JP2018080919A - 温度測定装置、検査装置、および制御方法 - Google Patents
温度測定装置、検査装置、および制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018080919A JP2018080919A JP2016221167A JP2016221167A JP2018080919A JP 2018080919 A JP2018080919 A JP 2018080919A JP 2016221167 A JP2016221167 A JP 2016221167A JP 2016221167 A JP2016221167 A JP 2016221167A JP 2018080919 A JP2018080919 A JP 2018080919A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- heat
- heat source
- unit
- socket
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R31/00—Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
- G01R31/28—Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
- G01R31/2851—Testing of integrated circuits [IC]
- G01R31/2855—Environmental, reliability or burn-in testing
- G01R31/2872—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation
- G01R31/2874—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation related to temperature
- G01R31/2875—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation related to temperature related to heating
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01K—MEASURING TEMPERATURE; MEASURING QUANTITY OF HEAT; THERMALLY-SENSITIVE ELEMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01K13/00—Thermometers specially adapted for specific purposes
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R31/00—Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
- G01R31/28—Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
- G01R31/2851—Testing of integrated circuits [IC]
- G01R31/2855—Environmental, reliability or burn-in testing
- G01R31/2872—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation
- G01R31/2874—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation related to temperature
- G01R31/2877—Environmental, reliability or burn-in testing related to electrical or environmental aspects, e.g. temperature, humidity, vibration, nuclear radiation related to temperature related to cooling
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R31/00—Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
- G01R31/28—Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
- G01R31/2851—Testing of integrated circuits [IC]
- G01R31/2886—Features relating to contacting the IC under test, e.g. probe heads; chucks
- G01R31/2891—Features relating to contacting the IC under test, e.g. probe heads; chucks related to sensing or controlling of force, position, temperature
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Computer Hardware Design (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
【課題】被測定体の内部温度を精度よく測定し、その推移を監視する技術を提供すること。
【解決手段】発熱温度を変更可能な熱源と、被測定体の中に収納された測定対象外の所定位置の温度を検出する温度センサーと、前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出する温度算出部と、を備えた温度測定装置である。
【選択図】図6
【解決手段】発熱温度を変更可能な熱源と、被測定体の中に収納された測定対象外の所定位置の温度を検出する温度センサーと、前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出する温度算出部と、を備えた温度測定装置である。
【選択図】図6
Description
本発明は、被測定体の内部温度を測定する温度測定装置等に関する。
IC(Integrated Circuit)等の電子部品の製造過程においては、初期不良を事前に低減させ、その信頼性を示すために、製造された電子部品の性能や機能の検査(バーンインテスト)を行う。その1つに、高温下で行う検査がある。例えば特許文献1には、検査用の電気信号を入出力するソケットに電子部品を搬送し、電子部品を加熱しながらソケットに押圧してそれらの端子を接続させ、電子部品の電気的特性を検査する電子部品検査装置が開示されている。
ところで、上記した高温下での検査は、検査に要求される温度(例えば150℃等)まで電子部品を加熱した状態で行う。電子部品の内部に温度測定デバイスを設置或いは挿入することはできないため、電子部品に実装されたダイオードやトランジスター等の温度特性を有する素子の動作状況から電子部品の内部温度を推定的に測定し、電子部品の内部温度が上記要求される温度(以下、「目標温度」という)となるように熱源を加熱制御する手法が知られていた。しかし、こうした従来の手法は、電子部品全体をブラックボックスと見立てた場合には適用できず、ましてや素子の動作状況から電子部品全体の内部温度を推定するには誤差があり、電子部品の個体差や周辺の熱環境の変動等に起因して実際の内部温度にばらつきが生じたり、電子部品を目標温度に加熱できない場合がある等の問題が起こり得た。また、検査の間、電子部品の内部温度を目標温度とする必要があるが、電子部品の内部温度を測定する手法としては、従来手法は必ずしも精度が高いとは言えなかった。
電子部品について説明したが、上述した問題は、内部温度を目標温度に加熱する必要がある検査等であれば、電子部品以外についても同様の問題が考えられる。すなわち、本発明は、こうした事情を鑑みてなされたものであり、被測定体の内部温度を精度よく測定し、その推移を監視することができる技術の提供を目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明は、発熱温度を変更可能な熱源と、被測定体の中に収納された測定対象外の所定位置の温度を検出する温度センサーと、前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出する温度算出部と、を備えた温度測定装置である。
また、他の発明として、発熱温度を変更可能な熱源と、被測定体の中に収納された測定対象と、を備えた温度測定装置の制御方法であって、前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出すること、を含む制御方法を構成してもよい。
第1の発明等によれば、測定対象の温度、熱源の温度、および所定位置の温度の熱収支特性を用い、熱源の温度と、検出された所定位置の温度とから被測定体に収納された測定対象の温度を算出することができる。これによれば、被測定体の内部温度を精度よく測定し、その推移を監視することが可能となる。
また、第2の発明として、算出された前記測定対象の温度に基づいて、前記熱源の温度制御を行う制御部、を備えた第1の発明の温度測定装置を構成してもよい。
第2の発明によれば、測定対象の温度を所定の温度とするような熱源の温度制御が実現できる。
また、第3の発明として、前記被測定体を載置する載置部、を備えた第1又は第2の発明の温度測定装置を構成してもよい。また、第4の発明として、前記温度センサーは、前記載置部の温度を前記所定位置の温度として検出する、第3の発明の温度測定装置を構成してもよい。
第3の発明等によれば、被測定体を載置する載置部の温度を検出して用い、測定対象の温度を算出することができる。
また、第5の発明として、前記被測定体を保持して前記載置部へ運搬し、測定中は所定の停止位置で停止する運搬部、を備え、前記熱源は、前記運搬部に設けられた、第3又は第4の発明の温度測定装置を構成してもよい。
第5の発明によれば、被測定体を保持して載置部へと運搬し、測定の間所定位置で停止する運搬部によって、被測定体(測定対象)を加熱することができる。そして、測定の間、当該加熱された被測定体に収納された測定対象の温度を算出することができる。
また、第6の発明として、前記温度算出部は、熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、第1〜第5の何れかの発明の温度測定装置を構成してもよい。
第6の発明によれば、熱環境に対応した熱収支特性を用い、測定対象の温度を算出することができる。
また、第7の発明として、前記温度算出部は、装置筐体内の温度および対流度合いのうちの何れかに基づく前記熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、第6の発明の温度測定装置を構成してもよい。
第7の発明によれば、装置筐体内の温度又は装置筐体内の対流度合いに対応した熱収支特性を用い、測定対象の温度を算出することができる。
また、第8の発明として、前記測定対象が電子回路である第1〜第7の何れかの発明の温度測定装置、を備えた検査装置を構成してもよい。
第8の発明によれば、電子回路の検査装置において、検査対象の電子回路の温度を精度よく測定し、その推移を監視することができる。
また、第9の発明として、前記測定対象が電子回路であり、前記載置部が前記電子回路用のソケットを有して構成された請求項3〜5の何れか一項に記載の温度測定装置と、装置筐体内の所定空間に設置された、動作補償温度が前記熱源の温度より低く、前記ソケットと電線で接続された回路検査処理装置、および、前記回路検査処理装置を冷却するための冷却装置と、を具備し、前記温度算出部が、前記所定空間の熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、検査装置を構成してもよい。
第9の発明によれば、熱源の温度よりも低い動作補償温度の回路検査処理装置が筐体内の所定空間に設置され、この回路検査処理装置が冷却装置によって冷却される。したがって、回路検査処理装置が設置される所定空間の熱環境が電子回路の温度に影響を及ぼし得るが、その所定空間の熱環境に対応した熱収支特性を用いるため、電子回路の温度の算出に当たって、その影響を考慮した算出を実現できる。
また、第10の発明として、前記温度センサーは、前記ソケット内の電線近傍位置の温度を前記所定位置の温度として検出する、第9の発明の検査装置を構成してもよい。
第10の発明によれば、熱源からの熱流が流れ易い位置で温度を検出して用い、電子回路の温度を算出することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。以下では、被測定体を電子回路であるIC(Integrated Circuit)とし、高温下でICの電気的特性を検査するICテストハンドラーを例示する。ICテストハンドラーは、半導体製造工程の後工程(組み立てや検査/試験)を請け負う後工程受託メーカー(OSAT:Outsource Assembly and Test)等に設置されて使用される。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
[全体構成]
図1は、検査装置100であるICテストハンドラー1の全体構成例を示す概略斜視図であり、図2は、ICテストハンドラー1が具備する検査ユニット10の概略構成例を示す模式図である。ICテストハンドラー1は、略直方体状の筐体11の上段を構成する検査ユニット10と、この検査ユニット10の動作を制御する制御装置30と、検査ユニット10の状態等を表示するための表示装置50と、検査ユニット10内の静電気を取り除くための複数の除電装置(イオナイザー)13とを備える。また、ICテストハンドラー1は、装置筐体内の所定空間として筐体11の下段に設けられた収納空間15を有しており、この収納空間15に設置された回路検査処理装置60と、冷却装置70と、温度計80とを備える。
図1は、検査装置100であるICテストハンドラー1の全体構成例を示す概略斜視図であり、図2は、ICテストハンドラー1が具備する検査ユニット10の概略構成例を示す模式図である。ICテストハンドラー1は、略直方体状の筐体11の上段を構成する検査ユニット10と、この検査ユニット10の動作を制御する制御装置30と、検査ユニット10の状態等を表示するための表示装置50と、検査ユニット10内の静電気を取り除くための複数の除電装置(イオナイザー)13とを備える。また、ICテストハンドラー1は、装置筐体内の所定空間として筐体11の下段に設けられた収納空間15を有しており、この収納空間15に設置された回路検査処理装置60と、冷却装置70と、温度計80とを備える。
検査ユニット10は、主要な構成として、検査ユニット10内の適所に設置されて検査対象(後述する内部温度の測定対象でもある)のIC22が収納されたICパッケージ20を載置する載置部110と、検査ユニット10内を移動してICパッケージ20を順次載置部110へと運搬する運搬部としての吸着ハンド120とを備える。なお、図2では、吸着ハンド120がICパッケージ20を載置部110まで運搬した状態を示している。
吸着ハンド120は、不図示の吸引機構によって先端面側でICパッケージ20を吸着して保持し、ICパッケージ20を運搬する。この吸着ハンド120は、先端部分に加熱部121を有しており、ICパッケージ20(IC22)を加熱しつつ保持することができる。加熱部121は、熱伝導体122の内部に熱源である発熱体(以下、「ハンドヒーター」という)123を埋設して構成される。
ハンドヒーター123は、所定の温度範囲で発熱温度を変更可能に構成され、制御装置30を構成する温度制御部375によって発熱温度が制御される。このハンドヒーター123は、IC22の温度を所定の目標温度(例えば150℃等)に加熱するためのものであり、変更可能な発熱温度の温度範囲は、例えば室温から180℃程度までとされる。
載置部110は、ICパッケージ20を着脱可能に保持し、回路検査処理装置60とIC22との間で電気信号を通流させるソケット111を有する。ソケット111の上面には凹部112が形成されており、検査に際し吸着ハンド120によってICパッケージ20がソケット111に装着される。そして、ソケット111は、凹部112において一端部が露出し、凹部112に装着されたIC22の各端子21と電気的に接続される複数のソケットピン(電線)113を配列して備える。各ソケットピン113の他端部は、ケーブルコネクター611を介して、対応するケーブル61の電線の末端が接続され、回路検査処理装置60と接続される。
ここで、1つのIC22の検査に係る検査ユニット10の動作について簡単に説明すると、先ず、吸着ハンド120が検査対象のIC22が収納されたICパッケージ20を吸着して保持し、載置部110まで運搬してソケット111の凹部112に装着する。このとき、吸着ハンド120は、図2の位置よりも下降してICパッケージ20を凹部112に押圧することでIC22の各端子21を対応するソケットピン113と接触させてICパッケージ20をソケット111に装着し、当該下降した位置を停止位置として所定時間停止する。この停止している間、検査が行われるが、検査に際して、加熱部121においてハンドヒーター123が所定の発熱温度で発熱し、ICパッケージ20と接する熱伝導体122を介してICパッケージ20を加熱する。なお、加熱は、ICパッケージ20をソケット111に装着する前から開始してもよい。これにより、IC22の内部が目標温度に加熱された状態となる。そして、吸着ハンド120が停止している間に回路検査処理装置60が検査処理を実行し、検査対象のIC22の電気的特性を検査する。検査を終えると、吸着ハンド120はICパッケージ20を載置部110から搬出し、次のIC22に係る検査に移る。
以上のように動作する検査ユニット10において、吸着ハンド120は、加熱部121の温度を検出するための第1の測温体125を備える。第1の測温体125の設置位置は、加熱部121の内部や表面等、加熱部121の任意の位置としてよい。
また、載置部110は、IC22外の所定位置の温度を検出する温度センサーである第2の測温体115を備える。第2の測温体115の設置位置は、ソケット111内の任意の位置としてよいが、ICパッケージ20よりも下方(熱流方向下流側)であって、いずれかのソケットピン113の近傍位置に設置するのが好ましい。後述するように、ハンドヒーター123からの熱流は、図2中に矢印で示す熱流方向へと流れ、ソケット111を通って下側の収納空間15(外気)へと放熱される。そして、温度制御部375は、このハンドヒーター123から収納空間15へと流れる熱流経路モデルを用いてICパッケージ20の中に収納されたIC22の温度(以下、「IC温度」という)TICを算出(推定)する。一方ソケット111は、本体がPEEK(PolyEtherEtherKetone)樹脂等の熱伝導率の低い素材で形成されることから、ソケット111内を伝達する熱流は、主として熱伝導率の高い導体であるソケットピン113に集中する。そのため、後述するソケット温度TSKTとしてソケットピン113の温度を用いた方が、本体部分の温度を用いるよりもIC温度TICを精度よく算出できる。
制御装置30は、IC22の検査に係る検査ユニット10の動作を制御する。この制御装置30において、温度制御部375は、検査対象のIC温度TICを算出して用い、IC温度TICが目標温度となるようにハンドヒーター123の発熱温度を随時制御する。
回路検査処理装置60は、コンピューター等で構成され、検査対象のIC22に対する電気信号の入出力を行い、当該IC22の電気的特性を検査する処理(検査処理)を実行する。具体的には、回路検査処理装置60は、ソケットを介してIC22に検査用の電気信号を出力する。そして、これに応答してIC22から入力された電気信号を解析することでその電気的特性の良否を判定し、良品/不良品を選別する。
冷却装置70は、回路検査処理装置60を冷却するためのものであり、例えばファンを用いて室内の空気を収納空間15に取り込み、収納空間15内の空気を排気することで収納空間15を空冷する。回路検査処理装置60の動作保障温度は室温程度であるところ、上記したように、収納空間15には、ハンドヒーター123からの熱流が放熱される。冷却装置70は、このようにして収納空間15に放出された熱を放散させて、回路検査処理装置60の温度上昇を防止する。この冷却装置70により、収納空間15の温度は概ね室温(24℃〜25℃程度)に保たれる。なお、空冷式に限らず、ファンレスタイプや水冷式の冷却装置を用いてもよい。また、熱媒体を用いて冷却するエアーコンディショナーを冷却装置70として用いてもよい。
温度計80は、収納空間15の温度を検出し、制御装置30に出力する。
[原理]
本実施形態では、ハンドヒーター123の温度は150℃等の高温とされる一方、検査ユニット10の下側は回路検査処理装置60等が設置される収納空間15となっており、収納空間15の温度はハンドヒーター123の発熱温度よりも低い。冷却装置70が駆動していれば、収納空間15の温度は室温程度である。したがって、ハンドヒーター123からの熱流は、図2中に矢印で示すように下方へと流れ、ソケット111およびケーブル61を通って収納空間15へと放熱される。そのため、ここでは、所定の熱源位置PHから収納空間15内の任意の位置(以下、「内部空間位置」という)POUTへと流れる熱流経路として、熱源位置PHから測定対象である(検査対象でもある)IC22の内部位置(以下、「IC内位置」という)PICを通って内部空間位置POUTに至る熱流経路(第1熱流経路)と、熱源位置PHからソケット111の所定位置(以下、「ソケット位置」という)PSKTを通って内部空間位置POUTに至る熱流経路(第2熱流経路)の2つを考える。熱源位置PHは例えば第1の測温体125の設置位置であり、ソケット位置PSKTは第2の測温体115の設置位置である。
本実施形態では、ハンドヒーター123の温度は150℃等の高温とされる一方、検査ユニット10の下側は回路検査処理装置60等が設置される収納空間15となっており、収納空間15の温度はハンドヒーター123の発熱温度よりも低い。冷却装置70が駆動していれば、収納空間15の温度は室温程度である。したがって、ハンドヒーター123からの熱流は、図2中に矢印で示すように下方へと流れ、ソケット111およびケーブル61を通って収納空間15へと放熱される。そのため、ここでは、所定の熱源位置PHから収納空間15内の任意の位置(以下、「内部空間位置」という)POUTへと流れる熱流経路として、熱源位置PHから測定対象である(検査対象でもある)IC22の内部位置(以下、「IC内位置」という)PICを通って内部空間位置POUTに至る熱流経路(第1熱流経路)と、熱源位置PHからソケット111の所定位置(以下、「ソケット位置」という)PSKTを通って内部空間位置POUTに至る熱流経路(第2熱流経路)の2つを考える。熱源位置PHは例えば第1の測温体125の設置位置であり、ソケット位置PSKTは第2の測温体115の設置位置である。
第1熱流経路や第2熱流経路を熱流が流れる際には、その過程において、外部からの熱の流入および外部への熱の流出の影響を受ける。本実施形態では、この熱の交換のことを「熱収支」と呼ぶ。この熱収支を考慮して第1熱流経路および第2熱流経路を電気回路的にモデル化すると、図3のような熱流経路モデルを構築することができる。なお、熱源位置PHからIC内位置PICまでの経路やIC内位置PICから内部空間位置POUTまでの経路、熱源位置PHからソケット位置PSKTまでの経路、ソケット位置PSKTから内部空間位置POUTまでの経路には、様々な経路が考えられる。図3の熱流経路モデルでは、これらの各経路が1つの熱抵抗として表されている。それぞれの熱抵抗の値は未知である。
図3の熱流経路モデルにおいて、第1熱流経路を流れる熱流Q1は、熱源位置PHの温度(以下、「熱源温度」という)THと、IC内位置PICの温度であるIC温度TICと、内部空間位置POUTの温度(以下、「内部空間温度」という)TOUTと、熱源位置PHとIC内位置PICとの間の熱抵抗Ra1と、IC内位置PICと内部空間位置POUTとの間の熱抵抗Ra2とを用いて次式(1)で表すことができる。また、第2熱流経路を流れる熱流Q2は、熱源温度THと、ソケット位置PSKTの温度(以下、「ソケット温度」という)TSKTと、内部空間温度TOUTと、熱源位置PHとソケット位置PSKTとの間の熱抵抗Rb1と、ソケット位置PSKTと内部空間位置POUTとの間の熱抵抗Rb2とを用いて次式(2)で表すことができる。
次に、IC温度TICを算出するため、式(3)および式(4)から内部空間温度TOUTの項を消去する。そのために、式(3)における内部空間温度TOUTの係数を次式(5)のように置き換え、式(4)における内部空間温度TOUTの係数を次式(6)のように置き換える。
係数aは、第1熱流経路の全熱抵抗に対する熱抵抗Ra1の割合として表される。これは、第1熱流経路を流れる熱流が熱抵抗Ra1によって受ける熱収支の影響を表しており、IC内位置PICにおける熱収支特性を表す係数と考えることができる。係数bも同様であり、係数bは、ソケット位置PSKTにおける熱収支特性を表す係数と考えられる。
式(12)において、熱源温度THは第1の測温体125によって検出可能であり、ソケット温度TSKTは第2の測温体115によって検出可能であるため、何れも既知である。しかし、熱抵抗Ra1,Ra2,Rb1,Rb2は未知であるため、熱収支相対係数Dの値も未知である。そこで、本実施形態では、熱収支相対係数Dを校正する。
ここで、IC温度TICは求める温度であり、その値は不明である。しかし、IC温度TICの基準値(以下、「基準IC温度」という)TIC0を別途測定できれば式(13)から熱収支相対係数Dが求まるため、熱収支相対係数Dを校正することができる。
基準IC温度TIC0は、事前に別途の測定方法でIC22の温度の真値を測定することで定められる。そして、当該真値を測定したときの第1の測温体125の検出温度を基準熱源温度TH0とし、第2の測温体115の検出温度を基準ソケット温度TSKT0とすると、式(13)を利用して、次式(14)のように熱収支相対係数Dを算出することができる。
ただし、IC内位置PICから内部空間位置POUTまでの熱流経路に係る熱抵抗Ra2や、ソケット位置PSKTから内部空間位置POUTまでの熱流経路に係る熱抵抗Rb2には、収納空間15の熱環境が影響する。そして、この熱環境は、収納空間15の対流度合いによって変動する。そこで、本実施形態では、冷却装置70の駆動状態と、除電装置13の駆動状態との組合せによって収納空間15の対流度合いを定義し、当該対流度合い毎に該当する熱環境下(つまり該当する冷却装置70および除電装置13の駆動状態下)で基準IC温度TIC0や基準熱源温度TH0、基準ソケット温度TSKT0を取得して熱収支相対係数Dを算出・校正しておく。
図4は、校正した熱収支相対係数Dを設定した熱収支特性テーブルのデータ構成例を示す図である。図4に示すように、熱収支特性テーブルには、「強対流」「弱対流」「自然対流」の3段階の対流度合いと対応付けて、熱収支相対係数Dの値が格納される。図4の例では、冷却装置70を構成するファンの風量として「強」又は「弱」を選択可能な場合を想定しており、「強対流」は、冷却装置70が駆動している場合であってファンの風量設定が「強」の場合で、且つ除電装置13が駆動している場合に該当する。「弱対流」は、冷却装置70が駆動している場合であってファンの風量設定が「弱」の場合で、且つ除電装置13が駆動している場合に該当する。「自然対流」は、冷却装置70および除電装置13がいずれも停止している場合に該当する。
以上のようにして熱収支相対係数Dを校正した後は、熱源温度THおよびソケット温度TSKTを随時検出し、それらと熱収支相対係数Dとを用いてIC温度TICを式(12)に従って算出する。算出したIC温度TICは、適宜表示装置50に表示してユーザーに提示する構成としてもよい。
図5は、IC温度TICの算出精度を説明する図であり、熱収支相対係数Dを固定値として用いてIC温度TICを算出した場合と、冷却装置70および除電装置13の駆動状態を変えながらその対流度合いに応じた熱収支相対係数Dを熱収支特性テーブルから読み出して用い、IC温度TICを算出した場合の推定誤差をプロットして示している。推定誤差は、IC温度TICの真値を併せて測定することで求めた。図5に示すように、IC温度TICは、例えば収納空間15の対流度合いをその熱環境として考慮し熱収支相対係数Dを可変に設定(補正)することで、より高精度にIC温度TICを測定することができる。
[機能構成]
図6は、制御装置30の主要な機能構成例を示すブロック図である。図6に示すように、制御装置30は、操作入力部31と、表示部33と、通信部35と、制御部37と、記憶部40とを備え、検査ユニット10や温度計80とともに温度測定装置を構成する。
図6は、制御装置30の主要な機能構成例を示すブロック図である。図6に示すように、制御装置30は、操作入力部31と、表示部33と、通信部35と、制御部37と、記憶部40とを備え、検査ユニット10や温度計80とともに温度測定装置を構成する。
操作入力部31は、ユーザーによる各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作入力信号を制御部37へ出力する。ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ、タッチパネル等により実現できる。
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electroluminescence Display)、電子ペーパーディスプレイ等の表示装置によって実現され、制御部37からの表示信号に基づく各種表示を行う。図1では、表示装置50がこれに該当する。
通信部35は、制御部37の制御のもと、外部との間でデータを送受するための通信装置である。例えば、制御装置30は、通信部35を介して回路検査処理装置60と必要なデータを送受することができる。この通信部35の通信方式としては、無線通信を利用して無線接続する形式や、所定の通信規格に準拠したケーブルを介して有線接続する形式、クレイドル等と呼ばれる充電器と兼用の中間装置を介して接続する形式等、種々の方式を適用可能である。
制御部37は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムやデータ、操作入力部31からの操作入力信号、第1の測温体125から随時入力される検出温度、第2の測温体115から随時入力される検出温度、温度計80から随時入力される収納空間15の温度等に基づき各種の演算処理を実行して、IC22の検査に係る検査ユニット10の動作を制御する。例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサーや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ICメモリー等の電子部品によって実現できる。
この制御部37は、熱収支特性校正部371と、熱環境設定部373と、温度制御部375とを含む。
熱収支特性校正部371は、検査に先立ち基準IC温度TIC0を取得するとともに、同時に第1の測温体125により検出された検出温度を基準熱源温度TH0とし、第2の測温体115により検出された検出温度を基準ソケット温度TSKT0として取得する。そして、式(14)に従って熱収支相対係数Dを算出することで、熱収支相対係数Dの校正を行う。より詳細には、熱収支特性校正部371は、収納空間15の対流度合いを変えながら基準IC温度TIC0、基準ソケット温度TSKT0、および基準熱源温度TH0を取得して熱収支相対係数Dを算出し、複数の対流度合い毎に熱収支相対係数Dを校正して熱収支特性テーブル43を生成する。
熱環境設定部373は、実際の収納空間15の対流度合いを設定する。例えば、冷却装置70の駆動状態と、除電装置13の駆動状態とを設定した対流度合いデータを生成する。冷却装置70の駆動状態は、駆動しているか否か(駆動/停止)の設定と、ファンの風量設定(「強」又は「弱」)とを含む。除電装置13については、駆動しているか否か(駆動/停止)を設定する。そして、熱環境設定部373は、冷却装置70および除電装置13の駆動状態が変更されるたびに、対流度合いデータ45を更新する。
温度制御部375は、IC温度TICが目標温度となるようにハンドヒーター123の発熱温度を制御する。この温度制御部375は、内部温度算出部377と、発熱温度算出部379とを備える。
内部温度算出部377は、熱収支相対係数Dと、熱源温度THと、ソケット温度TSKTとを用い、式(12)に従ってIC温度TICを算出する。その際、熱収支相対係数Dは、対流度合いデータ45に従い、対応する熱収支相対係数Dの値を熱収支特性テーブル43から読み出して用いる。
発熱温度算出部379は、内部温度算出部377が算出したIC温度TICと目標温度との差に基づいて、ハンドヒーター123の発熱温度を算出する。
記憶部40は、ICメモリーやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この記憶部40には、制御装置30を動作させ、制御装置30が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、あるいは処理の都度一時的に格納される。なお、制御部37と記憶部40との接続は、装置内の内部バス回路による接続に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信回線で実現してもよい。その場合、記憶部40は、制御装置30とは別の外部記憶装置により実現されるとしてもよい。
また、記憶部40は、メインプログラム41と、熱収支特性テーブル43と、対流度合いデータ45と、検出温度データ47と、算出内部温度データ49とを記憶する。
制御部37は、メインプログラム41を読み出して実行することにより、IC22の検査に係る検査ユニット10の動作を制御する。このメインプログラム41は、制御部37を熱収支特性校正部371、熱環境設定部373、および温度制御部375として機能させるための温度制御プログラム411を含む。なお、これらの各部は、制御部37が温度制御プログラム411を読み出して実行することによりソフトウェア的に実現されるものとして説明するが、各部専用の電子回路を構成してハードウェア的に実現することも可能である。
熱収支特性テーブル43は、熱収支特性校正部371が校正した対流度合い毎の熱収支相対係数Dの値を記憶する(図4を参照)。
対流度合いデータ45は、熱環境設定部373が設定した収納空間15の対流度合いを記憶する。
検出温度データ47は、熱源温度データ471と、ソケット温度データ473とを含む。熱源温度データ471は、第1の測温体125により随時検出される熱源温度THを時系列で記憶する。ソケット温度データ473は、第2の測温体115により随時検出されるソケット温度TSKTを時系列で記憶する。
算出内部温度データ49は、内部温度算出部377により随時算出されるIC温度TICを時系列で記憶する。
[処理の流れ]
図7は、制御装置30が行う処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、制御部37が記憶部40から温度制御プログラム411を含むメインプログラム41を読み出して実行し、ICテストハンドラー1の各部を動作させることで実現できる。
図7は、制御装置30が行う処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、制御部37が記憶部40から温度制御プログラム411を含むメインプログラム41を読み出して実行し、ICテストハンドラー1の各部を動作させることで実現できる。
先ず、熱収支特性校正部371が、予め定義される複数の対流度合い毎に基準IC温度TIC0を取得し、基準熱源温度TH0と基準ソケット温度TSKT0とを検出して式(14)により熱収支相対係数Dを算出・校正する(ステップS1)。算出した対流度合い毎の熱収支相対係数Dは、熱収支特性テーブル43として記憶部40に格納される。また、熱環境設定部373が、実際の冷却装置70の駆動状態と除電装置13の駆動状態とを随時取得し、収納空間15の対流度合いとして設定する処理を開始する(ステップS3)。ここでの処理により、対流度合いデータ45が生成・更新される。
その後、制御部37は、検査ユニット10の動作を制御してIC22の検査を開始する(ステップS5)。そして、吸着ハンド120が検査対象となる新たなIC22が収納されたICパッケージ20を吸着して載置部110に載置させるごとに、ステップS7〜ステップS15の処理を繰り返し行って、ステップS5で開始した検査において順次検査対象とされるIC温度TICが目標温度となるように、ハンドヒーター123を発熱させる。
すなわち先ず、ステップS7では、内部温度算出部377が、対流度合いデータ45に従って対応する熱収支相対係数Dを熱収支特性テーブル43から読み出す。続いて、内部温度算出部377は、第1の測温体125によって検出された検出温度を熱源温度THとし、第2の測温体115によって検出された検出温度をソケット温度TSKTとして取得する(ステップS9)。そして、内部温度算出部377は、ステップS7で読み出した熱収支相対係数Dと、ステップS9で取得した熱源温度THおよびソケット温度TSKTとを用い、式(12)によりIC温度TICを算出する(ステップS11)。
IC温度TICを算出したならば、発熱温度算出部379が、IC温度TICと目標温度との差に基づいてハンドヒーター123の発熱温度を算出する(ステップS13)。そして、温度制御部375が、算出した発熱温度に従ってハンドヒーター123を制御する(ステップS15)。
その後は、検査対象のIC22が無くなり、本処理を終了するまでの間は(ステップS17:NO)、ステップS7に戻って上記した処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態によれば、基準IC温度TIC0と、基準熱源温度TH0と、基準ソケット温度TSKT0とを事前に取得して算出・校正した熱収支相対係数Dを各温度の熱収支特性として用い、第1の測温体125によって随時検出される熱源温度THと、第2の測温体115によって随時検出されるソケット温度TSKTとからIC温度TICを算出することができる。またその際、収納空間15の対流度合いを考慮し、熱収支相対係数Dを可変に設定することができる。これによれば、IC22の温度を精度よく測定し、その推移を監視することができる。
また、算出したIC温度TICと目標温度との差に基づいてハンドヒーター123の発熱温度を算出し、IC温度TICが目標温度となるようにハンドヒーター123の発熱温度を制御することができる。ここで、ハンドヒーター123を同じ発熱温度で発熱させたとしても、例えば表面粗さ等のICパッケージ20の個体差や、収納空間15等の筐体11内の熱環境の変動等に起因して実際のIC22の温度にはばらつきが生じ得る。その他、吸着ハンド120によるICパッケージ20の吸着位置のずれによってもIC22の温度がばらつく場合がある。これに対し、本実施形態によれば、IC温度TICを算出しながら随時ハンドヒーター123を制御することができる。したがって、IC22を目標温度に適正に加熱した状態で検査が行えるため、信頼性の向上が図れる。
[変形例]
なお、ICパッケージ20の加熱方式は、ハンドヒーター123を備えた加熱部を接触させてICパッケージ20を加熱する方式に限らず、内部が所定温度に制御されたチャンバー(恒温槽)内にICパッケージ20を搬入して目標温度に加熱する方式でもよい。
なお、ICパッケージ20の加熱方式は、ハンドヒーター123を備えた加熱部を接触させてICパッケージ20を加熱する方式に限らず、内部が所定温度に制御されたチャンバー(恒温槽)内にICパッケージ20を搬入して目標温度に加熱する方式でもよい。
また、上記した実施形態では、冷却装置70の駆動状態と、除電装置13の駆動状態との組合せによって収納空間15の対流度合いを定義し、対流度合い毎に熱収支相対係数Dを算出して熱収支特性テーブル43を設定しておくこととした。そして、実際の冷却装置70および除電装置13の駆動状態に合致する対流度合いの熱収支相対係数Dを用いてIC温度TICを算出することとした。これに対し、収納空間15に風速計を設置して随時収納空間15の風速を検出し、対流度合いを特定するようにしてもよい。そして、特定した対流度合いに対応する熱収支相対係数Dを用いるとしてもよい。この場合は、収納空間15の風速を変えながら熱収支相対係数Dの校正を行い、熱収支特性テーブルを生成しておけばよい。
また、対流度合いにかえて筐体11内の温度を用い、熱収支相対係数Dを可変に設定する構成としてもよい。この場合は、収納空間15の温度を変えながら熱収支相対係数Dの校正を行い、熱収支特性テーブルを生成しておく。そして、温度計80によって検出された収納空間15の温度を随時取得し、対応する熱収支相対係数DをIC温度TICの算出に用いる。これによれば、収納空間15の温度をその熱環境として考慮し、熱収支相対係数Dを可変に設定できるので、精度よくIC温度TICを測定することができる。図8は、本変形例における熱収支特性テーブルのデータ構成例を示す図である。図8に示すように、本変形例の熱収支特性テーブルには、段階的な温度範囲と対応付けて、熱収支相対係数Dの値が格納される。
また、上記した実施形態では、第2熱流経路を流れる熱流Q2として、ソケット位置PSKTを流れる熱流を例にし、ソケット温度TSKTを用いて説明した。これに対し、図9に示すように、ソケット温度TSKTにかえて、ICパッケージ20の表面温度TPKGを用いてもよい。この場合、ICパッケージ20の表面温度TPKGは、適所に設置された赤外放射温度計等の非接触温度計117を用いて検出してもよい。非接触温度計117の設置位置は特に限定されないが、例えば、ICパッケージ20が装着されるソケット111等に設置できる。図9においては、ICパッケージ20がソケット111に装着されたときにICパッケージ20の側面が測定対象位置となるように、非接触温度計117が位置決めされている。
また、上記した実施形態では、基準ソケット温度TSKT0およびソケット温度TSKTとして、第2の測温体115により検出された検出温度を用いた。これに対し、赤外線放射温度計等の接触温度計によりソケット111の表面温度又は底面温度を測定し、基準ソケット温度TSKT0およびソケット温度TSKTとして用いてもよい。
また、上記した実施形態では、第1の測温体125により加熱部121の温度を検出し、これを熱源温度THとしてIC温度TICを算出することとした。これに対し、発熱温度算出部379が算出するハンドヒーター123の発熱温度を熱源温度THとして用い、IC温度TICを算出する構成としてもよい。
また、上記した実施形態では、被測定体である電子回路としてICを例示し、ICを検査するためのICテストハンドラーについて説明したが、電子部品(電子デバイス)や電子部品モジュール等の電気的特性を検査する検査装置にも同様に適用できる。
また、上記した実施形態では、制御装置30を回路検査処理装置60とは別体の装置として説明したが、双方の機能を有する一体の装置として構成してもよい。
100…検査装置、1…ICテストハンドラー、10…検査ユニット、110…載置部、111…ソケット、113…ソケットピン、115…第2の測温体、117…非接触温度計、120…吸着ハンド、121…加熱部、123…ハンドヒーター、125…第1の測温体、30…制御装置、31…操作入力部、33…表示部、35…通信部、37…制御部、371…熱収支特性校正部、373…熱環境設定部、375…温度制御部、377…内部温度算出部、379…発熱温度算出部、40…記憶部、41…メインプログラム、411…温度制御プログラム、43…熱収支特性テーブル、45…対流度合いデータ、47…検出温度データ、471…熱源温度データ、473…ソケット温度データ、49…算出内部温度データ、13…除電装置、60…回路検査処理装置、70…冷却装置、80…温度計、11…筐体、15…収納空間、20…ICパッケージ、21…端子、22…IC
Claims (11)
- 発熱温度を変更可能な熱源と、
被測定体の中に収納された測定対象外の所定位置の温度を検出する温度センサーと、
前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出する温度算出部と、
を備えた温度測定装置。 - 算出された前記測定対象の温度に基づいて、前記熱源の温度制御を行う制御部、
を備えた請求項1に記載の温度測定装置。 - 前記被測定体を載置する載置部、
を備えた請求項1又は2に記載の温度測定装置。 - 前記温度センサーは、前記載置部の温度を前記所定位置の温度として検出する、
請求項3に記載の温度測定装置。 - 前記被測定体を保持して前記載置部へ運搬し、測定中は所定の停止位置で停止する運搬部、
を備え、
前記熱源は、前記運搬部に設けられた、
請求項3又は4に記載の温度測定装置。 - 前記温度算出部は、熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、
請求項1〜5の何れか一項に記載の温度測定装置。 - 前記温度算出部は、装置筐体内の温度および対流度合いのうちの何れかに基づく前記熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、
請求項6に記載の温度測定装置。 - 前記測定対象が電子回路である請求項1〜7の何れか一項に記載の温度測定装置、
を備えた検査装置。 - 前記測定対象が電子回路であり、前記載置部が前記電子回路用のソケットを有して構成された請求項3〜5の何れか一項に記載の温度測定装置と、
装置筐体内の所定空間に設置された、動作補償温度が前記熱源の温度より低く、前記ソケットと電線で接続された回路検査処理装置、および、前記回路検査処理装置を冷却するための冷却装置と、
を具備し、
前記温度算出部が、前記所定空間の熱環境に応じて前記熱収支特性を可変に設定する、
検査装置。 - 前記温度センサーは、前記ソケット内の電線近傍位置の温度を前記所定位置の温度として検出する、
請求項9に記載の検査装置。 - 発熱温度を変更可能な熱源と、被測定体の中に収納された測定対象外の所定位置の温度を検出する温度センサーと、を備えた温度測定装置の制御方法であって、
前記測定対象の温度、前記熱源の温度、および前記所定位置の温度の熱収支特性と、前記熱源の温度と、検出された前記所定位置の温度とに基づいて、前記測定対象の温度を算出すること、
を含む制御方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016221167A JP2018080919A (ja) | 2016-11-14 | 2016-11-14 | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 |
CN201710940088.9A CN108072460A (zh) | 2016-11-14 | 2017-10-11 | 温度测定装置、检查装置以及控制方法 |
US15/799,431 US20180136275A1 (en) | 2016-11-14 | 2017-10-31 | Temperature-measuring apparatus, inspection apparatus, and control method |
TW106137772A TW201818088A (zh) | 2016-11-14 | 2017-11-01 | 溫度測定裝置、檢查裝置、及控制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016221167A JP2018080919A (ja) | 2016-11-14 | 2016-11-14 | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018080919A true JP2018080919A (ja) | 2018-05-24 |
Family
ID=62107787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016221167A Pending JP2018080919A (ja) | 2016-11-14 | 2016-11-14 | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20180136275A1 (ja) |
JP (1) | JP2018080919A (ja) |
CN (1) | CN108072460A (ja) |
TW (1) | TW201818088A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10339426B2 (en) * | 2011-07-05 | 2019-07-02 | Bernard Fryshman | Induction system for crowd monitoring |
US10229348B2 (en) * | 2011-07-05 | 2019-03-12 | Bernard Fryshman | Induction detector systems |
JP2018080920A (ja) * | 2016-11-14 | 2018-05-24 | セイコーエプソン株式会社 | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 |
NL2023792B1 (en) | 2019-08-16 | 2021-03-24 | Illumina Inc | Method for measuring thermal resistance at interface between consumable and thermocycler |
DE202021104784U1 (de) * | 2021-09-06 | 2021-12-10 | Leister Technologies Ag | Heißlufthandgerät |
CN113760007B (zh) * | 2021-11-05 | 2022-04-12 | 上海钜成锐讯科技有限公司 | Pid温控方法、pid温控系统及波长选择开关 |
-
2016
- 2016-11-14 JP JP2016221167A patent/JP2018080919A/ja active Pending
-
2017
- 2017-10-11 CN CN201710940088.9A patent/CN108072460A/zh active Pending
- 2017-10-31 US US15/799,431 patent/US20180136275A1/en not_active Abandoned
- 2017-11-01 TW TW106137772A patent/TW201818088A/zh unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN108072460A (zh) | 2018-05-25 |
US20180136275A1 (en) | 2018-05-17 |
TW201818088A (zh) | 2018-05-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2018080919A (ja) | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 | |
JP2018080920A (ja) | 温度測定装置、検査装置、および制御方法 | |
US7394271B2 (en) | Temperature sensing and prediction in IC sockets | |
CN103105506B (zh) | 检测传感器的热时间常数的风速计 | |
EP2392903B1 (en) | Temperature measurement system for a light emitting diode (led) assembly | |
JP2022532435A (ja) | 非侵襲的熱インタロゲーションのための装置、システム、及び方法 | |
JP2016523356A (ja) | 熱流束を測定するための方法及びシステム | |
CN101495821A (zh) | 集成电路插座中的温度感测与预测 | |
US20170059442A1 (en) | Seal monitor for probe or test chamber | |
KR20190101745A (ko) | 온도 측정 장치 및 방법 | |
CN107014523A (zh) | 一种带有自校正功能的温度测量系统 | |
JP2011209001A (ja) | 校正データ取得方法、加速度センサー出力補正方法及び校正データ取得システム | |
US10359321B2 (en) | On-chip circuit and method for accurately measuring die temperature of an integrated circuit | |
US20170248973A1 (en) | Probe systems and methods including active environmental control | |
CN111741709A (zh) | 具有两个teg的主体核心温度传感器 | |
EP3705885A1 (en) | Sensor device and method for operating a sensor device | |
JP6973161B2 (ja) | 温度測定装置、周囲温度測定方法、および、周囲温度測定プログラム | |
CN111542735A (zh) | 具有热导率补偿的核心温度传感器 | |
US11579133B2 (en) | Fast water activity measurement system | |
JP2002040096A (ja) | 半導体集積回路の検査装置 | |
Ramamoorthy et al. | Measurement and characterization of die temperature sensor | |
TW201830001A (zh) | 濕度感測器及濕度感測器裝置 | |
Chaitas et al. | Gas identification method by microcontroller-based analysis of two-dimensional sensor behavior | |
JP2002071745A (ja) | Icの温度測定システム及びicの温度測定方法 | |
CN116520810A (zh) | 一种网关控制器的热测试方法、装置、系统、设备及介质 |