子戦目標情報520aをユーザインタフェース手段910に出力し且つ記録するSA用類識別手段300Aと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、到来する電波の観測情報を使用して、自己防御のための妨害波の送信及び妨害機器の射出、並びに状況認識と判断のための情報提示を行う電子戦装置、並びに、当該電子戦装置を構成要素の1つとし、他の異種センサ又はネットワーク経由の観測情報も含めて利用するマルチセンサシステムに関する。
電子戦装置は、空中線で受信した電波を信号処理した結果を分析して、電波源が航空機であるかウェポンであるかを判断する類識別処理を実施する。また、電子戦装置は、類識別処理の結果に応じて、妨害波の送信、妨害機器の射出及び自己防御のための情報提示を行う。自己防御のための情報提示の一例には、画面表示又は警報音の出力がある。以下、同一目標に関する各種情報を「目標情報」と呼び、同一目標の種別を「目標種別」と呼ぶ。また、妨害波の送信及び妨害機器の射出を含む対応を総称して「妨害対処」とも呼び、画面表示又は警報音の出力を含む状況認識と判断のための情報提示を単に「情報提示」とも呼ぶ。
類識別処理の1つに、類識別判定情報を設定しておき、到来電波を分析する実現方法がある。この手法では、到来電波に対する類識別結果を管理し、同一電波源からの電波到来であるか否かを判断する。なお、電子戦装置における空中線及び信号処理機器は、搭載スペースの制約が大きい航空機では、装置の共有化も行われている。
従来の電子戦装置は、到来電波を観測する空中線信号処理手段と、事前に観測した電波源に対する知見である類識別判定情報に基づいて空中線信号処理手段の観測結果を分析し、分析結果である類識別結果を出力する類識別手段と、妨害電波の送信及び妨害機器の射出のうちの少なくとも1つを実施する妨害手段と、画面表示及び警報音出力のうちの少なくとも1つを実施するユーザインタフェース手段と、を備える構成が一般的である。なお、到来電波に対する類識別結果は、「電子戦目標情報」と呼ばれる。また、類識別手段には、類識別判定情報が格納される。類識別判定情報は、事前に観測した電波源に対する知見である。類識別判定情報及び電子戦目標情報は、装置内で記憶される。類識別手段は電子戦目標情報を参照することで、前の時刻まで実施した類識別結果を参考に、空中線信号処理手段から入力される到来電波に対する類識別処理を実施する。
下記特許文献1では、到来電波の類識別結果を妨害対処及び情報表示で利用している。また、下記特許文献2では、複数のセンサ機能を組合せたシステムで、類識別結果に相当する諸元検出結果を妨害対処及び情報提示で利用している。
一方、近年では、航空機を含む移動体において、複数のセンサを搭載したマルチセンサシステムの採用が進んでいる。具体的には、同一のプラットフォームに、レーダを含むアクティブセンサ、赤外線のパッシブセンサ、及び受信電波を利用するパッシブセンサを搭載し、これらの複数のセンサを連携させてシステムの観測能力を向上する。さらに、ネットワーク機材を搭載して、プラットフォーム外のセンサで観測した情報も利用して、観測能力の向上又は運用効果を高めるシステムが提案されている。電子戦装置も、警戒用及び自己防御用のパッシブ電波センサの1つに採用されている。
具体的に、下記特許文献3,4では、複数のセンサを搭載したマルチセンサシステムを具備する移動体において、ネットワーク機材を連携させたシステム構成が提示されている。
特開2008−180636号公報 特許第3767542号公報 特許第4925845号公報 特許第5697734号公報
上述の通り、従来の電子戦装置では、到来電波に対する類識別結果である電子戦目標情報が、妨害手段及びユーザインタフェース手段の双方で利用される。このため、センサは物理的に1個であっても、妨害対処では2目標に対する対応が必要になる場合がある。その一方で、情報提示では、物理的に1個の目標を2目標にして提示することで、誤認を招くことがあり、電子戦装置での性能劣化の要因になる。すなわち、従来の電子戦装置では、同じ観測値に対して、利用先の目的に依って、同じ目標情報を出力すると十分に効果を発揮できないという課題が生起する。以下、上記課題を具体例で説明する。
単機の脅威機が送信周波数を時分割で交互に切替えて送信した場合を想定する。この場合、観測項目が電波諸元及び電波の到来方位である電子戦装置では、1機が電波を交互に切替えているのか、2機がタイミングを調整して交互に異なる周波数で電波を送信しているのかを確定することができない。電波の送信タイミングは脅威側のレーダに依存する。このため、妨害対処では、基本的に2目標に対する妨害と判断して対処することが適切となる。
一方、情報提示では、脅威のプラットフォーム数である1機を正しく知ることが望ましい対応となることが多い。このため、情報提示の視点では、1目標の可能性が有ると判断して目標を管理して対処することが適切となる。
このように、到来電波に対する観測結果は、利用先の目的に依って、目標の管理方法を変更することが適切になる。このため、従来のように、類識別結果を妨害手段と、ユーザインタフェース手段とで共有することには、課題があった。
上記特許文献3及び特許文献4に代表される複数センサを活用するマルチセンサシステムでは、各センサが出力する情報を統合して目標情報を生成する。目標情報の生成は、システムのユーザの利用方法が基準となる。具体的に、プラットフォームが航空機であれば、パイロットが戦術判断の基準とする状況認識(Situation Awareness)を獲得するために適切な情報の形態で提供されることが重要である。「状況認識」は、現在の状況を観測し、現在及び近未来における自己及び周囲の状況を正しく予測し、且つ正しく認識する能力を指して、このように呼ばれる。以下、「状況認識」を「SA」と表記する。
パイロット向けのSAでは、パイロットが空中戦で正しい判断を実施するのに必要な情報を適切に提示することが求められる。脅威機の機数は、特に重要な情報となる。その一方で、電子戦装置は自己防御を担当する機材であるため、妨害対処が優先される傾向がある。SAでは到来電波を2目標とすることが多い。このとき、搭載センサの1つである電子戦装置が2目標を捕捉した情報を、マルチセンサシステムの統合処理へ出力することになる。マルチセンサシステムの統合処理結果は、搭載センサの観測に依存する。このため、物理的に1目標の状況であっても、システム全体で2目標が存在と判断してしまうリスクが増加する。
以上のように、従来の電子戦装置では、マルチセンサシステムに組込んだ際に、目標数を誤認し、結果的にSAが低下するという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、目標数を誤認する確率を低下させ、SAの低下を抑止することができる電子戦装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、空中線及び信号処理の機能を有し、到来する電波を受信して電波源の到来方位と電波諸元とを出力する空中線信号処理手段と、事前に観測した電波源に対する知見である類識別判定情報が格納された類識別判定情報設定手段と、類識別判定情報を参照し、妨害対処での効果を基準に、電波源に対する類識別処理を実施し、且つ、当該類識別処理の結果である妨害用電子戦目標情報を記録する第1の類識別手段と、類識別判定情報を参照し、ユーザの状況認識において有利であるか否かを基準に、電波源に対する類識別処理を実施し、当該類識別処理の結果である状況認識用電子戦目標情報を記録する第2の類識別手段と、第1の類識別手段による類識別結果に応じて妨害対処を実施する妨害手段と、第2の類識別手段による類識別結果に応じて情報提示を行うユーザインタフェース手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、目標数を誤認する確率を低下させ、SAの低下を抑止することができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図 本発明で改善対象とする事例の概略を示す図 本発明の実施の形態1の妨害及びSA対応電子戦装置の動作の流れの一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4における妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムの構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5における妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムの構成を示すブロック図 本発明の実施の形態6における妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムの構成を示すブロック図
(本発明の要旨)
本発明では、妨害用とSA用という2系統の類識別手段を有し、系統別に電子戦目標情報を管理し、目的の機材へ類識別結果を出力する妨害及びSA対応の電子戦装置を提供する。その際、目的別に類識別の系統を準備することで、利用目的によって適切な目標情報の生成が異なる到来電波に対する類識別処理で、妨害対処及びSAの双方で適切な効果を発揮する装置の提供を目指す。
また、本発明では、各系統において、目的別に設定情報を管理可能とする手段を設けることで、目的別の設定情報管理を可能な妨害及びSAの双方に対応できる電子戦装置を提供する。以下、妨害対処及びSAの双方に対応できる電子戦装置を「妨害及びSA対応電子戦装置」と呼ぶ。
さらに、本発明では、妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムにおいて、他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報と、SA用の系統での情報との間でデータ融合を実施するマルチセンサシステムを提供する。その際、マルチセンサシステムに適切な情報を提供することで、マルチセンサシステム全体での能力を向上させると共に、上位システムの情報で妨害及びSA対応電子戦装置が保有する情報を改善するシステムを目指す。
また、本発明では、マルチセンサシステムで他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報と連携可能とすることで、戦術判断に応じた電子戦目標情報の変更及び類識別に対する学習による能力向上を追加可能な妨害及びSA対応電子戦装置及びマルチセンサシステムを提供する。なお、本発明は、電子戦装置単体での適用も可能である。また、本発明は、アビオニクスシステムの1機能、又はマルチセンサシステムの1機能に組み込んだ電子戦装置での活用も可能である。アビオニクスシステム及びマルチセンサシステムの1機能の一例には、自己防御用のパッシブRFセンサがある。
次に、本発明の実施の形態に係る電子戦装置及びマルチセンサシステムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、以下の実施の形態では、マルチセンサシステムに適用した場合に効果が大きいと考える航空機の事例で説明するが、航空機以外の艦船、車両、すなわち航空機以外の移動体でも同様の効果を発揮する。また、移動体以外の固定サイトでも適用可能であり、同様の効果を発揮する。
実施の形態1.
実施の形態1に係る電子戦装置及びマルチセンサシステムについては、図1から図3の図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図である。図2は、本発明において改善対象とする事例の概略を示す図である。図3は、実施の形態1における妨害及びSA対応電子戦装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図1において、妨害及びSA対応電子戦装置100は、空中線信号処理手段110と、第1の類識別手段である妨害用類識別手段200Aと、第2の類識別手段であるSA用類識別手段300Aと、類識別判定情報設定手段400と、妨害手段130と、ユーザインタフェース手段910とを備える。妨害用類識別手段200Aは、妨害用類識別部200と、妨害用電子戦目標情報510aが保持される情報保持部510とを備える。SA用類識別手段300Aは、SA用類識別部300と、SA用電子戦目標情報520aが保持される情報保持部520とを備える。
空中線信号処理手段110は、空中線の機能と信号処理の機能とを有する手段である。空中線信号処理手段110は、到来する電波を受信し、電波源の到来方位と電波諸元とを出力する自己防御用のパッシブ電波センサである。空中線信号処理手段110は、到来電波を観測すると、電波の到来方位と電波諸元とを、妨害用類識別手段200AとSA用類識別手段300Aとへ出力する。
類識別判定情報設定手段400には、事前に観測した電波源に対する知見である類識別判定情報が格納されている。類識別判定情報は、電波諸元及び到来方位を基準にした類識別のための判定用の情報である。
妨害用類識別手段200Aの妨害用類識別部200には、空中線信号処理手段110から電波の到来方位と電波諸元とが入力される。妨害用類識別部200は、類識別判定情報設定手段400に格納されている類識別判定情報を参照し、妨害対処での効果を基準に、電波源に対する類識別処理を実施する。妨害用類識別部200による類識別結果である妨害用電子戦目標情報510aは、妨害手段130へ入力されると共に、情報保持部510に記録される。
妨害用類識別部200は、情報保持部510に保持された妨害用電子戦目標情報510aを参照すると共に、前の時刻までに実施した妨害を基準とした類識別結果を参考に、空中線信号処理手段110から出力される到来電波に対する類識別処理を実施する。
SA用類識別手段300AのSA用類識別部300には、空中線信号処理手段110から電波の到来方位と電波諸元とが入力される。SA用類識別部300は、類識別判定情報設定手段400に格納されている類識別判定情報を参照し、ユーザのSAにおいて有利であるか否かを基準に、電波源に対する類識別処理を実施する。SA用類識別部300による類識別結果であるSA用電子戦目標情報520aは、ユーザインタフェース手段910へ入力されると共に、情報保持部520に記録される。
SA用類識別部300は、情報保持部520に保持されたSA用電子戦目標情報520aを参照すると共に、前の時刻までに実施したSAを基準とした類識別結果を参考に、空中線信号処理手段110から出力される到来電波に対する類識別処理を実施する。
妨害手段130は、妨害用類識別手段200Aによる類識別結果に応じて、妨害対処を実施する手段である。すなわち、妨害手段130は、入力情報である妨害効果を基準とした類識別結果である妨害用電子戦目標情報510aに従って、妨害波の送信及び妨害機器の射出を含む妨害対処を実施する。
ユーザインタフェース手段910は、SA用類識別手段300Aによる類識別結果に応じて、情報提示を行う手段である。すなわち、ユーザインタフェース手段910は、画面表示又は警報音の出力を含む状況認識と判断のための情報提示を実施する。画面表示又は警報音の出力は、モニタ又はスピーカで行うことができる。
次に、妨害用とSA用という2系統の類識別手段を設けた意義について、図2を参照して説明する。
図2には、単機の脅威機が送信周波数を時分割で交互に切替えて送信する様子が示されている。ここで、従来の電子戦装置では、単機の脅威機が電波を交互に切替えているのか、2機がタイミングを調整して交互に異なる周波数で電波を送信しているのかを確定することができなかった。電波の送信タイミングは、脅威機側のレーダに依存する。このため、妨害対処では、基本的に2目標に対する妨害と判断して対応することが適切となる。一方、情報提示では、脅威プラットフォーム数である1機を正しく知ることが望ましい対応となることが多い。このため、情報提示の視点では、1目標の可能性が有ると判断して目標を管理して対処することが適切となる。実施の形態1に係る妨害及びSAという目的別に異なるロジックを設定した類識別処理の実現を可能とするものであり、妨害用とSA用という2系統の類識別手段を設けた意義がここにある。
次に、図3を参照して、実施の形態1における妨害及びSA対応電子戦装置100の動作の流れについて説明する。
まず、時刻T1での処理について説明する。
(時刻T1:STEP1)
空中線信号処理手段110は、到来電波を検知し、信号処理を実施する。この信号処理では、電波到来方位、電波諸元が生成される。電波諸元には、少なくとも到来電波の周波数情報が含まれる。STEP1での処理結果は、妨害用類識別手段200AとSA用類識別手段300Aとに出力される。
STEP2以後は、妨害のための類識別処理とSAのための類識別処理という2系統の類識別処理が並行して実施される。
(時刻T1:STEP2−妨害)
妨害用類識別部200は、類識別判定情報設定手段400を参照して電波諸元を分析し、妨害基準で類識別結果を決定すると共に、妨害方法を決定する。処理結果である妨害用電子戦目標情報510aは、情報保持部510に記録されると共に、妨害手段130に出力される。
(時刻T1:STEP2−SA)
SA用類識別部300は、類識別判定情報設定手段400を参照して電波諸元を分析し、SA基準で類識別結果を決定すると共に、情報提示方法を決定する。処理結果であるSA用電子戦目標情報520aは、情報保持部520に記録されると共に、ユーザインタフェース手段910に出力される。
(時刻T1:STEP3−妨害)
妨害手段130は、妨害用電子戦目標情報510aに従い、妨害対処を実施する。
(時刻T1:STEP3−SA)
ユーザインタフェース手段910は、SA用電子戦目標情報520aに従い、情報提示を実施する。
次に、時刻T2での処理について説明する。
(時刻T2:STEP1)
時刻T2での処理は、基本的に時刻T1での処理と同様の動作である。
STEP2以後は、妨害及びSAの2系統で並行動作するのは、時刻T1と同じである。ただし、前時刻である時刻T1の目標情報を参照し、目標情報の対応関係を決定することが異なる。なお、目標情報の対応関係とは、目標情報の相間関係と言い換えてもよい。以後の説明においても同様である。
(時刻T2:STEP2−妨害)
妨害用類識別部200は、類識別判定情報設定手段400を参照し、且つ、妨害用電子戦目標情報510aにおける前時刻までの目標との対応関係の決定も含めて電波諸元を分析し、妨害基準によって類識別結果を決定する。時刻T2での処理結果である類識別結果は、妨害手段130に出力されると共に、情報保持部510に記録されている妨害用電子戦目標情報510aに加えられる。
(時刻T2:STEP2−SA)
SA用類識別部300は、類識別判定情報設定手段400を参照し、且つ、SA用電子戦目標情報520aにおける前時刻までの目標との対応関係の決定も含めて電波諸元を分析し、SA基準によって類識別結果を決定する。時刻T2の処理結果である類識別結果は、ユーザインタフェース手段910に出力されると共に、情報保持部520に記録されているSA用電子戦目標情報520aに加えられる。
時刻T3以後は、時刻T2と同様の処理を実施する。具体的には、時刻T2での説明内容において、時刻T2を時刻T3に置き換え、時刻T1を時刻T2に置き換えた処理となる。以降、時刻T2での処理が繰り返される。
到来電波を観測して自己防御等を実施するセンサ装置では、利用目的である妨害又はユーザへの情報提供により受信電波に対する適切な解釈、別言すれば類識別の分析結果又は前時刻までの目標との対応結果が異なる。一方、実施の形態1に係る電子戦装置では、2系統の類識別の分析を実施する手段を設け、分析結果別の処理を実施する構成とした。これにより、本発明では、両方の目的で効果を発揮する類識別結果を両立させることが可能な装置が得られるという効果がある。
また、実施の形態1に係る電子戦装置では、SAでの情報表示とは独立した系統で、妨害対処に専念した類識別と妨害選択とが可能になる。これにより、適切な妨害対処が実施でき、妨害効果の向上が期待できる。
また、実施の形態1に係る電子戦装置では、妨害対処とは独立した系統で、目標提示に専念した類識別と提示方法の選択とが可能になる。これにより、適切な情報提示が実施でき、SAの向上が期待できる。
センサの観測では確率変動要素があり、目標の位置に関する情報を生成するために、電波到来方位を観測する電子戦センサでは、正しい類識別を実施できない可能性が残る。また、類識別の分析結果の出力方法に応じて、妨害及びSAという目的別に類識別を間違った場合のリスクに違いがある。これに対し、実施の形態1に係る電子戦装置では、妨害及びSAという目的別に異なるロジックを設定した類識別処理の実現が可能であるため、各々のリスクに応じて抑制する方法の実装が可能となり、目的に応じたリスクヘッジが可能な装置が得られるという効果がある。
観測対象の到来電波は脅威が送信する電波であり、脅威主導で送信タイミング及び周波数を含む電波諸元の変更が可能になる。これに対し、実施の形態1に係る電子戦装置では、妨害対処は受信波に応じた類識別で対応し、SAは脅威の欺瞞を考慮した類識別で対応することができる。これにより、受信波に応じた妨害電波を送信しつつ、ユーザへの情報提示では、脅威の欺瞞を考慮した情報提示が可能となる。その結果、相手の欺瞞に対してリスクをヘッジすることが可能となる効果があり、騙されにくい装置を実現できることが期待できる。
なお、実施の形態1では、ユーザインタフェース手段910を妨害及びSA対応電子戦装置100に含む形態で説明したが、妨害及びSA対応電子戦装置100に含まない外部の装置に置き変えた形態でも実現可能であり、実施の形態1と同様の効果を発揮する。
また、ユーザインタフェース手段910を、受信電波に応じて目標が存在する観測情報を活用する外部の処理機構に置き変えてもよく、実施の形態1と同様の効果を発揮する。このため、妨害及びSA対応電子戦装置100を、移動体搭載システム又は大規模な観測システムの部分機能に組み込んで実現する場合でも、実施の形態1と同様の効果を発揮することが可能である。
また、実施の形態1では、妨害用類識別手段200Aの内部に情報保持部510を設けているが、妨害用類識別手段200Aの外部に情報保持部510を設けてもよく、実施の形態1と同様の効果を発揮する。
また、実施の形態1では、SA用類識別手段300Aの内部に情報保持部520を設けているが、SA用類識別手段300Aの外部に情報保持部520を設けてもよく、実施の形態1と同様の効果を発揮する。
なお、妨害用類識別手段200Aの外部に情報保持部510を設け、SA用類識別手段300Aの外部に情報保持部520を設ける場合、情報保持部510と情報保持部520を同一の記憶媒体で構成してもよい。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2における妨害及びSA対応電子戦装置100Aは、図1に示す実施の形態1における妨害及びSA対応電子戦装置100の構成において、妨害用類識別手段200Aを妨害用類識別手段200Bに置き換え、SA用類識別手段300AをSA用類識別手段300Bに置き換えると共に、類識別判定情報設定手段400を、第1の類識別判定情報設定手段である妨害用類識別判定情報設定手段410と、第2の類識別判定情報設定手段であるSA用類識別判定情報設定手段420との2つに分けて構成したものである。また、妨害用類識別手段200Bは、個別設定対応妨害用類識別部201と、妨害用電子戦目標情報510aが保持される情報保持部510とを備え、SA用類識別手段300Bは、個別設定対応SA用類識別部301と、SA用電子戦目標情報520aが保持される情報保持部520とを備える。なお、その他の構成要素については、実施の形態1と同一又は同等であり、同一又は同等の構成要素については同一符号を付して、重複する説明は省略する。
妨害用類識別判定情報設定手段410には、受信電波に対する妨害用の類識別判定情報すなわち妨害専用の類識別判定情報が設定される。SA用類識別判定情報設定手段420には、受信電波に対するSA用の類識別判定情報すなわちSA専用の類識別判定情報が設定される。個別設定対応妨害用類識別部201には、妨害用類識別部200の機能に対して、妨害用類識別判定情報設定手段410を参照して受信電波に対する妨害用の類識別処理を実施する機能が追加されている。また、個別設定対応SA用類識別部301には、SA用類識別部300の機能に対して、SA用類識別判定情報設定手段420を参照して受信電波に対するSA用の類識別処理を実施する機能が追加されている。
上記のように構成された実施の形態2に係る電子戦装置によれば、妨害対処と、SAのための情報提示とを明確に分離して設定することができる妨害及びSA対応電子戦装置が得られるという効果がある。
また、実施の形態2に係る電子戦装置によれば、妨害用とSA用とで別々の優先度を設定する、別々の項目を類識別の判定条件で設定する、及び、検知すべき目標の目標数の判断条件を変更するといった柔軟な運用が可能になるので、類識別に対する管理が容易な電子戦装置が得られるという効果、複雑な対応関係も設定可能な電子戦装置が得られるという効果がある。
また、実施の形態2に係る電子戦装置によれば、類識別判定情報を設定する際に、妨害対処とSAとで系統別に構築できるので、妨害対処は電子戦のエンジニアのチーム主体で管理し、SAはパイロットを加えた情報提示中心のチームで管理することができ、各々で有利又は有効な設定とすることが期待できる。
また、実施の形態2に係る電子戦装置によれば、類識別判定情報を妨害対処とSAとで系統別に構築できるので、妨害とSAとの双方への対処能力が高く、且つ、運用時の管理を容易にすることが可能となり、電子戦装置の構築において有利になるという効果がある。
実施の形態3.
図5は、実施の形態3における妨害及びSA対応電子戦装置の構成を示すブロック図である。実施の形態3における妨害及びSA対応電子戦装置100Bは、図4に示す実施の形態2における妨害及びSA対応電子戦装置100Aの構成において、個別設定対応SA用類識別部301と、ユーザインタフェース手段910との間に、情報追加手段である妨害情報SA追加統合手段430を付加して構成したものである。なお、その他の構成要素については、実施の形態2と同一又は同等であり、同一又は同等の構成要素については同一符号を付して、重複する説明は省略する。
妨害情報SA追加統合手段430は、妨害用電子戦目標情報510aとSA用電子戦目標情報520aとの対応関係を決定し、妨害対処に関するSA用の情報を追加生成する機能を有する。
妨害情報SA追加統合手段430は、SA用電子戦目標情報520aを基準に、到来方位及び電波諸元に関して、妨害用電子戦目標情報510aとの間の相関関係を決定する。相関後の目標数及びIDは、SA用電子戦目標情報520aの結果すなわち個別設定対応SA用類識別部301による類識別結果を維持する。具体的な処理の一例を説明すると、相関有りと判定された場合、SA用電子戦目標情報520aにおける属性情報の項に、妨害用電子戦目標情報510aに含まれる実施中の妨害対処に関する情報が重畳される。
上記のように構成された実施の形態3に係る電子戦装置によれば、SA基準の類識別分析での情報提示の優位さを維持しつつ、妨害対処に関する情報を提示可能になる装置が得られるという効果がある。
また、実施の形態3に係る電子戦装置によれば、SAでの有利さを維持しつつ、実施中の妨害対処についてもユーザに対して提示することができ、情報提供能力の高い装置が得られるという効果がある。
また、実施の形態3に係る電子戦装置によれば、実施中の妨害に関する情報がSA情報に追加されてユーザに提示することが可能になる。目標数は1又は2、妨害は2目標対処といった上記課題への対処が可能となり、且つ、ユーザインタフェースを通じて実施中の状況をリアルタイムに提示できるという効果がある。
なお、図5では、実施の形態2に係る図4の構成に妨害情報SA追加統合手段430を追加する事例で説明したが、実施の形態1に係る図1の構成に妨害情報SA追加統合手段430を追加しても同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図6は、実施の形態4における妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムの構成を示すブロック図である。実施の形態4では、図5に示した実施の形態3における妨害及びSA対応電子戦装置100Bを、航空機900に搭載されるアビオニクスシステム600の部分機能に組み込んでマルチセンサシステムを構成している。すなわち、航空機900は、マルチセンサシステムの一例である。
図6において、アビオニクスシステム600は、妨害及びSA対応電子戦装置100Cの他に、搭載センサ装置群920、アビオニクスシステムデータ融合手段610と、アビオニクスシステムデータ融合手段610の出力情報である目標情報620aを保持する情報保持部620と、パイロットインタフェース手段911と、通信手段930と、ウェポン制御手段940とで構成する。搭載センサ装置群920には、図示のように、搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921、搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922、搭載センサ装置_火器管制用EO923、搭載センサ装置_自己防御用EO924、及び、搭載センサ装置_敵味方識別925が例示されている。
また、図6において、実施の形態4における妨害及びSA対応電子戦装置100Cは、図4に示す実施の形態2における妨害及びSA対応電子戦装置100Aの構成において、個別設定対応SA用類識別部301をアビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302に変更してSA用類識別手段300Cを構成すると共に、アビオニクスシステム情報反映手段630を追加して構成したものである。ユーザインタフェース手段910は、上位システムであるアビオニクスシステム600のパイロットインタフェース手段911で対応するため、不要となる。この他、アビオニクスシステム600を搭載する航空機900の通信手段930を介して、データを交換する僚機950A,950B及び広域システム960がシステムの動作に関係するため、図示されている。
僚機950A,950Bは、航空機900と同様の航空機である。僚機950A,950Bは、通信手段930を通じて、双方の機体に搭載しているアビオニクスシステム600間で、観測情報を相互に交換して連携した運用が可能である。図6では、2機を例示しているが、任意の機数、複数機でも対応可能である。広域システム960は、地上設備、艦船又は車両を含む他のアセット群である。なお、その他の構成要素については、実施の形態2と同一又は同等であり、同一又は同等の構成要素については同一符号を付して、重複する説明は省略する。
次に、搭載センサ装置群920について説明する。搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921、搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922、搭載センサ装置_火器管制用EO923、搭載センサ装置_自己防御用EO924、及び、搭載センサ装置_敵味方識別925は、妨害及びSA対応電子戦装置100Cと同様に、アビオニクスシステム600に搭載するセンサ装置である。ここで、RFは、Radio Frequencyの略であり、EOは、Electro−Opticalの略である。
搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921は、火器管制用のアクティブ電波センサである。搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921は、アクティブ電波センサであり、自分が送信した電波を受信して観測を実施する。
搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922は、火器管制用のパッシブ電波センサである。搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922は、他の機材が送信した電波又は物体からの反射波を受信して観測を実施する。受信電波を観測することは妨害及びSA対応電子戦装置100Cと同様だが、運用目的が異なるため、妨害及びSA対応電子戦装置100Cとは、別機材の搭載装置となっている。
なお、本実施の形態では、搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921と搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922とを、別々の装置の例で説明したが、アンテナ開口面を共通化することで一体型の装置にして実現しても、本実施の形態と同様の効果を発揮する。
搭載センサ装置_火器管制用EO923は、火器管制用のEOセンサである。搭載センサ装置_火器管制用EO923は、航空機の空力加熱又はエンジン排気を含む目標の発する赤外線を観測する。
搭載センサ装置_自己防御用EO924は、自己防御用のEOセンサである。搭載センサ装置_自己防御用EO924は、ミサイルのプルームを含む目標の発する赤外線を観測する。
搭載センサ装置_敵味方識別925は、味方確認信号の問合せと応答を通じて、味方確認の観測を実施する。
なお、妨害及びSA対応電子戦装置100Cは、航空機900に搭載されるアビオニクスシステム600から見れば、自己防御用のパッシブ電波センサであり、搭載センサの1つになる。
アビオニクスシステムデータ融合手段610は、上記した特許文献3又は特許文献4に記載された手段と同様に、搭載センサ又はネットワーク経由の観測情報、ウェポンシステムの観測情報を統合し、アビオニクスシステム全系におけるマルチセンサの動作を担う中核機能である。
実施の形態4の構成において、搭載センサ装置_火器管制用RF_Active921、搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive_922、搭載センサ装置_火器管制用EO923、搭載センサ装置_自己防御用EO924、及び、搭載センサ装置_敵味方識別925は、アビオニクスシステムデータ融合手段610の隷下の部分機能に位置づけられる。各搭載センサの観測結果は、アビオニクスシステムデータ融合手段610に集められる。
アビオニクスシステムデータ融合手段610は、ネットワーク経由の情報又はウェポンシステムからの情報と組合せて、目標情報620aを生成する。アビオニクスシステムデータ融合手段610は、目標情報620aを基準に各搭載センサに対する制御方法を決定し、決定した制御方法を搭載センサへ指示する。各搭載センサは、アビオニクスシステムデータ融合手段610の指示に従って観測を実施すると共に、指示に従って実施した観測結果をアビオニクスシステムデータ融合手段610に報告する。
アビオニクスシステムデータ融合手段610は、ネットワーク連携において、ネットワークを活用した効果を実現するアプリケーションとなる。通信手段930は、ネットワークでの情報交換を実現する装置となる。
僚機のうちの一方である僚機950Aと僚機のうちの他方である僚機950Bとの間では、双方の機体に搭載されたアビオニクスシステムデータ融合手段610が情報交換を実施することで連携手段を実現する。他のアセット群である広域システム960との間では、指揮統制の情報、残弾数といった戦術情報、又は広域の目標情報620aを、アビオニクスシステムデータ融合手段610が、他のアセットの情報処理アプリケーションと実施することになる。
アビオニクスシステムデータ融合手段610は、ウェポンシステムと連携して、センサの観測情報に応じたマルチセンサシステム全体でのウェポンの運用を統括制御する。航空機900から分離して飛翔するウェポンシステムに対しては、ウェポン制御手段940を通じて情報交換を行う。情報交換は、発射前に機体に搭載された状態だけでなく、発射後にウェポンとの間で通信を介した情報交換を含む。また、アビオニクスシステムデータ融合手段610は、搭載センサの観測情報及びネットワーク経由の情報を組合せ、ウェポンの発射、誘導可否判断、又は、発射及び誘導に必要な情報をウェポンに与える他、ウェポンが捕捉した目標の観測情報、又はウェポンのステータス情報を取得し、アビオニクスシステム全系でのウェポン管制に必要な情報も管理する。
目標情報620aは、アビオニクスシステムデータ融合手段610の出力情報であり、情報保持部620に記録される。パイロットインタフェース手段911は、目標情報620aに基づいて、パイロットへの情報提示を行うと共に、パイロットの機材に対する操作を航空機900内の図示しない機材へ伝達する。
アビオニクスシステム600は、通信手段930を通じて、僚機950A,950B又は広域システム960との間で観測情報を交換する。
なお、図6では記載を省略しているが、航空機900はウェポンを搭載する。ウェポン制御手段940は、搭載ウェポンの発射及び誘導制御を実施する。ウェポン制御手段940は、搭載ウェポンとの間で観測情報及びウェポンステータスの情報を交換することが可能な手段である。ウェポン制御手段940によるウェポンとの情報交換は、機体搭載中だけでなく、発射後も機体とウェポンとの間の通信機能で実施可能である。ウェポン制御手段940は、僚機950A,950Bが発射したウェポンについても、機体とウェポンとの間の通信機能で実施可能である。
ウェポン制御手段940は、アビオニクスシステムデータ融合手段610にウェポンから得た情報を報告し、アビオニクスシステムデータ融合手段610の出力である目標情報620aを基準にウェポンへの指令又は情報送信を実施する。
アビオニクスシステム情報反映手段630は、アビオニクスシステムデータ融合手段610の処理結果である目標情報620aを基準に、SA用電子戦目標情報520aの変更、及び、アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302にSA用類識別方法の変更を指示する。また、アビオニクスシステム情報反映手段630は、上位システムであるアビオニクスシステムの統合結果を反映する方法を事前設定する。更に、アビオニクスシステム情報反映手段630は、SA用電子戦目標情報520aと目標情報620aとを比較し、アビオニクスシステムでは観測しているが妨害及びSA対応電子戦装置100Cでは観測していない目標の情報をアビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302へ出力する。
アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302は、図5に示した個別設定対応SA用類識別部301に対して、アビオニクスシステム情報反映手段630の指示で類識別方法を変更する機能を付加することで実現する。また、実施の形態4の構成は、妨害及びSA対応電子戦装置100Cをアビオニクスシステム600に組み込んで実現する形態であるため、アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302の出力である類識別結果は、アビオニクスシステムデータ融合手段610に出力される。
アビオニクスシステム情報反映手段630は、目標情報620aを基準に、到来方位に関して、SA用電子戦目標情報520aとの間の相関関係を決定する。相関後の目標において、認識するプラットフォーム及び目標数は、目標情報620aの結果すなわちアビオニクスシステムデータ融合手段610による統合結果を維持する。アビオニクスシステム情報反映手段630は、目標情報620aに応じて、SA用電子戦目標情報520aの内容を修正する。
具体的な処理の一例を説明すると、目標情報620aとSA用電子戦目標情報520aとが相関有りと判定され、目標情報620aに、相対レンジ、速度ベクトル又は敵味方識別の情報が存在していれば、目標情報620aにおける属性情報の項に、対応するSA用電子戦目標情報520aの目標に関する情報を、追加の属性情報という位置づけで記録する。
更に、アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302には、SA用電子戦目標情報520aの更新に応じた類識別を実施するように指示する。相関時にSA用電子戦目標情報520aとの間で相関無し判定された目標情報620aについては、妨害及びSA対応電子戦装置100Cで観測されていない目標の情報であるため、アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302に対し、類識別処理で使用する追加情報という位置づけで入力される。
アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302は、SA用電子戦目標情報520aへ反映された目標の情報、又は、アビオニクスシステム600では観測されているが妨害及びSA対応電子戦装置100Cでは観測されていない目標の情報を使用して、類識別の分析を実施する。
アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302は、他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報により、目標数若しくはプラットフォームの個数、目標との相対レンジ、目標の速度ベクトル、及び目標に対する敵味方識別といった、到来電波を観測する妨害及びSA対応電子戦装置100Cのみでは取得困難な情報をも活用して、SA基準の類識別を実施する。
上記のように構成された実施の形態4に係るアビオニクスシステムによれば、マルチセンサシステムに対して、妨害及びSA対応電子戦装置100Cを搭載することで、妨害対処と独立してSA基準の類識別処理を実施した結果を入力することが可能となり、マルチセンサシステムのデータ融合がより正確な目標情報を生成することが可能となるという効果がある。
また、実施の形態4に係るアビオニクスシステムによれば、生成させる目標情報をより正確にすることで、マルチセンサシステムでの連携効果を向上できるという効果、マルチセンサシステムで提供するシステム全体のSAが向上するという効果、及び、ミサイル運用及びネットワーク連携に関して、マルチセンサシステム全体で能力が向上するという効果がある。
また、実施の形態4に係るアビオニクスシステムによれば、妨害及びSA対応電子戦装置100Cで、SAに対する管理情報を、マルチセンサシステムにおける他のセンサ及びネットワーク経由の情報で修正することが可能となり、より正確なSA情報を出力できる装置が得られるという効果がある。
更に、実施の形態4に係るアビオニクスシステムによれば、到来電波を観測する妨害及びSA対応電子戦装置100Cのみでは取得困難な、レーダによるレンジ情報、角度精度の高いEOセンサ、周囲の状況把握で有利な広域センサを組合せて判断したプラットフォームの個数、目標との間の相対レンジ、目標の速度ベクトル、及び目標に対する敵味方識別の情報を利用して類識別処理を実施できるという効果、SA用電子戦目標情報520aで管理する情報を改善できるという効果がある。
また、実施の形態4に係るアビオニクスシステムによれば、妨害対処とSAとは別系統で実現されるので、受信電波に対して忠実に対応することが要請される妨害対処に与える影響を小さくして、SAに対する効果を向上できるという効果がある。
なお、実施の形態4では、実施の形態2の構成を対象とする事例で説明したが、実施の形態1又は実施の形態3の構成でも同様の効果を得ることができる。
実施の形態3の構成に追加する場合は、妨害情報SA追加統合手段430の出力をアビオニクスシステムデータ融合手段610へ出力する構成となる。この構成では、妨害及びSA対応電子戦装置100Cで実施中の妨害に関する情報も含めてアビオニクスシステム全体での連携動作が高められるとの効果が得られる。
また、実施の形態4では、妨害及びSA対応電子戦装置を含む上位システムが航空機搭載のアビオニクスシステムとした事例で説明したが、航空機以外の艦船又は自動車のような移動体システムでも、アビオニクスシステムデータ融合手段610と同様のデータ融合手段を有するシステムであれば、本実施の形態と同様の効果が得られる。また、移動体以外の地上設備でも、アビオニクスシステムデータ融合手段610と同様のデータ融合手段を有するシステムであれば、本実施の形態と同様の効果が得られる。
実施の形態5.
図7は、実施の形態5における妨害及びSA対応電子戦装置を含むマルチセンサシステムの構成を示すブロック図である。実施の形態5における妨害及びSA対応電子戦装置100Dを含むアビオニクスシステム600Aは、図6に示した実施の形態4の構成において、妨害用類識別手段200Bを妨害用類識別手段200Cに置き換え、アビオニクスシステム情報反映手段630を脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段631に置き換えると共に、脅威判定手段の一例であるSA脅威判定手段700と、脅威判定対応妨害制御手段の一例であるSA脅威判定対応妨害制御手段710を追加して構成したものである。また、妨害用類識別手段200Cは、アビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202と、妨害用電子戦目標情報510aが保持される情報保持部510とを備えている。なお、その他の構成要素については、実施の形態4と同一又は同等であり、同一又は同等の構成要素については同一符号を付して、重複する説明は省略する。
SA脅威判定手段700は、アビオニクスシステムの統合結果である目標情報620aを基準に脅威判定を実施すると共に、脅威判定に必要な情報を事前設定する。
脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段631は、図6に示したアビオニクスシステム情報反映手段630に対して、SA脅威判定手段700の判定結果を参照してSA用電子戦目標情報520aの処理結果の更新及びSA用類識別方法の変更を指示する機能を付加すると共に、上位システムであるアビオニクスシステム600Aの統合結果を反映する方法に加え、戦術判断を基準とした脅威判定に応じた反映方法を事前設定する機能を拡張することで実現する。
SA脅威判定対応妨害制御手段710は、SA脅威判定手段700の結果から妨害用電子戦目標情報510aの変更及び妨害用類識別手段200Cに妨害用類識別方法の変更を指示すると共に、SA脅威判定に応じて妨害方法を制御する方法を事前設定する。
アビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202は、図6に示した個別設定対応妨害用類識別部201に対して、SA脅威判定対応妨害制御手段710の指示で類識別方法を変更する機能を付加する。
SA脅威判定手段700は、目標情報620aを対象に、自己又は僚機防御、及び任務への影響度に基づいて脅威判定を実施すると共に、SAレベルでの脅威度と優先順位とを設定する。自己又は僚機防御では、自機又は僚機に対する、目標との間の相対レンジ、目標の速度ベクトル、電波諸元、敵味方識別の情報を使用して脅威度の算出及び優先順位の設定を行う。なお、目標の速度ベクトルは、自機の方向に高速で侵攻してくる目標の脅威度を上げるために使用する。また、任務への影響度に基づく脅威判定では、最終防衛線への接近度合、友軍からの優先対処依頼から、脅威度の算出又は優先順位の設定が行われる。また、SA脅威判定手段700は、SAレベルでの脅威度及びSAレベルでの優先順位の判定を行う他、目標情報620aの内容を脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段631とSA脅威判定対応妨害制御手段710とへ出力する。
脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段631は、図6に示したアビオニクスシステム情報反映手段630に対して、SA脅威判定手段700が出力する脅威度及び優先順位を考慮して、情報提示する目標に関する類識別内容を変更する。また、脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段631は、SA脅威判定手段700の出力に応じて、パイロットへ提示する情報の優先順位又は目標数を変更する。
SA脅威判定対応妨害制御手段710は、妨害用電子戦目標情報510aを基準に、到来方位に関して、目標情報620aと妨害用電子戦目標情報510aとの間の相関関係を決定する。SA脅威判定対応妨害制御手段710は、相関する目標情報620aがあれば、妨害用電子戦目標情報510aにおける属性情報の項に、目標情報620aに含まれる相対レンジ、速度ベクトル及び敵味方識別の情報を追加又は重畳し、また、SA脅威判定手段700の脅威度及び優先順位についても、同様に追加又は重畳する。
なお、追加した属性情報から、妨害優先度に応じて、妨害リソースの見直し、又は妨害対象の見直しを実施する。この見直しは、SA脅威判定対応妨害制御手段710に対して、事前設定するSA脅威判定に応じた妨害方法に応じて判断する。
また、追加する属性情報がある場合、又は、妨害リソースの見直し若しくは妨害対象の見直しを実施する場合、SA脅威判定対応妨害制御手段710は、妨害用電子戦目標情報510aの内容を変更すると共に、変更したことを示す旨の情報をアビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202へ通知する。
また、SA脅威判定対応妨害制御手段710は、妨害用電子戦目標情報510aと相関しなかった目標情報620aの目標情報、並びに、SA脅威判定手段700の脅威度及び優先順位の情報について、アビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202へ通知する。
アビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202は、SA脅威判定対応妨害制御手段710により、妨害用電子戦目標情報510aへ反映された目標の情報、又は、直接入力された情報を利用して、妨害方法の変更及び妨害に対する類識別を実施する。これにより、妨害波に対する対応を基準としつつ、他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報により得た脅威判定結果をも考慮した妨害対処が可能となる。ここでは、SA脅威判定対応妨害制御手段710の事前設定により、SA脅威判定手段700での脅威判定を到来電波の観測より優先させた妨害を実施することができ、また、電波諸元及び相対距離により受信電波優先と脅威判定優先とを変更させた妨害を実施することができる。
上記のように構成された実施の形態5に係るアビオニクスシステムによれば、妨害の実施に際し、受信電波に対する対応を基準としつつ、他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報により得た脅威判定結果をも考慮した妨害対処が可能な、妨害及びSA対応電子戦装置が得られると共に、当該妨害及びSA対応電子戦装置を含むシステムが得られるという効果がある。
また、実施の形態5に係るアビオニクスシステムによれば、SA脅威判定手段700での脅威判定を到来電波の観測より優先させた妨害対処、電波諸元又は相対距離により、受信電波優先又は脅威判定優先を変更させた妨害対処を、SAでの情報表示と独立した系統で実現することで、システム全系への影響を小さくして、妨害効果のみに限定した設定ができ、ロジックの設定が可能になる効果がある。このため、妨害効果の向上に有利であり、且つ、SAでの情報提示の向上の両立で有利になる。
また、実施の形態5に係るアビオニクスシステムによれば、妨害対処を、目標機との相対レンジ又は速度ベクトルに応じて、優先度、送信電力制御及び妨害リソース割当てを変更して実施することが可能となり、妨害効果を向上可能な妨害及びSA対応電子戦装置が得られると共に、妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られるという効果がある。
更に、実施の形態5に係るアビオニクスシステムによれば、他センサからの情報で到来電波を観測していない目標の情報を事前に得ておくことで、相対距離が近い目標から電波受信したときに目標を即時に脅威と判断した妨害が可能となる。これにより、リアクションタイムを改善した妨害効果を期待できる妨害及びSA対応電子戦装置が得られると共に、当該妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られる効果がある。
また、実施の形態5に係るアビオニクスシステムによれば、SAでの情報表示で、マルチセンサシステム側で得られる相対レンジに応じて算出した脅威判定結果に応じて、脅威優先度又は表示内容を変更することが可能な、妨害及びSA対応電子戦装置、及び、妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムを得られる効果がある。
なお、実施の形態5では、妨害情報SA追加統合手段430を加えない例で説明したが、実施の形態3と同様に妨害情報SA追加統合手段430を加えた構成でも同様の効果を得ることができる。特に、妨害情報SA追加統合手段430を加えた構成では、妨害の判断で用いた類識別結果を加えた条件で脅威判定を実施できるという効果がある。
実施の形態6.
図8は、実施の形態6における妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムの構成を示すブロック図である。実施の形態6における妨害及びSA対応電子戦装置100Eを含むアビオニクスシステム600Bは、図6に示した実施の形態4の構成において、妨害用類識別手段200Bを妨害用類識別手段200Dに置き換え、SA用類識別手段300CをSA用類識別手段300Dに置き換え、アビオニクスシステム情報反映手段630を電子戦SA情報学習手段800に置き換えると共に、電子戦SA情報学習結果記録手段810、妨害効果判定手段820、第1の情報学習手段である電子戦妨害情報学習手段830、及び、第1の学習結果記録手段である電子戦妨害情報学習結果記録手段840を追加して構成したものである。また、妨害用類識別手段200Dは、学習情報対応妨害用類識別部203と、妨害用電子戦目標情報510aが保持される情報保持部510とを備え、SA用類識別手段300Dは、学習情報対応SA用類識別部303と、SA用電子戦目標情報520aが保持される情報保持部520とを備えている。なお、その他の構成要素については、実施の形態4と同一又は同等であり、同一又は同等の構成要素については同一符号を付して、重複する説明は省略する。
第2の情報学習手段である電子戦SA情報学習手段800は、アビオニクスシステムデータ融合手段610によるアビオニクスシステムの統合結果である目標情報620aを基準に、電子戦のSA用電子戦目標情報520aの良否を判断して機上で学習すると共に、学習結果に応じてSA用類識別判定情報設定手段420に対してSA用類識別判定情報設定情報の更新を指示し、学習情報対応SA用類識別部303に対して類識別方法の変更を指示する。また、第2の学習結果記録手段である電子戦SA情報学習結果記録手段810は、電子戦SA情報学習手段800の学習結果を記録する。
学習情報対応SA用類識別部303は、図6に示したアビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302に対して、電子戦SA情報学習手段800からの指示で類識別方法を変更する機能を拡張することで実現する。
妨害効果判定手段820は、アビオニクスシステムデータ融合手段610によるアビオニクスシステムの統合結果である目標情報620aを基準に、妨害用電子戦目標情報510aを参照し、妨害効果を判定して妨害用電子戦目標情報510aの良否を判断する。
第1の情報学習手段である電子戦妨害情報学習手段830は、妨害効果判定手段820の結果から、妨害で適切な類識別方法を機上で学習すると共に、学習結果に応じて妨害用類識別判定情報設定手段410に妨害用類識別判定情報の更新を指示し、学習情報対応妨害用類識別部203に類識別方法の変更を指示する。
電子戦妨害情報学習結果記録手段840は、電子戦妨害情報学習手段830の学習結果を記録する。
学習情報対応妨害用類識別部203は、図6に示した個別設定対応妨害用類識別部201に対して、電子戦妨害情報学習手段830からの指示で類識別方法を変更する機能を拡張することで実現する。
電子戦SA情報学習手段800は、目標情報620aを基準に、SA用電子戦目標情報520aに対して、SA判断での類識別方法に対する評価点を算出すると共に、評価点を基準に、SA用類識別判定情報設定手段420の設定を変更し、学習情報対応SA用類識別部303に類識別の判断ロジックの修正を指示する。具体例で説明すると、電子戦SA情報学習手段800は、現在の脅威機の電波運用を推定し、同一目標であると表示する周波数の組合せを一時的に変更するような修正を実施する。
妨害効果判定手段820は、目標情報620aを基準に、妨害用電子戦目標情報510aで実施中の妨害に対して、妨害効果の推定を実施する。この効果推定では、妨害中の目標機の自機の機動への追随、戦術と組合せた機動を評価するといった方法で、効果有無又は効果の程度を推定すると共に、効果推定結果に応じて、妨害対象に関する類識別方法に対する評価点を算出する。
電子戦妨害情報学習手段830は、妨害効果判定手段820が算出した評価点を基準に、妨害用類識別判定情報設定手段410の設定を変更し、学習情報対応妨害用類識別部203に類識別の判断ロジックの修正を指示する。具体例で説明すると、電子戦妨害情報学習手段830は、現在の脅威機の機動から現在の妨害方法が無効と判断した場合、妨害方法を変更するような修正を実施する。
上記のように構成された実施の形態6に係るアビオニクスシステムによれば、マルチセンサシステムにおける他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報を活用して、機上での運用中において、妨害対処及びSAに対する類識別方法を切り替えることができ、運用中での柔軟な対応が可能な妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られるという効果がある。
また、実施の形態6に係るアビオニクスシステムによれば、マルチセンサシステムにおける他の搭載センサ又はネットワーク経由の情報を活用して、他の観測源と比較した妨害及びSA対応電子戦装置の処理結果に対する評価を実施し、その評価結果を記録する機構を備えることで、類識別ロジックの見直し、又は事前設定情報の見直しにおいて必要な情報を蓄積可能な妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られるという効果がある。
また、実施の形態6に係るアビオニクスシステムによれば、蓄積した情報を解析して、ソフトウェアで実現する類識別ロジックの見直し、又は事前設定情報の見直しを実施することで、実運用での観測結果を反映した類識別能力の向上が可能な妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られるという効果がある。
更に、実施の形態6に係るアビオニクスシステムによれば、類識別能力を向上させた妨害及びSA対応電子戦装置をアビオニクスシステムに組み込むことで、システム全体の能力を向上できるという効果がある。
また、実施の形態6に係るアビオニクスシステムによれば、妨害とSAとを別系統とすることで、妨害のみ、SAのみ、妨害及びSAの両方での変更を柔軟に実装可能な妨害及びSA対応電子戦装置を含むアビオニクスシステムが得られるという効果がある。特に、機上での運用中における更新、蓄積した情報によるソフトウェアの更新、又は、事前設定情報の更新において、妨害とSAとを別系統とした効果が得られる。
なお、実施の形態6では、実施の形態4の構成を対象にした事例で説明したが、実施の形態5の構成でも同様の効果を得ることができる。但し、実施の形態5の構成に追加する場合は、学習情報対応妨害用類識別部203にアビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部202の機能を追加し、学習情報対応SA用類識別部303にアビオニクスシステム情報対応SA用類識別部302の機能を追加する。また、SA脅威判定手段700及びSA脅威判定対応妨害制御手段710を追加した構成とする。実施の形態5の構成に追加した実施の形態6に係るシステムによれば、実施の形態5での脅威判定による効果と、実施の形態6での学習効果による効果の双方の効果が得られる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
100,100A,100B,100C,100D,100E 妨害及びSA対応電子戦装置、110 空中線信号処理手段、130 妨害手段、200A,200B,200C,200D 妨害用類識別手段、200 妨害用類識別部、201 個別設定対応妨害用類識別部、202 アビオニクスシステム情報対応妨害用類識別部、203 学習情報対応妨害用類識別部、300A,300B,300C,300D SA用類識別手段、300 SA用類識別部、301 個別設定対応SA用類識別部、302 アビオニクスシステム情報対応SA用類識別部、303 学習情報対応SA用類識別部、400 類識別判定情報設定手段、410 妨害用類識別判定情報設定手段、420 SA用類識別判定情報設定手段、430 妨害情報SA追加統合手段、510,520,620 情報保持部、510a 妨害用電子戦目標情報、520a SA用電子戦目標情報、600,600A,600B アビオニクスシステム、610 アビオニクスシステムデータ融合手段、620a 目標情報、630 アビオニクスシステム情報反映手段、631 脅威判定対応アビオニクスシステム情報反映手段、700 SA脅威判定手段、710 SA脅威判定対応妨害制御手段、800 電子戦SA情報学習手段、810 電子戦SA情報学習結果記録手段、820 妨害効果判定手段、830 電子戦妨害情報学習手段、840 電子戦妨害情報学習結果記録手段、900 航空機、910 ユーザインタフェース手段、911 パイロットインタフェース手段、920 搭載センサ装置群、921 搭載センサ装置_火器管制用RF_Active、922 搭載センサ装置_火器管制用RF_Passive、923 搭載センサ装置_火器管制用EO、924 搭載センサ装置_自己防御用EO、925 搭載センサ装置_敵味方識別、930 通信手段、940 ウェポン制御手段、950A,950B 僚機、960 広域システム。

Claims (10)

  1. 空中線及び信号処理の機能を有し、到来する電波を受信して電波源の到来方位と電波諸元とを出力する空中線信号処理手段と、
    事前に観測した前記電波源に対する知見である類識別判定情報が格納された類識別判定情報設定手段と、
    前記類識別判定情報を参照し、妨害対処での効果を基準に、前記電波源に対する類識別処理を実施し、且つ、当該類識別処理の結果である妨害用電子戦目標情報を記録する第1の類識別手段と、
    前記類識別判定情報を参照し、ユーザの状況認識において有利であるか否かを基準に、前記電波源に対する類識別処理を実施し、当該類識別処理の結果である状況認識用電子戦目標情報を記録する第2の類識別手段と、
    前記第1の類識別手段による類識別結果に応じて妨害対処を実施する妨害手段と、
    前記第2の類識別手段による類識別結果に応じて情報提示を行うユーザインタフェース手段と、
    を備えたことを特徴とする電子戦装置。
  2. 前記類識別判定情報設定手段は、妨害用の類識別判定情報が設定される第1の類識別判定情報設定手段と、状況認識用の類識別判定情報が設定される第2の類識別判定情報設定手段とに分けて構成され、
    前記第1の類識別手段は、前記第1の類識別判定情報設定手段を参照して類識別処理を実施し、
    前記第2の類識別手段は、前記第2の類識別判定情報設定手段を参照して類識別処理を実施する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子戦装置。
  3. 前記妨害用電子戦目標情報と前記状況認識用電子戦目標情報の対応関係を決定し、妨害対処に関する状況認識用の情報を生成して前記ユーザインタフェース手段に提供する情報追加手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子戦装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電子戦装置をアビオニクスシステムの部分機能に組み込んだマルチセンサシステムであって、
    前記アビオニクスシステムは、前記電子戦装置に加えて電子戦以外の搭載センサ、僚機、又は、他のアセット群との間で情報を統合可能なアビオニクスシステムデータ融合手段を備え、
    前記電子戦装置は、前記アビオニクスシステムデータ融合手段の処理結果である目標情報に応じて、前記状況認識用電子戦目標情報の内容を修正するアビオニクスシステム情報反映手段を備え、
    前記電子戦装置の前記第2の類識別手段は、前記類識別結果を前記アビオニクスシステムデータ融合手段へ出力すると共に、前記アビオニクスシステム情報反映手段の指示で類識別方法を変更する
    ことを特徴とするマルチセンサシステム。
  5. 前記アビオニクスシステム情報反映手段は、前記アビオニクスシステムの統合結果の反映方法を設定すると共に、設定した方法で前記目標情報を基準に前記状況認識用電子戦目標情報の変更、又は、SA用類識別方法の変更を指示すると共に、前記アビオニクスシステムでは観測しているが前記電子戦装置では観測していない目標の情報を前記第2の類識別手段に出力することを特徴とする請求項4に記載のマルチセンサシステム。
  6. 前記電子戦装置は、前記目標情報を基準に脅威判定を実施する脅威判定手段と、
    前記脅威判定に応じて妨害方法を制御する方法を設定した脅威判定対応妨害制御手段と、
    を備え、
    前記アビオニクスシステム情報反映手段は、前記脅威判定をも考慮して前記アビオニクスシステムの統合結果を反映する方法を事前設定する機能が拡張されて構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のマルチセンサシステム。
  7. 前記第1の類識別手段は、前記脅威判定対応妨害制御手段の指示で類識別方法を変更する機能が付加されて構成されていることを特徴とする請求項6に記載のマルチセンサシステム。
  8. 前記電子戦装置は、
    前記目標情報を基準に、前記妨害用電子戦目標情報を参照し、妨害効果を判定して前記妨害用電子戦目標情報の良否を判断する妨害効果判定手段と、
    前記妨害効果判定手段の結果から妨害で適切な類識別方法を機上で学習すると共に、学習結果に応じて妨害用の類識別判定情報の更新と、前記第1の類識別手段の類識別方法の変更とを指示する第1の情報学習手段と、
    前記目標情報を基準に、電子戦のSA用電子戦目標情報の良否を判断して機上で学習すると共に学習結果に応じて状況認識用の類識別判定情報の更新と、前記第2の類識別手段の類識別方法の変更を指示する第2の情報学習手段と、
    備えたことを特徴とする請求項4から7の何れか1項に記載のマルチセンサシステム。
  9. 前記第1の類識別手段は、前記第1の情報学習手段の指示で類識別方法を変更する機能が付加されて構成され、
    前記第2の類識別手段は、前記第2の情報学習手段の指示で類識別方法を変更する機能が付加されて構成されている
    ことを特徴とする請求項8に記載のマルチセンサシステム。
  10. 前記電子戦装置は、
    前記第1の情報学習手段の学習結果を記録する第1の学習結果記録手段と、
    前記第2の情報学習手段の学習結果を記録する第2の学習結果記録手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載のマルチセンサシステム。
JP2016236101A 2016-12-05 2016-12-05 電子戦装置及びマルチセンサシステム Active JP6713918B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236101A JP6713918B2 (ja) 2016-12-05 2016-12-05 電子戦装置及びマルチセンサシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016236101A JP6713918B2 (ja) 2016-12-05 2016-12-05 電子戦装置及びマルチセンサシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018091758A true JP2018091758A (ja) 2018-06-14
JP6713918B2 JP6713918B2 (ja) 2020-06-24

Family

ID=62565563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016236101A Active JP6713918B2 (ja) 2016-12-05 2016-12-05 電子戦装置及びマルチセンサシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6713918B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020067198A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 三菱電機株式会社 防御システムおよびマルチセンサシステム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007017307A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Toshiba Corp 距離検出装置、飛翔体妨害装置
JP2008180636A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Mitsubishi Electric Corp 電波妨害システム
JP2010525323A (ja) * 2007-04-20 2010-07-22 ルシード ディメンションズ エルエルシー 湾曲したセンサアレイ機器及び方法
US20120298748A1 (en) * 2011-05-24 2012-11-29 Bird Aerosystems Ltd System, device and method of protecting aircrafts against incoming missiles and threats
JP2015105777A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 三菱電機株式会社 移動体搭載電子機器制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007017307A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Toshiba Corp 距離検出装置、飛翔体妨害装置
JP2008180636A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Mitsubishi Electric Corp 電波妨害システム
JP2010525323A (ja) * 2007-04-20 2010-07-22 ルシード ディメンションズ エルエルシー 湾曲したセンサアレイ機器及び方法
US20120298748A1 (en) * 2011-05-24 2012-11-29 Bird Aerosystems Ltd System, device and method of protecting aircrafts against incoming missiles and threats
JP2015105777A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 三菱電機株式会社 移動体搭載電子機器制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020067198A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 三菱電機株式会社 防御システムおよびマルチセンサシステム
JP7246159B2 (ja) 2018-10-22 2023-03-27 三菱電機株式会社 防御システム、車両システムおよびマルチセンサシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6713918B2 (ja) 2020-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8594932B2 (en) Management system for unmanned aerial vehicles
US9244459B2 (en) Reflexive response system for popup threat survival
US20110196551A1 (en) System and method for situation specific generation and assessment of risk profiles and start of suitable action for protection of vehicles
US20190020404A1 (en) Utilization of National Cellular Infrastructure for UAV Command and Control
AU2016202384B2 (en) Multiple turret dircm system and related method of operation
US9030347B2 (en) Preemptive signature control for vehicle survivability planning
JP6879725B2 (ja) 追尾装置およびマルチセンサシステム
JP5697734B1 (ja) 移動体搭載電子機器制御装置
JP6713781B2 (ja) パッシブ測位システム及びマルチセンサシステム
JP6713918B2 (ja) 電子戦装置及びマルチセンサシステム
US9208447B1 (en) Method and system for classifying vehicle tracks
CN113939707A (zh) 使用基于控制的方法的动态武器到目标分配
KR102492125B1 (ko) 근접 고속 표적에 대한 위협 평가 방법 및 그를 위한 장치
KR101269235B1 (ko) 공대공 미사일 유도 장치
US20200141698A1 (en) Practical approach for multi-object detection, data association, and tracking
Rudd-Orthner et al. A Naval Combat Management System (CMS) Architecture to enable Cognitive Electronic Warfare in Platform Protection
JP7246159B2 (ja) 防御システム、車両システムおよびマルチセンサシステム
George et al. System of systems architecture for generic torpedo defence system for surface ships
KR102711829B1 (ko) 전투 체계, 이를 포함하는 함정 및 표적 위치 도출 방법
Clark et al. VIABILITY OF MEDIUM-SIZED UNMANNED SURFACE VEHICLES TO PROTECT SURFACE ACTION GROUPS AGAINST ANTI-SHIP CRUISE MISSILES
KR102131726B1 (ko) 차세대 함정용 전투체계의 고기동 우주 위협 표적 경고 알람 시스템
Benaskeur et al. Sensor management for tactical surveillance operations
US20230282124A1 (en) System for collaborative threat evasion tactics coordination
RU2226278C2 (ru) Способ противодействия средствам противовоздушной обороны и устройство для его реализации
Sternlicht Sensing and Automation in the Future Maritime Environment

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6713918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250