JP2018079496A - 歯車用転造粗材および歯車の転造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】歯車が転造形成される丸棒状の粗材Wに対し、完全歯となる歯車が形成される歯車領域Gとして、回転軸芯Xに垂直な平面視において、歯車の仕上がり形状のピッチ線Pに対して回転軸芯Xに直角な方向に所定寸法を加減して第1輪郭線11を設定した第1領域1と、第1領域1に隣接する両側の少なくとも何れか一方にあって、第1輪郭線11を得るためにピッチ線Pに対して施した調整量に比べて大きな割合の調整量を施し、幅広の第2輪郭線21を設定した第2領域2と、を転造粗材Wに設けた。
【選択図】図2
Description
本発明に係る歯車用転造粗材の特徴構成は、歯車が転造形成される丸棒状の粗材に対し、完全歯となる歯車が形成される歯車領域として、回転軸芯に垂直な平面視において、歯車の仕上がり形状のピッチ線に対して前記回転軸芯に直角な方向に所定寸法を加減して第1輪郭線を設定した第1領域と、前記第1領域に隣接する両側の少なくとも何れか一方にあって、前記第1輪郭線を得るために前記ピッチ線に対して施した調整量に比べて大きな割合の調整量を施し、幅広の第2輪郭線を設定した第2領域と、を備えた点にある。
本構成のごとく、歯車領域を第1領域と、これよりも回転軸芯に沿って端部側である第2領域とに分け、第2領域の粗材の寸法を第1領域の粗材の寸法よりも幅広に構成することで、ダイスによる転造時に、第2領域の粗材の一部が歯車領域の外側に流動した場合でも、転造終了時に第2領域に適切な量の母材が残留し、転造歯車の不完全領域をなくすことができる。
本発明に係る歯車用転造粗材にあっては、前記第2領域における、前記回転軸芯に直角な方向に沿った前記ピッチ線と前記第2輪郭線の寸法差が、前記歯車領域の端部の側ほど大きく設定されるものでもよい。
転造時にダイスは第2領域の最外側端部から当接し、母材は縮径変形されながら一部の母材が端部の側に流出する。しかし、本構成では、端部の側ほど外径を大きくし、流出する母材の分量を補てんできるため不完全領域の少ない歯車を確実に得ることができる。
本発明に係る歯車用転造粗材にあっては、前記第2領域のうち、前記ピッチ線と前記第2輪郭線との寸法差が最大となる部位が、前記歯車領域の端部よりも前記回転軸芯に沿った内側に設けてあってもよい。
ダイスが粗材に押し付けられるとき、ダイスが最初に当接する位置は、通常、第2領域の最大外径を有する位置となる。ダイスが当接すると母材は縮径し、当該当接に係る部位の母材が回転軸芯の方向に沿って流動する。その際、最初に当接する部位の母材は、必ず回転軸芯に沿った外側にも流出する。よって、この流出する母材を、歯車領域を形成する母材として利用することで、当初の粗材に形成する大径部の体積を少なくすることができる。その結果、粗材の最大外径をより小径にすることができる。
本発明に係る歯車用転造粗材の特徴構成は、前記歯車領域の端部に連続する領域に、前記回転軸芯に直角な方向に沿って前記ピッチ線よりも外側であって、前記歯車領域から遠去かるほど前記回転軸芯に近づく第3輪郭線が設定された第3領域を備えるものであってもよい。
本構成であれば、ダイスによる押し込み時に、母材が歯車領域よりも外側に流動するのを抑制することができる。よって第2領域においてピッチ線に付加しておく母材量がより少なくなる。本構成は、粗材が軟らかい材質のものであるなどダイスの押し付け時に流動し易い場合に特に有効である。
本発明に係る歯車の転造方法にあっては、丸棒状の粗材にダイスを押し付け、前記粗材を回転軸芯の周りに回転させつつ転造して歯車を形成する際に、前記粗材に、完全歯となる歯車が形成される歯車領域として、歯車の仕上がり形状に応じて外径寸法を形成した第1領域と、前記回転軸芯に沿って前記第1領域に隣接する少なくとも何れか一方において前記第1領域の外径寸法に対して大径の寸法を付与した第2領域と、を形成しておき、前記ダイスの押し付けに際して、前記ダイスを前記第1領域よりも先に前記第2領域に当接させる点に特徴を有する。
本方法であれば、ダイスの押し付け時に、母材が歯車領域の外側に流動する量を含めて形成された粗材を用いるから、歯車領域の全長に亘って健全な歯車が形成され、歯車の不完全領域を減らすことができる。よって、不用意に長い歯車が得られるのを防止することができる。
本発明に係る歯車用転造粗材は、丸棒状の粗材であって、その全長に亘って歯車が形成される歯車領域を備えている。さらにこの歯車領域は、二つの領域、即ち、歯車の仕上がり形状のピッチ線に近似する輪郭を有する第1領域と、当該第1領域に対して大径の第2領域とを備えている。
図1および図2に、本実施形態に係る転造の概要と、本実施形態で用いる歯車用転造粗材Wの一例とを示す。本実施形態は、例えば二つの回転するダイスTを丸棒状の粗材Wに押し付け、転造歯車の一例であるピニオンギヤW1を転造する例である。図1に示すごとく、粗材Wは図外の支持具により、回転自在にあるいは駆動回転させつつ両端部が支持されている。この粗材Wに対し、粗材Wの回転軸芯Xに対して直角な方向から二つのダイスTを押し付け、ピニオンギヤW1を形成する。
本実施形態において、第2領域2を大径にする具体的形状は適宜選択可能である。第2領域2を大径にした粗材Wの例を例えば図3(a)乃至(d)に示す。
粗材Wの形状を決定するには、まず、第2領域2の形状として上述したように図3(a)乃至(d)に示した形状を選択し、次に、夫々の形状における第2領域2の具体的形状を決定する。
本発明に係る歯車用転造粗材Wとしては、図5に示すように、第2領域2のうち最大外径部22が歯車端部から内側に位置するように設定することもできる。即ち、第2領域2のうち、ピッチ線Pと第2輪郭線21との寸法差が最大となる最大外径部22を、歯車領域Gの端部よりも回転軸芯Xに沿った内側に設けておく。
また、本発明に係る歯車用転造粗材Wとしては、図6に示すように、歯車領域Gに設けた大径の第2領域2に加えて歯車領域Gの外側にも大径部を設けておくことができる。即ち、歯車領域Gの端部に連続する領域に、回転軸芯Xに直角な方向に沿ってピッチ線Pよりも外側であって、歯車領域Gから遠去かるほど回転軸芯Xに近づく第3輪郭線31が設定された第3領域3を備えておく。
図6(a)に示すように、第3輪郭線31を第2領域2の第2輪郭線21に連続するように構成する。この例では、第2輪郭線21および第3輪郭線31とも円錐形状としている。このような構成にすることで、第2領域2の端部の母材が回転軸芯Xの方向に沿って外側に流動するのが直ちに阻止される。よって、第2領域2に付加すべき母材の量が最少となる。これにより、粗材Wの初期外径が小さくなり、粗材Wの材料費や加工費を抑えながら不完全領域Bの短いピニオンギヤW1を得ることができる。
11 第1輪郭線
2 第2領域
21 第2輪郭線
3 第3領域
31 第3輪郭線
G 歯車領域
P ピッチ線
T ダイス
W 粗材
X 回転軸芯
Claims (5)
- 歯車が転造形成される丸棒状の粗材に対し、
完全歯となる歯車が形成される歯車領域として、
回転軸芯に垂直な平面視において、
歯車の仕上がり形状のピッチ線に対して前記回転軸芯に直角な方向に所定寸法を加減して第1輪郭線を設定した第1領域と、
前記第1領域に隣接する両側の少なくとも何れか一方にあって、前記第1輪郭線を得るために前記ピッチ線に対して施した調整量に比べて大きな割合の調整量を施し、幅広の第2輪郭線を設定した第2領域と、を備えている歯車用転造粗材。 - 前記第2領域における、前記回転軸芯に直角な方向に沿った前記ピッチ線と前記第2輪郭線の寸法差が、前記歯車領域の端部の側ほど大きく設定されている請求項1に記載の歯車用転造粗材。
- 前記第2領域のうち、前記ピッチ線と前記第2輪郭線との寸法差が最大となる部位が、前記歯車領域の端部よりも前記回転軸芯に沿った内側に設けてある請求項1に記載の歯車用転造粗材。
- 前記歯車領域の端部に連続する領域に、前記回転軸芯に直角な方向に沿って前記ピッチ線よりも外側であって、前記歯車領域から遠去かるほど前記回転軸芯に近づく第3輪郭線が設定された第3領域を備えている請求項1〜3の何れか一項に記載の歯車用転造粗材。
- 丸棒状の粗材にダイスを押し付け、前記粗材を回転軸芯の周りに回転させつつ転造して歯車を形成する際に、
前記粗材に、完全歯となる歯車が形成される歯車領域として、
歯車の仕上がり形状に応じて外径寸法を形成した第1領域と、
前記回転軸芯に沿って前記第1領域に隣接する少なくとも何れか一方において前記第1領域の外径寸法に対して大径の寸法を付与した第2領域と、を形成しておき、
前記ダイスの押し付けに際して、前記ダイスを前記第1領域よりも先に前記第2領域に当接させる歯車の転造方法。
Priority Applications (1)
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JP2016223522A JP2018079496A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 歯車用転造粗材および歯車の転造方法 |
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JP2016223522A Pending JP2018079496A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | 歯車用転造粗材および歯車の転造方法 |
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2016
- 2016-11-16 JP JP2016223522A patent/JP2018079496A/ja active Pending
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