JP2018085719A - 原子時計システム - Google Patents

原子時計システム Download PDF

Info

Publication number
JP2018085719A
JP2018085719A JP2017196852A JP2017196852A JP2018085719A JP 2018085719 A JP2018085719 A JP 2018085719A JP 2017196852 A JP2017196852 A JP 2017196852A JP 2017196852 A JP2017196852 A JP 2017196852A JP 2018085719 A JP2018085719 A JP 2018085719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkali metal
frequency
optical
opt
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017196852A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6495409B2 (ja
Inventor
エス.ラーセン マイケル
Michael S Larsen
エス.ラーセン マイケル
ジー.ウォーカー サド
G Walker Thad
ジー.ウォーカー サド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Northrop Grumman Systems Corp
Original Assignee
Northrop Grumman Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Northrop Grumman Systems Corp filed Critical Northrop Grumman Systems Corp
Publication of JP2018085719A publication Critical patent/JP2018085719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6495409B2 publication Critical patent/JP6495409B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G04HOROLOGY
    • G04FTIME-INTERVAL MEASURING
    • G04F5/00Apparatus for producing preselected time intervals for use as timing standards
    • G04F5/14Apparatus for producing preselected time intervals for use as timing standards using atomic clocks
    • G04F5/145Apparatus for producing preselected time intervals for use as timing standards using atomic clocks using Coherent Population Trapping
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H3/00Production or acceleration of neutral particle beams, e.g. molecular or atomic beams
    • H05H3/02Molecular or atomic beam generation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Ecology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】改良された原子時計システムを提供する。
【解決手段】原子時計システムは、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉する磁気光学トラップ(MOT)システムを含む。このシステムは、第1の周波数を有する第1の光ビームと、第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するインテロゲーションシステムも含む。インテロゲーションシステムは、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、セルを通過する光差分ビームの方向を周期的に交互に切替える方向制御器を含む。このシステムは、一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節する発振器システムも含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、概してタイミングシステムに関し、具体的には原子時計システムに関する。
原子時計は、航空宇宙用途での使用向けなどの非常に正確で安定した周波数基準として実施され得る。一例として、原子時計は、バイスタティックレーダシステム、全地球的航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite system)、並びに衛星システムなどの他のナビゲーション及び測位システムで使用することができる。原子時計は、携帯電話システムなどの通信システムで使用することもできる。幾つかの冷却原子源は、磁気光学トラップ(MOT:magneto−optical trap)を含み得る。MOTは、原子捕捉領域でセシウム(Cs)又はルビジウム(Rb)などのアルカリ金属原子を捕捉することにより機能し、名目上球状の空間領域に原子を閉じ込めるように構成され得る。一例として、原子時計は、光インテロゲーションに応答して2つの状態間を遷移することができるアルカリ金属原子を捕捉する冷却原子源を利用して、光ビームの周波数監視を提供することができる。従って、冷却原子は、同じ性能のために遥かにより多くの空間を占有するより典型的なホットアトムビームシステムに取って代わる周波数基準として実施され得る。
一実施形態は、原子時計システムを含む。このシステムは、一連のクロック計測サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉する磁気光学トラップ(MOT)システムを含む。このシステムは、第1の周波数を有する第1の光ビームと、第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するインテロゲーションシステムも含む。インテロゲーションシステムは、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、セルを通過する光差分ビームの方向を周期的に交互に切替える方向制御器を含む。このシステムは、一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節する発振器システムも含む。
別の実施形態は、原子時計システムの局部発振器を安定化させるための方法を含む。この方法は、冷却原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のクロック計測サイクルの各々の捕捉段階中に、捕捉磁場及び捕捉光ビームに応答してMOTシステムに関連したセル内のアルカリ金属原子を捕捉するステップを含む。この方法は、第1の周波数を有する第1の光ビームと、第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するステップも含む。この方法は、第1及び第2の光ビームの相対的円偏光に基づいて、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、セルを通過する光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えるステップも含む。この方法は、一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答を監視するステップも含む。この方法は、ベースライン光応答に対する、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節するステップを更に含む。
別の実施形態は、原子時計システムを含む。このシステムは、冷却原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のクロック計測サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉するように構成されたMOTシステムを含む。このシステムは、第1の周波数を有する第1の光ビームと、第1の周波数と異なる第2の周波数を有し、且つ可変相対強度比を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するように構成されたインテロゲーションシステムも含み、この光差分ビームは、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態へのアルカリ金属原子の集団の最大励起に対応するピークに関連した周波数の共振外れである周波数を有する。インテロゲーションシステムは、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中にセルを通過する光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えて、アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する均一クロック磁場の存在下で第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態へのアルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するように構成された方向制御器を含む。このシステムは、一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、ベースライン光応答に対する、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節するように構成された発振器システムも含む。
原子時計システムの一例を示す。 原子時計システムの別の例を示す。 インテロゲーションシステムの一例を示す。 インテロゲーションシステムの別の例を示す。 アルカリ金属励起及びコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT:Coherent Population Trapping)のグラフの一例を示す。 アルカリ金属励起及びCPTのグラフの別の例を示す。 タイミング図の一例を示す。 原子時計システムの局部発振器を安定化させるための方法の一例を示す。
本発明は、概してタイミングシステムに関し、具体的には原子時計システムに関する。原子時計システムは、安定した周波数基準を供給する、水晶発振器などの局部発振器の周波数を調整するように実施することができ、それによって局部発振器の安定性及び精度を向上させる。例えば、原子時計システムは、一連のCPTベースのインテロゲーションサイクルを実施してアルカリ金属原子の集団の2つの状態間の遷移エネルギーを測定し、異なる周波数及び円偏光の第1の光ビーム及び第2の光ビームを含む共線形ビームとして供給される差分光ビームの差分周波数に基づいて、安定した周波数基準を得ることができる。原子時計システムは、捕捉磁場及び捕捉光ビームの集合に応答してアルカリ金属原子を捕捉(例えば、冷却トラップ)するように構成された磁気光学トラップ(MOT)システムを含み得る。一例として、各クロック計測サイクルの捕捉段階中、MOTシステムは、循環する遷移(即ち、F=2、m=2→F’=3、mF’=3、以降では<2、2>−<3’、3>と記す)においてアルカリ金属原子を励起状態(例えば、ルビジウム87の場合、F’=3の超微細構造)に繰り返し励起して、冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給することができる。アルカリ金属原子を捕捉して冷却アルカリ原子源及びベースライン光応答を供給すると、MOTシステムは、光捕捉ビーム及び捕捉磁場の印加を停止して、インテロゲーションのためのアルカリ金属原子を準備することができる。
原子時計システムは、インテロゲーションシステムを含むこともできる。インテロゲーションシステムは、第1の光ビームを供給する第1のレーザと、第2の光ビームを供給する第2のレーザとを含み得、これらの光ビームの各々は、異なる周波数と、互いに対して反対の円偏光とを有し、その結果、第1及び第2の光ビームは差分光ビームにおいて反対方向に回転する。また、インテロゲーションシステムは、アルカリ金属原子が収容されているMOTシステムのセルを通過するように供給される、差分周波数を有する共線形ビームとして供給される第1及び第2の光ビームに対応する差分光ビームを印加するように構成された方向制御器と、光学系とを含む。従って、差分光ビームは、状態検出段階が後に続くアルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動して、差分光ビームの差分周波数に基づいてアルカリ金属原子の光応答を取得することができる。別の例として、アルカリ金属原子のインテロゲーションは、アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に関連した均一クロック磁場で提供され得、その結果、アルカリ金属原子のCPTインテロゲーションは、外部磁場に実質的に反応しないような方式で第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態になる。一例として、アルカリ金属原子は、ルビジウム87原子であってもよく、その結果、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への(即ち、F=0、m=−1→F’=2、mF’=1、以降では<1、−1>−<2、1>と記す)ルビジウム原子のCPTインテロゲーションが磁場の変動に最小の依存性を有するように、均一クロック磁場は約3.23ガウスの大きさを有し得る。
一例として、アルカリ金属原子の光応答を複数のクロック計測サイクルにわたって取得して、安定した周波数基準を決定することができる。例えば、差分周波数は、アルカリ金属原子の集団の実質的な最大CPTに関連した共振周波数から実質的に共振外れで供給され得る。共振外れ周波数は、交互のクロック計測サイクル又はクロック計測サイクルの疑似ランダムシーケンスなどにおいて、1つのクロック計測サイクルから次のサイクルで切替えることができる。結果として、共振周波数に対する+Δ周波数及び−Δ周波数の各々におけるアルカリ金属原子の共振外れ周波数CPTインテロゲーションの光応答間の差分により、自然の原子の共振周波数と比較した局部発振器の誤差シフトを決定することができる。結果として、誤差は、局部発振器への調整量として適用することができる。一例として、局部発振器は、第1及び第2の光ビームを供給するレーザ間の差分周波数を安定化させるように構成され得、その結果、局部発振器の中心周波数への調節は、第1の光ビームと第2の光ビームとの間の差分周波数のフィードバック補正をもたらすことができる。
各クロック計測サイクルのCPTインテロゲーション段階中、差分光ビームは、(例えば、円偏光の第1のペアでの)第1のシーケンスで第1の方向に、また(例えば、円偏光の第2のペアでの)第2のシーケンスで第1の方向とは反対の第2の方向に供給され得、スイッチングシステムが第1のシーケンスと第2のシーケンスとの間で交互に切替わる。例えば、このスイッチングシステムは、CPTインテロゲーション段階中に、第1のシーケンスと第2のシーケンスとの間で数百回〜数千回にわたり交互に切替わることができる。結果として、アルカリ金属原子の励起は、急速に方向を交互に切替えるような方式でもたらされ得る。従って、差分周波数に対するドップラーシフトがアルカリ金属原子の集団の励起において実質的に緩和され得る。従って、アルカリ金属原子の光応答は、差分周波数に対して非常に正確であることが可能であるため、この差分周波数を、局部発振器の周波数を調節するための高精度周波数基準とすることができる。
図1は、原子時計システム10の一例を示す。原子時計システム10は、航空宇宙飛行体の慣性航行システム(INS:inertial navigation system)など、高度に安定した周波数基準を必要とする様々な用途のうちの任意のものにおいて実施され得る。本明細書でより詳細に説明するように、原子時計システム10は、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルに基づいて、発振器システム14内の局部発振器12の周波数を調節するように構成され得る。
原子時計システム10は、アルカリ金属原子18を捕捉(例えば、冷却トラップ)するように構成された光捕捉システム16を含む。一例として、光捕捉システム16は、磁気光学トラップ(MOT)システムとして構成することができる。例えば、アルカリ金属原子18はルビジウム87であり得るが、ルビジウム87に限定されず、代わりに異なるアルカリ金属(例えば、セシウム133)に対応することができる。一例として、光捕捉システム16は、アルカリ金属原子18が光捕捉システム16内で捕捉され、次いで光捕捉ビームの印加並びに捕捉磁場の印加及び除去に応答して、「光モラセス」内で更に冷却されるように、アルカリ金属原子18を閉じ込めるセルを含む。例えば、一連のクロック計測サイクルの各々が捕捉段階を含むことができ、その捕捉段階中にアルカリ金属原子18は光捕捉システム16によって捕捉され得る。一例として、捕捉段階中、実質的に全てのアルカリ金属原子18が基底状態(例えば、ルビジウム87の場合、51/2の微細構造におけるF=2の超微細構造)から励起状態(例えば、ルビジウム87の場合、53/2の微細構造におけるF’=3の超微細構造)へ遷移し、次いで、循環遷移において各サイクルで蛍光光子を放射しながら基底状態に戻ることができる。これに応答して、アルカリ金属原子18は、図1の例において信号OPTDETとして示される光応答を供給することができる。信号OPTDETは、アルカリ金属原子18が励起状態から基底状態に戻る際の光子の放出から生じるようなアルカリ金属原子18の蛍光発光の振幅に対応し得る。結果として、捕捉段階中、実質的に全てのアルカリ金属原子18が励起され、基底状態に戻ることができるため、信号OPTDETは、所与のクロック計測サイクルの捕捉段階中に捕捉された原子の総数に比例するベースライン光応答に対応し得る。
クロック計測サイクルの各々において、捕捉段階後に続いてCPTインテロゲーション段階が開始される。図1の例では、原子時計システム10は、CPTインテロゲーション段階中に差分光ビームOPTΔを生成するように構成されたインテロゲーションシステム20を含む。差分光ビームOPTΔは、光捕捉システム16を通過するように(例えば、光捕捉システム16のセルを通過するように)供給されて、アルカリ金属原子18の集団のCPTインテロゲーションを作動する。一例として、差分光ビームOPTΔは、異なる周波数を有する(例えば、第1のレーザを介して生成される)第1の光ビームにより、及び(例えば、第2のレーザを介して生成される)第2の光ビームにより生成され得る。従って、差分光ビームOPTΔは、第1の光ビームの周波数と第2の光ビームの周波数との差分である差分周波数を有する。一例として、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、約6.8GHzであり得る。従って、差分光ビームOPTΔは、アルカリ金属原子18の集団を第1の状態(例えば、基底状態<1、−1>)から第2の状態(例えば、励起状態<2、1>)に励起させることができる。例えば、本明細書でより詳細に説明するように、差分周波数は、CPTインテロゲーション中の第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子18の最大励起に対応する共振周波数の僅かに共振外れとなるように選択され得る。
従って、差分光ビームOPTΔによるアルカリ金属原子18の集団のCPTインテロゲーションは、状態検出段階が後に続き、差分光ビームOPTΔの差分周波数に基づいてアルカリ金属原子18の光応答OPTDETが得られる。従って、光応答OPTDETは、アルカリ金属原子18の光捕捉に応答して所与のクロック計測サイクルの捕捉段階中にまず供給され得、且つ光差分ビームOPTΔに応答したアルカリ金属原子18の集団の励起に応答して、CPTインテロゲーション段階後の状態検出段階中に再び供給され得る。別の例として、光捕捉システム16は、CPTインテロゲーション段階に印加される均一クロック磁場を生成するように構成された均一クロック磁場発生器を含むこともできる。例えば、均一クロック磁場は、アルカリ金属原子18のゼーマンシフト特性に関連した大きさを有して、外部磁場及びその変動に実質的に反応しないような方式で第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態へのアルカリ金属原子18の集団のCPTインテロゲーションを作動することができる。一例として、アルカリ金属原子は、ルビジウム87原子であってもよく、その結果、均一クロック磁場は約3.23ガウスの大きさを有して、<1、−1>の第1のエネルギー状態から<2、1>の第2のエネルギー状態へのルビジウム87原子の集団のCPTインテロゲーションを作動し得る。
一例として、アルカリ金属原子18の光応答OPTDETを複数のクロック計測サイクルにわたって取得して、安定した周波数基準を決定することができる。図1の例では、光応答OPTDETは発振器システム14に供給され、その結果、発振器システム14は、複数の一連のクロック計測サイクルにわたって光応答OPTDETに基づいて局部発振器12の周波数を調節することができる。例えば、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、アルカリ金属原子18の集団の実質的な最大CPTに関連した共振周波数から実質的に共振外れで供給され得、また、差分周波数における変化に対してCPT応答の増加した又は最大の変化率の程度で供給され得る。共振外れ周波数は、交互のクロック計測サイクル又はクロック計測サイクルの疑似ランダムシーケンスなどにおいて、1つのクロック計測サイクルから次のサイクルで、共振周波数から実質的に等しく且つ反対に切替えることができる。結果として、共振周波数に対する+Δ周波数及び−Δ周波数の各々におけるアルカリ金属原子18の共振外れ周波数励起の光応答OPTDET間の差分により、局部発振器12の安定した周波数基準のドリフトから生じるような共振周波数の誤差を決定することができる。結果として、誤差は、局部発振器12の周波数への調整量として適用することができる。一例として、局部発振器12は、差分光ビームOPTΔを生成する第1及び第2の光ビームを供給する第1のレーザと第2のレーザとの間の差分周波数を安定化させるように構成され得る。図1の例では、発振器システム14は、インテロゲーションシステム20に周波数安定化信号BTSTBLを供給してインテロゲーションシステム内のそれぞれのレーザの周波数を調節し、従って、差分光ビームOPTΔを調節する。従って、局部発振器12の中心周波数に対する調節により、差分光ビームOPTΔの差分周波数のフィードバック補正をもたらすことができる。
加えて、図1の例では、インテロゲーションシステム20は方向制御器22も含み、この方向制御器22は、(例えば、第1の円偏光構成での)第1のシーケンスでの第1の方向と、(例えば、第2の円偏光構成での)第2のシーケンスでの第1の方向とは反対の第2の方向との各々において、光捕捉システム16を通過する(例えば、光捕捉システム16のセルを通過する)差分光ビームOPTΔを印加するように構成される。例えば、この方向制御器22は、CPTインテロゲーション段階中に、第1のシーケンスと第2のシーケンスとの間で数百回〜数千回(例えば、1〜100kHz)にわたり交互に切替わることができる。結果として、アルカリ金属原子18の励起は、急速に方向を交互に切替えるような方式でもたらされ得る。例えば、アルカリ金属原子18は、差分光ビームOPTΔの所与の円偏光構成のみに応答して励起され得、差分光ビームOPTΔの所与の円偏光構成は、第1及び第2のシーケンスの各々において、それぞれ第1の方向と第2の方向との間で交互に替わり得る。従って、差分光ビームOPTΔの差分周波数に対するドップラーシフトがアルカリ金属原子18の集団のエネルギー状態遷移のCPTインテロゲーションにおいて実質的に緩和され得る。従って、アルカリ金属原子OPTΔの光応答OPTDETは、差分光ビームOPTΔの差分周波数に対して非常に正確であることが可能であるため、この差分周波数を、局部発振器12の周波数を調節するための高精度周波数基準とすることができる。
図2は、原子時計システム50の別の例を示す。原子時計システム50は、一連のクロック計測サイクルに基づいて発振器システム54内の局部発振器52の周波数を調節するように構成され得る。
原子時計システム50は、アルカリ金属原子58を捕捉(例えば、冷却トラップ)するように構成されたMOTシステム56を含む。図2の例では、アルカリ金属原子58は、光損失を実質的に緩和する透明なガラスから形成され得るセル60内に閉じ込められる。例えば、アルカリ金属原子58は、ルビジウム87であり得る。MOTシステム56はまた、光捕捉ビームOPTを生成するように構成された捕捉レーザ62と、捕捉磁場を生成するように構成された捕捉磁場発生器64(「トラップB発生器」)とを含む。一連のクロック計測サイクルの各々は捕捉段階で開始することができ、捕捉段階中、アルカリ金属原子58は、光捕捉ビームOPT及び捕捉磁場を介してMOTシステム56によって捕捉され得る。原子時計システム50は、MOTとして構成された光捕捉システムを含むものとして示されているが、原子時計システム50では、アルカリ金属原子58を捕捉する他の方法が実施され得ることを理解されたい。
捕捉段階中、実質的に全てのアルカリ金属原子58が基底状態(例えば、ルビジウム87の場合、51/2の微細構造におけるF=2の超微細構造)から励起状態(例えば、ルビジウム87の場合、53/2の微細構造におけるF’=3の超微細構造)へ遷移し、次いで、循環遷移において基底状態(例えば、ルビジウム87の場合、51/2の微細構造におけるF=2の超微細構造)に戻ることができる。共振外れのラマン遷移を通じて、アルカリ原子がより低い基底状態(例えば、ルビジウム87の場合、51/2の微細構造におけるF=1の超微細構造)に落ちる場合、本明細書で説明するように、捕捉光の一部が調節されてより低い基底状態の原子を冷却及び捕捉のために循環遷移に戻すように再ポンプし得る。一例として、本明細書でより詳細に説明するように、アルカリ金属原子58の大部分は、捕捉磁場及び光捕捉ビームに応答して励起され得、追加の刺激を受け取って、アルカリ金属原子58の実質的に全体が励起状態に遷移するようにすることができる。この励起及び基底状態への回帰に応答して、アルカリ金属原子58は、図2の例において信号OPTDETとして示される光応答を供給することができる。信号OPTDETは、アルカリ金属原子58が励起状態から基底状態に戻る際の光子の放出から生じるようなアルカリ金属原子58の蛍光発光の振幅に対応し得る。結果として、捕捉段階中、実質的に全てのアルカリ金属原子58が励起され、基底状態に戻ることができるため、信号OPTDETは、所与のクロック計測サイクルの捕捉段階中のベースライン光応答に対応することができる。MOTシステム56は、励起されたアルカリ金属原子58の自然崩壊に基づいて光応答を供給するものとして本明細書では説明しているが、ベースライン光応答を得るためにアルカリ金属原子58の捕捉を容易にするための他の方法が実施され得ることを理解されたい。例えば、MOTシステム56は、代わりに励起刺激された放射サイクルを作動することができ、これは、より速く作動され得、また、アルカリ金属原子58により大きい冷却力を及ぼすことができる。
捕捉段階に続いて、MOTシステム56は、所与のクロック計測サイクルの光モラセス状態を提供することができる。一例として、光モラセス状態中、MOTシステム56は、捕捉磁場発生器64を停止させることができ、従って、光捕捉ビームOPTを維持しながら捕捉磁場の印加を止めることができる。結果として、アルカリ金属原子58は大幅に(例えば、約5μKまで)冷却されて、アルカリ金属原子58のより大きい閉じ込めをもたらすことができる。従って、アルカリ金属原子58は、クロック計測サイクル後に続くCPTインテロゲーション段階中に放出される際に非常に遅い速度を有し得る。
原子時計システム50は、インテロゲーションシステム66も含む。CPTインテロゲーション段は、第1の光ビームOPTを生成するように構成された第1のレーザ68と、第2の光ビームOPTを生成するように構成された第2のレーザ70とを含む。第1及び第2の光ビームOPT及びOPTは、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTを合成して差分光ビームOPTΔを供給するように構成された光学系72に供給される。差分光ビームOPTΔは、MOTシステム56のセル60を通過するように供給され、所与のクロック計測サイクルのCPTインテロゲーション段階中、アルカリ金属原子58の集団のCPTインテロゲーションを作動する。一例として、第1の光ビームOPTは第1の周波数を有するように第1のレーザ68によって生成され得、第2の光ビームOPTは第1の周波数と異なる第2の周波数を有するように第2のレーザ70によって生成され得る。従って、差分光ビームOPTΔは、第1の光ビームOPTの周波数と第2の光ビームOPTの周波数との差分である差分周波数を有する。一例として、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、約6.8GHzであり得る。従って、差分光ビームOPTΔは、アルカリ金属原子58の集団を第1の状態(例えば、基底状態<1、−1>)から第2の状態(例えば、励起状態<2、1>)に励起させることができる。例えば、本明細書でより詳細に説明するように、差分周波数は、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の最大励起に対応する光共振周波数の僅かに共振外れとなるように選択され得る。
本明細書で使用する場合、アルカリ金属原子58に関する「集団」という用語は、アルカリ金属原子58の全てよりも少ない部分、とりわけ捕捉段階中に励起されるアルカリ金属原子58の実質的な全体よりも少ない部分について述べている。一例として、CPTインテロゲーション段階中、アルカリ金属原子58は、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの一方を介して、安定した励起状態(例えば、<1’、0>)に近いエネルギー状態に励起され、次いで、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの他方を介して、安定状態(例えば、<2、1>)に励起される。最終安定状態に励起されたアルカリ金属原子58の部分は、差分光ビームOPTΔのパルスの印加中の第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの相対的周波数(例えば、差分周波数)に依存し得る。しかしながら、アルカリ金属原子58の一部は、「暗状態」のままであり、CPTインテロゲーション段階中に最終安定状態(例えば、<2、1>)に定着しない。従って、暗状態のままであるアルカリ金属原子58は、CPTインテロゲーション段階中に最終安定状態に励起されるアルカリ金属原子58の集団に入らないアルカリ金属原子58の残りの部分を構成する。
本明細書でより詳細に説明するように、差分光ビームOPTΔを介したアルカリ金属原子58の集団の励起により、(例えば、それぞれのクロック計測サイクルの読み出し段階中に)差分光ビームOPTΔの差分周波数に基づいてアルカリ金属原子58の光応答OPTDETが得られる。加えて、前述したように、アルカリ金属原子58は、捕捉段階中に追加の刺激を受け取り、アルカリ金属原子58の実質的に全体が励起状態に遷移することを可能にすることができる。一例として、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの一方が、捕捉段階中にセル60に供給されて追加の刺激をもたらし、アルカリ金属原子58の実質的に全ての励起をもたらして、冷却原子源及びベースライン光応答OPTDETを供給することができる。
加えて、図2の例では、MOTシステム56は、均一クロック磁場発生器(「遷移B発生器」)74を含む。均一クロック磁場発生器74は、CPTインテロゲーション段階中にセル60を通過するように均一クロック磁場を供給して、外部磁場に実質的に反応しないような方式でアルカリ金属原子58の集団の励起をもたらすように構成され得る。一例として、均一クロック磁場は、アルカリ金属原子58のゼーマンシフト特性に関連した大きさを有して、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態へのアルカリ金属原子58の集団のCPTインテロゲーションを作動することができる。例えば、アルカリ金属原子は、ルビジウム87原子であってもよく、その結果、均一クロック磁場は約3.23ガウスの大きさを有して、<1、−1>の第1のエネルギー状態から<2、1>の第2のエネルギー状態へのルビジウム87原子の集団のCPTインテロゲーションを作動し得る。
一例として、CPTインテロゲーション段階中、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTは、互いに対して変動する強度で供給され得る。従って、差分光ビームOPTΔは、CPTインテロゲーション段階中、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの変動する強度のある割合である強度を有し得る。一例として、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの一方が、断熱増加においてゼロからピークに達するまで増加する強度を有し得、ピーク到達時に第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの他方の強度がゼロから断熱的に増加を開始する。従って、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの所与の一方がまず断熱的に減少し始めることができ、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの他方がこれに続く。差分光ビームOPTΔにおける第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの強度の比に基づいて、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の集団の励起は、有害なACシュタルクシフトを実質的に緩和するような方式でもたらされ得る。
加えて、アルカリ金属原子58は、差分光ビームOPTΔの所与の円偏光の向き(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ円偏光+σ及び−σで)に対してのみ反応することができ、反対の円偏光の方向に対して(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ円偏光−σ及び+σでは)反応しないことがあり得る。結果として、所与の一方向におけるアルカリ金属原子58の繰り返しの励起により、その所与の方向におけるアルカリ金属原子58の運動量の増加をもたらすことができる。結果として、所与の方向でのアルカリ金属原子58の運動量は、この所与の方向において、差分周波数での光応答OPTDETに対して、ドップラーシフトを引き起こし得る。光応答OPTDETに対するそのようなドップラーシフトは、光応答OPTDETの誤差をもたらし得、従って、本明細書でより詳細に説明するように、水晶発振器52に対する結果として得られる周波数基準において誤差をもたらし得る。
図2の例では、差分光ビームOPTΔは、インテロゲーションシステム66に関連した方向制御器76を介して、第1の方向と第1の方向とは反対の第2の方向との両方にセル60を通過するように供給される。一例として、方向制御器76は、所与のクロック計測サイクルのCPTインテロゲーション段階全体にわたり、第1及び第2の方向に対して、セル60を通過する差分光ビームOPTΔの印加の方向を複数回周期的に反転させるように構成され得る。従って、方向制御器76は、第1のシーケンス中に第1の方向でセル60を通過する光差分ビームOPTΔを供給することができ、これに続いて、第2のシーケンス中に第2の方向でセル60を通過する光差分ビームOPTΔを供給し、CPTインテロゲーション段階中に第1のシーケンスと第2のシーケンスとの間で迅速に(例えば、約1〜100kHz)交互に切替わることができる。
一例として、差分光ビームOPTΔは、円偏光の反対の向き(例えば、それぞれ+σ及び−σ)で供給される第1及び第2の光ビームOPT及びOPTを含むことができる。従って、方向制御器76は、これらの反対方向の各々において+σの円偏光を供給して、これらの反対方向の各々においてアルカリ金属原子58の励起を交互にもたらすことができる。従って、差分光ビームOPTΔの差分周波数に対するドップラーシフトがアルカリ金属原子58の集団の励起において実質的に緩和され得る。例えば、各クロック計測サイクルのCPTインテロゲーション段階中に、反対方向の各々においてアルカリ金属原子58の励起を急速にもたらすことにより、所与の方向に供給される差分光ビームOPTΔに応答したアルカリ金属原子58の運動量は、反対方向に供給される差分光ビームOPTΔによってもたらされる実質的に等しく反対の運動量によって実質的に相殺されて、光応答OPTDETにおける任意の潜在的なドップラーシフトを実質的に緩和する。
図3は、インテロゲーションシステム100の一例を示す。インテロゲーションシステム100は、インテロゲーションシステム66の第1の例に対応し得る。従って、図3の例についての以下の説明では、図2の例への参照がなされる。
インテロゲーションシステム100は、第1の光ビームOPTを生成するように構成された第1のレーザ102と、第2の光ビームOPTを生成するように構成された第2のレーザ104とを含む。第1の光ビームOPTは光スイッチ106に向けて供給され、第2の光ビームOPTは光スイッチ108に向けて供給される。光スイッチ106及び108は、切替式局部発振器(「切替LO」)114に応答して、第1の偏光ビーム合成器110と第2の偏光ビーム合成器112との間でそれぞれ第1及び第2の光ビームOPT及びOPTを切替えるようにそれぞれ構成される。一例として、切替式局部発振器114は、局部発振器52によって制御されて、光スイッチ106及び108の各々の出力を実質的に高頻度で同時に切替えて、CPTインテロゲーション段階中に約数百回〜数千回の切り替えをもたらすことができる。
図3の例では、インテロゲーションシステム100は、第1の制御信号CTRLを第1のレーザ102に、第2の制御信号CTRLを第2のレーザ104に供給するように構成されたCPT制御器115も含む。一例として、制御信号CTRL及びCTRLは、互いに対して第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのそれぞれの変動する強度をもたらすように実施され得る。従って、本明細書でより詳細に説明するように、差分光ビームOPTΔは、CPTインテロゲーション段階中、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの変動する強度のある割合である強度を有し得る。差分光ビームOPTΔにおける第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの強度の比に基づいて、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の集団の励起は、有害なACシュタルクシフトを実質的に緩和するような方式でもたらされ得る。
一例として、第1のシーケンス中、切替式局部発振器114は、光スイッチ106に命令して、第1の光信号OPTを第1の偏光ビーム合成器110に供給される出力光信号OPT1_1として供給することができる。同様に、第1のシーケンス中、切替式局部発振器114は、光スイッチ108に命令して、第2の光信号OPTを第1の偏光ビーム合成器110に同様に供給される出力光信号OPT2_1として供給することができる。一例として、光ビームOPT1_1及びOPT2_1は、それぞれ互いに対して直交する直線偏光を伴って直線的に偏光され得る。従って、第1の偏光ビーム合成器110は、それぞれ直交する直線偏光された光ビームOPT1_1及びOPT2_1を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給することができる。差分光ビームOPTΔは、可変波長板(例えば、4分の1波長板)116を介して供給されて、(例えば、逆回転する円偏光+σ及び−σで)それぞれ反対に円偏光された光ビームOPT1_1及びOPT2_1を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。従って、円偏光された差分光ビームOPTΔが、第1のシーケンス中に第1の方向でセル60を通過するように供給される。
同様に、第2のシーケンス中、切替式局部発振器114は、光スイッチ106に命令して、第1の光信号OPTを第2の偏光ビーム合成器112に供給される出力光信号OPT1_2として供給することができる。同様に、第2のシーケンス中、切替式局部発振器114は、光スイッチ108に命令して、第2の光信号OPTを第2の偏光ビーム合成器112に同様に供給される出力光信号OPT2_2として供給することができる。一例として、光ビームOPT1_2及びOPT2_2は、それぞれ互いに対して直交する直線偏光を伴って直線的に偏光され得る。従って、第2の偏光ビーム合成器112は、それぞれ直交する直線偏光された光ビームOPT1_2及びOPT2_2を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給することができる。差分光ビームOPTΔは、可変波長板(例えば、4分の1波長板)118を介して供給されて、(例えば、逆回転する円偏光+σ及び−σで)それぞれ反対に円偏光された光ビームOPT1_2及びOPT2_2を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。従って、円偏光された差分光ビームOPTΔが、第2のシーケンス中に第1の方向とは反対の第2の方向でセル60を通過するように供給される。従って、第1のシーケンスと第2のシーケンスとを迅速に切替えることにより、差分光ビームOPTΔは、セル60を通過するように迅速に交互に供給されて、CPTインテロゲーション段階中に(例えば、第1のシーケンス及び第2のシーケンスの各々において、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ円偏光+σ及び−σで)第1の方向と第2の方向とのそれぞれにアルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションを作動することができる。
図3の例では、光スイッチ106及び108は、CPTインテロゲーション領域に対応するセル60のおよその中心に対して、光信号OPT及びOPT、従って光ビームOPT1_1及びOPT1_2、並びに光ビームOPT2_1及びOPT2_2の位相がほぼ等しくなることを確実にするような方式で物理的に配置され得る。結果として、アルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションは、第1のシーケンス及び第2のシーケンスの各々においてほぼ等しい位相を有する差分光ビームOPTΔに基づいて、第1のシーケンスと第2のシーケンスとの各々に対してほぼ等しくなることができる。例えば、光スイッチ106及び108は、光信号OPT及びOPTの経路長が、セル60を通過する差分光ビームOPTΔのそれぞれの別個の印加方向についてほぼ等しくなるように物理的に配置され得、又は2つの光ビームOPT及びOPTの差分周波数に対応する均等なマイクロ波波長(例えば、ルビジウム87の場合、約4.4cm)の整数倍だけ異なる経路長を有し得る。従って、差分光ビームOPTΔの位相は、第1及び第2のシーケンスの各々におけるアルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションに関してほぼ等しいことがあり得る。
図4は、インテロゲーションシステム150の別の例を示す。インテロゲーションシステム150は、インテロゲーションシステム66の第2の例に対応し得る。従って、図4の例についての以下の説明では、図2の例への参照がなされる。
インテロゲーションシステム150は、第1の光ビームOPTを生成するように構成された第1のレーザ152と、第2の光ビームOPTを生成するように構成された第2のレーザ154とを含む。第1の光ビームOPTは光スイッチ156に向けて供給され、第2の光ビームOPTは光スイッチ158に向けて供給される。光スイッチ156及び158は、切替式局部発振器(「切替LO」)164に応答して、第1の偏光ビーム合成器160と第2の偏光ビーム合成器162との間でそれぞれ第1及び第2の光ビームOPT及びOPTを切替えるようにそれぞれ構成される。一例として、切替式局部発振器164は、局部発振器52によって制御されて、光スイッチ156及び158の各々の出力を実質的に高頻度で同時に切替えて、CPTインテロゲーション段階中に約数百回〜数千回の切り替えをもたらすことができる。
図4の例では、インテロゲーションシステム150は、第1の制御信号CTRLを第1のレーザ152に、第2の制御信号CTRLを第2のレーザ154に供給するように構成されたCPT制御器165も含む。一例として、制御信号CTRL及びCTRLは、互いに対して第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのそれぞれの変動する強度をもたらすように実施され得る。従って、本明細書でより詳細に説明するように、差分光ビームOPTΔは、CPTインテロゲーション段階中、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの変動する強度のある割合である強度を有し得る。差分光ビームOPTΔにおける第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの強度の比に基づいて、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の集団の励起は、有害なACシュタルクシフトを実質的に緩和するような方式でもたらされ得る。
一例として、第1のシーケンス中、切替式局部発振器164は、光スイッチ156に命令して、第1の光信号OPTを第1の偏光ビーム合成器160に供給される出力光信号OPT1_1として供給することができる。同様に、第1のシーケンス中、切替式局部発振器164は、光スイッチ158に命令して、第2の光信号OPTを第2の偏光ビーム合成器162に同様に供給される出力光信号OPT2_1として供給することができる。一例として、光ビームOPT1_1及びOPT2_1は、それぞれ互いに対して直交する直線偏光を伴って直線的に偏光され得る。従って、第1の偏光ビーム合成器160は、第1のシーケンス中に第1の光ビームOPT(例えば、光ビームOPT1_1)に対応する光ビームOPTを供給することができ、第2の偏光ビーム合成器162は、第1のシーケンス中に第2の光ビームOPT(例えば、光ビームOPT2_1)に対応する光ビームOPTを供給することができる。従って、光ビームOPT及びOPTは、互いに対して直交する直線偏光を有し、第3の偏光ビーム合成器166に供給されて、それぞれの直交する直線偏光された光ビームOPT及びOPT(例えば、光ビームOPT1_1及びOPT2_1)を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。差分光ビームOPTΔは、可変波長板(例えば、4分の1波長板)168を介して供給されて、第1のシーケンス中に、(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ逆回転する円偏光+σ及び−σで)それぞれ反対に円偏光された光ビームOPT及びOPTを有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。
同様に、第2のシーケンス中、切替式局部発振器164は、光スイッチ156に命令して、第1の光信号OPTを第2の偏光ビーム合成器162に供給される出力光信号OPT1_2として供給することができる。同様に、第2のシーケンス中、切替式局部発振器164は、光スイッチ158に命令して、第2の光信号OPTを第1の偏光ビーム合成器160に同様に供給される出力光信号OPT2_2として供給することができる。一例として、光ビームOPT1_2及びOPT2_2は、それぞれ互いに対して直交する直線偏光を伴って直線的に偏光され得る。従って、第1の偏光ビーム合成器160は、第2のシーケンス中に第2の光ビームOPT(例えば、光ビームOPT2_2)に対応する光ビームOPTを供給することができ、第2の偏光ビーム合成器162は、第2のシーケンス中に第1の光ビームOPT(例えば、光ビームOPT1_2)に対応する光ビームOPTを供給することができる。従って、光ビームOPT及びOPTは、互いに対して直交する直線偏光を有し、第3の偏光ビーム合成器166に供給されて、それぞれの直交する直線偏光された光ビームOPT及びOPT(例えば、光ビームOPT1_2及びOPT2_2)を有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。差分光ビームOPTΔは、可変波長板168を介して供給されて、第2のシーケンス中に、(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ逆回転する円偏光−σ及び+σで)それぞれ反対に円偏光された光ビームOPT及びOPTを有する単一ビームとして差分光ビームOPTΔを供給する。従って、それぞれの第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの円偏光は、第1のシーケンスに対して第2にシーケンスでは反転される。
第1及び第2のシーケンスの各々において、差分光ビームOPTΔは、可変波長板168からセル60を通過するように供給される。差分光ビームOPTΔは、セル60を通過し、可変波長板(例えば、4分の1波長板)170を通過して差分光ビームOPTΔ1として出て、差分光ビームOPTΔ2を供給する。従って、差分光ビームOPTΔ2は、可変波長板170に応答して、それぞれの直交する直線偏光された第1及び第2の光ビームOPT及びOPTを含む単一のビームに変換される。差分光ビームOPTΔ2は、ミラー172によって反射され、可変波長板170に供給され、この可変波長板170は、差分光ビームOPTΔ2の直交する直線偏光された光ビームOPT及びOPTをそれぞれの反対の円偏光に戻すように変換して、差分光ビームOPTΔ3を供給する。しかしながら、ミラー172による反射に基づいて、差分光ビームOPTΔ3の円偏光は、差分光ビームOPTΔ1の円偏光に対して反転されている。例えば、第1のシーケンスにおいて、差分光ビームOPTΔ、従ってOPTΔ1は、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光+σ及び−σを有し得る。従って、差分光ビームOPTΔ3は、第1のシーケンス中、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ反対の相対的円偏光−σ及び+σを有し得る。同様に、第2のシーケンスにおいて、差分光ビームOPTΔ、従ってOPTΔ1は、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光−σ及び+σを有し得る。従って、差分光ビームOPTΔ3は、第2のシーケンス中、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ反対の相対的円偏光+σ及び−σを有し得る。
前述のように、アルカリ金属原子58は、差分光ビームOPTΔの所与の円偏光の向き(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ円偏光+σ及び−σで)に対してのみ反応することができ、反対の円偏光の方向に対して(例えば、光ビームOPT及びOPTに対して、それぞれ円偏光−σ及び+σでは)反応しないことがあり得る。従って、第1のシーケンス中、光差分ビームOPTΔは、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光+σ及び−σを有するものとして、第1の方向に可変波長板168からセル60を通過するように供給され得る。同時に、光差分ビームOPTΔ3は、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光−σ及び+σを有するものとして、第2の方向に可変波長板170からセル60を通過するように供給され得る。従って、アルカリ金属原子58は、第1のシーケンス中、第1の方向に供給される光差分ビームOPTΔに応答して励起され得、第1の方向とは反対の第2の方向に供給される光差分ビームOPTΔ3には反応しないことがあり得る。
或いは、第2のシーケンス中、光差分ビームOPTΔは、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光−σ及び+σを有するものとして、第1の方向に可変波長板168からセル60を通過するように供給され得る。同時に、光差分ビームOPTΔ3は、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光+σ及び−σを有するものとして、第2の方向に可変波長板170からセル60を通過するように供給され得る。従って、アルカリ金属原子58は、第2のシーケンス中、第2の方向に供給される光差分ビームOPTΔ3に応答して励起され得、第2の方向とは反対の第1の方向に供給される光差分ビームOPTΔには反応しないことがあり得る。従って、第1のシーケンスと第2のシーケンスとを迅速に切替えることにより、差分光ビームOPTΔは、セル60を通過するように迅速に交互に供給されて、CPTインテロゲーション段階中、第1のシーケンス及び第2のシーケンスの各々において、光ビームOPT及びOPTに対してそれぞれ円偏光+σ及び−σで第1の方向と第2の方向のそれぞれにアルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションを作動することができる。
図4の例では、ミラー172は、CPTインテロゲーション領域に対応するセル60のおよその中心に対して、光信号OPT及びOPTの位相、従って差分光ビームOPTΔの位相がほぼ等しくなることを確実にするような方式で物理的に配置され得る。結果として、アルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションは、第1のシーケンス及び第2のシーケンスの各々においてほぼ等しい位相を有する差分光ビームOPTΔに基づいて、第1のシーケンスと第2のシーケンスの各々に対してほぼ等しくなることができる。例えば、ミラー172は、CPTインテロゲーション領域に対応するセル60のほぼ中心からの距離が、2つの光ビームOPT及びOPTの差分周波数に対応する均等なマイクロ波波長(例えば、ルビジウム87の場合、約4.4cm)の整数倍の2分の1にほぼ等しくなるように物理的に配置され得る。従って、差分光ビームOPTΔの位相は、第1及び第2のシーケンスの各々におけるアルカリ金属原子58のCPTインテロゲーションに関してほぼ等しいことがあり得る。
図2の例に戻って参照すると、光応答OPTDETは、発振器システム54の蛍光検出器78に供給される。蛍光検出器78は、所与のクロック計測サイクルの捕捉段階及びCPTインテロゲーション段階の各々において、光応答OPTDETの強度を監視するように構成される。例えば、蛍光検出器78は、捕捉段階中、捕捉磁場及び光捕捉ビームOPTによるアルカリ金属原子58の励起に応答したアルカリ金属原子58のベースライン光応答OPTDETを監視することができ、また、CPTインテロゲーション段階中、差分光ビームOPTΔによるアルカリ金属原子58の集団の励起に応答したアルカリ金属原子58の光応答OPTDETを監視することができる。蛍光検出器78は、光応答OPTDETに応答して強度信号INTSを生成するように構成され、その結果、強度信号INTSは光応答OPTDETの強度に対応する振幅を有し得る。
強度信号INTSは制御システム80に供給され、制御システム80は、プロセッサ又は特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)として構成され得る。制御システム80は、捕捉段階及びCPTインテロゲーション段階の各々における強度信号INTSを比較するように構成され得る。従って、制御システム80は、捕捉段階中に供給されるベースライン光応答OPTDETに対して、CPTインテロゲーション段階中の励起されたアルカリ金属原子58の光応答OPTDETを比較し得る。一例として、制御システム80は、各クロック計測サイクルの終了時にこの比較を実行することができ、従って、複数のクロック計測サイクルの過程にわたり局部発振器52の周波数における周波数シフトを判定することができる。
図2の例では、発振器システム54は、第1及び第2のインテロゲーションレーザ68及び70の各々に周波数安定化信号BTSTBLを供給して、第1の光ビームOPTと第2の光ビームOPTとの差分周波数を設定し安定化させるように構成された、周波数安定化システム82も含む。図2の例では、周波数安定化システム82は、局部発振器52から供給される安定した周波数基準FSTBLに応答して、第1の光ビームOPTと第2の光ビームOPTとの差分周波数を安定化させるように構成される。一例として、周波数安定化システム82は、安定した周波数基準FSTBLによって安定化されるマスターレーザ(図示せず)を含み得、周波数安定化システム82は、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの周波数をそれぞれマスターレーザの周波数と比較するビート安定化システムに基づいて、第1のレーザ68と第2のレーザ70との差分周波数を安定化させることができる。従って、周波数安定化信号BTSTBLは、ビート安定化フィードバックに対応して、第1及び第2のレーザ68及び70の、従ってそれぞれ第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの安定化をもたらすことができる。
一例として、各クロック計測サイクルにおいて、周波数安定化システム82は、周波数安定化信号BTSTBLに基づいて差分周波数の振幅を調節するように構成され得る。例えば、周波数安定化システム82は、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの一方の周波数を維持しながら、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの他方の周波数を調節するように構成され得る。従って、各クロック計測サイクルにおいて、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、第1の状態(例えば、<1、−1>)から第2の状態(例えば、<2、1>)へのアルカリ金属原子58の最大励起に対応する共振周波数から共振外れであり得る。一例として、この共振外れ周波数は、交互のクロック計測サイクルなどにおいて、1つのクロック計測サイクルから次のサイクルで、共振周波数から実質的に等しく且つ反対に切替えることができ、又はそれぞれのクロック計測サイクルの疑似ランダムシーケンスにおいて切替えることができる。結果として、共振周波数に対する第1の共振外れ周波数+Δ及び第2の共振外れ周波数−Δの各々におけるアルカリ金属原子58の共振外れ周波数励起の光応答OPTDET間の差分により、局部発振器52の安定した周波数基準のドリフトから生じるような共振周波数の誤差を決定することができる。
図5は、アルカリ金属励起のグラフ200の一例を示す。グラフ200は、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の期待される実質的な最大励起に対応する所定の共振周波数に対する、共振外れ周波数をX軸上にHz単位で示している。従って、所定の共振周波数は、差分光ビームOPTΔに対する周波数安定化システム82の周波数設定に対応する。
図5の例では、アルカリ金属原子58は、ルビジウム87原子に対応し得、ルビジウム87原子58の最大励起は、ゼロの共振外れ周波数を中心とする逆ピーク202として示されている。Y軸は、(例えば、図6の例でのタイミング図250に基づいて)本明細書でより詳細に説明するように、CPTインテロゲーション段階においてクロック計測サイクルに応答して第1の状態から第2の状態(例えば、超微細F=2状態)へ励起されないルビジウム87原子58の割合を示す。従って、励起されないルビジウム87原子58の割合(例えば、パーセンテージ)が、CPTインテロゲーション段階中の光応答OPTDETに影響を及ぼし得、励起されないルビジウム87原子58の割合が低いほど、光応答OPTDETの強度は高くなる。従って、図5の例についての以下の説明では、図2の例への参照がなされる。
従って、グラフ200は、アルカリ金属原子58(例えば、ルビジウム87原子)の励起は非常に狭い線幅を有することを示している。グラフ200は、それぞれ点線として示される第1の共振外れ周波数204及び第2の共振外れ周波数206も示す。図5の例では、第1の共振外れ周波数204は、+Δ共振外れ周波数(例えば、0Hzの共振外れでの共振周波数に対してプラス約20Hz)として示されており、第2の共振外れ周波数206は、−Δ共振外れ周波数(例えば、0Hzの共振外れでの共振周波数に対してマイナス約20Hz)として示されている。0Hzの共振外れでの共振周波数において、このグラフは、CPTインテロゲーション段階中にアルカリ金属原子58の約25%が第2の状態に励起されないことを示す。逆ピーク202に対する共振外れ周波数の共振外れシフトの方向の各々において、励起されないアルカリ金属原子58のパーセンテージは急激に直線的に増加し、それぞれ約30Hz及び−30Hzでほぼ平坦な(例えば、漸近の)特性を達成する。図5の例では、第1の共振外れ周波数204及び第2の共振外れ周波数206は、それぞれ等しく反転ピーク202に対して対向しており、従って、アルカリ金属原子58の約50%がCPTインテロゲーション段階中に第2の状態に励起されないことに対応する。
一例として、周波数安定化システム82は、各クロック計測サイクルのCPTインテロゲーション段階中に、差分光ビームOPTΔの差分周波数を第1の共振外れ周波数204及び第2の共振外れ周波数206のうちの一方に設定するように構成され得る。例えば、周波数安定化システム82は、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの一方の周波数を維持しながら、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTのうちの他方の周波数を調節し得る。従って、各クロック計測サイクルにおいて、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、+Δ又は−Δだけ共振周波数逆ピーク202から共振外れであり得る。第1及び第2の共振外れ周波数204及び206の各々がグラフ200の高傾斜領域に対応するため、第1及び第2の共振外れ周波数204及び206からのグラフ200の僅かなドリフトが、差分光ビームOPTΔによって励起されないルビジウム87原子58のパーセンテージに大きい変化をもたらし得る。従って、図6の例で示すように、光応答OPTDETは、第2の共振外れ周波数206と比べて第1の共振外れ周波数204で供給される差分光ビームOPTΔ間で著しく異なることがあり得る。
図6は、アルカリ金属励起のグラフ250の別の例を示す。グラフ250は、図5の例におけるグラフ200に対応する。しかしながら、図6の例では、周波数安定化システム82の所定の共振周波数設定は、+fの周波数振幅だけドリフトしたものとして示されている。従って、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の実際の実質的な最大励起に対応する実際の共振周波数は、約5Hzだけシフトされる。この周波数ドリフトに基づいて、第1及び第2の共振外れ周波数204及び206は、ルビジウム87原子58の集団(例えば、割合)の著しく異なる励起をもたらす。特に、図6の例では、第1の共振外れ周波数+Δは、ルビジウム87原子の約32%が第2の状態に励起されないことをもたらし、第2の共振外れ周波数−Δは、ルビジウム87原子の約70%が第2の状態に励起されないことをもたらす。従って、差分光ビームOPTΔの差分光周波数が第1の共振外れ周波数+Δで供給される所与のクロック計測サイクルは、差分光ビームOPTΔが共振外れ周波数−Δの差分周波数で供給される別のクロック計測サイクルの光応答と比べて、著しく異なる光応答OPTDETをもたらす。従って、蛍光検出器78は、それぞれのクロック計測サイクルの光応答のそれぞれの強度の差分を測定することができる。
図2の例に戻って参照すると、第1の共振外れ周波数+Δの差分周波数に対応する第1のクロック計測サイクルの光応答OPTDETを測定することと、第2の共振外れ周波数−Δの差分周波数に対応する第2のクロック計測サイクルの光応答OPTDETを測定することとに応答して、制御システム80は、(例えば、それぞれの強度信号INTSに基づいて)光応答OPTDETの強度の差分を比較するように構成される。それぞれのクロック計測サイクルの各々における光応答OPTDETの強度の差分を検出することに応答して、制御システム80は、アルカリ金属原子58の実際の共振周波数におけるドリフトを検出することができる。従って、制御システム80は、局部発振器52に周波数フィードバック信号FFDBKを供給することができる。結果として、局部発振器52は、それぞれの安定した周波数基準FSTBLを調節することができる。周波数安定化システム82は、安定した周波数基準FSTBLに基づいて、第1のレーザ68と第2のレーザ70との差分周波数、それぞれの第1の光ビームOPTと第2の光ビームOPTとの差分周波数を安定化させるように構成されるため、差分光ビームOPTΔの差分周波数は、フィードバック方式で調節され得る。従って、一連のクロック計測サイクルにわたるアルカリ金属原子58のインテロゲーションにより、局部発振器52から出力される安定した周波数基準FSTBLの非常に正確な安定化をもたらすことができる。
図7は、タイミング図300の一例を示す。タイミング図300は、所与のクロック計測サイクルを規定する信号及びタイミングに対する各クロック計測サイクルのタイミングに対応する。図7の例についての以下の説明では、図1〜図6の例への参照がなされる。
タイミング図300は、各クロック計測サイクルの別々の段階を示している。これらの段階は、互いに対して一定の縮尺で示されていないことを理解されたい。時刻Tで開始し、クロック計測サイクルは捕捉段階302で始まる。時刻Tで、光捕捉ビームOPTがセル60を通過するように供給され、加えて、捕捉磁場BTRAPが捕捉磁場発生器64から供給される。加えて、前述したように、アルカリ金属原子58は、追加の刺激を受け取って、アルカリ金属原子集団の実質的に全体の励起を確実にし得る。従って、図7の例では、第1の光ビームOPTもセル60を通過するように供給されて、F=0からF=1へのアルカリ金属原子58の少なくとも一部の励起をもたらし、従って、光捕捉ビームOPTがF=1からF=2’に励起されるべきアルカリ金属原子58の少なくとも一部の励起をもたらすことを可能にする。一例として、捕捉段階302は、約50ミリ秒の持続期間を有し得る。捕捉段階302の終了時、アルカリ金属原子58が基底状態に戻る際に光子を放出することに応答して、原子時計システム50は、冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子58のベースライン光応答OPTDETを得ることができる。
時刻Tで、クロック計測サイクルは光モラセス段階304に移行する。時刻Tで、光捕捉ビームOPT及び第1の光ビームOPTはセル60を通過するように維持されるが、捕捉磁場BTRAPは停止される。その結果、光捕捉ビームOPTは、アルカリ金属原子58の更なる冷却をもたらすことができる。例えば、アルカリ金属原子58は、絶対零度に近い温度(例えば、約5μK)まで低下することができ、その結果、アルカリ金属原子58は拡散速度を大幅に減少させる(例えば、1秒あたり数センチメートル)ことができる。その結果、アルカリ金属原子58は、実質的にインテロゲーションの準備ができた状態に含まれ得る。一例として、光モラセス段階304は、約25ミリ秒の持続期間を有し得る。
時刻Tで、クロック計測サイクルは原子状態準備段階306に移行する。時刻Tで、光捕捉ビームOPTは停止され、第1の光ビームOPTが維持されている一方で第2の光ビームOPTが活性化される。加えて、均一クロック磁場発生器74によって供給される均一クロック磁場BTRANが時刻Tで活性化される。従って、原子状態準備段階306は、所与のクロック計測サイクル中に、インテロゲーションを開始するための状態を設定する。一例として、原子状態準備段階306は、約2ミリ秒の持続期間を有し得る。
時刻Tで、CPTインテロゲーション段階308が開始する。本明細書でより詳細に説明するように、CPTインテロゲーション段階308は、差分光ビームが第1及び第2の方向にセル60を通過するように交互に迅速に供給されるCPTインテロゲーション段階に対応する。CPTインテロゲーション段階308中、第1及び第2の光ビームOPT及びOPTは、互いに対して変動する強度で供給されるものとして示される。図7の例では、時刻Tで開始して、第2の光ビームOPTは、時刻Tで振幅のピークに達するまで断熱的に強度を増加させ始める。時刻Tで開始して、第2の光ビームOPTは断熱的に減少し始め、同時に時刻Tで開始して、第1の光ビームOPTは断熱的に増加し始める。時刻Tで、第1の光ビームOPTはピークに達し、第2の光ビームOPTは強度がほぼゼロまで減少する。時刻T後、第1の光ビームOPTは強度が減少し、時刻Tでほぼゼロまで強度が減少する。一例として、CPTインテロゲーション段階308は、約20ミリ秒の持続期間を有し得る。差分光ビームOPTΔにおける第1及び第2の光ビームOPT及びOPTの強度の比に基づいて、第1の状態から第2の状態へのアルカリ金属原子58の集団の励起は、有害なACシュタルクシフトを実質的に緩和するような方式でもたらされ得る。
時刻Tで、クロック計測サイクルは状態読み出し段階310に移行する。時刻Tで、光捕捉ビームOPTは再び活性化され、均一クロック磁場BTRANは停止される。状態読み出し段階310中、アルカリ金属原子58の集団は第1の状態(例えば、状態<1、−1>)から第2の状態(例えば、状態<2、1>)に遷移し、その結果、アルカリ金属原子58の集団は、状態読み出し段階310中に光応答OPTDETを供給する。従って、本明細書で説明するように、発振器システム54は、光応答OPTDETに基づいて(例えば、一連のクロック計測サイクルにわたる光応答OPTDETに基づいて)、局部発振器52の周波数を制御することができる。一例として、状態読み出し段階310は、約3ミリ秒の持続期間を有し得る。
上記で説明した前述の構造的及び機能的特徴を考慮して、本発明の様々な態様による方法は、図8を参照するとより良く理解されるであろう。説明を簡単にする目的で、図8の方法は順次実行されるものとして示され説明されるが、本発明は図示された順序によって限定されるものではなく、本発明によると、幾つかの態様は異なる順序で発生し得、且つ/又は本明細書に示され説明される態様とは別の態様と同時に発生し得ることが理解されるべきである。更に、本発明の一態様による方法を実施するのに図示された特徴の全てが必要とされるわけではないことがあり得る。
図8は、原子時計システム(例えば、原子時計システム10)の局部発振器(例えば、局部発振器12)を安定化させるための方法350の一例を示す。352で、アルカリ金属原子(例えば、アルカリ金属原子18)が、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階(例えば、捕捉段階302)中にセル(例えば、セル60)内で捕捉されて、冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答(例えば、ベースライン光応答OPTDET)を供給する。354で、第1の周波数を有する第1の光ビーム(例えば、第1の光ビームOPT)と、第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビーム(例えば、第2の光ビームOPT)とを含む光差分ビーム(例えば、差分光ビームOPTΔ)が生成される。356で、第1及び第2の光ビームの交互に切替わる相対的円偏光に基づいて、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階(例えば、CPTインテロゲーション段階308)中に、セルを通過する光差分ビームの方向が周期的に交互に替えられる。358で、一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階(例えば、状態読み出し段階310)中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答(例えば、光応答OPTDET)が監視される。360で、ベースライン光応答に対する、一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数が調節される。
上記で説明されたことは、本発明の例である。当然のことながら、本発明を説明する目的のために構成要素又は方法の全ての考えられる組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者であれば、多数の更なる組み合わせ及び本発明の置換形態が可能であることを理解するであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲を含めて本出願の範囲内に入るそのような変更形態、修正形態、及び変形形態の全てを包含することが意図されている。
10…原子時計システム、12…局部発振器、14…発振器システム、16…光捕捉システム、18…アルカリ金属原子、20…インテロゲーションシステム、22…方向制御器、50…原子時計システム、52…局部発振器、54…発振器システム、56…MOTシステム、58…アルカリ金属原子、60…セル、62…捕捉レーザ、64…捕捉磁場発生器、66…インテロゲーションシステム、68…第1のレーザ、70…第2のレーザ、72…光学系、74…均一クロック磁場発生器、76…方向制御器、78…蛍光検出器、80…制御システム、82…周波数安定化システム、100…インテロゲーションシステム、102…第1のレーザ、104…第2のレーザ、106…光スイッチ、108…光スイッチ、110…第1の偏光ビーム合成器、112…第2の偏光ビーム合成器、114…切替式局部発振器、115…CPT制御器、116…可変波長板、118…可変波長板、150…インテロゲーションシステム、152…第1のレーザ、154…第2のレーザ、156…光スイッチ、158…光スイッチ、160…第1の偏光ビーム合成器、162…第2の偏光ビーム合成器、164…切替式局部発振器、165…CPT制御器、166…第3の偏光ビーム合成器、168…可変波長板、170…可変波長板、172…ミラー、200…グラフ、202…逆ピーク、204…第1の共振外れ周波数、206…第2の共振外れ周波数、250…グラフ、300…タイミング図、302…捕捉段階、304…光モラセス段階、306…原子状態準備段階、308…CPTインテロゲーション段階、310…状態読み出し段階。
上記で説明されたことは、本発明の例である。当然のことながら、本発明を説明する目的のために構成要素又は方法の全ての考えられる組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者であれば、多数の更なる組み合わせ及び本発明の置換形態が可能であることを理解するであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲を含めて本出願の範囲内に入るそのような変更形態、修正形態、及び変形形態の全てを包含することが意図されている。
上記実施形態から把握できる技術思想を付記として以下に記載する。
[付記1]
原子時計システムであって、
一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉する光捕捉システムと、
第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するインテロゲーションシステムであって、前記アルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替える方向制御器を含む前記インテロゲーションシステムと、
前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節する発振器システムと
を備え、
前記光捕捉システムは、磁気光学トラップ(MOT)システムとして構成され、前記磁気光学トラップ(MOT)システムは、
光捕捉ビームに応答して前記セル内の前記アルカリ金属原子を捕捉するように構成された捕捉磁場を生成するように構成された第1の磁場発生器と、
前記一連のクロック計測サイクルの前記CPTインテロゲーション段階中に均一クロック磁場を生成するように構成された第2の磁場発生器であって、前記均一クロック磁場は、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するために、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する、前記第2の磁場発生器とを含み、
前記アルカリ金属原子はルビジウム87原子であり、前記均一クロック磁場は、約3.23ガウスの大きさを有して、<1、−1>の第1のエネルギー状態から<2、1>の第2のエネルギー状態への前記ルビジウム87原子の集団のCPTインテロゲーションを作動する、原子時計システム。
[付記2]
原子時計システムであって、
一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉する光捕捉システムと、
第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するインテロゲーションシステムであって、前記アルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替える方向制御器を含む前記インテロゲーションシステムと、
前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節する発振器システムと
を備え、
前記局部発振器は、前記第1及び第2の光ビームの各々の間の差分周波数を安定化させる周波数安定化システムに周波数基準を供給して、前記発振器システムが前記局部発振器の周波数をフィードバック方式で調節するようにする、原子時計システム。
[付記3]
原子時計システムの局部発振器を安定化させるための方法であって、
冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉するステップと、
第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するステップと、
前記第1及び第2の光ビームの相対的円偏光に基づいて、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えるステップと、
前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答を監視するステップと、
前記ベースライン光応答に対する、前記一連のクロック計測サイクルの各々の前記CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の前記光応答に基づいて前記局部発振器の周波数を調節するステップと
を含み、
前記一連のクロック計測サイクルの前記CPTインテロゲーション段階中に均一クロック磁場を生成するステップを更に含み、前記均一クロック磁場は、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するために、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する、方法。
[付記4]
原子時計システムであって、
冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内の前記アルカリ金属原子を捕捉するように構成された磁気光学トラップ(MOT)システムと、
第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有し、且つ可変相対強度比を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するように構成されたインテロゲーションシステムであって、前記光差分ビームは、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団の最大励起に対応するピークに関連した周波数の共振外れである周波数を有し、前記インテロゲーションシステムは、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えて、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する均一クロック磁場の存在下で第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するように構成された方向制御器を含む、前記インテロゲーションシステムと、
前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、前記ベースライン光応答に対する、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節するように構成された発振器システムと
を備える、原子時計システム。
[付記5]
前記方向制御器は、
前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第1のシーケンスで前記セルを通過する第1の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第1のビーム合成器と、
前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第2のシーケンスで前記第1の方向とは反対の前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第2のビーム合成器と、
前記第1のシーケンスと前記第2のシーケンスとの間で交互に切替えるように構成された光スイッチと
を含む、付記4に記載の原子時計システム。
[付記6]
前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1のシーケンスにおいて、第1の相対的円偏光で前記第1の方向に第1の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成され、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第2のシーケンスにおいて、第2の相対的円偏光で前記第2の方向に第2の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成される、付記5に記載の原子時計システム。
[付記7]
前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第1の直線偏光で供給し、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第2の光ビーム及び前記第1の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第2の直線偏光で供給し、前記システムは、
前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1及び第2のシーケンスの各々で第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、前記セルを通過する第1の方向にそれぞれ第1の相対的円偏光及び第2の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成された第3のビーム合成器と、
前記第1及び第2のシーケンスの各々で前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを反射して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、それぞれ前記第2の相対的円偏光及び前記第1の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成されたミラー及び第2の可変波長板を含む反射システムと
を更に含む、付記5に記載の原子時計システム。
[付記8]
前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1のシーケンスにおいて、第1の相対的円偏光で前記第1の方向に第1の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成され、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第2のシーケンスにおいて、第2の相対的円偏光で前記第2の方向に第2の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成される、付記5に記載の原子時計システム。
[付記9]
前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第1の直線偏光で供給し、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第2の光ビーム及び前記第1の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第2の直線偏光で供給し、前記システムは、
前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1及び第2のシーケンスの各々で第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、前記セルを通過する第1の方向にそれぞれ第1の相対的円偏光及び第2の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成された第3のビーム合成器と、
前記第1及び第2のシーケンスの各々で前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを反射して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、それぞれ前記第2の相対的円偏光及び前記第1の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成されたミラー及び第2の可変波長板を含む反射システムと
を更に含む、付記5に記載の原子時計システム。

Claims (22)

  1. 原子時計システムであって、
    一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉する光捕捉システムと、
    第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するインテロゲーションシステムであって、前記アルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替える方向制御器を含む前記インテロゲーションシステムと、
    前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節する発振器システムと
    を備える原子時計システム。
  2. 前記光捕捉システムは、磁気光学トラップ(MOT)システムとして構成され、前記磁気光学トラップ(MOT)システムは、
    光捕捉ビームに応答して前記セル内の前記アルカリ金属原子を捕捉するように構成された捕捉磁場を生成するように構成された第1の磁場発生器と、
    前記一連のクロック計測サイクルの前記CPTインテロゲーション段階中に均一クロック磁場を生成するように構成された第2の磁場発生器であって、前記均一クロック磁場は、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するために、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する、前記第2の磁場発生器とを含む、請求項1に記載の原子時計システム。
  3. 前記アルカリ金属原子はルビジウム87原子であり、前記均一クロック磁場は、約3.23ガウスの大きさを有して、<1、−1>の第1のエネルギー状態から<2、1>の第2のエネルギー状態への前記ルビジウム87原子の集団のCPTインテロゲーションを作動する、請求項2に記載の原子時計システム。
  4. 前記第1の光ビームは、前記捕捉段階中に前記光捕捉ビームと共に前記セルを通過するように供給されて、前記アルカリ金属原子の実質的に全てを励起させて冷却アルカリ原子源及び前記アルカリ金属原子のベースライン光応答を供給し、前記発振器システムは、前記一連のクロック計測サイクルの各々における前記状態読み出し段階中に、前記アルカリ金属原子の前記ベースライン光応答に対する、前記CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の前記光応答に基づいて前記局部発振器の周波数を調節する、請求項2に記載の原子時計システム。
  5. 前記インテロゲーションシステムは、前記CPTインテロゲーション段階中に、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのそれぞれの強度を制御して、可変相対強度比を供給して前記アルカリ金属原子の励起に関連したACシュタルクシフトを緩和するように構成される、請求項1に記載の原子時計システム。
  6. 前記方向制御器は、
    前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第1のシーケンスで前記セルを通過する第1の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第1のビーム合成器と、
    前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第2のシーケンスで前記第1の方向とは反対の前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第2のビーム合成器と、
    前記第1のシーケンスと前記第2のシーケンスとの間で交互に切替わるように構成された光スイッチとを含む、請求項1に記載の原子時計システム。
  7. 前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1のシーケンスにおいて、第1の相対的円偏光で前記第1の方向に第1の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成され、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第2のシーケンスにおいて、第2の相対的円偏光で前記第2の方向に第2の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成される、請求項6に記載の原子時計システム。
  8. 第1及び第2の光信号の経路長は、前記セルを通過する差分光ビームの別個の個々の第1及び第2の印加方向に関してほぼ等しいか、又は前記第1及び第2の光信号の前記経路長は、前記第1及び第2の光ビームの差分周波数に対応する均等なマイクロ波波長の整数倍だけ異なっている、請求項7に記載の原子時計システム。
  9. 前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方を前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて第1の直線偏光で供給し、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第2の光ビーム及び前記第1の光ビームのうちの一方を前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて第2の直線偏光で供給し、前記原子時計システムは、
    前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1及び第2のシーケンスの各々で第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給して、前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて、前記セルを通過する第1の方向に第1の相対的円偏光及び第2の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成された第3のビーム合成器と、
    前記第1及び第2のシーケンスの各々で前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを反射して、前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて、前記第2の相対的円偏光及び前記第1の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成されたミラー及び第2の可変波長板を含む反射システムと
    を更に備える、請求項6に記載の原子時計システム。
  10. 前記ミラーは、前記アルカリ金属原子のCPTインテロゲーション領域に対応する前記セルのほぼ中心からの距離が、前記第1及び第2の光ビームの差分周波数に対応する均等なマイクロ波波長の整数倍の2分の1にほぼ等しくなるように物理的に配置される、請求項9に記載の原子時計システム。
  11. 前記第1の光ビームの周波数及び前記第2の光ビームの周波数は、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団の最大励起に対応するピークに関連した共振周波数の共振外れである差分周波数で差分光ビームを供給するように設定される、請求項1に記載の原子時計システム。
  12. 前記差分周波数は、前記一連のクロック計測サイクルの各々において前記共振周波数の+Δ及び−Δのうちの一方となって、前記一連のクロック計測サイクルにおける前記状態読み出し段階中のCPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に関連した差分強度を決定するように調節される、請求項11に記載の原子時計システム。
  13. 前記局部発振器は、前記第1及び第2の光ビームの各々の間の差分周波数を安定化させる周波数安定化システムに周波数基準を供給して、前記発振器システムが前記局部発振器の周波数をフィードバック方式で調節するようにする、請求項1に記載の原子時計システム。
  14. 原子時計システムの局部発振器を安定化させるための方法であって、
    冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内のアルカリ金属原子を捕捉するステップと、
    第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するステップと、
    前記第1及び第2の光ビームの相対的円偏光に基づいて、捕捉されたアルカリ金属原子のCPTインテロゲーションを作動するために、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に、前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えるステップと、
    前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答を監視するステップと、
    前記ベースライン光応答に対する、前記一連のクロック計測サイクルの各々の前記CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の前記光応答に基づいて前記局部発振器の周波数を調節するステップと
    を含む、方法。
  15. 前記一連のクロック計測サイクルの前記CPTインテロゲーション段階中に均一クロック磁場を生成するステップを更に含み、前記均一クロック磁場は、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するために、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記光差分ビームの前記方向を周期的に交互に切替えるステップは、
    前記第1及び第2の光ビームを第1のビーム合成器に供給して、第1のシーケンスにおいて、第1の方向に第1の相対的円偏光として前記セルを通過するように第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給するステップと、
    前記第1及び第2の光ビームを第2のビーム合成器に供給して、第2のシーケンスにおいて、前記第1の方向とは反対の第2の方向に第2の相対的円偏光として前記セルを通過するように第2の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給するステップと、
    前記第1のシーケンスと前記第2のシーケンスとの間で交互に切替えるステップと
    を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えるステップは、
    前記第1及び第2の光ビームを第1のビーム合成器に供給して、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方を第1のシーケンス及び第2のシーケンスそれぞれにおいて第1の直線偏光で供給するステップと、
    前記第1及び第2の光ビームを第2のビーム合成器に供給して、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方を前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて第2の直線偏光で供給するステップと、
    直線偏光された第1及び第2のビームを第3のビーム合成器に供給して前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1及び第2のシーケンスの各々で第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給して、前記セルを通過する第1の方向に第1の相対的円偏光及び第2の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するステップであって、前記光差分ビームは、ミラーを介して反射され、且つ第2の可変波長板を通過して供給されて、前記第1及び第2のシーケンスの各々で前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを供給して、前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスそれぞれにおいて、前記第2の相対的円偏光及び前記第1の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給する、前記光差分ビームを供給ステップと、
    前記第1のシーケンスと前記第2のシーケンスとの間で交互に切替えるステップと
    を含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記光差分ビームを生成するステップは、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団の最大励起に対応するピークに関連した共振周波数の共振外れである差分周波数で差分光ビームを供給することを含み、前記方法は、前記差分周波数が前記一連のクロック計測サイクルの各々において前記共振周波数の+Δ及び−Δのうちの一方となって、前記一連のクロック計測サイクルにおける前記状態読み出し段階中に、ベースライン強度に対する、前記CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の前記光応答に関連した差分強度を決定するように前記差分周波数を調節するステップを更に含む、請求項14に記載の方法。
  19. 原子時計システムであって、
    冷却アルカリ原子源及びアルカリ金属原子のベースライン光応答を供給するために、一連のコヒーレントポピュレーショントラッピング(CPT)サイクルの各々の捕捉段階中にセル内の前記アルカリ金属原子を捕捉するように構成された磁気光学トラップ(MOT)システムと、
    第1の周波数を有する第1の光ビームと、前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有し、且つ可変相対強度比を有する第2の光ビームとを含む光差分ビームを生成するように構成されたインテロゲーションシステムであって、前記光差分ビームは、第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団の最大励起に対応するピークに関連した周波数の共振外れである周波数を有し、前記インテロゲーションシステムは、前記一連のクロック計測サイクルの各々のCPTインテロゲーション段階中に前記セルを通過する前記光差分ビームの方向を周期的に交互に切替えて、前記アルカリ金属原子のゼーマンシフト特性に基づく振幅を有する均一クロック磁場の存在下で第1のエネルギー状態から第2のエネルギー状態への前記アルカリ金属原子の集団のCPTインテロゲーションを作動するように構成された方向制御器を含む、前記インテロゲーションシステムと、
    前記一連のクロック計測サイクルの各々における状態読み出し段階中に、前記ベースライン光応答に対する、CPTインテロゲーションされたアルカリ金属原子の光応答に基づいて局部発振器の周波数を調節するように構成された発振器システムと
    を備える、原子時計システム。
  20. 前記方向制御器は、
    前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第1のシーケンスで前記セルを通過する第1の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第1のビーム合成器と、
    前記第1及び第2の光ビームを受け取って、第2のシーケンスで前記第1の方向とは反対の前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを供給するように構成された第2のビーム合成器と、
    前記第1のシーケンスと前記第2のシーケンスとの間で交互に切替えるように構成された光スイッチと
    を含む、請求項19に記載の原子時計システム。
  21. 前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1のシーケンスにおいて、第1の相対的円偏光で前記第1の方向に第1の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成され、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第2のシーケンスにおいて、第2の相対的円偏光で前記第2の方向に第2の可変波長板を通過して且つ前記セルを通過するように前記光差分ビームを供給するように構成される、請求項20に記載の原子時計システム。
  22. 前記第1のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第1の光ビーム及び前記第2の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第1の直線偏光で供給し、前記第2のビーム合成器は、前記第1及び第2の光ビームを受け取って、前記第2の光ビーム及び前記第1の光ビームのうちの一方をそれぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて第2の直線偏光で供給し、前記原子時計システムは、
    前記第1及び第2の光ビームを合成して、前記第1及び第2のシーケンスの各々で第1の可変波長板を通過して前記光差分ビームを供給して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、前記セルを通過する第1の方向にそれぞれ第1の相対的円偏光及び第2の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成された第3のビーム合成器と、
    前記第1及び第2のシーケンスの各々で前記セルを通過する第2の方向に前記光差分ビームを反射して、それぞれ前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスにおいて、それぞれ前記第2の相対的円偏光及び前記第1の相対的円偏光の各々で前記光差分ビームを供給するように構成されたミラー及び第2の可変波長板を含む反射システムと
    を更に含む、請求項20に記載の原子時計システム。
JP2017196852A 2016-10-11 2017-10-10 原子時計システム Active JP6495409B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662406653P 2016-10-11 2016-10-11
US62/406,653 2016-10-11
US15/722,595 US10539929B2 (en) 2016-10-11 2017-10-02 Atomic clock system
US15/722,595 2017-10-02

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019040494A Division JP6743216B2 (ja) 2016-10-11 2019-03-06 原子時計システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018085719A true JP2018085719A (ja) 2018-05-31
JP6495409B2 JP6495409B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=60043104

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196852A Active JP6495409B2 (ja) 2016-10-11 2017-10-10 原子時計システム
JP2019040494A Active JP6743216B2 (ja) 2016-10-11 2019-03-06 原子時計システム

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019040494A Active JP6743216B2 (ja) 2016-10-11 2019-03-06 原子時計システム

Country Status (4)

Country Link
US (2) US10539929B2 (ja)
EP (2) EP3499322B1 (ja)
JP (2) JP6495409B2 (ja)
AU (2) AU2017239529B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10725431B2 (en) 2016-10-11 2020-07-28 Northrop Grumman Systems Corporation Atomic clock system
JP2020141401A (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 日本電信電話株式会社 磁気光学トラップ方法および装置
JP2020184633A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションNorthrop Grumman Systems Corporation 原子干渉計システム
WO2022181408A1 (ja) * 2021-02-25 2022-09-01 国立大学法人東京大学 原子の電子状態スプリッター、原子干渉計、原子遷移周波数測定装置、原子発振器、光格子時計、量子コンピュータおよび原子の電子状態重ね合わせ状態の生成方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10782368B2 (en) 2017-05-31 2020-09-22 Northrop Grumman Systems Corporation Pulsed-beam atomic magnetometer system
CN110333651B (zh) * 2019-07-15 2021-04-02 温州激光与光电子协同创新中心 基于相干布居数囚禁模式锁定的激光原子钟
CN111123311B (zh) * 2019-11-18 2021-12-03 北京卫星导航中心 星载原子钟调频调相方法
EP4044467A4 (en) * 2019-11-20 2022-11-30 Huawei Technologies Co., Ltd. METHOD AND APPARATUS FOR PROVIDING A TIME SOURCE FOR AN AUTOMATIC DRIVE
CN112304442B (zh) * 2020-10-28 2022-09-02 中国科学院国家授时中心 双调制cpt差分探测方法及系统
US20230333415A1 (en) * 2022-04-18 2023-10-19 Northrop Grumman Systems Corporation Atomic optical reference system

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009129955A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Epson Toyocom Corp 光学系及び原子発振器
EP2131500A2 (en) * 2008-06-02 2009-12-09 SEPA - Sistemi Elettronici Per Automazione S.P.A. Atomic beam tube with counter propagating optical or atomic beams
JP2012019261A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Seiko Epson Corp 原子発振器
KR20130082468A (ko) * 2012-01-11 2013-07-19 세이코 엡슨 가부시키가이샤 원자 발진기용 광학 모듈 및 원자 발진기

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5136261A (en) 1990-12-11 1992-08-04 Ball Corporation Saturated absorption double resonance system and apparatus
US7102451B2 (en) * 2004-02-18 2006-09-05 Princeton University, Office Of Technology, Licensing & Intellectual Property Method and system for operating an atomic clock with alternating-polarization light
US7893780B2 (en) 2008-06-17 2011-02-22 Northrop Grumman Guidance And Electronic Company, Inc. Reversible alkali beam cell
JP5369803B2 (ja) * 2009-03-23 2013-12-18 セイコーエプソン株式会社 量子干渉装置、及び原子発振器
US7965148B2 (en) 2009-08-03 2011-06-21 Northrop Grumman Guidance And Electronics Company, Inc. Atomic frequency clock systems and methods
US8237105B1 (en) 2011-02-03 2012-08-07 Northrop Grumman Guidance & Electronics Company, Inc. Magneto-optical trap for cold atom beam source
CN102629102B (zh) * 2012-03-26 2014-06-04 中国科学院武汉物理与数学研究所 相干双色光源装置及相干双色光的生成方法
JP5988023B2 (ja) * 2012-05-11 2016-09-07 セイコーエプソン株式会社 原子発振器の制御方法及び原子発振器
US20140028405A1 (en) * 2012-07-27 2014-01-30 Qualcomm Incorporated Low power microfabricated atomic clock
JP6187758B2 (ja) * 2013-09-27 2017-08-30 セイコーエプソン株式会社 原子発振器、電子機器及び移動体
JP6511298B2 (ja) * 2015-03-12 2019-05-15 株式会社リコー Cpt共鳴発生方法、cpt共鳴検出方法、cpt共鳴発生装置、原子発振器、磁気センサ
US10539929B2 (en) * 2016-10-11 2020-01-21 Northrop Grumman Systems Corporation Atomic clock system

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009129955A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Epson Toyocom Corp 光学系及び原子発振器
EP2131500A2 (en) * 2008-06-02 2009-12-09 SEPA - Sistemi Elettronici Per Automazione S.P.A. Atomic beam tube with counter propagating optical or atomic beams
JP2012019261A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Seiko Epson Corp 原子発振器
KR20130082468A (ko) * 2012-01-11 2013-07-19 세이코 엡슨 가부시키가이샤 원자 발진기용 광학 모듈 및 원자 발진기

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
F.-X.ESNAULT, ET AL.: "Cold-atom double-Λ coherent population trapping clock", PHYSICAL REVIEW A, vol. Volume 88, Issue 4, JPN6018043015, October 2013 (2013-10-01), pages 042120 - 1, ISSN: 0003911712 *

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10725431B2 (en) 2016-10-11 2020-07-28 Northrop Grumman Systems Corporation Atomic clock system
JP2020141401A (ja) * 2019-02-26 2020-09-03 日本電信電話株式会社 磁気光学トラップ方法および装置
JP7386478B2 (ja) 2019-02-26 2023-11-27 日本電信電話株式会社 磁気光学トラップ方法および装置
JP2020184633A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションNorthrop Grumman Systems Corporation 原子干渉計システム
JP6994539B2 (ja) 2019-05-08 2022-01-14 ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション 原子干渉計システム
WO2022181408A1 (ja) * 2021-02-25 2022-09-01 国立大学法人東京大学 原子の電子状態スプリッター、原子干渉計、原子遷移周波数測定装置、原子発振器、光格子時計、量子コンピュータおよび原子の電子状態重ね合わせ状態の生成方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20180101139A1 (en) 2018-04-12
US10539929B2 (en) 2020-01-21
AU2017239529B2 (en) 2022-01-06
JP6495409B2 (ja) 2019-04-03
EP3309629B1 (en) 2019-07-31
EP3309629A1 (en) 2018-04-18
EP3499322B1 (en) 2020-08-26
US20200117146A1 (en) 2020-04-16
US10725431B2 (en) 2020-07-28
JP2019134456A (ja) 2019-08-08
EP3499322A1 (en) 2019-06-19
AU2017239529A1 (en) 2018-04-26
AU2022201426B2 (en) 2022-06-02
JP6743216B2 (ja) 2020-08-19
AU2022201426A1 (en) 2022-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6495409B2 (ja) 原子時計システム
US7323941B1 (en) Method and system for operating a laser self-modulated at alkali-metal atom hyperfine frequency
US7944317B2 (en) Cold atom micro primary standard
EP2282243B1 (en) Atomic clock system and frequency tuning method for such a system
Perrella et al. Dichroic two-photon rubidium frequency standard
Farkas et al. Production of rubidium bose-einstein condensates at a 1 hz rate
Zhang et al. High-resolution laser microwave double-resonance spectroscopy of hyperfine splitting of trapped 113 Cd+ and 111 Cd+ ions
Kong et al. A transportable optical lattice clock at the National Time Service Center
Wang et al. Optical-plus-microwave pumping in a magnetically insensitive state of cold atoms
US20210278486A1 (en) Optically pumped magnetometer and magnetic sensing method
Zhang et al. Enhanced cold mercury atom production with two-dimensional magneto-optical trap
EP3736532B1 (en) Atomic interferometer system
Rubtsova et al. 174Yb 3P1 level relaxation found via weak magnetic field dependence of collision-induced stimulated photon echo
CN112242843A (zh) 一种实现高对比度cpt反相探测的方法和装置
Ouyang et al. An effective pumping method for increasing atomic utilization in a compact cold atom clock
Shah et al. A compact and low-power cold atom clock
Wang et al. The optical system of the fountain clock
Miao et al. Improvement of the signal-to-noise ratio of the clock signal for the frequency standard based on 113 Cd+ ions
Honda et al. Enhancement of laser power from a mode lock laser with an optical cavity
Nesterenko et al. Absolute frequency measurements for emission transitions of molecular iodine in the range of 1053–1068 nm
CN117806144A (zh) 一种基于光栅磁光阱冷却的芯片主动光钟及其实现方法
CN117826561A (zh) 一种基于铯原子的双波段光学-微波原子钟及其实现方法
WO2009087621A1 (en) Frequency standard based on coherent population trapping (cpt)
Zhu et al. A subminiature adjustable and measurable atomic clock based on coherent population trapping
Rauschenbeutel et al. Six-beam optical lattice with intrinsically stable time phases

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6495409

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250