JP2018046390A - 処理装置、システム、処理方法および処理プログラム - Google Patents

処理装置、システム、処理方法および処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】時刻差の算出精度をいっそう高めることが望まれている。【解決手段】相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置であって、当該処理装置における内部時刻を取得する取得部と、ネットワークを介して相手装置に対して時刻問合せを送信し、相手装置における相手時刻の回答を受信する通信部と、第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定部と、第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定部と、時刻問合せについての時刻差および回答についての時刻差に基づいて、相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出部と、を備える処理装置が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、処理装置、システム、処理方法および処理プログラムに関する。
従来、複数の装置間で時刻を同期させるべく、NTPプロトコルを用いた様々な手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2005−106696号公報
しかしながら、時刻差の算出精度をいっそう高めることが望まれている。
本発明の第1の態様においては、相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置であって、当該処理装置における内部時刻を取得する取得部と、ネットワークを介して相手装置に対して時刻問合せを送信し、相手装置における相手時刻の回答を受信する通信部と、第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定部と、第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定部と、時刻問合せについての時刻差および回答についての時刻差に基づいて、相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出部と、を備える処理装置が提供される。
本発明の第2の態様においては、相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置で行われる処理方法であって、処理装置における内部時刻を取得する取得段階と、ネットワークを介して相手装置に対して時刻問合せを送信し、相手装置における相手時刻の回答を受信する通信段階と、第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定段階と、第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定段階と、時刻問合せについての時刻差および回答についての時刻差に基づいて、相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出段階と、を備える処理方法が提供される。
本発明の第3の態様においては、相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置のコンピュータを、当該処理装置における内部時刻を取得する取得部と、ネットワークを介して相手装置に対して時刻問合せを送信し、相手装置における相手時刻の回答を受信する通信部と、第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定部と、第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定部と、時刻問合せについての時刻差および回答についての時刻差に基づいて、相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出部として機能させる処理プログラムが提供される。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
第1の実施形態に係るシステムを示す。 第1の実施形態に係るシステムの動作を示す。 第1の実施形態に係る時刻差の算出手法を示す。 時刻差の算出例を示す。 第2の実施形態に係るシステムを示す。 第2の実施形態に係るシステムの動作を示す。 システムの設置例を示す。 本実施形態に係るコンピュータの構成の一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[1.第1の実施形態]
[1−1.システム1の構成]
図1は、第1の実施形態に係るシステム1を示す。システム1は、ネットワーク100を介して接続されたサーバ装置11と、1または複数のクライアント装置12とを備え、クライアント装置12の内部時刻をサーバ装置11に同期させる。なお、ネットワーク100は、サーバ装置11およびクライアント装置12を有線または無線で接続する。例えば、ネットワーク100は、イーサネット(登録商標)でよい。
[1−1−1.サーバ装置11]
サーバ装置11は、相手装置の一例であり、クライアント装置12を時刻合わせさせるための基準時刻を保持する。例えば、サーバ装置11は、NTPサーバであってよい。サーバ装置11は、計時部110と、取得部111と、通信部113と、制御部114とを有する。
計時部110は、時刻を計時する。例えば、計時部110は、時計機能を持った回路であり、基準時刻を保持してよい。計時部110は、現在の基準時刻を取得部111等に出力してよい。
取得部111は、サーバ装置11における基準時刻を取得する。例えば、取得部111は計時部110から基準時刻を取得してよい。取得部111は、取得した基準時刻を通信部113等に供給してよい。
通信部113は、クライアント装置12から時刻問合せを受信し、サーバ装置11における基準時刻の回答を送信する。基準時刻の回答は、時刻問合せをサーバ装置11が受信したタイミング、または、回答を送信するタイミングでの基準時刻を示し、クライアント装置12から見た相手時刻の回答として処理される。通信部113は、NTPプロトコルまたはSNTPプロトコルを用いてクライアント装置12と通信を行ってよい。
制御部114は、サーバ装置11における各部の制御を行う。例えば、制御部114は、他の装置で保持される時刻(一例として日本標準時での時刻)に対して計時部110を同期させてよい。一例として、制御部114は、図示しないGPS受信部にGPS衛星からの電波を受信させ、この電波に含まれる時刻情報を計時部110に供給することで、この時刻情報に計時部110内の時刻情報を合わせてよい。これに代えて、制御部114は、図示しない電波時計に送信局からの標準電波を受信させ、同期に用いてもよい。
[1−1−2.クライアント装置12]
クライアント装置12は、処理装置の一例であり、サーバ装置11との間で時刻の誤差を検出する。クライアント装置12は、計時部120と、取得部121と、通信部123と、記憶部124と、第1決定部125と、第2決定部126と、誤差算出部127とを有する。クライアント装置12は、さらに同期部129を有してもよい。
計時部120は、時刻を計時する。例えば、計時部120は、時計機能を持った回路であり、クライアント装置12における内部時刻を保持してよい。この内部時刻は、サーバ装置11が保持する基準時刻に対するローカル時刻である。計時部120は、現在の内部時刻を取得部121等に出力してよい。
取得部121は、クライアント装置12における内部時刻を取得する。例えば、取得部121は計時部120から内部時刻を取得してよい。取得部121は、取得した内部時刻を通信部123等に供給してよい。
通信部123は、サーバ装置11に対して時刻問合せを送信し、サーバ装置11における相手時刻の回答を受信する。通信部123は、時刻問合せおよび回答の遣り取りを複数回行ってよい。
通信部123は、時刻問合せの送信タイミングおよび回答の受信タイミングでの内部時刻をそれぞれ取得部121から取得して、記憶部124に供給してよい。また、通信部123は、受信した回答を記憶部124に供給してよい。
記憶部124は、時刻問合せおよび回答についての複数回の遣り取りそれぞれについて、時刻問合せの送信タイミングおよび回答の受信タイミングでの内部時刻と、回答に含まれる相手時刻とを蓄積記憶する。
第1決定部125は、複数回の時刻問合せのそれぞれについての、回答に含まれる相手時刻と、時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する。第1決定部125は、各時刻を記憶部124から読み出して時刻差の決定に用いてよい。第1決定部125は、決定された時刻差を誤差算出部127に供給してよい。第1決定部125の動作については、詳細を後述する。
第2決定部126は、複数回の時刻問合せのそれぞれについての、回答を受信した内部時刻と、回答に含まれる相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する。第2決定部126は、各時刻を記憶部124から読み出して時刻差の決定に用いてよい。第2決定部126は、決定された時刻差を誤差算出部127に供給してよい。第2決定部126の動作については、詳細を後述する。
誤差算出部127は、第1決定部125により算出された時刻問合せについての時刻差と、第2決定部126により算出された回答についての時刻差とに基づいて、サーバ装置11とクライアント装置12との間の時刻差を算出する。誤差算出部127は、算出した時刻差を同期部129に供給してよい。誤差算出部127の動作については、図3を用いて詳細を後述する。
同期部129は、誤差算出部127により算出された時刻差に基づいて、クライアント装置12の内部時刻をサーバ装置11の基準時刻に同期させる。
以上のシステム1におけるクライアント装置12によれば、複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答の相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差が優先的に用いられて時刻問合せについての時刻差が決定される。また、複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と回答の相手時刻との差のうち、より小さい差が優先的に用いられて回答についての時刻差が決定される。そして、これらの時刻差に基づいて、サーバ装置11およびクライアント装置12の間の時刻差が算出される。従って、時刻問合せについての時刻差、および、回答についての時刻差のそれぞれについて遅延による誤差の小さい時刻差を用いて装置間の時刻差を算出することができるため、装置間の時刻差の算出精度を向上させることができる。
[1−2.システム1の動作]
図2は、システム1の動作を示す。この動作はサーバ装置11および各クライアント装置12の間で定期的に行われてよい。
まず、サーバ装置11およびクライアント装置12は計時部110、120から時刻を取得しつつ時刻問合せおよび回答の通信を複数回行う(ステップS101、S201)。例えば、クライアント装置12が時刻問合せをサーバ装置11に送信し、サーバ装置11が回答を返信してよい。サーバ装置11およびクライアント装置12は、第1決定部125による時刻差の決定用に第1の複数回の遣り取りを行い、後述の第2決定部126による時刻差の決定用に第2の複数回の遣り取りを行ってよい。
第1決定部125により用いられる第1の複数回の時刻問合せと、第1決定部125により用いられる第2の複数回の時刻問合せとは同一であってよい。これに代えて、第1の複数回の時刻問合せと、第2の複数回の時刻問合せとは少なくとも一部が異なってもよい。
サーバ装置11は、複数のクライアント装置12と遣り取りを行う場合には、1つのクライアント装置12と複数回の遣り取りを行ってから他のクライアント装置12と複数回の遣り取りを行ってもよいし、1回の遣り取りを行うごとに通信相手のクライアント装置12を変更することで、複数のクライアント装置12との間で並行して複数回の遣り取りを行ってもよい。
次に、クライアント装置12の第1決定部125は、第1の複数回(一例として5回)の時刻問合せのそれぞれについての、回答の相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する(ステップS203)。また、第2決定部126は、第2の複数回(一例として5回)の時刻問合せのそれぞれについての、回答を受信した内部時刻と回答の相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する(ステップS205)。
例えば、第1決定部125は、回答の相手時刻から、時刻問合せを送信した内部時刻を減じた差を各回の時刻問合せについて算出し、得られた複数の差のうち、最も小さい差を問合せについての時刻差として決定してよい。同様に、第2決定部126は、回答を受信した内部時刻から、回答の相手時刻を減じた差を各回の時刻問合せについて算出し、得られた複数の差のうち、最も小さい差を回答についての時刻差として決定してよい。
第1決定部125は、回答の相手時刻から、時刻問合せを送信した内部時刻を減じた複数の差のうち、最小の差が閾値よりも小さい場合には、最小の差に代えて、2番目に小さい差を時刻問合せについての時刻差として決定してもよい。同様に、第2決定部126は、回答を受信した内部時刻から、回答の相手時刻を減じた複数の差のうち、最小の差が閾値よりも小さい場合には、最小の差に代えて、2番目に小さい差を回答についての時刻差として決定してもよい。これにより、エラーによって異常に小さい差が含まれる場合に、この差を使用せずに時刻差を決定することができる。
第1決定部125は、回答の相手時刻から、時刻問合せを送信した内部時刻を減じた複数の差のうち、より小さい複数の差を優先的に用いて時刻差を決定してもよい。例えば、第1決定部125は、最も小さい複数個数の差の平均を時刻差として決定してよい。また、第1決定部125は、複数の差のそれぞれに対し、値が小さいほど大きく重み付けをして加重平均を算出し、時刻差として決定してもよい。同様に、第2決定部126も、回答を受信した内部時刻から、回答の相手時刻を減じた複数の差のうち、より小さい複数の差を優先的に用いて時刻差を決定してよい。
次に、誤差算出部127は、第1決定部125により算出された時刻問合せについての時刻差と、第2決定部126により算出された回答についての時刻差とに基づいて、サーバ装置11とクライアント装置12との間の時刻差を算出する(ステップS207)。誤差算出部127による時刻差の算出手法については、図3を用いて詳細を後述する。
そして、同期部129は、誤差算出部127により算出された時刻差に基づいて、クライアント装置12の内部時刻をサーバ装置11の基準時刻に同期させる(ステップS209)。例えば、同期部129は、算出された時刻差だけ計時部120内の内部時刻を進める/遅らせることにより、時刻を同期してよい。
同期部129は、サーバ装置11およびクライアント装置12の間の時刻差が基準値(例えば許容最大時刻差、一例として1ms)を超える推定タイミングより前に時刻合わせを行ってよい。例えば、同期部129による時刻合わせのタイミングが推定タイミング以降にならないよう、上述のステップS101、S201の処理の周期が2秒毎などに設定されてよい。これに代えて/加えて、同期部129による時刻合わせのタイミングが推定タイミング以降にならないよう、上述のステップS203における第1の複数回と、上述のステップS205における第2の複数回とがそれぞれ基準数以下に設定されてよい。
ここで、推定タイミングは固定値として予め同期部129内に保持されてよい。この場合には、推定タイミングは、計時部120の製品スペックのクロック精度を用いて算出されてよい。クロック精度が温度によって変動する場合には、同期部129内には各温度に対応付けて推定タイミングが保持されてもよい。
これに代えて、推定タイミングは同期部129により定期的に算出されて設定されてもよい。例えば、推定タイミングは、これまでに誤差算出部127により算出された時刻差の履歴から算出されてもよいし、前回算出された時刻差から算出されてもよい。推定タイミングは、さらに温度を考慮に入れて算出されてもよい。
[1−3.システム1での時刻差の算出手法]
[1−3−1.比較例の算出手法]
まず、比較例として、従来の誤差値の算出手法を説明する。
図3は、時刻差の算出手法を示す。
時刻問合せおよび回答の通信では、まずクライアント装置12の内部時刻Tcsで、クライアント装置12がサーバ装置11に時刻問合せを送信する。時刻問合せは伝送時間tpsをかけて伝送され、サーバ装置11の基準時刻Tmでサーバ装置11に受信される。次に、サーバ装置11は基準時刻Tm(クライアント装置12側から見た相手時刻Tm)を示す回答を送信する。回答は伝送時間tprをかけて伝送され、クライアント装置12の内部時刻Tcrでクライアント装置12に受信される。
時刻問合せおよび回答の往復の伝送時間tps、tprが等しいと仮定すると、時刻問合せを発信したときの内部時刻Tcsと、回答を受信したときの内部時刻Tsrのちょうど中間の時刻(=(Tcs+Tcr)/2)でサーバ装置11が時刻問合せを受信して回答を送信したと推定される。そのため、サーバ装置11とクライアント装置12との時刻差Δtは、回答の相手時刻Tmと、中間時刻との時刻差Δtとして推定され得る。なお、Δtはクライアント装置12の方がサーバ装置11よりも進んでいる場合に正の値となる。
より具体的に説明すると、時刻問合せを受信したときの相手時刻Tm、および、回答を受信したときの内部時刻Tcrは、以下の式(1)、(2)で表される。ここで、クライアント装置12にとっては、Tcs、TmおよびTcrは既知であり、tpsおよびtprは未知である。
Tm =Tcs+tps−Δt …(1)
Tcr=Tm +tpr+Δt …(2)
時刻問合せの発信時刻Tcsおよび回答受信時刻Tcrの中間の時刻(=(Tcs+Tcr)/2)と、回答の相手時刻Tmとの時刻差Δtは以下の式(3)で表される。
Δt≡(Tcs+Tcr)÷2−Tm …(3)
式(3)に式(1)、式(2)を代入すると、以下の式(4)が得られる。
Δt=(Tcs+Tm+tpr+Δt)÷2−Tm
=(Tcs+Tcs+tps−Δt+tpr+Δt)÷2−(Tcs+tps−Δt)
=(tpr−tps)÷2+Δt …(4)
往復の伝送時間tps、tprが等しいと仮定するとtpr=tpsなので、式(4)は以下の式(5)となる。
Δt=Δt …(5)
このことから、上記の式(3)で表されるΔtを時刻差Δtの推定値として使用できることが分かる。
ここで、以上の手法では、以下の(i)〜(iii)を前提としている。
(i)往復の伝送時間tps、tprが等しい。
(ii)サーバ装置11が時刻問合せを受信してから回答を発信するまでに要する時間が時刻補正の要求精度に比べて十分短い。
(iii)一連の送受信の間での、サーバ装置11およびクライアント装置12のそれぞれの時計の進み/遅れは時刻補正の要求精度に比べ無視できるほど小さい。
このうち、(ii)については、時刻問合せを受信してから回答を発信するまでに要する時間は一般的な機器でも1ms程度であり、また、サーバ装置11が同一機器であればほぼ一定である。そのため、特に複数のクライアント装置12の間での同期を目的とする場合には、十分に無視できる。
また、(iii)については、一般的な安価の水晶クロックでも50ppm程度の精度があり、往復の伝送時間に比べて小さいため、無視できる。
一方、(i)については、ネットワーク100がイーサネット(登録商標)回線の場合、各機器の送信タイミングはランダムであり、送信タイミングが近接してパケットが衝突すると各機器がこれを検知して相互に調停した後、送信時刻を更新せずに再送信が行われる。従って、伝送時間は送信タイミング、回線の混み具合、機器の接続台数などによって影響を受けるため、必ずしも伝送時間tps、tprが等しいとは限らない。そして、伝送時間tps、tpr同士の差は、伝送時間tps、tpr自体の大きさに比例するように大きくなり得る。
そこで、比較例では、時刻問合せおよび回答の送受信を複数回行い、そのなかで、往復の伝送時間(=tps+tpr=Tcr−Tcs)が最小となった場合の結果を用いて式(3)により時刻差Δtを算出する。
[1−3−2.本実施例の算出手法]
続いて、本実施例の算出方法を説明する。
上述の比較例の算出方法では、往復の伝送時間が最小となった場合の結果を用いて時刻差Δtを算出したが、往復の伝送時間の最小値は必ずしも往路の伝送時間の最小値と復路の伝送時間の最小値との合計であるとは限らない。そこで、本実施例では、一例として、往路および復路のそれぞれについて最小の伝送時間を用いて時刻差Δtを算出する。
より具体的には、上述の式(3)を書き換えると、以下の式(6)が得られる。右辺の第1項は復路の伝送時間に応じて変化し、第2項は往路の伝送時間に応じて変化する。
Δt=(Tcr−Tm)÷2−(Tm−Tcs)÷2 …(6)
ここで、上述の式(1)、式(2)は以下の式(7)、式(8)のように変換できる。
Tm −Tcs=tps−Δt …(7)
Tcr−Tm =tpr+Δt …(8)
これらの式(6)〜(8)によれば、短時間の間に時刻差Δtが一定であるとすると、式(6)の第1項(Tcr−Tm)が最小となるときに伝送時間tprも最小となり、第2項(Tm−Tcs)が最小となるときに伝送時間tpsも最小となることが分かる。
そこで、複数回の送受信における各回の数値をサフィックス(i)、(ii)、…で区別し、往路が最小となる回をj番目、復路が最小となる回をk番目として、式(6)を以下の式(9)のように表す。
Δt(k,j)=(Tcr(k)−Tm(k))÷2
−(Tm(j)−Tcs(j))÷2 …(9)
本実施例では、この式(9)を上述の式(3)の代わりに用いて時刻差Δtを算出する。つまり、時刻問合せについての時刻差(右辺の第1項)と、回答についての時刻差(右辺の第2項)との差に基づいて時刻差Δtを算出する。
なお、本実施例では、時刻差Δtが短時間では一定であることを前提としている。例えば、1秒間隔で送受信を5回行う場合には、遣り取りの終了までに約4秒を要する。水晶クロックの精度が50ppmであれば、この4秒間での進み/遅れは約0.2msであるから、時刻差Δtを一定と見なしても問題はない。
[1−3−3.時刻差の算出例]
図4は、時刻差の算出例を示す。より具体的には、クライアント装置12からサーバ装置11に対し、1秒間隔で計5回の時刻問合せを送信した場合の時刻問合せの時刻差(往路の伝送時間)、回答の時刻差(復路の伝送時間)などを示す。なお、クライアント装置12の内部時計はサーバ装置11に対して2秒遅れている。また、伝送には数ms程度の時間が掛かり、その時間にはバラツキがある。また、サーバ装置11による時刻問合せの受信から回答の送信までの処理時間は無視できるほど短い。
この算出例では、5回の送受信のうち、往復の伝送時間(=tps+tpr=Tcr−Tcs)が最小となったのは、5回目の送受信である(図中の左から3列目、7列目参照)。従って、比較例の算出手法によれば、時刻差Δtは以下の式から−1.9996秒と算出され、実際の時刻差Δt(=−2秒)に対する補正誤差の絶対値|Δt−Δt|は0.0004秒となる。なお、式中のカギ括弧内は時:分:秒(小数点4桁)で表記した時刻を表す。
Δt(5)=(Tcs(5)+Tcr(5))÷2−Tm(5)
=(「15:00:04.0000」+「15:00:04.0026」)/2−「15:00:06.0009」
=−1.9996(秒)
一方、5回の送受信のうち、時刻問合せの時刻差(Tm−Tcs)が最小となったのは3回目の送受信であり、Tm(3)−Tcs(3)=2.0008秒であった。また、回答の時刻差(Tcr−Tm)が最小となったのは4回目の送受信であり、Tcr(4)−Tm(4)=−1.9994秒であった。従って、実施例の算出手法によれば、時刻差Δtは以下の式から−2.0001秒と算出され、実際の時刻差Δt(=−2秒)に対する補正誤差の絶対値|Δt−Δt|は比較例よりも小さい0.0001秒となる。
Δt(4,3)=(Tcr(4)−Tm(4))÷2
−(Tm(3)−Tcs(3))÷2
=−1.9994÷2−2.0008÷2
=−2.0001(秒)
[2.第2の実施形態]
[2−1.システム2の構成]
図5は、第2の実施形態に係るシステム2を示す。システム2は、ネットワーク100を介して接続された複数のクライアント装置21と、サーバ装置22とを備え、複数のクライアント装置21の内部時刻をサーバ装置22に同期させる。
[2−1−1.クライアント装置21]
クライアント装置21は、相手装置の一例であり、サーバ装置22により時刻合わせされるローカル時刻を保持する。クライアント装置21は、計時部210と、取得部211と、通信部213と、制御部214とを有する。
計時部210および取得部211は、上述の計時部110および取得部111と同様の構成であってよい。但し、計時部210は、クライアント装置21におけるローカル時刻を保持する。
通信部213は、サーバ装置22から時刻問合せを受信し、クライアント装置21におけるローカル時刻の回答を送信する。ローカル時刻の回答は、時刻問合せをクライアント装置21が受信したタイミング、または、回答を送信するタイミングでのローカル時刻を示し、サーバ装置22から見た相手時刻の回答として処理される。通信部213は、NTPプロトコルまたはSNTPプロトコルを用いてサーバ装置22と通信を行ってよい。
制御部214は、クライアント装置21における各部の制御を行う。例えば、制御部214は、クライアント装置21がサーバ装置22からの間欠的な時刻問合せを処理できるように、クライアント装置21の動作モードを管理してよい。一例として、制御部214は、時刻問合せが送信される間欠的なタイミングでクライアント装置21を省電力状態から通常状態に復帰させ、時刻問合せの待機状態としてよい。
[2−1−2.サーバ装置22]
サーバ装置22は、処理装置の一例であり、クライアント装置21との間で時刻の誤差を検出する。サーバ装置22は、計時部220と、取得部221と、通信部223と、記憶部224と、第1決定部225と、第2決定部226と、誤差算出部227とを有する。サーバ装置22は、さらに同期部229を有してもよい。
計時部220および取得部221は、上述の計時部120および取得部121と同様の構成であってよい。但し、計時部220は、サーバ装置22における内部時刻を保持してよい。この内部時刻は、クライアント装置21を時刻合わせさせるための基準時刻である。サーバ装置22の内部時刻は、上記の第1実施形態と同様に、他の装置で保持される時刻(一例として日本標準時での時刻)に対して同期されてよい。
通信部223は、上述の通信部123と同様の構成であってよい。但し、通信部223は、クライアント装置21に対して時刻問合せを送信し、クライアント装置21における相手時刻の回答を受信する。
記憶部224は、クライアント装置21毎に時刻問合せおよび回答についての複数回の遣り取りそれぞれについて、時刻問合せの送信タイミングおよび回答の受信タイミングでの内部時刻と、回答に含まれる相手時刻とを蓄積記憶する。
第1決定部225、第2決定部226および誤差算出部227は、上述の第1決定部125、第2決定部126および誤差算出部127と同様の構成であってよい。
同期部229は、誤差算出部227により算出された時刻差を通信部223からクライアント装置21に送信させて、クライアント装置21を内部時刻(基準時刻)に同期させる。
以上のシステム2におけるサーバ装置22によれば、上記のシステム1におけるクライアント装置12と同様の効果を得ることができるのに加え、クライアント装置21で時刻差の算出を行わない分、クライアント装置21の消費電力を抑えることができる。
なお、サーバ装置22は、クライアント装置21から受信したデータ(一例として測定データ)に対して処理を行うデータ処理部を同期部229の代わりに有してもよい。このデータ処理部は、誤差算出部227により算出された時刻差に基づいて、受信データに含まれる時刻をサーバ装置22の内部時刻(基準時刻)での時刻に修正する。この場合には、複数のクライアント装置21から受信するデータ同士の間で時間のずれを解消することができる。また、クライアント装置21で時刻合わせを行わない分、クライアント装置21の電力消費をさらに抑えることができる。
[2−2.システム2の動作]
図6は、システムの動作を示す。この動作はサーバ装置22および各クライアント装置21の間で定期的に行われてよく、例えば、クライアント装置21が時刻問合わせの待機状態になるタイミングで行われてよい。
まず、上述のステップS101、S201の処理と同様に、サーバ装置22およびクライアント装置21は計時部110、120から時刻を取得しつつ時刻問合せおよび回答の通信を複数回行う(ステップS301、S401)。但し、この処理では、サーバ装置22が時刻問合せをクライアント装置21に送信し、クライアント装置21が回答を返信してよい。
次に、上述のステップS203の処理と同様に、サーバ装置22の第1決定部225は、第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての、回答の相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する(ステップS303)。また、上述のステップS205の処理と同様に、第2決定部226は、第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての、回答を受信した内部時刻と回答の相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する(ステップS305)。
次に、上述のステップS207の処理と同様に、誤差算出部227は、第1決定部225により算出された時刻問合せについての時刻差と、第2決定部226により算出された回答についての時刻差とに基づいて、サーバ装置22とクライアント装置21との間の時刻差を算出する(ステップS307)。
そして、誤差算出部227により算出された時刻差を同期部229が通信部223からクライアント装置21に送信させ(ステップS309)、受信された時刻差に基づいて制御部214がクライアント装置21をサーバ装置22の内部時刻(基準時刻)に同期させる(ステップS409)。同期部229は、上述のステップS209の処理と同様に、サーバ装置11およびクライアント装置12の間の時刻差が基準値を超える推定タイミングより前に、誤差算出部227により算出された時刻差を送信させてよい。
[3.適用例]
図7は、システム1、2の適用例を示す。
システム1、2は、複数の構造物300の構造性能を診断する、いわゆるモニタリングシステム3である。モニタリングシステム3は、複数の感震センサ31と、1または複数の収集装置33と、データ処理装置35とを備え、1または複数の収集装置33およびデータ処理装置35はネットワーク100を介して接続される。
複数の感震センサ31は、対象物としての構造物300のそれぞれに対して少なくとも1つ設置され、構造物300が地震などで振動するときの物理量(一例として加速度)を測定する。各感震センサ31は、例えば、計時部310、センサ部311、制御部313および通信部315を有する。
計時部310は、時計機能を持った回路であり、内部に時刻情報を保持する。計時部310は、現在の時刻をセンサ部311等に出力してよい。
センサ部311は、構造物300の物理量(一例として加速度)を測定する。センサ部311は、測定データを測定時刻と合わせて制御部313に供給してよい。
制御部313は、感震センサ31の各部を制御する。例えば、制御部313は、複数の感震センサ31を互いに同期した状態に維持するべく、計時部310を収集装置33の内部時刻に対して同期してよい。
通信部315は、対応する一の収集装置33と無線通信する。例えば、通信部315は、測定データを制御部313から受け取って、収集装置33に送信してよい。また、通信部315は、収集装置33から時刻情報を受信して、制御部313に供給してよい。
1または複数の収集装置33は、複数の感震センサ31から測定データを無線で収集し、データ処理装置35へとネットワーク100を介して送信する。この収集装置33は、システム1におけるクライアント装置12、またはシステム2におけるクライアント装置21であってよい。
データ処理装置35は、1または複数の収集装置33により収集された測定データを受信して種々の処理を行う。例えば、データ処理装置35は、受信した測定データを構造物300ごと、かつ、感震センサ31ごとに振り分けて解析することで、構造物300の構造性能を診断する。このデータ処理装置35は、システム1におけるサーバ装置11、またはシステム2におけるサーバ装置22であってよい。
以上のモニタリングシステム3によれば、複数の収集装置33、ひいては複数の感震センサ31を互いに高精度に同期した状態とすることができるため、構造物300の診断精度を高めることができる。例えば、複数の収集装置33の間の同期精度が低いと、収集装置33ごとに感震センサ31の時刻情報が異なってしまう。この場合には、例えば地震の発生時に実際よりも大きく/小さく構造物300に歪み、曲がりが生じたと診断されてしまう虞がある。複数の感震センサ31の間の同期精度を高めることにより、このような誤診断を防止することができる。
なお、上記の設置例ではクライアント装置12、21をモニタリングシステム3の収集装置33として説明したが、互いに同期されるべき複数のインバータ装置であってもよい。
図8は、本実施形態に係るコンピュータの構成の一例を示す。本実施形態に係るコンピュータ1900は、クライアント装置12、サーバ装置22、またはその一部の要素として機能する。
本実施形態に係るコンピュータ1900は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、及び表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、及びDVDドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070を有するレガシー入出力部を備える。
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000及びグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010及びRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信インターフェイスは、通信を行うハードウェアとして機能する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ1900内のCPU2000が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ2060は、DVD2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フラッシュメモリ・ドライブ2050、及び入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ1900が起動時に実行するブート・プログラム、及び/又は、コンピュータ1900のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フラッシュメモリ・ドライブ2050は、フラッシュメモリ2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フラッシュメモリ・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続するとともに、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フラッシュメモリ2090、DVD2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ1900内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
コンピュータ1900にインストールされ、コンピュータ1900をクライアント装置12またはサーバ装置22の少なくとも一部として機能させるプログラムは、取得モジュール、通信モジュール、第1決定モジュール、第2決定モジュール、誤差算出モジュール、および同期モジュールのうち少なくとも1つを備える。これらのプログラム又はモジュールは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、取得部121、通信部123、第1決定部125、第2決定部126、誤差算出部127、同期部129、取得部221、通信部223、第1決定部225、第2決定部226、誤差算出部227、同期部229としてそれぞれ機能させてよい。
これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1900に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段であるCPU2000等に働きかけて、コンピュータ1900を、取得部121、通信部123、第1決定部125、第2決定部126、誤差算出部127、同期部129、取得部221、通信部223、第1決定部225、第2決定部226、誤差算出部227、同期部229として機能させる。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の設備管理システム1が構築される。
一例として、コンピュータ1900と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フラッシュメモリ2090、又はDVD2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、DVDドライブ2060(DVD2095)、フラッシュメモリ・ドライブ2050(フラッシュメモリ2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020及び外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。例えば、クライアント装置12およびサーバ装置22は、適宜本実施形態の処理前、処理中、処理後のデータを記憶する記憶装置を備えてよい。
本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、及び/又は記憶装置に含まれるものとする。
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすか否かを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
また、実施形態の説明において複数の要素が列挙された場合には、列挙された要素以外の要素を用いてもよい。例えば、「Xは、A、B及びCを用いてYを実行する」と記載される場合、Xは、A、B及びCに加え、Dを用いてYを実行してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、上記の第1実施形態および第2実施形態では、処理装置および相手装置の一方をサーバ装置11、22、他方をクライアント装置12、21として説明したが、互いに同種の第1の装置および第2の装置としてもよい。この場合にも、装置間での時刻差の算出精度を向上させることができる。
また、GPS電波または標準電波を用いてサーバ装置11、22の計時部110、220を他の装置の時刻に同期させることとして説明したが、クライアント装置12、21がサーバ装置11、22に対して同期されるのと同様に同期されてもよい。例えば、サーバ装置11、22は、ネットワーク100を介して他の装置に接続され、図2、図6と同様の処理によって他の装置に同期されてもよい。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
1 システム、2 システム、3 モニタリングシステム、11 サーバ装置、12 クライアント装置、21 クライアント装置、22 サーバ装置、31 感震センサ、33 収集装置、35 データ処理装置、100 ネットワーク、110 計時部、111 取得部、113 通信部、114 制御部、120 計時部、121 取得部、123 通信部、124 記憶部、125 第1決定部、126 第2決定部、127 誤差算出部、129 同期部、210 計時部、211 取得部、213 通信部、214 制御部、220 計時部、221 取得部、223 通信部、224 記憶部、225 第1決定部、226 第2決定部、227 誤差算出部、229 同期部、300 構造物、310 計時部、311 センサ部、313 制御部、315 通信部、1900 コンピュータ、2000 CPU、2010 ROM、2020 RAM、2030 通信インターフェイス、2040 ハードディスクドライブ、2050 フラッシュメモリ・ドライブ、2060 DVDドライブ、2070 入出力チップ、2075 グラフィック・コントローラ、2080 表示装置、2082 ホスト・コントローラ、2084 入出力コントローラ、2090 フラッシュメモリ、2095 DVD

Claims (16)

  1. 相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置であって、
    当該処理装置における内部時刻を取得する取得部と、
    ネットワークを介して前記相手装置に対して時刻問合せを送信し、前記相手装置における相手時刻の回答を受信する通信部と、
    第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての前記相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定部と、
    第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と前記相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定部と、
    前記時刻問合せについての時刻差および前記回答についての時刻差に基づいて、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出部と、
    を備える処理装置。
  2. 前記誤差算出部は、前記時刻問合せについての時刻差と、前記回答についての時刻差との差に基づいて、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する、請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記第1決定部は、前記相手時刻から、前記時刻問合せを送信した内部時刻を減じた複数の差のうち、最も小さい差を前記問合せについての時刻差として決定し、
    前記第2決定部は、前記回答を受信した内部時刻から、前記相手時刻を減じた複数の差のうち、最も小さい差を前記回答についての時刻差として決定する、請求項1または2に記載の処理装置。
  4. 前記第1の複数回の時刻問合せと、前記第2の複数回の時刻問合せとは同一である、請求項1〜3の何れか1項に記載の処理装置。
  5. 前記第1の複数回の時刻問合せと、前記第2の複数回の時刻問合せとは少なくとも一部が異なる、請求項1〜3の何れか1項に記載の処理装置。
  6. 前記誤差算出部により算出された時刻差に基づいて前記内部時刻を前記相手装置に同期させる同期部をさらに備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の処理装置。
  7. 前記同期部は、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差が基準値を超える推定タイミングより前に時刻合わせを行う、請求項6に記載の処理装置。
  8. 前記誤差算出部により算出された時刻差を前記通信部から前記相手装置に送信させて、前記相手装置を前記内部時刻に同期させる同期部をさらに備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の処理装置。
  9. 前記相手装置は、間欠的な時刻問合せを処理可能であり、
    前記通信部は、前記相手装置が時刻問合わせの待機状態になるタイミングで前記相手装置と通信する、請求項8に記載の処理装置。
  10. 前記同期部は、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差が基準値を超える推定タイミングより前に、前記誤差算出部により算出された時刻差を前記通信部から前記相手装置に送信させる、請求項8または9に記載の処理装置。
  11. 前記相手装置から受信したデータに対して処理を行うデータ処理部をさらに備え、
    前記データ処理部は、
    前記誤差算出部により算出された時刻差に基づいて、前記データに含まれる時刻を、前記内部時刻での時刻に修正する、請求項1〜5の何れか1項に記載の処理装置。
  12. 請求項6または7に記載の処理装置としての1または複数のクライアント装置と、
    前記相手装置としてのサーバ装置とを備えるシステム。
  13. 請求項8〜11の何れか1項に記載の処理装置としてのサーバ装置と、
    前記相手装置としての1または複数のクライアント装置とを備えるシステム。
  14. 前記1または複数のクライアント装置は、複数の感震センサから測定データを収集する収集装置である、請求項12または13に記載のシステム。
  15. 相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置で行われる処理方法であって、
    前記処理装置における内部時刻を取得する取得段階と、
    ネットワークを介して前記相手装置に対して時刻問合せを送信し、前記相手装置における相手時刻の回答を受信する通信段階と、
    第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての前記相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定段階と、
    第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と前記相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定段階と、
    前記時刻問合せについての時刻差および前記回答についての時刻差に基づいて、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出段階と、
    を備える処理方法。
  16. 相手装置との間で時刻の誤差を検出する処理装置のコンピュータを、
    当該処理装置における内部時刻を取得する取得部と、
    ネットワークを介して前記相手装置に対して時刻問合せを送信し、前記相手装置における相手時刻の回答を受信する通信部と、
    第1の複数回の時刻問合せのそれぞれについての前記相手時刻と時刻問合せを送信した内部時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて時刻問合せについての時刻差を決定する第1決定部と、
    第2の複数回の時刻問合せのそれぞれについての回答を受信した内部時刻と前記相手時刻との差のうち、より小さい差を優先的に用いて回答についての時刻差を決定する第2決定部と、
    前記時刻問合せについての時刻差および前記回答についての時刻差に基づいて、前記相手装置および当該処理装置の間の時刻差を算出する誤差算出部
    として機能させる処理プログラム。
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