JP2018042574A - 植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 - Google Patents
植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018042574A JP2018042574A JP2017247875A JP2017247875A JP2018042574A JP 2018042574 A JP2018042574 A JP 2018042574A JP 2017247875 A JP2017247875 A JP 2017247875A JP 2017247875 A JP2017247875 A JP 2017247875A JP 2018042574 A JP2018042574 A JP 2018042574A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- root
- transparent sheet
- pinboard
- pin board
- plant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
【解決手段】植物体を栽培した根箱10を設置する作業台40を備え、作業台40には、根箱10の載置位置を規制する根箱固定用ガイド41と、ピンボード20の載置位置を規制するガイド棒42とを形成し、ピンボード20には、ガイド棒42に対応するピンボードガイド孔23を形成したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
図24は、根箱・ピンボード法に用いられている、根箱、ピンボード、及び透明シートを示す写真である。
図24(a)は、根箱10であり、蓋体11を根箱本体12から取り外した状態を示している。
図24(b)は、ピンボード20であり、ベニア等の板21の縦40cm横24cmの範囲に約1cm間隔で約1000本の針22を打ち抜いている。
図24(c)は、ポリエチレンシートなどの透明シート30であり、ピンボード20の針22に対応した孔31を形成している。
根箱10は、幅の狭いアクリル製の栽培容器で、蓋体11を取り付けた状態では、一つの側面が開放されており、土壌を入れて植物体を栽培する。
非特許文献1で開示されている根箱・ピンボード法は、植物体を栽培した根箱10から蓋体11を取り外し、一方の透明シート30を装着したピンボード20の針22を根箱本体12中の土壌に差し込み、ピンボード20上に植物体の根を土壌とともに載置した状態で根箱本体12を取り外し、ピンボード20上から土壌を除去した後に、他方の透明シート30をピンボード20上に装着することで、根を、2枚の透明シート30の間に挟み込み、2枚の透明シート30の間に根を挟み込んだ状態でピンボード20を除去することで、根の形態と分布を評価する根系採取方法である。根箱・ピンボード法は、多くの研究機関や大学で利用されており、様々な論文でも活用されている。
なお、特許文献1の従来技術には、透明な根箱を用いた植物の根の観察について記載されている。
また、透明シート30に孔31をあける作業には大変な労力を要し、1サンプル当たり2枚の透明シート30が必要で、1枚の透明シート30には約1000つの孔が必要であるため、サンプル数が増やせず、実験に制約が生じていた。
また、約1000本にも及ぶ針22等に挿された透明シート30を、根系形状を崩すことなく脱離させるのは困難である。
また、土壌を洗い流すには、水を扱いやすく傾斜を保持しやすい流し台等が最適な洗浄作業場となるが、排水溝への土壌堆積が著しく、また屋外等ではピンボード20の設置に苦慮する。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の植物の根系採取装置において、透明シートを前記ピンボードに装着するシート押さえ込み板を備え、前記シート押さえ込み板には、前記透明シートを前記針の根本まで押圧する押圧部と、前記ガイド棒に対応する押さえ込み板ガイド孔とを形成したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の植物の根系採取装置において、前記ピンボードに敷設するメッシュ枠と、前記メッシュ枠を敷設した状態で前記ピンボードに装着する一方の透明シートと、一方の前記透明シート上に、前記根を載置した状態で前記ピンボードに装着する他方の透明シートと、前記根を2枚の前記透明シートの間に挟み込んだ状態で、前記メッシュ枠を前記ピンボードから押し出すことで、前記根を挟み込んだ2枚の前記透明シートを前記ピンボードから脱離させる脱離用押し出し金具とを備え、前記脱離用押し出し金具には、前記メッシュ枠を押圧する複数の凸部を形成し、前記ピンボードには、前記凸部が通過する開口部を形成したことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項2に記載の植物の根系採取装置において、の前記透明シートを装着した前記ピンボードと前記根箱とを固定するサポート金具を備え、前記作業台には、前記根箱を設置した状態で、前記根箱が露出する切り込み部を形成し、前記切り込み部の位置で、前記サポート金具を前記根箱に装着することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の植物の根系採取装置において、孔を形成していない前記透明シートを用い、前記ピンボードへの装着によって前記透明シートに孔が形成されることを特徴とする。
請求項6記載の本発明の植物の根系採取方法は、土壌を用いて植物体を栽培する根箱と、多数の針を一方の面に有するピンボードとを用いて前記植物体の根の形態と分布を評価する植物の根系採取方法において、作業台に前記針を上方として前記ピンボードを設置するピンボード設置工程と、前記ピンボード設置工程の後に、前記ピンボードの一方の前記面にメッシュ枠を敷設するメッシュ枠敷設工程と、前記メッシュ枠敷設工程の後に、一方の透明シートを前記針の上部に載置する第1透明シート載置工程と、前記第1透明シート載置工程の後に、シート押さえ込み板によって一方の前記透明シートを前記針の根本まで押さえ込む第1透明シート装着工程と、前記第1透明シート装着工程の後に、前記ピンボードを、前記メッシュ枠及び一方の前記透明シートとともに前記作業台から取り外すピンボード取り外し工程とを備えたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項6に記載の植物の根系採取方法において、前記ピンボード取り外し工程の後に、前記植物体を栽培した前記根箱を前記作業台に設置する根箱設置工程と、前記根箱から蓋体を取り外す蓋体取り外し工程と、前記根箱設置工程及び前記蓋体取り外し工程の後に、一方の前記透明シートを装着した前記ピンボードの前記針を根箱本体中の前記土壌に差し込むピンボード押し込み工程と、前記ピンボード押し込み工程の後に、前記根箱本体と前記ピンボードとをサポート金具で挟み込んで固定する固定工程と、前記固定工程の後に、前記根箱本体と前記ピンボードとを洗浄台まで移動する移動工程と、前記洗浄台に移動した後に、前記ピンボード上に前記植物体の前記根を前記土壌とともに載置した状態で前記サポート金具と前記根箱本体とを取り外す根箱本体除去工程と、前記根箱本体除去工程の後に、前記ピンボード上から前記土壌を除去する洗浄工程とを備えたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の植物の根系採取方法において、前記洗浄工程の後に、前記作業台に前記針を上方として前記ピンボードを設置し、他方の透明シートを前記針の前記上部に載置する第2透明シート載置工程と、前記第2透明シート載置工程の後に、前記シート押さえ込み板によって他方の前記透明シートを前記針の根本まで押さえ込む第2透明シート装着工程と、前記第2透明シート装着工程の後に、前記ピンボードを、前記メッシュ枠及び2枚の前記透明シートとともに前記作業台から取り外す透明シート移動工程と前記透明シート移動工程の後に、前記根を2枚の前記透明シートの間に挟み込んだ状態で、脱離用押し出し金具によって前記メッシュ枠を前記ピンボードから押し出すことで、前記根を挟み込んだ2枚の前記透明シートを前記ピンボードから脱離させる透明シート押し出し工程とを備えたことを特徴とする。
図1から図3は本実施例による植物の根系採取方法の処理工程を示すフロー図である。
まず、2枚の透明シート30を作成する(ステップ1)。
ステップ1による透明シート作成工程の後に、作業台40を設置する(ステップ2)。
ステップ2による作業台設置工程の後に、作業台40に針22を上方としてピンボード20を設置する(ステップ3)。
ステップ3によるピンボード設置工程の後に、ピンボード20の一方の面21にメッシュ枠50を敷設する(ステップ4)。なお、ピンボード20の一方の面21は、針22を突出させた面である。
ステップ4によるメッシュ枠敷設工程の後に、一方の透明シート30Aを針22の上部に載置する(ステップ5)。
ステップ5による第1透明シート載置工程の後に、シート押さえ込み板60によって一方の透明シート30Aを針22の根本まで押さえ込む(ステップ6)。第1透明シート装着工程によって、一方の透明シート30Aは、メッシュ枠50の上面に位置する。
ステップ6による第1透明シート装着工程の後に、ピンボード20を、メッシュ枠50及び一方の透明シート30Aとともに作業台40から取り外す(ステップ7)。
本実施例によれば、ステップ7によるピンボード取り外し工程までによって、透明シート30Aへの孔開け作業を事前に行う必要が無く、またピンボード20への一方の透明シート30Aの装着を容易に行うことができる。
ステップ8による根箱設置工程の後に、根箱10から蓋体11を取り外す(ステップ9)。なお、蓋体取り外し工程は、ステップ8による根箱設置工程の前に行ってもよい。
ステップ9による蓋体取り外し工程の後に、一方の透明シート30Aを装着したピンボード20の針22を根箱本体12中の土壌に差し込む(ステップ10)。
ステップ10によるピンボード押し込み工程の後に、根箱本体12とピンボード20とをサポート金具70で挟み込んで固定する(ステップ11)。
ステップ11による固定工程の後に、サポート金具70で固定した根箱本体12とピンボード20とを洗浄台80まで移動する(ステップ12)。
ステップ12による移動工程によって、サポート金具70で固定した根箱本体12とピンボード20とを洗浄台80に載置する(ステップ13)。
ステップ13による洗浄台載置工程の後に、ピンボード20上に植物体の根を土壌とともに載置した状態でサポート金具70と根箱本体12とを取り外す(ステップ14)
ステップ14による根箱本体除去工程の後に、ピンボード20上から土壌を除去する(ステップ15)。土壌の除去は洗浄によって行う。
本実施例によれば、ステップ8による根箱設置工程の後からステップ15による洗浄工程までによって、洗浄台80への移動と洗浄台80での洗浄を容易に行える。
ステップ16によるピンボード設置工程の後に、他方の透明シート30Bを針22の上部に載置する(ステップ17)。
ステップ17による第2透明シート載置工程の後に、シート押さえ込み板60によって他方の透明シート30Bを針22の根本まで押さえ込む(ステップ18)。第2透明シート装着工程によって、透明シート30Bは植物体の根の上面に位置する。
ステップ18による第2透明シート装着工程の後に、ピンボード20を、メッシュ枠50及び2枚の透明シート30A、30Bとともに作業台40から取り外し平板100上に載置する(ステップ19)。平板100上には、根を2枚の透明シート30A、30Bの間に挟み込んだ状態で、ピンボード20が上方になるように載置する。
ステップ19による透明シート移動工程の後に、脱離用押し出し金具90をピンボード20の上部に配置する(ステップ20)。
ステップ20による透明シート押し出し準備工程の後に、脱離用押し出し金具90によってメッシュ枠50をピンボード20から押し出すことで、根を挟み込んだ2枚の透明シート30A、30Bをピンボード20から脱離させる(ステップ21)。
ステップ21による透明シート押し出し工程の後にメッシュ枠50を取り除き、根系採取が終了し、平板100上には根を挟み込んだ2枚の透明シート30A、30Bが残る(ステップ22)。
本実施例によれば、ステップ16によるピンボード設置工程の後からステップ22による根系採取終了までによって、透明シート30Bへの孔開け作業を事前に行う必要が無く、またピンボード20への他方の透明シート30Bの装着を容易に行え、更に2枚の透明シート30A、30Bのピンボード20からの脱離を容易に行うことができる。
図4は本実施例における透明シート作成工程で用いる透明シート作成用型板を示す写真である。
透明シート作成用型板35は、上金板35Aと下金板35Bとからなり、上金板35Aの幅は、用いる透明シート30の幅と同じとし、下金板35Bの幅は上金板35Aの幅より広く形成している。
透明シート30には、市販の薄いポリ袋36を用いることができる。
下金板35Bにポリ袋36を載せ、上金板35Aでポリ袋36挟み、上金板35Aの側片に沿って、ポリ袋36の長手方向を切り落とすことによって、折りたたまれた状態の2枚のポリエチレンシート(透明シート)30を得ることができる。
透明シート作成用型板35を用いることで一度に100組の透明シート30を作成できる。
作業台40には、根箱10の載置位置を規制する根箱固定用ガイド41と、ピンボード20の載置位置を規制するガイド棒42と、根箱10を設置した状態で根箱10が露出する第1切り込み部43と、ピンボード20を設置した状態でピンボード20が露出する第2切り込み部44とを形成している。
根箱固定用ガイド41は、根箱本体12の一方の幅にあわせたガイド41a、41bと、根箱本体12の他方の幅にあわせたガイド41c、41d、41e、41fとからなる。
ガイド棒42は、根箱10の載置面とならない位置に配置した4本のガイド棒42a、42b、42c、42dからなる。ガイド棒42には、根箱10の載置面から所定高さの高さ規制部42hを形成している。本実施例では、高さ規制部42hは大径部で形成している。ステップ3におけるピンボード設置工程では、ピンボード20は、高さ規制部42hの上面に設置される。
第1切り込み部43は、ガイド41cとガイド41dとの間に形成される第1切り込み部43aと、ガイド41eとガイド41fとの間に形成される第1切り込み部43bとからなる。
第2切り込み部44は、ガイド棒42aとガイド棒42bとの間に形成される第2切り込み部44aと、ガイド棒42cとガイド棒42dとの間に形成される第2切り込み部44bとからなる。
ピンボード20の一方の面21fには多数の針22を有する。ピンボード20には、ガイド棒42に対応する位置に4つのピンボードガイド孔23を形成している。ピンボードガイド孔23は、ガイド棒42の外径よりも大きく、高さ規制部42hの外径よりも小さな孔径である。
ピンボード20の他方の面21bには、断面L字型のL字アングルで形成されたピンボード操作部24を有する。
ピンボード20の少なくとも一方の側部には、2つのピンボードガイド孔23の間にピンボード切り込み部25を形成している。
ピンボード20の針22を形成した位置には、針22の間に多数の開口部26を形成している。
メッシュ枠50は、多数の縦桟と横桟とを格子状に配置している。ピンボード20の針22形成領域より大きな外形が好ましい。
図9に示すように、メッシュ枠50は、ピンボード20に敷設した状態では、一方の面21fに当接する。
シート押さえ込み板60の一方の面60bには、透明シート30A、30Bを針22の根本まで押圧する押圧部61を形成している。押圧部61は、例えば発泡ウレタンで形成する。押圧部61は、針22を容易に刺すことができるが、針22の間は、変形することなく透明シート30A、30Bを押圧する。
押さえ込み板ガイド孔62は、ガイド棒42に対応する位置に4つ形成されている。押さえ込み板ガイド孔62は、ガイド棒42の外径よりも大きな径で形成されている。
シート押さえ込み板60の他方の面60aには、シート押さえ操作部63を有する。また、シート押さえ込み板60の他方の面60aには、押圧部61の形成領域を表示する押圧領域表示部64を形成している。
一対のサポート金具70は、ピンボード20に当接するピンボード側当接片71と、根箱本体12に当接する根箱側当接片72とを有し、メッシュ枠50及び透明シート30Aを装着した状態で、ピンボード20と根箱本体12とを固定する。
図示のように、一対のサポート金具70の幅を、第1切り込み部43の幅より狭く構成することで、作業台40での固定作業を容易に行える。
洗浄台80は、ピンボード20を載置する載置材81と、載置材81を支える脚部材82と、載置材81の角度を変更する角度変更部材83と、ピンボードガイド孔23に挿通可能な洗浄ガイド棒84とを有している。
角度変更部材83は、第1部材83aと第2部材83bとを有し、第1部材83aの一端及び第2部材83bの一端は、それぞれ異なる位置で脚部材82に回動自在に取り付けている。第1部材83aの他端側と第2部材83bの他端側は、ピン83cで連結され、ピン83cの第1部材83a又は第2部材83bでの位置を変更することで、第1部材83aの脚部材82に対する傾斜角を変更できる。なお、ピン83cを取り外すことで、第1部材83a及び第2部材83bを脚部材82と平行にして折りたたむことができる。
載置材81は第1部材83aに取り付けられている。洗浄ガイド棒84は載置材81の上部に配置されている。
洗浄台80は、洗浄ガイド棒84を用いてピンボード20を載置できるため、安定した洗浄作業ができる。また、ピン83cを取り外して折りたたむことができるため、屋外への持ち運びや収納も容易である。また、洗浄台80のピン83cの位置を差し換えることで、任意の角度でピンボード20の洗浄作業が行える。
図14に示すように、脱離用押し出し金具90には、メッシュ枠50を押圧する複数の凸部91を形成している。
凸部91は、図15に示すピンボード20の開口部26に挿入できる棒状体であり、それぞれの凸部91は、ピンボード20の開口部26の位置に対応している。
また、図15に示すように、ピンボード20にメッシュ枠50を敷設した状態では、ピンボード20の開口部26には、メッシュ枠50の縦桟又は横桟が位置する。
従って、脱離用押し出し金具90は、凸部91によってメッシュ枠50をピンボード20から押し出すことで、根を挟み込んだ2枚の透明シート30A、30Bをピンボード20から脱離させることができる。
第1透明シート載置工程では、作業台40には、ピンボード20が設置され、ピンボード20にはメッシュ枠50が敷設されている。ピンボード20は、ピンボードガイド孔23にガイド棒42を挿入することで、作業台40に設置している。
図16では、ピンボード20の針22の上面に透明シート30Aを載置している。透明シート30Aには孔が形成されていない。
シート押さえ込み板60は、押さえ込み板ガイド孔62にガイド棒42を挿入することで、作業台40に対して位置決めされる。
図17では、押さえ込み板ガイド孔62にガイド棒42を挿入した後に、押圧領域表示部64で表示された押圧部61の形成領域を押圧する。
作業台40に設置している根箱10は、蓋体11を取り外した状態にある。根箱本体12の4つの側面は、根箱固定用ガイド41に当接している。
ピンボード20は、針22を下面とし、ピンボードガイド孔23にガイド棒42を挿入することで位置決めされる。
図20では、洗浄台80に設置しているピンボード20から根箱本体12を取り外している状態を示している。根箱本体12を下方にずらすことで、土壌と植物体の根をピンボード20上に残した状態で、根箱本体12を除去する。
図21は、土壌を洗浄している状態である。
また本実施例による植物の根系採取装置は、透明シート30をピンボード20に装着するシート押さえ込み板60を備えている。そして、シート押さえ込み板60には、透明シート30を針22の根本まで押圧する押圧部61と、ガイド棒42に対応する押さえ込み板ガイド孔62とを形成している。従って、ガイド棒42を用いてシート押さえ込み板60の位置決めができ、押圧部61によって均等に透明シート30を押圧できるので、透明シート30のピンボード20への装着を迅速で正確に行える。
また本実施例による植物の根系採取装置は、メッシュ枠50をあらかじめ敷設しておき、このメッシュ枠50を脱離用押し出し金具90で押圧するため、根系形状を崩すことなく、透明シート30をピンボード20から容易に脱離することができる。
また本実施例による植物の根系採取装置は、一方の透明シート30Aを装着したピンボード20と根箱本体12とを固定するサポート金具70を備え、作業台40には、根箱本体12を設置した状態で、根箱本体12が露出する切り込み部43、44を形成し、切り込み部43、44で、サポート金具70を根箱本体12に装着する。従って、作業台40に根箱本体12を設置した状態で、切り込み部43、44を利用してサポート金具70でピンボード20と根箱本体12とを固定できるため、根箱10とピンボード20とを容易に移動でき、例えば土壌を除去するための移動を容易に行える。
また本実施例による植物の根系採取装置は、孔を形成していない透明シート30を用い、ピンボード20への装着によって透明シート30に孔が形成される。従って、透明シート30への孔開け作業を不要にでき、また、ピンボード20への装着を容易に行える。
11 蓋体
12 根箱本体
20 ピンボード
22 針
23 ピンボードガイド孔
30A 透明シート
30B 透明シート
40 作業台
41 根箱固定用ガイド
42 ガイド棒
43 第1切り込み部
50 メッシュ枠
60 シート押さえ込み板
61 押圧部
62 押さえ込み板ガイド孔
70 サポート金具
80 洗浄台
90 脱離用押し出し金具
Claims (8)
- 土壌を用いて植物体を栽培する根箱と、多数の針を一方の面に有するピンボードとを用いて前記植物体の根の形態と分布を評価する根系採取方法に用いる植物の根系採取装置であって、
前記植物体を栽培した前記根箱を設置する作業台を備え、
前記作業台には、
前記根箱の載置位置を規制する根箱固定用ガイドと、
前記ピンボードの載置位置を規制するガイド棒とを形成し、
前記ピンボードには、前記ガイド棒に対応するピンボードガイド孔を形成した
ことを特徴とする植物の根系採取装置。 - 透明シートを前記ピンボードに装着するシート押さえ込み板を備え、
前記シート押さえ込み板には、
前記透明シートを前記針の根本まで押圧する押圧部と、
前記ガイド棒に対応する押さえ込み板ガイド孔とを形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の植物の根系採取装置。 - 前記ピンボードに敷設するメッシュ枠と、
前記メッシュ枠を敷設した状態で前記ピンボードに装着する一方の透明シートと、
一方の前記透明シート上に、前記根を載置した状態で前記ピンボードに装着する他方の透明シートと、
前記根を2枚の前記透明シートの間に挟み込んだ状態で、前記メッシュ枠を前記ピンボードから押し出すことで、前記根を挟み込んだ2枚の前記透明シートを前記ピンボードから脱離させる脱離用押し出し金具と
を備え、
前記脱離用押し出し金具には、前記メッシュ枠を押圧する複数の凸部を形成し、
前記ピンボードには、前記凸部が通過する開口部を形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の植物の根系採取装置。 - 前記透明シートを装着した前記ピンボードと前記根箱とを固定するサポート金具を備え、
前記作業台には、前記根箱を設置した状態で、前記根箱が露出する切り込み部を形成し、
前記切り込み部の位置で、前記サポート金具を前記根箱に装着する
ことを特徴とする請求項2に記載の植物の根系採取装置。 - 孔を形成していない前記透明シートを用い、
前記ピンボードへの装着によって前記透明シートに孔が形成される
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の植物の根系採取装置。 - 土壌を用いて植物体を栽培する根箱と、多数の針を一方の面に有するピンボードとを用いて前記植物体の根の形態と分布を評価する植物の根系採取方法において、
作業台に前記針を上方として前記ピンボードを設置するピンボード設置工程と、
前記ピンボード設置工程の後に、前記ピンボードの一方の前記面にメッシュ枠を敷設するメッシュ枠敷設工程と、
前記メッシュ枠敷設工程の後に、一方の透明シートを前記針の上部に載置する第1透明シート載置工程と、
前記第1透明シート載置工程の後に、シート押さえ込み板によって一方の前記透明シートを前記針の根本まで押さえ込む第1透明シート装着工程と、
前記第1透明シート装着工程の後に、前記ピンボードを、前記メッシュ枠及び一方の前記透明シートとともに前記作業台から取り外すピンボード取り外し工程と
を備えた
ことを特徴とする植物の根系採取方法。 - 前記ピンボード取り外し工程の後に、前記植物体を栽培した前記根箱を前記作業台に設置する根箱設置工程と、
前記根箱から蓋体を取り外す蓋体取り外し工程と、
前記根箱設置工程及び前記蓋体取り外し工程の後に、一方の前記透明シートを装着した前記ピンボードの前記針を根箱本体中の前記土壌に差し込むピンボード押し込み工程と、
前記ピンボード押し込み工程の後に、前記根箱本体と前記ピンボードとをサポート金具で挟み込んで固定する固定工程と、
前記固定工程の後に、前記根箱本体と前記ピンボードとを洗浄台まで移動する移動工程と、
前記洗浄台に移動した後に、前記ピンボード上に前記植物体の前記根を前記土壌とともに載置した状態で前記サポート金具と前記根箱本体とを取り外す根箱本体除去工程と、
前記根箱本体除去工程の後に、前記ピンボード上から前記土壌を除去する洗浄工程と
を備えた
ことを特徴とする請求項6に記載の植物の根系採取方法。 - 前記洗浄工程の後に、前記作業台に前記針を上方として前記ピンボードを設置し、他方の透明シートを前記針の前記上部に載置する第2透明シート載置工程と、
前記第2透明シート載置工程の後に、前記シート押さえ込み板によって他方の前記透明シートを前記針の根本まで押さえ込む第2透明シート装着工程と、
前記第2透明シート装着工程の後に、前記ピンボードを、前記メッシュ枠及び2枚の前記透明シートとともに前記作業台から取り外す透明シート移動工程と
前記透明シート移動工程の後に、前記根を2枚の前記透明シートの間に挟み込んだ状態で、脱離用押し出し金具によって前記メッシュ枠を前記ピンボードから押し出すことで、前記根を挟み込んだ2枚の前記透明シートを前記ピンボードから脱離させる透明シート押し出し工程と
を備えた
ことを特徴とする請求項7に記載の植物の根系採取方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017247875A JP6754139B2 (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017247875A JP6754139B2 (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016004405U Continuation JP3207600U (ja) | 2016-09-09 | 2016-09-09 | 植物の根系採取装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018042574A true JP2018042574A (ja) | 2018-03-22 |
JP6754139B2 JP6754139B2 (ja) | 2020-09-09 |
Family
ID=61692266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017247875A Active JP6754139B2 (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | 植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6754139B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7510711B2 (ja) | 2023-01-31 | 2024-07-04 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 根系採取方法 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06125654A (ja) * | 1992-10-16 | 1994-05-10 | Science & Tech Agency | 植物の根の成長測定方法 |
JP2003050996A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-21 | Hitachi Ltd | 遺伝子機能解析のための画像取得装置 |
JP2006101760A (ja) * | 2004-10-05 | 2006-04-20 | Nagano Prefecture | 育苗培土及び育苗方法 |
JP2008051621A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Osaka Univ | 水質評価方法および水質評価システム |
CN101209015A (zh) * | 2006-12-29 | 2008-07-02 | 中国科学院东北地理与农业生态研究所 | 一种玉米根系时空结构测定装置 |
JP2009058443A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | National Institute For Environmental Studies | 土壌中の根圏要素の自動分類方法 |
CN202285650U (zh) * | 2011-07-26 | 2012-07-04 | 中国水利水电科学研究院 | 一种植物根系时空结构测定装置 |
CN202455920U (zh) * | 2011-12-29 | 2012-10-03 | 广东省生态环境与土壤研究所 | 一种土壤根际箱 |
CN203814273U (zh) * | 2014-05-07 | 2014-09-10 | 张凤路 | 一种培养和定位植物根系的组合工具 |
CN204069898U (zh) * | 2014-09-23 | 2015-01-07 | 中国农业科学院棉花研究所 | 一种用于棉花根系三维空间结构直观研究的根系生长箱 |
-
2017
- 2017-12-25 JP JP2017247875A patent/JP6754139B2/ja active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06125654A (ja) * | 1992-10-16 | 1994-05-10 | Science & Tech Agency | 植物の根の成長測定方法 |
JP2003050996A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-21 | Hitachi Ltd | 遺伝子機能解析のための画像取得装置 |
JP2006101760A (ja) * | 2004-10-05 | 2006-04-20 | Nagano Prefecture | 育苗培土及び育苗方法 |
JP2008051621A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Osaka Univ | 水質評価方法および水質評価システム |
CN101209015A (zh) * | 2006-12-29 | 2008-07-02 | 中国科学院东北地理与农业生态研究所 | 一种玉米根系时空结构测定装置 |
JP2009058443A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | National Institute For Environmental Studies | 土壌中の根圏要素の自動分類方法 |
CN202285650U (zh) * | 2011-07-26 | 2012-07-04 | 中国水利水电科学研究院 | 一种植物根系时空结构测定装置 |
CN202455920U (zh) * | 2011-12-29 | 2012-10-03 | 广东省生态环境与土壤研究所 | 一种土壤根际箱 |
CN203814273U (zh) * | 2014-05-07 | 2014-09-10 | 张凤路 | 一种培养和定位植物根系的组合工具 |
CN204069898U (zh) * | 2014-09-23 | 2015-01-07 | 中国农业科学院棉花研究所 | 一种用于棉花根系三维空间结构直观研究的根系生长箱 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7510711B2 (ja) | 2023-01-31 | 2024-07-04 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 根系採取方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6754139B2 (ja) | 2020-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3207600U (ja) | 植物の根系採取装置 | |
WO2015076389A1 (ja) | 穿孔ヘッドを備えた刺繍ミシン | |
JP7032405B2 (ja) | 植物のための栽培およびサンプリング装置 | |
KR101623179B1 (ko) | 다양한 형태의 구멍을 형성할 수 있는 천공 장치 | |
JP6754139B2 (ja) | 植物の根系採取装置及び植物の根系採取方法 | |
KR101804399B1 (ko) | 천공 모양 변환이 가능한 펀칭기 | |
DE60005440T2 (de) | Mikro-Matrixanordnungsvorrichtung | |
CN104535751A (zh) | 组织芯片受体空白蜡块制备仪及其使用方法 | |
JP6209571B2 (ja) | ピン分離テンプレートおよびピン分離テンプレートの製造方法 | |
CN205629063U (zh) | 板簧卡子冲孔切边复合模具 | |
KR101502839B1 (ko) | 관통형 멤브레인이 부착된 분리형 세포배양 시트 | |
DE10251338A1 (de) | Vorrichtung zur Durchführung von Färbe- und Hybridisierungsreaktionen | |
KR101854307B1 (ko) | 프레임 다중 컷팅 장치 | |
CN215984263U (zh) | 一种适合多品种产品的加工深度统一设备 | |
CN211170717U (zh) | 一种服饰皮带打孔装置 | |
CN219027728U (zh) | 一种可调式模切装置 | |
DE10054271B4 (de) | Vorrichtung zum Spannen bzw. Festhalten von Werkstücken | |
KR20170023683A (ko) | 관통형 멤브레인이 부착된 분리형 세포배양 시트 | |
CN108705576B (zh) | 一种儿科药片剪切装置 | |
KR101079432B1 (ko) | 상측 배출 타공장치 및 이를 구비한 휴대용 박판형 펀치 | |
US313383A (en) | stimpson | |
JP3462455B2 (ja) | カス取り方法及びカス取り装置 | |
CN203635775U (zh) | 通用五金连续模具 | |
CN219337932U (zh) | 一种具有定位功能的打孔机 | |
CN113997357B (zh) | 自动冲裁设备 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190808 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200720 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200728 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200818 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6754139 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |