JP2018087514A - ディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械 - Google Patents

ディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造により運転可能な流量範囲を狭めることなく、遠心ターボ機械の効率を向上できるディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械を提供する。
【解決手段】本発明の遠心ターボ機械Eのディフューザ8は、半径方向流路3と、半径方向流路3と周方向に流れを導く吐出流路6を繋ぐ曲がり流路4とで、構成され、曲がり流路4の内周側半径をRとし、半径方向流路3の軸方向流路幅をhとした場合、 0.2≦R/h≦0.5 の関係がある。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械に関する。
従来の遠心圧縮機のディフューザおよび吐出流路は、例えば特許文献1に記載の一般的なものがある。特許文献1に記載の遠心圧縮機は、軸方向の吸込流路と、遠心型羽根車と、半径方向流路および半径方向流路と吐出流路を繋ぐ曲がり流路で構成されたディフューザと、流路外径が一定で円形の周方向流路断面形状を有する吐出流路で構成される。
ただし、特許文献1の図1に示すように、半径方向流路と吐出流路を繋ぐ曲がり流路までディフューザベーンを延伸させた従来技術をディフューザに適用することで、ディフューザでの減速効果を従来よりも大きくしている。これにより、圧縮された流体が吐出流路へ流出する際の流速を従来よりも減速できるため、圧力損失を増加させることがなく高い効率が得られる。
特開2009−264136号公報(段落0024、0025、図1等)
ところで、特許文献1に記載のディフューザおよび吐出流路では、半径方向流路と吐出流路を繋ぐ曲がり流路までディフューザベーンを延伸させることで、ディフューザでの減速効果をより大きくしている。しかし、ディフューザベーンにより減速効果を大きくすると設計流量での効率は向上する。一方、遠心圧縮機を設計流量より小流量側で運転する際に、減速が大きいディフューザ部分で逆流が生じ易くなる。そのため、流れが乱れたり、逆流が生じる旋回失速や、逆流が高じて振動が発生するサージングで制限される設計点流量から小流量にかけての運転可能な流量範囲が狭くなる。
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、簡単な構造により運転可能な流量範囲を狭めることなく、遠心ターボ機械の効率を向上できるディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、第1の本発明の遠心ターボ機械のディフューザは、半径方向流路と、前記半径方向流路と周方向に流れを導く吐出流路を繋ぐ曲がり流路とで構成され、前記曲がり流路の内周側半径をRとし、前記半径方向流路の軸方向流路幅をhとした場合、 0.2≦R/h≦0.5 の関係がある。
第2の本発明の遠心ターボ機械の吐出流路は、半径方向流路と、前記半径方向流路と周方向に流れを導く吐出流路を繋ぐ曲がり流路とで構成され、前記半径方向流路の出口端部の旋回流れ流速をVdifとし、前記吐出流路の周方向断面積が最大となる部分における周方向流速をVdとした場合、1.1≦Vdif/Vd≦2.0 の関係となるように前記吐出流路の周方向流路が形成されている。
第3の本発明の遠心ターボ機械は、第1の本発明のディフューザと、羽根車とを具備している。
第4の本発明の遠心ターボ機械は第2の本発明の吐出流路と、羽根車とを具備している。
本発明によれば、簡単な構造により運転可能な流量範囲を狭めることなく、遠心ターボ機械の効率を向上できるディフューザ、吐出流路、および遠心ターボ機械を提供できる。
本発明の実施形態1に係る遠心圧縮機のディフューザおよび吐出流路を備えた単段遠心圧縮機の流路形状を示す断面図。 ディフューザの下流の周方向に流れを導く吐出流路を示す模式図。 (a)は実施形態1に係るディフューザを従来例に係るディフューザと比較して示すディフューザ部の断面図、(b)は実施形態1に係るディフューザを従来例のディフューザと比較して示すディフューザの流路長さと断面積比の相関図の全体、(c)は(b)のディフューザの流路長さと断面積比の相関図の半径方向流路の後半部から下流側のみを示す図。 吐出流路における圧力損失の内訳を示すグラフ。 比較例に係るR/h=1.18の構成のディフューザと比較例に係るVdif/Vd=2.11の流路断面積が比較的大きい周方向流路で構成される吐出流路を備えた単段遠心圧縮機の流路形状を示す断面図。 実施形態1、実施形態2に係るディフューザおよび吐出流路を採用した場合の損失係数と、比較例の吐出流路の損失係数を質量流量に対してシミュレーションした結果を示す図。 実施形態1、実施形態2に係るディフューザおよび吐出流路を採用した場合の効率と、比較例の遠心圧縮機の効率を質量流量に対してシミュレーションした結果を示す図。 本発明の実施形態2に係るディフューザおよび吐出流路を備えた単段遠心圧縮機の流路形状を示す断面図。
本発明は、作動流体を圧縮する遠心圧縮機などの遠心ターボ機械に係り、特にそのディフューザおよび吐出流路に関する。
以下、本発明を実施するための形態について2つの実施形態を例示して詳細に説明する。なお、例示する2つの実施形態1、2は単段遠心圧縮機を例に挙げて説明するが、多段の場合や、類似構造を有するその他の遠心型流体機械にも本発明は適用可能である。
<<実施形態1>>
本発明の実施形態1に係る遠心圧縮機のディフューザおよび吐出流路について、図1および図3を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施形態1に係る遠心圧縮機のディフューザ8および吐出流路6を備えた単段遠心圧縮機Eの流路形状を示す断面図である。
図2は、実施形態1のディフューザ8の下流の周方向に流れを導く吐出流路6を示す模式図である。
実施形態1の単段遠心圧縮機Eは、羽根1aが複数周状に形成された羽根車1が回転中心C1周りに回転自在に設けられている。羽根車1の中央には、作動流体101を単段遠心圧縮機E(以下、遠心圧縮機Eと称す)の内部に吸込む吸込み口1sが設けられている。羽根車1の外周部には、圧縮された作動流体101の動圧を静圧に変換するためのディフューザ8が設けられている。ディフューザ8は、上流から半径方向流路3、曲がり流路4および円筒流路5の順に構成される。ディフューザ8は、上流の流路より流路が狭く形成されている。
図2に示すように、ディフューザ8の下流の吐出流路6には、周方向に流れを導く周方向流路9が円周状に上流から下流にいくに従って断面積が拡大して形成されている。周方向流路9の出口端部9oには、直線状の直管流路10が接続されている。直管流路10は、直線状に上流から下流にいくに従って断面積が拡大して形成されている。直管流路10の出口は、圧縮機出口端部10oとなる。
<遠心圧縮機Eの動作>
遠心圧縮機Eは、図1に示すように、羽根車1が回転中心C1周りに回転することで、圧縮機外部から中央付近の吸込み口1sを介して作動流体101が吸込まれる(図1の矢印α0)。吸込まれた作動流体101は、回転する羽根車1の羽根1aにより遠心力で回転中心C1から外方に送られ圧縮される。
圧縮された作動流体101は、図1の矢印α1に示すように、羽根車1の外周外方向に旋回流れとして放出される。放出された作動流体101は、半径方向流路3、曲がり流路4、円筒流路5をもつディフューザ8の流路を介して、図2に示す周方向流路9を有する吐出流路6に排出される。吐出流路6に送られた作動流体101は、周方向流路9、直管流路10を流れて(図2の矢印α2)、遠心圧縮機E(圧縮機出口端部10o)に接続される配管h1に排出される(図2の矢印α3)。
ディフューザ8は、羽根車1の外周外方向に放出された作動流体101の流速を、減速させる効果を有している。ここで、遠心圧縮機Eの運転可能な流量範囲よりも効率を重視する場合は、放出された作動流体101の旋回流れ方向に沿って複数のディフューザベーン2(図1参照)が設けられる。複数のディフューザベーン2間に作動流体101が通過する流路を形成することにより、減速効果を増大させる。
逆に、遠心圧縮機Eの効率よりも運転可能な流量範囲の広さを重視する場合などは、ディフューザベーン2は設けない場合もある。
なお、実施形態1は、ディフューザベーン2の有無に関わらず、運転可能な流量範囲を狭くすることなく、遠心圧縮機Eの効率を向上できる。例えば、特許文献1に記載の遠心圧縮機のように、従来例のディフューザベーンの後縁部を曲がり流路まで延伸させたディフューザをもつ遠心圧縮機に、実施形態1(本発明)を適用できる。この場合も、運転可能な流量範囲を狭くすることなく、遠心圧縮機Eの効率を向上できる効果を得られる。つまり、流量範囲についても、効率についても良好な効果を得られる。
実施形態1の特徴と効果について、従来の遠心圧縮機と比較するため、図5に示す比較例(従来技術)の半径方向流路出口端103oより内径側に後縁部を有するディフューザベーン102を設けたディフューザ108で構成された遠心圧縮機9Eを用いる。
<ディフューザ8の曲がり流路4の内周側半径Rと半径方向流路3の軸方向流路幅hとの関係>
図1に示すディフューザ8において、曲がり流路4の内周側(曲率)半径Rを半径方向流路3の軸方向流路幅hで除した値であるR/hが0.2以上0.5以下(0.2≦R/≦h0.5)となるように構成することが望ましい。ここで、ディフューザ8の流路の最大外径Dは変わらないとする。最大外径Dが変わると、遠心圧縮機Eの大きさが変わり、性能評価が困難になるからである。
R/hが0.5より大きい場合には、Vdifの減速とディフューザ8の流路全長の短縮が十分でなくなるために、減速と流路全長の短縮の両者の相乗効果で得られる圧力損失の低減は小さなものになる。
一方、R/hが0.2未満と小さい場合には、曲がり流路4の内周側半径Rが半径方向流路3の軸方向流路幅hに対して相対的に小さい。そのため、曲がり流路4において流れ方向が径方向の半径方向流路3から軸方向の円筒流路5に転向する際に、Rが小さ過ぎるために内周側で流れが剥離し易くなり、圧力損失が増加することが懸念される。従って、R/hが0.2以上0.5以下(0.2≦R/h≦0.5)となるようにディフューザ8を構成することが望ましい。
0.2≦R/≦h0.5とした場合の効果について図3を用いて説明する。
図3(a)は実施形態1に係るディフューザ8を比較例のディフューザ108(図5)と比較して示すディフューザの断面図である。図3(b)は実施形態1のディフューザ8を比較例のディフューザ108と比較して示すディフューザ8、108の流路長さと断面積比の相関図の全体である。図3(c)は図3(b)のディフューザ8、108の流路長さと断面積比の相関図の半径方向流路3、103の後半部から下流側のみを示す図である。
図3(a)に示す半径方向流路3と曲がり流路4とで構成されたディフューザ8の断面図は、R/h=1.18(0.2≦R/h≦0.5の範囲外)の比較例に係る構成のディフューザ108と、0.2≦R/h≦0.5の関係を満足するR/h=0.36の実施形態1に係るディフューザ8を比較して示している。なお、上記したように、実施形態1と比較例の流路最大外径Dは同一寸法である。
図3(b)の横軸は、(実施形態1、比較例の流路中央部における半径方向流路入口端3i、103iからの距離)/(比較例の流路中央部における半径方向流路入口端103iから曲がり流路出口端104oまでの距離)、つまり(実施形態1の半径方向流路3と曲がり流路4の長さ)と(比較例の半径方向流路103と曲がり流路104の長さ)とを比較する。図3(b)の縦軸は、(実施形態1、比較例の流路距離の流路断面積)/(実施形態1、比較例の曲がり流路の出口端4o、104oの流路断面積)をとっている。
図3(b)は、図3(a)に示す実施形態1の半径方向流路入口端3iから曲がり流路出口端4oまでの流路距離と比較例の半径方向流路入口端103iから曲がり流路出口端104oまでの流路距離との比較を行い、各流路距離での流路断面積の比較を行っている。
図3(c)の横軸は、(実施形態1と比較例の流路中央部の半径方向流路入口端3i、103iからの距離)/(比較例の流路中央部の半径方向流路入口端103iから曲がり流路出口端104oまでの距離)をとって、実施形態1と比較例の半径方向流路3、103および曲がり流路4、104の流路長さを比較している。図3(c)の縦軸は、(実施形態1、比較例の半径方向流路入口端3i、103iから流路距離の流路断面積)/(実施形態1、比較例の曲がり流路出口端4o、104oの断面積)をとっている
図3(c)は、比較例と実施形態1の半径方向流路入口端3i、103i(図3(a)参照)から曲がり流路出口端4o、104oまでの流路距離の後半部分の図3(b)での比較を行っている。すなわち、図3(c)は図3(b)の流路の後半部分の拡大図である。
図3(b)および図3(c)の実施形態1、比較例のディフューザ8、108の流路長さと断面積比の相関図は、実施形態1と比較例とを比較して示している。
図3(c)に示すように、実施形態1の半径方向流路出口端3oにおける流路断面積と、比較例の半径方向流路出口端103oにおける流路断面積とでは、約0.92と約0.84であり、実施形態1の方が比較例よりも相対的に約9%大きくなっている。従って、実施形態1は比較例よりもディフューザ8の半径方向流路3での断面積拡大率を増加させている。
ここで、流量が一定で密度が同一の場合、A1×V1=A2×V2 の関係がある。A1、A2は流路の断面積であり、V1、V2はそれぞれの断面積A1、A2での流速である。
そのため、曲がり流路4に流入する際の作動流体101の旋回流れ流速Vdifは、実施形態1の方が従来技術よりも小さくなる。
Vdifが小さいということは、流速の二乗に比例する下記(1)式で表される摩擦損失も小さくなり、作動流体101が曲がり流路4を通過する際に生じる摩擦損失に起因する圧力損失は、実施形態1の方が従来技術よりも小さくなる。
摩擦損失に起因する圧力損失=1/2・(τ・ρ・v・d/Δl) (1)
ここで、τは摩擦係数、ρは入口密度、vは流速、dは流路内径、Δlは流路長さである。
図3(b)および図3(c)のディフューザ8、108の流路長さと断面積比の相関図は、従来技術と実施形態1を比較して示している。
図3(c)に示すように、流路中央部における半径方向流路入口端3i、103iから曲がり流路出口端4o、104oまでの距離において、実施形態1の方が従来技術よりも相対的に約7%短くなっていることが分る。
従って、実施形態1は従来技術よりも半径方向流路3と前記曲がり流路4で構成されたディフューザ8の流路全長を短縮しているので、作動流体101がディフューザ8を通過する際に生じる摩擦損失に起因する圧力損失は、(1)式に示すように、流路全長に比例して実施形態1の方が比較例よりも小さくなる。
<半径方向流路出口端部3oにおける旋回流れ流速Vdifと吐出流路6の周方向断面積が最大となる部分9oの周方向断面平均流速Vd>
遠心圧縮機Eでは、ディフューザ8と同時に、ディフューザ8の半径方向流路出口端部3oにおける旋回流れ流速Vdifを、吐出流路6の周方向断面積が最大となる部分9oにおける体積流量を周方向断面積(部分9oの断面積)で除して求めた周方向断面平均流速(周方向流速)Vdで除した値のVdif/Vdが1.1以上2.0以下となるように、吐出流路6の周方向流路断面形状を形成している。
ここで、吐出流路6の周方向断面積が最大となる部分9oとは、周方向に流れを導く吐出流路6において周方向流路9と直管流路10との接続部分で流路断面積が他の周方向流路9の流路断面積より大きい部分をいう。
圧力損失を小さくするためには、周方向に流れを導く吐出流路6の周方向流路9の形状は円形断面が好ましい。
また、図2に示す吐出流路6において周方向流路9と直管流路5(図1参照)との接続部分9iでの流路断面積が小さい部分から、流路断面積が大きい部分9oまでの間の周方向流路部分(9i〜9o)は、流路断面積が周方向流路長さに比例や2次関数などの相関をもって漸増するように形成すればよい。
また、周方向流路9と直管流路5との接続部分9iでの流路断面積が小さい部分からの周方向流路長さ(9i〜)が、周方向流路9と直管流路5との接続部分9iで流路断面積が小さい部分から大きい部分9oまでの間の周方向流路長さ(9i〜9o)に対して0〜15%までの間は、例えば周方向流路9と直管流路10との接続部分での流路断面積が大きい部分9oの流路断面積の1/4の面積で同一の流路断面積を有するように吐出流路6の周方向流路形状を形成してもよい。
図4は、吐出流路6における圧力損失の内訳を示すグラフである。図4の横軸に吐出流路6における(質量流量)/(設計点の質量流量)をとり、図4の縦軸に吐出流路6の圧力損失をとっている。
吐出流路6における損失には、摩擦損失と減速損失とがある。図4の一点鎖線で示す摩擦損失は、吐出流路6における質量流量が大きくなるに従って増加する傾向をもつ。一方、図4の破線で示す減速損失は、吐出流路6における質量流量が大きくなるに従って減少する傾向をもつ。
吐出流路6における損失は、摩擦損失と減速損失との和で表される。そのため、当該和を最も小さくすると吐出流路6の圧力損失が最小になる。換言すれば、効率が最大となる。
上述の関係を用いて、Vdif/Vdの値に関して評価する。図4の摩擦損失と減速損失の関係から下記のように評価される。
Vdif/Vdが1.1未満と小さい場合には、Vdif からVdの減速が十分でないために、減速損失は減少するものの、Vdの2乗に比例する吐出流路6の周方向流路面で発生する摩擦損失が増加して、吐出流路6で発生する圧力損失が大きくなる。
これに対して、Vdif/Vdが2.0より大きい場合には、半径方向流路出口端3oから吐出流路6の周方向流路9の間におけるVdif からVdの減速が大き過ぎるために、摩擦損失は減少するものの、流れの運動エネルギの急減に伴う減速損失が増大して、結果として圧力損失が大きくなる。従って、Vdif/Vdが1.1以上2.0以下(1.1≦Vdif/Vd≦2.0)となるように、吐出流路6の周方向流路9の断面形状を形成することが、圧力損失を抑えるために適している。
次に、実施形態1に係る遠心圧縮機Eの従来例に係る遠心圧縮機9Eに対する効果について、図5、図6、および図7を参照しつつ説明する。
図5は比較例(従来例)に係るR/h=1.18(0.2≦R/h≦0.5の範囲外)の構成のディフューザと比較例に係るVdif/Vd=2.11(1.1≦Vdif/Vd≦2.0の範囲外)の流路断面積が比較的大きい周方向流路で構成される吐出流路106を備えた単段遠心圧縮機9Eの流路形状を示す断面図である。図5に示す単段遠心圧縮機9Eは図6および図7に示す比較例に相当する。
図6は実施形態1、後記の実施形態2に係るディフューザ8(図1参照)、28(図8参照)および吐出流路6、26を採用した場合の損失係数と、比較例(図5参照)の吐出流路106の損失係数を質量流量に対してシミュレーションした結果を示す図である。
図7は実施形態1、後記の実施形態2に係るディフューザ8、28および吐出流路6、26を採用した場合の効率と、比較例の遠心圧縮機9Eの効率を質量流量に対してシミュレーションした結果を示す図である。
ここでは、実施形態1の望ましい0.2≦R/h≦0.5を満たすR/h=0.36の構成のディフューザ8と、望ましい1.1≦Vdif/Vd≦2.0を満たすVdif/Vd=1.19の流路断面積の好適な周方向流路9で構成される吐出流路6を備えた単段遠心圧縮機E(図6の実線)と比較例の遠心圧縮機9E(図6の破線)との比較に着目して説明する。
図6の縦軸である吐出流路6、106の損失係数は、曲がり流路出口端4o、104oから吐出流路6の出口端6o(図2参照)までの全圧差を曲がり流路出口端4o(図1参照)、104o(図5参照)における動圧で除した値である。
図6において、設計点の質量流量における吐出流路6、106の損失係数は、実施形態1が比較例よりも相対的に38%小さく、設計点の質量流量に対して質量流量割合80〜120%の全範囲で実施形態1が比較例よりも小さい。これは、実施形態1のVdif/Vdを比較例(従来技術)の2.11から、好適な1.19に変更したことにより減速を抑え、吐出流路6の周方向流路9における運動エネルギの急減に伴う減速損失が小さくなった(図4参照)ためと考えられる。
図7において、設計点の質量流量における効率は、実施形態1(図7の実線)が比較例(図7の破線)よりも1.5%向上している。また、設計点との質量流量割合80〜120%の全範囲で効率が実施形態1が比較例よりも向上している。これは、R/hを比較例の1.18から、好適な0.36(0.2≦R/h≦0.5の範囲内)に変更したことによりディフューザ8の流路長さが、Rを小さくすることで約7%短縮した(図3(c)参照)のに加えて、Vdifも約7%減速してディフューザ8の摩擦損失に伴う圧力損失が減少し、図6に示した実施形態1の吐出流路6の損失係数が従来技術よりも相対的に38%小さくなったためと考えられる。
実施形態1によれば、1.1≦Vdif/Vd≦2.0を満たすVdif/Vd=1.19の流路断面積の周方向流路9で構成される吐出流路6を備える。そのため、吐出流路6の損失係数が設計点で比較例よりも相対的に38%小さく、設計点の質量流量に対して質量流量割合80〜120%の全範囲で比較例よりも小さい。
加えて、0.2≦R/h≦0.5を満たすR/h=0.36をもつ。そのため、ディフューザ8の流路の最大外径Dを比較例と同一とした場合、Rが小さくディフューザ8の流路長さが、約7%短縮(図3(c)参照)する。また、Vdifも約7%減速して摩擦損失に伴う圧力損失が減少し、効率が比較例よりも向上する。
ディフューザベーン2の下流側に設けられる曲がり流路4が、R/hが0.2以上0.5以下となるように形成されている。そのため、ディフューザ8の最大外径Dを増加させることなく、半径方向流路3における断面積拡大率を増加させるとともに、半径方向流路3と曲がり流路4で構成されたディフューザ8の流路全長を短縮することができる。
従って、断面積拡大率の増加によりディフューザ8の減速効果を適切に大きくしつつも、ディフューザ8の圧力損失を小さくできる。
以上より、0.2≦R/h≦0.5または/および1.1≦Vdif/Vd≦2.0を満たす簡単な構造により運転可能な流量範囲を狭くすることなく、効率を向上できる遠心型ターボ機械を得られる。
<<実施形態2>>
図8は本発明の実施形態2に係るディフューザ28および吐出流路26を備えた単段遠心圧縮機2Eの流路形状を示す断面図である。
本発明の実施形態2に係る遠心圧縮機2Eのディフューザ28および吐出流路26について、図8を参照しつつ、以下説明する。
実施形態2に係る遠心圧縮機2Eは、基本的な構成は実施形態1と同様であるが、ディフューザ28における曲がり流路24の内周側半径Rが半径方向流路23の軸方向流路幅hで除した値であるR/hが、0.2≦R/h≦0.5を満足しない0.5より大きいディフューザ28で構成されている点のみが異なる。
その他の構成は、同様であるから同様な構成要素には、同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
実施形態2に係る遠心圧縮機2E(図8参照)の比較例に係る遠心圧縮機9E(図5参照)に対する効果について、比較例の図5と、損失係数を質量流量に対してシミュレーションした結果の図6、および遠心圧縮機2E、9Eの効率を質量流量に対してシミュレーションした結果を示す図7を参照しつつ以下に説明する。
実施形態2に係るR/h=1.18(0.2≦R/h≦0.5の範囲外)の構成のディフューザ28とVdif/Vd=1.27の流路断面積が最適な周方向流路9で構成される吐出流路6を備えた単段遠心圧縮機2Eと、比較例との比較に着目して説明する。
図6において、設計点の質量流量における吐出流路の損失係数は、実施形態2(図6の一点鎖線)が比較例(図6の破線)よりも相対的に22%小さく、かつ設計点の質量に対して質量流量割合80〜120%の全範囲で実施形態2が比較例よりも小さくなっている。これは、実施形態2のVdif/Vdを比較例の2.11から、好適な1.1≦Vdif/Vd≦2.0を満足する1.27に変更したことにより吐出流路6の周方向流路9(図2参照)における運動エネルギの急減に伴う減速損失が小さくなったためと考えられる。
図7において、設計点の質量流量における効率は、実施形態2(図7の一点鎖線)が比較例(図7の破線)よりも0.9%向上しており、設計点の質量に対して質量流量割合80〜120%の全範囲で効率が比較例よりも実施形態2で向上している。
実施形態2と比較例との違いは、実施形態2は、1.1≦Vdif/Vd≦2.0の範囲内のVdif/Vd=1.27の流路断面積が好適な周方向流路9で構成される吐出流路6を採用しているのに対して、比較例は、1.1≦Vdif/Vd≦2.0の範囲外のVdif/Vd=2.11の流路断面積が比較的大きい周方向流路で構成される吐出流路106(図5参照)を採用している点のみである。従って、0.9%の効率向上は図6に示した実施形態2の吐出流路26の損失係数が比較例よりも相対的に22%小さくなったためと考えられる。
実施形態2によれば、1.1≦Vdif/Vd≦2.0の範囲内のVdif/Vd=1.27としたので、吐出流路6の損失係数が比較例よりも22%向上し、設計点の質量に対して質量流量割合80〜120%の全範囲で効率が比較例よりも向上する。
従って、1.1≦Vdif/Vd≦2.0を満足する簡単な構造により運転可能な流量範囲を狭くすることなく、効率を向上できる単段遠心圧縮機(遠心型ターボ機械)2Eを得られる。
なお、前記の実施形態1、2は、本発明の一例を示したものであり、特許請求の範囲内で、様々な具体的形態、変形形態が可能である。
本発明の活用例として、遠心ブロワ(送風機)や遠心圧縮機などに代表される遠心ターボ機械に適用できる。なお、多段の遠心ターボ機械は、最後段に本発明を適用すればよい。
1 羽根車
2 ディフューザベーン
3、23 半径方向流路
3i 半径方向流路入口端
3o 半径方向流路出口端
4 曲がり流路
4o 曲がり流路出口端
5 円筒流路
6、26 吐出流路
8、28 ディフューザ
9 周方向流路
9o 吐出流路の周方向断面積が最大となる部分
101 作動流体
E、2E 遠心圧縮機(遠心ターボ機械)
h 半径方向流路の軸方向流路幅
R 曲がり流路の内周側曲率半径(内周側半径)
Vd 吐出流路の周方向断面積が最大となる部分における体積流量を周方向断面積で除する一次元計算で求めた周方向断面平均流速(吐出流路の周方向断面積が最大となる部分における周方向断面平均流速)
Vdif 半径方向流路の出口端部の旋回流れ流速

Claims (5)

  1. 半径方向流路と、前記半径方向流路と周方向に流れを導く吐出流路を繋ぐ曲がり流路とで、構成され、
    前記曲がり流路の内周側半径をRとし、前記半径方向流路の軸方向流路幅をhとした場合、
    0.2≦R/h≦0.5
    の関係がある
    ことを特徴とする遠心ターボ機械のディフューザ。
  2. 半径方向流路と、前記半径方向流路と周方向に流れを導く吐出流路を繋ぐ曲がり流路とで、構成され、
    前記半径方向流路の出口端部の旋回流れ流速をVdifとし、前記吐出流路の周方向断面積が最大となる部分における周方向流速をVdとした場合、
    1.1≦Vdif/Vd≦2.0
    の関係となるように前記吐出流路の周方向流路が形成されている
    ことを特徴とする遠心ターボ機械の吐出流路。
  3. 前記半径方向流路の出口端部の旋回流れ流速をVdifとし、前記吐出流路の周方向断面積が最大となる部分における周方向流速をVdとした場合、
    1.1≦Vdif/Vd≦2.0
    の関係となるように前記吐出流路の周方向流路が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠心ターボ機械のディフューザ。
  4. 前記ディフューザを具備することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の遠心ターボ機械。
  5. 前記吐出流路を具備することを特徴とする請求項2に記載の遠心ターボ機械。
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