JP2018059064A - 充填剤で補強された構造的に強化されたプラスチック - Google Patents

充填剤で補強された構造的に強化されたプラスチック Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性材料のような流体の非線形粘度区域内での添加剤の動的混合を促進するための方法の提供。【解決手段】流体を機械プロセス装置中に供給し;プロセス装置を通る流体の処理量を測定し、;流体がプロセス装置内を通過する時の第1モーターの出力を測定し;鋭利な貝殻状表面を有し、2.5を超えるモース硬度を有する粒子を装置内に供給し;流体の処理量及び通する粒子を測定し;流体及び粒子が機械プロセスを通過する時第2モーターの出力を測定し;第1のモーターと第2モーターの出力より流体と粒子の摩擦を減少させる混合を決定し;供給される粒子の寸法を選択して、モーターの出力を減少させる;機械プロセスを通る流体の流動を増加させる方法。【選択図】図4

Description

熱可塑性材料のような流体の非線形粘度区域内での添加剤の動的混合を促進するための組成物。
押出プロセスは、エンジニアリング構造材料を製造するための最も経済的な製造法の1つである。通常は、押出プロセスは、均一な断面を有する長い押出部材を製造するために用いる。部材の断面は、円形、環状、又は長方形のような種々の単純な形状のものにすることができる。また、部材の断面は、内部支持構造及び/又は不規則な周縁を有するものなどの非常に複雑なものにすることもできる。
通常は、押出プロセスは熱可塑性ポリマー化合物を用い、これを供給ホッパー中に導入する。熱可塑性ポリマー化合物は、粉末、液体、立方体状、ペレット状、及び/又は任意の他の押出可能な形態であってよい。熱可塑性ポリマーは、バージン、リサイクル、又は両方の混合物であってよい。通常の押出機の例を図1に示す。
プラスチック産業においては、製造中の樹脂のコストを低下させるために充填剤が用いられている。通常の充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、木質繊維、及び種々の他のものが挙げられる。コストの削減を与えるのに加えて、プラスチックに充填剤を加えることにより、熱膨張率が減少し、機械的強度が増加し、及び幾つかの場合においては密度が低下する。
炭酸カルシウム及びタルクは、構造安定性を向上させる構造強度又は繊維配向を有しない。タルクは弱いファンデルワールス力によって結合しており、このためにその表面に圧力を加えると材料は繰り返し劈開する。試験結果によってタルクがポリプロピレンに対して種々の利益、例えばより高い剛性及び改良された寸法安定性を与えることが示されているが、タルクは潤滑特性を有する微細充填剤のように作用する。
炭酸カルシウムは同様の特性を有するが、吸水性の問題を有しており、このために環境劣化の理由でその用途が限定されている。タルクは疎水性であるので、この問題は回避されている。
木質繊維は、プラスチックとの繊維の特性の相互作用のために若干の寸法安定性を加えるが、木質繊維はまた環境劣化ももたらす。これら3つの通常の充填剤は全て経済的に実現可能であるが、構造的に限定されている。
プラスチック産業においては、数十年の間、引掻及び/又は損傷抵抗性並びに美的外観を向上させることに向けて努力が払われている。最近の10年の間にわたって多くの改良が行われて引掻及び損傷抵抗性が向上しているが、プラスチック産業及びその技術者には、未だ見つからない技術が存在する。1つの課題は、いかにして美的外観を妨げることなくプラスチックをより硬質にし、コストを維持するかということである。研究努力は、もみ殻、サトウキビ繊維、麦藁、及び種々の他の充填剤のような農業廃棄物繊維をプラスチック内部の低コストの構造充填剤として用いることに焦点が置かれているが、本出願人は、引掻及び損傷抵抗性を向上させるという課題を解決する経済的な構造強化充填剤を知らない。1つの説明は、プラスチックの完全性に焦点を置くのではなくコストに焦点を置いて物理特性を向上させる構造充填剤の技術格差に関する。
プラスチックに充填剤を加えることに関して通常用いられる3つのタイプの混合原理が存在する。
1.静的混合:機械的手段による圧力による力によって形成される流れ又は重力によって引き起こされる流れのいずれかによる固定物体の周りの液体の流動;
2.ダイナミック混合:ブレード設計及び剪断設計の両方のデザインの通常のインペラーによる機械的撹拌、並びに二重又は単スクリュー撹拌による液体誘導混合;
3.動的混合:表面に対する速度衝突又は互いにぶつかる2以上の液体の衝突によって液体を混合する。
上記の3種類の混合法は全て、組み合わせる流体に関係なく、且つ混合する材料が極性、非極性、有機、又は無機であるかなど、或いは圧縮性又は非圧縮性充填剤が充填されている材料であるかどうかに関係なく、混合の最適化を妨げる共通の1つの事項を有する。
非圧縮性流体は全て、流体速度が壁又は機械的界面において大きく減少する壁効果又は境界層効果を有する。静的混合システムは、この境界層を用い、この抵抗力を用いて液体を混合又はブレンドして撹拌を促進する。
ダイナミック混合は、混合ブレード又はタービンの形状に関係なく、境界層によるデッドゾーン及び不完全な混合に至る。ダイナミック混合においては、高い剪断、及び遠心力によって摩擦及び圧縮を促進するように境界層を用いるようにデザインしたスクリューブレードを用いて、機械表面上に不完全な混合境界層を保持しながら撹拌を行う。
動的混合は、導入される流れの上及びインジェクターチップの両方の速度プロファイルに対する境界層効果を受ける。しかしながら、このシステムは、輸送流体現象を除いて境界層の最小の効果を受ける。
境界層の更なる説明を以下に行う。空力学的力は流体の速度に複雑に依存する。流体が物体を通り過ぎると、表面に直ぐに隣接する分子が表面に粘着する。表面の直ぐ上方の分子は分子とのそれらの衝突で減速して表面に粘着する。これらの分子は次にそれらの直ぐ上方の流動を減速させる。分子が表面からより遠くに離れると、物体表面によってもたらされる衝突はより少なくなる。これにより、速度が表面におけるゼロから表面から離れた自由流値まで変化する表面付近の流体の薄い層が生成する。これは流体の境界上で起こるので、エンジニアはこの層を境界層と呼ぶ。
物体が流体を通して移動するか、或いは流体が物体を通過して移動すると、物体付近の流体の分子は妨げられて物体の周りを移動する。空力学的力が流体を物体との間に生成する。これらの力の大きさは、物体の形状、物体の速度、物体のそばを通過する流体の質量、並びに流体の2つの他の重要な特性:流体の粘度又は粘性、及び圧縮性又は弾力性によって定まる。これらの効果を適切にモデリングするために、航空宇宙産業のエンジニアは、問題となる存在する他の力に対するこれらの効果の比である相似パラメーターを用いる。相似パラメーターに関して2回の実験が同等の値を有する場合には、力の相対的重要性が正しくモデリングされている。
図2Aは、自由流から表面への流れ方向の速度変化を示す。実際には、この効果は三次元である。三次元での質量保存から、流れ方向における速度の変化によって他の方向における速度の変化も引き起こされる。その上の流れを排除するか又は動かす表面に対して垂直の速度の小さな成分が存在する。境界層の厚さはこの排除の量であると定義することができる。排除の厚さは、粘性(重質で膠状)力に対する慣性(変化又は動きに対する抵抗)力の比であり、等式:レイノルズ数(Re)=速度(V)×密度(r)×特性長(l)÷粘性率(μ)、則ちRe=V・r・l/μによって与えられるレイノルズ数に依存する
図2Aにおいて分かるように、境界層はレイノルズ数の値によって層流(層状)か又は乱流(乱れている)のいずれかであってよい。より低いレイノルズ数に関しては、境界層は層流であり、図2Aの左側において示すように、流れ方向の速度は壁から離れるにつれて均一に変化する。より高いレイノルズ数に関しては、境界層は乱流であり、流れ方向の速度は境界層の内部で不安定な(時間と共に変化する)旋回流の特徴を有する。外側の流れは、境界層の端とちょうど物体の物理的表面のように作用する。このために、境界層によって全ての物体に、通常は物理的形状と僅かに異なる「有効」形状が与えられる。境界層が物体から浮き上がるか又は「剥離」して、物理的形状と大きく異なる有効形状を形成する可能性がある。これは、境界中の流れが、非常に低いエネルギー(自由流と比較して)を有し、圧力の変化によってより容易に駆動されるために起こる。流れの剥離は高い迎え角での航空機翼失速の原因である。揚力に対する境界層の効果は揚力係数に含まれ、抗力に対する効果は抗力係数に含まれる。
境界層流:
流体流の固体表面に近接するこの部分は、剪断応力が大きく、非粘性流の仮定を用いることができない部分である。固体表面は全て、流体及び固体がそれらの界面において同等の速度を有する物理的要件である滑りなし条件のために、粘性の流体流と相互作用する。したがって、流体流は固定された固体表面によって遅延され、有限の動きの遅い境界層が形成される。境界層を薄くするための要件は、物体のレイノルズ数が大きく、10又はそれ以上であることである。これらの条件下においては、境界層の外側の流れは、実質的に非粘性であり、層のための駆動メカニズムの役割を果たす。
ここで図2Bを参照すると、図において典型的な低速又は層流境界層が示されている。このような壁付近の流れ方向の流れベクトルの変化の表示は速度プロファイルと呼ばれる。滑りなし条件は、示されているように、u(x,0)=0(式中、uは境界層内の流れの速度である)であることを必要とする。速度は壁からの距離yと共に単調に上昇し、最終的に外側(非粘性)の流れの速度U(x)と滑らかに同化する。境界層内の任意の点において、流体の剪断応力/ταμは、ニュートン流体と仮定すると局所速度勾配に比例する。壁における剪断応力の値は、物体の抗力だけでなくしばしばその熱伝達にも関係するので非常に重要である。境界層の端部においては、ταμは漸近的にゼロに近づく。ταμ=0である実際の箇所はなく、したがって境界層の厚さδは通常はu=0.99Uである点として適宜定義される。
本特許は、加速された混合を促進するために固体粒子の周りを流動する流体の流体境界区域内の移動粒子に対する摩擦係数と組み合わせた境界層の静止膜原理を用いて、境界層のミクロ及びナノ混合、則ちミクロン及びナノ混合特性を生じさせる構造的及び機械的充填剤の効果に関する技術の飛躍的発展に焦点を当てている。
構造充填剤粒子の形状は、境界層中のゼロ速度区域への増加した粘着を促進させる表面粗さの基本原理に基づく。境界層は、材料が存在するその最も強い粘着力又は粘性を有する箇所である。粗いか及び/又は鋭利な粒子表面を有する粒子を用いることによって、滑りなし区域への粘着が増加し、これによって表面特性が僅か乃至全くない平滑な粒子よりも良好な表面粘着が促進される。理想的な充填剤粒子寸法は、粘度が異なるためにポリマー間、並びに機械的表面における剪断力及び表面研磨によって生成する混合力学の間で異なり、これにより境界層の厚さの変化が生じる。粗いか及び/又は鋭利な粒子表面によっ
て、粒子が境界層中において回転する動的混合ブレードとして機能することができる。本特許において具現化する技術の飛躍的発展は、境界層に沿って回転して境界層が存在する表面領域上での撹拌によるミクロ混合を生じさせる鋭利な端部を有する硬化粒子に焦点が当てられている。
本技術の有利性としては、
・高価なポリマーを安価な構造材料に置き換えることによるコストの削減;
・より多い有機材料をプラスチック中に含ませる能力を増大させることによるコストの削減;
・高レベルの有機及び/又は構造材料によって生産性を増大させることによるコストの削減;
・境界混合によって生じる大きな機械的表面上での増加した混合による添加剤及び/又は充填剤のより良好な分配;
・ポリマーの速度及び圧縮が通常の混合操作中に表面に影響を与えるので、大表面積に沿って回転する粒子の摩砕及び切断効果によるポリマーのより良好な混合;
・境界層中の硬質粒子の回転動摩擦によって置き換えられる抗力による境界層効果によって引き起こされる機械的表面上での摩擦係数の減少;
・摩擦係数が産出量に直接影響を与える押出、ブロー、又は射出成形プロセスに関して、境界層中の摩擦係数を減少させることによるプラスチック製造の製造量の増加;
・仕上げプロセス中に材料がその中及びその周りを流動するダイ、成形型等の全ての機械的表面上の境界層中での動的混合によって引き起こされる研磨効果による、充填剤を含むか又は含まないプラスチックに対する表面品質の向上;
・それによって境界層の自己洗浄特性を有する動的混合による境界層除去の促進;
・熱伝達が主として伝導であるが、停滞膜の混合によって熱伝達表面において強制対流が生じる停滞膜であると考えられる境界層中での動的混合による向上した熱伝達;
が挙げられる。
境界層中の動的混合のために用いられる固体粒子は、以下の特性を有することが必要である。
・粒子の物理的形状は、粒子に境界層表面に沿って回転又は転動させる能力を与える特性を有していなければならない。
粒子の混合効率は表面粗さと共に増加し、ゼロ速度区域又は滑りなしポリマー表面と相互作用して静止摩擦よりも動摩擦を促進する。
・粒子は十分に硬質で、粒子の転動又は回転効果による動的混合を促進するために流体が粒子の周りで変形するようでなければならない。
・粒子は用いる材料の境界層に対して寸法が釣り合っていて、粒子が動的回転摩擦を用いて回転又は転動し、それにより粒子が境界層中において、流動を制限する増加した表面粗さに基づいて境界層のマイナスの効果を増加させるか或いは境界層からのバルク流体中への粒子の移動を引き起こす可能性のある抗力にならないようになっていなければならない。
・粒子は、粒子寸法及び表面粗さに基づいて混合プロセス中にバルク流体から境界層中に再結合できなければならない。
・粒子は、固体又は多孔質の材料、合成又は天然の鉱物、及び/又は岩石であってよい。
粒子の物理的形状:
同時に起こる次の2つの現象のために、球状粒子は理想形状ではない。第1の現象は滑
りなし区域における粒子の表面摩擦に関係し、第2は流体速度によって粒子に加えられる駆動力に関係し、これは粒子が回転又は転動する能力に影響を与える。駆動力は、境界層の上半分上での流体流によって生じる。粒子の形状は、球形、三角形、ダイアモンド形、正方形等であってよいが、やや平坦又は平坦の物体は、良好に転動しないのであまり望ましくない。やや平坦又は平坦の物体は、横断面領域がその厚さに加えられる流体摩擦への抵抗を少ししか有しないのであまり良好には転動しない。しかしながら、混合の形態での撹拌が望ましいので、滑らかでない転動によって動的なランダムに生じる混合区域が生成するので滑らかでない形態の転動が有益である。これらのランダムな混合区域は、大きな混合ブレードを少数の混合ブレードで操作することと類似している。一部は素早く回転し、一部はゆっくりと回転するが、最終的にそれらは全て混合される。より少ない非弾性特性を有するより粘性の材料においては、粒子の表面粗さ及び鋭利な端部のために、粒子による動的混合によって切刻及び摩砕効果が生じる。
通常の押出及び射出成形プラスチックは、PP、PE、PB、HDPP、HDPE、HDPB、ナイロン、ABS、及びPVCであり、これらは産業において用いられるタイプのプラスチックの一部であり、これらにおいては、硬度はプラスチックの材料特性に比例する。プラスチック中に硬質充填剤を加えることによって、プラスチックの固有の物理特性よりも耐引掻性及び/又は耐損傷性であるより強靱でより耐久性のプラスチックを再調製することができる。通常の充填剤は、それぞれ1のモース硬度スケール値を有する炭酸カルシウム及びタルクである。しかしながら、少なくとも2.5の硬度を有する構造充填剤を用いることが望ましい。
硬質構造充填剤として用いるのに好適な環境的に安定な種々の材料は、プラスチック製造産業によって商業的に評価されていなかった。これらの充填剤は、構造体であり、硬質で、軽量で、環境的に安定である。これらの充填剤が商業的に用いられていなかった理由の幾つかは、それらが配合及び取り扱うのが困難であることである。更に、これらの材料はこれまで用いられている充填剤ほどは経済的に適していない可能性がある。以下の軽量の構造充填剤は、硬度、密度、及びミクロン範囲の粒子寸法において同様であるが、プラスチック産業において用いるのに広く許容されてはいなかった。
ガラス又はセラミックミクロ球状体は、数十年の間商業的に入手できるものである。この球状体はプラスチック製造において多少は成功したが、主として被覆、接着剤、及び複合体の市場において用いられてきた。
パーライトは、主として建築製品、石造用の断熱材、軽量コンクリート、及び食品添加剤用に用いられている天然のケイ質岩石である。
ケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウム(黒曜石)は、産出量を向上させ、及び添加剤に関する向上した混合特性を生じさせるためのプラスチック流動性調節剤として用いられているミクロン粉末である。
これまでに言及されている構造充填剤は5.5のモーススケール硬度を有し、これは窓ガラス、砂、及び良好な品質の鋼製ナイフの刃と同等であり、したがって粒子を加えており、且つプラスチック表面を引掻く通常の材料と同等の硬度である。これらの構造充填剤は弱い力によっては結合していない。したがって、これらはその剛性の形状を保持し、タルクで見られるような分子層の間の弱い化学結合の開裂に関係する潤滑特性を有しない。5.5のモーススケール硬度を有する粒子は、プラスチック表面を通常損傷するものと同等の硬さである。したがって、プラスチック配合物中に含ませた充填剤の剪断硬度による引掻及び/又は損傷に対する抵抗性が改良される。構造充填剤は好ましくは0.18〜0.8g/cmの範囲の密度を有する軽量のものであり、これに対してタルク及び炭酸カルシウムは2.50〜2.80g/cmの範囲の密度を有する。したがって、硬質の構
造充填剤によってプラスチック配合物の密度が減少する。
ミクロ球状体は、最近では、それらの向上した強度(それにより破砕することなく機械的圧力に耐えることができる)のために押出プラスチックと共に用いることに興味が持たれ始めている。ミクロ球状体の強度が増加するにつれて製造コストが減少し、このためにミクロ球状体はプラスチック用の理想的な構造充填剤材料になっている。
考慮される他の充填剤材料としては膨張パーライトが挙げられる。膨張パーライトは、材料の自然の特性であり、破砕なしに押出圧に耐えることができないそのミクロのバブルチューブのために、プラスチック産業によって押出プロセスにおいて商業的に用いられていない。充填剤の破砕効果によって体積流量が一貫しなくなり、これにより押出製品の寸法安定性が影響を受け、これは用途によって許容できるか又は許容できない可能性がある。この理由のために、パーライトはプラスチック分野における構造充填剤としての商業的実現性には到達していない。パーライトは微粉砕することができ、これにより生成物の破砕強度が大きく向上し、これによって機械的押出圧プロセスに耐える能力が材料に与えられ、これにより寸法安定性が得られる。この材料が充填剤として採用されなかった1つの理由は、この材料が元々の形態において加圧下で破砕する性質を有していることである。
微粉砕パーライトは、同等の物理特性を有するより細かいメッシュであり、より高い圧力に耐える。微粉砕パーライトは、現在はフィルター媒体として水処理システムにおいて用いられている。
一例として、軟質の材料上を回転する硬質の球状体は沈下部が動きながら移動する。この材料は、前部で押し付けられ、後部で跳ね返り、材料が完全に弾性である場合には、押し付け中に蓄えられたエネルギーはその後部で球体に戻される。しかしながら、実際の材料は完全に弾性ではないのでエネルギーの損失が起こり、その結果、回転の運動エネルギーが生成する。定義によれば、流体は静的剪断応力に耐えることができない材料の連続体である。回復しうる変形で剪断応力に反応する弾性固体とは異なり、流体は回復できない流れで反応する。回復できない流れは、境界層中の動的機械混合のための駆動力として用いることができる。回転動摩擦の原理を用いることにより、滑りなし区域の表面での流体の粘着が増加して粘着が生成され、一方、境界層における速度によって粒子に対する慣性力が生成する。慣性力によって、用いる混合機構、則ち静的、ダイナミック、又は動的に関係なく機械プロセス装置の表面に沿って粒子が回転する。
図1は、押出機の図である。 図2Aは、境界層の概念の説明図である。 図2Bは、低速又は層流境界層の説明図である。 図3は、押出機を通る熱可塑性材料の産出量に対するパーライト添加剤の効果を示すグラフである。 図4は、押出機を通る熱可塑性材料の産出量に対するケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウムの効果を示すグラフである。 図5は、押出機を通る熱可塑性材料の産出量に対する木質粒子の効果を示すグラフである。
ジェットミルプロセス中においては、粒子が互いに衝突して貝殻状の破砕によって鋭利な端部が形成される。一部の粒子の寸法を選択することにより、異なるポリマーの選択と共に異なる効果が生じるが、それらの特性を生じさせるのはこの端部の効果である。ケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウムの端部効果によって、熱可塑性材料及びポリマー材料
中への充填剤、構造充填剤、顔料、繊維、及び種々の他の材料の混和が容易になる。
ジェットミルによって鋭利な端部の効果を生じさせる材料としては、種々の他の採掘可能な鉱物の中で、石膏、パーライト、黒曜石、砂、燧石、粘板岩、及び花崗岩が挙げられる。鋼、アルミニウム、真鍮、セラミクス、及びリサイクルか及び/又は新しい窓ガラスのような種々の合成材料があり、これらはジェットミル又は他の関連する粉砕プロセスのいずれかによって処理して、小さい粒径を有する鋭利な端部を生成させることができる。列記した例に加えて、他の材料も、その材料がモース硬度スケールで2.5と見積もられる十分な硬度を有するならば好適である可能性がある。
鋭利な端部の効果を生じさせ、それによって今日の最新のプラスチック、ポリマー、塗料、及び接着剤中に含ませる表面張力調整剤及び構造充填剤として働く有望な候補物質として働く、2.5よりも硬質の種々の材料が存在することは、モース硬度スケールによって明らかである。モーススケールを下記に示す。
モーススケールは単なる順序スケールである。例えば、鋼玉(9)は黄玉(8)の2倍硬いが、ダイアモンド(10)は鋼玉のほぼ4倍硬い。下表に、硬度計によって測定した絶対硬度との比較を示す。
下表は、各レベルの間に入る更なる物質を含む。
粒子表面特性:
粒子の混合効率は、粒子の表面粗さが増加すると増加する。表面粗さが増加することは2重の効果を有する。第1の効果は、表面粗さ及び粒子の形状によって滑りなし区域又は粘性領域への表面粘着が向上し、これによって粒子の回転又は転動からの抵抗が生じることである。第2の効果は、粒子が回転及び転動する能力に対する抵抗が加わることであり、これによって衝突する流体との機械的相互作用がより強くなる。表面を横切って回転する平滑な球状体の例においては、滑りなし区域との相互作用の粘着は最小であり、ポリマーに対する効果によって大きなダイナミック混合は生じない。材料が粗いか及び/又は鋭利か又は両方である場合には、ダイナミック混合は回転に対する抵抗を有し、それによりブレード状の転動効果が生じ、これにより粗さ及び機械的動的回転による撹拌が生成する。
粒子の硬度及び靱性:
混合ブレード及び高剪断混合装置は、通常は硬化鋼で形成されており、ポリマーは混合中に加えられる機械的撹拌よりも柔軟である。これらの粒子が通過するので、これらは適切に機能するようにそれらの形状を保持する能力が必要である。分子間の化学的相互作用を試験し、それらの硬度に基づいて整理した。モーススケールで銅から始まる2.5の最小硬度又はそれより大きい硬度は、シングルパスの粒子がこの混合プロセスのために十分に強靱であるのに十分である。
充填剤粒子は、境界層領域に釣り合う寸法を有していなければならない。この寸法は、通常はu=0.99Uである点として適宜定義される。したがって、粒子の理論的出発直径は、表面に対して垂直に測定したu=0.99Uである高さである。境界区域内の動的混合に関連するパラメーターの計算に困難性を加える多くのファクター、例えば、
1.変化した境界層相互作用を生じさせる充填剤装填量;
2.粘度の差を生じさせる壁を通る熱伝達;
3.スクリュー撹拌によって誘発される剪断効果及び連続的に増加する圧縮;
4.材料が粘度、密度等のような物理特性を変化させる化学反応;
が存在する。
混合の機構は、プロセス産業における最も複雑な機械的化学的相互作用の1つである。粒径は生成物から生成物へと変化し、最適化が必要であるか又は必要でない。試験によって、25メッシュの生成物と800メッシュの粒子との間には大きな差が全く無いように思われることが示される。いずれの場合においても、粒子は境界層の混合区域に劇的に影響を与えた。
好適な粒径を選択するための1つのアプローチは、特定の粒径が抗力係数を増加させることによって逆の境界層効果を生じさせる時点を求めることである。殆どのプロセスにおいて、これは混合サイクル中のモーター出力(アンペア)の増加を監視することによって確認することができる。アンペアが増加する場合には、粒径を減少させなければならない。
他のアプローチは、モーター出力(アンペア)を増加させることなく撹拌速度を増加させることができる(これは、境界層内の動的混合による摩擦の減少を示す)かどうかを確かめることである。例えば、図3は、与えられたスクリューのrpmにおける押出機を通る熱可塑性材料の処理量を示す。8%のパーライトの添加剤によって、45rpmのスクリューに関して押出機の基部上の処理量が増加することが分かる。
図4は、基材にケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウム粉末を加えることによって、従来可能であったものよりも高いrpmで押出機を運転することが可能になり、これにより同じ装置についてより大きな処理量が得られることを示す。装置の制限のために、rpmの上限は確認することができなかった。
図5は、木質材含量がプラスチック並びに2%パーライト及び木質材の混合物の52%〜73%である場合においても、パーライトを含まない49%の木質材含量と比較して優れた処理速度を達成することができることを示す。
化学産業において、機械装置を選択するための流体流動特性及び熱伝達特性を計算するための均一な液体及び境界層の相対厚さに関する試験法及び表が作られている。本特許においては、同じプロファイルの仮定が粒径の出発点として組み入れられており、これは境界層において混合を増加させるように機能する。
境界層への粒子の再結合:
粒子は、それが混合中においてバルク流体中に押し流される場合に境界層と再び相互作用するように選択することができる。機械的撹拌を経て流動する全ての流体材料は最小の抵抗の流路を取る。速度プロファイルは、撹拌中に粘性媒体中を動く抵抗性の粒子によって影響を受ける。したがって、流体流に対する抵抗を生じさせる粒子は、通常は境界層に向かって流れ、これにより流体はより自由に流動することができる。粒径が大きい場合には、境界層内の凝集力が、境界層の表面に加えられる流体速度力に抵抗するのには十分ではなく、それにより粒子が流体懸濁液中に押し戻されるので、粒子は流体懸濁液中で結合
し始める可能性がある。小さい寸法を有する粒子は、粒子がバルク流体流中に一時的に懸濁し始める場合であっても、動的混合を促進する表面粗さによって引き起こされる凝集力に基づいて境界層内で自然に再結合する。
鉱物処理技術は数世紀の歴史があり、高度に専門化している。これらは複数の方法によって粒子を分離し、且つそれらをより小さな粒子に形成する能力を有する。これらの高度に専門化された固体又は多孔質材料を用いて0.7より大きいアスペクト比の鋭利な端部を有する所望の三次元の刃状の特性を生成させる場合においては、材料は衝撃ジェットミル又はジェットミル処理しなければならない。衝撃ジェットミルは、高速のプロセス材料が硬化表面に衝突して粒子の破壊効果を生じさせるプロセスである。ジェットミルにおいては、対向する噴流によってプロセス材料がそれ自体に衝突して破壊効果、則ち材料に貝殻状の破砕を生じさせる。表面の鋭利さ、則ち刃状の端部によって得られるものによる動的混合粒子の効率性(別表1参照)。
ボールミルプロセスは、バッチプロセスで材料を転動させて所望の表面特性、例えば鋭利さを除去する。熱可塑性材料の押出において粒子として用いるためには、固体鉱物又は岩石は10〜20メッシュ又はそれよりも小さい粒子に精製しなければならない。これは材料を衝撃ジェットミル又はジェットミルプロセスに供給するための通常の出発点である。これは、所望の粒径を生成させるための商業的に利用でき産業界で公知の種々の方法によって行うことができる。好ましい鉱物又は岩石は、貝殻状の破砕を生じさせることができるものでなければならない。これによって三次元の形状を有するナイフ状の端部の効果が確保される。貝殻状破砕の画像に関しては別表1を参照されたい。多孔質の鉱物又は岩石の場合においては、衝撃ジェット又はジェットミルプロセス中の衝撃によって孔が粉砕又は破壊される特性によって三次元のナイフ状の端部の形状の粒子が生成する。粗く不均一な表面は幾つかの混合用途においては十分である可能性があるが、この場合には粒子がより鋭利であるとより良好な結果が得られる。ジェットミル後の粒径に関しては別表1を参照。ガラス、セラミクス、及び金属、並びに三次元の形状及び0.7より大きいアスペクト比を有する鋭利な端部を生じさせるモーススケールによって2.5の最小硬度を満足する種々の他のタイプの材料のような合成材料を用いることができる。衝撃ジェット又はジェットミルプロセスにおいてこれらの材料を用いると、通常はシングルパスで5〜60μmの平均値を有する粒子が製造される。ガラスのような合成材料は、ジェットミルではなく粒子を粉砕する機械的ローラーミルを用いて0.7以上のアスペクト比を有する所望の三次元の鋭利な端部の粒子に加工することができる。これは、ジェットミルの前の原材料の小さいガラス粒子の別表の図において明確に示されている。
サーモプラスチックと共に通常用いられる他の充填剤材料は木質繊維である。この材料が実際に混合を向上させるかどうかを確認するためには、これにアプローチする最良の方法は、低い流動特性を有する粘度の非常に高い材料を、圧縮性で有機である高密度ポリプロピレン無機繊維木質材料と混合することである。これが重要である理由は、無機及び有機材料が混合が困難であるからである。
木質材プラスチック複合体の押出に関連する制限ファクターは、材料が端部においてクリスマスツリー状の効果を示す「端部効果」である。幾つかの場合において、このクリスマスツリー効果は、粗い端部を生じさせる境界層効果によって引き起こされる押出機出口のダイ上でゆっくりと流れる材料の不適当な混合及び抵抗のためである。産業界においては、配合物中に潤滑剤を添加してこの問題を解決することが通常である。潤滑剤によって材料が境界層の上をより容易に流動することができ、それにより端部効果が現れるまで押出スクリューの回転数を増加させることによって処理量を増加させることができ、これによりプロセス材料の最大処理量が示される。試験手順においては、押出機スクリューの回転数によって制御された最も速い処理量の指標としてその同じ外観のものを用いた。
実験1:
質量パーセントによって測定した基準配合物:
3%潤滑剤:ステアリン酸亜鉛及びエチレンビスステラミドワックス;
7%タルク:Rio TintoからのNicron 403;
41%サーモプラスチック:0.5のMFI及び0.953の密度を有するHDPE;
49%木質充填剤:American Wood fibersから購入した商業的に分類された60メッシュのストローブマツ。
供給する前に、直径4インチ×深さ1.5インチのドラムブレンダーを用いて材料を5分間乾燥ブレンドした。
押出機は23L/Dを有する35mmの円錐形対向回転二軸であった。
プロセス温度は320°Fであり、これは全ての実験全体にわたって一定であった。
2つの他の材料を用い、基準配合物に加えて本発明の概念を証明した。これらの挿入硬質充填剤は次のものであった:
1.ケイ酸ナトリウムカリウムアルミニウム(黒曜石):これは生産量を向上させ、且つ向上した添加剤に関する混合特性を生じさせるためのプラスチック流動性調整剤として用いるミクロンの粉末である。800メッシュの固体材料。硬度5.5モーススケール硬度(Rheolite 800粉末);及び
2.膨張パーライトは、主として建築製品、石造用断熱材、軽量コンクリート、及び食品添加剤用で用いられる天然のケイ質岩石である。500メッシュの多孔質材料。硬度5.5モーススケール。
実験2:
端部効果が現れる前の基準材料の最大処理量:
rpm19=13.13。
ナトリウムカリウムアルミニウム粉末を用いる端部効果前の最大処理量:
0.5%、22rpm=15.75に等しい。19.9%又は約20%の処理量の全増分。
1%、22rpm=19.5、48.5%の処理量の全増分。
押出に対するパーライト添加剤の効果:
端部効果が現れる前の基準材料の最大処理量:
rpm19=13.13。
実験3:
パーライトを用いた最大処理量:
実験3の結果は図2において見ることができる。
8%、rpm45=21.13、60.9%の処理量の全増分。
16%、rpm45=21.13、44.7%の処理量の全増分。
25%、rpm45=21.13、5.33%の処理量の全増分。
33%、rpm45=21.13、16.1の処理量の全増分。
高割合のパーライトを選択した理由は、この材料がただの充填剤である可能性を取り除くためであった。境界層と相互作用する三次元ナイフ刃状粒子の端部効果は、33%においても未だ基準材料よりも16%大きい向上を示した。この材料の処理量はより高い可能
性があったが、押出機の回転数の制限が45rpmであり、材料は手作業で供給した。これは、我々がかかる軽量の材料を始めて供給する困難性のために25%において処理量が減少すると考えたからであるが、33%に到達する前にはこれを解明した。
実験4:
処理量に対する木質材の効果:
実験4の結果は図4において見ることができる。
端部効果が現れる前の基準材料の最大処理量:
rpm25=17.68。
パーライトの濃度は2%の出発点で一定に保持した。
52%rpm45=27.60、60.9%の処理量の全増分。
59%、rpm45=26.25、48.7%の処理量の全増分。
64%、rpm45=17.00、36%の処理量の全増分。
69%、rpm45=24.33、37%の処理量の全増分。
74%、rpm30=19.46、10%の処理量の全増分。
この試験を選択した理由は、無機材料中への軽量有機充填剤の装填量が増加し、端部効果が速やかに現れるからである。74%(この時点で回転数を30に減少させて端部効果を抑止しなければならなかった)までは回転数は最大であったので、再び到達する最大処理量は存在しなかった。圧縮性の繊維は、押出プロセス中において境界層に沿って箒で掃くように作用する。木質繊維は圧縮繊維であり、その密度は壁に対して押出した後に0.04g/cmから1.2g/cmになり、これはこれらの硬質粒子を境界層内に封入し、それらを永久的に除去する能力を有する。それらを圧縮にかけて押し流す際においても、この材料によって材料中に安息していないより柔軟な材料を切断することができることが、ブレードを有する三次元粒子形状の効果である。
この材料は境界層中で作用し、自己洗浄することが確認された。実験の1日目において、我々はグラフによって示される順番で材料を流した。実験の2日目においては、木質充填剤の実験の前に、同等の条件、材料、及び天候下で基準材料が処理量の大きな増加を示した。
1日目においては、端部効果が現れる前に基準材料の最大処理量が得られた。
rpm19=13.13。
2日目においては、端部効果が現れる前に基準材料の最大処理量が得られた。
rpm25=17.68、34.6%の全増分。
これは、1日目から装置の内部を高濃度のパーライトで研磨してそれ自体で境界層の洗浄を与えることによって引き起こされた。研磨した表面上の抗力によって引き起こされる摩擦係数はより小さいので、境界層は減少するか又はより薄くなるので、この研磨した表面は2日目においては動的境界層混合実験に悪影響を与えた。材料の鋭利な刃状の端部を有する三次元形状によって、境界層の厚さが変化して連続的な圧縮によって押出プロセスの動的混合が強制的に行われる場合においても、優れた動的回転能力が与えられることが暗示される。
境界層の動的混合粒子は、種々の方法で産業全体にわたって導入することができる。例えば、プラスチック市場においては、
・粒子をプラスチック製造者からのペレット形態中に含ませて、生産増大プラスチックとして販売することができる。
・粒子を顔料供給者による着色ペレット中に含ませて、迅速分散ペレット化顔料として販売することができる。
・粒子を無機又は有機の充填剤と共にペレット化して含ませて、自己湿潤性充填剤として販売することができる。
・粒子を乾燥粉末中に含ませて、難燃剤、殺菌剤、及び充填剤等のような自己湿潤性粉末として販売することができる。
・粒子を、液体顔料、可塑剤、UV安定剤、発泡剤、及び潤滑剤等のための分配剤として液体中に含ませることができる。
境界層の動的混合粒子は、塗料産業によって利用することができる。
・粒子を塗料中に含ませて、顔料、可塑剤、殺菌剤、UV安定剤、難燃剤等の分散特性を向上させることができる。
・粒子を塗料販売店において見られる注文混合所において顔料中に含ませて、良好な混合及び分散特性混合によってより少ない材料を分配して同じ色を生成させることを促進させることができる。
・粒子を添加剤製造者からの乾燥粉末中に含ませて、難燃剤、充填剤等の分散を促進させることができる。
・粒子をスプレー缶中に含ませて、壁に沿った混合を増加させて境界層混合を促進させることができる。
・粒子を2成分混合材料中に含ませて、ウレタン、尿素、及びエポキシ等のより良好な表面領域混合又は境界層及び液−液界面境界層混合を促進させることができる。
・粒子を、化学洗浄剤を用いる連続再循環による洗浄スプレー装置のために用いる潤滑剤パッケージ中に含ませることができる。
境界層の動的混合粒子は、潤滑産業によって利用することができる。
これは固体粒子であるので、粒子をオイル中に含ませて、この添加剤に対する温度の低下を起こさずに良好な湿潤を生じさせる境界層摩擦区域を低下させることによって、表面の周りのより良好な流動を促進させることができる。このオイルとしては、自動車、船舶、飛行機、自転車の内部オイル及び外部オイル等が挙げられる。
粒子を家庭全体の洗浄のためのオイル中に含ませて、層がより薄いので時間と共にあまり粘着性になりそうにないより薄い層としてより均一にオイルを展開させることができる。
境界層は圧力を加えると動的移動性で動くので、粒子を全てのタイプのブレーキオイル、作動液中に含ませて、流体の動きに対するより良好な応答を生じさせることができる。
粒子を燃料添加剤中に含ませて、粒子が未だ洗浄効果を有する箇所である排気管などの燃焼の全流路全体にわたる境界層に対する粒子の相互作用によって、燃料中のより良好な分配、並びに自己洗浄作用を促進させることができる。
粒子を潤滑剤及び分配剤として精油所から直接加えることができる。粒子は、自動車の潤滑効果及びシステムの洗浄を促進するだけでなく、境界層中でのスラッジタイプの材料の残渣の蓄積のために、粒子によってガソリンポンプの寿命も増加する。
境界層の動的混合粒子を利用して流動特性を向上させることができる。パイプ、ポンプ
システム、及び/又はプロセス装置を通って流れる殆どの液体材料は、表面形状にかかわらず抗力係数に基づく境界層効果を受け、本発明の技術によって自己洗浄効果と共に動的境界層混合を促進させることによって抗力を減少させることができる。これにより、パイプ及びプロセス装置を最適のレベルで機能させることができる。
境界層の動的混合粒子を利用して熱伝達を増加させることができる。境界層は動的に動くので、これはもはや停滞流体熱伝達区域ではなく、これにより両側での熱伝達特性が増加する。ここで、停滞境界層は流体対流体及び流体対表面の一方だけではなく両側で強制対流に変化する。
境界層の動的混合粒子は、食品、医薬、及び農業産業によって利用することができる。粒子の選択は食品及び医薬によって承認されることができるので、プラントを通して食品をその包装中に加工することを増強することができ、プロセス装置によって材料をより十分に混合することができる。
したがって、本発明は目的の実行に良く適合しており、上記で言及した目標及び有利性並びにそれに固有のものを達成する。本発明を開示する目的で現在好ましい態様を記載したが、多くの変更及び修正は当業者には明らかである。かかる変更及び修正は、特許請求の範囲によって規定される本発明の精神に包含される。
以下、出願時の特許請求の範囲の内容を記載する。
[1]
流体;及び
該流体中に分散されており、非線形粘度区域内における動的境界層混合を促進するために0.7より大きなアスペクト比を有する鋭利な刃状の表面を有する粒子を含む材料;
を含む組成物。
[2]
該流体中に分散している添加剤を更に含む、前記1に記載の組成物。
[3]
該流体がサーモポリマー材料である、前記1に記載の組成物。
[4」
該粒子が2.5より大きいモース硬度値を有する、前記1に記載の組成物。
[5]
該粒子の鋭利な刃状の表面が、混合操作中に該サーモポリマー材料のポリマーを破砕及び切断するような寸法にされている、前記3に記載の組成物。
[6]
該粒子が、流体が該粒子の周りを流動するにつれて該流体を変形させるのに十分な硬度を有していて、それにより粒子の転動及び回転効果によって動的混合が促進される、前記1に記載の組成物。
[7]
該粒子が主として該流体の境界層中に残留する寸法のものであり、該粒子が、境界層に対して適当な寸法を有していて、動的回転を生じさせ、それによって該境界層中での混合を生じさせるために、該境界層の上を流動する流体の力によって該粒子の回転又は転動が引き起こされるようになっている、前記1に記載の組成物。
[8]
該粒子が動的混合による該流体の境界層の再生を促進する、前記1に記載の組成物。
[9]
該材料が、多孔質材料、合成材料、及び天然鉱物からなる群から選択される、前記1に記載の組成物。
[10]
流体を押出機中に供給し;
該押出機中に添加剤を供給し;
鋭利な刃状の表面を有していて0.7より大きなアスペクト比を有する粒子を含む材料を該押出機中に供給し;
該材料を該押出機内の混合区域に通して流体内に材料を分散させ、該材料を該流体の境界層に移動させて該流体内での該添加剤の動的混合を促進し、ここで該動的混合は非線形粘度区域内で起こる;
ことを含む、流体を押出す方法。
[11]
該流体が熱可塑性材料である、前記10に記載の方法。
[12]
該添加剤が充填剤である、前記10に記載の方法。
[13]
該添加剤が顔料である、前記10に記載の方法。
[14]
該添加剤が繊維である、前記10に記載の方法。
[15]
該押出機中に該材料を供給する工程の前に、ジェットミルプロセスによる貝殻状破砕法を用いて該材料を形成する;
工程を更に含む、前記10に記載の方法。
[16]
該押出機内の混合区域に該材料を通す工程が、該境界層において見られるような大表面積に沿って回転する該材料の該粒子によって生じる破砕及び切断効果によって該熱可塑性材料を混合することを含み、該表面の該熱可塑性材料流体の流動形状が、該表面上を流動する該流体によって生じる該粒子の動的転動によって該粒子が該材料に衝突する連続接触である、前記11に記載の方法。
[17]
該流体が移動する該表面上での動的混合中の転動による連続硬質粒子相互作用による動的混合の工程によって、成形型を含む押出機の固定及び可動機械部品の大部分上の境界層を自己洗浄する;
工程を更に含む、前記10に記載の方法。
[18]
該動的混合工程が、境界層表面に沿って該粒子を粒子回転又は転動させることを含む、前記10に記載の方法。
[19]
該材料が、固体材料、多孔質材料、合成材料、天然鉱物からなる群から選択される、前記10に記載の方法。
[20]
流体を部材中に供給し;
鋭利な刃状の表面を有していて0.7より大きなアスペクト比を有する粒子を含む材料を該部材中に供給し;
該流体内に材料を分散させ、該材料を該流体の境界層に移動させて該流体内での動的混合を促進し、ここで該動的混合は非線形粘度区域内で起こって、境界層内での抗力によって減少した摩擦係数が得られる;
ことを含む、流体の部材を通る流動を増加させる方法。
[21]
該部材が、開放端シングルパス又は再循環操作のための連続パスである接続を有するポンプ又はプロセス装置である、前記20に記載の方法。
[22]
該流体が充填されている、前記20に記載の方法。
[23]
該流体が非充填である、請求項20に記載の方法。

Claims (23)

  1. 流体;及び
    該流体中に分散されており、非線形粘度区域内における動的境界層混合を促進するために0.7より大きなアスペクト比を有する鋭利な刃状の表面を有する粒子を含む材料;
    を含む組成物。
  2. 該流体中に分散している添加剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 該流体がサーモポリマー材料である、請求項1に記載の組成物。
  4. 該粒子が2.5より大きいモース硬度値を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 該粒子の鋭利な刃状の表面が、混合操作中に該サーモポリマー材料のポリマーを破砕及び切断するような寸法にされている、請求項3に記載の組成物。
  6. 該粒子が、流体が該粒子の周りを流動するにつれて該流体を変形させるのに十分な硬度を有していて、それにより粒子の転動及び回転効果によって動的混合が促進される、請求項1に記載の組成物。
  7. 該粒子が主として該流体の境界層中に残留する寸法のものであり、該粒子が、境界層に対して適当な寸法を有していて、動的回転を生じさせ、それによって該境界層中での混合を生じさせるために、該境界層の上を流動する流体の力によって該粒子の回転又は転動が引き起こされるようになっている、請求項1に記載の組成物。
  8. 該粒子が動的混合による該流体の境界層の再生を促進する、請求項1に記載の組成物。
  9. 該材料が、多孔質材料、合成材料、及び天然鉱物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  10. 流体を押出機中に供給し;
    該押出機中に添加剤を供給し;
    鋭利な刃状の表面を有していて0.7より大きなアスペクト比を有する粒子を含む材料を該押出機中に供給し;
    該材料を該押出機内の混合区域に通して流体内に材料を分散させ、該材料を該流体の境界層に移動させて該流体内での該添加剤の動的混合を促進し、ここで該動的混合は非線形粘度区域内で起こる;
    ことを含む、流体を押出す方法。
  11. 該流体が熱可塑性材料である、請求項10に記載の方法。
  12. 該添加剤が充填剤である、請求項10に記載の方法。
  13. 該添加剤が顔料である、請求項10に記載の方法。
  14. 該添加剤が繊維である、請求項10に記載の方法。
  15. 該押出機中に該材料を供給する工程の前に、ジェットミルプロセスによる貝殻状破砕法を用いて該材料を形成する;
    工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
  16. 該押出機内の混合区域に該材料を通す工程が、該境界層において見られるような大表面積に沿って回転する該材料の該粒子によって生じる破砕及び切断効果によって該熱可塑性材料を混合することを含み、該表面の該熱可塑性材料流体の流動形状が、該表面上を流動する該流体によって生じる該粒子の動的転動によって該粒子が該材料に衝突する連続接触である、請求項11に記載の方法。
  17. 該流体が移動する該表面上での動的混合中の転動による連続硬質粒子相互作用による動的混合の工程によって、成形型を含む押出機の固定及び可動機械部品の大部分上の境界層を自己洗浄する;
    工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
  18. 該動的混合工程が、境界層表面に沿って該粒子を粒子回転又は転動させることを含む、請求項10に記載の方法。
  19. 該材料が、固体材料、多孔質材料、合成材料、天然鉱物からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  20. 流体を部材中に供給し;
    鋭利な刃状の表面を有していて0.7より大きなアスペクト比を有する粒子を含む材料を該部材中に供給し;
    該流体内に材料を分散させ、該材料を該流体の境界層に移動させて該流体内での動的混合を促進し、ここで該動的混合は非線形粘度区域内で起こって、境界層内での抗力によって減少した摩擦係数が得られる;
    ことを含む、流体の部材を通る流動を増加させる方法。
  21. 該部材が、開放端シングルパス又は再循環操作のための連続パスである接続を有するポンプ又はプロセス装置である、請求項20に記載の方法。
  22. 該流体が充填されている、請求項20に記載の方法。
  23. 該流体が非充填である、請求項20に記載の方法。
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