JP2018083126A - 移植される眼内レンズの計算を自動的に最適化するための方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数の白内障手術の結果が将来移植される眼内レンズの計算の際に考慮される、移植される眼内レンズの計算方法を改善すること。【解決手段】本発明による方法では、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の手術前の決定と、レイ・トレーシングを用いた、移植されるIOLの計算と、白内障手術の実施後の、少なくとも、角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた客観的な屈折力の手術後の決定と、が行われる。その際、外科的に誘発される乱視と、解剖学的な手術後のレンズ位置との最適化のための、手術の前後に算出される測定値が、将来移植されるIOLの計算に使用される。本発明が提案する方法は、移植される眼内レンズの計算に役立つ。将来移植するIOLの計算の際に、多数の白内障手術の結果を考慮することによって、一方では計算が自動的に最適化され、他方では白内障手術の得られる結果が本質的に改善される。【選択図】 なし
Description
本発明は、多数の白内障手術の結果を将来移植される眼内レンズ(IOL)の計算の際に考慮することによって計算を自動的に最適化することができる、移植される眼内レンズの改善された計算方法に関する。
既知の従来技術によれば、IOLは、測定された値および推測された値のうちの少なくとも一方に基づいて選定あるいは適合されるが、その際、少数のパラメータのみが単一測定値の形式で、または定義された患者群の平均値として考慮される。
この場合、最適な眼内レンズ(IOL)の選定あるいは適合は、専ら、例えば種類、屈折力、非球面性、および多病巣性のような、その眼内レンズの特徴に応じて行われる。患者の特徴、診断法、手術法等のような、治療の特定の付帯状況への考えられる依存性は、これらのパラメータのために統計的分布がほとんど使用されないのと同様にほとんど考慮されない。
患者に適した眼内レンズ(IOL)を選定することは、白内障外科医の務めである。その際、外科医は多くの要素を顧慮しなければならない。一つには、眼の個性的な生体測定パラメータに応じて、IOL屈折値の適切な計算方法を選択しなければならない。このために、通常は、異常に長い眼、標準的な眼、または異常に短い眼の場合では、多かれ少なかれ適した異なる公式が計算に使用される。この公式の入力パラメータは、最も単純な場合には角膜曲率測定および眼軸長に基づくが、その際、公式はそのモデル仮定を簡素化しているので、例えばいわゆるA定数のような経験的に算出される補正係数を追加的に含む場合が多い。
現在最も普及している計算方法は、例えば、ハイギス(Haigis)、ホラデー(Holladay)、ホッファー(Hoffer)、オルセン(Olsen)、シャマス(Shammas)、またはSRKによる、いわゆるIOL公式である。これによれば、IOL挿入後の患者の屈折力D(出力/評価パラメータ)が、以下の通り計算される。
D=DIOL−f(K,AL,VKT,A) (1)
ここで、f( ) 古典的に知られているIOL公式
DIOL IOLの屈折力
K 測定された角膜曲率値
AL 測定された眼軸長
VKT 測定された前房深度
A IOLの種類に依存する一定の入力値、である。
ここで、f( ) 古典的に知られているIOL公式
DIOL IOLの屈折力
K 測定された角膜曲率値
AL 測定された眼軸長
VKT 測定された前房深度
A IOLの種類に依存する一定の入力値、である。
通常、異なる計算方法(生体測定公式)では、IOLの種類に依存した異なる定数(すなわちIOL定数)が使用される。A定数は、例えばSRK公式で使用される。
IOLを選定するために、医者は目標屈折力(D=DZIEL)を設定する。目標屈折力を最適化するために、医者は異なるIOLについてDIOLおよびAを変化させることによって、(1)に従って屈折力を計算する。Aが変化しないように、および、公式DIOL=DZIEL+f(K,AL,VKT,A)に従った計算の最適化が達成されるように、多くの場合、医者は同じ種類のIOLを使用する。それにより、正視が目標である場合には、DIOL=f(K,AL,VKT,A)に従ったIOLの古典的な公式計算が得られる。
IOLを選定するために、医者は目標屈折力(D=DZIEL)を設定する。目標屈折力を最適化するために、医者は異なるIOLについてDIOLおよびAを変化させることによって、(1)に従って屈折力を計算する。Aが変化しないように、および、公式DIOL=DZIEL+f(K,AL,VKT,A)に従った計算の最適化が達成されるように、多くの場合、医者は同じ種類のIOLを使用する。それにより、正視が目標である場合には、DIOL=f(K,AL,VKT,A)に従ったIOLの古典的な公式計算が得られる。
実際に得られる最適な屈折値に公式値を適合させるために、この公式の定数Aは患者集団を介して経験的に算出される。しかし、このような適合は、被験者集団の屈折値の平均値が公式と一致することを保証するにすぎない。
通例、医者がその経験から、患者に関する実際に得られた屈折値が目標屈折力からある程度変動することを知っていることによって、生体測定公式の統計的誤差が考慮される。医者はこの変動の影響を最小限に抑えたければ、目標屈折力の補正を前方にすればよい。例えば、ある近視患者について、目標屈折力に対する偏差が典型的な+/−0.25Dであれば、医者は患者の眼が過度の遠視になることをより高確率で避けるために、−0.25Dの屈折力を目標に設定するであろう。この方法は、患者集団の平均において優れた戦略である。ただし、患者集団の平均値の代わりに一人の患者の個性的な入力パラメータを初期値として使用すれば、目標屈折力あるいは補正値からの典型的な変動を低減することができるであろう。
現在では、系統的誤差を最低限に抑えるために、従来技術によれば様々な手法が選択されている。したがって、一連の医者が医者の患者らの各民族の集団に対して異なるA定数を使用している。これにより系統的誤差を低減することができ、各集団内の統計的分布が減少する限り、統計誤差もまた減少する。
他の医者は、例えば眼軸長が長い患者、または以前に屈折矯正の角膜手術を受けたことがある患者のような、定義された初期条件に応じて、各条件により良好に適合する様々な生体測定公式、または、前房深度またはレンズ厚さのような追加的なパラメータの測定を前提とする生体測定公式を使用している。この場合も、特に系統的誤差が低減されるが、追加で測定されるパラメータに部分的に起因して、統計誤差が増加し得る。
この方法では、補正が個別に行われずに統計的平均においてのみ行われることが不利に作用し得る。
さらに、補正の際には目標屈折力のみが考慮され、目標屈折力の偏差をもたらした個々の誤差原因が考慮されない、という欠点がある。加えて、最適化工程には自覚的屈折値が必要となるが、この自覚的屈折自体がその決定の際の本質的な誤差原因である。究極的に、この工程は手動で実行しなければならない。つまり、手術後の目標屈折力を手動で決定した後に、患者データに値を割り当てて、この値をやはり手動で選定することによって、最適化計算を実行する。
さらに、補正の際には目標屈折力のみが考慮され、目標屈折力の偏差をもたらした個々の誤差原因が考慮されない、という欠点がある。加えて、最適化工程には自覚的屈折値が必要となるが、この自覚的屈折自体がその決定の際の本質的な誤差原因である。究極的に、この工程は手動で実行しなければならない。つまり、手術後の目標屈折力を手動で決定した後に、患者データに値を割り当てて、この値をやはり手動で選定することによって、最適化計算を実行する。
公式法による最適化方法には別の問題がある。定数法を介した手術後の屈折結果の改善においては、白内障手術の際に生じる全ての誤差が考慮されている。これらの誤差は、測定方法の誤差、IOL計算の誤差、移植過程および治癒過程での予期せぬ結果である。しかし、専ら、手術後の屈折力を用いて結果の最適化を実行すると、個々の誤差原因の考慮を排除することになる。
まだそれほど広くは普及していないが、代替の方法としてレイ・トレーシングがある。レイ・トレーシングとは、その概念が既に示唆しているように(「ray」=光線、および「to trace」=追跡する)、光線追跡法として理解される。周知のように、物体が光源によって照らされて物体がこの光線を反射し、光線の一部が最終的に私たちの眼に届くことによって、私たちは身の回りの物体を知覚しているにすぎない。レイ・トレーシング方法は、この基本的な自然現象を模したものである。光学系、すなわち、全ての光学要素を含めて個性的な人間の眼が分かっていれば、レイ・トレーシングを用いて「実際に」網膜上に結ばれる像を計算することができる。このように、この方法は、眼の角膜トポグラフィーを使用した詳細な眼モデルに基づいている。この方法では、一般的な補正係数(A定数)は使用されないが、実際の(手術後の)レンズ位置(ELP)に関するある特定の仮定が必要である。この方法は、例えば長い眼、標準的な眼、短い眼、レーシック手術後の眼等のような、様々な生体測定パラメータを有する眼に適している。
そして、レイ・トレーシングを用いて、IOL屈折値および残留屈折力が計算される。その際、自覚的な視力との良好な相関関係、すなわち、患者の知覚と同等な結果を得るために、計算のための様々な選定基準あるいは測定基準を用いることができる。この場合、網膜像測定が特に適していることが分かっているが、以下の他の選定基準も考えられる。
−点広がり関数(point spread function=PSF)、線広がり関数(line spread function=LSF)、または実効値算出(二乗平均平方根)を用いた、モーメント、エントロピー、密集度、形状、または強度分布に関する網膜上の結像の評価
−変調伝達関数(MTF)または位相伝達関数(PTF)のような、光学的伝達関数(OTF)による解像度の評価
−コントラスト感度関数(CSF)によるコントラストの評価
−色収差、光線収差、波面収差、被写界深度、および結像倍率の両眼偏差のような光学的収差の評価
−古典的な屈折パラメータであるディオプトリおよび乱視の評価
当業者に既知である他の評価パラメータも原理的に使用することができるので、ここに挙げたものは単なる例にすぎない。これに加えて、理想波面からの偏差を判定および数量化することが可能な、あらゆる評価パラメータあるいは評価基準を原理的に適用することができる。
−変調伝達関数(MTF)または位相伝達関数(PTF)のような、光学的伝達関数(OTF)による解像度の評価
−コントラスト感度関数(CSF)によるコントラストの評価
−色収差、光線収差、波面収差、被写界深度、および結像倍率の両眼偏差のような光学的収差の評価
−古典的な屈折パラメータであるディオプトリおよび乱視の評価
当業者に既知である他の評価パラメータも原理的に使用することができるので、ここに挙げたものは単なる例にすぎない。これに加えて、理想波面からの偏差を判定および数量化することが可能な、あらゆる評価パラメータあるいは評価基準を原理的に適用することができる。
非特許文献1では、ピー アール プロイスナーら(P.−R. Preussner und anderen)が、レイ・トレーシング法の使用とIOL公式とを比較しているが、一方、非特許文献2では、プロイスナーらはレイ・トレーシング法に基づいた計算モデルについてより詳細に論じている。ここでは、特に眼内のIOL位置のような、個性的な測定値や推測値に基づいて、通常は複数の光学有効面を有する眼モデルが作成されて、このモデルが光学設計による方法に従って、1つまたは複数の光線について「計算」される。判定値として、網膜/中心窩上の結像品質が計算される。入力値がこれに相応して正確に算出されていれば、これによって系統的誤差が大幅に回避される。ただし、例えば測定の再現性の欠如または治癒過程の変動から生じる統計誤差は、ここでは考慮されていない。
プロイスナー、ピー アールら(Preussner,P.−R.u.a.);"Intraocular lens calculation accuracy limits in normal eyes",J CATARACT REFRACT SURG−VOL 34,May 2008
プロイスナー、ピー アールら(Preussner,P.−R.u.a.);"Ray tracing for intraocular lens calculation",J CATARACT REFRACT SURG−VOL 28,AUGUST 2002
本発明は、多数の白内障手術の結果が将来移植される眼内レンズ(IOL)の計算の際に考慮され、それにより計算が自動的に最適化されるという点で、移植される眼内レンズの計算方法を改善することを課題とする。
本発明によれば、独立請求項の特徴によって上記の課題が解決される。好ましい展開および形態は従属請求項の対象である。
この課題は、本発明が提案する、移植されるIOLの計算を自動的に最適化するための方法によって解決される。この方法では、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の手術前の決定と、レイ・トレーシングによる移植されるIOLの計算と、白内障手術の実施後の、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた客観的な屈折力の手術後の決定とが行われ、手術の前後に算出される測定値が、外科的に誘発される乱視の自動最適化、および、解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化に加えて、将来移植されるIOLの計算のために使用されることによって、上記の課題が解決される。
この課題は、本発明が提案する、移植されるIOLの計算を自動的に最適化するための方法によって解決される。この方法では、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の手術前の決定と、レイ・トレーシングによる移植されるIOLの計算と、白内障手術の実施後の、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた客観的な屈折力の手術後の決定とが行われ、手術の前後に算出される測定値が、外科的に誘発される乱視の自動最適化、および、解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化に加えて、将来移植されるIOLの計算のために使用されることによって、上記の課題が解決される。
本発明が提案する方法は、移植される眼内レンズの計算に役立つ。将来移植されるIOLの計算の際に、多数の白内障手術の結果を考慮することによって、一方では、計算が自動的に最適化され、他方では、白内障手術の得られる結果が本質的に改善される。
以下では本発明を、実施例に基づいてより詳細に説明する。
移植されるIOLの計算を自動的に最適化するための方法において、相応して以下の方法工程、
a)少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の手術前の決定と、
b)レイ・トレーシングを用いた、移植されるIOLの計算と、
c)白内障手術の実施後の、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた客観的な屈折力の手術後の決定と、が行われる。
移植されるIOLの計算を自動的に最適化するための方法において、相応して以下の方法工程、
a)少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の手術前の決定と、
b)レイ・トレーシングを用いた、移植されるIOLの計算と、
c)白内障手術の実施後の、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた客観的な屈折力の手術後の決定と、が行われる。
本発明によれば、手術の前後に算出される測定値が、以下の2つの追加の方法工程、
d)外科的に誘発される乱視の自動最適化と、
e)解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化と、
において、将来移植されるIOLの計算に使用される。
d)外科的に誘発される乱視の自動最適化と、
e)解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化と、
において、将来移植されるIOLの計算に使用される。
方法工程c)の構成では、角膜トポグラフィー、波面に基づいた客観的な屈折力、および、眼軸長または前房深度のどちらか一方の手術後の決定を行えば十分である。これが十分であるのは、この方法工程(すなわち白内障手術の実施後のステップ)では、移植されるIOLが分かっているからである。これにより、既知の角膜トポグラフィーおよび客観的な残留屈折力において、既知の3つの測定値を用いて眼軸長あるいは前房深度を計算することができる。時に眼軸長および前房深度の決定のために様々な器具が使用されるので、これにより測定過程を簡略化することができる。
その際、外科的に誘発される乱視の自動最適化が、方法工程d)において、
−手術前に測定された複数の角膜トポグラフィーの平均化と、
−これに対応する、手術後の複数の角膜トポグラフィーの平均化と、を行い、これを元に、
−手術前後の角膜トポグラフィーの平均偏差の差異を計算し、
−この角膜トポグラフィーの平均偏差を、移植されるIOLの将来の計算のために、レイ・トレーシング用の計算モデルに入力する、ことによって行われる。
−手術前に測定された複数の角膜トポグラフィーの平均化と、
−これに対応する、手術後の複数の角膜トポグラフィーの平均化と、を行い、これを元に、
−手術前後の角膜トポグラフィーの平均偏差の差異を計算し、
−この角膜トポグラフィーの平均偏差を、移植されるIOLの将来の計算のために、レイ・トレーシング用の計算モデルに入力する、ことによって行われる。
上記とは異なり、解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化が、方法工程e)において、
−手術後の測定値、使用されるIOLの設計、および予測によって決定される手術後のIOL位置を使用して、個性的な眼モデルを作成し、
−波面に基づいた手術後の客観的な屈折力を計算し、
−計算された客観的な屈折力が、測定された客観的な屈折力と一致するまで、個性的な眼モデル内の予測に基づいたIOL位置を変更し、
−このように算出された予測に基づいたIOL位置を、移植されるIOLの将来の計算のために考慮することができる、ことによって行われる。
−手術後の測定値、使用されるIOLの設計、および予測によって決定される手術後のIOL位置を使用して、個性的な眼モデルを作成し、
−波面に基づいた手術後の客観的な屈折力を計算し、
−計算された客観的な屈折力が、測定された客観的な屈折力と一致するまで、個性的な眼モデル内の予測に基づいたIOL位置を変更し、
−このように算出された予測に基づいたIOL位置を、移植されるIOLの将来の計算のために考慮することができる、ことによって行われる。
この場合、個性的な眼モデル内のIOL位置を変更する際に、波面に基づいた手術後の客観的な屈折力の測定において使用される瞳孔サイズと等しい瞳孔サイズを使用することが特に有利であることが分かっている。
自動屈折計は大抵、実際の瞳孔の副開口のみを測定に使用するが、波面センサは、スナップ・ショットにすぎないものの、瞳孔全体を利用するので、それによって眼モデルにおいて瞳孔全体のパラメータを考慮することができる。
これにより、解剖学的なレンズ位置を非常に正確に計算できよう。というのも、(個性的な眼モデルを用いて)計算された手術後の屈折力だけでなく、波面センサを用いて測定された手術前の屈折力も同一の瞳孔サイズに基づいているからである。
本発明によれば、個性的な眼モデル内の予測に基づいたIOL位置の変更が、IOL位置が軸方向に変位され、横方向に傾けられ、および方位角方向に回転されることのうちの少なくとも一つがなされるように行われる。これにより、IOLの3つの補正値である、球体、円筒、および軸が確実に調整される。
本発明による方法の特別な利点は、方法工程d)に従った外科的に誘発される乱視の自動最適化だけでなく、方法工程e)に従った解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化もまた、
−使用されるIOLの設計と、
−定義された患者集団と、
−白内障手術を実施する医者と、
−白内障手術の際に使用される技術等と、に応じて行うことができることにある。
−使用されるIOLの設計と、
−定義された患者集団と、
−白内障手術を実施する医者と、
−白内障手術の際に使用される技術等と、に応じて行うことができることにある。
原理的に他の依存性も存在しており、考慮することができるので、ここに挙げたものは単なる例にすぎない。実施される白内障手術の結果が、ここに挙げた条件に依存していることには疑問の余地が無い。したがって、例えば、異なるIOLの設計については、手術後の角膜トポグラフィーだけでなく手術後のIOL位置もまた異なることが考えられる。同様のことが、患者集団の民族的帰属、年齢、性別、病歴等に応じて分類することができる、定義された患者集団だけでなく、白内障手術の際に使用される技術、および白内障手術を実施する医者についても言える。
さらに、手術の前後に算出された測定値を、上述の依存性を考慮しつつ使用することによって、方法工程d)に従った外科的に誘発される乱視の自動最適化、および方法工程e)に従った解剖学的な手術後のレンズ位置の自動最適化が、より正確な結果をもたらすことになる。
本発明による解決法によって、移植される眼内レンズの計算方法が提供されるが、この方法を用いれば、多数の白内障手術の結果を将来移植される眼内レンズ(IOL)の計算の際に考慮することによって、計算が自動的に最適化される。
Claims (4)
- 白内障手術の実施後に将来移植されるIOLの屈折力の計算を自動的に最適化するための方法であって、
a)コンピュータが、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、および前房深度の測定値を白内障手術前に決定する工程と、
b)前記コンピュータが、レイ・トレーシングを用いて、将来移植されるIOLの予測された位置を含む眼モデルを作成する工程と、
c)前記コンピュータが、少なくとも角膜トポグラフィー、眼軸長、前房深度、および波面に基づいた他覚的な屈折力の測定値を白内障手術の実施後に決定する工程と、
d)前記コンピュータが、将来移植されるIOLの屈折力の計算のために、白内障手術の前後に決定された測定値を用いて、白内障手術後に将来移植されるIOLの前記眼モデル内の予測された位置の自動最適化を行う工程と
を備えることを特徴とする、方法。 - 前記工程bにおいて、前記白内障手術後に決定された測定値、使用されるIOLの設計値、および白内障手術後に将来移植されるIOLの前記眼モデル内の予測された位置を使用して、前記眼モデルが作成され、
前記白内障手術後に将来移植されるIOLの前記眼モデル内の予測された位置の自動最適化が、
−前記眼モデル内の予測されたIOL位置を用いて白内障手術後の他覚的な屈折力の推定値を計算し、
−該計算された他覚的な屈折力の推定値が、他覚的な屈折力の測定値と一致するまで、前記眼モデルにおける予測されたIOL位置を変更すること
によって行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 前記眼モデルにおけるIOL位置の変更の際に、白内障手術後の波面センサによる前記他覚的な屈折力の測定の際に使用された瞳孔サイズと等しい瞳孔サイズが使用されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- 前記IOLの位置が軸方向に変位され、横方向に傾けられ、および方位角方向に回転されることのうちの少なくとも一つがなされるようにして、前記眼モデルにおけるIOLの位置の変更が行われることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
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