JP2018076413A - 透湿フィルム - Google Patents

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隆之 和田
Takayuki Wada
隆之 和田
一也 田中
Kazuya Tanaka
一也 田中
茂生 小林
Shigeo Kobayashi
茂生 小林
康祐 坂井
Kosuke Sakai
康祐 坂井
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Abstract

【課題】適度な水蒸気透過性、透明性、耐ブロッキング性、製膜性、機械特性などの諸特性のバランスに優れた透湿フィルムを提供する。【解決手段】ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とからなるアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる透湿フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、適度な水蒸気透過性、透明性、耐ブロッキング性、製膜性、機械特性などの諸特性のバランスに優れた透湿フィルムに係るものである。また、本発明は、上記特性のバランスに優れた食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルムに係るものである。
アメリカ産などの赤身牛肉を熟成(エイジング)させたエイジングビーフが流行している。エイジングビーフの特長としては主に独特の「風味」と「軟らかさ」が挙げられる。
エイジングは、例として次に挙げる方法で実施することが出来る。即ち、適当な大きさにカットした赤身牛肉を、温度、湿度、風量の調整された冷蔵施設内のワイヤーラックや穴あき棚、木材、フックにて保存する方法が挙げられる。かかる方法により、牛肉の全面を低温にさらし、均一に乾燥させると同時に腐敗および不快臭の発生を抑制しながら、肉表面に有用な酵母やカビだけを生育させ、アミノ酸の増加に伴ううま味の増加や独特の風味を付与することが可能となる。
しかしながら、エイジングは、乾燥による重量減少に留まらずステーキやローストとして販売する前に変色部位や肉表面に生育した酵母やカビ、乾燥して硬くなった赤身および脂肪をトリミングしなければならず、そのトリミングロスにより、かなりのロスにつながる。
そこでトリミングロス削減の観点より、肉などの内容物をエイジング用フィルムで包装する方法が好ましく採用される。このエイジング用フィルムには、包装したフィルム内に水分が溜まってしまうと肉が腐敗してしまい、トリミングロスに繋がってしまうため、非常に高い水蒸気透過度が求められる。例えば非特許文献1には雰囲気温度38℃、相対湿度50%RHの環境下における厚み15μmのフィルムの水蒸気透過度が、8,000g/(m・24hr)であるフィルムが記載されている。
M.L.Ahnstormら著,Meat Science,Volume 73,674頁,2006年
しかしながら、一般的にフィルム用途として用いるポリオレフィンから構成されるフィルムの水蒸気透過度は1〜50g/(m・24hr)程度であり、300〜5,000g/(m・24hr)程度の水蒸気透過度を有するフィルムを製造することは一般的に困難であった。
エイジングでフィルムを用いる場合、透明性、製膜性、機械特性が求められ、さらにはフィルムのブロッキングを生じてしまうことも懸念されるため、耐ブロッキング性も求められる。従って、エイジング用のフィルムには、水蒸気透過性だけでなく、透明性、製膜性、機械特性、耐ブロッキング性も要求される。
一方、燻製用としてフィルムを用いる場合には、燻製香および風味成分を含む水分を通すための高い水蒸気透過度、長期間保存した際に充填物の腐敗やカビの発生をさせないための適度な酸素透過度が求められ、さらにエイジング用と同様に、透明性、製膜性、機械特性が要求されている。
本発明が解決しようとする課題は、上記要求特性をバランスよく備えた透湿フィルムを得ることにある。具体的には、適度な水蒸気透過性、透明性、耐ブロッキング性、製膜性、機械特性などの諸特性のバランスに優れた透湿フィルムを得ることにある。また、本発明は、上記諸特性のバランスに優れた食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルムを得ることも課題とする。
本発明者らは、上記不具合を解消すべく鋭意検討した結果、適度な水蒸気透過性、透明性、耐ブロッキング性、製膜性、機械特性などの諸特性のバランスを改善することを見出し、本発明を完成した。さらにこのフィルムは食肉エイジングおよび食品燻製用途にも適していることを見出した。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる透湿フィルム。
[2]上記アミド系共重合体(A)中、上記ポリアミド成分(a)が40〜80質量%、ポリエーテル成分(b)が60〜20質量%であることを特徴とする[1]に記載の透湿フィルム。
[3]上記エチレン系共重合体(B)がエチレン・α−オレフィン共重合体またはエチレン・アクリル酸エステル共重合体である[1]または[2]に記載の透湿フィルム。
[4]JIS K7129B法に基づき雰囲気温度40℃、相対湿度90%の条件下で測定される50μmフィルムの水蒸気透過度が300g/(m・24hr)以上、5,000g/(m・24hr)未満であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の透湿フィルム。
[5]ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる食肉エイジング用フィルム。
[6]ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる食品燻製用フィルム。
本発明によれば、適度な水蒸気透過性、透明性、耐ブロッキング性、製膜性、機械特性などの諸特性のバランスに優れた透湿フィルムを生産性よく得ることができる。また、本発明によれば、上記諸特性のバランスに優れた食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルムを提供することもできる。本発明の食肉エイジング用フィルムは、適度な水蒸気透過性を有していることから、乾燥による内容物の重量減少を抑制し、且つフィルム内に溜まった水分をフィルム外へ排出し、内容物を菌による腐食から防ぐことが可能である。そのため内容物の重量減少を抑制し、腐敗によるトリミングロスの削減、内容物の長期保存性に優れる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の内容に限定されない。なお、特に断らない限り、数値AおよびBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとし、かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
本発明の透湿フィルムに用いるポリアミド系樹脂組成物の構成成分(組成)について説明する。
本発明の実施形態の一例に係る透湿フィルムは、ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなることを特徴とする。
以下、アミド系共重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、その他の樹脂、および、添加剤について説明した後、ポリアミド系樹脂組成物、透湿フィルム、食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルムについて順次説明する。
1.アミド系共重合体(A)
本発明に用いるアミド系共重合体(A)は、ハードセグメントであるポリアミド成分(a)(ポリアミドブロック)と、ソフトセグメントであるポリエーテル成分(b)(ポリエーテルブロック)とを含むブロック重合体である。ポリアミド成分(a)としては特に限定されないが、PA6、またはPA12であることが好ましい。
ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)は下記のような反応性末端を有するポリアミド単位と反応性末端を有するポリエーテル単位との共重縮合で得ることができる。
(1)ジアミン末端を有するポリアミド単位とジカルボキシル末端を有するポリオキシアルキレン単位
(2)ジカルボキシル末端を有するポリアミド単位とジアミン末端を有するポリオキシアルキレン単位(ポリエーテルジオールとよばれるα位とω位に2つの水酸基を有する脂肪族ポリオキシアルキレンのシアノエチル化および水素化によって得られる)
(3)ジカルボキシル末端を有するポリアミド単位とポリエーテルジオール(この場合に得られるポリマーがポリエーテルエステルアミドである)
ジカルボキシル末端を有するポリアミド単位は例えば連鎖制限剤のジカルボン酸の存在下でラクタム、α−ωアミノカルボン酸またはジカルボン酸とジアミンとの縮合で得られる。ポリアミド成分(a)はPA12にするのが好ましい。
ポリエーテル成分(b)がポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールあるいはポリオキシテトラメチレングリコールのいずれに由来するものであっても、それらをそのまま用いてカルボキシル末端を有するポリアミド成分(a)と共重縮合するか、アミノ化してポリエーテルジアミンに変化させ、カルボキシル末端を有するポリアミド成分(a)と縮合する。これをポリアミド前駆体および連鎖制限剤と混合することによってポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含み、ランダムに分散した成分を含むアミド系共重合体(A)を得ることができる。
ポリエーテル成分(b)は、例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、またはポリテトラメチレングリコール(PTMG)にすることができる。
ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むポリマー鎖中でのポリエーテル成分(b)がジオールであっても、ジアミンであってもそれらは全てPEGブロック、PPGブロックまたはPTMGブロックと呼ぶことにする。ポリエーテル成分(b)が他の成分、例えばエチレングリコールに由来する成分(−OC−)やプロピレングリコールに由来する成分あるいはテトラメチレングリコールに由来する成分(−O−(CH−)を含んでいてもよい。
ポリアミド単位の数平均分子量(Mn)は好ましくは300〜15,000、さらに好ましくは600〜5,000である。ポリエーテル単位の数平均分子量(Mn)は好ましくは100〜6,000、さらに好ましくは200〜3,000である。
アミド系共重合体(A)はポリアミド単位と予め合成したポリエーテルとの共重縮合で得ることもでき、また一段階反応で得ることもできる。
アミド系共重合体(A)はランダムに分散した他の成分を含むことができる。ランダムに分散した他の成分を含むアミド系共重合体(A)はポリエーテルとポリアミド成分(a)前駆体との同時反応で作ることができる。例えば、ポリエーテルジオールと、ラクタム(またはα−ωアミノ酸)と、連鎖制限剤としてのジアシドとを少量の水の存在下で反応させることができる。この反応で主としてポリエーテル成分(b)と、鎖長が不定なポリアミド成分(a)と、ランダムに反応してポリマー鎖中にランダムに分散した各種反応質とを含むアミド系共重合体(A)が得られる。
ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)は1種類のポリアミド成分(a)と1種類のポリエーテル成分(b)のみを含むのが好ましく、PA12ブロックとPEGブロックとを含むアミド系共重合体(A)およびPA12ブロックとPTMGブロックとを含むアミド系共重合体(A)を使用するのが有利である。また水蒸気透過性の観点からPEGブロックを含むPA共重合体はPTMGブロックを含むPA共重合体に比べて水蒸気に対する透過性がはるかに高いことから好適に用いられる。
ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)は、ポリアミドが主要成分であることが機械特性、耐熱性、成形性などの点から好ましい。
アミド系共重合体(A)中、ポリアミド成分(a)は好ましくは40〜80質量%であり、より好ましくは45〜80質量%である。一方、ポリエーテル成分(b)は好ましくは60〜20質量%であり、より好ましくは55〜20質量%である。この範囲にあることで、水蒸気透過性、機械特性、耐熱性のバランスに優れる。市販品のアミド系共重合体(A)としては、アルケマ社製PEBAX MVグレードや、MHグレードなどが挙げられる。また2種類以上のアミド系共重合体の混合物を使用することもできる。
2.エチレン系共重合体(B)
本発明に用いるエチレン系共重合体(B)は、融点が60℃以上130℃未満であるものが好ましい。融点はパーキンエルマー社製の示差走査熱量測定計(商品名「Pyris1DSC」)を用いて、JIS 7121に準じて測定したものである。
エチレン系共重合体(B)がこのDSC規定を満たすことにより、耐熱性が良く、成形性やフィルム外観にも優れたフィルムを得ることができる。上記のDSCの規定を満たせば、いずれのエチレン系共重合体も採用することが可能だが、入手のし易さ、重合のし易さの点より、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)等のエチレン・α−オレフィン共重合体、または、アクリル酸エステルとの共重合体であるエチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)などのエチレン・アクリル酸エステル共重合体が好ましい。
エチレン系共重合体(B)がエチレン・α−オレフィンの場合、用いられるα−オレフィンとしては、炭素数3〜20のα−オレフィンが好ましく、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセンなどがより好ましく、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンがさらに好ましい。エチレンとの共重合に供される炭素数3〜20のα−オレフィンは1種類でもよく、2種類以上を用いても良い。
本発明に用いるエチレン系共重合体(B)は、MFRが好ましくは0.5〜20g/10分、より好ましくは1.5〜15g/10分、さらに好ましくは1.7〜10g/10分である。この範囲であれば成形加工性が良好であり、フィルム、シートなどの作製が容易である。ここでMFRの測定方法は、JIS K7210に準拠し、2.16kg荷重で測定したものである。
本発明に用いるエチレン系共重合体(B)の製造方法は限定されるものではなく、公知の製造方法が採用できる。具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)等のエチレン・α−オレフィン共重合体の製造方法として、高圧ラジカル重合法や、チーグラー系、フィリップス型またはメタロセン触媒を用いた高中低圧法およびその他の公知の方法を例示する事ができる。一方、エチレンとアクリル酸エステルとの共重合体であるエチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等のエチレン・アクリル酸エステル共重合体の製造方法に関しては、ポリエチレン樹脂に対し極性基含有モノマーをグラフト変性させる方法、ビニル基を有したポリエチレン樹脂のビニル基部分を化学修飾する方法、高圧ラジカル重合法プロセスを用いて、エチレンと極性基含有モノマーとを共重合せしめる方法、遷移金属触媒の存在下にエチレンと極性基含有モノマーとを共重合せしめる方法等が例示される。
特に直鎖状低密度ポリエチレンの製造方法には、前述の正常を満足する限り制限はないが、重量平均分子量と数平均分子量の比が比較的小さいものが得られやすい、メタロセン触媒を用いて製造することが好ましい。
3.上記以外の樹脂、添加剤
成形加工性や諸物性のさらなる向上・調整を目的として、本発明に用いるポリアミド系樹脂組成物を構成するアミド系共重合体(A)、エチレン系共重合体(B)に対して、その他の樹脂や、樹脂以外の添加剤を配合し、本発明のフィルムを構成する樹脂組成物とすることも出来る。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等の樹脂やコア−シェル型、グラフト型または線状のランダムおよびブロック共重合体のようなゴム状改質剤などが挙げられる。アミド系共重合体(A)またはエチレン系共重合体(B)が樹脂組成物である場合、該樹脂組成物に添加される、アミド系共重合体(A)もしくはエチレン系共重合体(B)以外の樹脂、または、添加剤の配合量としては、本発明の効果を損なわない範囲で、該樹脂組成物に対して配合することができる。
4.ポリアミド系樹脂組成物
本発明に用いるポリアミド系樹脂組成物は、上記アミド系共重合体(A)50〜95質量%と、上記エチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有し、より好ましくは上記アミド系共重合体(A)50〜90質量%と、上記エチレン系共重合体(B)10〜50質量%と、を含有し、さらに好ましくは上記アミド系共重合体(A)55〜85質量%と、上記エチレン系共重合体(B)15〜45質量%と、を含有する。
また、本発明に用いるポリアミド系樹脂組成物は、上記アミド系共重合体(A)および上記エチレン系共重合体(B)に加えて、以下に説明する各種添加剤を含有していてもよい。
<熱安定剤>
ポリアミド系樹脂組成物には、成形時における分子量の低下や色相の悪化を防止するために熱安定剤を配合することができる。かかる熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が挙げられ、具体的には、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。なかでも、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチルホスフェート、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、およびベンゼンホスホン酸ジメチルが好ましく使用される。これらの熱安定剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。上記熱安定剤の配合量は、ポリアミド系樹脂組成物に対して、0.0001質量%以上、1質量%以下の割合で配合することが好ましく、0.0005質量%以上、0.5質量%以下の割合で配合することがより好ましく、0.001質量%以上、0.2質量%以下の割合で配合することがさらに好ましい。かかる範囲で熱安定剤を配合することにより、添加剤のブリード等を生じることなく本樹脂組成物の分子量低下や変色を防止することができる。
<酸化防止剤>
ポリアミド系樹脂組成物には、酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を配合することができる。かかる酸化防止剤としては、例えばペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、グリセロール−3−ステアリルチオプロピオネート、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等の1種または2種以上が挙げられる。上記酸化防止剤の配合量は、ポリアミド系樹脂組成物に対して、0.0001質量%以上、1質量%以下の割合で配合することが好ましく、0.0005質量%以上、0.5質量%以下の割合で配合することがより好ましく、0.001質量%以上、0.2質量%以下の割合で配合することがさらに好ましい。かかる範囲で酸化防止剤を配合することにより、酸化防止剤のブリード、樹脂組成物の機械特性低下を生じることなく、樹脂の酸化劣化を防止することができる。
<滑剤>
ポリアミド系樹脂組成物に対して、表面滑性の付与を目的として滑剤を配合することができる。上記滑剤としては、一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸、パラフィンワックス、蜜蝋、オレフィン系ワックス、カルボキシ基および/またはカルボン酸無水物基を含有するオレフィン系ワックス、シリコーンオイル、オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
<紫外線吸収剤、光安定剤>
ポリアミド系樹脂組成物の耐候性をさらに向上する目的で、紫外線吸収剤、光安定剤を配合することができる。かかる紫外線吸収剤、光安定剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤、光安定剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。上記紫外線吸収剤、光安定剤の配合量は、ポリアミド系樹脂組成物に対して、0.0001質量%以上、1質量%以下の割合で配合することが好ましく、0.0005質量%以上、0.5質量%以下の割合で配合することがより好ましく、0.001質量%以上、0.2質量%以下の割合で配合することがさらに好ましい。かかる範囲で紫外線吸収剤、光安定剤を配合することにより、紫外線吸収剤、光安定剤のブリードや、樹脂組成物の機械特性低下を生じることなく、耐候性を向上することができる。
ポリアミド系樹脂組成物には、上記以外にも、可塑剤、顔料、染料、充填剤等の添加剤をさらに配合することもできる。
5.透湿フィルム、食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルム
本発明の透湿フィルム、食肉エイジング用フィルムおよび食品燻製用フィルム(以下、これらを総称して、単に「本発明のフィルム」ということがある。)は、上記ポリアミド系樹脂組成物からなる。
ポリアミド系樹脂組成物を用いた本発明のフィルムの製造方法は特に限定されるものではなく、Tダイキャスト法、ロール成形法、プレス成形法、カレンダー法、インフレーション法、チューブラー法など、従来公知の方法を適宜選択することができる。Tダイキャスト法を例に挙げれば、アミド系共重合体(A)、エチレン系共重合体(B)、および必要に応じてその他の樹脂や添加剤を、単軸押出機や二軸押出機などで溶融混練し、Tダイ(口金)によりシート状に押し出し、キャスティングロールで急冷、固化することにより、無延伸シートを製造することができる。また、製造した無延伸フィルムを、さらにロール延伸法やテンター延伸法、チューブラー延伸法などを用いて延伸してもよい。
本発明のフィルムは積層構成にすることも可能である。例えば、共押出、押出ラミネート、熱ラミネート、ドライラミネート等の方法を用いることができる。この中でも特に3層以上の積層体を成形する場合は共押出法を用いることが好ましい。共押出法の場合、各層を構成する樹脂、および添加剤を複数台の押出機を用いてフィードブロック、あるいは、マルチマニホールドダイを通じ樹脂を合流させ、多層体を成形する。本樹脂組成物を成形した多層フィルムの強度や耐衝撃性をさらに向上するには、上記工程で得られた多層体をロール法、テンター法、チューブラー法等で一軸、あるいは、二軸に延伸することもできる。
本発明のフィルムの厚みは、特に限定するものではないが、例えば加工性や機械特性などの実用性を考慮した場合、20μm以上、100μm以下であることが好ましく、30μm以上、60μm以下であることが特に好ましい。フィルムが20μmよりも薄い場合、耐ピンホール性や、耐衝撃性などの機械特性に乏しく、また厚みが100μmを超えると水蒸気透過性が低く、フィルム内に溜まった水分をフィルム外へ透過することが出来ず、内容物の腐敗に繋がってしまうことが考えられる。
以下に本発明のフィルムの特性について説明をする。
(1)水蒸気透過性
本発明のフィルムは適度な水蒸気透過性に優れるものであり、JIS K7129B法に基づき、40℃、90%RHの条件下で測定される厚み50μmフィルムの水蒸気透過度が、300g/(m・24hr)以上、5,000g/(m・24hr)未満であることが望ましい。係る範囲の水蒸気透過度であれば、包装した内容物が乾燥による重量減少を生じることなく、またフィルム内に過剰な水分が溜まることないため、腐敗を抑制し、長期保存が可能となる。
(2)透明性
本発明のフィルムは透明性に優れるものであり、意匠性、内容物の視認性等の観点から、JIS K7361−1(1997年)に基づき測定される厚み50μmフィルムの全光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。全光線透過率が係る範囲であれば、透明性に優れたフィルムとなる。
(3)耐ブロッキング性、耐ブリード性
本発明のフィルムは耐ブロッキング性に優れるものであり、ロール状にして保管した際に、良好な滑り性を維持し、ブロッキングが生じることがない。また、本発明のフィルムはロール状にして保管した際にブリードが生じることもない。
(4)機械特性(耐衝撃性・耐破断性・耐ピンホール性)
(4−1)破壊エネルギー
本発明のフィルムは耐衝撃性に優れるものであり、ASTM D3763に基づき測定されるハイドロショット高速試験機による破壊エネルギーが150kgf・mm以上であることが好ましく、300kgf・mm以上であることがより好ましい。係る範囲の破壊エネルギーを有するフィルムであれば、内容物を包装し、例えば輸送の際に生じる衝撃によっても破断やピンホールが生じにくく、耐破断性、耐ピンホール性に優れる。
(4−2)引張破断伸び
本発明のフィルムは耐衝撃性に優れるものであり、JIS K7127−2に基づき測定される試験速度200mm/minで測定される厚み50μmのフィルムのTD方向への引張破断伸びが400%以上であることが好ましい。係る範囲の引張破断伸びのフィルムであれば、内容物を包装した際に破断やピンホールが生じにくく、耐破断性、耐ピンホール性に優れる。
(5)製膜性
(5−1)フィルム滑り性
本発明のフィルムは滑り性に優れるものであり、JIS K7125に基づき、雰囲気温度23℃、相対湿度50%RHで測定されるフィルムの静摩擦係数が1.0未満であることが好ましく、0.8未満であることがさらに好ましく、0.5以下であることが特に好ましい。フィルムの静摩擦係数が1.0未満であれば製膜時やスリット、巻き替え時などにフィルム同士のブロッキングが生じることがなく、安定して製膜することができる。
(5−2)低吸水性
本発明のフィルムは、アミド系共重合体がエチレン系共重合体を含んでいるため、吸水性が低く、吸水による製膜性の低下が生じない。
(6)用途
本発明のフィルムは、中でも食品包装分野において乾燥による重量減少を抑制しつつ、フィルム内に水滴を溜めない適度な水蒸気透過性を有していることから、以下に記載する方法によるエイジング用のフィルムとして用いることができる。
適当な大きさにカットした赤身牛肉などの内容物を本フィルムにて覆い、チャンバータイプの脱気式ヒートシーラーを用いてフィルム内を真空状態にすると同時にシールする。この際、本フィルムと内容物とが接触していることが重要である。またこの本フィルムで真空包装したエイジングバッグを0〜5℃程度冷蔵庫内のラックにて静置させる。この間に赤身牛肉は徐々に暗い色へと変色し、熟成が進行していく。14〜35日間程度熟成させた後、包装しているフィルムから内容物を取り出すことで、包装なしのエイジングよりも重量減少を抑えることができ、また変色した牛肉表面の部位をトリミングした際のロスも軽減することができる。
1.各種評価方法
以下に実施例を示すが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中に示す結果は以下の方法で評価を行った。
なお、本明細書中に表示される原料および試験片についての種々の測定および評価は次の様にして行った。ここで、フィルムの押出機からの流れ方向を縦方向(MD)、その直交方向を横方向(TD)と呼ぶ。
<DSC>
JIS7121に準じて、パーキンエルマー社製の示差走査熱量測定計(商品名「Pyris1DSC」)を用いて測定した。試料約10mgを加熱速度10℃/分で−40℃から200℃まで昇温し、200℃で1分間保持した後、冷却速度10℃/分で−40℃まで降温し、再度加熱速度10℃/分で200℃まで昇温したときに測定されたサーモグラフから結晶融解ピーク(Tm)℃より融点を求めた。
<水蒸気透過性(水蒸気透過度)>
JIS K7129B法に基づき、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製「PERMATRAN W 3/31」)を用いて、40℃、90%RHの雰囲気下において厚み50μmのサンプルについて水蒸気透過度を測定した。水蒸気透過度が300g/(m・24hr)以上、5,000g/(m・24hr)未満の範囲にあるものを合格とした。
<透明性(全光線透過率)>
JIS K7361−1に基づき、厚み50μmフィルムにおける全光線透過率の値を測定した。全光線透過率が85%以上であるものを合格とした。
<耐ブロッキング性>
耐ブロッキング性は、ロール状のフィルムを、23℃の室内にて7日間静置した際の滑り性を確認した。滑り性良好であるものを合格、それ以外のものを不合格とした。
<機械特性(耐衝撃性・耐破断性・耐ピンホール性)>
(破壊エネルギー)
耐衝撃性はASTM D3763に基づき測定される雰囲気温度が23℃におけるハイドロショット高速衝撃試験による破壊エネルギーの値を測定した。破壊エネルギーの値が150kgf・mm以上のものを合格とした。
(引張破断伸び)
JIS K7127−2に基づき、引張試験を行った。試験速度200mm/minで測定される厚み50μmのフィルムのTD方向への引張破断伸びが400%以上であるものを合格とした。
<製膜性>
(フィルム滑り性)
フィルムの滑り性はJIS K7125に基づき、雰囲気温度23℃、相対湿度50%RHの条件により行い、フィルムのMD方向における静摩擦係数を測定した。静摩擦係数の値が1.0未満のものを合格とした。
(フィルム外観)
押出機により製膜したフィルムを引取機にて紙管に巻き取った際のフィルム外観を評価した。フィルムに皺が入らず、またフィルムロールとして巻き取った際の端面が均一であるものを合格、それ以外のものを不合格とした。
<エイジング評価>
本評価で用いた原料肉は牛肉のストリップロインであるが、熟成に用いる原料肉の起源、部位はそれに限定されるものではない。
衛生的な状態を保ったまま約1000gから1500gの塊にカットした原料牛肉(ストリップロイン)を各種試験用フィルムで作製した袋に入れ真空パックした。パックした肉塊は十分に通気性を確保した状態で4℃設定の冷蔵庫内の網棚の上に静置し、3週間熟成(21日間)させた。熟成期間は原料肉の起源、部位によって適宜調整され得る。
熟成前後で肉塊の重量、遊離アミノ酸量、菌数(一般生菌数、大腸菌群数)の測定と味覚センサーによる食味評価、官能試験による食味評価をもって評価を行った。
(1)歩留り(水分蒸散性)の評価方法
熟成開始時点と終了時点の肉塊の重量を測定し、その値から歩留りを算出した。
歩留り84.0%未満を◎、84.0%以上88.0%未満を○、88.0%以上92.0%未満を△、92.0%以上を×と評価した。
(2)遊離アミノ酸量の評価方法
本試験での遊離アミノ酸量とはニンヒドリン発色法で2%のスルホサリチル酸可溶性窒素量を測定し、ロイシン等量として換算した値とした。
・検量線の作成法
L−ロイシン0.1000gを100mlのメスフラスコに正確に計り取り、イオン交換水で100mlに定容し、アミノ酸標準溶液とした。
アミノ酸標準溶液0、2.0、5.0、10、20mlを50mlのメスフラスコに正確に計り取り、酢酸緩衝液(pH5.5)で50mlに定容し、さらにその1.0mlを試験管に計り取り、2%スルホサリチルサン溶液5.0mlを加えて、終濃度0、6.6、16.7、33.3、66.7μg/mlのニンヒドリン発色法用の検量線溶液を調製した。
各濃度の検量線用液1.0mlをスクリューキャップ付試験管に計り取り、そこにニンヒドリン溶液(ニンヒドリン1.0g、ヒドリンダンチン・2水和物0.15g、2−メトキシエタノール38mlを酢酸緩衝液(pH5.5)で50mlに定容)1.0mlを加え撹拌、95℃で15分間加熱後、50%エタノール10.0ml加えて混合したものの570nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(島津製作所:UV−2450)で測定し、その値を基に検量線を作成した。
・サンプル調製法
肉塊を厚さ約1cmにスライスし、脂身を除いた赤身部分をさらに1cm角程度のサイコロ状に細断した。そこからランダムに10gを計り取り検体とした。10gの検体に2%スルホサリチルサン溶液40mlを加え、ホモジナイザー(株式会社日本精機製作所:エースホモジナイザー AM−3)で3000rpm、10分間粉砕し、しばらく静置した上澄みを定量濾紙No.5C(アドバンテック東洋株式会社)で自然濾過した。そのろ液1mlを2%スルホサリチルサン溶液で50mlに定容したものをニンヒドリン発色法用のサンプルとした。
ニンヒドリン発色法用のサンプル1.0mlをスクリューキャップ付試験管に計り取り、そこにニンヒドリン溶液(ニンヒドリン1.0g、ヒドリンダンチン・2水和物0.15g、2−メトキシエタノール38mlを酢酸緩衝液(pH5.5)で50mlに定容)を加え撹拌、95℃で15分間加熱後、50%エタノール10.0ml加えて混合したものの570nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(島津製作所:UV−2450)で測定し、検量線から遊離アミノ酸量を算出した。
熟成前後の遊離アミノ酸量が2.20倍以上のものを◎、1.80倍以上2.20倍未満のものを○、1.50倍以上1.80倍未満のものを△、1.50倍未満のものを×と評価した。
(3)菌数の評価方法
肉塊を厚さ約1cmにスライスし、脂身を除いた赤身部分10gを計り取り検体とした。
一般生菌数は公益社団法人日本食品衛生協会発行の「食品衛生検査指針 微生物編 2015、第二章 2 衛生指標菌 2.細菌数」に記載されている公定法に沿って標準寒天培地を用いて35℃±1℃で48時間培養し、平板上に表れた集落の個数をカウントして求めた。
大腸菌群数は公益社団法人日本食品衛生協会発行の「食品衛生検査指針 微生物編 2015、第二章 2 衛生指標菌 3.大腸菌群, 糞便系大腸菌群, 大腸菌」に記載されている公定法に沿って重層したデソキシコレート寒天培地を用いて35℃±1℃で20±2時間培養し、中性紅を吸着した赤色集落をカウントして求めた。
一般生菌数は1×10未満のものを○、1×10以上のものを×と評価した。一方、大腸菌群数は不検出を○、検出を×と評価した。
(4)味覚センサーによる食味評価方法
・サンプル調製法
肉塊を厚さ約1cmにスライスし、脂身を除いた赤身部分をさらに1cm角程度のサイコロ状に細断した。そこからランダムに50gを計り取り検体とした。二倍量のイオン交換水を加え100℃、1時間ボイルし、定性濾紙No.2(アドバンテック東洋株式会社)で自然濾過したろ液を100gに定容し、味覚センサー測定用検液とした。
味覚センサーは、株式会社インテリジェントセンサーテクノロジーの味認識装置TS−5000Zを使用した。
評価項目は、酸味、塩味、旨味、苦味雑味、渋味刺激、苦味、渋味および旨味コクとした。測定により得られたデータは同社の専用の解析ソフトウェアにより解析した。
何れかの評価項目の味覚強度の差が1.5以上のものを◎、1.2以上1.5未満のものを○、0.8以上1.0未満のものを△、0.8未満のものを×と評価した。
(5)官能試験による味覚評価
肉塊を厚さ約1cmにスライスし、そのスライスを非通気性のプラスチックフィルムに真空パックして、4℃で数日間保存した。そのスライス肉をホットプレートで焼き、官能試験用サンプルとした。
官能評価は8人のパネラーで旨味、酸味、臭み、かたさの評価項目を1〜5点の5段階で評価した。
評価項目の何れかで8人のパネラーの点数の平均が3.50以上のものを◎、3.25以上3.50未満のものを○、3.00以上3.25未満のものを△、3.00未満のものを×と評価した。
<燻製評価>
各種フィルムで折径60mmの袋を作製し、ソーセージ肉約200gを充填後、スモークハウス(株式会社ヒガシモトキカイ:NS−1−1−HEB)を使用して、表1に示す条件にて、工程(1)〜(6)の順にクッキングを行った。
(3)のスモーク工程ではブナのチップを使用し、(i)ドライスモーク、(ii)スチームスモークの両条件でクッキングを行った。(i)ドライスモークとは電熱ヒーターの熱でチップを燻してスモークを発生させる方法であり、(ii)スチームモークとは高熱(450℃)の蒸気をチップに充てることでチップを燻してスモークを発生させることである。
クッキング後のソーセージは一晩冷蔵庫内で冷却後、翌日剥離を行いスモークの色の付着度合いを目視で確認し、よく通っているものを◎、通常程度に通っているものを○、わずかに通っているものを△、通っていないものを×と評価した。
2.使用した材料
<アミド系共重合体(A)>
PA−1:PA12とPEGとの共重合体
PA12:PEG=75:25wt%
密度:1.04g/cm、融点:170℃
PA−2:PA12とPEGとの共重合体
PA12:PEG=50:50wt%
密度:1.07g/cm、融点:158℃
PA−3:PA12とPTMGとの共重合体
PA12:PTMG=82:18wt%
密度:1.01g/cm、融点:169℃
PA−4:PA12の重合体
密度:1.02g/cm、融点:178℃、
<エチレン系共重合体(B)>
PE−1:メタロセン触媒LLDPE
MFR:4g/10min
密度:0.904g/cm、融点:112.1℃
PE−2:LDPE
MFR:0.5g/10min
密度:0.922g/cm、融点:110.4℃
PE−3:エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)
MFR:6.0g/10min
MA含有量:20wt%、密度:0.942g/cm、融点:77℃
PE−4:エチレン・メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)
MFR:2g/10min
MMA含有量:20wt%、密度:0.940g/cm、融点:86℃

(実施例1)
PA−1、およびPE−1を混合質量比80:20の割合でドライブレンドした後、25mmφ同方向二軸押出機を用いて210℃で混練し、Tダイ(口金)よりフィルム状に押出し、次いで約50℃のキャスティングロールにて急冷し、厚み50μmのフィルムを作製した。得られたフィルムについて、各種評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2)
PA−1、およびPE−1を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例3)
PA−1、およびPE−2を混合質量比80:20の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
PA−1、およびPE−2を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例5)
PA−1、およびPE−3を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例6)
PA−1、およびPE−4を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例7)
PA−2、およびPE−1を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例8)
PA−2、およびPE−2を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例9)
PA−2、およびPE−3を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例10)
PA−2、およびPE−4を混合質量比60:40の割合でドライブレンドした以外、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
PA−1を単独で用い、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
PA−2を単独で用い、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
PA−3を単独で用い、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
PA−4を単独で用い、実施例1と同様の方法でフィルムの作製、および評価を行った。結果を表2に示す。
表2より、実施例1〜10に係るフィルムは、適度な水蒸気透過性を有し、透明性、耐ブロッキング性、機械特性、製膜性に優れていた。一方で、比較例1〜3に係るフィルムは、耐ブロッキング性、製膜性に劣っており、比較例3に係るフィルムは、水蒸気透過性にも劣っていた。比較例4に係るフィルムは、フィルム滑り性が合格基準を満たさないことから製膜性に劣り、水蒸気透過性にも劣っていた。
また実施例1〜10に係るフィルムはエイジング評価、燻製評価で良好な結果が得られており、エイジング用フィルム、燻製用のケーシングフィルムとして好適に用いることができることが示された。一方、比較例3、4に係るフィルムは、エイジング評価、燻製評価において不良な結果である「×」の項目が見られ、エイジング用フィルム、燻製用のケーシングフィルム(比較例3に係るフィルムについては、スチームスモークによる燻製用のケーシングフィルム)として適さないことが示された。
本発明のフィルムは、食品包装分野において保存用に好適に用いることができる。さらに該フィルムは、中でも食肉エイジング分野において乾燥による重量減少を抑制しつつ、フィルム内に水滴を溜めない適度な水蒸気透過性を有していることから、赤身牛肉を熟成させる際、ロスを削減するためのエイジング用フィルムや、食肉、魚、チーズ、練り製品等の食品燻製用のケーシングフィルムとして使用することができる。また本発明のフィルムは、適度な水蒸気透過性、透明性、耐衝撃性、機械特性のバランスに優れ、また高湿度による耐ブロッキング性、滑り性、製膜性に優れており、衛生面にも良好なため、医療分野等にも好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる透湿フィルム。
  2. 前記アミド系共重合体(A)中、前記ポリアミド成分(a)が40〜80質量%、前記ポリエーテル成分(b)が60〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の透湿フィルム。
  3. 前記エチレン系共重合体(B)がエチレン・α−オレフィン共重合体またはエチレン・アクリル酸エステル共重合体である請求項1または2に記載の透湿フィルム。
  4. JIS K7129B法に基づき雰囲気温度40℃、相対湿度90%の条件下で測定される厚み50μmフィルムの水蒸気透過度が300g/(m・24hr)以上、5,000g/(m・24hr)未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透湿フィルム。
  5. ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる食肉エイジング用フィルム。
  6. ポリアミド成分(a)とポリエーテル成分(b)とを含むアミド系共重合体(A)50〜95質量%と、JIS K7121に基づき測定される示差走査熱量測定(DSC)の再昇温過程において、加熱速度10℃/minで測定される融点が60℃以上、130℃未満であるエチレン系共重合体(B)5〜50質量%と、を含有するポリアミド系樹脂組成物からなる食品燻製用フィルム。
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