JP2018084009A - 和紙の撚糸を含む搦織物 - Google Patents

和紙の撚糸を含む搦織物 Download PDF

Info

Publication number
JP2018084009A
JP2018084009A JP2016228928A JP2016228928A JP2018084009A JP 2018084009 A JP2018084009 A JP 2018084009A JP 2016228928 A JP2016228928 A JP 2016228928A JP 2016228928 A JP2016228928 A JP 2016228928A JP 2018084009 A JP2018084009 A JP 2018084009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weft
warp
plain weave
yarn
japanese paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016228928A
Other languages
English (en)
Inventor
功 西脇
Isao Nishiwaki
功 西脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marunishi Syukyoorimono Co Ltd
Original Assignee
Marunishi Syukyoorimono Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Marunishi Syukyoorimono Co Ltd filed Critical Marunishi Syukyoorimono Co Ltd
Priority to JP2016228928A priority Critical patent/JP2018084009A/ja
Publication of JP2018084009A publication Critical patent/JP2018084009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】様々な本数の平織組織を形成でき、また、柔らかく、伸びやすくて体に追随し易く、また、軽くて、強度のある搦織物を提供する。【解決手段】平織組織Aと搦組織Bが交互に配される搦織物であって、経には1本以上の経糸1,2と1本以上の搦糸3とが繰り返し配置されており、緯には第1の緯糸Y−1と第2の緯糸Y−2とが交互に配置されており、前記搦組織は緯糸Y−3に搦糸3のみが絡んでいる組織であり、前記第1と第2の緯糸のどちらか一方が和紙の撚糸である搦織物。【選択図】図2

Description

本発明は、緯糸に和紙の撚糸を含む搦織物に関する。詳しくは、柔らかくて伸びやすいため体に追随しやすく、また、軽くて、強度がある搦織物に関する。
絽織物は、平織組織や綾織り組織と搦組織とが繰り返される搦織物の一種である。
絽織物の搦組織の部分は絽目と呼ばれ、透き間になるため風通しが良く、また、涼しげに見えるため、夏の着物や僧侶の衣等によく用いられる。
平織組織や綾織り組織の緯糸が3本、5本又は7本毎に経糸を絡ませて搦組織を設けた絽織物はそれぞれ、三本絽、五本絽、七本絽と呼ばれるが、経糸を絡ませて搦組織を設ける場合には、平織組織や綾織り組織の緯糸は必ず奇数でなければ経糸と緯糸が絡まないといった問題がある。
また、絽織物は、搦組織があるため、硬くなり易かったり、伸び難かったりして、体に追随し難いといった問題がある。
そこで、平織組織の緯糸の本数が奇数に限定されず様々な本数の平織組織を形成でき、また、柔らかく、伸びやすくて体に追随しやすい搦織物の開発が望まれている。
登録実用新案第50503号公報 登録実用新案第45877号公報
特許文献1には、平織組織の緯糸に紙糸を用い、搦組織の緯糸には絹糸を用い、経糸を絡ませた絽織が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示される絽織であれば、平織組織の緯糸が全て紙糸であるから、織物が破れ易くて重く、また、経糸を絡ませた搦組織であるから、平織組織の緯糸の本数は奇数本に限られるといった問題がある。
特許文献2には、平織組織の緯糸に紙強撚糸を用い、搦組織の緯糸には絹強撚糸を用い、経糸を絡ませた絽織が開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示される絽織は、紙強撚糸を使用していても平織組織の全ての緯糸が紙強撚糸であると織物の強度は弱く、また、紙強撚糸を多く含むので、熱が逃げ難く、夏に使用すると熱がこもったり、重くなったりといった問題がある。
また、経糸を絡ませた搦組織であるから、平織組織の緯糸の本数は奇数本に限られるといった問題もある。
本発明は前記諸問題を解決することを技術的課題とし、数多くの試作を重ねた結果、平織組織と搦組織が交互に配される搦織物であって、経には1本以上の経糸と1本以上の搦糸とが繰り返し配置されており、緯には第1の緯糸と第2の緯糸とが交互に配置されており、前記搦組織は緯糸に搦糸のみが絡んでいる組織であり、前記第1と第2の緯糸のどちらか一方が和紙の撚糸である搦織物であれば、様々な本数の平織組織を形成でき、また、柔らかく、伸び易くて体に追随し易く、軽い搦織物になるといった知見を得て、前記技術的課題を達成したものである。
前記技術的課題は、次のとおりの本発明によって解決できる。
本発明は、平織組織と搦組織が交互に配される搦織物であって、経には1本以上の経糸と1本以上の搦糸とが繰り返し配置されており、緯には第1の緯糸と第2の緯糸とが交互に配置されており、前記搦組織は緯糸に搦糸のみが絡んでいる組織であり、前記第1と第2の緯糸のどちらか一方が和紙の撚糸である搦織物である。
また、本発明は、前記和紙の撚糸が強撚糸である搦織物である。
また、本発明は、前記平織組織が2以上の緯糸からなる平織組織であって、前記搦組織が1本の緯糸と搦糸が絡んでいる搦組織である搦織物である。
また、本発明は、経糸2本毎に搦糸が配置される搦織物である。
本発明は、経に、平織組織を構成する経糸と、搦組織を構成する搦糸とが配置され、経糸を絡ませないから、平織組織の緯糸を、奇数本だけではなく偶数本でもよく、任意の本数で平織組織を構成することができる。
また、第1と第2の緯糸のどちらか一方が和紙の撚糸であるから、柔らかく、伸びやすくて体に追随し易く、軽くて、強度のある搦織物になる。
また、和紙の撚糸を強撚糸にすることで、さらに、強度のある搦織物になる。
搦糸を絡ませていない組織の一態様を表す模式図である。 実施の態様の組織を表す模式図である。
第1と第2の緯糸のどちらか一方に用いる和紙の撚糸は、みつまた、こうぞを原料とする和紙を箔状にしたのち、撚りをかけた糸が好ましい。
また、和紙の撚糸は、1,000回/m以上撚りをかけた強撚糸が好ましく、より好ましくは、1,000〜1,200回/mの撚りをかけた和紙の強撚糸である。
さらに強度のある搦織物になるからである。
和紙の撚糸以外の緯糸、経糸及び搦糸は特に限定されず、絹糸、綿糸、化繊糸、人絹糸等の糸を使用することができるが、絹糸が好ましい。
(実施の態様)
図1を参照しながら、実施の一態様について説明する。
図1の、経には経1、経2の経糸が繰り返し配置され、緯には、和紙の撚糸が1本おきに配置されている。
平織組織(A)は経1及び経2の経糸とY-1及びY-2の緯糸で組織される。
平織組織(A)と平織組織(A)の間の緯糸(Y−3)は搦糸と絡ませて搦組織とする緯糸である。
図2を参照しながら、搦組織(B)について説明する。
搦組織(B)は、経の搦糸(3)と緯のY-3が絡んだ組織である。本発明は、経糸ではなく搦糸が緯糸とが絡む搦織物であるため、平織組織の緯糸は偶数に限られず、奇数であってもよい。
搦糸は平織組織(A)と搦組織(B)に交互に絡んでいる。
実施例は、経に、経1、経2の絹糸の経糸、及び、絹糸の搦糸(3)が繰り返し配置され、緯には、1200回/mの和紙の強撚糸と絹糸とが交互に配置されており、平織組織(A)を組織する緯糸が2本、搦組織(B)の緯糸が1本の搦織物である。
比較例は、緯の和紙の強撚糸を絹糸に代えた以外は実施例と同じ搦織物である。
実施例の目付は、3.71g、比較例の目付は3.16g、実施例の重さは9.29mg/cm2 、比較例の重さは7.91 mg/cm2であった。
(引張り試験)
引っ張りせん断試験機(KES−FB1−AUTO‐Aカトーテック株式会社製)を用いた。
幅20cmの実施例及び比較例の各搦織物をチャック間5cmに固定し、固定した一端を生地のチャック間方向へ移動させ、最大引張荷重500gf/cm、引張速度0.2mm/sの一様な引っ張りにより、変形を負荷して測定した。
表1の測定項目は数値が高い程、次のような効果があると言える。
直線性:変形しにくい・かたい
引張仕事量:良く伸びる
伸び率:良く伸びる
Figure 2018084009
(せん断試験)
引っ張り試験と同じ引張りせん断試験機を用いた。
幅20cmの実施例及び比較例の各搦織物をチャック間5cmに固定し、固定した一端を生地の幅方向へ移動させて、最大せん断角度±8deg、試料張力10gf/cmの一様なせん断変形を負荷して測定した。
表2の測定項目は数値が高い程、次のような効果があると言える。
せん断剛性:変形しにくい・かたい
せん断角0.5度におけるヒステリシス幅:回復性が悪い
せん断角5度におけるヒステリシス幅:回復性が悪い
Figure 2018084009
(曲げ試験)
純曲げ試験機(KES‐FB2‐AUTO‐A、カトーテック株式会社製)を用いて測定した。
幅20cmの実施例及び比較例の各搦織物をチャック間1cmに固定し、固定した一端を生地が曲がるように移動させて、最大曲げ曲率2.5cm−1、曲げ変形速度0.5 cm−1/sで一様な曲げ変形を負荷して測定した。
表3の測定項目は数値が高い程、次のような効果があると言える。
曲げ剛性:変形しにくい・かたい
ヒステリシス幅:回復性が悪い
Figure 2018084009
(圧縮試験)
圧縮試験機(KES‐G5、カトーテック株式会社製)を用いた。
幅2cm2の円形端子により実施例及び比較例の各搦織物を、圧縮変形速度0.02mm/s、圧縮子2cm2円形で、圧縮変形を負荷して測定を行った。
表4の測定項目は数値が高い程、次のような効果があると言える。
直線性:弾力がある・柔らかさに欠ける
圧縮仕事量:柔らかい
圧縮レジリエンス:回復性が良い
Figure 2018084009
(表面試験)
表面試験機(KES‐FB4‐AUTO‐A、カトーテック株式会社製)を用いた。
0.5mm径のピアノ線1本で構成される接触子で生地表面を走査し、表面の凹凸を評価した。
さらに、0.5mm径のピアノ線を10本並べた接触子で生地表面をなぞり、その際の摩擦係数を測定した。
表5の測定項目は数値が高い程、次のような効果があると言える。
摩擦係数の平均値:滑りにくい
摩擦係数の変動:ざらついた感触になる
粗さの変動:凹凸が激しい
Figure 2018084009
(横方向縫目滑脱試験)
JIS L1096 8.23.1 B法に沿って、荷重49.0N、読み取り時の荷重4.90N/2.54cm、引張速度30cm/分で行った。
Figure 2018084009
実施例及び比較例により、本発明に係る搦織物は、柔らかく、伸びやすくて体に追随し易い搦織物であることが証明された。
本発明によれば、様々な本数の平織組織を形成でき、また、柔らかく、伸び易くて体に追随し易く、また、軽く、強度のある搦織物になるから、産業利用可能性の高い発明であると言える。
1 経糸1
2 経糸2
3 搦糸
A 平織組織
B 搦組織
Y-1〜Y-3 緯糸

Claims (4)

  1. 平織組織と搦組織が交互に配される搦織物であって、経には1本以上の経糸と1本以上の搦糸とが繰り返し配置されており、緯には第1の緯糸と第2の緯糸とが交互に配置されており、前記搦組織は緯糸に搦糸のみが絡んでいる組織であり、前記第1と第2の緯糸のどちらか一方が和紙の撚糸である搦織物。
  2. 前記和紙の撚糸が強撚糸である請求項1記載の搦織物。
  3. 前記平織組織が2以上の緯糸からなる平織組織であって、前記搦組織が1本の緯糸と搦糸が絡んでいる搦組織である請求項1又は2記載の搦織物。
  4. 経糸2本毎に搦糸が配置される請求項1乃至3記載の搦織物。
JP2016228928A 2016-11-25 2016-11-25 和紙の撚糸を含む搦織物 Pending JP2018084009A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228928A JP2018084009A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 和紙の撚糸を含む搦織物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016228928A JP2018084009A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 和紙の撚糸を含む搦織物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018084009A true JP2018084009A (ja) 2018-05-31

Family

ID=62236971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016228928A Pending JP2018084009A (ja) 2016-11-25 2016-11-25 和紙の撚糸を含む搦織物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018084009A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109837639A (zh) * 2019-02-28 2019-06-04 苏州市锦达丝绸有限公司 一种五经花罗的织造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109837639A (zh) * 2019-02-28 2019-06-04 苏州市锦达丝绸有限公司 一种五经花罗的织造方法
CN109837639B (zh) * 2019-02-28 2021-05-28 苏州市锦达丝绸有限公司 一种五经花罗的织造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5385305B2 (ja) 分離弾性糸系を有する伸縮性織物
JP2019167665A (ja) 多重の弾性糸を有するストレッチ糸および布地
EP2834400B1 (en) Stretch wovens with a control yarn system
JP6577963B2 (ja) 防護織物及びその製造方法
CN102776649B (zh) 一种具有径向弹力收缩管状织物的制备方法
JP5706924B2 (ja) 断面が五芒星形のフィラメントを有する織布
US20200056309A1 (en) Woven fabric with improved comfort
JP2005529249A5 (ja)
JP2024056756A (ja) 電極配線付き布材
JP2011069033A (ja) 一方向性補強強化繊維織物とその製造方法
JP6090894B1 (ja) 多重ガーゼ織物
CN210657315U (zh) 一种弹力面料
JP2018084009A (ja) 和紙の撚糸を含む搦織物
CN102776652A (zh) 一种柔软防皱面料
JP2019035160A (ja) 三層構造織物
JP7074540B2 (ja) 衣料
KR101177235B1 (ko) 고수축사 직물의 조직구조
CN210163598U (zh) 仿色弹力纱卡面料
CN115284698B (zh) 一种抗撕裂涤纶面料及其生产方法
US1359112A (en) Elastic fabric
TWM542034U (zh) 羊毛織物
CN203904591U (zh) 绒面四向弹性布
JP5564810B2 (ja) 接着芯地
JP2022104847A (ja) 複合糸、及びその糸を用いた織編物
CN105568481A (zh) 高弹性高韧性面料