JP2018054170A - 金属溶解装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼バーナーによって金属材料を溶解する金属溶解炉から排出された溶湯から、スラグを分離するスラグ分離工程において、溶湯の凝固を抑制できる金属溶解装置を得ること。
【解決手段】金属溶解装置Eは、燃焼バーナー12で金属材料を溶解させて溶湯化する金属溶解炉10と、金属溶解炉10から排出された溶湯Mに含まれるスラグSを分離するスラグ分離槽30とを備えている。スラグ分離槽30は、溶湯Mが流通する溶湯流路32を有し、せき止め部41によって流れがせき止められたスラグSは、スラグ分離流路33に流れて分離される。スラグSが分離された溶湯Maは、溶湯流路32の出湯口35から流出する。溶湯流路の流路途中には、溶湯を貯留する貯留部37が設けられ、貯留部37内の溶湯は誘導コイル63によって誘導加熱される。
【選択図】 図1
【解決手段】金属溶解装置Eは、燃焼バーナー12で金属材料を溶解させて溶湯化する金属溶解炉10と、金属溶解炉10から排出された溶湯Mに含まれるスラグSを分離するスラグ分離槽30とを備えている。スラグ分離槽30は、溶湯Mが流通する溶湯流路32を有し、せき止め部41によって流れがせき止められたスラグSは、スラグ分離流路33に流れて分離される。スラグSが分離された溶湯Maは、溶湯流路32の出湯口35から流出する。溶湯流路の流路途中には、溶湯を貯留する貯留部37が設けられ、貯留部37内の溶湯は誘導コイル63によって誘導加熱される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、金属溶解装置に関する。
自動車部品をはじめとする各種の部品に、鋳物が用いられている。鋳物を製造する上では、素材となる鋳鉄等の金属材料を金属溶解炉にて溶解させて溶湯を製造する。金属溶解炉としては、金属材料とコークスとを混合して投入し、熱風を用いてコークスを燃焼させることにより、金属材料を溶解させる溶解炉(コークスキュポラ)が一般的である。もっとも、コークスキュポラは、二酸化炭素の排出量が多いという欠点が指摘され、近年では、燃焼バーナーによって金属材料を溶解させる溶解炉(コークスレスキュポラ)が用いられるようになっている(例えば特許文献1参照)。
ところで、溶解炉から排出される溶湯には金属酸化物等のスラグが含まれている。そのため、炉外に排出された溶湯からスラグを分離する必要がある。このため、金属溶解炉によって金属材料を溶解する溶解工程の後、溶湯からスラグを分離するスラグ分離工程が行われる。溶解工程においてコークスキュポラを用いた場合、コークスの燃焼によって金属材料が溶解した後も、コークスの燃焼熱によって溶湯が熱せられる状態が継続するため、炉外に排出される溶湯は比較的高温状態となる。そのため、スラグ分離工程において、溶湯の凝固化は問題となりにくい。
これに対し、溶解工程においてコークスレスキュポラを用いた場合、燃焼バーナーの火炎で金属材料を溶解させるだけであるため、炉外に排出される溶湯の温度は融点に近い温度となる。この場合、炉外に排出された溶湯は、凝固しやすいという性質を有しており、スラグ分離工程において溶湯が凝固するおそれがある。
そこで、本発明は、燃焼バーナーによって金属材料を溶解する金属溶解炉から排出された溶湯から、スラグを分離するスラグ分離工程において、溶湯の凝固を抑制できる金属溶解装置を得ることを主たる目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明では、燃焼バーナーを用いて金属材料を溶解させて溶湯化する金属溶解炉と、前記金属溶解炉から排出された溶湯に含まれるスラグを分離するスラグ分離槽と、を備えた金属溶解装置であって、前記スラグ分離槽は、前記溶湯が流通する溶湯流路と、前記溶湯流路の流路断面の上部を塞ぐように設けられ、前記溶湯流路を流通する前記溶湯のうち上層部に浮上したスラグの流れをせき止めるせき止め部と、前記せき止め部よりも上流側で前記溶湯流路から分岐し、前記せき止め部によってせき止められた前記スラグが溶湯流路から分離して流れるスラグ分離流路と、前記溶湯流路において、前記せき止め部の下端と前記溶湯流路の流路底面との間に設けられ、前記スラグが分離された状態の溶湯が通過する通過部と、前記溶湯流路の前記流路底面に開口し、前記溶湯流路の溶湯を貯留する貯留部と、を有しており、前記貯留部内の前記溶湯を加熱する加熱手段が設けられていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、前記貯留部は、前記せき止め部よりも上流側に設けられていることを特徴とする。
第3の発明では、第2の発明において、前記貯留部は、前記溶湯流路に向けて開口する開口部が、前記せき止め部よりも上流側の流路底面のうち、前記通過部の入口寄りの位置に配置されるように設けられていることを特徴とする。
第4の発明では、第3の発明において、前記貯留部の前記開口部は、前記金属溶解炉から前記溶湯が排出される溶解炉出湯口の下方に配置されていることを特徴とする。
第5の発明では、第1乃至第4の発明のいずれかにおいて、前記加熱手段は、前記貯留部内の前記溶湯に誘導電流を流して加熱する誘導加熱手段であって、前記スラグ分離槽を支持する槽支持体に設けられており、前記スラグ分離槽は、前記槽支持体及び前記誘導加熱手段に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする。
第6の発明では、第5の発明において、前記貯留部は、有底筒状をなすように形成され、前記槽支持体は、前記貯留部を収容する収容空間部を有し、前記誘導加熱手段は、前記収容空間部を形成する内面に設けられていることを特徴とする。
第7の発明では、第5又は第6の発明において、前記槽支持体は、前記スラグ分離槽をその出湯口が下となる傾斜状態にすることを可能とする傾動機構を有していることを特徴とする。
第1の発明によれば、スラグ分離槽において、溶湯流路に流入した溶湯のうち上層部に浮上したスラグは、せき止め部によってその下流側への流れがせき止められ、スラグ分離流路に分離して流れて排出される。他方、スラグの浮上によってスラグが分離された溶湯は、せき止め部の下方の通過部を通過してせき止め部よりも下流側に至り、その後、槽外へ流出する。これにより、スラグ分離槽を用いることで溶湯流路に流入した溶湯からスラグを分離することができる。また、溶湯流路に流入した溶湯は貯留部にも流入し、加熱手段によって貯留部内で加熱される。この加熱により、溶湯流路に流入した溶湯が融点に近い温度であって凝固しやすいという性質を有していても、溶湯がスラグを分離しつつ流れる途中で凝固することを抑制できる。
第2の発明によれば、通過部を通過する前の溶湯が貯留部において加熱されるため、スラグが分離された溶湯は、加熱された状態で通過部を通過する。このため、通過部を通過する溶湯の温度低下を抑制し、温度低下した溶湯が凝固して通過部を塞いでしまうことを抑制できる。
第3の発明によれば、貯留部の開口部が通過部の入口寄りの位置に配置されているため、通過部の入口へ流入する溶湯は、貯留部において加熱されることによって温度がより高められた状態のものとなる。そのため、溶湯が通過部を塞いでしまうことをより一層抑制できる。
第4の発明によれば、貯留部はその開口部が溶解炉出湯口の下方に配置されているため、特に、金属溶解装置の稼働開始時において、溶解炉出湯口から排出された溶湯が、貯留部に流入しやすくなる。そのため、溶解炉出湯口から排出された溶湯が溶湯流路を流通した後で貯留部に流入する場合よりも早い段階で、溶湯を加熱することができ、溶湯の温度低下を抑制できる。また、貯留部の深さを確保すれば、開口部が溶解炉出湯口の下方に配置されていることにより、溶解炉出湯口から排出された溶湯が溶湯流路の流路底面にあたることなく貯留部に流入する可能性が高まり、稼働当初における溶湯の飛散を抑制することもできる。
第5の発明によれば、使用していたスラグ分離槽の交換が必要となった場合には、スラグ分離槽を槽支持体や誘導加熱手段から取り外し、スラグ分離槽のみを交換することが可能となる。溶湯に誘導電流を流して加熱する誘導加熱手段によって溶湯を加熱する構成では、誘導加熱手段には冷却水を循環させたり、電源を供給したりするためのケーブルが設けられるため、スラグ分離槽が槽支持体や誘導加熱手段と一体化されてそれらも併せて交換することが必要となると、交換コストが増加し、交換作業も困難となる。この点、スラグ分離槽のみを交換できると、交換コストの増加を抑制することができ、交換作業も容易である。
第6の発明によれば、槽支持体が有する収容空間部を形成する内面に誘導加熱手段が設けられているため、貯留部と誘導加熱手段との間の空間部分を小さくして、貯留部に貯留された溶湯に流す誘導電流の発生効率を高めることができる。
第7の発明によれば、スラグ分離槽の交換時などにおいて、傾動機構によりスラグ分離槽を傾斜させることにより、スラグ分離槽の溶湯流路に残存する溶湯を出湯口から排出させることができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態である金属溶解装置について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態における金属溶解装置では、鉄(鋳鉄、鋳鋼等)、ステンレス、合金等の金属材料を溶解炉にて溶解する。そして、金属材料を溶かしたばかりの溶湯には、金属酸化物等のスラグをはじめとする不純物が含まれている。そのため、金属溶解装置ではこの不純物が溶湯から除去される。その後、不純物を除去した溶湯に各種添加物を添加する等して、鋳物製造に最適な溶湯が製造される。
図1に示すように、金属溶解装置Eは、金属溶解炉10、前炉20、スラグ分離槽30及び槽支持体50を有している。なお、図1では、槽支持体50の一部が断面として図示されている。
金属溶解炉10は、炉内に投入された金属材料を、燃焼バーナー12を用いて溶解させるコークスレスキュポラである。金属溶解炉10は、炉体11を有している。炉体11は全体として略筒状をなし、直立した状態で設置されている。炉体11には、その頂部に材料投入口(図示略)が設けられており、稼働時には、材料投入口から金属材料が炉内に逐次投入される。炉体11に投入されるのは金属材料だけでなく、フェロシリコンやフェロマンガン等の合金添加物が金属材料と混合して投入される場合もある。
炉体11には、その下端部に燃焼部11aが設けられている。燃焼部11aには、燃焼バーナー12が設けられている。燃焼バーナー12は、天然ガスや重油等を燃料とし、酸素を支燃性ガスとして火炎を噴射するものである。燃焼バーナー12は、一つの炉体11に対して複数設けられ、各々、炉内の噴射口(図示略)から炉心に向かって火炎を噴射するように設けられている。また、各燃焼バーナー12は、周方向に沿って配置されたり、複数段にわたって配置されたりして、金属材料の溶解効率を考慮して配置されている。各燃焼バーナー12から噴射された火炎により、炉内の金属材料が溶解し溶湯Mとなる。
炉体11の燃焼部11aには、溶解炉出湯口13が設けられている。溶解炉出湯口13は、下方に向けて開口している。金属溶解装置Eの稼働時には、溶解炉出湯口13からその下方に向け、連続して溶湯Mが炉外に排出される。ここで、金属溶解炉10は、前述したようにコークスレスキュポラである。コークスレスキュポラには、金属材料を溶解した後の溶湯Mを炉内に貯留させるウェットボトム方式のものと、貯留させることなく排出するドライボトム方式のものとが存在する。本実施形態における金属溶解炉10は、そのうち後者の方式のものである。そのため、金属材料が溶解されて溶湯Mとなると、溶湯Mを炉内に貯留させることなく、溶解炉出湯口13からそのまま排出される。したがって、溶解炉出湯口13から排出される溶湯Mの温度は、金属材料の融点に近い温度となっている。
次に、前炉20は、金属溶解炉10から排出された溶湯MからスラグSを分離した後の溶湯Maをいったん貯留する装置である。前炉20に貯留された溶湯Maに対し、加炭材を添加して炭素含有量を調整したり、溶湯Maを昇温させたりする。前炉20で成分や温度が調整された溶湯Maは、前炉20を移動させた後、次の工程で用いられる。
前炉20には、溶湯貯留用の坩堝21が設けられている。坩堝21は、底のある円筒形状を有する容器である。坩堝21の上部には、開口部22が設けられている。開口部22から溶湯Maが入湯し、所定量の溶湯Maが坩堝21内で貯留される。なお、開口部22には炉蓋(図示略)が設けられており、溶湯Maの温度低下が抑制されている。坩堝21は、誘導コイル23を備えている。誘導コイル23は、坩堝21の円筒状部分の周囲を囲うように設けられている。誘導コイル23に交流電流を流すことにより、坩堝21内に磁場が発生し、坩堝21に貯留された溶湯Maには電磁誘導によって誘導電流が流れる。この時、溶湯Maそれ自体の電気抵抗によって当該溶湯Maが発熱することを利用し、この熱によって溶湯Maを昇温したり、所定温度に維持したりする。
続いて、スラグ分離槽30は、金属溶解炉10から排出された溶湯MからスラグSを分離し、上記前炉20の坩堝21に供給する溶湯Maとする装置である。スラグ分離槽30は、金属溶解炉10と前炉20との間において、それらとは別に設けられている。スラグ分離槽30には、溶湯流路32とスラグ分離流路33とが設けられている。
溶湯流路32は、その上流側に入湯口34が設けられ、下流側には出湯口35が設けられている。入湯口34は、金属溶解炉10が有する溶解炉出湯口13の下方に設けられている。そのため、溶解炉出湯口13から排出された溶湯Mは、入湯口34から溶湯流路32に流入し、溶湯流路32を出湯口35に向けて流通する。
スラグ分離流路33は、溶湯流路32から分岐して設けられている。溶湯流路32に流入した溶湯Mは、溶湯流路32を流通する段階で、当該溶湯Mに含まれるスラグSが比重の違いによって上層部に浮上する。その浮上したスラグSがスラグ分離流路33にオーバーフローし、溶湯流路32の出湯口35に至る主流から分離される。スラグSが分離された後の溶湯Maは出湯口35に至り、出湯口35から排出される。溶湯Maが流れ落ちる箇所には、前炉20における坩堝21の開口部22が設けられている。そのため、スラグSが分離された溶湯Maは坩堝21の内部に投入される。
次に、槽支持体50は、スラグ分離槽30を支持する構造体である。槽支持体50は、槽取付フレーム51、支柱52及びアーム部53を有して構成されている。槽取付フレーム51には、スラグ分離槽30が取り付けられている。槽取付フレーム51は、スラグ分離槽30を水平状態で保持している。槽取付フレーム51は支柱52に連結されている。支柱52は複数本設けられ、それぞれの下端部が前炉20の本体外面に固定されている。なお、図1に図示された支柱52は1本のみとなっている。各支柱52の上端部には、アーム部53が設けられている。アーム部53の先端部には、水平方向に延びる回動軸54が架け渡されている。槽取付フレーム51は、この回動軸54を中心として、回動可能な状態で支柱52に対して連結されている。
槽取付フレーム51には、チェーンやワイヤ等の索部材(図示略)が連結されている。このため、索部材を引っ張り上げることにより、図1に仮想線で示すように、槽取付フレーム51は、回動軸54を中心とした回動によって持ち上げられる。槽取付フレーム51が持ち上げられると、槽取付フレーム51に取り付けられたスラグ分離槽30も、槽取付フレーム51と共に持ち上げられる。これにより、スラグ分離槽30は、出湯口35が下向きの傾斜状態となる。したがって、槽支持体50は、槽取付フレーム51、支柱52、アーム部53及び回動軸54を含んで、スラグ分離槽30を傾斜させる傾動機構Kが設けられている。
使用に耐えられなくなったスラグ分離槽30を新しいものに交換する場合等、溶湯流路32に存在してスラグSが分離された状態の溶湯Maを、前炉20の坩堝21へ排出することが必要となる場合がある。そのような場合に、この傾動機構Kを用いることができる。槽取付フレーム51の持ち上げは、シリンダ等の駆動装置を用いてもよい。なお、スラグ分離槽30を持ち上げて傾斜させる場合は、スラグ分離槽30を、その上方に金属溶解炉10が存在する位置から、上方に金属溶解炉10が存在しない位置まで、前炉20とともに移動させる。この移動により、スラグ分離槽30は、金属溶解炉10と干渉しないで持ち上げ可能な状態となる。
次に、本実施形態の金属溶解装置Eは、前述したスラグ分離槽30の構成に特徴を有している。そこで、図2乃至図4を用いて、スラグ分離槽30の構成についてより詳しく説明する。
図2に示すように、スラグ分離槽30は、流路部36と貯留部37とを有している。流路部36は、金属溶解炉10から排出された溶湯MからスラグSを分離する機能を有する部分である。一方、貯留部37は、スラグ分離槽30に流入した溶湯Mを貯留する機能を有する部分である。
流路部36は、図3に示すように、上面全域が上方に向けて開放された流路ブロック38を有している。流路ブロック38は、アルミナ、シリカ等の耐火材により形成され、上面側を除く外殻部分が鉄皮部39によって被覆されている。流路ブロック38には、溶湯流路32、スラグ分離流路33、入湯口34及び出湯口35がそれぞれ形成されている。
図2及び図3に示すように、溶湯流路32は上方に向けて開口する溝によって形成され、所定方向に沿って直線状に延びている。その直線状をなす溶湯流路32の一方側が上流側となり、そこに入湯口34が設けられている。溶湯流路32の他方の側は下流側となり、出湯口35が設けられている。溶湯流路32の流路途中には、せき止め部41が設けられている。溶湯流路32は、せき止め部41よりも上流側において、流路幅が下流側よりも幅広となった幅広部32aが形成されている。
せき止め部41はブロック状をなす部材であり、アルミナ、シリカ等の耐火材により形成されている。せき止め部41は、図4に示すように、溶湯流路32の流路底面32b寄りの部分から、流路開口部32cに至るまでの流路断面を塞ぐように設けられている。ただ、せき止め部41の下端は流路底面32bから離間した状態で設けられている。そのため、せき止め部41の下方には、せき止め部41よりも上流側と下流側とをつなぐ通過流路42が形成されている。通過流路42は、通過部に相当する。
せき止め部41が設けられていることにより、入湯口34から流入した溶湯Mは、せき止め部41よりも上流側の幅広部32aにてその流れがせき止められ、いったん幅広部32aに滞留する(図5参照)。その滞留中に、溶湯Mに含まれるスラグSが上層部に浮上し、当該上層部を除く中層部から下層部にかけて、スラグSが分離された状態の溶湯Maが存在する。この溶湯Maが、せき止め部41の下方に設けられた通過流路42を通過し、せき止め部41よりも下流側へ流れ出して出湯口35に至る。
図4に示すように、通過流路42の下流側では、流路深さが連続して浅くなるように、流路底面32bが傾斜している。その後、流路深さは一定となり、水平な流路底面32bとなり、出湯口35に至る。通過流路42の下流側では、図2に示すように、溶湯流路32の流路開口部32c(図4参照)を覆う分離槽蓋43が設けられている。分離槽蓋43が設けられることにより、スラグSが分離されて溶湯流路32を流通する溶湯Maの温度低下が抑制される。
スラグ分離流路33は、図2及び図3に示すように、せき止め部41よりも上流側において、溶湯流路32から分岐するように設けられている。スラグ分離流路33は、溶湯流路32の延びる方向に対して直交する方向に分岐している。図2に示すように、スラグ分離流路33の流路底面33aは、溶湯流路32の側からスラグ分離流路33の出口であるスラグ排出口33bに至るまで、下方に向けて傾斜している。スラグ分離流路33への分岐口33cにおける流路底面33aは、溶湯流路32の流路開口部32c(図4参照)寄りの位置であって、かつ流路ブロック38の上面よりも低い位置に設けられている。
前述したように、金属溶解炉10から排出される溶湯Mは、せき止め部41よりも上流側の幅広部32aにおいていったん滞留する(図5参照)。そして、図2に示すように、滞留時における溶湯Mの湯面Lが分岐口33cの流路底面33aよりも上の位置となるように、通過流路42の流路面積や幅広部32aの流路深さ等が設定されている(図4参照)。さらに、分岐口33cの流路底面33aは、上層部に浮上したスラグSと、スラグSが分離された状態の溶湯Maとの界面付近に設けられている(図5参照)。そのため、幅広部32aにいったん滞留した溶湯Mにおいて、上層部に浮上したスラグSは、分岐口33cからスラグ分離流路33にオーバーフローし、スラグ分離流路33を流れてスラグ排出口33bから槽外に排出される。
次に、貯留部37は、図2及び図4に示すように、貯留槽部44を有している。貯留槽部44は、溶湯流路32において、幅広部32aの流路底面32bで開口し、流路部36の下方へ延びるように有底筒状に形成されている。貯留槽部44の開口部45は、溶解炉出湯口13(図1参照)の下方に設けられている。また、開口部45は、幅広部32aの流路底面32bの中でも、最深部であって通過流路42の入口42aの側に寄った位置に配置されている。入湯口34から溶湯流路32に流入した溶湯Mは、貯留槽部44内にも流入する。貯留槽部44は、アルミナ、シリカ等の耐火材により形成され、流路部36の流路ブロック38と一体に形成されている。また、貯留槽部44も、外殻部分が鉄皮部39によって被覆されている。
次に、上記の構成を有するスラグ分離槽30を槽取付フレーム51によって支持する支持構造について、さらに詳しく説明する。スラグ分離槽30は、槽取付フレーム51に対して着脱可能な状態で設置されている。
流路部36は、図2及び図4に示すように、貯留部37が下方に突出する部分の周囲に、水平な平面状をなす載置底部46を有している。載置底部46には、外方に向けて水平に延びる連結片47が設けられている。連結片47には、複数のボルト孔47aが設けられている。また、流路部36の外面には、下方に向けて延びる位置決めピン48が設けられている。なお、本実施形態では、位置決めピン48は2本設けられているが、その設置箇所や数は任意である。
一方、槽取付フレーム51は、図2に示すように、水平枠部55と筒状枠部56とが設けられている。水平枠部55は、回動軸54から延びる傾斜アーム部57の先端部に設けられた枠体であり、枠内に挿通孔58を有している。水平枠部55の上面は、水平な槽載置面55aとなっている。水平枠部55には、位置決めピン48が差し込まれる位置決め孔59が設けられている。また、筒状枠部56は貫通孔61を有する筒状部材であり、貫通孔61の延びる方向が水平枠部55と略直交するように、当該水平枠部55に設けられている。貫通孔61は水平枠部55の挿通孔58と連通し、この両孔によって貯留部挿通孔62が形成されている。貯留部37はこの貯留部挿通孔62に収容されるため、貯留部挿通孔62が貯留部37の収容空間部に相当する。
このような構成を有する槽取付フレーム51において、水平枠部55の槽載置面55aに、流路部36の載置底部46が載置されるようにして、スラグ分離槽30が取り付けられている。これにより、流路部36は水平な状態で水平枠部55に支持される。この状態では、槽本体31に設けられた位置決めピン48が位置決め孔59に差し込まれている。そのため、スラグ分離槽30は、槽取付フレーム51に対し、位置決めされた状態で取り付けられている。また、スラグ分離槽30は、貯留部37が貯留部挿通孔62に挿通された状態で、槽取付フレーム51に取り付けられている。このような取付状態において、流路部36の連結片47に設けられた各ボルト孔47aに挿入されたボルトBを締め付けることにより、スラグ分離槽30が槽取付フレーム51に固定されている。
なお、各ボルト孔47aに設けられたボルトBは、それぞれ緩めて取り外すことが可能となっている。このため、各ボルトBを取り外せば、スラグ分離槽30を槽取付フレーム51から取り外すことが可能となる。スラグ分離槽30は、ある程度使用を継続すれば、スラグS等により溶湯流路32が汚染されたり、凝固した溶湯Mが付着したりすることが原因で、新規なものに交換することが必要となる。スラグ分離槽30が槽取付フレーム51に対して着脱可能となっているため、スラグ分離槽30を交換する場合は、既存のものを槽取付フレーム51から取り外し、新しいスラグ分離槽30を新たに設置することとなる。このように、スラグ分離槽30のみを交換することができる。
次に、スラグ分離槽30を支持する槽取付フレーム51は、スラグ分離槽30が有する貯留部37に貯留した溶湯Mを加熱したり、加熱しつつ保持したりするための構成を備えている。その構成について説明する。
図2に示すように、槽取付フレーム51は、貯留部37を挿通する前記筒状枠部56を有している。筒状枠部56において、貫通孔61を形成する内面61aには、加熱手段又は誘導加熱手段としての誘導コイル63が設けられている。誘導コイル63は、筒状枠部56に挿通された貯留部37の筒状部分の周囲全域を囲うように設けられている。筒状枠部56には、誘導コイル63に対して冷却水を循環させるとともに、誘導コイル63に電力を供給するケーブル64が接続されている。そして、誘導コイル63に交流電流を流すことにより、貯留部37の槽内に磁場が発生し、貯留部37に貯留されている溶湯Mに、電磁誘導によって誘導電流が流れる。この時、溶湯Mそれ自体の電気抵抗によって当該溶湯Mが発熱するため、この熱によって溶湯Mが加熱される。
以上の構成を有する本実施形態の金属溶解装置Eによれば、装置稼働時において、金属溶解炉10から排出された溶湯Mは、スラグ分離槽30によって次のようにスラグSが分離され、分離後の溶湯Maが前炉20の坩堝21に供給される。
図1及び図5に示すように、金属溶解炉10の溶解炉出湯口13から排出される溶湯Mは、スラグ分離槽30の入湯口34より溶湯流路32に流入する。溶湯流路32に流入した溶湯Mは、図5に示すように、せき止め部41によって出湯口35への流れがせき止められ、幅広部32aにていったん滞留する。また、溶湯Mは、貯留部37の貯留槽部44にも流入し、その貯留槽部44の槽内に貯留される。貯留槽部44の槽内に貯留する溶湯Mは、貯留部37の周囲に設けられた誘導コイル63による誘導加熱によって加熱保持される。その熱により、幅広部32aに滞留する溶湯Mも加熱された状態となる。
溶湯流路32の幅広部32aや貯留槽部44の槽内にいったん滞留した溶湯Mにおいて、その滞留中に、溶湯Mに含まれるスラグSが比重の違いによって上層部に浮上する。そのため、滞留した溶湯Mでは、上層部に存在するスラグSのスラグ層と、中層部から下層部にかけて存在し、スラグSが分離された状態の溶湯Maの溶湯層とが分離している。そのうち、スラグ層のスラグSは、分岐口33cからスラグ分離流路33にオーバーフローする。その後、スラグSはスラグ分離流路33を流れ、スラグ排出口33bから排出される。なお、図5において、スラグ分離を示す矢印の方向は、スラグSが実際に排出される方向を示すものではない。
一方、スラグSが分離された状態の溶湯Maは、せき止め部41の下方に設けられた通過流路42を通過し、せき止め部41よりも下流側へ流れる。その後、溶湯Maは、溶湯流路32を流通して出湯口35に至り、出湯口35から前炉20の坩堝21に向けて排出される。
ここで、幅広部32a及び貯留槽部44で滞留している溶湯Mは、誘導コイル63による誘導加熱によって加熱保持される。そのため、溶解炉出湯口13から排出された溶湯Mの温度が融点に近い温度であっても、温度低下によって溶湯Mが凝固することが抑制される。さらに、貯留槽部44の開口部45が、通過流路42の入口寄りの位置に配置されているため、加熱された状態の溶湯Maが通過流路42を流通することとなり、通過流路42の流路やその下流側の溶湯流路32が溶湯Maの凝固によって塞がれてしまうことを抑制できる。このため、スラグ分離槽30において、スラグSの分離と、スラグSが分離された溶湯Maの排出をスムーズに行うことができる。
本実施形態の金属溶解装置Eが有する構成の特徴とその作用は、以上に説明したとおりであり、当該金属溶解装置Eがスラグ分離槽30を有することによって得られる効果を以下にまとめて説明する。
(1)溶湯流路32に流入した溶湯Mのうち上層部に浮上したスラグSは、せき止め部41によってその下流側の出湯口35への流れがせき止められ、スラグ分離流路33に分離して流れて排出される。他方、スラグSが分離された溶湯Maは、通過流路42を通過してせき止め部41よりも下流側に至り、その後、槽外へ流出する。これにより、溶湯MからスラグSを分離することができる。
(2)溶湯流路32に流入した溶湯Mは、貯留部37の貯留槽部44にも流入する。貯留槽部44内の溶湯Mは、誘導コイル63によって誘導加熱される。この誘導加熱により、溶湯流路32に流入した時点の溶湯Mが、融点に近い温度であって凝固しやすいという性質を有していたとしても、その溶湯Mが流通途中で凝固することを抑制することができる。
(3)しかも、貯留部37は、せき止め部41よりも上流側に設けられ、通過流路42を通過する前の溶湯Mが貯留部37において加熱されるため、スラグSが分離された溶湯Maは、加熱された状態で通過流路42を通過する。このため、通過流路42を通過する溶湯Maの温度低下を抑制し、温度低下した溶湯Maが凝固して通過流路42を塞ぐことを抑制することができる。
(4)さらに、貯留部37において、貯留槽部44の開口部45は通過流路42の入口寄りの位置に配置されている。このため、通過流路42の入口42aへ流入する溶湯Maは、貯留部37において加熱されることによって温度がより高められた状態のものとなる。そのため、溶湯Maが通過流路42を塞いでしまうことをより一層抑制することができる。
(5)貯留部37が設けられていることにより、溶湯流路32に流入した溶湯Mを加熱しながら貯留することが可能となる。そのため、金属溶解装置Eの稼働を一時的に停止した場合に、スラグ分離槽30において溶湯Maを加熱しながら保持することができる。仮に、貯留部37及び誘導コイル63が設けられていない構成を想定すると、稼働の一時停止の場合には、溶湯流路32に残存している溶湯Maを加熱保持することができないため、前炉20の坩堝21に排出させる必要がある。その際、溶湯Maの温度低下に伴って溶湯Maが凝固し、それによって溶湯流路32が塞がれるおそれがある。その点、一時停止時においても、溶湯Maを加熱保持することが可能なため、残存する溶湯Maを排出させることは不要となる。また、排出に伴って溶湯Maが凝固して溶湯流路32を塞ぐおそれも低減できる。
また、金属溶解装置Eの稼働開始時には、溶解炉出湯口13から排出される溶湯Mの温度は安定せず、凝固しやすい状態にある。そのため、仮に、スラグ分離槽30が、貯留部37で溶湯加熱することができない構成であると、溶湯Mの温度が安定するまで、溶湯流路32に溶湯Mを流入させることができず、溶湯Mが無駄になってしまうという問題がある。その点、貯留部37で溶湯Mを加熱することができるため、溶湯Mの温度が安定する前の早い段階で溶湯流路32に流入させることが可能となる。これにより、溶湯Mが無駄になる量を低減することができる。
(6)貯留槽部44の開口部45が溶解炉出湯口13の下方に配置されているため、金属溶解装置Eの稼働開始時において、溶解炉出湯口13から排出された溶湯Mが、貯留槽部44に流入しやすくなる。そのため、溶解炉出湯口13から排出された溶湯Mが溶湯流路32を流通した後で貯留槽部44に流入する場合よりも早い段階で、溶湯Mを加熱することができ、溶湯Mの温度低下を抑制することができる。
また、貯留部37の貯留槽部44は有底筒状に形成され、開口部45からの深さが確保されている。このため、開口部45が溶解炉出湯口13の下方に配置されていることにより、排出された溶湯Mが流路底面32bにあたることなく貯留槽部44内に流入する可能性が高まり、溶湯Mの飛散を抑制することができる。
(7)使用していたスラグ分離槽30の交換が必要となった場合には、スラグ分離槽30を槽支持体50から取り外し、スラグ分離槽30のみを交換することが可能となっている。誘導コイル63による誘導加熱方式の場合、誘導コイル63に冷却水を循環させたり、電源を供給したりするためのケーブル64が設けられる。そのため、スラグ分離槽30が槽支持体50や誘導コイル63と一体化され、それらも併せて交換することが必要となると、交換コストが増加し、交換作業も困難となる。この点、スラグ分離槽30のみを交換できる構成であると、交換コストの増加を抑制することができ、交換作業も容易である。
(8)槽支持体50を構成する筒状枠部56には貫通孔61が設けられ、その貫通孔61を形成する内面61aに誘導コイル63が設けられている。このため、貯留部37と誘導コイル63との間に設けられる空間部分を小さくして、貯留部37に貯留された溶湯Mに流す誘導電流の発生効率を高めることができる。
(9)槽支持体50には、スラグ分離槽30を傾斜状態とする傾動機構Kが設けられている。そのため、スラグ分離槽30の交換時などにおいて、傾動機構Kによりスラグ分離槽30を傾斜させることにより、溶湯流路32に残存する溶湯Mを出湯口35から前炉20へ排出させることができる。
なお、本発明は、上記した実施形態の金属溶解装置Eに限られるものではなく、例えば次のような構成を採用してもよい。
(a)上記実施の形態では、貯留部37がせき止め部41よりも上流側に設けられているが、これに代えて、貯留部37をせき止め部41の下流側に設けた構成を採用してもよい。この構成であっても、溶湯流路32を流通する溶湯Mを加熱保持することができる。この場合、貯留槽部44の開口部45を通過流路42の出口寄りの位置に配置すれば、通過流路42を流れる溶湯Maに加熱効果を及ぼし、通過流路42で溶湯Maが凝固して通過流路42を塞ぐおそれを低減できる。もっとも、本実施形態のように、せき止め部41よりも上流側で溶湯Mを加熱する構成は、融点に近い温度で流入する溶湯Mが、通過流路42を流通する前に加熱されるため、溶湯Mの凝固を抑制する点では、当該構成の方が好ましい。
(b)上記実施の形態では、貯留槽部44の開口部45を通過流路42の入口寄りの位置に配置したが、溶湯流路32の幅広部32aを形成する流路底面32bにおいて、通過流路42の入口42aから多少離れた位置に配置してもよい。この構成でも、溶湯流路32に流入した溶湯Mを加熱することができるため、溶湯流路32を流通する溶湯Mが凝固することを抑制できる。もっとも、通過流路42の入口42aから離れて開口部45を設けた構成では、溶湯Mをより加熱して温度を高い状態に維持させる必要性が生じる。そのため、必要以上の加熱によるエネルギの無駄な消費を避けるためには、通過流路42の入口寄りの位置に開口部45を設けた構成を採用することが好ましい。
(c)上記実施の形態では、貯留槽部44の開口部45が溶解炉出湯口13の下方に配置されているが、開口部45は溶解炉出湯口13の下方ではなく、その下方から離れた位置に設けられた構成としてもよい。もっとも、稼働開始時において、貯留槽部44内に流入した溶湯Mを早い段階から加熱すること、溶湯Mの飛散抑制という観点からは、開口部45が溶解炉出湯口13の下方に配置された構成を採用することが好ましい。
(d)上記実施の形態では、スラグ分離槽30を槽支持体50に対して着脱可能な構成としたが、スラグ分離槽30を槽支持体50と一体化して着脱不能とした構成を採用してもよい。もっとも、スラグ分離槽30にも使用寿命があり、いずれ使用に耐えられなくなって交換しなければならなくなる。そのため、交換し易さの観点からすると、スラグ分離槽30を着脱可能とし、それのみを交換可能とする構成を採用することが好ましい。なお、スラグ分離槽30を槽支持体50から着脱不能な構成を採用した場合、貯留部37の外周部に、空間を介することなく誘導コイル63が設けられた構成を採用できる。
(e)上記実施の形態では、加熱手段として誘導コイル63が用いられているが、加熱手段としては、貯留槽部44を加熱する燃焼バーナー等を用いてもよい。
(f)上記実施の形態では、スラグ分離槽30を支持する槽支持体50を前炉20に設け、スラグ分離槽30を前炉20に設置した構成となっているが、これに代えて、スラグ分離槽30を金属溶解炉10と一体的に設けた構成を採用してもよい。例えば、金属溶解炉10をウェットボトム方式のコークスレスキュポラとし、炉内で溶湯Mを貯留する貯留部分に、スラグ分離槽30が設けられた構成を採用してもよい。
10…金属溶解炉、12…燃焼バーナー、13…溶解炉出湯口、30…スラグ分離槽、32…溶湯流路、32b…流路底面、33…スラグ分離流路、33a…流路底面、35…出湯口、37…貯留部、41…せき止め部、42…通過流路(通過部)、42a…入口、45…開口部、50…槽支持体、62…貯留部挿通孔(収容空間部)、61a…内面、63…誘導コイル(加熱手段、誘導加熱手段)、E…金属溶解装置、K…傾動機構、M,Ma…溶湯、S…スラグ。
Claims (7)
- 燃焼バーナーを用いて金属材料を溶解させて溶湯化する金属溶解炉と、
前記金属溶解炉から排出された溶湯に含まれるスラグを分離するスラグ分離槽と、
を備えた金属溶解装置であって、
前記スラグ分離槽は、
前記溶湯が流通する溶湯流路と、
前記溶湯流路の流路断面の上部を塞ぐように設けられ、前記溶湯流路を流通する前記溶湯のうち上層部に浮上したスラグの流れをせき止めるせき止め部と、
前記せき止め部よりも上流側で前記溶湯流路から分岐し、前記せき止め部によってせき止められた前記スラグが溶湯流路から分離して流れるスラグ分離流路と、
前記溶湯流路において、前記せき止め部の下端と前記溶湯流路の流路底面との間に設けられ、前記スラグが分離された状態の溶湯が通過する通過部と、
前記溶湯流路の前記流路底面に開口し、前記溶湯流路の溶湯を貯留する貯留部と、
を有しており、
前記貯留部内の前記溶湯を加熱する加熱手段が設けられていることを特徴とする金属溶解装置。 - 前記貯留部は、前記せき止め部よりも上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の金属溶解装置。
- 前記貯留部は、前記溶湯流路に向けて開口する開口部が、前記せき止め部よりも上流側の流路底面のうち、前記通過部の入口寄りの位置に配置されるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の金属溶解装置。
- 前記貯留部の前記開口部は、前記金属溶解炉から前記溶湯が排出される溶解炉出湯口の下方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の金属溶解装置。
- 前記加熱手段は、前記貯留部内の前記溶湯に誘導電流を流して加熱する誘導加熱手段であって、前記スラグ分離槽を支持する槽支持体に設けられており、
前記スラグ分離槽は、前記槽支持体及び前記誘導加熱手段に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属溶解装置。 - 前記貯留部は、有底筒状をなすように形成され、
前記槽支持体は、前記貯留部を収容する収容空間部を有し、
前記誘導加熱手段は、前記収容空間部を形成する内面に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の金属溶解装置。 - 前記槽支持体は、前記スラグ分離槽をその出湯口が下となる傾斜状態にすることを可能とする傾動機構を有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の金属溶解装置。
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