JP7430534B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、第1可変表示手段による第1可変表示の終了後と、第2可変表示手段による第2可変表示の終了後とにおいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、第1可変表示手段による第1可変表示の終了後と、第2可変表示手段による第2可変表示の終了後とにおいて遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能であり、小当りのような特殊状態において開放可能な可変手段(可変入賞装置等)の特定領域(V入賞領域等)に遊技媒体(遊技球等)を通過させたことに基づいて有利状態に制御可能となるものがあった。このような遊技機においては、有利状態の終了後に、通常状態と比べて可変手段が開放状態に変化しやすい特別状態(時短状態等)に制御され、当該特別状態の終了条件として、第1可変表示および第2可変表示の合計変動回数という条件と、第2可変表示のみの実行回数という条件との2つの条件が設けられたものがあった(特許文献1)。
特開2016-185193号公報
しかし、従来の遊技機では、前述のような特別状態の終了条件について、遊技機を設置した遊技場側の不利となる一方、遊技者側の不利となる場合もある等、改善の余地があった。たとえば、遊技場側の不利となる例としては、次のようなものがある。特別状態では、特殊状態(小当り遊技状態等)に制御されたときに、その特殊状態が有利状態(大当り遊技状態等)終了後に遊技者にとって有利な種類(時短回数が多い等)の特別状態(時短状態等)に制御される特殊状態であるか否かを、有利状態の種類が特定可能となるようなセグメントLED等の発光態様に基づいて遊技者が判断することが可能な場合がある。そのような場合、特別状態の終了条件となる可変表示の実行回数が異なっている複数の特別状態が実行可能となる構成において、特別状態の終了条件となる可変表示の実行回数が多い方の特別状態では、特別状態の終了条件となる可変表示の実行回数についてある程度余裕があれば、特殊状態に制御されたときに、特殊状態が有利状態終了後に遊技者にとって有利な種類の特別状態に制御される特殊状態であるか否かを遊技者が判断することにより、遊技者にとって有利な種類の特別状態に制御される有利状態となる特殊状態が生じるまで待って、特定領域に遊技媒体を通過させる遊技(狙い撃ち遊技)をすれば、遊技者に有利な特別状態を過剰に継続させることが可能となる。一方、遊技者側の不利となる例としては、特別状態の終了条件となる可変表示の実行回数が異なる複数の特別状態が実行可能である場合、特別状態の終了条件となる可変表示の実行回数が少ない方の特別状態において、遊技球の発射に関するトラブルに起因する遊技媒体の特定領域への不通過の発生等、遊技者が意図しない遊技状況の発生により遊技者の意に反して特別状態が終了してしまうこと等が考えられる。
そこで、本発明は、好適な終了条件の特別状態を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
(A)第1可変表示手段による第1可変表示を行った後と、第2可変表示手段による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態に制御可能であり、
遊技媒体が進入困難な第1状態と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段と、
前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
通常状態と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段と、
演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記通常状態において前記特殊状態に制御されるときと、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときとで、異なる態様の演出を実行可能であり、
前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり、
前記特別状態終了手段は、
前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数となったときに、前記第2特別状態を終了させ、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、共通の演出を実行可能な不通過演出手段をさらに備えた、
ことを特徴としている。
さらに、第1可変表示手段による第1可変表示を行った後と、第2可変表示手段による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態に制御可能であり、
遊技媒体が進入困難な第1状態と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段と、
前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
通常状態と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段と、
演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記通常状態において前記特殊状態に制御されるときと、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときとで、異なる態様の演出を実行可能であり、
前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり、
前記特別状態終了手段は、
前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数となったときに、前記第2特別状態を終了させ、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、異なる演出を実行可能な不通過演出手段をさらに備えた、
ことを特徴としている。
さらに、(1) 第1可変表示手段(第1特別図柄表示装置4A等)による第1可変表示(第1特別図柄の可変表示)を行った後と、第2可変表示手段(第2特別図柄表示装置4B等)による第2可変表示(第2特別図柄の可変表示)を行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態(小当り遊技状態等)に制御可能であり(CPU103等)、
遊技媒体(遊技球等)が進入困難な第1状態(閉状態等)と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態(開状態等)とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域(V入賞領域104F002等)を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段(V判定入賞装置069IW01等)と、
前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(CPU103等)と、
通常状態(低ベース状態等)と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(CPU103等)と、
前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段(CPU103、図8-11、図8-12の特別図柄停止処理、069IWS139~069IWS152等)と、
可変表示に関する情報を保留記憶情報(保留記憶情報)として記憶する保留記憶手段(RAM102)と、を備え、
前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり(図8-6の(F)のように第2可変表示の方が小当り経由の大当りになる割合が高い等)、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり(図8-3のように時短状態として第1時短状態と第2時短状態とのいずれかに制御可能である等)、
前記特別状態終了手段は、
前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数(99回等)となったときに、前記第1特別状態を終了させ(図8-12の069IWS142~069IWS142C等)、
前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数(1回等)となったときに、前記第1特別状態を終了させ(図8-12の069IWS139C~069IWS139E等)、
前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数(7回等)となったときに、前記第2特別状態を終了させ(図8-12の069IWS142~069IWS142C等)、
前記第2特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第2回数となったときに前記第2特別状態を終了させず(図8-12の104FS139A2NOで069IWS139B~069IWS139Gをバイパス処理する等)、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過せずに前記第1特別状態が終了する場合(図8-19(A))と、前記第2特別状態において前記可変表示回数が前記第3回数となって前記第2特別状態が終了する場合(図8-19(B))と、で前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了するときに前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、共通の演出(図8-19(A),(B)等)を実行可能な終了演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、特別状態の終了条件について遊技者側および遊技場側の両方の不利益を低減することを可能とした好適な特別状態を実行することができる。さらに、第1特別状態または第2特別状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(2) 第1可変表示手段(第1特別図柄表示装置4A等)による第1可変表示(第1特別図柄の可変表示)を行った後と、第2可変表示手段(第2特別図柄表示装置4B等)による第2可変表示(第2特別図柄の可変表示)を行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態(小当り遊技状態等)に制御可能であり(CPU103等)、
遊技媒体(遊技球等)が進入困難な第1状態(閉状態等)と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態(開状態等)とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域(V入賞領域069IW02等)を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段(V判定入賞装置069IW01等)と、
前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段(CPU103等)と、
通常状態(低ベース状態等)と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態(時短状態)に制御可能な特別状態制御手段(CPU103等)と、
前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段(CPU103、図8-11、図8-12の特別図柄停止処理、069IWS139~069IWS152等)と、
可変表示に関する情報を保留記憶情報(保留記憶情報)として記憶する保留記憶手段(RAM102)と、を備え、
前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり(図8-6の(F)のように第2可変表示の方が小当り経由の大当りになる割合が高い等)、
前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり(図8-3のように時短状態として第1時短状態と第2時短状態とのいずれかに制御可能である等)、
前記特別状態終了手段は、
前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数(99回等)となったときに、前記第1特別状態を終了させ(図8-12の069IWS142~069IWS142C等)、
前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数(1回等)となったときに、前記第1特別状態を終了させ(図8-12の069IWS139C~069IWS139E等)、
前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数(7回等)となったときに、前記第2特別状態を終了させ(図8-12の069IWS142~069IWS142C等)、
前記第2特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第2回数となったときに前記第2特別状態を終了させず(図8-12の104FS139A2NOで069IWS139B~069IWS139Gをバイパス処理する等)、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過せずに前記第1特別状態が終了する場合(図8-20(A))と、前記第2特別状態において前記可変表示回数が前記第3回数となって前記第2特別状態が終了する場合(図8-20(B))と、で前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了するときに前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、異なる演出(図8-20(A),(B)等)を実行可能な終了演出手段(演出制御用CPU120等)を実行可能な終了演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、特別状態の終了条件について遊技者側および遊技場側の両方の不利益を低減することを可能とした好適な特別状態を実行することができる。さらに、特別状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出により、終了した特別状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。
(3) 前記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれについての複数種類の変動パターンに関する情報が記憶された変動パターンテーブル(図8-9、図8-10の変動パターン判定テーブル等)と、
前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれを制御可能な可変表示制御手段(CPU103等)とをさらに備え、
前記変動パターンテーブルは、複数設けられ(図8-9、図8-10等)、
前記可変表示制御手段は、
複数設けられた前記変動パターンテーブルのうちから選択した変動パターンテーブルを用いて前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれの前記可変表示の変動パターンを決定し(図8-8の069IWS004、069IWS005、069IWS008~069IWS014、069IWS0050等)、
前記有利状態の終了後において、当該有利状態が終了したときに前記保留記憶手段に残っている保留記憶情報に基づいて実行される可変表示について、選択する変動パターンテーブルを切替え可能であり、前記有利状態の種類に応じた変動パターンテーブルに切替えることが可能である(〔大当り遊技状態の終了後に大当り遊技終了時の残保留記憶情報に基づく可変表示について大当りの種類に応じた変動パターンテーブルに切替え可能とする制御例〕)。
このような構成によれば、たとえば、特別状態または通常状態等の有利状態の終了後の遊技状態に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、有利状態の終了後の遊技状態に対応して演出を好適に制御することが可能である。
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記終了演出手段は、前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過せずに前記第1特別状態が終了する場合(図8-21(A),(C)等)と、前記第2特別状態において前記可変表示回数が前記第3回数となって前記第2特別状態が終了する場合(図8-21(B),(D)等)と、で前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了するときに、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報のうち、前記有利状態または前記特殊状態となる前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出(図8-21(A),(B)等)を実行可能であり、前記有利状態および前記特殊状態とならない前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出(図8-21(C),(D)等)を実行可能である(図8-21等)。
このような構成によれば、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高めることができる。
(5) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記終了演出手段は、前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過せずに前記第1特別状態が終了する場合(図8-22(A),(C)等)と、前記第2特別状態において前記可変表示回数が前記第3回数となって前記第2特別状態が終了する場合(図8-22(B),(D)等)と、で前記第1特別状態または前記第2特別状態が終了するときに、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報のうち、前記有利状態または前記特殊状態となる前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出(図8-22(A),(B)等)を実行可能であり、前記有利状態および前記特殊状態とならない前記保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出(図8-22(C),(D)等)を実行可能である(図8-22等)。
このような構成によれば、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高めることができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記特殊状態として、第1特殊状態(第1小当り遊技状態、第2小当り遊技状態等)と、該第1特殊状態よりも遊技者にとっての有利度が低い(小当経由の大当りとなる割合が低い等)第2特殊状態(第3小当り遊技状態等)とのいずれかを実行可能な特殊状態制御手段(図8-12の069IWS140,069IWS141等)をさらに備え、
前記特別状態終了手段は、前記第1特別状態を終了させる前記特殊状態の実行回数の条件として、前記第2特殊状態の実行回数は計数せず(図8-12の104FS139A1NOで069IWS139C,069IWS139Dをバイパス処理する等)、前記第1特殊状態の実行回数を計数する(図8-12の104FS139A1YESで069IWS139C,069IWS139Dを実行する処理等)。
このような構成によれば、第2特別状態が、遊技者にとっての有利度が低い第2特殊状態で終了してしまうことが防がれ、複数種類の特殊状態を用いる場合における遊技者側の不利益となる遊技状況の発生をより一層制限することができる。
(7) 前記(6)の遊技機において、
前記特別状態においては、前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも実行されやすく(図8-10(1)のような第2特別図柄は、図8-9(3),(4)のような第1特別図柄よりも平均的な変動時間が短い等)、前記第1可変表示の方が前記第2可変表示よりも前記第2特殊状態が実行されやすい(図8-6(E),(F)のように第1特別図柄は、第2特別図柄よりも第3小当りが実行される割合が高い等)。
このような構成によれば、特別状態において、第1可変表示よりも有利度が高くなりやすい第2可変表示の方を主として、第2特殊状態よりも有利度が高い第1特殊状態が実行されやすいことになり、遊技者にとって有利度が高くなる期待感を持たせる遊技を実行させることができる。
(8) 前記(6)または(7)の遊技機において、
前記特殊状態を演出する特殊状態演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備え、
前記特殊状態演出手段は、前記第1特殊状態(図8-14(A))と前記第2特殊状態(図8-14(B))とで異なる演出をする(図8-14(A),(B)等)。
このような構成によれば、たとえば、第2特殊状態よりも有利度が高い第1特殊状態の実行を目立つようにすることが可能となるとともに、第1特殊状態よりも有利度が低い第2特殊状態の実行を目立たないようにすることが可能となる。
(9) 前記(8)の遊技機において、
前記特殊状態演出手段は、前記第1特殊状態において前記遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合(図8-15)と、前記第2特殊状態において前記遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合(図8-14(B),(C))とで異なる演出をする(図8-14(B),(C)、図8-15等)。
このような構成によれば、たとえば、第2特殊状態よりも有利度が高い第1特殊状態で遊技媒体が特定領域を通過しなかった残念感を遊技者に与えることが可能となり、一方、第1特殊状態よりも有利度が低い第2特殊状態で遊技媒体が特定領域を通過しなかった残念感を遊技者に与えないようにすることが可能となる。
(10) 前記(6)から(9)のいずれかの遊技機において、
前記可変手段を制御する可変制御手段(CPU103等)をさらに備え、
前記可変制御手段は、前記第1特殊状態(図8-7(A)等)と前記第2特殊状態(図8-7(B)等)とで、前記可変手段を前記第2状態に制御する時間が異なる(図8-7(A),(B)等)。
このような構成によれば、たとえば、第2特殊状態よりも有利度が高い第1特殊状態の方で遊技媒体が可変手段に進入しやすくなるようにすることが可能となる。
(11) 前記(9)の遊技機において、
前記特殊状態演出手段は、前記通常状態において前記第2特殊状態となったとき(図8-14(C))に、前記特別状態において前記第2特殊状態となったとき(図8-14(B))と異なる演出を実行する(図8-14(B),(C)等)。
このような構成によれば、たとえば、遊技制御状態に適応した演出をすることが可能となる。
(12) 前記(1)から(11)のいずれかの遊技機において、
前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれについての複数種類の変動パターンに関する情報が記憶された変動パターンテーブル(図8-9、図8-10の変動パターン判定テーブル等)と、
前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれを制御可能な可変表示制御手段(CPU103等)と、をさらに備え、
前記変動パターンテーブルは、複数設けられ(図8-9、図8-10等)、
前記可変表示制御手段は、
複数設けられた前記変動パターンテーブルのうちから選択した変動パターンテーブルを用いて前記第1可変表示および前記第2可変表示のそれぞれの変動パターンを決定し(図8-8の069IWS004、069IWS005、069IWS008~069IWS014、069IWS0050等)、
前記特別状態における前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数と、前記特別状態における前記特殊状態の実行回数と、に基づいて、選択する変動パターンテーブルを切替え可能である(〔時短状態における可変表示回数と小当り回数とに基づいて選択する変動パターンテーブルを切替え可能とする制御例〕)。
このような構成によれば、たとえば、特別状態の終了等の特別状態の状況に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、特別状態の状況に対応して演出を好適に制御することが可能である。
(13) 前記(1)から(12)のいずれかの遊技機において、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、共通の演出(図8-15(A8)等)を実行可能な不通過演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、遊技者が特別状態における特殊状態の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(14) 前記(1)から(13)のいずれかの遊技機において、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、異なる演出(図8-16(A8),(B
8)等)を実行可能な不通過演出手段(演出制御用CPU120等)を実行可能な不通過演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、特別状態における特殊状態に制御されたときに遊技媒体が特定領域を通過しなかったときの特別状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。
(15) 前記(1)から(14)のいずれかの遊技機において、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されるとき(図8-17(A)等)と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されるとき(図8-17(B)等)とで、異なる演出(図8-17(A),(B)等)を実行可能な特殊状態制御演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、第1特別状態と第2特別状態との終了条件の違い等の制御状態の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
(16) 前記(1)から(14)のいずれかの遊技機において、
前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されるときと、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されるときとで、共通の演出(図8-17(A),(B)のいずれかの演出等)を実行可能な特殊状態制御演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた(〔第1時短状態で小当りに制御されるときと第2時短状態で小当りに制御されるときとで共通の演出を実行可能な演出例〕)。
このような構成によれば、第1特別状態と第2特別状態とで、遊技者が特別状態における特殊状態の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(17) 前記(1)から(16)のいずれかの遊技機において、
前記通常状態において前記特殊状態に制御されるとき(図8-18等)と、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるとき(図8-14(A)等)とで、異なる演出(図8-18、図8-14(A)等)を実行可能な状態別演出手段(演出制御用CPU120等)をさらに備えた。
このような構成によれば、通常状態での特殊状態と特別状態での特殊状態との遊技状況の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 104Fにおけるパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 V入賞振分け部の構成を示す正面図である。 当り種別表を示す図である。 主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り時におけるV判定入賞装置の動作パターンを示すタイミングチャートである。 特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン判定テーブル~第7変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 第1変動パターン判定テーブル~第7変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1,第2小当りの演出例と第3小当りの演出例とを比較して示す画像表示装置の表示画面図である。 第1,第2小当りでV入賞しなかったときの演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 第1小当りと第2小当りとでV入賞しなかったときの演出が異なる例を示す画像表示装置の表示画面図である。 第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときと第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 通常状態において第1,第2小当りに制御されるときの演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例と、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例とを示す画像表示装置の表示画面図である。 第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例と、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例とを示す画像表示装置の表示画面図である。 第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは共通の演出を実行可能で、当りとなるときは異なる演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは異なる演出を実行可能で、当りとなるときは共通の演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「
-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには
、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲーム
の数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、特別状態としての時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミン
グでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を
予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3
)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンド
を受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等が行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“
0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた
演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有
無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例え
ば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部104Fに関する説明)
次に、特徴部104Fについて説明する。
図8-1は特徴部104Fにおけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図8-2は、パチンコ遊技機1に設けられたV判定入賞装置069IW01の判定口069IW02からパチンコ遊技機1の内部に誘導された遊技球をV入賞と非V入賞とのいずれかに振分けるV入賞振分け部104F010の構成を示す正面図である。V入賞振分け部104F010は、V判定入賞装置069IW01の一部を構成する構成部である。なお、V入賞振分け部104F010は、V判定入賞装置069IW01とは別の装置として設けられてもよい。図8-1の1特徴部04Fにおけるパチンコ遊技機1では、遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、入賞球装置6Aが設けられている。
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置069IW01が設けられている。V判定入賞装置069IW01の内部にはV入賞スイッチ069IW01a、V判定入賞スイッチ069IW15aおよびV判定排出スイッチ069IW15bが、それぞれ設けられている。
左遊技領域では、入賞口構造物のうち入賞球装置6Aに遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、入賞球装置6Aに遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち可変入賞球装置6B、および通過ゲート41に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、可変入賞球装置6B、および通過ゲート41に遊技球を進入
させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が入賞球装置6Aに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球が通過ゲート41、および、可変入賞球装置6Bに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
V判定入賞装置069IW01は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するために用いられる装置であり、CPU103により制御される。V判定入賞装置069IW01は、遊技球が進入困難(進入不可能)な第1状態(閉状態等)と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい(進入可能な)第2状態(開状態等)とに変化可能である。
V判定入賞装置069IW01は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置069IW01は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置069IW01における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置069IW01上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(以下減速構造という)が形成されている。
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置069IW01内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置069IW01の開放制御が実行される。V判定入賞装置069IW01において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部が設けられている。
可動部は、ソレノイド069IW22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部および固定部の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置069IW01の内部に落下可能となる。
V判定入賞装置069IW01においては、作動口から内部に進入した遊技球をV入賞口と、それ以外の入賞口とに振分けるV入賞振分け部104F010(図8-2参照)が、遊技盤2の内部に設けられている。V判定入賞装置069IW01の内部には、作動口から内部に進入した遊技球をV入賞振分け部104F010(図8-2参照)に誘導するための判定口069IW02が設けられている。判定口069IW02は、V判定入賞装置069IW01の底部における左右方向の中央部に設けられている。V判定入賞装置069IW01には、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路により判定口069IW02に誘導する傾斜路が設けられている。判定口069IW02は、V判定入賞装
置069IW01に進入したすべての遊技球を下方(図8-2のV入賞振分け部104F010)へ誘導可能である。
図8-2に示すように、V入賞振分け部104F010においては、判定口069IW02から下方へ誘導された遊技球PをV入賞振分け部104F010内に受入れて斜め下方へ誘導する通路である誘導通路104F001と、誘導通路104F001の途中部分に形成されたV入賞口としての第1の開口部から遊技球を下方へ誘導させることが可能な通路状のV入賞領域104F002と、誘導通路104F001の終端部分に形成されたV入賞球以外の入賞球の他入賞口としての第2の開口部から遊技球を下方へ誘導させることが可能な通路状の入賞球領域104F003とが形成されている。
図8-2に示すように、V入賞領域104F002上に形成されたV入賞口としての第1の開口部には、板状の開閉部材104F008が設けられている。開閉部材104F008は、ソレノイド069IW24(図8-4参照)により駆動され、V入賞口としての第1の開口部を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材104F008の状態によりV入賞口が開放された状態においては、誘導通路104F001上に誘導された遊技球がV入賞領域104F002内に進入(落下)可能な状態となる。一方、開閉部材104F008の状態によりV入賞口が閉鎖された状態においては、誘導通路104F001上に誘導された遊技球が開閉部材104F008上を通過して誘導され、V入賞領域104F002の下流側の入賞口としての第2の開口部から入賞球領域104F003内に進入(落下)可能な状態となる。
V入賞領域104F002には、通路の上流側において、V入賞領域104F002を通過する遊技球を検出するV入賞スイッチ069IW01aが設けられ、通路の下流側において、V入賞領域104F002に誘導された遊技球を検出するV判定入賞スイッチ069IW15aが設けられている。入賞球領域104F003には、入賞球領域104F003に誘導された遊技球を検出するV判定排出スイッチ069IW15bが設けられている。
具体的に、V判定入賞装置069IW01の作動口が開放される小当り遊技状態において、遊技球が判定口069IW02からV入賞振分け部104F010内に誘導された状態で、開閉部材104F008によりV入賞口が開放状態となると、遊技球がV入賞領域104F002に設けられたV入賞スイッチ069IW01aおよびV判定入賞スイッチ069IW15aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV判定入賞スイッチ069IW15aにより検出されると、開閉部材104F008が閉鎖状態に制御され、以降に判定口069IW02上に誘導された遊技球は、入賞球領域104F003に進入することとなる。入賞球領域104F003内に進入した遊技球は、V判定排出スイッチ069IW15bにより検出される。これにより、V入賞振分け部104F010内に誘導された遊技球は、1個の遊技球がV判定入賞スイッチ069IW15aにより検出されることが可能となり、それ以外の遊技球がV判定排出スイッチ069IW15bにより検出されることが可能となる。
小当り遊技状態において開放されたV判定入賞装置069IW01は、V判定入賞スイッチ069IW15aおよびV判定排出スイッチ069IW15bにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域104F002の出口104F004からV入賞領域104F002外に出た遊技球と、入賞球領域104F003の出口104F007から入賞球領域104F003外に出た遊技球とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、遊技盤6内部の所定の排出路に排出される。
小当りが発生してV判定入賞装置069IW01の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域104F002に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ069IW01aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、CPU103により大当り遊技状態に制御される。このようなV入賞領域104F002への遊技球の入賞がV入賞と呼ばれる。パチンコ遊技機1では、小当りが発生してV判定入賞装置069IW01の作動口が開放される期間中においては、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置069IW01内に進入可能なように構造設計および制御設計がされている。さらに、後述する第1小当り~第3小当りのうち、第1小当りまたは第2小当りとなったときに、V判定入賞装置069IW01内に遊技球が進入すると、遊技球をV入賞領域104F002に進入可能とする遊技制御がされる。一方、第1小当り~第3小当りのうち、第3小当りとなったときに、V判定入賞装置069IW01内に遊技球が進入すると、遊技球をV入賞領域104F002に進入不可能(進入困難)とする遊技制御がされる。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置069IW01に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。
したがって、第1小当り~第3小当りのうち、第1小当りまたは第2小当りとなったときには、V判定入賞装置069IW01の作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、遊技球がV入賞領域104F002を通過可能となり、その遊技球の通過が検出されたことに基づいて大当りが発生することとなる。一方、第1小当り~第3小当りのうち、第3小当りとなったときには、V判定入賞装置069IW01の作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しても、遊技球がV入賞領域104F002を通過不可能(通過困難)となり、大当りが発生不可能(発生困難)となる。これにより、第1小当りおよび第2小当りは、第3小当りと比べてV入賞しやすい小当り遊技状態に制御されるので、第3小当りと比べて遊技者にとっての有利度が高い小当りである。
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置069IW01に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置069IW01における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV判定入賞装置069IW01内に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
右遊技領域では、可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置069IW01に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置069IW01に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置069IW01のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
遊技領域の下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される。また、特別可変入賞球装置7は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
入賞球装置6A、可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7、および、V判定入賞装置069IW01のいずれかに遊技球が入賞すると、それぞれに応じて予め定められた数
の賞球が払出される。なお、通過ゲート41を遊技球が通過した場合にも賞球を払出すようにしてもよい。また、入賞球装置6A、および、可変入賞球装置6Bのうちの少なくともいずれかについては、遊技球が入賞しても賞球が払出されないようにしてもよい。
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置069IW01の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域069IW02に進入した場合にも発生する。以下、遊技球がV入賞領域069IW02に進入してV入賞スイッチ069IW01aで検出されることをV入賞と呼ぶ。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置069IW01の作動口が開放する当りであり、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。V判定入賞装置069IW01において、作動口が開放する遊技状態を「小当り遊技状態」と呼ぶ。そして、小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」と呼ぶ。これに対し、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」と称する。
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じて、遊技者が左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けるように遊技球を発射することにより、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって入賞球装置6Aに遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切替えて、開放される特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。大当り遊技状態が終了した後は、画像表示装置5の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行うことを促す右打ち促進報知が行われる。具体的には、画像表示装置5の画面上で「右を狙え」等の表示が行われる。
大当り遊技状態中は、開口した特別可変入賞球装置7を右打ちにより狙う遊技を行う。大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行われる。大当り遊技状態の終了後は、時短状態となれば、引き続き右打ちにより遊技を行う。大当り遊技終了後、時短状態となっていれば時短状態が開始されることを報知する時短報知が画像表示装置5の画面上で行われる。また、時短状態中には、右打ち促進報知も行われる。大当り遊技状態の終了後に時短状態とならなければ、大当り遊技状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切替えて入賞球装置6Aに遊技球が入賞するように遊技を行う。なお、時短状態とならなかった場合には、画像表示装置5の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知(左打ち報知とも呼ばれる)が行われるようにしてもよい。
大当り遊技終了後の時短状態中は、右打ちにより可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。また、可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置069IW01の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置069IW01を狙い遊技を行う。小当り遊技状態の開始時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行われる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、特定のタイミング(遊技状況に応じて、小当りに応じてV判定入賞装置069IW01の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミング。)で、右打ち促
進報知も行われる。
小当り遊技状態によりV判定入賞装置069IW01の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置069IW01の内部に落下し、V入賞領域069IW02に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、画像表示装置5の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時は、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって特別可変入賞球装置7が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。
また、小当り遊技状態においてV判定入賞装置069IW01を狙い遊技を行ったときに、遊技球がV入賞領域069IW02に進入せず、V入賞領域069IW02以外の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、画像表示装置5の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り遊技状態の終了後、時短状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。時短状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて入賞球装置6Aに遊技球が入賞するように遊技を行う。時短状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知とが行われる。
図8-3は、当り種別表を示す図である。当り種別表には、当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、大当りにおける各ラウンドの開放時間が示されている。この実施の形態では、大当り種別として、図柄10R時短大当り、図柄4R時短大当り、第1小当り経由10(9)R時短大当り、第2小当り経由5(4)R時短大当り、および、第3小当り経由5(4)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、特別可変入賞球装置7が開放する回数を示している。
小当りは、第1特別の表示結果が小当り図柄になった場合、および、可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞し第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。実質的に、小当りは、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置069IW01の作動口が開放する。小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置069IW01内のV入賞領域069IW02に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じ得ることが設定されており、その入賞球に応じて、約30個の賞球が払出され得ることが設定されている。
V判定入賞装置069IW01の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を進入させ、遊技球がV判定入賞装置069IW01の内部のV入賞領域104F002を通過(V入賞)した場合は、CPU103により大当り遊技状態に制御される。このような小当りを経由した大当りは、小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる第1小当り経由10(9)R時短大当り、第2小当り経由5(4)R時短大当り、および、第3小当り経由5(4)R時短大当りが含まれる。10(9)R時短大当りとなり得るように紐付けられ実質的にV入賞が可能な小当りは、第1小当りと呼ばれる。5(4)R時短大当りとなり得るように紐付けられ実質的にV入賞が可能な小当りは、
第2小当りと呼ばれる。5(4)R時短大当りとなり得るように紐付けられ実質的にV入賞が不可能な小当りは、第3小当りと呼ばれる。小当り経由の大当りは、小当り遊技状態においてV入賞しやすいか否かに関わらず、V入賞したときに制御される大当りの種類が紐付けられている。
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示結果に基づいて、CPU103により直接的に大当り遊技状態に制御される大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄10R時短大当り、および、図柄4R時短大当りがある。
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、特別可変入賞球装置7が開放することも含まれる。
ここで、時短状態を説明する。時短状態は、遊技者にとって有利な特別遊技状態(特別状態)の一例である。時短状態は、CPU103により、特別図柄(演出図柄)の変動時間(変動表示期間)が非時短状態(通常状態)よりも短縮される制御状態である。このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
なお、時短状態では、可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置6Bに遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置6Bへの入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する高ベース状態に制御される。時短状態では、通常状態(低ベース状態)と比べて可変入賞球装置6Bの始動入賞に基づく第2可変表示が実行されやすい特別状態である。
ここで、「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める積極的な制御が行われる状態が「高ベース状態」である。一方、このような制御が行われない状態が「低ベース状態」である。このような制御は、たとえば、特別図柄の変動開始の契機となる始動入賞の発生を高める制御として実現される。このため、本実施の形態でいえば、可変入賞球装置6B(いわゆる電動チューリップであり、略して電チューとも呼ばれる)の開放頻度や開放回数を増加させ、あるいは1回の開放時間を長くすることによって、電チューである可変入賞球装置6Bへの入賞を容易化する制御として実現できる。このような制御は、「電チューサポート制御」とも呼ばれる。つまり、高ベース状態とは、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置6Bが開状態になる頻度を高くすることにより、その可変入賞球装置6Bに遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置6Bへの入賞が容易化(高進入化、高頻度化)される制御状態である。「電チューサポート制御」は、「電サポ」という略語で一般的に呼ばれており、本実施形態でも「電サポ」という略語を用いる場合がある。
さらに、高ベース制御(電チューサポート制御)について詳述する。高ベース制御(電チューサポート制御)としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置6B(普通電動役物)の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置の開放回数を増加させる制御(開放回数
増加制御)が行われる。このような制御が行われると、当該制御が行われていないときと比べて、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置が開状態となっている時間比率が高くなるので、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示装置4A,4Bや画像表示装置5における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。
また、図柄10R時短大当りは、大入賞口が10回(10R)開放される大当りである。図柄4R時短大当りは、大入賞口が4回(4R)開放される大当りである。第1小当り経由10(9)R時短大当りは、V判定入賞装置069IW01が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が9回(9R)開放される大当りであり、10ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、9回である。第2小当り経由5(4)R時短大当りは、V判定入賞装置069IW01が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が4回(4R)開放される大当りであり、5ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、4回である。第3小当り経由5(4)R時短大当りは、V判定入賞装置069IW01が1回(0.1秒×1回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が4回(4R)開放される大当りであり、5ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、4回である。第1小当りおよび第2小当りは、実質的にV入賞が可能となるように制御される小当りである。一方、第3小当りは、実質的にV入賞が不可能となるように制御される小当りである。
第1小当り経由10(9)R大当り後は、第1時短状態という時短状態に制御される。時短状態は、第1時短状態と第2時短状態とを含み、第1時短状態と第2時短状態とのいずれかが選択されて実行される。第1時短状態と第2時短状態とは、変動パターンが、同じ変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)を用いて選択されるものであり、時短状態の終了条件(継続条件)が異なる。
第1時短状態は、終了条件が、第1特別図柄の可変表示(第1可変表示ともいう)および第2特別図柄の可変表示(第2可変表示ともいう)の変動表示回数(実質的には第2特別図柄の変動表示回数)が99回という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との2つの条件が設定されている。第1時短状態は、このような2つの終了条件のいずれかが成立したことに基づいて終了する。図柄10R時短大当り、図柄4R時短大当り、および、第2小当り経由5(4)R大当り後は、第2時短状態という時短状態に制御される。第2時短状態は、終了条件が、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示回数(実質的には第2特別図柄の変動表示回数)が7回という条件に設定されている。第3小当り後は、時短状態に制御されず、通常状態(低ベース状態)となる。
なお、第1小当りまたは第2小当りの遊技状態においてV入賞領域104F002V入賞スイッチ069IW01aに進入した場合には、大当り遊技状態に制御されるから、該大当り遊技状態の終了後に再び時短状態に制御される。従って、第1小当り経由大当り後の時短状態において第1特別図柄および第2特別図柄(実質的には第2特別図柄)のはずれ変動が99回行われた場合、または、時短状態において発生した小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかった場合は、通常状態による遊技が行われることとなる。また、第2小当り経由大当り後の時短状態において第1特別図柄および第2特別図柄(実質的には第2特別図柄)のはずれ変動が7回行われた場合は、通常状態による遊技が行われることとなる。
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、入賞球装置6Aが第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される特別可変入賞球装置7が第2経路から入賞
可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特定状態では、開放されるV判定入賞装置069IW01が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい)が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
また、第1小当り経由10(9)R大当りとなる場合でも、時短状態の終了条件が前述の99回となる大当りと、時短状態の終了条件が前述の99回とならない大当り、たとえば、時短状態の終了条件が7回となるような大当りとのいずれかがランダムに選択されるようにしてもよい。そのような複数種類の第1小当り経由10(9)R大当りが設けられた場合には、時短状態での演出態様を同様にすればよい。このようにすれば、時短状態での可変表示が7回終了するまでは、時短状態が7回で終了するか、99回で終了するかを遊技者が容易に認識できないので、遊技者をハラハラさせて遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、第1時短状態において、第1可変表示および第2可変表示の可変表示回数が第1回数(99回)となったときに第1時短状態が終了するが、それ以外に、第1,第2小当りの実行回数が第1回数よりも少ない第2回数(1回)となったときにも第1時短状態が終了するので、小当りとなったときに、遊技者が、普通図柄表示器20のLED表示を視認して小当りに紐付けられた大当りの種類、および、大当り後の時短終了条件(遊技者に有利な終了条件であるか否か)を確認し、第1時短状態のような特定種類の特別状態とすることを狙ってV入賞領域104F002に遊技球を通過させることのような遊技場側の不利益となる遊技状況の発生が制限される。また、第2時短状態において、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の可変表示回数が第1回数よりも少ない第3回数(7回)となったときに第2時短状態が終了するが、第1,第2小当りの実行回数が第2回数(1回)となったときに第2時短状態が終了しないので、機械的な故障等の遊技球に関するトラブルにより、遊技者が意図せずに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなくなること等の遊技者側の不利益となる遊技状況の発生が制限される。これにより、時短状態の終了条件について遊技者側および遊技場側の両方の不利益を低減することを可能とした好適な特別状態を実行することができる。さらに、第1,第2小当りと、当該第1,第2小当りよりも遊技者にとっての有利度が低い第3小当りとのいずれかを実行可能であるが、第1時短状態を終了させる小当りの実行回数の条件として、第3小当りの実行回数は計数せず、第1,第2小当りの実行回数を計数するので、第1時短状態が、遊技者にとっての有利度が低い第3時短状態で終了してしまうことが防がれ、複数種類の小当りを用いる場合における遊技者側の不利益となる遊技状況の発生をより一層制限することができる。
図8-4は、104Fにおけるパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、V入賞
スイッチ069IW01a、V判定入賞スイッチ069IW15a、および、V判定排出スイッチ069IW15bのそれぞれからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に与えるスイッチ回路110も主基板11に搭載されている。また、可変入賞球装置6Bを開閉するソレノイド81、特別可変入賞球装置7を開閉するソレノイド82、V判定入賞装置069IW01(可動部)を開閉するソレノイド069IW22、および、V判定入賞装置069IW01を開閉するソレノイド069IW22、V入賞領域069IW02(開閉部材)を開閉するソレノイド069IW24、および、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令にしたがって駆動するソレノイド回路111も主基板11に搭載されている。
図8-5は、各乱数を示す説明図である。図8-5においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否か、および、小当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1:大当りの種類(種別、図柄10R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由10(9)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(4)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、図柄10R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由10(9)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りという複数の種別が含まれている。したがって、当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたとき、または、小当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。ただし、小当り経由の大当りの場合は、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、小当りの種別とすることが決定されるときに、同時に小当り図柄が決定される。したがって、ランダム1は、小当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、いずれかの変動パターンに決定する。
図8-6は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、各種大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
図8-6(A)は、第1特図当り判定テーブルを示す説明図である。第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。図8-6(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。図8-6(A)における上段が大当り判定テーブル部であり、図8-6(A)における下段が、小当り判定テーブル部である。図8-6(A)上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す、図8-6(A)下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
図8-6(B)は、第2特図当り判定テーブルを示す説明図である。第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。図8-6(B)における上段が大当り判定テーブル部であり、図8-6(B)における下段が、小当り判定テーブル部である。図8-6(B)上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す、図8-6(B)下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
図8-6(A),(B)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄ともに、可変表示において小当りが発生する可能性があるが、第1特別図柄については、第2特別図柄と比べて、小当りになる確率(割合)が極めて低く設定されている。また、図8-6(E)に示すように、第1特別図柄については、可変表示において小当りが発生した場合でも、実質的に小当り経由で大当りとなる割合(第1,第2小当りの割合)が、第2特別図柄の場合と比べて極めて低く(たとえば、0%)設定されている。これにより、第1特別図柄での小当りは遊技者にとって有利度が低いものであり、そのように有利度が低い第1特別図柄での小当りが頻発しなしので、小当り表示遊技者が第1特別図柄での小当りを煩わしく感じることを低減することができる。
CPU103は、入賞球装置6Aへの始動入賞(第1始動入賞)、または、可変入賞球装置6Bへの始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路104のカウント値(ランダムR)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、第1特別図柄については、所定の確率で小当りとする判定がされるように設定されているが、第1特別図柄について、小当りとする判定がされないように設定してもよい。また、第1特別図柄については、第1小当り経由の大当りおよび第2小当り経由の大当りの少なくとも一方が選択されるようにしてもよい。また、小当り遊技状態は、第1特別図柄の可変表示では発生せず、第1特別図柄の可変表示でのみ発生するようにしてもよい。また、第1特別図柄の可変表示において実質的に小当り経由の大当り(第1,第2小当り経由の大当り)となる割合は、0%よりも高いものに設定してもよい。また、第3小当りは、第1特別図柄で発生するが、第2特別図柄で発生しないようにしてもよい。
図8-6(C),(D),(E),(F)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図8-6(C)は、第1特別図柄により大当りと判
定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図8-6(D)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。図8-6(E)は、第1特別図柄により小当りと判定されたときの小当り種別および小当り経由大当りの大当り種別を決定するために用いる第1小当り経由大当り種別判定テーブルである。図8-6(F)は、第2特別図柄により小当りと判定されたときの小当り種別および小当り経由大当りの大当り種別を決定するために用いる第2小当り経由大当り種別判定テーブルである。
図8-6(C)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」と「図柄4R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図8-6(D)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
また、図8-6(C),(D)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「10R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような図柄大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する図柄大当り種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、図柄大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図8-6(E)の第1小当り経由大当り種別判定テーブルには、第1特別図柄について、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「第1小当り経由10(9)R時短大当り」と「第2小当り経由5(4)R時短大当り」と「第3小当り経由5(4)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。ただし、第1図柄小当り経由大当り種別判定テーブルで決定される第小当りに大当り種別は、第1小当り(10(9)R時短大当りとなるもの)、第2小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)、第3小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)のそれぞれに紐付けられた仮の大当り種別であり、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなければ無効となる。図8-6(E)の第1小当り経由大当り種別判定テーブルでは、第1特別図柄の可変表示で小当りが発生したときには、「第3小当り経由5(4)R時短大当り」が「第1小当り経由10(9)R時短大当り」および「第2小当り経由5(4)R時短大当り」のそれぞれよりも高い割合で選択される。具体的には、「第3小当り経由5(4)R時短大当り」が100%の割合で選択される。
図8-6(F)の第2小当り経由大当り種別判定テーブルには、第2特別図柄について、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「第1小当り経由10(9)R時短大当り」と「第2小当り経由5(4)R時短大当り」と「第3小当り経由5(4)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。ただし、第2小当り経由大当り種別判定テーブルで決定される大当り種別は、第1小当り(10(9)R時短大当りとなるもの)、第2小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)、第3小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)のそれぞれに紐付けられた仮の大当り種別であり、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなければ無効となる。図8-6(F)の第2小当り経由大当り種別判定テーブルでは、第2特別図柄の可変表示で小当りが発生したときには、「第1小当り経由10(9)R時短大当り」および「第2小当り経由5(4)R時短大当り」のそれぞれが、「第3小当り」よりも高い割合で選択される。具体的には
、「第1小当り経由10(9)R時短大当り」および「第2小当り経由5(4)R時短大当り」がそれぞれ45%の割合で選択され、「第3小当り」が10%の割合で選択される。図8-6の(E),(F)を比較して明確なように、第1,第2小当りにより実質的に小当り経由の大当りになる割合は、第2可変表示の方が第1可変表示よりも高い。
このような小当り経由大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、小当り種別として、ランダム1の値が一致した小当り種別を決定するとともに、決定された小当り種別に対応する小当り経由の大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する小当り経由の大当り種別を決定する。そして、小当り図柄として、ランダム1の値が一致した小当り図柄を決定する。これにより、小当り種別と、小当り経由でV入賞したときの大当り種別と、小当り図柄とが同時に決定される。
図8-7は、小当り時におけるV判定入賞装置069IW01(V入賞振分け部104F010を含む)の動作パターンを示すタイミングチャートである。図8-7(A)には、第1小当り時および第2小当り時におけるV判定入賞装置069IW01の作動口の開閉動作パターンが示されている。図8-7(B)には、第3小当り時におけるV判定入賞装置069IW01の作動口の開閉動作パターンが示されている。図8-7(C)には、第1小当り時~第3小当り時におけるV入賞振分け部104F010のV入賞口の開閉動作パターン(共通の開閉動作パターン)が示されている。
図8-7(A)に示すように、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態では、V判定入賞装置069IW01の作動口が各小当り遊技状態の開始当初から所定期間に亘り0.1秒×10回開放する制御が実行される。一方、図8-7(B)に示すように、第3小当り遊技状態では、第3小当り遊技状態の開始当初のタイミングでV判定入賞装置069IW01の作動口が0.1秒×1回開放した後閉鎖状態を継続する制御が実行される。
図8-7(C)に示すように、図8-7(C)に示すように、第3小当り遊技状態では、第3小当り遊技状態でV判定入賞装置069IW01の作動口が開放するタイミングと同じタイミングで、V入賞振分け部104F010のV入賞口が0.1秒×1回開放する制御が実行された後、第3小当り遊技状態で開放された作動口から進入した遊技球がV入賞振分け部104F010のV入賞口上を通過して確実にV入賞不可能となるように設計上設定された所定タイミングT1から、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態でのV判定入賞装置069IW01における作動口の最後の開放回で作動口から進入した遊技球が確実にV入賞振分け部104F010のV入賞口に進入可能となるように設計上設定されたタイミングT2まで継続してV入賞口を開放する制御が実行される。
図8-7(A),(B)に示すように、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態と第3小当り遊技状態とで、V判定入賞装置069IW01を開放状態に制御する時間が異なる、すなわち、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態の方が、第3小当り遊技状態よりもV判定入賞装置069IW01を開放状態に制御する時間が長いので、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1小当りおよび第2小当りの方で遊技者がV判定入賞装置069IW01に進入しやすくなるようにすることが可能となる。
このような第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態における作動口の開放動作パターンと、V入賞口の開放動作パターンと、作動口からV入賞口までの誘導時間との関係により、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態においては、遊技球が実質的にV入賞することが可能となるような遊技制御がCPU103により実行されることとなる。一方、第3小当り遊技状態における作動口の開放動作パターンと、V入賞口の開放動作パターンと、作動口からV入賞口までの誘導時間との関係により、第3小当り遊技状態においては、遊技球が実質的にV入賞することが不可能となるような遊技制御がCPU103
により実行されることとなる。
図8-8は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップ069IWS001)。時短フラグがセットされていない場合(通常状態である場合)には、CPU103は、第3カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ069IWS002)。
ここで、CPU103が制御に用いる第1カウンタ~第3カウンタについて簡単に説明する。
第1カウンタは、時短状態における第2特別図柄の残余変動回数を示すカウンタである。具体的に、第1カウンタは、時短状態に制御されたときに「99」または「7」がセットされ、第1特別図柄の変動と第2特別図柄の変動とのいずれかが行われる度に1ずつ減算される。そして、第1カウンタの値が0になったことにもとづいて時短状態(第1時短状態、第2時短状態)が終了する。また、第1カウンタの値が1になったことにもとづいて、変動時間が他の変動パターンよりも長い変動パターン(後述するPt15)にて変動を行うようになっている。
第2カウンタは、時短状態における小当り遊技状態の残余制御回数を示すカウンタである。具体的に、第2カウンタは、時短状態(第1時短状態)に制御されたときに「1」がセットされ、小当り遊技状態(第1小当り遊技状態または第2小当り遊技状態)に制御される度に1ずつ減算される。そして第2カウンタの値が0になったことにもとづいて時短状態(第1時短状態)が終了するようになっている。
第3カウンタは、特殊モードにおける残余変動回数を示すカウンタである。特殊モードとは、通常状態において制御される演出モードであって、特殊モードでない場合と比較してリーチの発生頻度が高い演出モードである。特徴部104Fでは、時短状態から通常状態へ移行してから変動が20回行われるまでの間、特殊モードに制御されるようになっている。具体的に、第3カウンタは、時短状態が終了して通常状態に制御されたときに「20」がセットされ、変動が行われる度に1ずつ減算される。そして第3カウンタの値が0になったことにもとづいて特殊モードが終了するようになっている。なお、通常状態において特殊モードに制御していない状態(第3カウンタの値が0である状態)を非特殊モードということがある。
ステップ069IWS002において、第3カウンタの値が0である場合、すなわち通常状態における変動が既に20回以上行われており、特殊モードではない場合、合算保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップ069IWS003)。合算保留記憶数が3未満である場合、第1変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS004)一方、合算保留記憶数が3以上である場合、第2変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS005)。
ここで、変動パターン設定処理において用いられる変動パターン判定テーブルについて説明する。104Fでは、変動パターン判定テーブルとして、図8-9および図8-10に示す第1変動パターン判定テーブル~第7変動パターン判定テーブルが設けられている。各変動パターン判定テーブルでは、可変表示結果(はずれ、大当り、小当り)毎に変動パターンの選択割合が示されている。また、各変動パターン判定テーブルでは、各変動パターンに対応する演出内容と変動時間とが示されている。
104Fでは、可変表示結果がはずれである場合に選択され得る変動パターンとしてPt11~Pt16が、可変表示結果が大当りである場合に選択され得る変動パターンとしてPt21~Pt22が、可変表示結果が小当りはずれである場合に選択され得る変動パターンとしてPt31~Pt32が、それぞれ設けられている。
Pt11は、変動時間が5秒であって演出内容がリーチ演出を伴わないはずれ(非リーチはずれ)の変動パターンである。Pt12は、変動時間が15秒であって演出内容がノーマルリーチ演出を伴うはずれ(ノーマルリーチはずれ)の変動パターンである。Pt13は、変動時間が30秒であって演出内容がスーパーリーチ演出を伴うはずれ(スーパーリーチはずれ)の変動パターンである。Pt14は、変動時間が2秒であって演出内容がリーチ演出を伴わないはずれ(非リーチはずれ)の変動パターン(Pt11と比較して短い変動であることから、短縮変動ということがある)である。Pt15は、変動時間が60秒であって演出内容が発射促進演出(可変入賞球装置6Bを狙った遊技球の打ち出しを遊技者に促す演出)を伴うはずれの変動パターンである。Pt16は、変動時間が2秒であって演出内容が賞球数報知演出(連荘中に払い出した賞球数、大当り回数、小当り回数などを表示する演出)を伴うはずれの変動パターンである。
Pt21は、変動時間が15秒であって演出内容がノーマルリーチ大当りの変動パターンである。Pt22は、変動時間が30秒であって演出内容がスーパーリーチ大当りの変動パターンである。
Pt31は、変動時間が15秒であって演出内容が通常演出小当りの変動パターンである。Pt32は、変動時間が30秒であって演出内容が特殊演出小当りの変動パターンである。
図8-9(1)に示す第1変動パターン判定テーブルは、通常状態であって、第3カウンタの値が0であって(非特殊モード)、合算保留記憶数が3未満である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第1変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、70%の割合でPt11が、20%の割合でPt12が、10%の割合でPt13が選択される。可変表示結果が大当りであれば、30%の割合でPt21が、70%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
図8-9(2)に示す第2変動パターン判定テーブルは、通常状態であって、第3カウンタの値が0であって(非特殊モード)、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第2変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、70%の割合でPt14が、20%の割合でPt12が、10%の割合でPt13が選択される。可変表示結果が大当りであれば、30%の割合でPt21が、70%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
このように、第2変動パターン判定テーブルは、第1変動パターン判定テーブルと比較して、短縮変動であるPt14の変動パターンが選択されやすくなっている。
図8-9(3)に示す第3変動パターン判定テーブルは、通常状態であって、第3カウンタの値が0より大きく(特殊モード)、第1特別図柄変動であって、合算保留記憶数が3未満である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第3変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、50%の割合でPt11が、30%の割合でPt12が、20%の割合でPt13が選択される。可変表示結果が大当りであれば、40%の割合でPt21が、60%の割合でPt22が選択され
る。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
このように、第3変動パターン判定テーブルは、第1変動パターン判定テーブルと比較して、リーチ演出を伴う変動パターンが選択されやすくなっており、すなわち、特殊モードでは非特殊モードよりもリーチ演出の発生頻度が高くなっている。
図8-9(4)に示す第4変動パターン判定テーブルは、通常状態であって、第3カウンタの値が0より大きく(特殊モード)、第1特別図柄変動であって、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第4変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、50%の割合でPt14が、30%の割合でPt12が、20%の割合でPt13が選択される。可変表示結果が大当りであれば、40%の割合でPt21が、60%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
このように、第4変動パターン判定テーブルは、第2変動パターン判定テーブルと比較して、リーチ演出を伴う変動パターンが選択されやすくなっており、すなわち、特殊モードでは非特殊モードよりもリーチ演出の発生頻度が高くなっている。
図8-9(5)に示す第5変動パターン判定テーブルは、通常状態であって、第3カウンタの値が0より大きく(特殊モード)、第2特別図柄変動である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第5変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、100%の割合でPt16が選択される。可変表示結果が大当りであれば、40%の割合でPt21が、60%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
このように、第5変動パターン判定テーブルが用いられる場合、はずれ変動である場合には必ずPt16が選択されるようになっている。第5変動パターン判定テーブルが用いられる場合とは、時短状態中に発生した第2保留記憶に対する変動を、該時短状態が終了して通常状態へ移行した直後に行う第1の場合と、通常状態であるにもかかわらず右打ちをして通過ゲート41を遊技球が通過し、普図ゲームが当りとなることで可変入賞球装置6Bが開放し、開放した可変入賞球装置6Bへ遊技球が入賞することに応じて第2特別図柄の変動を行う第2の場合とのいずれかであるが、ここでは第1の場合を想定して必ずPt16が選択される(賞球数報知演出が実行される)こととしている。第2の場合においてPt16の変動パターンが選択された場合には、賞球数報知演出とは異なる通常のはずれ演出(例えば、Pt14と同様の非リーチはずれ演出)を行うこととしてもよい。
図8-10(1)に示す第6変動パターン判定テーブルは、時短状態であって、第1カウンタの値が0より大きく、すなわち時短状態における最終変動よりも前の変動である場合に用いられる変動パターン判定テーブルである。例えば、第6変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、70%の割合でPt14が、20%の割合でPt12が、10%の割合でPt13が選択される。可変表示結果が大当りであれば、30%の割合でPt21が、70%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
図8-10(2)に示す第7変動パターン判定テーブルは、時短状態であって、第1カウンタの値が1であり、すなわち時短状態における最終変動である場合に用いられる変動
パターン判定テーブルである。例えば、第7変動パターン判定テーブルが用いられた場合、可変表示結果がはずれであれば、100%の割合でPt15が選択される。可変表示結果が大当りであれば、30%の割合でPt21が、70%の割合でPt22が選択される。可変表示結果が小当りであれば、80%の割合でPt31が、20%の割合でPt32が選択される。
このように、第7変動パターン判定テーブルが用いられた場合、すなわち時短状態における最終変動である場合、可変表示結果がはずれであれば100%の割合でPt15が選択され、発射促進演出が行われるようになっている。
ステップ069IWS002において、第3カウンタの値が1以上である場合、すなわち通常状態における変動回数が20回未満であり、特殊モードである場合、第1特別図柄の変動であるか否かを判定する(ステップ069IWS006)。第1特別図柄の変動である場合、合算保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップ069IWS007)。合算保留記憶数が3未満である場合、第3変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS008)一方、合算保留記憶数が3以上である場合、第4変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS009)。また、ステップ069IWS006において、第2特別図柄の変動である場合、第5変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS010)。
ステップ069IWS001において時短フラグがセットされている場合、第1特別図柄の変動であるか(ステップ069IWS011のY)、または第2特別図柄の変動であって第1カウンタの値が1以外である場合(ステップ069IWS012のN)、第6変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS013)。また、第2特別図柄の変動であって第1カウンタの値が1である場合、すなわち時短状態の最終変動である場合(ステップ069IWS012のY)、第7変動パターン判定テーブルを選択する(ステップ069IWS014)。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップ069IWS004,S005,S008,S009,S010,S013,S014の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップ069IWS050)。
たとえば、時短状態(第1時短状態および第2時短状態)においては、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御がされるため、基本的に右打ちの遊技が実行されるので、第2可変表示の方が第1可変表示よりも実行されやすい。また、図8-10(1)のような第2特別図柄は、図8-9(3),(4)のような第1特別図柄よりも平均的な変動時間が短いため、時短状態においては、第2可変表示の方が第1可変表示よりも実行されやすい(実行される回数が多くなりやすい)。図8-6(E),(F)のように、第2特別図柄は、第1特別図柄と比べて、第3小当りよりも、有利度が高い第1小当りおよび第2小当りが実行される割合が高い。時短状態においては、第1可変表示よりも有利度が高くなりやすい第2可変表示が主に実行され、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当りが実行されやすいので、遊技者にとって有利度が高くなる期待感を持たせる遊技を実行させることができる。
次いで、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ069IWS051)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示し
ている場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ069IWS052)。
次に、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップ069IWS053)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応した値に更新する(ステップ069IWS054)。
図8-11および図8-12は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S113)を示すフローチャートである。
特別図柄停止処理において、CPU103は、特図確定表示中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069IWS130)。特図確定表示中フラグは、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示の表示結果となる図柄が導出表示されているがまだ表示結果として確定していない特図確定表示中の状態であるときにセットされるフラグであり、変動表示の表示結果となる図柄が導出表示されたことに対応して、後述のステップ069IWS132Dの処理によりオン状態にセットされる。
ステップ069IWS130で特図確定表示中フラグがセットされていないとき、すなわち、後述する特図確定表示時間が終了したとき、CPU103は、特別図柄の変動表示を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップ069IWS131)。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に送信する図柄確定指定コマンドをセットする(ステップ069IWS132)。これにより、図柄確定指定コマンドが図4のS27において、演出制御基板12に送信される。
次に、CPU103は、時短状態による時短状態であることを示す時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップ069IWS132A)。時短状態としては、図8-3に示すように、第1時短状態と第2時短状態とのいずれかの時短状態に制御される。図8-13に示すように、第1時短状態に制御されるときは、時短フラグとして第1時短フラグがセットされ、第2時短状態に制御されるときは、時短フラグとして第2時短フラグがセットされる。以下、単に「時短フラグ」と呼ぶときは、第1時短フラグと第2時短フラグとの総称を示している。ステップ069IWS132Aで時短フラグがセットされているときは、時短状態(高ベース状態)であり、特図確定表示時間として0.5秒を設定し(ステップ069IWS132B)、ステップ069IWS132Dに進む。ステップ069IWS132Bでは、特図確定表示時間0.5秒に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされ、特図確定表示時間の計時が開始される。特図確定表示時間は、特図確定表示の状態を継続させる制御時間であり、設定された時間に亘り特図確定表示の状態を継続させる制御が行われる。遊技制御プロセスタイマは、そのタイマ値が「0」以外の値であるときに、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御のタイマ割込処理が実行されるごとに、1減算更新される。
一方、ステップ069IWS132Aで時短フラグがセットされていないときは、時短状態(高ベース状態)ではなく、特図確定表示時間として0.6秒を設定し(ステップ069IWS132C)、ステップ069IWS132Dに進む。ステップ069IWS132Cでは、特図確定表示時間0.6秒に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技
制御プロセスタイマにセットされ、特図確定表示時間の計時が開始される。
このように、時短制御が行われるときには、時短制御が行われないときよりも、特図確定表示時間が短くなるため、変動効率を高くすることができる。その一方で、時短制御が行われないときには、変動効率が低くなるため、特別図柄の変動表示が行われていない時間が発生してしまうことを防止することができる。
ステップ069IWS132Dでは、特図確定表示中フラグがセットされ、処理を終了する(ステップ069IWS132D)。これにより、特図確定表示中であることが特定可能となる。このように、変動表示が終了する前においては、特図確定表示時間が計時されている間は、特図確定表示中フラグがセットされ、特図確定表示中の状態に制御される。
ステップ069IWS130で特図確定表示中フラグがセットされているとき、すなわち、特図確定表示時間が終了していないときは、特図確定表示時間の計時値を確認して、特図確定表示時間が経過(終了)しているか否かを判定する(ステップ069IWS132E)。ステップ069IWS132Eで特図確定表示時間が経過していないときは、処理を終了する。一方、ステップ069IWS132Eで特図確定表示時間が経過しているときは、特図確定表示時間が終了したときであるので、特図確定表示中フラグをリセットする(ステップ069IWS132F)。
次いで、CPU103は、時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)がセットされているとともに第1特別図柄の変動または第2特別図柄の変動である場合(ステップ069IWS133AのY,S133BのY)、第1カウンタの値を1減算する(ステップ069IWS133C)。このように、時短状態(第1時短状態または第2時短状態)にて第1特別図柄の変動または第2特別図柄の変動が終了する度に第1カウンタを更新するよう構成されている。なお、時短状態での第1カウンタの減算更新は、時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)がセットされているときにおいて、第1特別図柄の変動では減算更新されず、第2特別図柄の変動である場合にのみ減算更新されてもよい。このようにすれば、右打ち状態の時短状態で主に実行される第2特別図柄の変動回数を条件として時短状態を終了させることができる。また、時短状態での第1カウンタの減算更新を、第1特別図柄の変動または第2特別図柄の変動である場合に実行する場合であっても、時短状態に制御された状態では、遊技者が直ちに遊技球を右打ちで発射するため、基本的に第2特別図柄の変動表示のみが実行される割合が高く、時短状態での第1カウンタの減算更新を第2特別図柄の変動である場合にのみ減算更新する場合とほぼ同様の遊技状態となる。
また、CPU103は、時短フラグがセットされていないとともに第3カウンタの値が0より大きい場合(ステップ069IWS133AのN,S133DのY)、つまり特殊モードである場合、第3カウンタの値を1減算する(ステップ069IWS133E)。このように、特殊モードにおいて変動が終了する度に第3カウンタを更新するよう構成されている。
次に、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069IWS133)。ステップ069IWS133で大当りフラグがセットされていない場合には、ステップ069IWS139に移行する。一方、図柄10R時短大当りまたは図柄4R時短大当りとすることが決定されたときのように、ステップ069IWS133で大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)がセットされているときには、その時短フラグをリセットし(ステップ069IWS134)、演出制御基板12に、決定された大当りの種別に応じて、大当り開始1指
定コマンド、または、大当り開始2指定コマンドのいずれかのコマンド(大当り開始指定コマンド)を送信するための処理をする(ステップ069IWS135)。
これにより、セットされた大当り開始指定コマンドが図4のS27において、演出制御基板12に送信される。具体的には、大当りの種別が図柄4R時短大当りである場合には、大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が図柄10R時短大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別がいずれの種別に該当するかは、RAM102に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ069IWS136)。以降、大入賞口開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。
また、RAM102に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、前述したROM101に記憶されている大当り種類別の開放パターンデータを参照し、開放回数(たとえば、15回、または、4回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、5秒)等の開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセット(設定)する(ステップ069IWS137)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値に更新し(ステップ069IWS138)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、大当り開放前処理に移行する。
また、前述のステップ069IWS133で大当りフラグがセットされていない場合に、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ069IWS139)。小当りフラグは、図5の特別図柄通常処理(S110)において、第1小当り、第2小当り、第3小当りのうち何れかの小当りとすることが決定されたときにセットされるフラグである。特別図柄通常処理では、第1小当りとすることが決定されたときは第1小当りフラグがセットされ、第2小当りとすることが決定されたときは第2小当りフラグがセットされ、第3小当りとすることが決定されたときは第3小当りフラグがセットされる。ステップ069IWS139でいずれかの小当りフラグがセットされているときは、時短フラグ(第1時短状態または第2時短状態)がセットされている場合(ステップ069IWS139AのY)、ステップ104FS139A1で、小当りフラグにより特定可能な小当りの種類が第3小当りであるか否かを確認する。第3小当りでないとき、すなわち、第1小当りまたは第2小当りであるときは、ステップ104FS139Aでセットされていると判断された時短フラグにより特定可能な時短状態の種類に基づいて、第1時短状態中であるか否かを確認する(ステップ069IWS139A2)。第1時短状態中であるときは、第2カウンタの値を1減算する(ステップ069IWS139AのY,S139B)。このように、第1時短状態にて第1小当りまたは第2小当りが発生すると第2カウンタを更新するよう構成されており、第2時短状態にて第1小当りまたは第2小当りが発生しても第2カウンタは更新されない。
次いで、CPU103は、第2カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ069IWS139C)。第2カウンタの値が0である場合は、第1カウンタの値を0にセットし(ステップ069IWS139D)、時短フラグ(第1時短状態中であるので第1時短フラグ)をリセットする(ステップ069IWS139E)。すなわち、時短状態(第1時短状態)を終了する。これにより、第1時短状態では、第1小当り,第2小当りの実行回数(1回)が時短状態の終了条件となる。そして、通常状態に制御することを示す
通常状態指定コマンドを送信し(ステップ069IWS139F)、第3カウンタに20をセットして(ステップ069IWS139G)、ステップ069IWS140に進む。ステップ069IWS139Gで第3カウンタがセットされることにより、特殊モードに制御することとなる。
また、前述したステップ104FS139A1で第3小当りであると確認されたとき、および、ステップ104FS139A2で第1時短状態中でない(第2時短状態中である)と確認されたときは、前述のステップ069IWS139B~069IWS139Gの処理を実行せずバイパスして、ステップ069IWS140に進む。第3小当りであると確認されたときに、ステップ069IWS139B~069IWS139Gの処理を実行せずバイパスすることにより、第3小当りの発生は、第1時短状態の終了条件としての小当りの実行回数の計数対象から除外される(第2カウンタでの計数がされない)。また、第2時短状態中は、時短状態の終了条件としての小当りの実行回数が除外される(小当りの実行回数は時短状態の終了条件とならない)。
ステップ069IWS140では、今回実行する小当りの種類(第1小当り~第3小当り)に応じて、ROM101に記憶されている小当り種類別の小当りの開放パターン(図8-7のような開放パターン)データを参照し、今回実行する小当り種類の小当りの開放制御に用いる小当り開放制御タイマの設定を含む開放回数(たとえば、10回、1回)、開放時間(たとえば、0.1秒)、および、開放間のインターバル時間等の開放態様を示すデータを特定の記憶領域にセット(設定)する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値に更新し(ステップ069IWS141)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、小当り開放前処理に移行する。
一方、ステップ069IWS139で小当りフラグがセットされていないときは、時短状態であることを示す時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップ069IWS142)。ステップ069IWS142で、時短フラグがセットされていないときは、時短状態ではないので、後述するステップ069IWS152に進む。一方、ステップ069IWS142で、時短フラグがセットされているときは、時短状態であるので、第1カウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップ069IWS142A)、0である場合には第2カウンタの値を0にセットし(ステップ069IWS142B)、時短フラグ(第1時短フラグまたは第2時短フラグ)をリセットする(ステップ069IWS142C)。すなわち、時短状態を終了する。そして、通常状態に制御することを示す通常状態指定コマンドを送信し(ステップ069IWS142D)、第3カウンタに20をセットし(ステップ069IWS142E)、ステップ069IWS152に進む。ステップ069IWS142Eにより、特殊モードに制御される。
ステップ069IWS152では、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップ069IWS152)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。図8-11、図8-12の特別図柄停止処理におけるステップ069IWS139~ステップ069IWS152では、第1時短状態および第2時短状態のような時短状態の終了条件が成立したか否かを確認し、成立した場合に時短状態を終了させる処理が実行されることとなる。
図8-13は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了処理が実行される前にセットされた大入賞口制御タイマの値を1減算する(ステップ069IWS161)。そして、CPU103は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終
了時間が経過したか否か確認する(ステップ069IWS162)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、第1小当り経由時短大当りの終了時であるか否かを確認する(ステップ104FS163)。
ステップ104FS163で第1小当り経由時短大当りの終了時であるときは、大当り遊技状態の終了後に第1時短状態に制御される(図8-3参照)ので、時短状態の終了条件として、第1カウンタの値に「99」をセットするとともに第2カウンタの値に「1」をセットし(ステップ104FS165,104FS166)、第1時短状態となることを指定する第1時短状態指定コマンドを演出制御基板12に送信するための処理を行い(ステップ104FS167)、第1時短フラグをセットし(ステップ104FS168)、ステップ069IWS170に進む。これにより、大当り遊技状態後に第1時短状態に制御されるときには、終了条件として、「時短回数99回」と「第1小当りまたは第2小当り1回」が設定される。
一方、ステップ104FS163で第1小当り経由時短大当りの終了時でないとき、すなわち、図柄10R時短大当り、図柄4R時短大当り、または、第2小当り経由時短大当りであるとき(図8-3参照)は、大当り遊技状態の終了後に第2時短状態に制御される(図8-3参照)ので、時短状態の終了条件として、第1カウンタの値に「7」をセットし(ステップ069IWS164)、第2時短状態となることを指定する第2時短状態指定コマンドを演出制御基板12に送信するための処理を行い(ステップ104FS169)、第2時短フラグをセットし(ステップ104FS170)、ステップ069IWS171に進む。これにより、大当り遊技状態後に第2時短状態に制御されるときには、終了条件として、「時短回数7回」が設定される。
ステップ069IWS171では、大当り遊技状態の終了に応じて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
以下に、CPU103が行う小当りに関する処理(小当り開放前処理、小当り開放中処理および小当り終了処理)について簡単に説明する。ステップS118の小当り開放前処理において、CPU103は、図8-12のステップ069IWS140で設定された小当りの開放態様に基づき、ソレノイド069IW22を制御することで可動部を開放状態に動作させ、V判定入賞装置069IW01の作動口の開放動作を開始させる。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(ステップS119)に対応した値に更新する。
また、ステップS119の小当り開放中処理において、CPU103は、小当りの開放態様に基づいて可動部を開放状態に動作させ、V判定入賞装置069IW01の作動口を開閉させるための処理を行なうとともに、V入賞振分け部104F010のV入賞口を開閉(開閉部材104F008を開閉)させるための処理を行ない、V入賞が検出されたことにもとづいて、V入賞振分け部104F010のV入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させる。そして、10個のV入賞球を計数するか、小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したときは、可動部を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置069IW01の作動口を閉鎖する。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(ステップS120)に対応した値に更新し、処理を終了する。
また、ステップS120の小当り終了処理において、CPU103は、V入賞が検出された場合には大当り遊技状態に制御するための処理(上述したステップ069IWS134~ステップ069IWS138と同様の処理)を行う一方、V入賞が検出されなかった場合には、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップS110)に対
応した値に更新し、処理を終了する。
〔第1小当り、第2小当り、および、第3小当りでの演出例〕
次に、第1,第2小当りの演出演例と第3小当りとの演出例を比較して説明する。以下に示す各種演出制御は、演出制御用CPU120により実行される。
図8-14は、第1,第2小当りの演出例と第3小当りの演出例とを比較して示す画像表示装置5の表示画面図である。図8-14(A)には、第1時短状態および第2時短状態におけるV入賞可能な第1小当りおよび第2小当りの小当り遊技状態における演出表示例が示されている。図8-14(B)には、第1時短状態および第2時短状態におけるV入賞不可能な第3小当りの小当り遊技状態における演出表示例が示されている。図8-14(C)には、通常状態(低ベース状態)におけるV入賞不可能な第3小当りの小当り遊技状態における演出表示例が示されている。
〔第1,第2小当りでの演出と第3小当りでの演出との比較例〕
まず、第1時短状態および第2時短状態における第1,第2小当りの演出と、第3小当り演出とを比較して説明する。図8-14(A1),(B1)のように、第1時短状態および第2時短状態のそれぞれの時短状態において、画像表示装置5では、基本的に、右打ちを示唆(報知)する時短時右打ち示唆画像104F030が表示領域の左右両端に亘る態様で表示される。そして、時短状態においては、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、通常状態と比べて平均的に短い変動時間で飾り図柄が可変表示される。図中下向き矢印は飾り図柄の変動中状態を示している。
第1時短状態および第2時短状態のそれぞれの時短状態において、図8-14(A1)のように飾り図柄の変動開始後、V入賞が可能となる第1小当りまたは第2小当りが発生すると、図8-14(A2)のように、大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「555」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、小当り遊技状態でV判定入賞装置069IW01が開放状態に制御されることに対応して、図8-14(A3)のように、右打ちによるV入賞の発生を促進するV入賞促進画像104F012が表示される。V入賞促進画像104F012としては、「右打ちでVを狙え」というような文字画像と、遊技球を右打ちすることを示唆する右打ち示唆画像とが組合されて表示される。
その後、V判定入賞装置069IW01に遊技球が進入してV判定入賞装置069IW01のV入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-14(A4)のように、V入賞の発生を報知するV入賞報知画像(V字形の画像)104F013が表示される。そして、大当り遊技状態の開始時において、図8-14(A5)のように、大当りの発生を報知する大当り報知画像104F014が表示される。このように、第1,第2小当りの小当り遊技状態では、実質的にV入賞が可能となる小当りとなったことが目立つような演出表示が実行される。
第1時短状態および第2時短状態のそれぞれの時短状態において、図8-14(B1)のように飾り図柄の変動開始後、V入賞が不可能となる第3小当りが発生すると、図8-14(B2)のように、はずれを示唆(報知)するはずれ図柄の組合せ(この例では「347」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、小当り遊技状態でV判定入賞装置069IW01が開放状態に制御されても、右打ちによるV入賞の発生を促進する画像は表示されず、図8-14(B3)のように、キャラクタ画像よりなる予め定められた特別画像としてのアイキャッチ画像104F011が表示される。アイキャッチ画像は、遊技者の目を引き付ける効果のあるキャラクタ画像等の特別画像である。
その後、第3小当りの小当り遊技状態では、V判定入賞装置069IW01に遊技球が進入しても前述のように実質的にV入賞が発生しないように制御されるので、小当り遊技状態の終了後に、図8-14(B4)のように、再度、はずれを示唆するはずれ図柄の組合せ(この例では「347」)が表示される。このように、第3小当りの小当り遊技状態では、第1,第2小当りの小当り遊技状態とは異なり、実質的にV入賞が不可能となる小当りとなったことが目立たないような演出表示が実行される。
このように、第1時短状態および第2時短状態において、第1,第2小当りと、第3小当りとで異なる演出がされる。これにより、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当りの小当り遊技状態の実行を目立つようにすることが可能となるとともに、第1,第2小当りよりも有利度が低い第3小当りの小当り遊技状態の実行を目立たないようにすることが可能となる。
〔時短状態の第3小当りの演出と通常状態の第3小当りの演出との比較例〕
次に、時短状態の第3小当りの演出と通常状態の第3小当りの演出との比較例を説明する。
時短状態での第3小当りの演出例については図8-14(B)を前述したので、ここでは、通常状態(低ベース状態)において、V入賞が実施的に不可能となる第3小当りが発生するときにリーチ状態が発生する場合の演出例を図8-14(C)を用いて説明する。図8-14(C1)のように飾り図柄の変動開始後、たとえば、図柄表示エリア5L、5C、5Rでリーチ図柄が表示され、そのリーチ図柄が表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、特定キャラクタ画像104F017を表示するリーチ演出が実行される。そして、V入賞が実質的に不可能となる第3小当りが発生すると、図8-14(C2)のように、はずれを示唆するはずれ図柄の組合せ(この例では「525」)が、表示領域中央部に移動した図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、小当り遊技状態でV判定入賞装置069IW01が開放状態に制御されても、右打ちによるV入賞の発生を促進する特別な画像は表示されず、図8-14(C3)のように、キャラクタ画像よりなる予め定められた特別画像としてのアイキャッチ画像104F011が表示されるとともに、あまり目立たない程度の小型の矢印画像104F032を表示することにより第3小当りに対応する右打ち画像(右打ち促進画像)が表示される。
その後、第3小当りの小当り遊技状態では、V判定入賞装置069IW01に遊技球が進入しても前述のように実質的にV入賞が発生しないように制御されるので、小当り遊技状態の終了後に、図8-14(C4)のように、再度、はずれを示唆するはずれ図柄の組合せ(この例では「525」)が表示される。図8-14(C)に示すように、通常状態では特定キャラクタ画像104F017を用いたリーチ演出が実行されるのに対し、図8-14(B)に示すように第1,第2時短状態ではそのようなリーチ演出が実行されないので、通常状態と第1,第2時短状態とで第3小当りでの演出が異なる。
また、通常状態において第3小当りとなったときに、第1,第2時短状態において第3小当りとなったときと異なる演出を実行するので、たとえば、遊技制御状態に適応した演出をすることが可能となる。
〔第1,第2時短状態での第1,第2小当りでV入賞しなかった場合の共通演出例〕
次に、第1時短状態と第2時短状態とで第1小当りまたは第2小当りが発生したが、V入賞の検出有効期間中にV入賞しなかった場合の演出例を説明する。図8-15は、1時短状態と第2時短状態とで第1小当りまたは第2小当りが発生したが、V入賞の検出有効期間中にV入賞しなかった場合の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
第1時短状態および第2時短状態において、第1小当りまたは第2小当りとなるときには、遊技球がV入賞領域104F002を通過可能(V入賞することが可能)な状態となり、図8-15(A1)~(A3)のように、図8-14(A1)~(A3)と同様の演出が実行される。そして、V入賞の検出有効期間中においてV入賞が検出されない状況が続き、V入賞の検出有効期間の残期間が所定期間(たとえば、5秒)となったときに、図8-14(A4)~(A7)に示すように、特定色および特定形状の背景画像104F015が表示されるとともに、丸数字画像によるカウントダウン表示が開始される(図中では残期間3秒から0秒までの期間が例示されている)。V入賞の検出有効期間が終了し、検出有効期間の残期間のカウントダウン表示が終了すると、図8-15(A8)のように、背景画像104F015が白色に変化するとともに、特定のキャラクタ画像104F018が出現表示されて「あれ?」というような特定のセリフ画像104F016が表示されることにより、V入賞の検出有効期間が終了した旨が報知される。このような報知は、「V入賞なし報知」とも呼ばれる。
このように、第1時短状態と第2時短状態とのどちらの状態でも第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過可能となり、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで共通の演出を実行可能であるので、遊技者が第1,第2時短状態における第1,第2小当りの演出に違和感を感じにくいようにすることができる。なお、このように、第1時短状態において小当りに制御されたときに遊技球がV入賞しなかった場合と、第2時短状態において小当りに制御されたときに遊技球がV入賞しなかった場合とで共通の演出を実行可能とする制御は、小当りの種類が1種類だけ設けられている構成(例えば、小当りとして、小当り遊技状態においてV入賞可能となる小当りのみが設けられている構成)において、実行してもよい。
また、図8-15の演出と、図8-14(B),(C)の演出とを比較すると、実質的にV入賞が可能となる第1,第2小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合(図8-15)と、実質的にV入賞が不可能となる第3小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合(図8-14(B),(C))とで、異なる演出が実行される。これにより、たとえば、第3小当りよりも遊技者の有利度が高い、第1,第2小当りの実行を目立つようにすることが可能となるとともに、第1,第2小当りよりも有利度が低い第3小当りの実行を目立たないようにすることが可能となる。
このように、第1,第2小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、第3小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで異なる演出がされるので、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当りで遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった残念感を遊技者に与えることが可能となり、一方、第1,第2小当りよりも有利度が低い第3小当りで遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった残念感を遊技者に与えないようにすることが可能となる。
また、V入賞の検出有効期間の残期間を示す演出が実行されることにより、V入賞させることを失念した遊技者がV入賞させることの必要性に気付きやすくなるので、可能な限り遊技者にとって不利な状況が生じることが抑制される。また、V入賞の検出有効期間中にV入賞が検出されなかったときに、V入賞なし報知が実行されることにより、遊技者にとって不利な状況が生じたことを遊技者が認識することが可能となる。
〔第1,第2時短状態の第1,第2小当りでV入賞しなかった場合の異なる演出例〕
次に、第1時短状態と第2時短状態とで第1小当りまたは第2小当りが発生したが、V入賞の検出有効期間中にV入賞しなかった場合に異なる演出を実行可能な演出例を説明する。第1時短状態および第2時短状態において、第1小当りまたは第2小当りが発生したが、V入賞の検出有効期間中にV入賞しなかった場合に演出態様が異なる演出制御を実行してもよい。
図8-16は、第1時短状態と第2時短状態とで第1小当りまたは第2小当りが発生したが、V入賞の検出有効期間中にV入賞しなかった場合に異なる演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図8-16においては、(A)に第1時短状態において、第1小当りまたは第2小当りでV入賞しなかったときの演出が示され、(B)に第2時短状態において、第1小当りまたは第2小当りでV入賞しなかったときの演出が示されている。
図8-16(A)における第1時短状態の第1小当りまたは第2小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときの(A1)~(A8)に示す演出は、図8-15における(A1)~(A8)に示す演出と同様である。また、図8-16(B)における第1時短状態の第1小当りまたは第2小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了するまでの(B1)~(B7)に示す演出は、図8-15における(A1)~(A7)に示す演出と同様である。したがって、第1時短状態と第2時短状態とで第1小当りまたは第2小当りにおいてV入賞しなかったときの演出については、V入賞が検出されずに検出有効期間が終了するまでの演出内容は共通(同様)である。
図8-16(A)における第1時短状態の第1小当りまたは第2小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときの演出と、図8-16(B)における第2時短状態の第1小当りまたは第2小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときの演出とで異なるのは、図8-16(A8)と、図8-16(B8)とに示すV入賞検出有効期間終了後の特定キャラクタ104F018が出現表示されるときの演出である。たとえば、図8-16(A8)と、図8-16(B8)とに示すV入賞検出有効期間終了後の特定キャラクタ104F018が出現表示されるときの演出では、第1時短状態の場合における特定のセリフ画像104F016の文字が「あれ?」という表示がされるのに対して、第2時短状態の場合における特定のセリフ画像104F016の文字が「え?」という表示がされるように、第1時短状態と第2時短状態とでV入賞しなかったときの演出が異なる。なお、第1時短状態のV入賞可能な小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときの演出と、第2時短状態のV入賞可能な小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときの演出とを異ならせるその他の演出例としては、V入賞検出有効期間終了後に出現表示するキャラクタ画像を異なるキャラクタにしてもよい。また、背景画像104F015の色を変化させるときに異なる色に変化さてもよい。例えば、第1時短状態のV入賞可能な小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときには、背景画像104F015の色を白色に変化させ、第2時短状態のV入賞可能な小当りでV入賞が検出されずに検出有効期間が終了したときには、背景画像104F015の色を灰白色に変化させるようにしてもよい。
このように、第1時短状態と第2時短状態とのどちらの状態でも第1小当り表示または第2小当りに制御されたときには、遊技球がV入賞領域104F002を通過可能となり、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで異なる演出を実行可能であるので、時短状態で第1小当り表示または第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかったときの時短状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。なお、このように、第1時短状態において小当りに制御されたときに
遊技球がV入賞しなかった場合と、第2時短状態において小当りに制御されたときに遊技球がV入賞しなかった場合とで異なる演出を実行可能とする制御は、小当りの種類が1種類だけ設けられている構成(例えば、小当りとして、小当り遊技状態においてV入賞可能となる小当りのみが設けられている構成)において、実行してもよい。
〔第1時短状態で小当りに制御されるときと第2時短状態で小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例〕
次に、第1時短状態で小当りに制御されるときと第2時短状態で小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例を説明する。図8-17は、第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときと第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-17(A)においては、第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときの演出例が示されている。図8-17(B)においては、第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときの演出例が示されている。
第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときには、図8-17(A1)に示すように、飾り図柄の可変表示の変動が開始された後、図8-17(A2)のように、小当り発生時において、飾り図柄による大当り図柄の組合せが表示されることなく、第1,第2小当り経由による大当りを示唆する大当り示唆画像(V字形の画像)104F013Aが、図8-14(A4)のV入賞報知画像104F013と同様の表示対応で表示される。そして、図示を省略するが、図8-14(A3)と同様のV入賞促進画像104F012が表示された後、V入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-17(A3)に示すように、図8-14(A4)と同様のV入賞報知画像(V字形の画像)104Fが表示される。
第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときには、図8-17(B1)に示すように、飾り図柄の可変表示の変動が開始された後、図8-17(B3)のようにリーチ状態となるときには、図8-17(B2)のようにリーチ状態となることを示唆するリーチ示唆演出(たとえば、左の飾り図柄が停止した状態で右の飾り図柄が上下に揺動することによりリーチを示唆する演出)が実行され、その後、図8-17(B3)のように左,右の飾り図柄が揃った態様のリーチ状態となる。リーチ状態となったときには、図8-17(B4)のように特定キャラクタ画像104F017が所定の動作をする等のリーチ演出が実行される。そして、小当りとなったときには、図8-17(B5)のように、図8-14(A2)と同様の大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「555」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、図示を省略するが、図8-14(A3)と同様のV入賞促進画像104F012が表示された後、V入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-17(B6)に示すように、図8-14(A4)と同様のV入賞報知画像(V字形の画像)104F013が表示される。
このように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、異なる演出を実行可能であるので、第1時短状態と第2時短状態との終了条件の違い等の遊技制御状態の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
また、第1時短状態では図8-17(A2)のような小当り発生時の画像が、第2時短状態での図8-17(B5)のような小当り発生時の画像よりも、比較的早めに表示される等、第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときには、第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときよりも簡素な演出によって短時間で演出が実行される。これに
より、たとえば、最大99回という長期間に亘り可変表示が実行される可能性がある第1時短状態の1回ごとの演出が簡素化されることにより、長期間実行され得る第2時短状態での演出に遊技者が飽きないようにすることができる。また、たとえば、第1時短状態よりも少ない最大7回という可変表示が実行される可能性がある第2時短状態の1回ごとの演出が派手なものになるので、継続期間自体が短いが、第1時短状態よりも面白みのある演出により遊技者が第2時短演出に満足するようにできる。
〔第1時短状態で小当りに制御されるときと第2時短状態で小当りに制御されるときとで共通の演出を実行可能な演出例〕
次に、通常状態において小当りに制御されるときと、時短状態において小当りに制御されるときとで共通の演出を実行可能な演出例を説明する。図8-17(A),(B)は、第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときと第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例を示すものであるが、第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときと第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときとで、図8-17(A),(B)のいずれか一方の演出を共通の演出として実行してもよい。
第1時短状態で第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態で第1,第2小当りに制御されるときとには、図8-17(A)または図8-17(B)に示されたような演出を共通の演出として実行する演出制御を演出制御用CPU120が実行する。また、共通の演出としては、図8-17(A)または図8-17(B))に示した演出とは別の演出を用いてもよい。
このように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、共通の演出を実行可能であるので、第1時短状態と第2時短状態とで、遊技者が時短状態における小当りの演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
〔通常状態において小当りに制御されるときと、時短状態において小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例〕
次に、通常状態において小当りに制御されるときと、時短状態において小当りに制御されるときとで異なる演出を実行可能な演出例を説明する。図8-18は、通常状態において第1,第2小当りに制御されるときの演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
通常状態で第1,第2小当りに制御されるときとしては、第1時短状態の終了後および第1,第2時短状態の終了後のような時短状態の終了時に残保留として保留記憶されていた保留記憶情報に基づいて通常状態(低ベース状態)で実行される場合と、時短状態の終了時の残保留とは異なる通常時の保留記憶情報に基づいて通常状態(低ベース状態)で実行される場合とが含まれる。図8-14(A)には、第1,第2時短状態のような時短状態において第1,第2小当りに制御されるときの演出例が示されている。一方、図8-18には、時短状態の終了時に残保留として保留記憶されていた保留記憶情報に基づいて通常状態(低ベース状態)の可変表示が実行される場合において第1,第2小当りに制御されるときの演出例が示されている。
時短状態において第1,第2小当りに制御されるときの演出例は、図8-14(A)を用いて前述した。一方、通常状態で第1,第2小当りに制御されるときとしては、図8-18(A1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C
、5Rの飾り図柄が表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、所定のキャラクタ画像104F017を表示する所定演出が実行される。図8-18(A1)では直前に終了した時短状態での残保留を示す保留記憶画像104F031が表示されている。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-18(A2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、小当りとなったときには、図8-18(A3)のように、図8-14(A2)と同様の大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「444」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、図8-18(A4)のように、図8-14(A3)と同様のV入賞促進画像104F012が表示された後、V入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-18(A5)に示すように、図8-14(A4)と同様のV入賞報知画像104F013が表示される。
このように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、異なる演出を実行可能であるので、第1特別状態と第2特別状態との終了条件の違い等の遊技制御状態の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
〔第1時短状態において小当りに制御されたときにV入賞せずに第1時短状態が終了するときと、第2時短状態において可変表示回数が設定回数となって第2時短状態が終了するときとで、残保留記憶に基づく可変表示で共通の演出を実行可能な演出例〕
次に、第1時短状態において小当りに制御されたときにV入賞せずに第1時短状態が終了するときと、第2時短状態において可変表示回数が設定回数となって第2時短状態が終了するときとで、時短状態の終了時に存在する残保留記憶に基づく可変表示で共通の演出を実行可能な演出例を説明する。図8-19は、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例と、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例とを示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-19(A)には、第1時短状態において第1,第2小当りにおいてV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づいて実行される可変表示の演出例が示されている。図8-19(B)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づいて実行される可変表示の演出例が示されている。図8-19(A)に示す演出例と、8-19(B)に示す演出例とでは、次に示すような共通の演出が実行される。
図8-19(A1),(B1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、特定のキャラクタ画像104F018を表示する所定演出が実行される。図8-19(A1),(B1)では直前に終了した時短状態での残保留記憶情報を示す保留記憶画像104F031が表示されている。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-19(A2),(B2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、小当りとなったときには、図8-19(A3),(B3)のように、大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「444」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、図示を省略するが、図8-14(A3)と同様のV入賞促進画像104F012が表示された後、V入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-19(A4),(B4)に示すように、V入賞報知画像104F013が表示される。
このように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において可変表示回数が7回数となって第2時短状態が終了する場合と、で第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、共通の演出を実行可能であるので、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。なお、このように、第1時短状態において小当りに制御されたときに遊技球がV入賞せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において小当りの可変表示回数が終了条件回数となって第2時短状態が終了する場合とで共通の演出を実行可能とする制御は、小当りの種類が1種類だけ設けられている構成(例えば、小当りとして、小当り遊技状態においてV入賞可能となる小当りのみが設けられている構成)において、実行してもよい。
〔第1時短状態において小当りに制御されたときにV入賞せずに第1時短状態が終了するときと、第2時短状態において可変表示回数が設定回数となって第2時短状態が終了するときとで、残保留記憶に基づく可変表示で異なる演出を実行可能な演出例〕
次に、第1時短状態において小当りに制御されたときにV入賞せずに第1時短状態が終了するときと、第2時短状態において可変表示回数が設定回数となって第2時短状態が終了するときとで、残保留記憶に基づく可変表示で異なる演出を実行可能な演出例を説明する。図8-20は、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例と、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例とを示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-20(A)には、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例が示されている。図8-20(B)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示の演出例が示されている。図8-19(A)に示す演出例と、図8-19(B)に示す演出例とでは、次に示すような異なる演出が実行される。
図8-20(A)では、前述した図8-19(A)と同様の演出が実行される。一方、図8-20(B)では、次のように、図8-20(A)の演出とは異なる演出が実行される。図8-20(B1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、所定のキャラクタ画像104F017を表示する所定演出が実行される。図8-19(A1),(B1)では直前に終了した時短状態での残保留記憶を示す保留記憶画像104F031が表示されている。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-20(B2)のように左,右の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、小当りとなったときには、図8-18(B3)のように、大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「444」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。そして、図示を省略するが、図8-14(A3)と同様のV入賞促進画像104F012が表示された後、V入賞領域104F002を遊技球が通過してV入賞が検出されると、図8-18(B4)に示すように、V入賞報知画像104F013が表示される。このように、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示においては、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示と比べて、可変表示中において表示するキャラクタ画像の種類と、リーチ状態での飾り図柄の表示態様とが異なる。
このように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において可変表示回数が7回数となって第2時短状態が終了する場合と、で第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、異なる演出を実行可能であるので、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出により、終了した特別状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。なお、このように、第1時短状態において小当りに制御されたときに遊技球がV入賞せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において小当りの可変表示回数が終了条件回数となって第2時短状態が終了する場合とで異なる演出を実行可能とする制御は、小当りの種類が1種類だけ設けられている構成(例えば、小当りとして、小当り遊技状態においてV入賞可能となる小当りのみが設けられている構成)において、実行してもよい。
〔第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは共通の演出を実行可能で、当りとなるときは異なる演出を実行可能な演出例〕
次に、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは共通の演出を実行可能で、当りとなるときは異なる演出を実行可能な演出例を説明する。図8-21は、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは共通の演出を実行可能で、当りとなるときは異なる演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-21(A)には、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示がはずれとなるときの演出例が示されている。図8-21(B)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示がはずれとなるときの演出例が示されている。図8-21(C)には、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示が当り(小当り、大当り)となるときの演出例が示されている。図8-21(B)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示が当り(小当り、大当り)となるときの演出例が示されている。
図8-21(A)に示す演出例と、図8-21(B)に示す演出例とでは、次に示すような共通の演出が実行される。図8-21(A1),(B1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、特定のキャラクタ画像104F018を表示する所定演出が実行される。図8-21(A1),(B1)では直前に終了した時短状態での残保留記憶を示す保留記憶画像104F031が表示されている。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-21(A2),(B2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、図8-21(A3),(B3)のように、はずれ図柄の組合せ(この例では「445」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。このように、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは第1時短状態後と第2時短状態後とで共通の演出が実行可能である。
図8-21(C)に示す演出例と、図8-21(D)に示す演出例とでは、次に示すような異なる演出が実行される。図8-21(C1),(D1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、図8-21(C1)では第1の演出キャラクタ104F019が表示され、図8-21(D1)では第2の演出キャラクタ104F020が表示される。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-21(C2),(D2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、図8-21(C2),(D2)のように、第1時短状態後と第2時短状態後とで異なる演出キャラクタ104F019,104F020が、異なる演出表示で動作する。その後、小当りとなったときには、図8-21(C3),(D3)のように、大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「444」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。このように、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示で小当り経由の大当りとなるときは第1時短状態後と第2時短状態後とで異なる演出が実行可能である。同様に小当りを経由しない図柄大当りとなるときにも、第1時短状態後と第2時短状態後とで異なる演出が実行可能である。具体的に、異なる演出としては、可変表示中において表示するキャラクタ画像の種類と、キャラクタ画像の動作表示態様とが異なる演出が実行される。
図8-21に示すように、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうち、大当りまたは小当りとなる保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出を実行可能であり、大当りまたは小当りとならない保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出を実行可能であるので、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高めることができる。
〔第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは異なる演出を実行可能で、当りとなるときは共通の演出を実行可能な演出例〕
次に、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは異なる演出を実行可能で、当りとなるときは共通の演出を実行可能な演出例を説明する。図8-22は、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは異なる演出を実行可能で、当りとなるときは共通の演出を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-22(A)には、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示が当り(小当り、大当り)となるときの演出例が示されている。図8-22(B)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示が当り(小当り、大当り)となるときの演出例が示されている。図8-22(C)には、第1時短状態において第1,第2小当りでV入賞なしで時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示がはずれとなるときの演出例が示されている。図8-22(C)には、第2時短状態において7回変動終了で時短終了後の残保留記憶に基づく可変表示がはずれとなるときの演出例が示されている。
図8-22(A)に示す演出例と、図8-22(B)に示す演出例とでは、次に示すような共通の演出が実行される。図8-22(A1),(B1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、特定のキャラクタ画像104F018を表示する所定演出が実行される。
可変表示中にリーチ状態となるときに、図8-22(A2),(B2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。その後、小当りとなったときには、図8-22(A3),(B3)のように、大当りを示唆する大当り図柄の組合せ(この例では「444」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。このように、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示で小当り経由の
大当りとなるときは第1時短状態後と第2時短状態後とで共通の演出が実行可能である。同様に小当りを経由しない図柄大当りとなるときにも、第1時短状態後と第2時短状態後とで共通の演出が実行可能である。
図8-22(C)に示す演出例と、図8-22(D)に示す演出例とでは、次に示すような異なる演出が実行される。図8-22(C1),(D1)のように、飾り図柄の可変表示の変動開始時に、図柄表示エリア5L、5C、5Rが表示領域右上部に縮小して移動表示されるとともに、図8-22(C1)で第1の演出キャラクタ104F019が表示され、図8-22(D1)で第2の演出キャラクタ104F020が表示される。
可変表示中にリーチ状態となるときには、図8-22(C2),(D2)のように左,中の飾り図柄が同じ図柄で停止した態様でリーチ状態となる。そして、図8-22(C2),(D2)のように、第1時短状態後と第2時短状態後とで異なる演出キャラクタ104F019,104F020が、異なる演出表示で動作する。その後、図8-22(C3,D3)のように、はずれ図柄の組合せ(この例では「445」)が、図柄表示エリア5L、5C、5Rで停止表示される。このように、第1,第2時短状態が終了するときの残保留記憶に基づく可変表示ではずれとなるときは第1時短状態後と第2時短状態後とで異なる演出が実行可能である。具体的に、異なる演出としては、可変表示中において表示するキャラクタ画像の種類と、キャラクタ画像の動作表示態様とが異なる演出が実行される。
図8-22に示すように、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうち、大当りまたは小当りとなる保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出実行可能であり、大当りまたは小当りとならない保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出を実行可能であるので、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高めることができる。
〔時短状態における可変表示回数と小当り回数とに基づいて選択する変動パターンテーブルを切替え可能とする制御例〕
次に、時短状態における可変表示回数と小当り回数とに基づいて選択する変動パターンテーブルを切替え可能とする制御例を説明する。図8-8に示す変動パターン設定処理においては、時短状態における最終変動よりも前の可変表示回と、時短状態における最終変動の可変表示回とで、変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)を切替える制御をする例が示されているが、時短状態における可変表示回数と小当り回数との両方に基づいて選択する変動パターンテーブルを切替え可能とする制御を実行してもよい。
たとえば、前述の第1カウンタが計数する時短状態における可変表示回数に基づいて、変動パターン判定テーブルを切替えることに加えて、前述の第2カウンタが計数する時短状態における第1,第2小当りの回数に基づいて、変動パターン判定テーブルを切替える制御を実行するようにしてもよい。
より具体的には、第1時短状態に設定された99回の可変表示回数と、第2時短状態に設定された7回の可変表示回数とについて、第1カウンタの計数回数に基づいて、第1時短状態および第2時短制御における可変表示回数の終了条件に基づく最終変動よりも前の可変表示回と、時短状態における最終変動の可変表示回とで、変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)を切替える制御をすることにより、時短状態における最終変動の可変表示回と、それよりも前の可変表示回とで選択される変動パターンの種類を変更する制御をする。さらに、第2カウンタの計数回数に基づいて、第1時短状態における第1
,第2小当り回数の終了条件に基づく第1,第2小当り発生時の可変表示回と、それよりも前の第1,第2小当り非発生時の可変表示回とで、変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)を切替える制御をすることにより、時短状態における第1,第2小当り発生時(最終変動)の可変表示回と、それよりも前の可変表示回とで選択される変動パターンの種類を変更する制御をする。
このような変動パターン判定テーブルの切替え制御をすれば、たとえば、時短状態の終了等の時短状態の状況に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、時短状態の状況に対応して演出を好適に制御することが可能である。
〔大当り遊技状態の終了後に大当り遊技終了後の残保留記憶情報に基づく可変表示について大当りの種類に応じた変動パターンテーブルに切替え可能とする制御例〕
次に、大当り遊技状態の終了後に大当り遊技終了時の残保留記憶情報に基づく可変表示について大当りの種類に応じた変動パターンテーブルに切替え可能とする制御例を説明する。図8-8に示す変動パターン設定処理においては、時短状態における最終変動よりも前の可変表示回と、時短状態における最終変動の可変表示回とで、変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)を切替える制御をする例が示されているが、大当り遊技状態の終了後に大当り遊技終了時の残保留記憶情報に基づく可変表示について大当りの種類に応じた変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)に切替え可能とする制御を実行してもよい。
たとえば、第1特別図柄の可変表示に基づく大当りが第2時短状態(7回時短)となる大当り種類であるときには、たとえば、7回の時短状態において、時短状態を継続するか否かを複雑な演出で示唆する演出用の比較的長い変動パターンを選択可能な変動パターン判定テーブルに切替える制御をし、時短状態が継続しているときの第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に基づく大当りが、第1時短状態(99回時短)となる大当り種類であるときには、時短状態がさらに継続するか否かを簡素な演出で示唆する演出用の比較的短い変動パターンを選択可能な変動パターン判定テーブルに切替える制御をしてもよい。
また、大当り終了後の時短状態の終了後の第1時短状態または第2時短状態が終了した後に残った残保留記憶情報に基づく可変表示を実行するときについても、大当りの種類に応じた変動パターン判定テーブル(変動パターンテーブル)に切替え可能とする制御を実行してもよい。
たとえば、第1特別図柄の可変表示に基づく大当りが第1時短状態(7回時短)となる大当り種類であるときには、7回の時短状態が終了した後に残った残保留記憶情報に基づいて可変表示が実行される場合において、時短状態を継続するか否かを複雑な演出で示唆する演出用の比較的長い変動パターンを選択可能な変動パターン判定テーブルに切替える制御をし、時短状態が継続しているときの第2特別図柄の可変表示に基づく大当りが、第1時短状態(99回時短)となる大当り種類であるときには、99回時短状態が終了した後に残った残保留記憶情報に基づいて時短状態を継続するか否かを簡素な演出で示唆する演出用の比較的短い変動パターンを選択可能な変動パターン判定テーブルに切替える制御をしてもよい。
このような変動パターン判定テーブルの切替え制御をすれば、大当り遊技状態の終了後において、当該大当り状態が終了した後に保留記憶手段に残っている保留記憶情報に基づいて実行される可変表示について、選択する変動パターンテーブルを切替え可能であり、有利状態の種類に応じた変動パターンテーブルに切替えることが可能であるので、たとえ
ば、有利状態の終了後における特別状態または通常状態等の遊技状態に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、有利状態の終了後の遊技状態に対応して演出を好適に制御することが可能である。
〔時短状態の終了条件のその他の例〕
次に、前述した時短状態の終了条件のその他の例を説明する。時短状態の終了条件として、第1時短状態は、終了条件が、第1特別図柄の可変表示(第1可変表示ともいう)および第2特別図柄の可変表示(第2可変表示ともいう)の変動表示回数(実質的には第2特別図柄の変動表示回数)が99回という終了条件と、小当り遊技状態の実行回数が1回という終了条件との2つの条件が設定されている例を示した。また、第2時短状態は、終了条件が、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示回数(実質的には第2特別図柄の変動表示回数)が7回という条件に設定されている例を示した。このように、時短状態の終了条件としては、第1特別図柄および第2特別図柄の合計の変動表示回数と、小当り遊技状態の実行回数とを用いて設定する例を前述した。
しかし、これに限らず、時短状態の終了条件は、第1特別図柄および第2特別図柄の合計の変動表示回数と、第2特別図柄のみの変動表示回数と、小当り遊技状態の制御回数とを用いて設定してもよい。このような3種類の終了条件は、どのように組合せてもよい。例えば、第1時短状態および第2時短状態の両方について、3種類の終了条件のうち、いずれかが成立したときに終了するようにしてもよい。また、次に示すように、第1時短状態と、第2時短状態とは、3種類の終了条件のうち設定する終了条件が異なるようにしてもよい。例えば、第2短状態の終了条件は、第2特別図柄のみの変動表示回数が7回で、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件との2つの終了条件が設定されるようにしてもよい(いずれかの条件が成立したときに時短状態が終了する)。
第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞にもとづく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに制御されやすい第2特別図柄の7回分の変動表示回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。このようにすることにより、時短状態開始直後において第1始動入賞にもとづく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動回数が減少してしまうことを防ぐことができる。一方、第1時短状態は、第2特別図柄のみの変動表示回数が99回という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との2つの条件が設定されるようにしてもよい(いずれかの条件が成立したときに時短状態が終了する)。また、第1時短状態は、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が99回という終了条件と、第2特別図柄のみの変動表示回数が99回という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との3つの条件(いずれかの条件が成立したときに時短状態が終了する)が設定されるようにしてもよい。また、第1時短状態は、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が99回という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との2つの条件(いずれかの条件が成立したときに時短状態が終了する)が設定されるようにしてもよい。第1時短状態については、変動表示回数の終了条件となる回数が比較的多いため、第2時短状態のように、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞にもとづく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても特に問題なく、99回の変動表示が実行される前に小当り経由の大当りが発生すると考えられる。
〔当りを経由しない時短制御例〕
次に、時短状態として、当り(大当り、小当り等)を経由しない時短制御を実行する例を説明する。
〔時短図柄を用いた時短制御例〕
(A1) 上記した各特徴部や変形例においては、時短状態(高ベース状態)への移行については、必ず特別可変入賞球装置7が作動する大当り状態や小当り状態を経由して移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄として時短図柄が導出表示された場合に、特別可変入賞球装置7を作動させることなく時短状態(高ベース状態)に移行するようにしてもよい。つまり、時短状態としては、当り(大当り、小当り等)を経由しない時短制御を実行してもよい。
(A2) 尚、上記した時短図柄としては、これらの時短図柄をはずれ図柄の一部としてもよいし、小当り図柄の一部としてもよい。
(A3) また、時短図柄の導出表示に関する抽選処理を行う場合には、これらの抽選処理に、時短図柄抽選用の専用の乱数を用いて抽選を実行してもよいし、はずれ図柄の抽選乱数や大当り図柄の抽選乱数や小当り図柄の抽選乱数、大当り抽選判定用乱数、転落抽選の抽選乱数等の他の抽選を行う乱数を用いて抽選を行うようにしてもよい。
(A4)また、これら時短図柄については、複数種類の図柄であってよいとともに、その他の図柄である小当り図柄やはずれ図柄で表示される図柄の組み合わせと併用してもよい。尚、この場合、併用する小当り図柄によって時短状態の移行の有無を決定してもよい。但し、時短図柄に当選した場合に、更に抽選によって時短状態への移行の有無を抽選することや、時短回数を抽選することは行わない。
(A5) また、時短図柄の抽選を行う場合であって、設定値を変更可能である場合には、設定値に応じて時短図柄の抽選確率は変化しない、つまり、全ての設定値において時短図柄の抽選確率は同一とするが、これら時短図柄の抽選確率を第1特図と第2特図とで異なる確率としてもよい。
(A6) また、時短図柄の抽選を行う場合の乱数取得のタイミングについては、専用の乱数を使用する場合であっても、他の乱数を使用する場合であっても、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞時でよい。
(A7) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、専用の乱数(時短抽選乱数)を用いる場合は専用の乱数(時短抽選乱数)による抽選結果を当選値とし、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合は特定の小当り図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に転落抽選判定値用乱数を用いる場合は転落抽選判定値用乱数を当選値とすることができるとともに、構造物を用いた抽選、例えば、特別可変入賞球装置7内部に時短領域を設け、該時短領域を遊技球が通過したことを時短図柄の当選としてもよい。
(A8) 尚、時短図柄の抽選を、構造物を用いて行う場合において小当り図柄が時短図柄を併用する際に、時短状態の可変表示回数(時短回数)は、時短領域の通過の有無で変化しないようにする。
(A9) また、時短図柄の抽選を行う場合の当選については、時短図柄の抽選にはずれ図柄乱数を用いる場合は特定のはずれ図柄乱数値を当選値とし、時短図柄の抽選に大当り図柄乱数を用いる場合は特定の大当り図柄乱数値を当選値とすることができる。但し、これらの乱数値を当選値とする場合には、設定によって大当り確率以外の性能に差異がでることから、設定値の変更が不能なものに限り可能である。
(A10) また、時短図柄の抽選結果の判定タイミングは、大当り判定後のタイミングにおいて実行すればよい。尚、時短図柄の抽選は、抽選に使用する乱数値がいずれの乱数値であっても、時短状態(高ベース)や高確率時においては実行せずに、低確率低ベース状態においてのみ実行する。但し、既に、時短状態となっている状態で、時短図柄が導出表示された場合に、時短回数の再セットや抽選しないことのずれであっても、遊技機毎に決まっていればよい。
(A11) また、時短図柄が導出表示されたときの時短回数については、当選値(図柄)と遊技状態毎に応じて、予め定められた複数の時短回数をもつことができる。また、時短図柄毎に時短の付与条件を異なるようにすることもできる。
(A12) また、時短図柄に応じて時短回数が異なるときには、特図1と特図2で、時短図柄の振り分け抽選を変更することができる。
(A13) また、同一の時短図柄が導出表示されたときでも、その時の遊技状態に応じて付与される時短回数が異なるようにしてもよい。ただし、遊技状態に対して予め定められたものであることを要する。
(A14) また、低確率低ベース状態における時短図柄の抽選結果として「時短回数0回」の抽選結果を含めることができる。
(A15) また、時短終了図柄の導出抽選(時短終了抽選)を実行し、時短回数を時短開始後において時短終了図柄が導出表示されるまで、或いは大当り図柄が導出表示されるまでの回数としてもよい。つまり、時短の回数を設定せずに、原則、無制限としてもよい。
(A16) また、時短図柄により制御される時短状態と、大当りの発生によって制御される時短状態とで、時短回数や付与条件を異なるようにしてもよい。
(A17) また、時短図柄が導出表示された場合において時短状態に制御されるタイミングは、時短図柄の図柄確定時間が経過した時点となる。但し、時短図柄の抽選に小当り図柄乱数を用いる場合にあって、小当りに当選して時短状態に移行する場合には、小当りの動作終了時が時短状態に制御されるタイミングとなる。
(A18) また、構造物を用いた抽選の場合に時短状態に制御されるタイミングは、構造物を動作させる遊技状態(例えば、小当り状態)における構造物の動作終了時のタイミングとなる。
(A19) また、大当り後において所定の可変表示回数に亘って高確率低ベース状態に制御される遊技機(所謂、規定回数確変機(ST機))の場合に、遊技場の開店時に高確率低ベース状態であり、該高確率低ベース状態が規定回数の可変表示が実行されて終了した後、時短状態に制御するようにしてもよい。
(A20) また、時短リミッタ機能を搭載する場合にあって、時短図柄が導出表示された場合には、時短リミッタの回数を更新する。
(A21) また、時短図柄の図柄確定時間を、他の図柄の図柄確定時間と異なる時間としてもよい。
〔時短図柄を用いたその他の時短制御例〕
時短図柄を用いたその他の時短制御としては、以下に説明する制御を実行してもよい。
(B1) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことにもとづいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことにもとづいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときと、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたときとで異なる演出をしてもよい(飾り図柄について、通常状態では時短図柄として特殊図柄を表示し、時短状態では一般的なはずれ図柄を表示する等)。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(例えば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B2) (B1)の制御をする遊技機において、特別図柄の表示結果が時短図柄となる場合に、特別図柄は通常状態と時短状態とで共通の時短図柄を表示し、飾り図柄は通常状態と時短状態とで異なる図柄を表示結果として表示するようにしてもよい(例えば飾り図柄は通常状態では時短図柄に対応する特殊図柄を表示するが、時短状態では単なるはずれ図柄を表示する等、時短図柄に対応する図柄を表示しない等)。これにより、時短状態での飾り図柄の表示結果によって、遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B3) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行するが、時短状態では、飾り図柄の表示結果が特殊図柄(時短図柄)となるか否かを示唆する演出を実行しないようにしてもよい。これにより、時短状態での演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B4) (B1)の制御をする遊技機において、通常状態と時短状態とで、飾り図柄の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)が異なるように制御してもよい。これにより、時短状態での飾り図柄の演出によって遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B5) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことにもとづいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことにもとづいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出等)、時短状態中は右打ち報知(右打ちを指示する報知)に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(例えば、状態の移行有無に応じて演出が実行
されることにより興趣が向上する)。
(B6) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことにもとづいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、時短状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果が表示されたことにもとづいてさらに当該時短状態から同様の時短状態に移行させる遊技制御をしない(時短図柄が表示されても時短状態を上書するような(時短状態が再度発生するような)遊技状態の切替制御をしない)ようにしてもよい。そして、第2可変表示の方が第1可変表示よりも時短図柄の可変表示結果が表示される割合が高く、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶し、時短状態が終了したときに保留記憶情報が記憶されているか否かに応じて異なる演出を実行可能であり(時短制御に移行するときは時短継続表示、時短制御に移行制御に移行しないときは時短制御が実行されないことを特定可能な表示をする演出等)、時短状態中は右打ち報知に応じて右打ち遊技がされ、時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示がすべて終了するまで。左打ち報知(左打ちを指示する報知)をしないようにしてもよい。これにより、時短図柄の可変表示結果が表示されるときの状態に応じて好適な制御が可能となる(例えば、状態の移行有無に応じて演出が実行されることにより興趣が向上する)。
(B7) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が終了した後に実行される可変表示(第1可変表示)において左打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B8) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)において時短図柄の表示結果が表示された場合と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)において当り(小当り、大当り)となった場合とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B9) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報において、時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときと、当該保留記憶情報がないときとで、共通の演出を実行した後に異なる演出を実行可能(例えば4個の残保留記憶のうち4個目の保留記憶情報に時短図柄の表示結果が表示される保留記憶情報があるときに、3個目の保留記憶情報にもとづく可変表示までは時短状態に復帰するか否かを示唆する共通の演出を実行し、4個目の保留記憶情報にもとづく可変表示で当該共通の演出とは異なる時短状態復帰演出を実行可能)であるようにしてもよい。これにより、右打ち報知の報知態様の演出によって飾り図柄の表示結果により遊技者が損をした感覚を生じさせず、遊技興趣の低下を抑制できる。
(B10) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)の表示結果にもとづく時短状態移行時の演出とで、当りとなったことに応じて実行する右打ち報知の報知態様が異なるようにしてもよい。これにより、遊技状態に応じて演出が変わるので、遊技興趣を向上させることができる。
(B11) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)における表示結果の確定表示時間(確定した表面結果を表示してからその表示状態を維持させる時間)と、残保留記憶情報にもとづく可変表示が実行されるとき以外の通常状態での可変表示(第1可変表示)における表示結果の確定表示時間とが共通であるようにしてもよい。これにより、制御データの増大を抑制することができる。
(B12) 時短状態が終了したときに記憶されている残保留記憶情報にもとづく可変表示(第2可変表示)が実行される期間においては右打ち報知を実行せず、残保留記憶情報にもとづく可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、好適に打ち方の指示が出るので円滑に遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(B13) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことにもとづいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、可変表示結果が小当り図柄および大当り図柄のような当り図柄(特定表示結果)になる場合と時短図柄(特別表示結果)になる場合とで、共通の特定演出(リーチ演出、予告演出)を実行可能であり、複数種類設けられた共通の特定演出のうちいずれの共通の特定演出が実行されるかに応じて、時短図柄(特別表示結果)になる割合が異なるようにしてもよい。そして、可変表示において時短図柄の表示結果が表示された場合に、次回の可変表示の開始当初期間に右打ち報知を実行してもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて、好適に演出制御をすることができる。
(B14) 前記共通の特定演出を実行した後に、表示結果が、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合とがある。これにより、可変表示の演出結果のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B15) 遊技制御用のCPU103は、当り図柄(特定表示結果)となる場合と、時短図柄(特別表示結果)になる場合と、はずれ図柄(所定表示結果)となる場合とで共通の変動パターンを選択可能であり、演出制御用CPU120は、遊技制御用のCPU103から同じ変動パターンを指定するコマンドを受信した場合でも、表示結果を指定する図柄指定コマンドの種類に応じて、可変表示において異なる演出を実行可能であるようにしてもよい。これにより、可変表示の演出のバリエーションが豊富化し、遊技の興趣を向上させることができる。
(B16) 前記共通の特定演出を実行した後に、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出を実行可能である。これにより、共通の特定演出の実行後の特別演出により遊技の興趣を向上させることができる。
(B17) 前記共通の特定演出の種類によって、時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出が実行される場合と、実行されない場合とがあるようにしてもよい(例えば複数種類のスーパーリーチ演出のうちでも当りになる期待度が高い方の演出を実行するときには特別演出を実行しない等)。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B18) 前記共通の特定演出の種類によって、前記特別演出が実行されたときに時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B19) 前記共通の特定演出とは異なる所定演出(例えば当りへの期待度によって表示態様が変化可能なアクティブ表示(保留表示の表示位置から別の表示位置に移動した表示であり、現在実行中の可変表示に対応する当りの期待度を示唆可能な演出をする表示)を表示する演出)の演出態様に応じて、時短図柄(特別表示結果)になる期待度(割合)が異なるようにしてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B20) 時短図柄(特別表示結果)になるときに実行可能な特別演出において、時短図柄(特別表示結果)になることを示唆する演出(時短示唆演出等)を実行した後に、当り図柄(特定表示結果)を報知する演出(時短状態よりも遊技価値が高い特別な大当り等)を実行可能としてもよい。これにより、過度に時短状態のみを煽る演出が実行されずに当りとなる期待感も持続するので遊技の興趣を向上させることができる。
(B21) 遊技制御用のCPU103は、複数種類設けられた時短図柄(特別表示結果)の種類に応じて時短回数(時短継続期間)が異なる時短状態(特別状態)に制御可能であり(例えば第1時短図柄:時短50回、第2時短図柄:時短100回等)、演出制御用CPU120は、実行した演出の種類(例えばリーチ演出の種類等)によって、時短図柄が停止したときに付与される時短回数(継続期間)が異なる演出を実行してもよい。これにより、演出の種類によりその後の時短回数に遊技者の注目が集まり遊技興趣を向上させることができる。
(B22) 通常状態において特別図柄で時短図柄の可変表示結果(特別表示結果)が表示されたことにもとづいて通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をし、遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、送信されるコマンドには、通常状態から時短状態(特別状態)に移行(制御)することを指定可能な特別コマンドが含まれ、演出制御用CPU120は、特別コマンドを含む複数種類のコマンドを受信したときに、保留記憶情報の先読みにもとづいて、時短状態(特別状態)に移行可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限(まったく実行しない、稀に実行可能とする等)するようにしてもよい。これにより、時短図柄(特別表示結果)が表示されるときの遊技状態に応じて好適に演出制御を実行することができる。
(B23) 保留記憶情報の先読みにもとづいて、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行(制御)可能な可変表示が実行されることが特定された保留記憶情報以降に発生した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。そして、このような先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出として、共通態様の演出を実行可能としてもよい。これにより、遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B24) 先読み対象が保留記憶情報にもとづく可変表示が、時短図柄(特別表示結果)が表示される可変表示である場合と、時短図柄(特別表示結果)が表示されると見せかけて表示されない可変表示である場合との両方について、当該保留記憶情報の後に発生
した保留記憶情報に対する先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B25) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の期待度よりも期待度が高い演出を実行しない(例えば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させない等)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
(B26) 前記先読み予告演出の実行制限中における先読み予告演出は、特定の種類の演出を実行しない(例えば保留表示の色の期待度が青<緑<赤の場合において保留表示の色を赤に変化させない等)。これにより遊技状態の移行に伴って、実際の遊技状態に対応しない演出制御が実行されるのを制限することにより、遊技の興趣低下を抑制することができる。
〔はずれ可変表示回数等の所定表示結果となった可変表示回数を用いた時短制御例〕
次に、通常状態において所定表示結果(はずれ表示結果、大当りとならない小当り表示結果等)となった可変表示回数(はずれとなった可変表示の継続回数)を用いた時短制御例を説明する。以下のように、時短状態(特別状態)は、所定表示結果(はずれ表示結果、大当りとならない小当り表示結果等)となった可変表示の継続回数が特別回数(例えば1000回)に到達したことを条件として実行可能としてもよい。なお、前記所定結果としては、はずれ表示結果となった可変表示の継続回数が特別回数に到達したことを条件として時短状態(特別状態)を実行可能としてもよい。
(C1) 第1特別図柄による第1可変表示を行った後と、第2特別図柄による第2可変表示とを行った後とに、可変表示結果が特定表示結果となったことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、通常状態において所定表示結果(はずれ表示結果、大当りとならない小当り表示結果等)となった可変表示の実行回数の数値情報を更新し、当該数値情報にもとづいて、前記所定表示結果となった可変表示の実行回数(継続回数)が特別回数(例えば1000回等)に到達した特別条件が成立した場合に、通常状態から時短状態(特別状態)に移行させる遊技制御をしてもよい。そして、前記数値情報は、第1可変表示で前記所定表示結果となったときと、第2可変表示で前記所定表示結果となったときとの両方で更新してもよい。これにより、第1可変表示と第2可変表示とのどちらが実行可能な状況でも前記所定表示結果となった回数の数値情報の更新が継続されるので、時短状態による遊技者の救済がされやすくなり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。したがって、時短状態による遊技者の救済を好適に実現することが可能となる。
(C2) 前記特別条件は、前記数値情報にもとづいて、前記特定表示結果とは異なる所定表示結果が特別回数(例えば1000回等)連続して表示されたとことが判定された場合に成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に時短状態(特別状態)に移行することで遊技者を救済可能であるので、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C3) 前記数値情報は、通常状態とは異なる状態(確変状態、時短状態)においても、可変表示が実行された場合に更新されるようにしてもよい。これにより、遊技者にとって不利な表示結果が連続した場合に遊技者を好適に救済することができる。
(C4) 前記数値情報は、所定の初期化条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。そのような初期化条件は、前記有利状態に制御されたことにより成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な有利状態になったとき等、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C5) 通常状態において前記特定表示結果とは異なる特別表示結果(時短図柄)が可変表示結果として表示されたときに、時短状態(特別状態)に移行する制御が実行可能であり、前記所定条件は、前記特別表示結果が表示されたときに成立するようにしてもよい。これにより、遊技者にとって有利な時短状態(特別状態)になったとき等、遊技者を救済する必要がなくなったときに救済することを抑制でき、必要以上に射幸性を高めないようにすることができる。
(C6) 前記所定条件は、可変表示が特別回数実行されたときに成立するようにしてもよい。これにより、実質的に次回の有利状態が発生するまでの時短状態(特別状態)に制御可能となるので、遊技者への救済度合いを高めることができる。
(C7) 停電等により電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、電源投入時の初期化操作等の特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、前記数値情報は、前記特定条件が成立したときに初期化されるようにしてもよい。これにより、電断時においてバックアップされた数値情報が、データの初期化時に初期化されて残らないこととなるので、遊技場側の不利益となることが抑制される。
(C8) 前記数値情報が前記特別回数(例えば1000回等)となったことにもとづいて前記特別回数以上(例えばさらに1000回以上等)の期間の時短状態(特別状態)に制御可能であり、前記時短状態(特別状態)中において、前記数値情報がさらに前記特別回数となったことにもとづいて再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であり、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで異なる演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっている遊技において、2回目の時短状態の方が1回目の時短状態よりも可変表示時間を短縮する等、演出の見た目を変更することが可能となり、遊技興趣の低下を防ぐことができる。なお、このような演出を実行せずに、1回目の時短状態(特別状態)と、2回目の時短状態(特別状態)とで同様の演出を実行してもよい。これにより、2回目の時短状態(特別状態)に制御されたような極めて不利な状態となっていることを必要以上遊技者に意識させないようにすることが可能となり、遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C9) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0~2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに前記特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。第1経路(左側遊技領域)と第2経路(右側遊技領域)とに遊技球を打分け可能であって、通常状態では第1経路に遊技球を打込み、時短状態(特別状態)では第2経路に遊技球を打込んで遊技が行なわれる。そして、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に制御されていないが、前記第2経路に発射すべき旨の報知(例えば右打ちランプ等による右打ち報知)をするようにしてもよい。また、前記第3処理の実行中においては、時短状態(特別状態)に移行することの報知演出をしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。例えば、遊技
制御用のCPU103により右打ちランプを点灯させることにより、実際に時短状態(特別状態)に移行するときに早め(現実の時短変動開始前)に発射方向の報知の演出等が実行可能となる。
(C10) 前記特別条件が成立する可変表示において前記特定表示結果が表示される場合は、前記第1処理の実行後に前記第2処理を実行し、前記第3処理を実行しないようにしてもよい。これにより、特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するよりも、有利状態に制御することが優先されるので、遊技者にとってより有利な結果とならず、遊技者の遊技興趣の低下を抑制することができる。
(C11) 前記数値情報は、可変表示が開始されるときに更新され、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったことにもとづいて、当該数値情報が特定値となった可変表示が終了した後(次変動開始、客待ち)に時短状態(特別状態)に制御し、更新後の数値情報が前記特別回数に対応する特定値となったときに特別情報(特別回数到達フラグ)を第1数値から第2数値に変更し(フラグセット)、時短状態(特別状態)へ制御するときに、当該特別情報を第2数値から第1数値へ変更する(フラグリセット)ようにしてもよい。これにより、特別情報を管理することによって時短状態(特別状態)へ移行させる制御を好適に実行することができる。
(C12) 遊技制御用のCPU103は、可変表示の変動パターンを選択決定し、前記特別情報が前記第1情報のときと前記第2情報のときとで異なる図柄確定時間の変動パターンを選択決定するようにしてもよい。これにより、前記特別回数の可変表示が実行されたときに好適に演出を実行可能になる。
(C13) 特図プロセスフラグの値が第1数値(0~2)のときに可変表示に関する第1処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値とは異なる第2数値(4以降)のときに有利状態(大当り遊技状態)に関する第2処理を実行し、特図プロセスフラグの値が第1数値および第2数値とは異なる第3数値(3)のときに特別条件の成立にもとづく時短状態(特別状態)に制御するための第3処理を実行する。また。遊技の進行を制御する遊技制御用のCPU103(遊技制御手段)からコマンドを送信し、当該コマンドを受信した演出制御用CPU120(演出制御手段)により、コマンドにもとづく演出を実行可能である。そして、前記特別状態であるときに特図プロセスフラグの値が前記第2数値であるときと前記第3数値であるときとに応じた特定情報(背景指定、変動パターン)を送信可能としてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。例えば、異なる遊技状態を好適に識別できるので、遊技制御が容易になる。そして、その際に識別した遊技状態に応じてコマンドを異ならせれば、演出制御用CPU120(演出制御手段)により、遊技状態に応じて好適な演出制御を実行することができる。
(C14) 前記時短状態(特別状態)中において、前記特別条件が成立したときには、特図プロセスフラグの値を前記第1数値、前記第2数値、および、前記第3数値とは異なる第4数値とすることにより、再度前記時短状態(特別状態)に制御可能であるようにしてもよい。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。
(C15) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことにもとづいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(例えば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り遊技状態の終了後に時短状態となったときよりも変動時間が
短い時短状態演出とする等)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C16) 時短状態(特別状態)中においては、前記特定表示結果(当り図柄)が表示されたことにもとづいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(例えば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときと、大当り終了後に時短状態となったときとで、変動時間が同様の時短状態演出とする等)。これにより、新規の演出データ等を必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C17) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことにもとづいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、異なる演出を実行可能であるようにしてもよい(例えば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とする等)。これにより、遊技状況に応じた時短状態(特別状態)の演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
(C18) 時短状態(特別状態)中においては、前記特別表示結果(時短図柄)が表示されたことにもとづいて時短状態(特別状態)に制御された場合と、前記特別条件(可変表示回数の条件)が成立して時短状態(特別状態)に制御された場合とで、同様の演出を実行可能であるようにしてもよい(例えば、可変表示回数が特別回数以上の条件で時短状態となったときは、大当り終了後に時短状態となったときよりも変動時間が短い時短状態演出とする等)。これにより、新規の演出データ等を必要としないので開発費を増やさず、また、遊技者を混乱させないことにより遊技興趣を向上させることができる。
(C19) 停電等により電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時に、バックアップ記憶されたデータにもとづいて、所定情報(コールドスタート時にラムクリアコマンド、ホットスタート時に時短状態終了までの変動表示回数を通知するコマンド)を演出制御用CPU120に送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記所定情報を受信したことにもとづいて、電源が投入された後の所定期間において可変表示が実行された回数に関する示唆演出(所謂朝イチ出目が違う、背景画像が違う、100回転変動以内は遠いか近いかを示唆する演出を実行しやすい等)を実行可能であるようにしてもよい。遊技者に朝イチの遊技動機を与えることになり遊技機の稼働率が上昇するとともに処理負担を増やさないようにすることができる。
(C20) 遊技制御用CPU103は、可変表示が実行されたことに関連して特定情報(時短状態に関する情報を特定可能なコマンド)を演出制御用CPU120へ送信可能であり、演出制御用CPU120は、前記特定情報にもとづいて特別条件の成立にもとづいて特別状態に制御されることに関連する特別演出(時短状態回数の終了示唆の演出等)を実行可能であるようにしてもよい。そして、前記特定情報として、可変表示が実行された回数と前記特別回数との差分が所定値(例えば127)以下であることを特定可能な第1特定情報(第1背景指定、専用のカウントダウン演出情報)と、可変表示が実行された回数と特別回数との差分が所定値(例えば127)より大きいことを特定可能な第2特定情報(100回転ごとにカウントダウンするコマンド等)と、を含むようにしてもよい。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できるとともにコマンド処理を好適に実現できる。
(C21) 演出制御用CPU120は、前記特別回数より少ない第1所定回数(例えば300回等)の可変表示が実行されたことにもとづいて、特別条件が成立したときに時短状態(特別状態)に制御されることを示唆する示唆演出(時短状態示唆演出制御用)を実行可能であり、前記特別回数の可変表示が実行されるよりも前に、第1所定回数より少ない第2所定回数(例えば100回等)の可変表示が実行される毎に示唆演出を実行可能である。これにより、遊技者に機能の示唆を定期的に行うことにより知らずに損をさせるリスクを低減できる。
(C22) 停電等により電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作等の特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立にもとづいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立にもとづいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御されるときに異なる演出(時短状態に移行するときの演出が異なる等)を実行する。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、例えば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
(C23) 停電等により電断状態となったときに前記数値情報を含む各種データをバックアップ記憶可能であり、遊技制御用CPU103は、電源投入時の初期化操作等の特定条件が成立したときに、前記バックアップ記憶されたデータを初期化可能であり、演出制御用CPU120は、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後前記特定表示結果が表示されるよりも前に前記特別条件(可変表示回数の条件)の成立にもとづいて時短状態(特別状態)に制御されるときと、当該バックアップ記憶されたデータの初期化がされた後に特定表示結果(当り図柄)が表示されてから前記特別条件の成立にもとづいて特別状態に制御されるときと、において時短状態(特別状態)に制御された後に異なる演出を実行する(時短状態に移行した後の演出が異なる等)。これにより、新たな機能が遊技機に搭載されて仕様が複雑になったとしても好適な制御をすることが可能となる。また、バックアップ記憶されたデータの初期化がされたか否かが演出の異なりにより遊技者が把握可能となるので、例えば、大当り確率の設定変更が可能な遊技機の場合には、設定変更がされた可能性があることを把握できるので設定を推測するための要素が増えて遊技興趣を向上させることができる。
前述した「当りを経由しない時短制御例」で説明した時短図柄を用いた時短制御および可変表示回数を用いた時短制御は、図8-1~図8-22に示す図柄大当りに基づく時短制御(遊技制御および演出制御を含む)および小当り経由大当りに基づく時短制御(遊技制御および演出制御を含む)を適用してもよい。具体的には、前述した図柄大当りに基づく時短制御および小当り経由大当りに基づく時短制御に加えて、時短図柄を用いた時短制御と可変表示回数を用いた時短制御との少なくともいずれか一方の時短制御を実行してもよく、その時短状態について、図柄大当りに基づく時短制御および小当り経由大当りに基づく時短制御と同様の遊技制御および演出制御を実行してもよい。
例えば、時短図柄を用いた時短制御と可変表示回数を用いた時短制御とのそれぞれについて、前述したような時短終了条件のいずれかを設定してもよい。一例として、可変表示回数を用いた時短制御は、当りがしばらく発生していない遊技者を救済する目的があるこ
とを考慮して、第1時短状態のような99回の変動表示回数という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との2つの条件が設定してもよい。このようにすれば、可変表示回数を用いた時短制御では、このような終了条件により、実質的に次回の小当り(大当り)が発生することが確実となるので、遊技者の救済をより効果的に実現することができる。そして、可変表示回数を用いた時短制御は、あくまでも遊技者の救済が手段目的であるため、99回の変動表示回数という終了条件だけでは、前述したような遊技者による有利な第1時短状態となる小当り経由の大当たりを狙う行為がされると、第1時短状態のような有利な時短状態が何回もループする態様で実行されてしまい遊技場側に不利益となるおそれがあるので、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件が設けられることにより、遊技者にとって有利になり過ぎず、このような遊技場の不利益を防ぐことができるようになる。
また、時短図柄を用いた時短制御は、可変表示回数を用いた時短制御と比べて、実行される割合が高くなることが考えられ、また、遊技者の救済という目的を主目的としていないことを考慮して、第2時短状態のような7回の変動表示回数という終了条件を設定してもよい。なお、短図柄を用いた時短制御についても、第1時短状態のような99回の変動表示回数という終了条件と、小当り遊技状態の制御回数が1回という終了条件との2つの条件が設定してもよく、そのような終了条件を設定すれば、遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前述したような時短状態についての各種の遊技制御および演出制御は、1台の遊技機において、すべての制御を選択的に実行可能としてもよく、一部の制御を選択的に実行可能としてもよい。
〔特徴的な効果〕
(1) 図8-3に示すように、第1時短状態において、第1可変表示および第2可変表示の可変表示回数が第1回数(99回)となったときに第1時短状態が終了するが、それ以外に、第1,第2小当りの実行回数が第1回数よりも少ない第2回数(1回)となったときにも第1時短状態が終了するので、小当りとなったときに、遊技者が、普通図柄表示器20のLED表示を視認して小当りに紐付けられた大当りの種類、および、大当り後の時短終了条件(遊技者に有利な終了条件であるか否か)を確認し、第1時短状態のような特定種類の特別状態とすることを狙ってV入賞領域104F002に遊技球を通過させることのような遊技場側の不利益となる遊技状況の発生が制限される。また、第2時短状態において、第1特別図柄の可変表示および第2特別図柄の可変表示の可変表示回数が第1回数よりも少ない第3回数(7回)となったときに第2時短状態が終了するが、第1,第2小当りの実行回数が第2回数(1回)となったときに第2時短状態が終了しないので、機械的な故障等の遊技球に関するトラブルにより、遊技者が意図せずに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなくなること等の遊技者側の不利益となる遊技状況の発生が制限される。これにより、時短状態の終了条件について遊技者側および遊技場側の両方の不利益を低減することを可能とした好適な特別状態を実行することができる。さらに、第1,第2小当りと、当該第1,第2小当りよりも遊技者にとっての有利度が低い第3小当りとのいずれかを実行可能であるが、第1時短状態を終了させる小当りの実行回数の条件として、第3小当りの実行回数は計数せず、第1,第2小当りの実行回数を計数するので、第1時短状態が、遊技者にとっての有利度が低い第3時短状態で終了してしまうことが防がれ、複数種類の小当りを用いる場合における遊技者側の不利益となる遊技状況の発生をより一層制限することができる。
(2) 図8-6(E),(F)のように第1特別図柄は、第2特別図柄よりも第3小当りが実行される割合が高いので、時短状態において、第1可変表示よりも有利度が高くなりやすい第2可変表示の方を主として、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当
りが実行されやすいことになり、遊技者にとって有利度が高くなる期待感を持たせる遊技を実行させることができる。
(3) 図8-14(A),(B)に示すように、第1時短状態および第2時短状態において、第1,第2小当りと、第3小当りとで異なる演出がされるので、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当りの実行を目立つようにすることが可能となるとともに、第1,第2小当りよりも有利度が低い第3小当りの実行を目立たないようにすることが可能となる。
(4) 図8-15に示すように、第1,第2小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、図8-14(B),(C)に示すように、第3小当りにおいて遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで異なる演出がされるので、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1,第2小当りで遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった残念感を遊技者に与えることが可能となり、一方、第1,第2小当りよりも有利度が低い第3小当りで遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった残念感を遊技者に与えないようにすることが可能となる。
(5) 図8-7(A),(B)に示すように、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態と第3小当り遊技状態とで、V判定入賞装置069IW01を開放状態に制御する時間が異なる、すなわち、第1小当り遊技状態および第2小当り遊技状態の方が、第3小当り遊技状態よりもV判定入賞装置069IW01を開放状態に制御する時間が長いので、たとえば、第3小当りよりも有利度が高い第1小当りおよび第2小当りの方で遊技者がV判定入賞装置069IW01に進入しやすくなるようにすることが可能となる。
(6) 〔時短状態の第3小当りの演出と通常状態の第3小当りの演出との比較例〕に示したように、通常状態において第3小当りとなったときに、第1,第2時短状態において第3小当りとなったときと異なる演出を実行するので、たとえば、遊技制御状態に適応した演出をすることが可能となる。
(7) 〔時短状態における可変表示回数と小当り回数とに基づいて選択する変動パターンテーブルを切替え可能とする制御例〕に示したように、第1カウンタが計数する時短状態における可変表示回数に基づいて、変動パターン判定テーブルを切替えることに加えて、前述の第2カウンタが計数する時短状態における第1,第2小当りの回数に基づいて、変動パターン判定テーブルを切替える制御を実行することにより、たとえば、時短状態の終了等の時短状態の状況に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、時短状態の状況に対応して演出を好適に制御することが可能である。
(8) 第1時短状態と第2時短状態とのどちらの状態でも第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過可能となり、図8-15に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで共通の演出を実行可能であるので、遊技者が第1,第2時短状態における第1,第2小当りの演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(9) 第1時短状態と第2時短状態とのどちらの状態でも時短状態に制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過可能となり、図8-16(A8),(B8)に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合と、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかった場合とで異なる
演出を実行可能であるので、時短状態における小当り遊技状態に制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過しなかったときの時短状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。
(10) 図8-17(A),(B)に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、異なる演出を実行可能であるので、第1特別状態と第2特別状態との終了条件の違い等の遊技制御状態の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
(11) 〔第1時短状態で小当りに制御されるときと第2時短状態で小当りに制御されるときとで共通の演出を実行可能な演出例〕に示したように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、共通の演出を実行可能であるので、第1特別状態と第2特別状態との終了条件の違い等の遊技制御状態の違いに対応した異なる演出を実行することができる。
(12) 図8-18、図8-14(A)に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されるときと、第2時短状態において第1,第2小当りに制御されるときとで、異なる演出を実行可能であるので、第1特別状態と第2特別状態とで、遊技者が特別状態における特殊状態の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(13) 図8-19(A),(B)に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において可変表示回数が7回数となって第2時短状態が終了する場合と、で第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、共通の演出を実行可能であるので、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出に違和感を感じにくいようにすることができる。
(14) 図8-20(A),(B)に示すように、第1時短状態において第1,第2小当りに制御されたときに遊技球がV入賞領域104F002を通過せずに第1時短状態が終了する場合と、第2時短状態において可変表示回数が7回数となって第2時短状態が終了する場合と、で第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の実行中において、異なる演出を実行可能であるので、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに記憶されている保留記憶情報に基づく可変表示の演出により、終了した特別状態の種類を遊技者が認識することを容易化できる。
(15) 〔大当り遊技状態の終了後に大当り遊技終了後の残保留記憶情報に基づく可変表示について大当りの種類に応じた変動パターンテーブルに切替え可能とする制御例〕に示すように、大当り遊技状態の終了後において、当該大当り状態が終了した後に保留記憶手段に残っている保留記憶情報に基づいて実行される可変表示について、選択する変動パターンテーブルを切替え可能であり、有利状態の種類に応じた変動パターンテーブルに切替えることが可能であるので、たとえば、特別状態または通常状態等の有利状態の終了後の遊技状態に対応した変動パターンで演出を実行可能となる等、有利状態の終了後の遊技状態に対応して演出を好適に制御することが可能である。
(16) 図8-21に示すように、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうち、大当りまたは小当りとなる保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出を実行可能であり、大当りまたは小当りとならない保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出を実行可能であるので、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高める
ことができる。
(17) 図8-22に示すように、第1時短状態または第2時短状態が終了するときに保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報のうち、大当りまたは小当りとなる保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には共通の演出実行可能であり、大当りまたは小当りとならない保留記憶情報に基づく可変表示の実行中には異なる演出を実行可能であるので、共通の演出が実行されるか異なる演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を高めることができる。
〔その他の変形例〕
[1] 図8-1~図8-22に示したパチンコ遊技機1の制御としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する制御(いわゆる第一種の遊技機制御)と、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する制御(いわゆる第二種の遊技機制御)とを組合せた遊技機を対象として実行するものを説明した。しかし、これに限らず、図8-1~図8-22に示したパチンコ遊技機1の制御としては、いわゆる第二種の遊技機を対象として実行してもよい。
[2] 前述した図柄大当りによる大当り確率等の設定値は、たとえば、設定値1~設定値6の6種類の設定段階がある例のように、複数段階で設定変更可能なものであってもよい。また、述した小当り確率の設定値は、たとえば、設定値1~設定値6の6種類の設定段階がある例のように、複数段階で設定変更可能なものであってもよい。小当り確率の設定値は、大当り確率の設定値の高低に対応して高低が変更可能なものであってもよく、大当りの設定値の高低に対応せずに変更可能であってもよい。
[3] 前述した、例えば通常状態と第1,第2時短状態とで第3小当りでの演出が異なる例、第1時短状態と第2時短状態とでV入賞可能な第1,第2小当りでV入賞しなかったときの演出が異なる例、および、通常状態と第1,第2時短状態とで第3小当りでの演出が異なる例等の遊技制御に応じて演出が異なる例として、飾り図柄の表示態様が異なる例、および、キャラクタ画像に関する表示態様が異なる例等を説明した。しかし、これに限らず、これらの異なる演出に代えて、または、これらの異なる演出に加えて、画像表示装置5に表示される背景画像を異ならせる演出を実行してもよい。
[4] 前述した、例えば通常状態と第1,第2時短状態とで第3小当りでの演出が異なる例、第1時短状態と第2時短状態とでV入賞可能な第1,第2小当りでV入賞しなかったときの演出が異なる例、および、通常状態と第1,第2時短状態とで第3小当りでの演出が異なる例等の遊技制御に応じて演出が異なる例として、飾り図柄の表示態様が異なる例、および、キャラクタ画像に関する表示態様が異なる例等を説明した。しかし、これに限らず、これらの異なる演出に代えて、または、これらの異なる演出に加えて、画像表示装置5に表示される背景画像を異ならせる演出を実行してもよい。
[5] 図8-15、図8-16に示したような第1,第2小当りでV入賞の検出有効期間中にV入賞しなかったときの演出として、背景画像を白色に変化させる例を説明した。しかし、これに限らず、第1,第2小当りでV入賞の検出有効期間中にV入賞しなかったときの演出としては、V入賞せずに遊技者に不利な状態となったことを示す演出であれば、その他の演出を実行してもよい。
[6] 図8-14(B),(C)に示したような第3小当りの小当り遊技状態の演出としては、前述のようなアイキャッチ画像を表示する代わりに、その他の画像を表示してもよい。当該その他の画像等としては、小当りとなったことを目立たせるような演出であ
ればよい。
[7] 図8-17(A)に示したような第1時短状態(99回時短状態)で小当り経由の大当りとなるときには、図8-17(A)に示したような演出に限らず、単に「当り」というような文字画像を表示する等、簡素な演出をするものであれば、その他の演出を実行してもよい。例えば、第1時短状態のように多数回の可変表示が終了するまで継続可能な時短状態では、小当り確率との関係で可変表示回数の終了条件に達するまでにほぼ小当り経由の大当りが発生すると予想されるので、例えばリーチ演出を期間実行して当るか否かを煽るような演出はあまり効果的ではないため、可能な限り簡素な演出を実行することが望ましい。
[8] 図8-17(A)に示したような第1時短状態(99回時短状態)で小当り経由の大当りとなるときには、図8-17(A)に示したような演出に限らず、単に例えば、例えばリーチ演出のような派手な演出を実行してもよいが、第1時短状態(99回時短状態)ではずれとなるときには、そのようなリーチ演出は、実行しないか、極めて低い割合で実行可能となるように設定してもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
4A 第1特別図柄表示装置、4B 第2特別図柄表示装置、103 CPU103、1 パチンコ遊技機、F002 V入賞領域104、069IW01 V判定入賞装置、120 演出制御用CPU。

Claims (2)

  1. 第1可変表示手段による第1可変表示を行った後と、第2可変表示手段による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態に制御可能であり、
    遊技媒体が進入困難な第1状態と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段と、
    前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    通常状態と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段と、
    演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、前記通常状態において前記特殊状態に制御されるときと、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときとで、異なる態様の演出を実行可能であり、
    前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり、
    前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり、
    前記特別状態終了手段は、
    前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
    前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
    前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数となったときに、前記第2特別状態を終了させ、
    前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、共通の演出を実行可能な不通過演出手段をさらに備えた、遊技機。
  2. 第1可変表示手段による第1可変表示を行った後と、第2可変表示手段による第2可変表示とを行った後とに、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    少なくとも前記第2可変表示を行った後に前記有利状態とは異なる特殊状態に制御可能であり、
    遊技媒体が進入困難な第1状態と、当該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態とに変化可能であり、進入した遊技媒体が通過可能な特定領域を有し、前記特殊状態において前記第1状態から前記第2状態に変化可能な可変手段と、
    前記可変手段における前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能な有利状態制御手段と、
    通常状態と比べて前記第2可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記特別状態を終了させることが可能な特別状態終了手段と、
    演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、前記通常状態において前記特殊状態に制御されるときと、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときとで、異なる態様の演出を実行可能であり、
    前記第2可変表示の方が前記第1可変表示よりも遊技者にとっての有利度が高くなりやすい可変表示であり、
    前記特別状態制御手段は、前記特別状態として、第1特別状態と第2特別状態とに制御可能であり、
    前記特別状態終了手段は、
    前記第1特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が第1回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
    前記第1特別状態において、前記特殊状態の実行回数が前記第1回数よりも少ない第2回数となったときに、前記第1特別状態を終了させ、
    前記第2特別状態において、前記第1可変表示および前記第2可変表示の可変表示回数が前記第1回数よりも少ない第3回数となったときに、前記第2特別状態を終了させ、
    前記第1特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合と、前記第2特別状態において前記特殊状態に制御されたときに遊技媒体が前記特定領域を通過しなかった場合とで、異なる演出を実行可能な不通過演出手段をさらに備えた、遊技機。
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