JP2018077126A - 電気的接続装置、プローブ及び製造方法 - Google Patents

電気的接続装置、プローブ及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単純な構造でバネ機能を発揮させてプリロード状態を保持することが可能な電気的接続装置、プローブ及び製造方法を提供する。【解決手段】プローブ20と、プローブ20を第1接触対象から第2接触対象に向けて案内する上方ガイド板110が形成された上方ガイド板110を有するプローブ支持体18と、を備える電気的接続装置であって、プローブ20は、上方ガイド穴110aの直径よりも大きく構成される幅広部21と、幅広部21から第2接触対象に向かって上方ガイド穴110aを挿通しながら延びる棒状の本体部22と、本体部22が挿通される貫通穴25aを有するとともに、幅広部21と上方ガイド板110とに狭持されるリング状又は板状のバネ部25と、を備え、バネ部25は、反り部25bを有しており、幅広部21が第1接触対象に圧着される際、反り部25bの弾性力により幅広部21を第1接触対象に向けて付勢する。【選択図】 図3

Description

本発明は、被検査体の電気的検査などに用いられる電気的接続装置、プローブ及び製造方法に関する。
半導体ウエハに作り込まれた多数の集積回路は、一般的に、該ウエハから切断、分離される前に、仕様書通りの性能を有するか否かの電気的検査を受ける。このような電気的検査に用いられる装置として、複数のプローブを備えた電気的接続装置がある。
この種の電気的接続装置は、上下方向に間隔をおいて配置したガイド板を有するプローブ支持体を備えており、ガイド板に形成したガイド穴にプローブを挿通させることにより集積回路などの被検査体に向けてプローブを案内する。
このような電気的接続装置を用いて電気的検査を実施する際には、プローブの基端部(上端部)を、テスタなどの装置に接続されるプローブ基板の電極に接触させるとともに、プローブの先端部(下端部)を、被検査体の電極に接触させる。これにより、プローブ基板と被検査体とがプローブを介して電気的に接続され、電気的検査が実施される。
このとき、電気的接続装置から上方に延出するプローブの基端部は、プローブ基板に所定荷重(プリロード)で圧着した圧着状態(所謂、プリロード状態)を保持することにより、プローブとプローブ基板との電気的な接続が維持される。
このようなプリロード状態を保持するために、上下方向にバネ機能(弾性力)を発揮するバネ部を設けたプローブも利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、プローブを構成する棒状の本体部(特許文献1では線材と称される)に螺旋状の溝を形成することにより、プリロード状態を保持するバネ部を形成している。
特開2008−164351号公報
しかしながら、外径が数十μmのような非常に細いプローブの本体部に螺旋状の溝を形成するためには、微細で複雑な加工が必要になるため、生産性が向上し難いという問題がある。したがって、単純な構造でバネ機能を発揮させてプリロード状態を保持する技術が求められていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、単純な構造でバネ機能を発揮させてプリロード状態を保持することが可能な電気的接続装置、プローブ及び製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電気的接続装置の第1の特徴は、第1接触対象と第2接触対象とを電気的に接続するプローブと、前記プローブを前記第1接触対象から前記第2接触対象に向けて案内するガイド穴が形成されたガイド板を有するプローブ支持体と、を備える電気的接続装置であって、前記プローブは、前記ガイド板よりも前記第1接触に近い位置において前記第1接触対象に接触するとともに、前記ガイド穴の直径よりも大きく構成される幅広部と、前記幅広部から前記第2接触対象に向かって前記ガイド穴を挿通しながら延びる棒状の本体部と、前記本体部が挿通される貫通穴を有するとともに、前記幅広部と前記ガイド板とに狭持されるリング状又は板状のバネ部と、を備え、前記バネ部は、一部において反り返った反り部を有しており、前記幅広部が前記第1接触対象に圧着される際、前記反り部の弾性力により前記幅広部を前記第1接触対象に向けて付勢することにある。
本発明に係る電気的接続装置の第2の特徴は、上記特徴に係り、前記バネ部は、前記本体部と前記幅広部から分離可能に構成されることにある。
本発明に係る電気的接続装置の第3の特徴は、上記特徴に係り、前記プローブを複数備えており、前記プローブのそれぞれに備えられるバネ部は、シート部材によって連結されていることにある。
本発明に係るプローブの特徴は、プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続するプローブであって、前記ガイド板よりも前記第1接触対象に近い位置において前記第1接触対象に接触するとともに、前記ガイド穴の直径よりも大きく構成される幅広部と、前記幅広部から前記第2接触対象に向かって前記ガイド穴を挿通しながら延びる棒状の本体部と、前記本体部が挿通される貫通穴を有するとともに、前記幅広部と前記ガイド板とに狭持されるリング状又は板状のバネ部と、を備え、前記バネ部は、一部において反り返った反り部を有しており、前記幅広部が前記第1接触対象に圧着される際、前記反り部の弾性力により前記幅広部を前記第1接触対象に向けて付勢することにある。
本発明に係る製造方法の特徴は、プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続する複数のプローブにおいて、前記複数のプローブのそれぞれに備えられるバネ部を製造する製造方法であって、製造用基板の上にレジスト膜を形成するレジスト形成工程と、前記レジスト膜に対して、前記バネ部を平坦にした平坦バネ部を厚み方向に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう露光工程と、前記レジスト膜のうち前記露光工程において露光した部分を除去する第1レジスト除去工程と、前記レジスト膜のうち前記第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることにより前記製造用基板の上に前記複数の平坦バネ部を形成するメッキ工程と、前記レジスト膜の残存部分を除去する第2レジスト除去工程と、前記複数の平坦バネ部を加熱することにより反り部を有する前記複数のバネ部を成形する反り成形工程と、前記製造用基板を除去して、前記複数のバネ部を取り出す取出工程と、を含み、前記マスクは、リング状又は板状の平坦バネ部を厚み方向に投影した形状であることにある。
本発明に係る製造方法の特徴は、プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続する複数のプローブにおいて、前記複数のプローブのそれぞれに備えられるバネ部を製造する製造方法であって、製造用基板にシート部材を配置するシート配置工程と、前記シート部材の上にレジスト膜を形成するレジスト形成工程と、前記レジスト膜に対して、前記バネ部を平坦にした平坦バネ部を厚み方向に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう露光工程と、前記レジスト膜のうち前記露光工程において露光した部分を除去する第1レジスト除去工程と、前記レジスト膜のうち前記第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることにより前記シート部材の上に前記平坦バネ部を形成するメッキ工程と、前記レジスト膜の残存部分を除去する第2レジスト除去工程と、前記シート部材において、前記複数の平坦バネ部のそれぞれを連結する連結部を残すように前記平坦バネ部の周辺にスリットを形成するスリット形成工程と、前記複数の平坦バネ部を加熱することにより反り部を有する前記複数のバネ部を成形する反り成形工程と、前記製造用基板を除去して、前記シート部材によって連結される前記複数のバネ部を取り出す取出工程と、を含み、前記マスクは、リング状又は板状の平坦バネ部を厚み方向に投影した形状であることにある。
本発明によれば、単純な構造でバネ機能を発揮させてプリロード状態を保持することが可能な電気的接続装置、プローブ及び製造方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る検査装置を概略的に示す概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係る電気的接続装置を概略的に示す一部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブを概略的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブを概略的に示す拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプローブを概略的に示す拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態に係る製造方法により製造されたバネ部を説明するための概略斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るプローブを概略的に示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る製造方法により製造されたバネ部を説明するための概略斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るバネ部を概略的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るバネ部を概略的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るバネ部を概略的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る電気的接続装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
[第1実施形態]
<検査装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電気的接続装置を含む検査装置1を概略的に示す側面図である。なお、説明のため、図面において、上下方向Zと、上下方向Zに直交する左右方向Xと、上下方向Z及び左右方向Xに直交する前後方向Yを規定する。また、上下方向Zは、後述するプローブ20の長手方向とも言い換えられるし、後述するバネ部25の厚み方向とも言い換えられる。
図1に示すように、検査装置1は、主に、カード状接続装置2と、チャック12とを備える。
カード状接続装置2(プローブカードとも称される場合がある)が、昇降可能なチャック12の上方でフレーム(不図示)に保持される。チャック12上には、被検査体の一例として半導体ウエハ14が保持されている。半導体ウエハ14には多数の集積回路が組み込まれている。
半導体ウエハ14は、集積回路の電気的検査のために、該集積回路の多数の電極パッド14aを上方に向けて、チャック12上に配置されている。
カード状接続装置2は、プローブ基板16と、プローブ支持体18と、プローブ20とを備える。
プローブ基板16は、例えば円形のリジッド配線基板からなる。プローブ基板16は、プローブ20の基端部20b(上端部)に電気的に接続される。
プローブ基板16の上面(図1に示す上方の面)の周縁部には、テスタ(不図示)への接続端となる多数のテスタランド16bが設けられている。各テスタランド16bは、プローブ基板16に設けられた配線16aに接続されている。
また、プローブ基板16の上面(図1に示す上方の面)には、プローブ基板16を補強する例えば金属製の補強板5が設けられている。該補強板5は、プローブ基板16のテスタランド16bが設けられた周縁分を除く中央部に配置されている。また、プローブ基板16の下面(図1に示す下方の面)には、プローブ支持体18が配置される。
プローブ支持体18は、所定の保持部材(不図示)によりプローブ基板16に保持されている。プローブ支持体18は、プローブ20をプローブ基板16から半導体ウエハ14に向けて案内する。プローブ支持体18は、プローブ20の先端部20a(下端部)が半導体ウエハ14に押圧されたときに、プローブ20の相互間の干渉を防止する。
プローブ20は、先端部20aと基端部20bとを有する。プローブ20の先端部20aは、半導体ウエハ14に設けられている電極パッド14aに対向するように配置される。
プローブ20の基端部20bは、プローブ基板16の接続パッド16c(図2参照)に圧着された圧着状態、すなわちプリロード状態で当接している。これにより、プローブ20の基端部20bは、プローブ基板16と電気的に接続されている。
なお、本実施形態において、プローブ支持体18とプローブ20とが、特許請求の範囲に記載の電気的接続装置を構成する。また、プローブ基板16の接続パッド16c(図2参照)が、特許請求の範囲に記載の第1接触対象を構成し、半導体ウエハ14の電極パッド14aが、特許請求の範囲に記載の第2接触対象を構成する。
<プローブ支持体の構成>
次に、図2を参照して、プローブ支持体18の構成について詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るプローブ支持体18の一部を拡大した一部拡大断面図である。
図2に示すように、プローブ支持体18は、プローブ基板16の下方に配置される。プローブ支持体18は、主に、複数のプローブ20を挿通するための複数のガイド穴を有するガイド板100を備える。
ガイド板100は、ガイド穴に挿通されるプローブ20を案内するように構成される。ガイド板100は、上方ガイド板110と、下方ガイド板120とを含む。なお、ガイド板100は、上方ガイド板110と下方ガイド板120以外にも他のガイド板を更に含んでもよい。
上方ガイド板110と下方ガイド板120とのそれぞれは、例えば、セラミック板あるいはポリイミド合成樹脂板等の絶縁物質で形成される。上方ガイド板110と下方ガイド板120とのそれぞれは、スペーサ部材34などの部材によって、互いに平行になるように配置されるとともに、ねじなどの保持部材(不図示)などにより相互に連結されている。
上方ガイド板110は、プローブ基板16に近接して配置される。上方ガイド板110は、上下方向Zに貫通する上方ガイド穴110aを有する。上方ガイド穴110aは、複数のプローブ20のそれぞれに対応して複数形成されている。上方ガイド穴110aには、プローブ20の上下方向Zの移動を許すようにプローブ20が挿通される。なお、本実施形態において、上方ガイド穴110aは、特許請求の範囲に記載のガイド穴を構成し、上方ガイド板110は、特許請求の範囲に記載のガイド板を構成する。
下方ガイド板120は、上方ガイド板110から上下方向Zに間隔をおいて配置される。下方ガイド板120は、上下方向Zに貫通する下方ガイド穴120aを有する。下方ガイド穴120aは、複数のプローブ20のそれぞれに対応して複数形成される。下方ガイド穴120aには、プローブ20の上下方向Zの移動を許すようにプローブ20が挿通される。
<プローブの構成>
次に、プローブ20の構成について詳細に説明する。プローブ20は、導電性を有する部材により構成される。プローブ20を構成する部材は、例えば、タングステンであってもよい。
図2に示すように、プローブ20の先端部20aは、半導体ウエハ14の電極パッド14aに向けて案内される。プローブ20の先端部20aは、プローブ支持体18から上下方向Zの下方に所定長さで突出する。プローブ20の先端部20aは、下方ガイド板120から半導体ウエハ14の接続すべき電極パッド14aに対応する位置に配置される。
また、プローブ20は、上方ガイド板110の上方ガイド穴110aと、下方ガイド板120の下方ガイド穴120aとに挿通する。これにより、プローブ20の基端部20bは、プローブ基板16の所定位置に形成される接続パッド16cに向けて案内される。プローブ20の基端部20bは、上方ガイド板110から所定長さで突出する。
また、図2に示すように、プローブ20は、幅広部21と、本体部22と、バネ部25とを備える。
幅広部21は、上方ガイド板110よりもプローブ基板16に近い位置においてプローブ基板16の接続パッド16cに接触する。
ここで、図3は、プローブ20の一部拡大斜視図であり、図4は、プローブ20の軸線CLに沿った一部拡大断面図である。図3に示すように、幅広部21の上下方向Zの上方の端部21bは、プローブ20の基端部20bである。
また、幅広部21は、上方ガイド穴110aの直径よりも大きく構成される。具体的に、図4に示すように、幅広部21の幅W21は、上方ガイド穴110aの直径φ110よりも大きく構成される。
本体部22は、棒状に構成される。本体部22は、上下方向Zの上方の端部が幅広部21に連結しており、上下方向Zの下方の端部が半導体ウエハ14に接触する。なお、本体部22の上下方向Zの下方の端部は、プローブ20の先端部20aである。また、本体部22は、幅広部21から半導体ウエハ14の電極パッド14aに向かって上方ガイド穴110aを挿通しながら延びる。
バネ部25は、リング状に構成される。バネ部25の幅W25は、幅広部21の幅W21よりも大きく構成されている。また、バネ部25は、本体部22が挿通される貫通穴25aを有する。貫通穴25aの直径φ25は、幅広部21の幅W21よりも小さく構成される。これにより、バネ部25が幅広部21により受け止められる。
また、貫通穴25aの直径φ25は、本体部22の幅W22よりも大きく構成され、上方ガイド穴110aの直径φ110よりも大きく構成される。これにより、本体部22の上下方向Zへの移動がスムーズになる。
また、バネ部25は、一部において反り返った反り部25bを有する。反り部25bは、バネ部25を上下方向Zに反り返らせることにより形成される。なお、反り部25bは、バネ部25をなめらかに湾曲させることにより形成されてもよいし、折り曲げて屈曲させることにより形成されてもよい。
バネ部25では、反り部25bを有することにより、上下方向Zにバネ機能を発揮する。ここで、図5には、本実施形態に係るプローブ20がプローブ基板16に圧着された状態を示す一部拡大断面図が示されている。
図5に示すように、プローブ支持体18をプローブ基板16に取り付ける際、プローブ支持体18を上下方向Zの上方(矢印M1で示す方向)に押し上げる。そして、この押し付けによって、プローブ20の幅広部21がプローブ基板16の接続パッド16cに圧着される。
バネ部25は、幅広部21がプローブ基板16に圧着される際、幅広部21と上方ガイド板110とに狭持される。このとき、バネ部25は、反り部25bの弾性力により幅広部21をプローブ基板16に向けて付勢する。すなわち、バzネ部25は、プリロード状態になった際に、反り部25bの弾性力により幅広部21をプローブ基板16に向けて付勢する。
また、バネ部25は、幅広部21と本体部22とは別体であって、連結されていない。すなわち、バネ部25は、本体部22と幅広部21から分離可能に構成されている。
<プローブの製造方法>
次に、第1実施形態に係るプローブ20の製造方法について説明する。具体的には、プローブ20のバネ部25を製造する製造方法について説明する。当該製造方法は、準備工程と、レジスト形成工程と、露光工程と、第1レジスト除去工程と、メッキ工程と、第2レジスト除去工程と、研磨工程と、反り成形工程と、取出工程とを含む。
ここで、図6(a)〜(g)は、製造方法を説明するための概略断面図である。なお、図6(a)〜(g)には、説明のため、一つのバネ部25が製造される場合を例に挙げて示しているが、複数のバネ部25を製造可能である。
まず、レジスト形成工程では、図6(a)に示すように、製造用基板200の上にレジスト膜210を形成する。
次に、露光工程では、レジスト膜210に対して、バネ部25を平坦にした平坦バネ部25xを上下方向Z(厚み方向)に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう。ここで用いるマスクは、リング状の平坦バネ部25xを上下方向Z(厚み方向)に投影した形状である。
そして、第1レジスト除去工程では、図6(b)に示すように、レジスト膜210のうち露光工程において露光した部分を除去する。
次に、メッキ工程では、図6(c)に示すように、レジスト膜210のうち第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることにより製造用基板200の上に金属からなる複数の平坦バネ部25xを形成する。なお、メッキ工程では、スパッタリングや蒸着などの手法を適用することにより、平坦バネ部25xを形成してもよい。また、完成したバネ部25に反り部25bがより確実に形成されるように、応力の大きい金属を用いて平坦バネ部25xを形成してもよい。例えば、当該金属として、ニッケル合金を用いてもよい。また、応力を調整するため、メッキ工程で使用するメッキ液において、ニッケル合金とともに含める添加剤の量を調整してもよい。すなわち、メッキ液の組成を調整してもよい。
次に、第2レジスト除去工程では、図6(d)に示すように、レジスト膜210の残存部分を除去する。
次に、研磨工程では、図6(e)に示すように、平坦バネ部25xを研磨することにより、平坦バネ部25xの厚みを調整する。なお、研磨工程は、必要に応じて実施すればよい。例えば、複数の平坦バネ部25xの厚みのバラツキが小さい場合などのように、研磨工程が必要でないと判断される場合には、研磨工程を実施しなくてもよい。
次に、反り成形工程では、図6(f)に示すように、複数の平坦バネ部25xを加熱して反り部25bを形成することにより複数のバネ部25を成形する。なお、加熱温度は、例えば、100℃〜400℃でもよい。
最後に、取出工程では、図6(g)に示すように、製造用基板200を除去して、複数のバネ部25を取り出す。
このようにして、図7に示すような複数のバネ部25を製造する。この後、幅広部21に連結される本体部22を、バネ部25の貫通穴25aに挿通することによってプローブ20が製造されるが、詳細な説明は省略する。
<作用及び効果>
以上のように、本発明の第1実施形態に係るプローブ20は、リング状のバネ部25を備える。また、リング状のバネ部25は、反り部25bを有しており、プローブ20の幅広部21がプローブ基板16に圧着される際、すなわち、プリロード状態になった際、反り部25bの弾性力によりプローブ20の幅広部21をプローブ基板16に向けて付勢する。
このように、本発明の第1実施形態に係るプローブ20では、リング状のバネ部25がプリロード状態を保持するためのバネ機能を発揮できる。これにより、プローブ20の本体部22に螺旋状の溝を形成する等の複雑な加工を行うことなく、単純な構造のバネ部25により、プリロード状態を保持することができる。また、バネ部25の構造が単純であるため、バネ部25の量産化も可能であるとともに、バネ部25を備えたプローブ20の生産性も高められる。
更に、プローブ20では、バネ部25が本体部22と幅広部21から分離可能である。これにより、バネ部25が劣化した場合には、他のバネ部に交換できる。更には、バネ部25を取り外して、他の本体部22に取り付けることもできる。
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態に係る電気的接続装置について、第1実施形態との相違点に着目して説明する。
ここで、図8は、第2実施形態に係るプローブ20の軸線CLに沿った一部拡大断面図である。図8に示すように、第2実施形態に係る電気的接続装置は、プローブ20のバネ部25と上方ガイド板110との間に配置されるシート部材220を更に備える。バネ部25は、シート部材220に固着されている。また、複数のプローブ20のそれぞれに備えられるバネ部25は、シート部材220によって連結されている。
また、シート部材220を構成する部材は、プローブ20同士の短絡(ショート)を防止するため、絶縁性を有する部材からなる。
次に、第2実施形態に係るプローブ20の製造方法について説明する。具体的には、プローブ20のバネ部25を製造する製造方法について説明する。当該製造方法は、シート配置工程と、レジスト形成工程と、第1露光工程と、第1レジスト除去工程と、メッキ工程と、第2レジスト除去工程と、研磨工程と、スリット形成工程と、反り成形工程と、取出工程とを含む。
ここで、図9(a)〜(i)は、製造方法を説明するための概略断面図である。なお、図9(a)〜(i)には、説明のため、一つのバネ部25が製造される場合を例に挙げて示しているが、複数のバネ部25を製造可能である。
まず、シート配置工程では、図9(a)に示すように、製造用基板200にシート部材220を貼り付ける。
次に、レジスト形成工程では、図9(b)に示すように、シート部材220の上にレジスト膜210を形成する。
次に、露光工程では、レジスト膜210に対して、バネ部25の反り部25bを平坦化させた平坦バネ部25xを厚み方向に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう。
そして、第1レジスト除去工程では、図9(c)に示すように、レジスト膜210のうち露光工程において露光した部分を除去する。
次に、メッキ工程では、図9(d)に示すように、レジスト膜210のうち第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることによりシート部材220の上に複数の平坦バネ部25xを形成する。なお、メッキ工程では、スパッタリングや蒸着などの手法を適用することにより、平坦バネ部25xを形成してもよい。また、完成したバネ部25に反り部25bがより確実に形成されるように、応力の大きい金属を用いて平坦バネ部25xを形成してもよい。
次に、第2レジスト除去工程では、図9(e)に示すように、レジスト膜210の残存部分を除去する。
次に、研磨工程では、図9(f)に示すように、平坦バネ部25xを研磨することにより、平坦バネ部25xの厚みを調整する。なお、研磨工程は、上述した第1実施形態と同様に必要に応じて実施すればよい。
次に、スリット形成工程では、図9(g)に示すように、シート部材220の平坦バネ部25xの周辺にスリット220a,220bを形成する。このとき、シート部材220において、複数の平坦バネ部25xのそれぞれを連結する連結部220cを残すように、スリット220a,220bを形成する。
ここで、図10には、図9(g)の矢印Rに沿った方向から見た概略平面図が示されている。スリット形成工程では、図10に示すように、平坦バネ部25xの外側に形成されるスリット220aと、平坦バネ部25xの貫通穴25aの内側に形成されるスリット220bとを形成する。
このとき、平坦バネ部25xの外側に形成されるスリット220aは、一部において、連結部220cを残すように形成する。これにより、複数の平坦バネ部25xのそれぞれは、シート部材220の連結部220cによって連結された状態となる。なお、スリット形成工程において、スリット220a,220bは、例えば、レーザを用いて形成してもよい。
次に、反り成形工程では、図9(h)に示すように、複数の平坦バネ部25xを加熱することにより反り部25bを有する複数のバネ部25を成形する。
最後に、取出工程では、図9(i)に示すように、製造用基板200を除去して、シート部材220によって連結される複数のバネ部25を取り出す。なお、複数のバネ部25は、シート部材220に固着されているため、シート部材220とともに移動できる。
このようにして、図11に示すように、シート部材220によって連結される複数のバネ部25を製造する。この後、幅広部21に連結される本体部22を、バネ部25の貫通穴25aに挿通することによって複数のプローブ20が製造されるが、詳細な説明は省略する。
以上のように、第2実施形態では、複数のプローブ20に備えられるバネ部25が、シート部材220によって連結されている。これにより、複数のバネ部25がバラバラになりにくくなるとともに、複数のプローブ20もバラバラになりにくくなるため、取り扱い易くなる。
[本発明のその他の実施形態]
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。
例えば、上述した実施形態では、プローブ20のバネ部25は、リング状である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず他の形状であってもよい。ここで、図12〜14には、バネ部25の他の形状の一例が示されている。なお、図12〜14のそれぞれにおいて、(a)は、概略平面図であり、(b)は、(a)のQ−Q線に沿った概略断面図である。
例えば、図12(a)〜(b)に示すように、プローブ20のバネ部25は、板状であってもよい。また、図13(a)〜(b)に示すように、プローブ20のバネ部25は、一部において幅が狭くなる幅狭部25zを有する板状であってもよい。幅狭部25zを有することで、幅狭部25zを基点に反り部25bが形成されやすくなるとともに、反り部25bの形成位置を制御しやすくなる。また、図14(a)〜(b)に示すように、プローブ20のバネ部25は、一部において厚み方向(上下方向Z)における厚さが薄くなるように溝部25yを有する板状であってもよい。この場合も、溝部25yを基点に反り部25bが形成されやすくなるとともに、反り部25bの形成位置を制御しやすくなる。
このように、プローブ20のバネ部25が、板状である場合も、単純な構造のバネ部25により、プリロード状態を保持することができる。なお、プローブ20のバネ部25が、板状である場合には、製造方法においてバネ部25の前に製造される平坦バネ部25xも板状となることは、無論である。
また、例えば、上述した実施形態では、プローブ20のバネ部25は、単一の金属により構成される場合を例に挙げて説明したが、複数の金属により構成されてもよい。例えば、バネ部25は、熱膨張率や内部応力が互いに異なる複数種類の金属を厚み方向(上下方向Z)に積層することにより構成されてもよい。この場合、第1金属層と第2金属層と第3金属層とを積層することにより構成されてもよいし、第1金属層と第2金属層とを交互に3層以上積層してもよい。
また、上述した実施形態において、プローブ20は、上方ガイド板110と下方ガイド板120との間において湾曲する湾曲部を有していてもよい。この場合、半導体ウエハ14の電気的検査において、プローブ20の先端部20aが押し上げられた際に、プローブ20の湾曲部が、左右方向Xの一方に弓状に大きく弾性変形する。そして、プローブ20の先端部20aは、プローブ20の弾性による適正なしなやかさによって、電極パッド14aに適度に押圧されるとともに、電極パッド14aと電気的に接続される。
また、例えば、プローブ20は、半導体ウエハ14の電気的検査において、プローブ20の先端部20aが押し上げられた際に、上下方向Zにバネ機能を発揮する他のバネ部を本体部22に備えていてもよい。
また、例えば、上述した実施形態において、バネ部25の幅W25は、幅広部21の幅W21よりも大きく構成されていたが、これに限定されない。バネ部25の幅W25は、幅広部21の幅W21と同等でもよいし、幅広部21の幅W21よりも小さく構成されてもよい。
このように、本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1…検査装置
2…カード状接続装置
12…チャック
14…半導体ウエハ
14a…電極パッド
16…プローブ基板
16c…接続パッド
18…プローブ支持体
20…複数のプローブ
20…プローブ
21…幅広部
22…本体部
25…バネ部
25a…貫通穴
25b…反り部
25x…平坦バネ部
25y…溝部
25z…幅狭部
34…スペーサ部材
100…ガイド板
110…上方ガイド板
110a…上方ガイド穴
120…下方ガイド板
120a…下方ガイド穴
220…シート部材
220c…連結部

Claims (6)

  1. 第1接触対象と第2接触対象とを電気的に接続するプローブと、前記プローブを前記第1接触対象から前記第2接触対象に向けて案内するガイド穴が形成されたガイド板を有するプローブ支持体と、を備える電気的接続装置であって、
    前記プローブは、
    前記ガイド板よりも前記第1接触対象に近い位置において前記第1接触対象に接触するとともに、前記ガイド穴の直径よりも大きく構成される幅広部と、
    前記幅広部から前記第2接触対象に向かって前記ガイド穴を挿通しながら延びる棒状の本体部と、
    前記本体部が挿通される貫通穴を有するとともに、前記幅広部と前記ガイド板とに狭持されるリング状又は板状のバネ部と、を備え、
    前記バネ部は、一部において反り返った反り部を有しており、前記幅広部が前記第1接触対象に圧着される際、前記反り部の弾性力により前記幅広部を前記第1接触対象に向けて付勢する
    ことを特徴とする電気的接続装置。
  2. 前記バネ部は、前記本体部と前記幅広部から分離可能に構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気的接続装置。
  3. 前記プローブを複数備えており、
    前記プローブのそれぞれに備えられるバネ部は、シート部材によって連結されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気的接続装置。
  4. プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続するプローブであって、
    前記ガイド板よりも前記第1接触対象に近い位置において前記第1接触対象に接触するとともに、前記ガイド穴の直径よりも大きく構成される幅広部と、
    前記幅広部から前記第2接触対象に向かって前記ガイド穴を挿通しながら延びる棒状の本体部と、
    前記本体部が挿通される貫通穴を有するとともに、前記幅広部と前記ガイド板とに狭持されるリング状又は板状のバネ部と、を備え、
    前記バネ部は、一部において反り返った反り部を有しており、前記幅広部が前記第1接触対象に圧着される際、前記反り部の弾性力により前記幅広部を前記第1接触対象に向けて付勢する
    ことを特徴とするプローブ。
  5. プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続する複数のプローブにおいて、前記複数のプローブのそれぞれに備えられるバネ部を製造する製造方法であって、
    製造用基板の上にレジスト膜を形成するレジスト形成工程と、
    前記レジスト膜に対して、前記バネ部を平坦にした平坦バネ部を厚み方向に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう露光工程と、
    前記レジスト膜のうち前記露光工程において露光した部分を除去する第1レジスト除去工程と、
    前記レジスト膜のうち前記第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることにより前記製造用基板の上に前記複数の平坦バネ部を形成するメッキ工程と、
    前記レジスト膜の残存部分を除去する第2レジスト除去工程と、
    前記複数の平坦バネ部を加熱することにより反り部を有する前記複数のバネ部を成形する反り成形工程と、
    前記製造用基板を除去して、前記複数のバネ部を取り出す取出工程と、を含み、
    前記マスクは、リング状又は板状の平坦バネ部を厚み方向に投影した形状である
    ことを特徴とする製造方法。
  6. プローブ支持体が有するガイド板に形成されるガイド穴によって第1接触対象から第2接触対象に向けて案内され、前記第1接触対象と前記第2接触対象とを電気的に接続する複数のプローブにおいて、前記複数のプローブのそれぞれに備えられるバネ部を製造する製造方法であって、
    製造用基板にシート部材を配置するシート配置工程と、
    前記シート部材の上にレジスト膜を形成するレジスト形成工程と、
    前記レジスト膜に対して、前記バネ部を平坦にした平坦バネ部を厚み方向に投影した形状のマスクを用いて露光を行なう露光工程と、
    前記レジスト膜のうち前記露光工程において露光した部分を除去する第1レジスト除去工程と、
    前記レジスト膜のうち前記第1レジスト除去工程において除去した部分を金属で埋めることにより前記シート部材の上に前記平坦バネ部を形成するメッキ工程と、
    前記レジスト膜の残存部分を除去する第2レジスト除去工程と、
    前記シート部材において、前記複数の平坦バネ部のそれぞれを連結する連結部を残すように前記平坦バネ部の周辺にスリットを形成するスリット形成工程と、
    前記複数の平坦バネ部を加熱することにより反り部を有する前記複数のバネ部を成形する反り成形工程と、
    前記製造用基板を除去して、前記シート部材によって連結される前記複数のバネ部を取り出す取出工程と、を含み、
    前記マスクは、リング状又は板状の平坦バネ部を厚み方向に投影した形状である
    ことを特徴とする製造方法。
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