JP2018063983A - 多層配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続信頼性を向上させることができる多層配線板の製造方法を提供する。【解決手段】実施形態に係る多層配線板1の製造方法は、導電性ペースト10によってポスト12を形成し、層間接続する多層配線板1の製造方法であって、高融点金属13及び低融点合金14を含む導電性ペースト10を基板11に印刷してポスト12を形成する印刷工程と、ポスト12を加熱して半焼結状態にする半焼結工程と、基板11を積層して加熱しながらプレスする高温プレス工程と、を備える。導電性ペースト10を半焼結状態にすることで低融点合金が高融点金属を包み込むようにする。【選択図】図4

Description

本発明は、多層配線板の製造方法に関するものであり、例えば、導電性ペーストを用いた多層配線板の製造方法に関する。
近年、電子機器の軽薄短小化が急激に進んでいる。それに伴い、プリント基板分野では、導電性ペーストを用いて任意の層及び任意の箇所で層間接続させ、これにより、配線密度を向上させた構造が注目されている。このような構造のプリント基板を用いることにより、電子機器の小型化を可能にしている。
特許文献1には、導電性ペーストによってポストを形成し、層間接続する多層配線板の製造方法が記載されている。
特許文献1の多層配線板は、基板を備えており、基板上の配線層におけるランドに、層間接続するための導電性ポストを配設している。導電性ポストを導電性ペーストで形成することにより、基板に接続できる部材の汎用性を向上させている。
特開平06−342977号公報
従来、導電性ペーストによる層間接続したプリント基板は、一般的な銅メッキ品よりも抵抗値が高く、また、接続信頼性が劣る傾向があった。低コストでかつ接続信頼性が良好なプリント基板を含む多層配線板の製造方法が求められていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、接続信頼性を向上させることができる多層配線板の製造方法を提供する。
本発明の一態様に係る多層配線板の製造方法は、導電性ペーストによってポストを形成し、層間接続する多層配線板の製造方法であって、高融点金属及び低融点合金を含む前記導電性ペーストを基板に印刷して前記ポストを形成する印刷工程と、前記ポストを加熱して半焼結状態にする半焼結工程と、前記基板を積層して加熱しながらプレスする高温プレス工程と、を備える。このような構成によって、接続信頼性を向上させることができる。
本発明により、接続信頼性を向上させることができる多層配線板の製造方法を提供することができる。
(a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、印刷工程を例示した断面図であり、(b)は、印刷工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図であり、(c)は、印刷工程におけるポストの金属組織を例示した模式図である。 (a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、半焼結工程を例示した断面図であり、(b)は、半焼結工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図である。 実施形態に係る多層配線板の製造方法において、積層工程を例示した断面図である。 (a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、高温プレス工程を例示した断面図であり、(b)は、高温プレス工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図であり、(c)は、高温プレス工程におけるポストの金属組織を例示した模式図である。 実施例1〜3における半焼結工程後の断面形状並びに積層・高温プレス工程後のペースト流れ、接続抵抗値及び冷熱信頼性を例示した図である。 (a)は、実施例2におけるペースト流されを例示した図であり、(b)は、実施例3における接続抵抗値及び冷熱信頼性の不良の原因を例示した図である。 比較例1〜3に係る多層配線板の製造方法の概要、工程及び課題・リスクを例示した図である。 導電性ペーストを含むポストの圧縮率と接続抵抗値との関係を例示したグラフである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
実施形態に係る多層配線板の製造方法を説明する。本実施形態は、例えば、導電性ペーストによってポストを形成し、層間接続する多層配線板の製造方法である。具体的には、実施形態に係る多層配線板の製造方法は、印刷工程と、半焼結工程と、積層工程と、高温プレス工程とを含んでいる。
図1(a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、印刷工程を例示した断面図であり、(b)は、印刷工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図であり、(c)は、印刷工程におけるポストの金属組織を例示した模式図である。
図1(a)に示すように、印刷工程においては、導電性ペースト10を第1基板11に印刷してポスト12を形成する。
図1(b)及び(c)に示すように、導電性ペースト10は、高融点金属13及び低融点合金14を含んでいる。導電性ペースト10は、高融点金属13の金属粉末及び低融点合金14の金属粉末がバインダ樹脂15の中に分散したペースト状の材料である。
高融点金属13は、例えば、銅(Cu)である。銅の融点は、1085℃である。高融点金属13は、半焼結工程及び高温プレス工程において溶融しない金属である。高融点金属13は、例えば、融点が半焼結工程及び高温プレス工程における熱処理温度よりも高温の金属である。なお、高融点金属13は、銅に限らない。高融点金属13は、半焼結工程及び高温プレス工程において溶融しなければ、銅以外の金属を用いてもよい。
低融点合金14は、例えば、スズ(Sn)−ビスマス(Bi)合金である。スズ−ビスマス合金の融点は、139℃である。低融点合金14は、半焼結工程及び高温プレス工程において溶融する金属である。低融点合金14は、例えば、融点が半焼結工程及び高温プレス工程における熱処理温度よりも低温の合金である。低融点合金14は、半焼結工程において一部が溶融する。なお、低融点合金14は、スズ−ビスマス合金に限らない。低融点合金14は、半焼結工程及び高温プレス工程において溶融すれば、スズ−ビスマス合金以外の合金を用いてもよい。
第1基板11は、例えば、板状の部材である。第1基板11は、例えば、両面を有している。第1基板11の一方の面11aには、金属配線16が設けられている。金属配線16は、例えば、銅配線である。金属配線16は、例えば、線状の部分と、ランドの部分とを含んでいる。金属配線16は、第1基板11の他方の面11bにも設けられてもよい。
印刷工程において、まず、第1基板11の一方の面11a上に、メタルマスク17を配置する。メタルマスク17は、板状の部材である。メタルマスク17は、一方の面17aから他方の面17bに貫通する孔17cが設けられている。孔17cは、複数設けられている。第1基板11の一方の面11a上に、メタルマスク17を配置する際には、第1基板11の一方の面11aに、メタルマスクの他方の面17bが対向するように、メタルマスク17を配置する。そして、孔17cが、金属配線16上の、例えば、ランドの部分に位置するように、メタルマスク17を配置する。例えば、メタルマスク17の他方の面17b側の孔17cを、金属配線16の上面16aに接するように配置する。
次に、メタルマスク17を用いて、第1基板11の金属配線16上に導電性ペースト10を印刷する。具体的には、例えば、メタルマスク17の一方の面17a側から孔17cに導電性ペースト10を充填させ、孔17cの直下の金属配線16の上面16aに導電性ペースト10を接触させる。例えば、導電性ペースト10を金属配線16のランドに接触させる。これにより、金属配線16上に導電性ペースト10からなるポスト12が形成される。
ポスト12の形状は、例えば、円柱状である。円柱状のポスト12の外径は、例えば、0.1mm〜0.8mmである。ポスト12の高さは、例えば、0.05mm〜0.3mmである。このようなポスト12の形状及び寸法になるように、メタルマスク17の孔17cは形成されている。
図1(b)及び(c)に示すように、金属配線16上に形成されたポスト12の金属組織を拡大して見ると、バインダ樹脂15の間に、高融点金属13の粒子と、低融点合金14の粒子とが分散したものとなっている。具体的には、例えば、バインダ樹脂15の間に、銅(Cu)粒子とスズ−ビスマス(Sn−Bi)粒子とが分散している。
次に、第1基板11の金属配線16上にポスト12を配置させたまま、第1基板11から、メタルマスク17を取り除く。
次に、半焼結工程を説明する。
図2(a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、半焼結工程を例示した断面図であり、(b)は、半焼結工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図である。図2(a)に示すように、半焼結工程においては、金属配線16上に形成されたポスト12を加熱して半焼結状態にする。加熱処理の温度は、例えば、140℃〜180℃であり、加熱時間は、30秒〜10分である。
ここで、半焼結状態とは、次の2点を満たすような状態である。すなわち、(1)低融点合金14の一部が溶融し、溶融した低融点合金14が高融点金属13の粒子を包み込む状態。(2)低融点合金14の一部が化学反応せずに残存している状態。
図2(b)に示すように、ポスト12の金属組織を拡大して見ると、ポスト12は半焼結状態となっている。高融点金属13は、バインダ樹脂15の間に分散している。そして、低融点合金14の一部は溶融している。そして溶融した低融点合金14は、高融点金属13の銅粒子を包み込んでいる。また、低融点合金14の一部は化学反応せずに残存している。
このように、低融点合金14の一部が溶融し、高融点金属13を包み込むことで、この後の積層工程及び高温プレス工程において、導電性ペースト10のペースト流されを防止することができる。また、低融点合金14の一部が残存していることにより、高温プレス工程において、再溶融し、対向接触する金属配線26と合金化することができる。
次に、積層工程を説明する。
図3は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、積層工程を例示した断面図である。図3に示すように、積層工程においては、第2基板22を第1基板11上に積層する。例えば、第1基板11上にプリプレグ18を積層させ、その上に第2基板22を積層する。プリプレグ18は、基板等を製造するための主原料となるものであり、樹脂19を含み、ガラスクロス20等の繊維で強化した半硬化の樹脂シートである。プリプレグ18には、一方の面18aから他方の面18bに貫通する開口部18cが形成されている。
例えば、プリプレグ18の他方の面18bが、第1基板11の一方の面11aと対向するように積層させる。プリプレグ18を、第1基板11上に積層した場合に、開口部18cを、第1基板11上のポスト12の位置に一致させる。したがって、第1基板11上に、プリプレグ18を積層させると、プリプレグ18の開口部18cにポスト12が嵌合する。ポスト12の金属配線16上からの高さと、プリプレグ18の厚さとを予め調整する。後述する高温プレス工程によって、ポスト12が高温プレスされるとともに、プリプレグ18が、第1基板11及び第2基板22と接合するように調整する。
次に、プリプレグ18を積層させた第1基板11上に、第2基板22を積層する。第2基板22は、例えば、板状の部材である。第2基板22は、例えば、両面を有している。第2基板22の他方の面22bには、金属配線26が設けられている。金属配線26は、例えば、銅配線である。第2基板22の一方の面22aにも金属配線26が設けられてもよい。
第2基板22の他方の面22bが、第1基板11の一方の面11a及びプリプレグ18の一方の面18aと対向するように、第2基板22を第1基板11上に積層させる。第2基板22を、第1基板11及びプリプレグ18上に積層した場合に、金属配線26を、プリプレグ18の開口部18cに嵌合されたポスト12と一致させる。したがって、第1基板11及びプリプレグ18上に、第2基板22を積層させると、第2基板22の金属配線26の位置にポスト12が配置される。
次に、高温プレス工程を説明する。
図4(a)は、実施形態に係る多層配線板の製造方法において、高温プレス工程を例示した断面図であり、(b)は、高温プレス工程におけるポストの金属組織を例示した拡大図であり、(c)は、高温プレス工程におけるポストの金属組織を例示した模式図である。図4(a)に示すように、高温プレス工程においては、積層させた第1基板11及び第2基板22を加熱しながらプレスする。プレスする際には、第1基板11の他方の面11bと、第2基板22の一方の面22aとの間をプレスする。高温プレス工程により、ポスト12が焼結する。そして、ポスト12と、金属配線16及び26との境界で、合金を形成する。高温プレス工程における加熱温度は、例えば、160℃〜200℃であり、加熱時間は、15分〜90分である。圧力は、例えば、1MPa〜4MPaである。また、ボイドの発生を防止するために真空雰囲気中で実施することが好ましい。
図4(b)及び(c)に示すように、高温プレス工程後のポスト12の金属組織を拡大してみると、ポスト12は、焼結後の状態となっている。焼結後の状態では、バインダ樹脂15は硬化している。硬化したバインダ樹脂25の間に高融点金属13が分散している。分散した高融点金属13の粒子の周りを、高融点金属13と低融点合金14とにより形成された合金23が包み込んでいる。具体的には、形成された合金23は、例えば、銅と、スズとの合金であるスズ−銅(Sn−Cu)合金である。低融点合金14を構成していた単体の金属24、例えば、単体のビスマスは、硬化したバインダ樹脂25の間に分散している。スズ−銅合金の融点は、415℃である。単体のビスマスの融点は、271℃である。
このように、高温プレス工程において、ポスト12が焼結すると、ポスト12に含まれる高融点金属13と低融点合金14との合金23が形成される。これにより、化学反応せず、そのままの状態で残存する低融点合金14の量を低減させることができる。よって、低融点合金14は、高融点金属13と合金化するか、単体の金属24に変化する。これにより、ポスト12の内部に残存する低融点の金属材料を低減させることができる。このようにして、ポスト12に含まれる各金属材料の融点が上昇する。よって、接続信頼性を向上させることができる。こうして、多層配線板1が製造される。
(実施例)
次に、多層配線板の製造方法について、より具体的な実施例を説明する。
図5は、実施例1〜3における半焼結工程後の断面形状並びに積層・高温プレス工程後のペースト流れ、接続抵抗値及び冷熱信頼性を例示した図である。実施例1〜3において、高温プレス条件は、加熱温度を190℃、加熱時間を60分、圧力は3MPaで統一している。また、冷熱信頼性条件は、−40℃で30分おいた後に120℃で30分おくことを3000サイクル繰り返して抵抗変化率を測定することである。評価に用いる多層配線板1のサンプルについては、第1基板11及び第2基板22の厚さは、0.8mmであり、プリプレグ18の厚さは、0.1mmである。ポスト12の外径は、0.6mmであり、ポスト12の厚さは、0.1mmである。
図5に示すように、実施例1では、半焼結工程における加熱温度は160℃であり、加熱時間は1分である。この場合の半焼結工程後の断面形状は、半焼結状態となっている(○判定)。また、積層・高温プレス工程後において、ペースト流れは無い(○判定)。接続抵抗値は、1mΩ以下であり、基準の4mΩ以下を満たしている(○判定)。抵抗変化率は5%以下であり、基準の20%以下であるので、冷熱信頼性を満たしている(○判定)。すべての項目で○判定であるので、実施例1における半焼結工程及び積層・高温プレス工程は好ましい。
実施例2では、半焼結工程における加熱温度は100℃であり、加熱時間は5分である。この場合の半焼結工程後の断面形状では、低融点合金14の溶融がなく、半焼結状態となっていない(×判定)。また、積層・高温プレス工程後において、ペースト流れが有る(×判定)。接続抵抗値は、1mΩ以下であり、基準の4mΩ以下を満たしている(○判定)。抵抗変化率は5%以下であり、基準の20%以下であるので、冷熱信頼性を満たしている(○判定)。接続抵抗値及び冷熱信頼性の項目で○判定であるが、断面形状及びペースト流されの項目で×判定である。したがって、実施例2における半焼結工程及び積層・高温プレス工程は好ましくない。
ここで、ペースト流されが有るとは、図6(a)に示すように、ポスト12が硬度不足のため、高温プレス工程において、プリプレグ18の樹脂の流動により、ポスト12の導電性ペースト10が流されることをいう。
実施例3では、半焼結工程における加熱温度は180℃であり、加熱時間は20分である。この場合の半焼結工程後の断面形状では、低融点合金14の残存がなく、半焼結状態となっていない(×判定)。また、積層・高温プレス工程後において、ペースト流れは無い(○判定)。接続抵抗値は、4mΩ以上であり、基準の4mΩ以下を満たしていない(×判定)。抵抗変化率は20%以上であり、基準の20%以下を満たしていないので、冷熱信頼性を満たしていない(×判定)。ペースト流されの項目で○判定であるが、断面形状、接続抵抗値及び冷熱信頼性の項目で×判定である。したがって、実施例3における半焼結工程及び積層・高温プレス工程は好ましくない。
ここで、接続抵抗値が4mΩ以上及び抵抗変化率が20%以上となるのは、図6(b)に示すように、高温プレス工程において、低融点合金14の溶融がなく、上側の第2基板22における金属配線26との合金化が不良となっていることが考えられる。これにより、抵抗値が上昇し、接続信頼性が低下する。
次に、本実施形態の効果を説明する前に、比較例を説明する。そして、比較例と対比させて、本実施形態の効果を説明する。
導電性ペーストにより層間接続を行うプリント基板の製造方法としては、半硬化状態のプリプレグの開口部に導電性ペーストを印刷し積層する方法(比較例1)、熱可塑性樹脂層の開口部に導電性ペーストを印刷し積層する方法(比較例2)及び導電性ペーストでバンプを印刷しプリプレグを貫通させて積層する方法(比較例3)等がある。
図7は、比較例1〜3における概要、工程及び課題・リスクを例示した図である。
図7に示すように、比較例1の工程は、PETフィルムが付着した半硬化状態のプリプレグに導電性ペーストを印刷する。そして、銅箔の間に積層し、熱圧着してパターニングする。これを繰り返すことにより、プリント基板を形成する。比較例1の課題及びリスクとしては、PETフィルムの廃棄の必要があること、ペースト流されが発生すること、プリプレグのハンドリング性に難点があること等が挙げられる。
比較例2の工程は、熱可塑性樹脂層の開口に導電性ペーストを印刷し、印刷した導電性ペーストに銅パターンを形成する。このような熱可塑性樹脂層の複数を、相互に導電性ペーストが接続するように一括熱圧着する。このようにして、プリント基板を形成する。比較例2の課題及びリスクとしては、熱可塑性樹脂が高価なこと、高温プレス工程が必要なこと、ペースト流されが発生すること等が挙げられる。
比較例3の工程は、銅箔上に導電性ペーストのバンプを印刷し、印刷したバンプでプリプレグを貫通させて積層する。これにより、プリント基板を形成する。比較例3の課題及びリスクは、プリプレグとして用いられるのは、バンプが貫通することができる程度に薄物のプリプレグに限定される。そして、このようなプリプレグは高価である。また、バンプによるプリプレグの貫通不良によって断線が発生すること等が挙げられる。
比較例1〜3の問題点・課題をまとめると、一般的な銅メッキによる層間接続と比較して、導電性ペーストの場合には、接続抵抗のバラツキが大きく、また、接続信頼性に乏しくなっている。これは、導電性ペーストの導通がプレス工程における金属フィラー同士の接触によるものだからである。図8に示すように、ポストの接続抵抗値は、導電性ペーストの圧縮率によって、大きく変化する。また、導電性ペースト中の各材料の分布のバラツキ、導電性ペーストのプレス工程の面圧のバラツキも、接続抵抗値及び冷熱サイクル等での信頼性に大きく影響している。
さらに、熱可塑性樹脂及び薄物プリプレグ等のように材料コストが高価となっている。PETフィルム等の廃棄物による廃棄コストも、材料コストを高価にしている。
熱圧着時に層間接着剤の樹脂流動により、ペースト流されが発生しやすく、良品率を低下させることも問題点・課題となっている。
次に、本実施形態の効果を比較例と対比させて説明する。
本実施形態では、導電性ペースト10は、高融点金属13及び低融点合金14を含んでいる。そして、半焼結工程において、導電性ペースト10を加熱し、半焼結状態にしている。半焼結状態では、低融点合金が高融点金属を包み込み、高温プレス時に合金化しやすくしている。これにより、接続信頼性を向上させることができる
導電性ペースト10は、高融点金属13の粉末、低融点金属14の粉末、バインダ樹脂15を含んでいる。そして、高温プレス工程における焼結により、ポスト12に含まれる各金属材料の融点を上昇させることができる。例えば、ポスト12に含まれる各金属材料の融点を、リフロー温度以上、例えば、260℃以上まで上昇させることができる。したがって、積層させた基板間の接続信頼性を向上させることができる。
また、ポスト12内の低融点合金14が溶融することにより、高融点金属13を取り囲み、さらに、高融点金属13間の隙間を埋め込む。これにより、ポスト12の導通を確保することができる。よって、導電性ペースト中の各材料の分布のバラツキ、導電性ペーストの高温プレス工程における面圧のバラツキ等に影響されず、接続抵抗値を安定化させ、冷熱サイクル等での信頼性を向上させることができる。
高融点金属13及び低融点合金14を含む導電性ペーストは、従来の銀(Ag)ペーストよりも安価である。また、プリプレグ18には、一般的なプリプレグ18を使用することができる。さらに、PETフィルム等の廃棄物が発生しない。よって、材料コストを低減させ、多層配線板1の製造コストを低減させることができる。
本実施形態では、金属配線16上に半焼結状態のポスト12を形成する。そして、開口部18cを有するプリプレグ18とともに第1基板11上に第2基板22を積層し、高温プレスしている。導電性ペースト10を半焼結化することにより、積層工程及び高温プレス工程におけるポスト12の硬度を大きくすることができる。これにより、高温プレス工程における導電性ペースト10のペースト流れを防止することができる。よって、良品率を向上させることができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
例えば、積層工程において、第1基板11及び第2基板22の2つの基板を積層させたがこれに限らない。3つ以上の基板を積層させ、各基板間を、導電性ペーストを含むポスト12で層間接続させてもよい。
また、半焼結工程及び高温プレス工程における加熱温度は、高融点金属13及び低融点合金14によって適宜変更してもよい。
1 多層配線板
10 導電性ペースト
11 第1基板
11a 一方の面
11b 他方の面
12 ポスト
13 高融点金属
14 低融点合金
15 バインダ樹脂
16 金属配線
16a 上面
17 メタルマスク
17a 一方の面
17b 他方の面
17c 孔
18 プリプレグ
18a 一方の面
18b 他方の面
18c 開口部
19 樹脂
20 ガラスクロス
22 第2基板
22a 一方の面
22b 他方の面
23 合金
24 金属
25 バインダ樹脂
26 金属配線

Claims (1)

  1. 導電性ペーストによってポストを形成し、層間接続する多層配線板の製造方法であって、
    高融点金属及び低融点合金を含む前記導電性ペーストを基板に印刷して前記ポストを形成する印刷工程と、
    前記ポストを加熱して半焼結状態にする半焼結工程と、
    前記基板を積層して加熱しながらプレスする高温プレス工程と、
    を備えた多層配線板の製造方法。
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