1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン(図示せず)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。また遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7(演出手段の一例)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う装飾図柄表示領域がある。装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中装飾図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右装飾図柄8Rが表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「263」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような装飾図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出(「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留画像の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13と、画像表示装置7の表示画面7aよりも前方で変位可能な装飾可動体(盤可動体)15が配されている。装飾可動体15は、前方からほとんど視認不可能な原点位置から表示画面7aの中央の前方に現われる駆動位置に移動可能である。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1入球口に相当)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口(第2入球口に相当)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、左右に回動可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、前後に開閉するものであり、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第1大入賞装置31の内部には、第1大入賞口30を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第1大入賞装置31において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する第1大入賞口センサ30aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第1大入賞装置31は、第1大入賞口30を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図4参照)とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2(A)に示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第1大入賞口30に入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ30aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2(B)に示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第1大入賞口30に入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ30aを通過したあと非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。なお、後述する第2大入賞装置36には、確変作動口としての特定領域は設けられていない。すなわち非特定領域しか設けられていない。
また、図1に示すように、遊技領域3における第1大入賞口30の下方(センター装飾体10の右下部)には、第2大入賞口(特別入賞口に相当)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に開閉するものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また図1に示すように、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右方であって、電チュー22の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過領域)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。なお、第1流路R1上にゲートは配されていない。よって、左打ちをしている場合に電チュー22が開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第1大入賞装置31と、第2大入賞装置36と、アウト口16とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過や、第2始動口21、第1大入賞口30(特定領域39への通過)、及び第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(補助図柄)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄(第1識別図柄,特図1)および第2特別図柄(第2識別図柄,特図2)を総称して特別図柄(識別図柄)ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(第2特別遊技)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)が行われる。なお本形態では、大当たり遊技の場合には第1大入賞口30のみが開放し、小当たり遊技の場合には第2大入賞口35のみが開放する。つまり第1大入賞口30が大当たり遊技による専用のアタッカーであり、第2大入賞口35が小当たり遊技による専用のアタッカーである。なお変形例として、大当たり遊技の場合であっても、第2大入賞口35が開放するようにしても良い。本形態における大当たり遊技又は小当たり遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の小当たり図柄)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留(特図1の保留)として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留(特図2の保留)として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数)はそれぞれ4個になっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図4参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、装飾可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)が設けられている。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図6(a)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図6(b)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。各記憶領域は図6(c)に示すように、4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第1大入賞口30内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第1大入賞口30内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、図7(a)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図7(b)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。また第2特図保留演出記憶部95bは、図7(c)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。
各記憶領域は、図7(d)に示すように、始動入賞コマンド記憶領域を含む複数の記憶領域に分かれている。始動入賞コマンド記憶領域は、始動入賞コマンドを記憶する記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cも、同様の記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図5に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン(図示せず)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタンが押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
なお図4及び図5は、あくまで本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図である。そのため主制御基板80を除いて、図4又は図5に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図4又は図5に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「小当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、第2特別図柄表示器41bに「特図2_小当たり図柄a」が停止表示される。なお本形態では、第1特別図柄表示器41aに「小当たり図柄」が停止表示されることはない。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、予め定められた開放パターンにて、大入賞口(第2大入賞口35)を開放させる「小当たり遊技」が実行される。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図8(A)(B)に示す通りである。図8に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。特定大当たりと通常大当たりである。特定大当たりを「Vロング大当たり」ともいい、通常大当たりを「Vショート大当たり」ともいう。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が容易に可能な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で開閉部材32を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で開閉部材32を作動させる大当たりである。
より具体的には、「Vロング大当たり」又は「Vショート大当たり」は、何れも1Rから15Rまで第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、この大当たりの総ラウンド数は15Rである。なお特図1の抽選によって「Vショート大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄A」が停止表示され、特図1の抽選によって「Vロング大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_大当たり図柄B」が停止表示される。一方、特図2の抽選によって「Vロング大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_大当たり図柄C」が停止表示される。但し本形態では、特図2の抽選によって「Vショート大当たり」になることはない。
Vショート大当たりでは、各ラウンド全てにおいて、第1大入賞口30の開放タイミングと振分部材71の作動タイミング(第2状態(図2(B)参照)から第1状態(図2(A)参照)に制御されるタイミング)との関係から、特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。一方、Vロング大当たりでは、14Rと16Rにおいて、第1大入賞口30の開放タイミングと振分部材71の作動タイミング(第2状態(図2(B)参照)から第1状態(図2(A)参照)に制御されるタイミング)との関係から、第1大入賞口30に入賞した遊技球が特定領域39を容易に通過できるようになっている。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当たり遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、上記のVロング大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させ得る。これに対して、Vショート大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができないため、その大当たり遊技後の遊技状態は、後述の通常確率状態(非高確率状態)となる。
大当たり遊技後に高確率状態に制御された場合には、後述する時短状態(第2遊技状態)に制御される。時短状態に制御されると、図9に示すように、時短変動回数は100回に設定される。時短変動回数とは、時短状態に制御されてから非時短状態(第1遊技状態)に制御されるまでに、特別図柄の変動表示が実行される上限回数(第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計変動回数)のことである。なお、時短状態に制御されているときに、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されると、時短状態は終了する。一方、通常確率状態に制御された場合には、非時短状態に制御されて、時短変動回数は0回に設定される。
なお、図8(A)に示すように、特図1の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が50%、Vショート大当たり(通常大当たり)が50%となっている。これに対して、特図2の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たり(特定大当たり)が100%となっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図1の抽選)よりも、第2始動口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(特図2の抽選)の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
また小当たり遊技は、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。本形態では、特図2の抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。図8(B)に示すように、小当たり遊技の実行により第2大入賞口35が開放する開放時間は、1.6秒と短く設定されている。但し遊技者は、この間に遊技球を第2大入賞口35に入賞させることで、賞球を獲得することが可能である。なお大当たり遊技の1ラウンド中、又は小当たり遊技中に、複数回大入賞口を開放させることがあってもよい。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図10(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図10(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図11(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた通常変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図12(A)参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図11(C)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では4秒であるが、時短状態では1秒である(図11(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図13参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図13参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態に制御されると、図9に示すように、高確変動回数(ST回数)が100回に設定される。高確変動回数とは、高確率状態に制御されてから非高確率状態に制御されるまでに、特別図柄の変動表示が実行される上限回数(第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数との合計変動回数)のことである。なお、高確率状態に制御されているときに、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されると、高確率状態は終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていなければ(なされることは略ない)、上述したように、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率状態)かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態(通常遊技状態)」という。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。つまり通常遊技状態である。また、大当たり遊技の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。
高確高ベース状態のような高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低確低ベース状態のような低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
ところで本形態では、特図2の抽選において、比較的高い確率で小当たりに当選するように設定されている。具体的には、図11(A)に示すように、約2分の1の確率で小当たりに当選できるようになっている。従って、時短状態(高ベース状態)に制御されているときには、頻繁に特図2の抽選が実行されるため、比較的多く小当たりに当選することが可能である。従って、右打ちしている限り、第2流路R2(図1参照)を流下する遊技球が、小当たり遊技により開放した第2大入賞口35に比較的多く入賞することができる。その結果、時短状態にも拘わらず、小当たり遊技による多くの賞球を獲得可能な遊技状態(所謂小当たりラッシュ状態)になる。
ここで本形態では、時短状態の終了条件として、上述したように時短変動回数が100回(上限回数)に至る通常終了条件の他、以下の特別終了条件が設けられている。即ち、時短状態(高ベース状態)に制御されてから、小当たり遊技の実行回数が予め定められた規定回数(本形態では50回又は100回)に至るという終了条件である。言い換えれば、時短状態に制御された後、特図2の抽選に基づく小当たりの当選により、小当たり遊技が規定回数だけ実行されると、非時短状態に移行するようになっている。このような特別終了条件を設けたのは、以下の理由に基づく。
従来の遊技機では、時短状態の終了条件として、ほとんど通常終了条件だけが設けられている。そのため遊技者は、時短変動回数が予め定められた上限回数に近づくにつれて、時短状態の終了を把握しつつ遊技する。即ち、有利な時短状態から不利な非時短状態に移行するタイミングをおおよそ把握できてしまう。その結果、時短状態が終了するまでに緊迫感が欠けるおそれがあった。
そこで本パチンコ遊技機1では、上述したように、特別終了条件が設けられている。これにより、規定回数だけ小当たり遊技が実行されなければ時短状態が終了しないようになる。その結果、遊技者にとっては時短状態の終了時点を把握し難くすることが可能である。よって、時短状態において小当たり遊技の実行回数が規定回数に近づくにつれて、遊技者は特図2の抽選で小当たりに当選しないことを期待するようになる。つまり、大当たりでなくても、特図2の抽選結果に対する関心が高まって、より緊迫感のある遊技を提供することが可能である。
但し本形態の時短状態では、小当たり遊技による多くの賞球を獲得可能な小当たりラッシュ状態になるため、遊技者は多くの小当たり遊技の実行を望むという側面もある。つまり、時短状態に制御されてからの小当たり遊技の実行回数(以下「小当たり遊技回数」と呼ぶ)が増えるほど、獲得する賞球が多くなるものの、特別終了条件に近づいてしまう。以上により遊技者には、小当たり遊技回数の増加で賞球を増やしつつも、小当たり遊技回数が規定回数に達しないことを期待させるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
本形態では、当選した特別図柄の種類に応じて、特別終了条件が異なるようになっている。即ち、図9に示すように、「特図1_大当たり図柄B」が停止表示されてV通過した場合には、時短小当たり回数が50回となる特別終了条件(第1特別終了条件)が設定される。一方、「特図2_大当たり図柄C」が停止表示されてV通過した場合には、時短小当たり回数が100回となる特別終了条件(第2特別終了条件)が設定される。時短小当たり回数とは、時短状態に制御されてから非時短状態に制御されるまでに、特別図柄の抽選による小当たり当選に基づいて小当たり遊技が実行される上限回数のことである。なお、通常終了条件又は特別終了条件のうち何れか早く成立した時点で、時短状態は終了することになる。また「特図1_大当たり図柄A」が停止表示された場合には、V通過することがほぼ不可能であるため、ほぼ非時短状態に制御される。即ち、通常終了条件及び特別終了条件の何れも設定されない。
以上、本形態における遊技の流れについて説明する。本形態では、通常遊技状態において、左打ちにより遊技球を第1始動口20へ入球させて、特図1の抽選により大当たりへの当選を狙う。これにより、特図1の抽選で大当たりに当選すれば、50%の確率でVショート大当たりになり、残りの50%の確率でVロング大当たりになる。Vショート大当たりの場合には、V通過することがほぼ不可能である。この場合には、大当たり遊技後に再び通常遊技状態に制御される。これに対して、Vロング大当たりの場合には、V通過することが可能である。この場合には、大当たり遊技後に高確高ベース状態に制御される。このときに、図9に示すように、時短変動回数が100回となる通常終了条件と、時短小当たり回数が50回となる特別終了条件が設定される。更に、高確変動回数が100回に設定される。
この初当たり(特図1の抽選によるVロング大当たり)に基づいて制御された高確高ベース状態では、右打ちにより遊技球を電チュー22へ入球させて、特図2の抽選により大当たりへの当選を狙う。このとき特図2の抽選では、50%の確率で小当たりに当選することができるため、頻繁に小当たり遊技が実行される。これにより、第2大入賞口35が頻繁に開放して、多くの賞球を獲得しながら大当たりの当選を狙うことが可能である。但し、小当たり遊技回数が50回に至る、又は時短変動回数が100回に至ると、通常遊技状態に移行することになる。従って上述したように、遊技者は小当たり遊技回数が50回に達しない範囲で、小当たりラッシュ状態を楽しむことが可能である。
ここで、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立した(小当たり遊技回数が50回に至った)場合について説明する。この場合には、時短変動回数が未だ100回に至っておらず、且つ高確変動回数が未だ100回に至っていない状況である。そのため、高確率状態のままである。しかしながら、特別終了条件が成立したため、時短状態から非時短状態に移行する。よって、高確非時短状態(高確率状態且つ非時短状態且つ低ベース状態)になる。従って、電チュー22がほぼ開放されなくなるため、右打ちから左打ちに切替える。こうして特別終了条件が成立した場合には、時短状態(高ベース状態)が終了するものの、高確率状態は残るため、高確変動回数が100回に至るまで特図1の抽選で大当たりの当選を狙うことになる。なお、その後に高確変動回数が100回に至った場合には、通常確率状態に移行するため、遊技者は通常遊技状態で遊技を行う。
これに対して、高確高ベース状態において、特図2の抽選で大当たりに当選した場合について説明する。この場合には、図9に示すように、大当たり遊技後に再び高確高ベース状態に制御されて、時短変動回数が100回となる通常終了条件と、時短小当たり回数が100回となる特別終了条件が設定される。更に、高確変動回数が100回に設定される。つまり、時短変動回数、時短小当たり回数、高確変動回数の全てが同じ100回に設定される。従って、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立することはない。要するに、時短状態が終了するタイミングと、高確率状態が終了するタイミングとが同じになる。こうして、遊技者は所謂ST回数が100回となる高確高ベース状態にて、小当たり遊技回数を気にしないで、小当たりラッシュ状態を楽しむことが可能である。
5.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選期待度を示唆する演出である。
図14に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たり又は小当たり或いはハズレであるかの情報が含まれている。また本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには当否情報が含まれていればよく、当否情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図15〜図34に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図15に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図16に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお本形態では、第1始動口センサ20aの検知時の賞球は3球、第2始動口センサ21aの検知時の賞球は2球、第1大入賞口センサ30aの検知時の賞球は15球、第2大入賞口センサ35aの検知時の賞球は11球(小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35への入賞に基づく賞球数)、普通入賞口センサ27aの検知時の賞球は7球である。各センサの検知時の賞球数は適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図15の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10に示した各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、特定領域センサ検出処理(S107)を実行する。その後、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図15参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図17に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所に従って、第2始動入賞コマンドとして「E2H03H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば01H))からなっている。
図14に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図11(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、通常確率状態で大当たり乱数値が1〜210である場合、又は高確率状態で大当たり乱数が1〜660である場合には、大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、第2始動口21への入賞により取得した大当たり乱数値が32767〜65535である場合には、小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。また、大当たり乱数が上記以外の場合には、ハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所に従って、第1始動入賞コマンドとして「E1H02H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、当否情報が含まれている。
上述の第2始動入賞コマンドの場合と同様、図14に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図11(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、通常確率状態で大当たり乱数値が1〜210である場合、又は高確率状態で大当たり乱数が1〜660である場合には、大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また大当たり乱数が上記以外の場合には、ハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図18に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理を行う(S303)。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図10(B)参照)を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図16参照)。図19に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チュー22の作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理を行う(S405)。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出し、図11(C)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理を行う(S407)。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図11(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒であって普通図柄の停止時間が0.5秒である普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が4秒であって普通図柄の停止時間が0.5秒である普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図13の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図13の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図20に示す特別動作処理(S106)を行う(図16参照)。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図21に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)がある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図22に基づいてまとめて説明する。図22に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図11(A))をセットする(S1102)。なおこのときには、通常確率状態に対応した大当たり判定テーブル、又は高確率状態に対応した大当たり判定テーブルをセットすることになる。次いで、セットした大当たり判定テーブルに従って大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、通常確率状態であれば大当たり乱数カウンタ値が、大当たり判定値である「1」〜「210」の何れかと一致するか否か判定し(図11(A)参照)、高確率状態であれば大当たり乱数カウンタ値が「1」〜「660」の何れかと一致するか否かを判定する(図11(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8(A)又は図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに従って大当たり種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たり種別(大当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8(A)又は図8(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)において、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「32767」〜「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図11(A)の特図2の欄参照)。なお特図1の抽選においては小当たりに当選することがなく、特図2の抽選における小当たり当選確率はおよそ1/2である。但し、特図2の抽選における小当たり当選確率はおよそ1/2に限られないが、上述したように小当たりラッシュ状態を作り出すという意味では、1/10よりも大きくなるような確率にすると良い。
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、小当たり種別を判定する(S1109)。なお本形態では、図8(B)に示すように、小当たりの種別(小当たり図柄)を1種類しか設けていないため、ステップS1109の処理を省略しても良い。一方、変形例として開放パターンが異なることになる小当たりの種別が複数設けられているようにしても良い。小当たり種別を判定(S1109)した後は、小当たり種別(小当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(特図2_小当たり図柄a(図8(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)を特図種別バッファにセットして(S1111)、本処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図23〜図26に基づいてまとめて説明する。ここで本形態では、大当たり遊技後に時短状態に制御されてから、小当たり遊技が実行された回数が予め定められた所定回数(本形態では49回)以上になると、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル(第2決定基準)に基づいて、特殊な変動パターンを選択する点に特徴がある。これは、残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況において、後述する特別バトル演出(図50参照)という特別な演出を実行可能にするためである。また本形態では、時短状態から非時短状態に移行した時点から、特別図柄の変動回数(特図1だけの変動回数と特図2だけの変動回数との合計変動回数、以下単に「合計変動回数」ともいう)が特定回数(本形態では4回)に至るまで、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特殊な変動パターンを選択する点に特徴がある。これは、非時短状態に移行してから特別図柄の変動回数が4回以内という状況に限って、後述するキャラ紹介モードに設定にして、キャラ紹介演出という特殊演出(図51参照)を実行可能にするためである。上述した特殊な変動パターンを選択する詳細な理由については、後述する。
図23に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、時短フラグがONか否か(時短状態か否か)を判定する(S1301)。時短状態でなければ(S1301でNO)、即ち非時短状態であれば、続いて非時短4変動内フラグがONであるか否かを判定する(S1302)。非時短4変動内フラグは、非時短状態に移行した時点から、特別図柄の変動回数(合計変動回数)が4回以内であることを示すフラグである。非時短4変動内フラグがONでなければ(S1302でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1303)。
ステップS1303において、大当たりフラグがONであれば(S1303でYES)、非時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(通常決定基準)のうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1304)。図12(A)に示すように、変動パターンが決まれば変動時間及び停止時間も決まる。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1303において、大当たりフラグがONでなければ(S1303でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1305)。ONであれば(S1305でYES)、非時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で非時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1306)。
またステップS1305において、小当たりフラグがONでなければ(S1305でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1307)。図11(B)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「11」であり、非時短状態であれば「0」〜「27」である。すなわち、非時短状態の方が時短状態よりもハズレ時のリーチがかかり易くなっている。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1307でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1308)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1307でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1309)。
またステップS1302において、非時短4変動内フラグがONであれば(S1302でYES)、非時短状態への移行時点から、特別図柄の変動回数が4回以内であることになり、図24に示すステップS1310に進む。この場合には、図24に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1310でYES)、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル(特別決定基準)のうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1311)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が500msである変動パターンP51,P54が選択される。
またステップS1312において、小当たりフラグがONであれば(S1312でYES)、図12(C)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1313)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が3000msである変動パターンP55が選択される。
またステップS1314において、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1314でYES)、図12(C)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1315)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が3000msである変動パターンP52,P57が選択される。
またステップS1314において、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1314でNO)、図12(C)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1316)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が3000msである変動パターンP53,P58が選択される。
以上、非時短状態への移行時点からの特別図柄の変動回数が4回以内であれば、変動時間が10000msで一定であり、大当たりに当選した場合を除いて停止時間が3000msで一定である変動パターンが選択されるようになっている(図12(C)参照)。これは後述するように、キャラ紹介演出(図51(B)参照)及び拡大キャラ紹介演出(図51(D)参照)を実行するためのである。
また図23に示すステップS1301において、時短フラグがONであれば(S1301でYES)、時短状態であることになり、図25に示すステップS1317に進む。この場合には、図25に示すように、時短小当たり49回実行フラグがONであるか否かを判定する(S1317)。時短小当たり49回実行フラグは、特図1_大当たり図柄Bの当選に基づく大当たり遊技後に時短状態に移行した時点から、小当たり遊技回数が49回に達したことを示すフラグである。即ち、残り1回小当たり遊技が実行されれば時短状態が終了するという状況か否かを示すためのフラグである。時短小当たり49回実行フラグがONでなければ(S1317でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1318)。
ステップS1318において、大当たりフラグがONであれば(S1318でYES)、時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(第1決定基準)のうち時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1319)。一方、大当たりフラグがONでなければ(S1318でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1320)。ONであれば(S1320でYES)、時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1321)。
またステップS1320において、小当たりフラグがONでなければ(S1320でNO)、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1322)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1322でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1323)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1322でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1324)。
また図25に示すステップS1317において、時短小当たり49回実行フラグがONであれば(S1317でYES)、特図1_大当たり図柄Bの当選に基づく大当たり遊技後に時短状態に移行した時点から、小当たり遊技回数が49回に達していることになり、図26に示すステップS1325に進む。この場合には、図26に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1325でYES)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1326)。具体的には、変動時間が50000msであり、停止時間が500msである変動パターンP41,P44
が選択される。
またステップS1327において、小当たりフラグがONであれば(S1327でYES)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1328)。具体的には、変動時間が50000msであり、停止時間が5000msである変動パターンP45が選択される。
またステップS1329において、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1329でYES)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうちリーチ有りハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1330)。具体的には、特図1の抽選であれば変動時間が40000msであり、停止時間が500msである変動パターンP42が選択される。一方特図2の抽選であれば、リーチの有無に拘わらず、変動時間が50000msであり停止時間が500msである変動パターンP46が選択される。
またステップS1329において、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1329でNO)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうちリーチ無しハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1331)。具体的には、特図1の抽選であれば変動時間が5000msであり停止時間が500msである変動パターンP43が選択され、特図2の抽選であれば変動時間が50000msであり停止時間が500msである変動パターンP46が選択される。
以上、小当たり遊技が残り1回実行されれば時短状態が終了する状況において、特図2の抽選結果が何れであっても、変動時間が50000msという長い時間に設定される(図12(B)参照)。これは、後述する特別バトル演出を実行するためである(図50(A)参照)。また小当たり遊技が残り1回実行されれば時短状態が終了する状況において、特図2の抽選結果が小当たりである場合に限り、停止時間が5000msという比較的長い時間に設定されるようになっている(図12(B)参照)。これは、時短状態への制御が終了する際に後述するキャラ紹介突入演出を実行するためである(図50(C)参照)。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図23に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1332)、本処理を終える。ステップS1332でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006でセットされる特図2変動開始コマンド、又はステップS1012でセットされる特図1変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図27に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図12(A)〜(C)参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図28に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図12(A)〜(C)参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。ステップS1601において特別図柄の停止時間が経過していない場合は(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過している場合は(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1602)。
次に遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、後述する設定リセット処理(S1605)を行う。この設定リセット処理(S1605)により、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
その後、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技を開始するべく、大当たり遊技の実行開始を示すオープニングコマンドをセットして(S1606)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1607)。ステップS1607に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8(A)又は図8(B)参照)をセットする(S1608)。このときに、大当たり遊技中の大入賞口(第1大入賞口30)の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。ステップS1608で開放パターンをセットした後、ステップS1615に進む。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1609)。小当たりフラグがONであれば(S1609でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1610)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグや確変フラグがONであってもOFFにはしない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たり遊技の実行開始を示すオープニングコマンドをセットして(S1611)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1612)。
ステップS1612に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8(B)参照)をセットする(S1613)。このときに、小当たり遊技中の大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。ステップS1613で開放パターンをセットした後、ステップS1615に進む。
ステップS1609において小当たりフラグがONでなければ(S1609でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットする(S1614)。そして、ステップS1615に進む。
ステップS1615では、設定した遊技状態の情報等を含む遊技状態指定コマンドをセットして、本処理を終える。なおこのとき設定した遊技状態の情報等とは、時短フラグがONか否かの情報、確変フラグがONか否かの情報、時短カウンタの値の情報、確変カウンタの値の情報、時短小当たり49回実行フラグがONか否かの情報、時短小当たりカウンタの値の情報、非時短4変動内フラグがONか否かの情報、非時短4変動内カウンタの値の情報のことである。
[遊技状態管理処理]図29に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、確変フラグがONであるか否かを判定する(S1701)。確変フラグは、高確率状態に制御されていることを示すフラグである。確変フラグがONであれば(S1701でYES)、確変カウンタの値を「1」だけ減算する(S1702)。確変カウンタは、高確率状態への移行時点から、特別図柄の変動回数(合計変動回数)をカウントするためのものである。後述するように、大当たり遊技後に高確率状態に移行するとき、確変カウンタの値に「100」がセットされるようになっている(図9の高確変動回数参照)。そして、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1703)。「0」であれば(S1703でYES)、通常確率状態に移行すべく、確変フラグをOFFにして(S1704)、ステップS1705に進む。一方、ステップS1701にて確変フラグがONではない、又はステップS1703にて確変カウンタの値が「0」でなければ、直ちにステップS1705に進む。
ステップS1705では、時短フラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S1705でYES)、時短カウンタの値を「1」だけ減算する(S1706)。時短カウンタは、時短状態への移行時点から、特別図柄の変動回数(合計変動回数)をカウントするためのものである。後述するように、大当たり遊技後に時短状態に移行するとき、時短カウンタの値に「100」がセットされるようになっている(図9の時短変動回数参照)。そして、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1707)。「0」であれば(S1707でYES)、非時短状態に移行すべく、時短フラグをOFFにする(S1708)。続いて、非時短4変動内フラグをONにする(S1709)。更に、非時短4変動内カウンタの値に「4」をセットして(S1710)、本処理を終える。非時短4変動内カウンタは、非時短状態への移行時点から、特別図柄の変動回数(合計変動回数)をカウントするためのものである。一方、ステップS1707にて、時短カウンタの値が「0」でなければ、直ちに本処理を終える。
これに対して、ステップS1705にて、時短フラグがONでなければ、非時短状態であることになり、ステップS1711に進む。ステップS1711では、非時短4変動内フラグがONであるか否かを判定する(S1711)。ONであれば(S1711でYES)、続いて、非時短4変動内カウンタの値を「1」だけ減算する(S1712)。そして、非時短4変動内カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1713)。「0」であれば(S1713でYES)、非時短状態への移行時点から特別図柄の変動表示が4回行われたことになり、非時短4変動内フラグをOFFにして(S1714)、本処理を終える。一方、ステップS1711にて非時短4変動内フラグがONではない(S1711でNO)、又はステップS1713にて非時短4変動内カウンタの値が「0」でなければ(S1713でNO)、直ちに本処理を終える。
[設定リセット処理]設定リセット処理(S1605)は、大当たり遊技を開始する前に、各種設定をリセットする処理である。図30に示すように、設定リセット処理(S1605)ではまず、確変フラグをOFFにして(S1801)、確変カウンタの値を「0」にリセットする(S1802)。次に、時短フラグをOFFにして(S1803)、時短カウンタの値を「0」にリセットする(S1804)。続いて、非時短4変動内フラグをOFFにして(S1805)、非時短4変動内カウンタの値を「0」にリセットする(S1806)。そして、時短小当たり49回実行フラグをOFFにすると共に(S1807)、時短小当たりカウンタの値を「0」にリセットして(S1808)、本処理を終える。時短小当たりカウンタは、時短状態への移行時点から、小当たり遊技の実行回数をカウントするためのものである。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技の実行のための処理である。図31に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口(第1大入賞口30)の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たり(図8(A)(B)参照)としての大当たり遊技か否かを判定する(S2204)。Vロング大当たりでなければステップS2207に進むが、Vロング大当たりであれば、特定領域39への遊技球の通過が可能な第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングであるか否かを判定する(S2205)。第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングでなければ(S2205でNO)、そのままステップS2207に進む。これに対して、第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングであれば(S2205でYES)、V有効期間設定処理(S2206)を行う。
V有効期間設定処理(S2206)では、Vロング大当たりの第14ラウンド又は第16ラウンドにおける第1大入賞口30の開放中及び第1大入賞口30の閉塞後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間に設定する。なお本形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するV無効期間に設定している。
ステップS2207では、大当たりの種類に応じた開放パターン(図8(A)(B)参照)に従って大入賞口(第1大入賞口30)を開放させる。なお、振分部材71は、ラウンド遊技(又は大当たり遊技)の開始から常に一定の動作で動いている。
続くステップS2208では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2208)では、ステップS2207での大入賞口の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
特別電動役物処理(S908)のステップS2202において、大入賞口の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2209)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図8(A)(B)参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S2209でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合(S2209でYES)には、大入賞口を閉鎖(閉塞)する(S2210)。そしてステップS2210の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2211でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2212)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2213)。「0」でなければ(S2013でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2213でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2214)、大当たりのエンディングを開始する(S2215)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2216)、本処理を終える。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定し(S2217)、エンディング時間が経過していなければ(S2217でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2217でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2218)、大当たりフラグをOFFし(S2219)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2220)。その後、後述の遊技状態設定処理(S2221)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図32に示すように、遊技状態設定処理(S2221)ではまず、VフラグがONであるか否かを判定する(S2301)。Vフラグは、後述する特定領域センサ検出処理(S107、図34参照)にてV有効期間中に遊技球が特定領域39を通過することに基づいてONされるものである。VフラグがONでなければ(S2301でNO)、直ちに本処理を終える。つまり、大当たり遊技後に通常遊技状態に制御されることになる。
一方、VフラグがONであれば(S2301でYES)、確変フラグをONにすると共に(S2302)、確変カウンタの値に「100」をセットする(S2303)。これにより、高確変動回数が100回に設定される高確率状態に制御されることになる。なお本形態では、高確変動回数を100回に設定するが、この回数は適宜変更可能である。その後、VフラグをOFFにする(S2304)。続いて、時短フラグをONにすると共に(S2305)、時短カウンタの値に「100」をセットする(S2306)。これにより、時短変動回数が100回に設定される時短状態に制御されることになる。即ち、時短状態の終了条件として、時短変動回数が100回に至る通常終了条件が設けられたことになる。なお本形態では、時短変動回数を100回に設定するが、この回数は適宜変更可能である。
そして、当選した大当たり図柄の種類が「特図2_大当たり図柄C」であるか否かを判定する(S2307)。「特図2_大当たり図柄C」であれば(S2307でYES)、時短小当たりカウンタの値に「100」をセットして(S2308)、ステップS2310に進む。これにより、時短小当たり回数が100回に設定される時短状態に制御されたことになる(図9参照)。即ち、時短状態の終了条件として、時短小当たり回数が100回に設定される特別終了条件が設けられたことになる。但し、時短変動回数が100回に至る前に、時短小当たり回数が100回に至ることはないため、実質的にこの特別終了条件は意味をなすものではない。
これに対して、「特図2_大当たり図柄C」でなければ(S2307でNO)、時短小当たりカウンタに「50」をセットして(S2309)、ステップS2310に進む。これにより、時短小当たり回数が50回に設定される時短状態に制御されたことになる(図9参照)。即ち、時短状態の終了条件として、時短小当たり回数が50回に設定される特別終了条件が設けられたことになる。こうして、時短変動回数が100回に至る前に、時短小当たり回数が50回に至れば、時短状態から非時短状態に移行させることが可能になっている。
ステップS2310では、設定した遊技状態の情報等を含む遊技状態指定コマンドをセットして、本処理を終える。なおこのとき設定した遊技状態の情報等とは、時短フラグがONか否かの情報、確変フラグがONか否かの情報、時短カウンタの値の情報、確変カウンタの値の情報、時短小当たり49回実行フラグがONか否かの情報、時短小当たりカウンタの値の情報、大当たり図柄の情報のことである。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技の実行のための処理である。図33に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2401)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2401でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2402)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2403)。
ステップS2403の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2403の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8(B)参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2404)。
ステップS2402において第2大入賞口35の開放中であれば(S2402でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S2405)。規定入賞個数に達していなければ(S2405でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8(B)に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2406)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2406でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2405でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2406でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2407)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2408)、小当たり終了フラグをセットして(S2409)、本処理を終える。
またステップS2401において小当たり終了フラグがONであれば(S2401でYES)、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2410)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2410でNO)、本処理を終える。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2410でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2411)、小当たりフラグをOFFして(S2412)、ステップS2413に進む。
ステップS2413では、時短フラグがONであるか否かを判定する。時短フラグがONでなければ(S2413でNO)、ステップS2419に進む。一方、時短フラグがONであれば(S2413でYES)、時短小当たりカウンタの値を「1」だけ減算する(S2414)。そして、時短小当たりカウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S2415)。「1」でなければ(S2415でNO)、ステップS2417に進む。これに対して「1」であれば(S2415でYES)、時短小当たり49回実行フラグをONにする(S2416)。こうして、時短小当たりカウンタの値に「50」がセットされてから小当たり遊技が49回実行されると、時短小当たり49回実行フラグがONされるようになっている。
ステップS2417では、時短小当たりカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。「0」でなければ(S2417でNO)、ステップS2419に進む。一方、「0」であれば(S2417でYES)、時短フラグをOFFにする(S2418)。こうして、時短小当たりカウンタの値に「50」がセットされてから小当たり遊技が50回実行されると、時短フラグがOFFされる。つまり非時短状態に移行するようになっている。なお本形態では実質的に生じることはないが、時短小当たりカウンタの値に「100」がセットされてから小当たり遊技が100回実行されても、時短フラグがOFFになる。
ステップS2419に進むと、特別動作ステータスを「1」にセットして、本処理(小当たり遊技)を終了する。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで特定領域センサ検出処理(S107)を行う(図16参照)。特定領域センサ検出処理(S107)では図34に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2501)。検知がなければ(S2501でNO)、本処理を終了するが、検知があれば(S2501でYES)、V有効期間中か否かを判定する(S2502)。V有効期間は、特別電動役物処理(S908)のステップS2206(図31参照)にて、Vロング大当たりの第14ラウンド又は第16ラウンドにおける第1大入賞口30の開放中及び第1大入賞口30の閉塞後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するために設定された期間である。
ステップS2502でV有効期間中であると判定した場合には(S2502でYES)、VフラグをONするとともに(S2503)、V通過コマンドをセットして(S2504)、本処理を終える。一方、ステップS2502でV有効期間中でないと判定した場合には(S2502でNO)、ステップS2503及びS2504の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理(S107)を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
7.本形態の演出の流れ
次に、演出制御用マイコン91の動作を説明する前に、本形態の演出の流れについて説明する。本形態では主に各遊技状態に対応して演出モードが設定される。演出モードは、画像表示装置7における演出の態様である。演出モードが異なると、登場するキャラクタやアイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。本形態では、図48(A)に示すように通常遊技状態(低確非時短状態)に対応する通常モードと、図48(B)に示すように高確時短状態に対応するラッシュモードと、図48(C)に示すように高確非時短状態に対応するチャンスモードとがある。
更に、図48(D)に示すように、時短状態から非時短状態に移行した後、特別図柄の変動回数が4回以内に限って設定されるキャラ紹介モードがある。このキャラ紹介モードは、高確非時短状態又は通常遊技状態であるか否かに拘わらず、非時短状態に移行した時点からの特別図柄の変動回数が4回以内において優先的に実行される演出モードである。また後述する演出モードとして、時短状態において残り1回小当たり遊技が実行されると非時短状態に移行することを示すラストモードがある。ラストモードでは、特図2の抽選に基づく変動演出において、特別バトル演出(図50(A)参照)が必ず実行されるようになっている。
図48(A)に示すように、通常モードでは昼を示す昼背景画像H1が表示画面7aに表示される。また図48(B)に示すように、ラッシュモードでは炎を示す炎背景画像H2が表示画面7aに表示される。また図48(C)に示すように、チャンスモードでは夜を示す夜背景画像H3が表示画面7aに表示される。また図48(D)に示すように、キャラ紹介モードでは街を示す街背景画像H4が表示画面7aに表示される。
以上、遊技者は通常遊技状態において左打ちで第1始動口20への入球を狙い、図48(A)に示す昼背景画像H1が表示されている状態で変動演出を把握する。その後、大当たりに当選した場合に、Vショート大当たり(特図1_大当たり図柄A、図8(A)参照)であれば、大当たり遊技後に通常遊技状態に制御される。これにより、再び図48(A)に示す昼背景画像H1が表示されている状態で左打ちを行う。
これに対して、Vロング大当たり(特図1_大当たり図柄B、図8(A)参照)であれば、大当たり遊技後に高確時短状態に制御される。これにより、図48(B)に示す炎背景画像H2が表示される。また右打ちを促すために右向きの矢印を示す右打ち報知画像RIが表示される。なお右打ち報知画像RIは、大当たり遊技の開始時点から表示され続けるようになっている。高確時短状態に制御されているときには、上述したように、右打ちされた遊技球が頻繁に電チュー22に入球するため、特図2の抽選で比較的多く小当たりに当選し得る(図11(A)参照)。よって、第2流路R2を流下する遊技球が小当たり遊技で開放する第2大入賞口35に頻繁に入賞して、多くの賞球を獲得することが可能である。即ち、炎背景画像H2を見た遊技者には、小当たり遊技で賞球を獲得しつつ、大当たりへの当選を狙うという小当たりラッシュ状態を把握させることが可能である。
ここでラッシュモードに設定されているときには、図48(B)に示すように、表示画面7aの左下の表示領域にて、特別図柄の変動表示が残り何回実行されれば時短状態が終了するのかを示す残り時短変動回数画像N1が表示される。これにより、遊技者は現時点での時短変動回数を把握することが可能である。また図48(B)に示すように、表示画面7aの右下の表示領域にて、小当たり遊技が残り何回実行されれば時短状態が終了するのかを示す残り時短小当たり回数画像N2が表示される。これにより、遊技者は現時点での時短小当たり回数を把握することが可能である。
このラッシュモードに設定されているときに、特図2の抽選で大当たりに当選すると、必ずVロング大当たり(特図2_大当たり図柄C、図8(B)参照)になる。従って、遊技球を特定領域39へ通過させることが可能であり、大当たり遊技後に再び高確時短状態に制御される。これにより、再び図48(B)に示す炎背景画像H2が表示されている状態で右打ちを行う。そしてこのときには、時短変動回数が100回に設定されると共に、時短小当たり回数が100回に設定される時短状態になる(図9参照)。よって、特図1の抽選で大当たりに当選した場合よりも、長く小当たりラッシュ状態を楽しむことが可能である。つまり、時短小当たり回数が多く設定されることで、遊技者には小当たりラッシュ状態でより多くの賞球を与えることが可能である。
ここで、特図1_大当たり図柄Bの当選(初当たり)に基づいてラッシュモードに設定されているときに、小当たり遊技回数が49回に達したこととする。この場合には、ラストモードに設定される。ラストモードでは、特図2の抽選結果が大当たり又は小当たり或いはハズレの何れであっても、特別バトル演出が実行される。これは、小当たり遊技が残り1回実行されると時短状態が終了するという状況で演出の興趣性を高めるためである。この特別バトル演出を実行可能にするため、本形態では上述したように、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルにて特殊な変動パターンP41〜P46が選択されるようにしている。
特別バトル演出では、図50(A)に示すように、主人公キャラと特殊な敵キャラとの戦いを示す特別バトル画像TBが表示画面7aに表示される。なお、特別バトル画像TBで表示される特殊な敵キャラは、その他のSPリーチで表示されることがないキャラクタである。従って、特別バトル演出は、小当たり遊技が残り1回実行されると時短状態が終了するという状況でのみ実行される特殊な演出である。
この特別バトル演出においては、特別図柄の抽選の結果が小当たり当選である場合、又は時短変動回数が100回に至った場合には、図50(B)に示すように、特別図柄の変動表示中(50000msの間)に、バトル敗北演出が実行される。バトル敗北演出では、主人公キャラが特殊な敵キャラに敗北したことを示すバトル敗北画像BHが表示画面7aに表示される。これにより、遊技者に時短状態が終了することを把握させることが可能である。
その後、小当たり遊技の実行により時短状態が終了する場合には、図50(C)に示すように、特別図柄の停止表示中(5000msの間)に、キャラ紹介開始演出が開始される。キャラ紹介開始演出では、その後にキャラ紹介演出が開始されることを示す開始告知画像KOが表示画面7aに表示される。更に、表示画面7aの右上の表示領域には、初当たり(時短状態に制御される契機となった大当たり)からの大当たりの連続回数と初当たりからの獲得遊技球数とを示す文字画像Q1が表示画面7aに表示される。このキャラ紹介開始演出を実行可能にするため、本形態では上述したように、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルにて、特殊な変動パターン(停止時間が5000msの変動パターンP46)が選択されるようにしている。なお特別図柄の停止表示中(5000ms)には、例えば小当たりラッシュ状態によって獲得した遊技球数や、小当たり遊技の実行回数等を示す画像を表示するようにしても良い。
一方、特別図柄の抽選の結果が大当たり当選である場合には、図50(D)に示すように、特別図柄の変動表示中(50000msの間)に、バトル勝利演出が実行される。バトル勝利演出では、主人公キャラが特殊な敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像BSが表示画面7aに表示される。これにより、遊技者に大当たりに当選したことを把握させることが可能である。なお本形態では、その後の特別図柄の停止表示中には特殊な演出を実行しない。但し、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルにて、大当たりに当選した場合でも、停止時間が比較的長くなるような変動パターンを選択するようにして、特殊な演出を実行できるようにしても良い。
これらに対して、特図2の抽選結果に基づいて未だ時短状態が終了しない状況であれば、図50(E)に示すように、特別図柄の変動表示中(50000msの間)に、危機回避演出が実行される。危機回避演出では、主人公キャラと特殊な敵キャラとの戦いに決着が付かなかったことを示す危機回避画像KKが表示画面7aに表示される。これにより、遊技者には時短状態が未だ継続させることを把握させて、安堵感を与えることが可能である。
上述した特別バトル演出においては、表示画面7aの中央の表示領域にて、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が実行されない。その代わりに、表示画面7aの左上の表示領域にて、演出図柄8L,8C,8Rよりも小さい縮小演出図柄9L,9C,9Rが変動表示を経て停止表示される。従って、縮小演出図柄9L,9C,9Rの表示態様を見ることで、特別図柄の変動表示中又は停止表示中を把握すると共に、特別図柄の抽選の結果(大当たり,小当たり,ハズレ)を把握することが可能となっている。
次に、キャラ紹介開始演出を経て、キャラ紹介モードに設定された場合について説明する。この場合、図51(A)に示すキャラ紹介開始演出の後、時短状態から非時短状態に移行する。このとき、キャラ紹介モードに設定されるため、表示画面7aには街背景画像H4が表示される。また遊技者に右打ちから左打ちへの切替えを促すべく、表示画面7aの左上の表示領域にて、左向きの矢印を示す左打ち報知画像LIが表示される。
そして変動演出が実行されると、図51(B)に示すように、キャラ紹介演出が実行される。キャラ紹介演出では、特別図柄の変動表示中(10000msの間)に、特殊な主人公のミニキャラを表示画面7aの右下の表示領域から中央下方の表示領域に向かって移動させるミニキャラ画像MNが表示画面7aに表示される。なお特別図柄の変動表示が1回実行される度に、1人ずつ新しいミニキャラが現れる。こうしてキャラ紹介演出は、非時短状態に移行した後の特別図柄の変動回数が4回以内に限って実行される特殊な演出である。よって遊技者には、非時短状態に移行した直後に特殊な演出を把握させて、非時短状態への移行による落胆を軽減させることが可能である。このキャラ紹介演出を実行すべく、本形態では上述したように、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにて、特殊な変動パターン(変動時間が10000msの変動パターンP51〜P58)が選択されるようにしている。
その後、特別図柄の抽選の結果が大当たり当選でなければ、図51(C)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が開始された後、図51(D)に示すように、特別図柄の停止表示中(3000msの間)に、拡大キャラ紹介演出が実行される。拡大キャラ紹介演出は、キャラ紹介演出で表示したミニキャラ画像MNを拡大して紹介する演出であり、表示画面7aの中央の表示領域にて拡大キャラクタ画像MOが表示される。これにより、特別図柄の停止表示中における興趣性を高めることが可能である。この拡大キャラ紹介演出を実行すべく、本形態では上述したように、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにて、特殊な変動パターン(停止時間が3000msの変動パターンP52,P53,P55〜P58)が選択されるようにしている。
本形態のキャラ紹介モードは、時短状態から非時短状態に移行した時点から、特別図柄の変動表示が4回実行されると終了する。そのため、キャラ紹介モードが設定されているときには、図51(B)〜(D)に示すように、表示画面7aの左下の表示領域にて、特別図柄の変動表示が残り何回実行されればキャラ紹介モードが終了するのかを示す残り紹介人数画像N3が表示される。このようにして、非時短状態に移行した直後に4回分の特別図柄の変動表示及び停止表示において、一人ずつ紹介されるキャラクタを楽しませることが可能である。
そして本形態では、キャラ紹介モードが終了した後に、通常遊技状態であれば、通常モードに設定される。一方、高確非時短状態であれば、チャンスモードに設定される。チャンスモードに設定されているときには、図48(C)に示すように、表示画面7aの左下の表示領域にて、特別図柄の変動表示が残り何回実行されれば高確率状態が終了するのかを示す残り高確変動回数画像M1が表示される。これにより、遊技者は現時点での高確変動回数を把握することが可能である。なおチャンスモードでは、非時短状態であるため左打ちを促すべく、表示画面7aの左上の表示領域にて左打ち報知画像LIが所定時間だけ表示される。その後、高確変動回数が100回に達すれば、高確非時短状態から通常遊技状態に制御される。この場合には、通常モードに設定されるため、再び図48(A)に示す昼背景画像H1が表示されている状態で左打ちを行うことになる。
8.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図35〜図47に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図35に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数更新処理を実行する(S4005)。乱数更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(装飾図柄変動演出や、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、ストローブ信号(STB信号)がONになると、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されると、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。図36に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図37に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64a(図5参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図38に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]図39に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、受信していれば後述するモードステータス変更処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する先読み演出判定処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述する特別遊技演出選択処理(S4406)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4410)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する変動演出終了処理(S4412)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4414)を行う。V通過報知演出開始処理(S4414)では、V通過報知演出の演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。ステップS4414でセットされた演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、V通過報知演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態ではV通過報知演出は、「V」の文字を模った演出画像を表示画面7aに表示させる演出である。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4415)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[モードステータス変更処理]モードステータス変更処理(S4402)は、遊技状態の変更によって、演出モードの設定を変更するための処理である。後述するように演出制御用マイコン91は、通常遊技状態に制御されているときに通常モード(図48(A)参照)に設定する場合には、モードステータスに「1」をセットする。また高確時短状態に制御されているときにラッシュモード(図48(B)参照)に設定する場合には、モードステータスに「2」をセットする。また高確非時短状態に制御されているときにチャンスモード(図48(C)参照)に設定する場合には、モードステータスに「3」をセットする。また残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況でラストモードに設定する場合には、モードステータスに「4」をセットする。また非時短状態に移行した時点から特別図柄の変動回数が4回以内に限ってキャラ紹介モードに設定する場合には、モードステータスに「5」をセットする。なおモードステータスは、初期設定では「1」である。
図40に示すように、モードステータス設定処理(S4402)ではまず、受信した遊技状態指定コマンドを解析する(S4501)。遊技状態指定コマンドには、上述したように、時短フラグがONか否かの情報、確変フラグがONか否かの情報、時短カウンタの値の情報、確変カウンタの値の情報、時短小当たり49回実行フラグがONか否かの情報、時短小当たりカウンタの値の情報、非時短4変動内フラグがONか否かの情報、非時短4変動内カウンタの値の情報、大当たり図柄の情報等が含まれている。
そして、解析した遊技状態指定コマンドに基づいて、遊技状態が変更した状況か否かを判定する(S4502)。即ち、受信した遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報が、現時点でのモードステータスに対応する遊技状態の情報と異なるか否かを判定する。遊技状態が変更した状況でないと判定すれば(S4502でNO)、本処理を終える。一方、遊技状態が変更した状況であると判定すれば(S4502でYES)、ステップS4503に進む。
ステップS4503では、時短状態から非時短状態に移行した状況か否かを判定する。ここで「時短状態から非時短状態に移行した状況」とは、高確時短状態から高確非時短状態に移行した場合と、高確時短状態から通常遊技状態に移行した場合の両方を含む意味である。非時短状態へ移行した状況であれば(S4503でYES)、モードステータスに「5」をセットする(S4504)。これによりキャラ紹介モードに設定される。そして時短演出カウンタの値及び時短小当たり演出カウンタの値を「0」にリセットする(S4504)。時短演出カウンタは、時短状態への移行時点から、特別図柄の変動回数をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。時短小当たり演出カウンタは、時短状態への移行時点から、小当たり遊技の実行回数をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。続いて、非時短4変動内演出カウンタに「4」をセットする(S4505)。非時短4変動内演出カウンタは、非時短状態への移行時点から、特別図柄の変動回数(合計変動回数)をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。ステップS4505の後、モードステータスが「5」であることの情報を含む背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4515)、本処理を終える。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(D)に示すように、表示画面7aに街背景画像H4を表示する。
またステップS4503にて、時短状態から非時短状態へ移行した状況でないと判定すれば、ステップS4506に進む。ステップS4506では、高確時短状態に移行した状況であるか否かを判定する。高確時短状態であれば(S4506でYES)、モードステータスに「2」をセットする。これによりラッシュモードに設定される。続いて、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づいて、当選した大当たり図柄が「特図2_大当たり図柄C」であるか否かを判定する(S4508)。「特図2_大当たり図柄C」であれば(S4508でYES)、時短小当たり演出カウンタの値に「100」をセットして(S4509)、ステップS4511に進む。一方、「特図2_大当たり図柄C」でなければ(S4508でNO)、時短小当たり演出カウンタの値に「50」をセットして(S4510)、ステップS4511に進む。ステップS4511では、時短演出カウンタの値及び確変演出カウンタの値に「100」をセットする。確変演出カウンタは、高確率状態への移行時点から、特別図柄の変動回数をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。ステップS4511の後、モードステータスが「2」であることの情報を含む背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4515)、本処理を終える。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(B)に示すように、表示画面7aに炎背景画像H2を表示する。
またステップS4506にて、高確時短状態へ移行した状況でないと判定すれば、通常遊技状態へ移行した状況であり、ステップS4512に進む。ステップS4512では、モードステータスに「1」をセットする。これにより通常モードに設定される。そしてモードステータスが「1」であることの情報を含む背景演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4515)、本処理を終える。これにより、その背景演出コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(A)に示すように、表示画面7aに昼背景画像H1を表示する。
[先読み演出判定処理]図41に示すように、先読み演出判定処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、RAM94の受信バッファに格納されている始動入賞コマンドをRAM94の特図保留演出記憶部(図7(a)に示す第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に格納(記憶)する(S4601)。詳細には、受信したコマンドが第1始動入賞コマンドであれば、第1特図保留演出記憶部95a(図7(b)参照)に記憶し、第2始動入賞コマンドであれば、第2特図保留演出記憶部95b(図7(c)参照)に記憶する。なお、第1始動入賞コマンドは、第1特図保留演出記憶部95aにおいて第1〜第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。また、第2始動入賞コマンドは、第2特図保留演出記憶部95bにおいて第1〜第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されていくことになる。
続くステップS4602では、ステップS4601で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数をサブ制御基板90側としてカウントするためのものである。
続いて演出制御用マイコン91は、先読み演出の実行抽選処理(S4603)を行う。先読み演出の実行抽選処理(S4603)では、ステップS4601で格納した始動入賞コマンドに基づいて、所謂連続予告や保留変化予告などの先読み演出を行うか否かを決定し、行う場合には、先読み演出に関する各種の設定を行う。なお、連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選期待度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。
[特別遊技演出選択処理]図42に示す特別遊技演出選択処理(S4406)は、特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)を選択する処理である。ここで選択される特別遊技演出には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中および開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出が含まれている。
図42に示すように、特別遊技演出選択処理(S4406)ではまず、オープニングコマンドを解析する(S4701)。なお本形態では、オープニングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態の情報とが含まれている。
続いて演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドの解析結果に基づいて、時短状態で小当たりに当選した状況であるか否かを判定する(S4702)。この判定結果がYESであれば、時短小当たり演出カウンタの値を「1」だけ減算する(S4703)。続いて、時短小当たり演出カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S4703)。「1」であれば(S4704でYES)、現時点での小当たり遊技を除いて残り1回小当たり遊技が実行されれば非時短状態へ移行する状況であるため、モードステータスに「4」をセットする(S4705)。これによりラストモードに設定される。これらに対して、ステップS4702にて時短状態で小当たりに当選した状況でない、又はステップS4704にて時短小当たり演出カウンタの値が「1」ではなければ、ステップS4706に進む。
ステップS4706では、当選した図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)及び当選時の遊技状態に応じて予め定められている特別遊技演出の演出パターンを選択して、その演出パターンの特別遊技演出を実行するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4706)。ステップS4706でセットされた特別遊技演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、コマンドに対応する特別遊技演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。
[エンディング演出選択処理]図43に示すエンディング演出選択処理(S4408)は、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する処理である。図43に示すように、エンディング演出選択処理(S4408)ではまず、エンディングコマンドを解析する(S4801)。なお本形態では、エンディングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態を示す情報とが含まれている。
続いて演出制御用マイコン91は、エンディングコマンドの解析結果に基づいて、「特図1_大当たり図柄B」が停止表示されている状況か否かを判定する(S4802)。この判定結果がYESであれば(S4802でYES)、図49(A)に示す「ラッシュモード突入」の文字画像RMを表示画面7aに表示するラッシュモードへのエンディング演出パターンを選択して(S4803)、ステップS4807に進む。なおラッシュモードへのエンディング演出パターンが選択された場合には、図49(A)に示すように、「残り変動100回」(特別図柄の変動表示が残り100回実行されれば時短状態が終了すること)を示す時短変動回数画像N1が表示されると共に、「残り小当たり50回」(小当たり遊技が残り50回実行されれば時短状態が終了すること)を示す時短小当たり回数画像N2が表示されるようになっている。
一方、ステップS4802の判定結果がNOであれば、続いて「特図2_大当たり図柄C」が停止表示されている状況か否かを判定する(S4804)。この判定結果がYESであれば(S4804でYES)、図52(A)に示す「スーパラッシュモード突入」の文字画像SRを表示画面7aに表示するスーパラッシュモードへのエンディング演出パターンを選択して(S4805)、ステップS4807に進む。なおスーパラッシュモードへのエンディング演出パターンが選択された場合には、図52(A)に示すように、「残り変動100回」を示す時短変動回数画像N1が表示されると共に、「残り小当たり100回」(小当たり遊技が残り100回実行されれば時短状態が終了すること)を示す時短小当たり回数画像N2が表示されるようになっている。要するに、特図2の抽選による大当たりで高確時短状態に移行する場合には、特図1の抽選による大当たりで高確時短状態に移行する場合よりも、時短小当たり回数が多く設定されて、有利になることを報知している。
また、ステップS4804の判定結果がNOであれば、「特図1_大当たり図柄A」が停止表示されている状況であり、通常モードに設定することになる。そのため、通常モードへの移行を示す画像(図示省略)を表示画面7aに表示する通常モードへのエンディング演出パターンを選択して(S4806)、ステップS4807に進む。
ステップS4807では、演出制御用マイコン91は、上記の処理にて選択した演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。ステップS4807でセットされたエンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、そのコマンドに対応するエンディング演出の画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。
[変動演出開始処理]図44に示すように、変動演出開始処理(S4410)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S4901)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報、又は、特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。また、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報が含まれている。なお変動パターンの情報には、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報が含まれている(図12参照)。ここで演出制御用マイコン91が取得した各種の情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続くステップS4902では、ステップS4901で解析した変動開始コマンドが特図1変動開始コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特図2変動開始コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算する。そして、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶されているデータのシフト処理を行う(S4903)。
特図1に関するシフト処理では、第1記憶領域〜第4記憶領域に記憶されている第1始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第4記憶領域をクリアする。例えば、第1特図保留演出記憶部95aの第4記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aの第3記憶領域にシフトされ、第4記憶領域はクリアされる。また、第1特図保留演出記憶部95aの第1記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aおよび第2特図保留演出記憶部95bに共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95c(図7(a))にシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。また特図2に関するシフト処理では、上述した特図1に関するシフト処理と同様、第1記憶領域〜第4記憶領域に記憶されている第1始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第4記憶領域をクリアする。
次に演出制御用マイコン91は、モードステータスを参照する(S4904)。そして、後述する変動演出パターン選択処理を行う(S4905)。なお、変動演出パターン選択処理(S4905)は、ステップS4904で参照したモードステータス及びステップS4901で解析した変動開始コマンドが示す変動パターンに基づいて変動演出パターンを選択する処理である。
その後、演出制御用マイコン91は、ステップS4905で選択した変動演出パターンの変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S4906)、本処理を終える。ステップS4906でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
[変動演出パターン選択処理]図45及び図46に基づいて変動演出パターン選択処理(S4905)について説明する。変動演出パターン選択処理(S4905)では、特別図柄の変動表示に同期した変動演出の演出パターンを選択する。図45に示すように、演出制御用マイコン91はまず、モードステータスの値が「1」であるか否かを判定する(S5001)。「1」であれば(S5001でYES)、通常モードに設定されていることになり、昼背景の変動演出パターンを選択して(S5002)、本処理を終える。昼背景の変動演出パターンが選択された場合には、図48(A)に示すように、表示画面7aにて昼背景画像H1が表示されている状態で変動演出が実行される。
またステップS5001の判定結果がNOであれば、続いてモードステータスの値が「2」であるか否かを判定する(S5002)。「2」であれば(S5002でYES)、ラッシュモードに設定されていることになり、時短演出カウンタの値を確認すると共に(S5004)、時短小当たり演出カウンタの値を確認する(S5005)。そして炎背景の変動演出パターンを選択して(S5006)、本処理を終える。炎背景の変動演出パターンが選択された場合には、例えば図49(D)に示すように、表示画面7aにて炎背景画像H2が表示されている状態で変動演出が実行されると共に、時短演出カウンタの値に応じた時短変動回数画像N1(例えば「残り変動15回」)と、時短小当たり演出カウンタの値に応じた時短小当たり回数画像N2(例えば「残り小当たり2回」)とが表示される。
またステップS5003の判定結果がNOであれば、続いてモードステータスの値が「3」であるか否かを判定する(S5007)。「3」であれば(S5007でYES)、チャンスモードに設定されていることになり、確変演出カウンタの値を確認する(S5008)。そして夜背景の変動演出パターンを選択して(S5009)、本処理を終える。夜背景の変動演出パターンが選択された場合には、例えば図48(C)に示すように、表示画面7aにて夜背景画像H3が表示されている状態で変動演出が実行されると共に、確変演出カウンタの値に応じた高確変動回数画像M1(例えば「残り変動13回」)が表示される。なおチャンスモードに設定されてから所定時間が経過するまで、遊技者に左打ちを促すために、表示画面7aの左上の表示領域にて左打ち報知画像LIが表示されるようになっている。
またステップS5007の判定結果がNOであれば、図46に示すステップS5010に進む。図46に示すように、ステップS5010では、モードステータスの値が「4」であるか否かを判定する。「4」であれば(S5010でYES)、ラストモードに設定されていることになり、時短演出カウンタの値を確認する(S5011)。そして特図2の変動表示を開始する状況か否かを判定する(S5012)。特図2の変動表示を開始する状況であれば(S5012でYES)、続いて、時短状態が終了する場合か否かを判定する(S5013)。
ここで時短状態が終了する場合とは、小当たりに当選している場合(小当たりに当選していることを示す変動パターンP45(図12(C)参照)である場合)、又は時短演出カウンタの値が「1」である場合(時短状態でのラスト変動である場合)である。これらの場合には(S5013でYES)、特別バトル敗北演出パターンを選択して(S5014)、本処理を終える。
特別バトル敗北演出パターンが選択された場合には(S5014)、ノーマルリーチから図50(A)に示すSPリーチとしての特別バトル演出を経て、図50(B)に示すバトル敗北演出が実行される。具体的に、図50(A)に示す特別バトル演出では、表示画面7aにて主人公キャラと特別な敵キャラとが戦う特別バトル画像TBが表示される。またこのときには、表示画面7aにて時短演出カウンタの値に応じた時短変動回数画像N1(例えば「残り変動14回」)と、時短小当たり回数画像N2(「残り小当たり1回」)とが表示される。そして、図50(B)に示すバトル敗北演出では、表示画面7aにて主人公キャラが特別な敵キャラに敗北したことを示すバトル敗北画像BHが表示される。こうして、主人公キャラが敗北することにより、遊技者には時短状態が終了することを把握させることが可能である。
またステップS5013にて時短状態が終了しないと判定した場合には、続いて、大当たりに当選している場合(大当たりに当選していることを示す変動パターンP44(図12(C)参照)である場合)か否かを判定する(S5015)。大当たりに当選している場合には(S5015でYES)、特別バトル勝利演出パターンを選択して(S5016)、本処理を終える。
特別バトル勝利演出パターンが選択された場合には(S5016)、ノーマルリーチから図50(A)に示す特別バトル演出を経て、図50(D)に示すバトル勝利演出が実行される。具体的に図50(D)に示すバトル勝利演出では、表示画面7aにて主人公キャラが特別な敵キャラに勝利したことを示すバトル勝利画像BSが表示される。こうして、主人公キャラが勝利することにより、遊技者には大当たりに当選したことを把握させることが可能である。
またステップS5015にて大当たりに当選している場合でないと判定すれば、危機回避演出パターンを選択して(S5017)、本処理を終える。危機回避演出パターンが選択された場合には(S5017)、ノーマルリーチから図50(A)に示す特別バトル演出を経て、図50(E)に示す危機回避演出が実行される。具体的に図50(E)に示す危機回避演出では、表示画面7aにて主人公キャラが特別な敵キャラからの攻撃を回避して決着が付かないことを示す危機回避画像KKが表示される。こうして、危機回避を示すことにより、残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況が未だ続いていることを遊技者に把握させることが可能である。
本形態では、上述したように、ラストモードに設定されているときに特図2の変動表示が実行されると、特別バトル演出が実行されることになる。この特別バトル演出おいて、特別バトル画像TBで登場する特殊な敵キャラは、特別バトル演出以外のSPリーチでは登場することがない敵キャラである。つまり特別バトル演出は、残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況に限って実行され得る特殊な演出である。このような特殊な演出により遊技興趣を高めるために、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルではなく、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて、特殊な変動パターンP44,P45,P46を選択できるようにしている。
なお本形態では、図50(A)に示す特別バトル演出や図51に示すキャラ紹介演出に並行して、表示画面7aの左上部の表示領域(左上部領域)で、3ケタの縮小演出図柄9L,9C,9Rの変動演出(以下「小図柄変動演出」という)が行われる。3ケタの縮小演出図柄9L,9C,9Rの各々は、1〜9までの数字をデザインした図柄のいずれかで停止表示される。この3ケタの縮小演出図柄9L,9C,9Rは、演出図柄8L,8C,8Rが表示されなくなっても、変動表示され続ける。3ケタの縮小演出図柄9L,9C,9Rが停止表示されるのは、特別図柄が停止表示するとき(演出図柄8L,8C,8Rが確定停止表示されるとき)である。よって、この小図柄変動演出を見ることで、特別図柄の変動表示中であるか、又は停止表示されたのかを正しく区別することが可能である。
またステップS5012において、そして特図2の変動表示を開始する状況ではなければ、特図1用の変動演出パターンを選択して(S5018)、本処理を終える。特図1用の変動演出パターンが選択された場合には(S5018)、特別バトル演出が実行されることなく、変動パターンP41,P42,P43に応じた演出(SPリーチ大当たり、SPリーチハズレ、リーチ無しハズレ)が実行されることになる。
またステップS5010において、モードステータスの値が「4」でなければ、モードステータスの値が「5」であり、キャラ紹介モードに設定されていることになる。この場合には、ステップS5019に進み、非時短4変動内演出カウンタの値を確認する。そして街背景の変動演出パターンを選択して(S5020)、本処理を終える。街背景の変動演出パターンが選択された場合には、例えば図51(B)に示すように、表示画面7aにて街背景画像H4が表示されている状態で変動演出が実行されると共に、キャラ紹介演出が実行される。また非時短4変動内演出カウンタの値に応じた残り紹介人数画像N3(例えば「残り4人」)が表示される。なおキャラ紹介演出では、上述したようにミニキャラ画像MNが表示されて、1回の変動演出につき1人ずつ新しいミニキャラを紹介するようになっている。
本形態では、上述したように、キャラ紹介モードに設定されているときに特別図柄の変動表示が実行されると、キャラ紹介演出が実行されることになる。このキャラ紹介演出において、ミニキャラ画像MNで登場するキャラクタは、キャラ紹介演出以外の演出では登場することがないキャラクタである。つまりキャラ紹介演出は、時短状態から非時短状態に移行した時点から、特別図柄の変動表示が4回実行されるまでに限って実行され得る特殊な演出である。このような特殊な演出により遊技興趣を高めるために、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルではなく、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて、特殊な変動パターンP51〜P58を選択できるようにしている。なお特殊な変動パターンP51〜P58は、特別図柄の抽選結果に拘わらず特別図柄の変動時間が10000msという一定になる変動パターンである(図12(C)参照)。なお変形例として、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合を除いて一定になるようにしても良く、変動時間は適宜変更可能である。
[変動演出終了処理]図47に基づいて変動演出終了処理(S4412)について説明する。変動演出終了処理(S4412)では、特別図柄の停止表示に同期して、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示させると共に、縮小演出図柄9L,9C,9Rを確定停止表示させる。図47に示すように、変動演出終了処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析すると共に(S5101)、モードステータスの値を参照する(S5102)。そして、時短演出カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する(S5103)。「0」よりも大きければ(S5103でYES)、時短演出カウンタの値を「1」だけ減算して(S5104)、ステップS5105に進む。一方、「0」であれば(S5103でNO)、ステップS5104をパスして、ステップS5105に進む。
ステップS5105では、確変演出カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する。「0」よりも大きければ(S5105でYES)、確変演出カウンタの値を「1」だけ減算して(S5106)、ステップS5107に進む。一方、「0」であれば(S5105でNO)、ステップS5106をパスして、ステップS5107に進む。ステップS5107では、モードステータスの値が「4」であるか否か、即ちラストモードに設定されているか否かを判定する。「4」であれば(S5107でYES)、特図2の抽選で小当たりに当選した状況か否かを判定する(S5108)。即ち、「特図2_小当たり図柄a」が停止表示されているか否かを判定する。ステップS5108の判定結果がYESであれば、キャラ紹介開始演出パターンを選択して(S5109)、ステップS5118に進む。キャラ紹介開始演出パターンは、図50(C)に示すキャラ紹介開始演出を実行するための演出パターンである。ステップS5108の判定結果がNOであれば、ステップS5109をパスして、ステップS5118に進む。
キャラ紹介開始演出では、上述したように、その後にキャラ紹介演出が開始されることを報知すべく、表示画面7aに開始告知画像KOが表示される。本形態ではこのキャラ紹介開始演出を、図50(B)に示すバトル敗北演出の実行後の特図2の停止時間を利用して実行する。そのため、残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況で、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて、停止時間を5000msという比較的長い時間に決定する。こうして遊技者には、小当たりの当選を契機として図50(B)に示すバトル敗北演出を見せた後に、図50(C)に示すキャラ紹介開始演出を見せることが可能である。その結果、時短状態の終了によって遊技者が感じる落胆を軽減することが可能である。
またステップS5107にて、モードステータスの値が「4」でなければ、続いてモードステータスの値が「5」であるか否かを判定する(S5110)。即ち、キャラ紹介モードに設定されているか否かを判定する。「5」でなければ(S5110でNO)、直ちにステップS5118に進む。一方、「5」であれば(S5110でYES)、非時短4変動内演出カウンタの値を「1」だけ減算する(S5111)。そして非時短4変動内演出カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S5112)。「0」でなければ(S5112でNO)、未だキャラ紹介モードを継続するため、ステップS5116に進む。これに対して「0」であれば(S5112でYES)、現時点の遊技状態が高確非時短状態であるか否かを判定する(S5113)。具体的には、時短演出カウンタの値が「0」であり、且つ確変演出カウンタの値が「0」よりも大きいか否かを判定する。
高確非時短状態であれば(S5113でYES)、チャンスモードに設定すべく、モードステータスの値を「3」にセットして(S5114)、ステップS5116に進む。一方、高確非時短状態でなければ(S5113でNO)、通常遊技状態であることになる。この場合には、通常モードに設定すべく、モードステータスの値を「1」にセットして(S5115)、ステップS5116に進む。ステップS5116では、特図の抽選結果が小当たり又はハズレであるか否かを判定する。ステップS5116の判定結果がYESであれば、拡大キャラ紹介演出パターンを設定して(S5117)、ステップS5118に進む。拡大キャラ紹介演出パターンは、図51(D)に示す拡大キャラ紹介演出を実行するための演出パターンである。ステップS5116の判定結果がNOであれば、ステップS5117をパスして、ステップS5118に進む。
拡大キャラ紹介開始演出では、上述したように、キャラ紹介演出で表示したミニキャラ画像MNを拡大して紹介すべく、表示画面7aに拡大キャラクタ画像MOが表示される。本形態ではこの拡大キャラ紹介演出を、図51(B)に示すキャラ紹介演出の実行後の特図の停止時間を利用して実行する。そのため、非時短状態に移行した時点から特別図柄の変動回数が4回以内に限って、特別図柄の抽選結果がハズレ又は小当たりである場合には、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて、停止時間を3000msという比較的長い時間に設定する。こうして遊技者には、非時短状態に移行した直後の4変動内で、大当たりに当選した場合を除き、図50(D)に示す拡大キャラ紹介演出を見せることが可能である。その結果、非時短状態に移行した直後の演出の興趣性を高めることが可能である。
ステップS5118では、演出制御用マイコン91は、選択された演出パターンを含む変動演出終了コマンドをセットする。この変動演出終了コマンドを受信した画像制御基板100は、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示させたり、縮小演出図柄9L,9C,9R(小図柄変動演出における図柄)を確定停止表示させたりすると共に、上述した各演出(キャラ紹介開始演出、拡大キャラ紹介演出)を実行する。
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常遊技状態にて特図1の抽選でVロング大当たり(特図1_大当たり図柄B,図8(A)参照)に当選すると、大当たり遊技の実行中に遊技球を特定領域39に通過させることが可能である。これにより、大当たり遊技後に遊技者に有利な高確時短状態に制御される。しかしながらこの高確時短状態では、小当たり遊技回数が50回に至ると、時短状態から非時短状態に移行するようになっている。よって、高確時短状態に移行したときに、先ず図49(B)に示すように、「残り小当たり50回」を示す時短小当たり回数画像N2が表示され、続いて図49(C)に示すように、特図2の抽選で小当たりに当選すると、「残り小当たり49回」を示す時短小当たり回数画像N2が表示される。一方、特図2の抽選で小当たりに当選しなければ、時短小当たり回数画像N2で表示される回数に変化はない。こうして、小当たりに当選する度に、時短状態の終了に近づくものの、従来の時短回数だけが設定されている場合に比べて、時短状態の終了時点を正確には把握し難くすることが可能である。よって、小当たり遊技回数が50回に達しないことを期待させるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
そして本形態のパチンコ遊技機1では、上述した時短状態において、小当たり遊技回数が50回に達すれば時短状態が終了するものの、小当たり遊技回数が多くなる程、小当たり遊技による多くの賞球を獲得することが可能である。こうして、小当たり遊技回数に制限がある小当たりラッシュ状態を作り出している。従って遊技者には、時短状態が終了しない範囲で、できるだけ多く小当たりに当選するのを期待させるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
ここで本形態では、高確時短状態に移行してから小当たり遊技回数が48回に達すると、図49(D)に示すように、「残り小当たり2回」を示す時短小当たり回数画像N2が表示される。続いて、小当たり遊技が実行されると、図49(D)に示すように、「残り小当たり1回」を示す時短小当たり回数画像N2が表示される。つまり、残り1回小当たり遊技が実行されると、時短状態が終了する状況になる。
この場合には、特図2の抽選に伴って、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンを決定する。即ち、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンを決定するわけではない。こうして、時短状態に移行してから小当たり遊技回数が49回に達した後に、任意の変動時間(50000ms)に決定することが可能である。
そして図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて決定される変動時間はほとんど50000msであって、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルを用いて決定される平均的な変動時間よりも、長くなるように設定されている。これにより、決定された変動時間(50000ms)に基づいて、図50(A)に示すように、特別バトル演出を実行する。なお特図2の抽選結果においてハズレ又は小当たり或いは大当たりの何れであっても、特別バトル演出が実行される。こうして、時短状態の終了に近づくときに、50000msという長い変動時間を用いて期待感(緊迫感)を高めるような演出を作ることが可能である。特に本形態では、上述したように、残り1回の小当たり遊技の実行により時短状態が終了する状況になると、特図2の変動時間を長く(特殊に)している。よって、この状況に限って実行される特別バトル演出により、時短状態が終了する直前の期待感(興趣性)を高めることが可能である。
ここで、特図2の抽選結果が小当たりであれば、図50(A)に示す特別バトル演出を経て、図50(B)に示すバトル敗北演出が実行される。これにより遊技者には、高確時短状態から高確非時短状態に移行するのを把握させることが可能である。その後、特図2が停止表示している間に、図50(C)に示すキャラ紹介開始演出が実行される。これにより遊技者には、その後にキャラ紹介演出が実行されるのを把握させて、時短状態の終了による気分を切替えさせることが可能である。一方、特図2の抽選結果が大当たりであれば、図50(A)に示す特別バトル演出を経て、図50(D)に示すバトル勝利演出が実行される。これにより、遊技者には大当たりの当選を把握させることが可能である。これらに対して、特図2の抽選結果がハズレであれば、図50(A)に示す特別バトル演出を経て、図50(E)に示す危機回避演出が実行される。これにより遊技者には、未だ時短状態が終了しないことによる安堵感を与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態の終了条件として、時短変動回数が100回に至るという通常終了条件と、時短小当たり回数が50回に至るという特別終了条件とが設けられる場合がある。この場合、特別終了条件が成立するのに要する時短小当たり回数(50回、規定回数)が、通常終了条件が成立するのに要する時短変動回数(100回、上限回数)よりも少ないため、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立し得る。このような場合であっても、上述したように図50(A)に示す特別バトル演出を実行することができて、時短状態の終了に近づくときの演出効果を高めることが可能である。但し、特別終了条件が成立する前に通常終了条件が成立する場合もあり得る。よって遊技者には、どちらの終了条件が早く成立するのかという緊迫感を与えることが可能である。
そして本形態のパチンコ遊技機1によれば、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立し得るため、大当たり遊技の終了時点から時短状態を経て非時短状態に移行するまでの特別図柄の変動回数が100回に限られずに、一定ではなくなる。要するに、例えば特別図柄の変動回数が60回であるときに時短小当たり回数が50回に達して時短状態が終了する場合や、特別図柄の変動回数が70回であるときに時短小当たり回数が50回に達して時短状態が終了する場合がある。従って、仮に大当たり遊技の終了時点からの特別図柄の変動回数に基づいて、非時短状態に移行した直後の変動時間を決定しようとすると、非時短状態に移行した直後の演出(キャラ紹介演出)に合う特別図柄の変動時間を決定できないおそれがある。
そこで本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からカウントされる特別図柄の変動回数に基づいて、特別図柄の変動時間を決定する。具体的には、非時短状態に移行した時点から特別図柄の変動回数が4回以内に限って、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて、変動時間を10000msに決定する。こうして、特別終了条件の成立(時短小当たり回数が50回に達すること)により非時短状態に移行した場合でも、非時短状態に移行した後の任意の変動時間(10000ms)を決定することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、上述したように、非時短状態への移行時点から特別図柄の変動回数が4回(特定回数)以下であれば、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルに基づいて特別図柄の変動時間を決定する。そしてこのときに決定された変動時間に基づいて、図51(B)に示すキャラ紹介演出(特殊演出)を実行する。一方、非時短状態への移行時点から特別図柄の変動回数が4回を超えると、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルに基づいて特別図柄の変動時間を決定する。そしてこのときに決定された変動時間に基づいて、図51(B)に示すキャラ紹介演出を実行することはない。こうして、非時短状態に移行した直後から特別図柄の変動回数が4回を超えるまでに限って、特殊演出(キャラ紹介演出)を実行可能であり、非時短状態に移行した直後の演出効果を高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図48(B)に示すように、時短状態に制御されているときに、その時短状態が終了するまでに要する小当たり遊技の実行回数を報知する時短小当たり回数画像N2が表示(回数報知演出が実行)される。これにより、小当たり遊技の実行が残り何回で非時短状態に移行するのかを分かり易く示すことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄B」に当選すれば、時短小当たり回数が50回に設定される特別終了条件(第1特別終了条件)が設けられる(図9参照)。一方、特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄C」に当選すれば、時短小当たり回数が100回に設定される特別終了条件(第2特別終了条件)が設けられる。こうして遊技者には、大当たり図柄の種類に応じて、小当たり遊技の回数を契機とした時短状態の終了条件が異なるという斬新な興趣性を提供することが可能である。そして、特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄C」に当選した方が、特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄B」に当選する場合よりも、多くの時短小当たり回数が設定される特別終了条件になるため、特図2の抽選が有利なゲーム性として新たな興趣性を提供することが可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第2形態>
図53〜図56に基づいて第2形態について説明する。第2形態のパチンコ遊技機1では、図53に示すように、第1流路R1と第2流路R2とが合流する合流部GRに、第2大入賞装置36が配されている。即ち、第1流路R1を流下する遊技球が第2大入賞口35に入賞可能であると共に、第2流路R2を流下する遊技球が第2大入賞口35に入賞可能となるように、第2大入賞装置36が配されている。
そして第2形態では、図54に示すように、特図1の抽選でも小当たりに当選し得るように、大当たり判定テーブルが設定されている。なお特図1の抽選で小当たりに当選する確率は、約12.5%に設定されているが、適宜変更可能である。こうして通常遊技状態では、左打ちにより遊技球を第1流路R1に流下させて、第1始動口20への入球を狙う。この場合、特図1の抽選により小当たりに当選すると、第1流路R1を流下する遊技球を、小当たり遊技の実行により開放した第2大入賞口35に入賞させることが可能である。よって、通常遊技状態であっても、小当たりの当選による賞球を獲得することが可能である。
また第2形態では、図54に示すように、特図2の抽選では、大当たりに当選する場合を除いて、小当たりに当選するように設定されている。即ち、特図2の抽選でハズレになることはなく、ほぼ小当たりに当選するようにしている。これにより、時短状態に制御された場合に、設定される時短小当たり回数の分だけ、小当たり遊技の実行による賞球を獲得することが可能である。
ところで、特図1の抽選により小当たりに当選し得る場合には、以下の問題が生じるおそれがある。即ち、時短状態においては、ほとんど特図2の抽選だけが実行される。しかしながら、イレギュラーで遊技球が第1始動口20に入球してしまい、特図1の抽選で小当たりに当選する可能性がある。この場合、上記した第1形態のように、時短小当たり回数が50回に設定された場合には、特図1の抽選に基づく小当たりにも拘わらず、時短小当たり回数が1回消化されてしまう。即ち、時短状態が終了するまでに特図2の抽選に基づいて小当たり遊技が50回実行されることを保証できなくなる。更に、特図2の抽選に基づく小当たり遊技が残り何回実行されれば時短状態が終了するのかを把握できなくなる。従って、上記した第1形態のように、特図2の抽選に基づく小当たり遊技が残り1回実行されれば時短状態が終了する状況で、特別バトル演出(図50(A)参照)のような特殊な演出を実行できなくなってしまう。
そこで第2形態では、遊技制御用マイコン81が、時短状態に移行してから特図2の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数(以下「時短特2専用小当たり回数」)をカウントできるように構成されている。そして、図55に示すように、特図1_大当たり図柄Bの当選に基づいて高確時短状態に制御された場合には、時短特2専用小当たり回数が50回に達すると時短状態が終了するという特別終了条件を設定するようになっている。なおこの場合には、時短回数が100回に達すると時短状態が終了するという通常終了条件も併せて設定する。よって、時短回数が100回に達する前においては、イレギュラーで特図1の抽選により小当たりに当選しても、時短状態が終了するまでに特図2の抽選に基づいて小当たり遊技が50回実行されることを保証することが可能である。
そして第2形態では、時短状態に移行してから時短特2専用小当たり回数が49回になると、即ち特図2の抽選に基づいて残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了する状況になると、図56(B)に示す第3特別変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンP61〜P63を決定する。これにより、上記した状況に限って、変動時間が50000msという長い時間に決定することが可能であり、上述した第1形態と同様、特別バトル演出(図50(A)参照)を実行することが可能である。その結果、特図2の抽選に基づいて残り1回小当たり遊技が実行されると時短状態が終了するという状況での演出効果を高めることが可能である。
また第2形態では、第1形態と異なり、時短状態から非時短状態に移行した時点からの小当たり遊技回数が4回以内である場合に限り、図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンP71〜P74,P81〜P84を決定する。一方、時短状態から非時短状態に移行した時点からの小当たり遊技回数が4回を超えると、図56(A)に示す通常変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンP1〜P6,P11〜P15,P21〜P25,P31〜P36を決定するようになっている。こうして非時短状態に移行した後に、小当たり遊技回数が4回以内においては、特別図柄の変動時間が10000msという一定時間に設定されて、図51(B)に示すキャラ紹介演出を実行することが可能である。
更に第2形態では、非時短状態に移行した時点からの小当たり遊技回数が4回以内である場合に限り、図56(C)示すように、大当たりに当選する場合を除いて、特別図柄の停止時間が3000msという比較的長い時間に設定される。これにより、この停止時間を利用して図51(D)に示す拡大キャラ紹介演出を実行可能である。こうして非時短状態に移行した直後に、落胆している遊技者に対して、特殊な演出(キャラ紹介演出及び拡大キャラ紹介演出)を見せて楽しませることが可能である。なお時短状態から非時短状態に移行した時点では、特図2の保留が4個貯まっている状況が多い。よって第2形態では特図2の抽選が実行されれば、上述したようにほぼ小当たりに当選する(図54参照)。よって時短状態が終了した直後に、特図2の保留の上限個数に対応した回数(4回)だけキャラ紹介演出及び拡大キャラ紹介演出を実行して、小当たり遊技による賞球を獲得することが可能である。
なお上記第2形態では、非時短状態に移行した時点から、特図1の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数と、特図2の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数との合計回数が4回以内である場合に限り、図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定するようにした。しかしながら、特図2の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数が4回以内である場合に限り、図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定するようにしても良い。この場合において、非時短状態に移行した時点から特図1の抽選が行われた場合には、特図2の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数に拘わらず、図56(A)に示す通常変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定するようにすると良い。非時短状態に移行した時点で特図2の保留が4個貯まっていない場合があり、特図1の変動パターンが特殊に決定されるのを回避するためである。
<その他の変更例>
上記各形態では、時短小当たり回数が50回又は100回(規定回数)に達すると時短状態が終了するという特別終了条件が設定されるようにした。しかしながら、特別終了条件が成立するための時短小当たり回数の値(規定回数)は、50回又は100回に限られるものではなく、1回以上であれば適宜変更可能である。
また上記第1形態では、時短状態の終了条件として、合計変動回数(上限回数)が100回に至るという通常終了条件と、時短小当たり回数が50回(又は100回)に至るという特別終了条件とが設定され得るようにした。しかしながら、合計変動回数が100回に至る通常終了条件が設定されることがなく、特別終了条件だけが設定され得るようにしても良い。また合計変動回数ではなく、特図1だけの変動回数が100回に至る通常終了条件や、特図2だけの変動回数が100回に至る通常終了条件に替えても良い。なお上記した上限回数は100回に限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記第2形態では、時短状態の終了条件として、合計変動回数が100回に至るという通常終了条件と、時短特2専用小当たり回数が50回(又は100回)に至るという特別終了条件とが設定され得るようにした。しかしながら、合計変動回数(上限回数)が100回に至る通常終了条件が設定されることがなく、特別終了条件だけが設定され得るようにしても良い。また合計変動回数ではなく、特図1だけの変動回数が100回に至る通常終了条件や、特図2だけの変動回数が100回に至る通常終了条件に替えても良い。なお上記した上限回数は100回に限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記第2形態では、時短状態の終了条件として、時短特2専用小当たり回数が50回(又は100回)に至るという特別終了条件が設定され得るようにした。しかしながら、時短特1専用小当たり回数(時短状態に移行してから特図1の抽選に基づいて実行された小当たり遊技の実行回数)が規定回数(例えば2回)に至るという特別終了条件が設定され得るようにしても良い。この場合において、時短状態における特図1の抽選に基づく小当たり遊技が残り1回実行されると時短状態が終了する状況になれば、特別図柄(特図1又は特図2)の変動時間又は停止時間を特別な値に決定するようにしても良い。なお時短特2専用小当たり回数が50回(又は100回)に至るという特2用特別終了条件と、時短特1専用小当たり回数が2回に至るという特1用特別終了条件とが同時に設定され得るようにしても良い。
また上記第1形態では、時短状態に移行してから小当たり遊技が49回(所定回数、特別終了条件として設定される時短小当たり回数よりも「1」だけ小さい回数)実行されると、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄(特図1又は特図2)の変動時間又は停止時間を特別な値に決定した。しかしながら、上記した所定回数は、特別終了条件として設定される時短小当たり回数よりも「1」だけ小さい回数に限られず、「2」以上小さい数であっても良く、適宜変更可能である。また、時短状態に移行してから小当たり遊技の実行回数が或る回数範囲(例えば30回から40回まで)だけ、特別図柄(特図1又は特図2)の変動時間又は停止時間を特別な値に決定するようにしても良い。更に時短状態に移行してから、時短小当たり回数に応じて(例えば40回から48回までの場合と49回の場合に応じて)、2つ以上の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。この場合には、時短状態に移行した後、バリエーションに富む特別図柄の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記第1形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が4回(特定回数)以下において、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄(特図1又は特図2)の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が4回以外の別の回数以内において、特別図柄の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。更に時短状態から非時短状態に移行した後、合計変動回数に応じて(例えば3回以内の場合と4回の場合に応じて)、2つ以上の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。この場合には、非時短状態に移行した後、バリエーションに富む特別図柄の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記第2形態では、時短状態に移行してから時短特2用小当たり回数が49回(所定回数、特別終了条件として設定される時短特2用小当たり回数よりも「1」だけ小さい回数)に至ると、図56(B)に示す第3特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図2の変動時間又は停止時間を特別な値に決定した。しかしながら、上記した所定回数は、特別終了条件として設定される時短特2用小当たり回数よりも「1」だけ小さい回数に限られず、「2」以上小さい数であっても良く、適宜変更可能である。また時短状態に移行してから時短特2用小当たり回数が或る回数範囲(例えば30回から40回まで)だけ、特図2の変動時間又は停止時間を特別な値に決定するようにしても良い。更に時短状態に移行してから、時短特2用小当たり回数に応じて(例えば40回から48回までの場合と49回の場合に応じて)、2つ以上の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。この場合には、時短状態に移行した後、バリエーションに富む特図2の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。なお上記した変形例において、特図2に関する事項を特図1に関する事項に替えて実施することは勿論可能である。
また上記第2形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、小当たり遊技回数が4回以下において、図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄(特図1又は特図2)の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、小当たり遊技回数が4回以外の別の回数以内において、特別図柄の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。更に時短状態から非時短状態に移行した後、小当たり遊技回数に応じて(例えば3回以内の場合と4回の場合に応じて)、2つ以上の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。この場合には、非時短状態に移行した後、バリエーションに富む特別図柄の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記各形態では、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルにより決定された変動時間(50000ms)、又は図56(B)に示す第3特別変動パターン判定テーブルにより決定された変動時間(50000ms)に基づいて、図50(A)に示す特別バトル演出を実行した。しかしながら、図50(A)に示す特別バトル演出以外の演出を実行することは勿論可能であり、初当たりからの大当たりの連続回数や初当たりからの獲得遊技球数の報知を伴う演出であっても良い。また、上記した特別変動パターン判定テーブルにより決定される変動時間は、50000msに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記各形態では、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルにより決定された停止時間(5000ms)、又は図56(B)に示す第3特別変動パターン判定テーブルにより決定された停止時間(5000ms)に基づいて、図50(C)に示すキャラ紹介開始演出を実行した。しかしながら、図50(C)に示すキャラ紹介開始演出以外の演出を実行することは勿論可能であり、初当たりからの大当たりの連続回数や初当たりからの獲得遊技球数の報知を伴う演出であっても良い。また、上記した特別変動パターン判定テーブルにより決定される停止時間は、5000msに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記各形態では、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにより決定された変動時間(10000ms)、又は図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブルにより決定された変動時間(10000ms)に基づいて、図51(B)に示すキャラ紹介演出(特殊演出)を実行した。しかしながら、図51(B)に示すキャラ紹介演出以外の演出を実行することは勿論可能であり、特別なバトル演出を伴うSPリーチや、バトルを伴わないSPリーチであっても良い。また、上記した特別変動パターン判定テーブルにより決定される変動時間は、10000msに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記各形態では、図12(B)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにより決定された停止時間(3000ms)、又は図56(D)に示す第4特別変動パターン判定テーブルにより決定された停止時間(3000ms)に基づいて、図51(D)に示す拡大キャラ紹介開始演出を実行した。しかしながら、図51(D)に示す拡大キャラ紹介開始演出以外の演出を実行することは勿論可能であり、例えば出率表示やベース表示、遊技の進行とは無関係なスペック報知であっても良い。また、上記した特別変動パターン判定テーブルにより決定される停止時間は、3000msに限られるものではなく、適宜変更可能である。
また上記各形態では、時短状態において、特別終了条件が成立するまでに要する小当たり遊技の実行回数を報知するために、図49(B)に示す時短小当たり回数画像N2の表示(回数報知演出)を行った。しかしながら、その他の表示態様の画像(例えば小当たり遊技の実行回数をカウントアップで示す画像)を表示したり、ランプ等による発光手段の発光態様やスピーカ67から出力する音声等によって、特別終了条件が成立するまでに要する小当たり遊技の実行回数を報知しても良い。
また上記各形態では、大当たり図柄が停止表示されること(1種大当たり)により大当たり遊技が実行される遊技機としたが、1種大当たりも2種大当たり(特定領域39への通過による大当たり)も搭載している遊技機(所謂1種2種混合機)としても良い。
また上記第1形態では、特図2の抽選にて小当たりに当選する確率を約2分の1(図11参照)とし、上記第2形態では、特図2の抽選にて大当たりに当選する場合を除いて必ず小当たりに当選するようにした(図54参照)。しかしながら、小当たりに当選する確率は適宜変更可能であり、大当たりに当選する場合を除いて実質的に100%小当たりになるように設定しても良い。なお実質的に100%小当たりに当選するとは、例えば100分の1でハズレになる場合があっても良いことを含む意味である。
また上記第2形態では、図55に示すように、「特図1_大当たり図柄B」又は「特図2_大当たり図柄C」の停止表示に基づいて、時短特2専用小当たり回数が50回又は100回に設定される特別終了条件が設けられるようにした。しかしながら、特別図柄(特図1又は特図2)の抽選に基づく小当たり遊技の実行回数(時短合計用小当たり回数)が50回又は100回に設定される特別終了条件が設けられるようにしたり、特図1の抽選に基づく小当たり遊技の実行回数(時短特1専用小当たり回数)が50回又は100回に設定される特別終了条件が設けられるようにしても良い。なお、時短特2専用小当たり回数が設定される特別終了条件、時短合計用小当たり回数が設定される特別終了条件、時短特1専用小当たり回数が設定される特別終了条件のうち、何れか2つ又は3つ全て同時に設けられるようにしても良い。
また上記第1形態では、図9に示すように、特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄B」が停止表示されることに基づいて、時短小当たり回数が50回(第1規定回数)に設定される第1特別終了条件が設けられ、特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄C」が停止表示されることに基づいて、時短小当たり回数が100回(第2規定回数)に設定される第2特別終了条件が設けられるようにした。しかしながら、上記した第1規定回数又は第2規定回数の値は、適宜変更可能である。従って変形例として、特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄B」が停止表示されることに基づいて、時短小当たり回数が50回(第1規定回数)に設定される第1特別終了条件が設けられ、特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄C」が停止表示されることに基づいて、時短小当たり回数が100回(第2規定回数)に設定される第2特別終了条件が設けられるようにしても良い。この場合には、上記第1形態と異なり、初当たりとして特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄B」に当選した方が、時短状態にて特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄C」に当選する場合よりも、時短小当たり回数が多い特別終了条件が設定される。そのため、初当たりが非常に有利である(小当たりラッシュ状態を長く楽しむことができる)というゲーム性を提供することが可能である。なお第1規定回数の値と第2規定回数の値は、同じであっても良い。
また上記第1形態では、図9に示すように、特図1の抽選では、「特図1_大当たり図柄B」が停止表示される場合に限り、第1特別終了条件が設けられるようにした。しかしながら、例えば図57に示すように、特図1の抽選で「特図1_大当たり図柄D」が停止表示される場合であっても、第1特別終了条件が設けられるようにしても良い。なお「特図1_大当たり図柄D」が停止表示される場合には、時短小当たり回数が50回ではない回数(例えば70回)に設定される第1特別終了条件が設けられるようにする。これにより遊技者には、小当たりラッシュ状態が短くなる「特図1_大当たり図柄B」、又は小当たりラッシュ状態が長くなる「特図1_大当たり図柄D」のどちらに当選したのかに注目させることが可能であり、興趣性を高めることが可能である。なお第1特別終了条件において時短小当たり回数が設定されるようにしたが、時短特2専用小当たり回数が設定されたり、時短特1専用小当たり回数が設定されるようにしても良く、且つその回数の値は適宜変更可能である。
また上記第2形態では、図9に示すように、特図2の抽選に基づく大当たり図柄が1種類(特図2_大当たり図柄C)しか設けられておらず、必ず時短小当たり回数が100回に設定される第2特別終了条件が設けられるようにした。しかしながら、図57に示すように、特図2の抽選で「特図2_大当たり図柄E」が停止表示される場合であっても、第2特別終了条件が設けられるようにしても良い。なお「特図2_大当たり図柄E」が停止表示される場合には、時短特2専用小当たり回数が100回ではない回数(例えば10回)に設定される第2特別終了条件が設けられるようにする。これにより遊技者には、小当たりラッシュ状態が短くなる「特図2_大当たり図柄E」、又は小当たりラッシュ状態が長くなる「特図1_大当たり図柄C」のどちらに当選したのかに注目させることが可能であり、興趣性を高めることが可能である。なお第2特別終了条件において時短小当たり回数が設定されるようにしたが、時短特2専用小当たり回数が設定されたり、時短特1専用小当たり回数が設定されるようにしても良く、且つその回数の値は適宜変更可能である。
また上記第1形態では、図9に示すように、特図1の抽選に基づく大当たり図柄(特図1_大当たり図柄B)、又は特図2の抽選に基づく大当たり図柄(特図2_大当たり図柄C)の何れに当選した場合であっても、特別終了条件が設定されるようにした。しかしながら、特図1の抽選に基づく大当たり図柄が停止表示された場合にのみ、特別終了条件が設定されるようにしても良い。又はその反対に、特図2の抽選に基づく大当たり図柄が停止表示された場合にのみ、特別終了条件が設定されるようにしても良い。
また上記各形態では、特定領域39への遊技球の通過に基づいて高確率状態に移行するパチンコ遊技機1であった。しかしながら、大当たり図柄の種類、又は大当たり図柄の種類と当選時の遊技状態の種類とに基づいて、高確率状態に移行するパチンコ遊技機1としても良い。なお高確率状態に制御されることがないパチンコ遊技機としても良い。
また上記各形態では、特図1_大当たり図柄Bが停止表示されて、且つ大当たり遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合に、大当たり遊技後に高確率状態に移行すると共に、時短小当たり回数(50回)が設定される時短状態に移行するようにした。また特図2_大当たり図柄Cが停止表示されて、且つ大当たり遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合に、大当たり遊技後に高確率状態に移行すると共に、時短小当たり回数(100回)が設定される時短状態に移行するようにした。しかしながら、時短小当たり回数が設定される時短状態に移行するのは、遊技球の特定領域39への通過が無関係であって、大当たり図柄の種類によって決定されたり、大当たり図柄の種類と当選時の遊技状態とによって決定されるようにしても良い。
なお「大当たり遊技後に時短状態(第2遊技状態)に制御されることになり得る大当たり図柄」とは、以下に示す大当たり図柄を含む意味である。先ず第1に、本形態のように大当たり図柄が停止表示されると共に、大当たり遊技の実行中に遊技球が特定領域39を通過することを条件として、大当たり遊技後に時短状態に移行した場合において、前述の停止表示された大当たり図柄を含む意味である。また第2に、大当たり図柄が予め定められた遊技状態にて停止表示されることを条件として、大当たり遊技後に時短状態に移行した場合において、前述の停止表示された大当たり図柄を含む意味である。また第3に、遊技状態に拘わらず大当たり図柄が停止表示されることを条件として、大当たり遊技後に時短状態に移行した場合において、前述の停止表示された大当たり図柄を含む意味である。
また上記各形態では、特図2の変動表示が特図1の変動表示に優先して実行されるパチンコ遊技機1であったが、特図1の変動表示が特図2の変動表示に優先して実行されるパチンコ遊技機としても良い。
また上記各形態では、特図1の変動表示中には特図2の変動表示が開始されることはなく、特図2の変動表示中には特図2の変動表示が開始されることがない遊技機とした。しかしながら、特図1の変動表示中でも特図2の変動表示が開始されることがあり、特図2の変動表示中でも特図1の変動表示が開始されること(所謂同時変動)が可能な遊技機としても良い。
また上記各形態では、特図1の保留の上限数又は特図2の保留の上限数を「4」としたが、適宜変更可能である。例えば特図2の保留の上限数を「1」にしてもよい。この場合には、時短状態から非時短状態へ移行時点から、特図2の変動回数が1回以内において、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにすると良い。非時短状態へ移行した直後に、1個だけ残っている特図2の保留に基づく演出を特殊な演出とすることが可能になるためである。
また上記各形態では、時短小当たり回数又は時短特2用小当たり回数が規定回数に至ると、時短状態(第2遊技状態)から非時短状態(第1遊技状態)に移行するようにした。しかしながら、高確率状態に移行してから特別図柄(特図1又は特図2)の抽選に基づく小当たり遊技の実行回数が規定回数に至ると、高確率状態(第2遊技状態)から非高確率状態(第1遊技状態)に移行するようにしても良い。又は高確率状態に移行してから特図2の抽選に基づく小当たり遊技の実行回数(高確特2用小当たり回数)が規定回数に至る、或いは高確率状態に移行してから特図1の抽選に基づく小当たり遊技の実行回数(高確特1用小当たり回数)が規定回数に至ると、高確率状態(第2遊技状態)から通常確率状態(第1遊技状態)に移行するようにしても良い。要するに、上記各形態の時短状態に関する事項を、高確率状態に関する事項に替えて実施しても良い。
また上記各形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の総開放時間を1.6秒としたが、この時間は適宜変更可能である。但し意図しない量の賞球がなされないように、1.8秒以下としておくことが望ましい。
また上記各形態では、変動演出を行う表示部を、1つの表示装置の表示画面(画像表示装置7の表示画面7a)によって構成したが、2つ以上の表示装置の各表示画面によって構成してもよい。例えば、メイン表示装置としての画像表示装置7の他に、サブ表示装置を備えている構成では、メイン表示装置の表示画面にて演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を行い、サブ表示装置の表示画面にて小図柄変動演出を行うように構成してもよい。なお、タッチセンサと液晶表示装置からなるタッチパネルを遊技機枠50に搭載し、このタッチパネルにおける液晶表示装置をサブ表示装置としてもよい。
また上記各形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり又は小当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記各形態では、時短状態に移行してから小当たり遊技の実行回数が予め定められた規定回数に至ると、時短状態が終了(非時短状態)するようにした。しかしながら、時短状態に移行してから小当たりに当選した回数(又は小当たり当選に基づく特別図柄の変動回数)が予め定められた規定回数に至ると、時短状態が終了(非時短状態)するようにしても良い。この場合、時短状態に移行してから、小当たりに当選した回数が規定回数に至って、その小当たり当選に基づく特別図柄が変動表示を経て停止表示すると、時短状態から非時短状態に移行するようにしても良い。或いは、時短状態に移行してから、小当たりに当選した回数が規定回数に至って、その小当たり当選に基づく特別図柄が変動表示を経て停止表示した後の小当たり遊技後に、時短状態から非時短状態に移行するようにしても良い。
以上、第1形態で説明した「時短状態に制御されてからの小当たり遊技の実行回数が予め定められた規定回数に至る特別終了条件」を、「時短状態に制御されてからの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく特別図柄の変動表示の実行回数(合計変動回数)が予め定められた規定回数に至る特別終了条件」に替えて実行しても良い。また第2形態で説明した「第1特別終了条件」を、「特図1_大当たり図柄Bの停止表示に基づいて時短状態に制御された場合に、当該時短状態に制御されてからの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく特別図柄の変動表示の実行回数(合計変動回数)が予め定められた第1規定回数(50回)に至る第1特別終了条件」に替えて実行しても良い。更に第2形態で説明した「第2特別終了条件」を、「特図2_大当たり図柄Cの停止表示に基づいて時短状態に制御された場合に、当該時短状態に制御されてからの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく特別図柄の変動表示の実行回数(合計変動回数)が予め定められた第2規定回数(100回)に至る第2特別終了条件」に替えて実行しても良い。そして上記した特別終了条件(第1特別終了条件又は第2特別終了条件を含む)に替えて、「時短状態に制御されてからの特図1の抽選で小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく第1特別図柄の変動表示の実行回数が予め定められた規定回数に至る特図1専用特別終了条件」や、「時短状態に制御されてからの特図2の抽選で小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく第2特別図柄の変動表示の実行回数が予め定められた規定回数に至る特別終了条件」に適宜変更して実施しても良い。なお上記で説明した時短状態に関する事項を、高確率状態に関する事項に替えて実施しても良い。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
手段1に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球口(第1始動口20,第2始動口21)と、
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)、及び、前記特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材(開閉部材37)と、
前記入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得可能な判定情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて、大当たり又は小当たりであるかの判定処理を実行可能な当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定処理が行われると、その判定結果を示す識別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄(特図1_大当たり図柄A,特図1_大当たり図柄B,特図2_大当たり図柄C)で停止表示された場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記特別入賞口開閉部材を開放させる小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(ステップS909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記大当たり遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、第1遊技状態(非時短状態,通常遊技状態)よりも遊技者に有利な第2遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2304を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記終了条件には、前記第2遊技状態に制御されてからの前記小当たり遊技の実行回数(以下「小当たり遊技回数」という)が予め定められた規定回数(50回)に至る特別終了条件が含まれていること(図9参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり遊技後に第2遊技状態に制御されると、遊技者は有利になる。しかしながら第2遊技状態において、小当たり遊技回数が規定回数に至ると、不利な第1遊技状態に移行する。従って遊技者には、有利な第2遊技状態の終了時点を把握し難くすることが可能であり、小当たり遊技回数が規定回数に達しないことを期待させるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり遊技回数に基づいて前記変動時間を決定可能なものであること(図9(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、変動時間を小当たり遊技回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり遊技回数のときに任意の変動時間を決定することが可能である。
手段3に係る発明は、
手段2に記載の遊技機において、
前記変動時間決定手段は、
前記小当たり遊技回数が前記規定回数よりも少ない所定回数(49回)未満であると、予め定められた第1決定基準(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定し、
前記小当たり遊技回数が前記所定回数以上であると、予め定められた第2決定基準(図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定するものであり、
前記第2決定基準に基づいて決定する前記変動時間を、前記第1決定基準に基づいて決定する前記変動時間よりも長くし易いものであること(図12(A)と図12(B)との比較参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態で小当たり遊技回数が所定回数以上になると、以後の変動時間を第2決定基準に基づいて長くすることが可能である。これにより、第2遊技状態の終了に近づくときに期待感を高めるような演出を作ることが可能である。
手段4に係る発明は、
手段3に記載の遊技機において、
前記所定回数は、前記規定回数よりも1つ少ない回数(49回)であることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、小当たり遊技回数が所定回数未満では、変動時間が第1決定基準に基づいて決定される。そして、小当たり遊技回数が規定回数より1つ少ない所定回数になると、変動時間が第2決定基準に基づいて長く決定される。即ち、小当たり遊技の実行が残り1回で第2遊技状態の制御が終了する状況になると、変動時間を長くすることが可能である。こうして、第2遊技状態が終了する直前の期待感を高めることが可能である。
手段5に係る発明は、
手段1乃至手段4の何れかに記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記規定回数は、前記上限回数よりも少なく設定されていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられる。この場合、特別終了条件に対応する規定回数が、通常終了条件に対応する上限回数よりも少ないため、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立する場合がある。その一方で、特別終了条件が成立する前に、通常終了条件が成立する場合もある。よって遊技者には、特別終了条件又は通常終了条件のどちらの終了条件が早く成立するのかという緊迫感を与えることが可能である。
手段6に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)の変動表示の時間を決定し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)の変動表示の時間(以下「第2変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、前記第1識別図柄を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、前記第2識別図柄を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記特別終了条件として前記第2判定処理により小当たりと判定されたことに基づく前記小当たり遊技回数(以下「第2識別図柄用小当たり遊技回数(時短特2専用小当たり回数)」という)が前記規定回数に至る終了条件と、が含まれていること(図55参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、イレギュラーで第1識別図柄が変動表示しても、第2入球口への入球に基づく小当たり遊技回数が規定回数に至るまで、第1遊技状態に移行させないようにすることが可能である。つまり、第2識別図柄用小当たり遊技回数が規定回数に至るまで有利であるというゲーム性を確実に担保することが可能である。
手段7に係る発明は、
手段6に記載の遊技機において、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記第2判定処理が行われた場合には、前記第2識別図柄用小当たり遊技回数に基づいて前記第2変動時間を決定可能なものであること(図56(B)に示す第3特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、第2入球口への入球に基づく小当たり遊技回数に応じて、第2変動時間を決定することが可能である。よって、第1入球口への入球に基づいて第1識別図柄の変動表示が行われても、任意の第2識別図柄用小当たり遊技回数のときに任意の第2変動時間を決定することが可能である。
手段8に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数(以下「変動回数」という)が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記規定回数は、前記上限回数よりも少なく設定されていて、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記終了条件の成立に基づいて前記大当たり遊技後の前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行した場合には、当該大当たり遊技の終了時点からの前記変動回数に拘わらず、当該第1遊技状態への移行時点からの前記変動回数に基づいて、前記変動時間を決定可能なものであること(図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられている。そして、特別終了条件に対応する規定回数が、通常終了条件に対応する上限回数よりも少ないため、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立する場合がある。従って、大当たり遊技の終了時点から第2遊技状態を経て第1遊技状態に移行するまでの変動回数が一定ではなくなる。従って、仮に大当たり遊技の終了時点からの変動回数に基づいて、第1遊技状態に移行した直後の変動時間を決定しようとすると、第1遊技状態に移行した直後の演出に合う変動時間を決定できないおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、大当たり遊技の終了時点からではなく、第1遊技状態への移行時点からカウントされる変動回数に基づいて変動時間を決定する。従って、特別終了条件の成立により第1遊技状態に移行した場合でも、第1遊技状態に移行した後の任意の変動時間を決定することが可能である。
手段9に係る発明は、
手段8に記載の遊技機において、
所定の特殊演出(キャラ紹介演出)を実行可能な特殊演出実行手段(ステップS5020を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第1遊技状態への移行時点から前記変動回数が特定回数(4回)以下であれば、予め定められた特別決定基準(図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定し、
前記第1遊技状態への移行時点から前記変動回数が前記特定回数を超えると、予め定められた通常決定基準(図12(A)に示す第1特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定するものであり、
前記特殊演出実行手段は、
前記特別決定基準に基づいて前記変動時間が決定された場合には、その変動時間に基づく前記識別図柄の変動表示中に前記特殊演出を実行可能である一方、
前記通常決定基準に基づいて前記変動時間が決定された場合には、その変動時間に基づく前記識別図柄の変動表示中に前記特殊演出を実行しないものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1遊技状態に移行した直後から変動回数が特定回数以下である場合に限って、特別決定基準に基づいて変動時間を決定する。そしてこの変動時間に基づいて、専用の特殊演出を実行可能である。従って、第1遊技状態に移行した直後の演出効果を高めることが可能である。
手段10に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数(以下「変動回数」という)が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記終了条件の成立に基づいて前記大当たり遊技後の前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行した場合には、当該大当たり遊技の終了時点からの前記小当たり遊技回数に拘わらず、当該第1遊技状態への移行時点からの前記小当たり遊技の実行回数に基づいて、前記変動時間を決定可能なものであること(図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられている。そのため、特別終了条件が成立する前に、通常終了条件が成立する場合がある。従って、大当たり遊技の終了時点から第2遊技状態を経て第1遊技状態に移行するまでの小当たり遊技回数が一定ではなくなる。従って、仮に大当たり遊技の終了時点からの小当たり遊技回数に基づいて、第1遊技状態に移行した直後の変動時間を決定しようとすると、第1遊技状態に移行した直後の演出に合う変動時間を決定できないおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、大当たり遊技の終了時点からではなく、第1遊技状態への移行時点からカウントされる小当たり遊技回数に基づいて変動時間を決定する。従って、通常終了条件の成立により第1遊技状態に移行した場合でも、第1遊技状態に移行した後の任意の変動時間を決定することが可能である。
手段11に係る発明は、
手段1乃至手段10の何れかに記載の遊技機において、
前記第2遊技状態に制御されているときに前記特別終了条件が成立するまでに要する前記小当たり遊技の実行回数を報知する回数報知演出(時短小当たり回数画像N2の表示)を実行可能な回数報知演出実行手段(ステップS5005,S5006を実行する演出制御用マイコン91)を備えていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、回数報知演出により、小当たり遊技の実行が残り何回で第1遊技状態に移行するのかを分かり易く示すことが可能である。
手段12に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球口(第1始動口20,第2始動口21)と、
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)、及び、前記特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材(開閉部材37)と、
前記入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得可能な判定情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて、大当たり又は小当たりであるかの判定処理を実行可能な当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定処理が行われると、その判定結果を示す識別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄(特図1_大当たり図柄A,特図1_大当たり図柄B,特図2_大当たり図柄C)で停止表示された場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記特別入賞口開閉部材を開放させる小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(ステップS909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記大当たり遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、第1遊技状態(非時短状態,通常遊技状態)よりも遊技者に有利な第2遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2304を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記大当たり図柄には、前記大当たり遊技後に前記第2遊技状態に制御されることになり得る第1大当たり図柄(特図1_大当たり図柄B)と第2大当たり図柄(特図2_大当たり図柄C)と、が含まれていて、
前記終了条件には、
前記第1大当たり図柄の停止表示に基づいて前記第2遊技状態に制御された場合に、当該第2遊技状態に制御されてからの前記小当たり遊技の実行回数(以下「小当たり遊技回数」という)が予め定められた第1規定回数(50回)に至る第1特別終了条件と、
前記第2大当たり図柄の停止表示に基づいて前記第2遊技状態に制御された場合に、当該第2遊技状態に制御されてからの前記小当たり遊技回数が予め定められた第2規定回数(100回)に至る第2特別終了条件と、が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり遊技後に第2遊技状態に制御されると、遊技者は有利になる。しかしながら、第1大当たり図柄の停止表示に基づいて第2遊技状態に制御された場合、小当たり遊技回数が第1規定回数に至ると、不利な第1遊技状態に移行する。一方、第2大当たり図柄の停止表示に基づいて第2遊技状態に制御された場合、小当たり遊技回数が第2規定回数に至ると、不利な第2遊技状態に移行する。こうして遊技者には、大当たり図柄の種類に応じて、小当たり遊技の実行回数を契機とした第2遊技状態の終了条件が異なるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
手段13に係る発明は、
手段12に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり遊技回数に基づいて前記変動時間を決定可能なものであること(図9(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、変動時間を小当たり遊技回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり遊技回数のときに任意の変動時間を決定することが可能である。
手段14に係る発明は、
手段12又は手段13に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の停止表示の時間(以下「停止時間」という)を決定する停止時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記停止時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり遊技回数に基づいて前記停止時間を決定可能なものである(図9(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、停止時間を小当たり遊技回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり遊技回数のときに任意の停止時間を決定することが可能である。
手段15に係る発明は、
手段12乃至手段14の何れかに記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記第1大当たり図柄は、前記第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2大当たり図柄は、前記第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2規定回数(100回)は、前記第1規定回数(50回)よりも多いものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1遊技状態において、第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第1大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり遊技回数が第1規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。これに対して、第2遊技状態においては、第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第2大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に再び第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり遊技回数が第1規定回数よりも多い第2規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。こうして、第2遊技状態にて第2大当たり図柄に当選した方が、第1遊技状態にて第1大当たり図柄に当選するよりも有利というゲーム性を提供することが可能である。
手段16に係る発明は、
手段12乃至手段14の何れかに記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記第1大当たり図柄は、前記第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2大当たり図柄は、前記第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第1規定回数(100回)は、前記第2規定回数(50回)よりも多いものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第2大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に再び第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり遊技回数が第2規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。これに対して、第1遊技状態においては、第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第1大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり遊技回数が第2規定回数よりも多い第1規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。こうして、初当たりとして第1遊技状態にて第1大当たり図柄に当選した方が、第2遊技状態にて第2大当たり図柄に当選するよりも有利というゲーム性を提供することが可能である。
手段17に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球口(第1始動口20,第2始動口21)と、
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)、及び、前記特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材(開閉部材37)と、
前記入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得可能な判定情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて、大当たり又は小当たりであるかの判定処理を実行可能な当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定処理が行われると、その判定結果を示す識別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄(特図1_大当たり図柄A,特図1_大当たり図柄B,特図2_大当たり図柄C)で停止表示された場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記特別入賞口開閉部材を開放させる小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(ステップS909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記大当たり遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、第1遊技状態(非時短状態,通常遊技状態)よりも遊技者に有利な第2遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2304を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記終了条件には、前記第2遊技状態に制御されてからの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく前記識別図柄の変動表示の回数(以下「小当たり回数」という)がが予め定められた規定回数に至る特別終了条件が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり遊技後に第2遊技状態に制御されると、遊技者は有利になる。しかしながら第2遊技状態において、小当たり回数が規定回数に至ると、不利な第1遊技状態に移行する。従って遊技者には、有利な第2遊技状態の終了時点を把握し難くすることが可能であり、小当たり回数が規定回数に達しないことを期待させるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
手段18に係る発明は、
手段17に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり回数に基づいて前記変動時間を決定可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、変動時間を小当たり回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり回数のときに任意の変動時間を決定することが可能である。
手段19に係る発明は、
手段18に記載の遊技機において、
前記変動時間決定手段は、
前記小当たり回数が前記規定回数よりも少ない所定回数未満であると、予め定められた第1決定基準に基づいて前記変動時間を決定し、
前記小当たり回数が前記所定回数以上であると、予め定められた第2決定基準に基づいて前記変動時間を決定するものであり、
前記第2決定基準に基づいて決定する前記変動時間を、前記第1決定基準に基づいて決定する前記変動時間よりも長くし易いものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態で小当たり回数が所定回数以上になると、以後の変動時間を第2決定基準に基づいて長くすることが可能である。これにより、第2遊技状態の終了に近づくときに期待感を高めるような演出を作ることが可能である。
手段20に係る発明は、
手段19に記載の遊技機において、
前記所定回数は、前記規定回数よりも1つ少ない回数であること特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、小当たり回数が所定回数未満では、変動時間が第1決定基準に基づいて決定される。そして、小当たり回数が規定回数とより1つ少ない所定回数になると、その後の変動時間が第2決定基準に基づいて長く決定される。即ち、小当たり回数が残り1回で第2遊技状態の制御が終了する状況になると、変動時間を長くすることが可能である。こうして、第2遊技状態が終了する直前の期待感を高めることが可能である。
手段21に係る発明は、
手段17乃至手段20の何れかに記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記規定回数は、前記上限回数よりも少なく設定されていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられる。この場合、特別終了条件に対応する規定回数が、通常終了条件に対応する上限回数よりも少ないため、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立する場合がある。その一方で、特別終了条件が成立する前に、通常終了条件が成立する場合もある。よって遊技者には、特別終了条件又は通常終了条件のどちらの終了条件が早く成立するのかという緊迫感を与えることが可能である。
手段22に係る発明は、
手段17に記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)の変動表示の時間を決定し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)の変動表示の時間(以下「第2変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、前記第1識別図柄を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、前記第2識別図柄を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記特別終了条件として前記第2判定処理により小当たりと判定されたことに基づく回数、又は小当たり当選に基づく前記第2識別図柄の変動表示の回数(以下「第2識別図柄用小当たり回数」という)が前記規定回数に至る終了条件と、が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、イレギュラーで第1識別図柄が変動表示しても、第2入球口への入球に基づく小当たり回数が規定回数に至るまで、第1遊技状態に移行させないようにすることが可能である。つまり、第2識別図柄用小当たり回数が規定回数に至るまで有利であるというゲーム性を確実に担保することが可能である。
手段23に係る発明は、
手段22に記載の遊技機において、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記第2判定処理が行われた場合には、前記第2識別図柄用小当たり回数に基づいて前記第2変動時間を決定可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、第2入球口への入球に基づく小当たり回数に応じて、第2変動時間を決定することが可能である。よって、第1入球口への入球に基づいて第1識別図柄の変動表示が行われても、任意の第2識別図柄用小当たり回数のときに任意の第2変動時間を決定することが可能である。
手段24に係る発明は、
手段17に記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数(以下「変動回数」という)が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記規定回数は、前記上限回数よりも少なく設定されていて、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記終了条件の成立に基づいて前記大当たり遊技後の前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行した場合には、当該大当たり遊技の終了時点からの前記変動回数に拘わらず、当該第1遊技状態への移行時点からの前記変動回数に基づいて、前記変動時間を決定可能なものであること(図56(C)に示す第4特別変動パターン判定テーブル参照)を特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられている。そして、特別終了条件に対応する規定回数が、通常終了条件に対応する上限回数よりも少ないため、通常終了条件が成立する前に、特別終了条件が成立する場合がある。従って、大当たり遊技の終了時点から第2遊技状態を経て第1遊技状態に移行するまでの変動回数が一定ではなくなる。従って、仮に大当たり遊技の終了時点からの変動回数に基づいて、第1遊技状態に移行した直後の変動時間を決定しようとすると、第1遊技状態に移行した直後の演出に合う変動時間を決定できないおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、大当たり遊技の終了時点からではなく、第1遊技状態への移行時点からカウントされる変動回数に基づいて変動時間を決定する。従って、特別終了条件の成立により第1遊技状態に移行した場合でも、第1遊技状態に移行した後の任意の変動時間を決定することが可能である。
手段25に係る発明は、
手段24に記載の遊技機において、
所定の特殊演出(キャラ紹介演出)を実行可能な特殊演出実行手段(ステップS5020を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第1遊技状態への移行時点から前記変動回数が特定回数(4回)以下であれば、予め定められた特別決定基準(図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定し、
前記第1遊技状態への移行時点から前記変動回数が前記特定回数を超えると、予め定められた通常決定基準(図12(A)に示す第1特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記変動時間を決定するものであり、
前記特殊演出実行手段は、
前記特別決定基準に基づいて前記変動時間が決定された場合には、その変動時間に基づく前記識別図柄の変動表示中に前記特殊演出を実行可能である一方、
前記通常決定基準に基づいて前記変動時間が決定された場合には、その変動時間に基づく前記識別図柄の変動表示中に前記特殊演出を実行しないものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1遊技状態に移行した直後から変動回数が特定回数以下である場合に限って、特別決定基準に基づいて変動時間を決定する。そしてこの変動時間に基づいて、専用の特殊演出を実行可能である。従って、第1遊技状態に移行した直後の演出効果を高めることが可能である。
手段26に係る発明は、
手段17に記載の遊技機において、
前記終了条件には、前記識別図柄の変動表示の実行回数(以下「変動回数」という)が予め定められた上限回数(100回)に至る通常終了条件が含まれていて、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記終了条件の成立に基づいて前記大当たり遊技後の前記第2遊技状態から前記第1遊技状態に移行した場合には、当該大当たり遊技の終了時点からの前記小当たり回数に拘わらず、当該第1遊技状態への移行時点からの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく前記識別図柄の変動表示の回数に基づいて、前記変動時間を決定可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態の終了条件として、通常終了条件と特別終了条件とが設けられている。そのため、特別終了条件が成立する前に、通常終了条件が成立する場合がある。従って、大当たり遊技の終了時点から第2遊技状態を経て第1遊技状態に移行するまでの小当たり回数が一定ではなくなる。従って、仮に大当たり遊技の終了時点からの小当たり回数に基づいて、第1遊技状態に移行した直後の変動時間を決定しようとすると、第1遊技状態に移行した直後の演出に合う変動時間を決定できないおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、大当たり遊技の終了時点からではなく、第1遊技状態への移行時点からカウントされる小当たり回数(小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく識別図柄の変動表示の回数)に基づいて変動時間を決定する。従って、通常終了条件の成立により第1遊技状態に移行した場合でも、第1遊技状態に移行した後の任意の変動時間を決定することが可能である。
手段27に係る発明は、
手段17乃至手段26の何れかに記載の遊技機において、
前記第2遊技状態に制御されているときに前記特別終了条件が成立するまでに要する小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく前記識別図柄の変動表示の回数を報知する回数報知演出を実行可能な回数報知演出実行手段を備えていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、回数報知演出により、小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく識別図柄の変動表示の回数が残り何回で第1遊技状態に移行するのかを分かり易く示すことが可能である。
手段28に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球口(第1始動口20,第2始動口21)と、
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)、及び、前記特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材(開閉部材37)と、
前記入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得可能な判定情報取得手段(ステップS206,S212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて、大当たり又は小当たりであるかの判定処理を実行可能な当たり判定手段(ステップS1002,S1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当たり判定手段による判定処理が行われると、その判定結果を示す識別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄(特図1_大当たり図柄A,特図1_大当たり図柄B,特図2_大当たり図柄C)で停止表示された場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記特別入賞口開閉部材を開放させる小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(ステップS909を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記大当たり遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、第1遊技状態(非時短状態,通常遊技状態)よりも遊技者に有利な第2遊技状態(時短状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2304を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記大当たり図柄には、前記大当たり遊技後に前記第2遊技状態に制御されることになり得る第1大当たり図柄(特図1_大当たり図柄B)と第2大当たり図柄(特図2_大当たり図柄C)と、が含まれていて、
前記終了条件には、
前記第1大当たり図柄の停止表示に基づいて前記第2遊技状態に制御された場合に、当該第2遊技状態に制御されてからの小当たりに当選した回数又は小当たり当選に基づく前記識別図柄の変動表示の回数(以下「小当たり回数」という)が予め定められた第1規定回数に至る第1特別終了条件と、
前記第2大当たり図柄の停止表示に基づいて前記第2遊技状態に制御された場合に、当該第2遊技状態に制御されてからの前記小当たり回数が予め定められた第2規定回数に至る第2特別終了条件と、が含まれていることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、大当たり遊技後に第2遊技状態に制御されると、遊技者は有利になる。しかしながら、第1大当たり図柄の停止表示に基づいて第2遊技状態に制御された場合、小当たり回数が第1規定回数に至ると、不利な第1遊技状態に移行する。一方、第2大当たり図柄の停止表示に基づいて第2遊技状態に制御された場合、小当たり回数が第2規定回数に至ると、不利な第2遊技状態に移行する。こうして遊技者には、大当たり図柄の種類に応じて、小当たり回数を契機とした第2遊技状態の終了条件が異なるという斬新な興趣性を提供することが可能である。
手段29に係る発明は、
手段28に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の変動表示の時間(以下「変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記変動時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり回数に基づいて前記変動時間を決定可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、変動時間を小当たり回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり回数のときに任意の変動時間を決定することが可能である。
手段30に係る発明は、
手段28又は手段29に記載の遊技機において、
前記判定処理が行われると、前記識別図柄の停止表示の時間(以下「停止時間」という)を決定する停止時間決定手段(ステップS1003,S1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記停止時間決定手段は、
前記第2遊技状態にて前記判定処理が行われた場合には、前記小当たり回数に基づいて前記停止時間を決定可能なものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、停止時間を小当たり回数に基づいて決定することが可能である。よって任意の小当たり回数のときに任意の停止時間を決定することが可能である。
手段31に係る発明は、
手段28乃至手段30の何れかに記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記第1大当たり図柄は、前記第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2大当たり図柄は、前記第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2規定回数は、前記第1規定回数よりも多いものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1遊技状態において、第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第1大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり回数が第1規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。これに対して、第2遊技状態においては、第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第2大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に再び第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり回数が第1規定回数よりも多い第2規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。こうして、第2遊技状態にて第2大当たり図柄に当選した方が、第1遊技状態にて第1大当たり図柄に当選するよりも有利というゲーム性を提供することが可能である。
手段32に係る発明は、
手段28乃至手段30の何れかに記載の遊技機において、
前記入球口には、第1入球口(第1始動口20)と第2入球口(第2始動口21)とがあり、
前記判定情報取得手段は、前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(ステップS212の特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2取得処理(ステップS212の特図2関係乱数取得処理)とを実行可能なものであり、
前記当たり判定手段は、前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(ステップS1008の特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて大当たり又は小当たりであるかの第2判定処理(ステップS1002の特図2大当たり判定処理)を実行可能なものであり、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記大当たり遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、前記大当たり遊技を実行するものであり、
前記小当たり遊技実行手段は、少なくとも前記第2識別図柄が小当たり当選を示す小当たり図柄(特図2_小当たり図柄a)で停止表示された場合に、前記小当たり遊技を実行するものであり、
前記第1大当たり図柄は、前記第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第2大当たり図柄は、前記第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて停止表示されるものであり、
前記第1規定回数は、前記第2規定回数よりも多いものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第2遊技状態において、第2判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第2大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に再び第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり回数が第2規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。これに対して、第1遊技状態においては、第1判定処理にて大当たりであると判定されることに基づいて第1大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技後に第2遊技状態に移行することができる。この場合、小当たり回数が第2規定回数よりも多い第1規定回数に達するまで第2遊技状態を継続させることが可能である。こうして、初当たりとして第1遊技状態にて第1大当たり図柄に当選した方が、第2遊技状態にて第2大当たり図柄に当選するよりも有利というゲーム性を提供することが可能である。