JP2018059531A - 制動装置及び遮蔽装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転抵抗が小さいことを特徴とする制動装置及び当該制動装置を用いた遮蔽装置を提供する。【解決手段】制動対象からの入力に基づき回転するホルダ320と、ホルダに保持され且つホルダの回転に伴って回転する回転部材340と、を備え、回転部材は、回転時に遠心力によって回転に係る径方向外側に移動して他の部材と摺動することにより制動力を発生させるように構成され、ホルダは回転の際に回転部材を押圧して回転させる押圧部321を有し、押圧部と回転部材との、回転に係る径方向における単位長さ分の接触面積が、回転に係る径方向の内側から外側に向かって小さくなるような制動装置【選択図】図5

Description

本発明は、制動装置及びこれを用いた遮蔽装置に関する。
ロールカーテン、ブラインド、アコーデオンカーテン、プリーツ網戸、間仕切り等の遮蔽装置が実用されている。例えば、横型ブラインドを開状態とする場合には、操作用コードを引くことで、遮蔽部材であるスラット及びボトムレールが引き上げられる。また、横型ブラインドを閉状態とする場合には、一般的に、スラット及びボトムレールの自重を用いて重力によりこれらのスラット及びボトムレールを下ろす。このとき、スラット及びボトムレールの下降に伴い移動する昇降コードに制動力を加えて、スラット及びボトムレールの下降する勢いを低減させる機構が知られている。
特許文献1には、制動力を発生するブレーキ部を有し、ブラインドの昇降コードの移動を入力として当該ブレーキ部が作動することを特徴とするブラインドの翼板定速降下装置が開示されている。
実開昭56−70094号公報
しかし、特許文献1に開示されている翼板定速降下装置は、制動力を発生させる摩擦制動子とこれを回転させるロータとの接触面が、回転に係る径方向について一定であるため、回転抵抗及び摩擦抵抗が大きいという問題がある。。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、回転抵抗が小さいことを特徴とする制動装置及び当該制動装置を用いた遮蔽装置を提供するものである。
本発明によれば、制動対象からの入力に基づき回転するホルダと、前記ホルダに保持され且つ前記ホルダの回転に伴って回転する回転部材と、を備え、前記回転部材は、回転時に遠心力によって回転に係る径方向外側に移動して他の部材と摺動することにより制動力を発生させるように構成され、前記ホルダは、前記回転の際に前記回転部材を押圧して回転させる押圧部を有し、以下の構成(1)〜(3)の少なくとも1つを備える制動装置、が提供される。
(1)前記押圧部と前記回転部材との、前記回転に係る径方向における単位長さ分の接触面積が、前記回転に係る径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成
(2)前記押圧部は、前記回転に係る径方向における単位長さ分の質量が前記径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成
(3)前記押圧部又は前記回転部材には少なくとも1つの凹凸部が設けられ、これにより前記押圧部と前記回転部材との接触面積が、前記凹凸部を設けない場合に比して小さくなるような構成
このような制動装置によれば、押圧部と回転部材との、回転に係る径方向における単位長さ分の接触面積が、回転に係る径方向の内側から外側に向かって小さくなるため、両者の回転抵抗を低減することができる。
好ましくは、前記押圧部は、その高さが前記回転に係る径方向内側から同外側に向かって小さくなるように構成される。
好ましくは、前記押圧部は、前記径方向の内側における高さが前記径方向の外側における高さに比して大きくなるように構成され、前記径方向において前記高さが変化する段差を有するように構成される。
好ましくは、前記ホルダと前記回転部材とを収容するケースを更に備え、前記押圧部と前記ケースとの距離が小さくなるか又はこれらの接触面積が小さくなるように構成され、これにより摩擦抵抗を軽減することを特徴とする。
好ましくは、前記距離であって前記押圧部と前記ケースの底面との距離が、前記回転に係る径方向内側から同外側に向かって大きくなるように構成される。
前記接触面積であって前記押圧部と前記ケースの側面との接触面積が、前記押圧部の、前記回転の径方向への射影である射影面積に比して小さくなるように構成される。
本発明の一実施形態に係る遮蔽装置100の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る制動装置1000の分解斜視図であり、(a)は前方上側から見た図、(b)は後方上側から見た図である。 本発明の一実施形態に係る制動装置1000の分解斜視図であり、(a)は前方下側から見た図、(b)は後方下側から見た図である。 ウェイト340に突起341を設ける代わりに、ベースに溝709を設けた例を表す図であり、(a)は平面図、(b)はS−S線切断部断面図である。 ウェイト340が太陽歯車付ウェイトホルダ320に保持される態様を示す図である。。 本発明一本実施形態に係る制動装置1000の組立図であり、(a)は前方斜視図、(b)は後方斜視図、(c)は左側面図である。 本発明の一実施形態に係る制動装置1000の組立図であり、(a)は平面図、(b)は底面図である。 本発明の一実施形態に係る制動装置1000からケース10Aを除いた組立図であり、(a)は前方斜視図、(b)は後方斜視図である。 図9から更に内歯付キャリア260を除いた組立図であり、(a)は前方斜視図、(b)は後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係るローレット240、スライダー220及びピニオンギア50の位置関係を示す断面図であり、制動装置1000の左側面から見て軸芯31の略中心を通る断面図の一部である。 本発明の一実施形態に係るケース10Aを表す図であり、(a)は前方斜視図、(b)は後方斜視図である。 本発明の一実施形態に係るケース10Aを表す図であり、(a)は平面図、(b)は下側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るケース10A及びスライダー220を表す図であり、(a)は下側から見た斜視図、(b)は上側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るケース10A及びスライダー220以外の部材を表す分解斜視図である。 図6(c)のA−A線切断部断面図である。 図7(a)のB−B線切断部断面図である。 図15を用いて本発明の制動装置1000がコードCDを制動する様子を示す図であり、(a)はコードCDに何ら張力が与えられない状態(定常状態)、(b)はコードCDに張力が与えられ、ローレット240及びローラ部42でコードCDが挟着された状態(挟着状態)、(c)は(a)から(b)へ状態変化する際における各部材の回転方向をまとめた図である。 本発明の一実施形態に係る太陽歯車付ウェイトホルダ320を示す平面図及び正面図である。 図16の一点鎖線内に示される部分であって、本発明の一実施形態に係る凸部321の形状、並びにウェイト340、ベース70及びケース10Aとの位置関係を示す概要図である。 ウェイト340の側面の、回転の接線方向への射影である射影面積340pを説明するための図である。 図16の一点鎖線内に示される部分であって、凸部321の、回転に係る径方向における単位長さL0分の質量を説明するための図である。 本発明の一変形例に係る凸部321の形状を示す概要図である。 本発明の別の変形例に係る凸部321の形状を示す概要図である。 本発明の別の変形例に係る凸部321の形状を示す概要図である。 本発明の別の変形例に係る凸部321の形状を示す、上面から見た概要図である。 巻取り式の遮蔽装置100を示す概要図である。 本発明の一変形例であって、シャフト128の配設を示す概要図である。
以下、本発明に係る制動装置、及び、それを用いた日射遮蔽装置の好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
1.実施形態
1−1<全体構成>
図1及び図6に示される遮蔽装置100は、中空のヘッドボックス130から複数本のラダーコード123を介して複数段の遮蔽部材101が吊下支持され、同ラダーコード123の下端にはボトムレール122が吊下支持されている。ヘッドボックス130は、上面131、底面132、側面133により構成される。そして、その両端にボックスキャップ134が設けられる。また、ヘッドボックス130の内部には、操作棒108内にコードCDを挿通するためのコード出口135が設けられる。ラダーコード123は、遮蔽部材101を支持及び回動可能なものであればその構成は限定されず、例えば、互いに分離された2本の縦糸を備え、一方の縦糸がスラットの一方の縁に取着され、他方の縦糸がスラットの他方の縁に取着されるような構成であってもよい。
ヘッドボックス130内には支持部材(図示せず)が複数個配設され、その支持部材にはチルトドラム(図示せず)が回転可能に支持される。ラダーコード123の上端部は、チルトドラムに取着され、そのチルトドラムの中心部にはシャフト124(軸部材)が全てのチルトドラムに嵌挿されている。従って、シャフト124が回転されると、全てのチルトドラムが回転され、そのチルトドラムの回転にともなって、ラダーコード123の縦糸の一方が引き上げられることにより、各遮蔽部材101及びボトムレール122が同位相で角度調節される。
ヘッドボックス130の一端部には筒体からなる操作棒108が吊下支持されており、操作棒108の下端には操作部120が設けられている。操作部120を把持して操作棒108を回転操作すると、ヘッドボックス130内に配設されるギア機構を介して角度調節軸が回転される。従って、操作棒108の回転操作により、各遮蔽部材101を角度調節可能となっている。
ヘッドボックス130からは複数本(本実施形態では3本)の昇降コード102l,102c,102r(区別が不要な場合は単に「昇降コード102」と称する。)が吊下されており、各昇降コード102の一端はボトムレール122に取着される。各支持部材には転向滑車(図示せず)が図面の表裏方向の軸心で軸支され、ヘッドボックス130に導入された昇降コード102がヘッドボックスの左右方向に転向案内可能となっている。また、各支持部材は他の昇降コードを左右方向に通過可能な空間を有している。従って、右端の昇降コード102rの他端は支持部材で転向案内され、非操作側の昇降コード(左端及び中央の昇降コード102l,102c)は各支持部材を経て、ヘッドボックス130内を操作棒108方向に案内される。そして、ヘッドボックス130内に設けられるロック部104及び制動装置1000を経て、筒状の操作棒108内に挿通され、その先端は操作部120の下方に設けられたコードイコライザ121に接続される。したがって、コードイコライザ121を下方へ引いて、ヘッドボックス130から昇降コード102を引き出すと、ボトムレール122が引き上げられることにより、遮蔽部材101が引き上げられる。
ロック部104は、コードCD(図6参照)の動作により、コードCDの移動を許可し又は規制する。
制動装置1000はコードCDの移動を制動するものである。なお、制動装置1000の構成及び動作については後述する。制動装置1000は、ヘッドボックス130の底面132上に配置され、その両端が側面133によって位置決めされる。なお、制動装置1000を底面132に配置することに変えて、底面132上に設けた他の部材の上に配置することとしてもよい。
制動装置1000は、ヘッドボックス130内において、図6に示す前方がロック部104側を向き、後方がコード出口135側を向くように配置される。したがって、遮蔽部材101が下降しきった状態、すなわち遮蔽装置100の閉状態において、一組のコードCDを下方に引っ張ると、コードCDは図6に示す後方に引かれる。
一方、遮蔽部材101が下降しきっていない状態において、ロック部104によりコードCDがロックされていない状態でコードCDを離す。すると、遮蔽部材101は自重により下降する。このため、昇降コード102はヘッドボックス130内から引き出される。したがって、昇降コード102に接続されるコードCDは、制動装置1000の前方に向かって引かれる。すると、コードCDには制動力が付与される。したがって、遮蔽部材101の下降速度が抑えられる。このため、遮蔽部材101の下降速度が超過することによる破損等を抑制することができる。なお、かかる動作については、後述の図17を用いて詳細に説明する。
以上説明したように本実施形態の遮蔽装置100によれば、遮蔽部材101を昇降可能とするコードCDの長手方向の移動に対して、制動装置1000により適切に制動力が付与されるため、例えば、上記のように遮蔽部材101が自重により下降する場合であっても、遮蔽部材101の下降速度を抑えることができる。
1−2<制動装置>
次に、図2〜図21を用いて、制動装置1000について説明する。本実施形態に係る制動装置1000は、コードの移動を制動する制動装置である。具体的には、本実施形態に係る制動装置1000では、運動変換部に係る機構と抵抗付与部に係る機構が略垂直に位置するように設けられる。本実施形態では、運動変換部は、コードCDの移動を他の部材の運動に変換するものである。また、抵抗付与部は、コードCDが一方向に相対移動するときに、コードCDの移動に伴って抵抗力を発生させるものである。ここで、本実施形態においては、スライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260及び遊星歯車280が、運動変換部を構成し、ウェイト340、太陽歯車付ウェイトホルダ320及びケース10Aが、抵抗付与部を構成する。
図2及び図3は、本実施形態に係る制動装置1000の分解斜視図である。制動装置1000は、整列部材200、ケース10A、スライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、ローレット240及びピニオンギア50を挿通する軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260、遊星歯車280、プレート300、太陽歯車付ウェイトホルダ320、ウェイト340及びベース70により構成される。
本実施形態において、アイドルローラ40及びローレット240は、コードを挟着する挟着体(コードキャッチ)として機能する。また、アイドルローラ40が支柱に、ローレット240がコードの長手方向の移動により回転するローラとして機能する。また、スライダー220は、アイドルローラ40及びローレット240を保持する。
図2及び図3に示されるように、本実施形態では、内歯付キャリア260に4つの遊星歯車280が設けられ、太陽歯車付ウェイトホルダ320に8つのウェイト340が保持される。以下、各部材について説明する。
1−2−1<整列部材200>
図6(a),(b)に示されるように、整列部材200は、コードCDを挿通し、コードCDの向きを整えるものである。また、複数のコードCDを互いに同じ向きに整列させるものである。整列部材200は、例えば、プラスチック等の樹脂で形成することができる。ここで、図6(a)に示されるように、矢印の向きをそれぞれ前後、左右、上下とする。すなわち、第1天壁溝16と第2天壁溝17の距離が狭くなる向きを前方とし、左右方向(幅方向)、上下方向を定める。
1−2−2<ケース10A>
次に、図11(a),(b)及び図12を用いてケース10Aについて説明する。なお、以下、図12において左向きを前方、右向きを後方、上向きを右側、下向きを左側として説明する。ケース10Aは、ベース70とともに筐体を構成し、その内部にスライダー220、コイルスプリングSP、軸芯41及びローラ部42からなるアイドルローラ40、ローレット240、ピニオンギア50、軸芯31、ワッシャー241、内歯付キャリア260、遊星歯車280、プレート300、太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340を保持する。
また、ケース10Aは、例えば図14に示されるベース70とともに制動装置1000の筐体を構成するものである。また、例えば図14に示される太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340とともに、抵抗付与部を構成するものである。
図11に示されるように、ケース10Aは、外形が概ね正方形の天壁部11と、前側壁部12fと、前側壁部12f及び天壁部11に連結される右側壁部12r及び左側壁部12lと、右側壁部12r及び左側壁部12lのそれぞれに連結される後側壁部12bと、天壁部11に対向し、前側壁部12f、後側壁部12b、前側壁部12f及び左側壁部12lから径方向側に向かって延在する鍔部13と、鍔部13に連結される円筒部13Cと、円筒部13Cに連結されるカバー部112とを主な構成として有する。
前側壁部12f及び後側壁部12bには、ガイド溝113が形成されている。これら2つのガイド溝113は、互いに前後方向に対向している。これらのガイド溝113はコードCDが前後方向に挿通されるための溝である。ここで、ガイド溝113に挿通するコードCDの数は特に限定されないが、本実施形態では3本のコードCDが縦方向に挿通された例について示している(図6参照)。
また、右側壁部12r及び左側壁部12lには、係合孔19が設けられる。係合孔19は、すでに述べた通り、整列部材200の爪部(不図示)と係合し、整列部材200をケース10Aに固定するものである。
更に、左右の係合孔19の上方には支持溝114が設けられる。支持溝114は、図6に示されるように、ケース10Aがスライダー220を内部に保持するにあたり、スライダー220に設けられる突起230を支持するものである。これにより、スライダー220を浮き状態で支持することができる。なお、詳細は後述する。
ケース10Aに係る天壁部11には、第1天壁溝16と第2天壁溝17とが形成されている。図12(a)に示されるように、第1天壁溝16及び第2天壁溝17は、それぞれコードCDの長手方向すなわち前後方向に対して斜めに形成されており、コードCDの一方の長手方向である前方に向かうにつれて、第1天壁溝16と第2天壁溝17との距離が小さくされている。また、第1天壁溝16は円弧状に形成されており、第1天壁溝16の円弧は、図9に示される内歯付キャリア260の内周面と平面視において同心円上となるように形成される。一方、第2天壁溝17は緩やかなカーブを描いた形状に形成されている。具体的には、第2天壁溝17は、前方側が略直線状の形状とされ、後方に向かうにつれて、第1天壁溝16から離れる向きに湾曲している。これは、第2天壁溝17を略直線状とした場合、第1天壁溝16は後方から前方に向かってコードCDに近づくような円弧であるので、例えば軸芯31及び軸芯41がそれぞれ第1天壁溝16及び第2天壁溝17に沿って移動するときに、コードCDに対する垂直方向の変位が、軸芯31と軸芯41とで異なってしまうことを防ぐためである。つまり、一方が円弧であるのに対し、他方が略直線状であると、前後方向においてコードCDへの垂直距離が異なるためである。このように、軸芯31及び軸芯41のコードCDの鉛直方向に対する変位を近接させることにより、ローレット240及びローラ部42が適切にコードCDを挟着することが可能となる。なお、第2天壁溝17はこれに限定されず、例えば、第1天壁溝16と略同一形状の溝を、コードCD側に向かって湾曲する配置としてもよい。これにより、CDに対する鉛直方向の変位を、軸芯31と軸芯41とで略同一にすることができ、コードCDの摩耗を低減することが可能となる。ここで、本実施形態では、CDに対する鉛直方向の変位を、軸芯31と軸芯41とでなるべく同じにすることに加え、他の部材の移動等による相互作用等を考慮し、図12(a)に示される形状を採用した。
第1天壁溝16の縁には、図11(a),(b)、図12(a)に示されるように、ケース10Aの平面視において、第1天壁溝16におけるケース10Aの外側の縁に沿った位置の少なくとも一部に、第1天壁溝16から上方に突出する第1ガイド壁16Aが設けられる。本実施形態では、第1ガイド壁16Aは、第1天壁溝16に対して略90度となるように設けられる。第1ガイド壁16Aは、第1天壁溝16に沿って移動する軸芯31の面圧を下げることを目的としている。つまり、第1ガイド壁16Aを設けることにより、軸芯31と接触する面積が増大することにより、軸芯31の面圧を低減するものである。これは、コードCDに張力が与えられ、制動装置1000が作用している間は軸芯31の面圧が第1天壁溝16の内面に加わっており、かかる面圧により第1天壁溝16の内面が削れると、ローレット240とローラ部42の間隔が変化して、ローレット240への回転伝達が不十分になる恐れがあるためである。第1ガイド壁16Aを設けることにより、軸芯31からの圧力によりケース10Aが削れることを防止することが可能となる。なお、第1ガイド壁16Aの肉厚は任意であるが、ケース10Aの素材、軸芯31の移動速度等を考慮して適宜設計すればよい。
また、ケース10Aの平面視において、第2天壁溝17におけるケース10Aの外側の縁に沿った位置には、ケース10Aの中心から遠方に位置する縁に沿った位置の少なくとも一部に、第2天壁溝17から上方に突出する第2ガイド壁17Aが設けられる。本実施形態では、第2ガイド壁17Aは、第2天壁溝17に対して略90度となるように設けられる。第2ガイド壁17Aは、第2天壁溝17に沿って移動する軸芯41の面圧を下げることを目的としている。つまり、第2ガイド壁17Aを設けることにより、軸芯41と接触する面積が増大することにより、軸芯41の面圧を低減するものである。これは、コードCDに張力が与えられ、制動装置1000が作用している間は軸芯41の面圧が第2天壁溝17の内面に加わっており、かかる面圧により第2天壁溝17の内面が削れると、ローレット240とローラ部42の間隔が変化して、ローレット240への回転伝達が不十分になる恐れがあるためである。第2ガイド壁17Aを設けることにより、軸芯41からの圧力によりケース10Aが削れることを防止することが可能となる。なお、第2ガイド壁17Aの肉厚は任意であるが、ケース10Aの素材、軸芯41の移動速度等を考慮して適宜設計すればよい。
なお、ケース10Aを金属等の強固な材料で成形した場合には、第1ガイド壁16A及び第2ガイド壁17Aを設けなくてもよい。これは、ケース10Aが堅牢であるので、軸芯31及び軸芯41からの圧力によりケース10Aがほとんど削れることがないためである。
鍔部13は、天壁部11に対向し、前側壁部12f、後側壁部12b、右側壁部12r及び左側壁部12lから径方向側に向かって延在する部位であり、本実施形態では略円形とされる。
円筒部13Cは、鍔部13に連結され、内周ギア115の外側に位置する。本実施形態では、円筒部13Cは、略円筒状の形状とされる。
カバー部112は、円筒部13Cに連結され、ベース70と嵌合する箇所である。本実施形態では、カバー部112の外縁は略正方形とされる。そして、カバー部112は、左右の側面の両端にそれぞれ2つの第1係合溝111Aが設けられる。そして、前端部の両端に2つの第2係合溝111Bが設けられ、後端部の略中央に1つの第2係合溝111Bが設けられる。第1係合溝111Aは、図8に示されるベース70の第1係合板部701Aと係合するものである。また、第2係合溝111Bは、ベース70の第2係合板部701Bと係合するものである。これにより、ケース10Aとベース70が係合され、筐体を形成する。
1−2−3<スライダー220>
スライダー220は、アイドルローラ40及びローレット240を内部に保持し且つアイドルローラ40及びローレット240と共に移動する移動部材に相当する。
スライダー220とケース10Aの内壁面との間には、前後方向に隙間が生じ、スライダー220はケース10Aに対して前後方向に動くことができる。また、スライダー220がケース10Aの空間内に配置された状態で、スライダー220の後側壁部の凹部から突出するコイルスプリングSP(図1参照)がケース10Aの後方の内壁を押圧する。したがって、スライダー220がケース10Aの空間内に配置された状態で、スライダー220は、前方側に位置し、ケース10A内において前方に押圧された状態となる。
ここで、図13を用いて、スライダー220の突起230について詳細に説明する。図13に示されるように、制動装置1000を組み立てる際には、ケース10A内部の下方にスライダー220が位置するように配置し、両者が接近するように上下方向に相対移動させる。そして、ケース10Aの内部に設けられた溝118にスライダー220に設けられた突起230を通す。なお、図13(a)において、可視性を高めるために溝118を強調して表している。そして、図6に示すように、突起230が支持溝114まで到達するまでケース10Aとスライダー220を近づける。すると、スライダー220に設けられたコイルスプリングSPがケース10Aの後方の内壁と当接し、スライダー220を前方に付勢することにより、突起230が溝118よりも前方に位置することとなる。このため、ひとたびケース10Aにスライダー220を取り付けると、突起230が支持溝114から外れることを防止できる。なお、溝118は制動装置1000の組み立て時のみならず、分解時においても突起230を通す役割をする。この場合、コイルスプリングSPの付勢力に抗してスライダー220をケース10Aに対して相対的に後方に移動させ、突起230が溝118の位置まで到達したときに、スライダー220をケース10Aに対して相対的に下側に移動させればよい。
このような構成とすることで、スライダー220をケース10A内部において浮き状態で支持することが可能となる。そのため、スライダー220と他の部品、例えば内歯付キャリア260等との接触を防止することができ、不要な抵抗力を低減又はゼロにすることができる。したがって、各部材の消耗を低減することが可能となる。
1−2−4<アイドルローラ40、ローレット240及びピニオンギア50>
次に、図3及び図14を用いて、アイドルローラ40、ローレット240及びピニオンギア50について説明する。
アイドルローラ40は、ローラ部42及び軸芯41で構成される。また、アイドルローラ40は、ローレット240の軸芯31と平行な軸芯41と、軸芯41の外周面を覆うローラ部42とを有する。したがって、ローレット240の回転軸とアイドルローラ40の回転軸とは互いに平行とされる。アイドルローラ40のローラ部42の外径は、ローレット240の外径よりも大きくされている。アイドルローラ40のローラ部42の外周面は、金属の平坦な面よりも摩擦係数が高い状態とされる。また、軸芯41の両端部は、ローラ部42から露出している。
ローレット240の中心には軸芯31の一端が挿入されている。そして、軸芯31の他端には、ピニオンギア50が挿入されている。ローレット240は任意の材料で形成することができ、例えばステンレスを用いることが可能である。
アイドルローラ40及びローレット240はスライダー220の内部に保持される。また、ピニオンギア50は、スライダー220の外部に保持される。ここで、図10を用いてローレット240、スライダー220及びピニオンギア50の位置関係について説明する。図10は、本実施形態に係る制動装置1000の左側面から見て軸芯31の略中心を通る断面図の一部である。図10に示されるように、制動装置1000の組み立て時において、ローレット240とピニオンギア50でスライダー220の底壁部223を挟み込むような構成となっている。また、本実施形態では、ピニオンギア50とスライダー220の接触面積を低減すべく、ピニオンギア50に段差51が設けられる。これにより、軸芯31を介してローレット240及びピニオンギア50が一体回転するときに、ピニオンギア50とスライダー220との間の摺動抵抗を低減することができる。これにより、回転動作を滑らかにすることが可能となる。なお、抵抗を低減するために、本実施形態では、ピニオンギア50の下側において、ワッシャー241(図2及び図3参照)を軸芯31にかましている。
1−2−5<内歯付キャリア260及び遊星歯車280>
次に、図2及び図14を用いて内歯付キャリア260及び遊星歯車280について説明する。本実施形態では、内歯付キャリア260は、平面視において略ドーナツ形状である。内歯付キャリア260は、円柱部264から平面視において外側に突出するフランジ262を備える。
円柱部264の内側の内周面には、ピニオンギア50と歯合する内歯車261が形成される。そして、フランジ262には、鉛直方向において下向きに突出する支持軸263が形成される。支持軸263の個数は特に限定されないが、特に等間隔であることが好ましい。なお、本実施形態では、一例として支持軸263が4つ設けられた構成としている。
そして、支持軸263にはそれぞれ、遊星歯車280が回転可能に支持されている。遊星歯車280は、後述する太陽歯車323と、ケース10Aの内部に設けられた内周ギア115と互いに歯合する。そして、内歯車261の中心部を中心として公転することが可能である。したがって、ピニオンギア50の回転が内歯車261に伝達されることにより内歯付キャリア260が回転し、それにともない内歯付キャリア260のフランジ262に設けられた支持軸263に回転可能に支持された遊星歯車280が回転することで、ピニオンギア50に起因する回転を増速させることが可能となる。また、遊星歯車280には段差281が設けられている。かかる段差により、他の部材との接触を回避することが可能となる。
1−2−6<太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340>
次に、太陽歯車付ウェイトホルダ320(特許請求の範囲における「ホルダ」の一例)及びウェイト340(特許請求の範囲における「回転部材」の一例)について、図2、図5、図14、図18〜図21を用いて説明する。
ウェイト340は、ケース10A内のベース70(特許請求の範囲における「ケースの底面」の一例)に載置され且つ制動対象からの回転入力により径方向外側に遠心力が加えられる(図5参照)。太陽歯車付ウェイトホルダ320は、リング状のリング部324の外方に向かって、凸部321(特許請求の範囲における「押圧部」の一例)及び凹部322が交互に並んで形成される。ここで、凸部321は、太陽歯車付ウェイトホルダ320の自転の際にウェイト340の側面と当接する部材である。図2に示されるように、リング部324の外側の外周面には、遊星歯車280と歯合する太陽歯車323が、回転軸が凸部321の延在方向と略垂直方向を向くように設けられる。そして、それぞれの凹部322には、ウェイト340が配置される。つまり、太陽歯車付ウェイトホルダ320は、制動装置1000の組み立て時において、凸部321を境としてそれぞれの凹部322内にウェイト340を保持する部材であるとも言える。
ここで、凸部321について更に詳述する。図5、図18及び図19に示されるように、凸部321は、ウェイト340の回転に係る径方向(図19における左右方向、図20における矢印R方向)において、段差321cを隔てて内側部321aと外側部321bとを有する。外側部321bの高さ長は、内側部321aの高さ長よりも小さくなっている。より詳細には、内側部321aの上端は、外側部321bの上端と同じ高さh0であって、内側部321aの下端の高さh1は、外側部321bの下端の高さh2と異なる高さ(ただしh0>h2>h1)である。
通常であれば、段差321cを設けず凸部321の全体に亘って同一の高さ長(例えばh0−h1)として実施することが考えられる(これを特に以下通常の設計と呼ぶ)が、本実施形態のこのような構成により、通常の設計に比してウェイト340と凸部321との接触面積を低減することができる。これを本発明の第1の観点よりとらえると、凸部321とウェイト340との接触面積が、ウェイト340に係る側面の、回転の接線方向(図20における矢印T方向)への射影である射影面積340p(図20参照)に比して小さくなるような構成と考えることができる。より詳細には、ウェイト340と凸部321との、回転に係る径方向の単位長さ分の接触面積が、回転に係る径方向内側から外側に向かって小さくなるような構成である。
ウェイト340と凸部321との間には、摩擦抵抗(又は回転抵抗)があり、当該摩擦力は本来所望すべきウェイト340とケース10Aとの間に生じる制動力を低減させることになる。しかしながら、本実施形態ではウェイト340と凸部321との接触面積が射影面積340pよりも小さいので、制動装置1000としての制動力の効果をより高めることができる。
上記をより具体的に述べる。制動装置1000の制動力は、ウェイト340がケース10Aにおける内壁面を押圧する力の大きさに比例する。この力の向きは、回転に係る径方向外側にかかるものである。一方、ウェイト340と太陽歯車付ウェイトホルダ320との間に生じる摩擦力は、ウェイト340の移動方向を妨げる向きに生じる力である。ウェイト340は、遠心力によって回転に係る径方向外側に移動するため、当該摩擦力は、軽方向内側に生じてしまい、その結果、ウェイト340がケース10Aにおける内壁面を押圧する力を低減させてしまう。だからこそ、本実施形態によって当該摩擦抵抗(又は回転抵抗)を抑制することが重要となる。
また、このような形態であれば、外側部321bは内側部321aよりも軽量な構成となる。すなわち、通常の設計よりも太陽歯車付ウェイトホルダ320全体の慣性モーメント(イナーシャ)を小さくすることができる。なお、慣性モーメントは、内側部321aが外側部321bよりも軽量な構成となる場合も通常の設計よりも小さくはなるが、本実施形態に比べると慣性モーメントは相対的に大きく、非効率な設計となることに留意されたい。これを本発明の第2の観点よりとらえると、図21に示されるように、凸部321は、回転に係る径方向における単位長さL0分の質量(図21参照)が径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成をとっていると考えられる。
太陽歯車付ウェイトホルダ320の慣性モーメントは、制動装置1000を遮蔽装置に応用した際の初動に影響する。本実施形態では、通常の設計よりも小さな慣性モーメントを有する太陽歯車付ウェイトホルダ320を実現することによって、遮蔽装置の初動をよくすることができる。
これを、遮蔽装置100(図1参照)との関係からより具体的に述べる。まず、ボトムレール122が降下を開始してからコードキャッチ(アイドルローラ40及びローレット240)が昇降コードCDを掴むまでに若干のタイムラグがある。次に、太陽歯車付ウェイトホルダ320が回転を開始してからウェイト340に遠心力が加わってケース10Aの内壁面に押し付けられるまでに若干のタイムラグある。それに加えて、ボトムレール122の降下開始時が昇降コードCDに加わる力が最も大きい。だからこそ、本実施形態によって制動力の立ち上がり(遮蔽装置100の初動)を高めることが重要となる。
更に、このような形態であれば、図19に示されるように、外側部321bとベース70との距離が内側部321aとベース70との距離よりも大きくなる。換言すると、凸部321とベース70との距離が、回転に係る径方向内側から同外側に向かって大きくなるように構成されている。特に、図4に示されるようにベース70は、円環状の凸部709Bを有するが、このような形態であることにより凸部321と凸部709Bとの接触を回避することができる。すなわち、通常の設計に比して太陽歯車付ウェイトホルダ320とベース70との接触面積を低減し、これらにおける摩擦抵抗(又は回転抵抗)を低減することができる。
加えて、このような形態であれば、通常の設計に比して、凸部321(外側部321b)の先端部321dとベース70との接触面積を低減することができる。換言すると、先端部321dとケース10Aとの接触面積が、凸部321の、前記回転の径方向への射影である射影面積に比して小さくなるように構成されていると考えられる。すなわち、太陽歯車付ウェイトホルダ320とケース10Aとの間に発生する摩擦抵抗(又は回転抵抗)を小さくすることができる。
なお、ウェイト340の数は任意であるが、回転時におけるバランスの観点から等間隔であることが好ましい。なお、本実施形態では、一例として8つのウェイト340を用いている。したがって、凸部321及び凹部322もそれぞれ8つずつ設けられている。すなわち、凹部322は、それぞれが等間隔且つ太陽歯車付ウェイトホルダ320の自転中心から等距離に配置されることとなる。
本実施形態では、各ウェイト340には、ベース70側に突起341が設けられる。これにより、ウェイト340とベース70の接触面の少なくとも一部に段差が設けられる。したがって、ベース70と当接する際における抵抗を低減することが可能となる。突起341の数は任意であるが、本実施形態では、一例として4つの突起341を設けている。
ウェイト340は、ピニオンギア50に起因する回転時において、遠心力により内歯車261の中心から遠ざかる方向に移動し、ケース10Aの内周壁と当接することにより、回転に対して遠心ブレーキとして抵抗力を付与するものである。したがって、ケース10Aの内周壁、太陽歯車付ウェイトホルダ320及びウェイト340により、抵抗付与部としての作用を奏することが可能となる。
なお、制動装置1000の組み立て時においては、内歯付キャリア260と太陽歯車付ウェイトホルダ320が、プレート300を介して組み立てられる。具体的には、内歯付キャリア260の円柱部264を太陽歯車付ウェイトホルダ320のリング部324に挿入するように組み立てる。したがって、円柱部264の直径は、リング部324の直径よりもわずかに小さく設計される。
ここで、プレート300は、遊星歯車280の傾きを防止するとともに、遊星歯車280とウェイト340の干渉を防ぐ機能を有する。なお、ウェイト340は、制動装置1000全体の厚さを薄くするために、なるべく薄く形成されることが好ましい。更に、プレート300は、薄く形成するため金属製とするのが好ましいが、技術的に可能である場合には、プレート300を樹脂形成してもよい。この場合、太陽歯車323と一体形成としてもよい。
1−2−7<ベース70>
次に、図2、図3、図7(b)及び図14を用いて、ベース70について説明する。図2及び図3に示されるように、ベース70の略中央には、周囲より嵩高くなっており、下側が凹んでいる円柱部708が設けられる。そして、図2及び図7(b)に示されるように、円柱部708の上面に第1ベース溝706、第1ガイド壁706A、第2ベース溝707、第2ガイド壁707Aが設けられる。
第1ベース溝706及び第1ガイド壁706Aはそれぞれ、ケース10Aに設けられた第1天壁溝16及び第1ガイド壁16Aに相当するものである。そして、軸芯31の下端が第1ベース溝706を挿通し、その縁に形成された第1ガイド壁706Aと当接する。同様に、第2ベース溝707及び第2ガイド壁707Aはそれぞれ、ケース10Aに設けられた第2天壁溝17及び第2ガイド壁17Aに相当するものである。そして、軸芯41の下端が第2ベース溝707を挿通し、その縁に形成された第2ガイド壁707Aと当接する。
なお、円柱部708は必須ではないが、円柱部708を設ける等して下側をへこませる
ことにより、軸芯31及び軸芯41の下端が、制動装置1000を載置する載置面と接触することを防ぎ、軸芯31及び軸芯41の下端を適切に挿通することが可能となる。
また、ベース70は、左右の側面の両端にそれぞれ2つの第1係合板部701Aが設けられる。そして、前方の側面の両端に2つの第2係合板部701Bが設けられ、後方の側面の略中央に1つの第2係合板部701Bが設けられる。第1係合板部701Aは、ケース10Aに設けられた第1係合溝111Aと係合するものである。また、第2係合板部701Bは、ケース10Aに設けられた第2係合溝111Bと係合するものである。これにより、ケース10Aとベース70が係合され、筐体を形成する。
更に、図3、図7(b)及び図14等に示されるように、ベース70の底面の外側には、遮蔽装置のヘッドボックス内に制動装置1000を配置するときに利用する取付筒702が設けられる。例えば、ヘッドボックス内に設けられた軸等の部材に取付筒702をはめ込むことにより、制動装置1000をヘッドボックス内にて安定して配置させることが可能となる。
1−3<組立構成>
次に、これら各部材を組み立てた状態について、図6〜図9を用いて説明する。図6は、これらの部材を組み合わせて構成された制動装置1000の組立図である。図6に示されるように、制動装置1000の外観は、ケース10A及びベース70が接続された筐体と、ケース10Aの上方から被せるようにして配置された整列部材200からなる。かかる組立は、図2及び図3に示されるように、各部材同士の中心軸を上下方向に重ねあわせた状態でなされる。具体的には、内歯付キャリア260と、ウェイト340を保持した太陽歯車付ウェイトホルダ320が、プレート300を介して組み立てられる。このとき、内歯付キャリア260に設けられた遊星歯車280と、太陽歯車付ウェイトホルダ320に設けられた太陽歯車323とが互いに歯合するようにする。
そして、スライダー220の第1天壁溝226及び第1底壁溝228に軸芯31を水平方向に移動させながらスライドさせる。このとき、ローレット240はスライダー220の内部に、ピニオンギア50はスライダー220の外部に位置するようにされる。また、第2天壁溝227及び第2底壁溝229に軸芯41水平方向に移動させながらスライドさせる。このとき、ローラ部42がスライダー220の内部に位置するようにされる。そして、内歯付キャリア260に設けられた内歯車261とピニオンギア50が互いに歯合するように、スライダー220と内歯付キャリア260が互いに近づくように相対移動させる。
その後、これらの部材の下側にベース70を配置し、図13に示されるように、スライダー220の突起230がケース10Aの溝118を通るようにしてケース10Aを上方から被せる。このとき、スライダー220に設けられたコイルスプリングSPがケース10Aの内周壁と当接し、スライダー220が前方に付勢され、突起230が支持溝114から抜け落ちないことを確認する。そして、ケース10Aに設けられた第1側壁孔119A及び第2側壁孔119Bと、ベース70に設けられた第1係合板部701A及び第2係合板部701Bを互いに係合させ、ケース10Aとベース70を固定する。
最後に、ケース10A及びベース70で構成される筐体の上方から、整列部材200を被せる。そして、整列部材200に設けられた爪部(不図示)を、ケース10Aに設けられた係合孔19と係合させ、整列部材200とケース10Aを固定する。
このようにして組み立てられた制動装置1000が、図6に示されるものである。図6(c)は、制動装置1000の左側面図、つまり、図6(a)の矢印X方向から見た側面図である。図6(c)に示されるように、制動装置1000は、側面視において、上側からケース10A、整列部材200、ベース70が視認されることとなる。また、支持溝114により突起230が支持されていることが伺える。
図7(a)に示されるように、制動装置1000は、その平面視において、中心から順にケース10A、整列部材200、ベース70の一部の順に視認できる。ここで、図6(a),(b)及び図7(a)に示されるように、軸芯31の上端が、スライダー220に設けられた第1天壁溝226からケース10Aに設けられた第1天壁溝16を挿通し、ケース10Aの外部に露出している。同様に、軸芯41の上端が、スライダー220に設けられた第2天壁溝227からケース10Aに設けられた第2天壁溝17を挿通し、ケース10Aの外部に露出している。
そして、第1天壁溝16の縁に設けられた第1ガイド壁16Aが軸芯31と当接し、第2天壁溝17の縁に設けられた第2ガイド壁17Aが軸芯41と当接している。
また、図7(b)に示されるように、ベース70は、その底面視において、第1ベース溝706に挿通された軸芯31の下端と、第2ベース溝707に挿通された軸芯41の下端を視認することができる。なお、取付筒702が設けられる面において、円柱部708の上を面で覆うことにより、軸芯31及び軸芯41の下端が外部から覆われる構成としてもよい。
1−4<組立状態における内部構造>
次に、図8及び図9を用いて、組立状態における内部構造について説明する。図8は、図6の状態から整列部材200及びケース10Aを取り外した状態における斜視図である。図8に示されるように、スライダー220の上方に軸芯31及び軸芯41が突出している。また、軸芯31は、第1天壁溝226内においてスライダー220の幅方向に動きが規制される。同様に、軸芯41は、第2天壁溝227内においてスライダー220の幅方向に動きが規制される。なお、図示を省略しているコードCDは、スライダー220の貫通孔225に縦に整列された状態でスライダー220の前後方向に挿通される。
図示を省略したコードCDは、ローレット240及びローラ部42に挟着された状態で、制動装置1000の前後に挿通される。また、ピニオンギア50と内歯車261は互いに歯合している。したがって、コードCDに張力がかかったときに、コードCDとローレット240の間で摩擦力が発生し、それによりローレット240と一体となってピニオンギア50が回転すると、ピニオンギア50の回転が内歯車261に伝達される。その結果、内歯車261が自転することにより、内歯付キャリア260とともにそのフランジ262に設けられる支持軸263も公転する。それに伴い、支持軸263に回転可能に支持される遊星歯車280が自転しながら公転を開始する。
図9は、図8の状態から更にスライダー220及び内歯付キャリア260を取り外した状態における斜視図である。図9に示されるように、遊星歯車280と太陽歯車323は互いに歯合している。したがって、遊星歯車280の回転が太陽歯車323に伝達され、太陽歯車付ウェイトホルダ320が自転を開始する。その結果、図14に示されるように、太陽歯車付ウェイトホルダ320の凹部322に保持されたウェイト340が自転を開始する。そして、回転速度がある一定値を上回ると、遠心力によりウェイト340がケース10Aの内壁と当接する。これにより、ローレット240の回転に対して抵抗力が与えられる。
次に、図15及び図16を用いて、組立状態(図6参照)における各部材間の相対位置について詳細に説明する。図15は、図6(c)のA−A線切断部断面図である。図15に示されるように、軸芯31を中心とするピニオンギア50と、内歯付キャリア260に設けられる内歯車261とが互いに歯合している。また、内歯車261の回転は、内歯付キャリア260の支持軸263を介して遊星歯車280に伝達されるように構成される。そして、遊星歯車280は、太陽歯車付ウェイトホルダ320に設けられた太陽歯車323及びケース10Aの内部に設けられた内周ギア115と互いに歯合する。したがって、ピニオンギア50に起因する回転が加えられることにより、遊星歯車280は太陽歯車323と内周ギア115の間に形成される空間内を、内歯車261の中心部を中心として公転することが可能となる。
図16は、図7(a)のB−B線切断部断面図である。図16に示されるように、本実施形態では、B−B線切断部断面図は取付筒702を中心として略左右対称となっている。そして、軸芯31及び軸芯41がケース10Aの上端及びベース70の下端から突出している。なお、本実施形態では、第1ガイド壁16A及び第2ガイド壁17Aの上端が、それぞれ軸芯31及び軸芯41の上端と略同じ高さとなっている。
そして、ローレット240及びローラ部42がスライダー220の内部に位置している。更に、ローレット240とともにスライダー220を挟んだ状態で、ピニオンギア50がスライダー220の外部に位置している。また、ピニオンギア50と内歯車261が互いに歯合している。
そして、ケース10Aの上側から鍔部13にかけて、整列部材200で覆われている。また、ケース10Aはその下端においてベース70と係合している。そして、ベース70の上部には、ウェイト340が保持されている。ここで、本実施形態では、ウェイト340を着脱式としているので、必要な制動力をウェイト340の数又は種類により調整することが可能となる。つまり、大きな制動力が求められる場合にはウェイト340の数を増やしたり、他のより密度の高いウェイトを太陽歯車付ウェイトホルダ320に保持すればよい。一方、小さな制動力で十分な場合には、ウェイト340の数を減らせばよい。なお、ウェイト340は、回転時における安定性の観点から、太陽歯車付ウェイトホルダ320に保持される面上において対称配置することが好ましい。なお、本実施形態では、ウェイト340に設けられた突起341とベース70の底面が当接することにより、回転時におけるウェイト340とベース70との間の抵抗力を低減している。
1−5<動作>
次に、図17を用いて本実施形態に係る制動装置1000の動作について説明する。図17(a)はコードCDに何ら張力が与えられない状態(定常状態)、図17(b)はコードCDに張力が与えられ、ローレット240及びローラ部42でコードCDが挟着された状態(挟着状態)、図17(c)は図17(a)から図17(b)へ状態変化する際における各部材の回転方向をまとめた図である。なお、図17(a),(b)はともに、図15と同様に、図6(c)のA−A線切断部断面図である。ここで、説明の都合上、かかる断面図には現れないローラ部42の外周を軸芯41の周囲に、ローレット240の外周を軸芯31の周囲に重ねて表示した。なお、ローレット240の外周は厳密には円形ではないが、説明の簡略化のため、円形に近似して図示している。
図17(a)に示されるように、定常状態において、上記のように、コイルスプリングSPは、ケース10Aの後方の内壁と当接し、スライダー220を前方に押圧する。したがって、スライダー220はケース10Aの前方に位置する。このため、スライダー220の第1天壁溝226及び第1底壁溝228により位置が規制されている軸芯31と、第2天壁溝227及び第2底壁溝229により位置が規制されている軸芯41と、がスライダー220とともに前方に移動する。更に、スライダー220の上部に保持されるケース10Aに設けられた第1天壁溝16と第2天壁溝17は、前方に向かうにつれて互いに距離が小さくなっている。同様に、ベース70に設けられた第1ベース溝706及び第2ベース溝707は、前方に向かうにつれて距離が小さくなっている。したがって、軸芯41に回転可能に支持されるローラ部42と、軸芯31に回転可能に支持されるローレット240との距離も小さくなる。つまり、第1天壁溝16及び第1ベース溝706は、ローレット240の軸芯31が移動可能に嵌合し、ローレット240が溝に沿わない動きをすることを規制する規制溝として機能する。同様に、第2天壁溝17及び第2ベース溝707は、ローラ部42の軸芯41が移動可能に嵌合し、ローラ部42が溝に沿わない動きをすることを規制する規制溝として機能する。また、第1天壁溝16及び第1ベース溝706は、内歯付キャリア260の内周面の中心点と平面視において同心円上に形成されるため、軸芯31がそれぞれの溝内を移動しても、ピニオンギア50は内歯付キャリア260に設けられた内歯車261に歯合し続けることができる。
このように、ローレット240とローラ部42との距離が小さくなると、ローレット240はローラ部42に押圧され、ローレット240とローラ部42でコードCDが狭持される。つまり、本実施形態では、コイルスプリングSPは、ローレット240がローラ部42に押圧されるように、ローレット240を常時付勢する付勢部材としても機能する。
そして、定常状態の制動装置1000において、コードCDに矢印D1の向き(前方)に張力を与えたとする。すると、コードCDとの間に生じる摩擦力により、ローレット240が反時計回りに、ローラ部42が時計回りに回転する。そして、ローレット240の回転により、同じ軸芯31を共有して固定されているピニオンギア50もローレット240と同じ向き(反時計周り)に回転(自転)する。この際、図17(b)に示されるように、軸芯31及び軸芯41は、平面視において前方に移動し、左右方向において互いに近接して、ローレット240とローラ部42によるコードCDの挟着力が強くなり、コードCDの移動に応じてローレット240が確実に回転するようになる。すると、ピニオンギア50は内歯車261と歯合しているので、ピニオンギア50の歯から与えられる力により、内歯車261が反時計周りに回転(自転)する。これにより、内歯車261とともに内歯付キャリア260も反時計周りに回転(自転)するので、内歯付キャリア260に設けられた遊星歯車280も同様に反時計周りに回転(公転)する。ここで、遊星歯車280は太陽歯車323及びケース10Aにより固定された内周ギア115と互いに歯合しているので、公転方向とは逆向き(時計回り)に自転しつつ、反時計周りに公転することとなる。したがって、遊星歯車280の内側で遊星歯車280と歯合する太陽歯車323は、遊星歯車280の自転と逆向き(反時計周り)に回転(自転)する。このとき、遊星歯車280により、太陽歯車323の回転は増速される。これにより、太陽歯車323とともに回転する太陽歯車付ウェイトホルダ320に保持されるウェイト340も回転を開始する。なお、すでに述べた通り、遊星歯車280の外側で遊星歯車280と歯合する内周ギア115は、ケース10Aとベース70が固定されているため、遊星歯車280の回転時においても回転しない。
そして、図17(b)に示されるように、ローレット240とローラ部42が限界まで近づく(挟着状態)と、ローレット240の自転は続くもののローレット240の内歯車261に沿った移動が停止する。このとき、ローレット240の自転に起因した他の部材の回転は継続される。すると、遠心力によりウェイト340がケース10Aの内周壁に当接することにより、回転に対して抵抗力が生じる。つまり、コードCDの移動速度が上昇することで回転速度が上昇し、これにより遠心力が上昇する。そして、遠心力が上昇することによりウェイト340がケース10Aの内周壁により強く当接することになり、抵抗力が上昇する。これにより、コードCDの移動速度(遮蔽部材の落下速度)を抑えることができる。ここで、コードCDに加えられる張力が略一定の場合(例えば、制動装置1000の前方側のコードCDに昇降可能に吊持される遮蔽部材が自由落下する場合)には、コードCDに加えられる張力とウェイト340とケース10Aの内周壁による抵抗力が釣り合うところで、コードCDの移動速度が略一定となる。したがって、制動装置1000は、コードCDの移動に対する回転ダンパとして機能し、遮蔽部材をゆっくりと降下させることが可能となる。
以上説明した、定常状態から挟着状態までの挟着状態の変化について、各部材の回転方向(ピニオンギア50については、更に平面視における前後方向及び締め付け方向も含む)をまとめたものが図17(c)である。
一方、コードCDに矢印D1と逆向き(後方)に張力を与えた場合には、ローレット240及びローラ部42が上記と逆向きに回転する。その結果、軸芯31及び軸芯41が第1天壁溝16及び第2天壁溝17に沿って互いに離間するように移動する。すると、コードCDに対するローレット240の挟着力が弱まり、弱い力でコードCDを引っ張ることが可能となる。したがって、ヘッドボックス内に制動装置1000を設ける場合には、図17において前方にコードCDに張力が加わる向きを遮蔽部材の下降する向きとし、後方にコードCDに張力が加わる向きを遮蔽部材の上昇する向きとすると好適である。
2.作用・効果
本実施形態に係る制動装置1000により、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)ウェイト340と凸部321との接触面積がウェイト340の側面の、回転の接線方向への射影である射影面積340pよりも小さいので、制動装置1000としての制動力の効果をより高めることができる。より詳細には、ウェイト340と凸部321との、回転に係る径方向の単位長さ分の接触面積が、回転に係る径方向内側から外側に向かって小さくなるか、又は凸部321又はウェイト340には少なくとも1つの凹凸部が設けられ、これにより両者の接触面積が、当該凹凸部を設けない場合に比して小さくなることで、制動装置1000としての制動力の効果をより高めることができる。
(2)凸部321は、回転に係る径方向における単位長さL0分の質量が径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成をとっているので、太陽歯車付ウェイトホルダ320の慣性モーメントを小さくし、遮蔽装置の初動をよくすることができる。
(3)凸部321とベース70との距離が、回転に係る径方向内側から同外側に向かって大きくなるように構成されているため、太陽歯車付ウェイトホルダ320とベース70との接触面積を低減し、これらにおける摩擦抵抗(又は回転抵抗)を低減することができる。
加えて、以下の様な作用・効果を得ることもできる。
(4)ウェイトとベース間、又はウェイトを保持するウェイトホルダとベース間の接触抵抗を低減することができる。
(5)ケースと他の回転部材との摩擦抵抗を低減することができる。
(6)コードCDの自由移動時において屈曲しない(非屈曲)ために、屈曲抵抗が小さくなり、よりスムーズにコードCDが移動することが可能になる。
(7)引き操作時において操作力を低減し、自動動作(自動降下)時に確実にコードCDを挟着し、意図しない落下を防止することができる。
(8)コードCDに前方へ張力が与えられる場合には、ローレット240及びローラ部42が互いに近接するように移動することにより、コードCDを強く挟着することができ、ローレット240を確実に回転させ、回転をピニオンギア50に伝えることができる。
(9)コードCDに後方へ張力が与え得られる場合には、ローレット240及びローラ部42が互いに離間するように移動することにより、コードCDへの挟着力を弱め、コードCDの自由移動を許可することができる。
(10)筐体(ケース10A及びベース70)に設けられた規制溝により、ローレット240及びローラ部42が意図しない向きに移動することを防止することができる。
(11)スライダー220を浮き状態で保持することにより、抵抗力を低減し、部材の消耗を抑えることができる。
(12)ケース10Aの内部に波形部116や段差117を設けたことにより、摩擦抵抗を低減することができる。
(13)ウェイト340に設けた突起341により、抵抗力を低減することができる。
(14)プレート300により遊星歯車280の傾きを防止するとともに、遊星歯車280とウェイト340の干渉を防ぐことができる。
(15)上記干渉を防止しつつもプレート300を薄型のものとすることで制動装置1000を小型化することができる。
(16)第1ガイド壁16A及び第2ガイド壁17Aにより、軸芯31及び軸芯41からの圧力でケース10Aが削れることを防止することが可能となる。
(17)ピニオンギア50に段差51を設けたことで、ピニオンギア50とスライダー220との間の摺動抵抗を低減することができる。
(18)運動変換部に係る機構と抵抗付与部に係る機構が略垂直に位置するように配置されることにより、制動装置1000全体の平面視における面積を低減することが可能となる。
3.変形例
本発明に係る制動装置1000は、以下の態様によっても実施することができる。
例えば、図22に示されるように、凸部321には段差321cを設けず回転に係る径方向内側から外側に向かって連続的に凸部321の高さ長が短くなるように実施してもよい。かかる場合であっても、特に上述の作用・効果(1)〜(3)を奏することができる。
例えば、図23に示されるように、凸部321における内側部321aの下端は、外側部321bの下端と同じ高さh3であって、内側部321aの上端の高さh4は、外側部321bの上端の高さh5と異なる高さ(ただしh4>h5>h3)であるように実施してもよい。かかる場合は、特に上述の作用・効果(1)及び(2)を奏することができる。
例えば、図24(a)及び(b)に示されるように、凸部321の一部に貫通孔321eを設けてもよい。図24(a)においては1つの大きな貫通孔321e(特許請求の範囲における「凹凸部」の一例)を設けた例を示し、図24(b)にあっては、複数の小さな貫通孔321eを設けた例を示している。もちろん、貫通孔321eに限定されず貫通しない穴であってもよい。或いは貫通孔321eに代えて、図24(c)に示されるように、突起321f(特許請求の範囲における「凹凸部」の一例)を設けてもよい。何れの場合であっても、特に上述の作用・効果(1)を奏することができる。
例えば、図25に示されるように、凸部321の高さ長ではなく幅に変化があるように実施してもよい。図25(a)は、段差321cを設けて内側部321aと外側部321bにおける幅が異なる例を示し、図25(b)は、径方向内側から外側に向かって連続的に幅が短くなる例を示している。何れの場合であっても、特に上述の作用・効果(2)を奏することができる。
上記実施形態及び変形例に係る技術的特徴をウェイト340が有するように実施してもよい。かかる場合であっても、特に上述の作用・効果(1)〜(3)の少なくとも1つを奏することができる。
本発明に係る遮蔽装置100は、上述の実施形態の遮蔽装置100(ブラインド装置)と異なる構成であってもよい。例えば、遮蔽装置100は、ロールカーテンやプリーツカーテンでもよい。制動装置1000は、ヘッドボックス130内に設置されることには限定されず、例えば、ねじ等を用いて窓枠に制動装置1000を固定するようにしてもよい。また、操作棒108に係る先端のグリップ内部に制動装置1000を設けてもよい。更に、昇降コード102の通過経路の任意の場所に制動装置1000を設けることとしてもよい。
本発明に係る遮蔽装置100は、上述の実施形態の遮蔽装置100(ブラインド装置)と異なる構成であってもよい。例えば、遮蔽装置100が、いわゆる巻取り式の遮蔽装置100であってもよい。これは、図26に示されるように、ヘッドボックス130において回転可能に配設されたシャフト128が回転し、これにより昇降コードCDが巻取り及び巻戻しされることによってボトムレール122を昇降するものである。かかる場合、例えば図27に示されるように、制動装置1000を横に倒して配設するとよい。より詳細には、シャフト128がピニオンギア50の略中心を挿通し且つベース70の第1ベース溝706(又は第2ベース軸707)に軸受けされることが好適である。
以上説明したように、本発明によれば、部材間の摩擦抵抗を低減することが可能な制動装置及び制動装置を用いた遮蔽装置が提供され、部材の劣化を防止することができる。
10A :ケース
11 :天壁部
12b :後側壁部
12f :前側壁部
12l :左側壁部
12r :右側壁部
13 :鍔部
13C :円筒部
16 :第1天壁溝
16A :第1ガイド壁
17 :第2天壁溝
17A :第2ガイド壁
19 :係合孔
31 :軸芯
40 :アイドルローラ
41 :軸芯
42 :ローラ部
50 :ピニオンギア
51 :段差
70 :ベース
100 :遮蔽装置
101 :遮蔽部材
102 :昇降コード
102c :昇降コード
102l :昇降コード
102r :昇降コード
104 :ロック部
108 :操作棒
111A :第1係合溝
111B :第2係合溝
112 :カバー部
113 :ガイド溝
114 :支持溝
115 :内周ギア
116 :波形部
117 :段差
118 :溝
119A :第1側壁孔
119B :第2側壁孔
120 :操作部
121 :コードイコライザ
122 :ボトムレール
123 :ラダーコード
124 :シャフト
128 :シャフト
130 :ヘッドボックス
131 :上面
132 :底面
133 :側面
134 :ボックスキャップ
135 :コード出口
200 :整列部材
220 :スライダー
223 :底壁部
225 :貫通孔
226 :第1天壁溝
227 :第2天壁溝
228 :第1底壁溝
229 :第2底壁溝
230 :突起
240 :ローレット
241 :ワッシャー
260 :内歯付キャリア
261 :内歯車
262 :フランジ
263 :支持軸
264 :円柱部
280 :遊星歯車
281 :段差
300 :プレート
320 :太陽歯車付ウェイトホルダ
321 :凸部
321a :内側部
321b :外側部
321c :段差
321d :先端部
321e :貫通孔
321f :突起
322 :凹部
323 :太陽歯車
324 :リング部
340 :ウェイト
340p :射影面積
341 :突起
701A :第1係合板部
701B :第2係合板部
702 :取付筒
706 :第1ベース溝
706A :第1ガイド壁
707 :第2ベース溝
707A :第2ガイド壁
708 :円柱部
709 :溝
709B :凸部
1000 :制動装置
CD :コード
SP :コイルスプリング

Claims (6)

  1. 制動対象からの入力に基づき回転するホルダと、
    前記ホルダに保持され且つ前記ホルダの回転に伴って回転する回転部材と、
    を備え、
    前記回転部材は、回転時に遠心力によって回転に係る径方向外側に移動して他の部材と摺動することにより制動力を発生させるように構成され、
    前記ホルダは、前記回転の際に前記回転部材を押圧して回転させる押圧部を有し、以下の構成(1)〜(3)の少なくとも1つを備える制動装置。
    (1)前記押圧部と前記回転部材との、前記回転に係る径方向における単位長さ分の接触面積が、前記回転に係る径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成
    (2)前記押圧部は、前記回転に係る径方向における単位長さ分の質量が前記径方向の内側から外側に向かって小さくなるような構成
    (3)前記押圧部又は前記回転部材には少なくとも1つの凹凸部が設けられ、これにより前記押圧部と前記回転部材との接触面積が、前記凹凸部を設けない場合に比して小さくなるような構成
  2. 前記押圧部は、その高さが前記回転に係る径方向内側から同外側に向かって小さくなるように構成される、請求項1に記載の制動装置。
  3. 前記押圧部は、前記径方向の内側における高さが前記径方向の外側における高さに比して大きくなるように構成され、前記径方向において前記高さが変化する段差を有するように構成される、請求項2に記載の制動装置。
  4. 前記ホルダと前記回転部材とを収容するケースを更に備え、
    前記押圧部と前記ケースとの距離が小さくなるか又はこれらの接触面積が小さくなるように構成され、これにより摩擦抵抗を軽減することを特徴とする、
    請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の制動装置。
  5. 前記距離であって前記押圧部と前記ケースの底面との距離が、前記回転に係る径方向内側から同外側に向かって大きくなるように構成される、
    請求項4に記載の制動装置。
  6. 前記接触面積であって前記押圧部と前記ケースの側面との接触面積が、前記押圧部の、前記回転の径方向への射影である射影面積に比して小さくなるように構成される、
    請求項4又は請求項5に記載の制動装置。
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