JP2018071461A - 回転機械及び回転機械の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1では、バランスウエイトが収容される溝の底部において、リブが設置され、リブがバランスウエイトに形成された凹部と係合する。
特許文献2では、バランスウエイトが二つの異なる幅を有し、バランスウエイトの一方の幅は、溝の開口以下の長さであることから、バランスウエイトは溝の任意の場所に挿入可能である。バランスウエイトは、溝に挿入された後、溝内で90°回転されて溝に保持される。
特許文献4では、バランスウエイトが同一形状の2分割された形状からなり、溝内で互いに組み合わされて固定される。これにより、挿入口を設けないで、溝の任意の場所にバランスウエイトを取り付けることができる。
すなわち、本発明に係る回転機械は、動翼が設置され、回転軸周りに回転する動翼取付環状部と、前記動翼取付環状部における前記回転軸方向に対して垂直方向の面内で周方向に沿って形成された溝と、前記溝に設置される少なくとも一つのバランスウエイトとを備え、前記バランスウエイトは、前記溝の内周側に位置する第1側壁と対向し、前記第1側壁と部分的に接触する第1対向部と、前記溝の外周側に位置する第2側壁と対向し、前記第2側壁と部分的に接触する第2対向部と、前記溝の内側底面と対向し、前記第1対向部及び前記第2対向部と傾斜角度を持って形成される底面とを有し、前記バランスウエイトは、前記溝に固定したとき、前記内側底面に対して垂直方向に異なる前記第1対向部と前記第2対向部との間の距離が、対応する前記垂直方向の位置で、前記溝の前記第1側壁と前記第2側壁との間の距離と同一である。
以下、本発明の第1実施形態に係る軸流ファン1について、図1を用いて説明する。図1では、動翼7の回転軸方向又は流路14の流れる方向が図の水平方向である場合を示しているが、必ずしも流路方向が水平方向である必要はなく、水平方向より傾斜していてもよい。
軸流ファン1は、主軸2と、主軸2に設置固定された翼車3と、電動機4と、内筒5と、外筒6などを備える。翼車3には、複数枚の動翼7が翼車3の周方向に設置されている。主軸2と翼車3は、電動機4によって生じる動力が伝達されて、回転軸周りに回転する。内筒5と外筒6の間には、空気や気体などの流体が流通可能な流路14が形成される。翼車3に設けられた動翼7は、内筒5と外筒6との間に形成された流路14の延長上に位置し、翼車3が回転することによって、流体が内筒5と外筒6との間に形成された流路14内を流通する。
ここで翼車3は、動翼7を取り付けて支持する動翼取付環状部であり、翼車とは本実施形態で用いる呼び名称であり、この形状やサイズは流体の通過流量や流通圧力などにより決定される。
なお、図6では、図5のD−D線で切断した縦断面図を示しているため、挿入口11の断面には遠方に溝9の第1側壁9c及び第2側壁9dの傾斜部分が見えており、判り易くするために細斜線で示している。
まず、製作された翼車3に対してバランス試験を実施する。バランス試験は、例えば、バランスウエイト10を取り付けない状態で、バランシングマシンに翼車3を設置して動翼7の回転軸方向を中心に回転させることによって、翼車3の偏芯や回転速度の脈動などの変化を測定する。そして、測定結果に基づいて、翼車3に取り付けるバランスウエイト10の質量や取付位置を決定する。
その際、最初に、溝9に形成された挿入口11にバランスウエイト10を挿入する。次に、バランスウエイト10を挿入口11から溝9に沿って、予め決定された取付位置までバランスウエイト10をスライドしながら溝9内を周方向へ移動させる。
なお、バランスウエイト10の貫通孔12に前もって止めねじ13の先端部分の一部を螺合しておいてもよい。これにより、溝9の開口9aより突出している止めねじ13の他端部分を手で支持して、溝9でバランスウエイト10を周方向に容易に移動させることができる。また、その後、予め決定された取付位置で止めねじ13を更に螺合させて、バランスウエイト10を溝9に接触させる作業を容易にすることが可能となる。
次に、本実施形態に係るバランスウエイトの変形例について説明する。なお、上述した実施形態と重複する構成要素及び作用効果については詳細な説明を省略する。
上述した実施形態では、バランスウエイト10が円錐台形状である場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、他の形状でもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係るバランスウエイト20について説明する。なお、上述した第1実施形態と重複する構成要素及び作用効果については詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態において、バランスウエイト10,15は、溝9に設置された状態と、設置中に溝9の内部をスライドさせるときの両方で、溝9の第1側壁9cに対向する側面部分と第2側壁9dに対向する側面部分が、同じである場合について説明したが、本発明はこの例に限定されない。
まず、第1実施形態と同様に、製作された翼車3に対してバランス試験を実施する。そして、翼車3の偏芯や回転速度の脈動などの変化を測定した結果に基づいて、翼車3に取り付けるバランスウエイト20の質量や取付位置を決定する。
その際、最初に、予め決定された取付位置又はその近傍において、設置状態に対してバランスウエイト20の上面20e又は底面20fに対して垂直な軸方向を中心軸として、軸方向の中心軸に対しバランスウエイト20を任意の角度で回動させた状態で、溝9にバランスウエイト20を挿入する。このとき、バランスウエイト20は、側面20cが溝9の第1側壁9cに対向し、側面20dが溝9の第2側壁9dに対向する向きで、溝9に挿入される(図11の二点鎖線部分参照)。
また、上述した第1及び第2実施形態では、溝9は1本が全周に渡り連続に形成される場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、溝9は途中で一部が途切れていてもよい。また溝9は1本ではなく複数本が設置されていてもよい。
2 :主軸
3 :翼車
4 :電動機
5 :内筒
6 :外筒
7 :動翼
8 :側板
8A :貫通孔
9 :溝
9a :開口
9b :内側底面
9c :第1側壁
9d :第2側壁
10 :バランスウエイト
10a :上面
10b :底面
10c :側面
11 :挿入口
11a :開口
11b :底面
12 :貫通孔
13 :止めねじ
14 :流路
15 :バランスウエイト
15a :上面
15b :底面
15c :側面
15d :側面
15e :屈曲部
20 :バランスウエイト
20a :屈曲部
20b :屈曲部
20c :側面
20d :側面
20e :上面
20f :底面
50 :バランスウエイト
50a :側面
50b :側面
51 :溝
51a :側壁
51b :側壁
52 :貫通孔
53 :止めねじ
Claims (8)
- 動翼が設置され、回転軸周りに回転する動翼取付環状部と、
前記動翼取付環状部における前記回転軸方向に対して垂直方向の面内で周方向に沿って形成された溝と、
前記溝に設置される少なくとも一つのバランスウエイトと、
を備え、
前記バランスウエイトは、前記溝の内周側に位置する第1側壁と対向し、前記第1側壁と部分的に接触する第1対向部と、
前記溝の外周側に位置する第2側壁と対向し、前記第2側壁と部分的に接触する第2対向部と、
前記溝の内側底面と対向し、前記第1対向部及び前記第2対向部と傾斜角度を持って形成される底面と、
を有し、
前記バランスウエイトは、前記溝に固定したとき、前記内側底面に対して垂直方向に異なる前記第1対向部と前記第2対向部との間の距離が、対応する前記垂直方向の位置で、前記溝の前記第1側壁と前記第2側壁との間の距離と同一である回転機械。 - 前記バランスウエイトは、円錐台形状であり、
前記バランスウエイトを前記溝に固定したとき、前記内側底面に対して垂直方向に異なる前記第1対向部及び前記第2対向部との間の距離は、前記バランスウエイトの直径であり、
前記直径が、対応する前記垂直方向の位置で、前記溝の前記第1側壁と前記第2側壁との間の距離と同一である請求項1に記載の回転機械。 - 前記バランスウエイトは、前記第1対向部が、平面である、又は、前記回転軸に向かって突出した円弧形状若しくは屈曲部を有する請求項1に記載の回転機械。
- 前記バランスウエイトは、前記第2側壁に対向する部分が、前記回転軸の径方向の外側に突出した屈曲部を有する請求項1に記載の回転機械。
- 前記バランスウエイトは、前記第2側壁に対向する部分が、前記回転軸の径方向の外側に突出した円弧形状を有し、かつ、前記第2側壁の曲率半径よりも小さい曲率半径を有する請求項1に記載の回転機械。
- 前記バランスウエイトは、四角錐台形状であり、
前記バランスウエイトを前記溝に固定したとき、前記第1対向部及び前記第2対向部との間の距離は、前記バランスウエイトの少なくとも一つの対角線の長さであり、
前記対角線の長さが、前記第1側壁と前記第2側壁との間の距離と同一又は所定分長い距離であり、
前記バランスウエイトは、互いに対向する側面の間の距離が、前記第1側壁と前記第2側壁との間の距離よりも短い距離である請求項1に記載の回転機械。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の回転機械を製造する回転機械の製造方法であって、
前記溝には、前記溝の開口側よりも幅の広い挿入口を形成する工程と、
前記バランスウエイトを前記挿入口に挿入する工程と、
前記溝内で前記バランスウエイトを前記回転軸の周方向に沿って移動する工程と、
前記溝内で予め決められた取付位置に前記バランスウエイトを設置する工程と、
を備える回転機械の製造方法。 - 請求項6に記載の回転機械を製造する回転機械の製造方法であって、
前記溝内で予め決められた取付位置又は前記取付位置の近傍で、前記バランスウエイトを前記溝に挿入する工程と、
前記溝内で前記バランスウエイトを回転させて、前記取付位置に前記バランスウエイトを設置する工程と、
を備える回転機械の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016213367A JP2018071461A (ja) | 2016-10-31 | 2016-10-31 | 回転機械及び回転機械の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016213367A JP2018071461A (ja) | 2016-10-31 | 2016-10-31 | 回転機械及び回転機械の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018071461A true JP2018071461A (ja) | 2018-05-10 |
Family
ID=62114708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016213367A Pending JP2018071461A (ja) | 2016-10-31 | 2016-10-31 | 回転機械及び回転機械の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018071461A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4864601U (ja) * | 1971-08-19 | 1973-08-16 | ||
JPS5174104A (en) * | 1974-12-23 | 1976-06-26 | Hitachi Ltd | Baransueitono chakudatsukiko |
JPH05177495A (ja) * | 1991-12-28 | 1993-07-20 | Daishowa Seiki Co Ltd | ツールホルダ |
-
2016
- 2016-10-31 JP JP2016213367A patent/JP2018071461A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4864601U (ja) * | 1971-08-19 | 1973-08-16 | ||
JPS5174104A (en) * | 1974-12-23 | 1976-06-26 | Hitachi Ltd | Baransueitono chakudatsukiko |
JPH05177495A (ja) * | 1991-12-28 | 1993-07-20 | Daishowa Seiki Co Ltd | ツールホルダ |
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