JP2018072472A - 液晶レンズ - Google Patents

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Takashi Akimoto
隆 秋元
田中 宏和
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【課題】液晶レンズに適したレンズ有効径を設定するとともに、必要なレンズパワーを得る。【解決手段】液晶レンズ1は、第1の電極2と、第1の電極2に対向する第2の電極4と、第1の電極2と第2の電極4との間に配される液晶層6と、第1の電極2と液晶層6との間に配される円形の高抵抗膜9とを備える。第1の電極2は、円形の開口13を有する第1電極部11と、この開口13の内側に配される第2電極部12とを備える。開口13の内径(mm)を理論レンズ有効径TEDとし、第1の電極2と第2の電極4とに電圧を印加したときに測定されるレンズ有効径(mm)を実レンズ有効径AEDとするとき、1.0≦AED/TED≦1.1となる。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶レンズの改良技術に関する。
液晶レンズは、液晶分子が一方向に配向している液晶層に電圧を印加し、この液晶分子の配向制御を行うことで屈折率を変化させるデバイスであり、モータ等の機械的な駆動部を持たずに焦点距離を可変できるという特徴を有する。
従来の液晶レンズは、特許文献1に開示されるように、第1の電極を有する第1の基板と、第1の電極に対向する第2の電極を有する第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に配される液晶層と、第1の電極と液晶層との間に配される高抵抗膜(層)とを主に備える。第1の電極は、円形の開口を有する第1の電極部と、この開口内に配される第2の電極部とを有する。高抵抗膜は、第1の電極部及び第2の電極部に重なるように、これらに積層されている(同文献の段落0006、0027及び図1等参照)。
この液晶レンズは、第1の電極に係る第1の電極部と第2の電極との間に第1の電圧(電圧V1)を印加するとともに、第1の電極に係る第2の電極部と第2の電極との間に第1の電圧とは独立した第2の電圧(電圧V2)を印加する(同文献の段落0021参照)。液晶レンズは、第1の電圧と第2の電圧を制御するとともに、高抵抗膜によって好適な電界を生じさせる。これにより、液晶レンズは、液晶層内の液晶分子を規則的に励起させ、凸レンズ又は凹レンズとして機能する。
特開2013−195675号公報
ところで、本発明者等は、上記構成の液晶レンズについて鋭意研究を重ねた結果、以下の事象を見出すに至った。従来の液晶レンズでは、第1の電極部における円形の開口の内径がレンズ有効径として想定される。しかしながら、試作した液晶レンズに所定の電圧を印加してレンズ有効径を測定したところ、その測定値が開口の内径よりも小さくなることが判明した。このように、設計上は開口の内径をレンズ有効径(理論レンズ有効径)としているが、実際のレンズ有効径(実レンズ有効径)が理論レンズ有効径と異なると、製品としての液晶レンズのレンズ有効径を如何にして保証するかが問題となる。また、レンズ有効径の測定値が開口の内径よりも大きい場合でも、必要なレンズパワーが得られないことがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、液晶レンズに適したレンズ有効径を設定するとともに、必要なレンズパワーを得ることを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、第1の電極と、前記第1の電極に対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配される液晶層と、前記第1の電極と前記液晶層との間に配される円形の高抵抗膜と、を備える液晶レンズにおいて、前記第1の電極は、円形の開口を有する第1電極部と、前記開口の内側に配される第2電極部とを備え、前記開口の内径(mm)を理論レンズ有効径TEDとし、前記第1の電極と前記第2の電極とに電圧を印加したときに測定されるレンズ有効径(mm)を実レンズ有効径AEDとするとき、1.0≦AED/TED≦1.1となることを特徴とする。
上記のように、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)を1.0以上、1.1以下とすることにより、液晶レンズに適したレンズ有効径を設定することができ、しかも、必要なレンズパワーを得ることが可能になる。液晶レンズの性能を発揮させつつ、必要なレンズパワーを得るにあたり、その収差と、実レンズ有効径AEDを考慮する必要がある。この収差は、一般に、0.07λrms以下(λは液晶レンズを通過する光の波長)とされることが望ましい。本発明者等は、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)を1.0以上、1.1以下とすれば、収差を0.07λrms以下にでき、必要なレンズパワーが得られることを見出し、本発明を着想するに至った。
また、上記構成の液晶レンズにおいて、前記高抵抗膜の直径(mm)は、前記理論レンズ有効径TEDよりも大きく設定されており、前記高抵抗膜の前記直径をRDとするとき、1.0≦RD−TED≦1.1となることが望ましい。高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が1.0mm未満であると、液晶レンズに必要な実レンズ有効径を確保することが困難となり、好ましくない。一方、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が1.1mmを超えると、液晶レンズに必要なレンズパワーを確保できなくなるため、好ましくない。
本発明によれば、液晶レンズに適したレンズ有効径を設定するとともに、必要なレンズパワーを得ることが可能になる。
第1実施形態に係る液晶レンズの断面図である。 第1の電極を示す平面図である。 液晶レンズの位相差曲線を示す図である。 第2実施形態に係る液晶レンズの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1乃至図3は、本発明に係る液晶レンズの第1実施形態を示す。
図1に示すように、液晶レンズ1は、第1の電極2を有する第1の基板3と、この第1の基板3に対向するとともに第2の電極4を有する第2の基板5と、第1の基板3と第2の基板5との間に配される液晶層6と、同じく第1の基板3と第2の基板5との間に配されるスペーサ7とを主に備える。
第1の基板3は、透明なガラス板により構成されるが、これに限定されるものではない。第1の基板3は、第1の電極2の他、この第1の電極2を覆う絶縁膜8と、この絶縁膜8に積層される高抵抗膜9と、この高抵抗膜9に積層される配向膜10とを備える。
図1及び図2に示すように、第1の電極2は、例えばITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電性酸化物により構成されるが、これに限定されるものではない。また、第1の電極2は、第1電極部11と、第2電極部12とを備える。
図2に示すように、第1電極部11は、矩形状に形成されるとともに、その中央部に、円形の開口13を有する。開口13の内径は、0.7mm以上0.9mm以下とされるが、これに限定されない。図1に示すように、第1電極部11は、矩形電圧を印加する電源(以下「第1電源」という)14に接続されている。第1電源14は、第1電極部11における外縁部の一部に接続される。この第1電源14により、第1電極部11には所定の矩形波形を有する電圧が印加される。本実施形態では、第1電極部11の開口13の内径(直径)が液晶レンズ1における理論レンズ有効径TEDとされる。
第2電極部12は、第1電極部11の開口13内に設けられている。図2に示すように、第2電極部は、円形の主電極部12aと、矩形の端子部12bとを有する。主電極部12aの直径は、第1電極部11における開口13の内径よりも小さい。主電極部12aは、第1電極部11の開口13と同心状に配置される。したがって、第1電極部11の開口13と主電極部12aとの間には隙間が形成される。この隙間は、例えば0.02mmとされるが、これに限定されない。端子部12bは、その一端部が主電極部12aの縁部に一体に形成されてなる。端子部12bは、主電極部12aの半径方向に沿って、当該主電極部12aから突出するように形成される。
図1に示すように、第2電極部12は、第1電源14とは独立した矩形電圧を印加する電源(以下「第2電源」という)15に接続されている。この第2電源15は、第2電極部12の端子部12bに接続される。この第2電源15により、第2電極部12には所定の矩形波形を有する電圧が印加される。
絶縁膜8は、可視光で透明な膜であり、SiOやAl等の酸化物により構成され、又は、AlN、SiN等の窒化物、MgF、CF等のフッ化物、ZnS等の硫化物等の非酸化物により構成され得る。絶縁膜8は、第1電極部11及び第2電極部12を被覆することで、第1の電極2と高抵抗膜9とを絶縁する。絶縁膜8の厚みは、100nm〜1000nmが好ましく、200nm〜600nmがより好ましく、300nm〜400nmが最も好ましい。
高抵抗膜9は、第1電極部11の開口13の中心部にまで軸対称の電界が好適に発生し得るようにするためのものである。高抵抗膜9は、酸化スズ、酸化亜鉛、アルミニウム亜鉛酸化物、インジウムスズ酸化物、アンチモンスズ酸化物、ガリウム亜鉛酸化物、シリコン亜鉛酸化物、スズ亜鉛酸化物、ホウ素亜鉛酸化物、及びゲルマニウム亜鉛酸化物のうちの少なくとも一種を含むことが好ましい。これに限らず、絶縁膜8が非酸化物で構成される場合には、高抵抗膜9の抵抗値を安定化させるために、高抵抗膜9を例えばIGZO(インジウムガリウム亜鉛酸化物)により構成してもよい。
また、高抵抗膜9の厚みは、20nm〜1000nmが好ましく、50nm〜500nmがより好ましく、70nm〜200nmが最も好ましい。高抵抗膜9のシート抵抗は、100kΩ/sq〜100GΩ/sqが好ましく、500kΩ/sq〜10GΩ/sqがより好ましく、1MΩ/sq〜1GΩ/sqが最も好ましい。
図2に示すように、高抵抗膜9は円形に構成されている。高抵抗膜9は、第1電極部11における円形の開口13及び第2電極部12の主電極部12aと同心状に配される。高抵抗膜9の直径は、液晶レンズ1の理論レンズ有効径TED(第1電極部11における開口13の直径)よりも大きく設定されている。具体的には、高抵抗膜9の直径は、1.8mm以上2.0mm以下とされるが、これに限定されない。
配向膜10は、例えばラビング処理で微小な溝部が形成されたポリイミド膜により構成され得るが、これに限定されるものではない。液晶層6に含まれる液晶分子は、配向膜10の作用により、プレチルト角で配向され得る。
第2の基板5は、透明なガラス板により構成されるが、これに限定されるものではない。第2の基板5は、その一方の表面に固定される第2の電極4を、第1の基板3における第1の電極2に対向させるように設けられる。
第2の基板5に形成される第2の電極4は、本実施形態ではグラウンド電極として構成されるが、これに限定されず、第2の電極4に矩形電圧を印加可能な電源(第3電源)を接続してもよい。第2の電極4は、第1の電極2、すなわち、第1電極部11及び第2電極部12と対向することが可能な面積を有する円形又は矩形状に構成される。また、第2の電極4は、第1の電極2と同様に、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電性酸化物により構成されるが、これに限定されるものではない。
第2の基板5は、上記の第2の電極4の他、液晶層6に面するように設けられる配向膜16を有する。配向膜16は、第2の電極4を覆うように、当該第2の電極4に積層されている。配向膜16は、例えばラビング処理されたポリイミド膜などにより構成され得るが、これに限定されない。
液晶層6は、第1の基板3、第2の基板5及びスペーサ7によって構成される空間にホモジニアス液晶を収容することにより構成される。液晶層6の厚みは、液晶レンズ1に必要とされるレンズパワーに応じて適宜設定され得る。
スペーサ7は、金属(例えばアルミニウム)、ガラスその他の材料により環状に構成される。スペーサ7は、陽極接合により第1の基板3と第2の基板5とに接合されるが、接合方法は陽極接合に限定されない。スペーサ7の厚みは、液晶層6の厚みや液晶層6に要求される応答速度等に応じて適宜設定できる。スペーサ7の厚みは、例えば10μm〜80μm程度とすることができる。
以下、上記構成の液晶レンズ1の動作について図3を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、液晶レンズ1を凹レンズとして機能させた場合を例示するが、これに限定されず、凸レンズとして機能させても良い。液晶レンズ1は、第1の電極2と第2の電極4とに所定の電圧を印加する。すなわち、第1電源14及び第2電源15により、第1電極2における第1電極部11と第2電極部12とに異なる電圧を印加する。これにより、液晶レンズ1は、高抵抗膜9を介して好適な電界を発生させる。液晶レンズ1は、この電界により、液晶層6の液晶分子を所定のチルト角にて規則的に励起させる。
液晶レンズ1は、液晶分子の屈折率が常光と異常光で異なることを利用し、そのチルト角を印加電界によりコントロールすることで、屈折率分布を生じさせるが、常光と異常光に対する屈折率が異なるということに着目した場合、これは例えば方解石のような複屈折性を有することを意味する。この複屈折性は液晶分子のチルト角の程度により異なるので、各所の複屈折性を計測すれは、各所の液晶分子のチルト角に応じた位相差が得られることとなる。複屈折性の測定には、市販の位相差測定装置が好適に使用される。
位相差測定装置によって液晶レンズ1における位相差を測定することで、図3に示す位相差曲線を得る。位相差曲線は、縦軸に位相差を示し、横軸にレンズ中心(第1電極部11における開口13の中心、又は第2電極部12における主電極部12aの中心)からの半径方向における距離(mm)を示す。位相差曲線は、略二次曲線により示される。図3(a)は位相差曲線の一例を示す。この例では、実際に位相差を測定して得られる位相差曲線を実線QC1で示し、設計上の位相差曲線を二点鎖線QC2で示す。測定によって得られる位相差曲線では、略二次曲線を示す部分QC1から逸脱する部分(直線部分)Aが発生する。この部分Aは、レンズとして機能しない部分である。したがって、図3(a)において実線で示す部分のうち、略二次曲線を示す部分QC1がレンズとして機能する。この略二次曲線を示す部分QC1に基づいて、実レンズ有効径AEDが求められる。また、この略二次曲線を示す部分QC1から液晶レンズ1のレンズパワーが求められる。
図3(a)において二点鎖線で示す二次曲線QC2は、理論レンズ有効径TEDに対応する位相差曲線である。略二次曲線QC1と二次曲線QC2とを比較すると、略二次曲線QC1の方が、二次曲線QC2よりも液晶レンズ1として正常に機能するレンズ中心からの半径方向の距離が短くなる。したがって、実レンズ有効径AEDは、理論レンズ有効径TEDよりも小さくなる。
本発明者等は、液晶レンズ1に係る位相差曲線から実レンズ有効径AEDを求めるとともに、実レンズ有効径AEDが液晶レンズ1に対して適切なものであるか否かについての検証を行った。すなわち、液晶レンズ1が所期の機能を発揮するように、その収差が0.07λrms以下となる実レンズ有効径AEDの大きさを検証した。その結果、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比AED/TEDが1.0以上となったときに、収差が0.07λrms以下となることが明らかとなった。この場合、最も好ましいのは、実レンズ有効径AEDが理論レンズ有効径TEDと等しくなることである(AED/TED=1)。
また、本発明者等は、測定によって得られる位相差曲線を確認することにより、実レンズ有効径AEDとレンズパワーとの関係、及び高抵抗膜9の大きさ(直径)とレンズパワーとの関係について、以下の事項を見出すに至った。すなわち、実レンズ有効径AEDや高抵抗膜9の直径RDが、理論レンズ有効径TEDに対して大きすぎる場合、図3(b)に示すように、実線で示す二次曲線の部分QC1の二次係数が、二点鎖線で示す二次曲線QC2で示す所期の位相差曲線の二次係数よりも小さくなってしまい、所期のレンズパワーを発揮することができないことが判明した。このことに鑑み、本発明者等は、さらに研究を重ねた結果、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比AED/TEDが1.1以下となったときに、液晶レンズ1が所期のレンズパワーを発揮し得ることを見出した。また、高抵抗膜9の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が、1.0mm以上1.1mm以下(1.0≦RD−TED≦1.1)となったときに、液晶レンズ1が所期のレンズパワーをより発揮し得ることを見出した。
図4は、液晶レンズの第2実施形態を示す。上記の第1実施形態では、一層の液晶層6を含む液晶レンズ1を例示したが、本実施形態では、液晶レンズ1は複数(二層)の液晶層6a,6bを含む。具体的には、液晶レンズ1は、第1の基板3と第2の基板5との間に、中間基板17を配するとともに、第1の基板3と中間基板17との間に第1の液晶層6aが配され、第2の基板5と中間基板17との間に第2の液晶層6bが配されてなる。中間基板17の両面には、配向膜18が形成されている。各液晶層6a,6bは、第1の基板3、第2の基板5、中間基板17及びスペーサ7a,7bにより区画された空間内に形成されている。その他の構成は第1実施形態と同じであり、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素には共通の符号を付している。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以下、本発明に係る実施例について示すが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明者等は、本発明の効果を確認するための試験を行った。この試験では、一層の液晶層を有し、高抵抗膜の直径を異ならせて構成した複数の液晶レンズ(実施例1,2及び比較例1〜5)を用意した。各例ともに所定の矩形電圧を印加した状態で、位相差の測定を行い、得られた位相差曲線に基づいて、実レンズ有効径AED、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)、理論レンズ有効径TEDにおける収差及び実レンズ有効径AEDにおけるレンズパワーを算出した。実施例1,2及び比較例1〜5の条件及び試験結果を表1に示す。
Figure 2018072472
実施例1では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が1.00であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が1.0mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この実施例1では、収差が0.05λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−21.5m−1であった。したがって、実施例1に係る液晶レンズは、所期の機能を発揮でき、適切な実レンズ有効径AED(0.8mm)を有するものである。
実施例2では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が1.06であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が1.1mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この実施例2では、収差が0.05λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−20.0m−1であった。したがって、実施例2に係る液晶レンズは、所期の機能を発揮でき、適切な実レンズ有効径AED(0.85mm)を有するものである。
比較例1では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が0.75であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が0.6mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この比較例1では、収差が0.45λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−26.7m−1であった。したがって、比較例1に係る液晶レンズは、実レンズ有効径AED及び収差が所期の機能を発揮できず、好ましくないことが判る。
比較例2では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が0.81であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が0.7mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この比較例2では、収差が0.25λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−25.3m−1であった。したがって、比較例2に係る液晶レンズは、実レンズ有効径AED及び収差が所期の機能を発揮できず、好ましくないことが判る。
比較例3では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が0.88であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が0.8mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この比較例3では、収差が0.15λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−24.2m−1であった。したがって、比較例3に係る液晶レンズは、実レンズ有効径AED及び収差が所期の機能を発揮できず、好ましくないことが判る。
比較例4では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が0.94であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が0.9mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この比較例4では、収差が0.08λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−22.7m−1であった。したがって、比較例4に係る液晶レンズは、実レンズ有効径AED及び収差が所期の機能を発揮できず、好ましくないことが判る。
比較例5では、理論レンズ有効径TEDに対する実レンズ有効径AEDの比(AED/TED)が1.13であり、高抵抗膜の直径RDと理論レンズ有効径TEDとの差(RD−TED)が1.2mmである。また、第1電源の印加矩形電圧は1Vrms(20kHz)であり、第2電源の印加矩形電圧は13Vrms(20kHz)である。この比較例5では、収差が0.05λとなり、レンズパワー(ジオプトリ)が−18.4m−1であった。したがって、比較例5に係る液晶レンズは、レンズパワー(ジオプトリ)が低く、好ましくないことが判る。
1 液晶レンズ
2 第1の電極
3 第1の基板
4 第2の電極
5 第2の基板
6 液晶層
6a 第1の液晶層
6b 第2の液晶層
7 スペーサ
7a スペーサ
7b スペーサ
8 絶縁膜
9 高抵抗膜
10 配向膜
11 第1電極部
12 第2電極部
12a 主電極部
12b 端子部
13 開口
14 第1電源
15 第2電源
16 配向膜
17 中間基板
18 配向膜
AED 実レンズ有効径
TED 理論レンズ有効径
RD 高抵抗膜の直径
QC1 実際に位相差を測定して得られる位相差曲線
QC2 設計上の位相差曲線
A 逸脱部分

Claims (2)

  1. 第1の電極と、前記第1の電極に対向する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配される液晶層と、前記第1の電極と前記液晶層との間に配される円形の高抵抗膜と、を備える液晶レンズにおいて、
    前記第1の電極は、円形の開口を有する第1電極部と、前記開口の内側に配される第2電極部とを備え、
    前記開口の内径(mm)を理論レンズ有効径TEDとし、前記第1の電極と前記第2の電極とに電圧を印加したときに測定されるレンズ有効径(mm)を実レンズ有効径AEDとするとき、
    1.0≦AED/TED≦1.1となることを特徴とする液晶レンズ。
  2. 前記高抵抗膜の直径(mm)は、前記理論レンズ有効径TEDよりも大きく設定されており、
    前記高抵抗膜の前記直径をRDとするとき、1.0≦RD−TED≦1.1となる請求項1に記載の液晶レンズ。
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