JP2018042303A - モータおよびモータ駆動装置 - Google Patents

モータおよびモータ駆動装置 Download PDF

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尚行 内山
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Abstract

【課題】大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができ、またシンプルな回路構成で検出できるモータおよびモータ駆動装置を提供する。【解決手段】このモータ1は、自動車の走行駆動用の三相モータである、ハウジングに設けられた端子台におけるモータ外部の動力線を接続するU,V,W各相の端子に、この端子の温度を計測する温度センサ21が取付けられている。モータ駆動装置は、このモータ1と、制御装置2とを備える。モータ1に駆動電流を出力するインバータ装置24に、モータ1の各端子の温度センサ21で計測される温度を監視する温度監視手段31と、温度監視手段31で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合にインバータ装置24の出力電流を低減または停止させる温度異常対応制御手段32とを備える。【選択図】図6

Description

この発明は、電気自動車等の駆動源として大電流で駆動するモータ、または、その試験装置の駆動用モータ等に適用されるモータおよびモータ駆動装置に関し、特にその端子部の工夫に係る。
電気自動車等に使用する走行用のモータは、高トルク化要求が年々高まっており、出力の増大に伴いモータ駆動電流の大電流化が進んでいる。このため、接続端子部のわずかな接触抵抗の増加が、損失、発熱の増加につながり無視できない状態になる。このため大電流駆動モータは、コネクタ接続ではなく端子部のボルト締結をしている箇所が多くみられる。これにより、モータ動力線とモータコイルとの接続は、端子部の押し圧力の確保または接触面積の拡大等による接触抵抗の低減を行っている。
また、モータの端子部の異常検出に係る提案として、電動パワーステアリング装置における電動モータからのリード線とコントローラとの接続に関し、接触抵抗を確実に管理し大電流化や高電圧化に対応可能とするとともに、電動パワーステアリング装置のレイアウトの自由度を上げる提案がされている。これによると、端子間の接触抵抗を測定し端子部の異常検出を行う(例えば、特許文献1)。
特開2006−341712号公報
モータにおける前記ボルト接続による端子部では、ボルト締結やばねによる押し当て力等により接触抵抗が低い状態を確保されているが、自動車に搭載されているモータは、振動により取付ボルトに緩みが生じる、または温度および湿度の変動による端子劣化が生じる等の影響により接触抵抗が増大する可能性がある。このため長期運用時には、接触抵抗が増大し、その結果、端子接続部の発熱、および効率の低下が懸念される。
ボルト締結の場合、緩み対策としてネジ嵌合部に嫌気性の緩み止め接着剤を使用する方法が考えられるが、施工時に端子接触面に接着剤が誤って入り込み接触抵抗を増大させてしまった場合でも確認することは難しい。コネクタなどのバネ力による押し当て等の場合、接触面は部分的に隙間が残る可能性があり、長期運用と環境状況により、端子部の腐食等が発生し接触抵抗が増加する虞がある。
以上のように電気自動車などの駆動モータの動力線端子部の接触面は、長期運用によって接触抵抗が増大することが考えられ、そのような状態を放置すると端子部の発熱を招き、最悪の場合には周辺絶縁体が融解、出力短絡が発生し放電、過昇温等に繋がる虞が考えられる。
特許文献1の技術は、電動パワーステアリングであるため、大電流と言えど数十A程度であるが、車両走行用のモータは、さらに大電圧、大電流となるため、特許文献1の技術を適用すると、測定回路が大掛かりになってしまう。
この発明の目的は、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができ、またシンプルな回路構成で検出できるモータおよびモータ駆動装置を提供することである。
この発明のモータは、自動車の走行駆動用の三相モータであって、ハウジングに設けられた端子台におけるモータ外部の動力線を接続する各相の端子に、この端子の温度を計測する温度センサが取付けられている。
この構成によると、温度センサにより端子の温度を計測することで、端子の異常な発熱を早期に発見することができる。このような端子の異常な発熱に対する対策を講じることで、例えば、端子接続部における取付ボルトの押圧力の低下を防止することができ、また端子の劣化を防止することができる。したがって、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができる。また端子の温度を計測する回路は、例えば、検出温度を閾値判断するだけの構成で行えることから、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて、簡素化した回路構成を採ることができる。
この発明における第1の発明のモータ駆動装置は、この発明のモータ1を備えたモータ駆動装置であって、前記モータ1に駆動電流を出力するインバータ装置24に、前記モータ1の前記各端子の前記温度センサ21で計測される温度を監視する温度監視手段31と、この温度監視手段31で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記インバータ装置24の出力電流を低減または停止させる温度異常対応制御手段32とを備える。
前記許容範囲は、例えば、設計等によって任意に定める許容範囲であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な許容範囲を求めて定められる。
この構成によると、温度監視手段31は、モータ1の各端子の温度センサ21で計測される温度を監視する。温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲を超えたか否かを判断する。監視された端子の温度が許容範囲以下のとき、例えば、トルク指令値に応じた駆動電流がモータ1に出力される。温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲を超えたとき、インバータ装置24の出力電流を低減または停止させる。このようにインバータ装置24の出力電流に制限をかけることにより、端子の異常な発熱を抑えることが可能となる。またインバータ装置24に温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えた構成は、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて簡素化できるため、省スペース化を図れるうえコスト低減を図ることができる。
この発明における第2の発明のモータ駆動装置は、この発明のモータ1を備えたモータ駆動装置であって、トルク指令値に従って前記モータ1に駆動電力を出力するインバータ装置24に対し、アクセル操作手段26の信号から前記トルク指令値を決定する駆動指令手段25aを備えた車両制御コントローラ25に、前記モータ1の前記各端子の前記温度センサ21で計測される温度を監視する温度監視手段31と、この温度監視手段31で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記トルク指令値を低減または停止させる温度異常対応制御手段32を有する。
前記許容範囲は、例えば、設計等によって任意に定める許容範囲であって、例えば、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な許容範囲を求めて定められる。
この構成によると、温度監視手段31は、モータ1の各端子の温度センサ21で計測される温度を監視する。温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲を超えたか否かを判断する。温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲以下のとき、例えば、トルク指令値に応じた駆動電流がモータ1に出力される。温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲を超えたとき、トルク指令値を低減または停止させる。このように車両制御コントローラ25から出力されるトルク指令値に制限をかけることにより、端子の異常な発熱を抑えることが可能となる。また車両制御コントローラ25に温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えた構成は、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて簡素化できるため、省スペース化を図れるうえコスト低減を図ることができる。
この発明のモータは、自動車の走行駆動用の三相モータであって、ハウジングに設けられた端子台におけるモータ外部の動力線を接続する各相の端子に、この端子の温度を計測する温度センサが取付けられているため、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができ、またシンプルな回路構成で検出できる。
この発明における第1の発明のモータ駆動装置は、この発明のモータを備えたモータ駆動装置であって、前記モータに駆動電流を出力するインバータ装置に、前記モータの前記各端子の前記温度センサで計測される温度を監視する温度監視手段と、この温度監視手段で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記インバータ装置の出力電流を低減または停止させる温度異常対応制御手段とを備える。このため、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができ、またシンプルな回路構成で検出できる。
この発明における第2の発明のモータ駆動装置は、この発明のモータを備えたモータ駆動装置であって、トルク指令値に従って前記モータに駆動電力を出力するインバータ装置に対し、アクセル操作手段の信号から前記トルク指令値を決定する駆動指令手段を備えた車両制御コントローラに、前記モータの前記各端子の前記温度センサで計測される温度を監視する温度監視手段と、この温度監視手段で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記トルク指令値を低減または停止させる温度異常対応制御手段を有する。このため、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができ、またシンプルな回路構成で検出できる。
この発明の実施形態に係るモータの側面図である。 同モータの断面図である。 同モータの端子付近を拡大して示す図である。 同モータの端子付近を拡大して示す断面図である。 同モータを備えたモータ駆動装置の制御系を概略示すブロック図である。 同モータ駆動装置の制御系を詳細に示すブロック図である。 同モータ駆動装置の制御を段階的に示すフローチャートである。 この発明の他の実施形態に係るモータ駆動装置の制御系を詳細に示すブロック図である。 いずれかのモータ駆動装置を備えた車両を概略示す図である。
この発明の実施形態に係るモータおよびこのモータを備えたモータ駆動装置を図1ないし図7と共に説明する。このモータ駆動装置は車両に搭載され、走行駆動用の駆動源として用いられる。図1および図2に示すように、このモータ駆動装置は、モータ1と、このモータ1を制御する制御装置2とを備えている。先ず、モータ1について説明する。
このモータ1は、ラジアルギャップタイプの三相(U相,V相,W相)モータが適用される。このモータ1は、モータハウジング3、ステータ4、ロータ5、および転がり軸受6,6を有する。モータハウジング3は、有底筒形状のハウジング本体7と、このハウジング本体7の開口端を閉じるモータカバー8と、ハウジング本体7の開口上端を閉じる蓋部材9とを有する。モータカバー8および蓋部材9は、それぞれハウジング本体7にボルトにより着脱自在に設けられる。
ハウジング本体7の内周面に、ステータ4が設けられ、このステータ4の内周に間隔(ラジアルギャップ)をあけてロータ5が設けられている。スタータ4は、例えば、軟質磁性材料から成るステータコア4aと、このステータコア4aに巻回されたコイル4bとを有する円環状の部材である。
ロータ5は、ステータコア4aの内周に環状隙間を介して設けられるコア部5aと、このコア部5aに内蔵される複数の永久磁石(図示せず)とを有する。これら永久磁石は、円周方向一定間隔おきに配列される。ロータ5は、モータ軸5bを中心部に有する。モータ軸5bは、軸方向の一部がハウジング本体7の側壁7aの開口部から、モータハウジング3の外部に引き出されている。外部に引き出されたモータ軸5bの一部は、例えば、図示外の減速機に同軸に結合される。
ハウジング本体7の側壁7aの開口部とモータ軸5bとの間にはシール部材10が設けられている。ハウジング本体7の側壁7a、モータカバー8には、それぞれ転がり軸受6,6が同軸に嵌合固定されている。モータ軸5bは、モータハウジング3に転がり軸受6,6を介して回転自在に支持されている。
モータ1の端子構造等について説明する。
ハウジング本体7内における上部に、端子台11が設けられている。
図3は、このモータ1の端子付近を拡大して示す図である。同図3に示すように、端子台11には、U,V,W各相の端子(「巻線端子」と称す)12u,12v,12wがボルト13により着脱自在に接続されている。各相の巻線端子12u,12v,12wは、モータ外部の動力線14(図4)を接続する端子である。
図4に示すように、動力線14は、ハウジング本体7の引き出し部7bからモータ外に引き出され、後述のインバータに接続されている。前記インバータは、図示外のバッテリの直流電流をモータ1の駆動に用いる三相の交流電力に変換するものである。
ハウジング本体7内の開口上端付近に、端子台11が固定されている。この端子台11は、絶縁性材料から成る端子台基部15と、導電部材16とを有する。ハウジング本体7内の開口上端付近において、軸方向一方(モータカバー8側)に突出する突出部17が設けられている。端子台基部15は略直方体形状に形成され、この端子台基部15の隅部に、突出部17に係合される凹形状の係合部15aが形成されている。ハウジング本体7内の開口上端付近における一側面に、端子台基部15の一側面が当接されると共に、ハウジング本体7の突出部17に係合部15aが係合された状態で、端子台基部15がハウジング本体7に固定されている。
図3および図4に示すように、端子台基部15の表面のうち上面および端面に、U,V,W各相に対応する三つの導電部材16がそれぞれボルト35により着脱自在に連結されている。各導電部材16は、導電性のある金属から成る。各導電部材16は、この導電部材16を、モータ軸5bの軸方向および上下方向を含む平面で切断して見た断面がL字形状に形成されている。各導電部材16のうち、端子台基部15の端面に沿った立板部16aと、端子台基部15の上面に沿った水平板部16bとで断面L字形状に形成されている。これら導電部材16は、仕切壁19を隔てて端子台基部15に設けられている。各仕切壁19は、絶縁性材料から成り隣合う各相が短絡することを防止する部材である。
端子台基部15の上面に、各相の動力線の端子(「動力線端子」と称す)20に対応する雌ねじ15bが形成されている。各導電部材16の水平板部16bにおける、各雌ねじ15bに対応する位置に、貫通孔がそれぞれ形成されている。各相の動力線端子20の端子孔からボルト18を挿入し、水平板部16bの貫通孔を通して端子台基部15の雌ねじ15bにボルト18を螺合することで、各相の動力線端子20が端子台11の各相の巻線端子12u,12v,12wに接続される。なおハウジング本体7の開口上端から蓋部材9を離脱させた状態で、工具等を用いて端子台基部15の雌ねじ15bにボルト18が螺合される。これにより各相の動力線端子20が端子台11の各相の巻線端子12u,12v,12wに接続される。接続後、ハウジング本体7の開口上端に蓋部材9が取付けられる。なお端子台基部15の上面に雌ねじ15bを形成することなく各水平板部16bに図示外の雌ねじを形成し、ボルト18が各水平板部16bの前記雌ねじに螺合される構成にしても良い。
また端子台基部15の上面に、各導電部材16の水平板部16bに対応する雌ねじ15eが形成されている。各水平板部16bにおける、雌ねじ15eに対応する位置に、座繰り孔を有する貫通孔がそれぞれ形成されている。各水平板部16bの前記貫通孔からボルト35を挿入し、端子台基部15の雌ねじ15eにボルト35を螺合することで、各導電部材16が端子台基部15に連結される。
端子台基部15の端面に、各相の巻線端子12u,12v,12wに対応する雌ねじ15cが形成されている。各導電部材16の立板部16aにおける、各雌ねじ15cに対応する位置に、貫通孔がそれぞれ形成されている。各相の巻線端子12u,12v,12wの端子孔からボルト13を挿入し、立板部16aの貫通孔を通して端子台基部15の雌ねじ15cにボルト13を螺合することで、各相の巻線端子12u,12v,12wが端子台11に締結される。なお端子台基部15の端面に雌ねじ15cを形成することなく各立板部16aに図示外の雌ねじを形成し、ボルト13が各立板部16aの前記雌ねじに螺合される構成にしても良い。
また端子台11におけるU,V,W各相の端子には、この端子の温度を計測する温度センサ21がそれぞれ取付けられている。各温度センサ21として、例えば、サーミスタが適用されている。端子台基部15の端面に、各相の端子12u,12v,12wに対応する雌ねじ15dが形成されている。この雌ねじ15dは、各相の巻線端子12u,12v,12wに対応する雌ねじ15cに対し、一定の距離を隔てて平行に形成されている。立板部16aには、各相の雌ねじ15dに対応する位置に貫通孔が形成されている。
各温度センサ21には、ボルト止め用のブラケット21aが設けられ、このブラケット21aからボルト22を挿入し、立板部16aの貫通孔を通して端子台基部15の雌ねじ15dにボルト22を螺合することで、各温度センサ21がU,V,W各相の端子に取付けられる。なお端子台基部15の端面に雌ねじ15dを形成することなく各立板部16aに図示外の雌ねじを形成し、ボルト22が各立板部16aの前記雌ねじに螺合される構成にしても良い。各温度センサ21は信号コネクタ23に接続されている。ハウジング本体7の上部に、信号コネクタ23が固定されている。各温度センサ21で計測される各相の端子の温度は信号コネクタ23から出力される。モータカバー8には、端子台11が露出する矩形孔8aが形成されている。例えば、矩形孔8aから工具等を挿入し端子台基部15の各雌ねじ15c,15dにボルト13,22がそれぞれ螺合される。
制御系について説明する。
図5は、モータ1と、このモータ1を制御する制御装置2とを備えたモータ駆動装置の制御系を概略示すブロック図である。制御装置2は、モータ1に駆動電流を出力するインバータ装置24と、このインバータ装置24の上位制御手段である車両制御コントローラ25とを有する。
車両の運転者がアクセル操作手段26を操作し、車両トルクおよび速度を調整する。アクセル操作手段26としては、例えばアクセルペダルが適用される。アクセル操作手段26の信号(アクセルペダル信号)は、車両制御コントローラ25に入力される。車両制御コントローラ25として、例えば、車両全般を制御する電気制御ユニット(ECU)が適用される。前記「ECU」は「VCU」とも称される。
車両制御コントローラ25は、インバータ装置24にトルク指令値を出力する。インバータ装置24は、トルク指令値に応じた駆動電流をモータ1に出力する。
インバータ装置24から出力された電流は、図4に示すように、動力線14、端子台11を順次経由し、モータ巻線端子12u,12v,12wに入力される。これによりモータ1が回転駆動される。各温度センサ21で計測された各端子の温度は、図5に示すように、インバータ装置24または車両制御コントローラ25で監視される。
図6は、このモータ駆動装置の制御系を詳細に示すブロック図である。
車両制御コントローラ25は駆動指令手段25aを備える。この駆動指令手段25aは、モータ1毎にトルク指令値を出力する。駆動指令手段25aは、アクセルペダルの踏込量に応じたアクセルペダル信号と車速よりトルク指令値を決定し、各モータ1に対応するインバータ装置24に前記トルク指令値を出力する。なお車速は、例えば、モータ1の回転角度検出手段(図示せず)から得られた回転角度を微分すること等により求められる。
インバータ装置24は、各モータ1に対して設けられたパワー回路部27と、このパワー回路部27を制御するモータコントロール部28とを有する。モータコントロール部28は、このモータコントロール部28が持つモータ駆動装置に関する各検出値および制御値等の各情報を車両制御コントローラ25に出力する機能を有する。パワー回路部27は、図示外のバッテリの直流電力をモータ1の駆動に用いる三相の交流電力に変換するインバータ27aと、このインバータ27aを制御するPWMドライバ27bとを有する。インバータ27aは、複数の半導体スイッチング素子(図示せず)で構成される。PWMドライバ27bは、入力された電流指令をパルス幅変調し、前記各半導体スイッチング素子にオンオフ指令を与える。
モータコントロール部28は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、および電子回路により構成され、その基本となる制御部としてモータ駆動制御手段29を有する。このモータ駆動制御手段29は、駆動指令手段25aから与えられるトルク指令値に従い、与えられたトルク指令値を電流指令に変換して、PWMドライバ27bに電流指令を与える。モータ駆動制御手段29は、インバータ27aからモータ1に流すモータ電流を電流検出手段30から得て、電流フィードバック制御を行う。またモータ駆動制御手段29は、モータロータの回転角度を前記回転角度検出手段から得てベクトル制御を行う。
モータコントロール部28に、温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えている。温度監視手段31は、モータ1の各端子の温度センサ21で計測される温度を監視(モニタリング)する。温度異常対応制御手段32は、判定部32aと、異常対応制御部32bとを有する。判定部32aは、温度監視手段31で監視された端子の温度が許容範囲を超えたか否かを判定する。
異常対応制御部32bは、判定部32aにより端子の温度が許容範囲を超えたと判定されると、このインバータ装置24の出力電流を低減または停止させる。異常対応制御部32bは、出力電流を低減させるとき、例えば、端子の温度が許容範囲以下になるまで徐々に低減させていく。判定部32aにより、監視された端子の温度が許容範囲以下と判定されると、トルク指令値に応じた駆動電流がモータ1に出力される。
図7は、このモータ駆動装置の制御を段階的に示すフローチャートである。
図6も適宜参照しつつ説明する。車両の主電源を投入した状態で車両制御コントローラ25からのトルク指令値がモータ駆動制御手段29に入力されると、温度監視手段31は、U,V,W各相の端子の温度T,T,Tを取得する(ステップS1)。次に、判定部32aは、各相の端子の温度T,T,Tの中の最大値をTmaxとする(ステップS2)
判定部32aは、最大値Tmaxと、前記許容範囲である端子温度上限Tlimitとを比較する(ステップS3)。例えば、温度センサ21と端子との接触面積およびモータ1毎に規定された最大駆動電流から、端子温度上限Tlimitが任意に定められ、試験およびシミュレーションのいずれか一方または両方により適切な端子温度上限Tlimitが予め決定される。
最大値Tmaxが端子温度上限Tlimitを超えていると判定部32aで判定されると(ステップS3:YES)、異常対応制御部32bは、インバータ装置24の出力電流を低減させる(ステップS4)。最大値Tmaxが端子温度上限Tlimitを超えている場合には、端子部の接触抵抗が異常増加したものとし、モータ1の出力トルクを低減させる。
具体的には、駆動指令手段25aから出力されるトルク指令値は変えずに、モータ駆動制御手段29が、異常対応制御部32bから出力電流を低減させる指令が出力されている間、トルク指令値に対応した駆動電流に対し、例えば数%〜数十%低減させた電流指令をPWMドライバ27bに入力する。これによりモータ1の出力トルクを低減させる。その後、最大値Tmaxが端子温度上限Tlimit以下になれば、出力トルクを徐々に復帰させる。
ステップS3において、最大値Tmaxが端子温度上限Tlimitを超えていないと判定部32aで判定されると(ステップS3:NO)、トルク指令値に応じた駆動電流がモータ1に出力されることで、「トルク指令値」=「出力トルク」となる(ステップS5)。その後、本処理を終了する。
以上説明したモータ1によれば、温度センサ21により端子の温度を計測することで、端子の異常な発熱を早期に発見することができる。このような端子の異常な発熱に対する対策を講じることで、例えば、端子接続部におけるボルトの押圧力の低下を防止することができ、また端子の劣化を防止することができる。したがって、大きな異常に陥る前に端子部の温度上昇を事前に検出できて、モータ駆動電流を抑制することによる安全の確保に寄与することができる。また端子の温度を計測する回路は、例えば、検出温度を閾値判断するだけの構成で行えることから、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて、簡素化した回路構成を採ることができる。
モータ駆動装置によれば、温度異常対応制御手段32は、監視された端子の温度が許容範囲を超えたとき、インバータ装置24の出力電流を低減または停止させる。このようにインバータ装置24の出力電流に制限をかけることにより、端子の異常な発熱を抑えることが可能となる。またインバータ装置24に温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えた構成は、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて簡素化できるため、省スペース化を図れるうえコスト低減を図ることができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図8に示すように、車両制御コントローラ25に、温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えた構成にしても良い。この温度異常対応制御手段32では、各相の端子の温度T,T,Tの中の最大値Tmaxが端子温度上限Tlimitを超えていると判定部32aで判定されると、異常対応制御部32bがトルク指令値を低減または停止させる。駆動指令手段25aは、異常対応制御部32bからトルク指令値を低減させる指令が出力されている間、アクセルペダル信号と車速より求められるトルク指令値に対し、例えば数%〜数十%低減させたトルク指令値をモータ駆動制御手段29に与える。その他前述の実施形態と同様の構成となっている。
以上説明したように、車両制御コントローラ25から出力されるトルク指令値に制限をかけることにより、端子の異常な発熱を抑えることが可能となる。また車両制御コントローラ25に温度監視手段31および温度異常対応制御手段32を備えた構成は、大電圧、大電流を測定する回路等に比べて簡素化できるため、省スペース化を図れるうえコスト低減を図ることができる。
図9は、いずれかのモータ駆動装置を備えた車両を概略示す図である。
車両として、車体33に設けた二個のモータ1,1で左右の後輪二輪34,34を駆動する二モータオンボード形式としても良い。
図示しないが、車体に設けた一個のモータで左右の後輪二輪を駆動する一モータオンボード形式としても良い。その他、車両として、一モータオンボード形式、二モータオンボード形式、またはインホイールモータ駆動形式において、左右の前輪二輪を駆動する前輪駆動式の電気自動車を適用しても良い。前記各形式において、前後左右の車輪を駆動する四輪駆動式の電気自動車を適用しても良い。
この実施形態に係るモータを、試験装置の駆動用モータに適用しても良い。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…モータ
3…モータハウジング(ハウジング)
12u,12v,12w…巻線端子(端子)
14…動力線
21…温度センサ
24…インバータ装置
25…車両制御コントローラ
26…アクセル操作手段
31…温度監視手段
32…温度異常対応制御手段

Claims (3)

  1. 自動車の走行駆動用の三相モータであって、ハウジングに設けられた端子台におけるモータ外部の動力線を接続する各相の端子に、この端子の温度を計測する温度センサが取付けられたモータ。
  2. 請求項1に記載のモータを備えたモータ駆動装置であって、前記モータに駆動電流を出力するインバータ装置に、前記モータの前記各端子の前記温度センサで計測される温度を監視する温度監視手段と、この温度監視手段で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記インバータ装置の出力電流を低減または停止させる温度異常対応制御手段とを備えるモータ駆動装置。
  3. 請求項1に記載のモータを備えたモータ駆動装置であって、トルク指令値に従って前記モータに駆動電力を出力するインバータ装置に対し、アクセル操作手段の信号から前記トルク指令値を決定する駆動指令手段を備えた車両制御コントローラに、前記モータの前記各端子の前記温度センサで計測される温度を監視する温度監視手段と、この温度監視手段で監視された前記端子の温度が許容範囲を超えた場合に前記トルク指令値を低減または停止させる温度異常対応制御手段を有するモータ駆動装置。

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