JP2018054825A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像剤保持体の表面から現像剤を磁気的に剥離させる一対の剥離極の成す角度が90度より小さい現像装置において、現像剤保持体の表面から現像剤を掻き取る掻取部材を備えない場合に比較し、現像剤の剥離性を向上させる。【解決手段】現像剤4を収容する装置ハウジング140と、装置ハウジング140の開口部151に感光体ドラム11と対向して回転可能に配置され、現像剤4を保持する現像ロール141と、現像ロール141の表面から感光体ドラム11と対向する現像領域を通過した現像剤4を掻き取る掻取部材160と、を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、現像装置及び画像形成装置に関する。
従来、現像装置としては、現像ロールの内部に固定して配置されるマグネットロールに、同極性の磁極を隣接して配置したピックオフ極とピックアップ極とを設け、ピックオフ極とピックアップ極との間に形成される反発磁界により現像ロールの外周に保持された使用済の現像剤を剥離するように構成したものがある。かかる現像装置に関する技術としては、例えば、特許文献1等に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1は、現像剤を担持して像担持体の現像領域に搬送する現像剤担持体の内部に複数個の磁極が配置され、該複数の磁極のうち隣接する2極の何れかが同極性である剥ぎ取り磁極であり、該剥ぎ取り磁極の近傍に配置されて回転する現像剤搬送部材を有する現像装置において、前記現像剤担持体の外周と、該現像剤担持体に近接する現像剤搬送部材の外周軌跡とが接触せず、その最近接距離が1.6mm以下で、かつ、前記現像剤搬送部材の回転中心を通る水平線が前記現像剤担持体の回転中心を通る水平線に対して下方に、3mm以上で現像剤担持体の半径と現像剤搬送部材の半径との和より少ない距離になるように、現像剤担持体に対して現像剤搬送部材を配置したものである。
特開平11−219031号公報
この発明の目的は、現像剤保持体の表面から現像剤を磁気的に剥離させる一対の剥離極の成す角度が90度より小さい現像装置において、現像剤保持体の表面から現像剤を掻き取る掻取部材を備えない場合に比較し、現像剤の剥離性を向上させることを目的とする。
請求項1に記載された発明は、現像剤を収容する収容容器と、
前記収容容器の開口部に像保持体と対向して回転可能に配置され、前記現像剤を保持する現像剤保持体と、
前記現像剤保持体の表面から前記像保持体と対向する現像領域を通過した現像剤を掻き取る掻取部材と、
を備える現像装置である。
請求項2に記載された発明は、前記収容容器内の現像剤を撹拌しつつ前記現像剤保持体に供給する供給部材を備え、
前記掻取部材は、前記供給部材の外周面から前記現像剤保持体に向けて突出するように設けられた板状部材からなる請求項1に記載の現像装置である。
請求項3に記載された発明は、前記掻取部材は、前記収容容器に固定して設けられている請求項1に記載の現像装置である。
請求項4に記載された発明は、前記収容容器の前記現像剤保持体の剥離位置と対向する位置に、前記現像剤保持体との間で前記現像剤の穂立ちを形成する磁性材料を設けた請求項3に記載の現像装置である。
請求項5に記載された発明は、静電潜像を保持する像保持体と、
前記像保持体に保持された静電潜像を現像する現像手段と、
を備え、
前記現像手段として、請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置を用いた画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、現像剤保持体の表面から現像剤を磁気的に剥離させる一対の剥離極の成す角度が90度より小さい現像装置において、現像剤保持体の表面から現像剤を掻き取る掻取部材を備えない場合に比較し、現像剤の剥離性を向上させることができる。
請求項2に記載された発明によれば、掻取部材を、供給部材の外周面から現像剤保持体に向けて設けられた板状部材から構成しない場合に比較して、掻取部材を容易に配置することができる。
請求項3に記載された発明によれば、収容容器に固定して設けられる掻取部材を備えない場合に比較して、現像剤を確実に剥離させることができる。
請求項4に記載された発明によれば、収容容器の現像剤保持体の剥離位置と対向する位置に、現像剤保持体との間で現像剤の穂立ちを形成する磁性材料を設けない場合に比較して、現像剤をより一層確実に剥離させることができる。
請求項5に記載された発明によれば、現像剤保持体の表面における現像剤の剥離性を向上させることができ、使用済の現像剤が再度現像に使用されることに伴う画質の低下を抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る現像装置を示す平面構成図である。 比較例に係る現像装置を示す断面構成図である。 供給搬送部材を示す斜視構成図である。 供給搬送部材の作用を示す断面構成図である。 供給搬送部材の変形例を示す斜視構成図である。 供給搬送部材の変形例を示す断面構成図である。 この発明の実施の形態2に係る現像装置を適用した画像形成装置を示す概略構成図である。 この発明の実施の形態2に係る現像装置を適用した画像形成装置の画像形成部を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る現像装置の要部を示す拡大断面図である。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図1及び図2はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する画像形成部の一例としての複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されたトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置30と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。なお、図中の破線は、画像形成装置1の内部において記録用紙5が搬送される主な搬送経路を示す。
作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。これらの4つの作像装置10(Y,M,C,K)は、水平方向に沿って1列に並べた状態となるよう配置されている。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像装置10(Y,M,C,K)は、図1に示されるように、像保持体の一例としての回転する感光体ドラム11を備えており、この感光体ドラム11の周囲に、次のようなトナー像形成手段の一例としての各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する静電潜像形成手段の一例としての露光装置13,13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像手段の一例としての現像装置14(Y,M,C,K)と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写手段の一例としての一次転写装置15(Y,M,C,K)と、一次転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置16(Y,M,C,K)等である。なお、露光装置13は、イエロー(Y)及びマゼンタ(M)の作像装置10(Y,M)の双方に対応した第1の露光装置13と、シアン(C)及びブラック(K)の作像装置10(C,K)の双方に対応した第2の露光装置13とから構成されている。露光装置13は、すべての作像装置10(Y,M,C,K)に共通した1つの露光装置を設けても良いし、各作像装置10(Y,M,C,K)に対応してそれぞれ設けても良い。
感光体ドラム11は、接地処理される円筒状又は円柱状の基材の周面に感光材料からなる光導電性層(感光層)を有する像保持面を形成したものである。この感光体ドラム11は、図示しない駆動装置から動力が伝達されて矢印Aで示す方向に回転するよう支持されている。
帯電装置12は、感光体ドラム11の表面に非接触状態で配置されるスコロトロン等の非接触型の帯電装置で構成される。帯電装置12には帯電用電圧が供給される。帯電用電圧としては、現像装置14が反転現像を行うものである場合、現像装置14から供給されるトナーの帯電極性と同じ極性の電圧又は電流が供給される。なお、帯電装置12としては、感光体ドラム11に接触した状態で配置される接触型の帯電ロール等からなる接触型の帯電装置を用いてもよい。
第1及び第2の露光装置13,13は、画像形成装置1に入力される画像の情報に応じて構成される光LBを、帯電された後の感光体ドラム11の周面に対して照射し静電潜像を形成するものである。第1及び第2の露光装置13,13には、潜像形成時になると画像形成装置1に任意の手段で入力され、画像処理部で画像処理された画像の情報(信号)が送信される。
現像装置14(Y,M,C,K)はいずれも、図2に示されるように、開口部と現像剤4の収容室が形成された収容容器の一例としての装置ハウジング140の内部に、現像剤4を保持して感光体ドラム11と向き合う現像領域まで搬送する現像剤保持体の一例としての現像ロール141と、現像剤4を攪拌しながら現像ロール141を通過させるよう搬送するスクリューオーガー等からなる供給部材の一例としての供給搬送部材142,攪拌搬送部材143と、現像ロール141に保持される現像剤の量(層厚)を規制する層厚規制部材144などを配置して構成したものである。この現像装置14には、現像ロール141と感光体ドラム11の間に現像バイアス電圧が図示しない電源装置から供給される。また、4色の現像剤4(Y,M,C,K)としては、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤が使用される。なお、現像装置14については、後に詳述する。
一次転写装置15(Y,M,C,K)は、図1に示されるように、感光体ドラム11の周囲に中間転写ベルト21を介して接触し回転するとともに一次転写用電圧が供給される一次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。一次転写用電圧としては、トナーの帯電極性と逆の極性を示す直流の電圧が図示しない電源装置から供給される。
ドラム清掃装置16は、一部が開口する容器状の本体と、一次転写後の感光体ドラム11の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板と、清掃板で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材等で構成されている。
中間転写装置20は、図1に示されるように、各作像装置10(Y,M,C,K)の下方の位置に存在するよう配置される。この中間転写装置20は、感光体ドラム11と一次転写装置15(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21をその内面から所望の状態に保持して回転自在に支持する複数のベルト支持ロール22〜26と、ベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面(像保持面)側に配置されて中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に二次転写させる二次転写手段の一例としての二次転写装置27と、二次転写装置27を通過した後に中間転写ベルト21の外周面に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置28とで主に構成されている。
中間転写ベルト21としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂にカーボンブラック等の抵抗調整剤などを分散させた材料で製作される無端状のベルトが使用される。また、ベルト支持ロール22は図示しない駆動装置によって回転駆動される駆動ロールとして構成され、ベルト支持ロール23は中間転写ベルト21の画像形成面を形成する面出しロールとして構成され、ベルト支持ロール24は中間転写ベルト21に張力を付与する張力付与ロールとして構成され、ベルト支持ロール25は二次転写の背面支持ロールとして構成され、ベルト支持ロール26はベルト清掃装置28の支持ロールとして構成されている。
二次転写装置27は、中間転写装置20におけるベルト支持ロール25に支持されている中間転写ベルト21の外周面部分である二次転写位置において、中間転写ベルト21の周面に接触して回転するとともに二次転写用電圧が供給される二次転写ロールを備えた接触型の転写装置である。また、二次転写装置27又は中間転写装置20の支持ロール25には、トナーの帯電極性と逆極性又は同極性を示す直流の電圧が二次転写用電圧として図示しない電源装置から供給される。
ベルト清掃装置28は、一部が開口する容器状の本体と、二次転写後の中間転写ベルト21の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板と、清掃板で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材等で構成されている。
定着装置40は、記録用紙5の導入口及び排出口が形成された図示しない筐体の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるよう加熱手段によって加熱されるロール形態又はベルト形態の加熱用回転体41と、この加熱用回転体41の軸方向にほぼ沿う状態で所定の圧力で接触して回転するロール形態又はベルト形態の加圧用回転体42などを配置して構成されたものである。この定着装置40では、加熱用回転体41と加圧用回転体42が接触する接触部が所要の定着処理(加熱及び加圧)を行う定着処理部となる。
給紙装置30は、中間転写装置20の鉛直方向に沿った下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置30は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体31と、用紙収容体31から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置32とで主に構成される。用紙収容体31は、例えば、図示しないガイドレールによって画像形成装置1の正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるように取り付けられる。
記録用紙5としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタ等に使用される普通紙やトレーシングペーパー等の薄紙、あるいはOHPシート等が挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録用紙5の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等の坪量が相対的に大きい所謂厚紙なども好適に使用することができる。
給紙装置30と二次転写装置27との間には、図1に示されるように、給紙装置30から送り出される記録用紙5を二次転写位置まで搬送する複数又は単数の用紙搬送ロール対33〜36や図示しない搬送ガイドで構成される給紙搬送路37が設けられている。給紙搬送路37において二次転写位置の直前の位置に配置される用紙搬送ロール対36は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するロール(レジストロール)として構成されている。また、二次転写装置27と定着装置40との間には、二次転写装置27から送り出される二次転写後の記録用紙5を定着装置40まで搬送するための2連の搬送ベルト38,39が設けられている。さらに、画像形成装置1に形成される用紙の排出口に近い部分には、定着装置40により送り出される定着後の記録用紙5を画像形成装置1の側面に設けられた図示しない用紙排出部に排出するための用紙排出ロール対(図示せず)が設けられている。
<画像形成装置の動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するフルカラーモードにおける動作を説明する。
画像形成装置1は、図示しないユーザインターフェイスやプリンタドライバ等からフルカラーの画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置27、定着装置40等が始動する。
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、図1に示されるように、まず各感光体ドラム11が矢印Aで示す方向に回転し、各帯電装置12が各感光体ドラム11の表面を所要の極性(実施の形態1ではマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、第1及び第2の露光装置13,13が、帯電後の感光体ドラム11の表面に対し、画像形成装置1に入力される画像の情報を各色成分(Y,M,C,K)に変換して得られる画像の信号に基づいて発光される光LBを照射し、その表面に所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)が、感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを現像ロール141からそれぞれ供給して静電的に付着させて現像を行う。この現像により、各感光体ドラム11に形成された各色成分の静電潜像は、その対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
続いて、各作像装置10(Y,M,C,K)の感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15(Y,M,C,K)が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わされるような状態で一次転写させる。
また、一次転写が終了した各作像装置10(Y,M,C,K)では、ドラム清掃装置16が付着物を掻き取るように除去して感光体ドラム11の表面を清掃する。これにより、各作像装置10(Y,M,C,K)は、次の作像動作が可能な状態にされる。
続いて、中間転写装置20では、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置30では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路37に送り出す。給紙搬送路37では、レジストロールとしての用紙搬送ロール対36が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
二次転写位置においては、二次転写装置27が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した中間転写装置20では、ベルト清掃装置28が二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21から剥離された後に2連の搬送ベルト38,39を介して定着装置40まで搬送される。定着装置40では、回転する加熱用回転体41と加圧用回転体42との間の接触部に二次転写後の記録用紙5を導入して通過させることにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)をして未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、図示しない用紙排出ロール対により、画像形成装置1の側面に設置された用紙排出部(図示せず)に排出される。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が形成された記録用紙5が出力される。
<現像装置の構成>
図2はこの実施の形態1に係る現像装置を示す断面構成図である。
現像装置14は、図2に示されるように、収容容器の一例としての装置ハウジング140を備える。装置ハウジング140の内部には、二成分の現像剤4を収容する現像剤収容室150が形成されている。装置ハウジング140の感光体ドラム11と対向する領域には、開口部151が設けられている。また、装置ハウジング140の内部には、現像剤保持体の一例としての現像ロール141が開口部151に一部が露出するよう矢印方向Cに沿って回転可能に配置されている。現像ロール141は、内部に固定して配置され、周方向に沿った所要の位置に所要極性の磁極が配置された磁界発生部材の一例としてのマグネットロール141aと、マグネットロール141aの外周に矢印C方向に沿って所要の回転速度で回転可能に配置される現像剤搬送部材の一例としての円筒状の現像スリーブ141bとを有している。現像スリーブ141bは、アルミニウムや非磁性ステンレス等からなる非磁性材料により円筒形状に形成されている。
この実施の形態では、現像スリーブ141bの回転方向が感光体ドラム11の回転方向と逆方向に設定されている。すなわち、感光体ドラム11の回転方向は、図2に示されるように、時計回り方向に設定されている。これに対して、現像スリーブ141bの回転方向は、反時計回り方向に設定されている。その結果、現像スリーブ141bの外周面は、感光体ドラム11と対向する現像領域において、感光体ドラム11表面の移動方向と同方向に移動する。なお、現像スリーブ141bの回転方向は、感光体ドラム11の回転方向と同方向に設定しても良い。
マグネットロール141aは、感光体ドラム11と対向する現像領域であって、最近接位置より僅かに感光体ドラム11の回転方向に沿った上流側に変位した位置に配置された現像極S1と、現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に位置し、現像に使用された現像剤4を装置ハウジング140の内部へと搬送し、後述するピックアップ極N2と反発磁界を形成して現像スリーブ141bの表面から剥離させるピックオフ極N1と、ピックオフ極N1の現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に配置され、現像スリーブ141bの表面に現像剤4を吸着させるピックアップ極N2と、吸着された現像剤4を層厚規制部材144によって現像スリーブ141bの表面に均一化させるトリミング極S2と、トリミング極S2の現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に配置され、均一化された現像剤4を現像領域へと搬送する搬送極N3とを有している。マグネットロール141aのトリミング極S2の上流側近傍には、現像スリーブ141bの表面に保持される現像剤4の量(層厚)を規制する層厚規制部材144が配置されている。層厚規制部材144は、円柱形状に形成された磁性材料からなる。層厚規制部材144は、トリミング極S2の磁力が作用した状態で現像スリーブ141b表面との物理的な距離により現像剤4の層厚を所要の値に規制する。現像スリーブ141bの表面には、マグネットロール141aの磁極により吸着されつつ搬送される現像剤4が磁気ブラシ状に形成される。
装置ハウジング140の内部には、現像剤収容室150の内部(底部)に収容された現像剤4を汲み上げて現像ロール141に供給するスクリューオーガー(サプライオーガー)等からなる供給部材の一例としての供給搬送部材142が、現像ロール141の背面側であって鉛直方向に沿った斜め下方に配置されている。供給搬送部材142は、図示しない駆動装置により反時計回り方向に回転駆動される。また、装置ハウジング140の内部には、当該装置ハウジング140の内部に供給される現像剤4を攪拌しつつ搬送するスクリューオーガー(アドミックスオーガー)等からなる撹拌搬送部材143が、供給搬送部材142の背面側(感光体ドラム11と反対側)であって鉛直方向に沿った斜め上方に配置されている。その結果、撹拌搬送部材143は、現像ロール141の背面側に略水平方向に沿った位置に存在している。撹拌搬送部材143も図示しない駆動装置によって回転駆動されるが、回転方向は時計回り又は反時計回りのいずれでも良い。
この実施の形態では、図2に示されるように、供給搬送部材142が現像ロール141の背面側であって鉛直方向に沿った斜め下方に近接して配置されているとともに、撹拌搬送部材143が供給搬送部材142の背面側であって鉛直方向に沿った斜め上方に配置されている。そのため、現像装置14は、供給搬送部材142が現像ロール141の背面側であって鉛直方向に沿った下方に離間させて配置し、且つ撹拌搬送部材143を供給搬送部材142の背面側であって水平方向に沿って配置した場合に比較して、装置ハウジング140の高さが低く、且つ装置ハウジング140の奥行きが小さく設定されており、小型化が図られている。そのため、現像装置14は、直径が相対的に小さい感光体ドラム11に適用することができるとともに、隣接する感光体ドラム11間の距離を短くすることができ、画像形成装置1全体の小型化に寄与する。
装置ハウジング140の内部には、供給搬送部材142及び攪拌搬送部材143を収容するため、断面略半円筒形状又は略円筒形状に形成された第1の収容室147及び第2の収容室148が設けられている。第1の収容室147及び第2の収容室148は、装置ハウジング140に設けられた仕切り壁152により仕切られている。なお、図示例では、便宜上、装置ハウジング140を一体的に形成したものとして図示しているが、装置ハウジング140は、図示しない上部ハウジングと下部ハウジングに分割して構成しても勿論良い。
また、仕切り壁152の長手方向に沿った両端部には、図3に示されるように、供給搬送部材142と攪拌搬送部材143との間で現像剤4の受け渡しを行う第1及び第2の通路部153,154がそれぞれ設けられている。また、装置ハウジング140には、攪拌搬送部材143の搬送方向に沿った上流側の端部に図示しないトナーカートリッジから少なくともトナーを含む現像剤4を供給する供給口155が開口されている。なお、供給口155は、攪拌搬送部材143を装置ハウジング140とともに当該攪拌搬送部材143の軸方向に沿った一側(図3中右側)に延長した部分に設けても良い。
装置ハウジング140の内部に供給口155から供給された現像剤4は、攪拌搬送部材143により搬送される間に、装置ハウジング140の内部に収容された現像剤4と撹拌される。攪拌搬送部材143により撹拌されつつ搬送される現像剤4は、攪拌搬送部材143の搬送方向に沿った下流側の端部まで搬送されると、仕切り壁152に開口された第1の通路部153を介して供給搬送部材142へと受け渡される。また、攪拌搬送部材143の搬送方向に沿った下流側の端部には、当該攪拌搬送部材143によって搬送される現像剤4を上流側へと押し戻しつつ、第1の通路部153から供給搬送部材142へと現像剤4を受け渡す逆搬送用の搬送羽根143aが短く設けられている。
供給搬送部材142へと受け渡された現像剤4は、供給搬送部材142により搬送される間に斜め上方に位置する現像ロール141へと供給される。また、供給搬送部材142の搬送方向に沿った下流側の端部まで搬送された現像剤4は、仕切り壁152に開口された第2の通路部154を介して斜め上方に位置する供給搬送部材142へと受け渡される。また、供給搬送部材142の搬送方向に沿った下流側の端部には、当該供給搬送部材142によって搬送される現像剤4を上流側へと押し戻しつつ、第2の通路部154から撹拌搬送部材143へと現像剤4を受け渡す逆搬送用の搬送羽根142aが短く設けられている。
ところで、この実施の形態に係る現像装置14では、図2に示されるように、現像ロール141が感光体ドラム11の鉛直方向に沿った斜め上方に配置されており、マグネットロール141aの現像極S1とピックオフ極N1との成す角度が相対的に小さく設定されている。また、供給搬送部材142は、現像ロール141の背面側であって鉛直方向に沿った斜め下方に近接して配置されている。そのため、マグネットロール141aのピックオフ極N1とピックアップ極N2との成す角度αが90度よりも小さい角度(例えば、70度程度)に設定されている。その結果、マグネットロール141aは、現像ロール141の小径化とも相まってピックオフ極N1とピックアップ極N2との間隔が相対的に狭く、ピックオフ極N1によって現像済の現像剤4aが十分剥離されずに、図4に示されるように、ピックアップ極N2により現像スリーブ141bの表面に保持されてしまう、所謂リロード(再充填)が生じる虞れを有している。現像スリーブ141bの表面においてリロード(再充填)が発生すると、現像履歴が次の画像に現れたり、現像される画像に不本意な濃度低下等を招く場合がある。
そこで、この実施の形態に係る現像装置14では、図2に示されるように、感光体ドラム11と対向する現像領域を通過した現像剤4を現像ロール141の表面からを強制的に掻き取る掻取部材160を備えるように構成している。
供給搬送部材142は、図5に示されるように、図示しない駆動手段により回転駆動される円柱形状又は円筒形状の回転軸142aと、回転軸142aの外周に螺旋状に設けられて現像剤4を軸方向に沿って搬送する搬送羽根142bとを有している。供給搬送部材142は、例えば、合成樹脂の射出成形等により回転軸142aと搬送羽根142bが一体的に形成されている。また、回転軸142aの外周には、隣接する搬送羽根142bと搬送羽根142bとの間において、一方の搬送羽根142bに接続された状態で軸方向に沿って平板状に配置された掻取部材160が一体的に又は別体として設けられている。掻取部材160は、回転軸142aの外周に半径方向外方へ向けて搬送羽根142bより外方へ突出するように形成されている。掻取部材160が突出する高さHは、掻取部材160の先端が現像ロール141の表面に接触する高さに設定しても良いが、部品の製造誤差や取付誤差により掻取部材160が現像ロール141の表面に接触して当該現像ロールの回転に影響を与えることを考慮して、現像ロール141の表面との間に微少な間隙が形成される高さに設定するのが望ましい。
掻取部材160は、上述したように、回転軸142aの外周に隣接する搬送羽根142bと搬送羽根142bとの間において、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った下流側に位置する搬送羽根142bに接続された状態で設けられている。また、掻取部材160は、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った上流側の搬送羽根142bとの間に間隙が設けられている。なお、掻取部材160は、回転軸142aの外周に隣接する搬送羽根142bと搬送羽根142bとの間において、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った上流側に位置する搬送羽根142bに接続された状態で設けても良い。
供給搬送部材142は、図6に示されるように、回転軸142aが回転することに伴う搬送羽根142bの搬送作用により現像剤4を供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った下流側へと搬送する。その際、搬送羽根142bの搬送作用は、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った下流側へ行くに従って現像剤4に及び難くなるため、供給搬送部材142により搬送される現像剤4は、その表面が下流側へ行くに従って低くなるように傾斜する。また、搬送羽根142bによって搬送される現像剤4は、掻取部材160の位置においてそのまま供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿って搬送されずに、当該掻取部材160によって回転軸142aの周方向に沿って搬送される。そのため、搬送羽根142bによって搬送される現像剤4は、掻取部材160の位置において軸方向に搬送されずに滞留されて、掻取部材160の回転に伴って現像ロール141との最近接位置において現像ロール141の表面に残留するリロード(再充填)された現像剤4を効果的に掻き取る作用を生じる。
掻取部材160は、図5に示されるように、供給搬送部材142の回転軸142aの外周に軸方向に沿って直線状に配置されている。そのため、供給搬送部材142の軸方向に沿った掻取部材160の位置は、常に一定している。つまり、掻取部材160は、当該掻取部材160が設けられた位置においてのみ、現像ロール141の表面に保持された現像剤を掻き取る作用を生じる。ただし、掻取部材160は、上述したように、その堰き止め効果により軸方向に沿った下流側においても現像剤4を滞留させる効果が生じ、掻取部材160の長手方向に沿った長さよりも広い領域にわたり掻き取り効果が作用する。
また、供給搬送部材142の回転軸142aには、図7に示されるように、180度位相が異なる位置に2条(上下配置)の掻取部材160をそれぞれ設け、且つ2条の掻取部材が供給搬送部材142の軸方向に沿って連続して(隙間無く)あるいは一部重なるように設けるのが望ましい。ただし、掻取部材160による現像ロール141表面に保持された現像剤4の掻取効果を優先するため、掻取部材の軸方向に沿った長さを長く設定したり、掻取部材を2条に設けた場合には、供給搬送部材142における現像剤4の軸方向に沿った搬送性能が低下する虞れがある。そのため、供給搬送部材142による現像剤4の搬送性能を考慮して掻取部材を設けるのが望ましい。
具体的に、掻取部材160は、図8に示されるように、回転軸142aの外周に隣接する搬送羽根142bと搬送羽根142bとの間において、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った上流側に位置する搬送羽根142bに接続された状態で設けても良い。この場合、掻取部材160は、供給搬送部材142の軸方向(搬送方向)に沿った下流側の搬送羽根142bとの間に間隙が設けられる。この掻取部材160の軸方向に沿った端部と搬送羽根142bの搬送面との間隙は、現像剤4を搬送する搬送領域となる。
供給搬送部材142は、現像ロール141と速度差(周速差)をもって回転駆動されている。通常、供給搬送部材142の回転速度(周速)は、現像ロール141の回転速度(周速)よりも遅い値に設定されている。そのため、掻取部材160は、現像ロール141の表面と対向する位置に回転すると、周速が速い現像ロール141表面に保持された現像剤4を掻き取るように作用する。掻取部材160が現像ロール141の表面と対向する位置は、最近接位置及び最近接位置の前後であり、マグネットロール141aのピックオフ極N1より現像ロール141の回転方向に沿った下流側であって、マグネットロール141aのピックアップ極N2より現像ロール141の回転方向に沿った上流側の領域である。
したがって、現像ロール141が回転してマグネットロール141aのピックオフ極N1で剥離されずに、当該現像ロール141の表面に現像剤4が残留している場合には、現像ロール141が回転してマグネットロール141aのピックアップ極N2まで回転する間に、掻取部材160によって掻き取られる。
なお、図2中、符号156は装置ハウジング140と感光体ドラム11の外周面との間をシールする合成樹脂製のフィルムからなるシール部材を示している。
<現像装置の特徴部分の動作>
実施の形態1に係る現像装置14では、図3に示されるように、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像を現像する際に、現像ロール141、供給搬送部材142及び撹拌搬送部材143が所要の回転速度で図示しない駆動装置により回転駆動される。装置ハウジング140の内部に収容された現像剤4は、撹拌搬送部材143により撹拌されつつ当該撹拌搬送部材143の軸方向に沿った下流側に搬送される。
その後、現像剤4は、第1の通路部153を介して撹拌搬送部材143から供給搬送部材142へと受け渡される。供給搬送部材142へ受け渡された現像剤4は、当該供給搬送部材142により搬送されつつ現像ロール141に供給されて、現像に供される。供給搬送部材142の軸方向に沿った下流側の端部へ搬送された現像剤4は、第2の通路部154を介して供給搬送部材142から撹拌搬送部材143へと受け渡される。
その際、現像ロール141の外周面に磁気ブラシ状に保持された現像剤4は、当該現像ロール141の回転に伴って感光体ドラム11と対向する現像領域へと搬送されて現像に使用される。その後、現像領域を通過した現像剤4は、マグネットロール141aのピックオフ極N1の作用により、現像ロール141の表面から剥離される。また、現像ロール141の表面から剥離しきれずに、当該現像ロール141の表面に付着したまま残留した現像剤4は、供給搬送部材142の掻取部材160によって現像ロール141の表面から強制的に掻き取られる。掻取部材160は、現像ロール141の表面と常時対向しているわけではなく、供給搬送部材142の回転に伴って移動する。ただし、掻取部材160は、図6に示されるように、供給搬送部材142の周方向に沿って現像剤4を滞留させる作用があるため、当該掻取部材160によって堰き止められた現像剤4の掻き取り作用も現像ロール141の表面に残留した現像剤4に作用する。
マグネットロール141aのピックオフ極N1の作用により現像ロール141の表面から剥離しきれずに残留するリロードされる現像剤4の量は、本来的にそれ程多くはないため、掻取部材160の掻き取り作用のみならず、掻取部材160の堰き止め効果により当該掻取部材160の位置に滞留される現像剤4の押圧力によっても、現像ロール141の表面から掻き取られる。
そのため、現像装置14は、現像ロール141の表面から現像剤を掻き取る掻取部材160を備えない場合に比較し、現像剤4の剥離性を向上させることができ、現像スリーブ141bの表面においてリロード(再充填)が発生するのを抑制して、現像履歴が次の画像に現れたり、現像される画像に不本意な濃度低下等を招くのを防止乃至抑制することができる。
特に、感光体ドラム11と、現像ロール141と、供給搬送部材142との位置関係等により、現像ロール141の表面から現像剤4を磁気的に剥離させる一対の剥離極であるピックオフ極N1及びピックアップ極N2との成す角度が90度より小さい現像装置14においては、現像スリーブ141bの表面においてリロード(再充填)が発生するのを抑制し、現像履歴が次の画像に現れたり、現像される画像に不本意な濃度低下等を招くのを効果的に抑制することができる。
[実施の形態2]
図9及び図10は、実施の形態2に係る現像装置を適用した画像形成装置を示すものである。図9はその画像形成装置の全体の概要を示し、図10はその画像形成装置における要部(作像装置など)を拡大して示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばモノクロプリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、図9に示されるように、装置本体1aの内部に現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する作像装置10を1つのみ備えており、中間転写装置を備えていない。
作像装置10は、像保持体の一例としての静電潜像を保持して回転する感光体ドラム11を備えており、この感光体ドラム11の周囲に、次のようなトナー像形成手段の一例としての各装置が主に配置されている。主な装置とは、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光LBを照射して電位差のある各色用の静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像をブラック色(K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像手段の一例としての現像装置14と、そのトナー像を記録用紙5に転写する転写装置15と、転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置16等である。
ドラム清掃装置16は、図10に示されるように、一部が開口する容器状の本体163と、転写後の感光体ドラム11の周面に所要の圧力で接触するように配置されて残留トナー等の付着物を取り除いて清掃する清掃板161と、清掃板161で取り除いたトナー等の付着物を回収して図示しない回収システムに送り出すよう搬送するスクリューオーガー等の送出部材162等で構成されている。清掃板161としては、ゴム等の材料からなる板状の部材(例えばブレード)が使用される。
給紙装置30の用紙収容体31から供給される記録用紙5は、図9に示されるように、用紙搬送ロール対33,36や図示しない搬送ガイドで構成される給紙搬送路37を介して転写位置へ搬送される。感光体ドラム11から分離された記録用紙5は、搬送ガイド43,44を介して定着装置40へと搬送され、定着装置40によって定着された後、搬送ガイド45,46を介して用紙排出ロール対48により、装置本体1aの上部に設けられた用紙排出部49へと排出される。
<現像装置の構成>
図10はこの実施の形態2に係る現像装置を作像装置の構成部材と共に示す断面構成図である。
現像装置14は、図10に示されるように、収容容器の一例としての装置ハウジング140を備える。装置ハウジング140は、大別して、現像装置14の下部に配置される下部ハウジング140aと、現像装置14の上部に配置される上部ハウジング140bとを有する。下部ハウジング140aと上部ハウジング140bからなる装置ハウジング140の内部には、二成分現像剤4を収容する現像剤収容室150が形成されている。装置ハウジング140の感光体ドラム11と対向する領域には、開口部151が設けられている。また、装置ハウジング140の内部には、現像剤保持体の一例としての現像ロール141が開口部151に一部が露出するよう矢印C方向に沿って回転可能に配置されている。現像ロール141は、内部に固定して配置され、周方向に沿った所要の位置に所要極性の磁極が配置された磁界発生部材の一例としてのマグネットロール141aと、マグネットロール141aの外周に矢印C方向に沿って所要の回転速度で回転可能に配置される現像剤搬送部材の一例としての円筒状の現像スリーブ141bとを有している。現像スリーブ141bは、アルミニウム合金や非磁性ステンレス等からなる非磁性材料により円筒形状に形成されている。
この実施の形態では、現像スリーブ141bの回転方向が感光体ドラム11の回転方向と逆方向に設定されている。すなわち、感光体ドラム11の回転方向は、時計回り方向に設定されている。現像スリーブ141bの回転方向は、反時計回り方向に設定されている。その結果、現像スリーブ141bの外周面は、感光体ドラム11と対向する現像領域において、感光体ドラム11表面の移動方向と同方向に移動する。なお、現像スリーブ141bの回転方向は、感光体ドラム11の回転方向と同方向に設定しても良い。
マグネットロール141aは、感光体ドラム11と対向する現像領域であって、最近接位置より僅かに感光体ドラム11の回転方向に沿った上流側に変位した位置に配置された現像極S1と、現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に位置し、現像に使用された現像剤4を装置ハウジング140の内部へと搬送する搬送極N1と、現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に位置し、後述するピックアップ極S3と反発磁界を形成して現像スリーブ141bの表面から剥離させるピックオフ極S2と、ピックオフ極S2の現像スリーブ141bの回転方向に沿った下流側に配置され、現像スリーブ141bの表面に現像剤4を吸着させるピックアップ極S3と、吸着された現像剤4を層厚規制部材144によって現像スリーブ141bの表面に均一化させるトリミング極N2とを有している。マグネットロール141aのトリミング極S2の上流側近傍には、現像スリーブ141bの表面に保持される現像剤4の量(層厚)を規制する層厚規制部材144が配置されている。
装置ハウジング140の内部には、現像剤収容室150の内部に収容された現像剤4を汲み上げて現像ロール141に供給するスクリューオーガー(サプライオーガー)等からなる供給搬送部材142が現像ロール141の鉛直方向に沿った斜め下方に配置されている。供給搬送部材142は、図示しない駆動装置により反時計回り方向に回転駆動される。また、装置ハウジング140の内部には、当該装置ハウジング140の内部に供給される現像剤4を攪拌しつつ搬送するスクリューオーガー(アドミックスオーガー)等からなる撹拌搬送部材143が供給搬送部材142の水平方向に沿った背面側に配置されている。撹拌搬送部材143は、図示しない駆動装置によって反時計回り方向に回転駆動される。供給搬送部材142により現像ロール141の表面に供給された現像剤4は、円柱形状の層厚規制部材144によりその量(層厚)が規制される。
下部ハウジング140aには、供給搬送部材142及び攪拌搬送部材143を収容する供給室147及び撹拌室148が設けられている。供給室147及び撹拌室148は、下部ハウジング140aに設けられた仕切り壁152によって仕切られている。
仕切り壁152の長手方向に沿った両端部には、供給搬送部材142と攪拌搬送部材143との間で現像剤4を受け渡す図示しない第1及び第2の通路部がそれぞれ設けられている。
ところで、この実施の形態2に係る現像装置14は、図10に示されるように、現像ロール141が感光体ドラム11の鉛直方向に沿った斜め下方に配置されており、マグネットロール141aのピックオフ極S2とピックアップ極S3との成す角度が90度よりも小さい角度(例えば、70度程度)に設定されている。その結果、マグネットロール141aは、現像ロール141の小径化とも相まってピックオフ極S2とピックアップ極S3との間隔が相対的に狭く、ピックオフ極S2によって現像済の現像剤が十分剥離されずに、ピックアップ極S3により現像スリーブ141bの表面に保持されてしまう、所謂リロード(再充填)が生じる虞れを有している。現像スリーブ141bの表面においてリロード(再充填)が発生すると、現像履歴が次の画像に現れたり、現像される画像に不本意な濃度低下等を招く場合がある。
そこで、この実施の形態に係る現像装置14では、図10に示されるように、感光体ドラム11と対向する現像領域を通過した現像剤4を現像ロール141の表面からを強制的に掻き取る掻取部材170を備えるように構成している。
掻取部材170は、現像ロール141の外周において、マグネットロール141aとピックオフ極S2とピックアップ極S3との間に配置されている。掻取部材170は、非磁性材料から断面三角形状(図示例では正三角形状)の棒状に形成されている。掻取部材170は、現像ロール141の全長にわたり配置されており、装置ハウジング140に両端部が固定されている。掻取部材170は、図11に示されるように、3つの頂点171a〜171cのうち、1つの頂点171aが現像ロール141の表面に接触するか、又は現像ロール141の表面に微少な間隙を介して離間するように配置されている。また、掻取部材170は、3つの頂点171a〜171cのうち、他の2つの頂点171a〜171cが現像ロール141の回転方向に沿った下流側に位置しており、掻取部材170の1つの側面172が現像ロール141の表面に対して90度よりも大きな傾斜角(鈍角)を成して傾斜した状態となるように配置されている。
なお、図10及び図11において、マグネットロール141aのピックオフ極S2と対向する装置ハウジング140の内面に、マグネットロール141aのピックオフ極S2との間で現像剤4の穂立ちを形成する鉄板や磁性ステンレス板等の図示しない磁性材料を設けるように構成しても良い。この場合には、マグネットロール141aのピックオフ極S2と図示しない磁性材料との間で現像剤4の穂立ちを形成し、当該現像剤4の穂立ちを掻取部材170によって掻き取ることで現像ロール141の表面から現像剤4を効率良く除去することができる。
なお、図2中、符号156a、156bは装置ハウジング140と感光体ドラム11の外周面との間をシールする合成樹脂製のフィルムからなるシール部材を示している。
<現像装置の特徴部分の動作>
実施の形態2に係る現像装置14では、図10に示されるように、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像を現像する際に、現像ロール141、供給搬送部材142及び撹拌搬送部材143が所要の回転速度で図示しない駆動装置により回転駆動される。
その際、現像ロール141の外周面に磁気ブラシ状に保持された現像剤4は、当該現像ロール141の回転に伴って感光体ドラム11と対向する現像領域へと搬送されて現像に使用される。その後、現像領域を通過した現像剤4は、マグネットロール141aのピックオフ極S2の作用により、現像ロール141の表面から剥離される。また、現像ロール141の表面から剥離しきれずに、当該現像ロール141の表面に付着したまま残留した現像剤4は、供給搬送部材142の掻取部材170によって現像ロール141の表面から強制的に掻き取られる。
そのため、現像装置14は、現像ロール141の表面から現像剤を掻き取る掻取部材170を備えない場合に比較し、現像剤4の剥離性を向上させることができ、現像スリーブ141bの表面においてリロード(再充填)が発生するのを抑制して、現像履歴が次の画像に現れたり、現像される画像に不本意な濃度低下等を招くのを防止乃至抑制することができる。
1…画像形成装置
1a…画像形成装置本体
11…感光体ドラム
14…現像装置
141…現像ロール
142…供給搬送部材
143…撹拌搬送部材
160,170…掻取部材

Claims (5)

  1. 現像剤を収容する収容容器と、
    前記収容容器の開口部に像保持体と対向して回転可能に配置され、前記現像剤を保持する現像剤保持体と、
    前記現像剤保持体の表面から前記像保持体と対向する現像領域を通過した現像剤を掻き取る掻取部材と、
    を備える現像装置。
  2. 前記収容容器内の現像剤を撹拌しつつ前記現像剤保持体に供給する供給部材を備え、
    前記掻取部材は、前記供給部材の外周面から前記現像剤保持体に向けて突出するように設けられた板状部材からなる請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記掻取部材は、前記収容容器に固定して設けられる請求項1に記載の現像装置。
  4. 前記収容容器の前記現像剤保持体の剥離位置と対向する位置に、前記現像剤保持体との間で前記現像剤の穂立ちを形成する磁性材料を設けた請求項3に記載の現像装置。
  5. 静電潜像を保持する像保持体と、
    前記像保持体に保持された静電潜像を現像する現像手段と、
    を備え、
    前記現像手段として、請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置を用いた画像形成装置。
JP2016189913A 2016-09-28 2016-09-28 現像装置及び画像形成装置 Active JP6880622B2 (ja)

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