JP2018051321A - X線撮像装置 - Google Patents
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Abstract
Description
X線撮像装置が画像を得るための手法としては、フィルムを使用する方法や、X線を蛍光体によって可視光に変換した後に光センサで電気信号に変換する手法が知られている。
前述の画像を得る手法において、電気的な方法を用いるX線撮像装置の形態について見てみると、その一例として配線で他の機器と接続され、この配線を経由して受電や通信を行う有線接続形態ものが有る。
また、別の例として無線通信機能やバッテリー等の内部電源を備え、他の装置と有線で接続することなく使用する事が可能な無線接続形態のものが有る。
更に、前述の有線接続形態と無線接続形態の両方が実施可能な物も存在する。このようなX線撮像装置は、ある時は撮影用の架台やベッドに組み込まれ、安定した給電あるいは通信が可能な有線接続で撮影が行われる。またある時は、被写体にあわせて位置調整を行うために取り回しが容易な無線接続で撮影が行われる。
例えばX線撮像装置以外の機器の動作状況を参照する例として、X線発生装置の電源ON−OFFを検知してX線撮像装置の制御部が適宜X線撮像装置内部の各部へ電力を給電することでユーザーの手間を省く例が開示されている(特許文献1)。
また、X線撮像装置外からの給電状況を参照する例として、外部からの給電をきっかけとして撮像装置内の各部への給電可否判断及び給電を行う事で、不良状態で曝射が行われる事を防ぐ例が開示されている。(特許文献2)
このほか、X線撮像装置の電源投入中のモードとして複数の省電力モードを備え、切り替え手段を介してユーザーが各モードを切り替える事で消費電力を下げる例(特許文献3)が開示されている。さらに、トリガ信号や環境条件等を基にX線撮像装置の状態を遷移させることで電力消費を管理する例(特許文献4)が開示されている。
このような状況においてはX線撮像装置の電源投入は勿論、電源を切る際にも手間が掛かってしまう。また、仮に電源を切り忘れた場合にはX線撮像装置に内蔵された内部電源を使って動作を続けるため、次の撮影時に必要な電力を得られず撮影に時間がかかってしまう可能性がある。
また、X線撮像装置による撮影が行われないと想定される状況において、X線撮像装置の機能停止が人の手を介さずに行われるため、機能停止を忘れたために発生する不都合が発生しにくい。
更に前述の各機能及び効果は使用するか否かを選択する事でX線撮像装置の使用状況に応じた運用が可能である。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかるX線撮像システム100の構成例を模式的に示す図である。X線撮像システム100は、本発明の第1の実施形態にかかるX線撮像装置101を含んで構成される。X線撮像装置101は、通信経路102を介して制御装置103へと接続される。
通信経路102は、有線でも無線でも良い。また、その通信方式も限定されるものではない。加えて、通信経路102は、複数の機器が接続可能なネットワークでも、2つの機器間のみを接続するだけの経路であっても良い。図1においては、X線撮像装置101と制御装置103が、通信経路102を介して直接に接続されている形態を示す。図1において、X線撮像装置101と制御装置103とを結ぶ実線は、X線撮像装置101と制御装置103とが通信経路102によって直接接続されている構成を模式的に示すものである。また、X線撮像システム100が無線機器112を含む構成であってもよい。そしてこの場合には、X線撮像装置101と無線機器112との間で無線通信を行い、無線機器112と制御装置103が通信経路102を介して接続される構成が適用される。図1中のX線撮像装置101と無線機器112とを結ぶ破線は、X線撮像装置101と無線機器112とが無線通信する構成を模式的に示すものである。
このように、図1は幾つかの形態を示しているが、ここで示した例はあくまで一例である。通信経路102を介して接続される機器は、図1に示す構成に限定されない。また、接続にあたっては無線・有線・接続順序等の組み合わせも限定されない。
また、図1においては、X線撮像装置101と外部電源104とが給電のために有線接続される構成を示すが、給電方法は有線に限定されない。たとえば、無線給電方法を用いても良い。
X線機器接続器109は、X線制御装置108と通信経路102との間で通信を媒介する。
使用者(撮影者)は、X線撮像装置101を後述の方法で起動させた後に、制御装置103を操作してX線撮像装置101を撮影可能状態にする。続いて使用者は、X線制御装置コンソール107を操作して、照射するX線条件を設定する。以上の処理が終了後、使用者は、被写体105を含めた各撮影準備が整った事を確認し、X線制御装置コンソール107に備えられた曝射スイッチを押下し、X線を曝射させる。
X線の曝射の際、X線制御装置108は、これからX線が照射される旨の信号を、X線機器接続器109を介してX線撮像装置101に通知する。図1では、X線制御装置108とX線撮像装置101とが、X線機器接続器109及び通信経路102を介して接続されているが、接続の形態は図1に示す形態に限定されない。また、X線撮像装置101が備える機能によっては、照射の通知が必要無い場合がある。
X線撮像装置101は、X線を照射する旨の信号を受信すると、自らの状態がX線照射に対する準備が整っているかを確認する。そして、X線撮像装置101は、問題が無ければ、照射許可をX線制御装置108へ送信する。
X線制御装置108は、照射許可を受信すると、X線管球106を駆動してX線を照射する。そして、X線制御装置108は、X線の照射を終了すると、たとえば、X線の照射を終了した旨の信号をX線撮像装置101に送信する。
X線撮像装置101は、X線照射終了をX線制御装置108からの通知など各種方法で検知すると、画像データの生成を行う。そして、X線撮像装置101は、生成した画像データを、通信経路102を介して制御装置103に送信する。制御装置103は、受信した画像データを、制御装置103に含まれる表示部に表示する事が出来る。
撮影に関する順序や構成はこれに限定されるものではない。
X線撮像装置101は、入射してきたX線を電気信号に変えるためのセンサ部201を有する。センサ部201は、シンチレータと、光検出器のアレーと、光検出器アレー駆動部とによって構成される。シンチレータと光検出器アレーは2次元平面の形状をしており、且つ面と面が向き合う形で隣接している。シンチレータはX線等の放射線によって励起され、可視光を発するものであり、CsIやGOS等の蛍光を発する物質が用いられる。この可視光を光検出器アレーが電気信号に変換する。光検出器アレーは複数の画素が行列状に配置されるとともに、光検出アレー駆動部からの制御信号を受け取るための行選択線と、電力の供給を受けるためのバイアス線と、信号を取り出すための列信号線とを有する。光検出器アレー駆動部は、光検出器アレーのうちのどの行または列から電気信号を取り出すかの選択や、取り出した電気信号の増幅や、光検出器アレーへの給電等を行う。光検出器アレー駆動部は、取り出した電気信号を、制御部202を介して記憶部209へ送信する。
センサ部201の構成、たとえば、シンチレータの種類や光検出器の種類等に特に限定は無く、様々な構成が適用できる。なお、センサ部201は、X線検出手段の一例であるが、X線検出手段は前記構成に限定されない。
なお、通信についてはこのような形態に限定されず、通信部203が有線通信機能のみを備える構成であってもよく、または無線通信機能のみを備える構成でも良い。
外部接続部204はコネクタを有する。外部からの給電やX線撮像装置101と他の機器との信号は、この外部接続部204を介して送受信される。
なお、本実施形態では、通信用経路及び給電用経路が外部接続部204を介しているが、それぞれに専用の接続部を設けられる構成であっても良い。
電源生成部206は、内部電源205の電力から、または外部接続部204を介して外部から与えられた電力から、X線撮像装置101の各部が必要とする電圧・電流を生成し、分配供給する。また、本実施形態においては、電源生成部206は、外部からの給電が有る場合には、必要に応じて内部電源205を充電する事も可能である。
給電検知部207は、外部から外部接続部204を介してX線撮像装置101に給電されているか否かを判断し、その判断結果を給電切り替え部208へと通知する。本実施形態においては、給電検知部207は、外部接続部204を介して供給される電力の電圧が閾値を超えているかによって、給電状態を判断する電圧検知として説明する。ただし、給電検知の方法はこれに限定されるものではない。たとえば、電流検知や専用通信線を設けて給電状況その物を外部から通知されても良い。
各状態の遷移条件のうち、より消費電力が小さい状態への遷移を図3内の遷移条件1に、より消費電力が大きい状態への遷移を同じく図3内の遷移条件2に並べて示している。
状態2から状態3への遷移は、起動条件が「合」となった場合に行われ、状態3から状態2への遷移は停止条件が「合」となった場合に行われる。本実施形態及び後述の実施形態に関する説明においては、状態2から状態3への遷移を使用者からの見え方に沿って「起動」、状態3から状態2への遷移を「停止」と呼ぶ事にする。起動条件が「合」とは、状態2から状態3へ遷移する条件の充足をいうものとする。詳しい条件は後述のX線撮像装置101のモードについての説明で触れる。
状態3から状態4への遷移は、使用者がX線撮像システム100内の制御装置103によって撮影開始指示を出した場合に行われる。また、状態4から状態3への遷移は指示された撮影動作が終了した場合に実施される。
図4は、モード1(外部電源供給開始した場合)において、状態1を始点とする遷移条件を模式的に示す図である。モード1、即ち外部からの給電が有る場合には、X線撮像装置101は、状態3または状態4を維持する。仮に外部からの給電が開始された際にX線撮像装置101が状態1または状態2であれば、状態3へと自動で遷移する。また、モード1では、状態3や状態4から操作部210の操作によって状態2へと遷移させる事は出来ず、内部及び外部からの給電が一斉に途絶えた場合のみ状態1へと遷移する。すなわち、モード1における状態3及び状態4においてX線撮像装置101に備えられた操作部210による状態遷移操作は無効であり、後述する操作部210以外による遷移条件判定も無効となる。
なお、外部からの給電とは即ち外部電源104からの給電である。ここで、X線撮像装置101と外部電源104が着脱可能なコネクタを備えたケーブルで接続され、且つ外部電源104自体にも電源切り替え用のスイッチなどの操作部が存在する構成を想定する。この構成であると、外部からの給電は電源が投入された状態の外部電源104に接続されたケーブルがX線撮像装置101へと接続されるか、X線撮像装置101と外部電源104がケーブルで接続された状態で外部電源104の電源が投入された場合となる。
モード2においては、外部からの給電が無く、X線撮像装置101は、内部電源205からの給電で動作している。この場合には、X線撮像装置101は、自らの状態遷移の条件の一つとして、操作部210の操作情報を用いる。例えばX線撮像装置101が状態2の場合には、給電切り替え部208が操作部210の状態を監視する。そして、使用者によってX線撮像装置101を状態3にする旨の操作(X線撮像装置101を起動するための操作)がなされた際には、給電切り替え部208が、X線撮像装置101内部の各部への給電を開始し、状態3へと遷移させる。
また、モード2において、X線撮像装置101が状態3にある場合には、制御部202が操作部210を監視する。そして、制御部202は、X線撮像装置101を状態2へと遷移させる旨の操作を検出した場合には、給電切り替え部208を介してX線撮像装置101各部への給電を停止し、状態2へと遷移させる。
ここでは「起動」と「停止」で操作部210の監視を行う部分(動作主体)が異なったが、どちらか片方が「起動」「停止」共に監視する構成であってもよい。
例えば、X線撮像装置101を用いた撮影が終了した後に、X線撮像装置101以外の機器の電源が切られた場合を考える。このような状況は、たとえば、X線撮像装置101が架台111や撮影用のベッド110に組み込まれていた場合に生じうる。
この場合には、X線撮像装置101は、外部からの給電が無いためにモード2で動作している。この状態が続くと、内部電源205の残電力が無くなるまで動作が続くため、内部電源205の消耗及び寿命の短命化を招く可能性がある。また、内部電源205の残電力を使い切ってしまった場合、次に撮影を実施する直前になって内部電源205の残電力が無い事に気付き、撮影までに内部電源205の交換や再充電等、余計な作業が発生する可能性がある。
そこで、X線撮像装置101がモード2で動作中に状態3または状態4に遷移した場合には、制御部202は、操作部210を監視するとともに他の機器との通信状況を監視する(通信状態監視)。X線撮像装置101は、状態3及び状態4において他の機器と定期的に通信を実施する。
例えば、制御装置103からは定期的にX線撮像装置101に対して指令や状況確認の通知等、何らかの通信が発せられる。また、X線撮像装置101が発した通信に対して制御装置103等の機器が返答を返す事もある。
このようなX線撮像装置101以外からの通信が有った場合には制御部202はX線撮像装置を停止(状態2へ遷移)するためのカウントダウンをリセットする。逆に他の機器との通信が認められず、設定された時間(所定時間)が過ぎた場合には、制御部202は、X線撮像装置101を停止するために、給電切り替え部208を介して各部への給電を停止する。
尚、元々モード1で動作しており、外部からの給電が無くなった場合には、X線撮像装置101内部の内部電源205に残電力が有る限り内部電源205による駆動(モード2)へと切り替わる。即ち、モード1で動作している状況でどの状態にあったとしても、外部給電が切断された際に内部電源205にX線撮像装置101の動作に必要な電力が残っているならば、X線撮像装置101の状態はそのままにモード2へと切り替わる。
ここでは、コンピュータプログラムによって実施する場合の例を用いて説明する。図7に示す処理を実行するためのコンピュータプログラムは、あらかじめ、X線撮像装置101の制御部202のROMと給電切り替え部208のROMに格納されている。そして、制御部202のCPUと給電切り替え部208のCPUの少なくとも一方が、ROMからこのコンピュータプログラムを読み出して実行する。たとえば、状態2においては、制御部202が動作していないため(機能停止状態)、給電切り替え部208のCPUが処理を実行する(状態遷移手段)。そして、状態3または状態4においては、制御部202のCPUが処理を実行する(状態遷移手段)。ただし、状態2〜状態4のいずれにおいても、給電切り替え部208のCPUが状態遷移のための処理を実行してもよい。これにより、図7に示す処理(図6に示す状態遷移)が実現する。ただし、各状態における処理の順序はこの例に限られない。また、図7は、状態遷移やモードの切り替えに関わる処理を抜き出して示しており、X線撮像装置101で処理される全ての処理を示しているわけではない。なお、以上の例はコンピュータプログラムで実施する例であり、論理回路(FPGAや専用制御IC等)制御で実施しても良い。
ステップS101において、給電が開始されると、給電検知部207と、給電切り替え部208と、操作部210とが動作を開始する。そして、給電切り替え部208は、起動条件を監視する機能を動作させる。これにより、X線撮像装置101は、図6に示すように、状態1から状態2に遷移する。
また、ステップS102において、給電切り替え部208が外部から給電があると判定した場合には、ステップS105に進む。すなわちこの場合には、図6に示すように、モード1において状態3に遷移する。
状態3は、前述のとおり、撮影準備状態である。状態3に遷移すると、制御部202への給電が開始されるため、制御部202が動作を開始する。
一方、ステップS105において、制御部202は、外部からの給電が停止したか否かを判定する。外部からの給電が停止した場合には、ステップS107に進む。ステップS107においては、制御部202は、動作モードをモード1からモード2に切り替える。
このように、図6に示すように、状態3において制御部202は、外部からの給電の停止と開始に応じて、動作モードを切替える。
なお、前述のとおり、モード1で動作している状態で外部からの給電が無くなった場合には、X線撮像装置101は内部電源205の残電力がある限りモード2へと切り替わる。ただし、内部電源205に、X線撮像装置101の動作に必要な分の電力が残っていなければ、X線撮像装置101は自動的(強制的)に状態1に遷移する。
ステップS112においては、制御部202は、操作部210への操作が所定時間にわたって検出されないか、または通信部203と外部機器とが所定時間にわたって通信を行っていないか否かを判定する(通信状態監視)。通信の例として、X線撮像装置101の状態を遷移させる遷移信号を、外部機器から受信したかを監視する。遷移信号の例として、制御装置103から通信経路102を通じて送信される撮影開始を指示する信号がある。所定時間にわたって操作部210への操作が検出されない場合、または通信がない場合には、ステップS102に戻る。
この場合には、図6に示すように、状態2に遷移する。
所定時間内に操作部210への操作が検出された場合、または所定時間内に通信があった場合には、ステップS114に進む。
ステップS114においては、制御部202は、撮影開始の操作が行われたか否かを判定する。たとえば、制御装置103は、撮影開始を指示する信号(遷移信号)を受信した場合に、撮影開始の操作が行われたと判定する。撮影開始の操作が行われない場合には、ステップS111に戻る。この場合には、状態3を維持する。一方、撮影開始の操作が行われた場合には、ステップS115に進む。この場合には、図6に示すように、状態4に遷移する。
モード1で状態4に遷移した場合、ステップS108において、制御部202は、外部給電が停止したか否かを判定する。外部給電が停止した場合にはステップS109に進む。ステップS109においては、制御部202は、動作モードをモード1からモード2に切り替える。
このように、図6に示すように、状態4において、制御部202は、外部給電が開始されたか停止したかに応じて、動作モードを切替える。
モード1で状態4に遷移した場合、ステップS110において、制御部202は、撮影が終了したか否かを判定する。撮影が終了した場合には、ステップS105に戻り、終了していない場合にはステップS108に戻る。
このように、図6に示すように、いずれの動作モードにおいても、状態4で撮影が終了するまでは状態4を維持し、撮影が終了した場合には状態3に遷移する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態にかかるX線撮像システム100およびX線撮像装置101の機能構成は、第1の実施形態と共通である。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、X線撮像装置101が取り得るモードの動作が異なる。
第2の実施形態において、X線撮像装置101が取り得るモードをモード3とする。図8は、第2の実施形態において、X線撮像装置101がとり得る遷移条件を模式的に示す図である。
モード3は第1の実施形態におけるモード1及びモード2の遷移条件を備えたモードである。例えば状態3から状態2への遷移は、モード1においては通常の動作では実施できず、モード2においては操作部210への操作若しくは他の機器との通信が所定時間認められなかった場合に遷移していた。これに対し、モード3では、外部電源104からの給電が有る場合にも、制御部202は、操作部210への操作及び通信状況の監視結果による状態2への遷移を受け付ける。
ステップS202からステップS201に進んだ場合には、外部からの給電が実施されている事で自動的に状態3へと再び遷移する事を防ぐ処理が必要となる。そこで、ステップS201において、給電切り替え部208は、ステップS202からステップS201に進んだか否かを判定する。そして、ステップS202から来た場合には、外部からの給電が継続している場合であっても、ステップS105には分岐せず、ステップS103に進む。例えば、X線撮像装置101の給電切り替え部208や制御部202がモード3の状態3から状態2に遷移した場合には、その事象が発生した事を記憶しておき、状態2において状態遷移の判断に用いる方法が適用できる。
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態にかかるX線撮像システム100およびX線撮像装置101の機能構成は、第1の実施形態と共通である。第3の実施形態においてX線撮像装置101が取り得るモードは、第1の実施形態におけるモード2と、モード1の処理を変更したモードである。
第1の実施形態のモード1の変更モードを、第3の実施形態にかかるモード4とする。図11は、動作モード及び状態の遷移条件をまとめた図である。
第1の実施形態におけるモード1では、外部からの給電が無くなった場合には内部電源205に残電力がある限りモード2へと切り替わる。これに対して、第3の実施形態においては、モード4からモード2には切り替わらず、モード4を維持したまま状態2へと遷移する。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の施例形態では、使用者からの指示またはX線撮像装置101のセンサの状態に応じて、前記モード1からモード4を使用する動作態様と使用しない動作態様とを選択可能に使い分けることができる形態である。
説明の便宜上、前者の給電状況や他との通信状態を参照するモードを用いる動作態様を動作態様1、後者を動作態様2と称する。
以下、X線撮像装置101が、撮影条件合わせて、単体で使用される場合と架台111やベッド110に組み込まれて使用される場合とを例に説明する。
X線撮像装置101が、撮影用の架台111やベッド110に組み込まれて用いられ、かつ、その状態で起動や停止を作業の合間に挟む程度の間運用される場合には、動作態様1を用いた方が作業性の向上が期待できる。
一方、X線撮像装置101が撮影用の架台111等に組み込まれずに用いられる場合にであって、かつ、X線撮像装置101が自動で起動・停止する事が望まれない場合には形態2を用いるのが好ましい。
そこで、使用者は、X線撮像装置101に対して、どちらの動作態様で動作するかを、操作部210を介して入力する。そして、X線撮像装置101は、操作部210への入力に応じた動作態様で処理を実行する。このように、2つの動作態様は、使用者により選択可能である。図14は、第4の実施形態にかかるX線撮像システム100の要部の構成を模式的に示す図である。図14は、図1に示すX線撮像システム100から、制御装置103とX線撮像装置101及び両者間の通信経路と、架台111を抜き出して示す図である。そして、図14に示すように、架台111から通信経路102への接続が追加されている。なお、撮影にあたっては、X線管球106等の他の機器も必要となるが、ここでは説明に関わらないため図示を省略している。
X線撮像装置101に対してどの動作態様で動作させるかを指定する場合には、使用者は、制御装置103へ動作させたい動作態様を選択して入力する。そして、制御装置103は、使用者による指示(入力)を、通信経路102、無線機器112、外部電源104等を介して、X線撮像装置101へと通知する。X線撮像装置101は、制御装置103からの通知を受信すると、以降は指定された動作態様で動作する。
例えば、動作態様1で使用している状態から動作態様2へと変更させたい場合とは、X線撮像装置101は架台111等には組み込まれておらず、操作部210の操作が容易に可能な場合であると想定される。そこで、使用者は、操作部210を用いてX線撮像装置101を起動し、その後に、制御装置103から動作態様の変更のための操作を行う。すなわち、制御装置103は、X線撮像装置101の起動後に、動作態様を変更するための通知を送信することになる。X線撮像装置101を架台111等に組み込むタイミングは、X線撮像装置101の起動後であればいつでも良い。
一方、X線撮像装置101を形態2から形態1へと変更させたい場合とは、X線撮像装置101が架台111等に組み込まれた場合であると想定される。そこで、使用者は、X線撮像装置101に外部電源104を用いて外部給電を開始するか、X線撮像装置101を架台111等から取り出して操作部210を操作する事で、X線撮像装置101を起動する必要がある。X線撮像装置101の起動後の操作は動作態様1と同じである。
例えば、架台111等といった、X線撮像装置101が組み込まれる可能性のある機材に、X線撮像装置101が組み込まれたか否かを判断するセンサが設けられる構成であってもよい。この場合には、図14に示すように、センサの検知結果を制御装置103へと通信経路102経由で通知できるようにする。制御装置103は、この情報を基に、架台111等にX線撮像装置101が組み込まれている場合には動作態様1で、組み込まれていない場合には動作態様2で動作するように、X線撮像装置101に通知する構成が適用できる。
なお、制御装置103が自動でX線撮像装置101へ通知する構成でなくてもよい。たとえば、制御装置103は、架台111等から送信されるX線撮像装置101の組み込み状態の判定結果が変化すると、使用者に対してどの動作態様で動作させるかを確認する構成であってもよい。また、架台111等が、制御装置103を介さずに直接的にX線撮像装置101に判定結果を通知する構成や、X線撮像装置101自体にX線撮像装置101が架台111等に組み込まれているか否かを判定するセンサや機能が設けられる構成であってもよい。
更に別の構成として、使用者がX線撮像装置101をどの動作態様で動作させるかを、X線撮像装置101の操作部210を介して入力できる構成であってもよい。また、動作態様選択用の専用操作部が設けられ、使用者に操作させる構成であっても良い。このような操作部210または動作態様選択用の専用操作部によって動作態様選択をする場合には、X線撮像装置101が状態3である事は必須ではない。
また、状態2において定期的にX線撮像装置101内の通信部203や制御部202を起動し、どの動作態様で動作するべきかの情報を更新するために情報を他の機器に要求し、受け取る構成であっても良い。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、第5の実施形態にかかるX線撮像システム100およびX線撮像装置101の機能構成は、第1の実施形態と共通である。第5の実施形態は、第1の実施形態と比較してモード2の状態3において監視を行う通信の対象範囲が異なり、あらかじめ決められた通信内容あるいは発信元に限って通信状況を確認する。
ここで、第1の実施形態の構成を再確認すると、X線撮像システム100内の通信経路102に接続される機器は図1に示す構成に限定されず、無線・有線・接続順序等の組み合わせも限定されない。このため、X線撮像システム100内にはX線撮像には関わらないような機器が通信経路102を介して接続される可能性がある。
この様な状況において全ての通信を監視対象とすると、X線撮像に関わる機器が全て電源を切られて撮影が実施されない状況が続いたとしても、それ以外の撮像には関わらないような機器がX線撮像装置101あるいは通信経路102に接続されている全ての機器に対して通信を行った場合にもX線撮像装置101は「通信有り」とみなして停止することなく動作を続けてしまう。
また、X線撮像システム100内にX線撮像に関わる機器しか接続されていない状況でも、全ての通信を監視対象とした場合には制御装置103が電源を切られているようなX線撮像がすぐには行われない状況下であってもそれ以外の機器との通信状況からX線撮像装置101は停止することなく動作を続けてしまう。
一方で、本実施例においては行われている通信の内容あるいは通信の発信元を識別する事で、X線撮像装置101を停止するまでのカウントをリセットするのに有効となる通信対象・通信内容を絞り込み、より効率的なX線撮像装置101の停止が実施できる。
図1の構成において、制御装置103はX線撮像装置101の制御が可能な状態になると一定間隔をおいてX線撮像装置101に対してデータを送信する。この時、制御装置103が発するデータはX線撮像装置101が受信する事でカウントリセットすべきと認識出来ればその形式に限定は無い。また、その種類は制御装置103が起動中である事を示すデータや制御装置103からX線撮像装置101に対して状態を遷移させる指示を伝える遷移信号等、様々な種類のデータを併用しても良い。加えてこの時、制御装置103が発するデータの間隔はX線撮像装置101が「通信無し」と認識して停止に至るまでの時間よりも短いものとする。
X線撮像装置101は制御装置103からカウントリセットすべきデータが届くと内部の制御部202がその内容を判断し、停止に至るまでのカウントをリセットする。
一方で制御装置103以外からデータが届いた場合にも制御部202はその内容を判断するが、条件に合わないためにカウントリセットは実施しない。
制御装置103が電源を切られるとX線撮像装置101がカウントリセットのトリガとするデータが届かなくなる。この状態が一定時間続くとX線撮像装置101内のカウントが終了する。
本実施例におけるX線撮像装置101の制御方法の内容は実施例1と同じく図7で示されるが、以上の処理で得られるカウントの結果がS112にて参照される結果、通信状態監視の結果が異なる事になる。
例えば制御装置103の起動処理が十分に早い場合には、制御装置103からの通信のみをカウントリセットに用いてX線撮像装置101を停止にしてしまうと、使用する段になってX線撮像装置101の起動を待つ事になる。これを防ぐために制御装置103以外の機器からの通信を単体、あるいは併用してカウントリセットに用いる方法が考えられる。
以上が本発明の実施形態となる。
101:X線撮像装置
102:通信経路
103:制御装置
104:外部電源
105:被写体
106:X線管球
107:X線制御装置コンソール
108:X線制御装置
109:X線機器接続器
110:撮像用ベッド
111:撮像用架台
112:無線機器
201:センサ部
202:制御部
203:通信部
204:外部接続部
205:内部電源
206:電源生成部
207:給電検知部
208:給電切り替え部
209:記憶部
210:操作部
211:表示部
図5は、モード2(内部電源205で駆動する場合)において、状態1を始点とする遷移条件を模式的に示す図である。
モード2においては、外部からの給電が無く、X線撮像装置101は、内部電源205からの給電で動作している。この場合には、X線撮像装置101は、自らの状態遷移の条件の一つとして、操作部210の操作情報を用いる。例えばX線撮像装置101が状態2の場合には、給電切り替え部208が操作部210の状態を監視する。そして、使用者によってX線撮像装置101を状態3にする旨の操作(X線撮像装置101を起動するための操作)がなされた際には、給電切り替え部208が、X線撮像装置101内部の各部への給電を開始し、状態3へと遷移させる。
また、モード2において、X線撮像装置101が状態3にある場合には、制御部202が操作部210を監視する。そして、制御部202は、X線撮像装置101を状態2へと遷移させる旨の操作を検出した場合には、給電切り替え部208を介してX線撮像装置101各部への給電を停止し、状態2へと遷移させる。
ここでは「起動」と「停止」で操作部210の監視を行う部分(動作主体)が異なったが、どちらか片方が「起動」「停止」共に監視する構成であってもよい。
Claims (13)
- 他の機器との通信を行う通信手段と、
前記通信手段による前記他の機器との通信状況を監視する通信状態監視手段と、
X線を検出するX線検出手段と、
前記X線検出手段を制御する制御手段と、
前記通信状態監視手段により、前記通信手段が所定の時間にわたって前記X線検出手段の状態を変更する遷移信号を他の機器から受信しない場合には、少なくとも、前記通信手段と、前記X線検出手段と、前記制御手段を、機能停止状態に遷移させる遷移手段と、
を有することを特徴とするX線撮像装置。 - 前記遷移手段は、前記通信状態監視手段により、前記通信手段が所定の時間にわたって前記X線検出手段の状態を変更する遷移信号を他の機器から受信しない場合には、起動条件を監視する監視手段を残して、機能停止状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載のX線撮像装置。
- 外部からの給電を検知する給電検知手段を更に有し、
前記遷移手段は、前記検知がされない状態において前記通信手段が所定の時間にわたって前記X線検出手段の状態を変更する遷移信号を他の機器から受信しない場合には、少なくとも、前記通信手段と、前記X線検出手段と、前記制御手段を、機能停止状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載のX線撮像装置。 - 前記遷移手段は、前記検知がされている場合には、前記通信手段が所定の時間にわたって前記X線検出手段の状態を変更する遷移信号を他の機器から受信しない場合であっても、前記機能停止状態へ遷移させないことを特徴とする請求項3に記載のX線撮像装置。
- 前記所定の時間は可変であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
- 状態の遷移に関する動作が互いに異なる2つ以上の動作モードを有するとともに、前記2つ以上の動作モードが切替え可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のX線撮像装置。
- 前記通信状態監視手段により、前記通信手段が所定の時間にわたって前記他の機器との通信を行っていないことを検知すると前記機能停止状態に遷移する動作モードを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。
- 外部から給電があるか否かを検知する給電検知手段を更に有し、
前記給電検知手段による検知の結果に応じて前記2つ以上の動作モードを切り替えることを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。 - 外部から給電があるか否かを検知する給電検知手段を更に有し、
前記給電検知手段により外部からの給電があることを検知すると、前記X線撮像装置を起動する動作モードを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。 - 外部から給電があるか否かを検知する給電検知手段を更に有し、
前記給電検知手段により外部からの給電がないことを検知すると、前記機能停止状態に遷移する動作モードを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。 - 外部から給電されている間は機能停止状態に遷移する指示を受け付けない動作モードを少なくとも1つ有することを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。
- 選択可能な前記2つ以上の動作モードが異なる少なくとも2つの動作態様を有することを特徴とする請求項6に記載のX線撮像装置。
- 他の機器との通信を行うことができ、X線を検出するX線検出手段を有するX線撮像装置の制御方法であって、
前記他の機器との通信の状態を監視し、所定の時間にわたって前記他の機器から前記X線検出手段の状態を変更する遷移信号を前記他の機器から受信しない場合には、起動条件を監視する機能を残して機能を停止する機能停止状態に遷移させることを特徴とするX線撮像装置の制御方法。
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