JP2018049509A - グラフ表示装置および表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの操作性を向上させ、グラフの詳細を簡易に確認できるようにする。【解決手段】管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を第1の観点から分けた分類を第1の分類(エネルギーの種別)、第2の観点から分けた分類を第2の分類(区画)、第3の観点から分けた分類を第3の分類(エネルギー用途)とする。第1の分類に属するエネルギーの管理項目と、第2の分類に属するエネルギーの管理項目と、第3の分類に属するエネルギーの管理項目とで特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎のエネルギーの使用量に関するデータをデータ記録装置200に保存する。表示対象の条件(エネルギーの種別)が指定された場合、データ記録装置200に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群(電気、水、油、ガス)のそれぞれを単位期間毎に集計し、時系列データとして識別可能に表示(積層表示)する。【選択図】 図10
Description
本発明は、電気やガスなどのエネルギーの使用量をグラフ表示するグラフ表示装置および表示方法に関する。
従来より、工場やプラントなどの施設では、その施設内でのエネルギーの使用量を管理するエネルギー管理システムが用いられている。
このエネルギー管理システムでは、第1の軸(横軸)を時間軸、この時間軸に直交する第2の軸(縦軸)をデータ軸とし、この時間軸とデータ軸とで示される直交平面上に単位期間毎に求められたエネルギーの使用量を時系列データとして画面にグラフ表示するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば特許文献2には、予めグループ分けした部署、ライン(生産ライン)、ラインの各工程、設備などの管理単位毎に、エネルギーの使用量を表示可能とするエネルギー管理システムが示されている。
しかしながら、従来のエネルギー管理システムでは、ユーザの操作性が悪く、グラフの詳細を簡易に確認することができないという問題があった。
例えば、より細部のエネルギーの使用量を見たくなることがかなりの頻度で発生する。例えば、以下のような要望が、顧客からなされることがある。
(1)建物全体のエネルギーの使用量の内訳を見たい。
(2)建物全体ではなく、1階だけのエネルギーの使用量を見たい。
(3)すべてのエネルギーの使用量ではなく、電気だけのエネルギーの使用量を見たい。
(4)全ての用途ではなく、照明だけのエネルギーの使用量を見たい。
(1)建物全体のエネルギーの使用量の内訳を見たい。
(2)建物全体ではなく、1階だけのエネルギーの使用量を見たい。
(3)すべてのエネルギーの使用量ではなく、電気だけのエネルギーの使用量を見たい。
(4)全ての用途ではなく、照明だけのエネルギーの使用量を見たい。
従来のエネルギー管理システムでは、表示したい対象の計測ポイントを単純に表示する方法を取ることが多い。上述の特許文献2においても、見たい管理単位(組織)を選択し、更に、エネルギー種別(電気、ガス、エア、蒸気、水、等)を選択することで、管理単位毎のそれぞれのエネルギーの使用量のチェックを行うことができる(特許文献2の図3等参照)。
しかしながら、上記した(1)〜(4)のような、より細部のエネルギーの使用量のグラフを表示しようとすると、別の計測ポイントを用いた別のグラフとして作成する必要がある。このような方法だと、見たい見方の数の分、計測ポイントを準備し、グラフを作成しなければならない。その結果、グラフ作成のための工数が増える。また、グラフの数が膨大となった場合に目的のグラフにたどり着くことが難しくなる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ユーザの操作性を向上させ、グラフの詳細を簡易に確認することが可能なグラフ表示装置および表示方法を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を、少なくとも、第1の観点から分けた分類を第1の分類、第2の観点から分けた分類を第2の分類、第3の観点から分けた分類を第3の分類とし、第1の分類に属するエネルギーの管理項目と第2の分類に属するエネルギーの管理項目と第3の分類に属するエネルギーの管理項目とで特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎に保存されているエネルギーの使用量に関するデータをデータ記録装置(200)から読み出し、その読み出したデータを処理してグラフ表示するグラフ表示装置(100)であって、表示対象の条件が指定された場合、データ記録装置(200)に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれを単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示するグラフ表示手段(1)を備えることを特徴とする。
例えば、本発明において、管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を第1の観点から分けた分類(第1の分類)を管理対象で使用される「エネルギーの種別」とし、第2の観点から分けた分類(第2の分類)を管理対象における「区画」とし、第3の観点から分けた分類(第3の分類)を管理対象における「エネルギーの用途」とする。この場合、第1の分類(エネルギーの種別)に属するエネルギーの管理項目としては、「電気」、「水」、「油」、「ガス」などが挙げられる。また、第2の分類(区画)に属するエネルギーの管理項目としては、建物の「1F」、「2F」、「3F」、「4F」などが挙げられる。第3の分類(エネルギーの用途)に属するエネルギーの管理項目としては、「空調」、「照明」、「給湯」などが挙げられる。
本発明において、分類を例えば3種類とした場合、データ記録装置には、第1の分類に属するエネルギーの管理項目(「電気」、「水」、「油」、「ガス」など)と、第2の分類に属するエネルギーの管理項目(「1F」、「2F」、「3F」、「4F」など)と、第3の分類に属するエネルギーの管理項目(「空調」、「照明」、「給湯」など)とで特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎のエネルギーの使用量に関するデータが保存されている。この場合、要素毎にエネルギーの使用量に関するデータの計測ポイント(メータなどの機器)を設けることになるが、この計測ポイントと設備機器との関係は、1対1とは限らず、1:Nの場合も当然あり得る。また、本発明において、計測ポイントは必ずしも要素毎に設けなくてもよく、計測ポイントが設けられていない要素があっても構わない。この場合、計測ポイントが設けられていない要素のデータ(実際に計測しないデータ)は、計測ポイントが設けられている要素のデータ(実際に計測したデータ)から計算を行って作成するようにするとよい。
本発明において、表示対象の条件が指定されると、データ記録装置に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれが単位期間毎に処理され、この単位期間毎に処理された複数組のデータ群が時系列データとして識別可能にグラフ表示される。例えば、表示対象の条件として、「エネルギーの種別」が指定されると、「電気」、「水」、「油」、「ガス」などのエネルギーの管理項目毎にデータがデータ記録装置から切り出され、この切り出されたエネルギーの管理項目毎のデータ群(複数組の計測データ群)のそれぞれが単位期間毎に処理され、この単位期間毎に処理されたエネルギーの管理項目毎(「電気」、「水」、「油」、「ガス」など)のデータ群が時系列データとして識別可能にグラフ表示される。
本発明では、単位期間毎に処理された複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示させるが、そのグラフ表示の一例として、単位期間毎に処理された複数組のデータ群を積層表示させる方式が考えられる。すなわち、単位期間毎に処理された複数組のデータ群を時間軸とデータ軸とで示される直交平面上にデータ軸方向に積層したグラフとして表示することが考えられる。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって示している。
以上説明したことにより、本発明によれば、表示対象の条件を指定すると、データ記録装置に要素毎に保存されているエネルギーの使用量に関するデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれが単位期間毎に処理され、この単位期間毎に処理された複数組のデータ群が時系列データとして識別可能にグラフ表示されるものとなり、ユーザの操作性が向上し、グラフの詳細を簡易に確認することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に本発明の実施の形態に係るグラフ表示装置100のハードウェア構成の概略を示す。
このグラフ表示装置100は、中央演算処理装置(CPU)101と、ランダムアクセスメモリ(RAM)102と、読み出し専用メモリ(ROM)103と、ハードディスクなどの記憶装置104と、各種インタフェース105〜107とを備えたコンピュータからなり、周辺機器として、ディスプレイ108やキーボード109、マウス110などを備えている。
なお、本実施の形態において、コンピュータとは、デスクトップ型コンピュータ、ノートブック型コンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどの様々なコンピュータを意味する。また、ディスプレイ108としては、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、あるいは、その他の表示装置が用いられていてもよい。また、マウス110の代わりに、タッチパネル、タッチパッド、トラックボール、ペンタブレット、あるいは、その他のポインティングデバイスが用いられていてもよい。また、以下の説明において、「クリック」とはマウス110を用いた操作によるものである。図1には、コンピュータの一例として、ノート型のコンピュータ(ノート型パソコン)を用いた例を示している。
このグラフ表示装置100には、本実施の形態特有のプログラムとして、エネルギーグラフ表示プログラムPG1がインストールされている。このエネルギーグラフ表示プログラムPG1は、例えばCD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供され、この記録媒体から読み出されて記憶装置104に記録され、使用可能な状態としてグラフ表示装置100にインストールされている。
このグラフ表示装置100において、CPU101は、インターフェイス105〜107を介して与えられる各種入力情報を処理することで、RAM102やROM103、記憶装置104にアクセスしながら、グラフ表示装置100にインストールされているエネルギーグラフ表示プログラムPG1に従って動作する。
先ず、図2を用いて、このグラフ表示装置100における基本的な考え方について説明する。図2では、全体の直方体CBを管理対象となる1つの建物として捉えて、これを、X,Y,Zの3軸それぞれに割り当てた観点によって、複数の要素に分割して行く。
例えば、図2において、X軸に割り当てた観点を第1の観点、Y軸に割り当てた観点を第2の観点、Z軸に割り当てた観点を第3の観点とし、管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を第1の観点から分けた分類を第1の分類、第2の観点から分けた分類を第2の分類、第3の観点から分けた分類を第3の分類とする。また、第1の分類を管理対象で使用される「エネルギーの種別」とし、第2の分類を管理対象における「区画」とし、第3の分類を管理対象で使用される「エネルギーの用途」とする。
この場合、第1の分類(エネルギーの種別)に属するエネルギーの管理項目としては、「電気」、「水」、「油」、「ガス」などが挙げられる(図3参照)。第2の分類(区画)に属するエネルギーの管理項目としては、建物の「1F」、「2F」、「3F」、「4F」などが挙げられる(図4参照)。第3の分類(エネルギーの用途)に属するエネルギーの管理項目としては、「空調」、「照明」、「給湯」などが挙げられる(図5参照)。このエネルギーの管理項目の数だけ、直方体CBにおけるX軸、Y軸、Z軸の方向への分割の数が増加して行くことになる。
この直方体CBにおいて、第1の分類(エネルギーの種別)に属するエネルギーの管理項目と第2の分類(区画)に属するエネルギーの管理項目と第3の分類(エネルギーの用途)に属するエネルギーの管理項目とで特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とする。例えば、図2に#1として示した要素(細分化された直方体)は、「エネルギーの種別」に属するエネルギーの管理項目を「ガス」、「区画」に属するエネルギーの管理項目を「3F」、「エネルギーの用途」に属するエネルギーの管理項目を「空調」として特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を示している。
本実施の形態では、この直方体CBの要素毎に計測されるエネルギーの使用量に関するデータを収集し、データ記録装置200(図1参照)に保存して行くものとする。このデータ記録装置200はグラフ表示装置100にネットワークNWを介して接続されている。この場合、要素毎にエネルギーの使用量に関するデータの計測ポイント(図示せず)を設けるが、この計測ポイントと設備機器との関係は、1対1とは限らず、1:Nの場合も当然あり得る。図2に示した要素#1について言えば、「3F」の「空調」について「ガス」のエネルギーの使用量を計測するポイント(メータなどの機器)を設け、この計測ポイントからのデータを収集し、データ記録装置200に保存して行く。他の要素についても同様である。なお、データの収集は定周期で行う。
なお、本実施の形態において、計測ポイントは必ずしも要素毎に設けなくてもよく、計測ポイントが設けられていない要素があっても構わない。この場合、計測ポイントが設けられていない要素のデータ(実際に計測しないデータ)は、計測ポイントが設けられている要素のデータ(実際に計測したデータ)から計算を行って作成するようにする。データを計測するためには、計測ポイントとしてメータなどの機器が必要であり、それを増やすと「コスト増」となる。このため、今ある計測データから「計算」を行い、必要な計測データを計算から作成することがよくある。簡単な例だと、例えば3階建ての建物全体、1F、3Fのエネルギーの値が計測されていた場合、2Fのエネルギーの値は、「建物全体のエネルギー」−「1F+3Fのエネルギー」のような計算で求める。
次に、エネルギーグラフ表示プログラムPG1に従ってCPU101が実行する本実施の形態特有の処理動作について、図6〜図9を用いて説明する。
図6は、ディスプレイ108に表示されるエネルギーグラフの初期画面である。このエネルギーグラフの初期画面には、ナビゲーション領域S1と、グラフツールボタン領域S2と、グラフ設定領域S3と、グラフ表示領域S4とが表示される。
ナビゲーション領域S1において、所望の項目をクリックすると、所望の項目の画面へ移行する。グラフツールボタン領域S2では、表示されているツールボタンを用いて、グラフの表示やグラフデータの出力に関する操作を行う。グラフ設定領域S3では、グラフの表示条件を設定する。表示するグラフタイプによりグラフ設定領域S3での設定項目が異なる。グラフ表示領域S4には、グラフ設定領域S3において設定された表示条件で、エネルギーグラフが表示される。
図6では、グラフ設定領域S3中のグラフタイプの項目S31において、棒グラフを選択している。この場合、グラフ設定領域S3には、建物・区画の項目S32、期間の項目S33、積層表示の内訳の項目S34、単位の項目S35、最大値・最小値の項目S36が現れる。
本実施の形態において、積層表示の内訳の項目S34は、プルダウンメニューとされている。このプルダウンメニューから積層表示の内訳を選択することによって、上述したX,Y,Zの3軸に割り当てられている観点に従って、グラフ表示の変更を行うことが可能となる。
〔積層表示の内訳:「エネルギーの種別」〕
図7は、積層表示の内訳の項目S34において、「エネルギーの種別」を選択した状態を示している。この例では、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
図7は、積層表示の内訳の項目S34において、「エネルギーの種別」を選択した状態を示している。この例では、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
なお、この例では、期間の項目S33において「年」を選択しているので、後述する単位期間が「月」とされる。期間の項目S23において「月」を選択すれば、単位期間は「日」とされ、「日」を選択すれば、単位期間は「時間」とされる。また、期間の項目S33では、比較期間を設定することも可能とされている。比較期間を設定すると、設定した比較期間のエネルギーグラフが並べて表示される。
CPU101は、このグラフ設定領域S3に設定された表示条件に従って、グラフ表示領域S4にエネルギーグラフを表示する。この例では、積層表示の内訳の項目S34において、表示対象の条件として「エネルギーの種別」が指定されている。このため、CPU101は、「エネルギーの種別」に属するエネルギーの管理項目として「電気」、「水」、「油」、「ガス」のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出した「電気」、「水」、「油」、「ガス」のデータ群(複数組のデータ群)のそれぞれを単位期間(月)毎に集計する。そして、この単位期間毎に集計した「電気」、「水」、「油」、「ガス」のデータ群を、すなわち単位期間毎に集計した「電気」、「水」、「油」、「ガス」のエネルギーの使用量を、時系列データとして、グラフ表示領域S4に識別可能にグラフ表示する。
図7では、管理対象における1ヶ月毎の「電気」、「水」、「油」、「ガス」のエネルギーの使用量(一次エネルギー換算値)を、時間軸(横軸)とデータ軸(縦軸)とで示される直交平面上にデータ軸方向(縦方向)に積層した棒グラフとして表示(積層表示)させている。
なお、図7において、E11は「電気」のエネルギーの使用量、E12は「水」のエネルギーの使用量、E13は「油」のエネルギーの使用量、E14は「ガス」のエネルギーの使用量を示している。また、ラインL1は、管理対象全体のエネルギーの使用量の上限目標を示している。
〔積層表示の内訳:「区画」〕
図8は、積層表示の内訳の項目S34において、「区画」を選択した状態を示している。この例においても、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
図8は、積層表示の内訳の項目S34において、「区画」を選択した状態を示している。この例においても、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
CPU101は、このグラフ設定領域S3に設定された表示条件に従って、グラフ表示領域S4にエネルギーグラフを表示する。この例では、積層表示の内訳の項目S34において、表示対象の条件として「区画」が指定されている。このため、CPU101は、「区画」に属するエネルギーの管理項目として「1F」、「2F」、「3F」、「4F」のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出した「1F」、「2F」、「3F」、「4F」のデータ群(複数組のデータ群)のそれぞれを単位期間(月)毎に集計する。そして、この単位期間毎に集計した「1F」、「2F」、「3F」、「4F」のデータ群を、すなわち単位期間毎に集計した「1F」、「2F」、「3F」、「4F」のエネルギーの使用量を、時系列データとして、グラフ表示領域S4に識別可能にグラフ表示する。
図8では、管理対象における1ヶ月毎の「1F」、「2F」、「3F」、「4F」のエネルギーの使用量(一次エネルギー換算値)を、時間軸(横軸)とデータ軸(縦軸)とで示される直交平面上にデータ軸方向(縦方向)に積層した棒グラフとして表示(積層表示)させている。
なお、図8において、E21は「1F」のエネルギーの使用量、E22は「2F」のエネルギーの使用量、E23は「3F」のエネルギーの使用量、E24は「4F」のエネルギーの使用量を示している。また、ラインL2は、管理対象全体のエネルギーの使用量の上限目標を示している。
〔積層表示の内訳:「エネルギーの用途」〕
図9は、積層表示の内訳の項目S34において、「エネルギーの用途」を選択した状態を示している。この例では、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
図9は、積層表示の内訳の項目S34において、「エネルギーの用途」を選択した状態を示している。この例では、グラフタイプの項目S31において「棒グラフ」を選択しており、建物・区画の項目S32では管理対象として「Aビル」を、期間の項目S33では対象期間として「2016」(年)を、単位の項目S35では「一次エネルギー換算(MJ)」を設定している。
CPU101は、このグラフ設定領域S3に設定された表示条件に従って、グラフ表示領域S4にエネルギーグラフを表示する。この例では、積層表示の内訳の項目S34において、表示対象の条件として「エネルギーの用途」が指定されている。このため、CPU101は、「エネルギーの用途」に属するエネルギーの管理項目として「空調」、「照明」、「給湯」のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出した「空調」、「照明」、「給湯」のデータ群(複数組のデータ群)のそれぞれを単位期間(月)毎に集計する。そして、この単位期間毎に集計した「空調」、「照明」、「給湯」のデータ群を、すなわち単位期間毎に集計した「空調」、「照明」、「給湯」のエネルギーの使用量を、時系列データとして、グラフ表示領域S4に識別可能にグラフ表示する。
図9では、管理対象における1ヶ月毎の「空調」、「照明」、「給湯」のエネルギーの使用量(一次エネルギー換算値)を、時間軸(横軸)とデータ軸(縦軸)とで示される直交平面上にデータ軸方向(縦方向)に積層した棒グラフとして表示させている。
なお、図9において、E31は「空調」のエネルギーの使用量、E32は「照明」のエネルギーの使用量、E33は「給湯」のエネルギーの使用量を示している。また、ラインL3は、管理対象全体のエネルギーの使用量の上限目標を示している。
このように、本実施の形態では、グラフ設定領域S3における積層表示の内訳の項目S34において、表示対象の条件として「エネルギーの種別」を指定したり、「区画」を指定したり、「エネルギーの用途」を指定すると、データ記録装置200に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれが単位期間毎に集計され、この単位期間毎に集計された複数組のデータ群が時系列データとして積層表示されるものとなる。これにより、ユーザの操作性が向上し、グラフの詳細を簡易に確認することができるようになる。
なお、先に示した特許文献2は、予めエネルギーの種別を選択した上でグラフ表示を行うものであり、例えば、「電気」と「ガス」といったエネルギーの使用量を同時に確認することができない(特許文献2の段落〔0042〕、図3、図4参照)。これに対して、本実施の形態では、ユーザの指定した観点によって切り出しを行い、単位期間毎に集計した複数組のデータ群を時系列データとして時間軸とデータ軸とで示される直交平面上に積層表示するようにしているので、各観点毎にその観点から分けられた分類に属するエネルギーの管理項目毎のエネルギーの使用量の割合を容易に把握することが可能となる。
図10に、本実施の形態のグラフ表示装置100を含むシステムの要部の構成を示す。このシステムは、グラフ表示装置100と、データ記録装置200と、計測データ収集装置300と、データ転送装置400とを備えている。この構成において、グラフ表示装置100は、CPU101の処理機能としてグラフ表示部1を備えている。
計測データ収集装置300は、第1の分類(エネルギーの種別)に属するエネルギーの管理項目(「電気」、「水」、「油」、「ガス」など)と第2の分類(区画)に属するエネルギーの管理項目(「1F」、「2F」、「3F」、「4F」など)と第3の分類(エネルギーの用途)に属するエネルギーの管理項目(「空調」、「照明」、「給湯」など)とで特定される管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎に計測されるエネルギーの使用量に関するデータ(計測ポイントからのデータ)を収集する。
データ記録装置200には、計測データ収集装置300によって収集された要素毎のデータが保存される。なお、計測データ収集装置300は、計測ポイントが設けられている要素のデータ(実際に計測したデータ)を収集し、データ記録装置200に保存して行くが、計測ポイントが設けられていない要素のデータ(実際に計測しないデータ)については、計測ポイントが設けられている要素のデータ(実際に計測したデータ)から計算を行って作成し、データ記録装置200に保存するようにする。
グラフ表示装置100において、グラフ表示部1は、表示対象の条件が指定された場合、データ記録装置200に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群をデータ転送装置400を介して取得し、その取得した複数組のデータ群のそれぞれを単位期間毎に集計し、この単位期間毎に集計した複数組のデータ群を時系列データとして積層表示する。
例えば、表示対象の条件として「エネルギーの種別」が指定されると、グラフ表示部1は、「エネルギーの種別」に属する「電気」、「水」、「油」、「ガス」などのエネルギーの管理項目毎のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出したエネルギーの管理項目毎のデータ群のそれぞれを単位期間毎に集計し、この単位期間毎に集計したエネルギーの管理項目毎のデータ群を時系列データとして積層表示する。
例えば、表示対象の条件として「区画」が指定されると、グラフ表示部1は、「区画」に属する「1F」、「2F」、「3F」、「4F」などのエネルギーの管理項目毎のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出したエネルギーの管理項目毎のデータ群のそれぞれを単位期間毎に集計し、この単位期間毎に集計したエネルギーの管理項目毎のデータ群を時系列データとして積層表示する。
例えば、表示対象の条件として「エネルギーの用途」が指定されると、グラフ表示部1は、「エネルギーの用途」に属する「空調」、「照明」、「給湯」などのエネルギーの管理項目毎のデータをデータ記録装置200から切り出し、この切り出したエネルギーの管理項目毎のデータ群のそれぞれを単位期間毎に集計し、この単位期間毎に集計したエネルギーの管理項目毎のデータ群を時系列データとして積層表示する。
なお、上述した実施の形態では、表示対象の条件を「エネルギーの種別」としたり、「区画」としたり、「エネルギーの用途」としたが、これに限られるものではない。例えば、「区画」、「エネルギーの種別」、「エネルギーの用途」で任意に絞り込んで、グラフ表示するように構成してもよい。
例えば、「区画」として「1F」、「3F」、「4F」を選択し、「エネルギーの種別」として「電気」、「ガス」を選択し、「エネルギーの種別」として「空調」を選択し、積層表示の内訳を「エネルギーの種別」とし、これを表示対象の条件とする。
この場合、その表示対象の条件により特定される「1F」、「3F」、「4F」/「空調」/「電気」のデータ群を第1のデータ群(図11(a)に示すD1)とし、「1F」、「3F」、「4F」/「空調」/「ガス」のデータ群を第2のデータ群(図11(a)に示すD2)とし、第1のデータ群D1および第2のデータ群D2のそれぞれを単位期間毎に集計し、この単位期間毎に集計した第1のデータ群D1および第2のデータ群D2を時系列データとして積層表示するようにする(図11(b)参照)。
また、管理対象全体のエネルギーの使用量をエネルギーの種別毎(「電気」、「水」、「油」、「ガス」など)に積層した時系列グラフで表示している時に(図12(a)参照)、例えば積層して表示されている棒グラフの「ガス」の部分をクリックすると、積層表示の内訳が「エネルギーの用途」となり、管理対象における「ガス」のエネルギーの使用量をエネルギーの用途毎(「空調」、「照明」、「給湯」など)に積層した時系列グラフが表示されるようにしてもよい(図12(b)参照)。
さらに、この管理対象における「ガス」のエネルギーの使用量をエネルギーの用途毎に積層した時系列グラフにおいて、例えば積層して表示されている棒グラフの「空調」の部分をクリックすると(図13(a)参照)、積層表示の内訳が「区画」となり、「空調」に使用された「ガス」のエネルギーの使用量を区画毎(「1F」、「2F」、「3F」、「4F」など)に積層した時系列グラフが表示されるようにしてもよい(図13(b)参照)。
なお、図12に示した例では、棒グラフの「ガス」の部分がクリックされた場合、積層表示の内訳が「エネルギーの用途」となるものとしたが、「区画」になるものとしてもよい。この場合、どちらに変わるかは、予めユーザが指定しておけばよい。
また、別の例として、積層表示されたグラフの棒の部分をクリックすると、積層表示の内訳が円グラフで表示されるようにしてもよい。例えば、2016年度の管理対象全体のエネルギーのグラフで、2016年4月のグラフの棒の部分をクリックすると、2016年4月のエネルギーの種別(「電気」、「水」、「油」、「ガス」など)の円グラフが表示されるようにする。
また、上述した実施の形態では、管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を第1の観点から分けた分類を「エネルギーの種別」とし、第2の観点から分けた分類を「区画」とし、第3の観点から分けた分類を「エネルギーの用途」としたが、これに限られるものではなく、他の観点から分けた分類としてもよい。
また、上述した実施の形態では、表示対象の条件が指定された場合、データ記録装置200に保存されている要素毎のデータの内、指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれを単位期間毎に集計するようにしたが、この単位期間毎に行う処理は必ずしも集計でなくてもよく、単位期間毎の平均値を求めるような処理であっても構わない。
また、上述した実施の形態では、管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を3つの観点から3つの分類(「エネルギーの種別」、「区画」、「エネルギーの用途」)に分けたが、3種類の分類に限られるものではなく、さらにその分類を増やしてもよい。
例えば、第4の観点からの分類(第4の分類)として、「計測方法」という分類が考えられる。具体的には、「按分」か「非按分」である。例えば、各建物のフロアは、電気のコンセントはフロアを8分割(8つの計測ポイント)、空調は、フロアを4分割(4つの計測ポイント)として計測しているものとする。
この場合、もし「区画」の最小単位を「フロアを8分割」したものだとすると、上記の例の場合「空調はフロアを4分割」であるため「更に2分割」する必要がある。具体的には、空調の4つしかない計測ポイントのデータを「按分」することで、仮想的に「各最小区間毎に8つの計測ポイント」があるかのごとく扱う。
これに伴い、電気の場合は、すでに各区画毎に1ポイントずつポイントがあり(⇒非按分ポイント)、空調の場合は、按分して作られたポイントを各区画に割り振る(⇒按分ポイント)として、計測ポイントを区別する。
按分から非按分かの違いは、次のような点を挙げることができる。
〔按分されたポイント〕
・按分の計算式が本当にその「区画」で使われたエネルギーを表すことができるか難しい(計算式にするのは難しく、実際はフロア面積などの比率で按分してしまう。)。
・按分された計測ポイントのエネルギーについて、省エネルギー(省エネ)対策をしたとしても、他の区画を利用している人たちが一緒に省エネ対策を実施しないと、効果が見えにくい。
〔非按分のポイント〕
・按分計算されていないため、コンセントなどの計測値を直接利用できる。
・その区画の利用者が省エネを頑張れば、直接計測値に反映されるため、省エネ効果が出やすい。
〔按分されたポイント〕
・按分の計算式が本当にその「区画」で使われたエネルギーを表すことができるか難しい(計算式にするのは難しく、実際はフロア面積などの比率で按分してしまう。)。
・按分された計測ポイントのエネルギーについて、省エネルギー(省エネ)対策をしたとしても、他の区画を利用している人たちが一緒に省エネ対策を実施しないと、効果が見えにくい。
〔非按分のポイント〕
・按分計算されていないため、コンセントなどの計測値を直接利用できる。
・その区画の利用者が省エネを頑張れば、直接計測値に反映されるため、省エネ効果が出やすい。
このような「第4の分類」は、例えば、テナントのエネルギー管理において利用される。例えば、テナントに対する貸し付ける区画の分け方が小さく、空調は複数の区画をまとめて1つの空調機で管理している場合などに利用される。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
1…グラフ表示部、S3…グラフ設定領域、グラフ表示領域S4、S34…積層表示の内訳の項目、100…グラフ表示装置、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…記憶装置、105〜107…インターフェイス、108…ディスプレイ、109…キーボード、110…マウス、200…データ記録装置、300…計測データ収集装置、400…データ転送装置。
Claims (5)
- 管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を、少なくとも、第1の観点から分けた分類を第1の分類、第2の観点から分けた分類を第2の分類、第3の観点から分けた分類を第3の分類とし、前記第1の分類に属するエネルギーの管理項目と前記第2の分類に属するエネルギーの管理項目と前記第3の分類に属するエネルギーの管理項目とで特定される前記管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎に保存されているエネルギーの使用量に関するデータをデータ記録装置から読み出し、その読み出したデータを処理してグラフ表示するグラフ表示装置であって、
表示対象の条件が指定された場合、前記データ記録装置に保存されている前記要素毎のデータの内、前記指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれを単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示するグラフ表示手段
を備えることを特徴とするグラフ表示装置。 - 請求項1に記載されたグラフ表示装置において、
前記グラフ表示手段は、
前記表示対象の条件として前記第1の分類が指定された場合、前記データ記録装置に保存されているデータの内、前記第1の分類に属するエネルギーの管理項目毎のデータ群を単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示し、
前記表示対象の条件として前記第2の分類が指定された場合、前記データ記録装置に保存されているデータの内、前記第2の分類に属するエネルギーの管理項目毎のデータ群を単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示し、
前記表示対象の条件として前記第3の分類が指定された場合、前記データ記録装置に保存されているデータの内、前記第3の分類に属するエネルギーの管理項目毎のデータ群を単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示する
ことを特徴とするグラフ表示装置。 - 請求項2に記載されたグラフ表示装置において、
前記第1の分類は、
前記管理対象で使用されるエネルギーの種別とされ、
前記第2の分類は、
前記管理対象における区画とされ、
前記第3の分類は、
前記管理対象で使用されるエネルギーの用途とされている
ことを特徴とするグラフ表示装置。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載されたグラフ表示装置において、
前記グラフ表示手段は、
前記単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時間軸とデータ軸とで示される直交平面上にデータ軸方向に積層したグラフとして表示する
ことを特徴とするグラフ表示装置。 - 管理対象において使用されるエネルギーの管理項目を、少なくとも、第1の観点から分けた分類を第1の分類、第2の観点から分けた分類を第2の分類とし、前記第1の分類に属するエネルギーの管理項目と前記第2の分類に属するエネルギーの管理項目とで特定される前記管理対象におけるエネルギーの計測対象を要素とし、この要素毎に保存されているエネルギーの使用量に関するデータをデータ記録装置から読み出し、その読み出したデータを処理してグラフ表示するグラフ表示方法であって、
表示対象の条件が指定された場合、前記データ記録装置に保存されている前記要素毎のデータの内、前記指定された表示対象の条件により特定される複数組のデータ群のそれぞれを単位期間毎に処理し、この単位期間毎に処理した複数組のデータ群を時系列データとして識別可能にグラフ表示するグラフ表示ステップ
を備えることを特徴とするグラフ表示方法。
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