JP2018065775A - ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物、軟カプセル剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】中枢性の痒みに対して止痒作用を有するナルフラフィン塩酸塩に関し、類縁物質の生成や経時的変化を抑制することにより、保存安定性及び安全性を向上させたナルフラフィン塩酸塩含有カプセル充填用組成物、軟カプセル剤並びにその製造方法の提供。
【解決手段】(a)ナルフラフィン塩酸塩、(b)ポリエチレングリコール、(c)水、(d)酸化還元電位調整剤を含むカプセル充填液であって、(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、(b)成分が20000〜100000重量部、(c)成分が1000〜10000重量部であり;かつ、前記(a)〜(d)成分を合計したカプセル充填液量が(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、10000〜160000重量部であり;更に、前記カプセル充填液の酸化還元電位が−10mV以下であるカプセル充填用組成物、並びに、前記組成物を含有する軟カプセル剤。
【選択図】なし
【解決手段】(a)ナルフラフィン塩酸塩、(b)ポリエチレングリコール、(c)水、(d)酸化還元電位調整剤を含むカプセル充填液であって、(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、(b)成分が20000〜100000重量部、(c)成分が1000〜10000重量部であり;かつ、前記(a)〜(d)成分を合計したカプセル充填液量が(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、10000〜160000重量部であり;更に、前記カプセル充填液の酸化還元電位が−10mV以下であるカプセル充填用組成物、並びに、前記組成物を含有する軟カプセル剤。
【選択図】なし
Description
本発明はナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物、軟カプセル剤及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、ナルフラフィン塩酸塩を有効成分とし、ポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を含有するカプセル充填液の酸化還元電位を−10mV以下とすることにより、ナルフラフィン塩酸塩の分解物の生成が抑制させてナルフラフィン塩酸塩の安定性を向上させており、さらに生産効率の向上も果たすことができるカプセル充填用組成物、軟カプセル剤及びその製造方法に関する。
ナルフラフィン塩酸塩は、オピオイドκ受容体選択的作動薬として、中枢性の痒みに対して止痒作用を有し、血液透析患者及び慢性肝疾患患者における難治性そう痒症の改善に対する有効性及び安全性が確認されたとして、医療用医薬品レミッチカプセル2.5μg(製造販売元 東レ株式会社、販売元 鳥居薬品株式会社)、医療用医薬品ノピコールカプセル2.5μg(製造販売元 東レ・メディカル株式会社)として市販されている。
ナルフラフィン塩酸塩は、熱、光及び酸素に対して化学的に不安定であり、ソフトカプセル中のナルフラフィン塩酸塩を安定化させる方法として、安定化剤又は抗酸化剤を添加する方法が知られており、添加剤として、チオ硫酸ナトリウム、没食子酸n‐プロピル、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、BHA、トコフェロール、フィチン酸、メグルミン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム液を添加する方法が知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)。
また、ナルフラフィン塩酸塩同様に、モルヒナン誘導体であるモルヒネの安定化方法としては、例えば、塩基性成分として炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを配合する方法が知られている(特許文献6)。
さらに、4,5−エポキシモルヒナン誘導体のシロップ剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、硬カプセル剤、凍結乾燥製剤、ゲル剤、ローション剤、点鼻剤、点眼剤、エアゾール剤については、チオ硫酸ナトリウムである水溶性酸化防止剤、没食子酸プロピルおよびトコフェロールから選ばれる脂溶性酸化防止剤、クエン酸もしくはその塩から選ばれるシネルギスト、ならびにD−マンニトール、D−ソルビトール、キシリトールおよびブドウ糖から選ばれる糖類から選ばれる物質の少なくとも1種を含有させることにより安定化された医薬品組成物を得られることが知られている(特許文献7)。なお、4,5−エポキシモルヒナン誘導体にナルフラフィン塩酸塩は含まれている。
また、特許文献8には、ナルフラフィンを含有するそう痒症改善経皮吸収貼付剤を安定化させる技術として、酸化防止剤を添加する技術が開示されている。
これまでのナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物、軟カプセル剤は、水及びポリエチレングリコールに水溶性酸化防止剤としてチオ硫酸ナトリウムを含ませることで含量の安定化を図るものであったが、保存条件によっては経時的に類縁物質が増加するなどの現象が報告されており(レミッチカプセル2.5μgのインタビューフォーム)、含量の安定化はもとより、類縁物質の増加を抑制することのできる高い安全性と高い有効性を有するカプセル充填用組成物の開発が望まれていた。
また、カプセル充填用組成物の経時的変質などを抑制するために用いられるカプセル充填用組成物中の成分やその含量は、軟カプセル剤皮の品質にも悪影響を及ぼすことがあるため、カプセル充填用組成物および軟カプセル剤皮に影響を及ぼす成分を見出し、さらにそのバランスをとる必要があるという課題もあった。なお、一般に医薬品の含量低下等の品質劣化はその有効成分や添加成分の経時的な化学的構造変化に起因する場合が多く、初期段階においてその変化を検出するためは、各種成分から生じる微量な分解生成物等をより高感度で高精度に検出し評価することが重要となる。
そこで、本発明は、類縁物質の生成や経時的変化を抑制し、保存に対する有効成分の安定性を向上させたナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物、軟カプセル剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者等はナルフラフィン塩酸塩を安定化させる条件、添加物などについて鋭意検討を重ねた結果、ナルフラフィン塩酸塩にポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を添加したカプセル充填液の酸化還元電位を−10mV以下と調整することにより、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体の生成を抑制し得ることを見出し、ナルフラフィン塩酸塩の安定性を向上させたカプセル充填用組成物、軟カプセル剤を完成させるに至った。
また、ナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物を充填してなる軟カプセル剤の製造方法においては、カプセル充填液をロータリーダイ軟カプセル充填機又はシームレスカプセル充填機などによりカプセル化した後、一定の条件下において乾燥し、カプセル剤皮の水分含有量を所定の範囲に調整することにより、ナルフラフィン塩酸塩の安定性、溶出性に優れ、保存に適した軟カプセル剤を得られることを見出し、該軟カプセル剤の製造方法を完成させるに至った。
本発明によるナルフラフィン塩酸塩を含有する軟カプセル剤は、カプセル充填液(以下、「カプセル充填用組成物」という場合もある)として、ナルフラフィン塩酸塩、ポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を含んでいることを特徴とする。以下、カプセル充填液の構成成分について詳細に説明をおこなう。
ナルフラフィン塩酸塩は、モルヒナン骨格を有するオピオイドである。ナルフラフィン塩酸塩と同様に、モルヒナン骨格を有するオピオイドは光や酸化による影響を受けやすいが、本発明の技術を用いることにより薬物の安定化が期待される。類似構造のオピオイドに対しても本発明の技術を用いることで、安定した製剤化が可能となる。
本発明に使用するポリエチレングリコールは、エチレンオキシドと水との付加重合体であり、重合度によって様々なグレードが存在する。別名マクロゴールとも呼ばれるが、本発明で使用可能なポリエチレングリコールは常温で液状の性質を有していればよく、例えば、マクロゴール200、マクロゴール300、マクロゴール400及びマクロゴール600等が挙げられる。また、重合度の異なるポリエチレングリコールの混合物であってもよく、例えばマクロゴール400とマクロゴール4000を常温で液状となる配合比(例えばマクロゴール400:マクロゴール4000=9:1等)で混合した液を使用することも可能である。
本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤は、水を一定量配合することも特徴とする。一般に軟カプセル剤は、カプセル内部に数%以上の水が存在した場合、カプセル剤皮と内層との可逆的な水分移行により、カプセル形状、薬物の安定性及び光やガスの遮蔽性能に影響を及ぼすことが知られている。水分量は、薬物の溶解性、カプセル充填液の粘度等の物理的性質の調整や薬物の安定性に鑑みて、なるべく低含量に制御することが一般的であるが、本発明においては発明者らの鋭意検討によって、初期水分量を一定の範囲で調整することにより、充填精度やその後の製剤安定性が向上することが判明した。さらに、軟カプセル剤の乾燥工程において水分量を一定範囲に管理することによって、より製剤安定性が高められることも判明した。
本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤には、酸化還元電位調整剤を使用することも特徴とする。本発明における酸化還元電位調整剤の効果は、添加することによりカプセル充填液の還元電位をマイナス値とすることで、その還元力によりナルフラフィン塩酸塩の含量安定性や分解物の生成抑制を向上させることを目的とする。発明者等はカプセル充填液のこの酸化還元電位に着目し、ある一定範囲の酸化還元電位において、格段に高い安定性や分解物抑制効果が得られることを見出した。
本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤は、温度50℃、相対湿度75%の環境で60日間保管した場合のN−オキシド体の生成量が1%以下に抑制されることからも、その安定性が証明されている。その結果、本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤は、温度50℃相対湿度75%の環境で60日保管した場合のナルフラフィン塩酸塩の残存率が85%以上である。なお、医薬品の有効期間を設定する場合、25℃相対湿度60%の保管環境で3年以上の安定性を担保する加速試験として、40℃相対湿度75%の保管環境で6ヶ月の安定性を観察することが一般的である。そこで本発明では、さらに短期間での安定性を観察するために、25℃相対湿度60%の3年間相当の保存条件として、50℃相対湿度75%での評価を実施した。
さらに、本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤は、例えば経口医薬組成物に許容される安定化剤として水溶性酸化防止剤、脂溶性酸化防止剤などを含むこともできる。医薬品製剤の有効成分の安定化には様々な安定化剤を用いることができるが、本発明で使用されるナルフラフィン塩酸塩は、抗酸化性能を有する物質と共存することにより、より安定化する傾向があることが判明している。本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤では、医薬品製剤に使用される安定化剤の中でも、特に水溶性酸化防止剤、脂溶性酸化防止剤などを使用しても、充填特性、乾燥工程の製造効率及び製剤安定性が損なわれないことが判明した。
本発明の軟カプセル剤を構成するカプセル充填液の特徴的な成分として、上述のとおり、ナルフラフィン塩酸塩以下、各種物質、成分について説明をしたが、極めて特徴のある配合比によって、単にこれら成分を混合するだけでは想定し得ないナルフラフィン塩酸塩の高い含量安定性、分解物の高い経時的増加傾向の抑制、製剤の高い安全性及び有効性を達成した軟カプセル剤を得ることが可能となった。
カプセル充填液の具体的な配合量としては、ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対し、ポリエチレングリコールを20000〜100000重量部、より好ましくは40000〜90000重量部、さらに好ましくは60000〜80000重量部となる。異なるグレードのポリエチレングリコールを用いることもできるが、この配合量は使用するポリエチレングリコールの合計量として規定される。
水の配合量は、ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対し、1000〜10000重量部、より好ましくは2000〜9000重量部、さらに好ましくは3000〜8000重量部となる。水の配合量は、先に述べたとおり、カプセル充填液の充填性能に与える影響や軟カプセルの形状安定性等に与える影響が甚大であり、さらにナルフラフィン塩酸塩の含量安定性、分解物の継時的増加にも一定の影響を与えることから、上述の範囲内に制御することが重要である。
本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤では、酸化還元電位調整剤を配合することを特徴とする。酸化還元電位調整剤は、カプセル充填用組成物の酸化還元電位を−10mV以下に調整できる物質であれば特に制限するものでは無いが、例えばアスコルビン酸ならびにその塩類、イソアスコルビン酸ならびにその塩類、リン酸塩類、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸塩類、水酸化ナトリウム、メグルミン及び糖類からなる群から選ばれる1又は2以上の成分を添加することが可能である。また、酸化還元電位調整剤の配合量は、カプセル充填液の酸化還元電位を−10mV以下に調整できる量である必要があり、具体的にはナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して0.4〜50000重量部、より好ましくは1〜5000重量部、さらに好ましくは2〜1000重量部となる。
さらに、本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤では、上述のポリエチレングリコール、水、酸化還元電位調整剤を合計したカプセル充填液量をナルフラフィン塩酸塩1重量部に対し、10000〜160000重量部とすることが重要である。ポリエチレングリコール、水、酸化還元電位調整剤の合計量を上述の範囲内とすることで、本発明のカプセル充填用組成物、軟カプセル剤中のナルフラフィン塩酸塩の含量安定性の向上や分解物増加の抑制が達成され、さらに軟カプセル剤の製造時の乾燥工程におけるカプセルの凹みや、経時的なカプセルの変色及び変形等の外観変化を抑制できるようになる。
本発明では、特に配合量は規定されないが、カプセル充填用組成物の安定性を高める目的で各種薬剤を添加することが可能である。例えば、水溶性酸化防止剤であるヒドロキノン、没食子酸類及び有機酸や、脂溶性酸化防止剤であるトコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソール等を添加することができる。
本発明のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)は、例えばロータリーダイ式軟カプセル充填機を用い、グリセリン等を添加することにより、可塑性を増したカプセル基剤を使用してカプセル充填をすることができる。充填直後のカプセルはカプセル剤皮中の水分が多いために形状が安定していないが、例えばタンブラー式乾燥機等の乾燥装置でカプセル剤皮中の水分を取り除くことにより、一定の形状を保持したカプセルを得ることができる。また、シームレスカプセル充填機用い、カプセル化することも可能である。充填後のカプセルはロータリー式軟カプセル充填機の場合と同様、乾燥工程を経て一定の形状を保持したカプセルを得ることができる。
乾燥工程において、乾燥機内の温湿度、風量及び乾燥時間を制御することによって、目標とする水分を含有するカプセル剤皮を得ることができる。カプセル剤皮中の水分が不足するとカプセルの割れや凹みが生じ、カプセル剤皮中の水分が過多になるとカプセルの軟化、変形、付着、液漏れ等が生じる。
一般的な軟カプセル剤はカプセル剤皮中の水分が15%以下となるまで乾燥するが、本発明においては、カプセル充填液の中にも水を含むことも有り、乾燥状態を高度に制御することも重要であることが判明した。例えば、軟カプセル剤の乾燥は、雰囲気温度22〜32℃、相対湿度20%以上の環境下で乾燥することで、カプセルの凹みや変形等の不良カプセルの発生リスクを顕著に低下出来ることが明らかとなった。また、乾燥工程終了時のカプセル中の水分状態を、カプセル剤皮の水分含有量を6〜12重量%、カプセル内容液の水分含有量を4〜12重量%となるように制御することで、その後のカプセルの割れ、凹み、軟化、変形、付着、液漏れといった不良カプセルの発生リスクを顕著に低下できることが明らかとなった。
なお、一般的にカプセル充填液にポリエチレングリコール等の親水性の高い溶剤を使用した場合、軟カプセル充填直後にカプセル剤皮中水分をカプセル内容液側に引き込む現象が生じる。このため、本明細書において「カプセル充填液」と記載したものは軟カプセル充填前の充填液を指し、「カプセル内容液」と記載したものは軟カプセル充填後のカプセルの中身の液を指し、両者を区別して説明している。
また、通例、軟カプセル充填時のカプセル剤皮は水分を40〜50%保有している。例えばマクロゴール400をカプセル充填液として使用し、軟カプセル充填した場合、充填直後から数分後には、カプセル内容液の水分は数%から十数%に上昇する現象が生じる。このため、段落0028に記載の水分含有量の制御に関しては、カプセル内容液への水分移行後の水分管理の重要性を含んでいる。
本発明の軟カプセル剤は、経口固形医薬品の品質評価である日本薬局方一般試験法溶出試験を実施すると、ナルフラフィン塩酸塩が30分経過時において85%以上溶出する。本発明では、ナルフラフィン塩酸塩は、水溶性基剤であるポリエチレングリコールと、さらに水と酸化還元電位調整剤を添加して調製されているため、溶出試験液への溶出速度が速やかである。
本発明によれば、ナルフラフィン塩酸塩にポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を添加し、カプセル充填液の酸化還元電位を−10mV以下と調整することにより、カプセル剤皮及びカプセル充填液の経時的変質を抑制し、含量安定性はもとより、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体の生成も抑制した安全性及び有効性の高いカプセル充填用組成物、軟カプセル剤を得ることができる。
また、本発明によれば、ナルフラフィン塩酸塩を含有する軟カプセル剤の製造方法において、カプセル充填液をロータリーダイ軟カプセル充填機又はシームレスカプセル充填機などによりカプセル化した後、一定の条件下において乾燥し、カプセル剤皮の水分含有量ならびにカプセル内容液の水分含有量を所定の範囲に調整することにより、ナルフラフィン塩酸塩の高い安定性及び溶出性を有し、カプセル充填液の高い充填精度を有する軟カプセル剤を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態に係るナルフラフィン塩酸塩を含有するカプセル充填用組成物、軟カプセル剤及びその製造方法について、具体例を交えながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
1.カプセル充填液(カプセル充填用組成物)の作製
ナルフラフィン塩酸塩、ポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を表1に示す割合で溶解し、実施例1〜27及び比較例1〜3のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)を調整した。なお、酸化還元電位調整剤として、実施例1〜9、22〜27のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)では水酸化ナトリウムを使用し、実施例21では水酸化ナトリウムとリン酸三カリウム・n水和物の2成分を使用し(表1欄外の「※2」参照)、実施例10ではL−アスコルビン酸ナトリウムを、実施例11ではアスコルビン酸を、実施例12ではD(−)イソアスコルビン酸を、実施例13ではイソアスコルビン酸ナトリウムを、実施例14ではリン酸水素二カリウムを、実施例15ではリン酸三カリウム・n水和物を、実施例16ではリン酸三ナトリウム・12水和物を、実施例17ではチオ硫酸ナトリウムを、実施例18ではピロ亜硫酸ナトリウムを、実施例19ではメグルミンを、そして実施例20では亜硫酸ナトリウムを使用した。また、ナルフラフィン塩酸塩は、吸湿しないように窒素環境下で秤量し、プロペラ式攪拌器を使用して、酸化還元電位調整剤と共に水に溶解した後、ポリエチレングリコールに溶解した。
ナルフラフィン塩酸塩、ポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を表1に示す割合で溶解し、実施例1〜27及び比較例1〜3のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)を調整した。なお、酸化還元電位調整剤として、実施例1〜9、22〜27のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)では水酸化ナトリウムを使用し、実施例21では水酸化ナトリウムとリン酸三カリウム・n水和物の2成分を使用し(表1欄外の「※2」参照)、実施例10ではL−アスコルビン酸ナトリウムを、実施例11ではアスコルビン酸を、実施例12ではD(−)イソアスコルビン酸を、実施例13ではイソアスコルビン酸ナトリウムを、実施例14ではリン酸水素二カリウムを、実施例15ではリン酸三カリウム・n水和物を、実施例16ではリン酸三ナトリウム・12水和物を、実施例17ではチオ硫酸ナトリウムを、実施例18ではピロ亜硫酸ナトリウムを、実施例19ではメグルミンを、そして実施例20では亜硫酸ナトリウムを使用した。また、ナルフラフィン塩酸塩は、吸湿しないように窒素環境下で秤量し、プロペラ式攪拌器を使用して、酸化還元電位調整剤と共に水に溶解した後、ポリエチレングリコールに溶解した。
実施例1〜9のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)は、主に安定化剤を添加しないで水の配合量及び酸化還元電位調整剤である水酸化ナトリウムの配合量を変化させたことを特徴とするものであり、実施例10〜20のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)は、酸化還元電位調整剤として使用可能な成分を配合したものであり、実施例21〜27のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)は、主に水の配合量及び水酸化ナトリウムの配合量を変化させないで添加するポリエチレングリコールの種類、安定化剤の種類を変えたことを特徴とするものであり、そして比較例1〜3のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)は、酸化還元電位調整剤を配合しない結果、カプセル充填液の酸化還元電位も調整されていないことを特徴とするものである。
2.酸化還元電位測定
実施例1〜27のカプセル充填液および比較例1〜3のカプセル充填液を調製直後に、堀場製pHメーターF−54(ORP測定用電極使用)を用いて酸化還元電位を測定した。なお、酸化還元電位測定前にORP標準液により測定状態を確認した。
実施例1〜27のカプセル充填液および比較例1〜3のカプセル充填液を調製直後に、堀場製pHメーターF−54(ORP測定用電極使用)を用いて酸化還元電位を測定した。なお、酸化還元電位測定前にORP標準液により測定状態を確認した。
3.安定性試験(1)
また、上記実施例1〜27のカプセル充填液および比較例1〜3のカプセル充填液を褐色瓶に窒素環境下で密閉封入し、50℃相対湿度75%で60日保存後のナルフラフィン塩酸塩の薬物残存率をHPLC法(UV法、波長278nm)により測定した。また、同検体につき、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体を、島津製作所製HPLC(型式:LC−2010A)、解析ソフトウェア(LCsolution(Ver.1.25)を用いて、HPLC法(UV法、波長278nm)で測定した。
また、上記実施例1〜27のカプセル充填液および比較例1〜3のカプセル充填液を褐色瓶に窒素環境下で密閉封入し、50℃相対湿度75%で60日保存後のナルフラフィン塩酸塩の薬物残存率をHPLC法(UV法、波長278nm)により測定した。また、同検体につき、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体を、島津製作所製HPLC(型式:LC−2010A)、解析ソフトウェア(LCsolution(Ver.1.25)を用いて、HPLC法(UV法、波長278nm)で測定した。
表2から明らかなように、ナルフラフィン塩酸塩に所定量のポリエチレングリコール、水及び酸化還元電位調整剤を配合したカプセル充填液の酸化還元電位を−10mV以下に調整した実施例1〜27のカプセル充填液中のナルフラフィン塩酸塩の残存率が高く、また、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体は低値又はN.D.(測定不能)を示した。一方、酸化還元電位調整剤を配合せず、その結果カプセル充填液の酸化還元電位が−10mVよりも大きかった比較例1〜3のカプセル充填液はナルフラフィン塩酸塩の残存率の顕著な低下が観察され、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体の生成も高値を示した。
4.軟カプセル剤の作製
ナルフラフィン塩酸塩、ポリエチレングリコール、水、水酸化ナトリウム及びジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を表3に示す割合で溶解し、実施例28〜33及び比較例4、5のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)を調製した。それぞれのカプセル充填液をロータリーダイ式軟カプセル自動充填機により、1カプセルにナルフラフィン塩酸塩として2.5μg含有する量のカプセル充填液を充填した後、初期乾燥を前述の表3に示す乾燥条件で実施し、乾燥工程中の状態を観察した。製造した実施例28〜33及び比較例4、5の軟カプセル剤は、高防湿性塩化ビニルフィルム及びアルミラミネートフィルムを用いてPTP包装した後、アルミラミネートフィルムのピロー包装形態とした。
ナルフラフィン塩酸塩、ポリエチレングリコール、水、水酸化ナトリウム及びジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を表3に示す割合で溶解し、実施例28〜33及び比較例4、5のカプセル充填液(カプセル充填用組成物)を調製した。それぞれのカプセル充填液をロータリーダイ式軟カプセル自動充填機により、1カプセルにナルフラフィン塩酸塩として2.5μg含有する量のカプセル充填液を充填した後、初期乾燥を前述の表3に示す乾燥条件で実施し、乾燥工程中の状態を観察した。製造した実施例28〜33及び比較例4、5の軟カプセル剤は、高防湿性塩化ビニルフィルム及びアルミラミネートフィルムを用いてPTP包装した後、アルミラミネートフィルムのピロー包装形態とした。
5.安定性試験(2)
実施例28〜33の軟カプセル剤及び比較例4、5の軟カプセル剤について、乾燥工程中のカプセル外観観察ならびに50℃相対湿度75%60日時点でのナルフラフィン塩酸塩の残存率およびナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体の生成量の測定と、そして軟カプセル剤の外観観察を実施した。
実施例28〜33の軟カプセル剤及び比較例4、5の軟カプセル剤について、乾燥工程中のカプセル外観観察ならびに50℃相対湿度75%60日時点でのナルフラフィン塩酸塩の残存率およびナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体の生成量の測定と、そして軟カプセル剤の外観観察を実施した。
6.水分測定
実施例28〜33の及び比較例4、5の軟カプセルのうち、実施例31〜33の軟カプセル剤及び比較例5の軟カプセル剤については、乾燥工程終了時点で、カールフィッシャー水分測定装置(京都電子製MKS−210)を用いて、カプセル剤皮中の水分ならびにカプセル内容液中の水分を測定した。
実施例28〜33の及び比較例4、5の軟カプセルのうち、実施例31〜33の軟カプセル剤及び比較例5の軟カプセル剤については、乾燥工程終了時点で、カールフィッシャー水分測定装置(京都電子製MKS−210)を用いて、カプセル剤皮中の水分ならびにカプセル内容液中の水分を測定した。
表4から明らかなように、実施例28〜33の軟カプセル剤はナルフラフィン塩酸塩の残存率が高くまた、ナルフラフィン塩酸塩の分解物であるN−オキシド体は低値又はN.D.(測定不能)を示した。比較例4の軟カプセル剤においては初期乾燥条件の相対湿度が18%と低く、急激な乾燥進行を原因とするカプセルの凹みが生じていた。本実施形態に係るカプセル充填用組成物のようにカプセル充填液の親水性が高い場合、カプセル充填液を充填した直後にカプセル剤皮中の水分がカプセル内容液に移行する現象が生じるため、一時的にカプセルが膨らみ、その後の乾燥速度にカプセルの収縮が追従しない場合、凹み等の変形を発生することがある。本実施例の軟カプセル剤においても同様の現象が生じたが、初期乾燥条件の相対湿度を20%以上の環境とすることで、凹みの現象を抑制できることが明らかとなった。また、比較例5の軟カプセル剤は、乾燥終了時のカプセル剤皮中の水分及びカプセル内容液中の水分が高値のため、経時的にカプセルの変形が進行することが明らかとなった。
すなわち、表4より、乾燥工程終了時のカプセル中の水分状態を、カプセル剤皮の水分含有量を6〜12重量%、カプセル内容液の水分含有量を4〜12重量%となるように制御することで、その後のカプセルの割れ、変形、液漏れといった不良カプセルの発生リスクを顕著に低下できることが明らかとなった。
7.溶出試験
実施例32の軟カプセル剤及びナルフラフィン塩酸塩を1カプセルに2.5μg含有する市販の軟カプセル剤について、溶出試験を実施した。日本薬局方一般試験法溶出試験(パドル法、試験液:水、900mL)に準拠した。その結果を図1に示す。
実施例32の軟カプセル剤及びナルフラフィン塩酸塩を1カプセルに2.5μg含有する市販の軟カプセル剤について、溶出試験を実施した。日本薬局方一般試験法溶出試験(パドル法、試験液:水、900mL)に準拠した。その結果を図1に示す。
図1に示す溶出試験の結果、実施例32の軟カプセル剤は、ナルフラフィン塩酸塩が速やかに溶出することが明らかとなった。後発医薬品における生物学的同等性試験ガイドラインに準拠して、実施例32の軟カプセル剤と市販の軟カプセル剤の溶出性(ある時間経過持の溶出率、溶出速度)を比較すると類似の判定となり、実施例32の軟カプセル剤は、30分経過時のナルフラフィン塩酸塩の溶出率が85%以上となることが判った。
Claims (10)
- (a)ナルフラフィン塩酸塩、(b)ポリエチレングリコール、(c)水、(d)酸化還元電位調整剤を含むカプセル充填液であり、
前記(a)〜(c)成分の含有量は、(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、
(b)成分が20000〜100000重量部、および
(c)成分が1000〜10000重量部であり、そして
前記(a)〜(d)成分を合計したカプセル充填液量は、(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して、10000〜160000重量部であり、さらに
前記カプセル充填液の酸化還元電位が−10mV以下であることを特徴とするカプセル充填用組成物。 - 前記(d)酸化還元電位調整剤の含有量は、(a)ナルフラフィン塩酸塩1重量部に対して0.4〜50000重量部であることを特徴とする請求項1に記載のカプセル充填用組成物。
- 前記(d)酸化還元電位調整剤は、アスコルビン酸ならびにその塩類、イソアスコルビン酸ならびにその塩類、リン酸塩類、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸塩類、水酸化ナトリウム、メグルミン及び糖類からなる群から選ばれる1又は2以上の成分であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカプセル充填用組成物。
- 温度50℃、相対湿度75%の環境で60日保管した場合のナルフラフィン塩酸塩の残存率が85%以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカプセル充填用組成物。
- 温度50℃、相対湿度75%の環境で60日間保管した場合のN−オキシド体の生成量が1%以下に抑制されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のカプセル充填用組成物。
- 経口医薬組成物に許容される安定化剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のカプセル充填用組成物。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のカプセル充填用組成物を充填してなる軟カプセル剤であって、カプセル剤皮の水分含有量が6〜12重量%に調整されており、且つ乾燥工程後のカプセル内容液の水分含有量が4〜12重量%に調整されていることを特徴とする軟カプセル剤。
- 日本薬局方一般試験法溶出試験において、ナルフラフィン塩酸塩の溶出率が30分経過時で85%以上となることを特徴とする請求項7に記載の軟カプセル剤。
- 前記軟カプセル剤は、軟カプセル充填直後の乾燥条件として相対湿度20%以上の環境下において乾燥されたものである請求項7又は8に記載の軟カプセル剤。
- 請求項7又は8に記載の軟カプセル剤の製造方法において、カプセル剤皮は、軟カプセル充填直後の乾燥条件として相対湿度20%以上の環境下において乾燥される特徴とする軟カプセル剤の製造方法。
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WO2019189231A1 (ja) | 2018-03-29 | 2019-10-03 | 株式会社神戸製鋼所 | フラックス入りワイヤ |
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- 2016-10-21 JP JP2016207320A patent/JP2018065775A/ja active Pending
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