JP2018062726A - 下半身用の下衣 - Google Patents

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陽子 川崎
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Hitomi Kasai
仁美 葛西
義之 永井
Yoshiyuki Nagai
義之 永井
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Satoshi Kubo
聡 久保
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Chihiro Tanaka
千尋 田中
勝正 鴻野
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勝正 鴻野
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Kohei Nakahara
皓平 中原
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大策 山本
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Abstract

【課題】着用者に不快感を与えることなく小型電子機器を装着可能な下半身用の下衣を提供する。
【解決手段】少なくとも前身頃2と後身頃を構成する身生地により胴部開口部6と脚部開口部7が形成されるとともに、小型電子機器8を保持可能な保持部10を備えた下半身用の下衣100であって、前記保持部10は、前身頃2及び後身頃のうち後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さ以上偏った位置であって、胴部開口部6の縁部から下側に0〜20cmの長さの範囲に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも前身頃と後身頃を構成する身生地により胴部開口部と脚部開口部が形成されるとともに、小型電子機器を保持可能な保持部を備えた下半身用の下衣に関する。
認知症を患った高齢者等の被保護者が、家族や保護者(以下、「保護者等」と記す。)が気付かないうちに、家や施設から抜け出して徘徊して、行方が不明となったり事故に遭遇したりといった社会問題が増えている。
特許文献1には、徘徊者に対してGPS(Global Positioning System)端末を装着することにより位置確認及び捜索を可能にした徘徊者用位置検知器付き衣服が提案されている。
当該徘徊者用位置検知器付き衣服は、GPS携帯端末本体とアンテナ部とで構成されるGPS携帯端末が固装され、GPS端末のアンテナ部が、所定の情報を受信しやすい位置に配されている。
また、特許文献2には、同様の目的でGPS端末を取り付けた衣服が提案されている。
特開2003−239118号公報 特開2002−302811号公報
しかし、GPS携帯端末とアンテナ部等の大掛かりな機器を衣服に装着すると、非常に大きな違和感を覚えるためか認知症患者はそのような機器が装着された衣服を脱ぎ棄てることがあり、効果的に活用できないという問題があった。
被保護者が着用する任意の上衣のポケット等にGPS端末等の小型電子機器を収容することも考えられるが、その場合には小型電子機器がどの上衣に装着されているのかを把握して、被保護者が着用している上衣に小型電子機器を装着する必要があるため、管理が煩雑になるという問題がった。
また、被保護者自身がポケット等から小型電子機器を容易に取り出すことができるため、保護者等が知らないうちに被保護者によって小型電子機器が取り出されると、小型電子機器に基づく被保護者の所在把握が不可能になる虞があり、また容易に取り出されると小型電子機器を紛失する虞もあった。
逆に、小型電子機器が容易に取り出せない態様で上衣に装着すると、被保護者が当該上衣以外の上衣を着用するときに、小型電子機器を容易に入れ替えることができなくなるという問題もあった。
そこで、被保護者が常時着用しているパンツやショーツ等の下半身用の下衣に小型電子機器を装着することが考えられるが、小型電子機器が肌に近い位置に配置されるため、小型電子機器の存在が被保護者に違和感を与えると脱ぎ捨てられたり、小型電子機器が離脱されたりする虞もあった。
ところで、そのような小型電子機器及び小型電子機器を用いた管理システムを保護者等が購入して運用する場合には、保護者等の負担が大きくなり、高価であればそれだけ活用の機会が失われるという問題もあった。
そこで、小型電子機器及び小型電子機器を用いた管理システムをレンタルできると管理者等にとって都合がよいのであるが、レンタル事業者が一旦着用された下衣を回収しても再利用するのは困難であるため、小型電子機器のみを回収して再利用することが望まれる。
このような小型電子機器は被保護者の位置を捕捉するための機器に限らず、被着用者の生体情報を計測する機器であっても同様である。
本発明の目的は、上述した問題に鑑み、着用者に不快感を与えることなく小型電子機器を装着可能な下半身用の下衣を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による下半身用の下衣の第一の特徴構成は、同請求項1に記載した通り、少なくとも前身頃と後身頃を構成する身生地により胴部開口部と脚部開口部が形成されるとともに、小型電子機器を保持可能な保持部を備えた下半身用の下衣であって、前記保持部は、前身頃及び後身頃のうち後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さ以上偏った位置であって、胴部開口部の縁部から下側に0〜20cmの長さの範囲に設けられている点にある。
後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さの範囲に保持部を設けると、上衣等によって腰椎近傍の脂肪層が薄い肌面に小型電子機器が押し付けられた感触が強くなる。しかし、上述の範囲に保持部を設けると、当該下半身用の下衣の着用者が、直立、椅坐位、歩行、仰臥位、側臥位、腹臥位の何れの姿勢を取った場合であっても、比較的不快に感じる程度が低くなり、当該下衣を着用した状態でも長時間過ごせるようになる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられている点にある。
上述の範囲であれば、上衣等によって保持部が押圧された場合でも、腸骨近傍の脂肪層が比較的薄い肌面に小型電子機器が押し付けられることがないので、より不快に感じる程度が低くなり、当該下衣を着用した状態でも長時間穏やかに過ごせるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の4〜18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられている点にある。
上述の範囲であれば、上衣等によって保持部が押圧された場合でも、腸骨近傍の脂肪層が比較的薄い肌面に小型電子機器が押し付けられることがないばかりでなく、伏臥位の姿勢で最も自重がかかりやすい腹部隆起の頂点で小型電子機器が押し付けられることによる不快感を軽減することができ、当該下衣を着用した状態でも長時間穏やかに過ごせるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記保持部は、前記小型電子機器を収容する収容部と、前記収容部に前記小型電子機器を挿入する第1開口部と、前記第1開口部に前記小型電子機器を案内する案内部と、前記第1開口部と開口の向きが異なり前記案内部に前記小型電子機器を挿入する第2開口部を備えて構成されている点にある。
第2開口部から挿入された小型電子機器は、案内部に沿って第1開口部に導かれた後に、第2開口部とは向きが異なる第1開口部を経由して、つまり案内部に沿う向きとは異なる向きに姿勢変更操作されて収容部に収容される。収容部に収容された小型電子機器は、人為的に逆の手順で第2開口部まで案内操作されない限り、収容部から取り出すことはできないため、認知症患者のような被保護者が容易に小型電子機器を取り出すことはできなくなる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記保持部は、前記小型電子機器を密閉状態で収容する収容部で構成され、胴部開口部に装着される腰ゴムに固定されている点にある。
小型電子機器は収容部に密閉状態で収容され、腰ゴムに固定されていれば、身頃生地に直接縫着等の接合処理を行う必要が無く、容易に装着できる。小型電子機器を離脱する必要がある場合には、収容部を鋏やカッターで破断して取り出せばよい。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記保持部は、前記小型電子機器の一部が装着者の体表面に直接接触するように前記小型電子機器を保持するように構成されている点にある。
保持部に装着された小型電子機器の一部が下衣の装着者の体表面に直接接触するように、例えば小さな開口が形成された収容部で構成されていれば、体温計等のバイタルデータ計測機器を小型電子機器として用いることができる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記保持部は、前記小型電子機器と装着者の体表面との間を電磁的に遮蔽する電磁シールド部材を備えている点にある。
保持部に収容された小型電子機器から電磁波が放出される場合であっても、電磁シールド部材によって電磁波が体表面から遮蔽されるので、電磁波による人体への影響が軽減される。
以上説明した通り、本発明によれば、着用者に不快感を与えることなく小型電子機器を装着可能な下半身用の下衣を提供することができるようになった。
(a)は本発明による男性用の下半身用の下衣の一例であるブリーフの正面図、(b)は同トランクスの正面図 (a)は小型電子機器が挿入される前の保持部の説明図、(b)は小型電子機器が挿入される初期の操作状態を示す保持部の説明図、(c)は小型電子機器が挿入される中間の操作状態を示す説明図、(d)は小型電子機器が挿入された後の状態を示す説明図、(e)は小型電子機器が挿入された後の保持部の説明図 (a),(b)は別実施形態を示す保持部の下衣への取付方法の説明図 (a)は本発明による女性用の下半身用の下衣の一例である身生地に余裕を持たせて着用感を緩やかにしたショーツ(ズロース)の正面図、(b)は肌に密着するフィット感を持たせたショーツの正面図 (a),(b),(c)はそれぞれ保持部の水平断面で視た好ましい設置範囲を示す説明図 (a),(b)はそれぞれ保持部の高さ方向での好ましい設置範囲を示す説明図 (a),(b),(c),(d)は最も好ましい保持部の設置範囲を示す説明図 (a)から(e)は試験サンプルの説明写真、(f)は評価得点の説明図、(g)から(r)は保持部の配置説明図 官能試験結果を示す評価得点表 (a)から(e)は各試験サンプルに対する好適な保持部の配置位置を示す説明図
以下、本発明による下半身用の下衣を図面に基づいて説明する。
図1(a)には、男性用の下衣の一例であるブリーフ100が示され、図1(b)には、他の例であるトランクス200が示されている。何れも前身頃2と後身頃とマチ部を構成する身生地で構成され、前身頃2の前打合せ4に縦長の排尿用の開口5が形成されるとともに、胴部開口部6と左右の脚部開口部7が形成されている。尚、ブリーフ及びトランクスを例示しているがこれら以外にボクサーパンツであってもよい。
前身頃2のうち前中心FCから僅かに左側に偏った位置で、肌に接する側に小型電子機器8を保持可能な保持部10が設けられている。
本実施形態では、小型電子機器8は認知症患者等の被保護者の所在確認のために使用される機器であり、着用者の所在を近傍に設置された受信装置に向けて報知する無線タグで構成されている。
無線タグとしてBLE端末やアクティブRFIDなどの発信装置が好適に用いられる。BLEとは、Bluetooth Low Energyの略語(Bluetoothは登録商標)であり、低消費電力の近距離無線通信インタフェースをいい、BLE端末とはBLEが組み込まれた端末装置をいい、以下の説明では単に「ビーコン」と記す。またアクティブRFIDとは電池内蔵の無線発信タグである。
ビーコンは、蓋体を備えた筒状の樹脂ケースに、発信部を構成する発信モジュールと、発信モジュールに電力を供給するボタン型電池が収容されて構成されている。発信モジュールには、固有の識別情報が記憶されたメモリと、アンテナと、メモリから読み出した識別情報を所定時間間隔で発信する発信回路を備えている。
無線タグが離脱困難な状態で衣類の収容部に収容されていることと相俟って、当該衣類は、無線タグに備えた発信部から発信される固有の識別情報により一意に特定可能になるように構成されている。
樹脂ケースに発信モジュールとボタン型電池が収容されることにより防水処理された無線タグとなり、保持部に無線タグが収容された状態で当該衣類を洗濯することができるように構成されている。無線タグを防水処理するための態様は特に限定されることはない。例えば、発信モジュールとボタン型電池を一体にして防水機能を備えた樹脂部材などの被覆材で被覆すればよい。
当該ビーコンは、直径が約30mm、厚さが約10mm、重さが約6gの円盤状の素子で、筒状ケーシングの内部にバッテリと、近距離無線通信規格の一つであるブルートゥース(登録商標)を採用した通信回路が収容されている。当該近距離無線通信規格によれば、約10m程度の範囲で無線通信が可能になる。
例えば、被保護者が居住する部屋にビーコンからの電波を受信する受信機が設置されている。当該受信機にはブルートゥース(登録商標)通信回路と、WiFi用の無線回路と、ビーコン検知回路が組み込まれている。
ビーコン検知回路は、ビーコンから所定のインタバルで発振される電波が当該ブルートゥース(登録商標)通信回路によって受信される間は被保護者が部屋にいると認識し、ビーコンから発信される電波が当該ブルートゥース(登録商標)通信回路によって所定の不在検知時間以上連続して確認されないときに、被保護者が部屋から退室して何れかに徘徊したと認識する制御プログラムが格納されたメモリと、当該制御プログラムを実行するマイクロコンピュータを備えている。
ビーコン検知回路は、被保護者が部屋から退室して何処かに徘徊したと認識すると、WiFi無線回路を介して予めアドレスが登録された保護者のスマートフォンに向けて、被保護者が部屋から退室したことを知らせる電子メールを送信するように構成されている。従って、保護者は常時被保護者を目視確認しなくても、被保護者が在室しているか、室外に徘徊したかを認識できるようになる。
尚、小型電子機器8はビーコンやアクティブRFIDに限るものではなく、例えばGPS端末のような位置確認機器で構成されていてもよい。GPS端末から発信される電波によってGPS端末の位置情報が把握され、その位置情報が予めアドレスが登録された保護者のスマートフォンに送信されるように構成することにより、常時保護者が被保護者のいる位置を確認することができるようになる。
図2(a)には、保持部10の一例が示されている。保持部10は、身頃を構成する身生地と同じ生地を用いて平面視矩形の袋状に構成され、左右側部が前身頃2を構成する身生地に縫着されている。
保持部10は、小型電子機器8を収容する収容部11と、収容部11に小型電子機器8を挿入する第1開口部12と、第1開口部12に小型電子機器8を案内する案内部13と、第1開口部12と開口の向きが異なり案内部13に小型電子機器8を挿入する第2開口部14を備えて構成されている。
図2(b)に示すように、小型電子機器8は、上方に開口した第2開口部14から案内部13に向けて下方に挿入され、図2(c)に示すように、案内部13に沿って下方に位置する第1開口部12まで導かれる。
図2(d)に示すように、その後第1開口部12の縁部を上方に撓ませることにより、小型電子機器8を、第1開口部12を通過させて収容部11に収容する。収容部11に収容された小型電子機器8は、人為的に逆の手順で第2開口部14まで案内操作されない限り、収容部11から取り出すことはできないため、認知症患者のような被保護者が収容部11から容易に小型電子機器8を取り出すことはできなくなる。
この例では、第1開口部12の開口方向と第2開口部の開口方向が180°異なる例を示したが、第1開口部12の開口方向と第2開口部の開口方向が異なっていればよく、例えば90°異なる向きに形成されていてもよい。
他の例として、身頃を構成する身生地と同じ生地を用いて平面視矩形の袋状に構成され、無線タグが収容された保持部を前身頃を構成する身生地に縫着処理または接着処理して取り外せないように構成してもよい。つまり、保持部2は、内部に収容された収容物を離脱困難な状態に収容するように構成されていればよい。
収容部11を構成する身生地の内側面及び/または外側面が撥水加工されていると好適である。また、収容部の外側面で肌に接する部位は吸水加工にし、内側面は撥水加工にすることもできる。そうすることで、収容された小型電子機器8が水分で破損しないように保護できる点で好都合である。
また、小型電子機器がビーコンのように電磁波を出力する機器であれば、収容部11を構成する生地のうち肌側面に、小型電子機器8と装着者の体表面との間を電磁的に遮蔽する電磁シールド部材が配されていることが好ましい。電磁シールド部材として電磁波反射部材または電磁波吸収部材を用いることができる。
電磁波反射部材として、芯糸を銀などの金属で被覆した導電糸を用いた編地や織地などの布帛を用いることができる。保持部を構成する生地のうち肌側面に導電糸を用いた編成領域を設けてもよい。また、保持部を構成する生地に導電性粒子を混入した塗料を塗布してもよいし、樹脂に導電性粒子を分散させたパッドを介在させてもよい。電磁波吸収部材として、磁性体や誘電体を混入した塗料を用いることも可能で、保持部を構成する生地に当該塗料を塗布すればよいし、樹脂に磁性体や誘電体を分散させたパッドを介在させてもよい。なお、これらは一例に過ぎず、適宜公知の電磁波反射部材や電磁波吸収部材を用いることができる。
図3(a),(b)には、保持部10の他の態様が示されている。保持部10は、小型電子機器8を密閉状態で収容する袋状の収容部11で構成され、胴部開口部6に形成されたゴム通し用の孔部6Aに装着される腰ゴム60に縫着により固定されている。
図3(a)に示すように、ゴム通し用の孔部6Aの一部が切り欠かれ、切欠き部6Bから腰ゴム60の左右の端部がそれぞれの孔部6Aに挿入され、図3(b)に示すように、腰ゴム60の左右の端部同士を引張状態で身生地に縫着または結び付けることにより、腰ゴム60に密着した状態で小型電子機器8が下衣に保持されるようになる。また、収容部11を腰ゴム60より下方にぶら下げるように腰ゴム60に取り付けてもよい。
この様な態様を採用すると、身頃生地に直接縫着等の接合処理を行う必要が無くなり、極めて容易に装着できるようになる。小型電子機器8を保持部10から離脱する必要がある場合には、収容部11を鋏やカッターで破断して取り出せばよい。また、腰ゴムを切断して取り出すこともできる。
腰ゴムに縫着する場合または身生地に縫着する場合の何れであっても、保持部10が腰ゴムより僅かに下側にずらせた位置に配置されると、着用者の肌面のうち腰ゴムによる押圧部位より下側に保持部10が位置するようになり、腰ゴムによる肌面への押圧感によって保持部10の違和感が相殺され、より違和感を与えないように配置することができる。尚、保持部を下衣に接合する手段として、縫着以外に接着剤を用いた接合手法を採用することも可能である。
図4(a)には、女性用の下衣の一例として、身生地に余裕を持たせて着用感を緩やかにしたショーツ(ズロース)300が示され、図4(b)には、肌に密着するフィット感を持たせたショーツ400が示されている。何れも前身頃2と後身頃とマチ部を構成する身生地で構成され、胴部開口部6と左右の脚部開口部7が形成されている点は男性用の下衣と同じである。
そして、女性用の下衣にも、男性用の下衣と同様に、前身頃2のうち前中心FCから僅かに左側に偏った位置で、肌に接する側に小型電子機器8を保持する保持部10が設けられている。
このような下半身用の下衣を被保護者が着用することにより、保護者が遠隔で被保護者の所在確認ができるようになる。
身生地を編成する原糸として綿等の天然繊維が好適に用いられる。天然繊維以外に、キュプラ、ビスコースレーヨン等の再生セルロース繊維、ポリエステル等の合成繊維等を用いることも可能である。ポリウレタン糸を軸に天然繊維等を巻き付けたカバリング糸を用いると、伸縮性を備えたフィット感の得られる下衣を構成することも可能になる。
身生地1として天竺編、フライス編み、スムース編み、パール編等の緯編地を好適に用いることができ、コース方向が身幅に沿うように、そしてウェール方向が着丈に沿うように用いられることが好ましい。また、トランクスを構成する身生地1として平織、綾織、朱子織等の織地を採用することも可能である。
また、身生地1として、熱変形性弾性糸とそれ以外の糸をプレーティング編みで編成し、ヒートセット加工で熱変形性弾性糸を融着させることにより解れ止め加工した編地で、端縁が切りっ放し処理されている編地を用いることも可能である。
上述した例では、下半身用の下衣として、上述したブリーフ、トランクス、ボクサーパンツ、ズロースを含むショーツを例に本発明を説明したが、これら以外にステテコ、ズボン下、タイツ、パンティストッキング等の他の下衣に適用することも可能である。
図5(a)及び図6(a),(b)に示すように、保持部10に保持された小型電子機器8によって、着用者に不快感を与えることが無いように、保持部10は、前身頃及び後身頃のうち後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部6の周長の5%の長さ以上左右に偏った位置であって、胴部開口部6の縁部から下側に0〜20cmの長さの範囲、特に0〜15cmの長さの範囲に設けられていることが好ましい。
後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さの範囲に保持部10を設けると、上衣等によって腰椎近傍の脂肪層が薄い肌面に小型電子機器8が押し付けられた感触が強くなる。しかし、上述の範囲に保持部10を設けると、当該下半身用の下衣の着用者が、直立、椅坐位、歩行、仰臥位、側臥位、腹臥位の何れの姿勢を取った場合であっても、比較的不快に感じる程度が低くなり、当該下衣を着用した状態でも長時間過ごせるようになる。
換言すると、着用状態で腰椎近傍の脂肪層が薄い肌面近傍に小型電子機器8が位置しないように当該領域以外に保持部10を配置することが好ましい。
上述の範囲の何れかに単一の保持部10を設けると、小型電子機器8であるビーコンと受信機との間に装着者が挟まれるような位置関係になった場合に、ビーコンからの微弱な電波が装着者の身体で吸収されて受信機で受信されなくなる虞がある。その結果、被保護者が居室から外部に徘徊したと誤った判断を招くことになる。
そのような場合でも、上述の範囲で前身頃側及び後身頃側の双方に保持部10を設けると、一方のビーコンからの微弱な電波が装着者の身体で吸収されて受信機で受信されなくなるような場合でも他方のビーコンからの微弱な電波が受信機で受信される確率が高くなり、誤判断を招く虞を低減することができる。
図5(b)に示すように、保持部10は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられているのが好ましい。
上述の範囲であれば、上衣等によって保持部10が押圧された場合でも、腸骨近傍の脂肪層が比較的薄い肌面に小型電子機器が押し付けられることがないので、より不快に感じる程度が低くなり、当該下衣を着用した状態でも長時間穏やかに過ごせるようになる。
換言すると、着用状態で腸骨近傍の脂肪層が比較的薄い肌面近傍に小型電子機器8が位置しないように当該領域以外に保持部10を配置することが好ましい。
この場合も、上述の範囲で前身頃側及び後身頃側の双方に保持部10を設けることが好ましい。
図5(c)に示すように、保持部10は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の4〜18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられていることがさらに好ましい。
上述の範囲であれば、上衣等によって保持部10が押圧された場合でも、腸骨近傍の脂肪層が比較的薄い肌面に小型電子機器が押し付けられることがないばかりでなく、伏臥位の姿勢で最も自重がかかりやすい腹部隆起の頂点で小型電子機器が押し付けられることによる不快感を軽減することができ、当該下衣を着用した状態でも長時間穏やかに過ごせるようになる。
換言すると、着用状態で腹部隆起の頂点に小型電子機器8が位置しないように当該領域以外に保持部10を配置することが好ましい。また、上述の実施形態では、身頃生地の肌に接する側に保持部10を配置した例を説明したが、身頃生地の肌と反対側に保持部10を配置してもよい。外側面に配置した場合は、着用快適性上望ましく、肌側面に配置した場合は、着用者に目視されにくいという点で望ましい。
図7(a)から(d)に二点鎖線で示すように、保持部10は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲であって、胴部開口部6の縁部から下側に0〜15cmの長さの範囲に配置されることがより好ましい。
上述した実施形態では、小型電子機器8がビーコンである場合を説明したが、本発明の対象となる小型電子機器8はビーコンに限るものではなく、着用者の体温計、脈拍、血圧、呼吸数等のバイタルデータを計測する機器であってもよい。違和感を与えることなく着用者のバイタルデータを常時収集できるようになる。
このような小型電子機器8は、計測したバイタルデータを外部機器に発信する無線通信インタフェースを備えていることが好ましいが、必ずしも無線通信インタフェースを備えている必要はない。例えば、コンピュータに接続したときにデータを出力可能なように計測されたバイタルデータを格納するデータメモリを備えていればよい。
このような機器として体温計を好適に採用することができる。この場合には、図7(a)〜(d)に示した前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲であって、胴部開口部6の縁部から下側に0〜15cmの長さの範囲に配置されることが、違和感を覚えない部位であり、体温を計測する上で好ましい。そして、体温計の感温部が直接肌に接触するように保持部に小さな開口が形成されていることが好ましい。
図1(a),(b)及び図4(a),(b)に示すように、上述した下半身用の下衣には、無線タグに付された識別情報と対応付けられたコード情報が印刷された布帛製のラベル9が縫着されている。コード情報の表示態様としてQRコード(登録商標)のような2次元バーコードが好適に用いられる。コード情報は無線タグのメモリに記憶された固有の識別情報と対応付けられ、コード情報を把握することにより無線タグの識別情報を把握することができるように構成されている。なお、コード情報と識別情報とが同じ情報であってもよく、また、コード情報が付されたラベル9に代えて身生地の肌側にコード情報が直接印刷されていてもよい。また、コード情報は文字列や数列で表示されていてもよい。もちろん無線タグ1の表面にコード情報を表示してもよく、衣服と無線タグ1との両方にコード情報を表示するとなおよい。
仮に無線タグが故障して識別情報が発信されなくなっても、コード情報を読み取ることにより当該無線タグの識別情報を把握することができ、無線タグから発信される識別情報を受信する機器が無い場合でも、コード情報を読み取ることにより当該無線タグの識別情報を把握することができる。コード情報と衣類の所有者を対応付けることができるので、コード情報を読み取れば所有者を容易に把握できるようになる。ラベルに油性筆記具などで所有者の名前を記入するための欄を設けていてもよい。
以下に上述したような好適な保持部の位置を求めるための官能試験を行なった結果を説明する。
図8(a)から(e)に示すように、男性用下衣として、ブリーフ、ボクサーブリーフ、トランクス、女性用下衣としてズロース、レギュラーショーツを試験サンプルとして採用し、図8(g)から(r)に示すように、各下衣の丸印で示した位置に保持部となるビーコンが収容された袋状物を面ファスナーで張り付けた。
詳述すると、(g)は前中心・腰ゴム下、(h)は前中心から左方偏位・腰ゴム下、(i)は左側面・腰ゴム下、(j)は後中心から左方変位・腰ゴム下、(k)は後中心・腰ゴム下、(l)は前中心・下腹部、(m)は前中心から左方偏位・下腹部、(n)は左側面・上下方向中央部、(o)は後中心から左方変位・上下中央部(ヒップ)、(p)は前中心から左方偏位・脚繰り上、(q)は左側面・脚繰り上、(r)は後中心から左方変位・下部(ヒップ下)の12か所である。尚、前中心または後中心から右側への変位は左側への変位と同等として試験から割愛している。
3名の男性被験者と5名の女性被験者が、それぞれの下衣を着用して、直立、椅坐位、歩行、仰臥位、側臥位、腹臥位の6種類の動作を行い、それぞれの姿勢を取った時の快適度を6段階で評価した。図8(f)に評価得点表を示している。
図9には、官能試験の結果(被験者の評価点の平均値)が示され、図10(a)から(c)には、男性被験者全員が快適であると評価した位置が丸印で示され、図10(d),(e)には、女性被験者全員が快適であると評価した位置が丸印で示されている。丸印の具体的な範囲は、図5及び図6に示した範囲に相当する。
つまり、保持部は、前身頃及び後身頃のうち後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さ以上偏った位置であって、胴部開口部の縁部から下側に0〜20cmの長さの範囲に設けられていることが好ましい。
さらに、保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられていることが好ましい。
保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の4〜18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられていることがより好ましい。
着用者の挙動の把握、バイタルデータの測定等のために、着用者に不快感を与えることなく小型電子機器を装着可能な下半身用の下衣として広く活用される。
2:前身頃
4:前打合せ
5:開口
6:胴部開口部
7:脚部開口部
8:小型電子機器(ビーコン、体温計等)
9:ラベル
10:保持部
100,200,300,400:下半身用の下衣

Claims (7)

  1. 少なくとも前身頃と後身頃を構成する身生地により胴部開口部と脚部開口部が形成されるとともに、小型電子機器を保持可能な保持部を備えた下半身用の下衣であって、
    前記保持部は、前身頃及び後身頃のうち後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5%の長さ以上偏った位置であって、胴部開口部の縁部から下側に0〜20cmの長さの範囲に設けられている下半身用の下衣。
  2. 前記保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられている請求項1記載の下半身用の下衣。
  3. 前記保持部は、前身頃のうち前中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の4〜18%の長さの範囲及び/または後中心から左右胴周りに非着用時の胴部開口部の周長の5〜15%の長さの範囲に設けられている請求項1記載の下半身用の下衣。
  4. 前記保持部は、前記小型電子機器を収容する収容部と、前記収容部に前記小型電子機器を挿入する第1開口部と、前記第1開口部に前記小型電子機器を案内する案内部と、前記第1開口部と開口の向きが異なり前記案内部に前記小型電子機器を挿入する第2開口部を備えて構成されている請求項1から3の何れかに記載の下半身用の下衣。
  5. 前記保持部は、前記小型電子機器を密閉状態で収容する収容部で構成され、胴部開口部に装着される腰ゴムに固定されている請求項1から3の何れかに記載の下半身用の下衣。
  6. 前記保持部は、前記小型電子機器の一部が装着者の体表面に直接接触するように前記小型電子機器を保持するように構成されている請求項1から5の何れかに記載の下半身用の下衣。
  7. 前記保持部は、前記小型電子機器と装着者の体表面との間を電磁的に遮蔽する電磁シールド部材を備えている請求項1から5の何れかに記載の下半身用の下衣。
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JP2020063548A (ja) * 2019-06-06 2020-04-23 友大 清水 下着
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