JP2018053308A - ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金、その製造方法、及び当該ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を用いて製造されたダイカスト金型 - Google Patents

ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金、その製造方法、及び当該ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を用いて製造されたダイカスト金型 Download PDF

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Abstract

【課題】銅を含有する鉄系焼結合金について、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた焼結合金をもたらすこと、そのような焼結合金を得るために、母材と結合材の混合工程及び焼結工程の条件を特定して、そのような焼結合金の製造方法を確立すること、及びそのような焼結合金を用いて優れたダイカスト金型をもたらすこと。
【解決手段】鋼材組織12中に分散した粒子状銅組織13の含有量、大きさ及び形状を特定することにより、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた焼結体1を得るようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金、その製造方法、及び当該ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を用いて製造されたダイカスト金型に関するものである。
アルミニウム合金ダイカスト用金型表面やその鋳抜きピンは、操業中に急激な加熱−冷却に伴う熱応力にさらされることやアルミニウム合金の凝着が発生し易いこと等から、表面に微細なクラックや剥離が生じることが知られている。従って、所定回数のショット毎、或いは金型表面の検査等により、補修が行われている。
上記問題を解決するためには、金型用鋼材の機械的特性(強度等)及び熱的特性(熱伝導率等)を向上させることが有効であると考えられる。
ここに、鋼材の熱伝導率を向上させる方法として、鋼材の母材金属の溶融状態で熱伝導率の高い元素を添加することが一般的に行われている。
しかしながら、溶融させる母材には各元素が固溶できる飽和量が決まっており、例え熱伝導性のよい元素を大量に準備しても、固溶できる許容量が制限され、それ以上では材料偏析や別元素との化合物が発生し、主に局所応力集中の原因となる不具合を引き起こし得る。
そこで、例えば、特許文献1には、内燃機関のバルブシートに用いられる鉄系焼結合金において、C:0.3〜1.6重量%、Cu:5〜20重量%、フェロアロイ、セラミックおよび金属間化合物の硬質粒子の内少なくとも一種:5〜40重量%、残部としてCrおよびMoの内少なくとも一種:1〜8重量%を含む鉄系アトマイズ合金粉を含有する合金粉末を6t/cmで圧粉成形した後、温度1150℃にて30分間焼結してなるバルブシート用鉄系焼結合金が開示されている。
特許文献1によれば、熱伝導率及び高温強度が向上し且つ耐摩耗性に優れたバルブシートの製造に好適な焼結合金を得ることができる。
特開平11−71651号公報
特許文献1のものでは、熱伝導性を向上させる元素として熱伝導率の高いCuを添加するとともに、焼結法を用いてバルブシート用鋼材を製造している。
ダイカスト金型の材料として用いられる鋼材においても、焼結法を用いることで、熱伝導性に優れた元素をより多く含有する高熱伝導率且つ高強度の材料をもたらし得ると考えられる。
そこで、本発明では、銅を含有する鉄系焼結合金について、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた焼結合金をもたらすこと、そのような焼結合金を得るために、母材と結合材の混合工程及び焼結工程の条件を特定して、そのような焼結合金の製造方法を確立すること、及びそのような焼結合金を用いて優れたダイカスト金型をもたらすことを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明では、鉄系母材中に分散した銅粒子の含有量、大きさ及び形状を特定することにより、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた焼結合金を得るようにした。
すなわち、ここに開示する第1の技術に係るダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金は、鉄系の母材と、該母材中に均一に分散した銅粒子とを含有するダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金であって、前記銅粒子の含有量は、4.0体積%以上20.0体積%以下であり、前記銅粒子の平均粒径は、10μm以上500μm以下であり、前記銅粒子の平均アスペクト比は、0.30以上1.00以下であることを特徴とする。
鋳抜きピン等の金型部品は、成形時350℃〜550℃の高温となる。このような高温の温度域では、金型部品を構成する鋼材の強度が低下しており、短寿命となる。本構成によれば、母材を構成する鉄よりも、熱伝導率の高い銅からなる銅粒子を含有することで、鋼材の熱伝導率が向上する。そうして、鋼材の冷却効率を上げて、成形時の温度域を低下させることができる。そうすると、鋼材の強度が向上し、金型部品をより長寿命化させることができる。
第2の技術は、第1の技術において、レーザーフラッシュ法により測定された熱伝導率は、25W/m・K以上であり、引張り強度は、850MPa以上である。
本構成によれば、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた鋼材を得ることができ、金型部品をより長寿命化させることができる。
ここに開示する第3の技術に係るダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金の製造方法は、第1又は第2の技術に係るダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を製造する方法であって、鉄系合金粉末と、銅粉末とを、該銅粉末の配合量が7質量%以上50質量%以下の範囲で略均一に混合して銅含有鉄系合金粉末を得る混合工程と、前記銅含有鉄系合金粉末について、900℃以上1000℃以下の焼結温度範囲、50MPa以上60MPa以下の加圧力範囲、及び0.01MPa以下の雰囲気圧力範囲、及び10分以上30分以下の焼結時間範囲で放電焼結を行い、前記ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を得る焼結工程とを含むことを特徴とする。
本構成によれば、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた鋼材を得ることができ、金型部品をより長寿命化させることができる。
第4の技術は、第3の技術において、前記鉄系合金粉末は、好ましくは熱間工具鋼、冷間工具鋼、又はプラスチック金型用鋼等であり、より好ましくは熱間工具鋼である。
本構成によれば、機械的特性に優れた鋼材を得ることができる。
また、ここに開示する第5の技術に係るダイカスト金型は、第1又は第2の技術に係るダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を用いて好適に製造することができる。
本構成によれば、機械的特性に優れるとともに、熱的特性に優れたダイカスト金型を得ることができるので、金型の冷却効率を高めてより長寿命化させることができる。
本構成によれば、母材を構成する鉄よりも、熱伝導率の高い銅からなる銅粒子を含有することで、鋼材の熱伝導率が向上する。そうして、鋼材の冷却効率を上げて、成形時の温度域を低下させることができる。そうすると、鋼材の強度が向上し、金型部品をより長寿命化させることができる。
図1は、一実施形態に係る焼結体の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図2は、Cu−Fe状態図である。 図3は、図1の実施形態に係る焼結体の製造方法の焼結工程における放電焼結の方法を説明するための図である。 図4は、実施例11の焼結体の光学顕微鏡像(70倍)である。 図5は、実施例11の焼結体の光学顕微鏡像(140倍)である。 図6は、焼結体の電子線マイクロアナライザ分析によるFeについての元素分布である。 図7は、焼結体の電子線マイクロアナライザ分析によるCuについての元素分布である。 図8は、実施例1の焼結体の引張り試験後の破断面のSEM像である。 図9は、レーザーフラッシュ法による熱伝導率測定における、(a)測定装置の概略図、及び(b)温度履歴曲線を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<焼結体の製造方法>
図1に示すように、本実施形態に係るダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金としての焼結体1は、鉄系合金粉末としての鋼材粉末2と、添加材である銅粉末3とを混合し(S1)、その混合物を焼結する(S2)ことにより製造される。
[鋼材粉末]
鋼材粉末2は、焼結体1において、基地組織を形成する母材としての役割を有するものであり、焼結体1に十分な機械的強度を付与する観点から、好ましくは熱間工具鋼、冷間工具鋼又はプラスチック金型用鋼等、より好ましくは熱間工具鋼である。熱間工具鋼は、具体的には例えば、SKD61材、SKD4材、SKD5材、SKD6材、SKD8材等のダイカスト用鋼材である。
鋼材粉末2の調製方法は、例えばアトマイズ法等である。アトマイズ法とは、滴下した溶融金属に、(1)水蒸気を噴霧し、しぶきとして飛散させて粒子化させる水アトマイズ法、もしくは(2)不活性ガスを噴射し、同じく粒子化させるガスアトマイズ法が代表的な、微粒子製造方法のことを指す。
鋼材粉末2の平均粒径は、銅粉末3との混合を容易にするとともに、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは30μm以上200μm以下、より好ましくは40μm以上150μm以下、特に好ましくは60μm以上100μm以下である。
[銅粉末]
銅粉末3は、添加材として加えられることで、焼結体1の熱伝導性を向上させるためのものである。
添加材としては、鋼材粉末2の主成分であるFe(熱伝導率23W/mK)よりも高い熱伝導性を有する元素や化合物(以下、元素等という)であることが望ましい。そのような元素等としては、具体的には例えば、Cu、AlN、TiB等が挙げられる。また、焼結体1の熱伝導率改善に有効な含有量の範囲内において、焼結体1の金型等への成形性の観点から、鋼材粉末2の主成分であるFeと焼結体1中で化合物を形成しない元素等であることが望ましい。
Cuは、熱伝導率が400W/mKであり、Feよりも高い熱伝導率を有する。
また、図2に示すFe−Cu状態図において、温度域T1は、鋼材粉末2の焼結に好適な焼結温度範囲であり、900℃〜1040℃である。そして、ドットで示す領域は、FeとCuとが化合物を形成する領域である。図2から、温度域T1において、FeとCuとが化合物を形成しないFe含有量の範囲R1は、4質量%以上93質量%以下と言える。換言すると、R1に相当するCu含有量の範囲R2は、7質量%以上96質量%以下であることがわかる。
従って、CuはCu含有量範囲R2において、焼結体1の熱伝導性を向上させる銅粉末3として好適と考えられる。
銅粉末3の製造方法は、例えば上述のアトマイズ法や、電解法等を採用することができる。電解法は、電気分解によって電極に癒着させる方法である。
銅粉末3の平均粒径は、鋼材粉末2との混合を容易にするとともに、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは0.1μm以上300μm以下、より好ましくは1μm以上200μm以下、特に好ましくは5μm以上100μm以下である。
[焼結体の調製]
図1に示すように、本実施形態に係る焼結体1の製造方法は、鋼材粉末2及び銅粉末3の混合工程S1と、鋼材粉末2及び銅粉末3の混合物を焼結する焼結工程S2とを含む。
−混合工程−
混合工程S1は、鋼材粉末2と銅粉末3とを略均一に混合して混合粉末28(銅含有鉄系合金粉末)を得る工程である。
混合工程S1において、鋼材粉末2及び銅粉末3の混合は、一般的な混合機を使用することができる。具体的には例えば、V型混合機、W型混合機、リボン混合機、ボールミル混合機、及び遊星ボールミル混合機等を用いて行うことができ、好ましくは、V型混合機、及び遊星ボールミル混合機である。
混合工程S1において両者を略均一に混合することで、次の焼結工程S2において、鋼材粉末2により形成される基地組織中に銅粉末3により形成される銅粒子が均一に分散した焼結体1を得ることができる。
なお、本明細書において、「略均一に混合」された状態とは、完全に均一に混合された状態を含み、上記一般的な混合機を用いて得られる程度に均一に混合された状態をいう。
混合工程S1における、鋼材粉末2及び銅粉末3の全量に対する銅粉末3の配合量は、機械的強度及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは7質量%以上96質量%以下、熱的特性を優先する場合には7質量%以上50質量%以下、機械的強度を優先する場合には8質量%以上35質量%以下が好ましい。
−焼結工程−
焼結工程S2は、混合工程S1で得た混合粉末を焼結させる工程である。具体的には例えば、放電焼結、及びホットプレス等の方法を採用することができ、好ましくは放電焼結を採用することができる。
(放電焼結)
放電焼結には、電源、加圧装置、計測システム及び真空計から構成された計装化された放電焼結機を使用する。電源としては、粉末の予備焼結を行うモード1、抵抗焼結を行うモード2の2つのモードがあり、モード1では直流パルス通電の負荷、モード2では連続通電の負荷を行う。
放電焼結の方法は以下のとおりである。図3に示すように、グラファイト製の型26と上下一対のパンチ24,25が、上下一対のグラファイト台23,23間に挟まれている。混合粉末28は、型26内に充填され、型26に備えられた熱電対27により型26周囲のホットウォールが加熱されるとともに、グラファイト台23,23の型26と反対側に備えられた上下一対のロッド22,22を通じて加圧力21,21が加えられる。そして、上下パンチ24,25に通電し、スパークを発生させてジュール熱で焼結を促進する。
(放電条件)
焼結温度範囲は、鉄についてオーステナイト領域で固相拡散を生じさせる観点から、好ましくは727℃以上、より好ましくは800℃以上、特に好ましくは900℃以上である。また、鉄(融点1540℃)よりも融点の低い銅(融点1080℃)を含むことから当該銅の融点を超えない温度で焼結させるため、好ましくは1080℃未満、より好ましくは1040℃以下、特に好ましくは1000℃以下である。
加圧力範囲は、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点からより高い圧力で焼結することが望ましく、一般的な黒鉛で型を製作する場合は40MPa程度、特に強度を高めた黒鉛で型を製作する場合は、50〜60MPa程度まで黒鉛型の破損無しに加圧した実績がある。
雰囲気圧力範囲は、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは0.1MPa以下、より好ましくは0.05MPa以下、特に好ましくは0.01MPa以下である。
(焼結時間と焼結体の相対密度について)
一般に、焼結体の相対密度は、アルキメデス法により測定された焼結体の密度と鋼材粉末の真密度から算出することができる。
ところで、金属粉末から作製した複合材料の緻密化機構は、粒子の形状や粒径に関係なく大きく3段階に分けられる。上記相対密度は、各々の段階を反映して変化することが知られている。すなわち、
第1段階:粉末粒子接触面部における溶融・気化を伴う微視的溶融による熱気の生成段階、
第2段階:粉末粒子接触部の局所塑性変形又は粒子全体に及ぶ均一塑性変形のいずれかが起こる段階、
第3段階:クリープ(高温)変形による焼結空孔の減少・消滅が起こる段階
である。第1段階は、機構自体が他段階と完全に異なるが、第2段階から第3段階への遷移期では、それぞれの緻密化機構が共存している。
ゆえに、相対密度の時間変化を観測することにより焼結工程S2の終了を判断することができる。具体的には、焼結工程S2において、相対密度の時間変化が上記第3段階に入り、プラトー領域となったところで焼結工程S2を終了する。
焼結時間範囲は、十分に緻密化された焼結体1を得る観点から、好ましくは5分以上40分以下、より好ましくは7分以上35分以下、特に好ましくは10分以上30分以下である。
また、焼結体1の相対密度は、十分に緻密化されて優れた機械的強度を備えた焼結体1を得る観点から、好ましくは97.0%以上、より好ましくは97.2%以上、特に好ましくは97.4%以上である。
<焼結体>
[焼結体中の銅の分散状態について]
図4及び図5に示すように、焼結体1は、鋼材粉末2により形成された鋼材組織12(母材)中に、銅粉末3により形成された粒子状銅組織13(銅粒子)が均一に分散した組織を有している。
図6及び図7に示すように、後述する電子線マイクロアナライザ分析による面分析によれば、Feの検出される領域ではCuは検出されず、Cuが検出される領域ではFeが検出されないことから、粒子状銅組織13のCuは、鋼材組織12中のFeと反応していないと考えられる。
なお、ここでいう「均一に分散」とは、得られた焼結体1を光学顕微鏡を用いて70倍の倍率で観察したときに、任意の視野内における焼結体1の面積に対する粒子状銅組織13の面積の比(以下、「粒子状銅組織13の面積比」という)のばらつきが±20%以内の範囲内にあること、又は、得られた焼結体1の任意の場所における熱伝導率や引張り強度等の物性値のばらつきが、±20%以内の範囲内にあることを意味する。
粒子状銅組織13の平均粒径は、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは10μm以上500μm以下、より好ましくは20μm以上205μm以下、特に好ましくは23μm以上168μm以下である。
粒子状銅組織13の平均アスペクト比は、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは0.30以上1.00以下、より好ましくは0.74以上0.93以下、特に好ましくは0.74以上0.93以下である。
光学顕微鏡像における粒子状銅組織13の面積比は、機械的特性及び熱的特性に優れた焼結体1を得る観点から、好ましくは0.040以上0.200以下、より好ましくは0.050以上0.100以下、特に好ましくは0.052以上0.070以下である。
上記粒子状銅組織13の面積比の100倍を、焼結体1中における粒子状銅組織13の含有量(体積%)とすると、粒子状銅組織13の含有量は、好ましくは4.0体積%以上20.0体積%以下、より好ましくは5.0体積%以上10.0体積%以下、特に好ましくは5.2体積%以上7.0体積%以下である。
[熱伝導率について]
焼結体1の熱伝導率は、焼結体1の熱的特性を向上させる観点から、好ましくは25.0W/mK以上、より好ましくは26.9W/mK以上、特に好ましくは30.0W/mK以上である。
[引張り強度について]
焼結体1の引張り強度は、焼結体1の機械的強度を確保する観点から、好ましくは850MPa以上、より好ましくは900MPa以上、特に好ましくは1000MPa以上である。
[ダイカスト金型]
焼結体1は、熱的特性に優れており、十分な機械的特性を有していることから、ダイカスト金型の原料として用いることができる。ダイカスト金型としては、例えばアルミニウム合金ダイカスト用の金型やその鋳抜きピン、具体的には例えばシリンダブロックのクランクキャップ締結ボルト穴向け鋳抜きピン等の原料として適用することができる。
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
(実施例1〜5)
実施例1〜5として、焼結体を作製し、相対密度について検討した。
<鋼材粉末>
鋼材粉末2として、水アトマイズ法により作製された平均粒径85μm(D50=85μm)のSKD61(三菱製鋼株式会社製)の粉末を母材として使用した。
<銅粉末>
銅粉末3として、水アトマイズ法により作製された平均粒径63μm(D50=63μm)の銅粉末(Ecka社製)を使用した。
<相対密度評価用の試験片の作製>
(鋼材粉末及び銅粉末の混合)
V型混合機により鋼材粉末2及び銅粉末3の混合を行った。
アルミニウム製容器に、直径10mmのステンレスボール(SUS304)と鋼材粉末2及び銅粉末3の混合物を、ステンレスボールと混合物との重量比が10:1となるように入れた。これをV型混合機に取り付け、50rpm、12時間の条件でボールミルを行い、鉄の含有量が92質量%、銅の含有量が8重量%の混合粉末を作製した。
(放電焼結)
図3に示す装置を用いて放電焼結を行い、焼結体1として相対密度評価用の試験片を作製した。
具体的には、外径Φ30mm、内径Φ10mm、高さ60mmのグラファイト(ISO63:東洋炭素株式会社、以下略)製の型及び外径Φ10mm、高さ30mmの2本のグラファイト(ISO63)製のパンチを使用して、焼結体を作製した。なお、型の内部には、混合粉末とグラファイト型の反応防止及び焼結体の離型目的でルービーエヌスプレー(成分:メチルエチルケトン、ジメチルエーテル、イソプロピルアルコール、ニトロセルロース)をバインダとして塗布した。相対密度が100%になったと仮定したときに外径Φ10mm、高さ15mmの焼結体になるように、混合粉末を型に充填した。
<焼結条件>
表1に、実施例1〜5の焼結体1について、相対密度評価用試験片作製の際の加圧力、焼結温度及び焼結時間と、得られた試験片の相対密度を示す。
なお、加圧力、焼結温度及び焼結時間以外の焼結条件は、真空度(雰囲気圧力)0.01Pa以下であった。また、金型外部にカーボンフェルトを巻くことにより放熱を抑制した。また、共通条件として、15MPaのパンチ間圧力のもとモード1では、直流パルス電流をかけ、パルス電流100A、パルス電圧50V、パルス幅100ミリ秒を900秒通電、その後モード2で所定の焼結温度及び加圧力でプラトー領域になるまで所定の焼結時間の間保持した。そして、放電加工により直径10mm、厚さ10mmの試験片に加工した。
<相対密度>
表1に示すように、実施例1〜5の焼結条件では、いずれも97%以上の相対密度を示す焼結体が得られることが判った。
<電子線マイクロアナライザ分析>
銅が鋼材粉末2由来の鉄と固溶していないことを確かめるため、表1に示す実施例2の焼結体(銅含有量8質量%)について、粗研磨を行い、電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Prove Micro Analyzer、JEOL社製JXA−8100)による分析を行った。
図6及び図7に結果を示す。図6及び図7のEPMAによる面分析では、Feの検出される領域ではCuは検出されず、Cuが検出される領域ではFeが検出されなかった。
(実施例6〜13及び比較例1)
実施例6〜13及び比較例1として、焼結体を作製し、熱伝導率及び引張り強度について検討した。実施例6〜13及び比較例1の鋼材粉末及び銅粉末の条件、及び測定結果を表2に示す。
<鋼材粉末>
実施例6〜13及び比較例1において使用した鋼材粉末は、表1に示す鋼材粉末と同一のものである。鋼材粉末の配合量は表2に示す通りである。
<銅粉末>
実施例6〜13において使用した銅粉末の製法、平均粒径D50及び配合量は、表2に示す通りである。なお、電解法により作製された銅粉末については、SCM Metal Products社製のものを使用した。また、比較例1では、銅粉末を含まず鋼材粉末のみで試験片を作製した。
<熱伝導率測定用の試験片の作製>
熱伝導率測定用の試験片を放電焼結により作製した。具体的には、相対密度が100%になったと仮定したときに外径Φ10mm、高さ5mmの焼結体になるように、粉末を型に充填したこと、及び、最後に放電加工により直径10mm、厚さ1mmの試験片に加工したこと以外は、実施例2と同一の条件により作製した。
<引張り試験用の試験片の作製>
引張り試験用の試験片を放電焼結により作製した。具体的には、所定の角型及びパンチを用いて65×12×4mmの試験片を作製したこと、カーボンフェルト量増加による炉内の不純物増加に伴って真空度が0.1Pa以下となったこと、及び、最後に放電加工によりJIS14号試験片に加工したこと以外は、実施例2と同一の条件により作製した。
<熱伝導率について>
作製した試験片に熱処理(550℃、800℃、1020℃で各々2時間ずつ保持する)を施し、ロックウェル硬さHRC44±2となるようにした。
そして、全自動レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(ULVAC社製TC−7000)により熱伝導率を測定した。図9(a)に測定装置の概略を示す。熱の吸収及び輻射率を良くするために、試験片34の表裏両面に黒化材(カーボンスプレー)を塗布した。そして、試験片34を真空室32中に配置し、レーザー発振器31からパルスレーザー光を照射した。そして、試験片34表面に備えられた熱伝導率測定用熱電対35により試料表面の温度上昇を、また赤外線パイロメータ36により試験片34裏面の温度上昇を測定し、時間とともに試験片温度が上昇、再び下降する温度履歴曲線(図9(b))を得て、下記式(1)〜(4)により熱伝導率λを算出した。
ここで、ΔTは試験片の上昇温度、ΔTmは最大上昇温度、αは試験片の熱拡散率、tはパルス照射後の経過時間、Lは試験片の厚さである。温度履歴曲線において、αt/L=0.1388のときΔT/ΔTm=0.5となることが知られている。従って、試験片の上昇温度ΔTがΔTmの半分に達するまでの時間t1/2を計測すれば、熱拡散率αは式(2)により求めることができる。
α=0.1388L/t1/2 ・・・(2)
また、試験片の最大上昇温度ΔTmは、比熱容量Cpと式(3)の関係にある。
Cp=Q/(ρ・L・ΔTm) ・・・(3)
ここで、ρは試験片の密度、Qはレーザーパルスを当てた時に試験片が吸収する熱量である。そして、温度履歴曲線から熱拡散率α及び比熱容量Cpを求めることにより、熱伝導率λを式(4)により算出することができる。
λ=α・Cp・ρ ・・・(4)
表2に示すように、焼結体は、実施例6〜13の全ての焼結体において、比較例1に比べて熱伝導率の上昇が確認された。これは銅の熱伝導率が鋼材粉末の熱伝導率を大きく上回っているためであると考えられる。
<引張り試験について>
作製した試験片に熱処理(550℃、800℃、1020℃で各々2時間ずつ保持する)を施し、ロックウェル硬さHRC44±2となるようにした。その後オートグラフ(島津製作所製)に固定し、クロスヘッドスピード0.5mm/分で大気中において引張り試験を行った。
全ての引張り試験片が弾性領域で破断した。引張り強度は850MPa以上であり、高い値を示した。なお、表2に示すように、実施例6〜13の引張り強度は比較例1のものよりも低い値となった。これは、鋼材粉末により形成された母材組織の方が銅組織よりも強度が高いため、銅粉末が配合されていない比較例1で高い強度が得られたと考えられる。
図8に示す破断領域のSEM像によれば、色の異なる領域が3種類観察された。具体的には、SEM像の中央付近に存在する銅粉末3により形成された粒子状銅組織13に由来する領域と、SEM像の端に存在する鋼材粉末2により形成された鋼材組織12に由来する領域とが観察され、さらにこれら両組織に由来する領域の間には空洞14が形成されていることが判った。このことから、粒子状銅組織13と鋼材組織12との界面から試験片の破断が生じるため、銅粉末3を含有しない比較例1に対して、銅粉末3を含有する実施例6〜13では引張り強度が低下していると考えられる。
(実施例14〜18)
焼結体1における粒子状銅組織13の含有量及び形状について検討を行った。
<鋼材粉末>
実施例14〜18において使用した鋼材粉末は、表1に示す鋼材粉末と同一のものである。
<銅粉末>
実施例14〜18において使用した銅粉末の製法、平均粒径D50を表3に示す。
<光学顕微鏡観察用試験片の作製>
銅粉末3として、表3に示す銅粉末を用いた以外は、実施例2と同一の条件により、実施例14〜18の試験片を作製した。
(光学顕微鏡観察)
放電焼結により得られた焼結体中の銅の存在状態を光学顕微鏡(OM:Optical Microscope)を用いて組織観察を行った。放電焼結により作製した試験片を、ファインカッターを用いて切断し、その後#600〜#1200の研磨紙で研磨した後、3μm、1μmのダイヤモンド砥粒を用いて鏡面加工した。研磨後は、エタノールで超音波洗浄し、砥粒を除去した。試験片を、腐食を行わずに観察した。
図4及び図5に、実施例16の試験片断面をそれぞれ倍率70倍及び140倍で観察したときの光学顕微鏡像を示す。鋼材粉末2由来の鋼材組織中に銅粉末3由来の銅組織が粒子状に分散しているのが判る。
実施例14〜18の光学顕微鏡像から、900μm×600μmの視野に含まれる粒子状銅組織の粒径及びアスペクト比を測定し、これらの値の各々の平均値を算出し、それぞれ平均粒径及び平均アスペクト比とした。また、同一視野の鋼材組織及び粒子状銅組織の面積比を算出した。当該面積比の100倍を、焼結体1に含有されるそれぞれ鋼材組織及び粒子状銅組織の含有量(体積%)として算出した。
本発明は、銅を含有する鉄系焼結合金について、機械的特性及び熱的特性の双方に優れた焼結合金をもたらすこと、そのような焼結合金を得るために、母材と結合材の混合工程及び焼結工程の条件を特定して、そのような焼結合金の製造方法を確立すること、及びそのような焼結合金を用いて優れたダイカスト金型をもたらすことができるので極めて有用である。
1 焼結体(ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金)
2 鋼材粉末(鉄系合金粉末)
3 銅粉末
12 鋼材組織(母材)
13 粒子状銅組織(銅粒子)
28 混合粉末(銅含有鉄系合金粉末)

Claims (5)

  1. 鉄系の母材と、
    前記母材中に均一に分散した銅粒子と
    を含有し、
    前記銅粒子の含有量は、4.0体積%以上20.0体積%以下であり、
    前記銅粒子の平均粒径は、10μm以上500μm以下であり、
    前記銅粒子の平均アスペクト比は、0.30以上1.00以下である
    ことを特徴とするダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金。
  2. 請求項1において、
    レーザーフラッシュ法により測定された熱伝導率は、25W/m・K以上であり、
    引張り強度は、850MPa以上である
    ことを特徴とするダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を製造する方法であって、
    鉄系合金粉末と、銅粉末とを、該銅粉末の配合量が7質量%以上50質量%以下の範囲で略均一に混合して銅含有鉄系合金粉末を得る混合工程と、
    前記銅含有鉄系合金粉末について、900℃以上1000℃以下の焼結温度範囲、50MPa以上60MPa以下の加圧力範囲、及び0.01MPa以下の雰囲気圧力範囲、及び10分以上30分以下の焼結時間範囲で放電焼結を行い、前記ダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を得る焼結工程とを含む
    ことを特徴とするダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金の製造方法。
  4. 請求項3において、
    前記鉄系合金粉末は、熱間工具鋼であることを特徴とするダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金の製造方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のダイカスト金型用銅含有鉄系焼結合金を用いて製造されたダイカスト金型。
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