JP2018059654A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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邦夫 岡田
Kunio Okada
邦夫 岡田
敦史 堀川
Atsushi Horikawa
敦史 堀川
和樹 古賀
Kazuki Koga
和樹 古賀
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Abstract

【課題】効果的に低NOx化を図ることができる予混合方式の燃料噴射装置において、予混合通路への逆火現象の発生を効果的に防止する。【解決手段】燃料(F)と空気(A)を予混合して噴射する、ガスタービンエンジン(GT)の燃焼器(3)に用いられる燃料噴射装置(11)において、燃料(F)と空気(A)を予混合する円環状の予混合通路(31)を設け、前記予混合通路(31)を、少なくとも燃料(F)と空気(A)との合流位置から最下流端にかけて、下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、主として、ガスタービンエンジンの燃焼器に用いられる燃料噴射装置に関する。
ガスタービンエンジンにおいては、環境保全への配慮から、燃焼により排出される排ガスの組成に関して厳しい環境基準が設けられており、窒素酸化物(以下、NOxという)などの有害物質を低減することが求められている。そこで、近年では、NOx発生量を効果的に低減させる予混合燃焼方式を採り入れた燃焼方式、例えば、希薄予混合燃焼方式と拡散燃焼方式とを組み合わせた複合燃焼方式が提案されている(特許文献1)。
予混合燃焼方式では、空気と燃料とを予め混合して燃料濃度を均一化した希薄な予混合気として燃焼させるので、局所的に火炎温度が高温となる領域の発生が抑制され、かつ全体的にも火炎温度を低くできることから、NOx発生量を効果的に低減できる。
特開平8−210641号公報
しかし、予混合燃焼方式では、一般に、希薄な燃料による燃焼を保持するために、燃焼室内に強い旋回流を生じさせて逆流領域を形成することによって保炎を行うので、燃焼室で発生した火炎が予混合通路に伝播する逆火現象が生じやすい。
本発明の目的は、効果的に低NOx化を図ることができる予混合方式の燃料噴射装置において、予混合通路への逆火現象の発生を効果的に防止することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るガスタービンの燃料噴射装置は、燃料と空気を予混合して噴射する、ガスタービンエンジンの燃焼器に用いられる燃料噴射装置であって、燃料と空気を予混合する円環状の予混合通路を備え、前記予混合通路は、少なくとも燃料と空気との合流位置から最下流端にかけて、下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。
この構成によれば、予混合通路を下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成することにより、予混合通路の通路面積が下流側に向かって漸減するから、予混合気は予混合通路の全域に渡って加速され、最下流部で最高流速となる。したがって、燃焼室内から予混合通路内への逆火を効果的に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置において、さらに、円錐台形状の外形を有し、前記予混合通路に燃料を供給する燃料供給ブロックと、前記燃料供給ブロックの外周形状に沿った内周形状を有して、前記燃料供給ブロックを覆う外筒とを備え、前記燃料供給ブロックと前記外筒との間に前記予混合通路が形成されていてもよい。この構成によれば、簡易な構造によってテーパ状の予混合通路を形成し、上述した加速流の生成による逆火防止を実現できる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置において、前記予混合通路に空気を供給する、周方向に複数配置された空気供給孔の周方向位置と、前記予混合通路に燃料を供給する、周方向に複数配置された前記燃料供給孔の周方向位置とが一致していてもよい。この構成によれば、スワーラのような旋回流発生機構を具備しない予混合通路において、燃料と空気の周方向導入位置を合わせて効率的に空気に燃料を(または燃料に空気を)衝突させることにより、効果的に予混合を促進することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置において、前記空気供給孔および前記燃料供給孔の少なくとも一方が、軸心方向に複数列に配置されていてもよい。この構成によれば、複数の空気供給孔または燃料供給孔を複数の列に分けて配置することにより、適切な数の孔を確保しながら、孔径の設計の自由度をも確保することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置において、前記燃料供給孔が軸心方向に平行に延びていてもよい。この構成によれば、燃料が予混合通路へ流入するときに燃料流の速度低下が抑制される。その結果、予混合気の速度低下も抑制され、効果的に逆火を防止できる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置において、さらに、前記予混合通路の予混合気を旋回流として噴射する、周方向に傾斜した複数の第1予混合気噴射孔と、前記予混合通路の予混合気を、前記第1予混合気噴射孔よりも内径側から直進流として噴射する、周方向に等間隔に配置され、内径側へ同一角度で傾斜した複数の第2予混合気噴射孔とを有していてもよい。この構成によれば、燃料噴射装置内に予混合気の軸心方向流を噴射するための貯留室を設けることなく、第2予混合気噴射孔からの複数の直進流を合流させることによって軸心方向流を形成することができる。これにより、予混合通路を流れる予混合気加速流の速度を低下させることなく、軸心方向流によって燃焼室内における燃料分布の均一化を図ることができるとともに、より効果的に逆火を防止できる。さらに、第1予混合気噴射孔とは別に、これよりも内径側に位置する第2予混合気噴射孔を設けたことによって、燃焼室の火炎に曝される燃料噴射装置の先端部を効果的に冷却することができる。
本発明に係る混合器は、2種類の流体を混合する混合器であって、前記2種類の流体を混合する円環状の混合通路を備え、前記混合通路は、少なくとも燃料と空気との合流位置から最下流端にかけて、下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。この構成によれば、混合通路を下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成することにより、混合通路の通路面積が下流側に向かって漸減するから、混合流体は混合通路の全域に渡って加速され、最下流部で最高流速となる。したがって、混合器から排出された混合流体が混合通路内へ逆流することを効果的に防止することができる。
本発明に係るガスタービンの燃料噴射装置によれば、効果的に低NOx化を図ることができる予混合方式の燃料噴射装置において、予混合通路への逆火現象を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置を適用したガスタービンエンジンを示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置を備える燃焼器の一例を示す縦断面図である。 図2の燃料噴射装置を拡大して示す縦断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3の燃料噴射装置の燃料噴射ノズルを示す正面図である。 図5のVI−VI線断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に、本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置が適用されるガスタービンエンジン(以下、単にガスタービンと称する。)GTの概略構成を示す。ガスタービンGTは、外部から導入した空気を圧縮機1で圧縮して圧縮空気Aとして燃焼器3に導き、燃焼器3内で燃料Fを圧縮空気Aとともに燃焼させ、得られた高温高圧の燃焼ガスGによりタービン5を駆動する。タービン5は、回転軸Rを介して圧縮機1を駆動するとともに、発電機のような負荷Lを駆動する。
図2に示すように、燃焼器3の頭部(最上流部)に燃料噴射装置11が設けられている。燃焼器3は単缶型であり、その軸心Cが回転軸R(図1)と直交する垂直面内に位置するように立設されている。燃料噴射装置11は燃焼器3の軸心C上に配置されたパイロット型燃料噴射装置として設けられている。燃焼器3の筒状のハウジング13の内側に、燃焼室15を形成する燃焼筒17が配置されている。燃焼筒17の外周側には圧縮機1(図1)で圧縮された空気Aを燃料噴射装置11に導入する空気導入通路19が形成されている。燃焼筒17の前方には、燃焼筒17と同心状に配置された筒状壁21が連結されている。筒状壁21に形成された空気導入口23を介して、筒状壁21の内方空間である空気導入室25へ空気Aが導入され、さらに空気導入室25から燃料噴射装置11へ空気Aが導入される。なお、燃料噴射装置11が設置される燃焼器のタイプは単缶型に限定されず、例えば、アニュラー型であってもよい。また、図示の例では燃焼器がパイロット型燃料噴射装置のみを備えているが、燃焼器の構成はこれに限定されず、例えば、パイロット型燃料噴射装置を取り囲むメイン燃料噴射装置を備えていてもよい。
図3に示す本実施形態に係る燃料噴射装置11は、予混合方式の燃料噴射装置であり、燃料Fと空気Aを予混合する円環状の予混合通路31を備えている。図示の例では、予混合通路31は、その下流側部分が下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。
より具体的には、燃料噴射装置11は、当該燃料噴射装置11の外部からの燃料Fを供給する燃料供給路を形成する燃料供給管33と、燃料供給管33から供給された燃料Fを空気Aと予混合し、この予混合によって生成した予混合気M1を燃焼室15へ噴射する燃料噴射ノズル35と、燃料供給管33と燃料噴射ノズル35とを接続し、かつこれら燃料供給管33および燃料噴射ノズル35を燃焼器3(図2)に支持するサポート盤37とを備えている。
燃料噴射ノズル35は、前記予混合通路31と、空気Aを予混合通路31へ供給する空気供給孔39と、燃料Fを予混合通路31へ供給する燃料供給孔41とを備えている。図示の例では、燃料噴射ノズル35は、円錐台形状の外形を有し、予混合通路31に燃料Fを供給する燃料供給ブロック43と、燃料供給ブロック43の外周形状に沿った内周形状を有して、前記燃料供給ブロック43を覆う外筒45とを備えている。なお、同図には、これら燃料供給管33,燃料噴射ノズル35(燃料供給ブロック43および外筒45)およびサポート盤37を単一物として形成した例を示したが、これらの全部材または一部の部材を別体に形成して嵌合等により連結してもよい。
燃料供給ブロック43は、上流側に位置し、中空のほぼ円筒状に形成されたブロック基部43aと、ブロック基部43aの下流側に位置し、円錐台形状の外形を有するブロック胴部43bとからなる。中空のブロック基部43aの内方空間は、燃料供給管33に連通しており、燃料供給路の一部となる燃料供給室47を形成している。外筒45は、下流側に位置し、ほぼ円筒状に形成された外筒基部45aと、外筒基部45aの下流側に位置し、燃料供給ブロック43のブロック胴部43bの外周形状に沿ったテーパ状の内周形状を有する外筒胴部45bと、外筒胴部45bの下流側、つまり外筒45全体の最下流部に位置する外筒先端部45cとからなる。燃料供給ブロック43と外筒45とは隙間を介して同心状に配置されており、燃料供給ブロック43と外筒45との間の空間が予混合通路31を形成している。したがって、予混合通路31のうち、ブロック胴部43bと外筒胴部45bとの間の空間が、下流側に向かって先細りとなるテーパ状通路部31aとして形成されている。また、予混合通路31のうち、テーパ状通路部31aの上流側に位置する、ブロック基部43aと外筒基部45aとの間の空間は、縦断面視で軸心方向に平行に延びる、筒状通路部31bとして形成されている。
外筒45の外筒基部45aに、複数の空気供給孔39が設けられている。各空気供給孔39は、外筒基部45aの周壁を径方向に貫通する貫通孔として設けられている。本実施形態では、16個の空気供給孔39が軸心方向に複数列(この例では2列)に配置されている。図4に示すように、この例では各列において複数の空気供給孔39は外筒45の周方向に等間隔に配置されており、かつ、軸心方向に隣接する列間で、一方の列の空気供給孔39が他方の列の空気供給孔39の中間の周方向位置となるように(つまり、いわゆる千鳥状に)配置されている。
なお、複数の空気供給孔39を、同一の軸心方向位置の1列のみに並べて配置してもよいが、複数の空気供給孔39を複数の列に分けて配置することにより、適切な数の孔を確保しながら、孔径の設計の自由度をも確保することができる。複数の空気供給孔39は3列以上に分けて配置されていてもよい。
一方、図3に示すように、燃料供給ブロック43のブロック胴部43bに、予混合通路31に燃料Fを供給する複数(この例では16)の燃料供給孔41が設けられている。本実施形態では、複数の燃料供給孔41がブロック胴部43bの側面の同一軸心方向位置に開口するように設けられている。より具体的には、図示の例では、複数の燃料供給孔41は予混合通路31のテーパ状通路部31aの途中に開口している。各燃料供給孔41は、ブロック胴部43bを軸心方向に貫通する貫通孔として設けられている。燃料供給孔41によって、円筒状のブロック基部43aの内方空間とブロック胴部43bの外方空間(予混合通路31)とが連通している。
なお、必要に応じて、燃料供給孔41も、空気供給孔39と同様、軸心方向に複数列に配置してもよい。複数の燃料供給孔41を複数の列に分けて配置することにより、適切な数の孔を確保しながら、孔径の設計の自由度をも確保することができる。
本実施形態では、図4に示すように、空気供給孔39の数と燃料供給孔41の数は同一であり、かつ、空気供給孔39の周方向位置と、燃料供給孔41の周方向位置とが一致している。本実施形態のように、空気供給孔39と燃料供給孔41の一方または両方が複数列に配置されている場合、複数列に渡って配置された複数の空気A燃料供給孔41,燃料供給孔41の全体として周方向位置が一致するように配置する。空気供給孔39と燃料供給孔41の周方向位置を必ずしも一致させなくてよいが、両噴射孔の周方向位置を一致させた場合は、スワーラのような旋回流発生機構を設けない本実施形態の予混合通路31において、燃料Fと空気Aの周方向導入位置を合わせて効率的に空気Aに燃料Fを(または燃料Fに空気Aを)衝突させることができるので、予混合が効果的に促進される。
図3に示すように、各燃料供給孔41は、軸心方向に平行に延びている。燃料供給孔41は、軸心方向に対して傾斜した方向に延びていてもよいが、燃料供給孔41が軸心方向と大きく異なる角度で流入する場合、燃料と空気の混合はより一層促進されるものの,着火時などの燃料流量が多く、空気流量が少ない場合において、非燃焼側への燃料の逆流が懸念される。本実施形態では図3に示すように、各燃料供給孔41を軸心方向に平行に配設することによって、燃料の非燃焼側への逆流が抑制される。また、予混合気の速度低下も抑制され、効果的に逆火を防止できる。
本実施形態では、空気供給孔39よりも下流側の位置において燃料供給孔41から燃料Fが予混合通路31に噴射されるが、空気供給孔39よりも上流側において燃料供給孔41から燃料Fが予混合通路31に噴射されるように構成されていてもよい。
燃料噴射装置11の燃料噴射ノズル35には、さらに、予混合通路31の予混合気M1を燃焼室15へ噴射する複数(この例では16個)の第1予混合気噴射孔51および複数(この例では4個)の第2予混合気噴射孔53が設けられている。具体的には、これら予混合気噴射孔51,53は、燃料噴射ノズル35の円盤状の外筒先端部45cを、上流側(予混合通路31側)から下流側(燃焼室15側)へ貫通する貫通孔として設けられている。複数の第1予混合気噴射孔51は、外筒先端部45cにおける予混合通路31とほぼ同一の径方向位置において、図5に示すように周方向に並べて配置されている。複数の第2予混合気噴射孔53は、外筒先端部45cにおいて、軸心Cを中心とする(つまり燃料噴射装置11と同心状の)周方向に等間隔に並べて配置されており、予混合通路31を通過した予混合気M1を、第1予混合気噴射孔51よりも内径側から直進流として噴射する。
より具体的には、図6に示すように、各第1予混合気噴射孔51は、同一の周方向に傾斜するように形成されている。すなわち、各第1予混合気噴射孔51の出口51aは、入口51bに対して周方向に傾斜した(偏位した)位置に配置されている。複数の周方向に並ぶ第1予混合気噴射孔51が周方向に同一角度で傾斜しているので、図3に示すように、これら第1予混合気噴射孔51から噴射された予混合気M2は、全体として、燃焼室15の軸心回りに旋回する旋回流を形成する。
一方、各第2予混合気噴射孔53は、予混合通路31とほぼ同一の径方向位置から、下流側へ向かって内径側に同一角度で傾斜した、直線状に延びる貫通孔として形成されている。すなわち、各第2予混合気噴射孔53の出口53aは、入口53bに対して内径側に傾斜した(偏位した)位置に配置されている。したがって、第1予混合気噴射孔51の燃焼室15への開口である上記出口51aよりも内径側に、第2予混合気噴射孔53の燃焼室15への開口である上記出口53aが位置している。複数の第2予混合気噴射孔53は周方向に等間隔に配置されているから、上記のように形成された各第2予混合気噴射孔53から燃焼室15へ噴射された予混合気M3の直進流は、燃焼室15内における軸心C上で合流し、軸心Cに沿った軸心方向流を形成する。
このような構造を有する第2予混合気噴射孔53を設けたことにより、第2予混合気噴射孔53からの複数の直進流を合流させることによって軸心方向流を形成することができる。燃料噴射装置1の内径部から予混合気の軸心方向流を噴射するための構造としては、例えば、予混合通路31の内径側に予混合気の貯留室を設けて予混合通路31からの予混合気を貯留し、この貯留室から燃焼室へ軸心方向に延びる噴射孔を介して予混合気を噴射することが考えられる。このような構造とは異なり、本実施形態では、予混合通路31の予混合気を直接燃焼室15へ導く第2予混合噴射53を設けているので、貯留室において予混合通路31を流れる予混合気M1の加速流の速度を低下させることなく、軸心方向流によって燃焼室15内における燃料F分布の均一化を図ることができるとともに、より効果的に逆火を防止できる。さらに、第1予混合気噴射孔51とは別に、これよりも内径側に位置する第2予混合気噴射孔53を設けたことによって、燃焼室15内の火炎に曝される燃料噴射装置11の先端部(燃料噴射ノズル35の円盤状の外筒先端部45c)を、第2予混合気噴射孔53を通過する予混合気M3によって冷却することができる。もっとも、第2予混合気噴射孔53は省略してもよい。
なお、第1予混合気噴射孔51の径および第2予混合気噴射孔53の径は、特に限定されず、任意に設定してよいが、燃焼室15における火炎の形成に主として寄与するのは第1予混合気噴射孔51から噴射された予混合気M2の旋回流であるから、複数の第1予混合気噴射孔51の総流路面積は複数の第2予混合気噴射孔53の総流路面積よりも大きいことが好ましい。同じ理由から、第1予混合気噴射孔51の径は第2予混合気噴射孔53の径よりも大きいことが好ましい。第1予混合気噴射孔51の数および第2予混合気噴射孔53の数も、図示の例に限定されず、任意に設定してよいが、上述の理由から、第1予混合気噴射孔51の数は第2予混合気噴射孔53の数よりも多いことが好ましい。
以上説明した各実施形態に係る燃料噴射装置11によれば、予混合通路31を下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成することにより、予混合通路31の通路面積が下流側に向かって漸減するから、予混合気M1は下流側に向かって常に加速され、最下流部で最高流速となる。これにより、燃焼室15内から予混合通路31への逆火を効果的に防止することができる。
なお、本実施形態に係る燃料噴射装置11では、予混合通路31の一部である下流部分のみをテーパ状に形成し、このテーパ状通路部31aの上流から空気Aを導入するとともに、テーパ状通路部31aの途中から燃料Fを噴射する構造としたが、予混合通路31における少なくとも燃料Fと空気Aとの合流位置から最下流端までの部分がテーパ状に形成されていれば、テーパ状通路部31aと空気供給孔39および燃料供給孔41との位置関係はこの例に限定されない。例えば、燃料Fと空気Aとの合流位置から最下流端までの部分のみをテーパ状に形成してもよく、予混合通路31の全体をテーパ状に形成してもよい。
なお、本発明に係る燃料噴射装置11は、ガスタービンGTの燃焼器3に使用するのみならず、広く2種類の流体を混合する混合器として使用することも可能である。その場合、上記予混合通路31は、2種類の流体を混合する円環状の混合通路として機能する。なお、燃料噴射装置11の上記実施形態の説明で用いた「予混合」とは、空気Aと燃料Fとを、燃焼室15に噴射する前に、燃料噴射装置11内において予め行われる「混合」を指す、ガスタービンエンジン分野において慣用的に用いられている用語である。したがって、本発明を混合器に適用する場合には、上記実施形態の説明において用いた「予混合」(各構成要素の名称に付された「予混合」を含む)は「混合」に置き換えられる。本発明に係る混合器によれば、混合器から排出された混合流体が混合通路内へ逆流することを効果的に防止することができる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
3 燃焼器
11 燃料噴射装置
31 予混合通路
31a テーパ状通路部
39 空気供給孔
41 燃料供給孔
43 燃料噴射ブロック
45 外筒
51 第1予混合気噴射孔
53 第2予混合気噴射孔
A 空気
GT ガスタービンエンジン
F 燃料

Claims (7)

  1. 燃料と空気を予混合して噴射する、ガスタービンエンジンの燃焼器に用いられる燃料噴射装置であって、
    燃料と空気を予混合する円環状の予混合通路を備え、
    前記予混合通路は、少なくとも燃料と空気との合流位置から最下流端にかけて、下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている、
    燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置において、さらに、
    円錐台形状の外形を有し、前記予混合通路に燃料を供給する燃料供給ブロックと、
    前記燃料供給ブロックの外周形状に沿った内周形状を有して、前記燃料供給ブロックを覆う外筒と、
    を備え、
    前記燃料供給ブロックと前記外筒との間に前記予混合通路が形成されている、
    燃料噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の燃料噴射装置において、前記予混合通路に空気を供給する、周方向に複数配置された空気供給孔の周方向位置と、前記予混合通路に燃料を供給する、周方向に複数配置された前記燃料供給孔の周方向位置とが一致している燃料噴射装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射装置において、前記空気供給孔および前記燃料供給孔の少なくとも一方が、軸心方向に複数列に配置されている燃料噴射装置。
  5. 請求項2から4のいずれか一項に記載の燃料噴射装置において、前記燃料供給孔が軸心方向に平行に延びている燃料噴射装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置において、さらに、前記予混合通路の予混合気を旋回流として噴射する、周方向に傾斜した複数の第1予混合気噴射孔と、前記予混合通路の予混合気を前記第1予混合気噴射孔よりも内径側から直進流として噴射する、周方向に等間隔に配置され、内径側へ同一角度で傾斜した複数の第2予混合気噴射孔とを有する燃料噴射装置。
  7. 2種類の流体を混合する混合器であって、
    前記2種類の流体を混合する円環状の混合通路を備え、
    前記混合通路は、少なくとも燃料と空気との合流位置から最下流端にかけて、下流側に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている、
    混合器。
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