JP2018048908A - ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法 - Google Patents

ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018048908A
JP2018048908A JP2016184476A JP2016184476A JP2018048908A JP 2018048908 A JP2018048908 A JP 2018048908A JP 2016184476 A JP2016184476 A JP 2016184476A JP 2016184476 A JP2016184476 A JP 2016184476A JP 2018048908 A JP2018048908 A JP 2018048908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unbalance
wheel
tire
dynamic
static
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016184476A
Other languages
English (en)
Inventor
幹雄 柏井
Mikio Kashiwai
幹雄 柏井
英美 一瀬
Hidemi Ichinose
英美 一瀬
高木 久光
Hisamitsu Takagi
久光 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2016184476A priority Critical patent/JP2018048908A/ja
Publication of JP2018048908A publication Critical patent/JP2018048908A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Balance (AREA)

Abstract

【課題】 ホイール付きタイヤの重量アンバランスを、バランスウエイトの量を最小限に抑えながら最大限に修正する。【解決手段】 動アンバランスが所定値未満の場合は静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は動アンバランスの修正を行うので、ホイール付きタイヤAの重量アンバランスを修正するためのバランスウエイトの量を削減することができる。しかも動アンバランスが所定値未満であって静アンバランスの修正を行う際に、車幅方向内外位置のうち動アンバランスの修正量が大きい側の位置で静アンバランスの修正を行うので、静アンバランスを修正するバランスウエイトを利用して動アンバランスを修正することが可能となり、バランスウエイトの量を最小限に抑えながらホイール付きタイヤAの重量アンバランスを最大限に修正することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、ホイールにタイヤを組み付けたホイール付きタイヤの重量アンバランスを修正するための方法に関する。
ホイールにタイヤを組み付けたホイール付きタイヤに重量アンバランスが存在すると、走行時にステアリング振動(ハンドリングシミー)が発生して乗り心地を損ねるため、ホイールのリムにバランスウエイトを取り付けて重量アンバランスの調整を行っている。良く知られているように、ホイール付きタイヤの重量アンバランスには静アンバランスと動アンバランスとがある。
静アンバランスは、ホイール付きタイヤの円周方向の重量分布が不均一な場合に発生するもので、ホイール付きタイヤを水平な回転軸に自由に回転できるように支持した場合、重力によって重い部分が下になるように回転するときは静アンバランスの状態である。静アンバランスを修正するには、円周方向の軽い部分にバランスウエイトを取り付ければ良く、そのバランスウエイトの軸方向の取付位置は任意である。従って、ホイールの内側のリムにバランスウエイトを取り付けても、外側のリムにバランスウエイトを取り付けても、同じように静アンバランスを修正することができる。
動アンバランスはホイール付きタイヤの軸方向の重量分布が不均一な場合に発生するもので、ホイール付きタイヤを回転させたときの遠心力に起因している。即ち、ホイール付きタイヤの重量の重い複数の部分が軸方向に離間して存在する場合、回転によって重い部分に大きな遠心力が作用すると、それらの遠心力によって発生する偶力が動アンバランスの要因となる。動アンバランスを修正するには、軸方向に離間した二つの位置、つまりホイールの内側のリムと外側のリムとにそれぞれバランスウエイトを取り付けることが必要となる。
動アンバランスを修正すれば、それに応じて静アンバランスも自動的に修正されるが、その逆は必ずしも成り立たず、静アンバランスを修正しても、動アンバランスが修正されるとは限らない。
そこで本願発明のベースとなる下記特許文献1に記載された発明は、動アンバランスが所定値未満の場合は静アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は動アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて動アンバランスの修正を行うようになっている。
このように、一律に動アンバランスの修正を行うのではなく、動アンバランスが所定値未満の場合は静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は動アンバランスの修正を行うことで、ホイール付きタイヤの重量アンバランスを修正するためのバランスウエイトの量を削減することができ、また動アンバランスが所定値以上であって動アンバランスの修正を行う場合を含めて、ハンドリングシミーの原因となる静アンバランスが確実に修正されるので、ハンドリングシミーの発生を確実に防止することができる。
特許第3802827号公報
ところで、上記従来のものは、動アンバランスが所定値未満であるために静アンバランスの修正を行う場合に、ホイールの車幅方向内側の端面にバランスウエイトを取り付けている。静アンバランスを修正するには、ホイールの車幅方向の何れの端面にバランスウエイトを取り付けても効果は同じであるが、ホイールの車幅方向内側の端面にバランスウエイトを取り付けることで、そのバランスウエイトが外部から見え難くなってホイール付きタイヤの美観が向上する。
しかしながら、静アンバランスを修正するためにバランスウエイトを取り付ける際に、バランスウエイトを一律にホイールの車幅方向内側の端面に取り付けてしまうと、バランスウエイトを取り付ける車幅方向位置を考慮することで動アンバランスを更に低減する可能性があるにも関わらず、その機会を逸してしまう問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ホイール付きタイヤの重量アンバランスを、バランスウエイトの量を最小限に抑えながら最大限に修正することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、ホイールにタイヤを組み付けたホイール付きタイヤの静アンバランスおよび動アンバランスの各修正量と各修正位置とを測定し、動アンバランスが所定値未満の場合は、静アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて、車幅方向内外位置のうち動アンバランスの修正量が大きい側の位置で静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は、動アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて動アンバランスの修正を行うことを特徴とするホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、タイヤの軽点とホイールの重点とを位置合わせして、ホイールにタイヤを組み付けることを特徴とするホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、ホイール付きタイヤを車両に取り付けたとき、ホイールの車幅方向内側の端面で静アンバランスの修正を行うことを特徴とするホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法が提案される。
請求項1の構成によれば、動アンバランスが所定値未満の場合は静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は動アンバランスの修正を行うので、ホイール付きタイヤの重量アンバランスを修正するためのバランスウエイトの量を削減することができる。しかも動アンバランスが所定値未満であって静アンバランスの修正を行う際に、車幅方向内外位置のうち動アンバランスの修正量が大きい側の位置で静アンバランスの修正を行うので、静アンバランスを修正するバランスウエイトを利用して動アンバランスを修正することが可能となり、バランスウエイトの量を最小限に抑えながらホイール付きタイヤの重量アンバランスを最大限に修正することができる。
また請求項2の構成によれば、予め測定されているタイヤの軽点とホイールの重点とを位置合わせして組み付けることにより、ホイール付きタイヤの静アンバランスを最小限に抑えてバランスウエイトの量を更に減少させることができる。
また請求項3の構成によれば、ホイールの車幅方向内側の端面で静アンバランスの修正を行うので、静アンバランスを修正するためのバランスウエイトが外部から見え難くなってホイール付きタイヤの美観が向上する。
バランス測定装置に取り付けたホイール付きタイヤを示す図。 バランス調整済のホイール付きタイヤにウエイトを取り付けて強制的にアンバランス状態にした状態を示す図。 種々のアンバランス状態のホイール付きタイヤのハンドリングシミーの大きさを示すグラフ。 種々のアンバランス状態のホイール付きタイヤのキングピンモーメントの大きさを示すグラフ。
以下、図1〜図4に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、ホイール付きタイヤAは、金属製のホイールWの外周にゴム製のタイヤTを組み付けたもので、ホイールWの内側のリムRiにクリップ式のバランスウエイトwiが取り付けられ、ホイールWの外側のリムRoに隣接する外周壁の径方向内面に貼り付け式のバランスウエイトwiが取り付けられる。ホイールWの内側および外側とは、ホイール付きタイヤAを車両に取り付けた状態で、それぞれ車幅方向の内側および外側に対応する。ホイールWの車幅方向中心面Pから内側のバランスウエイトwiまでの距離d1に対して、ホイールWの車幅方向中心面Pから外側のバランスウエイトwoまでの距離d2は小さくなっている。
ホイール付きタイヤAのバランス測定装置Mは、図示せぬ駆動源に接続されたスピンドルシャフトSを備えており、このスピンドルシャフトSにホイール付きタイヤAを固定して回転させながら、加速度センサよりなる上面ロードセルLoおよび下面上面ロードセルLiの出力を演算装置Cで演算処理することにより、ホイール付きタイヤAの動アンバランスおよび静アンバランスを測定する。
動アンバランスおよび静アンバランスの大きさは、そのアンバランスを修正するのに必要なバランスウエイトの重量(g)で表示され、動アンバランスおよび静アンバランスの位置は、そのアンバランスを修正するためのバランスウエイトを取り付ける位相(deg)で表示される。動アンバランスを修正するには、ホイールWの内側のリムRiにバランスウエイトwiを取り付け、かつホイールWの外側のリムRoに隣接する外周壁の径方向内面にバランスウエイトwoを取り付ける必要があり、従って、内側のバランスウエイトwiの重量および位相と、外側のバランスウエイトwoの重量および位相とが表示される。
図2には、動アンバランスおよび静アンバランスを調整したバランス調整済のホイール付きタイヤAの内側および外側に、それぞれ所定重量(30g)のウエイトwi′,wo′を取り付けて強制的にアンバランス状態にしたものが示される。(a),(e)は内外のウエイトwi′,wo′を同位相で取り付けたもので、静アンバランスが大きくなっている。(b),(d)は内外のウエイトwi′,wo′を90°の位相差で取り付けたもので、静アンバランスが中ぐらいになっている。(c)は内外のウエイトwi′,wo′を180°の位相差で取り付けたもので、静アンバランスが小さくなっている。
図3には、前記(a)〜(e)のホイール付きタイヤAを取り付けた車両のハンドリングシミーの大きさが示される。同図から明らかなように、車両のハンドリングシミーは、(c)のもの、つまり静アンバランスが小さいものが小さくなり、(a),(e)のもの、つまり静アンバランスが大きいものが大きくなっている。このことは、車両のハンドリングシミーは、動アンバランスが原因ではなく、静アンバランスが原因であり、静アンバランスを修正することでハンドリングシミーを低減できることを示している。
図4には、前記(a)〜(e)のホイール付きタイヤAを取り付けた車両のキングピンモーメントの大きさが示される。ハンドリングシミーの原因となるキングピンモーメントの大きさも前述したハンドリングシミーの大きさと同様の傾向を有しており、静アンバランスが小さいほどキングピンモーメントが小さくなり、静アンバランスが大きいほどキングピンモーメントが大きくなっている。つまりキングピンモーメントを低減するためには、動アンバランスを小さくするのではなく、静アンバランスを小さくするのが重要であることを示している。
そこで本実施の形態では、バランス測定装置Mを用いてホイール付きタイヤAの動アンバランスおよび静アンバランスを測定し、動アンバランスの大きさが所定値未満の場合は、内側および外側のバランスウエイトwi,woのうちの一方だけを取り付けて静アンバランスの修正を行い、動アンバランスの大きさが所定値以上の場合は、内側および外側のバランスウエイトwi,woの両方を取り付けて動アンバランスの修正を行うようにしている。
ところで、メーカーから出荷されるタイヤTには一般的に円周方向で重量が最も軽い部分(軽点)に印が付けられており、またホイールWの円周方向で重量が最も重い部分(重点)は一般的にエアーバルブの位置となる。従って、ホイールWおよびタイヤTからホイール付きタイヤAを組み立てるときに、軽点の位置および重点の位置を一致させることで、特別のバランスウエイトを用いることなくホイール付きタイヤAの静アンバランスを最小にすることができる。
このようにして軽点の位置および重点の位置を一致させて組み立てたホイール付きタイヤAについて、静アンバランスの修正を行うか動アンバランスの修正を行うかを判定するための閾値となる動アンバランスの前記所定値は、静アンバランスを修正する前の動アンバランスの大きさが、静アンバランスを修正した後の動アンバランスを修正するために必要なバランスウエイトwi,woの重さと相関関係にあることから、静アンバランスを修正した後に残留する動アンバランスが、ハンドリングシミーを起こさない程度に小さくなるような静アンバランスを修正する前の動アンバランスの値を前記相関関係から求め、その値として定めれば良く、内外のバランスウエイトwi,woの双方もしくは一方が満たす値として、または後述するように内外のバランスウエイトwi,woの総和が満たす値として求めることができる。
Figure 2018048908
表1には、No.1〜No.20の20本のホイール付きタイヤAについて、アンバランス測定およびアンバランス修正を行った結果が示される。表1中の「OUT」は動アンバランスを修正するために必要な外側のバランスウエイトwoの重量を示し、「IN」は動アンバランスを修正するために必要な内側のバランスウエイトwiの重量を示し、「ST」は静アンバランスを修正するために必要な内側のバランスウエイトwiの重量を示している。
本実施の形態では、ホイール付きタイヤAの動アンバランスおよび静アンバランスを測定し、動アンバランスの大きさが所定値未満の場合には静アンバランスの修正を行っている。但し、静アンバランスの修正を行う場合に、静アンバランスが7g以上であれば該静アンバランスが7g未満になるように内側のバランスウエイトwiを取り付けて修正を行い、静アンバランスが始めから7g未満であればホイール付きタイヤAがバランス状態にあると判断して静アンバランスの修正を行わない。
なお、静アンバランスの修正を行うか否かを判断する基準となる所定値(本実施の形態では上記7g)は、静アンバランスが異なる多数のホイール付きタイヤAについて走行実験を行うことで決めることができる。
また動アンバランスの大きさが所定値以上の場合には、静アンバランスの修正を行わずに動アンバランスの修正を行うが、本実施の形態では、静アンバランスを修正した後(静アンバランスが7g未満で修正を行わないものを含む)の動アンバランスの内外一方の大きさが20g以上のもの(表1中の★を付したNo.8,No.10,No.13,No.18)について、内外のバランスウエイトwi,woを取り付けて動アンバランスの修正を行う。
しかしながら、ホイール付きタイヤAの静アンバランスを修正した後に、そのホイール付きタイヤAの動アンバランスを再度測定するのは面倒であるため、ホイール付きタイヤAの動アンバランスを修正するために必要な内外のバランスウエイトwi,wo(表1中の☆参照)の合計が45gを以上のもの(表1中の※参照)を選択し、その動アンバランスの修正を行う。この基準で選択したホイール付きタイヤAは、静アンバランスを修正した後の動アンバランスの内外一方の大きさが20g以上という基準で選択したホイール付きタイヤA(表1中の★を付したNo.8,No.10,No.13,No.18)と一致する。
なお、動アンバランスの修正を行うか否かを判断する基準となる所定値(本実施の形態では上記45g)は理論的に求められるものではなく、表1に示すように多数のホイール付きタイヤAについてのデータを取って分析することで、実験的あるいは経験的に求めることができる。
しかして、No.1〜No.20の20本のホイール付きタイヤAについて、一律に動アンバランスを修正する従来の方法で必要となるバランスウエイトwi,woの重量の総和は、外側のバランスウエイトwoの重量の総和である316.1gと内側のバランスウエイトwiの重量の総和である407.2gとを加算した723.3gである。それに対して、No.8,No.10,No.13,No.18の4本のホイール付きタイヤAだけは動アンバランスを修正し、残りの16本のホイール付きタイヤAは静アンバランスを修正する本実施の形態によれば、必要となる内外のバランスウエイトwi,woの重量の総和は、
207.2+(30.5+32.8−3.3)
+(19.2+26.5−14.4)
+(28.8+27.9−2.1)
+(27.4+22.1−38.8)=363.8g
となり、従来の723.3gに比べて大幅に減少する。このように鉄製あるいは亜鉛製等のバランスウエイトwi,woの使用量を削減できるので、環境保護に寄与することができる。
前述したように、静アンバランスの修正は動アンバランスの残留を許容するものであるが、静アンバランスの存在が動アンバランスの要因にもなっているため、静アンバランスの修正は動アンバランスを減少させる傾向にある。少なくとも、静アンバランスの修正によって動アンバランスが増加することはない。このことは、前記No.1〜No.20の20本のホイール付きタイヤAについてのテストデータからも明らかである。
ところで、本実施の形態では、ホイールWの車幅方向中心面Pから内側のバランスウエイトwiまでの距離d1に対して、ホイールWの車幅方向中心面Pから外側のバランスウエイトwoまでの距離d2が小さくなっているため、動アンバランスを修正するために必要な外側のバランスウエイトwoの量は内側のバランスウエイトwiの量よりも大きくなる。
Figure 2018048908
表2は、動アンバランスを修正するのに必要な外側のバランスウエイトwoおよび内側のバランスウエイトwiの大きさおよび位相と、静アンバランスを修正するのに必要なバランスウエイトの大きさおよび位相と、外側のバランスウエイトwoおよび内側のバランスウエイトwiの位相に対する静アンバランスを修正するバランスウエイトの位相の差とを、多数のサンプルの測定結果として示すものである。この表2から、外側のバランスウエイトwoの平均値は内側のバランスウエイトwiの平均値よりも大きいことが分かる(表2中の★参照)。
上述したように、静アンバランスを修正するバランスウエイトを取り付ける車幅方向位置は、静アンバランスの修正効果に影響を与えることはないが、その車幅方向位置は動アンバランスに影響を及ぼすことになる。本実施の形態のホイールWでは、動アンバランスが車幅方向外側において大きくなることに着目し、静アンバランスを修正するバランスウエイトを敢えて外側のバランスウエイトwoとして車幅方向外側に取り付けることで、静アンバランスを修正するバランスウエイトを用いて静アンバランスおよび動アンバランスの両方を修正することができる。
このとき、動アンバランスを修正するための外側のバランスウエイトwoの位相と静アンバランスを修正するためのバランスウエイトの位相との位相差が大きいと、かえって動アンバランスを悪化させる懸念があるが、表2中に☆で示すように、動アンバランスを修正するための外側のバランスウエイトwoの位相と静アンバランスを修正するためのバランスウエイトの位相との位相差(43.5deg)は、動アンバランスを修正するための内側のバランスウエイトwiの位相と静アンバランスを修正するためのバランスウエイトの位相との位相差(94.1deg)よりも小さいため、静アンバランスを修正するためのバランスウエイトwoを利用して動アンバランスの修正効果を確実に発揮させることができる。
動アンバランスを修正するための外側のバランスウエイトwoの位相と静アンバランスを修正するためのバランスウエイトの位相との位相差が、動アンバランスを修正するための内側のバランスウエイトwiの位相と静アンバランスを修正するためのバランスウエイトの位相との位相差よりも小さくなる理由は、一般に車幅方向外側の静アンバランスが車幅方向内側の静アンバランスよりも大きくなるためである。すなわち、アルミホーイルの場合には、内側のリムRiは全て機械で除去加工されるためにアンバランスが小さいのに対し、車幅方向外側部分(ディスク部分)には鍛造や鋳造の素材がそのまま残るためにアンバランスが大きくなる。特に近年の外観を重視したラウンドタイプのアルミホーイルでは、外側のリムRoの近傍に素材が集中して除去加工が難しいデサインが増えており、この傾向が著しくなる。またスチールホイールの場合でも、車幅方向外側に位置するディスク部分がプレス成形されるため、素材の板厚の不均一やプレス時の位置ずれによって車幅方向外側の静アンバランスが車幅方向内側の静アンバランスよりも大きくなる傾向がある。
以上のように、ホイールWの静アンバランスは車幅方向外側において支配的であり、その静アンバランスによって引き起こされる動アンバランスも車幅方向外側において支配的になるため、前記静アンバランスを修正するバランスウエイトをホイールWの車幅方向外側位置に取り付ければ、そのバランスウエイトを利用して前記動アンバランスを都合よく修正することが可能となり、バランスウエイトの量を最小限に抑えることができる。
しかも、本実施の形態によれば、外側のバランスウエイトwoは、ホイールWの外側のリムRoではなく、外側のリムRoに隣接する外周壁の径方向内面に取り付けられるので、そのバランスウエイトwoが外部から見え難くなってホイール付きタイヤAの美観が向上する。また内側のバランスウエイトwiを取り付ける場合には、そのバランスウエイトwiがホイールWの車幅方向内側の端面に取り付けられるので、それが外部から見え難くなってホイール付きタイヤAの美観が向上する。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では動アンバランスを修正するための外側のバランスウエイトwoが内側のバランスウエイトwiよりも重いため、静アンバランスを修正するバランスウエイトをホイールWの車幅方向外側位置に取り付けているが、動アンバランスを修正するための内側のバランスウエイトwiが外側のバランスウエイトwoよりも重い場合には、静アンバランスを修正するバランスウエイトをホイールWの車幅方向内側位置に取り付ければ良い。
また実施の形態ではホイール付きタイヤAを組み立てる際に、タイヤTの軽点とホイールWの重点とを位置合わせしているが、タイヤTのRFV(ラジアルフォースバリエーション)のピークポイント、つまりタイヤTの接地面の最も固い位置と、ホイールWのRRO(ラジアルランアウト)の最小点、つまりホイールWの半径方向の振れが最も小さい位置とを位置合わせしても良い。
また予めホイールWの静アンバランスおよびタイヤTの静アンバランスを計測してストックしておけば、静アンバランスが近いホイールWおよびタイヤTを選択して組み合わせることで、バランス修正量を最小とすることが可能である。
また動アンバランスを修正する閾値(所定値)は、車両の最高速度や使用用途に応じて変更することができる。例えば、欧州のL7e、L6e、アメリカのロースピードビークル、日本で検討中の超小型モビリティ等の小型四輪車では,前記閾値を大きく設定しても問題はない。
またバランスウエイトの材質は鉄製あるいは亜鉛製等に限定されるものではない。
A ホイール付きタイヤ
T タイヤ
W ホイール

Claims (3)

  1. ホイール(W)にタイヤ(T)を組み付けたホイール付きタイヤ(A)の静アンバランスおよび動アンバランスの各修正量と各修正位置とを測定し、動アンバランスが所定値未満の場合は、静アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて、車幅方向内外位置のうち動アンバランスの修正量が大きい側の位置で静アンバランスの修正を行い、動アンバランスが所定値以上の場合は、動アンバランスの修正量と修正位置とに基づいて動アンバランスの修正を行うことを特徴とするホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法。
  2. タイヤ(T)の軽点とホイール(W)の重点とを位置合わせして、ホイール(W)にタイヤ(T)を組み付けることを特徴とする、請求項1に記載のホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法。
  3. ホイール付きタイヤ(A)を車両に取り付けたとき、ホイール(W)の車幅方向内側の端面で静アンバランスの修正を行うことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法。
JP2016184476A 2016-09-21 2016-09-21 ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法 Pending JP2018048908A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016184476A JP2018048908A (ja) 2016-09-21 2016-09-21 ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016184476A JP2018048908A (ja) 2016-09-21 2016-09-21 ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018048908A true JP2018048908A (ja) 2018-03-29

Family

ID=61766300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016184476A Pending JP2018048908A (ja) 2016-09-21 2016-09-21 ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018048908A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4673853B2 (ja) タイヤとホイールの組み付け装置および組み付け方法
JP5419385B2 (ja) 釣合い試験機などで車両ホイールの偏心を修正する方法
US11718125B2 (en) Wheel of a vehicle
US7686403B2 (en) Methods and systems for balancing spoked wheels using weight behind a single spoke
US6606902B2 (en) Method of improving steering performance robustness utilizing stiffness non-uniformity in tire/wheel
TWM483606U (zh) 馬達轉子動平衡補償套組
JP2002166702A (ja) バランスが調整されたホイールおよびその製造方法
CN206360724U (zh) 航空发动机转子平衡配重块结构
US6668635B2 (en) Method of improving steering performance robustness utilizing dimensional non-uniformity in tire/wheel
US20100186502A1 (en) Method and wheel balancer for balancing a vehicle wheel
JP2018048908A (ja) ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法
US6672148B2 (en) Method of improving steering performance robustness utilizing mass non-uniformity in tire/wheel
JP3802827B2 (ja) ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法
JP3557600B2 (ja) タイヤホイールアッセンブリのアンバランス修正組立方法
JP2010151643A (ja) 回転体への挿入物のアンバランス測定方法及びアンバランス修正方法
JP3802880B2 (ja) タイヤおよびホイールの組付方法
JP3343737B2 (ja) バランスが調整されたホイール及びその製造方法並びにタイヤとホイールの組立方法
JPH0510392A (ja) リム組付けタイヤ体及びその重量アンバランス修正方法
JP5603910B2 (ja) タイヤ組付体のバランス修正方法
JPH11287728A (ja) タイヤホイールアッセンブリのアンバランス修正組立方法およびタイヤホイールアッセンブリ
US1842141A (en) Balanced vehicle wheel
JP2000171323A (ja) タイヤホイールアッセンブリのアンバランス修正組立方法およびタイヤホイールアッセンブリ
JP3322352B2 (ja) リム組み付けタイヤ体
JP6104589B2 (ja) ダンパにおける回転バランス調整構造
JPH07113715A (ja) タイヤの重量アンバランス修正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191002