JP2018076218A - 色特性を制御されたケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また本発明では、上記の事情に照らし、色特性を制御されたケイ素化合物被覆酸化物粒子を含む塗布用組成物を提供することを課題とする。
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を制御することによって、色特性を制御することを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法である。
上記酸化物粒子、又は酸化物粒子の凝集体の粒子径が1nm以上50nm以下であることが好ましい。
上記酸化物粒子の分散液中において、ケイ素化合物を析出させる際のpHを制御することで、上記Si−OH結合の比率を制御することが好ましい。
上記波形分離された各ピークの総面積に対する、波形分離されたSi−OHに由来するピークの面積比率を制御することで、上記色特性を制御することが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、5%以上70%以下であり、上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が50%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、47%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長400nmから620nmの光線に対する最大反射率が18%以下であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、35%以上67%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長620nmから750nmの光線に対する平均反射率が22%以下であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が8%以上75%以下であり、
L*a*b*表色系における、色相H(=b*/a*)が0.5から0.9の範囲であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、波長380nmの光線に対する透過率が5%以下、かつ波長600nmの光線に対する透過率が80%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長190nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が2200L/(mol・cm)以上であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物は、エステル結合を含むものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上55%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が50%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、5%以上35%未満、又は67%よりも大きく75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長620nmから750nmの光線に対する平均反射率が22%より高いケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上53%以下であり、波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が72%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子でありことが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上40%以下であり、反射率が15%となる波長が375nm以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が50%以上60%以下であり、波長380nmから780nmの光線に対する平均反射率が86%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上55%以下であり、
L*a*b*表色系における、彩度C(=√((a*)2+(b*)2))が0.5から13の範囲であること特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、50%以上60%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、波長340nmの光線に対する透過率が10%以下、かつ波長380nmから780nmの光線に対する平均透過率が92%以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、20%以上40%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、透過率が15%となる波長が365nm以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、20%以上60%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長200nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が、700L/(mol・cm)以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上55%以下であり、
L*a*b*表色系における、彩度C(=√((a*)2+(b*)2))が0.5から13の範囲であり、
L*a*b*表色系における、L*値が95から97の範囲であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が、酸化セリウムであり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、45%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長200nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が、4000L/(mol・cm)以上であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
上記酸化物が酸化鉄、酸化亜鉛、酸化セリウムであり、上記酸化物粒子、又は上記酸化物粒子の凝集体の粒子径が1nm以上50nm以下であるケイ素化合物被覆酸化物粒子であることが好ましい。
また本発明は、上記ケイ素化合物が、非晶質のケイ素酸化物を含むことが好ましい。
本発明に係るケイ素化合物被覆酸化物粒子は、上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を制御することで反射率、透過率、モル吸光係数、色相、又は彩度の色特性が制御された酸化物粒子であり、本発明に係るケイ素化合物被覆酸化物粒子を、人体の皮膚等に塗布する目的に用いる組成物や、塗膜や塗装体に塗布する目的に用いる組成物に対して特に好適である。
本発明におけるケイ素化合物被覆酸化物粒子の一例として、後述する実施例1−5で得られたケイ素化合物としてケイ素酸化物を被覆した酸化鉄粒子について示す。図1は、実施例1−5で得られたケイ素酸化物被覆酸化鉄粒子のSTEMを用いたマッピング結果である。図1において、(a)は暗視野像(HAADF像)であり、(b)はケイ素(Si)、(c)は鉄(Fe)、(d)は酸素(O)のそれぞれマッピング結果である。図1に見られるように、粒子の全体には鉄と酸素が検出され、ケイ素は主に粒子の表面に検出されている。図2は、図1のHAADF像において、破線を施した位置での線分析の結果であり、粒子の端から端までの線部分において検出された元素の原子%(モル%)を示した結果である。図2に見られるように、酸素とケイ素については、線分析における分析範囲の両端まで検出されたが、鉄については粒子の端から数nm程度内側までしか検出されておらず、酸化鉄の表面をケイ素酸化物で被覆されていることがわかる。図3に後述する実施例1で得られたケイ素酸化物被覆酸化鉄粒子のSTEMを用いたマッピング結果を、図4に図3のHAADF像における破線を施した位置での線分析の結果を示す。図3、4に見られるように、実施例1で得られた粒子は、実施例1−5で得られた粒子とは異なり、酸化鉄粒子の全体をケイ素酸化物によって覆われたものではなく、酸化鉄粒子の表面の一部をケイ素酸化物よって被覆したケイ素酸化物被覆酸化鉄粒子である。このように本発明においては、酸化物粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆したケイ素化合物被覆酸化物粒子として実施することができる。
本発明においては、上記Si−OH結合の比率の制御の方法については、特に限定されないが、ケイ素化合物被覆酸化物粒子のケイ素化合物に含まれる官能基の変更処理によって、上記Si−OH結合の比率を制御することが好ましい。上記官能基の変更処理は、ケイ素化合物被覆酸化物粒子に含まれる官能基に対して、従来公知の置換反応や付加反応、脱離反応や脱水反応、縮合反応などを行う方法によって上記Si−OH結合の比率を制御することが可能である。なお、本発明においては、上記の制御により、Si−OH結合のエステル化が達成されることが好ましい。エステル化は、例えば、脱水反応により達成されるが、脱水反応の一例として、ケイ素化合物被覆酸化物を熱処理する方法によって上記Si−OH結合の比率を制御することもできる。また、ケイ素化合物被覆を、酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液中においてケイ素化合物を析出させることによって得る際に、当該酸化物粒子の分散液中においてケイ素化合物を析出させる際の処方や、pHを制御するなどの方法によって上記Si−OH結合の比率を制御することも可能である。さらに、また、ケイ素化合物被覆酸化物を熱処理する方法によってSi−OH結合の比率を制御する場合には、乾式での熱処理によっても実施できるし、ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散体の状態で熱処理することによっても実施できる。熱処理を行う際には、熱処理温度と熱処理時間を適宜調整することにより、ケイ素化合物被覆酸化物粒子に加える熱量を制御することが好ましい。また、後述するように、ケイ素化合物被覆酸化物粒子を目的の溶媒に分散し、当該分散液に官能基を含む物質を加え攪拌等の処理を施して実施してもよい。
ε=A/(c・l) (式1)
ここで、εは物質固有の定数で、モル吸光係数と言い、1cmの厚みをもつ1mol/Lの分散液の吸光度であるため、単位はL/(mol・cm)である。Aは紫外可視吸収スペクトル測定における吸光度であり、cは試料のモル濃度(mol/L)である。lは光が透過する長さ(光路長)であり、通常は紫外可視吸収スペクトルを測定する際のセルの厚みである。
本発明に係るケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法は、例えば、第1のマイクロリアクターを用いて酸化物粒子を作製し、これに続く第2のマイクロリアクターによって酸化物粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆する方法や、希薄系での反応をバッチ容器内で行う等の方法で酸化物粒子を作製し、引き続き希薄系での反応によって先述した酸化物粒子の表面の少なくとも一部にケイ素化合物の被覆を行う等の方法、またビーズミル等の粉砕法で酸化物粒子を作製し、その後に反応容器内で酸化物粒子の表面の少なくとも一部にケイ素化合物の被覆を行う方法等が挙げられる。また本願出願人よって提案された特開2009−112892号公報にて記載されたような装置及び方法を用いてもよい。特開2009−112892号公報に記載の装置は、断面形状が円形である内周面を有する攪拌槽と、該攪拌槽の内周面と僅かな間隙を在して付設される攪拌具とを有し、攪拌槽には、少なくとも二箇所の流体入口と、少なくとも一箇所の流体出口とを備え、流体入口のうち一箇所からは、被処理流体のうち、反応物の一つを含む第一の被処理流体を攪拌槽内に導入し、流体入口のうちで上記以外の一箇所からは、上記反応物とは異なる反応物の一つを含む第二の被処理流体を、上記第一の被処理流体とは異なる流路より攪拌槽内に導入するものであり、攪拌槽と攪拌具の少なくとも一方が他方に対し高速回転することにより被処理流体を薄膜状態とし、この薄膜中で少なくとも上記第一の被処理流体と第二の被処理流体とに含まれる反応物同士を反応させるものであり、三つ以上の被処理流体を攪拌槽に導入するために、特開2009−112892号公報の図4及び5に示すように導入管を三つ以上設けてもよいことが記載されている。
本発明においては、少なくとも酸化物粒子の作製を、マイクロリアクターを用いて行うことが好ましく、特許文献6に記載の流体処理装置と同様の原理の装置を用いて、酸化物粒子の作製と作製された酸化物粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆してケイ素化合物被覆酸化物粒子を作製することが好ましい。
本発明においては、ケイ素化合物被覆酸化物粒子の作製に悪影響を及ぼさない範囲において、目的や必要に応じて各種の分散剤や界面活性剤を用いてもよい。特に限定されないが、分散剤や界面活性剤としては一般的に用いられる様々な市販品や、製品又は新規に合成したもの等を使用できる。一例として、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤や、各種ポリマー等の分散剤等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記の界面活性剤及び分散剤は、酸化物原料液、酸化物析出溶液、ケイ素化合物原料液の少なくとも何れか1つの流体に含まれていてもよい。また、上記の界面活性剤及び分散剤は、酸化物原料液、酸化物析出溶液、ケイ素化合物原料液とも異なる、別の流体に含まれていてもよい。
実施例で得られた洗浄処理後のケイ素化合物被覆酸化物粒子のウェットケーキサンプルの一部をプロピレングリコールに分散させ、更にイソプロピルアルコール(IPA)で100倍に希釈した。得られた希釈液をコロジオン膜又はマイクログリッドに滴下して乾燥させて、TEM観察用試料又はSTEM観察用試料とした。
TEM−EDS分析によるケイ素化合物被覆酸化物粒子の観察及び定量分析には、エネルギー分散型X線分析装置、JED−2300(日本電子株式会社製)を備えた、透過型電子顕微鏡、JEM−2100(日本電子株式会社製)を用いた。観察条件としては、加速電圧を80kV、観察倍率を2万5千倍以上とした。TEMによって観察されたケイ素化合物被覆酸化物粒子の最大外周間の距離より粒子径を算出し、100個の粒子について粒子径を測定した結果の平均値(平均一次粒子径)を算出した。TEM−EDSによって、ケイ素化合物被覆酸化物粒子における酸化物を構成する金属成分に対するケイ素化合物に含まれるケイ素成分のモル比を算出し、10個以上の粒子についてモル比を算出した結果の平均値を算出した。
STEM−EDS分析による、ケイ素化合物被覆酸化物粒子中に含まれる元素のマッピング及び定量には、エネルギー分散型X線分析装置、Centurio(日本電子株式会社製)を備えた、原子分解能分析電子顕微鏡、JEM−ARM200F(日本電子株式会社製)を用いた。観察条件としては、加速電圧を80kV、観察倍率を5万倍以上とし、直径0.2nmのビーム径を用いて分析した。
X線回折(XRD)測定には、粉末X線回折測定装置 EMPYREAN(スペクトリス株式会社PANalytical事業部製)を使用した。測定条件は、測定範囲:10から100[°2Theta] Cu対陰極、管電圧45kV、管電流40mA、走査速度0.3°/minとした。各実施例で得られたケイ素化合物被覆酸化物粒子の乾燥粉体を用いてXRD測定を行った。
FT−IR測定には、フーリエ変換赤外分光光度計、FT/IR−6600(日本分光株式会社製)を用いた。測定条件は、ATR法を用い、分解能4.0cm−1、積算回数1024回である。波数800cm−1から1300cm−1のピークの波形分離は、上記FT−IR−6600の制御用ソフトに敷設されたスペクトル解析プログラムを用いて、残差二乗和が0.01以下となるようにカーブフィッティングした。
透過スペクトル、吸収スペクトル、反射スペクトル、色相、及び彩度は、紫外可視近赤外分光光度計(製品名:V−770、日本分光株式会社製)を使用した。透過スペクトルの測定範囲は200nmから800nmとし、吸収スペクトルの測定範囲は190nmから800nm、サンプリングレートを0.2nm、測定速度を低速として測定した。特定の波長領域について、複数の測定波長における透過率を単純平均し、平均透過率とした。
モル吸光係数は、吸収スペクトルを測定後、測定結果から得られた吸光度と分散液の酸化物濃度より、各測定波長におけるモル吸光係数を算出し、横軸に測定波長、縦軸にモル吸光係数を記載したグラフとした。測定には、厚み1cmの液体用セルを用いた。また、波長190nmから380nmの複数の測定波長におけるモル吸光係数を単純平均し、平均モル吸光係数を算出した。
以下、実施例1においては、酸化鉄粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆したケイ素化合物被覆酸化鉄粒子について記載する。高速回転式分散乳化装置であるクレアミックス(製品名:CLM−2.2S、エム・テクニック株式会社製)を用いて、酸化物原料液(A液)、酸化物析出溶液(B液)、及びケイ素化合物原料液(C液)を調製した。具体的には表1の実施例1に示す酸化物原料液の処方に基づいて、酸化物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度40℃、ローター回転数を20000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物原料液を調製した。また、表1の実施例1に示す酸化物析出溶液の処方に基づいて、酸化物析出溶液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度45℃、ローターの回転数15000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物析出溶液を調製した。さらに、表1の実施例1に示すケイ素化合物原料液の処方に基づいて、ケイ素化合物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度20℃、ローターの回転数6000rpmにて10分間攪拌することにより均質に混合し、ケイ素化合物原料液を調製した。
なお、表1に記載の化学式や略記号で示された物質については、97wt% H2SO4は濃硫酸(キシダ化学株式会社製)、NaOHは水酸化ナトリウム(関東化学株式会社製)、TEOSはテトラエチルオルトシリケート(和光純薬工業株式会社製)、Fe(NO3)3・9H2Oは硝酸鉄九水和物(関東化学株式会社製)を使用した。
実施例2においては、酸化亜鉛粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆したケイ素化合物被覆酸化亜鉛粒子について記載する。高速回転式分散乳化装置であるクレアミックス(製品名:CLM−2.2S、エム・テクニック株式会社製)を用いて、酸化物原料液(A液)、酸化物析出溶液(B液)、及びケイ素化合物原料液(C液)を調製した。具体的には表7の実施例2に示す酸化物原料液の処方に基づいて、酸化物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度40℃、ローター回転数を20000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物原料液を調製した。また、表7の実施例2に示す酸化物析出溶液の処方に基づいて、酸化物析出溶液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度45℃、ローターの回転数15000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物析出溶液を調製した。さらに、表7の実施例2に示すケイ素化合物原料液の処方に基づいて、ケイ素化合物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度20℃、ローターの回転数6000rpmにて10分間攪拌することにより均質に混合し、ケイ素化合物原料液を調製した。
なお、表7に記載の化学式や略記号で示された物質については、MeOHはメタノール(株式会社ゴードー製)、97wt%H2SO4は濃硫酸(キシダ化学株式会社製)、KOHは水酸化カリウム(日本曹達株式会社製)、35wt%HClは塩酸(関東化学株式会社製)、TEOSはテトラエチルオルトシリケート(和光純薬工業株式会社製)、ZnOは酸化亜鉛(関東化学株式会社製)を使用した。
実施例3においては、酸化セリウム粒子の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆したケイ素化合物被覆酸化セリウム粒子について記載する。高速回転式分散乳化装置であるクレアミックス(製品名:CLM−2.2S、エム・テクニック株式会社製)を用いて、酸化物原料液(A液)、酸化物析出溶液(B液)、及びケイ素化合物原料液(C液)を調製した。具体的には表13の実施例3に示す酸化物原料液の処方に基づいて、酸化物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度40℃、ローター回転数を20000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物原料液を調製した。また、表13の実施例3に示す酸化物析出溶液の処方に基づいて、酸化物析出溶液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度45℃、ローターの回転数15000rpmにて30分間攪拌することにより均質に混合し、酸化物析出溶液を調製した。さらに、表13の実施例3に示すケイ素化合物原料液の処方に基づいて、ケイ素化合物原料液の各成分を、クレアミックスを用いて、調製温度20℃、ローターの回転数6000rpmにて10分間攪拌することにより均質に混合し、ケイ素化合物原料液を調製した。
なお、表13に記載の化学式や略記号で示された物質については、DMAEはジメチルアミノエタノール(キシダ化学株式会社製)、60wt%HNO3は濃硝酸(キシダ化学株式会社製)、Ce(NO3)3・6H2Oは硝酸セリウム(III)六水和物(和光純薬工業株式会社製)、TEOSはテトラエチルオルトシリケート(和光純薬工業株式会社製)を使用した。
Claims (30)
- 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法であり、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を制御することによって、色特性を制御することを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。 - 上記色特性が反射率、透過率、モル吸光係数、色相、又は彩度の何れかであることを特徴とする請求項1に記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 上記ケイ素化合物に含まれる官能基の変更処理を行うことによって、上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 上記官能基の変更処理が、エステル化処理であることを特徴とする請求項3に記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を、上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散体の状態で制御することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 上記分散体が塗膜状であり、上記塗膜状の分散体を熱処理することによって、上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の色特性を制御することを特徴とする請求項5に記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 単一の酸化物粒子の表面、又は複数個の酸化物粒子が凝集した凝集体の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆する工程を含み、
上記酸化物粒子、又は酸化物粒子の凝集体の粒子径が1nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。 - 酸化物粒子が分散媒に分散している分散液中において、ケイ素化合物を析出させる工程を含み、
上記酸化物粒子の分散液中において、ケイ素化合物を析出させる際のpHを制御することで、上記Si−OH結合の比率を制御することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。 - 上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、IRスペクトルにおける波数800cm-1から1300cm-1のケイ素化合物由来のピークを波形分離することで算出されるものであり、
上記波形分離された各ピークの総面積に対する、波形分離されたSi−OHに由来するピークの面積比率を制御することで、上記色特性を制御することを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。 - 上記波形分離された各ピークの総面積に対する、波形分離されたSi−OHに由来するピークの面積比率を低く制御することで、波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が高くなるように制御することを特徴とする請求項9に記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子の製造方法。
- 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、5%以上70%以下であり、上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が50%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、47%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長400nmから620nmの光線に対する最大反射率が18%以下であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、35%以上67%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長620nmから750nmの光線に対する平均反射率が22%以下であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が8%以上75%以下であり、
L*a*b*表色系における、色相H(=b*/a*)が0.5から0.9の範囲であること特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、波長380nmの光線に対する透過率が5%以下、かつ波長600nmの光線に対する透過率が80%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長190nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が2200L/(mol・cm)以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物は、エステル結合を含むものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が5%以上55%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が50%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化鉄であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、5%以上35%未満、又は67%よりも大きく75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子の波長620nmから750nmの光線に対する平均反射率が22%より高いことを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上53%以下であり、波長780nmから2500nmの光線に対する平均反射率が72%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上40%以下であり、反射率が15%となる波長が375nm以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が50%以上60%以下であり、波長380nmから780nmの光線に対する平均反射率が86%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上55%以下であり、
L*a*b*表色系における、彩度C(=√((a*)2+(b*)2))が0.5から13の範囲であること特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、50%以上60%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、波長340nmの光線に対する透過率が10%以下、かつ波長380nmから780nmの光線に対する平均透過率が92%以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、20%以上40%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液の透過スペクトルにおいて、透過率が15%となる波長が365nm以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、20%以上60%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長200nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が、700L/(mol・cm)以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化亜鉛であり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が20%以上55%以下であり、
L*a*b*表色系における、彩度C(=√((a*)2+(b*)2))が0.5から13の範囲であり、
L*a*b*表色系における、L*値が95から97の範囲であること特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 酸化物粒子の表面の少なくとも一部がケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物が、酸化セリウムであり、
上記ケイ素化合物は、上記酸化物の表面の少なくとも一部を被覆することによって、上記酸化物粒子の色特性を変化させ得るものであって、
上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率が、45%以上75%以下であり、
上記ケイ素化合物被覆酸化物粒子を分散媒に分散させた分散液において、波長200nmから380nmの光線に対する平均モル吸光係数が、4000L/(mol・cm)以上であることを特徴とするケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 上記ケイ素化合物に含まれるSi−OH結合の比率を制御されたケイ素化合物被覆酸化物粒子は、単一の酸化物粒子の表面、又は複数個の酸化物粒子が凝集した凝集体の表面の少なくとも一部をケイ素化合物で被覆されたケイ素化合物被覆酸化物粒子であり、
上記酸化物粒子、又は酸化物粒子の凝集体の粒子径が1nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項11から27の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子。 - 上記ケイ素化合物が、非晶質のケイ素酸化物を含むことを特徴とする請求項11から28の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子。
- 請求項11から29の何れかに記載のケイ素化合物被覆酸化物粒子を含むことを特徴とする塗布用ケイ素化合物被覆酸化物組成物。
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