JP2018072486A - 光スイッチ及び光スイッチの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光スイッチを小型化させること。
【解決手段】基板10上に設けられた入射導波路12と、基板上に設けられた複数の出射導波路14と、入射導波路と、基板上で入射導波路から離れて入射導波路に並んで延在した入射側副導波路32と、で構成された入射側導波路結合部30と、入射導波路と入射側副導波路とに光接続して基板上に設けられた導波路レンズ40と、導波路レンズと複数の出射導波路との間で基板上に設けられ、導波路レンズと複数の出射導波路とに光接続された中間導波路50と、中間導波路に設けられ、導波路レンズから出射されて中間導波路を伝搬する光の経路を複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部60と、複数の出射導波路と、基板上で複数の出射導波路から離れて複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路72と、で構成された出射側導波路結合部70と、を備える光スイッチ。
【選択図】図1
【解決手段】基板10上に設けられた入射導波路12と、基板上に設けられた複数の出射導波路14と、入射導波路と、基板上で入射導波路から離れて入射導波路に並んで延在した入射側副導波路32と、で構成された入射側導波路結合部30と、入射導波路と入射側副導波路とに光接続して基板上に設けられた導波路レンズ40と、導波路レンズと複数の出射導波路との間で基板上に設けられ、導波路レンズと複数の出射導波路とに光接続された中間導波路50と、中間導波路に設けられ、導波路レンズから出射されて中間導波路を伝搬する光の経路を複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部60と、複数の出射導波路と、基板上で複数の出射導波路から離れて複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路72と、で構成された出射側導波路結合部70と、を備える光スイッチ。
【選択図】図1
Description
本発明は、光スイッチ及び光スイッチの使用方法に関する。
入射導波路に入射された光信号を電気光学効果によって偏向させて、複数の出射導波路のうちの1つの出射導波路から光信号を取り出す光スイッチが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、複数の出射導波路それぞれにレンズが光接続している。このため、レンズを設ける領域を確保するために複数の出射導波路の間隔が広くなってしまい、光スイッチが大型化してしまう。
そこで、光スイッチを小型化させることを目的とする。
本願発明は、基板上に設けられた入射導波路と、前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える、光スイッチである。
本願発明は、基板上に設けられた入射導波路と、前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える光スイッチの使用方法であって、前記入射側導波路結合部で前記入射導波路に入射された基底モード光を高次モード光に変換させ、前記出射側導波路結合部で前記導波路レンズ及び前記中間導波路を伝搬した前記高次モード光を前記基底モード光に変換させる、光スイッチの使用方法である。
本願発明によれば、光スイッチを小型化することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明は、基板上に設けられた入射導波路と、前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える、光スイッチである。これにより、複数の出射導波路の間隔を狭くすることができるため、光スイッチを小型化できる。
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本願発明は、基板上に設けられた入射導波路と、前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える、光スイッチである。これにより、複数の出射導波路の間隔を狭くすることができるため、光スイッチを小型化できる。
前記入射側副導波路と前記出射側副導波路とは、前記入射導波路及び前記複数の出射導波路が延在する方向に交差する方向における前記入射導波路及び前記複数の出射導波路の両側のうちの少なくとも同じ側に設けられていてもよい。これにより、入射側導波路結合部で基底モード光から変換された高次モード光を出射側導波路結合部で基底モード光に適正に戻すことができる。
前記入射側副導波路の本数と前記出射側副導波路の本数とは同じであってもよい。これにより、入射側導波路結合部で基底モード光から変換された高次モード光を出射側導波路結合部で基底モード光に適正に戻すことができる。
複数の前記入射側副導波路と複数の前記出射側副導波路とが設けられ、前記複数の入射側副導波路は前記入射導波路を挟んで設けられ、前記複数の出射側副導波路は前記複数の出射導波路をまとめて挟んで設けられていてもよい。これにより、入射側導波路結合部で基底モード光から変換された高次モード光を出射側導波路結合部で基底モード光に適正に戻すことができる。
前記入射側導波路結合部での前記入射導波路と前記入射側副導波路との間隔と、前記出射側導波路結合部での前記複数の出射導波路及び前記出射側副導波路の互いの間隔と、は略同じであり、前記入射側導波路結合部における前記入射導波路と前記入射側副導波路とが並んで延在する長さと、前記出射側導波路結合部における前記複数の出射導波路と前記出射側副導波路とが並んで延在する長さと、は略同じであってもよい。これにより、入射側導波路結合部と出射側導波路結合部とで、基底モード光と高次モード光との間の変換が同等に行われるようにできる。
前記複数の出射導波路の前記基板の端面側での間隔は、前記出射側導波路結合部における前記複数の出射導波路の間隔よりも広くてもよい。これにより、複数の出射導波路間の光クロストークを良好にできる。
前記中間導波路と前記複数の出射導波路とは、前記導波路レンズの焦点の位置で接続してもよい。これにより、光の結合のために適した出射導波路の幅および複数の出射導波路間の距離を縮めることができる。
前記入射側導波路結合部は、前記入射導波路に入射された基底モード光を高次モード光に変換し、前記出射側導波路結合部は、前記導波路レンズ及び前記中間導波路を伝搬した前記高次モード光を前記基底モード光に変換してもよい。これにより、光スイッチを小型化できる。
本願発明は、基板上に設けられた入射導波路と、前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える光スイッチの使用方法であって、前記入射側導波路結合部で前記入射導波路に入射された基底モード光を高次モード光に変換させ、前記出射側導波路結合部で前記導波路レンズ及び前記中間導波路を伝搬した前記高次モード光を前記基底モード光に変換させる、光スイッチの使用方法である。これにより、複数の出射導波路の間隔を狭くすることができるため、光スイッチを小型化できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明の実施形態に係る光スイッチの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本願発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、本願発明の効果がある限りにおいて他の成分が含まれていてもよい。
本願発明の実施形態に係る光スイッチの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本願発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、本願発明の効果がある限りにおいて他の成分が含まれていてもよい。
図1は、実施例1に係る光スイッチ100の平面図である。図1のように、実施例1の光スイッチ100は、基板10上に、入射導波路12、入射側導波路結合部30、導波路レンズ40、中間導波路50、光偏向部60、出射側導波路結合部70、及び複数の出射導波路14を備える。入射導波路12、導波路レンズ40、中間導波路50、及び出射導波路14が配列された方向をX方向とする。X方向に直交する方向をY方向とする。
入射導波路12は、基板10の端面からX方向に延在している。入射導波路12の基板10の端面側とは反対側の部分の一定の区間に亘って、入射導波路12から離れ且つ入射導波路12に並んでX方向に延在した2本の入射側副導波路32が設けられている。2本の入射側副導波路32は、Y方向において入射導波路12の両側から入射導波路12を挟んで設けられている。すなわち、入射導波路12と入射側副導波路32とは、互いに平行にY方向に配列されている。入射側導波路結合部30は、入射導波路12と2本の入射側副導波路32とで構成されている。すなわち、入射導波路12と2本の入射側副導波路32とが並んだ領域が入射側導波路結合部30である。
入射導波路12には、例えば波長1.55μmの基底モード光(シングルモード光)が入射される。入射導波路12は、例えばモード直径1μmの光、すなわち電界が1μmの範囲に分布する光を導波するシングルモード導波路である。
入射側導波路結合部30は、入射導波路12に入射された基底モード光を高次モード光に変換する。入射側導波路結合部30において、入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1は、入射導波路12に入射された基底モード光のモード直径よりも小さく設定されていて、例えば1μmである。入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ距離L1は、基底モード光が高次モード光に変換されるのに適した距離に設定されていて、例えば37μmである。
入射導波路12と2本の入射側副導波路32とは、導波路レンズ40に光接続されている。導波路レンズ40は、入力面42と矩形領域44と出力面46とを有する。入力面42は、入射導波路12と2本の入射側副導波路32とが接続する面であって平面形状をしている。導波路レンズ40は、入力面42で入射側導波路結合部30から高次モード光を受け取る。出力面46は、入力面42とはX方向において反対側に設けられ、凸状の曲面形状をしている。矩形領域44は入力面42と出力面46との間に設けられている。
入射側導波路結合部30で変換されて導波路レンズ40の入力面42に入射された高次モード光は、矩形領域44をX軸方向に伝搬し、その電界分布はY軸方向に広がる。矩形領域44のY方向の幅は、広がった電界分布よりも十分に大きくなるように設定されている。例えば、矩形領域44のY方向の幅は、入射導波路12のY方向の幅よりも10倍以上大きくなるように設定されている。一例では、矩形領域44のY方向の幅は20μmである。
矩形領域44をX軸方向に伝搬した高次モード光は、出力面46から中間導波路50に出射される。入力面42から出力面46までのX方向の長さは、入力面42に入射された高次モード光が近視野像から遠視野像に転換するのに十分な長さに設定され、入射された高次モード光の波長よりも十分に長い長さに設定されている。一例では、入力面42から出力面46の先端までの長さは30μmである。
中間導波路50は、導波路レンズ40の出力面46に光接続されていて、導波路レンズ40から高次モード光を受け取る。中間導波路50の実効屈折率は3.20であり、導波路レンズ40の実効屈折率3.25よりも低い。
中間導波路50の一部に光偏向部60が設けられている。光偏向部60は、電極62、電極64及びバイアス電極66を備える。光偏向部60は、中間導波路50のうちの導波路レンズ40側に設けられていて、導波路レンズ40とは反対側には設けられていない。光偏向部60は、中間導波路50を伝搬する高次モード光の伝搬方向をX軸方向からY軸方向に傾いた方向に変化させる。光偏向部60は、中間導波路50を伝搬する高次モード光の経路を複数の出射導波路14のいずれかの方向に偏向する。図1中の破線矢印で光偏向部60による高次モード光の偏向を示している。
電極62及び電極64は、平面視において三角形のプリズム形状をしている。バイアス電極66は、外部の可変電圧源から所定値Vb[V]の電圧が印加される。電極62は、例えば外部の可変電圧源から正の電圧(+V1)[V]の電圧が印加される。電極64は、例えば外部の可変電圧源から負の電圧(−V1)[V]の電圧が印加される。電極62に印加される電圧(+V1)と電極64に印加される電圧(−V1)とは、例えば符号が反対で絶対値が等しい電圧であるが、その他の場合でもよい。
例えば、高次モード光の進行方向を方向d1にしたいときは、方向d2に高次モード光の進行方向を向けるときの2倍の大きさの電圧を電極62及び電極64に印加する。例えば、高次モード光の進行方向を方向d3にしたいときは、方向d2に高次モード光の進行方向を向けるときと、電極62及び電極64に印加する電圧の符号を反転させる。
なお、実施例1では、光偏向部60は、三角形のプリズム形状をした2つの電極(電極62及び電極64)を有する場合を例に示したが、4つや6つなどの複数の電極を有する場合でもよい。三角形のプリズム形状をした電極の個数を増やすことで、高次モード光の偏向の角度を大きくすることができる。三角形のプリズム形状をした電極の個数を増やしても、バイアス電極66は共通に1つだけ設けられていればよい。また、三角形のプリズム形状をした電極の個数を増やす場合、隣接する電極に入力する電圧の符号は逆符号となるようにする。
出射側導波路結合部70は、中間導波路50の導波路レンズ40とは反対側に光接続されている。出射側導波路結合部70は、複数の出射導波路14と、複数の出射導波路14から離れ且つ複数の出射導波路14の両側で複数の出射導波路14に並んでX方向に延在した2本の出射側副導波路72と、で構成されている。すなわち、複数の出射導波路14と2本の出射側副導波路72とが並んだ領域が出射側導波路結合部70である。2本の出射側副導波路72は、Y方向において複数の出射導波路14の両側から複数の出射導波路14をまとめて挟んで設けられている。すなわち、複数の出射導波路14と出射側副導波路72とは、互いに平行にY方向に配列されている。
光偏向部60によって偏向され、中間導波路50を伝搬した高次モード光は、複数の出射導波路14のうちの1つの出射導波路14に主に入射される。出射側導波路結合部70は、出射導波路14に入射された高次モード光を基底モード光に変換する。出射側導波路結合部70において、複数の出射導波路14のうちの最も出射側副導波路72側の出射導波路14と出射側副導波路72との間隔D2は、出射側導波路結合部70で変換される基底モード光のモード直径よりも小さく設定され、例えば入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1と略同じ1μmである。出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14の間隔D3も、出射側導波路結合部70で変換される基底モード光のモード直径よりも小さく設定され、例えば入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1と略同じ1μmである。複数の出射導波路14と出射側副導波路72とが並んだ距離L2は、高次モード光が基底モード光に変換されるのに適した距離に設定されていて、例えば入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ距離L1と略同じ37μmである。なお、略同じとは製造誤差などによる違いを考慮したものである。
複数の出射導波路14それぞれから外部に光が出射される。すなわち、複数の出射導波路14のうち、中間導波路50を伝搬した高次モード光が主に入射された出射導波路14から、出射側導波路結合部70で変換された基底モード光(すなわち、入射導波路12に入射された基底モード光と同じ基底モード光)が出射される。
複数の出射導波路14は、基板10の端面側において互いの間隔が広くなるように曲がっている。すなわち、複数の出射導波路14の間隔は、基板10の端面側の部分において、出射側導波路結合部70における部分よりも広くなっている。基板10の端面側での出射導波路14の間隔は、例えば7μmである。
図2(a)から図3(c)は、図1のA−A間からF−F間の断面図である。図2(a)は、入射側導波路結合部30の断面図である。図2(a)のように、基板10上に、下部クラッド層20、コア層22、及びリッジ形状の上部クラッド層24がこの順に設けられている。入射導波路12及び入射側副導波路32は、下部クラッド層20、コア層22、及び上部クラッド層24が積層された構造を有する。下部クラッド層20と上部クラッド層24とで挟まれた領域のコア層22(すなわち、上部クラッド層24の下に位置するコア層22)を光が主に伝搬する。コア層22及び上部クラッド層24を覆って保護膜26が設けられている。
材料の一例として、基板10は半絶縁性のリン化インジウム(InP)基板である。下部クラッド層20はn型のInP層である。コア層22は、ノンドープの多重量子井戸層であり、アルミニウムガリウムインジウムヒ素(AlGaInAs)の井戸層と障壁層とを有する。上部クラッド層24は、p型のInP層である。保護膜26は、酸化シリコン(SiO2)膜である。例えば、コア層22の屈折率は3.45で、下部クラッド層20及び上部クラッド層24の屈折率は3.17で、保護膜26の屈折率は1.5である。入射導波路12の実効屈折率は例えば3.25である。入射側導波路結合部30の実効屈折率は例えば3.25である。
各層の厚さの一例として、下部クラッド層20は1.5μm、コア層22は0.3μm、上部クラッド層24は1.5μm、保護膜26は0.2μmである。また、上部クラッド層24のリッジ幅は、入射導波路12及び入射側副導波路32共に例えば1μmである。上部クラッド層24のリッジ間隔(すなわち、入射導波路12と入射側副導波路32との間隔)は、例えば1μmである。
図2(b)は、導波路レンズ40の断面図である。図2(b)のように、導波路レンズ40は、基板10上に下部クラッド層20、コア層22、及びリッジ形状の上部クラッド層24がこの順に積層された構造を有する。コア層22と上部クラッド層24は保護膜26で覆われている。リッジ形状の上部クラッド層24で上面が覆われた領域のコア層22は実効屈折率が高く、上部クラッド層24がない領域のコア層22は実効屈折率が低いことから、この実効屈折率が異なる境界面において光の屈折が起こり、この境界面である出力面46を凸状の曲面形状とすることで、レンズの集光機能が得られる。
図2(c)は、光偏向部60の断面図である。図2(c)のように、光偏向部60は、電極62、電極64、及びバイアス電極66を有する。電極62及び電極64は、基板10上に順に積層された下部クラッド層20、コア層22、及び上部クラッド層24の上部クラッド層24の上面に接して設けられている。バイアス電極66は、下部クラッド層20の上面に接して設けられている。下部クラッド層20はn型半導体であり、上部クラッド層24はp型半導体であることから、電極62、電極64、及びバイアス電極66を用いて、電極62及び電極64の下側に位置するコア層22に電圧を印加することができる。電極62、電極64、及びバイアス電極66が設けられた領域以外の領域において、下部クラッド層20、コア層22、及び上部クラッド層24は、保護膜26で覆われている。材料の一例として、電極62、電極64、及びバイアス電極66は、下側からチタン(Ti)、白金(Pt)、及び金(Au)が積層された積層金属膜である。
電極62、電極64、及びバイアス電極66によって電圧が印加された領域のコア層22の屈折率は、電気光学効果によって変化する。例えば、電気光学効果のうちの主に半導体量子井戸に特有のシュタルク効果により屈折率が変化する。コア層22において屈折率が変化する領域の形状は、電極62及び電極64の形状とほぼ同じ形状であり、三角形のプリズム形状である。例えば、電極62、電極64、及びバイアス電極66に10Vの電圧を印加することで、コア層22の屈折率は3.4500から3.4515に変化する。電極62及び電極64が形成されていない領域のコア層22の屈折率は3.4500のままである。屈折率が変化した領域と変化していない領域との境界で、光の屈折により光の進行方向が変化する。なお、屈折率の変化の大きさは、バイアス電極66に印加する電圧が10±5[V]の範囲では、概ね電極62及び電極64に印加した電圧に比例する。
図3(a)は、光偏向部60が設けられていない領域での中間導波路50の断面図である。図3(a)のように、中間導波路50は、基板10上に下部クラッド層20及びコア層22がこの順に積層された構造を有する。コア層22の上面は保護膜26で覆われている。
図3(b)は、出射側導波路結合部70の断面図である。図3(b)のように、出射側導波路結合部70を構成する複数の出射導波路14及び出射側副導波路72は、基板10上に下部クラッド層20、コア層22、及びリッジ形状の上部クラッド層24がこの順に積層された構造を有する。コア層22と上部クラッド層24は保護膜26で覆われている。上部クラッド層24のリッジ幅は、複数の出射導波路14及び出射側副導波路72共に例えば1μmである。上部クラッド層24のリッジ間隔(すなわち、複数の出射導波路14の間隔及び複数の出射導波路14と出射側副導波路72との間隔)は、例えば1μmである。
図3(c)は、基板10の端面近傍における複数の出射導波路14の断面図である。図3(c)のように、基板10の端面近傍における複数の出射導波路14の間隔は、出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14の間隔(図3(b)参照)よりも広くなっている。一例として、基板10の端面側における複数の出射導波路14の間隔は7μmである。
図2(a)から図3(c)のように、入射導波路12、複数の出射導波路14、入射側副導波路32、出射側副導波路72、及び導波路レンズ40は、リッジ導波路で構成されている。
図4から図5(b)は、実施例1に係る光スイッチ100を伝搬する光の電界分布の変化を示す平面図である。図4から図5(b)において、X方向の各位置における光の電界強度の分布を太線で示し、電界強度の分布の幅を破線で示している。図4のように、入射導波路12に入射された基底モード光の電界分布は、入射導波路12の中心をピークとした1つ山の形状を有する。この基底モード光が入射側導波路結合部30を伝搬することで、入射側副導波路32の位置の電界が徐々に増加していき、入射側導波路結合部30の位置Γ1における光の電界分布は、入射導波路12の中心と入射側副導波路32の中心にピークを持つ3つ山の形状になる。
入射側導波路結合部30を伝搬する光が位置Γ1を超えて導波路レンズ40の方向にさらに伝搬すると、入射側副導波路32の位置の電界はさらに増加する。入射側導波路結合部30と導波路レンズ40とが接続する位置Γ2では入射導波路12の中心が電界の谷となり、光の電界分布は入射側副導波路32の中心にピークを持つ2つ山の形状になる。すなわち、位置Γ2では二次モード光となる。
図6は、入射導波路12が単独で延在する位置Γ0と入射側導波路結合部30と導波路レンズ40とが接続する位置Γ2での光の電界分布のシミュレーション結果を示す図である。図6の横軸は入射導波路12のY方向の中心を原点とした位置であり、縦軸は規格化された電界強度である。図6中の破線が位置Γ0での電界分布であり、実線が位置Γ2での電界分布である。なお、シミュレーションでは、入射側導波路結合部30での入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1を1μmとし、入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ距離L1を37μmとした。入射導波路12に入射された基底モード光の波長を1.55μmとした。
図6のように、入射導波路12が単独で延在する位置Γ0では、1つ山形状の電界分布を有する基底モード光であった。この基底モード光は、入射導波路12と入射側副導波路32とで構成された入射側導波路結合部30を通過することで、モード結合される。その結果、入射側導波路結合部30と導波路レンズ40とが接続する位置Γ2では、2つ山形状の電界分布を有する二次モード光となった。
図4のように、2つ山形状の電界分布を有する二次モード光は、導波路レンズ40の入力面42に入力され矩形領域44を伝搬すると、三次モード光や四次モード光といった高次モード光に変化し、近視野像から遠視野像に転換される。また、電界分布の幅はX方向への伝搬に伴ってY方向に広がる。
導波路レンズ40の出力面46に到達した高次モード光は、出力面46と中間導波路50との実効屈折率の差によって境界面で屈折する。出力面46が凸状の曲面形状となっているため集光作用が働く。これにより、高次モード光は、中間導波路50をX方向に伝搬するに従って電界分布の幅が狭くなり、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3において電界分布の幅が最小になる。すなわち、高次モード光が集光される。一例として、導波路レンズ40の焦点距離は1mmである。導波路レンズ40の焦点の位置Γ3で、中間導波路50と出射側導波路結合部70とが接続されている。
図7(a)は、入射側導波路結合部30の位置Γ1での光の電界強度の分布を示す断面図、図7(b)は、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3での光の電界強度の分布を示す断面図である。図7(a)及び図7(b)において、太線の内側の領域が電界強度の高い領域である。図7(a)のように、入射側導波路結合部30の位置Γ1では、入射導波路12及び入射側副導波路32の下側に略同じ円形形状で電界強度の高い領域が形成される。図7(b)のように、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3では、高次モード光が集光されるため、外側部分は略円形形状で電界強度の高い領域が形成されるが、内側部分は縦長の楕円形状で電界強度の高い領域が形成される。
図5(a)は、高次モード光の中心が複数の出射導波路14aから14dのうちの出射導波路14aの中心と一致するように、高次モード光が光偏向部60によって偏向された場合の図である。図5(a)のように、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3で、中間導波路50と出射側導波路結合部70とが接続されている。高次モード光が出射側導波路結合部70に入射すると、出射側導波路結合部70の中で光の電界分布が変化する。出射導波路14aとその両側に位置する出射側副導波路72及び出射導波路14bとは、入射導波路12とその両側に位置する入射側副導波路32と相似形となっている。このため、高次モード光は、出射側導波路結合部70を伝搬すると、出射導波路14aの中心をピークとした1つ山形状の電界分布を有する基底モード光となる。すなわち、出射導波路14aが単独で延在する位置Γ4では、1つ山形状の電界分布を有する基底モード光が伝搬する。基底モード光は、出射導波路14aを伝搬して出射される。このように、高次モード光の中心が出射導波路14aに入射された場合では、出射側副導波路72に加え、出射導波路14bも副導波路として機能する。すなわち、高次モード光の中心が入射された出射導波路の片側又は両側に出射導波路が位置する場合、片側又は両側に位置する出射導波路が出射側副導波路として機能して、高次モード光から基底モード光への変換がなされる。
図5(b)は、高次モード光の中心が複数の出射導波路14aから14dのうちの出射導波路14dの中心と一致するように、高次モード光が光偏向部60によって偏向された場合の図である。図5(b)のように、高次モード光が出射側導波路結合部70に入射されると、出射側導波路結合部70の中で光の電界分布が変化する。高次モード光は、出射側導波路結合部70を伝搬すると、出射導波路14dの中心をピークとした1つ山形状の電界分布を有する基底モード光となる。すなわち、出射導波路14dが単独で延在する位置Γ4では、1つ山形状の電界分布を有する基底モード光が伝搬する。基底モード光は、出射導波路14dを伝搬して出射される。
図8(a)は、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3での光の電界分布のシミュレーション結果を示す図、図8(b)は、出射導波路14が単独で延在する位置Γ4での光の電界分布のシミュレーション結果を示す図である。図8(a)及び図8(b)の横軸は出射導波路14のY方向の中心を原点とした位置であり、縦軸は規格化された電界強度である。なお、シミュレーションでは、入射導波路12に入射された基底モード光の波長を1.55μmとした。入射側導波路結合部30での入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1、出射側導波路結合部70での出射導波路14と出射側副導波路72との間隔D2、及び出射側導波路結合部70での複数の出射導波路14の間隔D3を1μmとした。入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ距離L1及び出射導波路14と出射側副導波路72とが並んだ距離L2を37μmとした。基板10の端面側での複数の出射導波路14の間隔を7μmとした。
図8(a)のように、導波路レンズ40の焦点の位置Γ3では、4つ山形状の電界分布を有する高次モード光(四次モード光)であった。この高次モード光は出射側導波路結合部70を通過することでモード結合され、図8(b)のように、出射導波路14が単独で延在する位置Γ4では、1つ山形状の電界分布を有する基底モード光となった。出射導波路14が単独で延在する位置Γ4での隣接する出射導波路14の間隔は7μmであることから、1つの出射導波路14を伝搬する基底モード光の隣接する出射導波路14への電界分布はほぼ0である。このため、光クロストークの値は−80dB以下と良好であった。
ここで、実施例1の光スイッチ100の効果を説明するにあたり、比較例の光スイッチについて説明する。図9は、比較例1に係る光スイッチ500の平面図である。図9のように、比較例1の光スイッチ500では、入射側副導波路32及び出射側副導波路72が設けられていない。すなわち、入射側導波路結合部30及び出射側導波路結合部70が設けられていない。複数の出射導波路14の中間導波路50側の先端にコリメートレンズ90が光接続されている。その他の構成は、実施例1の光スイッチ100と同じであるため説明を省略する。
図10は、比較例1に係る光スイッチ500を伝搬する光の電界分布の変化を示す平面図である。図10において、X方向の各位置における光の電界強度の分布を太線で示し、電界強度の分布の幅を破線で示している。図10のように、入射導波路12に入射された基底モード光は、高次モード光に変換されずに基底モード光のまま入射導波路12、導波路レンズ40、中間導波路50を伝搬し、コリメートレンズ90を介して出射導波路14に入射される。
比較例1の光スイッチ500では、入射導波路12から出射導波路14に基底モード光が伝搬する。このため、光の結合損失を低減させるために、中間導波路50と複数の出射導波路14との間にコリメートレンズ90が光接続されている。コリメートレンズ90は出射導波路14に比べて幅が広いことから、コリメートレンズ90を出射導波路14に接続すると、出射導波路14の間隔が広くなってしまう。例えば、出射導波路14の間隔D(図9参照)は100μm以上となってしまう。このため、光スイッチ500の幅が大きくなって、光スイッチ500が大型化してしまう。
図11は、比較例2に係る光スイッチ600の平面図である。図11のように、比較例2の光スイッチ600では、入射側副導波路32が設けられていない。すなわち、入射側導波路結合部30が設けられていない。その他の構成は、実施例1の光スイッチ100と同じであるため説明を省略する。
図12は、比較例2に係る光スイッチ600を伝搬する光の電界分布の変化を示す平面図である。図12において、X方向の各位置における光の電界強度の分布を太線で示し、電界強度の分布の幅を破線で示している。図12のように、入射側導波路結合部30が設けられていないため、入射導波路12に入射された基底モード光は、高次モード光に変換されずに基底モード光のまま入射導波路12、導波路レンズ40、中間導波路50を伝搬して出射側導波路結合部70に入射される。出射側導波路結合部70を構成する複数の出射導波路14aから14dのうちの出射導波路14bに入射された基底モード光の電界分布は、出射導波路14a及び出射導波路14cまで広がる。このため、出射導波路14間の光クロストークが悪くなってしまう。例えば、出射導波路14が単独で延在する位置Γ4における光クロストークの値を計算した所、−24dbであった。
一方、実施例1によれば、図1のように、入射導波路12と入射側副導波路32とで構成された入射側導波路結合部30と、複数の出射導波路14と出射側副導波路72とで構成された出射側導波路結合部70とが、導波路レンズ40と中間導波路50とを介して光接続されている。これにより、図4から図5(b)のように、入射導波路12に入射された基底モード光は入射側導波路結合部30によって高次モード光に変換され、導波路レンズ40及び中間導波路50を伝搬した高次モード光は出射側導波路結合部70によって基底モード光に変換される。すなわち、実施例1の光スイッチ100を、入射側導波路結合部30で入射導波路12に入射された基底モード光を高次モード光に変換させ、出射側導波路結合部70で導波路レンズ40及び中間導波路50を伝搬した高次モード光を基底モード光に変換させて使用する。このように、出射側導波路結合部70では複数の出射導波路14を高次モード光から基底モード光に変換する光結合器として用いているため、コリメートレンズを設けなくて済み、複数の出射導波路14の間隔を狭くすることができる。よって、光スイッチ100を小型化することができる。
また、複数の出射導波路14に跨るように電界強度が分布した高次モード光は、出射側導波路結合部70によって1つの出射導波路14を伝搬する基底モード光に変換される。このため、1つの出射導波路14から基底モード光を出射することができる。また、出射側導波路結合部70は高次モード光を基底モード光に変換することから、出射側導波路結合部70において出射導波路14の間隔が狭くても、複数の出射導波路14間の光クロストークの劣化が抑えられる。
また、中間導波路50と光接続する位置における出射導波路14の間隔が狭いことから、光偏向部60による光の偏向角度は小さくて済む。したがって、光偏向部60の電極62及び電極64に印加する電圧を小さくでき、消費電力を抑えることができる。
また、実施例1によれば、入射側副導波路32と出射側副導波路72とは、入射導波路12及び複数の出射導波路14が延在するX軸方向に交差するY軸方向における入射導波路12及び複数の出射導波路14の両側のうちの少なくとも同じ側に設けられている。このように、入射側副導波路32と出射側副導波路72とがY軸方向に線対称のように位置することで、入射側導波路結合部30によって基底モード光から変換された高次モード光を、出射側導波路結合部70によって基底モード光に適正に戻すことができる。
また、実施例1によれば、入射側副導波路32と出射側副導波路72とは同じ本数となっている。このように、入射側副導波路32と出射側副導波路72との本数を同じにすることで、入射側導波路結合部30によって基底モード光から変換された高次モード光を、出射側導波路結合部70によって基底モード光に適正に戻すことができる。
また、実施例1によれば、入射側副導波路32は入射導波路12を挟んで設けられ、出射側副導波路72は複数の出射導波路14を挟んで設けられている。このように、基底モード光と高次モード光との間の適正な変換の点からは、入射側副導波路32は入射導波路12を挟んで設けられ、出射側副導波路72は複数の出射導波路14を挟んで設けられている場合が好ましい。なお、入射側副導波路32及び出射側副導波路72は共に1本だけ設けられている場合でもよい。この場合、入射側副導波路32と出射側副導波路72とは、Y軸方向において、入射導波路12及び複数の出射導波路14に対して同じ側に設けられている場合が好ましい。
また、実施例1によれば、入射側導波路結合部30における入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1と、出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14及び出射側副導波路72の互いの間隔D2、D3と、は略同じである。入射側導波路結合部30における入射導波路12と入射側副導波路32とが並んで延在した長さL1と、出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14と出射側副導波路72とが並んで延在した長さL2と、は略同じである。これにより、入射側導波路結合部30と出射側導波路結合部70とで、基底モード光と高次モード光との間の変換が同等に行われるようにできる。
なお、入射側導波路結合部30における入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1と、出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14及び出射側副導波路72の互いの間隔D2、D3と、が異なる場合でもよい。この場合、入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ長さL1と複数の出射導波路14と出射側副導波路72とが並んだ長さL2とを適切に設定することで、入射側導波路結合部30と出射側導波路結合部70とで基底モード光と高次モード光との間の変換を行うことができる。例えば、入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1よりも複数の出射導波路14及び出射側副導波路72の互いの間隔D2、D3が大きい場合、それに応じて、入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ長さL1よりも複数の出射導波路14と出射側副導波路72とが並んだ長さL2を長くする。このように、入射側導波路結合部30における基底モード光と高次モード光の伝搬定数と、出射側導波路結合部70における基底モード光と高次モード光の伝搬定数と、が等しくなるように、各間隔及び各長さを設定する。なお、伝搬定数は、BPM(Beam Propagation Method)などの方法を用いて算出することができる。
また、実施例1によれば、複数の出射導波路14の基板10の端面側での間隔は、出射側導波路結合部70における複数の出射導波路14の間隔よりも広くなっている。これにより、複数の出射導波路14間の光クロストークを良好にすることができる。また、基板10の端面での複数の出射導波路14の間隔を広くすることは、レンズや光ファイバなどの外部の光学系と光接続する上でも好ましい。
また、実施例1によれば、中間導波路50と複数の出射導波路14とは、導波路レンズ40の焦点の位置で接続している。これにより、光の結合のために適した出射導波路の幅および複数の出射導波路間の距離を縮めることができる利点がある。なお、中間導波路50と複数の出射導波路14とは、導波路レンズ40の焦点の位置と異なる位置で接続していてもよい。これにより、出射導波路が焦点より手前(入射導波路側)にある場合には中間導波路の長さを短くできる(小型化の)利点がある。一方で、出射導波路が焦点より奥にある場合には、光偏向部により変えられる光の角度に対して出射導波路での光の位置の変化が(光偏向部と出射導波路との距離に比例して)大きくなる利点がある。(つまり、複数の出射導波路の間の距離が一定とすると、その間をスイッチするために光偏向部に印加する電圧が低くてすむという利点がある)。
なお、実施例1において、入射導波路12と入射側副導波路32とが並んで延在する長さL1は、入射側導波路結合部30の結合長Lcの半分であることが好ましい。すなわち、L1=Lc/2であることが好ましい。これにより、(図4のように)レンズへ入射する際の光が(外側の副導波路まで)広がる効果が得られる。なお、結合長Lcは、Lc=π/(β0−β2)で決まる長さである。ここで、πは円周率、β0は基底モード光の伝搬定数、β2は二次モード光の伝搬定数である。伝搬定数は、導波路を構成する下部クラッド層20、コア層22、及び上部クラッド層24の屈折率、厚さ、幅のパラメータを用いてBPMによって算出される。
図13は、実施例2に係る光スイッチに備わる入射側導波路結合部の平面図である。図13のように、実施例2の光スイッチでは、入射側導波路結合部30は、入射導波路12と、入射導波路12に対して傾いて並んだ入射側副導波路32と、で構成されている。入射側副導波路32は、導波路レンズ40に向かって徐々に幅が広くなっている。入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1は、導波路レンズ40に向かって徐々に小さくなっている。その他の構成は、実施例1の光スイッチ100と同じであるため説明を省略する。
実施例1のように、入射導波路12と入射側副導波路32とは平行に延在して設けられていてもよいし、実施例2のように、入射導波路12と入射側副導波路32とは交差する方向に延在して設けられていてもよい。入射導波路12と入射側副導波路32とが並んだ距離L1及び入射導波路12と入射側副導波路32との間隔D1は、BPM計算によって、例えば二次モード光が導波路レンズ40に入射するように設定される。
10 基板
12 入射導波路
14〜14d 出射導波路
20 下部クラッド層
22 コア層
24 上部クラッド層
26 保護膜
30 入射側導波路結合部
32 入射側副導波路
40 導波路レンズ
42 入力面
44 矩形領域
46 出力面
50 中間導波路
60 光偏向部
62 電極
64 電極
66 バイアス電極
70 出射側導波路結合部
72 出射側副導波路
90 コリメートレンズ
100 光スイッチ
500 光スイッチ
600 光スイッチ
12 入射導波路
14〜14d 出射導波路
20 下部クラッド層
22 コア層
24 上部クラッド層
26 保護膜
30 入射側導波路結合部
32 入射側副導波路
40 導波路レンズ
42 入力面
44 矩形領域
46 出力面
50 中間導波路
60 光偏向部
62 電極
64 電極
66 バイアス電極
70 出射側導波路結合部
72 出射側副導波路
90 コリメートレンズ
100 光スイッチ
500 光スイッチ
600 光スイッチ
Claims (9)
- 基板上に設けられた入射導波路と、
前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、
前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、
前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、
前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、
前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、
前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える、光スイッチ。 - 前記入射側副導波路と前記出射側副導波路とは、前記入射導波路及び前記複数の出射導波路が延在する方向に交差する方向における前記入射導波路及び前記複数の出射導波路の両側のうちの少なくとも同じ側に設けられている、請求項1に記載の光スイッチ。
- 前記入射側副導波路の本数と前記出射側副導波路の本数とは同じである、請求項1または2に記載の光スイッチ。
- 複数の前記入射側副導波路と複数の前記出射側副導波路とが設けられ、
前記複数の入射側副導波路は前記入射導波路を挟んで設けられ、
前記複数の出射側副導波路は前記複数の出射導波路をまとめて挟んで設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の光スイッチ。 - 前記入射側導波路結合部での前記入射導波路と前記入射側副導波路との間隔と、前記出射側導波路結合部での前記複数の出射導波路及び前記出射側副導波路の互いの間隔と、は略同じであり、
前記入射側導波路結合部における前記入射導波路と前記入射側副導波路とが並んで延在する長さと、前記出射側導波路結合部における前記複数の出射導波路と前記出射側副導波路とが並んで延在する長さと、は略同じである、請求項1から4のいずれか一項に記載の光スイッチ。 - 前記複数の出射導波路の前記基板の端面側での間隔は、前記出射側導波路結合部における前記複数の出射導波路の間隔よりも広い、請求項1から5のいずれか一項に記載の光スイッチ。
- 前記中間導波路と前記複数の出射導波路とは、前記導波路レンズの焦点の位置で接続する、請求項1から6のいずれか一項に記載の光スイッチ。
- 前記入射側導波路結合部は、前記入射導波路に入射された基底モード光を高次モード光に変換し、
前記出射側導波路結合部は、前記導波路レンズ及び前記中間導波路を伝搬した前記高次モード光を前記基底モード光に変換する、請求項1から7のいずれか一項に記載の光スイッチ。 - 基板上に設けられた入射導波路と、
前記基板上に設けられた複数の出射導波路と、
前記入射導波路と、前記基板上で前記入射導波路から離れて前記入射導波路に並んで延在した入射側副導波路と、で構成された入射側導波路結合部と、
前記入射導波路と前記入射側副導波路とに光接続して前記基板上に設けられた導波路レンズと、
前記導波路レンズと前記複数の出射導波路との間で前記基板上に設けられ、前記導波路レンズと前記複数の出射導波路とに光接続された中間導波路と、
前記中間導波路に設けられ、前記導波路レンズから出射されて前記中間導波路を伝搬する光の経路を前記複数の出射導波路のいずれかに偏向する光偏向部と、
前記複数の出射導波路と、前記基板上で前記複数の出射導波路から離れて前記複数の出射導波路に並んで延在した出射側副導波路と、で構成された出射側導波路結合部と、を備える光スイッチの使用方法であって、
前記入射側導波路結合部で前記入射導波路に入射された基底モード光を高次モード光に変換させ、前記出射側導波路結合部で前記導波路レンズ及び前記中間導波路を伝搬した前記高次モード光を前記基底モード光に変換させる、光スイッチの使用方法。
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