JP2018088437A - 零相リアクトル及びそれを用いたインバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で、かつコモンモードノイズをより低減できる零相リアクトル、及びこれを用いたインバータ装置を提供する。【解決手段】環状コアと、前記環状コアの内部を貫通する第1、第2、第3の導線を有する零相リアクトルであって、前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、偏平状で、かつ、端部よりも中央部の幅が広く、前記第1および第2の導線は、前記端部側に配置され、前記第3の導線は、前記中央部に配置されることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、三相インバータと電動機等の負荷体の間に配置される零相リアクトル、及びそれを用いたインバータ装置に関する。
電動機の可変速装置、無停電電源、あるいは直流電源装置などの電力変換装置として、インバータを用いたインバータ装置が用いられている。図8は、インバータ装置の概略を示す図である。1は電源、2はインバータ、4は電動機等の負荷体である。インバータ2は、電源1から得た電力に対し、直流から交流に変換したり、電源周波数を変換する等の電力変換を行う。変換された電力は電動機等の負荷体4を駆動させる。
インバータは、半導体スイッチ素子のスイッチング動作により高周波ノイズが発生し、電源ラインを介して同一の電源ラインに接続される他の電子機器に障害を与える問題や、空間を介して輻射ノイズとして周辺の電子機器に障害を与えてしまう問題がある。さらにSiC素子等の優れたパワー半導体の開発に伴い、スイッチング動作の速度が速まり、高周波ノイズはより高周波側に、強く発生する傾向にある。
このようなスイッチング動作を行う装置では、電源ライン側に伝搬される高周波ノイズと空間に放出される輻射ノイズを抑制する必要がある。そこで図8に示すように、インバータ2と負荷体4の間に、コモンモードチョークコイルの1種である零相リアクトル3を配置する対策が取られる。
零相リアクトルは、環状コアと、環状コアの内部を貫通、またはコアに巻かれる導線を有する。零相リアクトルは主に単相と3相があり、3相のリアクトルは第1〜第3の導線が用いられる。3相の零相リアクトルは、第1〜第3の導線に、周波数がそれぞれ120°異なる交流電流が流れる。第1〜第3の導線とコアが磁気的に結合してコアの磁路方向に磁束を発生させるが、ノーマルモード(漏洩電流が無い状態)では、第1〜第3の導線により発生する磁束は相殺されて流れないように設計される。
また、零相リアクトルは、電動機等の大きな出力を駆動させる負荷体とインバータの間で使用される場合では、大電流化への対応が求められる。零相リアクトルは、一般的にはリング形状の軟磁性材料のコアに導線を巻きつける構成がとられるが、大電流化に対応させる場合は、図9に示すように、導線をコアに巻かずにコアの内径側を貫通させる、所謂、貫通型が採用されることがある。貫通型にすることで、電流による導線の発熱を抑制でき、その結果、コアの磁気特性の温度変化を抑制してフィルタの安定性を高めることができる。また、導線とその被覆物の破損を抑制できる。導線は、被服のあるより線等が一般的であるが、例えば、銅板等からなる断面が矩形状の導線等も用いられる。
さらに、零相リアクトルは、場所の制約等から、コアの幅を小さくすることもあり、その場合は、コアの軸方向(高さ方向)に見て、レーストラック形状、矩形状のような、磁路が直線状かつ平行に形成されたものが用いられている。
例えば、特許文献1では、閉磁路を構成する矩形状の環状コアを用い、3相の導線を貫通型で用いた形態が開示されている。また、特許文献1は、閉磁路を構成する矩形状の環状コアは、さらに、一方の長辺から他方の長辺に向って延びる2つの脚部を備えており、3本の導線は、一方のコアの短辺と脚部との間、他方のコアの短辺と脚部との間、そして、2つの脚部間に、挿通されているものが開示されている。これにより、ノーマルモード用リアクトルの機能とコモンモード用リアクトルの機能を併せ持つリアクトルが提供できると記載されている。
特開2009−135271号公報
上記のレーストラック形状、矩形状のコアを用いた零相リアクトルは、小型化のために、導線と環状コアが、絶縁が可能な範囲で、極力間隔を狭めて配置される。そのため、これらの環状コアを用いた零相リアクトルは、図9に示すように、三本の導線を内径側で長手方向(矢印線L方向)に横一列に配置することが一般的である。コアに発生する磁束を相殺させるため、三本の配線は等間隔に配置されることが多い。
従来の零相リアクトルは、寸法上の制約から、偏平状の環状コアの短手方向(図9の矢印線S方向)における、第1〜第3の導線の一方の端部から環状コアの内径面までの距離をa1,b1,c1、第1〜第3の導線の他方の端部から環状コアの内径面までの距離をa2,b2,c2とした場合、a1=b1=c1,a2=b2=c2となるように、同じ距離で配置していた。しかしながら、この場合は、以下のような問題が生じる。
零相リアクトルは、前記のようにそれぞれの導線を通して負荷に流れる主電流により発生するコアの磁束が相殺されなければならない。図7に示すように、コアの端部に配置した導線6aは、コアの上下、及びコアの円弧部分と磁気的に十分に結合し、コアに磁束を発生させるが、図面の右側ではコアと距離が長いために結合が低く、漏れ磁束8が発生する。同様に、右側に配置した導線6bも左右対称に同様の現象が起こる。そのため、導線6aと導線6bのコアとの結合度(コアへ発生させる磁束の大きさ)はほぼ同じとなる。しかしながら、中央に配置された導線6cは、上下のコアとの距離は導線6a,6bと同じであるが、端部の円弧部との距離は比較的に短い。そのため、導線6cのコアとの結合度は、導線6a,6bの結合度を上回ってしまい、その結果、それぞれの導線により発生するコアの磁束が相殺されずらく、零相リアクトルを挿入した際のノイズ低減効果が十分には期待できない。また、磁束を相殺させる以外にも、漏れインダクタンスのバランスを取る必要があるが、やはり、レーストラック形状、矩形状のコアでは難しい。
よって本発明は、小型で、かつコモンモードノイズをより低減できる零相リアクトル、及びこれを用いたインバータ装置を提供することを目的とする。
本発明は、環状コアと、前記環状コアの内部を貫通する第1、第2、第3の導線を有する零相リアクトルであって、前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、偏平状で、かつ、端部よりも中央部の幅が広く、前記第1および第2の導線は、前記端部側に配置され、前記第3の導線は、前記中央部に配置されることを特徴とする。
前記偏平状の環状コアの短手方向における、前記第1、第2、第3の導線の一方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa1,b1,c1、前記第1、第2、第3の導線の他方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa2,b2,c2とした場合、下記式を満足するように、前記第1〜第3の導線が配置されることが好ましい。(a1+a2)=(b1+b2)<(c1+c2)
前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、前記端部の間の少なくとも一部が直線状に形成されている形状とすることができる。例えば、前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、菱形又は2等辺三角形の形状とすることができる。
前記環状コアは、アモルファス金属薄帯またはナノ結晶金属薄帯を巻回して製造したものを用いることができる。
これらの零相リアクトルと、3相インバータと、負荷体を備え、前記第1〜第3の導線は、一方の端部が3相インバータに接続され、他方の端部が負荷体に接続されるインバータ装置を利用することができる。前記負荷体は電動機を用いることができる。
本発明の零相リアクトルは、小型で、かつコモンモードノイズをより低減できる。そのため、より安定した動作をインバータ装置が実現できる。
本発明の零相リアクトルにおける、環状コアの形状と第1〜第3の導線の配置の関係を示す図である。 零相リアクトルを用ずに測定した漏洩電流(コモンモード電流)の測定結果である。 図6に示す従来の零相リアクトルを用いた場合の漏洩電流(コモンモード電流)の測定結果である。 図1に示す本発明の零相リアクトルを用いた場合の漏洩電流(コモンモード電流)の測定結果である。 本発明の零相リアクトルであって、別の環状コアの形状と第1〜第3の導線の配置の関係を示す図である。 従来の零相リアクトルの環状コアの形状と第1〜第3の導線の配置の関係を示す図である。 従来の零相リアクトルにおける、導線6aと環状コア5に発生する磁束の関係を説明するための図である。 インバータ装置の概略を説明するための図である。 従来の零相リアクトルの斜視図である。
本発明の零相リアクトルの1実施形態を図1に示す。本発明は、環状コア5と、前記環状コアの内部を貫通する第1、第2、第3の導線6a,6b,6cを有する零相リアクトルに関するものであって、前記環状コア5は、コアの高さ方向へ見て、偏平状で、かつ、端部よりも中央部の幅が広く、前記第1および第2の導線6a,6bは、前記端部側に配置され、前記第3の導線6cは、前記中央部に配置されることを特徴とするものである。
中央部の幅が広いので、中央部に配置する第3の導線6cと環状コア5の結合を小さくできる。よって、この第3の導線6cと環状コア5の結合度は、端部に配置した第1と第2の導線6a、6bと環状コア5の結合度に近づき、3本の導線により発生するコアの磁束が相殺されやすい。
前記偏平状の環状コアの短手方向における、前記第1〜第3の導線の一方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa1,b1,c1、前記第1〜第3の導線の他方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa2,b2,c2とした場合、次式を満足するように、前記第1〜第3の導線が配置されることが好ましい。(a1+a2)=(b1+b2)<(c1+c2)
なお、偏平状の環状コアの長手方向とは、第1と第3の導線を結んだ方向である。短手方向とは、長手方向の直行方向である。
また、導線と環状コアとの距離は、導線の断面における重心位置を通過し、かつ環状コアの短手方向に延びる線上での距離とする。
好ましくは上記式が、1.2×(a1+a2)=1.2×(b1+b2)<(c1+c2)となる形態が好ましく、さらには、1.5×(a1+a2)=1.5×(b1+b2)<(c1+c2)となる形態が好ましい。
第1〜第3の導線は、断面が矩形状であるものを用いることができる。矩形状とすることで、偏平状の環状コアを用いても、大電流を流すのに十分な断面積を確保でき、電動機等の大出力の負荷体を駆動させるための零相リアクトルとして利用できる。
環状コアは、コアの高さ方向へ見て、端部の間の少なくとも一部が直線状に形成されていることが好ましい。部分的に直線状にすることで、形状的に加工しやすくなる。
また、アモルファス金属薄帯またはナノ結晶金属薄帯を巻回したコアを用いる場合には、直線部分を持つ形状とすることにより、巻回しの応力を緩和でき、特性も向上することができる。また、円弧形状とするよりもコアの体積を減らせるので、小型化や軽量化、原料費の削減等を図ることができる。
環状コアは、コアの高さ方向へ見て、菱形又は2等辺三角形の形状であることが好ましい。偏平状の短手方向の幅の寸法を小さくできるので、零相リアクトルの配置スペースを小さくできる。偏平状の短手方向の最大幅に対し、長手方向の長さは2倍以上、さらには3倍以上とすることができる。
環状コアは、アモルファス金属薄帯またはナノ結晶金属薄帯を巻回したものを用いることができる。これらの金属薄帯は、厚さが40μm以下のものが好ましく、さらには20μm以下のものが好ましい。40μm以下であれば、薄帯を巻き付けても、端部での曲率を十分小さくでき、直線部を長くとりやすい。これにより、巻回しの応力を緩和でき、特性も向上することができる。また、円弧形状とするよりもコアの体積を減らせるので、小型化や軽量化、原料費の削減等を図ることができる。
アモルファス金属薄帯は、組成が、Fe、Si、及びBの総含有量を100原子%としたときに、Feの含有量が78原子%〜83原子%であり、Siの含有量が3原子%〜10原子%であり、Bの含有量が10原子%〜15原子%であり、残部が不純物からなるFe基アモルファス合金を用いることができる。
Feの含有量が78原子%以上であると、合金リボンの飽和磁束密度がより高くなるので、合金リボンを用いて製造される磁心のサイズの増加又は重量の増加がより抑制される。Feの含有量が83原子%以下であると、合金のキュリー点の低下及び結晶化温度の低下がより抑制されるので、磁心の磁気特性の安定性がより向上する。
Fe基アモルファス合金は、更に、合金溶湯の原料となる純鉄等に含まれる元素である、C(炭素)を含んでいてもよい。C(炭素)の含有量は0.5原子%以下とすることが好ましい。C(炭素)の含有量が0.5原子%以下であると、合金リボンの脆化がより抑制される。C(炭素)の含有量としては、0.1原子%〜0.5原子%が好ましい。C(炭素)の含有量が0.1原子%以上であると、合金溶湯及び合金リボンの生産性に優れる。
また、ナノ結晶金属薄帯として、例えば、一般式:(Fe1−aMa)100−x−y−z−α−β−γCuxSiyBzM’αM”βXγ(原子%)(ただし、MはCo及び/又はNiであり、M’はNb,Mo,Ta,Ti,Zr,Hf,V,Cr,Mn及びWからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、M”はA1,白金族元素,Sc,希土類元素,Zn,Sn,Reからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、XはC、Ge、P、Ga、Sb、In、Be、Asからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、XはC,Ge,P,Ga,Sb,In,As,Beからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,y,z,α,β及びγはそれぞれ0≦a≦0.5,0.1≦x≦3,0≦y≦30,0≦z≦25,5≦y+z≦30、0≦α≦20,0≦β≦20及び0≦γ≦20を満たす。)により表される組成の合金のものを使用することができる。
零相リアクトルと、3相インバータと、負荷体を、第1〜第3の導線の一方の端部を3相インバータに接続し、他方の端部を負荷体に接続し、インバータ装置として使用できる。特に3相対称交流用の負荷体を用いるものとして好ましい。負荷体は電動機とすることができる。また、3相インバータと負荷体を中性線で接続してもよい。
以下本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限るものではない。
先ず、図8に示すインバータ装置を用意した。負荷体4として、3相AC200V、出力3.7kWの3相誘導電動機を用いた。インバータ2として、3相AC200V入力、定格出力容量6.6kVAのものを用いた。インバータ2は絶縁ゲートバイポーラトランジスタを使用したIPM(lntelligent Power Module)により基本周波数15kHzのスイッチング動作を行った。また、インバータ2とAC電源1の間にラインノイズフィルタ(図示せず)を挿入した。
まず、零相リアクトルを用いない状態で、コモンモード電流の測定を行った。コモンモード電流の測定は、第1〜第3の導線を束ね、その電流を電流プローブを用いて測定した。図2はその測定結果である。コモンモード電流は最大で0.65Aを超えた。なお、横軸の「E−0.6」は、「10−6」を意味する。
(参考例)
図6に示す形態の従来の零相リアクトル3を、インバータ2と負荷体4の間に挿入し、同様にコモンモード電流の測定を行った。環状コア5は、コアの高さ方向へ見て、レーストラック形状であり、日立金属社製のナノ結晶材料(製品名:ファインメット_FT3)を、厚さ10mmになるまで巻回して製造した。コアの寸法は、長手方向の外形が120mm、内径が100mm、短手方向の外径が33mm、内径が13mmのレーストラック形状とした。リボン幅(コアの高さ)は30mmである。また、導線6a,6b,6cは、断面が3×10mmの矩形状の銅線を用いた。
偏平状の環状コアの短手方向における、第1〜第3の導線の一方の端部から環状コアの内径面までの距離a1,b1,c1は全て5mmである。また、第1〜第3の導線の他方の端部から環状コアの内径面までの距離a2,b2,c2も全て5mmである。
図3は、図6に示す零相リアクトルを用いた場合の、コモンモード電流の測定結果である。コモンモード電流は最大で0.62Aである。
(実施例1)
参考例において、図6の零相リアクトルに替えて、図1に示す本発明の零相リアクトルを用いた。
環状コア5は、日立金属社製のナノ結晶材料(製品名:ファインメットFT3)を厚さが10mmになるまで巻回して製造した。コアは、コアの高さ方向へ見て、略菱形の形状とし、その寸法は、長手方向(紙面横方向)の外形が120mm、内径が100mm、環状コアの短手方向(紙面縦方向)において、中央部の外径幅は43mm、内径幅は23mm、円弧部を含めない菱形の端部での外径幅は33mm、内径幅は13mmである。リボン幅(コアの高さ)は30mmとした。導線6a,6b,6cは図6の零相リアクトルと同じものを用いた。
偏平状の環状コアの短手方向における、第1〜第3の導線の一方の端部から環状コアの内径面までの距離a1,b1,c1は、a1=6mm、b1=6mm、c1=10mmである。また、第1〜第3の導線の他方の端部から環状コアの内径面までの距離a2,b2,c2も、a2=6mm、b2=6mm、c2=10mmである。
図4は、図1に示す零相リアクトルを用いた場合の、コモンモード電流の測定結果である。コモンモード電流の最大値は、参考例で測定された数値よりも小さい値(0.44A)であった。
(実施例2)
実施例1において、図1の零相リアクトルに替えて、図5に示す零相リアクトルを用いた。
環状コア5は、日立金属社製のナノ結晶材料(製品名:ファインメットFT3)を厚さが10mmになるまで巻回して製造した。環状コアは、コアの高さ方向へ見て、略二等辺三角形の形状とし、その寸法は、長手方向の外形が120mm、内径が100mm、短手方向の中央部での外径幅は43mm、内径幅は23mm、端部(端部の円弧部を含めない菱形の端部)の外径幅は33mm、内径幅は13mm、リボン幅(コア高さ)が30mmとした。導線6a,6b,6cは図6のコアと同じものを用いた。
偏平状の環状コアの短手方向における、第1〜第3の導線の一方の端部から環状コアの内径面までの距離a1,b1,c1は、a1=5mm、b1=5mm、c1=10mmである。また、第1〜第3の導線の他方の端部から環状コアの内径面までの距離a2,b2,c2は、a2=7mm、b2=7mm、c2=10mmである。
同様にコモンモード電流の測定を行ったところ、コモンモード電流の最大値は、参考例で測定された数値よりも小さい値であった。
(実施例3)
図5に示す零相リアクトルにおいて、第3の導線6cの位置を変え、それ以外は実施例2と同様にして、コモンモード電流の測定を行った。
偏平状の環状コアの短手方向における、第3の導線の一方の端部から環状コアの内径面までの距離c1を5mmとした。また、第3の導線の他方の端部から環状コアの内径面までの距離c2を15mmとした。
同様にコモンモード電流の測定を行ったところ、コモンモード電流の最大値は、参考例で測定された数値よりも小さい値であった。
(実施例4)
実施例1において、3相インバータと負荷体を、中性線(第4の導体)で接続し、中性線もコア内を貫通させた。中性線は、各導体の位置関係を極力線対称にするために、中央の第3の導体6cの右横に配置して、コアを貫通させた。
同様にコモンモード電流の測定を行ったところ、コモンモード電流の最大値は、参考例で測定された数値よりも小さい値であった。
1:電源、2:インバータ、3:零相リアクトル、4:負荷体、5:環状コア、6a:第1の導線,6b:第2の導線,6c:第3の導線、7:コアの直線部、8:漏れ磁束

Claims (7)

  1. 環状コアと、前記環状コアの内部を貫通する第1、第2、第3の導線を有する零相リアクトルであって、
    前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、偏平状で、かつ、端部よりも中央部の幅が広く、
    前記第1および第2の導線は、前記端部側に配置され、
    前記第3の導線は、前記中央部に配置されることを特徴とする零相リアクトル。
  2. 前記偏平状の環状コアの短手方向における、前記第1、第2、第3の導線の一方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa1,b1,c1、前記第1、第2、第3の導線の他方の端部から前記環状コアの内径面までの距離をa2,b2,c2とした場合、下記式を満足するように、前記第1〜第3の導線が配置されることを特徴とする請求項1の零相リアクトル。
    (a1+a2)=(b1+b2)<(c1+c2)
  3. 前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、前記端部の間の少なくとも一部が直線状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の零相リアクトル。
  4. 前記環状コアは、コアの高さ方向へ見て、菱形又は2等辺三角形の形状であることを特徴とする請求項3に記載の零相リアクトル。
  5. 前記環状コアは、アモルファス金属薄帯またはナノ結晶金属薄帯を巻回したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の零相リアクトル。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の零相リアクトルと、3相インバータと、負荷体を備え、前記第1〜第3の導線は、一方の端部が3相インバータに接続され、他方の端部が負荷体に接続されていることを特徴とするインバータ装置。
  7. 前記負荷体は電動機であることを特徴とする請求項6に記載のインバータ装置。


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