JP2018089609A - 塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置 - Google Patents

塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布技術を表面加工だけにとどめず形状を作る付加加工手段とする事を課題とする。付加加工を必要としている現場に加工手段を提供する。【解決手段】金属を切削した時の精度と表面の機械強度とを塗布膜で得るためには塗着液を膜へと展開する部材の表面を塗着液に対し非付着にする事と、設計形状を精度良く得る為に必要な液量を決めこれを全量膜に展開する事及び光硬化性有機無機ハイブリッド液を塗布液として使う事とである。【選択図】図3

Description

本願は塗布を形状を作る加工手段として活用出来る塗布方法を提供するものである。塗布により得られる液膜及び硬化膜表面の被塗布物基準位置からの距離を精度良く決める事の出来る塗布方法を提供するとともに、得られた硬化膜の機械強度を金属面相当の強度にする事を目的とするものである。本法による膜形成方法と用いる塗布液とにより金属円筒・円柱材等に対しては切削に代わる加工手段を提供し、除去加工として切削が行っている分野の一部を塗布による付加加工により担おうとするものである。またシート上に膜を設けるバーコーターなどに対しては形成する膜厚を設計通りの一定値にする条件を満たすものである。
切削が除去加工であるのに対し切削に相当する精度と機械特性を持つ付加加工膜面を提供するものである。部品は使うことにより表面が摩耗して外径は小さく内径は大きくなるが、本発明を適用する事により使用による寸法変化と逆方向の変化を与える付加加工を施して中古部品の部品形状を保ったまま新品相当の寸法に戻し、機能を回復する加工方法を提供し、パーツリサイクルを可能とする事を最終目標とするものである。
要素技術
本願は新規な塗布方法を提供するものであるが、構成する要素技術は全て他の分野で既に使われている技術である。塗布後の外径精度を得るためには被塗布材料の寸法変動に合わせて一つずつ塗着する液量を変えなければならないが、その為には被塗布物材料の塗布部の容積を測定するがその方法、塗着した液を全量膜に展開するが、その時使用する膜形成部材表面を塗着液に対し非付着にするがその方法、また膜材料は、塗布する時は有機物として塗布を行う事が出来、得られた膜を熱処理により無機化・セラミック化して機械強度を得なければならないがその為の材料、これ等は一部工夫はあるものの基本的には全て既存の方法、材料を用いている。
切削に学ぶ塗布で精度を得る必要条件
切削加工に於いては加工熱により被切削材料が融けてバイトに付着して生ずる構成刃先が発生すると精度も表面平坦度も得られない為、構成刃先の発生を無くす努力を徹底して行っている。
一方塗布操作に於いては、切削のバイトに相当する塗着液を膜に展開する膜形成部材表面に液が付着するのは避けられないとしてきた。これでは精度は得られない事を切削の歴史は示している。塗布で精度を得る試みがなされなかった大きな理由の一つであると考える。
我々は膜形成部材を塗布液に対し非付着にする事を第一に考えた。
非付着現象を一番利用しているのは印刷である。表面処理としての従来の塗布を考えれば印刷と塗布とは近い技術である。しかし上記した技術内容からすれば本願の塗布による精度付加加工と印刷とは大きく内容を異にしていると思はれる。
形成すべき膜容積の決定など
円柱、円筒等の回転中心から加工後の表面までの距離を塗布により液膜表面全面に亘り一定にしたうえで、設計値からの乖離を小さくする試みは行われはしたが、目的を達成する為の必要条件を全く理解せず従って成果は得られなかった。これが実現されることが塗布による精度付加加工の第一歩である。膜形成部材への塗布液の付着が無く、それ故に塗着した液が全量膜に展開され、設計液膜面を被塗布物材料の回転中心から精度良く決められた距離にするためには必要な塗布すべき液の量を被塗布物材料ごとに正確に決めなければならない。
勿論材料の場所ごとのひずみや凹凸を個別に修正することはできないが、凹凸やひずみを膜内部に閉じ込め、硬化膜表面が設計外径を精度良く実現するための必要液量を塗着され膜に展開される過程で、膜内部に気泡を作らず、液が付着しない擦り面が精度良く位置決めされ、被塗布物上の回転液面を擦って膜への展開を行えば精度ひずみや凹凸は一括して膜内部へ包み込み、外径にばらつきを生じる事はない。
条件を満たせば切削は精度を得る事と表面性状を得ることは一つの操作で得られる。材料の寸法精度は切り粉が担い加工精度にほとんど影響しない。勿論塗布では付加加工後の精度は付加された硬化膜が担うことに成る。
塗布では常に成り立つ塗布前後の関係を、回転軸に対する設計外形精度を得る場合について記すと次の様になる。
設計外径と塗布軸長さによる加工後の「計算」容積=塗布部分に相当する材料の「測定」容積+硬化膜容積。
「計算」や「測定」は状況を確認する為に必要な事項であり、確認などの操作に関係なく常に成り立つ関係である。
この式は塗布部材料容積を正確に測定し、決められている加工後の容積から差し引いて必要な硬化膜容積を得て、その硬化膜容積が得られる塗布液量を求めてその通りの液膜を作らないと設計外径は精度良く得られない事、材料塗布部容積を精度良く求める事の重要性を示している。材料塗布部の容積測定を欠いては塗布で精度を得ることはできない事、決めた塗着液量を全量膜にする事が、即ち膜形成部材の非付着性が必須条件である事を示している。
液膜容積から硬化膜容積へ容積変化である硬化収縮率は補正するが、補正では修正しきれない精度がある。
硬化収縮率を小さくする為には、蒸発気化する有機溶媒を含んだ塗布液を使わず、液を構成する分子自身が重合する光硬化樹脂液を使わなければならない。
光硬化樹脂液を使っても、例えば材料の凹凸部や真円度劣化による凸部と凹部との差が20μmあると10%の収縮率の時は、液膜が平滑な表面を作っていたとしても、硬化後は20μm*0.1=2μmの凹部、凹凸の差が出来てしまう。この値が大き過ぎるとすれば、塗布を2回に分けて行うと2回目後の硬化膜の凹凸は2μm*0.1=0.2μmとなる。
材料容積測定では材料表面の凹凸、精度劣化の全てを正しく材料塗布部容積に反映しなければならない。また材料表面の凹凸は膜を作る操作で完全に解消し膜に気泡を存在させてはならない。
切断されたシートにバーコーターで塗布する時の様に、塗布部分だけ膜厚精度が求められ、余剰液は膜厚一定部の外に集積できる場合は塗着液量は必要液量に不足しなければ良いが、円筒・円柱体の様に液が存在する場所すべてが材料基準位置から設計された距離にあることが求められる場合は硬化膜容積は上記式を満足しなければならない。
従来の塗布に於いても前計量・後計量と称される操作はシートなどの連続体塗布では行われてきた。膜形成の前に塗着液を計量しても膜形成部材に塗布液が付着したのでは計量した通りの膜は得られない。個別体塗布に於いては膜形成部材を使はない精度付加加工はインクジェット塗布等を除いては困難である。
後計量に於いても膜形成部材に付着する場合は、勿論過剰液を精度良く除去出来ない。非付着の場合、膜形成部材はハケと同じように液を塗着した材料の回転等による液との接触・擦りで液を移動できるが除去は液自身のたれと吸引に依る。両方とも精度良く行うことは困難である。塗着液量が設計径を得るための値として決められていない場合は、非付着膜形成部材により精度良く除去すべき液を外液溜まりとして区別し、これを精度良く吸引除去する方法も考えられるが、非常に煩雑な操作である。切削に相当する精度を得ようとすれば切削にならって膜形成部材に塗布液が付着しない条件を作り、さらに設計外径を得るに必要な液量を膜にしなければならない。
現行塗布操作・塗布膜の欠点
今迄塗布の多くはバインダー樹脂を有機溶媒に溶かし機能剤を混合して塗布液を得てきた。その様な液による塗布・乾燥では硬化時間が長くなり硬化収縮率が大きくなる。塗布操作そのものは液膜にしか及ばないが、結果は硬化膜に対して求められる。液膜で精度が得られても硬化収縮率が大きいと精度は硬化膜にまではもたらされない。
また基体との密着力も小さく、得られた硬化膜の機械的強度も小さい。切削加工で得られた金属面に比較すると多くの弱点を持っている。
本願の要素技術
切削に対抗する加工技術として塗布を進化させるために必要とされる要素技術は「塗着液を膜にする工具面に液の付着がない」こと、「被塗布物の塗布部分の容積を測定し設計精度を得るために塗布すべき液量を精度良く決める」事、「塗布する液が光硬化性・下地と密着するカップリング反応を行う・膜が無機化セラミック化する能力」を兼ね備える事である。先行要素技術を以下に記す。
1.塗布による精度付加加工を目指した試み。
特開平08−243477、特開平09−314034、特開平10−005674、特開平10−005675、特開平10−005678。
2.容器内面の非付着 特開2015−063315
3.非付着面 フラクタル面の作り方 特許第3688042。(実施例はこれに従う。)
4.容積測定 特開2012−068057 特開2013−156190
5.非付着面を使った塗布。特開2000−158157.
1.ナノインプリントにおける非付着関係
(1)兵庫県立大学大学院物質理学研究科 姜有志「水素シルセスキオキサンを転写材料として用いた室温ナノインプリントとその応用に関する研究。」
(2)京都大学「ナノインプリントによる微細加工とその応用展開」
2.表面技術 Vol.65 No.9 2014 426ページ。「陽極酸化を利用した金属表面の超撥水。超撥油化」
3.滑落実験。神奈川科学技術アカデミー 酒井宗寿「表面濡れ性に関する最新研究の現状」平成28年11月21日
4.東亜合成光研究年報 2004 第7号 田内、鈴木 「シルセスキオキサン骨格有する超耐熱性材料の合成」有機無機ハイブリッドを使い、有機物として塗布し得られた膜を加熱処理し、セラミック化する。
文献情報の纏め
本願は関連文献による技術を基とし、それらを活用して塗布による精度付加加工と得られた膜の機械強度とを得て、金属の機械加工に代替可能な塗布の新規分野を作り出そうとするものである。
故に夫々の項目で情報が沢山ある事が本願の新規性を妨げることにはならない。
上記文献情報が塗布による精度付加加工と結びつく例を見つける事は、特許文献1を除いては出来なかった。
特許文献1のまとめ
精度付加加工を目指した試みの一連の特許である。これらの特許では液が付着する膜形成部材を使い、すべての出願で塗布液を必要以上に塗着し、余剰分を掻き落とし或は付着除去する方法をとっている。被塗布物上の塗着液面に凹凸があると液は凸部からロッド状の膜形成部材に接触し、液が接触・付着した個所は膜形成部材表面でなく実質的に液同志が擦られる事になり、その位置は膜形成部材に付着した液が径を大きくした位置になって、液が塗着液面から移動される位置が被塗布物表面側に近づき液表面は凹部に変わる事が示され、被塗布物上の塗着液の平滑化が非常に困難であることを示している。また膜形成部材への付着を少なくする為形成部材を加熱して付着液の粘度を低下させたり、膜形成部材に潤滑剤を塗布する試みもなされており、非付着への必要性が大きい事が示されている。
しかしながら近接した膜形成部材の塗着液との接触が被塗布物中央から始まり徐々に両端部に移行する様にすると過剰液の掻き取りそのものはスムース行われる事、その為にはスパイラル状に塗着する液を中央部に多く両端部に漸減する仕方で行う事が特開平10−5675に記されており、本発明もこの塗着方式を採用した。但し前記特許文献では流量は一定にし、ノズル送りを変化させて被塗布物場所ごとの塗着量の変化を作っているが、その効果を高めるために本願ではノズル送りは一定にし液流出量を場所ごとに変化させた。
また前記特開平では光硬化樹脂液の使用も行われている。
このグループではすべて塗布液付着性の膜形成部材を使っているので、膜形成部材が液面を離れる時は膜形成部材に付着した液との離脱となり、離脱跡が残る事への対策もとられているが、本願では膜形成部材表面が非付着であるので、液を押して流れを作ることはできるが、液膜から離れるのは液の塗着してない面であるので跡は全く生じない。
特許文献2のまとめ
小さい滑落角度を有する膜をPETボトル内面に設けトマトケチャップを投入排出すると、膜を設けた個所はケチャップが付着しないことが示されている。
付着しやすい粘度の大きい液でも非付着に成る例である。塗布操作との関係は全く言及されていない。
特許文献3のまとめ
水に対しては接触角の大きい面は作りやすいが、表面エネルギーが小さい有機物・油では困難である。油に対しても大きい接触角を得るには、フッ素系の液を塗布する基体面をフラクタル化する事が必須であり、その手段の一つとして陽極酸化が容易な方法として薦められいる。
特許文献4の纏め
塗布前後の塗布部分の容積差から設計外形を得るために必要な硬化膜容積・硬化収縮率で補正した塗着液容積を求める試みを見つけることは出来なかったが、容積を液置換法で求めることはアルキメデスの昔からおこなわれていることである。また重量を比重で割って容積を求めることも昔から行われている事である。文献は測定対象や前後の工程に合わせた改良を行っている。
本法の成果の一つは塗布による加工で得られる外径の精度が切削法に対抗できる事であるが、その為の手段として材料塗布部の外径をレーザー測長器で多点測定し平均値を求めその値から塗布部の容積を求めるのでは材料の極く一部の測定値から容積を求めてしまうことになり、加工精度の悪い材料表面に存在する凹凸、寸法の偏りを殆ど無視してしまう事に成る。塗布による精度付加加工で要求されているのは容積である。我々は材料表面の全ての場所を測定対象にする体積測定を液置換法により行い付加加工精度を高めることとした。円柱の場合は重量を比重で割る方法も有効である。塗布部分だけの重量測定は困難であるが、材料未塗布部の両先端が塗布部と比較して特に精度が悪くなる恐れは小さいので全長の容積を求め、塗布部比率を掛ければよい。
特許文献5:非付着面を使った塗布の纏め
どの程度の非付着性が得られていたのかは不明であるが、本先願では非付着面を使って容器内面のライニング塗布を行っている。精度に関する記載は全くないので精度付加加工ではないと判断出来る。
非特許文献1−(1),(2)のまとめ
非付着液を塗布したモールドを水素シルセスキオキサン液膜に押し付け、成形・硬化・剥離して3nmの細い線をインプリントで作っている。これは硬化した接触体への付着力であるが、付着力が働いていれば如何に小さくでもnmオーダーの細い線は基板上に残らない筈である。フラクタル基盤上の塗布面を使ってはいないが金型剥離に相当する非付着を充分に発現している。
本文件は超撥油性を得るために工夫された陽極酸化被膜をベースにしフッ化アルキルリン酸を塗布した面を使い表面エネルギーの小さいドデカンでも超撥油性を得ている。本願はこの方式に従った凹凸面を作ることとした。
非特許文献3滑落現象
板を撥液性面とし、液を滴下し傾けた時、液は回転しながら落下する転落と回転せずに滑りながら落下する滑落とがある。滑落は塗布面との相互作用が小さく非付着に近い。前進接触角と後退接触角との差が小さいことも非付着には必要である。
OH基による脱水縮合条件を充分越えた熱処理温度1000°Cで迄の重量減が窒素雰囲気で5.6%となる条件がある事、5%重量減となる温度が488°C,578°C等の条件がある等、熱的に安定していることから機械強度については実測値がないものの500°C程度まで昇温された後の膜の機械強度は大きな値が得られているものと推定する。但しこの時のシルセスキオキサン誘導体は有機溶媒にとかした状態で得られており、又光硬化でなく熱硬化である。硬化収縮率が大きく硬化時間も長い。硬化収縮率による精度劣化に対しては二度塗りにより劣化を小さくする。
本発明が解決すベき課題
以下本発明が解決すベき課題について記す。
1.被塗布物の塗布された面全体が被塗布物基準位置から精度良く等しい距離を持つ液膜表面を得られる膜形成方法を得る事。
2.上記被塗布物基準位置からの精度良い等しい距離が設計された距離である事。
3.軸を中心に回転している被塗布物の表面にスパイラル状に塗着した液を被塗布物表面の凹部を埋め、精度ひずみを内部に埋め込んで、気泡を作らずに塗着液全量を被塗布物面に膜として展開すること。
4.被塗布物の塗布範囲を膜形成部材の操作範囲に等しく決める。(端部のたれを小さくする)
5.得られた液膜表面位置及び表面形状の変動を発生させずに液膜の光硬化を行う。
6.材料表面の凹凸が激しい場合も精度付加加工操作が終わった時は、硬化収縮に伴う凹凸が設計された範囲に収まること。
7.液膜硬化が短時間で、小さい硬化収縮率で行われ、硬化膜と基体との密着力が大きく、硬化後の膜の機械的強度を高める事の出来る塗布液を使う。
8.これらの課題が装置として手段化されている事。
課題の解決方法
塗着液に対する膜形成部材表面の非付着化
本願の目的に添う塗布技術改良の第一歩は膜形成部材の液との接触面を液に対して非付着とする事である。非付着を可能にしている操作は幾つかの分野で行われている。この操作を膜形成部材に適用する。
液をはじく力はフッ素置換アルキル基が大きいが、この基を持った液で膜を作るだけでは有機系の液に対しては接触角の十分大きい面を作ることはできない。
塗布する下地面を凹凸構造にして塗布液と接触する部分に夫々独立した小さな空気層が常に存在させる事が重要であることが示されている。また接触角を大きくする効果のある空気層を保持しやすい凹凸構造は陽極酸化で得られる事も示されている。フッ素置換アルキル基を持ったシランカップリング剤を陽極酸化してOH機を持った精度の良い金属製膜形成部材面に塗布し余剰なカップリング剤を除去すれば、塗布面上に凹凸構造が現れ、接触角は超撥液性となり、小さい滑落角がえられる。フッ素置換基を持つカップリング剤は陽極酸化された金属面のOH基との間でカップリング反応を行い密着力の大きい安定した膜を作る。
非付着性の面で液を操作する・液面を擦る事は前記面と被塗布物面のギャップを超えた液だけを移動させることを意味し、操作対象となる液を被塗布物表面から失うことなく全量を膜にする事が出来ることであり、精度を得るための必須条件である。
非付着化操作は非特許文献2に従った。アルミ製丸棒の膜形成部材を(HCL+CuCL2)水溶液で化学エッチングし、表面に無数のキューブ状エッチピットを形成する。これを硫酸中で陽極酸化しナノポアーを導入し2重ポアー構造とする。その後リン酸数溶液中でポアーワイドにング処理を行う。この様にして得られた表面にフッ化アルキルリン酸液を塗布して非付着面を得た。
材料塗布部の容積測定、塗着液量の決定
本願は最終的には切削で得られる精度と膜の機械的強度とを塗布で得る事を目的とする。
外径塗布では常に材料塗布部容積に硬化膜容積を加えた容積が塗布後の容積となり、内径塗布では内径で囲まれた容積を考えるので塗布後の容積に硬化膜容積を加えた容積が材料容積となる。塗布後の容積は設計値となるので計算するが、材料容積は1本ずつ皆違い、測定で求めて、その差から硬化膜容積を得る。
この様に求めた硬化膜容積を付加出来なければ設計径は得られない。塗着液量は硬化膜容積を硬化収縮率で補正して求める。以上の話は塗着液が全量膜になる、膜形成部材が塗着液に対し非付着であって成り立つ。
容積測定では材料表面の凹凸、精度ひずみをすべて測定対象にでき、1回の測定で正しく値が求まる液置換法、重量・比重除去法を用いる。径を測定し求める方法は取らない。液置換法では深さと容積との関係が解っていて、材料塗布始点位置まで常に水が満たされている容器に材料を投入し、塗布他端まで水を投入し投入量はプランジャーポンプを駆動するステッピングモーターのパルス数から求める。被塗布物材料表面は塗布されるシルセスキオキサン誘導体とカップリング反応を行えるよう予め表面がOH基を持つよう処理されているので水との濡れ性・付着性は十分である。水は付着して持ち出されるので補給される。
また容器表面は水に対し撥水性とし水の付着は起こさない。液置換法・重量/比重法は広く行われており、非付着面を用いた塗布の例もあるが、両者を結びつけた精度付加加工の例を見つけることは出来なかった。
課題解決塗着液の展開
外径・内径精度を得る前に、塗着液の膜への展開と軸方向塗布端部の位置決めとが必要になる。塗着液を気泡を含むことなくスムーズに膜状にするにはどの様に液を塗着し、どんな仕方で膜に展開すればよいか、基体表面の凹部を液で確実に埋め尽し凸部を膜内部に埋め込んで、気泡を作らずに表面平滑な膜にしなければならない。
切削の場合は材料回転中心が確定し、バイトの形状と先端位置が決まり1回転当たりの送りを選び、削り代を選んで加工を行えば、多くの場合表面の回転中心からの距離精度、真直・真円度、表面平滑度が同時に達成されるが、、塗布による精度付加加工は基体の表面の凹凸を膜表面形状に対し影響させなくする事と膜表面の位置を全面、基準位置から決められた位置にする事の二つが別個に要求される。前者を解決する事は塗布操作を膜表面の位置精度の問題だけに還元させる非常に重要な操作である。
その為には基体にあまり激しい凹凸があってはならない。幸い押し出し等の工程で得られる管・丸棒は精度のよい平滑な金型で擦られて面を作るので大きな凹凸はない。塗布の前に塗着液量を決めるとともに、液の塗着の仕方も工夫して対応しなければならない。回転被塗布物面にスパイラル状に塗着した液を膜へと展開する方法に関しては[0014]に記した通りである。
また塗布端部に移動してきた液は、膜形成部材と材料表面とのギャップを越える液量ではないので、さらに軸方向への液の展開は起きないが、膜端部を確実に終わらすための工夫としては塗布端部の軸方向外側に精度に影響しない程度の浅い細い溝を作り、膜形成部材に押されて移動してきた液を溝位置で液止めする。
面を用いた塗布も行われているが、両者を結びつけて塗布による精度付加加工を行った例を見出すことはできなかった。
塗布操作の多段化
凸部と凹部との差が10μmあり、液膜状態で平滑な膜が得られても光硬化や溶媒蒸発による硬化収縮率が20%であると、硬化後の凹凸差は2μmとなる。
これでは凹凸差が大きいとなった時、計算で得た塗着液量を2分にて、夫々の塗着ごとに製膜操作を行う。液膜はいずれも平滑に得られる。加工後の凹凸差は膜厚に関係しないから、1回目は2μm、2回目は2μm*0.2=0.4μmとなる。
塗布液に対する要請
生産性を向上させ、精度を確保し、膜の機械的強度を得るために以下の項目が塗布液に対し要求される。
(1)硬化速度は速く、硬化収縮率は小さく。
樹脂を有機溶媒に溶かしバインダーとした塗布液では液膜硬化に時間を要し生産性を大きく低下する。またこの液では硬化収縮率が大きく液膜で得られた精度が硬化膜に及ばない事が多い。
光硬化基をもったシルセスキオキサン(SQ)或は有機無機ハイブリッドを無溶媒系で使えればメリットは大きい。有機無機ハイブリッドとして硬化膜の無機化のための400°C程度の加熱処理時の重量減を硬化収縮率に含め、液膜の硬化と硬化膜の無機化の全体の硬化収縮率は10%以下とするため加熱処理を窒素雰囲気で行う事もある。硬化時間は10SEC以下に成る様硬化条件も選択する。
(2)膜と基盤との密着力。
膜と基盤との密着力は光硬化性シルセスキオキサンを塗布し、基盤との間で脱水縮合させて化学結合を作って密着力を強化する。基盤は予め陽極酸化されておりOH基を持ち、光硬化性SQ誘導体も導入基をOH化して置く。
(3)硬化膜の機械強度。
有機無機ハイブリッドを使い硬化膜の無機化を行い機械的強度を向上させる。
無機化はセラミック化であるので金属面に対抗できる機械強度を持つ事が出来る。ここで問題として残るのは基体と無機化膜との熱膨張率の違いによる膜内応力発生である。これの緩和を考えなくてはならない。
装置化
夫々の要請を満たす機能部品を組み合わせて装置化した。まず材料表面をカップリング反応を犯すベく水酸化の為アルカリ処理槽を設け、処理した材料は容積測定に移送する。水置換法で付着したみそはエアーブローで飛散させ、シルセスキオキサン誘導体を精度付加加工した塗布品は纏めて
発明の効果
1.切削に代わる塗布による付加加工で切削相当の加工精度を得、バーコーターに依る塗布では設計通りの膜厚精度を得る事が出来る。
2.塗布液を機能化する事により精度と機能を備えた加工を一操作で行うことができる。
3.中古となった部品を部品としての形状を保ったまま新品相当の形状精度と機能とを持った再生品へとパーツリサイクルする為に必要とされる加工技術を提供できる。
4.新品部品の機能加工を塗布による付加加工で行えば、新品製造と再生工程とが同じプラントで行え新品・再生併産プラントが実現する。
5.アナログ量産型で、しかも多品種少量生産にも向くクリーン化しやすい精密加工技術として塗布技術の可能性を広げることができる。
6.精度加工品は加工後回転しながら部品としいて使われることが多い。この時は回転中心を取り付ける。回転中心は別工程で作られる。本塗布ではセラミック化の為回転中心材質は金属に限られるが、回転中心を取り付けてからの精度加工は問題なく出来、取り付けに伴う精度劣化は精度加工の対象になる。切削では加工力が大きい事があって取りくけ状態では加工が困難であり加工後の取り付けとなる。たとえ精度良く切削が出来ても回転中心を取り付けた後の精度は著しく低下する。切削精度を議論する意味が無くなることもある。
7.切削では快切削性を高める為材料に特別なスペックを設ける事がある。高純度で特殊な合金である。即ちマテリアルリサイクルした回収地金が使えないケースがある。加工力、加工熱を伴う加工でない塗布ではその様な必要は全くない。
発明を実施する為の形態
以下塗布による精度付加加工を実施する為の項目について説明する。
塗布装置と全体塗布操作
塗布装置を図―1に示す。
円筒状被塗布材料が着脱可能に水平回転把持されている。被塗布材料に向き合って塗布液に対し非付着化された膜形成部材が表面を材料回転軸に平行を保って表面と材料回転軸との距離を回転により近接・遠離可能にセットされている。
被塗布物上部には被塗布物に塗着する塗布液供給ノズルが回転軸に平行に定速で移動できるように取り付けられ、ポンプから供給された液が塗着全量としては外径精度を得る量に決められているが、材料軸中央部に多く両端に少なく吐出する仕方で被塗布物表面にスパイラル状に塗着される。膜形成部材の後方に被塗布物表面に形成される液膜を硬化する為のUVランプが設置されている。
操作時間を一番要する液塗着時間を短縮する為ノズルを2本とし、被塗布物両端側から中央部に異動させても良い。被塗布物は図示した方向に回転している。
膜形成部材表面は材料回転軸に近接し、材料中央部の塗着液からから接触を始めさらに近接する事により両側へと接触は広がる。それに伴い液は材料と膜形成部材とが接触を始める位置に外液溜まりを作りながら、膜形成部材に押されてスパイラルの液のない部分を埋めて被塗布物両端側に広がる。材料表面の凹部を満たし、気泡を作らず、凸部分は液膜中に埋めながら被塗布物全体に膜となって広がる。
材料塗布部容積及び塗着液量とから決まる設計液膜表面位置より膜形成部材表面を材料回転中心に近づけると、材料表面と膜形成部材表面とのギャップに液が収まりきれなくなり、液が膜形成部材と接触し始める位置に外液溜まりを作り始める。その位置よりもっと近づけてから逆回転により後退を始める。設計液膜表面位置まで後退すると外液溜まりは消える。この位置で膜形成部材表面形状が液膜表面に転写される。部材をその位置に留めたままUVを照射して膜を硬化する。硬化に伴い膜は収縮して膜形成部材面から離れる。膜形成部材をもっと後退させ、加工管をアンロードし新しい管をロードして次の塗布を始める。ノズルは液供給してない時は、シェルターで覆いUV光を遮る。
被塗布物塗布部容積測定に基づく塗着液量の決定
塗布による精度付加加工は設計径と塗布長さとから求める設計容積から材料塗布部分の測定容積を引いた容積を無機化膜容積として、これが得られる液量を塗着しこれを全量、材料基準位置から精度良く一定な距離の表面を持つ膜とする事により得られる。全量膜にする・基準位置から同じ距離にするのは膜形成部材の役目であるが、得られた「同じ距離」が設計距離になるのは塗着液量により決まる。材料塗布部容積の測定精度により得られる。
図―2に液置換法による材料塗布部容積の測定装置を示す。被塗布材料は塗布されるシルセスキオキサン誘導体とカップリング反応が起こるように表面にOH基を持つように処理されているので、測定に使う水と全表面が濡れる・水との濡れが起こらない部分がない。水の投入高さと容積の関係が解っている容器を用い、その内面は水に対し非付着になっており、水が排出された時内面に水滴が残らない。材料塗布開始下端部は水排出管上端部と同じレベルに成っていて水供給開始点となる。排出管は水ホルダー・スッテピングモーター駆動のプランジャーポンプに繋がれており液の供給量はモーターパルス数で精度良く解る。塗布部分の軸長ABの位置決めは液面計により行われる。被塗布材料は面取り部と勘合する受けに嵌め込み、シールされて水が内面に入らない。水は測定ごとに被塗布物により持ち出されるので、装置に材料をセットすると容器内に余分に投入し、排出して水面が排出口レベルと一致させる。水を供給し塗布終点までに供給した水量をその高さまでの容器容積から引いて材料塗布部容積とする。
塗着液の膜への展開
図―3に塗布装置の断面図を示す。塗布液に対し非付着化された膜形成部材表面の材料回転軸への近接・遠離は固定された膜形成部材の軸の回転により行う。
回転芯は形状芯から1.000mm離れている。回転角度により正確に表面位置を決める事が出来る。回転はスッテピングモーターで行う。1パルスモーター軸の回転は0.072 °で回転0°での標準ワーク表面とのギャップを0.5mmとし、膜形成部材の回転による表面位置の変動のモーターパルス数による値を求めて置く。設計液膜位置を挟んで近接・遠離を行い遠離過程で設計液膜位置で遠離を一時停止し、膜形成部材表面形状を液膜表面に転写し、そのままUVランプ照射により膜固定する。材料回転軸と膜形成部材表面との平行度は、標準円筒をワークに変えてセットし、膜形成部材を近づけてギャップセンサーで確認修正する。
光硬化性シルセスキオキサン(SQ)塗布液の膜から熱処理によるによる無機膜までの操作
塗布液として用意する物質はSQが持つ3個の加水分解基が加水分解され、カチオン光硬化性基のとしてオキサセタニル(OX)基を持つ光硬化性SQである。光硬化に対し酸素障害のないカチオン重合型のOX−SQである。無溶媒の液としてカチオン光硬化用開始剤を加え液膜に展開し光硬化した。光硬化条件は膜展開後の放置により残存OH基はシロキサンとなる。この段階で存在する空港を無くし膜の機械強度を大きくする為に400度の熱処理を行う。
精度計算
材料塗布部容積測定、液供給、温度変化について夫々が付加加工の精度にどのくらい影響を与えるか、精度付加加工はどのくらい実現性があるかを検討した。
(1)塗布部容積測定精度 塗布材料は30φ*300L、容積測定用容器内径を50φ、上下の液面検出センサーの精度をそれぞれ10μmの誤差を許すとした時の塗着液量計算値誤差が硬化膜厚何μm誤差に相当するかを計算する。
膜厚1μmの容積計算。3.1416/4*(0.0001)*5.9999*
Figure 2018089609
1+0.001』=25.1328*0.0001=0.0025.膜厚としては0.18μmの誤差となる。(2)温度差1°Cによる鉄材水の膨張の影響線膨張係数 鉄=11.7μm/m°C、水体膨張=0.21mm/m°C。水と容器とが膨張するので差を求める。ΔV/°C=(0.21−0.0117*3)mm/m*3.1416/4(5+3)(5−3)*30=0.0659.0.0659÷0.01433=4.66.加工外形精度に対し液置換法により求めたられる塗着液量の変動は、測定温度1°C変化に対し4.66μmとなる。許容できない値である(3)。設定液供給量に対し実供給量の変動推定。プランジャーポンプの液ホルダーφ、駆動モーターンの1回転パルス数5000パルス。
シャフト駆動ねじのリード2mm。1パルス当たりの吐出量=3.1426/4*9*0.2/5000=0.283*1/1000)CC.
材料塗布部容積測定方法を重量/比重とした場合
前項の精度試算の結果により容積測定を重量測定値を比重で割る方法に変更する場合の誤差推定。全長300mmの円筒を両端10mmづつの未塗布部を設けた場合この部分が15μの寸法変動を持つとすると全容積変動に与える影響は、2*3.1416/4(3.0015+3.0000)(3.0015−3.0000)/30*3.1416*3.000=2.00μm。少し大きい。
塗布装置全体図 1.被塗布材料 15.液供給ノズルに接合する液供給チューブ 18.膜形成部材 24.UVランプ。 液置換法による容積測定装置 10.被塗布材料 11.容器 12.13液面 14.19被塗布材料受け冶具 24.水供給排出管 26.ステッピングモーター駆動水ホルダー 塗布装置断面図 1.回転中心 2.形状中心 3.非付着化膜形成部材 4.被塗布材料 5.ノズル 6.ノズル駆動機構

Claims (9)

  1. 被塗布面に塗着した塗布液に膜形成部材表面を接触させ、該膜形成部材表面を該塗着液と相対的に移動させ該塗着液を膜に展開する方法に於いて、前記膜形成部材表面を塗着液に対し非付着と成し、前記膜形成部材表面位置が液膜の表面位置を決める事を特徴とする塗布膜形成方法。
  2. 塗着する前記塗布液が光硬化性樹脂液又は光硬化性カップリング液又は光硬化性有機無機ハイブリット液の群から選ばれた液であり、液膜位置決定後光硬化を行う事を特徴とする請求項1記載の塗布膜形成方法。
  3. 前記被塗布物が円柱又は円筒体(内外のない表面・面)である時、塗布膜硬化後の設計径と塗布軸長とで囲まれた面から求まる体積と材料の塗布部分の体積測定値との差から設計寸法を得るために必要な硬化膜容積を求め、該硬化膜容積を得るに必要な液量を塗着し前記非付着化された膜形成部材表面により塗着液全量を膜とする事を特徴とする請求項1乃至2記載の塗布膜形成方法。
  4. 前記被塗布物が円柱又は円筒体である時、被塗布物を軸を中心に回転させ、該被塗布面に全体としては請求項3で決めた液量を、該被塗布面軸方向の中央部に多く、両端部に漸減する仕方でスパイラル状に塗着し、前記非付着化膜形成部材表面を前記塗着液面に接触させ、該膜形成部材表面を徐々に前記回転軸に近づけ軸中央部から両端部に向けた液流れを作りながら材料面の凹部を液で満たし、気泡を作らず膜に展開する事を特徴とする請求項1乃至3記載の塗布膜形成方法。
  5. 前記塗着液全量を設計液膜容積とする時は、前記塗着液を膜へと展開後、設計液膜表面迄の位置を挟んで該位置より前記膜形成部材表面を前記被塗布物回転中心に近づけた後遠離し、前記遠離途中の前記設計液膜位置に前記膜形成部材表面位置を保ち、該膜形成部材表面形状を前記液膜表面に転写するとともに、前記膜形成部材表面位置を保ったまま光照射して液膜硬化を行う事を特徴とする請求項1乃至4記載の塗布膜形成方法。
  6. 被塗布物が精度のよい円柱状又は円筒状又はベルト状金型である場合は、該金型面積と硬化膜厚さとから求まる必要液量を塗着し、前記膜形成部材を用いて液膜を作り、光硬化後得た膜を前記金型から剥離して膜厚一定のシームレスベルとする事を特徴とする請求項1乃至5記載の塗布膜形成方法。
  7. 被塗布物の塗布部分の容積測定により設計寸法精度を得るための塗布液の塗着液量を決定する機構及び該被塗布物を水平回転把持する機構、該被塗布物の表面に前記決定した容積の塗布液を指定通り供給・塗着する機構、該塗着液と該塗着液に対し非付着とした前記膜形成部材の表面とを接触させつつ相対的に移動させて擦りを生じさせて該塗着液全量を膜に展開する機構及び光硬化用ランプを備えた塗布膜形成装置。
  8. 被塗布物基準位置から形成される膜表面までの距離が設計された値を得るために必要な塗着液量を求める被塗布物の塗布部容積測定用液置換装置に於いて、液を投入する容器内面が該液に対し非付着であり、該容器の液排出口上端開口部が該被塗布物の塗布部端部と同じレベルにあり、被塗布物を垂直に把持し被塗布物内部への液侵入を防ぎ、液を上部塗布端部迄投入した時の投入量がポンプ駆動用モーターの駆動量から求められる事を特徴とする請求項8記載の塗布膜形成装置。
  9. 被塗布物を水平回転させ、被塗布物の上に開口した定速移動させるノズルを持ちノズルから全供給量は決められた量の液を、被塗布物回転軸の中央部に多く中央部から離れると漸減する仕方で供給塗着し、被塗布物回転軸と平行な支持軸を持つ真円形状で、塗着液に対し非付着の膜形成部材の表面を被塗布物の回転中心との距離を変化させて塗着液と接触下相対的に移動させて膜に展開するとともに、光硬化用光源を備える事を特徴とする請求項8乃至9記載の塗布巻膜形成装置。
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