JP2018038442A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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Abstract

【課題】導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる遊技機を提供する。【解決手段】この遊技機は、識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示することが可能であり、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作に応じて演出効果を調整可能な調整手段と、調整手段による調整に対応する調整結果画像R(調整画像)を所定期間T1表示する調整画像表示手段と、遊技盤と、遊技媒体を案内するレール部材と、遊技媒体が衝突する被衝突体と、被衝突体を遊技盤の所定位置に保持する第1保持体と、第1保持体を保持する第2保持体とを備える。調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整画像を視認不可又は視認困難とする。【選択図】図26

Description

本発明は、パチンコ遊技機、スロットマシン等の遊技機に関する。
遊技機として、例えば、遊技機などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立すると、識別情報(表示図柄)を変動可能に表示(可変表示)し、その表示結果により遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものがある。こうした遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)となる。
こうした遊技機において、遊技者の操作によって可変表示の実行中も演出効果(音量、輝度など)を調整可能なものがある(例えば特許文献1)。
特開2014−104089号公報
特許文献1に記載の技術のように、可変表示の実行中も演出効果の調整が可能な場合に、遊技者の操作に応じて調整画像が表示されると、導出表示される可変表示の表示結果の認識性が低下する場合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、導出表示される可変表示の表示結果の認識性の低下を抑えることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
可変表示を行い表示結果を導出表示することが可能であり、遊技領域(例えば、遊技領域9010)に遊技媒体を発射することにより遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1、パチンコ遊技機901など)であって、
少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(調整操作)に応じて演出効果を調整可能な調整手段(例えばステップS706、S707の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば図35(B)〜(D)に示す調整結果画像R)を所定期間(例えば所定期間T1)表示する調整画像表示手段(例えばステップS708、S703、S704の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)と、
前記遊技領域を囲むように前記遊技盤に取付けられ、遊技媒体を案内するレール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)と、
遊技媒体が衝突する被衝突体(例えば、弾性部材90600)と、
前記遊技盤に取付けられ、前記被衝突体を前記遊技盤の所定位置に保持する第1保持体(例えば、弾性部材90600が取付けられた状態で遊技盤902に取付けられるレール飾り枠90410)と、
前記第1保持体を保持する第2保持体(例えば、レール飾り枠90410を押える盤押え金具90162aのレール押え片90174、第2外レール90503、ガラス扉枠9050)と、
を備え、
前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示の表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち、可変表示の表示結果が導出表示される期間(例えば導出表示期間T2)で前記調整画像を視認不可(例えば演出制御用CPU120がステップS710〜S712の処理を実行することなど)又は視認困難(例えば調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすることなど)とし、
前記レール部材は、
前記遊技盤に固定される固定部(例えば、固定部90504T,90504U)と、
前記遊技盤に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部(例えば、非固定部90505A〜90505C)と、を備えてなり、
前記非固定部は、当接部(例えば、突部90507A〜90507F/立壁部513)を有し、
前記遊技盤側には、前記当接部が当接可能な被当接部(例えば、凹部90207A〜90207F)が設けられ、
前記レール部材を前記遊技盤に取付けた状態において、前記当接部と前記被当接部との間に空隙が形成される(例えば、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fの周囲に空隙Sが形成される。/立壁部90513と第3誘導部材ユニット90302との間に空隙(離間寸法L5)が形成される。図55、図56、図57参照)
ことを特徴とする。
このような構成によれば、導出表示される可変表示の表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、遊技媒体がレール部材に衝突したときに、非固定部が撓むことにより衝撃が吸収されることでレール部材の破損を抑制できるとともに、当接部が被当接部に当接することにより非固定部が大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技媒体を安定して案内することができる。また、被衝突体を保持する第1保持体が遊技盤に取付けられた状態で第2保持体により保持されることで、第1保持体の安定性が向上するため、被衝突体の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記調整画像の表示領域の少なくとも一部が、可変表示の表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば図25(A)参照)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、可変表示の表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去するため、可変表示の表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
可変表示の表示結果の導出表示中もエラー画像は消去しない(例えば図25(D2)参照)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記調整画像の表示よりもエラー画像の表示を優先する(例えばステップS57の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示すエラーが解消されるまでは図25(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継続させることなど)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
前記調整操作が行われた場合はデモ表示を視認可能に維持するが(例えば図25(B)参照)、メニュー表示操作が行われた場合はデモ表示を消去する(例えば演出制御用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行することなど)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適にデモ表示を行うことができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御するか否かを決定する決定手段(例えばステップS239の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、
前記決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示を行い可変表示の表示結果を導出表示する表示手段(例えばステップS325、S348、S350の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段(例えばステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記特定演出画像は、少なくとも前記識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図23(B)参照)、
前記特定演出実行手段は、前記可変表示の表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする(例えば演出制御用CPU120がステップS609の処理を実行する部分など)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、表示結果の誤認を防止することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段7〜手段20に係る発明が含まれる。遊技機としてのパチンコ遊技機等にあっては、一般的に、盤面板の遊技領域を囲うように取付けられ、打球発射装置により打ち込まれた遊技媒体を案内するレール部材を備えている。この種の遊技機において、特開2010−131444号公報に示されているような、合成樹脂材にて構成されたレール部材の背面側に圧入ピンを複数設け、該圧入ピンを盤面板に設けられた穴に圧入することにより、レール部材を盤面板に取付けたもの等があった。この遊技機では、レール部材が圧入ピンにより盤面板に固定されているため、例えば、遊技領域を流下する遊技媒体がレール部材に衝突した際にその衝撃を逃がすことができず、レール部材や圧入ピンに負荷が掛かり、破損するおそれがあるという問題がある。この問題点に鑑み、遊技盤に対してレール部材を破損することがないように取付けることができる遊技機の提供が求められている。
(7)上記問題点を解決するために、別態様による遊技機は、遊技領域(例えば、遊技領域9010)に遊技媒体(例えば、遊技球P)を発射することにより遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)と、
前記遊技領域を囲むように前記遊技盤に取付けられ、遊技媒体を案内するレール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)と、
遊技媒体が衝突する被衝突体(例えば、弾性部材90600)と、
前記遊技盤に取付けられ、前記被衝突体を前記遊技盤の所定位置に保持する第1保持体(例えば、弾性部材90600が取付けられた状態で遊技盤902に取付けられるレール飾り枠90410)と、
前記遊技盤に取付けられた前記第1保持体を保持する第2保持体(例えば、レール飾り枠90410を押える盤押え金具90162aのレール押え片90174、第2外レール90503、ガラス扉枠9050)と、
を備え、
前記レール部材は、
前記遊技盤に固定される固定部(例えば、固定部90504T,90504U)と、
前記遊技盤に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部(例えば、非固定部90505A〜90505C)と、を備えてなり、
前記非固定部は、当接部(例えば、突部90507A〜90507F/立壁部513)を有し、
前記遊技盤側には、前記当接部が当接可能な被当接部(例えば、凹部90207A〜90207F)が設けられ、
前記レール部材を前記遊技盤に取付けた状態において、前記当接部と前記被当接部との間に空隙が形成される(例えば、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fの周囲に空隙Sが形成される。/立壁部90513と第3誘導部材ユニット90302との間に空隙(離間寸法L5)が形成される。図55、図56、図57参照)
ことを特徴としている。
このような構成によれば、遊技媒体がレール部材に衝突したときに、非固定部が撓むことにより衝撃が吸収されることでレール部材の破損を抑制できるとともに、当接部が被当接部に当接することにより非固定部が大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技媒体を安定して案内することができる。また、被衝突体を保持する第1保持体が遊技盤に取付けられた状態で第2保持体により保持されることで、第1保持体の安定性が向上するため、被衝突体の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できる。
(8)上記(7)の遊技機において、
前記当接部(例えば、突部90507A〜90507F)と前記被当接部(例えば、凹部90207A〜90207F)とのうち一方は突部であり、他方は該突部が挿入される凹部または孔部である(突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207Fに挿入される)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、突部が凹部または孔部の内周に当接することにより、非固定部が大きく位置ずれすることが防止される。
(9)上記(7)または(8)の遊技機において、
前記被当接部は、前記遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)に設けられた構造物(例えば、第3誘導部材ユニット90302/第1誘導部材ユニット90300/第2誘導部材ユニット90301等)である、ようにしてもよい。
このような構成によれば、レール部材を被当接部に当接させるだけで済むため、レール部材の構造を簡素化できる。
(10)上記(8)の遊技機において、
前記当接部(例えば、立壁部90513)と前記構造物(例えば、第3誘導部材ユニット90302)との間には空隙(例えば、離間寸法L5)が形成され、遊技媒体(例えば、ファール球P1)が前記非固定部(例えば、非固定部90505A)に衝突することで前記当接部が前記構造物に当接する(例えば、ファール球P1が非固定部90505Aに衝突することで立壁部90513が第3誘導部材ユニット90302に当接する)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、当接部が常に被当接部に当接しないので、摩耗による劣化を抑制できる。
(11)上記(7)〜(10)のいずれかの遊技機において、
前記遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)は、構造物(例えば、第3誘導部材ユニット90302/第1誘導部材ユニット90300/第2誘導部材ユニット90301/ラベル貼付部90520を有する第2外レール90503等)を備え、
前記構造物は、
前記レール部材(例えば、内レール90501)を取外さなくても前記遊技盤から取外すことができる第1構造物(例えば、第3誘導部材ユニット90302等)と、
前記レール部材を取外さない限り前記遊技盤から取外すことができない第2構造物(例えば、第2外レール90503など)と、
を有する(例えば、第3誘導部材ユニット90302などの第1構造物については、内レール90501を取外さなくても盤面板90200から容易に取外して交換することができるようにする一方で、不正の対象となるラベルが貼付されるラベル貼付部90520を有する第2外レール90503など取外しを困難化したい第2構造物については、レール部材を利用して盤面板90200から取外すことを困難化する。変形例)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1構造物については容易に交換することができ、第2構造物についてはレール部材を利用して取外しを困難化することができる。
(12)上記(7)〜(11)のいずれかの遊技機において、
前記レール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)は、第1部位(例えば、非固定部90505A)と該第1部位よりも強度が高い第2部位(例えば、非固定部90505B,90505C、固定部90504T,90504U)とを少なくとも有する、ようにしてもよい。
このような構成によれば、固定部や非固定部に応じた強度を持たせることができる。
(13)上記(8)〜(12)のいずれかの遊技機において、
前記レール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)における前記突部(例えば、突部90507A〜90507F)の周囲には、溝部(例えば、溝部90509)が形成されている、ようにしてもよい。
このような構成によれば、突部と凹部または孔部との接触によって生じる粉や屑等が溝部に入り込むことで、周囲に飛散しにくくなる。
(14)上記(7)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記第1保持体は、前記第2保持体による保持状態を解除しない限り前記遊技盤から取外すことができない(例えば、ガラス扉枠9050を開放し、盤押え金具90162aと第2外レール90503とネジN1とを取外さなければ、レール飾り枠90410を遊技盤902から取外すことができない)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1保持体が遊技盤から容易に取外されることを抑制できる。
(15)上記(7)〜(14)のいずれかの遊技機において、
前記第1保持体は、前記被衝突体の保持位置からの位置ずれを規制する規制部(例えば、弾性部材90600に係合して該弾性部材90600の保持位置からの位置ずれを規制するレール飾り枠90410の第1保持部90421の板状部90425及び突出部90422、第2保持部90423の被係合部90427/第2保持部90423の係合突部90428)を有する、ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1保持体に対し被衝突体が位置ずれして遊技性が損なわれることを抑制できる。
(16)上記(15)の遊技機において、
前記規制部は、前記被衝突体を保持した状態において該被衝突体が当接する当接面であって、互いに向きが異なる複数の当接面(例えば、レール飾り枠90410の第1保持部90421の板状部90425において弾性部材90600に当接する内側面と、第2保持部90423において弾性部材90600に当接する面)から構成される、ようにしてもよい。
このような構成によれば、被衝突体を向きが異なる複数の当接面で押えることができるので、該被衝突体の位置ずれを好適に抑制できる。
(17)上記(7)〜(16)のいずれかの遊技機において、
前記第1保持体には、遊技媒体が通過可能な通路を形成する通路形成部が一体に形成されている(例えば、レール飾り枠とセンター飾り枠と通過経路とを一体に形成した飾り枠90800。図63の変形例1)、ようにしてもよい。
この特徴によれば、第1保持体と通路との位置関係がずれることで遊技性が損なわれることを抑制できる。
(18)上記(7)〜(17)のいずれかの遊技機において、
前記第1保持体は、前記被衝突体に形成された挿入孔に挿入される保持用ピン(例えば、レール飾り枠90410の第1保持部90421の突出部90422)を有し、
前記保持用ピンは、基部側の外径が先端部側の外径よりも大きい、ようにしてもよい。
このような構成によれば、被衝突体に生じる衝撃に対する保持用ピンの耐久性を高めることができる。
(19)上記(7)〜(18)のいずれかの遊技機において、
前記第1保持体は、前記被衝突体に形成された挿入孔に挿入される保持用ピン(例えば、レール飾り枠90410の第1保持部90421の突出部90422)を有し、
前記保持用ピンの内部には中空部(例えば、第1保持部90421の凹部90426)が形成されている、ようにしてもよい。
このような構成によれば、保持用ピンの強度が高まるので、耐久性が向上する。
(20)上記(7)〜(19)のいずれかの遊技機において、
前記被衝突体は、少なくとも遊技媒体が衝突する衝突部が前記第1保持体の外側に位置するように該第1保持体により保持される(例えば、弾性部材90600の被衝突面90601がレール飾り枠90410の第1保持部90421より突出した状態で該第1保持部90421により保持される)、ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1保持体に遊技媒体が衝突して該第1保持体が破損することを抑制できる。
なお、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 ハズレ時変動パターンの判定例を示す図である。 各種コマンドの設定例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示データ記憶部の構成例を示す説明図である。 保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。 各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示す図である。 演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。 調整結果画像などの表示例を示す図である。 調整結果画像の表示期間と可変表示の表示結果の導出表示期間との関係などを示すタイミングチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 変化演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 アイコン表示変化パターンの設定例を示す説明図である。 アイコン表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 操作促進演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。 パチンコ遊技機の一例を正面から見た正面図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 ガラス扉枠を開扉した状態のパチンコ遊技機の構成を示す斜視図である。 遊技盤が取付けられた遊技機用枠を示す正面図である。 (A)は上方の盤押え金具を示す斜視図、(B)は下方の盤押え金具を示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 遊技領域を形成するスペーサ部材、盤面板、案内レール(第1外レール、第2外レール、内レール)、レール飾り枠の構造を示す斜視図である。 (A)は内レールの構造を示す正面図、(B)は同じく背面図である。 内レールの背面側の一部を示す斜視図である。 (A)は図49(B)のA−A断面図、(B)は同じくB−B断面図である。 盤面板の構造を示す正面図である。 (A)は図49(B)の囲み部Aの拡大図、(B)は同じく囲み部Bの拡大図である。 (A)は図52のC−C断面図、(B)は同じくD−D断面図である。 盤面板に内レールを取付けた状態における縦断面図である。 (A)は遊技球が第1経路を流下する態様を示す概略図、(B)は(A)の要部拡大図、(C)は(A)のE−E断面図である。 (A)はファール球が内レールに衝突した状態を示す概略図、(B)は(A)のF−F断面図である。 レール飾り枠の右側部の構造を示す斜視図である。 (A)はレール飾り枠の右側部の背面図、(B)は(A)のG−G断面図、(C)は(A)のH−H断面図である。 (A)は弾性部材の構成を示す6面図、(B)は(A)のI−I断面図である。 (A)は第1外レールの右端部の構成を示す斜視図、(B)は第1外レールの右端部の他の構成を示す斜視図である。 (A)はパチンコ遊技機の正面図、(B)は(A)に示すパチンコ遊技機の平面断面図である。 (A)は変形例1としてのレール飾り枠の右側部の正面図、(B)は(A)のJ−J断面図である。 (A)は変形例2としての弾性部材の変形例を示す斜視図、(B)は(A)の変形例の断面図である。 (A)は変形例3としてのレール飾り枠の右側部の背面図、(B)は(A)のK−K断面図である。
以下、図面を参照しつつ、遊技機の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。それぞれの飾り図柄表示エリアにて可変表示される複数種類の飾り図柄には、例えば「1」〜「9」のいずれかといった、互いに異なる図柄番号が付されていればよい。このような飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5R、5Cにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「可変表示の表示結果」について単に「可変表示結果」ともいう。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄の可変表示が同期するとは、可変表示の開始と終了が同程度(同一または近似)のタイミングにて行われ、可変表示の期間が同程度(同一または近似)となることである。飾り図柄を示す演出画像は、識別情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定飾り図柄を示す演出画像が導出される。
例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような飾り図柄の表示状態は、飾り図柄の仮停止表示ともいい、飾り図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、飾り図柄の仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が未だ成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(左側)に移動(シフト)させる。このように、第1保留表示部5HRは、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位(保留番号「2」〜「4」のいずれかに対応)に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向(右側)に移動(シフト)させる。このように、第2保留表示部5HLは、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像または異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示(可変表示対応表示、消化時表示あるいは今回表示などともいう)と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。ただし、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。このように、アクティブ表示部AHAは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中または第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中に、その特図ゲームに対応する対応表示を実行可能に構成されている。
図1に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さい小図柄表示エリア5Vが設けられている。図1に示す画像表示装置5の画面上では、左上方部に小図柄表示エリア5Vが設けられている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア5Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア5Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部または全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、さらには普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置5の画面上または画面外に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色(例えば青色)で一定の時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。ただし、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識しやすい態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図1に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置5における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態を確認しにくくなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識しやすい態様で表示することができる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、「普図ゲーム」(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、図2のゲートスイッチ21を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する普図保留表示器25Cが設けられている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などに対し点灯と消灯の制御を行い第1特図と第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20に対し点灯と消灯と発色の制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯する動作と消灯する動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどを点灯および消灯するための駆動電流などを供給するランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。また、演出制御コマンドには、異常の報知を指示する異常入賞報知コマンドも含まれる。異常報知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して伝送されると、後述のように、演出制御基板12の制御の下でエラー報知処理(ステップS57)が実行される(図12参照)。
これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。こうして、演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御コマンドとして伝送された各種情報に基づいて、パチンコ遊技機1が備える演出用の電気部品としての演出装置を制御する。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御パターンに含まれる演出制御実行データにおいて、表示制御データは、例えば画像表示装置5の画面上における各種画像の表示態様を示している。より具体的に、表示制御データは、画像表示装置5の画面上に表示される各フレーム(フレーム周期で切替表示される単位となる画像)を構成する背景、飾り図柄や小図柄などの各種図柄、キャラクタ等を示す演出画像の種類、位置、サイズなどを指定するデータや、複数の演出画像を重畳して表示させる場合の表示順序(優先度)を指定するデータなどを含んでいればよい。演出画像の表示順序(優先度)を示すデータは、複数の演出画像のうち、いずれの演出画像を遊技者からみて前方側に配置するかを示すデータであればよい。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成された画像データメモリであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしていてもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態(第2特定遊技状態)は、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づく大当り遊技状態(第1特定遊技状態)よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」または「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しやすい第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過しにくい第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)と第2状態(閉鎖状態)とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」または「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示などの所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出のさらなる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部または外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、演出用模型(可動部材)の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型(可動部材)のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるときなどに、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部または全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部または全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部または全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動(再変動)の繰返し実行回数(擬似連回数)が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一または複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、「単独予告演出」(「単独予告」、「当該変動予告」、あるいは「可変表示中予告演出」ともいう)と称される。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「保留表示変化」の先読み予告演出が実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知(示唆)できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(または非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば予め用意されたキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。
保留表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、特定演出画像の一例である。なお、後述する促進表示画像Pなども特定演出画像の一例である。キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、複数回の可変表示にわたり継続して画像表示装置5の画面上に表示されてもよい。特定演出画像となるキャラクタを示す演出画像は、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の一部よりも遊技者からみて前方側の重複する位置に配置可能であればよい。この場合、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間において、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置では、特定演出画像となるキャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とする。
保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての「保留変化演出」ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての「保留変化ガセ演出」ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば赤色、緑色、青色のいずれかなど)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」などのメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」などのメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコンなどの表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、「アクティブ表示変化成功演出」ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、「アクティブ表示変化失敗演出」ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。
アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば特定演出画像となるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としての「アクティブ変化ガセ演出」ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、「アイコン表示変化演出」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態(通常開放状態)よりも高い頻度で遊技球が通過(進入)しやすい開放状態(拡大開放状態)に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部または全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図4に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)について保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第1特図保留記憶部は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件は成立したが、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第2特図保留記憶部は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件は成立したが、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
ステップS210の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS213)。さらに、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図5は、入賞時乱数値判定処理として、図4のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図8)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図5に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図4に示されたステップS209の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特定表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS209の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割当てが、図11(B1)や図11(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。ただし、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一(あるいは同一種)の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図11(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図11(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図5に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図7は、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS202の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「1」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、図4に示すステップS205の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS211の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図5に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。さらに、始動口バッファ値が「2」であるときに図4に示すステップS213の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図7(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図7(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図3に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。確定特別図柄を停止表示させるときには、可変表示における表示結果が導出されることを特定可能な演出制御コマンドとして、図柄確定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(例えば大当り種別に応じた「2」または「15」など)に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図8は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図4に示すステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。ステップS239の処理にて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲームにおいて導出される特別図柄の表示結果が特定表示結果としての大当り図柄になるとともに、飾り図柄の可変表示において導出される表示結果が大当り組合せの確定飾り図柄になった後、パチンコ遊技機1における遊技状態が、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。このように、CPU103がステップS239の処理を実行することにより、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS239の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
ステップS262の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS263の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図9に示すステップS262の処理では、例えば図11(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図11(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図11(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図9に示すステップS263の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図11(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS263の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図11(A)に示す例では、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図11(B1)や図11(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高められる。
図11(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図11(B1)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図11(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1または2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図11(B2)とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図11(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図10に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS262、S263の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドは、単に変動開始コマンドともいう。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図12に示す演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行し(ステップS51)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS52)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS52;No)、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS52;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する(ステップS54)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドとともに第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS56)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
続いて、主基板11から演出制御コマンドに含まれる異常報知コマンドを受信した場合には、当該コマンドに応じて異常の発生を報知するエラー報知処理(ステップS57)が実行される。エラー報知処理では、例えば、演出制御用CPU120の制御の下で、異常の発生を報知するエラー画像を画像表示装置5に表示させたり、異常の発生を報知するための音声をスピーカ8L、8Rから出力させたりする。エラー報知処理の実行後はステップS52に戻る。
エラー画像は、図25(D1)に示すように、画像表示装置5の表示領域の全面に渡って表示されるもの(全画面表示)であってもよいし、図25(D2)に示すように、画像表示装置5の表示領域の一部に表示されるもの(部分表示)であってもよい。また、例えば、異常報知コマンドが異常入賞を示す場合であればエラー画像を全画面表示の態様にて表示し、異常報知コマンドが玉抜きエラー(下皿に貯留されている遊技球が規定量を超えた場合のエラー)を示す場合であれば部分表示の態様にて表示するといったように、エラーの種類(重大度)に応じてエラー画像の表示態様を変更させてもよい。
この実施の形態においては、エラー画像は、異常報知コマンドが示すエラーが解消されるまでは画像表示装置5から消去されない。したがって、可変表示結果の導出表示中(図25(D2)参照)もエラー画像は消去されず、また、後述する調整結果画像Rの表示よりもエラー画像の表示が優先されるようになっている。また、この実施の形態においては、後述のように演出効果としての音量が、遊技者の操作によって調整可能となっているが、エラー音については初期設定のままで調整不能となっている。これにより、なんらかのエラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。
図13は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留表示データ記憶部の記憶データなどを用いて、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するための決定処理や設定処理などを含んでいる。
図14は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。保留表示変化パターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出において変化させる保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。
図15は、保留表示設定処理として、図13のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドなど)の受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS303;No)、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「変化演出あり(1)」または「変化演出あり(2)」の演出種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS304の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」または「変化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS305;No)、表示変化の有無を決定する(ステップS307)。ステップS307の処理で決定される表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させるか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化することから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化しないことから、表示変化がない。すなわち、ステップS307の処理で表示変化の有無を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照することなどにより、表示変化の有無を決定すればよい。ステップS307の処理では、「表示変化あり」または「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS307の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否かを判定する(ステップS308)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表示変化なし」ではない場合には(ステップS308;No)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS309)。ステップS308にて決定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS308;Yes)、ステップS309の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する(ステップS310)。そして、ステップS309の処理による保留表示変化パターンの決定結果や、ステップS310の処理による変化演出タイミングパターンの決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS311)。ただし、ステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS309の処理が実行されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS305;Yes)、あるいはステップS311の処理を実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS312)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS312の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
図16は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図15に示すステップS304の処理では、例えば図16(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図16(A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれかに決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様などに応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類されている。
図15に示すステップS307の処理では、例えば図16(B)に示すような決定割合で、表示変化の有無を決定する。図16(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、必ず(100/100の決定割合で)表示変化を行う「表示変化あり」に決定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしまうと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが確定し、遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定されるように設定してもよい。
図17は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している。図17(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「秘」などのメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され、保留表示の表示態様を、「秘」などのメッセージを示す表示態様に変化させることができる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表示される保留表示の表示態様などに応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるように設定されてもよい。
図17(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミングに対応する1または複数の保留番号(図17(B)にて「1」〜「3」で示す)、あるいはアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示中(図17(B)にて「A」で示す)を指定している。図14に示す保留表示データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータが記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行(開始)される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組合せにより、保留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色(特定色)などを、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。すなわち、この実施の形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容(変化後の表示色)などを、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)したときに、一括して決定することができる。
図15に示すステップS309の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図18は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図18(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図18(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図18(A)および図18(B)に示す決定例では、保留番号に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3」または「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」または「2」である場合には、保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示変化パターンに決定不可となる。
図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色(対応するアクティブ表示の表示色を含む)を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なくとも3回の可変表示が実行(開始)される必要がある。そこで、保留番号が「3」または「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」または「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とする一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図18(A)および図18(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」または「4」である場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図19は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図19(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図15に示すステップS309の処理では、図19(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図19(A)および図19(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。
図16(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可となる。したがって、図15に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が「2」〜「4」のいずれかとなっている。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。したがって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2段階で変化させることができる。
また、図19(A)および図19(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわらず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、さらに保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆できる。
図15に示すステップS310の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される変化演出タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出タイミングパターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図20は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、図20に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図21は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図15に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図21に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図20および図21に示す決定例では、図15に示すステップS309の処理により決定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には、図15に示すステップS307の処理にて所定割合で「変化演出なし」に決定される。このときには、図15に示すステップS309の処理が実行されないことから、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図20および図21に示す決定例において、ステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タイミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始されるごとに実行条件が成立し得る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留表示データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで、保留番号が「3」のときに実行(開始)される可変表示に対応して保留表示変化演出を実行することができる。
図21に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行することができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図20および図21に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図17(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。すなわち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図13に示すステップS161にて保留表示設定処理を実行した後には、変化演出用キャラクタ表示処理を実行する(ステップS162)。変化演出用キャラクタ表示処理は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示するための処理を含んでいる。また、変化演出用キャラクタ表示処理は、主基板11から伝送される変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)や図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する処理や、これらの判定結果に応じてキャラクタを示す演出画像の表示制御を行うための処理などを含んでいる。
図22は、図13のステップS162にて実行される変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、キャラクタ表示中であるか否かを判定する(ステップS601)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出で用いられるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像が表示されている場合に、キャラクタ表示中であると判定すればよい。
ステップS601にてキャラクタ表示中ではない場合には(ステップS601;No)、変化演出の設定があるか否かを判定する(ステップS602)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの記憶内容を特定して、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に対応する情報が記憶されていれば、変化演出の設定があると判定すればよい。変化演出の設定がない場合には(ステップS602;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
ステップS602にて変化演出の設定がある場合には(ステップS602;Yes)、変化演出用キャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上にて表示を開始させる制御を行ってから(ステップS603)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS603の処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示中であるか否かの判定結果に応じて、変化演出用キャラクタの表示態様を異ならせてもよい。飾り図柄の可変表示中であるか否かは、RAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値から特定すればよい。より具体的に、演出プロセスフラグの値が“2”のときには、飾り図柄の可変表示中であると判定すればよい。これに対し、演出プロセスフラグの値が“2”以外のときには、飾り図柄の可変表示中ではないと判定すればよい。飾り図柄の可変表示中であると判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。一方、飾り図柄の可変表示中ではないと判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。
アクション態様は、予め用意されたアニメーションパターンに従って、変化演出用キャラクタの表示位置、大きさ、回転量、移動方向、移動速度、移動量、あるいは変化演出用キャラクタにおける形状、模様、色彩の一部または全部が、時間経過に伴い変化する変化表示(動作表示)の表示態様であればよい。アニメーションパターンに従った変化演出用キャラクタの変化は、所定周期で繰り返されてもよい。このようなアクション態様に対し、静止態様は、変化演出用キャラクタが時間経過によっても変化しない静止表示の表示態様であればよい。静止態様との対比において、アクション態様は、非静止態様あるいは行動態様ともいう。
ステップS603の処理が実行されることにより表示が開始される変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出における作用演出などで用いられるキャラクタを示す画像である。ステップS603の処理が実行されることで、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される可変表示が開始されるより前でも、その表示を開始することができる。この場合、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、複数回の可変表示にわたり画像表示装置5の画面上に表示することができる。
ステップS601にてキャラクタ表示中である場合には(ステップS601;Yes)、予め定められた表示終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS604)。表示終了タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときや、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されたとき、保留表示変化パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出あるいはアイコン表示変化パターンパターンによるアクティブ表示変化演出の実行が終了したときのいずれかといった、予め定められた変化演出用キャラクタの表示終了条件が成立するタイミングであればよい。表示終了タイミングである場合には(ステップS604;Yes)、変化演出用キャラクタとなるキャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上における表示を終了させる制御を行ってから(ステップS605)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
変動終了タイミングではない場合には(ステップS604;No)、主基板11から伝送される変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS606)。ステップS606の処理では、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときに、変動開始コマンドの受信があったと判定すればよい。変動開始コマンドの受信があった場合には(ステップS606;Yes)、変動中表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS607)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS607の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中であると判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示の開始を特定可能な変動開始コマンドの受信を契機として、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、アクション態様にすることができる。
ステップS606にて変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS606;No)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS608)。図柄確定コマンドの受信がない場合には(ステップS608;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。これに対し、図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS608;Yes)、図柄確定時表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS609)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS609の処理では、例えばステップS603の処理において飾り図柄の可変表示中ではないと判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示における表示結果が導出される期間において、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、静止態様にすることができる。
図23は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示している。図23(A)は、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルの構成例を示している。図23(B)は、Z値設定テーブルによるZ値の設定に基づく各表示レイヤの配置例を示している。この実施の形態において、複数のレイヤには、小図柄表示レイヤと、変化演出表示レイヤと、飾り図柄表示レイヤとが含まれている。小図柄表示レイヤには、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される。変化演出表示レイヤには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタなどを示す演出画像が描画される。飾り図柄表示レイヤには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄を示す演出画像が描画される。各表示レイヤに描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いる奥行き値となるZ値が設定されている。図23(A)に示すようなZ値設定テーブルによるZ値の設定により、小図柄表示レイヤ、変化演出表示レイヤ、飾り図柄表示レイヤのそれぞれに描画される演出画像のZ値は、その演出画像が描画される表示レイヤに応じて異なる値となっている。
例えば表示制御部123のVDPは、CGROMから読み出した画像データをVRAMのフレームバッファなどに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、優先度の判定を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技者からみて前方側に配置することができる。
図23(B)に示すように、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される小図柄表示レイヤは、遊技者からみて最も前方側に配置されるように、Z値が設定される。したがって、画像表示措置5の画面上にて任意の演出画像を表示することによる表示演出が実行される場合でも、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の表示は、常に遊技者が視認可能となる。また、変化演出表示レイヤは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像が表示される演出領域を提供する表示レイヤであり、小図柄表示レイヤよりも後方側であるが、飾り図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるように、Z値が設定される。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。このように、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。なお、複数のレイヤは、エラー画像表示レイヤを含んでいてもよい。そして、例えば、エラー画像表示レイヤについて、小図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるようにZ値を設定することで、エラー画像(図25(D1)(D2)参照)の優先度を他の演出画像よりも高くするようにしてもよい。
図24は、図13のステップS163にて実行される演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、以下に説明する演出効果設定処理を実行することで、遊技中(図25(A))や客待ちデモンストレーション表示中(図25(B))に、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量を調整可能となっている。また、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像Rが、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示される。調整結果画像Rは、図25(A)(B)(C2)などに示すように、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像Rの態様は、遊技者などに現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様などであってもよい。
なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面(図25(C1))から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中(図25(C2))となったときにのみ音量の調整が可能となっている。音量調整モード選択中には、調整結果画像Rが常に表示される。また、後述するように、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待デモ表示中からメニューモードへと移行する。
図24に示す演出効果設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中と判定し、オフ状態であればメニューモード実行中でないと判定する。なお、メニューモード実行中フラグは、後述のステップS662でオン状態にセットされ、ステップS661でオフ状態にクリアされる(図27参照)。
メニューモード実行中でない場合(ステップS701;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS702)。なお、調整結果画像表示中フラグは、後述のステップS708やS715でオン状態にセットされ、ステップS704、S712でオフ状態にクリアされる。
調整結果画像表示中フラグがオン状態である場合(ステップS702;Yes)、演出制御用CPU120は、調整操作受付時から予め定められた所定期間T1が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、調整操作(調整動作)は、例えばスティックコントローラ31Aなどの操作手段を用いて遊技者によってなされる操作であり、この実施の形態では、演出効果としての音量を調整するための操作である。遊技者は、例えば、スティックコントローラ31Aを左右に傾倒操作することにより、音量を予め定められた範囲内(例えば、1〜6の6段階)から調整し、傾倒操作を止めた時点での音量が調整結果としての音量として決定される。
なお、音量の決定操作は、調整操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによってなされてもよい。また、音量調整のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段などであってもよい。また、操作手段の代わりに、非接触型のセンサ(例えばフォトセンサなど)を用いて、当該センサによって検出される遊技者の調整動作によって演出効果の調整が可能であってもよい。
所定期間T1は、音量の調整結果を示す調整結果画像Rの表示期間として予め定められている。所定期間T1は、遊技者が調整結果を確認するのに適切な期間であれば任意であり、この実施形態では、数秒程度(例えば2〜10秒)に設定されている。なお、調整操作受付時から所定期間T1が経過したか否かは、例えば、後述のステップS706で調整操作あり(ステップS706;Yes)と判定したことに伴って、所定のタイマに所定期間T1に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
なお、調整操作(調整動作)は、演出効果としての画像表示装置5や演出効果ランプの表示輝度(光量)を調整するための操作であってもよい。そして、調整結果画像Rは輝度の調整結果を示すものであってもよい。また、調整操作に応じて、音量と輝度との少なくとも一方が調整可能であればよい。また、音量に応じた調整結果画像が表示される所定期間と、輝度に応じた調整結果画像が表示される所定期間とは、同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
ステップS703において、調整操作受付時から所定期間T1が経過していた場合(ステップS703;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを画像表示装置5から消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS704)。このステップS704の処理により、遊技中や、デモ表示中の場合には、調整操作から所定期間T1が経過すると、調整結果画像Rが消去されることになる。ステップS704の処理に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS706の処理を実行する。また、ステップS702やS703の処理でNo判定の場合にも、ステップS706の処理を実行する。
ステップS701において、メニューモード実行中である場合には(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中であれば(ステップS705;Yes)、ステップS706の処理を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグがオン状態であれば音量調整モード選択中であると判定し、オフ状態であれば音量調整モード選択中でないと判定する。なお、音量調整モード選択中フラグは、後述のステップS664でオン状態にセットされ、所定の場合にオフ状態にクリアされる。例えば、メニューモード実行中に音量調整以外のモード選択がなされた場合や、メニューモード実行中フラグがオフされるのに伴って、音量調整モード選択中フラグはオフ状態にクリアされる。また、音量調整モードが選択されている場合には(ステップS705;Yes)、ステップS704の処理を経ず、調整結果画像Rが常に表示される。また、デモ表示中の場合にも調整結果画像Rは所定期間T1を経過しても消去されないようにしてもよい。メニューモード実行中であっても(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中でない場合は(ステップS705;No)、演出効果設定処理を終了する。
ステップS706では、演出制御用CPU120は、調整操作があったか否かを判定する。演出制御用CPU120は、例えばスティックコントローラ31Aからの操作信号(例えば左右方向の傾倒操作を示す操作信号)が入力されている場合には、調整操作ありと判定し(ステップS706;Yes)、調整操作に応じた音量設定値をRAM122に設けられた設定値格納領域に格納する(ステップS707)。なお、ステップS707の処理においても、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された、エラー音についての音量設定値は変更されず、初期設定値のままである。
続いて、演出制御用CPU120は、調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS708)。なお、既に調整結果画像Rが表示中である場合(ステップS702でYes、ステップS703でNo、ステップS706でYesと処理が推移した場合)は、今回の調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ(前回の調整操作に応じた調整結果画像Rから更新表示し)、調整結果画像表示中フラグをオン状態のまま保つ。
ステップS708の処理の実行後や、ステップS706の処理で調整操作なしと判定した場合は(ステップS706;No)、ステップS710の処理を実行する。
ステップS710では、演出制御用CPU120は、可変表示結果導出表示期間T2(以下、単に「導出表示期間」とも言う)であるか否かを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、後述の可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を開始した際にオン状態にセットされ、当該処理を終了した際にオフ状態にクリアされるフラグに基づいて、導出表示期間T2であるか否かを判定する。導出表示期間T2は、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄の表示期間に相当するものであり、数秒程度(例えば、0.5〜1秒)に設定されている。したがって、この実施の形態では、導出表示期間T2は、前述の所定期間T1よりも短くなる。なお、導出表示期間T2は一定でなくともよく、例えば、通常状態のときよりも時短状態のときのほうが短くなるように設定するなどしてもよい。
可変表示結果の導出表示期間T2である場合(ステップS710;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS711)、オンであれば(ステップS711;Yes)、調整結果画像Rを消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS712)。これにより、調整操作から所定期間T1が経過していなくとも、導出表示期間T2であれば、調整結果画像Rが消去されることになる(後述の図26(A)(B)参照)。
一方で、可変表示結果の導出表示期間T2でない場合(ステップS710;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS713)、オフであれば(つまり、調整結果画像Rが表示されていなければ)(ステップS713;No)、ステップS714の処理を実行する。
ステップS714の処理では、演出制御用CPU120は、可変表示の導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内であるか否か(所定期間T1が経過していないか否か)を判定する。導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内である場合(ステップS714;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを復帰表示(再び表示)し、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS715)。これにより、ステップS712の処理で調整結果画像Rが消去されていたとしても、導出表示期間T2でなく(ステップS710;No)、導出表示期間T2が経過したが所定期間T1内である場合(ステップS714;Yes)には、図26(B)に示すように、調整結果画像Rが復帰して表示される。
ステップS713でYes判定であった場合や、ステップS705、S711、S714でNo判定であった場合や、ステップS712、S715の実行後は、演出制御用CPU120は、演出効果設定処理を終了する。
なお、導出表示期間T2において調整結果画像Rが消去されている場合は、ステップS706あるいはS707の処理を経ないようにして、調整操作を無効としたり、調整操作に応じた音量設定を無効としたりしてもよい。また、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された音量設定値を、所定のタイミングでデフォルト(初期設定値)に戻るように構成してもよい。当該所定のタイミングとしては、例えば、特定の変動後や、変動を特定回数実行後や、客待ちデモ表示復帰タイミングや、パチンコ遊技機1の再起動時などであればよい。また、所定期間T1は、互いに長さの異なる複数種類用意され、例えば遊技状態ごとに使い分けてもよい。例えば、時短状態では所定期間を10秒とし、通常状態では所定期間を5秒とするなどしてもよい。
ここで、導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図26(A)(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図26(A)(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される(ステップS712に相当)。図26(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図26(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され(ステップS715に相当)、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T2が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図25(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態においては、調整結果画像Rの表示領域は、図25(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Ar(前記の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rを含む領域)の一部と重なるようになっている。
図25(B)は、デモ表示中(客待ちデモンストレーション表示中)における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」などの客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図25(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり、図25(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって、図25(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーなどであってもよい。
なお、図25(A)に示す遊技中と、図25(C2)に示す音量調整モード選択中とで、調整結果画像Rの表示態様を異ならせてもよい。例えば、音量調整モード選択中の場合は、遊技中に比べて調整結果画像Rを大きく表示したり、画像表示装置5の中央に表示させたりする等してもよい。
図25(D1)、(D2)は、前述したようにエラー報知処理(S57)において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、(i)可変表示結果の導出表示中も消去されず、(ii)調整結果画像Rよりも優先して表示される。
図13に示すステップS163にて演出効果設定処理を実行した後には、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出プロセスフラグの値をアタッカー開放時演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。このアタッカー開放時演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図27は、可変表示開始待ち処理として、図13のステップS170にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、まず演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS651)。変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであれば(ステップS651;Yes)、変動パターン指定コマンド受信フラグをオフ状態にクリアする(ステップS652)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値“1”に更新する(ステップS653)。
変動パターン指定コマンド受信フラグがオンでない(すなわち、変動パターン指定コマンドを受信していない)場合(ステップS651;No)には、演出制御用CPU120は、客待ちデモンストレーション(客待ちデモ)表示中であるか否かを判定する(ステップS654)。なお、客待ちデモ表示中であるか否かは、例えば、後述するステップS658の実行に伴ってオン状態にセットされる客待ちデモ表示中フラグに基づいて判定すればよい。
客待ちデモ表示中でなければ(ステップS654;No)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS655)。客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンの場合(すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信している)(ステップS655;Yes)には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かを判定する(ステップS656)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かは、例えば、図12に示すコマンド解析処理(S54)内にて客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオン状態にセットしたときに、所定のタイマに30秒に相当する値をセットするようにし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
客待ちデモ指定コマンドを受信してから30秒が経過していれば(ステップS656;Yes)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオフする(ステップS657)とともに、画像表示装置5において所定の客待ちデモンストレーション表示を開始する(ステップS658)。客待ちデモ表示としては、図25(B)に示したように「デモ表示中」などの文字列を表示する態様に限られず任意であり、例えば、所定の初期出目(例えば、「123」などの図柄の組み合わせや、「777」などの大当りを連想させる図柄の組み合わせ)を表示したり、所定のキャラクタを表示させたり、遊技機メーカのロゴタイプを表示させたりしてもよい。
なお、この実施の形態では、客待ちデモ指定コマンドを受信してから(可変表示が途切れたときに相当)30秒を経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始する場合を示しているが、このような態様に限定されない。例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してから20秒や1分が経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。また、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信すると直ちに客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。
ステップS658の処理に続いて、あるいは客待ちデモ表示中であった場合(ステップS654;Yes)、演出制御用CPU120は、メニュー切替操作があったか否かを判定する(ステップS659)。メニュー切替操作は、例えば、客待ちデモ表示中に受け付け可能なプッシュボタン31Bの押下操作であり、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bからの操作信号が入力されている場合にはメニュー切替操作があったと判定する。なお、メニュー切替操作を受け付け可能な操作手段は任意であり、プッシュボタン31Bに限られない。
メニュー切替操作があった場合は、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS660)。メニューモード実行中フラグがオフであれば(ステップS660;No)、客待ちデモ表示を消去してメニュー表示を開始し(画像表示装置5における表示を、図25(B)から図25(C1)のような態様に切り替え)、メニューモード実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS662)。一方、メニューモード実行中フラグがオンであれば(ステップS660;Yes)、メニュー表示を消去して客待ちデモ表示を復帰させ(画像表示装置5における表示を、図25(C1)から図25(B)のような態様に切り替え)、メニューモード実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS661)。
ステップS662の処理に続き、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択操作があったか否かを判定する(ステップS663)。音量調整モード選択操作があったか否かは、例えば、当該操作を受け付ける操作手段(前記のようにスティックコントローラ31Aのトリガボタンや、プッシュボタン31Bなど)からの操作信号が入力されているか否かを判定すればよい。音量調整モード選択操作があった場合(ステップS663;Yes)、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグをオン状態にセットする(ステップS664)。ステップS653、S661、S664の実行後や、ステップS655、S656、S659、S663でNo判定の場合は、可変表示開始待ち処理を終了する。
図28は、可変表示開始設定処理として、図13のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
このように、ステップS321の処理により可変表示内容に応じた最終停止図柄を決定することで、特図ゲームにおける確定特別図柄の決定結果に基づいて、遊技状態を大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に関連する飾り図柄の可変表示結果を決定することができる。また、ステップS321の処理では、確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄の可変表示における表示結果として決定すればよい。
なお、ステップS321の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(ステップS322)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容などに基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。また、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かなどに基づいてアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行設定が行われる。
ステップS322の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理(ステップS322A)を実行する。操作促進演出設定処理については、後に図32を参照して説明する。ステップS322Aの処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS323)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS322の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS323の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS324)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS325)。このときには、例えばステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
また、ステップS325の処理では、飾り図柄の変動を開始させるとともに、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を開始させるための設定を行う。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときに、小図柄の可変表示も開始させることができる。なお、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第1小図柄)と、第2特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第2小図柄)とが、別個に配置されてもよい。一例として、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第1小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける右側に配置し、第2特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第2小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける左側に配置してもよい。こうして、第1小図柄と第2小図柄のいずれが可変表示されるかを確認することで、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのいずれが実行されているかを遊技者などが特定できればよい。第1小図柄と第2小図柄を別個に配置した場合には、例えば主基板11から伝送された変動開始コマンドなどに基づいて、第1特図を用いた特図ゲームと、第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれの特図ゲームにおける可変表示が開始されるかを判定すればよい。そして、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第1小図柄の可変表示を開始させる一方、第2特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第2小図柄の可変表示を開始させればよい。このように、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して第1報知情報画像となる第1小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出され、第2特図を用いた特図ゲームに同期して第2報知情報画像となる第2小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されてもよい。
ステップS325の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS326)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。また、ステップS326の処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行われる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去(消化)されたときには、その消去(消化)された第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS327)、可変表示開始設定処理を終了する。
図29(A)は、図28のステップS322にて実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図29(A)に示す変化演出設定処理では、まず、保留表示データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS501)。すなわち、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」の記憶領域における記憶データを消去するとともに、保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」の記憶領域)における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS501の処理に続いて、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS502)。ステップS502の処理では、ステップS501の処理により記憶内容を更新した保留表示データ記憶部に記憶されている1または複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。例えば図17(B)に示す変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターンTP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS502にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS503)。例えばステップS503の処理では、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンの記憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定などが行われるようにすればよい。また、ステップS503の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行設定が行われてもよい。この場合には、ステップS501の処理にて保留表示データ記憶部から消去した記憶データに示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定などが行われるようにすればよい。なお、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出のうち、キャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像の表示を開始するための設定は、図22に示されたステップS603の処理で行えばよく、ステップS503の処理では行われなくてもよい。これに対し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において作用演出を実行するための設定は、ステップS503の処理で行うようにしてもよい。
ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップS502;No)、ステップS503の処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判定した場合には(ステップS504;Yes)、アクティブ表示変化演出のうちでアイコン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステップS505)。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照することなどにより、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS505の処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、またはアイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合には(ステップS505;No)、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS506)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定された場合には(ステップS506;Yes)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS506;No)、ステップS505の処理に進み、アイコン表示変化演出の有無を決定する。
ステップS505の処理を実行した後には、決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS507)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステップS507;Yes)、変化演出設定処理を終了する。決定結果が「変化演出あり」となる場合には(ステップS507;No)、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定してから(ステップS508)、変化演出設定処理を終了する。
図29(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図29(A)に示すステップS505の処理では、例えば図29(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化演出の有無を決定する。図29(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性などが高くなる。
図30は、アイコン表示変化パターンの設定例を示している。ここでは、「擬似連」の可変表示が実行されない擬似連変動なしの場合と、「擬似連」の可変表示演出が実行されて擬似連変動が3回実行される場合とに対応して、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンを示している。擬似連変動なしの場合には、図30(A)に示すように、アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
擬似連変動3回の場合には、図30(B)に示すように、アイコン表示変化パターンYDP1−1〜アイコン表示変化パターンYDP1−4、アイコン表示変化パターンYDP2−1〜アイコン表示変化パターンYDP2−4、アイコン表示変化パターンYDP3−1〜アイコン表示変化パターンYDP3−4のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動と各回の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出を実行する。これにより、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、複数回のアクティブ表示変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。なお、図15に示された保留表示設定処理のステップS310にてアクティブ表示中に表示変化させる変化演出タイミングパターンが決定された場合には、初回変動で表示色変化演出を実行する場合がある。
図30(B)に示す設定例において、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にのみ、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様となる。さらに、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、図30(B)に示す設定例の擬似連変動3回目といった、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の最終変動でアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。すなわち、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出にて飾り図柄が一旦仮停止(擬似連変動)する以前の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後に表示可能なアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、所定回の擬似連変動が行われた後の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。
図30(A)および図30(B)に示す設定例において、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」などのメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図31は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図29(A)に示すステップS508の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連変動なしの場合には、図29(A)に示すステップS508の処理により、図31(A)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が3回実行される擬似連変動3回の場合には、図29(A)に示すステップS508の処理により、図31(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。図31(A)および図31(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば図31(A)に示す決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。
このような設定により、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセージを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることが確定する。また、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応してアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることや「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技興趣が減退するおそれがある。そこで、例えば可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」または「リーチ(ハズレ)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されるように設定してもよい。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。
図29(A)に示すステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される割合は、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図16(B)に示すように、ステップS307の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に20/100の割合で「表示変化あり」に決定される。すなわち、この場合には、80/100の割合で「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図31(A)に示すように、ステップS508の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS307にて「表示変化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よりも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図17(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、アクティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行される。図15に示すステップS310の処理では、これらのアクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイミングパターンに決定されてもよい。図29(A)に示すステップS506の処理では、アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS505の処理には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行されにくくなってしまうおそれがある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図29(A)に示すステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定された場合には、ステップS505の処理に進むことなく変化演出設定処理を終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
図32(A)は、操作促進演出設定処理として、図28のステップS322Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS801)。可変表示結果は主基板11から送信される入賞時判定結果コマンドにより特定することができ、変動パターンは主基盤11から送信される変動パターン指定コマンドにて特定できる。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS801で特定した変動パターンがスーパーリーチの実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS802)。スーパーリーチ変動パターンである場合には(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオン状態にセットする(ステップS803)。など、当該フラグは、後述のステップS858の処理(図34)においてオフ状態にクリアされる。
続いて、演出制御用CPU120は、カットイン演出の種別を決定する(ステップS804)。例えば、演出制御用CPU120は、カットイン演出実行決定用乱数を抽出するとともに、カットイン演出種別決定用テーブル(図32(B)参照)を用いてカットイン演出の種別を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新されるカットイン演出種別決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたカットイン演出種別決定用テーブルを参照することなどにより、カットイン演出の種別を決定すればよい。
カットイン演出は、スーパーリーチ演出内のボタン操作の有効期間に、遊技者によるボタン操作(例えばプッシュボタン31Bの操作)があると挿入される演出であり、例えばエフェクトが施された動画や、キャラクタが登場する場面が挿入される演出である。この実施の形態では、図32(B)に示すようにカットイン演出として、互いに態様の異なるカットイン演出Aとカットイン演出Bとが用意されている。なお、ボタン操作の有効期間においては、プッシュボタン31Bの操作を促す操作促進表示がなされる(図35(C)に示すような操作促進画像Pが画像表示装置5に表示される)。ステップS804の実行後や、スーパーリーチ変動パターンでない場合(ステップS802;No)には、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理を終了する。
図32(B)に一例を示すカットイン演出種別決定用テーブルは、変動パターンがスーパーリーチ大当りとなる場合については、「カットイン演出A」が20%の確率で決定され、「カットイン演出B」が80%の確率で決定されるように構成されている。また、変動パターンがスーパーリーチハズレである場合については、「カットイン演出A」が70%の確率で決定され、「カットイン演出B」が30%の確率で決定されるように構成されている。このように決定確率が設定されていることにより、変動表示においてスーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチハズレとなる場合よりも「カットイン演出B」が実行され易くなっている。また、ノーマルリーチハズレや非リーチハズレである場合については、カットイン演出が実行されないようになっている。つまり、カットイン演出が実行される場合の方が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高く、カットイン演出が実行される場合にはカットイン演出Bの方がカットイン演出Aよりも大当りとなる可能性が高いようになっている。なお、図32(B)に示す決定割合はあくまで一例であり、適宜変更が可能である。例えば、スーパーリーチハズレである場合は、「カットイン演出A」と「カットイン演出B」とが同じ確率で実行されるようにしてもよい。また、カットイン演出は、二種類以上用意されてもよいし、一種類であってもよい。
図33は、可変表示中演出処理として、図13のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す可変表示中演出処理では、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図28に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
なお、保留表示変化演出のうちで保留表示変化共通演出におけるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS343の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、保留表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図22に示すステップS323の処理にて決定された演出制御パターン(表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
また、アクティブ表示変化演出のうちでアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像は、図22に示されたステップS603の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS607、S609の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS605の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS345の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS345の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS345にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS347の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS347A)。なお、操作促進演出実行決定フラグは、前述のステップS803の処理でオン状態にセットされ、後述のステップS858の処理でオフ状態にクリアされる。操作促進演出実行決定フラグがオンである場合(ステップS347A;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出処理を実行する(ステップS347B)。操作促進演出処理については、後に図34を参照して説明する。操作促進演出処理の実行後や、操作促進演出実行決定フラグがオフである場合(ステップS347A;No)には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。また、ステップS350の処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させるとともに、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を終了させる小図柄変動終了制御を行う。この小図柄変動終了制御では、小図柄の可変表示における表示結果として、図28に示すステップS321の処理で決定された確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄表示エリア5Vにて停止表示させればよい。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2図柄を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了するときに、小図柄の可変表示も終了させることができる。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
なお、例えば図33に示すステップS348の処理では、飾り図柄の可変表示状態にかかわらず、小図柄が常に一定の変動態様で可変表示されるように、小図柄表示エリア5Vにおける表示制御が行われるようにすればよい。例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる場合や、「擬似連」などの可変表示演出が実行される場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部または全部にて飾り図柄が仮停止表示されるときでも、小図柄表示エリア5Vでは、小図柄が仮停止表示などされることはなく、継続して一定速度で変動する可変表示が行われるようにすればよい。
図34は、図33のステップS347Bにて実行される操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出処理において、まず演出制御用CPU120は、操作促進表示中であるか否かを判定する(ステップS851)。例えば、操作促進表示中であるか否かは、後述のステップS853の処理の実行に伴いオン状態にセットされ、後述のステップS855やS857の処理の実行に伴いオフ状態にクリアされる操作促進表示中フラグがオンであるか否かを判定すればよい。
操作促進表示中でない場合には(ステップS851;No)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の実行開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS852)。操作促進表示の実行開始タイミングである場合には(ステップS852;Yes)、演出制御用CPU120は、図35(C)に示すような操作促進画像Pを画像表示装置5に表示させる(操作促進表示を開始する)(ステップS853)。なお、操作促進表示の実行及び終了のタイミングは、操作促進演出用のプロセステーブルに記述されている。
一方、操作促進表示中である場合には(ステップS851;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS854)。操作促進表示の終了タイミングである場合には(ステップS854;Yes)、操作促進画像Pを消去し(操作促進表示を終了し)、カットインなし演出を実行する(ステップS855)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出を実行することなく、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS854にて、操作促進表示の終了タイミングである場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作の有無を判定する(ステップS856)。プッシュボタン31Bの操作有りの場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示を終了し、カットインあり演出を実行する(ステップS857)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出A又はBを実行し、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS855又はS857の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオフ状態にクリアする(ステップS858)。ステップS858の実行後や、ステップS852又はS856でNo判定である場合には、操作促進演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄や小図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図4に示すステップS203、S207の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図4に示すステップS206、S207の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS209の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS212にて図5に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否かなどの可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図15に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS304の処理により保留表示変化演出の有無や種別が決定される。このとき、保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS307の処理により表示変化の有無が決定される。表示変化ありに決定された場合にはステップS309の処理により保留表示変化パターンを決定し、表示変化なしに決定された場合にはステップS309の処理を実行せずに、ステップS310の処理により変化演出タイミングパターンが決定される。保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果は、ステップS311の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。
図22に示すステップS602では、保留表示データ記憶部における記憶内容に基づいて、保留表示変化演出といった変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。そして、設定があると判定された場合には、ステップS603の表示開始制御によりキャラクタ(変化演出用キャラクタ)を示す演出画像の表示が開始される。変化演出用キャラクタを示す演出画像は、ステップS604にて表示終了タイミングであると判定されるまで、複数回の可変表示にわたり継続して表示することができる。各可変表示が開始されるときには、ステップS606にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS607の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の可変表示中(変動中)に対応したアクション態様となる。これに対し、各可変表示における表示結果が導出されるときには、ステップS608にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS609の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の確定表示時に対応した静止態様となる。こうして、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の表示結果が導出される期間では、キャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とすることができる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図3に示すステップS111にて図9に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図28に示すステップS321では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて最終停止図柄などが決定され、続いてステップS322の変化演出設定処理として、図29(A)に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定されたときに、ステップS503にて保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出の実行設定もステップS503にて行われてもよい。ステップS504にて「擬似連」の可変表示演出が実行ありと判定された場合や、「擬似連」の可変表示演出は実行されないがステップS506にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行がないと判定された場合には、ステップS506にてアイコン表示変化演出の有無を決定する。アイコン表示変化演出を実行する場合には、ステップS508にてアイコン表示変化パターンが決定される。
ここで、図35を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。図35は、図32(A)に示す操作促進演出設定処理において、スーパーリーチ変動パターンであると判定され(ステップS802;Yes)、カットイン演出の種別が決定された場合(ステップS804)の実行例を示している。
飾り図柄の可変表示(変動)が実行され、図35(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図35(B)に示すような発展報知画像(図示例では「スーパーリーチ!」)を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作がなされると、図35(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される(ステップS710に相当)。
このような発展報知に続いて、図35(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される(操作促進表示の開始。図34に示すステップS853に相当)。そして、プッシュボタン31Bによる操作がなされると、図35(D)に示すように、所定のカットイン演出(図32(B)に示すカットイン演出A又はB)が実行される(図34のステップS856でYes判定後、ステップS858が実行された場合に相当)。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる操作がなされない場合には、カットイン演出は実行されない(図34のステップS854でYes判定後、ステップS855が実行された場合に相当)。その後、図35(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作がなされてから所定期間T1が経過するまでは、図35(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像P(特定演出画像の一例)とは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果導出期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図35(E)に示すように調整結果画像Rは消去される(ステップS712に相当)。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図36は、図15に示すステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図36(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示に同期して、小図柄の可変表示が行われている。第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」(右端から3番目)の保留表示は、図15に示すステップS304の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定されたものとする。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。ステップS310の処理における決定結果に対応して、ステップS311の処理では、変化演出タイミングパターンTP3−1を示すデータが、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータとともに、保留表示データ記憶部に記憶される。
図22に示す変化演出用キャラクタ表示処理では、ステップS601にてキャラクタ表示中ではないと判定されたときに、ステップS602にて変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。このとき、保留表示データ記憶部の記憶内容に基づいて変化演出を実行するための設定があると判定されることで、ステップS603の処理が実行される。これにより、例えば図36(A)に示すようなキャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
その後、例えば図36(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。続いて、表示変化の有無や保留表示変化パターンの決定結果に応じた保留表示変化演出が実行される。例えば、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化あり」に決定されているとともにステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されている場合には、図36(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図15に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図36(C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。
図36(C1)や図36(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されるときにも、図22に示すステップS604の処理にて表示終了タイミングと判定されるまでは、キャラクタCH1を示す演出画像が継続して表示される。このときには、ステップS608の処理にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS609の処理が実行される。これにより、確定飾り図柄が導出される期間において、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。続いて、保留記憶数が「0」以外であることに基づいて特別図柄や飾り図柄などの可変表示が開始されるときには、図15に示すステップS606の処理にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS607の処理が実行される。これにより、可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報となる変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様となる。
図37は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図37(A)に示すような飾り図柄の可変表示やキャラクタCH1を示す演出画像の表示が行われた後、例えば図37(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図37(B)に示すアクティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいることなどにおいて、図36(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様となっている。アクティブ表示に対応して、図15に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されているとともにステップS310の処理にて変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図37(C1)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図29(A)に示すステップS505の処理にて「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理にてアイコン表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図37(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
アクティブ表示変化成功演出が実行された後、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、図22に示すステップS604の処理にて表示終了タイミングであると判定されることで、ステップS605の処理が実行される。これにより、例えば図37(C1)や図37(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、キャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させることができる。
図38は、1の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例を示している。図39は、図38に示す各演出の実行タイミングを示している。図38に示す演出実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP12に決定されているとともにステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−3に決定されている。図17(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミングとなる。これらの保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果に基づいて、図22に示すステップS602の処理により変化演出を実行するための設定があると判定される。こうした判定結果に応じてステップS603の表示開始制御が行われることで、キャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
図39に示すタイミングT01にて、図38(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS502の処理では、保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図39に示すタイミングT02からタイミングT03までの期間では、図33に示すステップS342の処理にて保留表示変化演出期間であると判定され、ステップS343の処理が実行される。これにより、図38(B)に示すような保留表示変化共通演出が実行可能になる。図38(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応する保留表示の表示態様が、図38(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。図39に示すタイミングT04に達すると、図38(D)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、図22に示すステップS608の処理により図柄確定コマンドの受信があったと判定され、ステップS609の処理が実行される。これにより、飾り図柄や小図柄における可変表示の表示結果が導出されるときに、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が停止態様になる。
図38(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図39に示すタイミングT05では、図38(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいないことから、ステップS502にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのため、今回の可変表示中には保留表示変化演出が実行されない。また、図38(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行されることにより、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。
図38(E)に示すような可変表示が開始された後、図39に示すタイミングT06では、図38(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。続いて、図39に示すタイミングT07では、図38(G)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、主基板11から伝送された変動開始コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様になる。また、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動(シフト)して、保留番号「1」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS502にて保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS503の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図39に示すタイミングT08からタイミングT09までの期間では、保留表示変化演出期間となり、図38(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こうした保留表示変化共通演出が実行された後には、図38(I)に示すように、保留番号「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図39に示すタイミングT10に達すると、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されるとともに、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。
図40は、擬似連変動3回の場合における保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出(アイコン表示変化演出)の実行例を示している。図41は、図40に示す各演出の実行タイミングを示している。図41に示すタイミングT11にて、図40(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、アクティブ表示部AHAにて表示色が特定色のうち緑色となるアクティブ表示が行われるものとする。このアクティブ表示に対応して、図15に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP2−3または保留表示変化パターンZHP3−1に決定されているとともにステップS310の処理によりアクティブ表示中の保留表示変化タイミングを含む変化演出タイミングパターンが決定されている。図40(A)に示すアクティブ表示に対応する可変表示が開始されるときには、図29(A)に示すステップS501の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データが消去(消化)される。このとき消去した記憶データに示された変化演出タイミングパターンに応じて、ステップS502にてアクティブ表示中における保留表示変化タイミングであると判定される。また、ステップS504の処理により「擬似連」の可変表示演出の実行があると判定されたことに基づいて、ステップS505の処理により「変化演出あり」に決定されるとともにステップS508の処理により図30(B)に示すアイコン表示変化パターンYDP2−4に決定される。
図41に示すタイミングT11では、図22に示すステップS606の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS607の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。その後、例えば図41に示すタイミングT12からタイミングT13までの期間では、図33に示すステップS344の処理にてアクティブ表示変化演出期間であると判定され、ステップS345の処理が実行される。これにより、図40(B)に示すようなアクティブ表示変化共通演出が実行可能になる。このアクティブ表示変化共通演出は、表示色変化演出に含まれ、図40(C)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化する。図41に示すタイミングT14に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、主基板11から図柄確定コマンドが伝送されない。そのため、小図柄表示エリア5Vでは小図柄の可変表示が一定速度の変動態様で継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(C)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT15では、図40(D)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて1回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT16からタイミングT17までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT18に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(E)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT19では、図40(F)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて2回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT20からタイミングT21までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT22に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図40(G)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図41に示すタイミングT23では、図40(H)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて3回目の擬似連変動が実行される。図41に示すタイミングT24からタイミングT25までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図40(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図41に示すタイミングT26では、図40(J)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となってリーチ成立となる。このときには、図22に示すステップS604の処理により表示終了タイミングであると判定され、ステップS605の処理が実行されることにより、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させる。その後、ノーマルリーチやスーパーリーチなどにおけるリーチ演出が実行され、図41に示すタイミングT27に達すると、図40(K)に示すように、大当り組合せの飾り図柄が最終停止図柄として停止表示されて確定表示されてもよい。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、小図柄が停止表示される。
図38(D)、図38(F)、図38(I)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されるとともに、小図柄が停止表示されて、飾り図柄や小図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。図23(B)に示すような表示レイヤの設定により、キャラクタCH1を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも遊技者からみて前方側の重複する位置に配置可能であり、飾り図柄を示す演出画像よりも優先して表示される。このような飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置に配置されるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様を静止態様とすることにより、遊技者は、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出されたことを明確に認識することができ、表示結果の誤認を防止することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の画面上に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられて飾り図柄の可変表示が行われるとともに、小図柄表示エリア5Vが設けられて小図柄の可変表示が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば小図柄表示エリア5Vが設けられていないパチンコ遊技機1において、画像表示装置5の画面上に飾り図柄を示す演出画像を表示することで、飾り図柄の可変表示を実行可能なものであってもよい。この場合でも、特定演出画像となるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能とし、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置で表示される特定演出画像の表示態様を静止態様とすればよい。これにより、飾り図柄の可変表示における表示結果の誤認を防止することができる。
また、飾り図柄を示す演出画像を可変表示することに代えて、あるいは、このような可変表示とともに、予め用意された演出画像をアニメーション表示することにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応した表示演出を行い、特別図柄の可変表示における表示結果が導出されるときには、演出画像のアニメーション表示を中断あるいは一時停止して、可変表示の表示結果を認識可能な表示を行うことで、可変表示とは別個に表示結果を導出するものであってもよい。こうして、例えば大当り遊技状態といった遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かの決定結果に関連して表示結果を導出する関連表示を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、「保留表示変化」の先読み予告演出や「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される場合に、特定演出画像として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像を、複数回の可変表示にわたり表示可能であるものとして説明した。これに対し、例えば「保留表示変化」の先読み予告演出とともに、これとは異なる先読み予告演出を複数回の可変表示にわたり同時に実行可能とし、一部または全部の先読み予告演出で用いられるキャラクタなどを示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよい。この場合には、先読み予告演出で用いられる演出画像のうち、識別情報画像よりも前方側の重複する位置に配置される演出画像を特定演出画像として、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、表示態様をアクション態様にするか静止態様にするかを異ならせてもよい。
上記実施の形態では、特定演出画像の一例として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像が表示されるものとして説明した。これに対し、特定演出画像として、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中または可変表示の開始前に表示が開始され、可変表示における表示結果が導出される期間でも継続して表示される任意の演出画像が用いられてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確率高ベース状態または高確率低ベース状態)である期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードとは異なる特別演出モードである期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。このように、特定演出画像として、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタなどを示す演出画像が、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示され、可変表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様にしてもよい。
キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい。飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中には、特定演出画像として動画像を再生表示することで、特定演出画像の表示態様をアクション態様としてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、動画像の再生を一時停止することで、特定演出画像の表示態様を静止態様としてもよい。
1の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定演出画像となる演出画像は、その1の飾り図柄のうち一部分を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、1の飾り図柄の全体を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。複数の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定演出画像となる演出画像は、それら複数の飾り図柄のうち一部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、全部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。
特定演出画像となる演出画像が前方側に配置可能な識別情報画像の種類や部分は、パチンコ遊技機1における遊技状態と演出状態のうち、少なくともいずれか一方に応じて異ならせてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態(低確率低ベース状態)であるときには、飾り図柄が通常図柄であるか確変図柄であるかにかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確率高ベース状態または高確率低ベース状態)であるときには、複数の飾り図柄のうち通常図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする一方、複数の飾り図柄のうち確変図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定演出画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。この場合には、遊技状態が確変状態であるときに、確変図柄が大当り組合せで導出されて確変状態が継続することに対する遊技者の注目が特定演出画像の表示によって妨げられてしまうことを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードであるときには、飾り図柄の図柄番号にかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における演出状態が複数回の可変表示にわたり通常演出モードとは異なる特別演出モードであるときには、例えば特定の人物と関連する特定の図柄番号が付された飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定演出画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。このように、特定演出画像は、少なくとも識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置できるものであればよい。
上記実施の形態では、識別情報画像となる飾り図柄などの可変表示における表示結果が導出される期間にて、特定演出画像となる演出画像の全部について表示態様を静止態様にするものとして説明した。これに対し、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄の演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像の一部について、表示態様を静止態様にできるものであればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄などの可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像となる演出図柄の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。これに対し、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側に配置される演出画像(後方配置画像)がある場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中と同様の表示態様で、後方配置画像が表示されてもよい。例えば図23(B)に示された飾り図柄表示レイヤに描画される演出画像のZ値よりも大きい値が割り当てられて表示の優先度が低くなる表示レイヤとして、背景画像表示レイヤが設けられてもよい。背景画像レイヤには、背景画像となる演出画像が描画される。背景画像表示レイヤは、遊技者からみて最も後方側に配置されるように、Z値が設定されてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側の重複する位置または重複しない位置に配置された背景画像となる演出画像の表示態様を、可変表示中と同様の表示態様としてもよい。これにより、特定演出画像のように表示結果に誤認を生じさせ得る演出画像については静止態様とする一方、背景画像のように表示結果の誤認を生じさせない演出画像については可変表示中と同様の表示態様とすることで、演出画像の表示に対する違和感を低減できる。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、特定演出画像となる演出画像の表示態様をアクション態様とする一方、可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側に配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定演出画像となる演出画像の表示態様を、静止態様とは異なるアイドリング態様にしてもよい。アイドリング態様として、表示結果の誤認が生じない範囲で、上記実施の形態におけるアクション態様のときとは特定演出画像の表示態様が異なるように設定された仮停止態様にしてもよい。
その他、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中において、例えば「図柄変動中」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定演出画像として表示されてもよい。これに対し、飾り図柄の可変表示などにおける表示結果が導出される期間では、例えば「図柄確定」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定演出画像として表示されてもよい。このように、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、キャラクタのセリフとして報知されるメッセージの内容を異ならせることにより、特定演出画像の表示態様を異ならせてもよい。
特定演出画像として複数部位からなるキャラクタを示す演出画像(キャラクタ画像)が表示される場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示などが実行される可変表示中とは異なる表示態様で、特定演出画像が表示されてもよい。
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。このような構成において、始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、可変入賞装置を第1状態に変化させるか否かの決定結果や、第1状態に変化させるときの変化態様を複数態様のいずれかとする決定結果、あるいは、可変入賞装置の内部における遊技球の通過状況に応じて大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果の少なくともいずれかに関連して、表示結果を導出する関連演出を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定演出画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定演出画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むとともに、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型(可動部材)を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽することなどにより、保留表示やアクティブ表示の一部または全部を遊技者が視認不可能または視認困難となるように制限するものであればよい。
上記実施の形態では、図8に示すステップS242の処理にて決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光(点灯)した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示(点灯)と非表示(消灯)とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号などを含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、以上では、メイン側で先読み判定をしてその判定結果に対応したコマンドをサブ側に送信した例を示したが、メイン側から乱数値を示すコマンドを送信してサブ側で先読み判定をするようにしてもよい。
本発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、識別情報となる図柄が可変表示される表示面よりも前方側の重複する位置にて特定演出を実行可能に構成されたものにおいて、識別情報の可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報よりも前方側の重複する位置では、特定演出の演出態様を、例えば静止態様や仮停止態様といった、可変表示中における演出態様とは異なる態様とするものであればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(1−1)以上に説明したパチンコ遊技機1は、演出制御用CPU120が各部と協働して実現される調整手段と、調整画像表示手段とを備える。調整手段は、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(調整操作)に応じて演出効果を調整可能であり、調整画像表示手段は、調整手段による調整に対応する調整結果画像R(調整画像の一例)を所定期間T1表示する。そして、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可とする。このようにしたから、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
なお、以上では、音量が調整可能な例を説明したが、調整可能な演出効果は、前述したように画像表示装置5などの表示輝度などであってもよい。また、調整可能な演出効果は、音量と輝度との少なくともいずれか一方であってもよい(つまり、音量及び輝度の双方を調整可能であってもよい)。また、調整画像は、調整操作によって音量などが変更された場合だけでなく、変更されない場合に表示されるものであってもよい。また、調整画像表示手段は、導出表示期間T2で調整画像を視認不可とするだけでなく、導出表示期間T2において、調整画像を半透明の態様で表示させたり、点滅表示させたりなどすることで、視認困難としてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。この場合、例えば、図24のステップS712の代わりに調整結果画像を視認困難な態様で表示する処理を実行し、ステップS715にて視認困難な態様での表示から復帰する(所定期間T1内であれば調整画像が復帰する)といったように演出効果設定処理を変形して構成すればよい。
(1−2)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整画像は、促進表示画像Pなどの特定演出画像とは重畳しない位置に表示されてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、特定演出画像の視認性を担保しつつも調整画像を表示することができるため、画像表示装置5に表示される情報の認識性が低下することを抑えることができる。
なお、調整画像と重ならない位置に表示される特定演出画像は、促進表示画像Pや、発展報知画像(図35(B)参照)だけでなく、キャラクタCH1を示す画像や、前記した第4図柄を示す画像、保留表示を示す画像などであってもよい。
(1−3)また、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整手段は、エラー報知に関する演出効果については調整しない、ようにしてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、エラー音や、エラー画像の表示輝度などは規定値のままとすることができるため、なんらかのエラーが発生したにも関わらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。
なお、調整手段が調整しないエラー報知に関する演出効果は、エラー音量だけでなく、エラー画像が表示される際の輝度(光量)や、エラー発生時に点灯するランプ(遊技効果ランプ9など)の輝度などであってもよい。
(2)また、調整画像の表示領域の少なくとも一部が、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば図25(A)参照)、ようにしてもよい。このようにすれば、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去するため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
なお、調整画像の表示領域の少なくとも一部が重なる可変表示結果の導出表示領域は、飾り図柄の表示領域Ar(図25(A)参照)に限られず、小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ表示結果が導出される小図柄表示エリア5Vなどであってもよい。
(3)また、可変表示結果の導出表示中もエラー画像は消去しない(例えば図25(D2)参照)、ようにしてもよい。このようにすれば、エラー画像の視認性を確保することができる。
(4)また、調整画像の表示よりもエラー画像の表示を優先する(例えばステップS57の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示すエラーが解消されるまでは図25(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継続させることなど)、ようにしてもよい。このようにしても、エラー画像の視認性を確保することができる。
(5)また、調整操作が行われた場合はデモ表示を視認可能に維持するが(例えば図25(B)参照)、メニュー表示操作が行われた場合はデモ表示を消去する(例えば演出制御用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行することなど)、ようにしてもよい。こうすれば、好適にデモ表示を行うことができる。
(6)また、可変表示の実行中に特定演出画像を表示可能な特定演出実行手段(例えばステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU120など)を備え、特定演出画像は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図23(B)参照)、特定演出実行手段は、可変表示の表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を静止態様とする(例えば演出制御用CPU120がステップS609の処理を実行する部分など)、ようにしてもよい。このようにすれば、表示結果の誤認を防止することができる。
また、遊技機は、識別情報画像が表示される第1領域(例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rなど)よりも小さく常に視認可能な第2領域(例えば小図柄表示エリア5Vなど)にて、識別情報画像の可変表示に同期して報知情報画像の可変表示を行い表示結果を導出する常時表示手段(例えばステップS325、S350の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。このような構成においては、表示結果の誤認を防止することができる。
また、決定手段の決定結果に応じて可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報(例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドなど)を出力する情報出力手段(例えばステップS266の処理を実行するCPU103など)を備え、演出実行手段は、表示制御情報の受信を契機として、前記特定演出画像の表示態様を非静止態様としてもよい(例えば演出制御用CPU120がステップS607の処理を実行する部分など)。こうすれば、特定演出の違和感を抑制しつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、識別情報画像の可変表示の実行中に該識別情報画像の可変表示に対応する対応表示(例えばアクティブ表示など)を実行可能な対応表示手段(例えばアクティブ表示部AHAなど)と、未だ開始されていない識別情報画像の可変表示に対応する保留表示を行う保留表示手段(例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HR、第2始動入賞記憶表示エリア5HLなど)と、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば保留表示変化演出など)を実行可能な第1変化演出手段(例えばステップS343の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばアイコン表示変化演出など)を実行可能な第2変化演出手段(例えばステップS345の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、第2変化演出が実行された後には前記対応表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含んでもよい。このような構成においては、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる第1変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、第2変化演出が実行された後に表示される前記対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後には前記保留表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「チャンス」や「NEXT」、「激熱」の表示など)を含んでもよい。このような構成においては、対応表示の表示態様を特殊態様に変化させる第2変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
また、前記特定演出画像は、少なくとも前記識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図23(B)を参照)、前記特定演出実行手段は、前記識別情報画像の表示結果が導出される期間において、該識別情報画像よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を仮停止態様としてもよい。このような構成によれば、表示結果の誤認を防止しつつ、演出の興趣を向上させることができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は、上記の(1−1)〜(1−3)、(2)〜(6)において説明したパチンコ遊技機1の各構成の全てを備えていなくともよく、目的を達成することができれば、構成要素の削除や追加は任意である。例えば、調整画像が視認不可又は視認困難な期間は、可変表示結果の導出表示期間T2に限られない。リーチアクション(例えば全回転中)の期間などにおいて調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。つまり、調整画像を視認不可などにする期間は、遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間であればよい。また、調整画像は、促進表示画像Pなどの特定演出画像と重畳する位置に表示されてもよい。また、エラー報知に関する演出効果は、調整手段によって調整可能としてもよい。また、調整画像の表示領域は、可変表示結果の導出表示領域と重なっていなくともよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い表示結果を導出表示することが可能であり、遊技領域(例えば、遊技領域9010)に遊技媒体を発射することにより遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1、パチンコ遊技機901など)であって、
少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(調整操作)に応じて演出効果を調整可能な調整手段(例えばステップS706、S707の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば図35(B)〜(D)に示す調整結果画像R)を所定期間(例えば所定期間T1)表示する調整画像表示手段(例えばステップS708、S703、S704の処理を実行する演出制御用CPU120)と、
遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)と、
前記遊技領域を囲むように前記遊技盤に取付けられ、遊技媒体を案内するレール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)と、
遊技媒体が衝突する被衝突体(例えば、弾性部材90600)と、
前記遊技盤に取付けられ、前記被衝突体を前記遊技盤の所定位置に保持する第1保持体(例えば、弾性部材90600が取付けられた状態で遊技盤902に取付けられるレール飾り枠90410)と、
前記第1保持体を保持する第2保持体(例えば、レール飾り枠90410を押える盤押え金具90162aのレール押え片90174、第2外レール90503、ガラス扉枠9050)と、
を備え、
前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示の表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち、可変表示の表示結果が導出表示される期間(例えば導出表示期間T2)で前記調整画像を視認不可(例えば演出制御用CPU120がステップS710〜S712の処理を実行することなど)又は視認困難(例えば調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすることなど)とし、
前記レール部材は、
前記遊技盤に固定される固定部(例えば、固定部90504T,90504U)と、
前記遊技盤に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部(例えば、非固定部90505A〜90505C)と、を備えてなり、
前記非固定部は、当接部(例えば、突部90507A〜90507F/立壁部513)を有し、
前記遊技盤側には、前記当接部が当接可能な被当接部(例えば、凹部90207A〜90207F)が設けられ、
前記レール部材を前記遊技盤に取付けた状態において、前記当接部と前記被当接部との間に空隙が形成される(例えば、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fの周囲に空隙Sが形成される。/立壁部90513と第3誘導部材ユニット90302との間に空隙(離間寸法L5)が形成される。図55、図56、図57参照)遊技機が挙げられる。
上記遊技機によれば、導出表示される可変表示の表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、遊技媒体がレール部材に衝突したときに、非固定部が撓むことにより衝撃が吸収されることでレール部材の破損を抑制できるとともに、当接部が被当接部に当接することにより非固定部が大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技媒体を安定して案内することができる。また、被衝突体を保持する第1保持体が遊技盤に取付けられた状態で第2保持体により保持されることで、第1保持体の安定性が向上するため、被衝突体の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できる。
また、上記遊技機によれば、遊技媒体を安定して案内することができるので、遊技媒体が遊技領域に安定して円滑に案内されないことによって遊技者がストレスを感じることが抑制できる。このことは、演出や可変表示に遊技者の注意をより引き付けることにつながり、興趣の向上につながる。加えて、導出表示される可変表示の表示結果に注目させやすくなる。また、上記遊技機によれば、遊技媒体を安定して案内することができるので、遊技者が演出効果を調整するために調整手段を操作している間であっても、遊技性が損なわれることを抑制できる。
さらに、遊技盤に対してレール部材を破損することがないように取付けることができる遊技機の一例として、遊技領域(例えば、遊技領域9010)に遊技媒体(例えば、遊技球P)を発射することにより遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
遊技盤(例えば、遊技盤902、盤面板90200)と、
前記遊技領域を囲むように前記遊技盤に取付けられ、遊技媒体を案内するレール部材(例えば、内レール90501/第1外レール90502/第2外レール90503等)と、
遊技媒体が衝突する被衝突体(例えば、弾性部材90600)と、
前記遊技盤に取付けられ、前記被衝突体を前記遊技盤の所定位置に保持する第1保持体(例えば、弾性部材90600が取付けられた状態で遊技盤902に取付けられるレール飾り枠90410)と、
前記遊技盤に取付けられた前記第1保持体を保持する第2保持体(例えば、レール飾り枠90410を押える盤押え金具90162aのレール押え片90174、第2外レール90503、ガラス扉枠9050)と、
を備え、
前記レール部材は、
前記遊技盤に固定される固定部(例えば、固定部90504T,90504U)と、
前記遊技盤に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部(例えば、非固定部90505A〜90505C)と、を備えてなり、
前記非固定部は、当接部(例えば、突部90507A〜90507F/立壁部513)を有し、
前記遊技盤側には、前記当接部が当接可能な被当接部(例えば、凹部90207A〜90207F)が設けられ、
前記レール部材を前記遊技盤に取付けた状態において、前記当接部と前記被当接部との間に空隙が形成される(例えば、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fの周囲に空隙Sが形成される。/立壁部90513と第3誘導部材ユニット90302との間に空隙(離間寸法L5)が形成される。図55、図56、図57参照)ことを特徴とする遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下の他の形態例の一例を、図面を参照しつつ説明する。まず、他の形態例に相当するパチンコ遊技機901の全体の構成について説明する。図42は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図43は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、以下において、図42の手前側をパチンコ遊技機901の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機901を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。なお、このパチンコ遊技機901の前面とは、該パチンコ遊技機901にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図42は、パチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、「遊技機」と略記する場合がある)901は、大別して、遊技盤面90200Aを前面側に有する遊技盤902(「ゲージ盤」ともいう)と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレール902bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域9010が形成されている。この遊技領域9010には、遊技媒体としての遊技球Pが打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠903には、ガラス窓9050aを有するガラス扉枠9050が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠9050により遊技領域9010を開閉できるようになっており、ガラス扉枠9050を閉鎖したときにガラス窓9050aを通して遊技領域9010を透視できるようになっている。また、ガラス扉枠9050は、遊技機用枠903の前面全域を被覆可能な大きさに形成されており、ガラス窓9050aの下方には打球操作ハンドル9051が設けられている。なお、以下の説明においては、遊技球Pを「遊技球」と称することがある。
遊技盤902は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面90200Aに障害釘(図示略)やガイドレール902b等が設けられた盤面板90200と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材90250と、から主に構成されている。なお、この遊技盤902は、透光性を有する合成樹脂材にて構成されていたが、これに限られるものではなく、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成されていてもよい。
遊技盤902の所定位置(図42に示す例では、遊技領域9010の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器904Aと、第2特別図柄表示器904Bとが設けられている。第1特別図柄表示器904Aと第2特別図柄表示器904Bはそれぞれ、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(「変動表示」または「可変表示」ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器904Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器904Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤902における遊技領域9010の中央付近には、演出表示装置905が設けられている。演出表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置905の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器904Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器904Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリア905L,905C,905Rにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置905の表示領域では、第1特別図柄表示器904Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器904Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
演出表示装置905は、遊技盤902よりも背面側に配設され、該遊技盤902に形成された開口902cを通して視認できるようになっている。なお、遊技盤902における開口902cには枠状のセンター飾り枠9052が設けられている。
演出表示装置905の表示領域の下部の左右2個所には、第1保留記憶表示エリア905D、第2保留記憶表示エリア905Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア905D、第2保留記憶表示エリア905Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器904A及び第2特別図柄表示器904Bの右側方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aが設けられ、演出表示装置905の右側下方には、普通可変入賞球装置906Bが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、図43に示す普通電動役物用となるソレノイド9081によって、遊技領域9010に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域9010から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ9022Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図42に示すように、普通入賞球装置906Aの右方位置には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、図43に示すソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図43に示すカウントスイッチ9023によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
また、演出表示装置905の左側下方及び右側方位置には、入賞口形成部材により形成された一般入賞口401A,401B,401Cが設けられている。この一般入賞口401A,401B,401Cを通過(進入)した遊技球は、図示しない誘導通路により遊技盤902の背面側に設けられた入賞スイッチ9030(図43参照)に誘導され、入賞スイッチ9030により該遊技球が通過(進入)したことが検出される。そして、入賞スイッチ9030により遊技球の通過(進入)が検出されたことに基づき、賞球として所定個数(例えば10個)の遊技球の払い出しのみが行われる。
第2保留表示器9025Bの右側方位置には、普通図柄表示器9020が設けられている。普通図柄表示器9020の右側方位置には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技領域9010の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する図示しない上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球やファール球などをパチンコ遊技機901の外部へと排出する排出口(図示略)が設けられている。
次に、パチンコ遊技機901の回路構成について説明する。パチンコ遊技機901には、例えば図43に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、LED制御基板9014、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板9012などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示器904Aと第2特別図柄表示器904Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器9020による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100や、スイッチ回路90110、ソレノイド回路90111などが搭載されている。
図43に示すように、主基板9011には、通過ゲート9041を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ9023、入賞スイッチ9030からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器904A、第2特別図柄表示器904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101(Read Only Memory 90101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102(Random Access Memory 90102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103(Central Processing Unit 90103)と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O90105(Input/ Outputport 90105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図43に示すように、演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置905、スピーカ908L,908R及び演出用LED909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、演出表示装置905における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
演出表示装置905の演出図柄表示エリア905L,905C,905Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。
次に、このパチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。また、演出制御用CPU90120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
次に、図44〜図46に基づいて、パチンコ遊技機901の構造について説明する。図44は、遊技機用枠を開放した状態を示す斜視図である。図45は、遊技盤が取付けられた遊技機用枠を示す正面図である。図46は、(A)は上方の盤押え金具を示す斜視図、(B)は下方の盤押え金具を示す斜視図である。
図44に示すように、外枠9060は、上板9061、下板9062、左側板9063及び右側板9064により縦長四角枠状に形成されている。上板9061及び下板9062は木材により板状に形成されており、遊技場等に設置される図示しない遊技島に釘等を介して設置固定できるようになっている。左側板9063及び右側板9064は、アルミニウム材の押出成型により板状に形成されている。
外枠9060の開口下部には幕板90214が設けられ、開口下部が閉塞されている。外枠9060の左上角部及び左下角部には、遊技機用枠903の左上角部及び左下角部に設けられた上下方向を向く回動軸(図示略)を回動可能に支持する軸受部(図示略)が設けられており、遊技機用枠903は、外枠9060の左側辺付近を中心として該外枠9060の開口を閉鎖する閉鎖位置と開口を開放する開放位置との間で回動可能に支持されている。
図45に示すように、遊技機用枠903には、遊技盤902の背面側に設けられる遊技用部品ユニット(図示略)が挿入可能な大きさを有する開口部90160が形成されている。また、開口部90160の左側上下位置には、係止凹部90161a,90161bが設けられているとともに、右側上下位置には、盤押え金具90162a,90162bが設けられており、遊技盤902の左端部を係止凹部90161a,90161bに差し込んだ状態で、右端部を盤押え金具90162a,90162bで係止することにより取付けられるようになっている。
図46(A)に示すように、盤押え金具90162aは、遊技機用枠903に固定されるベース部90170と、ベース部90170に対し右側に設けられた上下方向を向く回動軸90171を中心として回動可能に設けられた回動部90172と、回動部90172に対しスライド移動可能に設けられた係止部90173と、回動部90172の回動軸90171側から下方に垂下されるレール押え片90174と、から主に構成される。
回動部90172は、回動軸90171に環装されたコイルバネ(図示略)により常時開放方向に向けて付勢されており、下部には、遊技盤902の前面上辺右側を前側から押える盤押え片90172aが左右方向に向けて延設されている。係止部90173は、ベース部90170に形成された被係止部(図示略)に係止可能な係止爪(図示略)と、係止解除操作を行うための操作片90173bと、を有し、圧縮バネ(図示略)により常時係止方向に向けて付勢されている。
このように構成された盤押え金具90162aは、図46(A)において2点鎖線で示す係止解除状態において、回動部90172をコイルバネ(図示略)の付勢力に抗して係止位置(図46(A)において実線で示す位置)へ移動させることで、係止爪(図示略)が被係止部(図示略)に係止される係止状態となる。また、図46(A)において実線で示す係止状態において、圧縮バネ(図示略)の付勢力に抗して操作片90173bを操作して係止部90173を回動軸90171側へ移動させると、図46(A)に示すように係止爪(図示略)による被係止部(図示略)への係止が解除され、回動部90172がコイルバネ(図示略)の付勢力により開放位置へ回動する。
図46(B)に示すように、盤押え金具90162bは、遊技機用枠903に固定されるベース部90180と、ベース部90180に対し右側に設けられた上下方向を向く回動軸90181を中心として回動可能に設けられた回動部90182と、回動部90182に対しスライド移動可能に設けられた係止部90183と、から主に構成される。
回動部90182は、回動軸90181に環装されたコイルバネ(図示略)により常時開放方向に向けて付勢されており、下部には、遊技盤902の前面下辺右側を前側から押える盤押え片90182aが左右方向に向けて延設されている。係止部90183は、ベース部90180に形成された被係止部(図示略)に係止可能な係止爪(図示略)と、係止解除操作を行うための操作片90183bと、を有し、圧縮バネ(図示略)により常時係止方向に向けて付勢されている。
このように構成された盤押え金具90162bは、図46(B)において2点鎖線で示す係止解除状態において、回動部90182をコイルバネ(図示略)の付勢力に抗して係止位置(図46(B)において実線で示す位置)へ移動させることで、係止爪(図示略)が被係止部(図示略)に係止される係止状態となる。また、図46(B)において実線で示す係止状態において、圧縮バネ(図示略)の付勢力に抗して操作片90183bを操作して係止部90183を回動軸90181側へ移動させると、図46(B)に示すように係止爪(図示略)による被係止部(図示略)への係止が解除され、回動部90182がコイルバネ(図示略)の付勢力により開放位置へ回動する。
ここで、遊技盤902の遊技機用枠903への取付方法について、図45、図46に基づいて説明する。遊技盤902を遊技機用枠903へ取付ける場合、まず、上下の盤押え金具90162a,90162bの回動部90172,90182及び係止部90173,90183を開放位置へ移動しておく。次いで、遊技盤902の背面を開口部90160に向けた状態で、遊技機用枠903の前方から遊技盤902の左側辺部を係止凹部90161a,90161bに差し込み、該係止凹部90161a,90161bを中心として遊技盤902の右側辺部を後方に向けて押し込む。そして、遊技盤902の背面周縁部が遊技機用枠903の開口部90160の周縁部に当接することで遊技盤902が遊技機用枠903に位置決めされ、遊技盤902の背面が開口部90160を介して背面側に臨む。
また、遊技機用枠903の前方から遊技盤902の左側辺部を係止凹部90161a,90161bに差し込み、該係止凹部90161a,90161bを中心として遊技盤902の右側辺部を後方に向けて押し込んで遊技盤902を開口部90160に配置した状態で、上下の盤押え金具90162a,90162bの回動部90172,90182及び係止部90173,90183を開放位置から係止位置へ移動することで、遊技盤902の前面における上下辺部の右側が盤押え片90172a,182aにより前方から押えられる。そして、係止爪(図示略)が被係止部(図示略)に係止されることで、遊技盤902が係止凹部90161a,90161bと上下の盤押え金具90162a,90162bとにより遊技機用枠903に取付けられた状態で保持される。また、盤押え片90172a,90182aは遊技盤902の上下辺に沿って延設される平坦面を有しており、該平坦面にて遊技盤902の前面上下辺部を押えるため、遊技盤902を安定して遊技機用枠903に保持することができる。
また、レール押え片90174は、後述するレール飾り枠90410の前面上右部に対向する平坦面を有しており、該平坦面にてレール飾り枠90410の前面上右部を押えるため、レール飾り枠90410を安定して保持することができる(図45、図47参照)。
次に、遊技盤902について、図47及び図48に基づいて説明する。図47は、遊技盤を示す正面図である。図48は、遊技盤等の構成を示す分解斜視図である。
図47及び図48に示すように、遊技盤902は、盤面板90200と、該盤面板90200の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材90250と、から主に構成されている。盤面板90200の厚さは約10mm程度であり、全体が透明に形成されている。また、盤面板90200は、その前面側に該盤面板90200と略平行に配置されるガラス窓9050aとの間に遊技領域9010を形成する。
なお、この形態例では盤面板90200全体が透明に形成されているが、当該盤面板90200の前面側からその背面側に配設される装飾体(図示略)等を透視可能な透光性部材にて形成されていれば、半透明であってもよいし、着色されていてもよい。また、全体が透光性を有していなくても、少なくとも遊技領域9010の一部に透光部が形成されていてもよい。
スペーサ部材90250は、非透光性部材により正面視略四角枠状に形成され、盤面板90200の背面周縁部が配置される取付部90250Aを有し、該取付部90250Aの前面部には、盤面板90200の位置を決定するための位置決め用ボスが複数突設されているとともに、取付ネジが螺入されるネジ孔を有する取付用ボスが複数突設されている。なお、スペーサ部材90250における取付部90250Aの板厚は約10mm程度とされているため、スペーサ部材90250と盤面板90200とで板厚が約20mmの遊技盤902が形成されるようになっている。
盤面板90200には、背面側に配設される演出表示装置905の表示画面を前面側に臨ませるとともに、センター飾り枠9052が取付けられる第1孔部90201と、特別可変入賞球装置907、普通可変入賞球装置906B及び誘導通路を有する第1誘導部材ユニット90300が取付けられる第2孔部90202と、普通入賞球装置906Aが取付けられる第3孔部90203と、アウト口9016を形成する第4孔部90204と、通過ゲート9041が取付けられる第5孔部90205と、一般入賞口形成部材が取付けられる第6孔部90206A〜90206Cと、が前後方向に貫通して形成されている(図48参照)。
また、盤面板90200の前面である遊技盤面90200Aにおける第1誘導部材ユニット90300の右斜め上方位置には遊技球を誘導する第2誘導部材ユニット90301が取付けられ、一般入賞口形成部材の左方位置には、遊技球を誘導する第3誘導部材ユニット90302が取付けられている。
また、遊技盤面90200Aには、遊技領域9010の周囲に設けられる案内レール90500が取付けられている。この案内レール90500は、遊技領域9010の外縁を形成する外レールと、外レールの内側に取付けられる内レール90501(レール部材)と、を備えている。詳しくは、外レールは、遊技領域9010の左下から右上にかけて湾曲しながら延びる第1外レール90502と、第1外レール90502における右端(前記発射口と反対側の端部)から下方側に所定長さ延び、そこからアウト口9016に向けて所定長さ延びる第2外レール90503と、からなる。第1外レール90502は、帯板状の金属材からなり、該第1外レール90502の外側に配設されるレール飾り枠90410の円弧状の内側面に嵌め込まれた状態で遊技盤面90200Aに対してレール飾り枠90410が複数のネジN1で固定されることにより取付けられる。なお、図45、図47では、説明の便宜上、実際よりもネジN1の数を減らして図示している。
また、第2外レール90503は、合成樹脂材からなり、遊技盤面90200Aに対して複数のネジN2により取付けられる。この第2外レール90503の下部には、前述した第1特別図柄表示器904A、第2特別図柄表示器904B、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普通図柄表示器9020、普図保留表示器9025Cが設けられている。また、第2外レール90503の右側には、製造年月日等が表記された第三者機関発行の図示しないラベル(証紙)が貼付されるラベル貼付部90520が形成されている。ラベルが貼られていない遊技機はホールに配置することができないため、ラベル貼付部90520を有する第2外レール90503は、盤面板90200から容易に取外すことができないように固定されている。
内レール90501は、合成樹脂材からなり、第2外レール90503の左端から右側に湾曲しながら所定長さ上方に円弧状に延びている。この内レール90501は、第2外レール90503の左端(第2外レール90503の下部の左端)に設けられた係止溝90503aに係止可能な係止爪90501aを備えており、係止溝90503aと係止爪90501aとの係止により第2外レール90503に対して連結される。つまり、内レール90501は、盤面板90200に強固に固定される第2外レール90503とユニット化されるため、盤面板90200に安定して取付けることができる。また、内レール90501は、後述する固定部90504T,90504Uにて遊技盤面90200Aに対して複数のネジN3により取付けられる。
なお、第1外レール90502(レール飾り枠90410)、第2外レール90503、内レール90501がネジN1、ネジN2、ネジN3により盤面板90200に固定される形態について説明したが、これに限定されるものではなく、溶接や圧入によって盤面板90200に取付け(固定)されてもよい。
内レール90501と第1外レール90502との間には、発射球通路90402が形成され、打球発射装置から打ちこまれた遊技球Pが発射球通路90402に案内されて遊技領域9010内に流入する。具体的には、遊技盤902の右下方に設けられる図示しない打球発射装置から打ち出された遊技球Pは、第1外レール90502に沿って発射球通路90402を上方に向けて移動して遊技領域9010の左上部へ誘導される。そして、遊技者が打球操作ハンドル9051を第1操作した場合、遊技領域9010に進入した遊技球Pはセンター飾り枠9052の左側の第1経路K1を流下し、遊技者が打球操作ハンドル9051を第1操作よりも発射強度が強くなる第2操作した場合、遊技領域9010に進入した遊技球Pはセンター飾り枠9052の右側の第2経路K2を流下するようになっている。
なお、内レール90501の自由端(上端)には、球戻り防止装置90700が設けられている。この球戻り防止装置90700は、内レール90501の自由端に対し揺動可能に軸支される板状の開閉部90701を有し、開閉部90701が、図示しない錘部により発射球通路90402を閉塞するように付勢されている。また、開閉部90701が発射球通路90402を閉塞した状態にあっては、前記錘部が内レール90501に係止しており、それ以上左回りに回動しないようになっている(図47参照)。これによれば、打球発射装置から打ちこまれた遊技球Pは、前記錘部による付勢に抗して開閉部90701を跳ね上げて遊技領域9010内に流入するとともに、遊技領域9010から発射球通路90402内に戻ろうとする遊技球Pは、開閉部90701によって発射球通路90402内への戻りが防止される。
レール飾り枠90410は、遊技領域9010の左下から左上を介して右上に亘る弧状に形成された樹脂製部材である。このレール飾り枠90410の円弧状の内側面には第1外レール90502が装着される。また、レール飾り枠90410の内側面において第1外レール90502の先端部(図47の右上部)が取付けられる箇所には、ゴムなどの弾性体で形成された弾性部材90600が被衝突体として取付けられており、所定以上の勢いで打球発射装置(図示略)から発射され第1外レール90502の内側面に沿って移動してきた遊技球が弾性部材90600に当たって勢いを減衰しつつ遊技領域9010の中央部側へ跳ね返される。
次に、内レール90501の構造について、図49〜図57に基づいて説明する。図49は、(A)は内レールの構造を示す正面図、(B)は同じく背面図である。図50は、内レールの背面側の一部を示す斜視図である。図51は、(A)は図49(B)のA−A断面図、(B)は同じくB−B断面図である。図52は、盤面板の構造を示す正面図である。図53は、(A)は図49(B)の囲み部Aの拡大図、(B)は同じく囲み部Bの拡大図である。図54は、(A)は図52のC−C断面図、(B)は同じくD−D断面図である。図55は、盤面板に内レールを取付けた状態における縦断面図である。図56は、(A)は遊技球が第1経路を流下する態様を示す概略図、(B)は(A)の要部拡大図、(C)は(A)のE−E断面図である。図57は、(A)はファール球が内レールに衝突した状態を示す概略図、(B)は(A)のF−F断面図である。
図49〜図51に示すように、内レール90501は、非透光性の合成樹脂等を金型に充填して形成されており(いわゆる、射出成形)、遊技盤面90200Aに沿って設けられるフランジ部90512と、フランジ部90512の一方の側端縁から立設される立壁部90513とを有している。なお、この内レール90501は、可撓性を有していれば、鉄板等の金属製であっても構わない。
内レール90501を遊技盤面90200Aに取付けた状態にあっては、立壁部90513が遊技盤面90200Aから前方側(遊技者側)に立設した状態となっている(図54参照)。この内レール90501は、樹脂製であり、且つ円弧状を成していることから、撓曲変形可能となっている。すなわち、非固定部90505Aは可撓性を有している。
図49に示すように、内レール90501の長手方向(上下方向)の両端近傍には、ネジN3を挿通させるネジ孔90506T,90506Uが形成されており、ネジ孔90506T,90506Uの近傍は、遊技盤面90200Aに固定される固定部90504T,90504Uとなっている。また、内レール90501における固定部90504T,90504U以外の部位、つまり遊技盤面90200Aに固定されない部位は、非固定部90505A〜90505Cとなっている。そのため、内レール90501を遊技盤面90200Aに取付けた状態にあっては、非固定部90505A〜90505C、特に、固定部90504T,90504U間の非固定部90505Aが撓曲変形しやすくなっている。すなわち、非固定部90505Aは可撓性を有している。
詳しくは、内レール90501の長手方向の両端近傍には、固定部90504T,90504Uが形成されるため、内レール90501の長手方向の両端は、立壁部90513の立ち上り方向(前後方向)と直交する方向(左右方向)の肉厚が厚く形成されており、剛性が高くなっている。言い換えれば、内レール90501の中間部にあたる非固定部90505A(第1部位)の肉厚は、その他の部位(第2部位)の肉厚よりも薄く形成されており、内レール90501における立壁部90513の立ち上り方向と直交する方向に撓曲変形しやすい。対して、内レール90501における非固定部90505B,90505C、固定部90504T,90504U(第2部位)の肉厚は、非固定部90505Aの肉厚よりも厚く形成されており、非固定部90505Aに比べ撓曲変形しにくい。なお、非固定部90505B,90505Cの肉厚は、非固定部90505Aに比べ撓曲変形しにくいが、非固定部90505Aよりも小さな幅で若干撓曲変形可能となっている。
さらに、固定部90504Uと、該固定部90504U近傍の非固定部90505Aの一部及び非固定部90505B(第2部位)は、その一部が肉抜きされたリブ形状となっており、例えば遊技球Pが衝突した際には、リブが変形して衝撃を吸収することができるとともに、内レール90501が軽量化される。
また、内レール90501には、フランジ部90512の背面90508側(遊技盤面90200A側)に断面視十字形状の突部90507A〜90507F(当接部)が所定間隔置きに複数(この形態例では6個)設けられている。詳しくは、図50、図51(B)、図53(A)、及び図54(B)に示すように、突部90507A〜90507Fは、内レール90501の背面90508よりも前面側に凹んだ段部から背面側に突出するように設けられている。つまり、突部90507A〜90507Fの周囲には、内レール90501の背面90508よりも前面側に凹んだ溝部90509が形成されている。
この突部90507A〜90507Fは、遊技盤面90200Aに設けられた後述する凹部90207A〜90207F(被当接部)に挿入されるようになっており、この突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207Fに挿入されることにより、内レール90501が遊技盤面90200Aに位置決めされる(図49参照)。すなわち、突部90507A〜90507F及び凹部90207A〜90207Fは、内レール90501を盤面板90200へ取付ける際の位置決め用の部位である。また、後述するように突部90507A〜90507Fは、凹部90207A〜90207Fよりも小さく形成されており、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内で移動可能となっている。
また、内レール90501の背面90508の所定箇所には、背面90508から背面側に突出する凸部90510が複数(この形態例では24個)設けられている。なお、これら凸部90510の遊技盤面90200Aからの突出長さは約0.1mm〜2mm程度とされている。
また、図50及び図53(B)に示すように、内レール90501の背面90508における凸部90510が近接して配置される箇所には、近接する凸部90510間に小穴90511が複数形成されている。図53及び図54(B)に示すように、盤面板90200に内レール90501を取付けた状態にあっては、凸部90510が遊技盤面90200Aに当接し、内レール90501の背面90508は、遊技盤面90200Aから離間している。なお、凸部90510にあっては、説明の便宜上、実際の厚みよりも厚く図示している。
なお、射出成形の一例として、半割の金型片と、一方の金型片の所定箇所に形成される複数の貫通孔を介して一方の金型片の外面側から内面側に向けて進退可能なイジェクトピンと、を用い、半割の金型片の間に樹脂を充填し、樹脂が硬化した後、一方の金型片に樹脂を保持したまま他方の金型片を取外し、その後イジェクトピンにより樹脂を押出して一方の金型片から取外す方法がある。この方法を用いた場合、半割の金型の間に樹脂を充填した際に、貫通孔とイジェクトピンとの間に形成された隙間に入り込んだ部分、もしくはバリにより形成された部分は、内レールの背面から突出する。この突出部分を凸部として利用してもよい。
図52〜図55に示すように、盤面板90200の左側には、突部90507A〜90507Fと対応する位置に凹部90207A〜90207Fが形成されており、内レール90501の固定部90504T,90504Uを遊技盤面90200Aに対して固定した際には、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入されるようになっている。突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内で移動可能となっている。
詳しくは、図55に示すように、突部90507A〜90507Fの直径L1は、約4.6mmとなっている(L1=4.6mm)。対して、内レール90501の上方側(固定部90504T近傍)の突部90507A,90507Bが挿入される凹部90207A,90207B、及び内レール90501の下方側(固定部90504U近傍)の突部90507Fが挿入される凹部90207Fの直径L2は、約5.3mmとなっている(L2=5.3mm)。さらに、内レール90501の中間部(非固定部90505A)に設けられた突部90507C〜90507Eが挿入される凹部90207C〜90207Eの直径L3は、約5.7mmとなっている(L3=5.7mm)。すなわち、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入された際には、突部90507A〜90507Fの側周面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に空隙Sが形成されるため、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内で移動可能となっているとともに、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207Fの内周面に当接することにより移動が規制される。
さらに、突部90507A,90507B,90507Fは、固定部90504T,90504Uの近傍に設けられているため、内レール90501の撓曲変形時における移動量が突部90507C〜90507Eに比べ小さい。よって、凹部90207A,90207B,90207Fの直径L2は、突部90507C〜90507Eが挿入される凹部90207C〜90207Eの直径L3に比べて小さく形成されている(L2<L3)。
また、盤面板90200に内レール90501を取付けた状態にあっては、突部90507A,90507B,90507Fは、凹部90207A,90207B,90207Fの略中央に配置されている。つまり、空隙Sは、突部90507A,90507B,90507Fの周囲に形成され、突部90507A,90507B,90507Fは、凹部90207A,90207B,90207Fの内周面のどこにも接していない。また、突部90507C〜90507Eは、凹部90207C〜90207Eの右側に寄せて配置されており、凹部90207C〜90207Eの左側に比較的大きな空隙Sが形成されている(図54(A)及び図56(B)参照)。これは、後述するように、遊技球Pが発射球通路90401側から内レール90501に衝突するよりも、第1経路K1側から衝突する頻度が高いことから、突部90507C〜90507Eの左側への移動量を優先的に確保するためである。
より詳しくは、図56(C)及び図57(B)に示すように、突部90507C,507Dは、凹部90207C,90207Dの右側の内周面に当接している。つまり、突部90507C,90507Dの側周面の一部が凹部90207C,90207Dの右側の内周面に当接し、それ以外に空隙Sが形成される。また、前述した第3誘導部材ユニット90302の近くに配置される突部90507Eは、凹部90207Eの右側の内周面から離間寸法L4分離間している。つまり、空隙Sは、突部90507Eの周囲に設けられ、凹部90207Eの内周面のどこにも接していないが、突部90507Eよりも左側に大きく形成されている。また、第3誘導部材ユニット90302と内レール90501とは、離間寸法L4よりも短い離間寸法L5分離間している(L4>L5)。これは、突部90507Eの近傍に対して、後述するファール球P1が発射球通路90401側から内レール90501に衝突した際の突部90507Eの右側への移動量を優先的に確保するためである。なお、図56(C)及び図57(B)では、説明の便宜上、離間寸法L4及び離間寸法L5を実際よりも大きく図示している。
図56(A)に示すように、第1経路K1を流下する遊技球Pは、内レール90501に衝突することがある。また、打球発射装置から打ち出された遊技球Pは、基本的に第1外レール90502に沿って遊技領域9010内に流入するため、発射球通路90401側から内レール90501に衝突するよりも、第1経路K1側から衝突する頻度が高くなっている。なお、ここでは、内レール90501における突部90507Cの近傍に遊技球Pが衝突した例のみ説明し、それ以外の箇所(突部90507A,90507B,90507D〜90507Fの近傍)に遊技球Pが衝突した態様についての説明を省略する。
前述のように、突部90507C〜90507Eは、凹部90207C〜90207Eの右側に寄せて配置されており、凹部90207C〜90207Eの左側に比較的大きな空隙Sが形成されているため、遊技領域9010を流下する遊技球Pが内レール90501に衝突した際には、内レール90501が第1経路K1側から発射球通路90401側(右から左)に押されて非固定部90505Aが撓曲変形する。図56(B)に示すように、突部90507Cは、凹部90207Cの右側の内周面に寄せて挿入されているので、突部90507Cが凹部90207Cの左側の内周面に向けて空隙S分左側に移動するとともに、突部90507Cが凹部90207Cの左側の内周面に当接することで左側への移動が規制される。
このように、突部90507Cが凹部90207Cとの空隙Sにより移動可能となっているため、遊技球Pが第1経路K1から内レール90501に衝突したときに、非固定部90505Aが撓むことができ、衝撃が吸収されることで内レール90501の破損を抑制できるとともに、突部90507Cが移動しても凹部90207Cに当接することにより非固定部90505Aが大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技球Pを安定して案内することができる。
また、突部90507Cが凹部90207C内に挿入されているため、突部90507Cの移動範囲が凹部90207C内に収まる。従って、非固定部90505Aが大きく位置ずれすることが確実に防止される。
なお、ここでは、内レール90501における突部90507Cの近傍に第1経路K1を流下する遊技球Pが衝突した例についてのみ説明したが、内レール90501のいずれの位置にあっても突部90507A〜90507Fが移動して突部90507Cと同様の効果を得ることができる。
また、図57(A)に示すように、遊技者の打球操作ハンドルが弱かった場合には、遊技球Pが遊技領域9010に進入せずに、発射球通路90401内を逆流することがある(いわゆる、ファール球P1)。また、ファール球P1が発生した際には、ファール球P1が打球発射装置に戻る前に次の遊技球P2が発射される場合があり、この場合、逆流するファール球P1と発射された遊技球P2が衝突し、はじかれたファール球P1(または発射された遊技球P)が内レール90501に衝突する。これにより、内レール90501が発射球通路90401側から第1経路K1側(左から右)に向けて押されるようになる。なお、ファール球P1は、打球発射装置の発射タイミングにより内レール90501における突部90507Eの付近で遊技球P2と衝突することが多いことから、ここでは、内レール90501における突部90507Eの近傍にファール球P1が衝突した態様について説明する。
図53(C)及び図54(B)のように、第3誘導部材ユニット90302(第1構造物)の近くに配置される突部90507Eは、凹部90207Eの右側の内周面から離間寸法L4分離間しているため、突部90507Eは、右方向に移動する。また、第3誘導部材ユニット90302と内レール90501との離間幅は、離間寸法L4よりも短い離間寸法L5となっているため、突部90507Eは、凹部90207Eの右側の内周面に当接する前に内レール90501の立壁部90513(当接部)が第3誘導部材ユニット90302の外面に当接する。つまり、ファール球P1が非固定部90505Aに衝突することで立壁部90513が第3誘導部材ユニット90302に当接する。これにより、非固定部90505Aの大きな位置ずれが防止される。
このように、非固定部90505Aが第1経路K1側に撓曲変形した際には、突部90507Eよりも強度の高い非固定部90505Aの立壁部90513が、遊技盤面90200Aに取付けられた構造物である第3誘導部材ユニット90302に当接するため、非固定部90505Aの撓曲変形を安定して規制できる。また、非固定部90505Aが第1経路K1側に撓曲変形しないときには、立壁部90513が第3誘導部材ユニット90302に当接しないので、摩耗による劣化を抑制できる。また、第3誘導部材ユニット90302の周辺を流下する遊技球Pが衝突した場合、一旦発射球通路90401側に湾曲し、その後弾性変形により復帰した立壁部90513が遊技領域9010側へ大きく湾曲することが防止される。
また、第3誘導部材ユニット90302と内レール90501とは、離間しているので、例えば、経年による劣化や新しい遊技盤へのモデルチェンジ等にあたって、盤面板90200から内レール90501を取外さなくても第3誘導部材ユニット90302を容易に交換・変更することができる。
また、前述したように、突部90507A,90507Bは、凹部90207A,90207Bの略中央に配置されているので、ファール球P1が内レール90501の上部(突部90507A,90507B近傍)に衝突した際には、非固定部90505Bが第1経路K1側に撓曲変形することが可能となっている。
なお、この形態例では、ファール球P1は、一般的に内レール90501における突部90507Eの付近で遊技球P2と衝突することが多いことから、内レール90501における突部90507Eの近傍にファール球P1が衝突した形態を例示したが、突部90507C,90507Dも凹部90207C,90207Dの右側の内周面から離して配置してもよい。
また、前述のように、この盤面板90200は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材により構成されているため、その特性上、摩擦等により粉塵が生じやすくなっている。図50に示すように、盤面板90200に内レール90501を取付けた状態にあっては、凸部90510が遊技盤面90200Aに当接し、内レール90501の背面90508は、遊技盤面90200Aから離間している。
このように、盤面板90200に内レール90501を取付けた状態にあっては、遊技盤面90200Aと内レール90501の背面90508とが面当接せず、凸部90510のみが遊技盤面90200Aに部分的に当接しているので、遊技盤面90200Aと内レール90501との摩擦により盤面板90200から生じる粉塵を極力減らすことができるため、遊技盤面90200Aの表面が粉塵により汚れることを抑制できる。
また、凸部90510と遊技盤面90200Aとの当接により生じた粉塵の一部は、凸部90510近傍に配設される小穴90511内に入り込むため、周囲に飛散しにくくなる。さらに、突部90507A〜90507Fと凹部90207A〜90207Fとの当接により生じた粉塵の一部は、突部90507A〜90507Fの周囲に設けられる溝部90509内に入り込むため、周囲に飛散しにくくなる。従って、遊技盤902のメンテナンス作業が容易である。また、前述のように、内レール90501は、透光性を有していないため、フランジ部90512の背面90508に付着する粉塵や小穴90511及び溝部90509内に入り込んだ粉塵が内レール90501を透して前方側から露見しないため、見栄えが向上する。なお、内レール90501は、粉塵が前方側から目立ちにくければよいので、例えば、半透光性を有する樹脂や有色の樹脂等から構成されていてもよい。また、透光性部材の表面に、非透光性の樹脂を塗装してもよい。
なお、この形態例では、凸部90510における遊技盤面90200Aとの当接面(先端面)が平坦に形成される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、凸部の当接面に凹状部等を設け、凸部と遊技盤面90200Aとの当接により生じた粉塵の一部が該凹状部内に入り込むようにしてもよく、このようにすることで、粉塵の飛散をより抑制できる。
以上説明したように、パチンコ遊技機901にあっては、遊技領域9010に遊技球Pを発射することにより遊技を行うパチンコ遊技機901であって、盤面板90200と、遊技領域9010を囲むように盤面板90200に取付けられ、遊技球Pを案内する内レール90501と、を備え、内レール90501は、盤面板90200に固定される固定部90504T,90504Uと、盤面板90200に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部90505A〜90505Cと、を備えてなり、非固定部90505A〜90505Cは、突部90507A〜90507Fを有し、盤面板90200側には、突部90507A〜90507Fが当接可能な凹部90207A〜90207Fが設けられ、内レール90501を盤面板90200に取付けた状態において、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に空隙Sが形成される。
このようにすることで、遊技球Pが内レール90501に衝突したときに、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内で移動でき、非固定部90505A〜90505Cが撓むことにより衝撃が吸収されることで内レール90501の破損を抑制できるとともに、突部90507A〜90507Fの側端面が凹部90207A〜90207Fの内周面に当接することにより、内レール90501を固定部90504T,90504Uのみで固定した形態に比べ、非固定部90505A〜90505Cが大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技球Pを安定して案内することができる。
また、内レール90501は、右側方に遊技領域9010、左側方に発射球通路90401を形成するレール部材、つまり、一側方からしか遊技球Pが接触しない第1外レール90502や第2外レール90503とは異なり、両側方から遊技球Pが接触して破損しやすいレール部材であるため、上記のように非固定部90505A〜90505Cが撓むことにより衝撃が吸収されることで内レール90501の破損をより好適に抑制できる。
また、熱等により内レール90501の合成樹脂材が劣化して突部90507A〜90507Fの根元近傍が変形した際においても、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に空隙Sが形成されていることで、突部90507A〜90507Fに負荷が掛からず突部90507A〜90507Fの破損を防止できる。
また、突部90507A〜90507Fは、凹部90207A〜90207Fにより盤面板90200の内側に配置されるため、突部90507A〜90507Fを係止させるための被当接部を盤面板90200の外側(遊技盤面90200A上)に特段形成する必要がない。つまり、被当接部が遊技球Pの流下に影響を与えることがない。さらに、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との摺接により発生する粉塵が極力遊技盤面90200Aに露見しないようにできる。
また、この形態例では、内レール90501において最も撓曲変形しやすい非固定部90505Aに設けられた突部90507C〜90507Eが挿入される凹部90207C〜90207Eは、固定部90504T,90504U近傍に設けられた突部90507A,90507B,90507Eが挿入される凹部90207A,90207B,90207Eに比べ大径に形成されているとともに、突部90507A,90507B,90507Eは、凹部90207A,90207B,90207Eの右側に寄せて配置されているため、非固定部90505Aの発射球通路90401側への移動量を大きくとることができる。これにより、内レール90501の破損を確実に抑制できる。
また、内レール90501を盤面板90200に取付けた状態において、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に空隙Sが形成されるため、凹部90207A〜90207Fに対して突部90507A〜90507Fを挿入し易い。
また、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207Fに挿入される構造であるため、突部90507A〜90507Fの側端面が凹部90207A〜90207Fの内周面に当接することにより、非固定部90505Aが大きく位置ずれすることが防止される。つまり、突部90507A〜90507Fが凹部90207A〜90207F内に挿入されているため、突部90507A〜90507Fの移動範囲が凹部90207A〜90207F内に収まり、非固定部90505Aが大きく位置ずれすることが確実に防止される。
また、この形態例では、突部90507A〜90507Fよりも強度の高い内レール90501の立壁部90513が第3誘導部材ユニット90302に当接可能であるため、遊技領域9010内に設けられる構造物である第3誘導部材ユニット90302を利用して非固定部90505Aの撓曲変形を安定して規制できる。
なお、この形態例では、突部90507Eが第3誘導部材ユニット90302の近傍に設けられている形態について例示したが、これに限定されるものではなく、第3誘導部材ユニット90302を利用して非固定部90505Aの撓曲変形を規制できるため、第3誘導部材ユニット90302の近傍に突部を設けなくてもよい。これによれば、突部を減らす、または無くすことができるので、内レール90501の構造を極めて簡素化できる。
また、この形態例では、立壁部90513と第3誘導部材ユニット90302との間に空隙(離間寸法L5)が形成されるとともに、ファール球P1が非固定部90505Aに衝突することで立壁部90513が第3誘導部材ユニット90302に当接するため、立壁部90513が常に第3誘導部材ユニット90302に当接しないので、摩耗による劣化を抑制できる。
また、第3誘導部材ユニット90302は、内レール90501を取外さなくても盤面板90200から取外すことができるため、容易に交換することができる。
また、内レール90501は、非固定部90505Aと該非固定部90505Aよりも強度が高い非固定部90505B,90505C、固定部90504T,90504Uとを少なくとも有するため、固定部90504T,90504Uや非固定部90505A〜90505Cに応じた強度を持たせることができる。従って、非固定部90505Aに対して、固定部90504T,90504Uに近い非固定部90505B,90505Cよりも可撓性を大きく持たせて、耐衝撃性を向上させることができる。
また、内レール90501における突部90507A〜90507Fの周囲には、溝部90509がそれぞれ形成されているため、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との接触によって生じる粉や屑等が溝部90509内に入り込み、これにより周囲に飛散しにくくなる。
次に、弾性部材90600の周辺の構造について図58〜図62を参照して説明する。図58は、レール飾り枠の右側部の構造を示す斜視図である。図59は、(A)はレール飾り枠の右側部の背面図、(B)は(A)のG−G断面図、(C)は(A)のH−H断面図である。図60は、(A)は弾性部材の構成を示す6面図、(B)は(A)のI−I断面図である。図61は、(A)は第1外レールの右端部の構成を示す斜視図、(B)は第1外レールの右端部の他の構成を示す斜視図である。図62は、(A)はパチンコ遊技機の正面図、(B)は(A)に示すパチンコ遊技機の平面断面図である。
レール飾り枠90410には、弾性部材90600を保持する保持部が形成されている。保持部は、弾性部材90600に穿設された貫通孔90602に圧入される突出部90422(図59(B)参照)が内側面に形成された板状の第1保持部90421と、弾性部材90600において遊技球が衝突する被衝突面90601とは反対側の面である裏側面90604に対向する第2保持部90423とを少なくとも備えている。
第1保持部90421は、弾性部材90600の貫通孔90602に該第1保持部90421の突出部90422が圧入されることで弾性部材90600を支持するとともに、弾性部材90600に遊技球が衝突した場合でも弾性部材90600の位置がずれないようにしている。また、第1保持部90421の突出部90422から引き抜くことで弾性部材90600を取外すことができるので、メンテナンス性が向上する。
第1保持部90421の突出部90422には、突出方向の根本部と先端部との間に段差部90424が形成されており、弾性部材90600の貫通孔90602に形成された段差部90603に係合することにより、遊技球が衝突しても弾性部材90600の位置がずれるのを防止する。
また、突出部90422においては、段差部90424を境界として先端部の径よりも根本部の径が太くなっている。このため、該突出部90422の耐久性を高めて丈夫にすることができ、該突出部90422の折損を防止できる。
また、第1保持部90421は、内側面(後面)に突出部90422が形成された板状部90425を有し、この板状部90425の外側面(前面)には、突出部90422に対応する部分から突出部90422の内部に向かって凹設された凹部90426が形成されている。この凹部90426を設けて突出部90422の内部を肉抜き成形することで、該突出部90422の耐久性を向上できる。また、第1保持部90421の前面には、シール部材が貼付されることで、第1保持部90421の前面に形成された凹部90426の前面開口が閉塞されるようになっている。
第2保持部90423は、弾性部材90600の裏側面90604に設けられた段差部90605に係合する被係合部90427を有している。このため、遊技球が衝突するなどして弾性部材90600に衝撃が与えられても、該弾性部材90600の位置がずれたり、該弾性部材90600が貫通孔90602に圧入された突出部90422を中心として回転したりするのを防止できる。
また、弾性部材90600が保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)に取付けられ、該保持部を有するレール飾り枠90410が遊技盤902に取付けられた状態においては、図59(B)に示すように、弾性部材90600と遊技盤902との間に間隙9026が形成される。この間隙9026を有することで、弾性部材90600に遊技球が衝突した衝撃が遊技盤902に伝播するのを防止している。
弾性部材90600は、図60に示すように、略直方体状に形成されており、貫通孔90602の形状である円筒形状の中心と被衝突面90601との距離L1は、貫通孔90602の形状である円筒形状の中心と裏側面90604との距離L2よりも長くなっている。これにより、被衝突面90601に遊技球が衝突した衝撃を距離L1の範囲にある弾性部材90600の弾性体で十分に吸収することができる。
また、弾性部材90600は、保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)により保持された状態において、少なくとも被衝突面90601が第1保持部90421の端部から突出している(図47参照)。このため、打球発射装置(図示略)から発射された遊技球が所定以上の勢いで第1外レール90502に沿って飛んでくると、弾性部材90600の被衝突面90601に必ず衝突するようになり、第1保持部90421には衝突しないので、第1保持部90421の損傷を防止できる。
また、被衝突面90601は、図59(A)に示すように、保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)により保持された状態において、被衝突面90601が第1外レール90502の所定点における接線に対し垂直な法線T1に対し遊技領域9010の中央部側へ向けて開放するように所定角度θ1傾くとともに、遊技盤面90200Aに対し垂直な垂線T2に対し遊技盤面90200A側へ向けて所定角度θ2傾く傾斜面として形成されている。
よって、第1外レール90502に沿って移動してきた遊技球Pが保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)により保持された被衝突面90601に衝突したとき、該遊技球Pを第1外レール90502から離れる方向へ向けて遊技盤面90200A側へ跳ね返す。よって、弾性部材90600の下方に広がる遊技領域9010において第1外レール90502から離れた位置に設けられた通過ゲート9041や一般入賞口90401Cへ誘導することができるとともに、跳ね返った遊技球Pが第1外レール90502に沿って移動してきた後続の遊技球Pと衝突して後続球の流下に影響を及ぼすことを回避できる。また、跳ね返った遊技球Pがガラス窓9050aへ衝突してガラス窓9050aを傷付けることを回避できる。
このように弾性部材90600は、保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)により保持された状態における被衝突面90601の傾きや反発力等に応じて遊技球Pの跳ね返り角度や速度に影響が及ぶものであるため、保持された状態で傾きが変わることがあると跳ね返された遊技球Pの流下経路にも影響を及ぼす部材である。
また、弾性部材90600における貫通孔90602の開口周縁は、面取りされている。これにより、弾性部材90600の向き(表裏)を間違えることがなくなるととともに、該貫通孔90602に対してレール飾り枠90410の第1保持部90421の突出部90422が挿入容易となる。
また、弾性部材90600においては、前述したように、貫通孔90602の形状である円筒形状の中心と被衝突面90601との距離L1が、貫通孔90602の形状である円筒形状の中心と裏側面90604との距離L2よりも長くなっている。このため、レール飾り枠90410に対して弾性部材90600を取付けるときの向きを間違えることがなくなる。
また、弾性部材90600において、貫通孔90602は、略直方体状の6つの面のうちの1の面とこれに対向する1の面とを貫いた孔として穿設されており、この貫通孔90602に挿入される第1保持部90421の突出部90422は、その端部が少なくとも貫通孔90602の中間地点かあるいはこれよりも奥側に達している。これにより、遊技球が衝突したときの衝撃の吸収性を高めることができる。なお、弾性部材90600に穿設される孔は、貫通孔に限るものではなく、貫通していない穴であってもよい。
第1外レール90502の右側の先端部には、図61に示すように、発生した静電気を逃がすためのアース90711が形成されている。また、第1外レール90502におけるアース90711の近傍には、円弧状の第1外レール90502の外側に向かって湾曲した曲状部90712が形成されている。この曲状部90712を有することにより、第1外レール90502のアース90711をレール飾り枠90410の裏面側に嵌め込む作業が容易となる。例えば、レール飾り枠90410の左下部に第1外レール90502の左下部を嵌合し、レール飾り枠90410の内側面に第1外レール90502を沿わせていき、アース90711をレール飾り枠90410の右上部における背面側に嵌め込むときに、曲状部90712を曲げるなどして、そのアース90711の向きを微調整しながらレール飾り枠90410の右上部における背面側の所定位置に嵌め込むことができる(図59(A)参照)。
また、図59(C)に示すように、第1外レール90502と弾性部材90600とは、レール飾り枠90410に取付けられた状態において互いに所定の隙間を隔てて配置されている。よって、例えば、第1外レール90502に沿って遊技球Pが移動することにより生じる振動が弾性部材90600に伝達されて遊技球Pの跳ね返り角度や速度等に影響を及ぶことがないようにしている。また、弾性部材90600に遊技球Pが衝突することにより生じる振動が第1外レール90502に伝達されて第1外レール90502に沿って移動する遊技球Pの流下経路に影響を及ぼすことが回避される。
また、弾性部材90600は、レール飾り枠90410に取付けられた状態において第1外レール90502の端部に形成された曲状部90712の近傍位置に近接した状態で設けられている。つまり、図59(A)に示すように、第1外レール90502は、弾性部材90600に沿って配置されているが、曲状部90712が設けられていることにより一部が弾性部材90600から離れて配置されるため、弾性部材90600における第1外レール90502側の面を第2保持部90423の一部により第1外レール90502側から覆うように保持することができるため、弾性部材90600を安定して支持できる。
なお、図58に示すように、アース90711は、第1外レール90502の背面側に取付けられた状態において、その一部が第1外レール90502に形成された孔部90507を介して前面側に突出するようになっており、該突出した部分は、ガラス扉枠9050を閉鎖したときに該ガラス扉枠9050の背面に設けられたアース部材(図示略)に接触するようになっている。
また、図61(B)に示すように、第1外レール90502の曲状部90712には、湾曲する方向に沿ってスリット90713を穿設することができる。このスリット90713を穿設することにより、レール飾り枠90410の右上部における背面側にアース90711を嵌め込むときに、アース90711の向きを微調整することが容易となる。
レール飾り枠90410の右側部端部と第2外レール90503の上端部とを接合する部分においては、図62(A)に示すように、レール飾り枠90410の右側部端部において前面側から背面側に向かって凹設された被係合部90420に対し、第2外レール90503の上端部において前面側から背面側に向かって突設された係合部530が嵌合するようになっている。これにより、レール飾り枠90410は、第2外レール90503により前方から後方へ押えられた状態となるので、該レール飾り枠90410の安定性が向上する。
このように構成された遊技盤902にあっては、遊技球が衝突する弾性部材90600がレール飾り枠90410の保持部(第1保持部90421及び第2保持部90423)に保持される。そして、このレール飾り枠90410が複数のネジN1を用いて盤面板90200に螺着固定されることで、弾性部材90600が盤面板90200における所定位置に配置される。すなわち、弾性部材90600は、レール飾り枠90410を介して盤面板90200の所定位置に設けられる。
そして、盤面板90200にレール飾り枠90410に取付けた後、第2外レール90503が盤面板90200に複数のネジN2により取付けられることで、第2外レール90503の係合部530がレール飾り枠90410の被係合部90420に係合し、レール飾り枠90410の右下端部が第2外レール90503により前面側から押えられることで、レール飾り枠90410が盤面板90200に保持される。
さらに、レール飾り枠90410、第2外レール90503、内レール90501が盤面板90200に取付けられた遊技盤902を遊技機用枠903に組付け、レール飾り枠90410の右上端部が盤押え金具90162aのレール押え片90174により前面側から押えられることで、レール飾り枠90410が盤面板90200に保持される。
このように、弾性部材90600を保持するレール飾り枠90410を盤面板90200に取付けることで、弾性部材90600が遊技領域9010の所定位置に保持されるとともに、遊技盤902を遊技機用枠903に組付け、レール飾り枠90410の複数箇所が第2外レール90503及びレール押え片90174により前面側から押えられることで、このレール飾り枠90410の安定性が向上するため、該レール飾り枠90410により保持されている弾性部材90600の保持位置からの位置ずれが抑制される。
なお、位置ずれとは、弾性部材90600の保持位置から前側への位置ずれ、つまり、盤面板90200の遊技盤面90200Aから離れる方向への位置ずれや、突出部90422を中心として回動する方向への位置ずれや、遊技盤面90200Aに沿う方向への位置ずれ等も含む。
また、第2外レール90503及び盤押え金具90162aのレール押え片90174は、ガラス扉枠9050を開放した状態でレール飾り枠90410を盤面板90200に保持する第2保持体として機能する。なお、特に図示しないが、ガラス扉枠9050のガラス窓9050aは、閉鎖位置にあるときにレール飾り枠90410の第1保持部90421の前面に近接または当接するので、閉鎖位置にあるときには第2保持体として機能するが、開放位置にあるときには第2保持体としては機能しない。
また、パチンコ遊技機901においては、図47に示すように、遊技領域9010におけるセンター飾り枠9052の右側の第2経路K2に通過ゲート9041や一般入賞口90401C及び図示しない複数の障害釘が設けられており、レール飾り枠90410の第1保持部90421で保持された弾性部材90600に衝突した遊技球がその衝突により軌道を変えながら第2経路K2を流下すると、通過ゲート9041を通過し、あるいは一般入賞口90401Cへ進入することがある。前述したように、遊技球が通過ゲート9041を通過すると普通図柄の変動表示が開始され、普通可変入賞球装置906Bが開放状態となり第2始動入賞口へ遊技球が入賞すれば、第2特別図柄の変動表示が開始されて大当り遊技状態に制御される可能性がある。また、遊技球が一般入賞口90401Cへ入賞すれば所定数の賞球が得られる。
すなわち、弾性部材90600に衝突した遊技球が第2経路K2を流下することで、遊技者にとって有利な価値(例えば、大当り遊技状態や賞球)が付与される可能性がある。ここで、遊技球が第2経路K2を流下する経路は、弾性部材90600に衝突したときの跳ね返り量や角度によって変化することがある。このため、その弾性部材90600が、遊技球が遊技者にとって有利な方向へ跳ね返るように形成された不正な弾性部材に交換されたり、弾性部材90600の向きを不正に変更されるなどして跳ね返り量等が変えられると、通過ゲート9041を通過したりあるいは一般入賞口90401Cへ進入したりする遊技球の数が増加して、遊技者にとって有利な価値が付与される可能性が高くなるおそれがある。
そこで、弾性部材90600を保持する第1保持体であるレール飾り枠90410の複数個所がネジN1で螺着固定されていることで、弾性部材90600を盤面板90200から取外すには複数のネジN1を取外す必要が生じる。また、そのレール飾り枠90410を保持する第2保持体である盤押え金具90162aのレール押え片90174や第2外レール90503の係合部530を備えることで、レール飾り枠90410を盤面板90200から取外すには、盤押え金具90162aによる係止状態を解除したり、第2外レール90503を盤面板90200から取外したりする必要が生じる。よって、このようにレール飾り枠90410の取外しを困難にして、弾性部材90600の交換を困難なものとすることで、弾性部材90600に対する不正行為を抑制することができる。
また、図62(A)、(B)に示すように、パチンコ遊技機901を正面視したときに、第1外レール90502の左側端部LTは、開放されたガラス扉枠9050の内側面を含む仮想延長面GTよりも左側に位置している。これにより、遊技機用枠903に遊技盤902が組付けられた状態において、第1外レール90502が取付けられたレール飾り枠90410を取外そうとする場合には、ガラス扉枠9050を大きく開放しなければならず、また、大きく開放したとしても第1外レール90502を前側に取外そうとしたときに該第1外レールの左部がガラス扉枠9050に当接するおそれがあることから、レール飾り枠90410の取外しが困難になる。これにより、弾性部材90600の交換を困難なものとすることができるので、該弾性部材90600に対する不正行為をより好適に抑制することができる。
さらに、レール飾り枠90410は、複数のネジN1を用いて遊技盤902に螺着固定されるが、ネジN1が挿通されるネジ孔がレール飾り枠90410の全体に亘って複数箇所に穿設されている。例えば、図62に示すように、レール飾り枠90410は、遊技領域9010の左下側から左上側さらには右上側にまで位置しているが、これら左下側、左上側、右上側のそれぞれと、遊技領域9010の上側や左側にもネジ孔が穿設されており、複数のネジN1を用いて遊技盤902に螺着固定されている。このため、レール飾り枠90410を取外し弾性部材90600を交換して遊技球の跳ね返り量や角度を変更する不正行為を行う場合、それら複数のネジN1をすべて取外す手間がかかるようになり、不正行為を行う意欲が減衰することから該不正行為の発生を抑制できる。
このようなパチンコ遊技機901においては、遊技領域に打ち出された遊技媒体が衝突するゴム材等からなる被衝突体を備えるもの等がある。このような被衝突体は、遊技媒体が衝突したときに衝撃を吸収して跳ね返すようになっている。
この種の遊技機において、例えば、被衝突体を変位可能な状態で保持する保持体を備え、該保持体をネジにより遊技盤に取付けることで被衝突体を遊技盤の所定位置に保持したもの等があった。しかし、このような遊技機にあっては、保持体がネジにより遊技盤に取付けられていることで、被衝突体に遊技媒体が衝突する衝撃が保持体に伝播して該保持体を遊技盤に取付けるネジが緩むなどして保持体の位置ずれが生じると、被衝突体に衝突した遊技媒体の跳ね返り角度等が不安定になり、遊技媒体の入賞率等の遊技性に影響が及ぶおそれがあるといった問題があった。
そこで、被衝突体の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できるようにするために、パチンコ遊技機901にあっては、遊技媒体が衝突する被衝突体である弾性部材90600と、遊技盤902に取付けられ、弾性部材90600を遊技盤902の所定位置に保持するレール飾り枠90410であるレール飾り枠90410と、遊技盤902に取付けられたレール飾り枠90410を保持する第2保持体である盤押え金具90162aのレール押え片90174、第2外レール90503、ネジN1、ガラス扉枠9050と、を備えている。このようにすることで、弾性部材90600を保持するレール飾り枠90410が遊技盤に取付けられた状態で各第2保持体により保持されることで、レール飾り枠90410の安定性が向上するため、弾性部材90600の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できる。
また、この形態例では、レール飾り枠90410は、各第2保持体による保持状態を解除すること、例えば、ガラス扉枠9050を開放し、盤押え金具90162aと第2外レール90503とネジN1とを取外すことをしない限り、遊技盤902から取外すことができないこととしている。このようにすることで、レール飾り枠90410が遊技盤902から容易に取外されることを抑制できる。
また、この形態例では、レール飾り枠90410は、弾性部材90600の保持位置からの位置ずれを規制する規制部であるレール飾り枠90410の第1保持部90421の板状部90425及び突出部90422を有している。このようにすることで、レール飾り枠90410に対し弾性部材90600が位置ずれして遊技性が損なわれることを抑制できるとともに、該弾性部材90600が外しにくくなっているので、該弾性部材90600を不正に交換する行為を抑制できる。
また、この形態例では、規制部は、弾性部材90600を保持した状態において該弾性部材90600が当接する当接面であって、互いに向きが異なる複数の当接面であるレール飾り枠90410の第1保持部90421における板状部90425の内側面(後面)と、第2保持部90423において弾性部材90600に当接する面から構成されている。このようにすることで、被衝突体を向きが異なる複数の当接面で押えることができるので、該被衝突体の位置ずれを好適に抑制できる。特に、図59(A)に示すように、第1外レール90502に沿って移動してきた遊技球Pが被衝突面90601に衝突する場合と、第1外レール90502から若干離れた位置を移動してきた遊技球Pが被衝突面90601に衝突する場合とで、被衝突面90601に衝突する位置が異なり、このような衝突位置のずれにより弾性部材90600が突出部90422を中心として回動することにより生じる位置ずれが防止される。
また、この形態例では、レール飾り枠90410は、弾性部材90600に形成された挿入孔である貫通孔90602に挿入される保持用ピンであるレール飾り枠90410の第1保持部90421の突出部90422を有し、突出部90422は、基部側である突出方向の根本部の外径が先端部側である先端部の外径よりも大きくなっている。このようにすることで、弾性部材90600に生じる衝撃に対する保持用ピンの耐久性を高めることができる。
また、この形態例では、レール飾り枠90410は、弾性部材90600に形成された挿入孔である貫通孔90602に挿入される保持用ピンであるレール飾り枠90410の第1保持部90421の突出部90422を有し、突出部90422の内部には中空部である凹部90426が形成されている。このようにすることで、突出部90422の強度が高まるので、耐久性が向上する。
また、この形態例では、弾性部材90600は、少なくとも遊技球が衝突する衝突部である被衝突面90601がレール飾り枠90410の外側に位置するように該レール飾り枠90410により保持されている。このようにすることで、レール飾り枠90410に遊技球が衝突して該レール飾り枠90410が破損することを抑制できる。
また、この形態例では、遊技球が内レール90501に衝突したときに、非固定部が撓むことにより衝撃が吸収されることで内レール90501の破損を抑制できるとともに、当接部が被当接部に当接することにより非固定部が大きく位置ずれすることが防止されるため、遊技球を安定して案内することができる。また、被衝突体である弾性部材90600を保持するレール飾り枠90410が遊技盤902に取付けられた状態でレール押え片90174、第2外レール90503、ガラス扉枠9050等により保持されることで、レール飾り枠90410の安定性が向上するため、弾性部材90600の位置ずれにより遊技性が損なわれることを抑制できる。
このように、遊技領域9010を形成する内レール90501、第1外レール90502、第2外レール90503といったレール部材及び該レール部材により案内された遊技球が衝突する弾性部材90600は、遊技盤902に対し位置ずれしにくいので遊技球を安定して案内することができる。
以上、実施例の一例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記形態例では、レール部材として内レール90501を例示し、内レール90501の非固定部90505A〜90505Cに当接部としての突部90507A〜90507Fが形成された形態について説明したが、これに限定されるものではなく、第1外レール90502や第2外レール90503の非固定部にも当接部を設けてもよい。
また、このように第1外レール90502にも非固定部を設けて撓曲変形可能とするとともに、該非固定部に当接部としての突部を形成した場合であっても、図59(C)に示すように、第1外レール90502と弾性部材90600とは所定の隙間を隔てて配置されていることで、遊技球Pの接触などにより第1外レール90502が撓曲変形してもその振動が弾性部材90600に伝達されることがないので、弾性部材90600における遊技球Pの跳ね返り角度や速度等に影響を及ぶことがない。また、第1外レール90502の端部は、遊技盤面90200Aに対してレール飾り枠90410を複数のネジN1で固定することにより取付けられるため、第1外レール90502を撓曲変形可能とした場合であっても遊技盤面90200Aから外れることが防止される。
また、前記形態例では、非固定部90505A〜90505Cと突部90507A〜90507Fとが射出成形により一体的に形成される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、非固定部90505A〜90505Cと突部90507A〜90507Fとが着脱可能に別体になっていてもよい。
また、前記形態例では、突部90507C〜90507Eは、凹部90207C〜90207Eの右側に寄せて配置されている形態について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、突部90507C〜90507Eを凹部90207C〜90207Eの中央に配置してもよい。つまり、凹部90207A〜90207Fに対する突部90507A〜90507Fの位置等は、遊技球が衝突する方向や強さ等に合わせて自由に設定してよい。なお、突部90507A〜90507Fの大きさ(直径)や内レール90501に対する位置、または突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に形成される空隙の大きさ等も自由に設定してよい。
また、前記形態例では、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との間に中空の空隙Sが形成されていたが、これに限定されるものではなく、空隙Sに緩衝材などを充填して突部90507A〜90507Fにかかる負荷を減らすとともに、突部90507A〜90507Fの側端面と凹部90207A〜90207Fの内周面との摺接による粉塵を減らしてもよい。
また、前記形態例では、内レール90501の非固定部90505A〜90505Cに突部90507A〜90507Fが形成され、盤面板90200に凹部90207A〜90207Fが形成された形態について説明したが、これに限定されるものではなく、非固定部90505A〜90505Cに凹部を設け、盤面板90200に突部を設けてもよい。また、凹部は、有底のスリットや貫通孔等であっても構わない。
また、前記形態例では、突部90507A〜90507Fは、強度を持たせるために平面視略十字形状を成していたが、これに限定されるものではなく、円柱状や断面矩形の柱状、球形状等であっても構わない。
また、前記形態例では、突部90507A〜90507Fを当接部とし、凹部90207A〜90207Fを被当接部とする形態と、内レール90501の立壁部90513を当接部とし、第3誘導部材ユニット90302を被当接部とする形態と、を例示したが、これに限定されるものではなく、いずれか一方のみの形態を備えていればよい。また、構造物として、第3誘導部材ユニット90302を例示したが、構造物は内レール90501の近傍に設けられる釘や一般入賞口を構成する部材等であってもよい。
また、前記形態例では、内レール90501の係止爪90501aの正面側から、ラベル貼付部90520を有する第2外レール90503の係止溝90503aを係止させることで、レール部材である内レール90501を取外さなくても第2外レール90503を盤面板90200から取外すことができる形態について例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、ラベル貼付部90520を有する第2外レール90503の係止溝90503aの正面側から内レール90501の係止爪90501aを係止させることで、レール部材である内レール90501を取外さなければ第2外レール90503を盤面板90200から取外すことができないようにしてもよい。つまり、第3誘導部材ユニット90302などの第1構造物については、内レール90501を取外さなくても盤面板90200から容易に取外して交換することができるようにする一方で、不正の対象となるラベルが貼付されるラベル貼付部90520を有する第2外レール90503など取外しを困難化したい第2構造物については、レール部材を利用して盤面板90200から取外すことを困難化することで、不正なラベルが貼付された第2外レールに交換されてしまうことを抑制できる。
なお、前記形態例では、盤面板90200がアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材により形成される形態を例示したが、これに限定されるものではなく、盤面板はベニヤ等の木材により形成されてもよい。盤面板がベニヤ製の場合であっても、凸部90510が遊技盤面に当接するので、遊技盤面と内レール90501との摩擦により盤面板から木屑等が発生することを抑制できる。
また、前記形態例では、内レール90501の長手方向両端近傍に固定部90504T,90504Uが設けられ、固定部90504T,90504U間に非固定部90505Aが設けられ、固定部90504T,90504Uよりも外側に非固定部90505B,90505Cが設けられた形態について例示したが、これに限定されるものではなく、固定部以外の部位が非固定部となっており、且つ非固定部の可撓性が固定部よりも高ければ、固定部及び非固定部の場所や数は自由に設定してもよい。なお、固定部も可撓性を有していてもよい。
また、前記形態例では、構造物に当接する当接部として内レール90501の立壁部90513を例示したが、これに限定されるものではなく、フランジ部等の内レールにおける他の部位でもよい。
また、前記形態例では、被衝突体の一例として、ゴム材からなる弾性部材90600を適用した形態を例示したが、これに限定されるものではなく、被衝突体は弾性体に限定されるものではなく、例えば、合成樹脂材にて構成されていてもよい。
また、前記形態例では、弾性部材90600を遊技盤902の所定位置に保持する第1保持体として、レール飾り枠90410を適用した形態を例示したが、これに限定されるものではなく、第2外レール90503や内レール90501等の他のレール部材であってもよい。また、レール部材だけでなく、例えば、弾性部材90600を保持するためだけに設けられた部材であってもよい。さらに、センター飾り枠9052、第1誘導部材ユニット90300、第2誘導部材ユニット90301、第3誘導部材ユニット90302など遊技球が頻繁に衝突し得る部材であればよい。なお、センター飾り枠9052とする場合、例えば、弾性部材90600を左上部(いわゆるぶっこみ位置)に設け、遊技領域9010に進入した遊技球が衝突し得るように設けることが考えられる。
また、前記形態例では、遊技盤902に取付けられたレール飾り枠90410を保持する第2保持体として、盤押え金具90162aや第2外レール90503を適用した形態を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、他のレール部材を適用してもよいし、センター飾り枠9052や第1誘導部材ユニット90300、第2誘導部材ユニット90301、第3誘導部材ユニット90302といった遊技球の誘導部材等を適用してもよい。
また、前記形態例では、遊技盤902に取付けられたレール飾り枠90410を保持する第2保持体としての盤押え金具90162aや第2外レール90503は、レール飾り枠90410を前方から遊技盤面90200A側へ向けて押えるように保持する部材であったが、これに限定されるものではなく、レール飾り枠90410の側面における複数個所を側方から支持するように保持する部材であってもよい。
また、前記形態例では、遊技盤902に取付けられたレール飾り枠90410を保持する第2保持体としての盤押え金具90162aや第2外レール90503は、レール飾り枠90410に当接して保持する部材とされていたが、これに限定されるものではなく、レール飾り枠90410に近接して配置され、所定以上の位置ずれが生じないように保持する部材であってもよい。
また、前記形態例では、レール飾り枠90410を遊技盤902に取付けるためのネジN1は、盤押え金具90162aや第2外レール90503による保持状態を解除しなくても取外すことができる形態を例示したが、これに限定されるものではなく、盤押え金具90162aや第2外レール90503による保持状態を解除しなければ取外すことができないように設けられていてもよい。
また、前記形態例では、盤押え金具90162aや第2外レール90503による保持状態を解除しなければレール飾り枠90410を遊技盤902から取外すことができない形態を例示したが、これに限定されるものではなく、盤押え金具90162aや第2外レール90503による保持状態を解除しなくても、ネジN1さえ取外せばレール飾り枠90410を遊技盤902から取外すことができるようにしてもよい。
また、前記形態例では、レール飾り枠90410を盤面板90200に螺着固定するための複数のネジN1は同一種類のものであったが、これに限定されるものではなく、異なる種類のもの、例えばプラスのネジとマイナスのネジを併用するようにしてもよい。これにより、これら複数のネジN1を取外すために複数の工具が必要となり手間がかかることから、弾性部材90600を交換しようとする不正行為を抑制できる。
また、前記形態例では、レール飾り枠90410とセンター飾り枠9052とを別の部材で成型する構成としたが、これに限定されるものではなく、図63の変形例1に示すように、飾り枠90800として一体で成型してもよい。すなわち、遊技球の移動する通路90810において遊技盤902に沿って設けられた板状の側面部90811を介して、センター飾り枠9052とレール飾り枠90410が繋がった形状としてもよい。このような形状を有する飾り枠90800を設けることにより、部品を大型化して弾性部材90600の位置がずれるのを防止するとともに、飾り枠90800においてレール飾り枠90410に相当する部分90410’とセンター飾り枠9052に相当する部分9052’との間にて遊技球が通過する通路90810の形状を安定させることができ、レール飾り枠90410に相当する部分90410’と通路90810との位置関係がずれることで遊技性が損なわれることを抑制できる。
また、飾り枠90800においては、通路90810の側面部90811からレール飾り枠90410に相当する部分90410’につながる部分において弾性部材90600に対向する面に突部90812を形成し、該突部90812を弾性部材90600に穿設された凹部90608に圧入することで該弾性部材90600を取付けるようにしてもよい。このように弾性部材90600の凹部90608に突部90812を圧入することで、該弾性部材90600の位置ずれを防止できる。
また、前記形態例では、弾性部材90600の形状を略直方体状としたが、略直方体状に限るものではなく、例えば、立方体形状など、線対称や点対称の形状に形成してもよい。例えば、図64の変形例2に示すように、立方体状に形成された弾性部材90600は、貫通孔90602が穿設されていない4つの面をそれぞれ被衝突面90601とし、1の被衝突面90601が摩耗したときに該弾性部材90600の向きを変えて他の被衝突面90601を遊技球が衝突する面とすることとしてもよい。これにより、弾性部材90600の一部に不正行為がなされたとしても、該弾性部材90600の向きを変えることで、その不正行為による効果が生じないようにすることができる。また、1つの弾性部材90600を長期間使用できる。
また、弾性部材90600において貫通孔90602に対し直交する面(例えば、上面)において、貫通孔90602に対し平行な複数の被衝突面90601のいずれかに対応する個所に所定のマーク部90610を設けることが好ましい。このようにすることで、該マーク部90610に対応する被衝突面90601を基準として使用すれば、いずれの被衝突面90601を使用したか分かりやすくなる。また、レール飾り枠90410に対するマーク部90610の配置位置を決定しておけば、レール飾り枠90410に対するマーク部90610の配置位置が変わったときに不正行為が行われた可能性があることを特定しやすくなる。
なお、マーク部90610は、着色したり凹設したりするなどして設けてもよいし、あるいは、弾性部材90600を金型成型にて製造する場合、エジェクタピンにより押出すことで型抜きする際に形成されるエジェクタピン跡等を利用して用いてもよい。
また、図65の変形例3に示すように、レール飾り枠90410の第2保持部90423には、弾性部材90600の背面90606(弾性部材90600において第1保持部90421に対向する面とは反対側の面)に係合する係合突部90428を形成してもよい。これにより、弾性部材90600の位置ずれを防止できる。
また、図65に示すように、弾性部材90600の背面90606に、該背面90606から突設されて遊技盤902に当接する当接部90607を形成してもよい。これにより、弾性部材90600の位置ずれを防止できる。
また、前記形態例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機901を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、いわゆる、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。なお、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記形態例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記形態例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
1 パチンコ遊技機
4A、4B 特別図柄表示装置
5 画像表示装置
R 調整結果画像
P 操作促進画像
Ar 飾り図柄の表示領域
7 特別可変入賞球装置
8L、8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 CPU
120 演出制御用CPU
123 表示制御部
901 パチンコ遊技機
9050 ガラス扉枠
90162a 盤押え金具
90174 レール押え片
90410 レール飾り枠
90421 第1保持部
90422 突出部
90423 第2保持部
90501 内レール
90504T,90504U 固定部
90505A,90505B,90505C 非固定部
90506T,90506U ネジ孔
90507A〜90507F 突部
90509 溝部
90510 凸部
90511 小穴
90512 フランジ部
90513 側壁部
90600 弾性部材
90601 被衝突面
90602 貫通孔

Claims (1)

  1. 可変表示を行い表示結果を導出表示することが可能であり、遊技領域に遊技媒体を発射することにより遊技を行う遊技機であって、
    少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作に応じて演出効果を調整可能な調整手段と、
    前記調整手段による調整に対応する調整画像を所定期間表示する調整画像表示手段と、
    遊技盤と、
    前記遊技領域を囲むように前記遊技盤に取付けられ、遊技媒体を案内するレール部材と、
    遊技媒体が衝突する被衝突体と、
    前記遊技盤に取付けられ、前記被衝突体を前記遊技盤の所定位置に保持する第1保持体と、
    前記第1保持体を保持する第2保持体と、
    を備え、
    前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示の表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち、可変表示結果が導出表示される期間で前記調整画像を視認不可又は視認困難とし、
    前記レール部材は、
    前記遊技盤に固定される固定部と、
    前記遊技盤に固定されない部位であって可撓性を有する非固定部と、を備えてなり、
    前記非固定部は、当接部を有し、
    前記遊技盤側には、前記当接部が当接可能な被当接部が設けられ、
    前記レール部材を前記遊技盤に取付けた状態において、前記当接部と前記被当接部との間に空隙が形成される
    ことを特徴とする遊技機。
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