JP2018065651A - 紙葉類取込み装置におけるスキュー補正機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】取込み装置における紙葉類の端縁の傷損を確実に防止できるスキュー補正機構を提供する。【解決手段】挿入口から挿入された紙葉類を一対のローラにより挟持して通路に沿って搬送し、通路の末端の排出口から搬送装置の搬送路に取込む紙葉類取込み装置におけるスキュー補正機構を、前記一対のローラのうち、少なくとも一方のローラの長手方向中間部以外の部分を摩擦係数が小さな材質で形成するとともに、前記中間部に、所定の幅を持って前記中間部以外の部分よりも僅かに外径が大きく、かつ摩擦係数が大きい材質で形成された径大部を設けた。【選択図】 図14

Description

本発明は、紙葉類取込み装置におけるスキュー補正機構、すなわち、挿入口から挿入される紙葉類を搬送装置の搬送路に取込む取込み装置において、挿入された紙葉類にスキュー(移動方向に対して斜めに傾いている状態)がある場合、そのスキューを補正する機構に関する。
挿入口から挿入される紙葉類を搬送装置の搬送路に取込む紙葉類取込み装置は、たとえば、(a)複数の遊技機が設置された遊技島の球貸し機の紙幣挿入口から挿入される紙幣を金庫まで搬送する搬送装置の搬送路に取込むため、(b)券売機群の各券売機の紙幣挿入口から挿入される紙幣を金庫まで搬送する搬送装置の搬送路に取込むため、あるいは、(c)挿入口から挿入される小切手(またはハガキ)等を仕分け部まで搬送する搬送装置の搬送路に取込むためなどに使用されている。
これらの紙葉類取込み装置は、一般的に挿入口から挿入される紙葉類を挟持してこれに搬送力を与える一対のローラからなる排出ローラを有する。一対のローラは、駆動ローラである送りローラとその送りローラに対向して設けられる従動ローラである押えローラとから構成されている。
挿入口から挿入される紙葉類は、とくに手で挿入される場合は、スキューしていることがある。また、紙幣は折畳まれていたものを手で広げて挿入されたり、挿入される紙幣や小切手などがカールしている場合もある。
たとえば、特許文献1に記載の紙葉類取込み装置における排出ローラを構成する一対のローラは、いずれも全長に亘って径が等しい円柱状のものである。そのため、第一に、挿入口から挿入された紙葉類がスキューしているときはスキューしたまま紙葉類取込み装置の通路内を移動され、搬送装置の搬送路に取込まれるという問題がある。スキューしたまま取込み装置の通路内を移動される結果、紙葉類の端縁が紙葉類取込み装置の通路の底壁に擦りつけられて、紙葉類の端縁が傷損される。この点に鑑み、取込み装置における紙葉類の傷損を確実に防止できることが望まれている。
第二に、一対のローラにより挟持して取込むため、挿入口から挿入された紙葉類がカールしている場合は、紙葉類の先端が一対のローラのニップを通過しようとするときに一方のローラに巻き込まれるという問題がある。送りローラ、または送りローラおよび押えローラがゴム製である場合は、とくに巻き込みが発生し易い。
特許文献2には、ゴム部とゴム部よりも外径が小さいスペーサとを軸方向に複数個交互に設けた紙送りローラが記載されているが、この紙送りローラは印刷用紙が折曲がることを防止し、印刷用紙のたわみを防止することを目的とするものであり、スキュー防止を目的とするものではない。もっとも、ゴム部は軸方向に離して複数個設けられるので、スキュー防止効果が得られないことは明らかである。
特許第5600544号公報 実用新案登録第2508855号公報
本発明は、紙葉類取込み装置における紙葉類の端縁の傷損を確実に防止できるスキュー補正機構を提供することを目的とする。また、挿入口から挿入された紙葉類がカールしている場合、紙葉類の先端が一対のローラの間を通過しようとするときにローラに巻き込まれることを防止できるスキュー補正機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、挿入口から挿入された紙葉類を通路に設けられた一対のローラにより挟持して通路に沿って搬送し、通路末端の排出口から搬送装置の搬送路に取込む紙葉類取込み装置におけるスキュー補正機構であって、スキュー補正機構は、前記一対のローラのうち、少なくとも一方のローラの長手方向中間部以外の部分を摩擦係数が小さな材質で形成するとともに、前記中間部に、所定の幅を持って前記中間部以外の部分よりも僅かに外径が大きく、かつ摩擦係数が大きい材質で形成された径大部を設けてなることを特徴とする。
摩擦係数の小さな材質は硬質プラスチックであり、摩擦係数が大きい材質は弾性ゴムであることが望ましい。
前記一対のローラのうち、他方のローラは、その全長に渡って外径が同じであってもよい。他方のローラは、長手方向の中間部に中間部以外の部分よりも外径が大きい径大部を有するものであってもよい。この場合、一対のローラはそれぞれの径大部を互いに対向させて設置される。
前記一方のローラの中間部以外の部分には、一対のローラのニップの下流側に設けられた巻き込み防止用フィンを介在させる径小部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、スキュー補正機構は、紙葉類取込み装置の一対のローラのうち、少なくとも一方のローラの長手方向中間部以外の部分を摩擦係数が小さな材質で形成するとともに、前記中間部に、所定の幅を持って前記中間部以外の部分よりも僅かに外径が大きく、かつ摩擦係数が大きい材質で形成された径大部を設けてなるので、挿入口から挿入され、一対のローラに向かって進行する紙葉類がスキューしている場合は、紙葉類は一対のローラの中間部の径大部からのみ搬送力を受け、中間部以外の部分からは搬送力を受けないため、紙葉類のスキューが補正される。したがって、紙葉類の端縁の傷損を確実に防止することができる。
一方のローラの中間部以外の部分に、複数の径小部が設けられている場合は、一対のローラの間の紙葉類が通る通路の下流側に設けられた巻き込み防止用フィンをその径小部に介在させることにより、挿入される紙葉類がカールしている場合に、その紙葉類がローラに巻き込まれることを防止することができる。
本発明の実施の形態に係る紙幣取込み装置を取り付けた紙幣搬送装置の概略構成を示す正面図である。 図1の紙幣搬送装置の平面図である。 図1の送風管の直線部分の縦断面図である。 推進体の平面および正面を示す図である。 図4の推進体を図3の搬送管内に挿入した状態における断面図である。 紙幣取込み装置の一例の平面図である。 図6の紙幣取込み装置の上部カバーを取り除いた状態の平面図である。 図7の紙幣取込み装置の正面図である。 図8のA−A線断面図である。 図8のB−B線断面図である。 図8のC−C線断面図である。 図11の紙幣排出部の拡大図である。 図6の紙幣取込み装置の右側面図である。 紙幣取込み装置のスキュー補正機能を有する排出ローラの一例を示す正面図である。 図14の排出ローラのうちの送りローラのみを示す図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。 図14の排出ローラによるスキュー補正作用の一例を説明する図である。 図14の排出ローラによるスキュー補正作用の他例を説明する図である。 紙幣取込み装置のスキュー補正機能を有する排出ローラの他例を示す正面図である。 図17の排出ローラのうちの送りローラのみを示す図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。 図17の送りローラの径小部に紙幣巻き込み防止フィンを嵌合した状態を示す図である。 背面側の紙幣取込み装置の図10に対応する断面図である。 背面側の紙幣取込み装置の図11に対応する断面図である。
本発明に係るスキュー補正機構を有する紙葉類取込み装置は、紙葉類挿入口から挿入された紙葉類を紙葉類搬送装置の搬送路に取込むために使用されるが、以下には、紙葉類挿入口が遊技機の球貸し機に設けてある紙幣挿入口、紙葉類が紙幣、紙葉類取込み装置が紙幣取込み装置、紙葉類搬送装置が取込まれた紙幣を金庫まで搬送する紙幣搬送装置である場合に、本発明を適用した一実施の形態について図面に基づき説明する。以下の説明のうち、後述されるスキュー補正機構に係る説明以外は、すべて特許文献1に記載されている内容とほぼ同じである。
図1は、本発明の実施の形態に係る紙幣取込み装置20が取り付けられた紙幣搬送装置10の概略構成を示す正面図、図2は図1の紙幣搬送装置10の平面図である。図2において、遊技機島(以下、島という。)1は、遊技者が紙幣を挿入したことを受けて遊技者にパチンコ球等の遊技球(以下、球という。)を貸し出す球貸機2とパチンコ機等の遊技機3とを1セット(一組)にしたものを、複数セット、背中合わせに並設して構成されている。そして、島1には、各球貸機2の背面から排出される紙幣を島1の一端部(図1,2においては右端部)に設けられた金庫4まで搬送する紙幣搬送装置10が設けられている。
図1、2の5、6は島1の両端に立設された支持壁であり、紙幣搬送装置10の長手方向両端部を支持し、金庫4は支持壁6に固定されている。
≪紙幣搬送装置≫
紙幣搬送装置10は、紙幣の搬送路を形成する搬送管11と、搬送管11内にその延長方向の空気流を発生させる空気流発生装置12とを備えている。搬送管11内には、後述されるように、搬送対象の紙幣が搬送管11内に取り込まれる位置の上流側で推進体13が挿入され、その推進体13は空気流の圧力を受けて搬送管11内を金庫4方向に移動される。これにより、後述される紙幣取込み装置20により搬送管11内に取込まれた紙幣は後方から推進体13に押されて下流へ搬送される。
図1に示すように、空気流発生装置12と金庫5は、島1の一方の端部に配置されている。紙幣搬送装置10の搬送管11は、島1の空気流発生装置12が設置された側の端部に搬送管11の始端部と終端部を有する。その始端部から島1の他方の端部まで延びる往路11aと、他方の端部で往路11aの末端からU字状に折り返す湾曲部11bと、湾曲部11bから終端部まで延びる復路11cとを有する。
搬送管11の往路11aおよび復路11cは、所定の長さ、たとえば、島1の遊技機3と球貸機2の1セット分の横幅に対応する長さ、を単位に分割されている。各単位同士を連結ユニット14で連結することにより、紙幣搬送装置10の搬送路長を島1の長手方向長さに応じて調整可能とされている。また、搬送管11は、施工現場で必要な長さにカットして使用することが可能である。
空気流発生装置12の吹き出し口12aは、搬送管11の往路11aの始端部側に接続され、空気流発生装置12の吸い込み口12bは搬送管11の復路11cの終端部側に接続されている。こうして、空気流発生装置12はモータ(図示省略)で回転されるファン(図示省略)が吹き出す空気を往路11aの始端部側から搬送管11内に送り込むとともに、搬送管11内の空気を復路11cの終端部側から吸い出すことにより、搬送管11内に始端部から終端部へ向かう空気流を発生させる。なお、空気流発生装置12は吸い込み口12bから吸い込んだ搬送管11内の空気の一部を吹き出し口12aから再び搬送管11内へ送り出して循環させることが、運転コスト節減のために好ましい。しかし、これに限らない。
搬送管11の始端部には、推進体13を搬送管11内へ送り込む推進体送出装置15が設けられている。また、搬送管11の終端部のやや上流には、搬送管11内を下流方向に移動される推進体13を搬送管11から回収する推進体回収装置16が備えてある。さらに、搬送管11の終端部には搬送されてきた紙幣を空気流から分離する紙幣分離装置17が設けてある。
そして、搬送管11の復路11cの途中の各球貸機2に対応する位置に、球貸機2の背面から排出された紙幣Bを紙幣搬送装置10の搬送管11内へ取り込む紙幣取込み装置20が配設されている。
紙幣取込み装置20は、島1の正面側に配置された球貸機2からの紙幣Bと、島1の背面側に配置された球貸機2からの紙幣Bとを取り込むために、搬送管11の正面側と背面側に設けられている。すなわち、紙幣取込み装置20には、正面側(図2において金庫5から見て左側)の紙幣取込み装置20Lと、背面側(図2において金庫5から見て右側)の紙幣取込み装置20Rとがある。
復路11cを構成する搬送管11を各球貸機2に対応する位置において垂直面に沿って分断し、その分断された搬送管の間に紙幣取込み装置20が設置されている。そして、紙幣取込み装置20は上流側の搬送管とこれに隣接する下流側の搬送管とを連続させるとともに、球貸機2から挿入される紙幣Bを下流側の搬送管の復路11c内に取込むものである。紙幣取込み装置20については、後に詳述される。
紙幣取込み装置20から搬送管11の復路11c内に取込まれた紙幣Bは、その紙面が搬送管11の延長方向に沿う姿勢で取込み完了位置に滞在する。この滞在している紙幣Bを金庫5まで搬送するために、推進体13が推進体送出装置15によって搬送管11内へ送り込まれる。送り込まれた推進体13は、空気流発生装置12が搬送管11内に発生した空気流の圧力を受けて往路11a内を湾曲部11bに向かって移動し、湾曲部11bでUターンした後、復路11c内を終端部に向かってさらに移動する。このとき、推進体13が搬送管11内の紙幣Bをその後端から押し動かすことで、紙幣Bが搬送管11の終端部へ向けて搬送される。
推進体送出装置15は、搬送管11の始端部と吹き出し口12aとの間に接続された送出通路(図示省略)と、次に送り出す推進体を待機させる待機部(図示省略)と、待機部内で推進体13を保持するとともに、その保持した状態のままで推進体を送出通路と待機部との間を往復移動させる推進体保持部(図示省略)とを有している。この推進体保持部は、前方が開放された断面U字状の保持部で推進体13を保持しており、U字部分には送風穴が開設されている。推進体送出装置15は、推進体13を送出するとき、推進体保持部を送出通路内に移動させる。そうすると、推進体13がU字部の送風穴からの空気流に乗って前方へ移動して推進体保持部から離脱して搬送管11内へ送り出される。
推進体回収装置16は、推進体13とこの推進体13によって搬送されてきた紙幣Bとを分離して推進体13を回収するものである。さらに詳しくは、推進体回収装置16は、分離回収部(図示省略)を有している。この分離回収部は、空気流を受けて移動してきた推進体13とこの推進体13に押されて移動してきた紙幣Bが流入し得る入口(図示省略)と、紙幣Bのみ通過可能な幅狭の出口(図示省略)とを有する通路状に形成されていて、推進体13は分離回収部内に捕捉され保持される。分離回収部は入口側を支点に回動可能に構成されていて、推進体送出装置15の待機部の真上の位置に回動したとき、底部の開口から推進体13が落下し、この推進体13は待機部の天井の開口から待機部内に落下して推進体保持部に保持されるようになっている。このようにして1つの推進体13が循環して使用される。
上記の推進体送出装置15、紙幣分離装置17および推進体回収装置16は、主としてCPU、ROM、RAMなどで構成される制御部(図示省略)に制御されて動作する。本実施の形態では、空気流発生装置12は常時作動されており、制御部は、紙幣取込み装置20に設けられた後述の第1センサS1が球貸機2の背面から紙幣Bが紙幣取込み装置20に挿入されたことを検知すると、紙幣取込み装置20を作動させてその紙幣Bを搬送管11内に取り込む。そして、その取り込み動作が完了すると、推進体送出装置15が推進体13を搬送管11内へ送り込む。その推進体13が空気流の作用を受けて搬送管11内を移動して、紙幣Bをその後方から押し動かして搬送する。推進体回収装置16は推進体13の到来を検知すると回収動作を行って推進体13を回収し、その回収した推進体13を次回の送出に備えて推進体送出装置15の待機部へ案内する。推進体回収装置16によって推進体13から分離された紙幣Bは、その下流の紙幣分離装置17に到達する。紙幣分離装置17は分離された紙幣Bを検知すると、搬送ベルト(図示省略)を駆動してその紙幣Bを金庫5内へ搬送する。
空気流発生装置12は、常時作動させずに、たとえば、紙幣取込み装置20の第1センサS1が球貸機2からの紙幣を検知した時点からその紙幣を金庫5に搬送し終えるまでの間の必要時のみ作動させるように制御してもよい。
このように、推進体13が空気流の作用を受けて移動し、この推進体13によって紙幣Bをその後端から押し動かして搬送するので、紙幣B自体は空気流を受けて推進力を得る必要がない。したがって、空気流を受けるために紙幣Bを折り曲げる等の措置を施すことなく、紙幣Bを空気流によって搬送することができる。
次に、搬送管11および推進体13の形状について説明する。
図3は、搬送管11の直線部分すなわち往路11aおよび復路11cの部分における縦断面形状を示している。搬送管11は、たとえば、樹脂の押し出し成型によって形成され、肉厚は1.5mmほどである。搬送管11の直線部分は、図3の断面形状が紙面に直交する方向に連続する筒状に形成されている。
また、搬送管11の直線部分は、搬送管11の長手方向に垂直な断面がほぼ縦長の長方形の形状を有しており、その縦長の長方形の長辺(対向する縦辺)に相当する前後一対の長壁部111の内面は、複数のリブ112およびガイドレール113、拡張部114が形成されて、凹凸面に形成されている。また、縦長の長方形の短辺(対向する横辺)に相当する上下一対の短壁部115はほぼ平面に形成されている。
長壁部111は、搬送管11内を搬送される紙幣Bの紙面に対向する。紙幣Bは長方形であり、その長辺を水平状態として搬送管11内を搬送される。すなわち、紙幣Bは、その紙面が搬送管11の長壁部111に対向する姿勢で搬送される。
搬送管11の上下一対の短壁部115の間隔は紙幣Bの短辺より僅かに大きい。また、前後一対の長壁部111のうちリブ112やガイドレール113、拡張部114が形成されていない部分(基準平面部という。)の間隔は、一例として、2cmほどに設定されている。
ガイドレール113は、長壁部111の高さ方向の中央部に形成されている。ガイドレール113は、基準平面部より搬送管11の外側にコ字状に突出し、搬送管11の内部空間を拡張する矩形の拡張部114を形成している。ガイドレール113の長壁部111間距離は一例として23mmとされている。また、ガイドレール113の基準平面部から外側への突出量は一例として5mmとされている。
リブ112は、長壁部111から搬送管11の内側(対向する長壁部111)に向けて突出するようにして複数本形成されている。基準平面部からリブ112の頂までの高さは、一例として2mmになっている。リブ112の高さは適宜に設定すればよい。リブ112は、ガイドレール113の両縁部に沿って形成されている。また、これらのリブ112から上下両外側に一例として10mm程離れた位置にも、それぞれ同様のリブ112が設けられている。
図4の(a)(b)は、推進体13の平面および正面を示している。推進体13は、各部で径が異なる円柱状に形成されている。推進体13は、円柱の中心軸を鉛直状態にして搬送管11内に挿入されて使用される。推進体13は発泡スチロール、押出発泡ポリスチレンなどにより、軽量かつ堅固に形成されている。推進体13は内部が空洞であってもよい。
図5は、搬送管11内に推進体13を挿入した状態における推進体13の中心軸を通る縦断面を示している。推進体13の各部の径は、搬送管11の内側空間の輪郭形状に対応していて、搬送管11内に推進体13を挿入した状態において、推進体13が搬送管11の内側を塞ぐが、スムーズに移動できるように、推進体13と搬送管11の内壁との間に僅かな隙間が生じるようにしてある。
したがって、搬送管11内に挿入された推進体13は、搬送管11内を流れる空気流の作用を効率よく受けて移動することができる。また、推進体13は上流からの空気流が推進体13を越えて下流へ流失するのを防ぎ、下流側での空気流の乱れを抑制する。
紙幣Bは、搬送管11内の空気流を受けると長壁部111の内面に張り付く傾向がある。これを少し詳しく説明すると、紙幣Bの一方の紙面とこれに対向する長壁部111との間隔と、他方の紙面とこれに対向する長壁部111との間隔とが均等になることはほとんどなく、いずれかの間隔が他方より狭くなる。空気流の流速は狭い間隔ほど速くなるため、狭い間隔側の気圧が広い間隔側の気圧より低くなる。この気圧差によって紙幣Bが狭い間隔側の長壁部111へ吸い寄せられる。そうすると、狭い間隔側の間隔がさらに狭くなり、紙幣Bが長壁部111へ張り付く(吸着する)現象が生じる。
紙幣Bが長壁部111に強く張り付くと、推進体13が紙幣Bを搬送することが難しくなるが、推進体13は空気が推進体13よりも下流側へ流れるのを遮るので、紙幣Bの長壁部111への吸着傾向が低減されるため、円滑な搬送が実現される。
推進体13は、ガイドレール113に対応する位置に、ガイドレール113と係合する係合部13aを有する。好ましい実施の形態においては、ガイドレール113は搬送管11の高さ方向中央寄りに設けてあるので、推進体13を安定した姿勢に維持して移動させることができる。また、推進体13の姿勢が安定するので、紙幣Bの後端に適切に当接して安定した搬送力を与えることができる。したがって、搬送管11と推進体13との間に紙幣Bが巻き込まれることを防ぐことができる。
また、推進体13の係合部13aは、搬送管11の拡張部114に対応する形状を有している。これにより、推進体13は、空気流を受ける部分の面積が拡大し、空気流による移動力を効率よく受けることができる。また、拡張部114を設けることにより、拡張部114以外の部分の搬送管11の狭幅化が可能であるので、紙幣Bの倒れ防止効果を高めることができる。
さらに、長壁部111の内側に突出する複数のリブ112の存在により、紙幣Bが長壁部111にぴったりと張り付くことが防止される。すなわち、紙幣Bと長壁部111との接触面積が少なくなって摩擦が軽減され、静電気の発生等を抑えることができる。また、万一、紙幣Bが長壁部111に張り付いた場合でも、その紙幣Bは複数本のリブ112の先端部分で支持され、リブ112の周辺や上下のリブ112の間では長壁部111と紙幣Bとの間に隙間が確保されるため、張り付きが抑えられる。
長壁部111の内側に突出するリブ112は、搬送管11の幅方向における実質的な紙幣Bの通路幅Wを、長壁部間距離Dxより狭くする。これにより、紙幣Bが搬送管11内で横倒れし難くなり、紙幣Bの姿勢が高さ方向に沿うように保持される。特に、リブ112が複数あるので、紙幣Bの倒れが防止されるとともに、紙幣Bの長壁部111への張り付きも効果的に防止される。なお、リブ112を設けた分だけ長壁部間距離Dxを大きくすることができ、これによって搬送管11の断面積を大きくして推進体13が空気流の推進力を受けやすくなっている。
推進体13は、ガイドレール113に対応する係合部13aの径が最も大きいので、この最大径の係合部13aが紙幣Bの後端に当接して押し動かすように作用する。
≪紙幣取込み装置≫
次に、紙幣取込み装置20について説明する。
図6〜図12は、図1,2の正面側の紙幣取込み装置20Lの詳細図である。
紙幣取込み装置20Lは、正面側に本体部21を、背面側に送風管結合部22を有し、本体部21と送風管結合部22は一体的に接続されている。図6、7において下側が正面側であり、上側が背面側である。送風管結合部22は、図10,11,13に示すように、送風管11とほぼ同一の断面形状の通路部22aを有し、その長手方向一端には上流側の送風管11の端部と気密性を持って結合可能であり、長手方向他端には下流側の送風管11の端部と気密性を持って結合可能である。
紙幣取込み装置20Lは、本体部21の正面壁21aの左端部に縦長孔で形成された紙幣挿入口23を有し、本体部21の背面壁21bの右端部付近に縦長孔で形成された紙幣排出口24を有する。そして、正面壁21aと背面壁21bの間に紙幣挿入口23から紙幣排出口24まで連続する横断面形状が浅いS字形の通路からなる待機通路25を有する。待機通路25は、正面側の側壁25aと背面側の側壁25bと、これらの一対の側壁の上端部と下端部の間を塞ぐ天井壁25cおよび底壁25dとにより縦長の細い中空状に形成されている。待機通路25内には、1枚の紙幣を待機させることができる。そして、紙幣挿入口23から挿入される紙幣は後述される搬送手段により待機通路25内に搬送され、待機させられた後、紙幣排出口24から排出されることができる。S字形の待機通路25の最後の湾曲部分は、それ以外の部分よりも拡幅されている。
紙幣挿入口23には、球貸機2から送風管結合部22の通路部22aにおける紙幣の搬送方向Fに対してほぼ直角に紙幣Bが進入する。待機通路25は、最初の湾曲部分において、紙幣挿入口23から入った直後に進路を搬送方向Fに沿うように約110度変えて湾曲し、その後、ほぼ直線的な通路となり、排出ローラ30の手前で通路部22a側に再度向きを変えて湾曲し、排出ローラ30のニップへ紙幣Bを送り込むように構成されている。また、待機通路25の始端部と終端部における湾曲部分は、比較的小さい半径で湾曲している。
次に、本体部21内に設けられている搬送手段の構成を説明する。
紙幣取込み装置20Lは、図6に示すように、上面壁26の右側端部付近に設けられた着脱可能なカバー26aを有し、そのカバー26aの下側においてモータ27が上面壁26に取付けられている。モータ27の回転軸28は紙幣搬送方向と逆方向に延長され、その先端は上面壁26に固着された軸受29に支持されている。そして、回転軸28にウォームギヤ210が固着されている。
待機通路25の紙幣挿入口23に近い最初の湾曲部分における背面側の側壁25bの外側付近、待機通路25の直線部における背面側の側壁25bの外側付近および待機通路25の最後の湾曲部分の内側にそれぞれ第1、第2、第3の垂直軸211a,211b,211cが設けられている。第1の垂直軸211aは、上面壁26に設けられた軸受212aと正面壁21aまたは背面壁21bの内面に設けられた軸受212bにより回転可能に支持されている。第2の垂直軸211bは、上面壁26に設けられた軸受212cと正面壁21aまたは背面壁21bの内面に設けられた軸受212dにより回転可能に支持されている。そして、第3の垂直軸211cは正面壁21aまたは背面壁21bの内面に設けられた上下の軸受212e,212fにより回転可能に支持されている。
第1の垂直軸211aの上端部には第1のプーリ213aが固着され、第2の垂直軸211bの上部には第2のプーリ213bと第3のプーリ213cが上下近接して固着され、第3の垂直軸211cの上端部には第4のプーリ213dが固着されている。そして、第1のプーリ213aと第2のプーリ213bの間、および第3のプーリ213cと第4のプーリ213dの間にはそれぞれ伝動ベルト214a,214bが掛け回されている。
第3の垂直軸211cは第4のプーリ213dよりも上方まで延長されており、その延長端部にピニオン215が固着されており、そのピニオン215は、前記ウォームギヤ210に噛み合されている。
第1の垂直軸211aの高さ方向中間位置には紙幣導入ローラ216aが固着され、その紙幣導入ローラ216aの外周面の一部が、待機通路25の紙幣挿入口23に近い最初の湾曲部分における背面側の側壁25bに設けてある孔から待機通路25内に突出させてある。また、第2の垂直軸211bにもその高さ方向の上下2か所において紙幣導入ローラ216bが固着され、その紙幣導入ローラ216bの外周面の一部が、待機通路25の直線部分における背面側の側壁25bに設けてある孔から待機通路25内に突出させてある。
排出ローラ30は、一対のローラ、すなわち、モータ27の回転力を与えられる駆動ローラである送りローラ31と、送りローラ31と同期回転される従動ローラである押えローラ32とからなっている。そして、送りローラ31の軸31aの上端が第3の垂直軸211cの下端に接続されているとともに、その送りローラ31の軸31aの上部が前記軸受212fにより回転可能に支持されている。また、送りローラ31の軸31aの下端はもう一つの軸受212gにより回転可能に支持されている。軸受212gは、図9に示された例では、底壁25dの上面に設けられている。しかし、軸受212gは、本体部21の正面壁21aの内面もしくは背面壁21bの内面に設けられてもよい。
押えローラ32は、その軸32aの上端が前記軸受212fにより回転可能に支持され、軸32aの下端は前記軸受212gにより回転可能に支持されている。そして、送りローラ31の軸31dと押えローラ32の軸32aには、軸受212gの付近において歯車33a,33bが固着され、かつ、それらの歯車33a,33bは噛み合わされて、送りローラ31と押えローラ32が連動して互いに反対方向に回転される。
排出ローラ30は、送りローラ31と押えローラ32の外周面間のニップが、待機通路25の紙幣排出口24よりも上流側において、待機通路25の幅のほぼ中央に存在するように設置されている。すなわち、排出ローラ30により送り出される紙幣が紙幣排出口24に向かうように設置されている。
排出ローラ30は、送風管結合部22の通路部22aを通る推進体13の最大径部分13aに当接しないようにするため、通路部22a内に突出しない位置に設置されている。排出ローラ30を通路部22a内に突出させない代わりに、排出ローラ30により排出される紙幣Bを通路部22a内に確実に送り出すために、排出補助ベルト34が設けられている。
図11および図12に示すように、排出補助ベルト34は、通路部22a内での紙幣Bの搬送方向Fに沿い、かつ、搬送方向下流側が紙幣排出口24内に露出し、搬送方向上流側が通路部22aから離隔するように傾斜して張設された環状のベルトである。図12に示すように、排出ローラ30の一対のローラ31,32のうちの紙幣排出口24に近い方のローラ32には、小径部32aが設けてある。この小径部32aに排出補助ベルト34の一方側が掛け渡され、他方側は、紙幣排出口24の近傍に設けられた第5のプーリ213eに掛け渡されている。排出補助ベルト34は送りローラ31からギヤ33a,33bを介して駆動力を与えられ、押えローラ32と連動して回転される。
排出補助ベルト34は断面円形の丸ベルトであり、弾性を有し、かつ表面の摩擦係数の高いゴムで環状に形成されている。排出補助ベルト34をローラ32の小径部32aに掛け渡した場合に、排出補助ベルト34がローラ32の周面より突出しないように、小径部32aの直径と排出補助ベルト34の直径が設定されている。
また、図12に示すように、本体部21には、排出ローラ30から紙幣排出口24に掛けて斜めに掛け渡された排出補助ベルト34に沿ってガイド部35が設けてある。このガイド部35は、排出補助ベルト34のうち通路部22a側の部分に沿って近接対向配置され、排出補助ベルト34との間に紙幣排出口24で終止する紙幣Bの排出通路36を形成している。
排出ローラ30から繰り出された紙幣Bは排出通路36内へ進出する。排出補助ベルト34は排出通路36内の紙幣を搬送して紙幣排出口24から通路部22a内に送り出す。ガイド部35は、紙幣Bを排出補助ベルト34に当接させるとともに、紙幣Bが紙幣排出口24から通路部22a内へ進出する向きを搬送方向Fに沿う方向に案内する。
上記の構成により、モータ27が所定方向に回転されると、その回転力によりウォームギヤ210およびピ二オン215を介して第3の垂直軸211cが図7において反時計方向に回転されると同時に、プーリ213d,213c,213b,213a、伝動ベルト214aおよび214bを介して、第2の垂直軸211bおよび第1の垂直軸211aも図7において反時計方向に回転される。したがって、導入ローラ216a,216bおよび送りローラ31が図7,10,11において反時計方向に回転される。
待機通路25の紙幣挿入口23の中には、紙幣が紙幣挿入口23の中に挿入されたことを検知するための第1センサS1が、挿入された紙幣が待機通路25の直線部分まで移動されたことを検知するための第2センサS2が、さらに、待機通路25に待機された紙幣が紙幣排出口24から排出されたことを検知するための第3センサS3が備えられている。これらのセンサS1, S2, S3が出力する検知信号は、紙幣取込み装置20Lの本体部21の、一例として底部に形成された収容部21cに収容された基板40に設けてある制御部に与えられる。
今、球貸し機2から送り出された紙幣が待機通路25の紙幣挿入口23に挿入されると、第1センサS1が紙幣挿入検知信号を制御部に入力する。これに基づき、制御部によりモータ27が所定方向に回転され始める。これにより、第1、第2、第3の垂直軸211a〜211cが所定方向(図7,10,11において反時計方向)に回転される。したがって、導入ローラ216a,216bおよび送りローラ31が所定方向(図10,11において反時計方向)に回転される。
そのため、紙幣挿入口23に挿入された紙幣は、待機通路25の最初の湾曲部分に導入され、引き続き、待機通路25の直線部分を直進するように導入される。さらに紙幣は最後の湾曲部分において曲進されて、紙幣の先端は、排出ローラ30のニップに向けて導入される。そして、そのニップを通過した紙幣の先端は排出補助ベルト34およびガイド部35により排出通路36に案内され、最終的に待機通路25の紙幣排出口24から排出される。
その紙幣の終端が排出ローラ30のニップを通過すると、第3センサS3が紙幣通過検知信号を制御部に与える。これにより、制御部は所定時間経過後にモータ27の回転を止める。一枚の紙幣が紙幣排出口24から排出され終わらないうちに、紙幣挿入口23に次の紙幣が挿入されたときは、制御部はその紙幣が紙幣排出口24から排出されるまでは、モータ27の回転を止めないようになっている。
待機通路25には、排出ローラ30の上流側に、待機通路25の通路を遮断する弁41が備えてある。この弁41は、一端が細い軸により揺動可能に支持され、常時はコイルばねなどの付勢部材42により待機通路25の通路を遮断する位置に保持される。これにより、紙幣搬送装置10の空気流発生装置12による送風管11内の吸込み力が待機通路25の通路から流入する空気により低下されることを防止している。しかし、紙幣挿入口23から紙幣が挿入されたときは、その搬送手段により搬送される紙幣により弁41が遮断位置から開放位置に移動されるため、紙幣の待機通路25内での搬送には支障が出ない。
≪スキュー補正機構≫
図14は、本発明に係るスキュー補正機能を備えた排出ローラ30の一例を示す。図15は、図14の排出ローラ30の送りローラ31のみを抽出して示す図である。
送りローラ31は、軸方向中間部分31a以外の部分31b,31bが摩擦係数の小さい材質、たとえば硬質プラスチックで形成されているのに対し、軸方向中間部分31aは摩擦係数の大きい材質、たとえば弾性ゴムで形成されている。また、軸方向中間部分31aは軸方向中間部分31a以外の部分31b,31bよりも若干大きい外径を有する径大部とされている。一例を挙げると、径大部31a以外の部分31b,31bの外径は、10.0mmであり、径大部31aの外径は、9.5mmである。
これに対し、押えローラ32は、全長に渡って外径が均一であり、摩擦係数の小さい材質、たとえば硬質プラスチックで形成されている。
そして、一対のローラ31,32は、図14に示すように、軸31d,32aを軸受212f,212g(図9) により垂直平行状態に支持されている。送りローラ31の径大部31aの周面の一部が押えローラ32の周面に接触されているが、送りローラ31の径大部31a以外の部分31b,31bの周面と押えローラ32の周面との間(ニップ)には、径大部31aの外径と径大部31a以外の部分31b,31bの外径の差に等しい幅のギャップGが存在している。
このような軸方向中間部に径大部31aを有し、径大部31a以外の部分にギャップGを有する排出ローラ30(31,32)を用いる場合は、排出ローラ一30のニップに送り込まれる紙幣にスキューがあるときは、紙幣に次のようなスキュー補正作用が働く。
すなわち、たとえば、図16Aに示すように、紙幣B1の先端が待機通路25の通路の底面25dから上方に離れ、かつ後端が待機通路25の通路の底面25dに接触し、または底面25dから僅かに浮いた状態で傾斜するスキューが生じている紙幣B1(図16Aの(a))が排出ローラ30のニップに送り込まれたときは、その紙幣B1がニップを通過する間は、紙幣B1は送りローラ31の径大部31aにおいてのみ押えローラ32に押えられるため、紙幣B1(図16Aの(b))の長手方向の中間部がニップを通過した後は、紙幣B1のニップより前半部分がニップより後半部分よりも重くなる。したがって、紙幣B1は底面25dから上方に離れている前方部分が底面25dに向かって徐々に下がり、最終的には紙幣B1(図16Aの(c))の下辺が全長に亘って通路の底面25dに接触する正常な姿勢となる。
また、図16Bに示すように、紙幣B2の先端が待機通路25の通路の底面25dに接触し、または底面25dから僅かに浮き、かつ後端が待機通路25の通路の底面25dから上方に離れた状態で傾斜するスキューが生じている紙幣B2(図16Bの(a))が排出ローラ30のニップに送り込まれたときは、その紙幣B2がニップを通過する間は、同様に紙幣B2は送りローラ31の径大部31aにおいてのみ押えローラ32に抑えられるため、紙幣B2(図16Bの(b)の長手方向の前半部がニップを通過する間)は、紙幣B2のニップより前半部分よりも後半部分の方が重い。したがって、紙幣B2は後半部分が通路の底面25dに向かって徐々に下がり、最終的には紙幣B2(図16Bの(c))の下辺が全長に亘って通路の底面25dに接触する正常な姿勢となる。
こうして、図16Aおよび図16Bのいずれのスキューがある紙幣B1, B2も、そのスキューが補正される。紙葉類の厚みによっては、押えローラ32の長手方向中間部にも径大部31aと同様の径大部を設け、両径大部の周面を当接させてもよい。これにより、厚みのある紙葉類のスキューも有効に補正することが可能である。
図14の送りローラ31の径大部31aは、弾性ゴムなどの摩擦係数の大きい材質で形成されているため、紙幣が垂直線周りにカールしている場合は、排出ローラ30のニップに進入させられた紙幣の先端が送りローラ31の周面に巻き込まれる可能性がある。図17の排出ローラ30Aは、この巻き込みを防止するために改良されたものである。この排出ローラ30Aにおいては、図18にも示すように、送りローラ31の軸方向中間部に径大部31aを有するほか、径大部31aの両側、すなわち径大部31a以外の部分31bに径小部31cを設けてある。
そして、送りローラ31の径小部31cには、図10,11,19に例示するように、待機通路25の背面側の側壁25bに形成した巻き込み防止フィン37が嵌合されている。これにより、排出ローラ30Aにより取込まれる紙幣の先端が送りローラ31の特に径大部31aの周面に巻き込まれることが防止される。
巻き込み防止フィン37の先端をガイド部35の先端に連続させると、排出ローラ30Aにより取込まれる紙幣の先端が送りローラ31の周面、特に径大部31aの周面から分離されるとともに、ガイド部35側に案内され、排出通路36を経て紙幣排出口24から通路部22a内に円滑に送り込まれる。したがって、カールのある紙幣も、排出ローラ30Aに巻き込まれることなく、円滑に通路部22aへ送り込むことができる。
巻き込み防止フィンは、その先端が送りローラ31の周面に沿って移動してくる紙幣の先端を送りローラ31の周面から分離できれば、その形状、取付方法は任意である。
以下に、紙幣取込み装置20が球貸機2から紙幣Bを紙幣挿入口23より受け入れてから紙幣排出口24より通路部22a内へ送り出すまでの動作を説明する。
紙幣挿入口23に挿入された紙幣Bの先端を第1センサS1が検出すると、制御部がモータ27を駆動する。これにより導入ローラ216aおよび排出ローラ30が回転し、導入ローラ216aが排出ローラ30側に向けて紙幣Bを送り出す。第2センサS2がその紙幣Bを検知すると、制御部はその紙幣Bの先端が排出ローラ30に到達するに要する所定時間経過後に、モータ27を停止させる。その結果、導入ローラ216aおよび排出ローラ30も回転を停止する。これにより紙幣Bは待機通路25の待機位置で待機した状態になる。
紙幣Bが待機位置に待機した状態になると、制御部は再びモータ27を駆動する。これにより、排出ローラ30が回転し、この回転に伴って排出補助ベルト34も回転する。待機位置にある紙幣Bにスキューがある場合は、排出ローラ30の間を通過する間に上記スキュー補正作用によりそのスキューが補正される。そして、紙幣Bは排出ローラ30および排出補助ベルト34に搬送され、排出補助ベルト34とガイド部35との間の排出通路36を通って、紙幣排出口24から通路部22a内へ排出される。このとき、紙幣Bはガイド部35により通路部22a内へスムーズに進行するように案内される。
紙幣Bが完全に通路部22a内へ排出されると、第3センサS3が紙幣検知信号を出力しなくなるので、制御部は紙幣Bの送り出し完了を認識して、モータ27を停止させる。また、通路部22a内に完全に排出された紙幣Bは、搬送管11内を流れている空気流によって下流へ運ばれる。以上のようにして、紙幣取込み装置20は球貸機2から挿入された紙幣Bを紙幣搬送装置10の搬送管11内へ送り出す。そして、紙幣搬送装置10の制御部は紙幣Bの送り出し完了を認識すると、推進体送出装置15から推進体13を搬送管11内に送出させるので、搬送管11内に送り出された紙幣Bは搬送管11内を搬送され、金庫4に回収される。
続いて、背面側の紙幣取込み装置20Rについて説明する。背面側の紙幣取込み装置20Rは、図20,21に示すように、基本的構成が正面側の紙幣取込み装置20Lと同じである。したがって、紙幣取込み装置20Lの構成部材と対応部材には同一の符号を用いる。以下には、紙幣取込み装置20Lと紙幣取込み装置20Rとの相違点を説明する。
紙幣取込み装置20Lでは、図10,11に示すように、紙幣挿入口23が排出ローラ30より搬送方向Fの上流側にあり、待機通路25は、搬送方向上流側から下流側へ延び、待機通路25の終端にある排出ローラ30のうち紙幣挿入口23と反対側の押えローラ32から搬送方向下流側の紙幣排出口24まで排出補助ベルト34が張設されている。
これに対して、紙幣取込み装置20Rでは、紙幣挿入口23が排出ローラ30より搬送方向下流側にあり、待機通路25は、搬送方向下流側から上流側へ延び、かつ、待機通路25の終端において大きく湾曲されてその先端の紙幣排出口24が搬送方向下流側に向けて開口されている。また、待機通路25の終端にある排出ローラ30のうち紙幣挿入口23側の押えローラ32からその搬送方向下流側の紙幣排出口24まで排出補助ベルト34が張設されている。したがって、紙幣取込み装置20Rでは、紙幣Bの進路が排出ローラ30の部分でほぼ反転するほど湾曲されている。
紙幣取込み装置20Rと紙幣取込み装置20Lを使用することで、島1の正面側の球貸機2からの紙幣受け入れ位置と背面側の球貸機2からの紙幣受け入れ位置とを近接させることができ、バランス良く島1の表裏に球貸機2および遊技機3を配列することができる。
上には、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は図示されたものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても、本発明の技術的範囲に含まれる。たとえば、図示の例では、排出ローラ30が紙幣排出口24に近い位置に設けられたが、紙幣挿入口23から紙幣排出口24までの間の待機通路25が長い場合は、排出ローラ30を紙幣挿入口23と紙幣排出口24との間の任意の位置に設け、早い段階でスキューを補正することも有効である。
また、以上には、本発明に係る紙幣取込み装置を遊技機の紙幣搬送装置に組み込んだ場合の例について説明したが、上記紙幣取込み装置は券売機群の紙幣搬送装置、小切手などの有価証券分別機における有価証券搬送装置に組み込んで使用することも可能である。
10 紙幣搬送装置
11 搬送管
12 気流発生装置
13 推進体
15 推進体送出装置
16 推進体回収装置
17 紙幣分離装置
20 紙幣取込み装置
21 本体部
22 送風管接続部
23 紙幣挿入口
24 紙幣排出口
25 紙幣通路
27 モータ
30〜32 スキュー補正機構
30 排出ローラ(一対のローラ)
31 送りローラ
31a 径大部(長手方向中間部)
31b 中間部以外の部分
31c 小径部
32 押えローラ
34 排出補助ベルト
35 ガイド部
36 排出通路

Claims (5)

  1. 挿入口から挿入された紙葉類を通路に設けられた一対のローラにより挟持して前記通路に沿って搬送し、前記通路の末端の排出口から搬送装置の搬送路に取込む紙葉類取込み装置におけるスキュー補正機構であって、
    前記スキュー補正機構は、前記一対のローラのうち、少なくとも一方のローラの長手方向中間部以外の部分を摩擦係数が小さな材質で形成するとともに、前記中間部に、所定の幅を持って前記中間部以外の部分よりも僅かに外径が大きく、かつ摩擦係数が大きい材質で形成された径大部を設けてなることを特徴とするスキュー補正機構。
  2. 請求項1に記載のスキュー補正機構において、
    前記摩擦係数の小さな材質は硬質プラスチックであり、前記摩擦係数が大きい材質は弾性ゴムである、
    ことを特徴とするスキュー補正機構。
  3. 請求項1または2に記載のスキュー補正機構において、
    前記一対のローラのうち、他方のローラは、その全長に渡って外径が同じであることを特徴とするスキュー補正機構。
  4. 請求項1または2に記載のスキュー補正機構において、
    前記一対のローラのうち、他方のローラは、長手方向の中間部に中間部以外の部分よりも外径が大きい径大部を有するものであり、前記一対のローラはそれぞれの径大部を互いに接触させて平行に設置されていることを特徴とするスキュー補正機構。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のスキュー補正機構において、
    前記一方のローラの中間部以外の部分には、前記一対のローラのニップの下流側に設けられた巻き込み防止用フィンを介在させる径小部が設けられていることを特徴とするスキュー補正機構。
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