図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、遊技機用枠3とを備えている。その他、パチンコ遊技機1は、遊技機用枠3を回動可能に支持する外枠などを備えている。遊技盤2は、遊技盤面を構成するゲージ盤である。遊技機用枠3は、遊技盤2を固定する台枠である。遊技盤2には、ガイドレールなどによって囲まれた遊技領域が形成されている。発射装置から発射された遊技球(遊技媒体)は、発射通路を通過して、遊技領域に打ち込まれる。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠が回動可能に設けられている。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5、普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C、通過ゲート41などが設けられている。その他、遊技領域における遊技盤面には、風車や多数の障害釘、一般入賞口、アウト口などが設けられていればよい。遊技領域の周辺部にはスピーカ8L、8Rや遊技効果ランプ9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。打球操作ハンドルは、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作され、その操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ31Aが取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン31Bが設けられている。
第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などを用いて構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(特図)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)などを用いて構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄(第1特図)の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄(第2特図)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
画像表示装置5の画面上には、保留記憶表示エリア5Hが配置されている。保留記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。保留表示は、可変表示に関する情報の保留記憶に対応して表示可能なものであればよい。保留記憶表示エリア5Hは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを区別可能に表示してもよい。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。保留記憶表示エリア5Hとともに、あるいは、保留記憶表示エリア5Hに代えて、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとを用いた保留表示が行われてもよい。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
普通入賞球装置6Aは、画像表示装置5の下方にて、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第1始動入賞口の下方にて、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特図保留記憶数が増加(1加算)される。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2特図保留記憶数が増加(1加算)される。
特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、例えば第1始動入賞口および第2始動入賞口の下方にて、大入賞口扉により開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
普通図柄表示器20は、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLEDから構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯制御と消灯制御とを行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯制御と消灯制御あるいは発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯動作および消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯駆動と消灯駆動とを行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、表示モニタ29などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
表示モニタ29は、例えば基板ケースに封入された主基板11の裏面側における中央部などに配置され、7セグメントのLEDなどを用いて、連比、役比などの情報が表示可能に構成されている。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(連続役物獲得球数)が占める割合(%)である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(役物獲得球数)が占める割合(%)である。パチンコ遊技機1では、例えば6000個の賞球における第1始動入賞口(ヘソ)および一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数(普通電役賞球数、電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(特別電役賞球数、アタッカー賞球数)が集計される。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)が算出される。また、6000個を1セットとした場合に11セット分の記憶が相当数量(例えば数バイト分)記憶され、それらの累計の連比(%)、役比(%)が算出される。表示モニタ29には、6000個分の連比(%)、役比(%)、および累計の連比(%)、役比(%)が所定時間(例えば30秒)毎に切り替えて表示されるようにすればよい。
主基板11には、RAMクリアスイッチ26A、フラグクリアスイッチ26B、集計データクリアスイッチ26Cからの検出信号を伝送する配線が接続されている。RAMクリアスイッチ26Aからの検出信号は、「RAMクリア信号」ともいう。フラグクリアスイッチ26Bからの検出信号は「フラグクリア信号」ともいう。集計データクリアスイッチ26Cからの検出信号は「集計データクリア信号」ともいう。RAMクリアスイッチ26A、フラグクリアスイッチ26B、集計データクリアスイッチ26Cは、例えば遊技盤2の背面側といった、パチンコ遊技機1の筐体内部における所定位置に設けられていればよい。各クリアスイッチを操作する場合には、遊技機用枠3を開放して押下するなどの操作ができればよい。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
図3は、乱数回路104の内部構成例などを示している。乱数回路104は、乱数生成部104Aと、第1乱数値レジスタ104R1と、第2乱数値レジスタ104R2とを備えている。乱数生成部104Aは、クロック信号生成回路、乱数生成用カウンタ、各種設定回路などを含み、16ビット乱数を生成可能であればよい。第1乱数値レジスタ104R1は、乱数生成部104Aから出力された乱数列における数値データを、CPU103などから供給される第1ラッチ信号に応じて取り込み、乱数値として格納する。第1乱数値レジスタ104R1は、例えば第1ラッチ信号における立ち上がりエッジのように、第1ラッチ信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、数値データを取り込むことにより、乱数値を格納できればよい。第1乱数値レジスタ104R1は、CPU103などから供給される第1リード信号に応じて、格納されている乱数値を内部バスなどに出力可能であればよい。第2乱数値レジスタ104R2は、乱数生成部104Aから出力された乱数列における数値データを、CPU103などから供給される第2ラッチ信号に応じて取り込み、乱数値として格納する。第2乱数値レジスタ104R2は、例えば第2ラッチ信号における立ち上がりエッジのように、第2ラッチ信号がオフ状態からオン状態に変化したときに、数値データを取り込むことにより、乱数値を格納できればよい。第2乱数値レジスタ104R2は、CPU103などから供給される第2リード信号に応じて、格納されている乱数値を内部バスなどに出力可能であればよい。
このように、乱数回路104では、乱数生成部104Aにより生成された数値データを乱数値として、第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域に保持可能である。第1乱数値レジスタ104R1、第2乱数値レジスタ104R2は、数値データを取り込んで格納した乱数値がCPU103にて取得されると、自動的にクリアデータが設定されることなどにより、数値保持領域を初期化できればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能(書込可能および読出可能)に一時記憶される。例えばRAM102の所定領域には、第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部、普図保留記憶部、遊技制御フラグ設定部、遊技制御タイマ設定部、遊技制御カウンタ設定部、遊技制御バッファ設定部などが設けられていればよい。RAM102の記憶領域には、各々のアドレスに対応して1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、各データが1バイトを超えるバイト数(例えば2バイト)のデータである場合には、連続する複数のアドレスに対応する記憶領域に1バイト毎に分割して記憶すればよい。
第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口(第1始動領域)を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに関する保留データを記憶する。例えば第1特図保留記憶部は、第1始動入賞の発生順に保留番号と関連付けて、所定の乱数値を示す数値データを保留データとし、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶できる。第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口(第2始動領域)を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームに関する保留データを記憶する。例えば第2特図保留記憶部は、第2始動入賞の発生順に保留番号と関連付けて、所定の乱数値を示す数値データを保留データとして記憶し、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶できる。このように、第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部は、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞、第2始動入賞)の発生に基づいて、特別図柄の可変表示に関する保留情報を記憶する。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームに関する保留データを記憶する。例えば普図保留記憶部は、通過ゲート41の通過順に保留番号と関連付けて、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データを保留データとし、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶できる。すなわち、普図保留記憶部は、通過ゲート41などの通過領域を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄の可変表示に関する保留情報を記憶する。こうして、第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部や普図保留記憶部は、可変表示に関する保留情報を記憶可能である。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などにより状態を更新可能な複数種類のフラグ(遊技制御フラグ)に対応して、設定情報が書込可能および読出可能に設定される。設定情報は、フラグの値を示すデータにより構成されてもよいし、フラグがオン状態であるかオフ状態であるかを示すデータにより構成されてもよい。例えば遊技制御フラグには、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、普図当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが含まれていればよい。大当りフラグは、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果を特定可能に示し、例えば特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示(導出表示)されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。大当りフラグには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに対応して設けられた第1大当りフラグと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームに対応して設けられた第2大当りフラグとが、含まれていればよい。普図当りフラグは、有利状態に含まれる第2可変状態に制御するか否かの判定結果を特定可能に示し、例えば普図ゲームが開始されるときに普図表示結果を「普図当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。また、普図ゲームにおける確定普通図柄として普図当り図柄が停止表示(導出表示)されたことなどに対応して、普図当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマ(遊技制御タイマ)に対応して、計時情報が書込可能および読出可能に設定される。計時情報は、タイマ値を示すデータにより構成されていればよい。例えば遊技制御タイマには、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが含まれていればよい。遊技制御プロセスタイマは、遊技状態の制御時間などを、主基板11の側にて計測可能にする。特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの制御時間などを、主基板11の側にて計測可能にする。普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの制御時間などを、主基板11の側にて計測可能にする。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のカウンタ(遊技制御カウンタ)に対応して、計数情報が書込可能および読出可能に設定される。計数情報は、カウント値を示すデータにより構成されていればよい。例えば遊技制御カウンタには、遊技用ランダムカウンタ、第1特図保留記憶数カウンタ、第2特図保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが含まれていればよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のバッファ(遊技制御バッファ)に対応して、保管情報が書込可能および読出可能に設定される。保管情報は、バッファ値を示すデータにより構成されていればよい。例えば遊技制御バッファには、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファなどが含まれていればよい。特図変動用乱数バッファは、特図ゲームの実行に対応して使用可能な乱数値を示す数値データを記憶可能な数値記憶領域を提供する。例えば特図ゲームが開始されるときには、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部から読み出された乱数値、遊技用ランダムカウンタから抽出された乱数値などが、特図変動用乱数バッファに格納されて記憶可能であればよい。特図変動用乱数バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームに対応して設けられた第1特図変動用乱数バッファと、第2特図表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームに対応して設けられた第2特図変動用乱数バッファとが、含まれていればよい。普図変動用乱数バッファは、普図ゲームの実行に対応して使用可能な乱数値を示す数値データを記憶可能な数値記憶領域を提供する。例えば普図ゲームが開始されるときには、普図保留記憶部から読み出された乱数値、遊技用ランダムカウンタから抽出された乱数値などが、普図変動用乱数バッファに格納されて記憶可能であればよい。
また、RAM102の記憶領域には、連比や役比の表示に用いるデータが一時記憶される。例えばRAM102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域や総累計の連比役比記憶領域、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、10セット分の連比役比記憶領域が設けられていればよい。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、各種の入賞口を通過(進入)した場合に、賞球としての遊技球が払い出される。普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことなどに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始され、普通図柄の変動を開始させた後、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、第2始動入賞口を第2可変状態よりも遊技球が通過しやすい第1可変状態(開放状態など)に変化させる。このように、普通図柄の可変表示において、可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して制御される第1可変状態は、遊技者にとって有利な有利状態に含まれてもよい。第1可変状態となった後に所定時間が経過すると、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を垂直位置に戻す閉鎖制御や通常開放制御が行われ、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能な第2可変状態に変化(復帰)する。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態ににおけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態において遊技者に付与される遊技価値や、大当り遊技状態の終了後に遊技者に付与される遊技価値が異なる。例えば、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかである場合には、大当り種別が「突確」である場合に比べて、ラウンド遊技の実行回数が多くなったり、大入賞口を開放状態とする上限時間が長くなったりするので、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。また、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかである場合には、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるので、大当り種別が「非確変」で大当り遊技状態の終了後には時短状態となる場合に比べて、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。このように、大当り種別が複数種類のいずれであるかに応じて、遊技者に付与される遊技価値を異ならせることができればよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されてもよい。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。このときには、ROM101に記憶されたユーザプログラムを構成する制御コードの先頭から遊技制御の実行が開始される。ユーザプログラムの実行が開始される前に、所定のセキュリティチェックプログラムに基づくセキュリティチェック処理が実行されてもよい。なお、主基板11における各処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により実行される。
図4は、遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、電源投入時の設定を行う(ステップS11)。電源投入時の設定には、割込みモードの設定、スタックポインタの設定、内蔵レジスタの初期設定などが含まれていればよい。また、ステップS11にて、CPU103は、内蔵するQレジスタに特定の値を設定する。Qレジスタには、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)などに割り当てられたアドレスの上位バイトを示す値(例えばF0h)が記憶されるようにすればよい。その後、RAM102に対するアクセスを許可する(ステップS12)。
ステップS12に続いて、RAMクリア信号がオンであるか否かを判定する(ステップS13)。RAMクリア信号は、RAMクリアスイッチ26Aから伝送され、遊技場(ホール)の従業員などによる操作に応じてオン状態となる。ステップS13では、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作の有無を示すRAMクリア信号がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、オンまたはオフの判定が行われる。RAMクリア信号がオフである場合には(ステップS13;No)、RAM102のデータチェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14では、例えばRAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムと記憶されているチェックサムとを比較する。前回の電力供給停止時には、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶される。比較結果が不一致であれば、RAM102の特定領域におけるデータに不整合が生じているので、データチェック結果が正常ではないと判定される。データチェック結果が正常である場合には(ステップS14;Yes)、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS15)。前回の電力供給停止時には、バックアップが正常に行われた場合に、バックアップフラグがオン状態であることを示す設定情報が、遊技制御フラグ設定部などに設定される。
バックアップフラグがオンである場合には(ステップS15;Yes)、復旧時設定が行われる(ステップS16)。復旧時設定として、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを、前回の電力供給停止時における状態に戻すための処理が実行される。ステップS16では、演出制御基板12などに対して復旧報知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。RAMクリア信号がオンである場合や(ステップS13;Yes)、RAM102のデータチェック結果が正常ではない場合(ステップS14;No)、あるいは、バックアップフラグがオフである場合には(ステップS15;No)、RAM初期化設定が行われる(ステップS17)。RAM初期化設定として、RAM102の初期化(クリア)や作業領域に対する初期設定などに関する処理が実行される。例えば、RAM102における作業領域の先頭から、ブロック転送により作業領域全体にわたってクリアデータをセットするための処理が実行されるようにすればよい。ステップS17では、演出制御基板12などに対して初期化通知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
ステップS16による復旧時設定やステップS17によるRAM初期化設定の後には、遊技制御開始設定が行われる(ステップS18)。遊技制御開始設定として、タイマ割込みの発生間隔を指定する内部設定や乱数回路104による乱数値の生成を開始させる設定、シリアル通信回路の初期設定、割込み処理に関する初期設定(例えば優先度)などが行われてもよい。続いて、割込み許可とし、遊技用乱数更新処理(ステップS20)を繰り返し実行するループ処理に移行する。遊技用乱数更新処理では、例えばRAM102の遊技制御カウンタ設定部に設けられた遊技用ランダムカウンタなどを用いて、ソフトウェアによって遊技用乱数の一部または全部を更新する。
図5は、遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば割込みコントローラがタイマ回路からの割込み要求を受け付けたことなどに基づき、CPU103による遊技制御用タイマ割込み処理が実行される。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理では、スイッチ処理(ステップS91)、メイン側エラー処理(ステップS92)、情報出力処理(ステップS93)、遊技用乱数更新処理(ステップS94)、特別図柄プロセス処理(ステップS95)、普通図柄プロセス処理(ステップS96)、賞球処理(ステップS97)、メイン側通信制御処理(ステップS98)が、順次に実行される。
ステップS91のスイッチ処理は、遊技球検出用の各スイッチから入力される検出信号(入賞検出信号)、あるいは、操作検出用の各スイッチから入力される検出信号(操作検出信号)などの状態を判定し、判定結果に応じた設定を行うための処理である。ステップS92のメイン側エラー処理は、異常動作が発生したか否かを判定し、異常動作の発生を報知する設定を行うための処理である。ステップS93の情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力するための処理である。ステップS94の遊技用乱数更新処理は、図4のステップS20と同様に、遊技用乱数をソフトウェアによって更新するための処理である。
ステップS95の特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うための処理である。ステップS96の普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作の制御や普通可変入賞装置6Bにおける可動翼片の傾動制御などを所定の手順で行うための処理である。ステップS97の賞球処理は、入賞検出信号の入力に応じて賞球個数の設定などを行うための処理である。ステップS98のメイン側通信制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に向けて制御コマンドを送信するための通信制御などを行う処理である。
図6は、スイッチ処理として、図5のステップS91にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6に示すスイッチ処理では、フラグクリア信号がオンであるか否かを判定する(ステップS71)。フラグクリア信号は、フラグクリアスイッチ26Bから伝送され、遊技場(ホール)の従業員などによる操作に応じてオン状態となる。ステップS71では、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作の有無を示すフラグクリア信号がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、オンまたはオフの判定が行われる。フラグクリア信号がオンである場合には(ステップS71;Yes)、フラグ初期化設定が行われる(ステップS72)。フラグ初期化設定として、RAM102の遊技制御フラグ設定部に格納された各種フラグの一部または全部を初期化(クリア)する処理が実行される。ステップS72では、少なくとも、遊技制御フラグ設定部に設けられた第1大当りフラグ、第2大当りフラグ、普図当りフラグを初期化(クリア)できればよい。
ステップS71にてフラグクリア信号がオフである場合や(ステップS71;No)、ステップS72にてフラグ初期化設定が行われた後には、集計データクリア信号がオンであるか否かを判定する(ステップS73)。集計データクリア信号は、集計データクリアスイッチ26Cから伝送され、遊技場(ホール)の従業員などによる操作に応じてオン状態となる。ステップS73では、集計データクリアスイッチ26Cに対する操作の有無を示す集計データクリア信号がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、オンまたはオフの判定が行われる。集計データクリア信号がオンである場合には(ステップS73;Yes)、集計データ初期化設定が行われる(ステップS74)。集計データ初期化設定として、RAM102の記憶領域に一時記憶された連比や役比の表示に用いるデータを初期化(クリア)する処理が実行される。ステップS74では、例えば入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域や総累計の連比役比記憶領域、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、10セット分の連比役比記憶領域などを含む集計記憶領域を、初期化(クリア)できればよい。
ステップS73にて集計データクリア信号がオフである場合や(ステップS73;No)、ステップS74にて集計データ初期化設定が行われた後には、その他のスイッチ信号に応じた設定を行ってから(ステップS75)、スイッチ処理を終了する。
図6に示すスイッチ処理のステップS72では、遊技制御フラグ設定部に設けられた第1大当りフラグ、第2大当りフラグ、普図当りフラグの初期化設定に加えて、第1特図変動用乱数バッファ、第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファの初期化設定が行われてもよい。これらの初期化設定では、各フラグの設定情報や各バッファの設定情報として、例えばクリアデータから構成される初期設定情報といった、有利状態に含まれる大当り遊技状態や第2始動入賞口の第1可変状態には制御されないことを示す値が設定される。これにより、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作といった、遊技場(ホール)の従業員などによる動作に基づいて、設定情報が記憶される所定領域を初期化することができ、所定領域の記憶内容が誤って読み出された場合でも、情報の誤設定による有利状態への制御といった不具合を防止できる。
図6に示すスイッチ処理のステップS74では、集計データクリアスイッチ26Cに対する操作が検出された場合に対応して、集計記憶領域の初期化設定が行われる。集計記憶領域には、連比や役比といった遊技に関する集計結果の表示に用いる集計情報が記憶される。その一方で、ステップS74では、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作が検出された場合に対応するステップS72とは異なり、有利状態に制御するか否かに応じた設定情報などが記憶される所定領域の初期化設定が行われない。このように、フラグクリアスイッチ26Bとは異なる集計データクリアスイッチ26Cに対する操作に基づいて、所定領域とは異なる記憶領域を初期化する一方で、設定情報が記憶される所定領域を初期化しないように規制してもよい。
図4に示す遊技制御メイン処理のステップS13では、RAMクリア信号がオンであるか否かを判定する。この判定は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに行うことができる一方で、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御する処理の実行が開始された後には、行うことができない。これに対し、図6に示すスイッチ処理のステップS71では、例えば遊技制御用タイマ割込み処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御する処理の実行が開始された後でも、フラグクリア信号がオンであるか否かの判定を行うことができる。このように、電力供給が開始されたときにはRAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づいて、所定領域を初期化することができ、遊技の進行を制御する処理の実行が開始された後には、RAMクリアスイッチ26Aとは異なるフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて、所定領域を初期化することができるようにしてもよい。図6に示すスイッチ処理のステップS72では、RAM102の作業領域全体とは異なり、RAM102の遊技制御フラグ設定部など、作業領域の一部だけを初期化(クリア)できればよい。これにより、CPU103の処理負担を軽減して、情報の誤設定による不具合を適切に防止することができる。
図7は、特別図柄プロセス処理として、図5のステップS95にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理(ステップS101)が実行される。続いて、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、特別図柄通常処理(ステップS110)、変動パターン設定処理(ステップS111)、特別図柄変動処理(ステップS112)、特別図柄停止処理(ステップS113)、大当り開放前処理(ステップS114)、大当り開放中処理(ステップS115)、大当り開放後処理(ステップS116)、大当り終了処理(ステップS117)のいずれかを選択的に実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の遊技制御バッファ設定部などに設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したことなどに対応して、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた大当りフラグ(第1大当りフラグまたは第2大当りフラグ)がオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、特図表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、始動入賞判定処理として、図7のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す始動入賞判定処理では、第1始動入賞があるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201では、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号(第1始動口スイッチ信号)がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、第1始動入賞の有無が判定される。第1始動入賞がある場合には(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202では、RAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の遊技制御バッファ設定部などに設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動入賞がない場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達している場合には(ステップS202;Yes)、第2始動入賞があるか否かを判定する(ステップS204)。ステップS204では、第2始動口スイッチ22Bから伝送される検出信号(第2始動口スイッチ信号)がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、第2始動入賞の有無が判定される。第2始動入賞がない場合には(ステップS204;No)、始動入賞判定処理を終了する。第2始動入賞がある場合には(ステップS204;Yes)、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。ステップS205では、RAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値である場合には(ステップS205;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。第2特図保留記憶数が上限値ではない場合に(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206のいずれかに続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。また、RAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS208)。
その後、CPU103は、乱数値レジスタ初期化設定を行う(ステップS209)。乱数値レジスタ初期化設定は、乱数回路104が備える第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2を、初期化(クリア)するための設定である。ステップS209では、始動口バッファ値に応じた乱数値レジスタを初期化するための設定が行われてもよい。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1乱数値レジスタ104R1を初期化する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2乱数値レジスタ104R2を初期化すればよい。ステップS209にて乱数値レジスタ初期化設定が行われることにより、乱数回路104では、始動入賞の発生による数値取得条件の成立に応じて乱数値となる数値データがCPU103により読み出される前に、第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS209にて乱数値レジスタ初期化設定が行われることにより、乱数回路104では、始動入賞の発生による数値取得条件の成立に応じて第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に保留データが記憶される前に、第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域を初期化(クリア)できればよい。その次に、乱数値ラッチ設定を行い(ステップS210)、乱数回路104では、始動入賞の発生に応じて乱数値となる数値データを取得する。ステップS210では、始動口バッファ値に応じた乱数値レジスタに、乱数値となる数値データを格納させ、数値保持領域に数値データを保持させればよい。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1乱数値レジスタ104R1に乱数値となる数値データを格納させる一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2乱数値レジスタ104R2に乱数値となる数値データを格納させればよい。
ステップS210にて乱数値ラッチ設定を行った後には、始動入賞時における遊技用乱数の抽出を行う(ステップS211)。ステップS211では、乱数回路104やRAM102の遊技制御カウンタ設定部に設けられた遊技用ランダムカウンタなどによって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値、大当り種別決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値といった、各乱数値を示す数値データを抽出すればよい。このとき抽出された各乱数値を示す数値データは、保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされて記憶される(ステップS212)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。始動口バッファ値が「1」であるときには、乱数回路104の第1乱数値レジスタ104R1から取得した数値データを、特図表示結果決定用の乱数値となる保留データとして、第1特図保留記憶部にセットすればよい。始動口バッファ値が「2」であるときには、乱数回路104の第2乱数値レジスタ104R2から取得した数値データを、特図表示結果決定用の乱数値となる保留データとして、第2特図保留記憶部にセットすればよい。こうして、始動入賞の発生による数値取得条件が成立したときには、乱数値となる数値データを第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域から取得して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に保留情報を記憶できればよい。
ステップS212にて乱数値を記憶した後には、ステップS209と同様に、乱数値レジスタ初期化設定を行う(ステップS213)。ステップS213にて乱数値レジスタ初期化設定が行われることにより、乱数回路104では、始動入賞の発生による数値取得条件の成立に応じて乱数値となる数値データがCPU103により読み出された後に、第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS213にて乱数値レジスタ初期化設定が行われることにより、乱数回路104では、始動入賞の発生による数値取得条件の成立に応じて第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に保留データが記憶された後に、第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2などの数値保持領域を初期化(クリア)できればよい。続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS214)。また、入賞時乱数値判定を行う(ステップS215)。入賞時乱数値判定では、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かを決定する前に、有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かを判定できればよい。次に、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS216)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS217)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS217;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS218)、ステップS204に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS217;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS219)、始動入賞判定処理を終了する。ステップS218で始動口バッファをクリアした場合はステップS204に進むことにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図9は、特別図柄通常処理として、図7のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理では、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。ステップS231では、第2保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第2特図保留記憶数を特定すればよい。第2特図保留記憶数が「0」以外である場合には(ステップS231;No)、第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS232)。第2特図変動用乱数バッファ初期化設定は、RAM102の遊技制御バッファ設定部などに設けられた第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)するための設定である。ステップS232にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第2特図変動用乱数バッファにより乱数値となる数値データを記憶する前に、第2特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS232にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第2特図保留記憶部の保留データから読み出した乱数値となる数値データを用いて有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う前に、第2特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS232による設定に続いて、第2特図保留記憶部の保留データに含まれる乱数値を読み出し、第2特図変動用乱数バッファに格納して一時記憶させる(ステップS233)。ステップS233では、例えば特図表示結果決定用の乱数値、大当り種別決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値といった、各乱数値を示す数値データが、第2特図保留記憶部における保留番号が「1」に対応するエントリから読み出され、第2特図変動用乱数バッファに格納される。このとき、第2特図保留記憶数を1減算し、第2特図保留記憶部の記憶内容をシフトさせる(ステップS234)。また、変動特図指定バッファの格納値を「2」に設定する(ステップS235)。続いて、第2大当りフラグ初期化設定が行われる(ステップS236)。第2大当りフラグ初期化設定は、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた第2大当りフラグを初期化(クリア)するための設定である。ステップS236にて第2大当りフラグ初期化設定が行われることにより、RAM102の遊技制御フラグ設定部にて、第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報を所定領域に設定する前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS237)。ステップS237では、第1保留記憶数カウント値を読み出すことにより、第1特図保留記憶数を特定すればよい。第1特図保留記憶数が「0」以外である場合には(ステップS237;No)、第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS238)。第1特図変動用乱数バッファ初期化設定は、RAM102の遊技制御バッファ設定部などに設けられた第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)するための設定である。ステップS238にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第1特図変動用乱数バッファにより乱数値となる数値データを記憶する前に、第1特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS238にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第1特図保留記憶部の保留データから読み出した乱数値となる数値データを用いて有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う前に、第1特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS238による設定に続いて、第1特図保留記憶部の保留データに含まれる乱数値を読み出し、第1特図変動用乱数バッファに格納して一時記憶させる(ステップS239)。ステップS239では、例えば特図表示結果決定用の乱数値、大当り種別決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値といった、各乱数値を示す数値データが、第1特図保留記憶部における保留番号「1」に対応するエントリから読み出され、第1特図変動用乱数バッファに格納される。このとき、第1特図保留記憶数を1減算し、第1特図保留記憶部の記憶内容をシフトさせる(ステップS240)。また、変動特図指定バッファの格納値を「1」に設定する(ステップS241)。続いて、第1大当りフラグ初期化設定が行われる(ステップS242)。第1大当りフラグ初期化設定は、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた第1大当りフラグを初期化(クリア)するための設定である。ステップS242にて第1大当りフラグ初期化設定が行われることにより、RAM102の遊技制御フラグ設定部にて、第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報を所定領域に設定する前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS236、S242のいずれかによる設定の後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS243)。ステップS243では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意された特図表示結果決定テーブルを参照し、変動特図指定バッファ値に応じた特図変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、特図表示結果を決定すればよい。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に基づいて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される。したがって、ステップS243にて特図表示結果を「大当り」にするか「ハズレ」にするかを決定することにより、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS243での決定に基づいて、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップ244)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に基づいて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される。したがって、ステップS244にて特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定することにより、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かを判定することができる。特図表示結果が「大当り」である場合には(ステップS244;Yes)、変動特図を判定する(ステップS245)。ステップS245では、変動特図指定バッファ値を読み出すことにより、変動特図を特定できればよい。変動特図が第1特図である場合には(ステップS245;第1)、第1大当りフラグをセットしてオン状態とする(ステップS246)。変動特図が第2特図である場合には(ステップS245;第2)、第2大当りフラグをセットしてオン状態とする(ステップS247)。このように、大当り遊技状態に制御すると判定されたことに基づいて、変動特図に応じた大当りフラグをオン状態に設定することにより、有利状態に制御するという判定結果を特定可能な設定情報を、RAM102の遊技制御フラグ設定部などの所定領域に設定すればよい。有利状態に制御するという判定結果を特定可能な設定情報は、大当りフラグがオンであることを示す情報を含んでいればよい。
ステップS246、S247のいずれかに続いて、大当り種別を決定する(ステップS248)。ステップS248では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意された大当り種別決定テーブルを参照し、変動特図指定バッファ値に応じた特図変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、大当り種別を決定すればよい。例えば変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1特図変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データを用いて大当り種別を決定する一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2特図変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データを用いて大当り種別を決定すればよい。大当り種別は、例えば「非確変」、「確変」、「突確」といった、複数種類のいずれかに決定される。複数種類の大当り種別に応じて、大当り遊技状態であるときに付与される遊技価値や、大当り遊技状態の終了後に付与される遊技価値が異なる。したがって、ステップS248にて大当り種別を決定することにより、遊技者に付与する遊技価値が決定される。ステップS248にて決定された大当り種別は、例えばRAM102の遊技制御バッファ記憶部などに設けられた大当り種別バッファに記憶される(ステップS249)。このように、大当り種別の決定結果に応じて、大当り種別バッファの記憶情報を設定することにより、複数種類の有利状態のいずれに制御するかの決定結果を特定可能な有利状態設定情報を、所定領域に設定すればよい。
ステップS244にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS244;No)、ステップS249にて大当り種別を記憶させた後には、確定特別図柄を決定する(ステップS250)。例えばステップS243にて特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合に、ステップS250では、ハズレ図柄として予め用意された特別図柄を確定特別図柄に決定する。これに対し、ステップS243にて特図表示結果が「大当り」に決定された場合に、ステップS250では、ステップS248にて決定された大当り種別に応じて、複数種類の大当り図柄として予め用意された特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に決定する。その後、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS251)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS251にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図7に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS237にて第1特図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS237;Yes)、デモ表示設定を行ってから(ステップS252)、特別図柄通常処理を終了する。デモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図10は、変動パターン設定処理として、図7のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す変動パターン設定処理では、まず、変動特図を判定する(ステップS261)。変動特図が第1特図である場合には(ステップS261;第1)、第1大当りフラグを読み出す一方で(ステップS262)、変動特図が第2特図である場合には(ステップS261;第2)、第2大当りフラグを読み出す(ステップS263)。このような大当りフラグの読出結果に応じて、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS264)。大当りフラグがオンである場合に対応して、特図表示結果が「大当り」である場合には(ステップS264;Yes)、大当り時変動パターンを決定する(ステップS265)。これに対し、大当りフラグがオフである場合に対応して、特図表示結果が「ハズレ」である場合には(ステップS264;No)、ハズレ時変動パターンを決定する(ステップS266)。
ステップS265では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意された大当り変動パターン決定テーブルを参照し、変動特図指定バッファ値に応じた特図変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、大当り時変動パターンを決定すればよい。ステップS266では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを参照し、変動特図指定バッファ値に応じた特図変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ハズレ時変動パターンを決定すればよい。大当り変動パターン決定テーブルやハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。このように、ステップS265、S266では、特図変動用乱数バッファに記憶されている変動パターン決定用の乱数値を示す数値データを用いて、変動パターンを決定すればよい。変動パターンは、特別図柄の可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否か、「リーチ」とする場合のリーチ演出などに応じて、予め複数パターンが用意されている。したがって、ステップS265、S266のいずれかにて変動パターンを決定することにより、特図変動用乱数バッファに記憶されている乱数値を示す数値データ、具体的には変動パターン決定用の乱数値を示す数値データを読み出して、特別図柄の可変表示中に実行される演出の少なくとも一部に関する決定を行うことができる。
ステップS265、S266のいずれかにて変動パターンを決定した後には、変動特図を判定する(ステップS267)。変動特図が第1特図である場合には(ステップS267;第1)、第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS268)。変動特図が第2特図である場合には(ステップS267;第2)、第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS269)。ステップS268にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第1特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データが読み出された後に、第1特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS265にて大当り時変動パターンを決定した後にステップS268では第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第1特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データの読出結果に基づいて演出が決定された後に、第1特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。ステップS269にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第2特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データが読み出された後に、第2特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS265にて大当り時変動パターンを決定した後にステップS269では第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第2特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データの読出結果に基づいて演出が決定された後に、第2特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。
第1特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」となる場合には、図9に示す特別図柄通常処理のステップS248にて第1特図変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データを用いて大当り種別を決定した後に、図10に示す変動パターン設定処理ではステップS268にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う。特別図柄通常処理のステップS248では、大当り種別に応じて異なる遊技価値を付与することが決定される。したがって、特別図柄通常処理にてステップS248を実行した後に変動パターン設定処理ではステップS268にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第1特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データに基づいて付与する遊技価値が決定された後に、第1特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。第2特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」となる場合には、図9に示す特別図柄通常処理のステップS248にて第2特図変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値を示す数値データを用いて大当り種別を決定した後に、図10に示す変動パターン設定処理ではステップS269にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行う。このように、特別図柄通常処理にてステップS248を実行した後に変動パターン設定処理ではステップS269にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、第2特図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データに基づいて付与する遊技価値が決定された後に、第2特図変動用乱数バッファにおいて各乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS268、S269のいずれかによる設定に続いて、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS265、S266のいずれかにて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。ステップS270では、例えばRAM102の遊技制御タイマ設定部などに設けられた特図変動タイマに、決定された変動パターンに応じたタイマ初期値を設定することにより、特図変動時間の計測を開始可能に設定できればよい。ステップS270の次に、特図変動開始設定が行われる(ステップS271)。ステップS271では、例えば変動特図指定バッファ値が「1」である場合に対応して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に対応して、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行えばよい。
ステップS271における設定の後には、変動開始時コマンド送信設定が行われる(ステップS272)。変動開始時コマンド送信設定は、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定である。ステップS272では、例えば変動特図指定バッファ値が「1」である場合に対応して、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定すればよい。また、例えば変動特図指定バッファ値が「2」である場合に対応して、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定すればよい。第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。ステップS272の後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図11は、特別図柄停止処理として、図7のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄停止処理では、まず、特図確定表示中であるか否かを判定する(ステップS281)。ステップS281では、例えばRAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた特図確定表示フラグがオン状態である場合に、特図確定表示中であると判定すればよい。特図確定表示フラグは、例えば図7に示すステップS112の特別図柄変動処理にて特図プロセスフラグの値が“3”に更新された後、特別図柄停止処理にてステップS281の判定を最初に行うときにはオフ状態であり、その後、ステップS282の設定にて、特図確定表示フラグをセットしてオン状態とすればよい。
ステップS281にて特図確定表示中ではない場合には(ステップS281;No)、特図確定表示設定を行い(ステップS282)、特別図柄停止処理を終了する。特図確定表示設定は、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)させるための設定である。ステップS282では、図柄確定時におけるコマンドの送信設定や特図確定表示時間の設定、特図確定表示フラグをオン状態とする設定なども行われる。特図確定表示時間として、一定時間(例えば1000ミリ秒)が予め定められていればよい。例えばRAM102の遊技制御タイマ設定部に設けられた遊技制御プロセスタイマに、特図確定表示時間に対応したタイマ初期値を設定することにより、特図確定表示時間の計測を開始可能に設定できればよい。
ステップS281にて特図確定表示中である場合には(ステップS281;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS283)。特図確定表示時間が経過していない場合には(ステップS283;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。特図確定表示時間が経過した場合には(ステップS283;Yes)、変動特図を判定する(ステップS284)。変動特図が第1特図である場合には(ステップS284;第1)、第1大当りフラグを読み出す一方で(ステップS285)、変動特図が第2特図である場合には(ステップS284;第2)、第2大当りフラグを読み出す(ステップS286)。このような大当りフラグの読出結果に応じて、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS287)。ステップS284〜S286に続いてステップS287での判定を行うことで、第1大当りフラグまたは第2大当りフラグという大当りフラグに応じた設定情報の読出結果に基づいて、有利状態としての大当り遊技状態に制御するか否かを判定できればよい。
ステップS287にて特図表示結果が「大当り」である場合には(ステップS287;Yes)、大当り時制御設定を行う(ステップS288)。大当り時制御設定は、特図表示結果が「大当り」に対応した図柄確定時の設定である。大当り時制御設定には、例えば確変状態や時短状態を終了させるための設定、大当り開始時演出待ち時間の設定、大当り遊技状態の開始時におけるコマンドの送信設定などが含まれてもよい。ステップS288では、特図確定表示中フラグをオフ状態に初期化(クリア)してもよい。このような大当り時制御設定が行われた後に、図7に示すステップS114〜S117の各処理が実行されることにより、大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づく処理として、有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御するための処理を実行できればよい。
ステップS288の後には、変動特図を判定する(ステップS289)。変動特図が第1特図である場合には(ステップS289;第1)、第1大当りフラグ初期化設定を行う一方で(ステップS290)、変動特図が第2特図である場合には(ステップS289;第2)、第2大当りフラグ初期化設定を行う(ステップS291)。ステップS285の後にステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定を行うことで、所定領域から第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出した後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。ステップS286の後にステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定を行うことで、所定領域から第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出した後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。ステップS290、S291のいずれかによる設定の後には、特図プロセスフラグの値を“4”に更新してから(ステップS292)、特別図柄停止処理を終了する。
第1特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」である場合には、図10に示す変動パターン設定処理のステップS262にて第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出し、ステップS265にて大当り時変動パターンを決定した後に、図11に示す特別図柄停止処理ではステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定を行う。変動パターン設定処理のステップS265は、大当り時変動パターンに応じた演出の決定を含んでいる。したがって、変動パターン設定処理にてステップS262、S265を実行した後に特別図柄停止処理ではステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定を行うことで、所定領域から第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出し、その読出結果に基づいて演出が決定された後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。第2特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」である場合には、図10に示す変動パターン設定処理のステップS263にて第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出し、ステップS265にて大当り時変動パターンを決定した後に、図11に示す特別図柄停止処理ではステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定を行う。このように、変動パターン設定処理にてステップS263、S265を実行した後に特別図柄停止処理ではステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定を行うことで、所定領域から第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出し、その読出結果に基づいて演出が決定された後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。こうして、第1大当りフラグや第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づいて演出が決定された後に、その設定情報が設定された所定領域を初期化(クリア)できればよい。
第1特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」である場合には、図9に示す特別図柄通常処理のステップS246にて第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報を、所定領域(RAM102の遊技制御フラグ設定部など)に設定し、ステップS248にて大当り種別を決定した後に、図11に示す特別図柄停止処理ではステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定を行う。特別図柄通常処理のステップS248では、大当り種別に応じて異なる遊技価値を付与することが決定される。したがって、特別図柄通常処理にてステップS246、S248を実行した後に特別図柄停止処理ではステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定を行うことで、第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づいて付与する遊技価値が決定された後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。第2特図を用いた特図ゲームに対応して特図表示結果が「大当り」である場合には、図9に示す特別図柄通常処理のステップS247にて第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報を所定領域(RAM102の遊技制御フラグ設定部など)に設定し、ステップS248にて大当り種別を決定した後に、図11に示す特別図柄停止処理ではステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定を行う。このように、特別図柄通常処理にてステップS247、S248を実行した後に特別図柄停止処理ではステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定を行うことで、第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づいて付与する遊技価値が決定された後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定が行われた場合には、ステップS288での大当り時制御設定などに基づいて、図7に示す特別図柄プロセス処理におけるステップS114〜S117が実行され、有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御することに応じた処理が実行される。このように、図11に示す特別図柄停止処理のステップS290では、第1大当りフラグ初期化設定を行うことにより、第1大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づく処理が実行される前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。ステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定が行われた場合には、ステップS288での大当り時制御設定などに基づいて、図7に示す特別図柄プロセス処理におけるステップS114〜S117が実行され、有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御することに応じた処理が実行される。このように、図11に示す特別図柄停止処理のステップS291では、第2大当りフラグ初期化設定を行うことにより、第2大当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づく処理が実行される前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS287にて特図表示結果が「ハズレ」であり「大当り」ではない場合には(ステップS287;No)、ハズレ時制御設定を行う(ステップS293)。ハズレ時制御設定は、特図表示結果が「ハズレ」に対応した図柄確定時の設定である。ハズレ時制御設定には、例えば確変状態や時短状態における可変表示の残り実行回数を更新するための設定、その残り実行回数が「0」である場合に確変制御や時短制御を終了させるための設定などが含まれてもよい。ステップS293による設定の後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS294)、特別図柄停止処理を終了する。
図12は、普通図柄プロセス処理として、図5のステップS96にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す普通図柄プロセス処理では、まず、ゲート通過判定処理(ステップS131)が実行される。続いて、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、普通図柄通常処理(ステップS140)、普通図柄変動処理(ステップS141)、普通図柄停止処理(ステップS142)、普通電動役物作動処理(ステップS143)のいずれかを選択的に実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。普通図柄通常処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かが判定される。例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図ゲームを開始すると判定される。普図ゲームを開始する場合には、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、普通図柄の可変表示結果を「普図当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。また、普図ゲームを開始する場合に対応して、普図ゲームで普通図柄の可変表示を開始してから確定普通図柄を停止表示(導出表示)するまでの時間である普図変動時間などを決定する。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。普通図柄変動処理には、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定を行う処理や、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。普通図柄停止処理には、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた普図当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。普図当りフラグがオンである場合には、普図表示結果が「普図当り」であることに基づいて、第2始動入賞口を遊技球が通過しやすい第1可変状態(開放状態、拡大開放状態など)に制御するために、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。普図当りフラグがオフである場合には、普図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。普通電動役物作動処理には、普図表示結果が「普図当り」となったことに基づき、普通電動役物用のソレノイド81に対する駆動制御を行うことにより、第2始動入賞口を第1可変状態とするための設定を行う処理などが含まれている。第2始動入賞口を第1可変状態とする制御は、電チュー開放制御ともいう。電チュー開放制御が終了した場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図13は、ゲート通過判定処理として、図12のステップS131にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示すゲート通過判定処理では、ゲート通過があるか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301では、ゲートスイッチ21から伝送される検出信号(通過ゲートスイッチ信号)がオン状態であるかオフ状態であるかに対応して、ゲート通過の有無が判定される。ゲート通過がない場合には(ステップS301;No)、ゲート通過判定処理を終了する。ゲート通過がある場合には(ステップS301;Yes)、普図保留記憶数が上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS302)。ステップS302では、RAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた普図保留数カウンタの格納値である普図保留数カウント値を読み取ることにより、普図保留記憶数を特定できればよい。ステップS302にて普図保留記憶数が上限値である場合には(ステップS302;Yes)、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS302にて普図保留記憶数が上限値ではない場合に(ステップS302;No)、普図保留数カウント値を1加算する(ステップS303)。その後、ゲート通過時における遊技用乱数の抽出を行う(ステップS304)。ステップS304では、RAM102の遊技制御カウンタ設定部に設けられた遊技用ランダムカウンタなどによって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データを抽出すればよい。その他、ステップS304では、普図変動時間決定用の乱数値や電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データが抽出されてもよい。このとき抽出された乱数値を示す数値データは、保留データとして、普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされて記憶される(ステップS305)。次に、ゲート通過時制御設定を行い(ステップS306)、ゲート通過判定処理を終了する。ゲート通過時制御設定では、例えば普図保留表示器25Cにて点灯させるLEDを1増加させるための設定などを行うことができればよい。
図14は、普通図柄通常処理として、図12のステップS140にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す普通図柄通常処理では、普図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS321)。ステップS321では、普図保留数カウント値を読み出すことにより、普図保留記憶数を特定すればよい。普図保留記憶数が「0」である場合には(ステップS321;Yes)、普通図柄通常処理を終了する。普図保留記憶数が「0」以外である場合には(ステップS321;No)、普図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS322)。普図変動用乱数バッファ初期化設定は、RAM102の遊技制御バッファ設定部などに設けられた普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)するための設定である。ステップS322にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、普図変動用乱数バッファにより乱数値となる数値データを記憶する前に、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS322にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、普図保留記憶部の保留データから読み出した乱数値となる数値データを用いた判定として、有利状態に含めることができる第2始動入賞口を第1可変状態に制御するか否かの判定を行う前に、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS322による設定に続いて、普図保留記憶部の保留データに含まれる乱数値を読み出し、普図変動用乱数バッファに格納して一時記憶させる(ステップS323)。ステップS323では、例えば普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データが、普図保留記憶部における保留番号「1」に対応するエントリから読み出され、普図変動用乱数バッファに格納される。また、例えば普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データが、普図変動用乱数バッファに格納されてもよい。普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データは、ステップS323にてRAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた遊技用ランダムカウンタから取得してもよい。あるいは、普図表示結果決定用の乱数値とともに、普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データが普図保留記憶部に記憶可能である場合には、普図保留記憶部の保留データから、普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データを読み出してもよい。加えて、例えば電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データが、普図変動用乱数バッファに格納されてもよい。電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データは、ステップS323にてRAM102の遊技制御カウンタ設定部などに設けられた遊技用ランダムカウンタから取得してもよい。あるいは、普図表示結果決定用の乱数値とともに、電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データが普図保留記憶部に記憶可能である場合には、普図保留記憶部の保留データから、電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データが、普図変動用乱数バッファに格納されてもよい。
ステップS323に続いて、普図保留記憶数を1減算し、普図保留記憶部の記憶内容をシフトさせる(ステップS324)。このとき、普図当りフラグ初期化設定を行う(ステップS325)。普図当りフラグ初期化設定は、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた普図当りフラグを初期化(クリア)するための設定である。ステップS325にて普図当りフラグ初期化設定が行われることにより、RAM102の遊技制御フラグ設定部にて、普図当りフラグがオンであることを示す設定情報を所定領域に設定する前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS325での設定の後には、普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」と「普図ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS326)。ステップS326では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意された普図表示結果決定テーブルを参照し、普図変動用乱数バッファから読み出した普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、普図表示結果を決定すればよい。普図表示結果が「普図当り」に決定された場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に基づいて、有利状態に含まれる第1可変状態に制御される。したがって、ステップS326にて普図表示結果を「普図当り」にするか「普図ハズレ」にするかを決定することにより、有利状態としての第1可変状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS326での決定に基づいて、普図表示結果が「普図当り」であるか否かを判定する(ステップS327)。普図表示結果が「普図当り」に決定された場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示に基づいて、有利状態としての第1可変状態に制御される。したがって、ステップS327にて普図表示結果が「普図当り」であるか否かを判定することにより、有利状態としての第1可変状態に制御するか否かを判定することができる。普図表示結果が「普図当り」である場合には(ステップS327;Yes)、普図当りフラグをセットしてオン状態とする(ステップS328)。このように、第1可変状態に制御すると判定されたことに基づいて、普図当りフラグをオン状態に設定することにより、有利状態に制御するという判定結果を特定可能な設定情報を、RAM102の遊技制御フラグ設定部などの所定領域に設定すればよい。有利状態に制御するという判定結果を特定可能な設定情報は、普図当りフラグがオンであることを示す情報を含んでいればよい。
ステップS328に続いて、普図当り時変動開始制御設定を行う(ステップS329)。普図当り時変動開始制御設定は、普図表示結果が「普図当り」に対応して、普図ゲームにおける普図変動時間を決定するための設定などを含んでいてもよい。ステップS329では、普図表示結果が「普図当り」の場合に対応して、第2始動入賞口を第1可変状態とするときの変化態様(電チュー開放パターンなど)が決定されてもよい。電チュー開放パターンは、例えば普通可変入賞球装置6Bにおいて可動翼片が傾動位置となる回数や時間が異なる複数パターンが、予め用意されていればよい。複数の電チュー開放パターンに応じて、第2始動入賞口における遊技球の通過(進入)しやすさが異なる。したがって、ステップS329にて電チュー開放パターンを決定することにより、遊技者に付与する遊技価値が決定される。
ステップS327にて普図表示結果が「普図ハズレ」であり「普図当り」ではない場合には(ステップS327;No)、普図ハズレ時変動開始制御設定を行う(ステップS330)。普図ハズレ時変動開始制御設定は、普図表示結果が「普図ハズレ」に対応して、普図ゲームにおける普図変動時間を決定するための設定などを含んでいてもよい。ステップS329やステップS330では、例えばROM101の所定領域(テーブル記憶領域)に記憶するなどして予め用意された普図変動時間決定テーブルを参照し、普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、普図変動時間を決定すればよい。普図変動時間を決定することにより、普通図柄の可変表示中に実行される演出の少なくとも一部が決定されてもよい。したがって、ステップS329、S330のいずれかにて普図変動時間を決定することにより、普図変動用乱数バッファに記憶されている乱数値を示す数値データ、具体的には普図変動時間決定用の乱数値を示す数値データを読み出して、普通図柄の可変表示中に実行される演出の少なくとも一部に関する決定を行うことができるようにしてもよい。
ステップS329、S330のいずれかによる設定の後には、普図変動用乱数バッファ初期化設定を行う(ステップS331)。ステップS331にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、普図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データが読み出された後に、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。また、ステップS329、S330にて普図変動時間を決定した後にステップS331では普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、普図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データの読出結果に基づいて演出が決定された後に、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値を記憶する数値格納領域を初期化(クリア)できればよい。普図ゲームにおける普図表示結果が「普図当り」となる場合には、ステップS329にて普図変動用乱数バッファから読み出した電チュー開放パターン決定用の乱数値を示す数値データを用いて電チュー開放パターンを決定した後に、ステップS331にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行ってもよい。ステップS329では、電チュー開放パターンに応じて異なる遊技価値を付与することが決定されてもよい。したがって、ステップS329を実行した後にステップS331にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことで、普図変動用乱数バッファに記憶された乱数値となる数値データに基づいて付与する遊技価値が決定された後に、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値を記憶する数値記憶領域を初期化(クリア)できればよい。ステップS331の後には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS332)、普通図柄通常処理を終了する。
図15は、普通図柄停止処理として、図12のステップS142にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す普通図柄停止処理では、まず、普図確定表示中であるか否かを判定する(ステップS341)。ステップS341では、例えばRAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた普図確定表示フラグがオン状態である場合に、普図確定表示中であると判定すればよい。普図確定表示フラグは、例えば図12に示すステップS141の普通図柄変動処理にて普図プロセスフラグの値が“2”に更新された後、普通図柄停止処理にてステップS341の判定を最初に行うときにはオフ状態であり、その後、ステップS342の設定にて、普図確定表示フラグをセットしてオン状態とすればよい。
ステップS341にて普図確定表示中ではない場合には(ステップS341;No)、普図確定表示設定を行い(ステップS342)、普通図柄停止処理を終了する。普図確定表示設定は、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定である。ステップS342では、普図変動終了時におけるコマンドの送信設定や普図確定表示時間の設定、普図確定表示フラグをオン状態とする設定なども行われる。普図確定表示時間として、一定時間(例えば1000ミリ秒)が予め定められていればよい。例えばRAM102の遊技制御タイマ設定部に設けられた普図表示プロセスタイマに、普図確定表示時間に対応したタイマ初期値を設定することにより、普図確定表示時間の計測を開始可能に設定できればよい。
ステップS341にて普図確定表示中である場合には(ステップS341;Yes)、普図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS343)。普図確定表示時間が経過していない場合には(ステップS343;No)、普通図柄停止処理を終了することで、普図確定表示時間が経過するまで待機する。普図確定表示時間が経過した場合には(ステップS343;Yes)、普図当りフラグを読み出す(ステップS344)。このような普図当りフラグの読出結果に応じて、普図表示結果が「普図当り」であるか否かを判定する(ステップS345)。ステップS344に続いてステップS345での判定を行うことで、普図当りフラグに応じた設定情報の読出結果に基づいて、有利状態としての第1可変状態に制御するか否かを判定できればよい。
ステップS345にて普図表示結果が「普図ハズレ」であり「普図当り」ではない場合には(ステップS345;No)、普図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS346)、普通図柄停止処理を終了する。普図表示結果が「普図当り」である場合には(ステップS345;Yes)、普図当り時制御設定を行う(ステップS347)。普図当り時制御設定は、普図表示結果が「普図当り」に対応した普図確定時の設定である。普図当り時制御設定には、例えば電チュー開放パターンに応じた駆動信号を普通電動役物用のソレノイド81に供給する制御の開始時における設定や、第2始動入賞口を第2可変状態から第1可変状態に変化させる制御の開始時におけるコマンドの送信設定などが含まれてもよい。このような普図当り時制御設定が行われた後に、図12に示すステップS143の普通電動役物作動処理が実行されることにより、普図当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づく処理として、有利状態に含めることができる第1可変状態に制御するための処理を実行できればよい。
ステップS347での設定に続いて、普図当りフラグ初期化設定を行い(ステップS348)、普図プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS349)、普通図柄停止処理を終了する。ステップS344の後にステップS348にて普図当りフラグ初期化設定を行うことで、所定領域から普図当りフラグがオンであることを示す設定情報を読み出した後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。普通図柄を用いた普図ゲームに対応して普図表示結果が「普図当り」である場合には、図14に示す普通図柄通常処理のステップS328にて普図当りフラグをセットしてオン状態とし、ステップS329にて普図当り時変動開始制御設定を行った後に、図15に示す普通図柄停止処理ではステップS348にて普図当りフラグ初期化設定を行う。普通図柄通常処理のステップS329では、普図変動時間に応じた演出の決定が含まれてもよい。したがって、普通図柄通常処理にてステップS328、S329を実行した後に普通図柄停止処理ではステップS348にて普図当りフラグ初期化設定を行うことで、普図当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づいて演出が決定された後に、その設定情報が設定された所定領域を初期化(クリア)できればよい。
普通図柄を用いた普図ゲームに対応して普図表示結果が「普図当り」である場合には、図14に示す普通図柄通常処理のステップS328にて普図当りフラグがオン状態であることを示す設定情報を、所定領域(RAM102の遊技制御フラグ設定部など)に設定し、ステップS329にて普図当り時変動開始制御設定を行った後に、図15に示す普通図柄停止処理ではステップS348にて普図当りフラグ初期化設定を行う。普通図柄通常処理のステップS329では、電チュー開放パターンに応じて異なる遊技価値を付与することが決定されてもよい。したがって、普通図柄通常処理にてステップS328、S329を実行した後に普通図柄停止処理ではステップS348にて普図当りフラグ初期化設定を行うことで、普図当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づいて付与する遊技価値が決定された後に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
ステップS348にて普図当りフラグ初期化設定が行われた場合には、ステップS347での普図当り時制御設定などに基づいて、図12に示す普通図柄プロセス処理におけるステップS143の普通電動役物作動処理が実行され、有利状態に含まれる第1可変状態に制御することに応じた処理が実行される。このように、図15に示す普通図柄停止処理のステップS348では、普図当りフラグ初期化設定を行うことにより、普図当りフラグがオンであることを示す設定情報に基づく処理が実行される前に、所定領域を初期化(クリア)できればよい。
演出制御基板12では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、演出制御用CPU120によって演出制御メイン処理が実行される。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122の演出用ランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図16は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す演出制御プロセス処理では、まず、普図対応演出処理(ステップS161)が実行される。続いて、RAM122の演出制御フラグ設定部などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)のいずれかを選択的に実行する。
ステップS161の普図対応演出処理は、普図対応演出を実行可能にする処理であればよい。普図対応演出は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示などに対応して、普通可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口が遊技球の通過(進入)しやすい第1可変状態に制御されるか否かを報知する演出である。また、普図対応演出では、特別図柄や飾り図柄の可変表示においてリーチ演出が実行されるか否かなどを報知してもよい。普図対応演出は、例えば普通図柄の可変表示が開始されることを契機として実行の有無や種類が決定され、第2始動入賞口が第1可変状態となって遊技球が進入しやすくなるか否かを報知可能であればよい。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。可変表示中演出処理は、RAM122の演出制御タイマ設定部などに設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理を含んでいる。また、可変表示中演出処理は、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理などを含んでいる。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態に制御されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。アタッカー開放時演出処理は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする。
図17は、初期化設定を行うプログラム部分を示す説明図である。図17(A)は、図4に示す演出制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定を行う場合に実行されるプログラム部分を示している。図17(B)は、図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242などにて大当りフラグ初期化設定を行う場合に実行されるプログラム部分を示している。
図17(A)に示すプログラム部分により、RAM102における作業領域の先頭から、ブロック転送により作業領域全体にわたりクリアデータがセットされる。LDQ命令は、第1の引数として指定されるレジスタに、Qレジスタの記憶値と、第2の引数として設定されるイミディエイト値とを組み合わせたデータを、セットする転送命令である。LDQ命令により、Qレジスタの記憶値を上位バイトとし、第2の引数として設定されるイミディエイト値を下位バイトとする2バイト値(16ビット値)が、第1の引数として指定されるレジスタにセットされる。Qレジスタには、例えば図4に示す遊技制御メイン処理のステップS11にて、所定値(例えばF0h)が記憶されていればよい。図17(A)に示す下位アドレス値LAD0は、RAM102における作業領域の先頭アドレスにおける下位バイトを示すイミディエイト値であればよい。LD命令は、第1の引数として指定されるレジスタに、第2の引数として設定されるデータをセットする転送命令である。図17(A)に示す例では、第1のLDQ命令により、CPU103の内蔵レジスタであるHLレジスタに、Qレジスタの記憶値を上位バイトとし、下位アドレス値LAD0を下位バイトとする2バイト値(16ビット値)がセットされる。次に、第2のLDQ命令により、CPU103の内蔵レジスタであるDEレジスタに、Qレジスタの記憶値を上位バイトとし、下位アドレス値LAD0に1加算した値を下位バイトとする2バイト値(16ビット値)がセットされる。続いて、第1のLD命令により、CPU103の内蔵レジスタであるBCレジスタに、転送回数RMS1がセットされる。その後、XOR命令により、CPU103の内蔵レジスタであるAレジスタにクリアデータ(00h)をセットする。そして、第2のLD命令により、HLレジスタの記憶値で示されるRAM102のアドレスに、Aレジスタの記憶値であるクリアデータがセットされる。最後に、LDIR命令により、ブロック転送が行われ、RAM102における作業領域全体にわたりクリアデータがセットされる。
このように、図17(A)に示すプログラム部分は、図4に示す演出制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定を行う場合に実行されることにより、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づいて、RAM102における遊技制御フラグ設定部を含む作業領域全体に、クリアデータをブロック転送してセットできればよい。なお、図17(A)に示すプログラム部分は、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいてフラグデータを初期化(クリア)するために実行されてもよい。例えば図6に示すスイッチ処理のステップS72では、RAM102における作業領域のうち、遊技制御フラグ設定部を含む作業領域の一部に、クリアデータをブロック転送する処理が実行されてもよい。また、図17(A)に示すプログラム部分は、集計データクリアスイッチ26Cに対する操作に基づいて集計データを初期化(クリア)するために実行されてもよい。例えば図6に示すスイッチ処理のステップS74では、RAM102における作業領域のうち、集計記憶領域を含む作業領域の一部に、クリアデータをブロック転送する処理が実行されてもよい。
図17(B)に示すプログラム部分は、CLRQ命令のみで構成されている。CLRQ命令は、Qレジスタの記憶値を上位バイトとし、引数として設定されるイミディエイト値を下位バイトとする2バイト値(16ビット値)のアドレスを有するRAM102の記憶領域を、初期化(クリア)してクリアデータがセットされるクリア命令である。図17(B)に示す下位アドレス値LAD1は、RAM102の遊技制御フラグ設定などにて初期化(クリア)の対象となるフラグデータが記憶された所定領域のアドレスにおける下位バイトを示すイミディエイト値であればよい。Qレジスタに記憶されている所定値(例えばF0h)は、RAM102の遊技制御フラグ設定部などを含めたRAM102の作業領域全体に共通するアドレスの上位バイトを示す値であればよい。例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS242や図11に示す特別図柄停止処理のステップS290では、下位アドレス値LAD1として、第1大当りフラグのフラグデータからなる設定情報が記憶される所定領域の下位アドレスを指定することにより、第1大当りフラグを初期化(クリア)できればよい。図9に示す特別図柄通常処理のステップS236や図11に示す特別図柄停止処理のステップS291では、下位アドレス値LAD1として、第2大当りフラグのフラグデータからなる設定情報が記憶される所定領域の下位アドレスを指定することにより、第2大当りフラグを初期化(クリア)できればよい。
図17(B)に示すプログラム部分は、普図当りフラグを初期化(クリア)するために実行されてもよい。例えば図14に示す普通図柄通常処理のステップS325や図15に示す普通図柄停止処理のステップS348では、下位アドレスLAD1として、普図当りフラグのフラグデータからなる設定情報が記憶される所定領域の下位アドレスを指定することにより、普図当りフラグを初期化(クリア)できればよい。あるいは、図17(B)に示すプログラム部分は、第1特図変動用乱数バッファ、第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)するために実行されてもよい。なお、乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域が複数バイトのデータを記憶可能であり、それに対応して複数のアドレスが割り当てられている場合には、先頭アドレスから最終アドレスに達するまで、CLRQ命令を複数回繰り返し実行してもよい。あるいは、図17(A)に示す場合と同様のブロック転送を行うことにより、先頭アドレスから最終アドレスに達するまでクリアデータをセットできるようにしてもよい。図9に示す特別図柄通常処理のステップS238や図10に示す変動パターン設定処理のステップS268では、図17(B)に示す下位アドレス値LAD1として、第1特図変動用乱数バッファにおける数値データが記憶される数値記憶領域の下位アドレスを指定することにより、第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)してもよい。図9に示す特別図柄通常処理のステップS232や図10に示す変動パターン設定処理のステップS269では、図17(B)に示す下位アドレス値LAD1として、第2特図変動用乱数バッファにおける数値データが記憶される数値記憶領域の下位アドレスを指定することにより、第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)してもよい。図14に示す普通図柄通常処理のステップS322やステップS331では、図17(B)に示す下位アドレス値LAD1として、普図変動用乱数バッファにおける数値データが記憶される数値記憶領域の下位アドレスを指定することにより、普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)してもよい。
このように、各種の初期化設定では、有利状態に含まれる大当り遊技状態や第2始動入賞口の第1可変状態には制御されないことを示す値として、「00h」となるクリアデータがセットされる。これにより、フラグデータや数値データなどの記憶内容が誤って読み出された場合でも、情報の誤設定により大当り遊技状態や第2始動入賞口の第1可変状態に制御されてしまうといった不具合を、確実に防止することができる。
図17(B)に示すCLRQ命令による初期化(クリア)は、図17(A)に示すLDIR命令などのブロック転送による初期化(クリア)とは異なる初期化方式により、クリアデータをセットして初期化(クリア)を行う。また、図17(B)に示すCLRQ命令による初期化(クリア)は、イミディエイト値である下位アドレス値LAD1を指定することにより、各フラグデータや各数値データの記憶内容を個別に初期化(クリア)することができる。これに対し、図17(A)に示すブロック転送による初期化(クリア)は、複数アドレスにわたる多数の記憶内容を一括して初期化(クリア)することができる。したがって、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて初期化(クリア)を行う場合には、各フラグデータや各数値データの記憶内容を個別に初期化(クリア)する場合とは異なる領域における記憶内容まで初期化することができる。これにより、記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担が増大することを防止しつつ、適切に記憶内容の初期化を可能にして、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
図9に示す特別図柄通常処理のステップS242や図11に示す特別図柄停止処理のステップS290では、第2大当りフラグをクリアせずに、第1大当りフラグを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。図9に示す特別図柄通常処理のステップS236や図11に示す特別図柄停止処理のステップS291では、第1大当りフラグをクリアせずに、第2大当りフラグを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。これに対し、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72では、第1大当りフラグと第2大当りフラグを一括して初期化(クリア)するための設定が行われる。第1大当りフラグと第2大当りフラグを一括して初期化(クリア)する場合には、図17(A)に示すようなブロック転送を用いたプログラム部分が実行される。これにより、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて初期化(クリア)を行う場合に、記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
図14に示す普通図柄通常処理のステップ325や図15に示す普通図柄停止処理のステップS348では、第1大当りフラグや第2大当りフラグを初期化(クリア)せずに、普図当りフラグを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。これに対し、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72では、第1大当りフラグや第2大当りフラグとともに、普図当りフラグを一括して初期化(クリア)するための設定が行われる。第1大当りフラグや第2大当りフラグとともに、普図当りフラグを一括して初期化(クリア)する場合には、図17(A)に示すようなブロック転送を用いたプログラム部分が実行される。これにより、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて初期化(クリア)を行う場合に、記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
図9に示す特別図柄通常処理のステップS238や図10に示す変動パターン設定処理のステップS268では、第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)せずに、第1特図変動用乱数バッファを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。図9に示す特別図柄通常処理のステップS232や図10に示す変動パターン設定処理のステップS269では、第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)せずに、第2特図変動用乱数バッファを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。これに対し、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72では、第1特図変動用乱数バッファと第2特図変動用乱数バッファを一括して初期化(クリア)するための設定が行われてもよい。第1特図変動用乱数バッファと第2特図変動用乱数バッファを一括して初期化(クリア)する場合には、図17(A)に示すようなブロック転送を用いたプログラム部分が実行される。これにより、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて初期化(クリア)を行う場合に、記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
図14に示す普通図柄通常処理のステップ322やステップS331では、第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)せずに、普図変動用乱数バッファを個別に初期化(クリア)するための設定が行われる。これに対し、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72では、第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファとともに、普図変動用乱数バッファを一括して初期化(クリア)するための設定が行われてもよい。第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファとともに、普図変動用乱数バッファを一括して初期化(クリア)する場合には、図17(A)に示すようなブロック転送を用いたプログラム部分が実行される。これにより、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて初期化(クリア)を行う場合に、記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS242にて第1大当りフラグ初期化設定を行うことにより第1大当りフラグを初期化(クリア)した後、図11に示す特別図柄停止処理のステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定が行われるより前に、パチン遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、第1大当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図9に示す特別図柄通常処理のステップS242にて第1大当りフラグ初期化設定を行うことにより第1大当りフラグを初期化(クリア)した後、図11に示す特別図柄停止処理のステップS290にて第1大当りフラグ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、第1大当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の遊技制御フラグ設定部などが初期化(クリア)される。このように、第1大当りフラグをセットしてオン状態とするより前に、第1大当りフラグ初期化設定を行うことにより第1大当りフラグを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより第1大当りフラグを初期化(クリア)した場合は、たとえ図11に示す特別図柄停止処理のステップS285にて第1大当りフラグが読み出されたとしても、第1大当りフラグがオフになっているので、ステップS290の第1大当りフラグ初期化設定が行われない。これにより、第1大当りフラグに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS236にて第2大当りフラグ初期化設定を行うことにより第2大当りフラグを初期化(クリア)した後、図11に示す特別図柄停止処理のステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定が行われるより前に、パチン遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、第2大当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図9に示す特別図柄通常処理のステップS236にて第2大当りフラグ初期化設定を行うことにより第2大当りフラグを初期化(クリア)した後、図11に示す特別図柄停止処理のステップS291にて第2大当りフラグ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、第2大当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の遊技制御フラグ設定部などが初期化(クリア)される。このように、第2大当りフラグをセットしてオン状態とするより前に、第2大当りフラグ初期化設定を行うことにより第2大当りフラグを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより第2大当りフラグを初期化(クリア)した場合は、たとえ図11に示す特別図柄停止処理のステップS286にて第2大当りフラグが読み出されたとしても、第2大当りフラグがオフになっているので、ステップS291の第2大当りフラグ初期化設定が行われない。これにより、第2大当りフラグに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図14に示す普通図柄通常処理のステップS325にて普図当りフラグ初期化設定を行うことにより普図当りフラグを初期化(クリア)した後、図15に示す普通図柄停止処理のステップS348にて普図当りフラグ初期化設定が行われるより前に、パチン遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、普図当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図14に示す普通図柄通常処理のステップS325にて普図当りフラグ初期化設定を行うことにより普図当りフラグを初期化(クリア)した後、図15に示す普通図柄停止処理のステップS348にて普図当りフラグ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、普図当りフラグのフラグデータを記憶する所定領域を含めたRAM102の遊技制御フラグ設定部などが初期化(クリア)される。このように、普図当りフラグをセットしてオン状態とするより前に、普図当りフラグ初期化設定を行うことにより普図当りフラグを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより普図当りフラグを初期化(クリア)した場合は、たとえ図15に示す普通図柄停止処理のステップS344にて普図当りフラグが読み出されたとしても、普図当りフラグがオフになっているので、ステップS348の普図当りフラグ初期化設定が行われない。これにより、普図当りフラグに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS238にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、図10に示す変動パターン設定処理のステップS268にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、第1特図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図9に示す特別図柄通常処理のステップS238にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、図10に示す変動パターン設定処理のステップS268にて第1特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、第1特図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の遊技制御バッファ設定部などが初期化(クリア)されてもよい。このように、第1特図変動用乱数バッファに乱数値となる数値データを記憶するより前に、第1特図変動用乱数値バッファ初期化設定を行うことにより第1特図変動用乱数値バッファを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより第1特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した場合は、図10に示す変動パターン設定処理のステップS268による第1特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われないようにしてもよい。これにより、第1特図変動用乱数バッファに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS232にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、図10に示す変動パターン設定処理のステップS269にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、第2特図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図9に示す特別図柄通常処理のステップS232にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、図10に示す変動パターン設定処理のステップS269にて第2特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、第2特図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の遊技制御バッファ設定部などが初期化(クリア)されてもよい。このように、第2特図変動用乱数バッファに乱数値となる数値データを記憶するより前に、第2特図変動用乱数値バッファ初期化設定を行うことにより第2特図変動用乱数値バッファを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより第2特図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した場合は、図10に示す変動パターン設定処理のステップS269による第2特図変動用乱数バッファ初期化設定が行われないようにしてもよい。これにより、第2特図変動用乱数バッファに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
例えば図14に示す普通図柄通常処理のステップS322にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、ステップS331にて普図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されて再開されたことに対応して、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づき図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17にてRAM初期化設定が行われた場合には、普図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の作業領域全体が初期化(クリア)される。また、図14に示す普通図柄通常処理のステップS322にて普図変動用乱数バッファ初期化設定を行うことにより普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した後、ステップS331にて普図変動用乱数バッファ初期化設定が行われるより前に、フラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づき図6に示すスイッチ処理のステップS72にてフラグ初期化設定が行われた場合には、普図変動用乱数バッファにて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域を含めたRAM102の遊技制御バッファ設定部などが初期化(クリア)されてもよい。このように、普図変動用乱数バッファに乱数値となる数値データを記憶するより前に、普図変動用乱数値バッファ初期化設定を行うことにより普図変動用乱数値バッファを初期化(クリア)した後、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作に基づくRAM初期化設定やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づくフラグ初期化設定を行うことにより普図変動用乱数バッファを初期化(クリア)した場合は、図14に示す普通図柄通常処理のステップS331による普図変動用乱数バッファ初期化設定が行われないようにしてもよい。これにより、普図変動用乱数バッファに対応する記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
図9に示す特別図柄通常処理や図11に示す特別図柄停止処理では、第1大当りフラグ初期化設定(ステップS242、S290)や第2大当りフラグ初期化設定(ステップS236、S291)が行われることにより、第1大当りフラグや第2大当りフラグの状態(オンまたはオフ)を示す設定情報が設定される所定領域の初期化(クリア)を行うことができる。図9に示す特別図柄通常処理や図10に示す変動パターン設定処理では、第1特図変動用乱数バッファ初期化設定(ステップS238、S268)や第2特図変動用乱数バッファ初期化設定(ステップS232、S269)が行われることにより、第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファにおいて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域の初期化(クリア)を行うことができる。
図14に示す普通図柄通常処理や図15に示す普通図柄停止処理では、普図当りフラグ初期化設定(ステップS322、S348)が行われることにより、普図当りフラグの状態(オンまたはオフ)を示す設定情報が設定される所定領域の初期化(クリア)を行うことができる。図14に示す普通図柄通常処理では、普図変動用乱数バッファ初期化設定(ステップS322、S331)が行われることにより、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域の初期化(クリア)を行うことができる。
このようにして、設定情報が設定される所定領域や数値データが記憶される数値記憶領域は、各領域の使用前や使用後に初期化(クリア)することで、情報の誤設定による不具合を防止する。これに対し、例えば図9に示す特別図柄通常処理のステップS250にて決定された確定特別図柄を示す情報が設定される記憶領域などは、使用前や使用後に初期化(クリア)されなくてもよい。これにより、多量の記憶内容を初期化(クリア)するための処理負担が増大することを防止しつつ、情報の誤設定による不具合を可及的に防止することができる。また、図9に示す特別図柄通常処理のステップS248にて決定された大当り種別を示す情報が設定される記憶領域も、使用前や使用後には初期化(クリア)されなくてもよい。あるいは、大当り種別を示す情報が設定される記憶領域は、第1大当りフラグや第2大当りフラグに対応する設定情報が設定される所定領域と同様に、使用前や使用後に初期化(クリア)するための設定が行われてもよい。大当り種別は、複数種類の何れであるかに応じて、遊技者に付与される遊技価値が異なる。このように、遊技者に付与される遊技価値を異ならせる大当り種別に関する情報の初期化(クリア)を可能にすることで、情報の誤設定による不具合を適切に防止できればよい。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、第1大当りフラグや第2大当りフラグ、普図当りフラグに対応する設定情報が設定される所定領域、および、第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域について、各領域の使用前や使用後に初期化(クリア)するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、それらの領域の少なくとも一部について、使用前や使用後に初期化(クリア)することができるものであればよい。例えば、第1大当りフラグや第2大当りフラグ、普図当りフラグに対応する設定情報が設定される所定領域については、使用前や使用後に初期化(クリア)する設定が行われる一方で、第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域については、使用前や使用後に初期化(クリア)する設定が行われなくてもよい。第1特図変動用乱数バッファや第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファにおいて乱数値となる数値データを記憶する数値記憶領域については、使用前や使用後に初期化(クリア)する設定が行われる一方で、第1大当りフラグや第2大当りフラグ、普図当りフラグに対応する設定情報が設定される所定領域については、使用前や使用後に初期化(クリア)する設定が行われなくてもよい。
上記実施の形態では、図9に示す特別図柄通常処理のステップS243にて特図表示結果決定用の乱数値を用いて特図表示結果を決定することにより、有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。また、図14に示す普通図柄通常処理のステップS326にて普図表示結果決定用の乱数値を用いて普図表示結果を決定することにより、有利状態に含まれる第2始動入賞口の第1可変状態に制御するか否かが決定される。このように、乱数値となる数値データを用いて有利状態に制御するか否かを決定するものに限定されず、例えば特定領域を通過(進入)した遊技媒体としての遊技球が検出されたか否かに応じて、有利状態に制御するか否かが決定されるものであってもよい。一例として、特定領域を通過(進入)した遊技球が検出されたときには、RAM102の遊技制御フラグ設定部などに設けられた大当りフラグをセットしてオン状態とすることにより、有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御可能にしてもよい。この場合、特定領域を通過(進入)した遊技媒体が検出されたことに基づいて、大当り遊技状態に制御することが決定される前に、第1大当りフラグ初期化設定や第2大当りフラグ初期化設定と同様に、大当りフラグ初期化設定を行い、大当りフラグを初期化(クリア)できるようにしてもよい。また、大当りフラグがオンであることに基づいて、図7に示す特別図柄プロセス処理のステップS114〜S117と同様の処理が実行される前に、第1大当りフラグ初期化設定や第2大当りフラグ初期化設定と同様に、大当りフラグ初期化設定を行い、大当りフラグを初期化(クリア)できるようにしてもよい。そして、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72と同様に、RAMクリアスイッチ26Aに対する操作やフラグクリアスイッチ26Bに対する操作に基づいて、大当りフラグに対応する所定領域を含めた作業領域の一部または全部を初期化(クリア)できるようにしてもよい。これにより、特定領域を遊技球が通過したことに基づいて有利状態に制御される遊技を行うことができる一般的なパチンコ遊技機において、情報の誤設定による不具合を防止することができる。
遊技者にとって有利な有利状態は、大当り遊技状態や第1可変状態に限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態において、各種の決定や判定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果や各判定結果となる可能性が0%(決定や判定はされることがない)や100%(必ず決定や判定がされる)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果や判定結果となる可能性が0%(決定や判定はされることがない)や100%(必ず決定や判定がされる)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定や判定を行う場合において、複数の決定結果や判定結果のうちいずれか1の決定結果や判定結果とする割合が、他の決定結果や判定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果や判定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果や判定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果や判定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果や判定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果や判定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果や判定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果や判定結果とする割合が、他の決定結果や判定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、図9に示す特別図柄通常処理のステップS248で決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御可能になるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、遊技制御を行うための遊技制御用マイクロコンピュータを含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
より一般的に、パチンコ遊技機やスロットマシンなどを含めて、遊技を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、遊技の進行や演出の実行に関する情報を記憶可能な記憶領域の一部または全部を、上記実施の形態における第1大当りフラグ、第2大当りフラグ、普図当りフラグと同様に、各記憶領域の使用前と使用後には初期化(クリア)することができるものであればよい。あるいは、遊技の進行や演出の実行に用いられる数値データを記憶可能な記憶領域の一部または全部を、上記実施の形態における第1特図変動用乱数バッファ、第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファと同様に、各記憶領域の使用前と使用後には初期化(クリア)することができるものであればよい。そして、使用前か使用後かに限定されず、予め定められた操作や動作に基づいて、各記憶領域を初期化(クリア)することができればよい。あるいは、記憶内容に基づく処理が実行される前に、各記憶領域を初期化(クリア)することができればよい。その他、遊技を行うことができる遊技機において、任意の制御に用いられる情報または数値データを記憶可能な記憶領域の一部または全部を、上記実施の形態における第1大当りフラグ、第2大当りフラグ、普図当りフラグ、第1特図変動用乱数バッファ、第2特図変動用乱数バッファ、普図変動用乱数バッファと同様に、各記憶領域の使用前と使用後には初期化(クリア)することができるものであればよい。
その他にも、遊技機の装置構成や各種の動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、本願に係るパチンコ遊技機1では、図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242や図14に示す普通図柄通常処理のステップS325を実行して、設定情報を設定する前に所定領域を初期化(クリア)する。また、図11に示す特別図柄停止処理のステップS289〜S291や図15に示す普通図柄停止処理のステップS348を実行して、設定情報を読み出した後に所定領域を初期化(クリア)する。図4に示す遊技制御メイン処理ではステップS17を実行し、図6に示すスイッチ処理ではステップS72を実行して、操作に基づいて所定領域を初期化(クリア)する。これにより、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図17(A)に示すプログラム部分や図17(B)に示すプログラム部分を実行して、有利状態に制御されないことを示す値のクリアデータを設定することにより、所定領域を初期化(クリア)する。これにより、所定領域の記憶内容が誤って読み出された場合でも、情報の誤設定による不具合を防止できる。
例えば図4に示す演出制御メイン処理のステップS17では、図17(A)に示すプログラム部分を実行し、図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242などでは図17(B)に示すプログラム部分を実行して、異なる初期化方式により所定領域を初期化(クリア)する。これにより、情報の誤設定による影響を低減して不具合を防止できる。
例えば図4に示す演出制御メイン処理のステップS17では、図17(A)に示すプログラム部分を実行するので、図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242などで図17(B)に示すプログラム部分を実行する場合とは、異なる領域を初期化(クリア)できる。これにより、所定領域を初期化する処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図9に示す特別図柄通常処理のステップS242や図11に示す特別図柄停止処理のステップS290を実行して、第1大当りフラグと対応する第1所定領域を初期化(クリア)する。図9に示す特別図柄通常処理のステップS236や図11に示す特別図柄停止処理のステップS291を実行して、第2大当りフラグと対応する第2所定領域を初期化(クリア)する。図4に示す遊技制御メイン処理ではステップS17を実行し、図6に示すスイッチ処理ではステップS72を実行して、第1所定領域および第2所定領域を初期化(クリア)する。これにより、第1所定領域および第2所定領域を初期化する処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図14に示す普通図柄通常処理のステップS325や図15に示す普通図柄停止処理のステップS348を実行して、普図当りフラグと対応する第3所定領域を初期化(クリア)する。図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242や図11に示す特別図柄停止処理のステップS289〜S291を実行して、第1大当りフラグと第2大当りフラグと対応する第4所定領域を初期化(クリア)する。図4に示す遊技制御メイン処理ではステップS17を実行し、図6に示すスイッチ処理ではステップS72を実行して、第3所定領域および第4所定領域を初期化(クリア)する。これにより、第3所定領域および第4所定領域を初期化する処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図9に示す特別図柄通常処理では、ステップS244による判定の前に、ステップS236、S242を実行して、判定を行う前に第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。図14に示す普通図柄通常処理では、ステップS327による判定の前に、ステップS325を実行して、判定を行う前に普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。これにより、判定を行った後に所定領域が初期化されてしまうことを防止しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図11に示す特別図柄停止処理では、図10に示す変動パターン設定処理のステップS261〜S263を実行した後に、ステップS289〜S291を実行して、演出が決定された後に第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。図15に示す普通図柄停止処理では、図14に示す普通図柄通常処理のステップS329を実行した後に、ステップS348を実行して、演出が決定された後に普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。これにより、演出の決定前に所定領域が初期化されてしまうことを防止しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図11に示す特別図柄停止処理では、図9に示す特別図柄通常処理のステップS248を実行した後に、ステップS289〜S291を実行して、付与する遊技価値が決定された後に第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。図15に示す普通図柄停止処理では、図14に示す普通図柄通常処理のステップS329を実行した後に、ステップS348を実行して、付与する遊技価値が決定された後に普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。これにより、付与する遊技価値の決定前に所定領域が初期化されてしまうことを防止しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図9に示す特別図柄通常処理のステップS236、S242を実行して、第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)した後、図11に示す特別図柄停止処理のステップS289〜S291を実行する前に、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72を実行して、第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)した場合は、図11に示す特別図柄停止処理のステップS289〜S291を実行しない。図14に示す普通図柄通常処理のステップS325を実行して、普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)した後、図15に示す普通図柄停止処理のステップS348を実行する前に、図4に示す遊技制御メイン処理のステップS17や図6に示すスイッチ処理のステップS72を実行して、普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)した場合は、図15に示す普通図柄停止処理のステップS348を実行しない。これにより、所定領域を初期化する処理負担を軽減しつつ、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図8に示す始動入賞判定処理のステップS209を実行して、保留情報を記憶する前に第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2と対応する数値保持領域を初期化(クリア)する。図8に示す始動入賞判定処理のステップS213を実行して、保留情報を記憶した後に第1乱数値レジスタ104R1や第2乱数値レジスタ104R2と対応する数値保持領域を初期化(クリア)する。これにより、誤った保留情報が記憶されてしまうことを防止して、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図11に示す特別図柄停止処理では、図7に示す特別図柄プロセス処理のステップS114〜S117を実行する前に、ステップS289〜S291を実行して、第1大当りフラグや第2大当りフラグに基づく処理が実行される前に第1大当りフラグや第2大当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。図15に示す普通図柄停止処理では、図12に示す普通図柄プロセス処理でステップS143の普通電動役物作動処理を実行する前に、ステップS348を実行して、普図当りフラグに基づく処理が実行される前に普図当りフラグと対応する所定領域を初期化(クリア)する。これにより、情報の誤設定による不具合を防止できる。
図9に示す特別図柄通常処理のステップS232、S238や図14に示す普通図柄通常処理のステップS322を実行して、数値データを記憶する前に数値記憶領域を初期化(クリア)する。また、図10に示す変動パターン設定処理のステップS267〜S269や図14に示す普通図柄通常処理のステップS331を実行して、数値データを読み出した後に数値記憶領域を初期化(クリア)する。これにより、情報の誤設定による不具合を防止できる。