JP2018077193A - 測長器、および測長システム - Google Patents

測長器、および測長システム Download PDF

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Tetsuya Mizukoshi
哲也 水越
健司 ▲桑▼山
健司 ▲桑▼山
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Abstract

【課題】スケールと受光部との隙間を予め定めた範囲に保つ。【解決手段】本発明が適用される測長器1は、測定対象物に測定子40が当接し軸線方向に移動するスピンドル10と、光を透過するスケールを保持するとともにスピンドル10の移動に伴い移動するスケールホルダ11と、発光部51と発光部51から発光されスケールを透過した光を受光する受光部52とを備えたベース30と、ベース30に固定されベース30からスケールホルダ11に向けて突出するピン33と、スケールホルダ11に設けられピン33によってガイドされながらスケールホルダ11を軸線方向に移動させるためのピン溝15と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は,測長器、および測長システムに関する。
軸線方向に移動可能なスピンドルを測定対象物に当接させ、スピンドルの基準位置からの変位を光学的に検出する測長器が知られている。
例えば特許文献1では、摺動軸11−1の両軸受12の間に、摺動軸11−1の外周面に対して半径方向に凹んだ凹部22と、凹部22の底面からスピンドル11の半径方向に貫通した開口部21とが形成され、この凹部22にスケール部13が設けられており、スケール読取り部14の発光素子14−1から発せられた光を、開口部21を通してスケール部13を透過させ、スケール読取り部14の受光素子14−2により受光する測長器が開示されている。
特開2015−87360号公報
測長器では、受光素子によりスケールを読み取る技術が採用されており、例えばスケールを透過した光を受光素子により受光することでスピンドルの基準位置からの変位を光学的に検出する技術が用いられている。ここで、受光素子によりスケールを読み取る場合に、スピンドルの軸線方向への動きに連動してスケールと受光素子との軸線方向の相対位置が変動する。しかしながら、かかる軸線方向の相対位置の変動等によってスケールと受光素子との隙間が大きく変動してしまうと、スケールの正しい読み取りが困難となる場合がある。また、例えば、スケールと受光素子とが近接して設けられた場合に、測長器に衝撃が加わった際、スケールと受光素子とが緩衝してしまうことは好ましくない。
本発明は、スケールと受光素子との隙間を予め定めた範囲に保つことを目的とする。
請求項1に記載された発明は、測定対象物に先端側が当接し、軸線方向に移動するスピンドルと、前記スピンドルの後端側に設けられ当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールと、発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、前記スケールと前記ベースに固定された前記受光素子との距離の変動を抑制する抑制部材とを有する測長器である。
請求項2に記載された発明は、前記抑制部材は、前記軸線方向と直交する方向にて、前記受光素子の受光領域の中心と前記スケールの当該受光素子による読取り位置の中心とを通る直線に対して交差する方向に伸びることを特徴とする請求項1記載の測長器である。
請求項3に記載された発明は、前記スピンドルを前記軸線方向に移動可能に保持するとともに、前記受光素子よりも先端側に設けられる軸受を更に備え、前記抑制部材は、前記軸受よりも後端側に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の測長器である。
請求項4に記載された発明は、前記抑制部材は、前記スケールの前記受光素子による読取り位置の中心と前記軸受の位置との中間よりも後端側となる前記軸線方向の位置に設けられることを特徴とする請求項3記載の測長器である。
請求項5に記載された発明は、前記受光素子は、前記軸線方向にて予め定められた長さを有して配置され、前記抑制部材は、前記軸線方向にて、前記受光素子の受光領域が占有する前記軸線方向の長さの範囲またはその近傍に位置することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の測長器である。
請求項6に記載された発明は、前記抑制部材は、前記ベースから突出して設けられることを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の測長器である。
請求項7に記載された発明は、前記スケールを保持するとともに前記スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダを更に備え、前記抑制部材は前記ベースに固定されるピンであり、前記スケールホルダには、当該ピンと対峙する被ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項6記載の測長器である。
請求項8に記載された発明は、測定対象物に先端側が当接し、軸線方向に移動するスピンドルと、スケールを保持するとともに当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダと、発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、前記ベースに固定され当該ベースから前記スケールホルダに向けて突出する突出部材と、前記スケールホルダに設けられ、前記突出部材によってガイドされながら当該スケールホルダを前記軸線方向に移動させるための被ガイド部とを有することを特徴とする測長器である。
請求項9に記載された発明は、前記突出部材はピンであり、前記被ガイド部は、前記スケールホルダの前記軸線方向に形成され前記ピンが入るピン溝であることを特徴とする請求項8記載の測長器である。
請求項10に記載された発明は、測定対象物にスピンドルの先端側を接触させ当該スピンドルの位置を光学的に検出する測長器と、前記測長器により出力された情報を取得し測定値として表示出力するコントローラと、を備え、前記測長器は、前記スピンドルの後端側に設けられ、スケールを保持するとともに当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダと、発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、前記ベースから前記スケールホルダに向けて突出し、前記スケールと前記受光素子との距離の変動を抑制する抑制部材とを有することを特徴とする測長システムである。
本発明によれば、移動するスケールと受光素子との隙間を予め定めた範囲に保つことができる。
本実施の形態が適用される測長システムの一例を示した図である。 (a)、(b)は測長器の構造を説明するための斜視図である。 測長器の、特にスピンドルおよびスケールホルダの構造を説明するための斜視図である。 測長器の、軸線方向と直交する半径方向の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔測長システムの説明〕
図1は、本実施の形態が適用される測長システム100の一例を示した図である。この測長システム100は、ケース60に対して軸線方向に移動可能なスピンドル10の測定子40を、測定対象物に当接させ、スピンドル10の基準位置からの変位を光学的に検出する測長器1を有している。また、測長器1に接続され、各種の演算を行なうとともに、寸法の計測や、加工時のワークの仕上がりなどの合否の判定を行い、結果の表示出力を行なうコントローラとしての表示器2を有している。さらに、測長器1と表示器2とを接続するケーブル3を有している。ケーブル3には、例えばL型のアングルコネクタ3aが設けられており、測長器1の後端側に設けられたコネクタに対して、オス/メスの関係で脱着可能となっている。
表示器2では、使用者は、測長器1を用いた測定に際して用いられる初期パラメータの設定や、各種パラメータの登録などを行なうことができる。また、設定条件などをSET NO.(セット番号)によって登録することで、SET NO.の指定によって測定条件の呼出しが簡易に行える。これによって、段取り替えを容易としている。また、測定画面では、マスター合わせのためのリセット操作などもできる。表示器2による表示としては、例えば、絶対値表示として、例えば測長器1のスピンドル10が最も出ている状態をほぼゼロとして、機械的に固有な測定値を表示する状態を設定できる。また、測定値が設定した合否判定/ランク判定の範囲内かどうかを判定し、表示や出力を行なう合否判定機能を備えている。
さらに、表示器2は、複数台の測長器1を連結するように構成することもでき、多点の演算を行なうことができる。また、外部入出力用の各種インタフェースを設け、用途に合わせて使用することも可能である。
なお、表示器2の構成としては、測長器1のケース60の内部に同様の機能を持たせることもできる。また、ケーブル3を用いずに、各種無線通信機能を用いて表示器2と通信することも可能である。
〔測長器の説明〕
次に、本実施の形態の特徴的な構成である測長器1について、図2〜図4を用いて説明する。
図2(a)、(b)は測長器1の構造を説明するための斜視図であり、測長器1のケース60を外した状態を示している。図2(a)は図2(b)から基材であるベース30を外した状態を示している。図3は、測長器1の、特にスピンドル10およびスケールホルダ11の構造を説明するための斜視図であり、スケールホルダ11と読取部50との関係が示されている。また、図4は、測長器1の、軸線方向と直交する半径方向の断面図であり、ケース60、ベース30、スケールホルダ11および読取部50の関係が示されている。
本実施の形態が適用される測長器1は、先端側に接触部としての測定子40を有し軸線方向に移動可能なシャフト部としてのスピンドル10と、このスピンドル10の後端側に設けられスピンドル10の移動に伴って軸線方向に移動するスケールホルダ11を有する。スピンドル10およびスケールホルダ11の半径方向に沿った断面は略円形形状であり、スピンドル10の径に比べてスケールホルダ11の径が大きい。なお、測定子40とスピンドル10とを含めて「接触子」と呼ぶことがある。また、本実施の形態で用いられるスピンドル10は、回転は行なわず、ケース60に対して軸線方向(上下方向)に摺動する。
測長器1は、図1に示すように外観をケース60に覆われているが、図2(b)に示すように、軸線方向の先端側は、伸縮可能なジャバラ(蛇腹)からなるベローズ41と、ケース60とベローズ41との間に設けられたステム42と、によって覆われている。ベローズ41は、伸縮性、機密性を有するゴム状部材で形成され、スピンドル10の摺動を妨げない。ステム42は、ベローズ41を支持するとともに、ケース60に接続されて測長器1の内部構造物を覆っている。使用者は、ステム42の箇所にて、他の装置や保持具に対しナット等を用いて測長器1を固定することができる。ケース60は、ステム42を支持する先端側ケースホルダ61と、測長器1の後端側に設けられる後端側ケースホルダ62とによって支持される。後端側ケースホルダ62には、図1に示すケーブル3のアングルコネクタ3aに接続されるコネクタ63が設けられている。
スピンドル10は、軸線方向のスケールホルダ11よりも先端側に離間して設けられた2つの軸受(第1軸受21および第2軸受22)によって、ケース60やステム42などの本体に対して軸線方向に摺動可能に支持されている。第1軸受21と第2軸受22はステム42によって保持されている。スピンドル10には、スピンドル10がケース60に対して縮んだ状態(後端側に摺動した際)の停止位置を決定する第1ストッパ24と、スピンドル10がケース60に対して延びた状態(先端側に摺動した際)の停止位置を決定する第2ストッパ25とを有している。第1ストッパ24は、第1軸受21よりも更に先端側に設けられ、スピンドル10が縮んだ際にはステム42によって停止位置が定められる。また、第2ストッパ25は、第2軸受22の後端側に配置され、スピンドル10がケース60に対して延びた際、スケールホルダ11に当接して、延びた状態(先端側に摺動した際)の停止位置が定められる。本実施の形態では、この第1ストッパ24と第2ストッパ25との位置を、読取部50の受光素子52−1の位置から遠ざけている。例えば、スピンドル10が押し込まれたときなどには、特に大きな衝撃が加わり、振動が大きくなって正しい読み取りが困難となる。これらの距離を離して配置することで、かかる衝撃によって生じる振動の影響を軽減している。また、スケールホルダ11には、このスケールホルダ11に対して半径方向外向きに突出した回り止めベアリング26が設けられている。図2(b)に示すように、ベース30には、この回り止めベアリング26が摺動するための回り止めガイド30−2が、軸線方向に形成されている。
また、測長器1は、バネ43を有している。このバネ43は軸線方向に伸びる引張コイルバネである。バネ43の軸線方向の後端側となる一端は、スケールホルダ11に設けられたホルダ側バネ保持部43−1に保持され、バネ43の軸線方向の先端側となる他端は、ベース30に設けられたベース側バネ保持部43−2によって保持される。スピンドル10が後端側に向かって移動し、測長器1のケース60に対して縮んだ関係になると、ベース30に対してスケールホルダ11が後端側に移動し、バネ43が伸びる。このバネ43の伸びによる反発力により、スピンドル10が摺動した状態でも、スピンドル10の先端である測定子40が測定対象物に当接した状態を保つことができる。
なお、図2(b)に示すように、ベース30には、ホルダ側バネ保持部43−1の移動とバネ43の伸びを許容するバネ用溝30−3が形成されている。
図4に示すように、スケールホルダ11には、スケールホルダ11の外周面に対して半径方向に凹んだ凹部12が形成されている。凹部12は、スケールホルダ11の外周面の一部を軸線方向に平面状に切り欠くことで形成される。また、スケールホルダ11には、凹部12の底面からスケールホルダ11の半径方向に貫通した開口部13が設けられている。凹部12および開口部13は、図3に示すようにスケールホルダ11の軸線方向に伸びて形成されている。そして、凹部12および開口部13は、ベース30に保持されスケールホルダ11に向けて突出する発光部51と受光部52とに対し、スケールホルダ11の軸線方向の動きを妨げない。更に、スケールホルダ11には、軸線方向に、ピン溝15が形成されている。このピン溝15は、スケールホルダ11の断面となる半径方向にて、凹部12および開口部13が形成される方向と交差する方向、より詳しくは、直交する方向に形成されている。なお、ピン溝15の構造については、後に詳述する。
スケールホルダ11の凹部12には、受光素子52−1による読み取りを可能とするスケール20が取り付けられている。スケール20は、目盛が形成された光透過型の板状部材で形成される。このスケール20は、スケールホルダ11の外周面へは突出せず、また、開口部13を塞ぐように凹部12に設置されている。
ここで、本実施の形態が適用される測長器1は、スケールホルダ11を覆う位置にベース30が形成されている。このベース30は、ケース60に対して固定して取り付けられる。スピンドル10およびスケールホルダ11は、ベース30に対して摺動する関係にある。図2(a)ではベース30が破線で示され、図2(b)はベース30が取り付けられた状態が示されている。
ベース30には、スケール20を読み取るための読取部50として、発光部51と、この発光部51と対向する受光部52とが固定されている。発光部51は、LEDなどの発光素子51−1を有し、スケール20に向けて光を照射する。受光部52は、発光素子51−1に対峙し、イメージセンサなどのセンサICからなる受光素子52−1を有しており、その一部に受光領域を有している。そして、受光部52は、発光素子51−1から発せられスケール20を経由し、スケール20を透過した光を受光素子52−1の受光領域にて受光し、スケール20に描かれた目盛を読み取る。
〔ピン構造の説明〕
次に、本実施の形態の特徴的な構成の一つである、ピン構造について説明する。
一般に、測長器1のスケール20を読み取る読取部50では、ベース30に固定される受光部52の受光素子52−1と、スピンドル10およびスケールホルダ11とともに移動するスケール20とは、近接した非接触の状態で配置される。本実施の形態では、受光素子52−1とスケール20とは、約0.1mm程度の隙間をあけて配置されている。スピンドル10およびスケールホルダ11が摺動する場合であっても、受光素子52−1とスケール20との両者の距離の変動は最小限に留めることが望ましい。受光素子52−1とスケール20との両者の距離の変動が大きくなると、正しい値を読み取ることが難しくなる。
ここで、本実施の形態が適用される測長器1は、スピンドル10およびスケールホルダ11のストロークが約30mm程度となるように設計されており、従前の約10mm程度と比べて極端に長い。従前の短いストロークの場合に、複数の軸受にてスピンドルの摺動を保持する際、複数の軸受を装置の先端側と後端側とに配置し、読取部50をこの複数の軸受の間に位置させることが可能であった。しかし、ストロークが長くなった場合には、スケール20を固定するための凹部12が長くなり、すなわちスケールホルダ11への切り込みが長くなり、スケールホルダ11が従前より変形しやすくなる。そこへスピンドル10に対し横荷重がかかり、上下軸受間でスケールホルダ11の傾斜が生じると、スケールホルダ11が変形しやすくなる。そこで、本実施の形態では、第1軸受21および第2軸受22との間隔を予め定めた間隔に留め、軸受には例えばスピンドル10だけの摺動保持を行なうように構成している。しかしながら、第1軸受21および第2軸受22にスピンドル10の摺動保持を行なわせた場合に、このスピンドル10と連続するスケールホルダ11の摺動保持が軸受で行なわれず、所謂「片持ち」構造となる。その結果、何ら対策をとらない場合には、例えば測長器1に横荷重が生じた際、スピンドル10の先端が横方向に移動するのに伴って、スケールホルダ11が横方向に移動し、スケールホルダ11に配置されたスケール20と受光素子52−1とが接触して破損してしまうことも考えられる。軸受の数を増やす対策も考えられるが、所謂「芯出し」が難しくなり、摺動性能に悪影響を及ぼす場合がある。
そこで、本実施の形態では、スケール20と受光素子52−1との距離の変動を抑制する抑制部材として、ベース30に固定されベース30から突出する突出部材としてのピン33を設けている。より具体的には、図4に示すような測長器1の軸線方向と直交する半径方向の断面で考察すると、発光素子51−1の中心と受光素子52−1の中心とを通る直線CEに対して交差する方向、より正確には直交する方向CRにて、ベース30の一方および他方から、2つのピン33がスケールホルダ11の半径方向の中心に向けて伸びている。直線CEに対して交差する方向として、同一平面上にて予め定められた角度を有し直交以外の角度で向き合う態様も考えられる。この直線CEは、受光素子52−1の受光領域の中心と、スケール20の受光素子52−1による読取り位置の中心とを通る直線とも一致している。
尚、図4においては説明のため、直線CEに対し、軸線方向と直交する同一平面上にピン33が設けられているように図示したが、これに限らず、抑制部材であるピン33は、直線CEに対して交差する方向にベクトル成分を有して形成されていればよい。例えば、ピン33は、軸線方向にも予め定められた角度を有し傾いて形成され、直線CEと抑制部材の方向とが立体交差していてもよい。また、2つのピン33が軸線方向にずれて形成され、その2つのピン33の向きとして両者が向き合っていない態様も考えられる。また、例えば、ピン33の突出部分が半球形状をなし、ベクトル成分が多方向に向かっている態様も考えられる。
ピン33は、断面が円形形状である細径箇所の先端部33−1と、同様に断面が円形形状である太径箇所のツバ部33−2とを有しており、例えばステンレス部材で形成されている。ベース30には、ピン穴30−1が方向CRの一方および他方に空けられており、この2つのピン穴30−1の各々に、ピン33が、例えば接着剤を用いて、アルミ部材からなるベース30に固定されている。その結果、2つのピン33は、ベース30の内側に向けて、方向CRの一方および他方から予め定められた寸法だけ突出している。
2つのピン33が形成される軸線方向の位置は、後端側の軸受である第2軸受22の位置(例えば第2軸受22の中間位置)とスケール20の受光素子52−1による読取り位置の中心との距離をLとすると(図3参照)、その中間であるL/2よりも後端側に位置させる。L/2よりも先端側だけにピン33を配置すると、スピンドル10への横荷重や振動によるスケール20と受光素子52−1との距離の変動について、発明者等の設計目標に対し充分な低減効果が得られないことが確かめられている。ピン33をL/2よりも後端側に位置させることで、受光素子52−1により読取られる位置におけるスケール20の倒れが抑制できる。
更に好ましくは、軸線方向にて、受光素子52−1の受光領域が占有する軸線方向の長さを考えると、その長さによって定まる軸線方向の位置の近傍に2つのピン33の少なくとも一部が位置するように取り付けられることが好ましい。本実施の形態が適用される受光部52では、受光素子52−1として、幅が約3mm、軸線方向の長さが約6mm、受光素子52−1に設けられる受光領域が軸線方向に約1.4mmの長さのものを採用している。そして、本実施の形態では、ピン33の少なくとも一部の軸線方向の位置が、この受光素子52−1の受光領域が占有する軸線方向の位置と同等、または近傍となるように、2つのピン33の軸線方向の位置が決定される。このように、ピン33の少なくとも一部を、軸線方向の位置にて、受光素子52−1の受光領域の軸線方向の近傍に設けることで、スケール20の上下摺動、スピンドル10への横荷重、振動等の外乱に伴い発生するスケール20と受光素子52−1との距離の変動をより良く抑制することができる。
なお、本実施の形態では、ピン33の軸線方向の近傍位置として、受光素子52−1の受光領域から約1mmだけ軸線方向の先端側にずらした位置にピン33が近づくように、軸線方向の位置を決定している。ピン33の位置を上げ(後端側にし)、受光素子52−1の受光領域(約1.4mm)の中心の高さとすることが、距離変動を抑制する点からは最も好ましいが、ピン溝15(後述)も受光領域の中心の高さまで伸びてしまうこととなり、スケールホルダ11の構造上、問題が生じることが懸念される。そこで、本実施の形態では、受光領域から若干、先端側にずらした位置にピン33を配置している。受光領域が受光素子52−1の如何なる位置に配置されているか、によっても異なるが、実際には、距離変動を抑制する観点から、受光素子52−1の受光領域が占有する軸線方向の位置から数ミリ程度(一例として、受光素子52−1の長さを約6mmとすると、その半分である3mm程度)が、「近傍」として好ましい。
このピン33はベース30に固定されることから、スケールホルダ11側の、このピン33に対峙する箇所に、ピン33の径および突出量に合わせた、被ガイド部としてのピン溝15が形成されている。この被ガイド部は、突出部材によってガイドされながら当該スケールホルダ11を軸線方向に移動させる機能を有する。このピン溝15の幅は、ピン33が挿入されるとともに、スケールホルダ11の摺動に影響を与えず、かつ、スケールホルダ11が摺動した際にも、スケール20と受光素子52−1との距離を予め定められた距離に保つものとして、寸法および寸法精度が決定されている。また、ピン溝15の軸線方向は、ベース30からスケールホルダ11に向けて突出するピン33に対し、スケールホルダ11の軸線方向の動きを妨げない長さで形成されている。
〔測長システムおよび測長器の作用〕
次に、本実施の形態が適用される測長システム100および測長器1の作用について説明する。
測長器1が、図示しない保持具などにステム42の箇所で固定され、スピンドル10の軸線方向の先端側を下にして、測定子40が最下端にて測定対象物と接触するように配置される。測長が開始されると、測定対象物の高さ方向の位置に応じて、スピンドル10とスケールホルダ11とが一体となって上下動(軸線方向に摺動)する。スピンドル10とベース30との間にはバネ43が設けられていることから、バネ43の伸びによる反発力により、測定子40と測定対象物との接触が維持される。
ベース30に対するスケールホルダ11の移動により、読取部50の位置において、受光素子52−1により読み取られるスケール20の目盛が変化する。このとき、ベース30からピン33が伸びており、スケールホルダ11には、ピン33をガイドするピン溝15が形成されている。これによって、ベース30に対してスケールホルダ11が摺動した場合でも、受光素子52−1とスケール20との位置の変動を、予め定められた範囲内に留めることができる。
このように、受光素子52−1では、スケール20の上下摺動、スピンドル10への横荷重、振動等の外乱等によりスケール20の位置を変動させる力が加わった場合であっても、位置の変動が抑制された状態で、発光素子51−1から発せられスケール20を透過した光によって、スケール20の目盛を正しく読み取ることができる。受光素子52−1によって読み取られた目盛の情報は、ケーブル3を経由して表示器2に出力される。表示器2では、各種演算がなされ、測定対象物が予め設定された合否判定/ランク判定の範囲内か否かの表示や、測定対象物の寸法の計測値の表示などが行なわれる。
〔測長器の変形例〕
上述した主たる実施形態では、ベース30側からピン33が突出し、スケールホルダ11側にピン溝15が設けられていた。しかしながら、この変形例として、スケールホルダ11側に突起を設け、ベース30側に溝を設けて、スケールホルダ11の位置ずれを防止するように構成することもできる。かかる構成を採用した場合には、スケールホルダ11の移動とともに保持位置(スケール20と受光素子52−1との距離の変動を抑制する抑制箇所)が上下に移動することとなる。受光素子52−1が設けられた位置におけるスケール20の倒れを抑制する目的からは、上述した主たる実施形態が、より好ましい。
また、上述した主たる実施形態では、スケール20の受光素子52−1による読取り位置の中心よりも軸線方向の先端側に複数の軸受(第1軸受21と第2軸受22)を設け、抑制部材として機能するピン33は、これら複数の軸受よりも後端側に設けられ、この抑制部材の後端側には他の軸受は存在していない。しかしながら、この変形例として、複数の軸受の間に抑制部材を配置するように構成することもできる。受光素子52−1とスケール20との位置の変動を抑制する趣旨からはこの変形例も有効である。しかし、上述した主たる実施形態では、スケールホルダ11の保持が片持ち構造であり、ピン33およびピン溝15からなる抑制部材を設けた発明の有効性が、この変形例よりも高い。
また、上述した主たる実施形態では、スケール20を光透過型スケールとしたが、これを光反射型スケールとして構成することもできる。かかる場合には、受光素子52−1を発光素子51−1と同じ側に配置することとなる。ピン33は、軸線方向と直交する半径方向にて、受光素子52−1の受光領域の中心と、LED等の発光素子51−1から発光され反射されるスケール20の受光素子52−1による読取り位置の中心と、を通る直線に対して交差する方向に向けて伸びるように、ピン33の位置が決定される。
更に、上述した実施形態では、ピン33の断面形状を円形形状としたが、平たい板を用いることもできる。また、被ガイド部として、スケールホルダ11にピン溝15を設けていたが、スケールホルダ11に凹型のレールを付加するように構成することもできる。また、ピン33の先端に凹部形状が設けられ、スケールホルダ11に突起のレールを設けるように構成することも可能である。
1…測長器、2…表示器、3…ケーブル、3a…アングルコネクタ、10…スピンドル、11…スケールホルダ、12…凹部、13…開口部、15…ピン溝、20…スケール、21…第1軸受、22…第2軸受、24…第1ストッパ、25…第2ストッパ、26…回り止め、30…ベース、30−1…ピン穴、30−2…回り止めガイド、30−3…バネ用溝、33…ピン、33−1…先端部、33−2…ツバ部、40…測定子、41…ベローズ、42…ステム、43…バネ、43−1…ホルダ側バネ保持部、43−2…ベース側バネ保持部、50…読取部、51…発光部、51−1…発光素子、52…受光部、52−1…受光素子、60…ケース、61…先端側ケースホルダ、62…後端側ケースホルダ、63…コネクタ

Claims (10)

  1. 測定対象物に先端側が当接し、軸線方向に移動するスピンドルと、
    前記スピンドルの後端側に設けられ当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールと、
    発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、
    前記スケールと前記ベースに固定された前記受光素子との距離の変動を抑制する抑制部材と
    を有する測長器。
  2. 前記抑制部材は、前記軸線方向と直交する方向にて、前記受光素子の受光領域の中心と前記スケールの当該受光素子による読取り位置の中心とを通る直線に対して交差する方向に伸びることを特徴とする請求項1記載の測長器。
  3. 前記スピンドルを前記軸線方向に移動可能に保持するとともに、前記受光素子よりも先端側に設けられる軸受を更に備え、
    前記抑制部材は、前記軸受よりも後端側に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の測長器。
  4. 前記抑制部材は、前記スケールの前記受光素子による読取り位置の中心と前記軸受の位置との中間よりも後端側となる前記軸線方向の位置に設けられることを特徴とする請求項3記載の測長器。
  5. 前記受光素子は、前記軸線方向にて予め定められた長さを有して配置され、
    前記抑制部材は、前記軸線方向にて、前記受光素子の受光領域が占有する前記軸線方向の長さの範囲またはその近傍に位置することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の測長器。
  6. 前記抑制部材は、前記ベースから突出して設けられることを特徴とする請求項1乃至5何れか1項記載の測長器。
  7. 前記スケールを保持するとともに前記スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダを更に備え、
    前記抑制部材は前記ベースに固定されるピンであり、前記スケールホルダには、当該ピンと対峙する被ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項6記載の測長器。
  8. 測定対象物に先端側が当接し、軸線方向に移動するスピンドルと、
    スケールを保持するとともに当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダと、
    発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、
    前記ベースに固定され当該ベースから前記スケールホルダに向けて突出する突出部材と、
    前記スケールホルダに設けられ、前記突出部材によってガイドされながら当該スケールホルダを前記軸線方向に移動させるための被ガイド部と
    を有することを特徴とする測長器。
  9. 前記突出部材はピンであり、
    前記被ガイド部は、前記スケールホルダの前記軸線方向に形成され前記ピンが入るピン溝であることを特徴とする請求項8記載の測長器。
  10. 測定対象物にスピンドルの先端側を接触させ当該スピンドルの位置を光学的に検出する測長器と、
    前記測長器により出力された情報を取得し測定値として表示出力するコントローラと、を備え、
    前記測長器は、
    前記スピンドルの後端側に設けられ、スケールを保持するとともに当該スピンドルの移動に伴い移動するスケールホルダと、
    発光素子と、当該発光素子から発光され前記スケールを経由した光を受光する受光素子と、を備えたベースと、
    前記ベースから前記スケールホルダに向けて突出し、前記スケールと前記受光素子との距離の変動を抑制する抑制部材と
    を有することを特徴とする測長システム。
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