JP2018046154A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、電子機器及び化合物 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、電子機器及び化合物 Download PDF

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拓史 塩見
Takushi Shiomi
拓史 塩見
河村 昌宏
Masahiro Kawamura
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Abstract

【課題】発光効率が高い有機エレクトロルミネッセンス素子、及びそれを備えた電子機器及び化合物を提供する。【解決手段】陰極、陽極、該陰極と該陽極に挟持された複数層からなる有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層が発光層を有し、前記発光層と前記陰極との間に配置された電子輸送層を有し、該電子輸送層が下記式(1)で表される電子輸送材料を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。(式中、X、L1、B1〜B14、及びnは、明細書中で定義したとおりである。)【選択図】なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、それを備えた電子機器及び化合物に関する。
一般に有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、陽極、陰極、及び陽極と陰極に挟まれた1層以上の有機薄膜層から構成されている。両電極間に電圧が印加されると、陰極側から電子、陽極側から正孔が発光領域に注入され、注入された電子と正孔は発光領域において再結合して励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際に光を放出する。
また、有機EL素子は、発光層に種々の発光材料を用いることにより、多様な発光色を得ることが可能であることから、ディスプレイなどへの実用化研究が盛んである。特に赤色、緑色、青色の三原色の発光材料の研究が最も活発であり、特性向上を目指して鋭意研究がなされている。
有機EL素子における課題として、主に発光効率の向上を得ることがある。このような課題を解決しようとする発明として、例えば、特許文献1が挙げられる。
国際公開第2003/060956号公報
本発明の課題は、発光効率が高い有機EL素子、及びそれを備えた電子機器及び化合物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、下記式(1)で表される電子輸送材料を有機EL素子の電子輸送層に用いることにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明の一態様は、下記[1]〜[4]の通りである。
[1]陰極、陽極、該陰極と該陽極に挟持された複数層からなる有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層が発光層を有し、前記発光層と前記陰極との間に配置された電子輸送層を有し、該電子輸送層が下記式(1)で表される電子輸送材料を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
[式(1)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
nは1〜5の整数であり、nが1の時は、Lは水素原子であり、nが2〜5の時は、Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のn価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のn価の芳香族複素環基である。
81〜R95のうちn個は、*1に結合する単結合であり、残りは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
[2]前記有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器。
[3]下記式(1’−1)で表される化合物。
[式(1’−1)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L94aは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。
95a及びL95bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。]
[4]下記式(1’−4)で表される化合物。
[式(1’−4)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
本発明の有機EL素子は、高い発光効率を有する。このため、各種電子機器として有用である。
本発明の実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の構成を示す概略図である。
本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
また、本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジニル基は環形成炭素数5であり、フラニル基は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数の数に含めない。
また、本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環の環形成原子数は6であり、キナゾリン環の環形成原子数は10であり、フラン環の環形成原子数は5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
また、本明細書において、「水素原子」とは、中性子数が異なる同位体、すなわち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)及び三重水素(tritium)を包含する。
本明細書中において、「ヘテロアリール基」、「ヘテロアリーレン基」及び「複素環基」は、環形成原子として、少なくとも1つのヘテロ原子を含む基であり、該へテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子から選ばれる1種以上であることが好ましい。
本明細書中において、「置換もしくは無置換のカルバゾリル基」は、下記のカルバゾリル基、

及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換カルバゾリル基を表す。
なお、当該置換カルバゾリル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜9位のいずれであってもよい。このような置換カルバゾリル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。
本明細書において、「置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基」及び「置換もしくは無置換のジベンゾチオフェニル基」は、下記のジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基、

及び上記の基に対して、さらに任意の置換基を有する置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基を表す。
なお、当該置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基は、任意の置換基同士が互いに結合して縮環してもよく、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子及びセレン原子等のヘテロ原子を含んでもよく、また、結合位置は1位〜8位のいずれであってもよい。
このような置換ジベンゾフラニル基及び置換ジベンゾチオフェニル基の具体例として、例えば、下記に示す基が挙げられる。

[上記式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、NH、NR(Rはアルキル基又はアリール基である。)、CH、又は、CR (Rはアルキル基又はアリール基である。)を表す。]
また、「置換基」、又は「置換もしくは無置換」との記載における置換基としては、炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基;環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6)のシクロアルキル基;環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基;環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基を有する炭素数7〜51(好ましくは7〜30、より好ましくは7〜20)のアラルキル基;アミノ基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基を有するアルコキシ基;環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基を有するアリールオキシ基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基;環形成原子数5〜50(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリール基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のハロアルキル基;ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子);シアノ基;ニトロ基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するスルホニル基;炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基;アルキルスルホニルオキシ基;アリールスルホニルオキシ基;アルキルカルボニルオキシ基;アリールカルボニルオキシ基;ホウ素含有基;亜鉛含有基;スズ含有基;ケイ素含有基;マグネシウム含有基;リチウム含有基;ヒドロキシ基;アルキル置換又はアリール置換カルボニル基;カルボキシル基;ビニル基;(メタ)アクリロイル基;エポキシ基;並びにオキセタニル基からなる群より選ばれる少なくとも1つが好ましいが、特にこれらに制限されるものではない。
これらの置換基は、さらに上述の任意の置換基により置換されていてもよい。また、これらの置換基は、複数の置換基が互いに結合して環を形成していてもよい。
「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
上記置換基の中でも、より好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8、さらに好ましくは5又は6)のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜24、より好ましくは5〜13)のヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基である。
本明細書中、好ましいとする態様(例えば、化合物、各種基、数値範囲等)は、他のあらゆる態様(例えば、化合物、各種基、数値範囲等)と任意に組み合わせることができ、また、好ましいとする態様(より好ましい態様、更に好ましい態様、特に好ましい態様を含む。)の組み合わせはより好ましいと言える。
[有機EL素子における電子輸送材料]
本発明の有機EL素子の一態様について説明する。
本発明の一態様である有機EL素子は、陰極、陽極、該陰極と該陽極に挟持された複数層からなる有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層が発光層を有し、前記発光層と前記陰極との間に配置された電子輸送層を有し、該電子輸送層が下記式(1)で表される電子輸送材料を含む。
[式(1)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
nは1〜5の整数であり、nが1の時は、Lは水素原子であり、nが2〜5の時は、Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のn価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のn価の芳香族複素環基である。
81〜R95のうちn個は、*1に結合する単結合であり、残りは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
前記R81〜R95の示す炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基(異性体を含む)、ヘキシル基(異性体を含む)、ヘプチル基(異性体を含む)、オクチル基(異性体を含む)、ノニル基(異性体を含む)、デシル基(異性体を含む)、ウンデシル基(異性体を含む)、及びドデシル基(異性体を含む)、トリデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基、テトラコサニル基、テトラコンタニル基等が挙げられる。
前記R81〜R95の示す環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜10、より好ましくは3〜8)のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基等が挙げられる。
前記R81〜R95の示す環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基(「芳香族炭化水素基」と同義、以下同様)の例としては、フェニル基、ナフチル基、ナフチルフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クアテルフェニリル基、キンクフェニリル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、テトラセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、ペリレニル基、コロニル基、ジベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基等が挙げられる。これらは置換されていてもよい。
好ましくは、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、アントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基が挙げられる。
より好ましくは、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基が挙げられる。
前記R81〜R95の示す環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51(好ましくは7〜25、より好ましくは7〜18)のアラルキル基の例としては、環形成炭素数6〜60の上記アリール基を有するアルキル基が挙げられる。
前記R81〜R95の示す炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基の例としては、上記アルキル基又はアリール基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基が挙げられる。
前記R81〜R95の示す炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基を有するアルコキシ基の例としては、アルキル基部位が前記炭素数1〜50のアルキル基であるアルコキシ基が挙げられる。
前記R81〜R95の示す環形成炭素数6〜50のアリール基(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)を有するアリールオキシ基の例としては、アリール基部位が前記炭素数6〜50のアルキル基であるアルコキシ基が挙げられる。
前記R81〜R95の示す置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜18、より好ましくは1〜8)のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基の例としては、炭素数1〜50の上記アルキル基及び環形成炭素数6〜50の上記アリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基が挙げられる。例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基等が挙げられる。
前記R81〜R95の示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜26)のヘテロアリール基(「芳香族複素環基」と同義、以下同様)の例としては、少なくとも1個、好ましくは1〜5個(より好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個)のヘテロ原子、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、リン原子を含む。
該へテロアリール基の例としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ベンゾフラノベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラノナフチル基、ジベンゾチエノナフチル基、及びジナフトチエノチオフェニル基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリル基などが挙げられる。
好ましくは、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基が挙げられる。
より好ましくは、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基が挙げられる。
前記R81〜R95の示すハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
前記R81〜R95の示す置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜18、更に好ましくは1〜8)のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜25、より好ましくは6〜18)のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基の例としては、上記アルキル基又はアリール基を有するジ置換ホスフォリル基が挙げられる。
前記式(1)において、nが1であると好ましい。
式(1)が、下記式(1−1)で表されると好ましい。

(式中、B〜B14、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
式(1)において、
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95
はC−L81a−L81b−(R81
はC−L82a−L82b−(R82
はC−L83a−L83b−(R81
はC−L84a−L84b−(R84
はC−L85a−L85b−(R85
はC−L86a−L86b−(R86
はC−L87a−L87b−(R87
はC−L88a−L88b−(R88
はC−L89a−L89b−(R89
10はC−L90a−L90b−(R90
11はC−L91a−L91b−(R91
12はC−L92a−L92b−(R92
であり、
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94であり、
81a〜L95a、L81b〜L95b、L95c、R81〜R95及びpは、前記と同じであると好ましい。
前記式(1−1)が、下記式(1−2)で表されると好ましい。

(式中、B〜B12、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1−1)が、下記式(1−3)で表されると好ましい。

(式中、L95a、L95b、L95c、R81〜R92及びR95及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1)が、下記式(1−4)で表されると好ましい。

(式中、X、B〜B10及びB12〜B14、L91a、L91b、R91及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1−4)が、下記式(1−5)で表されると好ましい。

(式中、X、B〜B10及びB12、L91a、L91b、R91及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1−5)が、下記式(1−6)で表されると好ましい。

(式中、X、B13〜B14、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1−5)が、下記式(1−7)で表されると好ましい。

(式中、X、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、前記と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
前記式(1)において、前記XがO又はSであると好ましい。
式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、
95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族複素環基が、フェニレン基、ナフチレン基、ナフチレンフェニレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレン基、クアテレンフェニリレン基、キンクフェニリレン基、アセナフチレニレン基、アントリレン基、ベンゾアントリレン基、アセアントリレン基、フェナントリレン基、ベンゾフェナントリレン基、フェナレニレン基、フレンオレニレン基、9,9’−スピロビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、ピセニレン基、ペンタフェニレン基、ペンタセニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ベンゾクリセニレン基、s−インダニレン基、as−インダニレン基、フルオランテニレン基、ベンゾフルオランテニレン基、テトラセニレン基、トリフェニレニレン基、ベンゾトリフェニレニレン基、ペリレニレン基、コロニレン基、ジベンゾアントリレン基、9,9−ジメチルフルオレニレン基、9,9−ジフェニルフルオレニレン基から選ばれる基であり、
95cの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族複素環基が、フェニル基、ナフチル基、ナフチルフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クアテルフェニリル基、キンクフェニリル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、テトラセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、ペリレニル基、コロニル基、ジベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基から選ばれる基をp+1価とした基であり、
95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基が、ピロリレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基、チアゾリレン基、ピラゾリレン基、イソオキサゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、チアジアゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、イソベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、イソベンゾチオフェニレン基、インドリジニレン基、キノリジニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、シンノリレン基、フタラジニレン基、キナゾリニレン基、キノキサリニレン基、ベンズイミダゾリレン基、ベンズオキサゾリレン基、ベンズチアゾリレン基、インダゾリレン基、ベンズイソキサゾリレン基、ベンズイソチアゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基、ビカルバゾリレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、フェノチアジニレン基、フェノキサジニレン基、アザトリフェニレニレン基、ジアザトリフェニレニレン基、キサンテニレン基、アザカルバゾリレン基、アザジベンゾフラニレン基、アザジベンゾチオフェニレン基、ベンゾフラノベンゾチオフェニレン基、ベンゾチエノベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラノナフチレン基、ジベンゾチエノナフチレン基、及びジナフトチエノチオフェニレン基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリレン基から選ばれる基であり、
95cの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基が、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ベンゾフラノベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラノナフチル基、ジベンゾチエノナフチル基、及びジナフトチエノチオフェニル基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリル基から選ばれる基をp+1価とした基であると好ましい。
式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが単結合、フェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基であり、
95cが、単結合、ベンゼン、アントラセン、ナフタレン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ビリジン、ビリミジン、トリアジン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール及び下記から選ばれる基の残基であり、

95が水素原子、シアノ基、アミノ基、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基である(上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良く、任意の置換基は互いに結合して環を形成しても良い)と好ましい。
前記式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが単結合、フェニレン基であり、L95cが、ベンゼン、フルオランテン、トリフェニレン、ビリミジン、トリアジンの残基、R95が水素原子、シアノ基、フェニル基である(上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良い)と好ましい。
本発明の一態様である上記式(1)で表される電子輸送材料の具体例を以下に挙げるが、特にこれらに制限されるものではない。
[化合物]
本発明の化合物の一態様について説明する。
本発明の化合物の一態様としては、下記式(1’)で表される化合物が挙げられる。
[式(1’)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
nは1〜5の整数であり、nが1の時は、Lは水素原子であり、nが2〜5の時は、Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のn価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のn価の芳香族複素環基である。
81〜R95のうちn個は、*1に結合する単結合であり、残りは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L94aは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。
95a及びL95bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。]
上記式(1’)において、L95a及びL95bが、単結合を含まない構造であって、L、X、B〜B14、R81〜R95、L81a〜L95a、L81b〜L95b、L95cの示す各基の好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例は、式(1)で説明したものと同様の例が挙げられる。また、式(1’)の具体例としては、式(1)の具体例においてL95a及びL95bが同時に単結合になる例を除き同じ化合物の例が挙げられる。
また、本発明の化合物の一態様としては、下記式(1”)で表される化合物が挙げられる。
[式(1”)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
nは1〜5の整数であり、nが1の時は、Lは水素原子であり、nが2〜5の時は、Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のn価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のn価の芳香族複素環基である。
81〜R95のうちn個は、*1に結合する単結合であり、残りは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。
ただし、式(1”)は、カルバゾール構造、環形成炭素数6〜50のアリール基を2つ有するジアリールアミノ基、及び下記式で表される構造

を含まない。
また、式(1”)は、下記(I)、(II)、(III)又は(IV)の条件を満たす。
(I)XがO、S、又は、N−L95a−L95b−L95c−(R95(ただし、L95a及びL95bが単結合、L95cがフェニル基、ジベンゾフラニル基又はジベンゾチオフェニル基、R95が水素原子、シアノ基、又はハロゲン原子であり、pが1又は2)のとき、
〜B14の少なくとも1つはC−Lm5a−Lm5b−(Rm5[m5は81〜94の整数、pは1又は2]を表す。
ただし、m5が90又は91の場合、下記(a)〜(d)を満たす。
(a)Lm5aがジベンゾフラン又はジベンゾチオフェニンの残基、かつ、pが1のとき、Rm5は水素原子ではない。また、Lm5aがジベンゾフラン又はジベンゾチオフェニンの残基、かつ、pが2のとき、一方のRm5は水素原子ではない。
(b)Lm5aがトリアジンの残基、かつ、pが2のとき、2つのRm5が同時にフェニル基になることはない。
(c)Lm5aがベンゾイミダゾールの残基のとき、pは2であり、かつ、2つのRm5はどちらも水素原子ではない。
(d)RがCN又はハロゲンのとき、Lm5aとLm5bの少なくとも一方は単結合ではない。
(II)XがN−L95a−L95b−L95c−(R95のとき、R95が置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基となる場合は無く、かつ、L95a、L95b及びL95cがアルコキシ置換基を有する場合は無い。
(III) L、L81a〜L95a、L81b〜L95b、L95cが示す芳香族複素環基、及びR81〜R95が示すヘテロアリール基は下記式で表される構造の残基を含まず、かつ、下記(i)又は(ii)を満たす。

(i)nが2の場合、2つのXが共にLに結合するN−L95a−L95b−L95c−(R95となる場合は無い。
(ii)式(1)において、nが2であり、一方の下記母骨格

のXがLに結合するN−L95a−L95b−L95c−(R95であり、かつ、他方の母骨格のB10又はB11がLに結合するC−L90a−L90b−(R90又はC−L91a−L91b−(R91である場合、Lはm−フェニレン基となる場合は無い。
(IV)式(1)のXが、下記(iii)、(iv)及び(v) を満たす。
(iii)XがN−L95a−L95b−L95c−(R95(ただし、L95a及びL95bは単結合、L95cはトリアジン又はピリミジンの残基、R95は同上、及びp=2)のとき、2つのR95が共にフェニル基になる場合はない。
(iv)XがN−L95a−L95b−L95c−(R95(ただし、L95aがo−フェニレン基、L95bがトリアジン又はピリミジンの残基、L95cが単結合、R95は同上、及びp=2)のとき、2つのR95が共にフェニル基になることはない。
(v) XがN−L95a−L95b−L95c−(R95(ただし、L95aがフェニレン基、L95bがベンゾイミダゾールの残基、L95c、R95及びpは同上)のとき、フェニレン基はo−フェニレン基又はp−フェニレン基である。]
式(1”)において、R81〜R95、L81a〜L95a、L81b〜L95b、L95cの示す各基の好ましい炭素数、具体例は、好ましい具体例は、式(1)で説明したものと同様の例が挙げられる。
本発明の一態様である上記式(1”)で表される化合物の具体例を以下に挙げるが、特にこれらに制限されるものではない。
また、本発明の化合物の一態様としては、下記式(1’−1)で表される化合物が挙げられる。

[式(1’−1)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L94aは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。
95a及びL95bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。]
上記式(1’−1)において、L95a及びL95bが、単結合を含まない構造であって、B〜B14、R81〜R95、L81a〜L95a、L81b〜L95b、L95cの示す各基の好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例は、式(1)で説明したものと同様の例が挙げられる。
前記式(1’−1)において、
はC−L81a−L81b−(R81
はC−L82a−L82b−(R82
はC−L83a−L83b−(R81
はC−L84a−L84b−(R84
はC−L85a−L85b−(R85
はC−L86a−L86b−(R86
はC−L87a−L87b−(R87
はC−L88a−L88b−(R88
はC−L89a−L89b−(R89
10はC−L90a−L90b−(R90
11はC−L91a−L91b−(R91
12はC−L92a−L92b−(R92
であり、
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94であり、
81a〜L95a、L81b〜L95b、L95c、R81〜R95及びpは、式(1’−1)と同じであると好ましい。
式(1’−1)が、下記式(1’−2)で表されると好ましい。

(式中、B〜B12、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、式(1’−1)と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
式(1’−1)が、下記式(1’−3)で表されると好ましい。

(式中、L95a、L95b、L95c、R81〜R92及びR95及びpは、式(1’−1)と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
また、式(1’−1)の具体例としては、式(1)において、L95a及びL95bが同時に単結合になる例を除き、かつnが1でXがN−L95a−L95b−L95c−(R95の例が挙げられる。
また、本発明の化合物の一態様としては、下記式(1’−4)で表される化合物が挙げられる。
[式(1’−4)中、
はN又はC−L81a−L81b−(R81
はN又はC−L82a−L82b−(R82
はN又はC−L83a−L83b−(R81
はN又はC−L84a−L84b−(R84
はN又はC−L85a−L85b−(R85
はN又はC−L86a−L86b−(R86
はN又はC−L87a−L87b−(R87
はN又はC−L88a−L88b−(R88
はN又はC−L89a−L89b−(R89
10はN又はC−L90a−L90b−(R90
11はN又はC−L91a−L91b−(R91
12はN又はC−L92a−L92b−(R92
13はN又はC−L93a−L93b−(R93
14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
pはそれぞれ1〜2の整数である。
81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
式(1’−4)が、下記式(1’−5)で表されると好ましい。

(式中、X、B〜B10及びB12、L91a、L91b、R91及びpは、式(1’−4)と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
式(1’−4)が、下記式(1’−6)で表されると好ましい。

(式中、X、B13〜B14、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、式(1’−4)と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
式(1’−4)が、下記式(1’−7)で表されると好ましい。

(式中、X、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、式(1’−4)と同じであり、好ましい炭素数、具体例、好ましい具体例も同じである。)
式(1’−4)において、前記XがO又はSであると好ましい。
また、式(1’−4)の具体例としては、式(1)において、B11がC−L91a−L91b−(R91の化合物が挙げられる。
式(1’−1)及び式(1’−4)において、
81a〜L94aは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基であり、
81b〜L94bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基であると好ましい。
式(1’−1)及び式(1’−4)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、
95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族複素環基が、フェニレン基、ナフチレン基、ナフチレンフェニレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレン基、クアテレンフェニリレン基、キンクフェニリレン基、アセナフチレニレン基、アントリレン基、ベンゾアントリレン基、アセアントリレン基、フェナントリレン基、ベンゾフェナントリレン基、フェナレニレン基、フレンオレニレン基、9,9’−スピロビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、ピセニレン基、ペンタフェニレン基、ペンタセニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ベンゾクリセニレン基、s−インダニレン基、as−インダニレン基、フルオランテニレン基、ベンゾフルオランテニレン基、テトラセニレン基、トリフェニレニレン基、ベンゾトリフェニレニレン基、ペリレニレン基、コロニレン基、ジベンゾアントリレン基、9,9−ジメチルフルオレニレン基、9,9−ジフェニルフルオレニレン基から選ばれる基であり、
95cの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族複素環基が、フェニル基、ナフチル基、ナフチルフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クアテルフェニリル基、キンクフェニリル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、テトラセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、ペリレニル基、コロニル基、ジベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基から選ばれる基をp+1価とした基であり、
95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基が、ピロリレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基、チアゾリレン基、ピラゾリレン基、イソオキサゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、チアジアゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、イソベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、イソベンゾチオフェニレン基、インドリジニレン基、キノリジニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、シンノリレン基、フタラジニレン基、キナゾリニレン基、キノキサリニレン基、ベンズイミダゾリレン基、ベンズオキサゾリレン基、ベンズチアゾリレン基、インダゾリレン基、ベンズイソキサゾリレン基、ベンズイソチアゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基、ビカルバゾリレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、フェノチアジニレン基、フェノキサジニレン基、アザトリフェニレニレン基、ジアザトリフェニレニレン基、キサンテニレン基、アザカルバゾリレン基、アザジベンゾフラニレン基、アザジベンゾチオフェニレン基、ベンゾフラノベンゾチオフェニレン基、ベンゾチエノベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラノナフチレン基、ジベンゾチエノナフチレン基、及びジナフトチエノチオフェニレン基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリレン基から選ばれる基であり、
95cの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基が、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ベンゾフラノベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラノナフチル基、ジベンゾチエノナフチル基、及びジナフトチエノチオフェニル基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリル基から選ばれる基をp+1価とした基であると好ましい。
また、式(1’−1)及び式(1’−4)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが、フェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基であり、
95cが、単結合、ベンゼン、アントラセン、ナフタレン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ビリジン、ビリミジン、トリアジン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール及び下記から選ばれる基の残基であり、

95が水素原子、シアノ基、アミノ基、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基である(上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良く、任意の置換基は互いに結合して環を形成しても良い)と好ましい。
また、式(1’−1)及び式(1’−4)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが、フェニレン基であり、L95cが、ベンゼン、フルオランテン、トリフェニレン、ビリミジン、トリアジンの残基、R95が水素原子、シアノ基、フェニル基である(上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良く、任意の置換基は互いに結合して環を形成しても良い)と好ましい。
なお、本発明の有機EL素子に用いる電子輸送材料及び化合物の製造方法に特に制限はなく、本明細書の実施例等を参照しながら、公知の合成反応を適宜利用及び変更して容易に製造することができる。
[有機EL素子の素子構成]
次に、本発明の有機EL素子の素子構成について説明する。
本発明の一態様である有機EL素子は、陰極、陽極、該陰極と該陽極に挟持された複数層からなる有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層が発光層を有し、前記発光層と前記陰極との間に配置された電子輸送層を有する。
前述有機薄膜層の例としては、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、スペース層及び障壁層などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明において、特に発光効率及び素子寿命の観点から、アミノ基を含有する化合物は、発光層に含まれることが好ましく、特にドーパント材料として発光層に含まれることが好ましい。また、ヘテロアリール基、特に含窒素ヘテロアリール基を含有する化合物は、特に、電子輸送層や、発光層と電子輸送層との間の障壁層に含まれることが好ましい。さらに、特に駆動電圧及び発光効率の観点から、アントラセン骨格を有する化合物は、発光層に含まれることが好ましく、ホスト材料、特に蛍光ホスト材料として発光層に含まれることが好ましい。
本発明の有機EL素子は、蛍光又は燐光発光型の単色発光素子であっても、蛍光/燐光ハイブリッド型の白色発光素子であってもよいし、単独の発光ユニットを有するシンプル型であっても、複数の発光ユニットを有するタンデム型であってもよい。ここで、「発光ユニット」とは、一層以上の有機層を含み、そのうちの一層が発光層であり、注入された正孔と電子が再結合することにより発光することができる最小単位をいう。
従って、シンプル型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(1)陽極/発光ユニット/陰極
また、上記発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、その場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。
(a)正孔輸送層/発光層/電子輸送層
(b)正孔輸送層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/電子輸送層
(c)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/電子輸送層
(d)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/電子輸送層
(e)正孔輸送層/第一燐光発光層/スペース層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層/電子輸送層
(f)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層/電子輸送層
上記各燐光又は蛍光発光層は、それぞれ互いに異なる発光色を示すものとすることができる。具体的には、上記積層発光層(d)において、正孔輸送層/第一燐光発光層(赤色発光)/第二燐光発光層(緑色発光)/スペース層/蛍光発光層(青色発光)/電子輸送層といった層構成が挙げられる。
なお、各発光層と正孔輸送層あるいはスペース層との間には、適宜、電子障壁層を設けてもよい。また、各発光層と電子輸送層との間には、適宜、正孔障壁層を設けてもよい。電子障壁層や正孔障壁層を設けることで、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
タンデム型有機EL素子の代表的な素子構成としては、以下の素子構成を挙げることができる。
(2)陽極/第一発光ユニット/中間層/第二発光ユニット/陰極
ここで、上記第一発光ユニット及び第二発光ユニットとしては、例えば、それぞれ独立に上述の発光ユニットと同様のものを選択することができる。
上記中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、中間絶縁層とも呼ばれ、第一発光ユニットに電子を、第二発光ユニットに正孔を供給する、公知の材料構成を用いることができる。
図1に、本発明の有機EL素子の一例の概略構成を示す。有機EL素子1は、基板2、陽極3、陰極4、及び該陽極3と陰極4との間に配置された発光ユニット(有機薄膜層)10とを有する。発光ユニット10は、蛍光ホスト材料と蛍光ドーパント材料を含む少なくとも1つの蛍光発光層を含む発光層5を有する。発光層5と陽極3との間に正孔注入層/正孔輸送層6など、発光層5と陰極4との間に電子注入層/電子輸送層7などを形成してもよい。また、発光層5の陽極3側に電子障壁層を、発光層5の陰極4側に正孔障壁層を、それぞれ設けてもよい。これにより、電子や正孔を発光層5に閉じ込めて、発光層5における励起子の生成確率を高めることができる。
なお、本明細書において、蛍光ドーパント材料と組み合わされたホスト材料を蛍光ホスト材料と称し、燐光ドーパント材料と組み合わされたホスト材料を燐光ホスト材料と称する。蛍光ホスト材料と燐光ホスト材料は、分子構造のみにより区分されるものではない。すなわち、蛍光ホスト材料とは、蛍光ドーパント材料を含有する蛍光発光層を構成する材料を意味し、燐光発光層を構成する材料として利用できないことを意味しているわけではない。燐光ホスト材料についても同様である。
(基板)
本発明の有機EL素子は、透光性基板上に作製する。透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、400nm〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑な基板が好ましい。具体的には、ガラス板、ポリマー板などが挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英などを原料として用いてなるものを挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォンなどを原料として用いてなるものを挙げることができる。
(陽極)
有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有するものを用いることが効果的である。陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、酸化インジウム亜鉛酸化物、金、銀、白金、銅などが挙げられる。陽極はこれらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法などの方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の可視領域の光の透過率を10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は、材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10nm〜200nmの範囲で選択される。
(陰極)
陰極は電子注入層、電子輸送層又は発光層に電子を注入する役割を担うものであり、仕事関数の小さい材料により形成するのが好ましい。陰極材料は特に限定されないが、具体的にはインジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金などが使用できる。陰極も、陽極と同様に、蒸着法やスパッタリング法などの方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。また、必要に応じて、陰極側から発光を取り出してもよい。
以下、各層について、本発明の化合物以外に使用し得る材料について説明する。
(発光層)
発光機能を有する有機層であって、ドーピングシステムを採用する場合、ホスト材料とドーパント材料を含んでいる。このとき、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。
燐光素子の場合、ホスト材料は主にドーパント材料で生成された励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
ここで、上記発光層は、例えば、電子輸送性のホスト材料と正孔輸送性のホスト材料を組み合わせるなどして、発光層内のキャリアバランスを調整するダブルホスト(ホスト・コホストともいう)材料を採用してもよい。
また、量子収率の高いドーパント材料を二種類以上入れることによって、それぞれのドーパント材料が発光するダブルドーパント材料を採用してもよい。具体的には、ホスト材料、赤色ドーパント材料及び緑色ドーパント材料を共蒸着することによって、発光層を共通化して黄色発光を実現する態様が挙げられる。
上記発光層は、複数の発光層を積層した積層体とすることで、発光層界面に電子と正孔を蓄積させて、再結合領域を発光層界面に集中させて、量子効率を向上させることができる。
発光層への正孔の注入し易さと電子の注入し易さは異なっていてもよく、また、発光層中での正孔と電子の移動度で表される正孔輸送能と電子輸送能が異なっていてもよい。
発光層は、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法などの公知の方法により形成することができる。また、樹脂などの結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かした溶液をスピンコート法などにより薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
発光層は、分子堆積膜であることが好ましい。分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
発光層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜50nm、さらに好ましくは10〜50nmである。5nm以上であると発光層の形成が容易であり、50nm以下であると駆動電圧の上昇が避けられる。
(ドーパント材料)
発光層を形成する蛍光ドーパント材料(蛍光発光材料)は一重項励状態から発光することのできる化合物であり、一重項励状態から発光する限り特に限定されないが、フルオランテン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、ピレン誘導体、アリールアセチレン誘導体、フルオレン誘導体、ホウ素錯体、ペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アントラセン誘導体、スチリルアミン誘導体、アリールアミン誘導体などが挙げられ、好ましくは、アントラセン誘導体、フルオランテン誘導体、スチリルアミン誘導体、アリールアミン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、ピレン誘導体、ホウ素錯体、より好ましくはアントラセン誘導体、フルオランテン誘導体、スチリルアミン誘導体、アリールアミン誘導体、ホウ素錯体化合物である。
蛍光ドーパント材料の発光層における含有量は特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.1〜70質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%がさらに好ましく、1〜10質量%がさらにより好ましい。蛍光ドーパント材料の含有量が0.1質量%以上であると十分な発光が得られ、70質量%以下であると濃度消光を避けることができる。
(ホスト材料)
発光層のホスト材料としては、アントラセン誘導体や多環芳香族骨格含有化合物などが挙げられ、好ましくはアントラセン誘導体である。
青色発光層のホスト材料として、例えば、下記式(5)で表されるアントラセン誘導体を使用できる。
式(5)において、Ar11及びAr12は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の単環基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数8〜50の縮合環基である。R101〜R108は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の単環基、置換もしくは無置換の環形成原子数8〜50(好ましくは8〜30、より好ましくは8〜20、さらに好ましくは8〜14)の縮合環基、前記単環基と前記縮合環基との組合せから構成される基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50(好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10、さらに好ましくは5〜8)のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数7〜50(好ましくは7〜20、より好ましくは7〜14)のアラルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12)のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のシリル基、ハロゲン原子、シアノ基から選ばれる基であり、R101〜R108のすべてが水素原子であるか、R101とR108の一方、R104とR105の一方、R101とR105の双方、R108とR104の双方が、環形成原子数5〜50の単環基(好ましくは、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基)、及び置換シリル基(好ましくは、トリメチルシリル基)から選ばれる基であるのが好ましく、R101〜R108のすべてが水素原子であるのがより好ましい。
式(5)における単環基とは、縮合環構造を持たない環構造のみで構成される基である。
環形成原子数5〜50の単環基の具体例としては、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クォーターフェニリル基などの芳香族基と、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、トリアジニル基、フリル基、チエニル基などの複素環基が好ましい。
上記単環基としては、中でも、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基が好ましい。
式(5)における、縮合環基とは、2環以上の環構造が縮環した基である。
前記環形成原子数8〜50の縮合環基として具体的には、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、クリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾフェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾクリセニル基、インデニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基などの縮合芳香族環基や、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、キノリル基、フェナントロリニル基などの縮合複素環基が好ましい。
上記縮合環基としては、中でも、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾアントリル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基が好ましい。
尚、Ar11及びAr12の置換基は、上述の単環基又は縮合環基が好ましい。
式(5)における、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基のアルキル部位とアリール部位、アリールオキシ基、置換シリル基(アルキルシリル基、アリールシリル基)の具体例は、上述の式(1)におけるR及びRに関して挙げたものと同様であり、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
式(5)において、R101〜R108のすべてが水素原子であるか、R101とR108の一方、R104とR105の一方、R101とR105の双方、又は、R108とR104の双方は、環形成原子数5〜50の単環基(好ましくは、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基)、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基)、及び置換シリル基(好ましくは、トリメチルシリル基)から選ばれる基であるのが好ましく、R101〜R108のすべてが水素原子であるのがより好ましい。
式(5)で表されるアントラセン誘導体は、下記アントラセン誘導体(A)、(B)、及び(C)のいずれかであることが好ましく、適用する有機EL素子の構成や求める特性により選択される。
アントラセン誘導体(A)
当該アントラセン誘導体は、式(5)におけるAr11及びAr12が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成原子数8〜50の縮合環基となっている。当該アントラセン誘導体としては、Ar11及びAr12は同一でも異なっていてもよい。
式(5)におけるAr11及びAr12が異なる(アントラセン環が結合する位置の違いを含む)置換若しくは無置換の縮合環基であるアントラセン誘導体が特に好ましく、縮合環の好ましい具体例は上述した通りである。中でもナフチル基、フェナントリル基、ベンズアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基が好ましい。
アントラセン誘導体(B)
当該アントラセン誘導体は、式(5)におけるAr11及びAr12の一方が置換若しくは無置換の環形成原子数5〜50の単環基であり、他方が置換若しくは無置換の環形成原子数8〜50の縮合環基となっている。
好ましい形態として、Ar12がナフチル基、フェナントリル基、ベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基であり、Ar11が無置換フェニル基、又は、単環基又は縮合環基(例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基)で置換されたフェニル基である。
好ましい単環基、縮合環基の具体的な基は上述した通りである。
別の好ましい形態として、Ar12が置換若しくは無置換の環形成原子数8〜50の縮合環基であり、Ar11が無置換のフェニル基である。この場合、縮合環基として、フェナントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾアントリル基が特に好ましい。
アントラセン誘導体(C)
当該アントラセン誘導体は、式(5)におけるAr11及びAr12が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成原子数5〜50の単環基となっている。
好ましい形態として、Ar11、Ar12ともに置換若しくは無置換のフェニル基である。
さらに好ましい形態として、Ar11が無置換のフェニル基であり、Ar12が単環基又は縮合環基で置換されたフェニル基である場合と、Ar11、Ar12がそれぞれ独立に単環基又は縮合環基で置換されたフェニル基である場合がある。
前記置換基としての好ましい単環基、縮合環基の具体例は上述した通りである。さらに好ましくは、置換基としての単環基としてフェニル基、ビフェニル基、縮合環基として、ナフチル基、フェナントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾアントリル基である。
式(5)で表されるアントラセン誘導体の具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
(電子供与性ドーパント材料)
本発明の有機EL素子は、陰極と発光ユニットとの界面領域に電子供与性ドーパント材料を有することも好ましい。このような構成によれば、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。ここで、電子供与性ドーパント材料とは、仕事関数3.8eV以下の金属を含有するものをいい、その具体例としては、アルカリ金属、アルカリ金属錯体、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属錯体、アルカリ土類金属化合物、希土類金属、希土類金属錯体、及び希土類金属化合物などから選ばれた少なくとも一種類が挙げられる。
アルカリ金属としては、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)、Cs(仕事関数:1.95eV)などが挙げられ、仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。アルカリ土類金属としては、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0eV〜2.5eV)、Ba(仕事関数:2.52eV)などが挙げられ、仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。希土類金属としては、Sc、Y、Ce、Tb、Ybなどが挙げられ、仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。
アルカリ金属化合物としては、LiO、CsO、KOなどのアルカリ酸化物、LiF、NaF、CsF、KFなどのアルカリハロゲン化物などが挙げられ、LiF、LiO、NaFが好ましい。アルカリ土類金属化合物としては、BaO、SrO、CaO及びこれらを混合したBaSr1−xO(0<x<1)、BaCa1−xO(0<x<1)などが挙げられ、BaO、SrO、CaOが好ましい。希土類金属化合物としては、YbF、ScF、ScO、Y、Ce、GdF、TbFなどが挙げられ、YbF、ScF、TbFが好ましい。
アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体としては、それぞれ金属イオンとしてアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、希土類金属イオンの少なくとも一つ含有するものであれば特に限定はない。また、配位子にはキノリノール、ベンゾキノリノール、アクリジノール、フェナントリジノール、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジアリールオキサジアゾール、ヒドロキシジアリールチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシフルボラン、ビピリジル、フェナントロリン、フタロシアニン、ポルフィリン、シクロペンタジエン、β−ジケトン類、アゾメチン類、及びそれらの誘導体などが挙げられる。
電子供与性ドーパント材料の添加形態としては、界面領域に層状又は島状に形成すると好ましい。形成方法としては、抵抗加熱蒸着法により電子供与性ドーパント材料を蒸着しながら、界面領域を形成する有機化合物(発光材料や電子注入材料)を同時に蒸着させ、有機化合物に電子供与性ドーパント材料を分散する方法が好ましい。分散濃度はモル比で有機化合物:電子供与性ドーパント材料=100:1〜1:100である。
電子供与性ドーパント材料を層状に形成する場合は、界面の有機層である発光材料や電子注入材料を層状に形成した後に、還元ドーパント材料を単独で抵抗加熱蒸着法により蒸着し、好ましくは層の厚み0.1nm〜15nmで形成する。電子供与性ドーパント材料を島状に形成する場合は、界面の有機層である発光材料や電子注入材料を島状に形成した後に、電子供与性ドーパント材料を単独で抵抗加熱蒸着法により蒸着し、島の厚み0.05nm〜1nmで形成する。
本発明の有機EL素子における、主成分と電子供与性ドーパント材料の割合は、モル比で主成分:電子供与性ドーパント材料=5:1〜1:5であると好ましい。
(電子輸送層)
発光層と陰極との間に形成される有機層であって、電子を陰極から発光層へ輸送する機能を有する。電子輸送層が複数層で構成される場合、陰極に近い有機層を電子注入層と定義することがある。電子注入層は、陰極から電子を効率的に有機層ユニットに注入する機能を有する。
電子輸送層に用いる電子輸送性材料としては、本発明の一態様である電子輸送材料や化合物以外に、分子内にヘテロ原子を1個以上含有する芳香族ヘテロ環化合物も用いることができ、特に含窒素環誘導体が好ましい。また、含窒素環誘導体としては、含窒素6員環もしくは5員環骨格を有する芳香族環、又は含窒素6員環もしくは5員環骨格を有する縮合芳香族環化合物が好ましい。
この含窒素環誘導体としては、例えば、下記式(A)で表される含窒素環金属キレート錯体が好ましい。
式(A)におけるR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、オキシ基、アミノ基、炭素数1〜40(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)の炭化水素基、炭素数1〜40(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)のアルコキシ基、環形成炭素数6〜40(好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12)のアリールオキシ基、炭素数2〜40(好ましくは2〜20、より好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)のアルコキシカルボニル基又は環形成原子数9〜40(好ましくは9〜30、より好ましくは9〜20)の芳香族複素環基であり、これらは置換されていてもよい。
Mは、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)又はインジウム(In)であり、Inであると好ましい。
Lは、下記式(A’)又は(A”)で表される基である。
前記式(A’)中、R〜R12は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜40(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)の炭化水素基であり、互いに隣接する基が環状構造を形成していてもよい。また、前記式(A”)中、R13〜R27は、それぞれ独立に、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜40(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)の炭化水素基であり、互いに隣接する基が環状構造を形成していてもよい。
前記式(A’)及び式(A”)のR〜R12及びR13〜R27が示す炭素数1〜40の炭化水素基としては、前記式(A)中のR〜Rの具体例と同様のものが挙げられる。
また、R〜R12及びR13〜R27の互いに隣接する基が環状構造を形成した場合の2価の基としては、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ジフェニルメタン−2,2’−ジイル基、ジフェニルエタン−3,3’−ジイル基、ジフェニルプロパン−4,4’−ジイル基等が挙げられる。
電子輸送層に用いられる電子伝達性化合物としては、8−ヒドロキシキノリン又はその誘導体の金属錯体、オキサジアゾール誘導体、含窒素複素環誘導体が好適である。
これらの電子伝達性化合物は、薄膜形成性の良好なものが好ましく用いられる。そして、これら電子伝達性化合物の具体例としては、下記のものを挙げることができる。
電子伝達性化合物としての含窒素複素環誘導体としては、金属錯体でない含窒素化合物が挙げられる。例えば、以下の式で表される含窒素複素環基を有する化合物が好ましく挙げられる。

(上記式中、前記各式中、Rは、炭素数6〜40の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、炭素数3〜40の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基、炭素数1〜20のアルキル基、または炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0〜5の整数であり、nが2以上の整数であるとき、複数のRは互いに同一又は異なっていてもよい)
本発明の有機EL素子の電子輸送層は、下記式(60)〜(62)で表される含窒素複素環誘導体を少なくとも1種含むことが特に好ましい。
(式中、Z11、Z12及びZ13は、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子である。
及びRは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のハロアルキル基又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のアルコキシ基である。
nは、0〜5の整数であり、nが2以上の整数であるとき、複数のRは互いに同一でも異なっていてもよい。また、隣接する2つのR同士が互いに結合して、置換もしくは無置換の炭化水素環を形成していてもよい。
Ar11は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の複素環基である。
Ar12は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6)のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の複素環基である。
但し、Ar11、Ar12のいずれか一方は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜50(好ましくは10〜30、より好ましくは10〜20、さらに好ましくは10〜14)の縮合芳香族炭化水素環基又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜50(好ましくは9〜30、より好ましくは9〜20、さらに好ましくは9〜14)の縮合芳香族複素環基である。
Ar13は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)のヘテロアリーレン基である。
11、L12及びL13は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜50(好ましくは9〜30、より好ましくは9〜20、さらに好ましくは9〜14)の2価の縮合芳香族複素環基である。)
上記式(60)〜(62)で表される含窒素複素環誘導体の具体例としては、以下に示すものが挙げられる。
本発明の有機EL素子の電子輸送層は第1電子輸送層(陽極側)と第2電子輸送層(陰極側)の2層構造にしてもよい。
電子輸送層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1nm〜100nmである。有機EL素子の電子輸送層は第1電子輸送層(陽極側)と第2電子輸送層(陰極側)の2層構造である場合、第1電子輸送層の膜厚は、好ましくは5〜60nm、より好ましくは10〜40nmであり、第2電子輸送層の膜厚は、好ましくは1〜20nm、より好ましくは1〜10nmである。
また、電子輸送層に隣接して設けることができる電子注入層の構成成分として、含窒素環誘導体の他に無機化合物として、絶縁体又は半導体を使用することが好ましい。電子注入層が絶縁体や半導体で構成されていれば、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。
このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲニドなどで構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲニドとしては、例えば、LiO、KO、NaS、NaSe及びNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲニドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS及びCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl及びNaClなどが挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF、BaF、SrF、MgF及びBeFなどのフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、Sb及びZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物又は酸化窒化物などの一種単独又は二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子注入層を構成する無機化合物が、微結晶又は非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子注入層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポットなどの画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物及びアルカリ土類金属のハロゲン化物などが挙げられる。
このような絶縁体又は半導体を使用する場合、その層の好ましい厚みは、0.1nm〜15nm程度である。また、本発明における電子注入層は、前述の電子供与性ドーパント材料を含有していても好ましい。
(正孔輸送層)
発光層と陽極との間に形成される有機層であって、正孔を陽極から発光層へ輸送する機能を有する。正孔輸送層が複数層で構成される場合、陽極に近い有機層を正孔注入層と定義することがある。正孔注入層は、陽極から正孔を効率的に有機層ユニットに注入する機能を有する。
正孔輸送層を形成し得る材料としては、芳香族アミン化合物、例えば、下記式(I)で表される芳香族アミン誘導体が好適に用いられる。
前記式(I)において、Ar〜Arは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)の芳香族炭化水素基もしくは置換基を有していてもよい環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)の縮合芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の芳香族複素環基もしくは置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の縮合芳香族複素環基、又は、それら芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基と芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基が結合した基を表す。
Ar1とAr2、Ar3とAr4で環を形成してもよい。
また、前記式(I)において、Lは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)の芳香族炭化水素基もしくは置換基を有していてもよい環形成炭素数6〜50(好ましくは6〜30、より好ましくは6〜20、さらに好ましくは6〜12)の縮合芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の芳香族複素環基もしくは置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50(好ましくは5〜30、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは5〜12)の縮合芳香族複素環基を表す。
式(I)の化合物の具体例を以下に記す。
また、下記式(II)の芳香族アミンも正孔輸送層の形成に好適に用いられる。
前記式(II)において、Ar〜Arの定義は前記式(I)のAr〜Arの定義と同様である。以下に式(II)の化合物の具体例を記すがこれらに限定されるものではない。
本発明の有機EL素子の正孔輸送層は第1正孔輸送層(陽極側)と第2正孔輸送層(陰極側)の2層構造にしてもよい。
正孔輸送層の膜厚は特に限定されないが、10〜200nmであるのが好ましい。正孔輸送層が、第1正孔輸送層(陽極側)と第2正孔輸送層(陰極側)の2層構造である場合、第1正孔輸送層の膜厚は、好ましくは50〜150nm、より好ましくは50〜110nmであり、第2正孔輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは5〜30nmである。
本発明の有機EL素子では、正孔輸送層又は第1正孔輸送層の陽極側にアクセプター材料を含有する層を接合してもよい。これにより駆動電圧の低下及び製造コストの低減が期待される。
前記アクセプター材料としては下記式で表される化合物が好ましい。
アクセプター材料を含有する層の膜厚は特に限定されないが、5〜20nmであるのが好ましい。
−n/pドーピング−
上述の正孔輸送層や電子輸送層においては、特許第3695714号明細書に記載されているように、ドナー性材料のドーピング(n)やアクセプター性材料のドーピング(p)により、キャリア注入能を調整することができる。
nドーピングの代表例としては、電子輸送材料にLiやCsなどの金属をドーピングする方法が挙げられ、pドーピングの代表例としては、正孔輸送材料にFTCNQなどのアクセプター材料をドーピングする方法が挙げられる。
(スペース層)
上記スペース層とは、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子を蛍光発光層に拡散させない、あるいは、キャリアバランスを調整する目的で、蛍光発光層と燐光発光層との間に設けられる層である。また、スペース層は、複数の燐光発光層の間に設けることもできる。
スペース層は発光層間に設けられるため、電子輸送性と正孔輸送性を兼ね備える材料であることが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防ぐため、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。スペース層に用いられる材料としては、上述の正孔輸送層に用いられるものと同様のものが挙げられる。
(障壁層)
本発明の有機EL素子は、発光層に隣接する部分に、電子障壁層、正孔障壁層、トリプレット障壁層といった障壁層を有することが好ましい。ここで、電子障壁層とは、発光層から正孔輸送層へ電子が漏れることを防ぐ層であり、発光層と正孔輸送層との間に設けられる層である。また、正孔障壁層とは、発光層から電子輸送層へ正孔が漏れることを防ぐ層であり、発光層と電子輸送層との間に設けられる層である。
トリプレット障壁層は、後述するように、発光層で生成する三重項励起子が、周辺の層へ拡散することを防止し、三重項励起子を発光層内に閉じ込めることによって三重項励起子の発光ドーパント材料以外の電子輸送層の分子上でのエネルギー失活を抑制する機能を有する。
電子注入層は、電界強度0.04〜0.5MV/cmの範囲において、10−6cm/Vs以上であることが望ましい。これにより陰極からの電子輸送層への電子注入が促進され、ひいては隣接する障壁層、発光層への電子注入も促進し、より低電圧での駆動を可能にするためである。
[電子機器]
本発明の化合物を用いて得られる有機EL素子は、発光効率がさらに改善されている。このため、有機ELパネルモジュールなどの表示部品;テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータなどの表示装置;照明、車両用灯具の発光装置、などの電子機器に使用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
合成例1:中間体(1)の合成

中間体(1)
アルゴン雰囲気下、1,2−ジフルオロベンゼン(5.00g、43.8mmol)、ベンゾイミダゾール(10.4g、87.7mmol)、炭酸カリウム(20g、110mmol)、N−メチルピロリジン(100mL)の混合物を190℃で24時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、析出した固体をろ取し、中間体(1)(12.1g 、収率89%)を得た。
合成例2:中間体(2)の合成

中間体(1) 中間体(2)
アルゴン雰囲気下、中間体(2)(10.6g 、34.2mmol)、N−ブロモスクシンイミド(12.2g、68.3mmol)、1,4−ジオキサン(120ml)の混合物を加熱還流下、1時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(2)(11.6g、収率73%)を回転異性体の混合物として得た。
合成例3:中間体(3)の合成

中間体(2) 中間体(3)
アルゴン雰囲気下、中間体(2)(5.00g、11.0mmol)、4−ブロモアニリン(9.20g、53.0mmol)の混合物を150℃で2時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、1N塩酸(50mL)を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(3)(3.30g、収率65%)を得た。
合成例4:中間体(4)の合成

中間体(3) 中間体(4)
アルゴン雰囲気下、中間体(3)(3.00g、6.30mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(7.21g、28.4mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.155g、0.190mmol)、酢酸カリウム(1.24g、12.4 mmol)、1,4−ジオキサン(50mL)の混合物を加熱還流下で8時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(4)(2.35g、収率71%)を得た。
合成例5:化合物(1)の合成

中間体(4) 化合物(1)
アルゴン雰囲気下、中間体(4)(2.00g、3.81mmol)、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジン(1.48g、3.81mmol)、 [1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.125g、0.150mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(5.7mL、11.4mmol)、1,2−ジメトキシエタン(60mL)の混合物を加熱還流下で8時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、化合物(1)(1.8g、収率67%)を得た。本化合物は、質量分析の結果、m/e=706であり、上記化合物(1)(Exact mass:705.81)と同定した。
合成例6:中間体(5)の合成

中間体(2) 中間体(5)
合成例3の中間体(3)の合成において、4−ブロモアニリンの代わりに3−ブロモアニリンを用いた他は合成例3と同様に合成し、中間体(5)を得た。収率は60%であった。
合成例7:中間体(6)の合成

中間体(5) 中間体(6)
合成例4の中間体(4)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(5)を用いた他は合成例4と同様に合成し、中間体(6)を得た。収率は65%であった。
合成例8:化合物(2)の合成

中間体(6) 化合物(2)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(6)を用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(2)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=706であり、上記化合物(2)(Exact mass:705.81)と同定した。
合成例9:中間体(7)の合成

中間体(7)
アルゴン雰囲気下、N−メチルピロリジン(100mL)にベンゾイミダゾール(7.40g、62.5mmol)を加え、続いて1,2−ジフルオロ−4−ヨードベンゼン(7.50g、31.3mmol)を加え、混合物を190℃で24時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、析出した固体をろ取し、中間体(7)(10.8g、収率79%)を得た。
合成例10:中間体(8)の合成

中間体(7) 中間体(8)
合成例2の中間体(2)の合成において、中間体(1)の代わりに中間体(7)を用いた他は合成例2と同様に合成し、中間体(8)を得た。収率は50%であった。
合成例11:中間体(9)の合成

中間体(8) 中間体(9)
合成例3の中間体(3)の合成において、中間体(2)の代わりに中間体(8)を用い、4−ブロモアニリンの代わりにアニリンを用いた他は合成例3と同様に合成し、中間体(9)を得た。収率は99%であった。
合成例12:中間体(10)の合成

中間体(9) 中間体(10)
合成例4の中間体(4)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(9)を用いた他は合成例4と同様に合成し、中間体(10)を得た。収率は55%であった。
合成例13:化合物(3)の合成

中間体(10) 化合物(3)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(10)を用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(3)を得た。収率は77%であった。質量分析の結果、m/e=706であり、上記化合物(3)(Exact mass:705.81)と同定した。
合成例14:化合物(4)の合成

中間体(6) 化合物(4)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(6)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(4)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=706であり、上記化合物(4)(Exact mass:706.26)と同定した。
合成例15:化合物(5)の合成

中間体(10) 化合物(5)
アルゴン雰囲気下、中間体(10)(5.25g、10.0mmol)、2−[3−(3−クロロフェニル)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(4.20g、10.0mmol)、酢酸パラジウム(0.112g、0.50mmol)、SPhos(0.411g、1.0mmol)、リン酸カリウム(6.37g、30.0mmol)、キシレン(120mL)の混合物を100℃で8時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、化合物(5)(4.7g、収率60%)を得た。本化合物は、質量分析の結果、m/e=782であり、上記化合物(5)(Exact mass:782.29)と同定した。
合成例16:化合物(6)の合成

中間体(6) 化合物(6)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(6)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(6)を得た。収率は63%であった。質量分析の結果、m/e=630であり、上記化合物(6)(Exact mass:630.23)と同定した。
合成例17:化合物(7)の合成

中間体(10) 化合物(7)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(10)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(7)を得た。収率は63%であった。質量分析の結果、m/e=630であり、上記化合物(7)(Exact mass:706.26)と同定した。
(合成例18)化合物(8)の合成

中間体(3) 化合物(8)
アルゴン雰囲気下、中間体(3)(1.82g、3.81mmol)、3−フルオランテンボロン酸(0.938g、3.81mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.125g、0.15mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(5.7mL、11.4mmol)、1,2−ジメトキシエタン(60mL)の混合物を加熱還流下で8時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、化合物(8)(1.6g、収率70%)を得た。本化合物は、質量分析の結果、m/e=599であり、上記化合物(1)(Exact mass:599.21)と同定した。
合成例19:化合物(9)の合成

中間体(5) 化合物(9)
合成例18の化合物(8)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(5)を用い、3−フルオランテンボロン酸の代わりに4−シアノフェニルボロン酸を用いた他は合成例18と同様に合成し、化合物(9)を得た。収率は71%であった。質量分析の結果、m/e=500であり、上記化合物(9)(Exact mass:500.17)と同定した。
合成例20:化合物(10)の合成

中間体(9) 化合物(10)
合成例18の化合物(8)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(9)を用い、3−フルオランテンボロン酸の代わりに2−トリフェニレンボロン酸を用いた他は合成例18と同様に合成し、化合物(10)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=625であり、上記化合物(10)(Exact mass:625.23)と同定した。
合成例21:中間体(11)の合成

中間体(8) 中間体(11)
アルゴン雰囲気下、中間体(8)(5.05g、3.00mmol)、水硫化ナトリウム一水和物(0.42g、7.58mmol)、炭酸カリウム(4.19g、30.3mmol)、N,N’−ジメチルホルムアミド(25mL)の混合物を加熱還流下で3時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、1N塩酸(100mL)を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(11)(1.50g 、収率64%)を得た。
合成例22:中間体(12)の合成

中間体(11) 中間体(12)
合成例4の中間体(4)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(11)を用いた他は合成例4と同様に合成し、中間体(12)を得た。収率は65%であった。
合成例23:化合物(11)の合成

中間体(12) 化合物(11)
合成例15の化合物(5)の合成において、中間体(10)の代わりに中間体(12)を用いた他は合成例15と同様に合成し、化合物(11)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=723であり、上記化合物(11)(Exact mass:723.22)と同定した。
合成例24:化合物(12)の合成

中間体(3) 化合物(12)
合成例18の化合物(8)の合成において、3−フルオランテンボロン酸の代わりに4−シアノフェニルボロン酸を用いた他は合成例18と同様に合成し、化合物(12)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=500であり、上記化合物(12)(Exact mass:500.17)と同定した。
合成例25:化合物(13)の合成

中間体(4) 化合物(13)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに9−ブロモ−10−(2−ナフチル)アントラセンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(13)を得た。収率は67%であった。質量分析の結果、m/e=701であり、上記化合物(13)(Exact mass:701.26)と同定した。
合成例26:化合物(14)の合成

中間体(4) 化合物(14)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに4−(3−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニル−ピリジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(14)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=704であり、上記化合物(14)(Exact mass:704.27)と同定した。
合成例27:化合物(15)の合成

中間体(4) 化合物(15)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−クロロ−4−フェニル−6−(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(15)を得た。収率は67%であった。質量分析の結果、m/e=706であり、上記化合物(15)(Exact mass:706.26)と同定した。
合成例28:化合物(16)の合成

中間体(4) 化合物(16)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに4−クロロ−2−フェニル−6−(4−フェニルフェニル)ピリミジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(16)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=705であり、上記化合物(16)(Exact mass:705.26)と同定した。
合成例29:化合物(17)の合成

中間体(4) 化合物(17)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(17)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=630であり、上記化合物(17)(Exact mass:630.23)と同定した。
合成例30:化合物(18)の合成

中間体(4) 化合物(18)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに10−ブロモベンゾ[g]クリセンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(18)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=675であり、上記化合物(18)(Exact mass:675.24)と同定した。
合成例31:化合物(19)の合成

中間体(4) 化合物(19)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに1−ブロモピレンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(19)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=599であり、上記化合物(19)(Exact mass:599.21)と同定した。
合成例32:化合物(20)の合成

中間体(4) 化合物(20)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに9−ブロモフェナントレンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(20)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=575であり、上記化合物(20)(Exact mass:575.21)と同定した。
合成例33:化合物(21)の合成

中間体(4) 化合物(21)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−(4−ブロモフェニル)ナフタレンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(21)を得た。収率は65%であった。質量分析の結果、m/e=601であり、上記化合物(21)(Exact mass:601.23)と同定した。
合成例34:化合物(22)の合成

中間体(4) 化合物(22)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−(4−ブロモフェニル)−1,10−フェナントロリンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(22)を得た。収率は51%であった。質量分析の結果、m/e=653であり、上記化合物(22)(Exact mass:653.23)と同定した。
合成例35:化合物(23)の合成

中間体(6) 化合物(23)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(6)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに4−(3−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(23)を得た。収率は61%であった。質量分析の結果、m/e=653であり、上記化合物(23)(Exact mass:653.23)と同定した。
合成例36:化合物(24)の合成

中間体(6) 化合物(24)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(6)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニルピリミジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(24)を得た。収率は60%であった。質量分析の結果、m/e=653であり、上記化合物(24)(Exact mass:653.23)と同定した。
合成例37:化合物(25)の合成

中間体(4) 化合物(25)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに1−(4−ブロモフェニル)−2−フェニル−ベンズイミダゾールを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(25)を得た。収率は55%であった。質量分析の結果、m/e=667であり、上記化合物(25)(Exact mass:667.25)と同定した。
合成例38:化合物(26)の合成

中間体(4) 化合物(26)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに1−(4−ブロモフェニル)−2−エチル−ベンズイミダゾールを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(26)を得た。収率は55%であった。質量分析の結果、m/e=619であり、上記化合物(26)(Exact mass:619.25)と同定した。
合成例39:化合物(27)の合成

中間体(4) 化合物(27)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−ブロモ−9,9−ジメチル−フルオレンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(27)を得た。収率は63%であった。質量分析の結果、m/e=591であり、上記化合物(27)(Exact mass:591.24)と同定した。
合成例40:化合物(28)の合成

中間体(4) 化合物(28)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−ブロモ−9,9−ジフェニル−フルオレンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(28)を得た。収率は64%であった。質量分析の結果、m/e=715であり、上記化合物(28)(Exact mass:715.27)と同定した。
合成例41:化合物(29)の合成

中間体(4) 化合物(29)
合成例5の化合物(1)の合成において、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2’−ブロモ−9,9’−スピロビ[フルオレン]を用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(29)を得た。収率は64%であった。質量分析の結果、m/e=713であり、上記化合物(29)(Exact mass:713.26)と同定した。
合成例42:中間体(13)の合成

中間体(2) 中間体(13)
アルゴン雰囲気下、中間体(2)(7.00g、15.0mmol)、3−ブロモ−4−フルオロアニリン(14.2g、74.8mmol)の混合物を150℃で3時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、1N塩酸(70mL)を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(13)(7.32g、収率99%)を得た。
合成例43:中間体(14)の合成

中間体(13) 中間体(14)
アルゴン雰囲気下、中間体(13)(7.32g、14.7mmol)、2−メトキシベンゼンボロン酸(2.47g、16.2mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.170g、0.150mmol)、炭酸ナトリウム(3.90g、36.8mmol)、1,2−ジメトキシエタン(100mL)、水(50mL)の混合物を加熱還流下で2時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(14)(7.70g、収率99%)を得た。
合成例44:中間体(15)の合成

中間体(14) 中間体(15)
アルゴン雰囲気下、−78℃で中間体(14)(7.70g、14.7mmol)、ジクロロメタン(15mL)の混合物に1M三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(51mL、51mmol)を加えた後、室温で1時間撹拌した。反応終了後、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(15)(7.49g、収率99%)を得た。
合成例45:中間体(16)の合成

中間体(15) 中間体(16)
アルゴン雰囲気下、中間体(15)(7.49g、14.7mmol)、炭酸カリウム(4.06g、29.4mmol)、N−メチルピロリジン(50mL)の混合物を150℃で2時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(16)(4.20g、収率58%)を得た。
合成例46:中間体(17)の合成

中間体(16) 中間体(17)
アルゴン雰囲気下、中間体(16)(4.10g、8.38mmol)、N−ブロモスクシンイミド(4.47g、25.1mmol)、THF(50mL)の混合物を加熱還流下で2時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで有機層を抽出し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムグラフィーに通して精製し、中間体(17)(4.20g、収率88%)を得た。
合成例47:中間体(18)の合成

中間体(17) 中間体(18)
合成例4の中間体(4)の合成において、中間体(3)の代わりに中間体(17)を用いた他は合成例4と同様に合成し、中間体(18)を得た。収率は65%であった。
合成例48:化合物(30)の合成

中間体(18) 化合物(30)
合成例5の化合物(1)の合成において、中間体(4)の代わりに中間体(18)を用い、4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジンの代わりに2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを用いた他は合成例5と同様に合成し、化合物(30)を得た。収率は70%であった。質量分析の結果、m/e=720であり、上記化合物(30)(Exact mass:720.24)と同定した。
実施例1
25mm×75mm×厚さ1.1mmのITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行った。ITO透明電極の膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして下記電子受容性(アクセプター)化合物HIを蒸着し、膜厚5nmの化合物HI−1膜を成膜した。
この化合物HI−1膜上に、第1正孔輸送材料として下記芳香族アミン誘導体(化合物HT−1)を蒸着し、膜厚100nmの第1正孔輸送層を成膜した。
第1正孔輸送層の成膜に続けて、第2正孔輸送材料として下記芳香族アミン誘導体(化合物HT−2)を蒸着し、膜厚5nmの第2正孔輸送層を成膜した。
さらに、この第2正孔輸送層上に、ホスト材料として下記化合物BHと、蛍光発光ドーパント材料としての下記化合物BDとを共蒸着し、膜厚15nmの発光層を成膜した。発光層内における化合物BDの濃度は3.0質量%であった。この共蒸着膜は発光層として機能する。
そして、この発光層成膜に続けて上記化合物(1)を膜厚5nmで成膜した。この化合物(1)膜は第1電子輸送層として機能する。
この第1電子輸送層上に、下記化合物ET−2と、下記化合物Liqとを共蒸着し、膜厚25nmの第2電子輸送層を成膜した。第2電子輸送層内における化合物Liqの濃度は50質量%であった。
次に、化合物Liqを電子注入性電極(陰極)として成膜速度0.1オングストローム/minで膜厚を1nmとした。このLiq膜上に金属Alを蒸着させ、金属陰極を膜厚80nmで形成した。
実施例1の有機EL素子は、下記層構成を有している。
ITO(130nm)/HI−1(5nm)/HT−1(100nm)/HT−2(5nm)/BH−1:BD−1(15nm:3質量%)/化合物(1)(5nm)/ET−2:Liq(25nm:50質量%)/Liq(1nm)/Al(80nm)
<素子性能の評価>
得られた有機EL素子について、以下の様にして外部量子効率(EQE)を測定した。その結果を表1に示す。
[外部量子効率(EQE;%)の測定]
電流密度が10mA/cmとなるように素子に電圧を印加したときの分光放射輝度スペクトルを、分光放射輝度計「CS−1000」(製品名、コニカミノルタ社製)で計測した。
得られた上記分光放射輝度スペクトルから、ランバシアン放射を行ったと仮定し、外部量子効率(EQE)(単位:%)を算出した。
実施例2〜6
実施例1において、化合物(1)の代わりに、表1に記載の化合物を用いで第1電子輸送層を形成した以外は同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
また、実施例1〜6において、第1電子輸送層に用いた化合物を以下に示す。
比較例1〜3
実施例1において、化合物(1)の代わりに、表1に記載の比較化合物1、2及び3を用いて第1電子輸送層を形成した以外は実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、評価した。結果を表1に示す。
表1より、比較例1〜3に対し、実施例1〜6の方が効率が高いことが解る。
1 有機エレクトロルミネッセンス素子
2 基板
3 陽極
4 陰極
5 発光層
6 正孔注入層/正孔輸送層
7 電子注入層/電子輸送層
10 発光ユニット

Claims (28)

  1. 陰極、陽極、該陰極と該陽極に挟持された複数層からなる有機薄膜層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層が発光層を有し、前記発光層と前記陰極との間に配置された電子輸送層を有し、該電子輸送層が下記式(1)で表される電子輸送材料を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。

    [式(1)中、
    はN又はC−L81a−L81b−(R81
    はN又はC−L82a−L82b−(R82
    はN又はC−L83a−L83b−(R81
    はN又はC−L84a−L84b−(R84
    はN又はC−L85a−L85b−(R85
    はN又はC−L86a−L86b−(R86
    はN又はC−L87a−L87b−(R87
    はN又はC−L88a−L88b−(R88
    はN又はC−L89a−L89b−(R89
    10はN又はC−L90a−L90b−(R90
    11はN又はC−L91a−L91b−(R91
    12はN又はC−L92a−L92b−(R92
    13はN又はC−L93a−L93b−(R93
    14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
    Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
    pはそれぞれ1〜2の整数である。
    nは1〜5の整数であり、nが1の時は、Lは水素原子であり、nが2〜5の時は、Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のn価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のn価の芳香族複素環基である。
    81〜R95のうちn個は、*1に結合する単結合であり、残りは水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
    81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
    81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
  2. 式(1)において、nが1である請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 式(1)が、下記式(1−1)で表される請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、B〜B14、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、前記と同じである。)
  4. 式(1)において、
    Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95
    はC−L81a−L81b−(R81
    はC−L82a−L82b−(R82
    はC−L83a−L83b−(R81
    はC−L84a−L84b−(R84
    はC−L85a−L85b−(R85
    はC−L86a−L86b−(R86
    はC−L87a−L87b−(R87
    はC−L88a−L88b−(R88
    はC−L89a−L89b−(R89
    10はC−L90a−L90b−(R90
    11はC−L91a−L91b−(R91
    12はC−L92a−L92b−(R92
    であり、
    13はN又はC−L93a−L93b−(R93
    14はN又はC−L94a−L94b−(R94であり、
    81a〜L95a、L81b〜L95b、L95c、R81〜R95及びpは、前記と同じである、請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 式(1−1)が、下記式(1−2)で表される請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、B〜B12、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、前記と同じである。)
  6. 式(1−1)が、下記式(1−3)で表される請求項3〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、L95a、L95b、L95c、R81〜R92及びR95及びpは、前記と同じである。)
  7. 式(1)が、下記式(1−4)で表される請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、X、B〜B10及びB12〜B14、L91a、L91b、R91及びpは、前記と同じである。)
  8. 式(1−4)が、下記式(1−5)で表される請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、X、B〜B10及びB12、L91a、L91b、R91及びpは、前記と同じである。)
  9. 式(1−5)が、下記式(1−6)で表される請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、X、B13〜B14、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、前記と同じである。)
  10. 式(1−5)が、下記式(1−7)で表される請求項7〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

    (式中、X、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、前記と同じである。)
  11. 前記XがO又はSである請求項1〜2及び7〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、
    95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族複素環基が、フェニレン基、ナフチレン基、ナフチレンフェニレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレン基、クアテレンフェニリレン基、キンクフェニリレン基、アセナフチレニレン基、アントリレン基、ベンゾアントリレン基、アセアントリレン基、フェナントリレン基、ベンゾフェナントリレン基、フェナレニレン基、フレンオレニレン基、9,9’−スピロビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、ピセニレン基、ペンタフェニレン基、ペンタセニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ベンゾクリセニレン基、s−インダニレン基、as−インダニレン基、フルオランテニレン基、ベンゾフルオランテニレン基、テトラセニレン基、トリフェニレニレン基、ベンゾトリフェニレニレン基、ペリレニレン基、コロニレン基、ジベンゾアントリレン基、9,9−ジメチルフルオレニレン基、9,9−ジフェニルフルオレニレン基から選ばれる基であり、
    95cの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族複素環基が、フェニル基、ナフチル基、ナフチルフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クアテルフェニリル基、キンクフェニリル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、テトラセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、ペリレニル基、コロニル基、ジベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基から選ばれる基をp+1価とした基であり、
    95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基が、ピロリレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基、チアゾリレン基、ピラゾリレン基、イソオキサゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、チアジアゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、イソベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、イソベンゾチオフェニレン基、インドリジニレン基、キノリジニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、シンノリレン基、フタラジニレン基、キナゾリニレン基、キノキサリニレン基、ベンズイミダゾリレン基、ベンズオキサゾリレン基、ベンズチアゾリレン基、インダゾリレン基、ベンズイソキサゾリレン基、ベンズイソチアゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基、ビカルバゾリレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、フェノチアジニレン基、フェノキサジニレン基、アザトリフェニレニレン基、ジアザトリフェニレニレン基、キサンテニレン基、アザカルバゾリレン基、アザジベンゾフラニレン基、アザジベンゾチオフェニレン基、ベンゾフラノベンゾチオフェニレン基、ベンゾチエノベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラノナフチレン基、ジベンゾチエノナフチレン基、及びジナフトチエノチオフェニレン基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリレン基から選ばれる基であり、
    95cの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基が、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ベンゾフラノベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラノナフチル基、ジベンゾチエノナフチル基、及びジナフトチエノチオフェニル基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリル基から選ばれる基をp+1価とした基である、請求項1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが単結合、フェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基であり、
    95cが、単結合、ベンゼン、アントラセン、ナフタレン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ビリジン、ビリミジン、トリアジン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール及び下記から選ばれる基の残基であり、

    95が水素原子、シアノ基、アミノ基、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基であり、上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良く、任意の置換基は互いに結合して環を形成しても良い、請求項1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 式(1)のN−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが単結合、フェニレン基であり、L95cが、ベンゼン、フルオランテン、トリフェニレン、ビリミジン、トリアジンの残基、R95が水素原子、シアノ基、フェニル基であり、上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良い、請求項1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器。
  16. 下記式(1’−1)で表される化合物。

    [式(1’−1)中、
    はN又はC−L81a−L81b−(R81
    はN又はC−L82a−L82b−(R82
    はN又はC−L83a−L83b−(R81
    はN又はC−L84a−L84b−(R84
    はN又はC−L85a−L85b−(R85
    はN又はC−L86a−L86b−(R86
    はN又はC−L87a−L87b−(R87
    はN又はC−L88a−L88b−(R88
    はN又はC−L89a−L89b−(R89
    10はN又はC−L90a−L90b−(R90
    11はN又はC−L91a−L91b−(R91
    12はN又はC−L92a−L92b−(R92
    13はN又はC−L93a−L93b−(R93
    14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
    pはそれぞれ1〜2の整数である。
    81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
    81a〜L94aは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
    81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。
    95a及びL95bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。]
  17. 式(1’−1)において、
    はC−L81a−L81b−(R81
    はC−L82a−L82b−(R82
    はC−L83a−L83b−(R81
    はC−L84a−L84b−(R84
    はC−L85a−L85b−(R85
    はC−L86a−L86b−(R86
    はC−L87a−L87b−(R87
    はC−L88a−L88b−(R88
    はC−L89a−L89b−(R89
    10はC−L90a−L90b−(R90
    11はC−L91a−L91b−(R91
    12はC−L92a−L92b−(R92
    であり、
    13はN又はC−L93a−L93b−(R93
    14はN又はC−L94a−L94b−(R94であり、
    81a〜L95a、L81b〜L95b、L95c、R81〜R94及びpは、式(1’−1)と同じである、請求項16に記載の化合物。
  18. 式(1’−1)が、下記式(1’−2)で表される請求項17に記載の化合物。

    (式中、B〜B12、L95a、L95b、L95c、R95及びpは、式(1’−1)と同じである。)
  19. 式(1’−1)が、下記式(1’−3)で表される請求項17〜18のいずれかに記載の化合物。

    (式中、L95a、L95b、L95c、R81〜R92及びR95及びpは、式(1’−1)と同じである。)
  20. 下記式(1’−4)で表される化合物。

    [式(1’−4)中、
    はN又はC−L81a−L81b−(R81
    はN又はC−L82a−L82b−(R82
    はN又はC−L83a−L83b−(R81
    はN又はC−L84a−L84b−(R84
    はN又はC−L85a−L85b−(R85
    はN又はC−L86a−L86b−(R86
    はN又はC−L87a−L87b−(R87
    はN又はC−L88a−L88b−(R88
    はN又はC−L89a−L89b−(R89
    10はN又はC−L90a−L90b−(R90
    11はN又はC−L91a−L91b−(R91
    12はN又はC−L92a−L92b−(R92
    13はN又はC−L93a−L93b−(R93
    14はN又はC−L94a−L94b−(R94である。
    Xは、N−L95a−L95b−L95c−(R95、S又はOである。
    pはそれぞれ1〜2の整数である。
    81〜R95は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有する炭素数7〜51のアラルキル基、アミノ基、炭素数1〜50のアルキル基及び環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換又はジ置換アミノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基を有するアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基を有するアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するモノ置換、ジ置換又はトリ置換シリル基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基及び置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基から選ばれる置換基を有するジ置換ホスフォリル基、シアノ基又はニトロ基である。
    81a〜L95a及びL95bは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基である。
    81b〜L94b及びL95cは、それぞれ単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である。]
  21. 式(1’−4)が、下記式(1’−5)で表される請求項20に記載の化合物。

    (式中、X、B〜B10及びB12、L91a、L91b、R91及びpは、式(1’−4)と同じである。)
  22. 式(1’−4)が、下記式(1’−6)で表される請求項20又は21に記載の化合物。

    (式中、X、B13〜B14、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、式(1’−4)と同じである。)
  23. 式(1’−4)が、下記式(1’−7)で表される請求項20〜23に記載の化合物。

    (式中、X、L91a、L91b、R81〜R92及びpは、式(1’−4)と同じである。)
  24. 前記XがO又はSである請求項20〜23のいずれかに記載の化合物。
  25. 81a〜L94aは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基であり、
    81b〜L94bは、それぞれ、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基である、請求項16〜23のいずれかに記載の化合物。
  26. 前記N−L95a−L95b−L95c−(R95において、
    95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の2価の芳香族複素環基が、フェニレン基、ナフチレン基、ナフチレンフェニレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレン基、クアテレンフェニリレン基、キンクフェニリレン基、アセナフチレニレン基、アントリレン基、ベンゾアントリレン基、アセアントリレン基、フェナントリレン基、ベンゾフェナントリレン基、フェナレニレン基、フレンオレニレン基、9,9’−スピロビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、ピセニレン基、ペンタフェニレン基、ペンタセニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ベンゾクリセニレン基、s−インダニレン基、as−インダニレン基、フルオランテニレン基、ベンゾフルオランテニレン基、テトラセニレン基、トリフェニレニレン基、ベンゾトリフェニレニレン基、ペリレニレン基、コロニレン基、ジベンゾアントリレン基、9,9−ジメチルフルオレニレン基、9,9−ジフェニルフルオレニレン基から選ばれる基であり、
    95cの示す置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のp+1価の芳香族複素環基が、フェニル基、ナフチル基、ナフチルフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、クアテルフェニリル基、キンクフェニリル基、アセナフチレニル基、アントリル基、ベンゾアントリル基、アセアントリル基、フェナントリル基、ベンゾフェナントリル基、フェナレニル基、フルオレニル基、9,9’−スピロビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、ピセニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾクリセニル基、s−インダニル基、as−インダニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基、テトラセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾトリフェニレニル基、ペリレニル基、コロニル基、ジベンゾアントリル基、9,9−ジメチルフルオレニル基、9,9−ジフェニルフルオレニル基から選ばれる基をp+1価とした基であり、
    95a及びL95bの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の2価の芳香族複素環基が、ピロリレン基、フリレン基、チエニレン基、ピリジレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基、チアゾリレン基、ピラゾリレン基、イソオキサゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、チアジアゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、イソベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、イソベンゾチオフェニレン基、インドリジニレン基、キノリジニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、シンノリレン基、フタラジニレン基、キナゾリニレン基、キノキサリニレン基、ベンズイミダゾリレン基、ベンズオキサゾリレン基、ベンズチアゾリレン基、インダゾリレン基、ベンズイソキサゾリレン基、ベンズイソチアゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基、ビカルバゾリレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、フェノチアジニレン基、フェノキサジニレン基、アザトリフェニレニレン基、ジアザトリフェニレニレン基、キサンテニレン基、アザカルバゾリレン基、アザジベンゾフラニレン基、アザジベンゾチオフェニレン基、ベンゾフラノベンゾチオフェニレン基、ベンゾチエノベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラノナフチレン基、ジベンゾチエノナフチレン基、及びジナフトチエノチオフェニレン基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリレン基から選ばれる基であり、
    95cの示す置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のp+1価の芳香族複素環基が、ピロリル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、イソオキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、イソベンゾチオフェニル基、インドリジニル基、キノリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基、ベンズイソキサゾリル基、ベンズイソチアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ビカルバゾリル基フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アザトリフェニレニル基、ジアザトリフェニレニル基、キサンテニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ベンゾフラノベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラノナフチル基、ジベンゾチエノナフチル基、及びジナフトチエノチオフェニル基、ジナフト−<2’,3’:2,3:2’,3’:6,7>−カルバゾリル基から選ばれる基をp+1価とした基である請求項16〜23のいずれかに記載の化合物。
  27. 前記N−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが、フェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、カルバゾリレン基であり、
    95cが、単結合、ベンゼン、アントラセン、ナフタレン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ビリジン、ビリミジン、トリアジン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール及び下記から選ばれる基の残基であり、

    95が水素原子、シアノ基、アミノ基、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基であり、上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良く、任意の置換基は互いに結合して環を形成しても良い、請求項16〜23のいずれかに記載の化合物。
  28. 前記N−L95a−L95b−L95c−(R95において、L95a及びL95bが、フェニレン基であり、L95cが、ベンゼン、フルオランテン、トリフェニレン、ビリミジン、トリアジンの残基、R95が水素原子、シアノ基、フェニル基であり、上記L95a、L95b、L95c及びR95の示す各基は任意の置換基で置換されていても良い、請求項16〜23のいずれかに記載の化合物。
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