JP2018051507A - 電気集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電部での電力発生を低減し、消費電力に伴う電気代を少なくできる電気集塵装置を提供することを目的とする。【解決手段】電気集塵装置3の集塵ユニット11は、複数の帯電部荷電極板15と複数の帯電部接地極板14を、帯電部荷電極板15と帯電部接地極板14の各極板間には導電性繊維で構成した導電性繊維部20を有するように交互に平行に配置し、一方の極板の風上端部が、隣接する他方の極板の風上端部よりも風下側にずれ、かつ他方の極板の風下端部よりも風上側に位置した帯電部12によって、グラディエント力により、一方の極板の風上端部に多くの粉塵が堆積し、堆積した粉塵が飛散時に堆積していた一方の極板と同じ極性に誘導帯電により帯電して、他方の極板の導電性繊維に導かれて接触することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、空気中の浮遊粒子を帯電させて静電気力で捕集する電気集塵装置に関するものである。
従来、この種の電気集塵装置は、帯電部の放電極板に直流高電圧を印加し、正コロナまたは負コロナを発生させ、帯電部を通過する粉塵に正または負の電荷をもたせて帯電する。この帯電した粉塵を、直流高電圧が印加された荷電極板と、接地に繋がれた接地極板を有する集塵部の高電界により、静電気力で接地極板面上に捕集する技術が広く一般的に知られている。(例えば、特許文献1参照)。
以下、その電気集塵原理について図14を参照しながら説明する。
図14は特許文献1に記載の電気集塵装置の集塵ユニットの電極板配置を模式的に表している。図14に示すように、電気集塵装置は帯電部104と集塵部105により構成される。通風方向は、帯電部104から、集塵部105への向き(図14における左から右)である。帯電部104と集塵部105にはそれぞれ+11kVと+8.3kVの直流高電圧が直流高圧電源109から供給されている。帯電部104は、突起状の放電極板104Aと接地極板104Bにより構成される。放電極板104Aに+11kVの直流高圧が印加され、放電極板104Aと接地極板104Bの間の空間に正コロナ放電が発生する。この正コロナにより発生した正イオンが、空間中の粉塵(図示されず)に正の電荷を与え、粉塵は正に帯電される。帯電した粉塵は後段の集塵部105における、荷電極板105Aと接地極板105B間で形成される強電界により、静電気力で接地極板105B上に捕集される(集塵原理)。
このようなコロナ放電を用いた一般的なトンネル換気設備向け電気集塵装置は、風量あたりの消費電力が110W/(m/s)程度であり、少なからず電力を消費する。
特開平9−225340号公報
このような電気集塵装置の帯電部104においては、コロナ放電による電力消費が発生するため、消費電力に伴う電気代が嵩むという課題があった。
そこで、出願人は、図15に示すように、粉塵を含んだ気体の流入部と流出部間において複数の荷電極板と複数の接地極板を交互に平行に配置し、荷電極板の片面または接地極板の片面に導電性繊維を備え、導電性繊維は荷電極板と接地極板との各極板間に設けられ、荷電極板に高電圧を印加した帯電部を備えた電気集塵機を考案した(参考文献として、未公開の特願2015−183961)。この電気集塵機はグラディエント力により導電性繊維に粉塵を堆積させ、堆積した粉塵が飛散時に堆積していた導電性繊維と同じ極性に誘導帯電により帯電し、この飛散した帯電粉塵を異なる極性の対向する接地極板または荷電極板で集塵するものである。
しかし、図15に示すような構成では、粒子の帯電は導電性繊維との接触確率に依存さ
れ、高い集じん性能を得るためには帯電部電極板の面積を増大し、粉塵と導電繊維の接触確率を高めるか、コロナ放電による電力消費を増やす必要があり、帯電部の大型化または消費電力に伴う電気代が嵩むという課題がある。
そこで本発明は、コロナ放電を発生させず、もしくは微小なコロナ放電を発生させて、より多くの粉塵を帯電させることにより、帯電部の小型化または消費電力に伴う電気代が少ない電気集塵装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る電気集塵装置は、
粉塵を含んだ気体の流入部と流出部間において複数の荷電極板と複数の接地極板を交互に平行に配置し、前記荷電極板に高電圧を印加する帯電部を備え、
向かい合う前記極板面のすくなくとも一方に導電性繊維を設け、前記荷電極板または前記接地極板どちらか一方の前記極板の風上端部が、隣接する他方の前記極板の風上端部よりも風下側、かつ隣接する他方の前記極板の風下端部よりも風上側に位置したものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、粉塵を含んだ気体の流入部と流出部間において複数の荷電極板と複数の接地極板を交互に平行に配置し、前記荷電極板に高電圧を印加する帯電部を備え、向かい合う前記極板面のすくなくとも一方に導電性繊維を設け、前記荷電極板または前記接地極板どちらか一方の前記極板の風上端部が、隣接する他方の前記極板の風上端部よりも風下側、かつ隣接する他方の前記極板の風下端部よりも風上側に位置したものであり、このような構成によって、グラディエント力により、一方の極板の風上端部に多くの粉塵が堆積し、堆積した粉塵が飛散時に堆積していた一方の極板と同じ極性に誘導帯電により帯電して、他方の極板の導電性繊維に導かれて接触することができるものである。また、一方の極板の風上端部で帯電し、他方の極板の導電性繊維に接触した粉塵が飛散する場合は、一旦電荷を持った粉塵が分極し誘導帯電により帯電するため、より電荷量の多い帯電粉塵として飛散する。
その結果、このような電気集塵装置は、グラディエント力により一方の極板の風上端部に多くの粉塵を堆積させ、さらに前記導電性繊維にも粉塵を堆積させることができる。その堆積した粉塵は、飛散時に堆積していた極板と同じ極性に誘導帯電により帯電し、この飛散した帯電粉塵を異なる極性の対向する極板で集塵することができる。従って、帯電部の小型化および消費電力に伴う電気代が少なくできるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1のトンネル換気設備を設置したトンネルの内部透視した斜視図 同トンネルのA−A断面図 同トンネルのB−B断面図 同トンネル換気設備の上面の内部透視図 同電気集塵装置の構成図 同電気集塵装置の極板配置を表す概念図 同電気集塵装置の帯電部の電界領域を表す概念図 同電気集塵装置の帯電部の粉塵の堆積と再飛散時の誘導帯電を表す概念図 同電気集塵装置の第1変形例を表す概念図 同電気集塵装置の第2変形例を表す概念図 同電気集塵装置の第3変形例を表す概念図 同電気集塵装置の帯電部の構成を表す組立て斜視図 同電気集塵装置の構成を表す組立て斜視図 従来の電気集塵装置の帯電部と集塵部の構成図 電気集塵装置の帯電部と集塵部の構成図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の電気集塵装置の設置の一例として、トンネル換気設備に使用される構成を図1〜図4を用いて説明する。
図1〜図4に示すように、本実施の形態の電気集塵装置3は、トンネル本線1の上部で、換気吸込口2から換気吐出口6に至る換気風路4内に設置され、換気風路4の下流側に換気ファン5が設置されている。本実施形態では、換気風路4は3系統あり、図4に示すように、換気吸込口2、電気集塵装置3、換気風路4、換気ファン5で1系統を構成し、共通の換気吐出口6は3系統をまとめた吐出口となっている。
電気集塵装置3の側方には、電気集塵補機7と、電気集塵装置3と電気集塵補機7を作動させる高圧発生盤8と制御盤9が設置されている。
電気集塵装置3は、図5に示すように、ケーシング10内に、帯電部12と集塵部13からなる集塵ユニット11、その風上側にダンパ31、風下側の上部に洗浄配管32、下部に配線端子箱33を備えている。図2に示したように、集塵ユニット11はケーシング10内に複数設けられている。
ダンパ31は、極板を水洗浄する際に閉じ、機外への水飛散を防止する機能があり、洗浄配管32は、極板や碍子を洗浄するための機内配管で、その材質はステンレスまたは樹脂で構成している。
配線端子箱33は高圧発生盤8からの配線を一旦端子受けする箱で、この箱の端子から帯電部12と集塵部13へ配線し高電圧を印加することができる。
次に、本実施形態の特徴である、集塵ユニット11の帯電部12の構成について説明する。
図6に示すように、集塵ユニット11は、帯電部12、集塵部13、帯電部荷電極板15を荷電する帯電部高圧電源18、集塵部荷電極板17を荷電する集塵部高圧電源19で構成される。帯電部12は、接地極板としての帯電部接地極板14と荷電極板としての帯電部荷電極板15を平行に配置したものである。集塵部13は、集塵部接地極板16と集塵部荷電極板17を平行に配置したものである。風上側に帯電部12、風下側に集塵部13が配置されている。
本実施の形態において、帯電部12は、帯電部荷電極板15の片面および帯電部接地極板14の片面に導電性繊維部20を備えている。この導電性繊維部20は、帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15との各極板間に配置される。すなわち、導電性繊維部20は、隣接する極板面のすくなくとも一方に設けられている。言い換えれば、向かい合った帯電部荷電極板15と帯電部接地極板14のどちらか一方の面には導電性繊維部20が備えられている。
また、帯電部荷電極板15の風上端部が、隣接する帯電部接地極板14の風上端部より
も風下側にずれ、かつ帯電部接地極板14の風下端部よりも風上側に位置している。
帯電部12、集塵部13の極板材質は、例えばSUS304で、板厚は0.4〜0.6mm程度であり、材質的には導電体であれば使用可能である。
前述したように、帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15は片側に多数の導電性繊維を植毛した導電性繊維部20が設けられている。そして、向かい合う帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15のいずれか一方は導電性繊維部20を有するように配置されている。導電性繊維部20は、例えば線径5〜10μm程度、長さ0.1〜3mm程度の多数の活性炭素繊維で構成され、導電性接着剤を用いて帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15に接着している。
なお、帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15との極板間隔D1に対する、導電性繊維部20の長さの比率は0.01〜0.3が好ましい。前記比率が0.01以上、すなわち本実施形態において導電性繊維部20の長さが0.1mm以上であれば、導電性繊維部20端部に発生するグラディエント力が強くなり、集塵率を高くすることができる。また、前記比率が0.3以下、すなわち本実施形態において導電性繊維部20の長さが3mm以下であれば、帯電部接地極板14と帯電部荷電極板坂15間でスパーク(局部短絡)が発生する頻度が低くなるため、集塵率を高くすることができる。
また、導電性繊維部20は炭素繊維が好ましい。この構成によれば、導電性を有しつつ金属等と比較して比重が軽いため、装置を軽量化できる。
植毛は静電気力を利用して行う。植毛の方法は、まず、導電性接着剤を塗布した帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15を20〜30mm程度の間隔で対向配置し、帯電部荷電極板15にDC−5kV程度の高電圧を印加する。この状態で多数の導電性繊維を含む空気を導入すると、誘電分極により導電性繊維の片端が導電性接着剤を塗布した帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15上に固定されるのである。
なお、本実施形態では導電性繊維を植毛したが、植毛以外の方法でも良い。例えば導電性繊維部20を不織布状に加工したものを接着固定しても良い。また、植毛した導電性繊維部20のそれぞれの繊維は、一方の端部が極板面に接着され、他方の端部が極板面から離れた状態、すなわち、導電性繊維部20の繊維は立った状態になっている。導電性繊維部20の繊維は、極板面に対して直立(垂直に立った状態)でもよいし、極板面に対して斜めに立った状態でも良い。
また、本実施形態では導電性繊維部20を表面に微細孔のある活性炭素繊維で構成したが、導電性を有する繊維状のものであれば活性炭素繊維でなくても良い。例えば炭素などの導電物を混合した樹脂繊維、金属細線、あるいは金属などの導電物をめっきした樹脂繊維などである。
また、導電性接着剤は、例えば導電物としての銀と、バインダとしてのシリコンを主成分とし、約180℃で硬化するものであり、硬化後の体積抵抗率は2.5×10−6Ω・cmである。なお、導電物は導電性を有するものであれば銀以外でも良い。例えば金、銅などである。また、バインダは熱硬化性を有するものあればシリコン以外でも良い。例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などである。
上記構成において、トンネル本線1内は車の走行により発生する粉塵による汚染を防止するため、換気ファン5を運転し、換気吸込口2から粉塵を含んだ汚染空気を吸込み、換気風路4内で電気集塵装置3により集塵し、換気吐出口6から粉塵を除去した空気をトン
ネル本線1外に排出する。
電気集塵装置3は、集塵ユニット11の帯電部12で換気吸込口2から吸込んだ汚染空気中の粉塵を帯電させ、集塵部13の集塵部接地極板16と集塵部荷電極板17に付着させ、汚染空気中から粉塵を除去する。
本実施形態の特徴は、帯電部高圧電源18を用いるが、コロナ放電を発生させず、もしくは微小なコロナ放電で、グラディエント力と誘導帯電により粉塵を付着、帯電させることにあり、この作用を図7〜8を用いて説明する。
図7は図6のA部拡大図であり、図7に示すように、帯電部高圧電源18により帯電部荷電極板15に負の高電圧をかけることにより、帯電部接地極板14から帯電部荷電極板15に向かう電気力線が作用する。この電気力線は、帯電部荷電極板15および帯電部接地極板14上の導電性繊維部20が密になるように湾曲し、不平等電界を形成している。そして、帯電部荷電極板の風上の極板端部21にも電気力線が密になるように湾曲し、より強い不平等電界を形成している。
ここで、グラディエント力とは、誘電体が不平等電界中で、より強電界の方向に移動するように受ける力を指し、図7において電気力線が密になっている帯電部荷電極板の風上の極板端部21および帯電部接地極板14上の導電性繊維部20に向けて作用する。
次に不平等電界中に飛来した粉塵の挙動について、図8を用いて説明する。
図8に示すように、帯電部12に飛来した粉塵は、グラディエント力により、電気力線が最も密な帯電部荷電極板の風上の極板端部21に引き寄せられ、堆積する。
また、帯電部荷電極板の風上の極板端部21に引き寄せられなかった粉塵、もしくは帯電部荷電極板の風上の極板端部21に堆積し、飛散時に誘導帯電により帯電した粉塵は、帯電部接地極板14の位置aの導電繊維部に引き寄せられ堆積する。
また、帯電部接地極板14の風上部の位置aに引き寄せられなかった粉塵は、風上部の位置aの不平等電界の領域を通過し、帯電部接地極板14の位置aより風下部の位置bに引き寄せられ、堆積する。また、帯電部接地極板14の位置bに引き寄せられなかった粉塵は、風上部の位置bの不平等電界の領域を通過し、帯電部接地極板14の位置bより風下部の位置cに引き寄せられ、堆積する。また、帯電部接地極板14の位置cに引き寄せられなかった粉塵は、風上部の位置cの不平等電界の領域を通過し、帯電部接地極板14の位置cより風下部の位置dに引き寄せられ、堆積する。
すなわち、帯電部荷電極板15の風上端部または帯電部接地極板14の導電性繊維部20の各繊維の先端付近で電気力線が密の強電界となっているので、飛来した粉塵が堆積される。
そして堆積した粉塵は、多量に堆積すると剥離し、このとき、付着していた極板と同じ電気極性で帯電(この帯電を誘導帯電という)して再飛散する。具体的には、図8にマイナスとプラスの符号で示すように、帯電部荷電極板15の風上の極板端部21に堆積していた粉塵は負の極性、帯電部接地極板14の導電性繊維部20に堆積していた粉塵は正の極性に帯電して再飛散する。この帯電して再飛散した粒子は、集塵部13の集塵部接地極板16または集塵部荷電極板17の表面に静電気力で捕集される。
このように、少なくとも片面に導電性繊維部20を有する帯電部接地極板14および帯
電部荷電極板15を交互に平行に配置し、帯電部荷電極板15の風上端部が、隣接する帯電部接地極板14の風上端部よりも風下側にずれ、かつ帯電部接地極板14の風下端部よりも風上側に位置することで、より多くの粉塵を誘導帯電により帯電させることができる。
すなわち、図6で説明したように、本実施の形態の電気集塵装置3は、向かい合う帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15の少なくとも片面に導電性繊維部20を設けている。さらに、帯電部荷電極板15の風上端部が、隣接する帯電部接地極板14の風上端部よりも風下側にずれ、かつ帯電部接地極板14の風下端部よりも風上側に位置している。
このような構成により、帯電部荷電極板15の風上の極板端部21、および導電性繊維部20で電気力線が湾曲し密になり、不平等電界の領域を多数形成することができる。電気力線が密になった領域は、疎の領域よりも強い電界となっている。そして、グラディエント力は、より強電界の方向に働く。従って、このグラディエント力により帯電部荷電極板15の風上の極板端部21、または帯電部接地極板14の導電性繊維部20に粉塵が引き寄せられ、堆積する。そして、多量に堆積した粉塵は、再飛散する。このとき、誘導帯電により堆積していた帯電部接地極板14または帯電部荷電極板15と同じ極性に帯電して飛散する。
この飛散した帯電粉塵は、帯電部12の下流側に設けた集塵部13の異なる極性の集塵部接地極板16または集塵部荷電極板17で集塵することができる。そして、結果として、帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15間に高電圧をかけるだけでコロナ放電を発生させずに、もしくは微小なコロナ放電で粉塵を帯電し、集塵することができる。従って、帯電部12の小型化、および消費電力に伴う電気代が少なくできるという効果を得ることができる。
本実施形態では、集塵部13は図6に示すように平行平板内に発生する静電気力を利用しており、これは物理接触によるフィルタ式よりも圧力損失が少なく粉塵の捕集率も高い。また、フィルタに高電圧を印加する静電フィルタ式よりも強電界を得られるため、圧力損失が小さく、かつ粉塵の捕集率が高いという効果がある。
(第1変形例)
次に図9を用いて同電気集塵装置の第1変形例を説明する。
図9に示すように、集塵ユニット11は、帯電部12、集塵部13、帯電部荷電極板15を荷電する帯電部高圧電源18、集塵部荷電極板17を荷電する集塵部高圧電源19で構成される。帯電部12は、接地極板としての帯電部接地極板14と荷電極板としての帯電部荷電極板15を平行に配置したものである。集塵部13は、集塵部接地極板16と集塵部荷電極板17を平行に配置したものである。風上側に帯電部12、風下側に集塵部13が配置されている。
第1変形例において、実施の形態1と同様、帯電部12は、帯電部接地極板14の片面および帯電部荷電極板15の片面に導電性繊維部20を備えている。この導電性繊維部20は、帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15との各極板間に配置される。
第1変形例の特徴として、帯電部接地極板14の風上端部が、隣接する帯電部荷電極板15の風上端部よりも風下側にずれ、かつ帯電部荷電極板15の風下端部よりも風上側に位置している。
このように、第1変形例の電気集塵装置3は、帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15を交互に平行に配置し、向かい合う両極板面のすくなくとも一方に導電性繊維部2
0を有している。そして、帯電部接地極板14の風上端部が、隣接する帯電部荷電極板15の風上端部よりも風下側にずれ、かつ帯電部荷電極板15の風下端部よりも風上側に位置している。このような構成により、図7における説明と同様に、帯電部接地極板14の風上端部、および導電性繊維部20で電気力線が湾曲し密になり、不平等電界の領域を多数形成することができる。
そして、図8における説明と同様に、より強電界の方向に働くグラディエント力により帯電部接地極板14の風上の極板端部21、または帯電部荷電極板15の導電性繊維部20に粉塵が引き寄せられ、堆積する。そして、多量に堆積した粉塵は、再飛散する。このとき、誘導帯電により堆積していた帯電部接地極板14または帯電部荷電極板15と同じ極性に帯電して飛散する。
この飛散した帯電粉塵を集塵部13の異なる極性の集塵部接地極板16または集塵部荷電極板17で集塵することができる。そして、結果として、帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15間に高電圧をかけるだけでコロナ放電を発生させずに、もしくは微小なコロナ放電で粉塵を帯電し、集塵することができる。従って、帯電部12の小型化、および消費電力に伴う電気代が少なくできるという効果を得ることができる。
(第2変形例)
次に第2変形例の特徴として、帯電部荷電極板15の風下端部は、隣接する帯電部接地極板14の風下端部よりも風下側または風上側にずれており、上記以外の構成は図6で説明した集じんユニットと同様である。
また、図10を用いて帯電部荷電極板15の風下端部が隣接する帯電部接地極板14の風下端部よりも風下側にずれた場合を説明するが、風上側にずれた場合でも同様である。
第2変形例の電気集塵装置3は、図10のように、帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15を交互に平行に配置し、向かい合う両極板面のすくなくとも一方に導電性繊維部20を有している。そして、帯電部荷電極板15の風下端部が、隣接する帯電部接地極板14の風下端部よりも風下側にずれて位置している。このような構成により、図7における説明と同様に、帯電部接地極板14の風下端部、および導電性繊維部20で電気力線が湾曲し密になり、不平等電界の領域を多数形成することができる。
そして、図8における説明と同様に、より強電界の方向に働くグラディエント力により帯電部接地極板14の風下端部、または帯電部荷電極板15の導電性繊維部20に粉塵が引き寄せられ、堆積する。そして、多量に堆積した粉塵は、再飛散する。このとき、誘導帯電により堆積していた帯電部接地極板14または帯電部荷電極板15と同じ極性に帯電して飛散する。
この飛散した帯電粉塵を集塵部13の異なる極性の集塵部接地極板16または集塵部荷電極板17で集塵することができる。そして、結果として、帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15間に高電圧をかけるだけでコロナ放電を発生させずに、もしくは微小なコロナ放電で粉塵を帯電し、集塵することができる。従って、帯電部12の小型化、および消費電力に伴う電気代が少なくできるという効果を得ることができる。
(第3変形例)
次に第3変形例の特徴として、帯電部接地極板14の風下端部は、隣接する帯電部荷電極板15の風下端部よりも風下側または風上側にずれており、上記以外の構成は図6で説明した集じんユニットと同様である。
また、図11を用いて帯電部接地極板14の風下端部が隣接する帯電部荷電極板15の風下端部よりも風下側にずれた場合を説明するが、風上側にずれた場合でも同様である。
第3変形例の電気集塵装置3は、図11のように、帯電部接地極板14および帯電部荷電極板15を交互に平行に配置し、向かい合う両極板面のすくなくとも一方に導電性繊維部20を有している。そして、帯電部接地極板14の風下端部が、隣接する帯電部荷電極板15の風下端部よりも風下側にずれて位置している。このような構成により、図7における説明と同様に、帯電部荷電極板15の風下端部、および導電性繊維部20で電気力線が湾曲し密になり、不平等電界の領域を多数形成することができる。
そして、図8における説明と同様に、より強電界の方向に働くグラディエント力により帯電部荷電極板15の風下端部、または帯電部接地極板14の導電性繊維部20に粉塵が引き寄せられ、堆積する。そして、多量に堆積した粉塵は、再飛散する。このとき、誘導帯電により、堆積していた帯電部接地極板14または帯電部荷電極板15と同じ極性に帯電して飛散する。
この飛散した帯電粉塵を集塵部13の異なる極性の集塵部接地極板16または集塵部荷電極板17で集塵することができる。そして、結果として、帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15間に高電圧をかけるだけでコロナ放電を発生させずに、もしくは微小なコロナ放電で粉塵を帯電し、集塵することができる。従って、帯電部12の小型化、および消費電力に伴う電気代が少なくできるという効果を得ることができる。
次に、帯電部12および集塵部13の組立て方について、図12、13を用いて説明する。
以上の実施の形態、変形例で説明した帯電部12は、図12に示すように、複数の帯電部接地極板14と帯電部荷電極板15が極板間隔保持管22により一定間隔で配置されている。また各極板は複数の極板保持棒23が貫通し、両端の帯電部フレーム25の間に平行に支持固定されている。また、帯電部フレーム25には碍子24が設けられており、帯電部荷電極板15を含む電圧印加部品を支持し、かつ帯電部接地極板14を含む接地部品から電気絶縁している。
集塵部13は、図6でも示したように、帯電部接地極板14、帯電部荷電極板15の枚数とそれぞれおおよそ同じ枚数の集塵部接地極板16と集塵部荷電極板17を平行に配置している。また、集塵部13は図13に示すように、帯電部12と同様に両端の集塵部フレーム26の間に、複数の集塵部接地極板16と集塵部荷電極板17が極板間隔保持管22により一定間隔で配置され、各極板に4本ずつの極板保持棒23を用いて平行に支持固定している。
なお、本実施形態では、帯電部12と集塵部13を設けたが、集塵部13を設けず、帯電部12だけの構成でもよい。
また、高い集塵効率が必要な場合には、帯電部荷電極板15、及び帯電部接地極板14のそれぞれ対向位置に鋭利な突起を設け、補助的にコロナ放電を用いて流入する粉塵の帯電を促進させる構成でもよい。
なお、本実施の形態では、帯電部12と集塵部13の接地極板および荷電極板は平板状の極板を用いたが、繊維状または棒状の極板を用いてもよい。
本発明に係る電気集塵装置は、コロナ放電を発生させず、もしくは微小なコロナ放電を発生させることで、グラディエント力により前記荷電極板または前記接地極板の風上端部
、および前記荷電極板と前記接地極板の導電性繊維部に粉塵を堆積させ、堆積した粉塵が飛散時に堆積していた前記荷電極板または前記接地極板と同じ極性に誘導帯電により帯電し、この飛散した帯電粉塵を集塵部の異なる極性の前記接地極板または前記荷電極板で集塵することが可能となり、帯電部での電力発生を低減し、省電力化が可能となるので、広い範囲で有用である。
1 トンネル本線
2 換気吸込口
3 電気集塵装置
4 換気風路
5 換気ファン
6 換気吐出口
7 電気集塵補機
8 高圧発生盤
9 制御盤
10 ケーシング
11 集塵ユニット
12 帯電部
13 集塵部
14 帯電部接地極板
15 帯電部荷電極板
16 集塵部接地極板
17 集塵部荷電極板
18 帯電部高圧電源
19 集塵部高圧電源
20 導電性繊維部
21 極板端部
22 極板間隔保持管
23 極板保持棒
24 碍子
25 帯電部フレーム
26 集塵部フレーム
31 ダンパ
32 洗浄配管
33 配線端子箱

Claims (4)

  1. 粉塵を含んだ気体の流入部と流出部間において複数の荷電極板と複数の接地極板を交互に平行に配置し、前記荷電極板に高電圧を印加する帯電部を備えた電気集塵装置であって、向かい合う前記極板面のすくなくとも一方に導電性繊維を設け、
    前記荷電極板または前記接地極板どちらか一方の前記極板の風上端部が、隣接する他方の前記極板の風上端部よりも風下側、かつ隣接する他方の前記極板の風下端部よりも風上側に位置したことを特徴とする電気集塵装置。
  2. 一方の前記極板の風下端部は、隣接する他方の前記極板の風下端部よりも風上側または風下側に位置していることを特徴とする請求項1に示す電気集塵装置。
  3. 前記荷電極板に高電圧を印加しても前記導電性繊維の端部より放電が発生しないことを特徴とする請求項1または2記載の電気集塵装置。
  4. 前記帯電部の下流側に、集塵部接地極板と集塵部荷電極板を交互に平行に配置した集塵部を設けた請求項1から3いずれかひとつに記載の電気集塵装置。
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