1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機1の各部の前方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機1の各部の後方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から離れる方向として、説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2(図3参照)とを備えている。遊技機枠50は、パチンコ遊技機1の外郭部を構成するものであり、外枠51と内枠52と前枠(ガラス扉枠)53とを備えている。外枠(基枠部)51は、遊技機枠50の外郭を形成する縦長方形状の枠体である。内枠(保持枠部)52は、外枠51の内側に配置されていて、遊技盤2を取付ける縦長方形状の枠体である。前枠(前枠部)53は、外枠51及び内枠52の前面側に配置されていて、遊技盤2を保護する縦長方形状のものである。
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えて構成されている。このヒンジ部54により、前枠53は、外枠51及び内枠52に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠52は、外枠51及び前枠53に対してそれぞれ回動自在になっている。前枠53の中央部には開口部が形成されていて、遊技者が後述する遊技領域3を視認できるように透明のガラス板55が前枠53の開口部に取付けられている。また遊技機枠50(前枠53)には、様々な発光色にて発光可能な枠ランプ66が設けられている。
前枠53は、図1に示すように、上側に上側装飾ユニット200を備え、左側に左側装飾ユニット210を備え、右側に右側装飾ユニット220を備え、下側に操作機構ユニット230を備えて構成されている。左側装飾ユニット210及び右側装飾ユニット220の各上側には、音を出力するスピーカ67が設けられている。操作機構ユニット230には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作部)60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また操作機構ユニット230には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63やセレクトボタン(十字キー)64が設けられている。
上側装飾ユニット200は、図2(A)(B)に示すように、上側が開放した箱状の収容部290と、この収容部290に収容された枠可動体600とを備えている。枠可動体600は、左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとを備えて構成されている。収容部290の左右方向の中央には、前後方向に延びる回転軸441が取付けられている。この回転軸441は、前方に向かって下方に傾斜している。左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rは、回転軸441に対して回転可能に取付けられている。
左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rは、初期状態では、図2(A)に示す収納位置(待機位置)にある。そして、所定の演出時(後述する金ロゴリーチへの発展時や大当たり演出の実行時等)には、左側枠可動体600Lは収納位置から回転軸441周りに時計方向に90度回転して、図2(B)に示す突出位置になる。同時に、右側枠可動体600Rは収納位置から回転軸441周りに反時計方向に90度回転して、図2(B)に示す突出位置になる。左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rは、枠可動体駆動モータ600a(図8参照)によって駆動される。
こうして本形態では、枠可動体600は、収納位置にあるときには図2(A)に示すように、遊技機枠50(前枠53)の上縁50Uよりも下方にある。そして枠可動体600が、突出位置に移動すると図2(B)に示すように、遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出する。これにより、遊技者に強いインパクトを与えることが可能である。なお、遊技機枠50の外縁部分である枠縁50Wは、上側の上縁50Uと下側の下縁50D(図4参照)と左側の左縁50Lと右側の右縁50Rとで構成されている。
次に、図3を参照して遊技盤2について説明する。図3に示すように、遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、様々な発光色にて発光可能な盤ランプ5(図8参照)が設けられている。なお遊技盤2は、前側に配されている板状部材と、後側に配されている裏ユニット(後述する各種制御基板、画像表示装置7、ハーネス等を取付けるユニット)とが一体化されたものである。
遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(表示手段)7が配されている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)及び停止表示に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示及び停止表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄8L,8C,8Rを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄(数字図柄)からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図6参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目(大当たり停止態様)で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目(ハズレ停止態様)で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄可変表示演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数、又は後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する演出保留表示エリア9がある。演出保留画像9Aの表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図6参照)にて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器43b(図6参照)にて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能である。なお本形態において、後述する通常遊技状態では第1特図保留の記憶数を演出保留画像9Aとして表示し、後述する高確時短状態又は低確非時短状態では第2特図保留の記憶数を演出保留画像9Aとして表示するようになっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10には、画像表示装置7の表示画面7aよりも前方で移動可能な盤可動体(演出可動体)15が設けられている。
盤可動体15は、図4(A)に示すように、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとを備えて構成されている。上側盤可動体15Uは、遊技盤2の上部にて隠れるように取付けられている。そして上側盤可動体15Uは、図4(A)に示す待機位置から下方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ駆動可能となっている。また左下盤可動体15Lは、遊技盤2の左下部にて隠れるように取付けられている。そして左下盤可動体15Lは、図4(A)に示す待機位置から右斜め上方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ駆動可能となっている。また右下盤可動体15Rは、遊技盤2の右下部の後方にて隠れるように取付けられている。そして右下盤可動体15Rは、図4(A)に示す待機位置から左斜め上方に向かって移動して、図4(B)に示す動作位置へ駆動可能となっている。
上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとは、連動して(同じタイミングで)駆動可能になっていて、図4(B)に示すように表示画面7aの大部分の領域(半分以上の領域)が隠れるように移動可能である。そのため、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとがそれぞれ動作位置にあることで、遊技者に強いインパクトを与えることが可能となっている。
また本形態のパチンコ遊技機1は、図1に示すように、右側装飾ユニット220に、ロゴ剣役物(操作手段)300と剣ホルダ310とを備えている。ロゴ剣役物300は、遊技者が操作可能な演出体であり、本パチンコ遊技機1の主人公キャラ(「ロゴ」)が使用する剣の形状を模したものである。剣ホルダ310は、ロゴ剣役物300を上下方向に移動可能に保持するものである。
ロゴ剣役物300は、通常時には図5(A)に示すように、刃301の半分程度が剣ホルダ310に収容されている。そしてロゴ剣役物300は、遊技者が柄302を握った状態で下方に押込むと、図5(B)に示すように、刃301の大部分が剣ホルダ310に収容されるように下方に移動可能である。以下では、ロゴ剣役物300の図5(A)に示す位置を「通常位置」と呼び、ロゴ剣役物300の図5(B)に示す位置を「押込位置」と呼ぶことにする。ロゴ剣役物300は、遊技者によって図5(B)に示す押込位置まで押込まれた後、図示しない弾性部材の弾性力によって、図5(A)に示す通常位置へ復帰できるようになっている。
図3に示す遊技盤2の説明に戻る。図3に示すように、遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、入球口)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域3における第1始動口20の下方には、第2始動口(第2始動入賞口、入球口)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー、可変入球手段)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図7参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態であるときのみ遊技球が入球可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口21への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口21への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また遊技領域3における第1始動口20の右上方には、大入賞口(特別入賞口)30を備えた大入賞装置(特別可変入賞装置、特別入賞手段)31が設けられている。大入賞装置31は、開閉部材(特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、大入賞口ソレノイド33(図7参照)により駆動される。大入賞口30は、開閉部材32が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
また遊技領域3における大入賞口30の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過領域)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
また遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、普通入賞口27と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように左打ちを行うことで、第1始動口20や普通入賞口27への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲート28は配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー22が開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように右打ちを行うことで、ゲート28への通過や、大入賞口30及び第2始動口21への入賞を狙うことができる。
また図3に示すように、遊技盤2の右側中央には表示器類40が配置されている。表示器類40には、図6に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(識別図柄)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器(識別図柄表示手段)41ということがある。また、第1特図保留および第2特図保留を総称して特図保留ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口30を開放させる大当たり遊技(特別遊技)が行われる。なお、大当たり遊技における大入賞口30の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定情報)は、特図保留記憶部85(図7参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における各上限値は4個となっている。なお各上限値は4個に限られるものではなく、適宜変更可能である。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43は、例えば4個のLEDで構成されており(図6参照)、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図6参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図7参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており(図6参照)、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.遊技機の電気的構成
次に図7及び図8に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図7及び図8に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、サブ駆動基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なおサブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15、枠可動体600等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板(電源投入手段)150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、営業終了や停電時等の電断によって本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給することができる。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしても良い。
図7に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。RAM84には、上述した特図保留記憶部85と普図保留記憶部86とが設けられている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
また主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、大入賞口センサ30a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ30aは、大入賞口30内に設けられて大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、および大入賞口ソレノイド33が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。大入賞口ソレノイド33は、大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)への操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、サブ駆動基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。
画像制御基板100は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶したROM103、ワークメモリとして使用されるRAM104、及びROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。なお、ROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音声データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して盤可動体15を駆動させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに、盤可動体15の動作態様を決める盤可動体駆動データをセットする。これにより、盤可動体駆動モータ15aが回転駆動して、盤可動体15が図4(A)に示す待機位置から図4(B)に示す動作位置へ駆動可能になっている。盤可動体15が図4(A)に示す待機位置から図4(B)に示す動作位置へ駆動する演出を「盤可動体駆動演出」と呼ぶことにする。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して枠可動体600を駆動させることが可能である。詳細には演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに、枠可動体600の動作態様を決める枠可動体駆動データをセットする。これにより、枠可動体駆動モータ600aが回転駆動して、枠可動体600が図2(A)に示す収納位置から図2(B)に示す突出位置へ駆動可能になっている。枠可動体600が図2(A)に示す収納位置から図2(B)に示す突出位置へ駆動する演出を「枠可動体駆動演出」と呼ぶことにする。
なお変形例として、サブ駆動基板107にCPUを実装してもよく、そのCPUにランプの点灯制御や、盤可動体15又は枠可動体600の駆動制御を実行させてもよい。さらにこの場合、サブ駆動基板107にROMを実装してもよく、そのROMにランプデータや駆動データに関するデータを格納してもよい。
サブ制御基板90には、演出ボタン検出SW(スイッチ)63a、セレクトボタン検出スイッチ64a、及びロゴ剣役物操作検出スイッチ300aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押下操作されると、演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検出信号が出力される。セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン64(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン64が押下操作されると、セレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検出信号が出力される。ロゴ剣役物操作検出スイッチ300aは、ロゴ剣役物300(図5参照)が押込操作されたことを検出するものである。ロゴ剣役物300が図5(A)に示す通常位置から図5(B)に示す押込位置へ押込操作されると、ロゴ剣役物操作検出スイッチ300aからサブ制御基板90に対して検出信号が出力される。
なお図7及び図8は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図7及び図8に示す基板だけが設けられているわけではない。主制御基板80を除いて、図7又は図8に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図14又は図15に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(大入賞口30)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図9(A)に示す通りである。図9(A)に示すように、本形態では2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。「確変大当たり」は、大当たり遊技後に後述する高確率状態に制御されることになる大当たりである。「通常大当たり」は、大当たり遊技後に後述する通常確率状態に制御されることになる大当たりである。
特図1(第1特別図柄)の抽選で当選可能な「16R確変大当たり1」又は特図2(第2特別図柄)の抽選で当選可能な「16R確変大当たり2」は、図9(B)に示すように、1Rから16Rまで大入賞口30を1R当たり最大25.0秒にわたって開放する大当たりである。特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄1」が停止表示される。また特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_大当たり図柄1」が停止表示される。
これに対して、特図1の抽選で当選可能な「16R通常大当たり1」又は特図2の抽選で当選可能な「16R通常大当たり2」は、図9(B)に示すように、1R〜12Rまでは大入賞口30を1R当たり最大25.0秒にわたって開放し、13R〜16Rまでは大入賞口30を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は12Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。これら「通常大当たり」では13Rから16Rまでは、大入賞口30の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドになっている。特図1の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄2」が停止表示される。また特図2の抽選によって「通常大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_大当たり図柄2」が停止表示される。
但し、「通常大当たり」に当選して大当たり遊技後に通常確率状態に制御された場合であっても、後述する時短状態には制御される。この場合の時短回数は100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。なお本形態では、図9(A)に示すように、特図1の抽選における大当たりの振分率、及び特図2の抽選における大当たりの振分率は共に、確変大当たりが65%、通常大当たりが35%になるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図10(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜127までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図10(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図11(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図12参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図11(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図11(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図13参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図13参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、確変大当たりへの当選に基づく大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。本形態の高確高ベース状態は、後述するように、実質的に次回の大当たりに当選してその大当たり遊技後が開始されるまで継続するようになっている。つまり高確高ベース状態は、遊技者にとって手持ちの遊技球を大きく減らすことなく次回の大当たりの当選を獲得できる非常に有利な状態である。
また、通常大当たりへの当選に基づく大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が開始されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技(特別遊技)の実行中の状態を「大当たり遊技状態(特別遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図3参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図14〜図28に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図14に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図15に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、大入賞口センサ30a、普通入賞口センサ27a等(図7参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶(セット)する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図14の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、および特別動作処理(S106)を実行する。その後、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図14参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図16に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理を行う(S202)。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS207に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS207に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理を行う(S206)。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S207)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S207でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S207でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S208)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S208でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S208でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S209)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S210)を行って、本処理を終える。特図1関係乱数取得処理(S210)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
[ゲート通過処理]図17に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理を行う(S303)。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図10(B)参照)を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図15参照)。図18に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チュー22の作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出し、図11(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図11(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図13の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図13の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで特別動作処理(S106)を行う(図15参照)。図19に示すように特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置31に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図20に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1415)。ONであれば(S1415でYES)本処理を終え、ONでなければ(S1415でNO)、客待ちコマンドをRAM84の出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにして(S1417)、本処理を終える。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)、処理を終える。上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図21に基づいてまとめて説明する。図21に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1501)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1402)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bの第1記憶領域(即ち第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1408)では、RAM84の第1特図保留記憶部85aの第1記憶領域(即ち第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図11(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図11(A))のうち非高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「0」〜「218」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図11(A))のうち高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「0」〜「1499」)に基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図9(A)に示す大当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定した後(S1506)、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図9(A)参照)を、RAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1508)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1403)と特図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため図22及び図23に基づいてまとめて説明する。図22に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たり通常テーブル(図12に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。図12に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
本パチンコ遊技機1では、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いSPリーチ(スーパーリーチ)が実行され得るように、変動パターンが選択される。SPリーチでは、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるように各種の変動パターンの振分率が設定されている(図12参照)。従って遊技者は、変動時間が長いSPリーチを見れば、ノーマルリーチよりも当選期待度が高いことを把握することができる。
ここでSPリーチには、弱SPリーチと、炎ロゴリーチと、金ロゴリーチとがある(図12の備考欄参照)。弱SPリーチ⇒炎ロゴリーチ⇒金ロゴリーチの順番に当選期待度が高くなるように、各種の変動パターンの振分率が設定されている(図12参照)。従って遊技者は、金ロゴリーチを見れば当選期待度が極めて高いことを把握することができ、炎ロゴリーチを見れば当選期待度がある程度高いことを把握することができ、弱SPリーチを見れば当選期待度があまり高くないことを把握することができる。なお炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチは、弱SPリーチを経て実行される場合がある。弱SPリーチと炎ロゴリーチと金ロゴリーチの詳細な演出については後述する。
また図12に示すように、変動パターンが決まれば、疑似連(疑似連続予告演出)の実行の有無が決まる。疑似連とは、一回の特別図柄の変動表示に対する変動演出において、3つの演出図柄8L,8C,8Rの全てを一旦仮停止表示させ、その後全ての演出図柄8L,8C,8Rを再変動表示させる演出である。仮停止表示において表示される演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(すなわち仮停止出目)は、予め定めた演出図柄の組み合わせからなる特殊な停止態様であってもよいし、単なるバラケ目でもよい。本形態では、特殊な停止態様をとることとしている。特殊な停止態様としては例えば、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアのうちの「中」の図柄表示エリアに、エンブレムを示す中演出図柄8C(以下「特殊演出図柄GZ」と呼ぶ)を表示する停止態様(図59(B)参照)や、「7」を示す中演出図柄8Cを表示する停止態様が挙げられる。
また本形態では、疑似連回数は最大で3回である(図12の備考欄参照)。疑似連2回とは、演出図柄の変動表示を開始したあと1回の仮停止表示と1回の再変動表示を経て演出図柄の確定停止表示を行う演出である。疑似連3回とは、演出図柄の変動表示を開始したあと仮停止表示と再変動表示のセットを2回行ってから演出図柄の確定停止表示を行う演出である。疑似連回数が多いほど当選期待度が高くなるように、各種の変動パターンの振分率が設定されている。
図22に示すステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。なお、図11(B)に示すように、リーチ成立乱数値は非時短状態であれば「0」〜「13」であり、時短状態であれば「0」〜「5」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。
リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図12に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図12に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図23に示すように、参照する特図変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図12に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602〜S1606と同様の流れで処理(S1607〜S1611)を行う。
すなわち大当たりであれば、図12の時短状態中且つ大当たりに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1608)。またリーチ有りハズレであれば、図12の時短状態中且つリーチ有りハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1610)。またリーチ無しハズレであれば、図12の時短状態中且つリーチ無しハズレに該当する部分を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1611)。
なお、時短状態中の特図変動パターン判定テーブル(図12に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。また、短縮変動としての変動時間は、時短状態中の方が非時短状態中よりも短くなっている。つまり、時短状態中の特図変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の特図変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図22に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
[特別図柄変動中処理]図24に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図12参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図25に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図12参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターン(詳しくは図9(B)参照)をセットする(S1904)。なおこのときに、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1904に続いて、遊技状態リセット処理を行う(S1905)。遊技状態リセット処理(S1905)ではまず、確変フラグがONであれば確変フラグをOFFにして、時短フラグがONであればOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態且つ非時短状態に制御される。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、本処理を終える。
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図26に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、時短フラグがONか否か判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、時短フラグをOFFにして(S2004)、ステップS2005に進む。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、直ちにステップS2005に進む。ステップS2005では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]図27に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口30の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口30の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口30を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、大当たりの種類に応じた開放パターン(図9(B)参照)に従って大入賞口30を開放させる(S2204)。
続くステップS2205では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2205)では、ステップS2204での大入賞口30の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。なお本形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の大入賞口30の開放がなされることはない。そのため、このステップS2205では、必ずラウンド指定コマンドがセットされることとなる。
特別電動役物処理(S1307)のステップS2202において、大入賞口30の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2206)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図9(B)参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口30の閉鎖条件が成立していなければ(S2206でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合には(S2206でYES)、大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2207)。そしてステップS2207の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了するか否かを判定する(S2208)。1回のラウンド遊技が終了しない場合には(S2208でNO)、本処理を終える。一方、1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2208でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2209)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2210)。「0」でなければ(S2210でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2210でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2211)、大当たりのエンディングを開始する(S2212)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2213)、処理を終える。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S2214)。エンディング時間が経過していなければ(S2214でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2214でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2215)、大当たりフラグをOFFし(S2216)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2217)。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)において、特別動作処理(図19参照)として再び特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。その後、後述の遊技状態設定処理(S2218)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図28に示すように、遊技状態設定処理(S2218)ではまず、大当たりの種類が確変大当たり(停止図柄が特図1_大当たり図柄1又は特図2_大当たり図柄1、図9(A)参照)であるか否かを判定する(S2301)。確変大当たりでなければ(S2301でNO)、時短フラグをONするとともに(S2305)、時短カウンタに「100」をセットして(S2306)、ステップS2307に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。この低確高ベース状態は、特別図柄の可変表示が100回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。
一方、ステップS2301において確変大当たりであれば、確変フラグをONするとともに(S2302)、時短フラグをONにする(S2303)。そして時短カウンタに「10000」をセットして(S2304)、ステップS2307に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。この高確高ベース状態は、実質的に次の大当たりに当選するまで継続することになる。つまり確変フラグは次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることはない。そして時短カウンタの値が「10000」から「0」になるまで特別図柄の変動表示が実行されることがほぼあり得ないため、時短フラグも次回の大当たり遊技が開始されるまでOFFされることはない。
ステップS2307では、現在の遊技状態の情報(確変フラグ及び時短フラグがON又はOFFの何れであるかの情報)、時短カウンタの値の情報等を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
6.本形態の演出の特徴
次に演出制御用マイコン91の動作を説明する前に、本形態の演出の特徴を図57〜図64に基づいて説明する。本形態のパチンコ遊技機1では、当選期待度が高まることを示唆する予告演出として、図57(B)に示す剣役物操作促進演出を実行し得るようになっている。即ち、変動演出中に剣役物操作促進演出が実行された場合には、遊技者に当選期待度が高まっていることを認識させて、当選への大きな期待感を与えることにしている。
本形態の剣役物操作促進演出は、図57(B)に示すように、ロゴ剣役物300に対する押込操作を促す演出であり、表示画面7aに「ロゴ剣役物300」の形態と「柄302を握る手」の形態と「剣を押し込め」の文字とを示す予告演出画像L1が表示される。剣役物操作促進演出を見た遊技者には、ロゴ剣役物300の押込操作で当選期待度を高められるような期待感を抱かせることが可能である。
ところで従来において、剣役物操作促進演出のような予告演出では、おおよそ実行されるタイミングが定まっていた。例えば、SPリーチの種類が判別するタイミングの直前や、SPリーチのバトル演出での勝敗分岐タイミングの直前等である。しかしながら、剣役物操作促進演出を見慣れている遊技者には、剣役物操作促進演出の実行タイミングを覚えられてしまい、そのタイミングで剣役物操作促進演出が実行されるか否かだけに注目されるおそれがあった。その結果、剣役物操作促進演出の実行タイミング(SPリーチの種類が判別するタイミングの直前や、SPリーチのバトル演出での勝敗分岐タイミングの直前等)よりも前の演出に対して、遊技者の関心が薄れてしまい、退屈な印象を与える可能性があった。
そこで本パチンコ遊技機1では、図57(B)に示す剣役物操作促進演出が実行される前に、図57(A)に示すように、スタンバイ演出を実行し得るようにしている。スタンバイ演出は、剣役物操作促進演出の実行が保留されていることを示す演出であり、表示画面7aの右下の表示領域にて「ロゴ剣役物300」の形態と「ロゴ剣スタンバイ」の文字とを示す1個ストック画像(演出画像)S1が表示される。このスタンバイ演出は、その後に1回の剣役物操作促進演出の実行がストック(確定)されていることを意味している。スタンバイ演出と剣役物操作促進演出との関係は1対1であり、1つのスタンバイ演出につき剣役物操作促進演出がその後に1回実行されるようになっている。なお以下では、剣役物操作促進演出を「ストック消化演出」と呼ぶことにする。スタンバイ演出を見た遊技者には、その後のストック消化演出の実行が確定しているため、安心してその他の演出に注目させることが可能である。
次に、スタンバイ演出になる前の演出について、図58に基づいて説明する。本形態では、後述する各ストックタイミングになると、図58(A)に示すストック煽り演出を実行し得る。ストック煽り演出(煽り演出)では、表示画面7aの右下の表示領域にて、回転しているエンブレムを示す煽り画像SAが表示される。そしてストック煽り演出の後に、図58(B)に示すストック成功演出(告知成功演出)が実行されると、図58(C)に示すスタンバイ演出を実行するようにしている。ストック成功演出では、表示画面7aの右側の表示領域にて、主人公キャラが使用するロゴ剣がエンブレムに突き刺さったことを示す成功画像SSが表示される。なお以下では、ストック煽り演出とストック成功演出とを併せて「ストック演出」ということがある。またストック演出とスタンバイ演出とが、本発明の「事前告知」に相当する。
その一方、本形態では図58(A)に示すストック煽り演出が実行された後、図58(D)に示すストック失敗演出(告知失敗演出)を実行し得るようにしている。ストック失敗演出では、表示画面7aの右側の表示領域にて、ストック成功演出と異なり、ロゴ剣がエンブレムを通過したことを示す失敗画像SFが表示される。ストック失敗演出が実行された場合には、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行されない。つまり、その後のストック消化演出(剣役物操作促進演出)の実行がストックされていないことになる。このようにして、ストック煽り演出を見た遊技者には、その後にストック成功演出又はストック失敗演出のどちらが実行されるのかを注目させることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。なお以下では、ストック煽り演出とストック失敗演出とを併せて「ストックガセ演出(非事前告知)」ということがある。
更に、本形態では図58(A)に示すストック煽り演出が実行された後、図58(E)に示す特殊仮停止演出を実行し得るようにしている。特殊仮停止演出では、ストック煽り演出で回転表示されていたエンブレムが表示画面7aの中央に移動して、「中」の図柄表示エリアに特殊演出図柄GZ(エンブレムを示す中演出図柄8C)が仮停止表示する。この特殊仮停止演出が実行されると、その後に全ての演出図柄8L,8C,8Rの再変動表示が行われる。即ち、ストック煽り演出を経て特殊仮停止演出が行われることを契機に、図58(F)に示すように再変動表示が行われるようにしている。こうして本形態では、ストック煽り演出を経て実行される演出のバリエーションを増やして、ストック煽り演出の興趣性を向上させることが可能である。なお以下では、ストック煽り演出と特殊仮停止演出とを併せて「ストック煽り疑似連演出」ということがある。
ここで本形態では、ストック煽り疑似連演出が実行された場合には、その後に、ストック演出が必ず実行されるようにしている。つまり、特殊仮停止演出が実行された時点で、その後に再変動表示が実行されることが確定すると共に、ストック消化演出が実行されることが確定する。このようにして、ストック煽り疑似連演出が実行されるのを見た遊技者には、その後の演出の発展に大きな期待感を抱かせるようにしている。
また本形態では、スタンバイ演出が実行されている状態(1回のストック消化演出の実行が確定している状態)で、ストック演出が実行された場合には、図59(A)に示す2個スタンバイ演出が実行されるようにしている。2個スタンバイ演出は、2回のストック消化演出の実行が保留されていることを示す演出であり、表示画面7aの右下の表示領域にて「2個のロゴ剣役物300」の形態と「ロゴ剣スタンバイ×2」の文字とを示す2個ストック画像S2が表示される。本形態では2個スタンバイ演出が実行されれば、当選期待度が高い炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの実行が確定するようにしている。こうして遊技者には、スタンバイ演出が既に実行されていても、更にストック演出が実行されるのを期待させることが可能である。そして2個スタンバイ演出を見た遊技者には、当選期待度が高いことによる高揚感を与えることが可能である。なお本形態では、ストック消化演出の実行の保留を最大で2個までとしている。
また本形態では、大当たりに当選している場合、金ロゴリーチの実行中にストック煽り演出を経て、図59(B)に示す特別ストック成功演出を実行し得るようにしている。特別ストック成功演出では、表示画面7aの右側の表示領域にて、特別ロゴ剣がエンブレムに突き刺さったことを示す成功画像SQが表示される。そして特別ストック成功演出が実行されると、その後に図59(C)に示す特別スタンバイ演出が実行される。特別スタンバイ演出は、ストック演出の実行が保留されていることを示す演出であるが、このときには既に大当たりの当選が確定していることになる。特別スタンバイ演出では、スタンバイ演出と区別し易いように、表示画面7aの右下の表示領域にて「特別ロゴ剣」の形態と「特別ロゴ剣スタンバイ」の文字とを示す特別ストック画像SZが表示される。なお特別ロゴ剣の形態は、ロゴ剣の形態よりも大きくなっている。このようにして、特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出を見た遊技者には、大当たりの当選を引き当てたことによる高揚感を与えることが可能である。これら特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出が本発明の「特別態様の事前告知」に相当し、ストック成功演出及びスタンバイ演出が本発明の「通常態様の事前告知」に相当する。
次に、ストック演出が実行され得るタイミング(以下「ストックタイミング」と呼ぶ)を演出毎に説明する。なおストックタイミングは、ストックガセ演出やストック煽り疑似連演出が実行され得るタイミングでもある。またストック演出が実行された後に、ストック消化演出が実行されるタイミング(以下「ストック消化タイミング」と呼ぶ)を演出毎に説明する。
先ず疑似連3回の場合について、図60に基づいて説明する。疑似連3回の場合、図60(A)に示すように変動演出が開始された後、図60(B)に示すように演出図柄8L,8C,8Rの1回目の仮停止表示がなされる。この仮停止表示の際には例えば、「中」の図柄表示エリアに特殊演出図柄GZが表示される。ここで1回目の仮停止表示がなされる直前に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「1回目仮停止前ストックタイミング」と呼ぶことにする。
図60(B)に示す1回目の仮停止表示の後、図60(C)に示すように演出図柄8L,8C,8Rの1回目の再変動表示がなされる。その後、図60(D)に示すように演出図柄8L,8C,8Rの2回目の仮停止表示がなされる。この仮停止表示の際には例えば、「中」の図柄表示エリアに特殊演出図柄GZが表示される。ここで2回目の仮停止表示がなされる直前に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「2回目仮停止前ストックタイミング」と呼ぶことにする。
図60(D)に示す2回目の仮停止表示の後、図60(E)に示すように演出図柄8L,8C,8Rの2回目の再変動表示がなされる。その後、図60(F)に示すようにノーマルリーチになる。そして、ノーマルリーチを形成している状態で、後述する鎧準備演出(図61(B)参照)が開始される直前に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「発展前ストックタイミング」と呼ぶことにする。
こうして疑似連3回の場合には、ストックタイミングが合計3回ある。なお上記では、疑似連3回の場合ついて説明したが、疑似連2回の場合には2回目仮停止表示が実行されない。よって疑似連2回の場合には、1回目仮停止前ストックタイミングと発展前ストックタイミングの合計2回のストックタイミングがある。また疑似連が無い場合には、後述するSPリーチ中を除くと、ノーマルリーチ中の発展前ストックタイミングだけがある。なお本形態では、疑似連の回数を最大で3回としているが(図12参照)、適宜変更可能であり、最大で2回又は4回以上としても良い。
次に弱SPリーチの場合について、図61に基づいて説明する。弱SPリーチの場合、図61(A)に示すようにノーマルリーチを経て、図61(B)に示すように鎧準備演出が実行される。鎧準備演出は、弱SPリーチ又は炎ロゴリーチ或いは金ロゴリーチの何れになるのかを煽る発展煽り演出である。従って遊技者にとっては、鎧準備演出を見た時点では、弱SPリーチ又は炎ロゴリーチ或いは金ロゴリーチの何れになるのか未だ分からない。この鎧準備演出では、図61(C)に示すように、表示画面7aにて剣を振りかざして鎧の着用を準備する主人公キャラを示す画像Y1が表示される。
ここで鎧準備演出は、SPリーチ(弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチ)の一部とも考えることもできるが、本明細書では、遊技者が弱SPリーチと分かった時点からの演出を弱SPリーチとし、遊技者が炎ロゴリーチと分かった時点からの演出を炎ロゴリーチとし、遊技者が金ロゴリーチと分かった時点からの演出を金ロゴリーチとして説明する。鎧準備演出の直後、言い換えると弱SPリーチ又は炎ロゴリーチ或いは金ロゴリーチの何れになるのかが判別する直前に、ストック消化タイミングを設けることにしている。このストック消化タイミングを「鎧着用前消化タイミング」と呼ぶことにする。なおSPリーチに発展する前の演出が、本発明の「通常演出」に相当する。
弱SPリーチの場合、図61(B)に示す鎧準備演出を経て、図61(C)に示すように、表示画面7aにて二頭身キャラを示す画像V1が表示される。その後、図61(D)に示すように弱SPリーチの演出が成功するか否かの成否分岐タイミングになる。このときには、表示画面7aにて二頭身キャラが演出図柄を切断するか否かを煽る画像V2が表示される。その後、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、図61(E)に示すように、表示画面7aにて弱SPリーチの演出が成功したことを示す画像V3が表示される。つまり当選報知演出がなされることになる。一方、大当たり抽選の結果がハズレであれば、図61(F)に示すように、表示画面7aにて弱SPリーチの演出が失敗したことを示す画像V4が表示される。つまりハズレ報知演出がなされることになる。
こうして図64に示すように、弱SPリーチの場合には、ストックタイミングもストック消化タイミングも何れも設けていない。なお本形態では、弱SPリーチでハズレ報知演出が実行された後に、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展する場合があり得る(図12参照)。従って、弱SPリーチを経て炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展した場合、それら炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチではストックタイミングとストック消化タイミングとが設けられている。
次に炎ロゴリーチ(低期待度演出)の場合について、図62に基づいて説明する。この場合には図62(A)に示すようにノーマルリーチを経て、図62(B)に示すように鎧準備演出が実行される。そして炎ロゴリーチの場合、鎧準備演出が終わると、図62(C)に示すように盤可動体駆動演出が実行されて、図62(D)に示すように表示画面7aにて炎ロゴに変身した主人公キャラを示す画像W1が表示される。これらより遊技者には炎ロゴリーチに発展したことを把握させて、当選への期待感を向上させることが可能である。その後、バトル演出が開始されることを明示すべく、図62(E)に示すように、表示画面7aにて「敵キャラを撃破せよ!」の文字を示す画像W2が表示される。
そしてバトル演出の実行中に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「炎ロゴリーチストックタイミング」と呼ぶことにする。その後、図62(F)に示すように、バトル演出で勝利するか否かの勝敗分岐タイミングになる。このときには、主人公キャラ(炎ロゴ)が敵キャラに勝利するか否かを煽る画像W3が表示される。この勝敗分岐タイミングで、ストック消化タイミングを設けることにしている。このストック消化タイミングを「炎ロゴリーチ消化タイミング」と呼ぶことにする。
その後、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、図62(G)に示すように、表示画面7aにてバトル演出で勝利したことを示す画像W4が表示される。つまり当選報知演出がなされることになる。一方、大当たり抽選の結果がハズレであれば、図62(H)に示すように、表示画面7aにてバトル演出で敗北したことを示す画像W5が表示される。つまりハズレ報知演出がなされることになる。
こうして図64に示すように、炎ロゴリーチの場合には、ストックタイミング(炎ロゴリーチストックタイミング)とストック消化タイミング(炎ロゴリーチ消化タイミング)とが1つずつ設けられている。なお炎ロゴリーチにおいて、勝敗分岐タイミングまでスタンバイ演出が実行されていれば、炎ロゴリーチ消化タイミングで必ずストック消化演出が消化されるようにしている。つまり本形態では、ストックされた剣役物操作促進演出が消化されないまま、炎ロゴリーチ(変動演出)が終了することはない。
次に金ロゴリーチ(高期待度演出)の場合について、図63に基づいて説明する。この場合には図63(A)に示すようにノーマルリーチを経て、図63(B)に示すように鎧準備演出が実行される。そして金ロゴリーチの場合、鎧準備演出が終わると、図63(C)に示すように枠可動体駆動演出が実行されて、図63(D)に示すように表示画面7aにて金ロゴに変身した主人公キャラを示す画像X1が表示される。これらより遊技者には金ロゴリーチに発展したことを把握させて、当選への期待感を大きく向上させることが可能である。その後、バトル開始前演出として、図63(E)に示すように、表示画面7aにて例えば金ロゴの顔を示す画像X2が表示される。このバトル開始前演出の実行中に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「金ロゴリーチ前半ストックタイミング」と呼ぶことにする。
その後、バトル演出が開始されることを明示すべく、図63(F)に示すように、表示画面7aにて「敵キャラを撃破せよ!」の文字を示す画像X3が表示される。そしてバトル演出の実行中に、ストックタイミングを設けることにしている。このストックタイミングを「金ロゴリーチ後半ストックタイミング」と呼ぶことにする。その後、図63(G)に示すように、バトル演出で勝利するか否かの勝敗分岐タイミングになる。このときには、主人公キャラ(金ロゴ)が敵キャラに勝利するか否かを煽る画像X4が表示される。この勝敗分岐タイミングで、ストック消化タイミングを設けることにしている。このストック消化タイミングを「金ロゴリーチ消化タイミング」と呼ぶことにする。
その後、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、図63(H)に示すように、表示画面7aにてバトル演出で勝利したことを示す画像X5が表示される。つまり当選報知演出がなされることになる。一方、大当たり抽選の結果がハズレであれば、図63(I)に示すように、表示画面7aにてバトル演出で敗北したことを示す画像X6が表示される。つまりハズレ報知演出がなされることになる。
こうして図64に示すように、金ロゴリーチの場合には、ストックタイミング(金ロゴリーチ前半ストックタイミング,金ロゴリーチ後半ストックタイミング)が2つ設けられていて、ストック消化タイミング(金ロゴリーチ消化タイミング)が1つ設けられている。なお金ロゴリーチにおいて、勝敗分岐タイミングまでにスタンバイ演出が実行されていれば、金ロゴリーチ消化タイミングで必ずストック消化演出が実行されるようにしている。つまり本形態では、ストックされた剣役物操作促進演出が消化されないまま、金ロゴリーチ(変動演出)が終了することはない。
以上の説明から分かるように、本パチンコ遊技機1では、1回の変動演出の実行中に、ストックタイミングを複数設けている。これにより遊技者には、複数のタイミングでストック演出が実行されるのを期待させることが可能であり、遊技興趣を向上させることが可能である。
ここで本形態では、原則的に、鎧着用前タイミングよりも前にストック演出が実行された場合、鎧着用前タイミングでストック消化演出が実行されるようにしている。しかしながら例外的に、鎧着用前タイミングでストック消化演出が実行されないことがあり得るようにしている。この場合、ストック消化演出の実行が残ったまま、弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、又は金ロゴリーチの何れかに発展することになる。但し弱SPリーチでは上述したように、ストック消化タイミングが設けられていない。よってこの場合に、仮に弱SPリーチに発展したとしても、弱SPリーチ中にストック消化演出が消化されない。従って、弱SPリーチを経て必ず炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展することになる。
以上要するに、鎧着用前消化タイミングでストック消化演出が実行されない場合には、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチの実行が確定していることを意味する。このようにして、鎧着用前消化タイミングでストック消化演出が実行されない方が、遊技者にとってその後に当選期待度が高い演出が実行されることになる。このようにして、遊技者にはストック消化演出の実行タイミングにも注目させることが可能である。
また本形態では、原則的に、炎ロゴリーチ消化タイミングでストック消化演出が実行されないようにしている。しかしながら例外的に、炎ロゴリーチ消化タイミングでストック消化演出が実行され得るようにして、この場合には必ず大当たりに当選している(当選報知演出が実行される)ようにしている。こうして、炎ロゴリーチでのストック消化演出の実行が、大当たり当選の確定としているため、炎ロゴリーチでのストック演出の実行が大当たり当選の確定を意味することになる。要するに炎ロゴリーチ(特定演出)という限定的な状況に限って、ストック演出そのものを大当たり当選の確定報知とする斬新な見せ方をするようにしている。従って、炎ロゴリーチの実行中にストック演出を見た遊技者には、既に大当たりに当選しているというプレミア演出を提供可能である。
なお、金ロゴリーチでは炎ロゴリーチと異なり、金ロゴリーチ消化タイミングでストック消化演出が実行されても、大当たりの当選が確定しているわけではない。つまり金ロゴリーチにおいて、勝敗分岐タイミングでストック消化演出が実行されても、ハズレ報知演出が実行される場合がある。こうして本形態では、金ロゴリーチ(高期待度演出)よりも当選期待度が低い炎ロゴリーチ(低期待度演出)に限って、ストック消化演出の実行が残っていれば大当たり当選の確定を意味するという意外性のある見せ方をしている。よって、鎧準備演出から金ロゴリーチよりも当選期待度が低い炎ロゴリーチの方へ発展したとしても、遊技者にはストック演出の実行という特殊な期待の持ち方をさせることが可能である。
また本形態では、鎧着用前消化タイミングでストック消化演出が実行されなくて、炎ロゴリーチに発展することがあり得る。この場合には、炎ロゴリーチ消化タイミングで必ずストック消化演出が実行されるため、上述したように大当たり当選の確定にしている。従って遊技者には、鎧着用前消化タイミングで(通常演出の実行中に)ストック消化演出が実行されずに、炎ロゴリーチ(特定の発展演出)に発展するのを期待させるという極めて特殊な期待の持ち方をさせることが可能である。
また本形態では、疑似連において、1回目仮停止前ストックタイミングでストック演出が実行された方が、2回目仮停止前ストックタイミングでストック演出が実行されるよりも当選期待度が高くなるようにしている(図50及び図51参照)。更に、2回目仮停止前ストックタイミングでストック演出が実行された方が、発展前ストックタイミングでストック演出が実行されるよりも当選期待度が高くなるようにしている(図52及び図53参照)。そして金ロゴリーチにおいては、金ロゴ前半ストックタイミングでストック演出が実行された方が、金ロゴ後半ストックタイミングでストック演出が実行されるよりも当選期待度が高くなるようにしている(図55及び図56参照)。
以上により、変動演出が開始されてから早いタイミングでストック演出が実行されるほど、当選期待度が高くなるようにしている。よって遊技者から見れば、ストック消化演出の実行の保留を早いタイミングで確定させるほど、大当たりに当選し易くなる。こうして、スタンバイ演出を長く見た遊技者に対して、増大した期待感をできるだけ損なわない演出(当選報知演出)が実行され易いようにしている。
7.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図29〜図48に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図29に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。即ち電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数、後述するストック抽選乱数、消化抽選乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(変動演出や、大当たり遊技に伴うオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、サブ駆動基板107及び中継基板108を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり、盤可動体15や枠可動体600を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、主制御基板80から送られたストローブ信号(STB信号)が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されることに基づいて行われる。つまり、ストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されなければ、受信割り込み処理(S4008)は行われない。図30に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図31に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図8参照)、セレクトボタン検出スイッチ64a、ロゴ剣役物操作検出スイッチ300aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理(S4010)におけるその他の処理(S4305)で作成したランプデータをサブ駆動基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理を行う(S4203)。駆動制御処理(S4203)では、SPリーチや大当たり演出中等の演出に合うタイミングで盤可動体15や枠可動体600を駆動させるべく、駆動データ(盤可動体駆動データ、枠可動体駆動データ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、盤可動体15を待機位置から動作位置へ駆動させたり、枠可動体600を収納位置から突出位置へ駆動させたりする。
駆動制御処理(S4203)の後、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図32に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次に、後述するロゴ剣演出設定処理を行う(S4302)。続いて、1msタイマ割り込み処理(S4009)の入力処理(S4201)で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4303)。そして、後述するスイッチ処理を行う(S4304)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4305)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理]図33に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、受信していれば後述するモードステータス設定処理を行う(S4402)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)を受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4404)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンド(特図1変動停止コマンド又は特図2変動停止コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば変動演出終了処理を行う(S4406)。変動演出終了処理(S4406)では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S4408)。オープニング演出選択処理(S4408)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S4410)。ラウンド演出選択処理(S4410)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4412)。エンディング演出選択処理(S4412)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理(S4413)として上記のコマンド以外の受信コマンドに基づく処理(例えば客待ちコマンドの受信に基づいて客待ち演出を行うための処理や、普通図柄変動開始コマンドの受信に基づいて普図変動演出を行うための処理)を行って、受信コマンド解析処理(S4301)を終える。
[モードステータス設定処理]モードステータス設定処理(S4402)は、遊技状態の変更に伴って、演出モードの設定を変更するための処理である。演出モードは、画像表示装置7における演出の態様である。演出モードが異なると、登場するキャラクタやアイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。本形態では、低確非時短状態に対応する低確非時短用モードと、低確時短状態に対応する低確時短用モードと、高確時短状態に対応する高確時短用モードがある。
図34に示すように、モードステータス設定処理(S4402)ではまず、現在設定されているモードステータスを参照する(S4501)。なおモードステータスは、初期設定では「1」である。続いて、受信した遊技状態指定コマンドを解析する(S4502)。そして、解析した遊技状態指定コマンドに基づいて、モードステータスを変更するか否かを判定する(S4503)。即ち、解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、ステップS4501で参照したモードステータスに基づく遊技状態の情報と異なるか否かを判定する。モードステータスを変更すると判定した場合には(S4503でYES)、ステップS4504に進む。一方、変更しないと判定した場合には(S4503でNO)、本処理を終える。
ステップS4504では、ステップS4502で解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、低確非時短状態の情報であるか否かを判定する。低確非時短状態の情報であれば(S4504でYES)、モードステータスに「1」をセットする(S4505)。そして、通常用背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4506)、本処理を終える。これにより、通常用背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに低確非時短用モードを示す背景画像を表示する。
ステップS4504でNOと判定された場合、ステップS4502で解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、低確時短状態の情報であるか否かを判定する(S4507)。低確時短状態の情報であれば(S4507でYES)、モードステータスに「2」をセットする(S4508)。そして、時短用背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4509)、本処理を終える。これにより、時短用背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに低確時短用モードを示す背景画像を表示する。
ステップS4507でNOと判定された場合、ステップS4502で解析した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、高確時短状態の情報である。そのため、モードステータスに「3」をセットする(S4510)。そして、高確用背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4511)、本処理を終える。これにより、高確用背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに高確時短用モードを示す背景画像を表示する。
[変動演出開始処理]図35に示すように、変動演出開始処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S4601)。変動開始コマンドには、特図1大当たり判定処理や特図2大当たり判定処理(図21参照)でセットされた特図停止図柄データの情報や、特図1変動パターン選択処理や特図2変動パターン選択処理(図22参照)でセットされた変動パターンの情報、現在の遊技状態を指定する情報等が含まれている。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
次に演出制御用マイコン91は、現時点で設定されているモードステータスの値を参照する(S4602)。続いて、変動演出において最終的に停止表示する演出図柄8L,8C,8Rの選択を行う(S4603)。具体的には、演出図柄決定用乱数を取得するとともに、リーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した演出図柄決定用乱数を判定することにより、演出図柄を選択する。これにより、最終的に停止表示される演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「777」等)が決定される。
続いて演出制御用マイコン91は、変動演出パターンの選択を行う(S4604)。具体的には、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、演出モードの種類(モードステータスの値)および変動パターンの種類に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択する。そして、選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを選択する。これにより、変動演出の詳細が決定される。つまり変動演出パターンが決まれば、変動演出の時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出(SW演出)の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成、演出図柄の背景の種類等からなる変動演出の内容の詳細が決まることとなる。
続いて演出制御用マイコン91は、後述する予告演出選択処理を行う(S4605)。そして、選択した演出図柄と変動演出パターンと予告演出とを開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4606)、本処理を終える。ステップS4606でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて特別図柄の変動表示に同期した変動演出が開始される。
ここで本形態では、図12に示すように、変動パターンに応じて、疑似連の回数及びSPリーチの種類が決まるようにしている。例えば、変動パターンP1であれば、疑似連3回が実行された後、弱SPリーチを経て金ロゴリーチで当選報知演出がなされる演出内容になる。しかしながら変形例として、演出制御用マイコン91が、変動演出パターンを選択する際に、疑似連の回数やSPリーチの種類を決めるようにしても良い。
[予告演出選択処理]図36に示すように、予告演出選択処理(S4605)ではまず、モードステータスが「1」であるか否かを判定する(S4701)。「1」でなければ(S4701でNO)、ステップS4704に進む。一方、「1」であれば(S4701でYES)、低確非時短状態(通常遊技状態)であることになり、ステップS4702に進む。ステップS4702では、リーチとなる演出内容であるか否かを判定する。具体的には、取得した変動パターンの情報が、変動パターンP1〜P13、P21〜P34(図12参照)に基づく情報であるか否かを判定する。リーチとなる演出でなければ(S4702でNO)、ステップS4704に進む。これに対して、リーチとなる演出内容であれば(S4702でYES)、タイマ設定処理を行う(S4703)。
タイマ設定処理(S4703)は、演出内容に応じて、上述した各ストックタイミング及び各ストック消化タイミングを設定するための処理である。要するに本形態では、低確非時短状態でリーチとなる演出内容に限って、タイマ設定処理(S4703)で設定する各タイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出等を実行するか否かを抽選で決めるようにしている。
タイマ設定処理(S4703)では、図49に示すタイマ設定テーブルを参照して、演出内容に応じて各タイマに時間をセットする。各タイマとして、1回目仮停止前タイマ、2回目仮停止前タイマ、発展前タイマ、鎧着用前タイマ、炎ロゴストックタイマ、炎ロゴ消化タイマ、金ロゴ前半ストックタイマ、金ロゴ後半ストックタイマ、金ロゴ消化タイマがある。
1回目仮停止前タイマは、特別図柄の変動表示の開始から1回目仮停止前ストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。2回目仮停止前タイマは、特別図柄の変動表示の開始から2回目仮停止前ストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。発展前タイマは、特別図柄の変動表示の開始から発展前ストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。鎧着用前タイマは、特別図柄の変動表示の開始から鎧着用前消化タイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。炎ロゴストックタイマは、特別図柄の変動表示の開始から炎ロゴリーチストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。炎ロゴ消化タイマは、特別図柄の変動表示の開始から炎ロゴリーチ消化タイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。金ロゴ前半ストックタイマは、特別図柄の変動表示の開始から金ロゴリーチ前半ストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。金ロゴ後半ストックタイマは、特別図柄の変動表示の開始から金ロゴリーチ後半ストックタイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。金ロゴ消化タイマは、特別図柄の変動表示の開始から金ロゴリーチ消化タイミング(図64参照)までの時間を計測するためのものである。
タイマ設定処理(S4703)では、例えば、疑似連3回が実行された後、弱SPリーチを経て金ロゴリーチになる演出内容の場合、図49に示すタイマ設定テーブルを参照して、1回目仮停止前タイマに7000msをセットし、2回目仮停止前タイマに17000msをセットし、発展前タイマに27000msをセットし、鎧着用前タイマに32000msをセットし、金ロゴ前半ストックタイマに55000msをセットし、金ロゴ後半ストックタイマに70000msをセットし、金ロゴ消化タイマに75000msをセットする。なお、疑似連3回が実行された後、弱SPリーチを経て金ロゴリーチになる演出内容の場合、炎ロゴリーチを実行しないため、炎ロゴストックタイマ及び炎ロゴ消化タイマには時間をセットしないことになる。
図36に示す予告演出選択処理(S4605)の説明に戻る。ステップS4704に進むと、ストック消化演出(剣役物操作促進演出)以外の予告演出を選択して(S4704)、本処理を終える。具体的に予告演出の選択では、予告演出決定用乱数を取得するとともに、リーチの有無に応じて分類されている複数のテーブルの中から、変動開始コマンドの解析結果に基づいて一つのテーブルを選択する。そして、その選択したテーブルを用いて、取得した予告演出決定用乱数を判定することにより、予告演出を選択する。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容が決定される。
[ロゴ剣演出設定処理]演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(S4301)の後、ロゴ剣演出設定処理(S4302)を実行する(図32参照)。図37に示すように、ロゴ剣演出設定処理(S4302)では、演出制御用マイコン91は、後述する1回目仮停止前ストック設定処理(S5001)、2回目仮停止前ストック設定処理(S5002)、発展前ストック設定処理(S5003)、鎧着用前消化設定処理(S5004)、炎ロゴストック設定処理(S5005)、炎ロゴ消化設定処理(S5006)、金ロゴ前半ストック設定処理(S5007)、金ロゴ後半ストック設定処理(S5008)、金ロゴ消化設定処理(S5009)を実行して、本処理を終える。
[1回目仮停止前ストック設定処理]1回目仮停止前ストック設定処理(S5001)は、1回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図38に示すように、1回目仮停止前ストック設定処理(S5001)ではまず、1回目仮停止前タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5101)。「0」である(S5101でNO)、即ち疑似連を実行しないことにより1回目仮停止前ストックタイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5101でYES)、1回目仮停止前タイマの値を減算する(S5102)。そして、1回目仮停止前タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5103)。「0」でなければ(S5103でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5103でYES)、1回目仮停止前ストックタイミングであるため、1回目仮停止前ストック抽選処理を実行する(S5104)。
1回目仮停止前ストック抽選処理(S5104)では、図50に示す1回目仮停止前ストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、1回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出の何れかを実行するか、或いはこれらの演出を実行しないことが決定される。
ステップS5104の後、1回目仮停止前ストック抽選処理(S5104)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5105)。実行すると決定していれば(S5105でYES)、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5106)。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。なおスタンバイ演出は、ストック消化演出が開始されるまで実行され続けることになる。ステップS5106の後、1個ストックフラグをONにして(S5107)、本処理を終える。1個ストックフラグは、ストック消化演出の実行を1個保留していることを示すものである。
またステップS5105でN0と判定した場合、続いて、1回目仮停止前ストック抽選処理(S5104)でストックガセ演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5108)。実行すると決定していれば(S5108でYES)、ストックガセ演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5109)、本処理を終える。これによりセットされたストックガセ演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(D)に示すストック失敗演出が実行される。
またステップS5108でN0と判定した場合、続いて、1回目仮停止前ストック抽選処理(S5104)でストック煽り疑似連演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5110)。実行すると決定していれば(S5110でYES)、ストック煽り疑似連演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5111)。これによりセットされたストック煽り疑似連演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(E)に示す特殊仮停止演出が実行される。続いて図58(F)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rの再変動表示が実行される。ステップS5111の後、ストック確定フラグをONにして(S5112)、本処理を終える。ストック確定フラグは、その後のストック演出の実行が確定していることを示すものである。
ステップS5110でNOと判定されれば、1回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出の何れも実行しないため、本処理を終える。
[2回目仮停止前ストック設定処理]2回目仮停止前ストック設定処理(S5002)は、2回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図39に示すように、2回目仮停止前ストック設定処理(S5002)ではまず、2回目仮停止前タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5201)。「0」である(S5201でNO)、即ち疑似連を実行しない又は疑似連2回であることにより2回目仮停止前タイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5201でYES)、2回目仮停止前タイマの値を減算する(S5202)。そして、2回目仮停止前タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5203)。「0」でなければ(S5203でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5203でYES)、2回目仮停止前ストックタイミングであることになり、ステップS5204に進む。
ステップS5204では、ストック確定フラグがONであるか否かを判定する。ストック確定フラグがONでなければ(S5204でNO)、2回目仮停止前ストック抽選処理を実行する(S5205)。2回目仮停止前ストック抽選処理(S5205)では、図51に示す2回目仮停止前ストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、2回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出の何れかを実行するか、或いはこれらの演出を実行しないことが決定される。
ステップS5205の後、2回目仮停止前ストック抽選処理(S5205)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5206)。実行すると決定していれば(S5206でYES)、続いて1個ストックフラグがONであるか否かを判定する(S5208)。1個ストックフラグがONでなければ(S5208でNO)、ストック消化演出の実行が保留されていないため、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5209)。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。ステップS5209の後、1個ストックフラグをONにして(S5210)、本処理を終える。
一方、ステップS5208で1個ストックフラグがONであれば、ストック消化演出の実行が1個保留されていることになり、2個ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5211)。これによりセットされた2個ストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いてこの場合には、図59(A)に示す2個スタンバイ演出が実行される。なお2個スタンバイ演出は、次のストック消化演出が開始されるまで実行され続けることになる。ステップS5211の後、2個ストックフラグをONにして(S5212)、本処理を終える。2個ストックフラグは、ストック消化演出の実行を2個保留していることを示すものである。
ここでステップS5204にて、ストック確定フラグがONである場合について説明する。この場合には(S5204でYES)、既にストック演出の実行が確定しているため、ステップS5205及びS5206の処理を実行しなくて、ストック確定フラグをOFFにして(S5207)、ステップS5208に進む。このときには、1個ストックフラグがONではなくて(S5208でNO)、ストック演出コマンドがRAM94の出力バッファにセットされる(S5209)。従って、ストック演出が実行される。こうして、1回目仮停止前ストックタイミングでストック煽り疑似連演出が実行された場合には、ストック確定フラグがONにされることにより、2回目仮停止前ストックタイミングでストック演出が必ず実行されるようにしている。
またステップS5206でN0と判定した場合、続いて、2回目仮停止前ストック抽選処理(S5205)でストックガセ演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5213)。実行すると決定していれば(S5213でYES)、ストックガセ演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5214)、本処理を終える。これによりセットされたストックガセ演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(D)に示すストック失敗演出が実行される。
またステップS5213でN0と判定した場合、続いて、2回目仮停止前ストック抽選処理(S5205)でストック煽り疑似連演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5215)。実行すると決定していれば(S5215でYES)、ストック煽り疑似連演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5216)。これによりセットされたストック煽り疑似連演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(E)に示す特殊仮停止演出が実行される。続いて図58(F)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rの再変動表示が実行される。ステップS5216の後、ストック確定フラグをONにして(S5217)、本処理を終える。
ステップS5215でNOと判定されれば、2回目仮停止前ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、ストック煽り疑似連演出の何れも実行しないため、本処理を終える。
[発展前ストック設定処理]発展前ストック設定処理(S5003)は、発展前ストックタイミングで、ストック演出やストックガセ演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図40に示すように、発展前ストック設定処理(S5003)ではまず、発展前タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5301)。「0」である(S5301でNO)、即ちリーチにならないドハズレであることにより発展前ストックタイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5301でYES)、発展前タイマの値を減算する(S5302)。そして、発展前タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5303)。「0」でなければ(S5303でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5303でYES)、発展前ストックタイミングであることになり、ステップS5304に進む。
ステップS5304では、2個ストック確定フラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5304でYES)、既にストック消化演出の実行を最大の2個保留しているため、本処理を終える。一方、2個ストックフラグがONでなければ(S5304でNO)、続いてストック確定フラグがONであるか否かを判定する(S5305)。ONでなければ(S5305でNO)、発展前ストック抽選処理を実行する(S5306)。発展前ストック抽選処理(S5306)では、図52に示す発展前ストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、発展前ストックタイミングで、ストック演出又はストックガセ演出を実行するか、或いはこれらの演出を実行しないことが決定される。
ステップS5306の後、発展前ストック抽選処理(S5306)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5307)。実行すると決定していれば(S5307でYES)、続いて1個ストックフラグがONであるか否かを判定する(S5309)。1個ストックフラグがONでなければ(S5309でNO)、ストック消化演出の実行が保留されていないため、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5310)。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。ステップS5310の後、1個ストックフラグをONにして(S5311)、本処理を終える。
一方、ステップS5309で1個ストックフラグがONであれば、ストック消化演出の実行が1個保留されていることになり、2個ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5312)。これによりセットされた2個ストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いてこの場合には、図59(A)に示す2個スタンバイ演出が実行される。ステップS5312の後、2個ストックフラグをONにして(S5313)、本処理を終える。
ここでステップS5305にて、ストック確定フラグがONである場合について説明する。この場合には(S5305でYES)、既にストック演出の実行が確定しているため、ステップS5306及びS5307の処理を実行しなくて、ストック確定フラグをOFFにして(S5308)、ステップS5309に進む。このときには、1個ストックフラグがONであれば(S5309でYES)、2個ストック演出コマンドがRAM94の出力バッファにセットされ(S5312)、1個ストックフラグがONでなければ(S5309でNO)、ストック演出コマンドがRAM94の出力バッファにセットされる(S5310)。こうして、2回目仮停止前ストックタイミングでストック煽り疑似連演出が実行された場合には、ストック確定フラグがONにされることにより、発展前ストックタイミングでストック演出を経て2個スタンバイ演出又はスタンバイ演出が必ず実行されるようにしている。
またステップS5307でN0と判定した場合、続いて、発展前ストック抽選処理(S5306)でストックガセ演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5314)。実行すると決定していれば(S5314でYES)、ストックガセ演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5315)、本処理を終える。これによりセットされたストックガセ演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(D)に示すストック失敗演出が実行される。
ステップS5314でNOと判定されれば、発展前ストックタイミングで、ストック演出又はストックガセ演出の何れも実行しないため、本処理を終える。
[鎧着用前消化設定処理]鎧着用前消化設定処理(S5004)は、鎧着用前消化タイミングで、ストック消化演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図41に示すように、鎧着用前消化設定処理(S5004)ではまず、鎧着用前タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5401)。「0」である(S5401でNO)、即ち弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、又は金ロゴリーチに発展しないことにより鎧着用前タイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5401でYES)、鎧着用前タイマの値を減算する(S5402)。そして、鎧着用前タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5403)。「0」でなければ(S5403でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5403でYES)、鎧着用前消化タイミングであることになり、ステップS5404に進む。
ステップS5404では、2個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONでなければ(S5404でNO)、既にストック消化演出の実行が最大の2個保留されているわけではないため、続いて1個ストックフラグがONであるか否かを判定する(S5407)。ONであれば(S5407でYES)、ストック消化演出の実行が1個保留されていることになり、鎧着用前消化抽選処理を実行する(S5408)。鎧着用前消化抽選処理(S5408)では、図53に示す鎧着用前抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そして消化抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得した消化抽選乱数を判定する。これにより、鎧着用前消化タイミングで、ストック消化演出を実行するか否かが決定される。
ステップS5408の後、鎧着用前消化抽選処理(S5408)でストック消化演出を実行(消化)すると決定したか否かを判定する(S5409)。実行すると決定していれば(S5409でYES)、ストック消化演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5410)。これによりセットされたストック消化演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図57(B)に示すストック消化演出が実行される。ステップS5410の後、1個ストックフラグをOFFにして(S5411)、ステップS5412に進む。
ステップS5412では、ロゴ剣有効期間を設定する。ロゴ剣有効期間(例えば3秒)は、ロゴ剣役物操作検出スイッチ300aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみて、盤可動体駆動演出や枠可動体駆動演出を実行可能とするための期間である。ステップS5412の後、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する(S5413)。炎ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5413でYES)、盤可動体駆動フラグをONにして(S5414)、ステップS5415に進む。盤可動体駆動フラグは、盤可動体駆動演出の実行を示すものである。一方、炎ロゴリーチに発展する演出内容でなければ(S5413でNO)、ステップS5414をパスして、ステップS5415に進む。
ステップS5415では、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から金ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する(S5415)。金ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5415でYES)、枠可動体駆動フラグをONにして(S5416)、本処理を終える。枠可動体駆動フラグは、枠可動体駆動演出の実行を示すものである。一方、金ロゴリーチに発展する演出内容でなければ(S5415でNO)、本処理を終える。
ここでステップS5407にて、1個ストックフラグがONでなければ、ストック消化演出の実行が1個も保留されていないことになり、図42に示すステップS5417に進む。図42に示すように、ステップS5417では、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する。炎ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5417でYES)、盤可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S5418)。これにより、盤可動体15が図4(A)に示す待機位置から図4(B)に示す動作位置へ駆動する盤可動体駆動演出が実行される。一方、炎ロゴリーチに発展する演出内容でなければ(S5417でNO)、ステップS5418をパスして、ステップS5419に進む。
ステップS5419では、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から金ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する。金ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5419でYES)、枠可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S5420)。これにより、枠可動体600が図2(A)に示す収納位置から図2(B)に示す突出位置へ駆動する枠可動体駆動演出が実行される。一方、金ロゴリーチに発展する演出内容でなければ(S5419でNO)、即ち弱SPリーチに発展する演出内容であれば、本処理を終える。
またストック消化演出の実行が1個保留されている状況で、図41に示すステップS5408の後、鎧着用前消化抽選処理(S5408)でストック消化演出を実行(消化)しないと決定していた場合には(S5409でNO)、図42に示すステップS5421に進む。図42に示すように、ステップS5421では、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する。炎ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5421でYES)、盤可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S5422)。これにより盤可動体駆動演出が実行される。続いて、プレミア背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5423)。これによりセットされたプレミア背景演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて虹色の背景画像(図68(J)参照)が表示される。その結果、遊技者に大当たりに当選している状況を把握させることが可能である。
以上、図53に示す鎧着用前抽選テーブルから分かるように、鎧着用前消化抽選処理(S5408)では、大部分においてストック消化演出が実行されると決定される。しかしながら大当たりに当選している状況で、且つ炎ロゴリーチに発展する場合に限って、極稀にストック消化演出が実行されないと決定される。この場合には、炎ロゴリーチに発展した後、炎ロゴリーチ消化タイミングで必ずストック消化演出を実行するという大当たり確定の状況である。従って本形態では、ストック消化演出の実行が残ったまま鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展した段階で、表示画面7aに虹色の背景画像を表示して、遊技者にプレミア演出による高揚感を与えることにしている。
ステップS5421で炎ロゴリーチに発展する演出内容でなければ、ステップS5422及びS5423をパスして、ステップS5424に進む。ステップS5424では、実行中の変動演出に係る演出内容が鎧準備演出から金ロゴリーチに発展するものであるか否かを判定する。金ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5424でYES)、枠可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S5425)。これにより枠可動体駆動演出が実行される。一方、金ロゴリーチに発展する演出内容でなければ(S5424でNO)、即ち弱SPリーチに発展する演出内容であれば、本処理を終える。
また図41に示すステップS5404にて、2個ストックフラグがONであれば、既にストック消化演出の実行が最大の2個保留されていることになり、2個用ストック消化演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5405)。これによりセットされた2個用ストック消化演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図57(B)に示すストック消化演出が実行される。そして次にストック消化演出が実行されるまで表示画面7aにて図58(C)に示すスタンバイ演出が実行され続けるようになっている。
ステップS5405の後、2個ストックフラグをOFFする(S5406)。そして、炎ロゴリーチに発展する演出内容であるか否かを判定する(S5426)。炎ロゴリーチに発展する演出内容であれば(S5426でYES)、ストック消化演出の実行が残ったまま鎧準備演出から炎ロゴリーチに発展するという状況である。よって、表示画面7aにて虹色の背景画像(図68(J)参照)を表示すべく、プレミア背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5427)。そして、上述したようにステップS5412以降の処理を行う。一方、ステップS5426で炎ロゴリーチに発展する演出内容でなければ、ステップS5427をパスして、上述したようにステップS5412以降の処理を行う。
[炎ロゴストック設定処理]炎ロゴストック設定処理(S5005)は、炎ロゴリーチストックタイミングで、ストック演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図43に示すように、炎ロゴストック設定処理(S5005)ではまず、炎ロゴストックタイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5501)。「0」である(S5501でNO)、即ち炎ロゴリーチを実行しないことにより炎ロゴストックタイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5501でYES)、炎ロゴストックタイマの値を減算する(S5502)。そして、炎ロゴストックタイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5503)。「0」でなければ(S5503でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5503でYES)、炎ロゴリーチストックタイミングであることになり、ステップS5504に進む。
ステップS5504では、1個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5504でYES)、既にストック消化演出の実行を1個保留しているため、本処理を終える。一方、1個ストックフラグがONでなければ(S5504でNO)、炎ロゴストック抽選処理を実行する(S5505)。炎ロゴストック抽選処理(S5505)では、図54に示す炎ロゴストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、炎ロゴリーチストックタイミングで、ストック演出を実行するか否かが決定される。ここで図54に示す炎ロゴストック抽選テーブルから明らかなように、大当たりに当選している場合に限って、極稀にストック演出の実行が決定されるようになっている。更に当選期待度が高い演出内容ほど、炎ロゴリーチストックタイミングでストック演出が実行され易いようになっている。
ステップS5505の後、炎ロゴストック抽選処理(S5505)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5506)。実行しないと決定していれば(S5506でNO)、本処理を終える。一方、実行すると決定していれば(S5506でYES)、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5507)。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。ステップS5507の後、1個ストックフラグをONにする(S5508)。
そして、プレミア背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5509)、本処理を終える。これによりセットされたプレミア背景演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて虹色の背景画像(図68(J)参照)が表示される。その結果、遊技者に大当たりに当選している状況を把握させることが可能である。こうして本形態では、炎ロゴリーチでのストック演出の実行を当選確定のプレミア演出にしていて、遊技者には意外なタイミングで生じるプレミア演出に強い驚きを与えることが可能である。
[炎ロゴ消化設定処理]炎ロゴ消化設定処理(S5006)は、炎ロゴリーチ消化タイミングで、ストック消化演出を実行するか否かを決めるための処理である。図44に示すように、炎ロゴ消化設定処理(S5006)ではまず、炎ロゴ消化タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5601)。「0」である(S5601でNO)、即ち炎ロゴリーチを実行しないことにより炎ロゴ消化タイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5601でYES)、炎ロゴ消化タイマの値を減算する(S5602)。そして、炎ロゴ消化タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5603)。「0」でなければ(S5603でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5603でYES)、炎ロゴリーチ消化タイミングであることになり、ステップS5604に進む。
ステップS5604では、1個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5604でYES)、ストック消化演出の保留を消化すべく、ストック消化演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5605)。これによりセットされたストック消化演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図57(B)に示すストック消化演出が実行される。ステップS5605の後、1個ストックフラグをOFFにして(S5606)、ステップS5607に進む。一方、ステップS5604で1個ストックフラグがONでなければ、ステップS5605及びS5606をパスして、ステップS5607に進む。
そして、大当たりの当選に基づく炎ロゴリーチの実行中であるか否かを判定する(S5607)。ハズレに基づく炎ロゴリーチの実行中であれば(S5607でNO)、本処理を終える。一方、大当たりの当選に基づく炎ロゴリーチの実行中であれば(S5607でYES)、ロゴ剣有効期間(例えば3秒)を設定する(S5608)。なお、炎ロゴリーチでストック消化演出を実行する場合には、必ず大当たりの当選であるため、ステップS5608に進むことになる。ステップS5608の後、盤可動体駆動フラグをONにすると共に(S5609)、枠可動体駆動フラグをONにして(S5610)、本処理を終える。こうして大当たりの当選に基づく炎ロゴリーチの実行中では、炎ロゴリーチ消化タイミングを経て盤可動体駆動演出及び枠可動体駆動演出が実行されるようにしている。
[金ロゴ前半ストック設定処理]金ロゴ前半ストック設定処理(S5007)は、金ロゴリーチ前半ストックタイミングで、ストック演出、特別ストック演出、ストックガセ演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。ここで特別ストック演出とは、図58(A)に示すストック煽り演出と図59(B)に示す特別ストック成功演出とを合わせた演出のことである。図45に示すように、金ロゴ前半ストック設定処理(S5007)ではまず、金ロゴ前半ストックタイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5701)。「0」である(S5701でNO)、即ち金ロゴリーチを実行しないことにより金ロゴ前半ストックタイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5701でYES)、金ロゴ前半ストックタイマの値を減算する(S5702)。そして、金ロゴ前半ストックタイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5703)。「0」でなければ(S5703でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5703でYES)、金ロゴリーチ前半ストックタイミングであることになり、ステップS5704に進む。
ステップS5704では、1個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5704でYES)、既にストック消化演出の実行を1個保留しているため、本処理を終える。一方、1個ストックフラグがONでなければ(S5704でNO)、金ロゴ前半ストック抽選処理を実行する(S5705)。金ロゴ前半ストック抽選処理(S5705)では、図55に示す金ロゴ前半ストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、金ロゴリーチ前半ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、特別ストック演出の何れかを実行するか、或いはこれらの演出を実行しないことが決定される。ここで図55に示す金ロゴ前半ストック抽選テーブルから明らかなように、大当たりに当選している場合に限って、極稀に特別ストック演出の実行が決定されるようになっている。更に当選期待度が高い演出内容ほど、金ロゴリーチ前半ストックタイミングで特別ストック演出が実行され易いようになっている。
ステップS5705の後、金ロゴストック前半抽選処理(S5705)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5706)。実行すると決定していれば(S5706でYES)、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5707)、ステップS5708に進む。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。
ステップS5706でNOと判定した場合、続いて、金ロゴ前半ストック抽選処理(S5705)で特別ストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5709)。実行すると決定していれば(S5709でYES)、特別ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5710)、ステップS5708に進む。これによりセットされた特別ストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図59(B)に示す特別ストック成功演出が実行される。続いてこの場合には、図59(C)に示す特別スタンバイ演出が実行される。こうして特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出を見た遊技者には、既に大当たりの当選を確定させたことによる高揚感を与えることが可能である。ステップS5708では、1個ストックフラグをONにして、本処理を終える。
またステップS5709でN0と判定した場合、続いて、金ロゴ前半ストック抽選処理(S5705)でストックガセ演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5711)。実行すると決定していれば(S5711でYES)、ストックガセ演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5712)、本処理を終える。これによりセットされたストックガセ演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(D)に示すストック失敗演出が実行される。
ステップS5711でNOと判定されれば、金ロゴリーチ前半ストックタイミングで、ストック演出、特別ストック演出、ストックガセ演出の何れも実行しないため、本処理を終える。
[金ロゴ後半ストック設定処理]金ロゴ後半ストック設定処理(S5008)は、金ロゴリーチ後半ストックタイミングで、ストック演出、特別ストック演出、ストックガセ演出を実行するか否かを抽選で決めるための処理である。図46に示すように、金ロゴ後半ストック設定処理(S5008)ではまず、金ロゴ後半ストックタイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5801)。「0」である(S5801でNO)、即ち金ロゴリーチを実行しないことにより金ロゴ後半ストックタイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5801でYES)、金ロゴ後半ストックタイマの値を減算する(S5802)。そして、金ロゴ後半ストックタイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5803)。「0」でなければ(S5803でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5803でYES)、金ロゴリーチ後半ストックタイミングであることになり、ステップS5804に進む。
ステップS5804では、1個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5804でYES)、既にストック消化演出の実行を1個保留しているため、本処理を終える。一方、1個ストックフラグがONでなければ(S5804でNO)、金ロゴ後半ストック抽選処理を実行する(S5805)。金ロゴ後半ストック抽選処理(S5805)では、図56に示す金ロゴ後半ストック抽選テーブルの中から、演出内容に基づいて一つのテーブルを選択する。そしてストック抽選乱数を取得して、選択したテーブルを用いて取得したストック抽選乱数を判定する。これにより、金ロゴリーチ後半ストックタイミングで、ストック演出、ストックガセ演出、特別ストック演出の何れかを実行するか、或いはこれらの演出を実行しないことが決定される。
ここで図56に示す金ロゴ後半ストック抽選テーブルから明らかなように、大当たりに当選している場合に限って、極稀に特別ストック演出の実行が決定されるようになっている。更に当選期待度が高い演出内容ほど、金ロゴリーチ後半ストックタイミングで特別ストック演出が実行され易いようになっている。また図55と図56とを比較すると、図55に示す金ロゴ前半ストック抽選テーブルでストック演出が決定される方が、図56に示す金ロゴ後半ストック抽選テーブルでストック演出が決定されるよりも、当選期待度が高くなるように振分けられている。
ステップS5805の後、金ロゴストック後半抽選処理(S5805)でストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5806)。実行すると決定していれば(S5806でYES)、ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5807)、ステップS5808に進む。これによりセットされたストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(B)に示すストック成功演出が実行される。続いて、図58(C)に示すスタンバイ演出が実行される。
ステップS5806でNOと判定した場合、続いて、金ロゴ後半ストック抽選処理(S5805)で特別ストック演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5809)。実行すると決定していれば(S5809でYES)、特別ストック演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5810)、ステップS5808に進む。これによりセットされた特別ストック演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図59(B)に示す特別ストック成功演出が実行される。続いてこの場合には、図59(C)に示す特別スタンバイ演出が実行される。こうして特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出を見た遊技者には、既に大当たりの当選を確定させたことによる高揚感を与えることが可能である。ステップS5808では、1個ストックフラグをONにして、本処理を終える。
またステップS5809でN0と判定した場合、続いて、金ロゴ後半ストック抽選処理(S5805)でストックガセ演出を実行すると決定したか否かを判定する(S5811)。実行すると決定していれば(S5811でYES)、ストックガセ演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5812)、本処理を終える。これによりセットされたストックガセ演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図58(A)に示すストック煽り演出を経て、図58(D)に示すストック失敗演出が実行される。
ステップS5811でNOと判定されれば、金ロゴリーチ後半ストックタイミングで、ストック演出、特別ストック演出、ストックガセ演出の何れも実行しないため、本処理を終える。
[金ロゴ消化設定処理]金ロゴ消化設定処理(S5009)は、金ロゴリーチ消化タイミングで、ストック消化演出を実行するか否かを決めるための処理である。図47に示すように、金ロゴ消化設定処理(S5009)ではまず、金ロゴ消化タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S5901)。「0」である(S5901でNO)、即ち金ロゴリーチを実行しないことにより金ロゴ消化タイマに時間がセットされていない場合には、本処理を終える。一方、「0」より大きければ(S5901でYES)、金ロゴ消化タイマの値を減算する(S5903)。そして、金ロゴ消化タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S5903)。「0」でなければ(S5903でNO)、本処理を終える。これに対して「0」であれば(S5903でYES)、金ロゴリーチ消化タイミングであることになり、ステップS5904に進む。
ステップS5904では、1個ストックフラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S5904でYES)、ストック消化演出の保留を消化すべく、ストック消化演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5905)。これによりセットされたストック消化演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、表示画面7aにて図57(B)に示すストック消化演出が実行される。ステップS5905の後、1個ストックフラグをOFFにして(S5906)、ステップS5907に進む。一方、ステップS5904で1個ストックフラグがONでなければ、ステップS5905及びS5906をパスして、ステップS5907に進む。
そして、大当たりの当選に基づく金ロゴリーチの実行中であるか否かを判定する(S5907)。ハズレに基づく炎ロゴリーチの実行中であれば(S5907でNO)、本処理を終える。一方、大当たりの当選に基づく金ロゴリーチの実行中であれば(S5907でYES)、ロゴ剣有効期間(例えば3秒)を設定する(S5908)。その後、盤可動体駆動フラグをONにすると共に(S5909)、枠可動体駆動フラグをONにして(S5910)、本処理を終える。こうして大当たりの当選に基づく金ロゴリーチの実行中では、金ロゴリーチ消化タイミングを経て盤可動体駆動演出及び枠可動体駆動演出が実行されるようにしている。
[スイッチ処理]演出制御用マイコン91は、ロゴ剣演出設定処理(S4302)及びスイッチ状態取得処理(S4303)の後、スイッチ処理(S4304)を実行する(図32参照)。図48に示すように、スイッチ処理(S4304)ではまず、ロゴ剣役物操作検出スイッチ300aがONされているか否かを判定する(S6001)。ここでは、ロゴ剣役物操作検出スイッチが300aONされているか否かは、スイッチ状態取得処理(S4303)にて格納されたスイッチデータに基づいて判定される。ONされていなければ(S6001でNO)、ステップS6003に進む。一方、ONされていれば(S6001でYES)、設定されたロゴ剣有効期間内であるか否かを判定する(S6002)。なお上述したように、図57(B)に示すストック消化演出が実行されていれば、ロゴ剣有効期間は設定されている。
ロゴ剣役物有効期間内でなければ(S6002でNO)、ステップS6003に進む。これに対して、ロゴ剣役物有効期間内であれば(S6002でYES)、盤可動体フラグがONであるか否かを判定する(S6004)。ONであれば(S6004でYES)、盤可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S6005)。これにより、盤可動体駆動演出が実行される。ステップS6005の後、盤可動体駆動フラグをOFFにして(S6006)、ステップS6007に進む。一方、ステップS6004にて盤可動体駆動フラグがONでなければ、ステップS6005及びS6006をパスしてステップS6007に進む。
ステップS6007では、枠可動体駆動フラグがONであるか否かを判定する(S6007)。ONであれば(S6007でYES)、枠可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットする(S6008)。これにより、枠可動体駆動演出が実行される。ステップS6008の後、枠可動体駆動フラグをOFFにして(S6009)、本処理を終える。一方、ステップS6007にて枠可動体駆動フラグがONでなければ、直ちに本処理を終える。
またステップS6003では、設定したロゴ剣有効期間が経過したタイミングであるか否かを判定する。ステップS6003の判定結果がNOであれば、本処理を終える。一方、設定したロゴ剣有効期間が経過したタイミングであれば(S6003でYES)、上述したようにステップS6004以降の処理を行う。こうして、図57(B)に示すストック消化演出の実行に伴って、ロゴ剣有効期間が設定されているにも拘わらず、ロゴ剣役物300の押込操作を行わなかった場合、ロゴ剣役物有効期間の経過タイミングでステップS6004に進む。その結果、ストック消化演出(剣役物操作促進演出)を見た遊技者が、ロゴ剣役物300の押込操作を行わなくても、盤可動体駆動演出や枠可動体駆動演出は実行され得る。
8.演出例
次に、図65〜図69に基づいて、本パチンコ遊技機1の各演出例について説明する。
<第1演出例>
先ず図65及び図66に基づいて第1演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態(低確非時短状態)にて特別図柄の抽選で大当たりに当選し、疑似連無しで金ロゴリーチとなる変動パターンP11(図12参照)が選択されたこととする。この場合、変動演出が開始された後、図65(A)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rがリーチ態様となる。そして発展前ストックタイミング(図64参照)になる。ここで発展前ストック抽選処理(図40に示すステップS5306)により、ストック演出の実行が決定されたこととする(図52参照)。
これにより、図65(B)に示すストック煽り演出を経て、図65(C)に示すストック成功演出が実行される。こうしてストック成功演出を見た遊技者には、その後のストック消化演出(剣役物操作促進演出)の実行を獲得したことによる高揚感を与えることが可能である。つまり、剣役物操作促進演出の実行タイミングよりも前から、当選期待度が高まっていることを把握させることが可能である。そして、図65(D)に示すように、ストック消化演出が実行されるまでスタンバイ演出が実行される。このスタンバイ演出により、遊技者には、ストック消化演出の実行が保留されていることを認識させつつ、どのタイミングで消化されるのかを意識させることが可能である。
その後、金ロゴリーチとなる変動パターンP11であるため、図65(E)に示すように、鎧準備演出が実行される。そして鎧着用前消化タイミング(図64参照)になる。ここで鎧着用前消化抽選処理(図41に示すステップS5408)により、ストック消化演出の実行(消化)が決定されたこととする(図53参照)。これにより、図65(F)に示すように、ストック消化演出が実行される。なおこのときに、図41に示すステップS5412でロゴ剣有効期間が設定されると共に、ステップS5416で枠可動体駆動フラグがONにされる。そして、図65(F)に示すストック消化演出を見た遊技者は、図5(B)に示すように、ロゴ剣役物300に対して押込操作を行う。これにより、図48に示すスイッチ処理(S4304)のステップS6008で、枠可動体駆動データがセットされる。
その結果、図65(G)に示すように、枠可動体駆動演出が実行され、図65(H)に示すように、金ロゴリーチに発展したことが表示画面7aに表示される。こうして遊技者には、自らの操作で枠可動体600を駆動させると共に、当選期待度が非常に高い金ロゴリーチへ発展させたかのような印象を与えることが可能であり、演出への積極的な関与を高めることが可能である。
その後、金ロゴリーチ前半ストックタイミング(図64参照)になる。ここで金ロゴ前半ストック抽選処理(図45に示すステップS5705)により、ストックガセ演出の実行が決定されたこととする(図55参照)。これにより、図65(I)に示すストック煽り演出を経て、図65(J)に示すストック失敗演出が実行される。こうしてストック失敗演出を見た遊技者には、次のストック煽り演出ではストック成功演出を実行させてやるという気持ちを掻き立てることが可能である。
続いて、図66(A)に示すように、バトル演出が開始されることが明示される。そして、金ロゴリーチ後半ストックタイミング(図64参照)になる。ここで金ロゴ後半ストック抽選処理(図46に示すステップS5805)により、特別ストック演出の実行が決定されたこととする(図56参照)。これにより、図66(B)に示すストック煽り演出を経て、図66(C)に示す特別ストック成功演出が実行される。こうして特別ストック成功演出を見た遊技者には、ストック消化演出の実行を獲得しただけでなく、既に大当たりの当選を引き当てたことによる大きな高揚感を与えることが可能である。そして、図66(D)に示すように、ストック消化演出が実行されるまで特別スタンバイ演出が実行される。この特別スタンバイ演出により、遊技者には当選確定を認識させつつ、金ロゴリーチを安心して堪能させることが可能である。
その後、金ロゴリーチ消化タイミング(図64参照)、即ち勝敗分岐タイミングになる。このときストック消化演出の実行が保留されているため、図47に示す金ロゴ消化設定処理(S5009)のステップS5905でストック消化演出コマンドがセットされる。これにより、図66(F)に示すように、ストック消化演出が実行される。なおこのときに、図47に示すステップS5908でロゴ剣有効期間が設定され、ステップS5909で盤可動体フラグがONされると共に、ステップS5910で枠可動体駆動フラグがONされる。そして、図66(F)に示すストック消化演出を見た遊技者は、図5(B)に示すように、ロゴ剣役物300に対して押込操作を行う。これにより、図48に示すスイッチ処理(S4304)のステップS6005で盤可動体駆動データがセットされると共に、ステップS6008で枠可動体駆動データがセットされる。
その結果、図65(G)に示すように、枠可動体駆動演出が実行されると共に、盤可動体駆動演出が実行される。そして表示画面7aにて、大当たりに当選したことを示す当選報知演出が実行される(バトル勝利演出が実行されると共に、「444」を示す演出図柄8L,8C,8Rが停止表示される)。こうして遊技者には、自らの操作で枠可動体600及び盤可動体15を駆動させて、大当たり当選を引き当てたかのような大きな達成感を与えることが可能である。
以上、この第1演出例で説明したように、様々なタイミングで、ストック演出やストックガセ演出が実行される。従って遊技者は、発展前ストックタイミングや金ロゴリーチ消化タイミングで剣役物操作促進演出の実行をただ期待するのではなく、それ以前からストック演出の実行を期待するようになる。そして、ストック煽り演出を見た遊技者は、ストック成功演出だけでなく、特別ストック成功演出の実行にも期待することになる。こうして、剣役物操作促進演出の実行を事前に確定させるのを楽しむという新たな期待の持ち方をさせるパチンコ遊技機1を提供することが可能である。
<第2演出例>
次に、図67に基づいて第2演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態にて特別図柄の抽選で大当たりに当選し、疑似連無しで炎ロゴリーチになる変動パターンP12(図12参照)が選択されたこととする。なお鎧着用前消化タイミング(図64参照)でストック消化演出が実行されるまで上述した第1演出例と同様であるため、説明を省略する。鎧着用前消化タイミングでは、図41に示すステップS5412でロゴ剣有効期間が設定されると共に、ステップS5414で盤可動体駆動フラグがONにされる。そして、図67(A)に示すストック消化演出を見た遊技者は、図5(B)に示すように、ロゴ剣役物300に対して押込操作を行う。これにより、図48に示すスイッチ処理(S4304)のステップS6005で、盤可動体駆動データがセットされる。
その結果、図67(B)に示すように、盤可動体駆動演出が実行され、図67(C)に示すように、炎ロゴリーチに発展したことが表示画面7aに表示される。こうして遊技者には、自らの操作で盤可動体15を駆動させると共に、当選期待度が高い炎ロゴリーチへ発展させたかのような印象を与えることが可能である。その後、図67(D)に示すように、バトル演出が開始されることが明示される。
そして、炎ロゴリーチストックタイミング(図64参照)になる。ここで炎ロゴストック抽選処理(図43に示すステップS5505)により、ストック演出(プレミア演出)の実行が決定されたこととする(図54参照)。これにより、図67(E)に示すストック煽り演出を経て、図67(F)に示すストック成功演出が実行される。またこのときには、図43に示すステップS5509で、プレミア背景演出コマンドがセットされるため、図67(F)に示すように、虹色の背景画像に切替わる。こうして、炎ロゴリーチ中ではストック演出そのものが、当選確定の報知になるという斬新な見せ方になる。その結果、遊技者には、ストック消化演出の実行を獲得しただけでなく、既に大当たりの当選を引き当てたことによる特別感を与えることが可能である。
その後、炎ロゴリーチ消化タイミング(図64参照)、即ち勝敗分岐タイミングになる。このときストック消化演出の実行が保留されているため、図44に示す炎ロゴ消化設定処理(S5006)のステップS5605でストック消化演出コマンドがセットされる。これにより、図67(H)に示すように、ストック消化演出が実行される。そして大当たりの当選であるため、上述した第1演出例と同様、図67(I)に示すように、枠可動体駆動演出及び盤可動体駆動演出を経て、当選報知演出が実行される。
<第3演出例>
次に、図68に基づいて第3演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態にて特別図柄の抽選で大当たりに当選し、疑似連2回で炎ロゴリーチになる変動パターンP9(図12参照)が選択されたこととする。この場合、図68(A)に示すように、変動演出が開始された後、1回目仮停止前ストックタイミング(図64参照)になる。なお1回目仮停止タイミングは、演出図柄8L,8C,8Rがリーチ態様となってから1回目の仮停止表示がなされるまでの間である。ここで1回目仮停止前ストック抽選処理(図38に示すステップS5104)により、ストック演出の実行が決定されたこととする(図50参照)。
これにより、ストック煽り演出を経て、図68(B)に示すストック成功演出が実行される。その後、図68(C)に示す1回目の仮停止表示を経て、図68(D)に示す1回目再変動表示が実行される。こうして1回目の仮停止表示が実行される直前にストック成功演出を見た遊技者には、疑似連が実行される場合でもストック演出が実行されるという意外性を与えることが可能である。なお図68(B)に示すストック成功演出の後、ストック消化演出の実行が1回保留されていることを示すスタンバイ演出が実行されている。
図68(D)に示す1回目の再変動表示を経て、図68(E)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rがリーチ態様となる。このときに発展前ストックタイミング(図64参照)になる。ここで発展前ストック抽選処理(図40に示すステップS5306)により、ストック演出の実行が決定されたこととする(図52参照)。またこのときには、既にストック消化演出の実行が1個保留されているため、図40に示すステップS5312により、2個ストック演出コマンドがセットされる。
これにより、図68(F)に示すストック成功演出を経て、図68(G)に示す2個スタンバイ演出が実行される。こうして遊技者には、ストック消化演出の実行が複数回保留されていることを把握させて、当選期待度が非常に高いことを把握させることが可能である。その後、図68(H)に示す鎧準備演出を経て、鎧着用前消化タイミング(図64参照)になる。ここでは図41に示す鎧着用前設定処理(S5004)のステップS5405で、2個用ストック消化演出コマンドがセットされる。これにより、図68(I)に示すように、ストック消化演出が実行されて、図68(H)に示す2個スタンバイ演出から、図68(J)に示すスタンバイ演出に切替わる。
但しこの演出例3では、鎧着用前消化タイミングでストック消化演出が実行されても、
未だストック消化演出の実行が1回残っている。本形態では上述したように、弱SPリーチでストック消化演出が実行されないようにしている。そのため、図68(G)に示す2個スタンバイ演出が実行された時点で、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチに発展することが確定していることを意味している。このようにして、ストック消化演出の実行の保留数が多いほど、当選期待度が高い演出を実行するようにしている。
特にこの演出例3では、炎ロゴリーチとなる変動パターンP9(図12参照)であるため、図68(I)に示すストック消化演出を経て、図68(J)に示すように炎ロゴリーチに発展したことが表示画面7aに表示される。これは、ストック消化演出の実行が保留されたまま、炎ロゴリーチに発展した状況である。そのため、図41に示す鎧着用前消化設定処理(S5004)のステップS5427では、プレミア背景演出コマンドがセットされていることになる。従って、図68(J)に示すように、虹色の背景画像が表示される。こうして、ストック消化演出の実行が保留されている状況で、炎ロゴリーチに発展すれば当選確定になるという見せ方になる。以上により遊技者には、ストック消化演出の実行が保留されたまま、金ロゴリーチよりも当選期待度が低い炎ロゴリーチへ発展した時点で、大当たり当選よる高揚感を与えることが可能である。
なおこの演出例3でも、炎ロゴリーチに発展した後、上述した演出例2と同様に、炎ロゴリーチ消化タイミング(図64参照)でストック消化演出が実行される。そして大当たりの当選であるため、枠可動体駆動演出及び盤可動体駆動演出を経て、当選報知演出が実行される。
<第4演出例>
次に、図69に基づいて第4演出例を説明する。前提条件として、通常遊技状態にて特別図柄の抽選で疑似連2回が実行される変動パターン(例えば変動パターンP6、図12参照)が選択されたこととする。この場合、図69(A)に示すように、変動演出が開始された後、1回目仮停止前ストックタイミング(図64参照)になる。ここで1回目仮停止前ストック抽選処理(図38に示すステップS5104)により、ストック煽り疑似連演出の実行が決定されたこととする(図50参照)。なおストック煽り疑似連演出の実行が決定されたことに伴い、図38に示すステップS5112でストック確定フラグがONされる。
こうして、図69(B)に示すストック煽り演出を経て、図69(C)に示す特殊仮停止演出が実行される。その後、図69(D)に示す1回目の再変動表示を経て、演出図柄8L,8C,8Rがリーチ態様となる。そして発展前ストックタイミング(図64参照)になる。ここで図40に示す発展前ストック設定処理(S5003)では、ストック確定フラグがONであるため(S5305でYES)、発展前ストック抽選処理(S5306)を実行することなく、ストック演出コマンドがセットされる(S5310)。そのため、図69(E)に示すストック煽り演出を経て、図69(F)ストック成功演出が実行される。続いて、図69(G)に示すスタンバイ演出が実行される。
以上、この第4演出例で説明したように、ストック煽り疑似連演出が実行された場合には、その後の再変動表示を経て、ストック演出が必ず実行されることになる。そのため、ストック煽り疑似連演出を見た遊技者には、その後の再変動表示とストック演出の両方を獲得したことによる高揚感を与えることが可能である。
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機1によれば、剣役物操作促進演出(ストック消化演出)が実行される前に、当該剣役物操作促進演出が実行されることを事前に示すストック演出が実行され得る。そのため、ストック演出を把握した遊技者は、その後に実行される剣役物操作促進演出を期待しながら遊技をすることが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図66(C)に示す特別ストック成功演出、及び図66(D)に示す特別スタンバイ演出が実行されれば、大当たりが確定していることになり、ハズレになることがない。従って、特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出を把握した遊技者に、より早く大当たりを認識させることで、特別感を与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、炎ロゴリーチの実行中に、図67(E)及び図67(F)に示すように、ストック演出が実行されれば、図67(H)に示すストック消化演出の後に当選報知演出が必ず実行される。つまり状況によって、ストック演出そのものが大当たり確定報知になる。よって遊技者には、炎ロゴリーチの実行中にストック演出を期待させるという新たな興趣性を提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、金ロゴリーチでストック演出が実行されても、ストック消化演出を経てハズレ報知演出が実行されることがある。これに対して、炎ロゴリーチでストック演出が実行されれば、ストック消化演出を経て必ず当選報知演出が実行される。従って、金ロゴリーチよりも当選期待度が低い炎ロゴリーチであるにも拘わらずストック演出を契機に大当たりが確定するという意外性を提供することが可能である。つまり、今までにない新たな期待の持ち方をさせるパチンコ遊技機1を提供することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、SPリーチに発展する前に(発展前ストックタイミングで)ストック演出が実行されたにも拘わらず、そのストック演出に対応するストック消化演出が実行されずに炎ロゴリーチに発展した場合には、大当たりが確定する。従って、ストック演出に対応するストック消化演出の実行タイミングと、鎧準備演出を経て発展したSPリーチの種類に注目させるという新たな期待の持ち方をさせるパチンコ遊技機1を提供することが可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
上記形態では、ストック消化演出(剣役物操作促進演出)の実行の保留を最大で2個までとした。しかしながら、ストック消化演出の実行の保留を1個までしかできない、又は3個以上できるようにしても良い。
また上記形態では、SPリーチ(弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチ)に発展する前に、ノーマルリーチを形成しているときにストック演出が実行され得るタイミング(発展前ストックタイミング(図64参照))があり、疑似連であれば各仮停止表示がなされる直前にストック演出が実行され得るタイミング(1回目仮停止前ストックタイミング、2回目仮停止前ストックタイミング(図64参照)があった。しかしながら、ストック演出が実行され得るタイミングは適宜変更である。例えば、疑似連であれば1回の再変動につき2回以上のストック演出が実行され得るタイミングがあるようにしても良く、ノーマルリーチを形成する前にストック演出が実行され得るタイミングがあるようにしても良い。
また上記形態では、鎧準備演出の終了時点でストック消化演出が実行され得るタイミング(鎧着用前消化タイミング(図64参照))があり、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチでれば勝敗分岐タイミングでストック消化演出が実行され得るタイミング(炎ロゴリーチ消化タイミング、金ロゴリーチ消化タイミング(図64参照))があった。しかしながら、ストック消化演出が実行され得るタイミングは適宜変更可能である。例えば、炎ロゴリーチ又は金ロゴリーチにおいて、勝敗分岐タイミングよりも前にストック消化演出が実行され得るタイミングがあるようにしても良い。
また上記形態では、弱SPリーチでは、ストック演出及びストック消化演出が実行されないようにしたが、ストック演出やストック消化演出が実行され得るようにしても良い。また炎ロゴリーチにおいて、ストック演出が実行され得るタイミングを2個以上にしても良い。また金ロゴリーチにおいて、ストック演出が実行され得るタイミングを1個又は3個以上にしても良い。
また上記形態では、炎ロゴリーチ(特定演出)でのストック消化演出の実行、即ちストック演出の実行を当確報知とした。しかしながら、弱SPリーチや金ロゴリーチでのストック消化演出の実行、即ちストック演出の実行を当確報知とするようにしても良い。なおSPリーチの種類は、弱SPリーチ、炎ロゴリーチ、金ロゴリーチに限られるものではなく、適宜変更可能である。また特定演出は、SPリーチに限られるものではなく適宜変更可能であり、例えば特定の時間になると開始されるRTC演出であっても良い。
また上記形態では、ストック演出が1回実行されると、ストック消化演出が1回実行されるようにした。しかしながら、ストック演出とストック消化演出との関係は1対1でなくても良く、ストック演出が複数回(例えば3回)実行されると、ストック消化演出が1回実行されるようにしても良い。この場合には、例えばストック演出の実行が1回では、ストック消化演出が実行される可能性が低く、ストック演出の実行が2回では、ストック消化演出が実行される可能性が高くなり、ストック演出の実行が3回では、ストック演出の実行が確定するようにしても良い。
また上記形態では、スタンバイ演出が実行されている状態で、更にストック演出が実行されれば、2個スタンバイ演出が実行されるようにした。即ち、ストック消化演出の実行の保留数は、段階的にしか増加しないようにした。しかしながら、1回のストック演出の実行により、複数回のストック消化演出の実行が保留されるようにしても良い。要するに、ストック演出の1回の実行であっても、ストック消化演出が複数回実行されるようにしても良い。
また上記形態では、剣役物操作促進演出が実行されることを事前に示す事前告知を、ストック演出とスタンバイ演出とを含む一連の演出とした。しかしながら事前告知は、ストック演出だけ又はスタンバイ演出だけの演出としても良い。また事前告知(ストック演出)の際には、例えば遊技者に演出ボタン(操作手段)63を押下操作させるようにして、ストックされたことによる達成感を与えるようにしても良い。
また上記形態では、剣役物操作促進演出(予告演出)で表示される画像(演出画像)として、ロゴ剣役物(操作手段)300の形態を含む画像としたが、適宜変更可能であり、操作手段とは無関係な画像としても良い。
また上記形態では、事前告知の演出態様を、表示画面7aにて画像(煽り画像SA、成功画像SS、1個ストック画像S1)を表示する表示態様とした。しかしながら、事前告知の演出態様は、例えば発光手段(盤ランプ5や枠ランプ66)を発光させる発光態様としたり、音出力手段(スピーカ67)から演出音を出力させる音声態様としても良く、適宜変更可能である。なお発光手段で発光させる発光態様とした場合には、ランプの数でストック消化演出の保留数を示すようにすると良い。
また上記形態では、当選期待度が高まることを示唆する予告演出を、ロゴ剣役物300への操作を促す剣役物操作促進演出(図57(B)参照)とした。しかしながら、予告演出は剣役物操作促進演出に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、ロゴ剣役物300以外の操作手段(例えば演出ボタン63)への操作を促す演出としても良い。或いは、特定のカットイン画像が表示画面7aに表示されるカットイン予告演出や、特定の背景画像(例えば赤色の背景画像)が表示画面7aに表示される背景画像予告演出、特定のキャラクタのセリフが表示画面7aに表示されるセリフ予告演出などであっても良い。また予告演出の演出態様も、発光手段(盤ランプ5や枠ランプ66)を発光させる発光態様としたり、音出力手段(スピーカ67)から演出音を出力させる音声態様としても良い。
また上記形態では、1回の特別図柄の変動表示が実行されている間(当該変動)において、ストック演出を実行し得るように制御した。しかしながら、複数回の特別図柄の変動表示にわたって、ストック演出を実行し得るように制御しても良い。この場合には、遊技球が始動口20,21に入球した際に、遊技制御用マイコン81がその入球に基づく当否判定の結果の情報等を含む入賞情報(始動入賞コマンド)を演出制御用マイコン91に送信する。そして、その入賞情報を受信した演出制御用マイコン91は、その入賞情報に係る特別図柄の変動表示が開始される前に、入賞情報に含まれる情報に基づいて、ストック演出を実行し得るようにすれば良い。
また上記形態では、特別図柄の変動表示の開始からストック演出が実行されるタイミングが早いほど、大当たりに当選し易い(当選期待度が高い)ようにした。しかしながら、特別図柄の変動表示の開始からストック演出が実行されるタイミングが遅いほど、大当たりに当選し易いようにしても良い。
また上記形態では、特別ストック演出(特別態様の事前予告、図59(B)(C)参照)は、金ロゴリーチの実行中のみ実行され得るようにした(図55,図56のテーブル参照)。しかしながら、特別ストック演出の実行タイミングは、適宜変更可能であり、例えばノーマルリーチになる前や弱SPリーチの実行中であっても、特別ストック演出が実行され得るようにしても良い。
また上記形態では、ストック煽り疑似連演出を実行すると、そのストック煽り疑似連演出が実行されたストックタイミングの次のストックタイミングで、ストック演出を実行するようにした。しかしながら、ストック煽り疑似連演出を契機として実行するストック演出に関して、実行タイミングは適宜変更可能であり、例えば抽選で決めるようにしても良く、金ロゴリーチ後半ストックタイミングで必ずストック演出を実行するようにしても良い。またストック煽り疑似連演出を実行すると、その後に2回以上、ストック演出を実行するようにしても良い。
また上記形態では、低確非時短状態(通常遊技状態)にて、ストック演出を実行し得るようにした。しかしながら、低確非時短状態以外の遊技状態(高確時短状態、低確時短状態等)でストック演出を実行し得るようにしても良い。
また上記形態では、高確率状態に制御されたあと実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率状態が継続する所謂「ループタイプ」のパチンコ遊技機1であった。しかしながら、高確率状態に制御されたあと特別図柄の変動表示の回数が所定回数に達すると、通常確率状態に制御される所謂「STタイプ」のパチンコ遊技機としても良い。また上記形態では、また特別図柄の抽選で大当たりに当選すると大当たり遊技が実行される所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機1であったが、小当たり遊技を実行可能なその他のタイプのパチンコ遊技機(例えば所謂1種2種混合機)であっても良い。
また上記形態では、1つの大入賞装置31を備えるパチンコ遊技機1であった。しかしながら、2つの大入賞装置を備えるパチンコ遊技機であっても良い。また上記形態では、停止表示される特別図柄の種類に応じて高確率状態に移行するパチンコ遊技機1であった。しかしながら、大入賞装置の中に特定領域(V領域)を設けて、特定領域への遊技球の通過に基づいて高確率状態に移行するパチンコ遊技機や、高確率状態に移行しないパチンコ遊技機であっても良い。
また上記形態では、大当たり遊技後に時短回数が「100」回に設定される、又は実質的に次回の大当たりに当選するまで時短状態が続くようにした。しかしながら、大当たり遊技後に時短回数が「0」回に設定される(即ち「非時短状態」に制御される)ことがあり得るようにしても良い。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
なお、本発明の「所定の取得条件の成立」とは、上記形態では、特図1保留球数が上限記憶数(4)に達していない状態で遊技球が第1始動口20に入球すること、又は特図2保留球数が上限記憶数(4)に達していない状態で遊技球が第2始動口21に入球することである。
また上記形態で用いた各テーブル(図12、図49〜56参照)の各値や各時間はあくまで一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
なお上記形態の特徴及び変形例の特徴をそれぞれ組合わせて実施したり、一部取り除いて実施することは勿論可能である。
なお、上記した実施の形態には、以下の手段1〜13に記載の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<A>
手段1に係る発明は、
所定の取得条件の成立に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する判定情報取得手段(ステップS206,S210を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりであるかの当たり判定を行う当たり判定手段(ステップS1402,S1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示したあと停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記当たり判定の結果が当たりであることを示す前記識別図柄が停止表示されると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技実行手段(ステップS1307を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記識別図柄が停止表示される前に当選期待度が高まることを示唆する予告演出(剣役物操作促進演出(ストック消化演出))を実行可能な予告演出実行手段(ステップS5410,S5605,S5905を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記予告演出が実行されることを事前に示す事前告知(ストック演出及びスタンバイ演出)を実行可能な事前告知実行手段(ステップS5310,S5507,S5707,S5807を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、予告演出が実行される前に、当該予告演出が実行されることを事前に示す事前告知が実行され得る。そのため、事前告知を把握した遊技者は、その後に実行される予告演出を期待しながら遊技することが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記予告演出実行手段は、
前記識別図柄が停止表示される前に複数回の前記予告演出を実行可能なものであり、
前記当たり判定の結果が当たりである場合には、前記当たり判定の結果がハズレである場合よりも、前記予告演出の実行回数を多くし易いものであり、
前記事前告知実行手段は、複数回の前記予告演出が実行されることを示す事前告知(2個スタンバイ演出)を実行可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、複数回の予告演出が実行されることを示す事前告知が実行されれば、複数回の予告演出の実行がストックされていることになる。これにより遊技者には、当選期待度が非常に高いことを把握させることが可能であり、事前に与える高揚感を一層高めることが可能である。
手段3に係る発明は
手段1又は手段2に記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、
前記事前告知として、当該事前告知に対応する前記予告演出が実行されるまで当該予告演出の実行が保留されていることを報知(図57(A)に示す1個ストック画像S1を表示)可能なものであり、
前記予告演出の実行が保留されている状態で前記事前告知を実行した場合には、前記予告演出の実行が保留されている数が増加するように報知(図59(A)に示す2個ストック画像S2を表示)可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、予告演出の実行が保留されている状態で、更に事前告知が実行されれば、予告演出の実行の保留数が増加するように報知される。こうして、予告演出の実行の保留数が段階的に増加し得るという斬新な印象を与えることが可能である。
手段4に係る発明は、
手段1乃至手段3の何れかに記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、
前記予告演出が実行されることを示すものではない非事前告知(ストックガセ演出)を実行可能であり、
前記事前告知として、所定の煽り演出(ストック煽り演出)を経て告知成功演出(ストック成功演出)を実行可能であり、
前記非事前告知として、前記煽り演出を経て告知失敗演出(ストック失敗演出)を実行可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技者には、煽り演出の後に、告知成功演出又は告知失敗演出のどちらが実行されるのかを注目させることが可能である。よって、予告演出の実行が事前に告知される際の興趣性を高めることが可能である。
手段5に係る発明は、
手段4に記載の遊技機において、
前記当たり判定が行われると、所定の演出図柄(8L,8C,8R)を変動表示させた後その当たり判定の結果を示す停止態様で停止表示させる変動演出実行手段(ステップS4606を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記変動演出実行手段は、
前記演出図柄を変動表示してから停止表示するまでの間に、前記演出図柄を一旦仮停止表示してから再び変動表示する再変動表示を所定回数(例えば2回)にわたって実行可能なものであり、
前記煽り演出を経て前記再変動表示を実行可能なものである(図58(A)(E)(F)参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、煽り演出の後に、告知成功演出又は告知失敗演出の他、再変動表示が実行される場合がある。従って遊技者には、煽り演出から多様な演出を把握させることが可能であり、煽り演出を飽きさせ難くすることが可能である。
手段6に係る発明は、
手段5に記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、
前記識別図柄が停止表示される前に前記煽り演出を経て前記再変動表示が実行された場合には、
当該識別図柄が停止表示される前に前記事前告知を少なくとも1回実行するものであること(図69に示す演出例4参照)を特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、煽り演出を経て再変動表示が実行された場合には、その後に事前告知の実行(即ち予告演出の実行)が確定する。よって遊技者には、煽り演出を経て再変動表示が実行されることへの大きな期待感を抱かせることが可能である。
手段7に係る発明は、
手段1乃至手段6の何れかに記載の遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段(ロゴ剣役物300)を備え、
前記予告演出は、前記操作手段への操作を促す操作促進演出(剣役物操作促進演出)であり、
前記事前告知実行手段は、
前記事前告知として、当該事前告知に対応する前記操作促進演出が実行されるまで、前記操作手段の形態を含む演出画像(1個ストック画像S1)を所定の表示手段(画像表示装置7)にて表示可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、事前告知が実行されてから操作促進演出が実行されるまで、操作手段の形態を含む演出画像が表示手段に表示される。そのため遊技者に、予告演出としての操作促進演出がストックされているのを把握させ易くすることが可能である。そして操作促進演出により、遊技者が操作手段を操作することで、自らの操作で当選期待度を高めているかのような印象を与えることが可能である。
手段8に係る発明は、
手段1乃至手段7の何れかに記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、
前記当たり判定の結果が当たりである場合には、前記当たり判定の結果がハズレである場合よりも、前記識別図柄の変動表示が開始されてから早いタイミングで前記事前告知を実行し易いもの(図50,図51,図52の各テーブル参照、図55,図56の各テーブル参照)であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、事前告知が実行されるタイミングが早いほど、当選期待度が高いことになる。従って遊技者から見れば、予告演出の実行を早いタイミングで確定させるほど、当たり易くなる。こうして遊技者には、事前告知が実行されるタイミングの早さにも注目させることになり、新たな期待の持ち方をさせることが可能である。
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手段9に係る発明は、
所定の取得条件の成立に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する判定情報取得手段(ステップS206,S210を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりであるかの当たり判定を行う当たり判定手段(ステップS1402,S1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示したあと停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記当たり判定の結果が当たりであることを示す前記識別図柄が停止表示されると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技実行手段と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記当たり判定の結果が当たりであることを示す当選報知演出(図62(G)参照)、又は前記当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ報知演出(図62(H)参照)を実行可能な当落報知手段(ステップS4606を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記当選報知演出又は前記ハズレ報知演出が実行される前に当選期待度が高まることを示唆する予告演出(剣役物操作促進演出(ストック消化演出))を実行可能な予告演出実行手段(ステップS5410,S5605,S5905を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記予告演出が実行されることを事前に示す事前告知(ストック演出及びスタンバイ演出)を実行可能な事前告知実行手段(ステップS5310,S5507,S5707,S5807を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、予告演出が実行される前に、当該予告演出が実行されることを事前に示す事前告知が実行され得る。そのため、事前告知を把握した遊技者は、その後に実行される予告演出を期待しながら遊技することが可能であり、遊技興趣を高めることが可能である。
手段10に係る発明は、
手段9に記載の遊技機において、
前記事前告知には、通常態様の事前告知(ストック成功演出及びスタンバイ演出)と特別態様の事前告知(特別ストック成功演出及び特別スタンバイ演出)とが少なくともあり、
前記事前告知実行手段は、
前記当たり判定の結果が当たりである場合には前記特別態様の事前告知を実行可能である一方、前記当たり判定の結果がハズレである場合には前記特別態様の事前告知を実行しないものであること(図55及び図56のテーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特別態様の事前告知が実行されれば、当たりが確定していることになり、ハズレになることがない。従って、特別態様の事前告知を把握した遊技者に、より早く当たりを認識させることで、特別感を与えることが可能である。
手段11に係る発明は
手段9又は手段10に記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、所定の特定演出(炎ロゴリーチ)の実行中に前記事前告知を実行可能なものであり、
前記当落報知手段は、
前記特定演出の実行中に前記事前告知が実行された場合には、当該事前告知に対応する前記予告演出が実行された後に前記当選報知演出を実行する一方、前記ハズレ報知演出を実行することがないものであること(図54の炎ロゴストック抽選テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特定演出の実行中に事前告知が実行されれば、その後の予告演出の後に当選報知演出が必ず実行される。つまり状況によって、事前告知そのものが当たり確定報知になる。よって遊技者には、特定演出の実行中に事前告知を期待させるという新たな興趣性を提供することが可能である。
手段12に係る発明は、
手段11に記載の遊技機において、
前記当落報知手段は、
所定の高期待度演出(金ロゴリーチ)又は前記高期待度演出よりも当選期待度が低い低期待度演出(炎ロゴリーチ)を実行可能なものであり、且つ
前記高期待度演出の実行中に前記事前告知が実行された場合には、当該事前告知に対応する前記予告演出が実行された後に前記ハズレ報知演出を実行することがあるものであり(図55及び図56のテーブル参照)、
前記特定演出は、前記低期待度演出であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、高期待度演出で事前告知が実行されても、予告演出を経てハズレ報知演出が実行されることがある。これに対して、低期待度演出で事前告知が実行されれば、予告演出を経て必ず当選報知演出が実行される。従って、低期待度演出であるにも拘わらず事前告知を契機に当たりが確定するという意外性を提供することが可能である。つまり、低期待度演出で今までにない新たな期待の持ち方をさせる遊技機を提供することが可能である。
手段13に係る発明は、
手段9乃至手段13の何れかに記載の遊技機において、
前記事前告知実行手段は、特定の発展演出(炎ロゴリーチ)に発展する前の通常演出(SPリーチに発展する前の演出)の実行中に前記事前告知を実行可能なものであり、
前記当落報知手段は、
前記通常演出の実行中に前記事前告知が実行されているにも拘わらず、当該事前告知に対応する前記予告演出が実行されずに前記特定の発展演出が実行された場合には、当該予告演出が実行された後に前記当選報知演出を実行する一方、前記ハズレ報知演出を実行することがないものであること(図68に示す演出例3参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、通常演出で事前告知が実行されたにも拘わらず、その事前告知に対応する予告演出が実行されずに特定の発展演出に発展した場合には、当たりが確定する。従って、事前告知に対応する予告演出の実行タイミングと、通常演出を経て実行される発展演出の種類に注目させるという新たな期待の持ち方をさせる遊技機を提供することが可能である。