JP2018080989A - 放射線検出器および放射線検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノイズを抑制しつつ放射線の検出効率を高める。
【解決手段】放射線検出器1aは、放射線が入射すると蛍光を発する蛍光層32を含む波長変換部材3と、蛍光層32が発する蛍光を電気信号に変換するイメージセンサ22と、イメージセンサ22が設けられる配線板21とを有し、イメージセンサ22は配線板21の下側の面に配線板21の一方の長辺に沿って設けられ、波長変換部材3は一部がイメージセンサ22に重ねて設けられるとともに、他の一部が放射線の入射方向視においてイメージセンサ22および配線板21に重畳しないように配線板21の一方の長辺から延出し、配線板21は波長変換部材3が延出する側が上側に位置するように傾斜して配置される。
【選択図】図4
【解決手段】放射線検出器1aは、放射線が入射すると蛍光を発する蛍光層32を含む波長変換部材3と、蛍光層32が発する蛍光を電気信号に変換するイメージセンサ22と、イメージセンサ22が設けられる配線板21とを有し、イメージセンサ22は配線板21の下側の面に配線板21の一方の長辺に沿って設けられ、波長変換部材3は一部がイメージセンサ22に重ねて設けられるとともに、他の一部が放射線の入射方向視においてイメージセンサ22および配線板21に重畳しないように配線板21の一方の長辺から延出し、配線板21は波長変換部材3が延出する側が上側に位置するように傾斜して配置される。
【選択図】図4
Description
本発明は、放射線検出器および放射線検出装置に関する。特には、入射した放射線により蛍光を発する蛍光体とこの蛍光を光電変換する光電変換素子とを有する放射線検出器と、この放射線検出器が適用された放射線検出装置に関する。
従来、放射線検出器には、入射した放射線により励起して蛍光(たとえば可視光)を発する蛍光体と、蛍光体が発する蛍光を電気信号に変換する(光電変換する)光電変換素子とを有するものがある。このような放射線検出器において、放射線の検出の効率を高めるためには、蛍光体と光電変換素子とが接近して配置されることが好ましい。特許文献1と特許文献2には、光電変換素子(フォトダイオード、素子)と蛍光体(波長変換部、シンチレータ)とが重ねて設けられ、放射線源の側(放射線が入射する側)に光電変換素子が位置し、その反対側に蛍光体が位置するという構成の放射線検出器が開示されている。これらの放射線検出器においては、放射線源からの放射線は、光電変換素子を透過して蛍光体に到達する。
しかしながら、特許文献1と特許文献2に記載の構成では、入射した放射線の経路上に光電変換素子が配置されているため、放射線源からの放射線は光電変換素子において吸収されたり散乱したりする。このため、蛍光体に到達する放射線の量が減少する。また、放射線が光電変換素子に吸収される際に、電離によってノイズが発生する。
上述した実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ノイズを抑制しつつ放射線の検出効率を高めることである。
前記課題を解決するため、本発明は、放射線が入射すると蛍光を発する蛍光層を含む波長変換部と、前記蛍光層が発する蛍光を電気信号に変換する光電変換部と、前記光電変換部が設けられる配線板と、を有し、前記波長変換部は、前記光電変換部の前記配線板が設けられている側とは反対側の面に設けられていて、かつ、放射線の入射方向視において前記光電変換部と重畳する部分と重畳しない部分を有するように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ノイズを抑制しつつ放射線の検出効率を高めることができる。
以下に、本発明の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の各実施形態に係る放射線検出器は、所定の一側を検査対象物および放射線源に向けて使用される。そして、放射線検出器は、放射線源から曝射されて前記所定の一側に所定の方向から入射した放射線を、光電変換して放射線画像信号(放射線画像データ)を生成する。説明の便宜上、各図においては放射線検出器の3次元の各方向を、X,Y,Zの各矢印で示す。X方向は主走査方向であり、Y方向は副走査方向であり、Z方向は上下方向(放射線の入射方向)である。なお、Z方向については、使用時において放射線源や検査対象物に向ける一側(放射線が入射する一側)を上側とし、その反対側を下側とする。そして、本発明の各実施形態に係る放射線検出器は、上側から入射した放射線(光軸が上下方向に平行な放射線)を検出する。
<放射線検出器の第1の実施形態>
(構成例)
まず、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す外観斜視図である。図3は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aのセンサ基板モジュール2の構成例を模式的に示す外観斜視図である。図4は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面図である。なお、図1においては、本体フレーム11の内部構造を示すため、本体フレームについては主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。また、図3においては、センサ基板モジュール2の一部を拡大して示すとともに、波長変換部材3の背後の隠れ線を破線で示す。図1〜図4に示すように、第1の実施形態に係る放射線検出器1aは、本体フレーム11と、センサ基板モジュール2と、本体カバー13とを有する。
(構成例)
まず、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す外観斜視図である。図3は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aのセンサ基板モジュール2の構成例を模式的に示す外観斜視図である。図4は、第1の実施形態に係る放射線検出器1aの構成例を模式的に示す図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面図である。なお、図1においては、本体フレーム11の内部構造を示すため、本体フレームについては主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。また、図3においては、センサ基板モジュール2の一部を拡大して示すとともに、波長変換部材3の背後の隠れ線を破線で示す。図1〜図4に示すように、第1の実施形態に係る放射線検出器1aは、本体フレーム11と、センサ基板モジュール2と、本体カバー13とを有する。
本体フレーム11は、放射線検出器1aの筐体である。本体フレーム11は、例えば、全体として主走査方向に長い略直方体状の形状を有しており、遮光性を有する材料により一体に形成される。遮光性を有する材料としては、例えば、黒色に着色されたポリカーボネート(PC)などが適用できる。本体フレーム11には、センサ基板モジュール2を収容可能なセンサ基板モジュール収容部111が設けられる。センサ基板モジュール収容部111は、主走査方向に長く下側(放射線が入射する一側とは反対側の一側、検査対象物Qや放射線源51(図9参照)に向ける一側とは反対側の一側)が開口する溝状や凹状の領域である。また、本体フレーム11には、上側(放射線が入射する一側、検査対象物Qや放射線源51に向ける一側)の表面とセンサ基板モジュール収容部111とを連通する貫通孔が設けられる。説明の便宜上、この貫通孔を「フレーム貫通孔112」と称する。フレーム貫通孔112は、本体フレーム11に入射した放射線の経路であり、例えば、主走査方向に長く上下方向(入射する放射線の方向)に貫通するスリット状の貫通孔が適用される。
センサ基板モジュール2は、配線板21と、この配線板21の一方の表面に設けられる光電変換部の例であるイメージセンサ22と、イメージセンサ22に重ねて設けられる波長変換部の例である波長変換部材3とを有する。
センサ基板モジュール2の配線板21は、主走査方向に長い長尺状(たとえば長尺板状)の形状を有する。配線板の一方の表面には、後述するイメージセンサ22を形成する複数のフォトダイオードアレイ23と電気的に接続される配線パターンや電極などが設けられる(図略)。なお、配線板21の種類(材質等)は特に限定されるものではなく、プリント配線板など、公知の各種配線板が適用できる。
イメージセンサ22は、後述する波長変換部材3の蛍光層32が発する蛍光を光電変換して放射線画像信号(放射線画像データ)を生成・出力する。本発明の実施形態では、イメージセンサ22に複数のフォトダイオードアレイ23が適用される例を示す。それぞれのフォトダイオードアレイ23は、複数の受光部232と所定の数の電極233とを有する電子部品であり、受光部232に入射した光の強度に応じた電気信号を生成して出力する。説明の便宜上、フォトダイオードアレイ23の受光部232と電極233とが設けられる面を「受光面231」と称する。フォトダイオードアレイ23の受光面231は細長い形状を有しており、複数の受光部232は、受光面231の短尺方向の一側寄りの端部に、一方の長辺(側面)に平行となるように、受光面231の長尺方向に直線状に並べて設けられている。また、所定の数の電極233は、受光面231の短尺方向の他方の一側寄り(複数の受光部232が設けられる側とは反対側の一側寄り)の端部に、直線状に並べて設けられている。そして、複数のフォトダイオードアレイ23が配線板21の短尺方向の一方の端部に、長尺方向(主走査方向)に直線状に並べて実装されることにより、イメージセンサ22が形成される。このように、本発明の実施形態では、イメージセンサ22は、主走査方向に直線状に並べて設けられる複数のフォトダイオードアレイ23により形成される。
なお、イメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23の構成は、前記構成に限定されない。それぞれのフォトダイオードアレイ23は、所定の方向に直線状に並べて設けられる複数の受光部232を有する構成であればよい。さらに、イメージセンサ22は、複数のフォトダイオードアレイ23により形成される構成に限定されない。要は、イメージセンサ22は、主走査方向に一次元状に配列される複数の受光部232を有する構成であればよい。
波長変換部材3は、波長変換部の例であり、入射した放射線をイメージセンサ22が検出可能な波長域の光(本発明の実施形態では可視光)に変換する部材である。波長変換部材3は、基材層31と、基材層31に積層して設けられる蛍光層32と、蛍光層32に積層して設けられる反射層33とを有し、全体として主走査方向に長い板状やシート状の構成を有する。波長変換部材3の両面のうち、基材層31の側の表面が、放射線を入射させる放射線入射面となる。基材層31には、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)などといった透明な材料(蛍光層32が発する蛍光(可視光)の透過率が高い材料)の板やシートなどが適用される。蛍光層32は、放射線が入射すると励起して可視光を発する材料の層である。蛍光層32には、例えば、ガドリニウムオキサイドサルファ(GOS)などといった蛍光材料が適用できる。反射層33は、蛍光層32が発する蛍光(可視光)の反射率が高く放射線の透過率が高い材料からなる層である。反射層33には、例えば、アルミニウムやアルミナ、炭酸カルシウムなどといった、可視光の反射率と放射線の透過率が高い材料が適用できる。
なお、波長変換部材3は、前記構成に限定されるものではない。波長変換部材3は、入射した放射線により励起して蛍光を発する蛍光層32を有し、全体として主走査方向に長い形状を有していればよい。例えば、波長変換部材3の蛍光層32には、ガドリニウムオキシ硫化物(GOS)、塩化弗化バリウム:ユーロピウム(BaFCl:Eu)、ランタンオキシ臭化物:テルビウム(LaOBr:Tb)、ヨウ化セシウム:タリウム(CsI:Tl)、タングステン酸カルシウム(CaWO4)、タングステン酸カドミウム(CdWO4)、タングステン酸カドミウム(CdWO4)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化セシウム(CsI)等の単結晶体などが適用できる。また、基材層31も、ポリエチレンテレフタラートに限定されるものではなく、各種樹脂材料やガラスなどが適用できる。反射層33も、可視光の反射率と放射線の透過率が高い材料であればよい。なお、蛍光層32が潮解性を有する材料からなる場合には、波長変換部材3は、蛍光層32の潮解を抑制するために、蛍光層32を覆う保護層を有することが好ましい。この場合、保護層に使用する熱可塑性樹脂フィルムの中から必要に応じて、単層または2種以上のフィルムを積層させたものを用いることができる。例えば、CPP/OPP、PET/OPP/LDPE、Ny/OPP/LDPE、CPP/OPP/EVOH、サランUB/LLDPE(ここでサランUBとは、旭化成工業株式会社製の塩化ビニリデン/アクリル酸エステル系共重合樹脂を原料とした2軸延伸フィルムである。)K−OP/PP、K−PET/LLDPE、K−Ny/EVA(ここでKは、塩化ビニリデン樹脂をコートしたフィルムである。)等を用いることができる。また、ポリパラキシリレンの蒸着重合膜を用いることもできる。
複数のフォトダイオードアレイ23は、配線板21の一方の表面(斜め下側を向く面であって、放射線が入射する側とは反対側の表面)に、縁部である一方の長辺に沿って(長辺に平行となるように)、配線板21の長尺方向(主走査方向)に直線状に並べて実装される。このように、複数のフォトダイオードアレイ23は、配線板21の一方の表面の短尺方向の一側寄りに偏倚した位置に、縁部である一方の長辺に沿って(一方の長辺に平行となるように)主走査方向に直線状に並べて実装される。説明の便宜上、配線板21の縁部である2つの長辺のうち、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)に近い側の縁部である長辺を「近接側の長辺」と称し、遠い側の縁部である長辺を「遠隔側の長辺」と称する。さらに、それぞれのフォトダイオードアレイ23は、複数の受光部232が設けられる側が配線板21の近接側の長辺に近く、電極233が設けられる側が近接側の長辺から遠くなる向きで設けられる。なお、フォトダイオードアレイ23と配線板21の近接側の長辺との距離は、特に限定されるものではない。ただし、この距離はできるだけ小さいことが好ましい。また、フォトダイオードアレイ23の側面と配線板21の長辺の位置とが一致していてもよく、フォトダイオードアレイ23の短尺方向の一部分が配線板21の一方の長辺からはみ出していてもよい。
波長変換部材3は、複数のフォトダイオードアレイ23の受光部232を覆うように、フォトダイオードアレイ23の受光面231の一部に重ねて設けられる。すなわち、波長変換部の例である波長変換部材3は、複数のフォトダイオードアレイ23の配線板21とは反対側の面に設けられている。ただし、波長変換部材3は、フォトダイオードアレイ23の電極233と配線板21とを接続するボンディングワイヤーなどとの干渉を避けるため、電極233には重ならない位置に設けられる。さらに、波長変換部材3は、配線板21の表面に直角な方向視において、短尺方向の一部が配線板21およびフォトダイオードアレイ23と重畳せず、配線板21の近接側の長辺およびフォトダイオードアレイ23の側面から延出している。説明の便宜上、波長変換部材3のうち、配線板21の近接側の長辺およびフォトダイオードアレイ23の側面から延出している部分を「延出部301」と称する。この延出部301は、イメージセンサ22の主走査方向の全長に渡って(すなわち、全てのフォトダイオードアレイ23に跨って)設けられる。この延出部301の延出寸法(副走査方向寸法)は特に限定されるものではないが、できるだけ大きい寸法であることが好ましい。
なお、波長変換部材3は、基材層31が設けられる側がイメージセンサ22の表面(フォトダイオードアレイ23の受光面231)に近く、反射層33が設けられる側がイメージセンサ22の表面から遠くなる向きで、一部がイメージセンサ22に重ねて設けられる。波長変換部材3は、イメージセンサ22の表面(フォトダイオードアレイ23の受光面231)に固定されていてもよい。例えば、波長変換部材3は、接着剤等によってフォトダイオードアレイ23の受光面231に接着されていてもよい。
このほか、センサ基板モジュール2の配線板21には、外部と電気的に接続するためのコネクタ24が設けられていてもよい。この場合、コネクタ24の構成は特に限定されるものではなく、公知の各種コネクタが適用できる。
本体カバー13は、放射線の透過率が高い材料により形成され、主走査方向に長い板状の形状を有する。なお、本体カバー13の具体的な構成は特に限定されるものではない。また、放射線検出器1aが本体カバー13を有さない構成であってもよい。
(放射線検出器の組み付け構造)
ここで、放射線検出器1aの組み付け構造について説明する。図4に示すように、センサ基板モジュール2は、本体フレーム11のセンサ基板モジュール収容部111に収容されて固定される。また、本体フレーム11の上側には、本体カバー13が設けられる。
ここで、放射線検出器1aの組み付け構造について説明する。図4に示すように、センサ基板モジュール2は、本体フレーム11のセンサ基板モジュール収容部111に収容されて固定される。また、本体フレーム11の上側には、本体カバー13が設けられる。
センサ基板モジュール2は、主走査方向視(すなわち、配線板21の長尺方向視)において、配線板21の一方の表面であってイメージセンサ22が設けられる側の表面が斜め下側を向くように配置される。すなわち、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)は、配線板21の放射線が入射する側とは反対側の面に設けられる。また、上下方向(放射線の入射方向)に対して傾斜して配置される。すなわち、配線板21および波長変換部材3の表面の垂線(法線)は、放射線の入射方向(上下方向)に平行ではなく、所定の角度をもって傾斜している。具体的には、配線板21は、主走査方向視において、近接側の長辺(一方の縁部)が上側に位置し遠隔側の長辺(反対側の縁部)が下側に位置する向きで傾斜して配置される。このため、放射線変換部材3の基材層31の側の表面(放射線入射面)は斜め上側を向いており、上下方向(放射線の入射方向)に対して傾斜して配置される。
さらに、上下方向視において、波長変換部材3の延出部301が本体フレーム11に設けられるフレーム貫通孔112に重畳する位置(図4においては、符号Bで示す範囲内の位置)に配置される。そして、上下方向視(放射線の入射方向視)において、延出部301は、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)と重畳しない。ただし、延出部301以外の部分は、上下方向視(放射線の入射方向視)において、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)と重畳している。このように、波長変換部材3は、上下方向視(放射線の入射方向視)において、フォトダイオードアレイ23と重畳する部分と重畳しない部分とを有する。なお、上下方向視(放射線の入射方向視)において、配線板21およびフォトダイオードアレイ23は、フレーム貫通孔112と重畳しない位置(図4において、符号Bで示す範囲外の位置)に配置されることが好ましい。さらに、複数のフォトダイオードアレイ23は、配線板21の短尺方向の一方の端部に設けられており、上下方向視においてこの一方の端部がフレーム貫通孔112に近い側に位置するように設けられる。このため、上下方向視(放射線の入射方向視)において、配線板21とフォトダイオードアレイ23とをフレーム貫通孔112と重畳しない位置に設けつつ、波長変換部材3の延出部301をフレーム貫通孔112と重畳する位置に設けることができる。
本体カバー13は、本体フレーム11の上側に設けられる。本体カバー13は、放射線の透過率が高い材料からなり、例えば主走査方向に長い板状の構成を有する。本体カバー13が本体フレームの上側に設けられることにより、本体フレーム11の内部に異物が侵入することを防止できる。なお、放射線検出器1aが本体フレーム11を有さない構成であってもよい。
(放射線検出器の動作)
次に、放射線検出器1aの動作について説明する。放射線検出器1aは、図略の放射線源51から曝射された放射線が入射するように、放射線源51に所定の距離をおいて対向するように配置されて使用される(図9参照)。そして、放射線源51と放射線検出器1aとの間に検査対象物Qを通過させながら、放射線源51が検査対象物Qに放射線を曝射し、放射線検出器1aが検査対象物Qを透過した放射線を検出する。
次に、放射線検出器1aの動作について説明する。放射線検出器1aは、図略の放射線源51から曝射された放射線が入射するように、放射線源51に所定の距離をおいて対向するように配置されて使用される(図9参照)。そして、放射線源51と放射線検出器1aとの間に検査対象物Qを通過させながら、放射線源51が検査対象物Qに放射線を曝射し、放射線検出器1aが検査対象物Qを透過した放射線を検出する。
放射線検出器1aに入射した放射線は、本体フレーム11のフレーム貫通孔112を通過して波長変換部材3に入射する。波長変換部材3の蛍光層32は、放射線が入射すると励起して、入射した放射線の強度に応じた蛍光(可視光)を発する。すなわち、蛍光層32により、入射した放射線はイメージセンサ22で検出可能な波長の光に変換される。そして、イメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23の受光部232は、蛍光層32が発する蛍光を電気信号に変換(光電変換)する。この際、蛍光層32が発する蛍光が反射層33において反射することにより、受光部232に入射する蛍光の光量が増加する。このため、検出感度が向上する。
そして、イメージセンサ22は、あるタイミングにおいて受光部232が光電変換して生成した電気信号を、放射線画像信号(放射線画像データ)の1ラインの信号として出力する。なお、放射線検出器1aは、このような動作を継続的に実行することにより、検査対象物Qの内部情報を有する2次元の放射線画像信号(放射線画像データ)を生成して出力することができる。
(作用等)
本発明の第1の実施形態においては、放射線が本体フレーム11に入射してから波長変換部材3に到達するまでの経路上に、配線板21やイメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23などが設けられない。また、放射線の経路上には、配線板21やイメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)以外の部材も設けられない。このため、本体フレーム11に入射した放射線は、波長変換部材3に到達するまでの間に、配線板21やイメージセンサ22やその他の部材を透過しない。このような構成であると、ノイズを抑制しつつ、放射線の検出効率を高めることができる。すなわち、本体フレーム11に入射した放射線が配線板21やイメージセンサ22を透過する構成であると、放射線が配線板21やイメージセンサ22を透過する際に、吸収されたり散乱したりして、波長変換部材3に到達する放射線の量が減少する。また、放射線がイメージセンサ22に吸収される際に、電離によってノイズが発生する。これに対して、本発明の第1の実施形態によれば、本体フレーム11に入射した放射線が波長変換部材3に到達するまでの間に、イメージセンサ22を透過しないから、イメージセンサ22においてノイズの発生を抑制できる。また、波長変換部材3に到達する放射線の量の減少を抑制できるから、放射線の検出効率を高めることができる。
本発明の第1の実施形態においては、放射線が本体フレーム11に入射してから波長変換部材3に到達するまでの経路上に、配線板21やイメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23などが設けられない。また、放射線の経路上には、配線板21やイメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)以外の部材も設けられない。このため、本体フレーム11に入射した放射線は、波長変換部材3に到達するまでの間に、配線板21やイメージセンサ22やその他の部材を透過しない。このような構成であると、ノイズを抑制しつつ、放射線の検出効率を高めることができる。すなわち、本体フレーム11に入射した放射線が配線板21やイメージセンサ22を透過する構成であると、放射線が配線板21やイメージセンサ22を透過する際に、吸収されたり散乱したりして、波長変換部材3に到達する放射線の量が減少する。また、放射線がイメージセンサ22に吸収される際に、電離によってノイズが発生する。これに対して、本発明の第1の実施形態によれば、本体フレーム11に入射した放射線が波長変換部材3に到達するまでの間に、イメージセンサ22を透過しないから、イメージセンサ22においてノイズの発生を抑制できる。また、波長変換部材3に到達する放射線の量の減少を抑制できるから、放射線の検出効率を高めることができる。
また、第1の実施形態によれば、蛍光層32において実際に蛍光を発する箇所を、イメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23の受光部232に接近させることができる。その理由は次のとおりである。蛍光層32が実際に蛍光を発する箇所は、入射する放射線のエネルギーによって異なる。具体的には、低エネルギーの放射線が入射した場合には入射した面から浅い位置において蛍光を発し易く、高エネルギーの放射線が入射した場合には入射した面から深い位置において蛍光を発し易い。一般的に、放射線のエネルギー分布は連続スペクトルを有しており、かつ、低エネルギーの成分の方が高エネルギーの成分よりも多い。このため、蛍光層32が発する蛍光は、放射線が入射する側の表面の近傍において強い。本発明の実施形態においては、蛍光層32の両面のうち、放射線が入射する側の面、すなわち、蛍光が強い側の面がイメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23の受光部232)に近い。このため、蛍光の検出の効率を高めることができる。
さらに、センサ基板モジュール2の配線板21は、主走査方向視において、近接側の長辺(波長変換部材3の延出部301が設けられる側の縁部)が上側に位置するように傾斜して配置される。このような構成であると、蛍光層32のうちの実際に放射線が入射する箇所を、イメージセンサ22に接近させることができる。さらに、イメージセンサ22から見て、イメージセンサ22の表面(フォトダイオードアレイ23の受光面231)の直上にも放射線が入射するようにできる。具体的には、フレーム貫通孔112を透過した放射線を、イメージセンサ22の表面(フォトダイオードアレイ23の受光面231)に直角な方向視(図4において矢印Aの方向視)においてフォトダイオードアレイ23の受光部232に重畳する範囲Cに近い位置またはこの範囲Cの少なくとも一部に到達(入射)させることができる。すなわち、配線板21の表面が上下方向に直角である構成に比較すると、上下方向視においてフレーム貫通孔112に重畳する範囲Bを、イメージセンサ22の表面に直角な方向視(図4において矢印Aの方向視)においてフォトダイオードアレイ23の受光部232に重畳する範囲Cに近付けることができる。または、上下方向視においてフレーム貫通孔112に重畳する範囲Bの少なくとも一部と、イメージセンサ22の表面に直角な方向視においてフォトダイオードアレイ23の受光部232に重畳する範囲Cに入り込むようにできる。したがって、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23の受光部232)に入射する蛍光を強くすることができ、蛍光の検出の効率を高めることができる。なお、配線板21の傾斜角度は、特に限定されるものではない。
<放射線検出器の第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図5と図6を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係る放射線検出器1bの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図6は、第2の実施形態に係る放射線検出器1bの構成例を模式的に示す断面図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。なお、第1の実施形態と共通する構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態について、図5と図6を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係る放射線検出器1bの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図6は、第2の実施形態に係る放射線検出器1bの構成例を模式的に示す断面図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。なお、第1の実施形態と共通する構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図5と図6に示すように、第2の実施形態に係る放射線検出器1bは、本体フレーム11とセンサ基板モジュール2と遮蔽部材12と本体カバー13を有する。センサ基板モジュール2と本体カバー13の構成は、第1の実施形態と同じでよい。本体フレーム11は、後述する遮蔽部材収容部113が設けられる構成を除いては、第1の実施形態と同じでよい。ただし、本体フレーム11に遮蔽部材収容部113が設けられず、第1の実施形態と同じ構成であってもよい。また、本体カバー13が設けられない構成であってもよい。遮蔽部材12は、例えば、チタンや鉛といった、放射線の透過率が低い材料(少なくとも、放射線の透過率が本体フレーム11よりも低い材料)により形成される。なお、遮蔽部材12の形状は特に限定されないが、図5と図6では遮蔽部材が平板状の形状を有する例を示す。
遮蔽部材12は、センサ基板モジュール2よりも上側(放射線が入射する一側寄り)に配置される。第2の実施形態では、本体フレーム11のセンサ基板モジュール収容部111よりも上側に遮蔽部材収容部が設けられており、遮蔽部材12はこの遮蔽部材収容部113に収容される。遮蔽部材収容部113は、例えば上側が開口する凹状や溝状の構成が適用できる。そして、遮蔽部材12は、上下方向視において、配線板21およびイメージセンサ22に重畳するが波長変換部材3の延出部301には重畳しない位置に配置される(図6参照)。
このような構成であれば、本体フレームの上側に入射した放射線は、本体フレーム11に設けられるフレーム貫通孔112を通過して波長変換部材3に到達する。遮蔽部材12は波長変換部材3の延出部301には重畳しないから、本体フレーム11に入射した放射線は、遮蔽部材12に遮蔽されることなく波長変換部材3に到達する。一方、遮蔽部材12はイメージセンサ22に重畳するように設けられることから、本体フレーム11に入射した放射線は、配線板21およびイメージセンサ22に到達しないように遮蔽される。したがって、このような構成であれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する。さらに、イメージセンサ22への放射線の入射を抑制することにより、さらなるノイズの低減を図ることができる。なお、遮蔽部材12は、上下方向視(放射線の入射方向視)において配線板21の全体に重畳していなくてもよい。例えば、遮蔽部材12は、配線板21のうちのイメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)が設けられる部分に重畳していればよい。また、遮蔽部材12は、配線板21のうちの配線パターンやイメージセンサ22以外の他の素子等が実装されている部分にも重畳するように設けられる構成であってもよい。このように、遮蔽部材12は、上下方向視(放射線の入射方向視)において、配線板21の全体に重畳していてもよく、重畳する部分と重畳しない部分を有していてもよい。
なお、遮蔽部材12は、放射線の透過率が互いに異なる部分が設けられる構成であってもよい。説明の便宜上、放射線の透過率が高い部分を透過部と称し、低い部分を遮蔽部と称する。そして、遮蔽部材12は、上下方向視において、遮蔽部がイメージセンサ22に重畳し、透過部が本体フレーム11のフレーム貫通孔112および波長変換部材3の延出部301に重畳するように配置される。この場合、透過部は、主走査方向に長い形状に形成される。透過部としては、例えば、上下方向に貫通し主走査方向に長いスリット状の貫通孔が適用できる。このような構成であっても、前記同様の効果を奏することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について、図7と図8を参照して説明する。図7は、第3の実施形態に係る放射線検出器1cの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図8は、第3の実施形態に係る放射線検出器1cの構成例を模式的に示す断面図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。なお、第1の実施形態と共通する構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について、図7と図8を参照して説明する。図7は、第3の実施形態に係る放射線検出器1cの構成例を模式的に示す分解斜視図である。図8は、第3の実施形態に係る放射線検出器1cの構成例を模式的に示す断面図であり、主走査方向に直角な面で切断した断面を示す。なお、第1の実施形態と共通する構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
図7と図8に示すように、第3の実施形態に係る放射線検出器1cのセンサ基板モジュール2の配線板21は、第1の実施形態と同様に長尺状(たとえば、長尺板状)の形状を有する。そして、配線板21は、主走査方向視(配線板21の長尺方向視)において、上下方向に対して傾斜して配置される。配線板21の斜め下側を向く面には、主走査方向に長い直線状のイメージセンサ22が設けられ、イメージセンサ22の表面には波長変換部材3が設けられる。波長変換部材3の構成は第1の実施形態と同じでよく、少なくとも一部がイメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23の受光部232を覆うように設けられる。
さらに、配線板21には、上下方向に貫通し、主走査方向に長いスリット状の貫通孔が設けられる。説明の便宜上、この貫通孔を「配線板貫通孔211」と称する。配線板貫通孔211は、放射線の経路としての機能を有する。このように、配線板21には、直線状のイメージセンサ22とスリット状の配線板貫通孔211とが、互いに平行となるように設けられる。そして、配線板21は、主走査方向視(配線板21の長尺方向視)において、副走査方向の配線板貫通孔211が設けられる側が上側に位置し、イメージセンサ22が設けられる側が下側に位置する向きに傾斜して配置される。この状態で、主走査方向視において、配線板貫通孔211の軸線(貫通方向に延伸する中心線)が上下方向に延伸する。このため、配線板貫通孔211の軸線(貫通方向に延伸する中心線)は、配線板21の表面に直角ではなく傾斜している。
また、配線板21のイメージセンサ22が設けられる側とは反対側の面(斜め上側を向く面)には、配線板貫通孔211の周囲に、この配線板貫通孔211を囲むように遮蔽層212が設けられる。この遮蔽層212は、配線板21の下側に放射線が到達しないように放射線を遮蔽する。遮蔽層212には、第2の実施形態の遮蔽部材12と同様に、チタンや鉛などといった、放射線の透過率が低い材料が適用される。
配線板21の斜め下側を向く面には、イメージセンサ22(複数のフォトダイオードアレイ23)が設けられ、さらにイメージセンサ22の表面(複数のフォトダイオードアレイ23の受光部232)を覆うように波長変換部材3が設けられる。
ここで、配線板貫通孔211と波長変換部材3とイメージセンサ22の位置関係について、図8を参照して説明する。図8に示すように、主走査方向視において、配線板貫通孔211の軸線(貫通方向)は、配線板21の表面に対して傾斜しており、イメージセンサ22が設けられる側の表面に向かうにしたがってイメージセンサ22に接近する。そして、波長変換部材3の少なくとも一部は、配線板貫通孔211の軸線方向視(貫通方向視)において配線板貫通孔211に重畳する範囲Bの内側に入り込んでいる。特に、波長変換部材3のうち、イメージセンサ22の表面に直角な方向視(矢印Aの方向視)において受光部232に重畳する範囲Cの少なくとも一部が、前述の範囲Bに入り込んでいる構成であることが好ましい。
一方、イメージセンサ22(フォトダイオードアレイ23)は、上下方向視(配線板貫通孔211の軸線方向視)において、配線板貫通孔211に重畳しない位置に設けられる。すなわち、イメージセンサ22は、上下方向視において配線板貫通孔211に重畳する範囲Bに入り込まないように(範囲Bの外側に)配置される。
このような構成であると、本体フレーム11に入射した放射線は、フレーム貫通孔112と配線板貫通孔211を通過して波長変換部材3に到達する。このため、放射線は、波長変換部材3に到達するまでの間に、フォトダイオードアレイ23や他の部材を透過しない。特に、配線板貫通孔211が設けられる構成であると、放射線は配線板貫通孔211を通過することにより、配線板21の他の部分(中実の部分)を透過することなく波長変換部材3に到達する。そして、配線板貫通孔211を通過した放射線は、受光部232の直上またはその近傍に入射する。したがって、波長変換部材3は、受光部232の直上またはその近傍において蛍光を発することになるから、イメージセンサ22による蛍光の検出の効率を高めることができる。したがって、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、配線板貫通孔211を囲むように遮蔽層212が設けられる構成であると、この遮蔽層212によって放射線がイメージセンサ22に入射しないように遮蔽される。したがって、ノイズの低減を図ることができる。なお、遮蔽層212は、上下方向視において、イメージセンサ22の全体(複数のフォトダイオードアレイ23の全部)に重畳するように設けられることが好ましい。このような構成によれば、イメージセンサ22への放射線の入射を抑制する効果を高めることができる。
なお、遮蔽層212は、配線板貫通孔211の周囲にのみ設けられる構成であってもよく、配線板貫通孔211を除く全面に設けられる構成であってもよい。また、遮蔽層212は、配線板21に密着するように設けられる構成であってもよく、配線板21の上側に離れて設けられる構成であってもよい。さらに、遮蔽層212は、配線板21に接着剤などによって分離できないように接合される構成であってもよく、ネジや止めピン等によって分離可能に設けられる構成であってもよい。要は、遮蔽層212は、上下方向視において、配線板貫通孔211に重畳しない範囲に設けられる構成であればよいのであって、放射線の照射範囲に合わせて遮蔽層212の大きさを調整すればよい。
さらに、このような構成であると、イメージセンサ22を形成するフォトダイオードアレイ23の配置位置の自由度を高めることができる。すなわち、第1の実施形態と第2の実施形態においては、イメージセンサ22は、副走査方向に偏倚した位置であって、配線板21の縁部である一方の長辺に近接した位置に配置される。これに対して、第3の実施形態においては、イメージセンサ22を配線板21の一方の長辺に接近して配置しなくてもよい。
なお、図7と図8においては、波長変換部材3に延出部301が設けられない構成を示すが、第1の実施形態や第2の実施形態と同様に、波長変換部材3に延出部301が設けられる構成であってもよい。この場合、延出部301は、イメージセンサ22から斜め上側(配線板貫通孔211が設けられる側)に向かって延出し、延出部301の少なくとも一部が上下方向視(配線板貫通孔211の貫通方向視)において配線板貫通孔211に重畳すればよい。また、この場合、延出部301は、イメージセンサ22の側面から延出していればよく、配線板21の一方の長辺から延出していなくてもよい。要は、波長変換部材3の少なくとも一部が、イメージセンサ22の表面(特に、フォトダイオードアレイ23の受光部232)に重ねて設けられ、上下方向視(配線板貫通孔211の貫通方向視)において配線板貫通孔211に重畳すればよい。
<放射線検出装置>
次に、放射線検出装置5の構成例について、図9を参照して説明する。図9は、放射線検出装置5の構成例を模式的に示す断面図である。放射線検出装置5は、放射線源51と、本発明の各実施形態に係る放射線検出器1a,1b,1cとを有する。放射線源51には、主走査方向に長い線状の放射線を曝射することができる放射線源が適用される。なお、放射線源51は、線状の放射線を曝射できる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。そして、放射線源51と放射線検出器1a,1b,1cとは、検査対象物Qの搬送経路Pを挟んで対向して配置される。放射線源51が曝射した放射線は、搬送経路Pを搬送される検査対象物Qを透過して、放射線検出器1a,1b,1cに入射する。そして、放射線検出器1a,1b,1cは、前述の動作によって、検査対象物Qの内部情報を有する2次元の放射線画像信号(放射線画像データ)を生成して出力する。
次に、放射線検出装置5の構成例について、図9を参照して説明する。図9は、放射線検出装置5の構成例を模式的に示す断面図である。放射線検出装置5は、放射線源51と、本発明の各実施形態に係る放射線検出器1a,1b,1cとを有する。放射線源51には、主走査方向に長い線状の放射線を曝射することができる放射線源が適用される。なお、放射線源51は、線状の放射線を曝射できる構成であればよく、具体的な構成は限定されない。そして、放射線源51と放射線検出器1a,1b,1cとは、検査対象物Qの搬送経路Pを挟んで対向して配置される。放射線源51が曝射した放射線は、搬送経路Pを搬送される検査対象物Qを透過して、放射線検出器1a,1b,1cに入射する。そして、放射線検出器1a,1b,1cは、前述の動作によって、検査対象物Qの内部情報を有する2次元の放射線画像信号(放射線画像データ)を生成して出力する。
以上、本発明の各実施形態について詳細に説明したが、前述の各実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前述の各実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、前述した各実施形態では、イメージセンサが複数のフォトダイオードアレイにより形成される構成を示したが、イメージセンサは複数のフォトダイオードアレイからなる構成に限定されない。イメージセンサは、蛍光層が発する蛍光(可視光)を光電変換できる光電変換素子などの電子部品であればよい。
本発明は、蛍光層と蛍光層が発する蛍光を検出するイメージセンサとを有する放射線検出器と、この放射線検出器を有する放射線検出装置に有効に利用できるものである。そして、本発明によれば、ノイズを抑制しつつ放射線の検出効率を高めることができる。
1a,1b,1c:放射線検出器、11:本体フレーム、111:センサ基板収容部、112:フレーム貫通孔、113:遮蔽部材収容部、12:遮蔽部材、121:透過部、13:本体カバー、2:センサ基板モジュール、21:配線板、211:配線板貫通孔、212:遮蔽層、22:イメージセンサ、23:フォトダイオードアレイ、231:受光面、232:受光部、233:電極、24:コネクタ、3:波長変換部材、301;延出部、31:基材層、32:蛍光層、33:反射層、5:放射線検出装置、51:放射線源、Q:検査対象物、P:搬送経路
Claims (10)
- 放射線が入射すると蛍光を発する蛍光層を含む波長変換部と、
前記蛍光層が発する蛍光を電気信号に変換する光電変換部と、
前記光電変換部が設けられる配線板と、
を有し、
前記波長変換部は、前記光電変換部の前記配線板が設けられている側とは反対側の面に設けられていて、かつ、放射線の入射方向視において前記光電変換部と重畳する部分と重畳しない部分を有するように設けられている
ことを特徴とする放射線検出器。 - 前記光電変換部は、前記配線板の放射線の入射方向とは反対側の面に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。 - 前記波長変換部は、放射線の入射する放射線入射面を有し、
前記放射線入射面は、放射線の入射方向に対して傾斜して配置されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線検出器。 - 前記光電変換部は、直線状に配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の放射線検出器。 - 前記光電変換部は、前記配線板の端部に配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の放射線検出器。 - 前記配線板は、長尺状の形状であり、
前記配線板の長尺方向に沿って前記光電変換部が配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の放射線検出器。 - 前記波長変換部は、放射線の入射方向視において前記配線板と重畳しない部分を有するように配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の放射線検出器。 - 放射線を遮蔽する遮蔽部材を有し、
前記遮蔽部材は、放射線の入射方向視において前記光電変換部と重畳するように前記光電変換部の放射線の入射する側に配置されており、かつ、前記波長変換部の前記光電変換部と重畳しない部分と重畳しない部分を有するように配置されている
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放射線検出器。 - 前記遮蔽部材は、放射線の入射方向視において前記配線板と重畳するように前記配線板の放射線の入射する側に配置されている
ことを特徴とする請求項8に記載の放射線検出器。 - 放射線を発生する放射線源と、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の放射線検出器と
を備えることを特徴とする放射線検出装置。
Priority Applications (2)
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- 2017-11-10 US US15/809,435 patent/US20180136342A1/en not_active Abandoned
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