JP2018037411A - 拡張型マイクロ波加熱システム、およびそれを使用する方法 - Google Patents

拡張型マイクロ波加熱システム、およびそれを使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多種多様なプロセスおよび用途に使用するのに好適であり、効率的で一貫性があり、かつコスト効率の高い工業スケールのマイクロ波加熱システムを提供する。
【解決手段】複数の物品を加熱するための拡張型マイクロ波加熱システム10、およびそれを使用する方法を提供する。マイクロ波加熱システム10は、1つ以上のマイクロ波ランチャーによって放出されるマイクロ波エネルギーを使用して、1つ以上の運搬ラインに沿ってそれを通過する物品を加熱するように構成された加圧型加熱チャンバまたは液体充填型加熱チャンバを含むことができる。マイクロ波加熱システムおよびプロセスは、市販サイズの加熱システムに適用可能であり得、食品、医療用流体および医療装置の低温殺菌および/または殺菌のために採用することができる。
【選択図】図1a

Description

本発明は、1つ以上の物体、物品および/または積載物を加熱するためのマイクロ波システムに関する。
マイクロ波放射などの電磁放射は、物体にエネルギーを送達するための公知の機構である。迅速かつ効果的に物体に浸透し、それを加熱する電磁放射の能力は、多くの化学プロセスおよび工業プロセスにおいて有利であることが示されている。マイクロ波エネルギーは、物品を急速かつ完全に加熱する能力により、例えば、低温殺菌プロセスおよび/または殺菌プロセスなど、定められた最低温度の迅速な達成が望まれる加熱プロセスにおいて採用されてきた。さらに、マイクロ波エネルギーは一般に非侵襲性であるので、マイクロ波加熱は、特に、食品および薬などの「繊細」な誘電材料を加熱するために有用であってもよい。しかしながら、現在までのところ、安全かつ効果的にマイクロ波エネルギーを、特に商業規模に適用することの複雑さおよび微妙さにより、用途がいくつかのタイプの工業プロセスにごく限られていた。
従って、多種多様なプロセスおよび用途に使用するのに好適であり、効率的で一貫性があり、かつコスト効率の高い工業スケールのマイクロ波加熱システムに対するニーズが存在する。
本発明の一実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、物品を、マイクロ波チャンバを通って運搬軸に沿って搬送するための運搬システムとを備える。また、本システムは、第1の中心射出軸に沿ってマイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーを伝搬するように構成された第1のマイクロ波ランチャーを備え、第1の中心射出軸と運搬軸に垂直な平面との間に、少なくとも2°の第1の射出傾斜角が画定される。
本発明の別の実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、物品を、マイクロ波チャンバを通って運搬軸に沿って搬送するための運搬システムとを備える。また、本システムは、マイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーを放出するための少なくとも1つの射出開口部を画定する第1のマイクロ波ランチャーと、マイクロ波チャンバと射出開口部との間に配設された実質的にマイクロ波透過性の窓とを備える。窓は、マイクロ波チャンバの一部分を画定するチャンバ側面を提示し、窓のチャンバ側面の総表面区域の少なくとも50パーセントが、水平面から少なくとも2°の角度で配向される。
本発明のさらに別の実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するためのプロセスに関し、本プロセスが、(a)複数の物品を、運搬システムによってマイクロ波加熱チャンバを通過させることであって、マイクロ波加熱チャンバが、液体媒質で少なくとも部分的に充填されている、複数の物品を通過させることと、(b)1つ以上のマイクロ波発生器を使用して、マイクロ波エネルギーを発生させることと、(c)少なくとも1つのマイクロ波ランチャーによって、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部をマイクロ波チャンバに導入することであって、マイクロ波チャンバに導入されるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部が、少なくとも2°の射出傾斜角で放出される、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を導入することと、(d)その中に放出されたマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を使用して、マイクロ波加熱チャンバ中で物品を加熱することとを含む。
本発明の一実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムが、主波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを発生させるためのマイクロ波発生器と、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、物品を、運搬軸に沿って運搬するための運搬システムと、運搬システムによって運搬される物品に向かってマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を射出するための第1のマイクロ波ランチャーとを備える。第1のマイクロ波ランチャーが、幅(W)および深さ(D)を有する少なくとも1つの射出開口部を画定し、WがDよりも大きく、Dは0.625λ以下である。
本発明の別の実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、主波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを発生させるためのマイクロ波発生器と、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、マイクロ波発生器からマイクロ波チャンバにマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を案内するためのマイクロ波分配システムとを備える。マイクロ波分配システムは、第1のマイクロ波ランチャーを備える。第1のマイクロ波ランチャーは、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を受けるためのマイクロ波入口と、マイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーを放出するための少なくとも1つの射出開口部とを画定する。マイクロ波入口が深さ(d)を有し、射出開口部が深さ(d)を有する。dはdよりも大きい。
本発明のさらに別の実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムが、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、物品を、マイクロ波チャンバを通って運搬軸に沿って搬送するための運搬システムと、マイクロ波入口、およびマイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーを放出するように構成された2つ以上の射出開口部を画定する第1のマイクロ波ランチャーとを備える。隣接する射出開口部の中心点は、運搬軸に対して互いに横方向に離間している。
1つの本発明の実施形態は、波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを受けるためのマイクロ波入口と、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を放出するための少なくとも1つの射出開口部と、それらの間にマイクロ波経路を画定する対向するランチャーの端部壁の対および対向するランチャーの側壁の対とを備えるマイクロ波ランチャーに関する。マイクロ波経路は、マイクロ波入口から射出開口部へのマイクロ波エネルギーの通過を可能にするように構成される。本ランチャーは、また、端部壁の対にそれぞれ結合され、そこから内向きに延在する誘導性絞りパネルの対を含む。誘導性絞りパネルの各々は、マイクロ波入口から射出開口部に送られるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部がそこを通過することができる誘導性絞りをそれらの間に画定するために、マイクロ波経路へと部分的に延在する。
本発明の別の実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、主波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを発生させるためのマイクロ波発生器と、物品を受けるように構成されたマイクロ波チャンバと、物品を、マイクロ波チャンバを通って運搬軸に沿って運搬するための運搬システムと、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を、マイクロ波発生器からマイクロ波チャンバへと案内するためのマイクロ波分配システムとを備える。マイクロ波分配システムは、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を2つ以上の別個の部分に分割するための第1のマイクロ波スプリッタと、各々がマイクロ波入口、およびマイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーを放出するための少なくとも1つの射出開口部を画定するマイクロ波ランチャーの少なくとも1つの対とを備える。マイクロ波分配システムは、第1のマイクロ波スプリッタとマイクロ波ランチャーの一方の射出開口部との間に配設された第1の誘導性絞りをさらに備える。
本発明のさらにべつの実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するためのプロセスであって、当該プロセスが、(a)複数の物品を、運搬システムのうちの1つ以上の運搬ラインに沿ってマイクロ波加熱チャンバを通過させることと、(b)1つ以上のマイクロ波発生器を使用して、マイクロ波エネルギーを発生させることと、(c)マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を2つ以上の別個の部分に分割することと、(d)マイクロ波エネルギーの部分を、2つ以上のマイクロ波ランチャーを介してマイクロ波加熱チャンバへと放出することと、(e)ステップ(b)の分割の後、ステップ(c)の放出の前に、マイクロ波エネルギーの部分のうちの少なくとも一方を、第1の誘導性絞りを通過させることと、(f)マイクロ波加熱チャンバ中で、その中で放出されるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を使用して物品を加熱することとを含む、複数の物品を加熱するためのプロセスに関する。
本発明の一実施形態は、マイクロ波加熱システムを制御するための方法であって、当該方法が、(a)1つ以上のマイクロ波発生器を使用して、マイクロ波エネルギーを発生させることと、(b)複数の物品を、運搬システムによって水充填マイクロ波チャンバを通過させることと、(c)1つ以上のマイクロ波ランチャーによって、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部をマイクロ波チャンバへと案内し、それにより、物品の少なくとも一部を加熱することと、(d)ステップ(a)〜(c)の少なくとも一部の間に、1つ以上のマイクロ波システムパラメータの値を判断し、それにより、少なくとも1つの判断されたパラメータ値を提供することと、(e)判断されたパラメータ値を目標パラメータ値と比較して、差を判断することと、(f)当該差に基づいて、マイクロ波加熱システムに関して措置を取るステップとを含む、マイクロ波加熱システムを制御するための方法に関する。1つ以上のマイクロ波システムパラメータは、正味マイクロ波パワー、マイクロ波チャンバ中の水の温度、マイクロ波チャンバを通る水の流量、および運搬システム速度からなる群から選択される。
本発明の別の実施形態は、マイクロ波加熱システムを制御する方法であって、当該方法が、(a)1つ以上のマイクロ波発生器を用いて、マイクロ波エネルギーを発生させることと、(b)マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を、第1の導波路セグメントを通過させることと、(c)少なくとも1つのマイクロ波ランチャーによって、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を第1の導波路セグメントからマイクロ波チャンバへと放出し、それにより、複数の物品を加熱することと、(d)方向性カプラーの第1の対を使用して、マイクロ波ランチャーから放出される正味パワーの第1の値を判断することと、(e)方向性カプラーの第2の対を使用して、マイクロ波ランチャーから放出される正味パワーの第2の値を判断することであって、方向性カプラーの第1対と第2の対とが互いに独立している、正味パワーの第2の値を判断することと、(f)第1の値と第2の値とを比較して第1の差を判断することと、(g)当該差が所定の量を超える場合に、マイクロ波加熱システムに関して措置を取るステップとを含む、マイクロ波加熱システムを制御する方法に関する。
本発明の一実施形態が、マイクロ波加熱システムで使用するための可変位相短絡装置に関する。本装置は、第1の実質的に矩形開口部を画定する固定部と、ハウジングおよびハウジング中に受容された複数の離間した実質的に平行なプレートを備える回転可能部とを備える。ハウジングは、対向する第1の端部および第2の端部を備え、第1の端部は、固定部の第1の開口部に隣接して第2の開口部を画定する。プレートの各々は、ハウジングの第2の端部に結合され、全般的に、第1の開口部および第2の開口部に向かって延在する。回転可能部は、第1の開口部および第2の開口部を通って延在する回転軸上で固定部に対して回転するように構成される。
本発明の別の実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するための方法であって、当該方法が、(a)物品を、運搬システムによってマイクロ波チャンバの加熱ゾーンを通過させることであって、物品の各々が、物品滞在時間(τ)にわたって加熱ゾーン内に維持される、物品を通過させることと、(b)1つ以上のマイクロ波発生器を用いて、マイクロ波エネルギーを発生させることと、(c)マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を、位相シフトレート(t)でマイクロ波エネルギーの位相を循環移動するように構成された位相シフト装置を通過させることと、(d)少なくとも1つのマイクロ波ランチャーによって、位相シフト装置から出たマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を加熱ゾーンへと放出することと、(e)加熱ゾーン中で、その中に放出されるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を用いて物品を加熱することとを含み、物品滞留期間と位相シフトレートとの比(τ:t)が、少なくとも4:1である、複数の物品を加熱するための方法に関する。
本発明の一実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、マイクロ波エネルギーを発生させるための少なくとも1つのマイクロ波発生器と、マイクロ波チャンバと、マイクロ波チャンバを通って物品を運搬するための運搬システムと、マイクロ波発生器からマイクロ波チャンバに、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を案内するためのマイクロ波分配システムとを備える。マイクロ波分配システムは、マイクロ波エネルギーを少なくとも3つの別個の部分に分割するための少なくとも3つのマイクロ波割振り装置を備える。マイクロ波分配システムは、マイクロ波チャンバへとマイクロ波エネルギーの別個の部分を放出するための少なくとも3つのマイクロ波ランチャーをさらに備える。マイクロ波割振り装置の各々は、所定のパワー比に従ってマイクロ波エネルギーを分割するように構成され、マイクロ波割振り装置のうちの少なくとも1つの所定のパワー比が1:1ではない。
本発明の別の実施形態は、(a)初期量のマイクロ波パワーをマイクロ波分配マニホールドに導入するステップと、(b)マイクロ波分配マニホールドを使用して、初期量のマイクロ波パワーを第1の射出マイクロ波部分と第1の分配マイクロ波部分とに分割するステップであって、第1の射出マイクロ波部分と第1の分配マイクロ波部分とのパワー比が1:1ではない、初期量のマイクロ波パワーを分割するステップと、(c)マイクロ波分配マニホールドを使用して、第1の分配マイクロ波部分を第2の射出マイクロ波部分と第2の分配マイクロ波部分とに分割するステップと、(d)第1のマイクロ波ランチャーによって、第1の射出マイクロ波部分をマイクロ波加熱チャンバに導入するステップと、(e)第2のマイクロ波ランチャーによって、第2の射出マイクロ波部分をマイクロ波加熱チャンバに導入するステップとを含むマイクロ波エネルギーを使用して複数の物品を加熱するためのプロセスに関する。
本発明の一実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するための連続プロセスであって、当該プロセスが、(a)熱化ゾーン中で物品を熱化し、それにより、実質的に均一な温度を有する複数の熱化された物品を提供することと、(b)熱化された物品をマイクロ波加熱ゾーン中で加熱し、それにより、各物品の平均温度を少なくとも50℃上昇させることとであって、加熱の少なくとも一部が、少なくとも毎分25℃の加熱速度で行われる、熱化された物品を加熱することと、(c)急冷ゾーン中で加熱された物品を冷却することとを含む、複数の物品を加熱するための連続プロセスに関する。1つ以上の運搬システムによって、物品を、熱化ゾーン、マイクロ波加熱ゾーンおよび急冷ゾーンの各々を通過させ、マイクロ波加熱システムは、運搬ライン当たり少なくとも毎分20パッケージの総生産速度を有する。
本発明の別の実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムに関する。本システムは、物品を実質的に均一な温度に熱化するための熱化チャンバと、熱化された物品を加熱するための熱化チャンバの下流に配設されたマイクロ波加熱チャンバと、加熱された物品をより低い温度まで冷却するためのマイクロ波加熱チャンバの下流に配設された急冷チャンバとを備える。本マイクロ波加熱システムは、マイクロ波加熱チャンバが、少なくとも毎分25℃の加熱速度で、物品の平均温度を少なくとも50℃上昇させるように構成される。本マイクロ波システムは、運搬ライン当たり少なくとも毎分20パッケージの総生産速度を達成するように構成される。
本発明の一実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するためのプロセスであって、当該プロセスが、(a)物品を、運搬システムによって加圧マイクロ波チャンバを通過させることであって、マイクロ波チャンバが、液体媒質で少なくとも部分的に充填されている、物品を通過させることと、(b)1つ以上のマイクロ波発生器によってマイクロ波エネルギーを発生させることと、(c)1つ以上のマイクロ波ランチャーによって、マイクロ波エネルギーの少なくとも一部をマイクロ波チャンバに導入することと、(d)マイクロ波チャンバ中で、その中に導入されるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を使用して物品を加熱することと、(e)ステップ(d)の加熱の少なくとも一部の間に、マイクロ波チャンバ内の液体媒質の少なくとも一部を攪拌することであって、攪拌することが、マイクロ波チャンバ内の複数の場所において、物品に向かって複数の流体ジェットを放出することを含む、液体媒質の少なくとも一部を攪拌することとを含む、複数の物品を加熱するためのプロセスに関する。
本発明の別の実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するためのプロセスであって、当該プロセスが、(a)液体媒質で少なくとも部分的に充填された熱化チャンバ中で物品を熱化し、それにより、実質的に均一な温度を有する熱化された物品を生産するステップと、(b)マイクロ波チャンバ中で、熱化された物品を加熱するステップとを含む、複数の物品を加熱するためのプロセスに関する。ステップ(a)の熱化するステップは、熱化チャンバ内の複数の場所において、物品に向かって液体媒質の複数のジェットを放出するステップを含む。
本発明の一実施形態は、ロッキングゲート装置であって、対向する封止表面を提示し、封止表面間にゲート受容空間を画定する離間した固定部材の対であって、固定部材の各々は、封止表面のうちの1つが外接するフロー通過開口部を画定し、フロー通過開口部が、互いに実質的に揃えられている、固定部材の対と、ゲート受容空間内で、ゲートアセンブリがフロー通過開口部を実質的に閉塞する閉位置とゲートアセンブリがフロー通過開口部を実質的に閉塞しない開位置との間でシフト可能なゲートアセンブリとを備える、ロッキングゲート装置に関する。ゲートアセンブリは、離間した封止プレートの対と、封止プレート間に配設された駆動部材とを備え、ゲートアセンブリが閉位置にあるときには、駆動部材が、収縮位置と拡張位置との間で封止プレートに対してシフト可能である。ゲートアセンブリは、封止プレート間に配設されたベアリングの少なくとも1つの対をさらに備え、駆動部材の収縮位置から拡張位置へのシフトが、ベアリングに、封止プレートを互いに離し、封止プレートが対向する封止表面に係合する封止位置へと封止プレートを押し進め、駆動部材の拡張位置から収縮位置へのシフトは、封止プレートが互いに向かって、封止プレートが対向する封止表面から係合解除されている非封止位置へと収縮することを可能にする。
本発明の別の実施形態は、加圧システム内で1つ以上の物品を移動させるための方法であって、当該方法が、(a)1つ以上の物品を、第1の加圧プロセスゾーンから第2の加圧プロセスゾーンへとフロー通過開口部を通過させることと、(b)可動プレートの対を開口部へと移動することと、(c)プレート互いに離れるように移動させ、それにより、開口部を少なくとも部分的に画定する対向する封止表面に対してプレートを封止することであって、封止されたプレートの対が、第1のプロセスゾーンおよび第2のプロセスゾーンを互いに実質的に隔離する、プレートを封止することと、(d)封止されたプレートの対全体にわたって、少なくとも15psigの圧力差を生成することと、(e)封止されたプレートの対全体にわたる圧力を均等化するために、第1のプロセスゾーンおよび第2のプロセスゾーンのうちの少なくとも1つを圧力解除することと、(f)プレートを互いに向かって移動させ、それにより、封止表面からプレートを封止解除することと、(g)開口部から外にプレートの対を移動することと、(h)第2のプロセスゾーンから物品を除去して、フロー通過開口部を通って物品第1のプロセスゾーンへと戻すこと、および/またはフロー通過開口部を通って新しい物品を第2のプロセスゾーンへと入れることとを含む、1つ以上の物品を移動させるための方法に関する。
本発明の一実施形態は、複数の物品を加熱するためのマイクロ波加熱システムに関する。本システムは、液体充填熱化チャンバと、液体充填マイクロ波チャンバであって、マイクロ波チャンバが、熱化チャンバよりも高い圧力で動作するように構成される、液体充填マイクロ波チャンバと、熱化チャンバとマイクロ波チャンバとの間に配設された圧力ロックシステムとを備える。本圧力ロックシステムは、圧力調整チャンバ、第1のロッキングゲートバルブおよび第2のロッキングゲートバルブを備え、第1のロッキングゲートバルブが、熱化チャンバと圧力調整チャンバとの間に結合され、第2のロッキングゲートバルブが、圧力調整チャンバとマイクロ波チャンバとの間に結合される。
本発明の別の実施形態は、マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するためのプロセスであって、当該プロセスが、(a)複数の物品を、液体充填熱化ゾーンを通過させて、それにより、複数の熱化された物品を提供することと、(b)熱化された物品の少なくとも一部を圧力調整ゾーンに導入することであって、圧力調整ゾーンが、第1のロッキングゲートバルブと第2のロッキングゲートバルブとの間に少なくとも部分的に画定され、導入の少なくとも一部中、第1のロッキングゲートバルブが第1の開位置にある、熱化された物品の少なくとも一部を導入することと、(c)熱化された物品を圧力調整ゾーンに導入した後、第1のロッキングゲートバルブを第1の開位置から第1の閉位置にシフトし、それにより、圧力調整ゾーンを熱化ゾーンから実質的に隔離することと、(d)圧力調整ゾーンから液体充填マイクロ波加熱ゾーンに物品を移送することを可能にするために、第2の閉位置から第2の開位置に第2のロッキングゲートバルブを移動することと、(e)圧力調整ゾーンから物品を除去した後、第2の開位置から第2の閉位置に第2のロッキングゲートバルブをシフトし、それにより、マイクロ波加熱ゾーンから圧力調整ゾーンを再び隔離することとを含む、複数の物品を加熱するためのプロセスに関する。
本発明の一実施形態は、複数の物品を加熱するための方法であって、当該方法が、(a)50立方フィート未満の総内部容積を有する水充填型小規模マイクロ波チャンバを通って第1の被験物品を運搬しながら、小規模マイクロ波加熱システム中で第1の被験物品を加熱することであって、ステップ(a)の加熱の少なくとも一部が、マイクロ波エネルギーを使用して達成される、第1の被験物品を加熱することと、(b)ステップ(a)の加熱に基づいて、第1の規定された加熱プロファイルを判断することであって、規定された加熱プロファイルが、チャンバへと放出される正味パワー、逐次マイクロ波パワー分配、マイクロ波チャンバ中の水の平均温度、マイクロ波チャンバ中の水の流量、およびマイクロ波チャンバ中の物品の滞留時間からなる群から選択される1つ以上のマイクロ波システムパラメータの少なくとも1つの値を含む、第1の規定された加熱プロファイルを判断することと、(c)少なくとも250立方フィートの総内部容積を有する水充填型大規模マイクロ波チャンバを通って複数の第1の商品を運搬しながら、大規模マイクロ波加熱システム中で第1の商品を加熱することであって、ステップ(c)の加熱の少なくとも一部が、マイクロ波エネルギーを使用して達成され、第1の商品の各々は、サイズおよび組成が第1の被験物品と実質的に同様であり、ステップ(c)の加熱が、ステップ(b)において判断された第1の規定された加熱プロファイルに従って制御される、第1の商品を加熱することとを含む、複数の物品を加熱するための方法に関する。
1つ以上の物品を加熱するためのマイクロ波加熱システムの一実施形態を示すプロセスフロー図であり、特に、熱化ゾーンと、マイクロ波加熱ゾーンと、任意選択の保持ゾーンと、急冷ゾーンと、圧力調整ゾーンの対とを備えるシステムを示す。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波加熱システム10、特に、図1aに提供された図で概説したマイクロ波加熱システム10のゾーンの各々の概略図である。 本発明の一実施形態に従って構成されたプロセス槽の断面概略端面図であり、特に、並列構成で配列された運搬ラインの対を含む運搬システムを示す。 図2aに示したプロセス槽の概略頂部切欠図であって、特に、容器を通って延在する運搬軸に対する運搬ラインの横方向に離間した配列を示す。 本発明の別の実施形態に従って構成された別のプロセス槽の断面概略端面図であり、特に、積層構成で配列された運搬ラインの対を含む運搬システムを示す。 図2cに示したプロセス槽の概略側面切欠図であり、容器を通って延在する運搬軸に対して、運搬ラインの垂直方向に離間した配列を示す。 液体充填プロセス槽を通って加熱される物品を固定し、搬送するように構成された、本発明の一実施形態に従って構成されたキャリアの斜視図である。 キャリア移送システムを使用して、加熱システムの熱化ゾーンからマイクロ波加熱ゾーンに1つ以上の物品を搬送するように構成された圧力調整ゾーンを含むマイクロ波加熱システムの一実施形態の部分側面切欠図である。 図4aに示したものと同様の圧力調整ゾーンを含むマイクロ波加熱システムの別の実施形態の部分側面切欠図であるが、特に、圧力調整ゾーンのほぼ全体に配設されたキャリア移送システムを示す。 図4aおよび図4bに示したものと同様の圧力調整ゾーンの部分概略図であるが、熱化ゾーンからマイクロ波加熱ゾーンに物品を移動させるためのキャリア移送システムの別の実施形態を示す。 図4aおよび図4bに示したものと同様の圧力調整ゾーンの部分概略図であるが、熱化ゾーンからマイクロ波加熱ゾーンに物品を移動させるためのキャリア移送システムのさらに別の実施形態を示す。 本発明の一実施形態に従って構成されたロッキングゲート装置の部分側面切欠図であり、特に、開位置にあるゲートアセンブリを示す。 図5aに示したロッキングゲート装置の部分側面切欠図であり、特に、封止プレートが収縮位置にある状態の閉位置にあるゲートアセンブリを示す。 図5aおよび図5bに示したロッキングゲート装置の部分側面切欠図であり、特に、封止プレートが拡張位置にある状態の閉位置にあるゲートアセンブリを示す。 図5a〜図5cに示したゲートアセンブリの拡大部分図であり、特に、ゲートアセンブリの封止プレートを移動させるために使用されるベアリングの一実施形態を示す。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波加熱ゾーンの概略部分側面切欠図であり、特に、加熱槽およびマイクロ波分配システムが示されている。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波加熱ゾーンの概略頂面図であり、特に、マルチライン運搬システムを採用する加熱システム中のマイクロ波ランチャーの1つの構成を示す。 図6bに示したマイクロ波加熱ゾーンの概略側面図であり、特に、運搬ラインに沿って通過する物品を加熱するように構成されたマイクロ波ランチャーの1つのセットを示す。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波加熱ゾーンの部分側面切欠図であり、特に、タイトルマイクロ波ランチャーを示し、用語「射出傾斜角」(β)が意味するものを示す。 マイクロ波加熱ゾーンの別の実施形態の部分側面切欠図であり、特に、複数の傾斜ランチャーを備えるマイクロ波分配システムを示す。 マイクロ波加熱ゾーンの一部分の部分拡大側面切欠図であり、特に、加熱ゾーンの少なくとも1つのマイクロ波ランチャーの放出開口部の近くに配置されるマイクロ波窓の一実施形態を示す。 マイクロ波加熱ゾーンの一部分の部分拡大側面切欠図であり、特に、加熱ゾーンの少なくとも1つのマイクロ波ランチャーの放出開口部の近くに配置されるマイクロ波窓の別の実施形態を示す。 マイクロ波加熱ゾーンの一部分の部分拡大側面切欠図であり、特に、加熱ゾーンの少なくとも1つのマイクロ波ランチャーの放出開口部の近くに配置されるマイクロ波窓のさらに別の実施形態を示す。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波ランチャーの等角図である。 図9aに示したマイクロ波ランチャーの長手方向側面図である。 図9aおよび図9bに示したマイクロ波ランチャーの端面図であり、特に、フレア状アウトレットを有するランチャーを示す。 図9aおよび図9bに全般的に示したマイクロ波ランチャーの別の実施形態の端面図であり、特に、ほぼ同じサイズの入口およびアウトレットを有するランチャーを示す。 図9aおよび図9bに全般的に示したマイクロ波ランチャーのさらに別の実施形態の端面図であり、特に、テーパー状アウトレットを有するランチャーを示す。 本発明の一実施形態に従って構成された別のマイクロ波ランチャーの等角図であり、特に、単一のマイクロ波入口および複数のマイクロ波アウトレットを備えるランチャーを示す。 図10aに示したマイクロ波ランチャーの垂直断面図であり、特に、複数のマイクロ波アウトレットを示す。 図10aおよび図10bに示したマイクロ波ランチャーの垂直断面図であり、特に、マイクロ波ランチャーの入口と複数のアウトレットとの間に個別のマイクロ波経路を生成するために使用される分割隔壁の対を示す。 さらに別の本発明の実施形態に従って構成されたマイクロ波ランチャーの等角図であり、特に、ランチャーの入口とアウトレットとの間に配設された一体型誘導性絞りを示す。 図11aに示したマイクロ波ランチャーの水平方向断面図である。 図11aに示したランチャーと同様の別のマイクロ波ランチャーの水平方向断面図であるが、ランチャーの入口とアウトレットとの間に配設されているが誘導性絞りに加えて分割隔壁の対を含んでいる。 本発明の一実施形態に従って構成された位相シフト装置の側面切欠図であり、特に、単一のプランジャを含むプランジャ型チューニング装置を示す。 本発明の別の実施形態に従って構成された位相シフト装置の概略側面切欠図であり、特に、共通回転可能シャフトによって駆動される複数のプランジャを含むプランジャ型チューニング装置を示す。 さらに別の本発明の実施形態に従って構成された位相シフト装置の側面斜視図であり、特に、回転可能な位相シフト装置を示す。 図13aに示した回転可能な位相シフト装置の長手方向断面図である。 図13aおよび図13bに示した回転可能な位相シフト装置の回転可能部の横方向断面図であり、特に、ハウジング内に配設されたプレートの幅および間隔を示す。 図13aおよび図13bに示した回転可能な位相シフト装置の固定部の横方向断面図であり、特に、固定部の寸法を示す。 本発明の別の実施形態に従って構成された回転可能な位相シフト装置の側面切欠図であり、特に、回転クランク部材を含む駆動システムを示す。 さらに別の本発明の実施形態に従って構成された回転可能な位相シフト装置の側面切欠図であり、圧縮ばねのセットを含む駆動システムを示す。 位相シフトおよび/またはインピーダンスチューニングのための2つの位相シフト装置を利用するマイクロ波分配システムの概略部分側面切欠図である。 本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波加熱槽の概略部分側面切欠図であり、特に、周波数チューナとして使用するためにマイクロ波加熱槽に結合された位相シフト装置を示す。 マイクロ波加熱システムの一部分の概略部分側面切欠図であり、特に、複数の流体ジェット撹拌機を含む熱化ゾーンを示す。 図15aに示したものと同様の熱化ゾーンの端面図であり、特に、流体熱化ゾーン内にジェット撹拌機が円周方向に配置された一実施形態を示す。 本発明の一実施形態に係るマイクロ波システムを制御する方法に関する主要ステップを表すフローチャートである。 方向性カプラーの2つ以上の対を使用して少なくとも1つのマイクロ波ランチャーから放出された正味パワーを判断するための方法に関する主要ステップを表すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る物品の加熱プロファイルを判断するためにパッケージの最低温度を判断するためにテストパッケージへと挿入される熱電対の場所の等角図である。
以下に、様々な本発明の実施形態による複数の物品を加熱するためのマイクロ波プロセスおよびシステムについて記載する。本発明のシステムおよびシステム中で加熱すべき好適な物品の例は、食品、医療用流体および医療用器具を含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、本明細書に記載されるマイクロ波システムは、加熱される物品の低温殺菌および/または殺菌のために使用することができる。一般に、低温殺菌は、80℃〜100℃の最低温度への物品の高速加熱に関し、殺菌は、100℃〜140℃の最低温度に1つ以上の物品を加熱することに関する。ただし、一実施形態では、低温殺菌と殺菌とを同時に、またはほぼ同時に行うことができ、多くのプロセスおよびシステムは、1つ以上の物品を低温殺菌し、かつ、殺菌するように構成することができる。1つ以上のタイプの物品を加熱するように構成されたマイクロ波システムおよびプロセスの様々な実施形態について、各図を参照して以下に詳細に説明する。
次に、図1および図1bを参照すると、図1aには、本発明の一実施形態に係るマイクロ波加熱プロセスにおける主要ステップの概略図が示されており、図1bは、図1aで概説するプロセスに従って複数の物品を加熱するように動作可能なマイクロ波システム10の一実施形態を示す。図1aおよび図1bに示すように、最初に、1つ以上の物品を熱化ゾーン12に導入することができ、実質的に均一な温度に物品を熱化することができる。熱化後、物品は、任意選択で圧力調整ゾーン14aを通過した後、マイクロ波加熱ゾーン16に導入され得る。マイクロ波加熱ゾーン16において、図1bでは全般的にランチャー18として示される1つ以上のマイクロ波ランチャーによって加熱ゾーンの少なくとも一部へと放出されるマイクロ波エネルギーを使用して、物品を急速に加熱することができる。次いで、加熱された物品は、任意選択で保持ゾーン20を通過することができ、指定された時間量にわたって物品を一定温度に維持することができる。その後、物品を急冷ゾーン22に移すことができ、物品の温度を好適な処理温度に急速に下げることができる。その後、冷却された物品は、任意選択で第2の圧力調整ゾーン14bを通過した後、システム10から物品を除去し、さらに利用することができる。
マイクロ波システム10は、多くの様々なタイプの物品を加熱するように構成することができる。一実施形態では、マイクロ波システム10中で加熱される物品は、果物、野菜、肉、パスタ、調理済み食品、さらには飲料などの食品を含むことができ。他の実施形態では、マイクロ波システム10中で加熱される物品は、包装済み医療用流体、あるいは医療用および/または歯科用器具を含むことができる。マイクロ波加熱システム10内で処理される物品は、任意の好適なサイズおよび形状とすることができる。一実施形態では、各物品は、少なくとも約2インチ、少なくとも約4インチ、少なくとも約6インチ、および/または約18インチ以下、約12インチ以下、もしくは約10インチ以下の長さ(最長寸法)と、少なくとも約1インチ、少なくとも約2インチ、少なくとも約4インチ、および/または約12インチ以下、約10インチ以下、もしくは約8インチ以下の幅(第2の最長寸法)と、少なくとも約0.5インチ、少なくとも約1インチ、少なくとも約2インチ、および/または約8インチ以下、約6インチ以下、もしくは約4インチ以下の深さ(最短寸法)とを有することができる。物品は、ほぼ矩形またはプリズム様の形状を有する個別のアイテムまたはパッケージを含むことができ、あるいは、マイクロ波システム10を通過する連結されたアイテムまたはパッケージの連続ウェブを含むことができる。アイテムまたはパッケージは、プラスチック、セルロース誘導体および他のマイクロ波透過性の材料を含む任意の材料で構築することができ、1つ以上の運搬システムによって、マイクロ波システム10を通過させることができ、その実施形態について以下に詳細に記載する。
本発明の一実施形態によれば、図1bに概略的に示すように、上記の熱化ゾーン12、マイクロ波加熱ゾーン16、保持ゾーン20および/または急冷ゾーン22の各々を単一の槽内に画定することができるが、別の実施形態では、上述のステージのうちの少なくとも1つを、1つ以上の別個の槽内に画定してもよい。一実施形態によれば、上述のステップのうちの少なくとも1つは、処理される物品を少なくとも部分的に浸漬させることができる流体媒質で少なくとも部分的に充填された槽中で行うことができる。流体媒質は、空気の誘電率よりも高い誘電率を有する気体または液体とすることができ、一実施形態では、処理され物品の誘電率と同様の誘電率を有する液体媒質としてもよい。水(または水を含む液体媒質)は、食用および/または医療用の装置または物品を加熱するために使用されるシステムに特に好適であってもよい。一実施形態では、必要に応じて、処理中に、物理的性質(例えば、沸点)を変えるまたは高めるために、任意選択で、例えば、油、アルコール、グリコールおよび塩などの添加剤が液体媒質に追加され得る。
マイクロ波システム10は、上述の処理ゾーンのうちの1つ以上を通して物品を搬送するための少なくとも1つの運搬システム(図1aおよび図1bには示されていない)を含むことができる。好適な運搬システムの例は、プラスチックまたはゴムベルトコンベヤ、チェーンコンベヤ、ローラコンベヤ、フレキシブルまたはマルチフレックスコンベヤ、金網ベルトコンベヤ、バケットコンベヤ、空気コンベヤ、スクリューコンベヤ、トラフまたはバイブレーティングコンベヤ、ならびにそれらの組合せ含み得るが、これらに限定されるものではない。運搬システムは、任意の数の個別の運搬ラインを含むことができ、プロセス槽内に任意の好適な様式で配列することができる。マイクロ波システム10によって利用される運搬システムは、槽内のほぼ一定の位置に構成することができ、あるいは、システムの少なくとも一部は、横方向または垂直方向に調整可能とすることができる。
次に図2a〜2dを参照すると、その中に配設される運搬システム110を含むプロセス槽120の実施形態が提供される。図2aおよび図2bに概略的に示す一実施形態では、運搬システム110は、槽120内に全般的に並列構成で配置された横方向に離間している実質的に平行の運搬ラインの対112,114を含む。図2bの槽120の頂部切欠図に示すように、運搬ライン112,114は、互いに横方向に離間させることができ、槽120の長さに沿ってそこを通過する物品の運搬方向に延在する運搬軸122の両側に配置するこができる。図2aには、槽120内のほぼ同じ垂直高さにあるものとして示されているが、一実施形態では、運搬ライン112,114は、異なる垂直高さに配置してもよいことを理解されたい。さらに、また、図2aおよび図2bに示した運搬システム110は、横方向に離間した運搬ラインの対が、槽120の垂直寸法に沿って互いに垂直方向に離間しているように、横方向に離間した複数の運搬ラインの対(図示されない実施形態)も含んでもよい。
図2cおよび図2dには、槽120の内部内に積層配列で配置された垂直方向に離間している実質的に平行な運搬ラインの対116,118を含む運搬システム110の別の実施形態が示されている。運搬ライン116,118は、図2dに提供された槽120の破断側面図に示すように、全般的に槽120の長さに沿って延在し得る運搬軸122の上下に構成することができる。さらに、前述したものと同様に、図2cおよび2dに示す槽120は、槽内で互いに横方向に離間した運搬ライン複数の対を含んでもよい。さらに、対の各運搬ラインは、他方から横方向にオフセットしても、オフセットしていなくてもよい。さらなる実施形態(図示せず)では、槽120は、槽120の内部容積の中間1/3に配置される、あるいは、槽の中心線にまたはその近くに配置される単一の運搬ラインを含むことができる。本発明の一部の実施形態による運搬システムのさらなるの詳細について、以下に詳述する。
運搬システムを使用して液体充填プロセス槽を通して物品を搬送するとき、液体媒質の通過中に物品の位置を制御するために、1つ以上のキャリアまたは他の締付け機構を使用することができる。図3に、好適なキャリア210の一実施形態を示す。図3に示すように、キャリア210は、それらの間に任意の好適な数の物品216を締め付けるように構成された下側締付け表面212aおよび上側締付け表面212bを備える。一実施形態では、図3に概略的に示すように、上側表面212bおよび/または下側表面212aは、メッシュ構造、グリッド構造、格子構造を有することができるが、別の実施形態では、表面212a,bの一方または両方は、実質的に連続する表面としてもよい。キャリア210は、プラスチック、ファイバーグラスまたは任意の他の誘電物質で構築することができ、一実施形態では、マイクロ波適合性のおよび/またはマイクロ波透過性の材料のうちの1つ以上で作製してもよい。一部の実施形態では、材料は、損失物質であってもよい。一部の実施形態では、キャリア210は、実質的に非金属を含むことができる。
下側締付け表面212aおよび上側締付け表面212bは、図3では締め具219として示される締付け装置によって互いに対して取り付けることができ、組付け時には、任意の好適な取付け機構に従って、運搬システム(図3に示されていない)にキャリア210を取り付ける、または締め付けることができる。一実施形態では、キャリア210の少なくとも1つの側部(または縁部)は、キャリア210を運搬システム(図示せず)の一部分(例えば、バー、レール、ベルトまたはチェーン)に締め付けるための、例えば、図3に示した上側フック218aおよび下側フック218bなどの1つ以上の取付け機構を含むことができる。物品216の厚みおよび/または重みに応じて、キャリア210は、キャリア210を運搬システム上に締め付けるためのフック218a,218bのうちの1つを含むだけでもよい。物品216を搬送するために使用される運搬システムは、1つ以上の運搬ラインに沿って複数のキャリアを搬送するように構成することができ、キャリアは、前述のように、並列の横方向に離間した構成で、および/または垂直方向に離間した積層構成で配列することができる。運搬システムが複数の運搬ラインを含むとき、各運搬ラインは、複数の物品216を保持するために、単一のキャリアを含むことができ、あるいは、各運搬ラインは、複数のキャリアは、積層されたまたは互いに横方向に離間した複数のキャリアを保持することができる。
図1aおよび図1bを再び参照すると、マイクロ波システム10に導入される物品は、最初に、熱化ゾーン12に導入され、実質的に均一な温度を達成するために物品を熱化する。一実施形態では、熱化ゾーン12から引き出された全物品の少なくとも約85パーセント、少なくとも約90パーセント、少なくとも約95パーセント、少なくとも約97パーセント、または少なくとも約99パーセントは、互いに約5℃以内、約2℃以内、または1℃以内の温度を有している。本明細書で使用される場合、「熱化する」および「熱化」という用語は、一般に、温度の平衡化または均等化のステップを指す。熱化される物品の最初の温度および所望の温度に応じて、熱交換器13として図1aに示された熱化ゾーン12の温度制御システムは、加熱および/または冷却システムとすることができる。一実施形態では、熱化ステップは、周囲温度および/または周囲圧力下で行うことができるが、別の実施形態では、熱化は、加圧型および/または液体充填型の熱化槽において、約5psig以下、約10psig以下、または約2psig以下の圧力で行うことができる。熱化を受ける物品の熱化ゾーン12における平均滞留時間は、少なくとも約30秒、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約4分、および/または約20分以下、約15分以下、もしくは、約10分以下であってもよい。一実施形態では、熱化ゾーン12から引き出された物品の温度は、少なくとも約20℃、少なくとも約25℃、少なくとも約30℃、少なくとも約35℃、および/または約70℃以上、約65℃以下、約60℃以下、もしくは約55℃以下であってもよい。
熱化ゾーン12とマイクロ波加熱ゾーン16とが実質的に異なる圧力で動作する一実施形態では、熱化ゾーン12から除去された物品は、図1aおよび図1bに概略的に示すように、圧力調整ゾーン14aを最初に通過した後、マイクロ波加熱ゾーン16に入ることができる。圧力調整ゾーン14aは、より低い圧力の区域とより高い圧力の区域との間で加熱される物品を遷移させるように構成された任意のゾーンまたはシステムとすることができる。一実施形態では、圧力調整ゾーン14aは、少なくとも約1psi、少なくとも約5psi、少なくとも約10psi、および/または約50psi以下、約45psi以下、約40psi以下、もしくは約35psi以下の圧力差を有する2つのゾーンの間で物品を遷移するように構成することができる。一実施形態では、マイクロ波システム10は、以下に詳述するように物品を大気圧に戻す前に、大気圧の熱化ゾーンから高圧で動作する加熱ゾーンへと物品を遷移させるための少なくとも2つの圧力調整ゾーン14a,b、を含むことができる。
マイクロ波加熱システム310の熱化ゾーン312とマイクロ波加熱ゾーン316との間に配設された圧力調整ゾーン314aの一実施形態を図4aに示す。圧力調整ゾーン314aは、少なくとも1つのキャリア内に締め付けられ得る複数の物品350を、より低い圧力の熱化ゾーン312からより高い圧力のマイクロ波加熱ゾーン316に遷移させるように構成される。図4aには単一のキャリア352aとして示されているが、圧力調整ゾーン314aは、2つ以上のキャリアを受けるように構成され得ることを理解されたい。一実施形態では、圧力調整ゾーン314aが一度に複数のキャリアを含むように、それらのキャリアを同時に受けられることができる。別の実施形態では、圧力調整ゾーン314aを通して遷移させるために、例えば熱化ゾーン312内に、複数のキャリアを並べ、準備することができ、その詳細については以下に記載する。
動作中、最初に平衡化バルブ330を開き、熱化ゾーン312と圧力調整ゾーン314aとの間の圧力を均等化できるようにすることによって、熱化ゾーン312からマイクロ波加熱ゾーン316に、1つ以上のキャリア352aを遷移させることができる。次に、ゲート装置332を開いて、一点鎖線のキャリア352bによって図4aに全般的に示されるように、熱化ゾーン312内に配設された運搬ライン340aから、圧力調整ゾーン314a内のプラットフォーム334上へと、キャリア352aを移動させることを可能にする。
その後、ゲート装置332および均等化バルブ330を順次閉じて、圧力調整ゾーン314aを熱化ゾーン312から再び隔離することができる。続いて、圧力調整ゾーン314aとマイクロ波加熱ゾーン316との間の圧力を均等化することを可能にするために、別の平衡化バルブ336を開くことができる。平衡状態が達成されると、一点鎖線のキャリア352cによって図4aに全般的に示されるように、マイクロ波加熱ゾーン316内に配設された別の運搬システム340b上にキャリア352bを移動させることを可能にするために、別のゲート装置338を開くことができる。続いて、ゲート装置338および均等化バルブ336を順次閉じて、圧力調整ゾーン314aからマイクロ波加熱ゾーン316を再び隔離することができる。次いで、必要に応じて、熱化ゾーン312からマイクロ波加熱ゾーン316にさらなるキャリアを搬送するために、このプロセスを繰り返すことができる。
一実施形態によれば、マイクロ波加熱ゾーン316および熱化ゾーン312の各々は、例えば、水または水を含有する溶液などの非圧縮性流体または液体で充填され得る。本明細書で使用される場合、「充填(される)」という用語は、指定された容積の少なくとも50パーセントが充填媒質で充填される構成を示す。「充填媒質」は、液体、典型的には、非圧縮性液体とすることができ、あるいは、例えば、水を含むことができる。ある特定の実施形態では、「充填される」体積は、充填媒質の少なくとも約75パーセント、少なくとも約90パーセント、少なくとも約95パーセント、または100パーセント全てであってもよい。熱化ゾーン312および/またはマイクロ波加熱ゾーン316が非圧縮性流体で充填されているとき、ゲート装置332,338および/または圧力調整ゾーン314aは、ゲート装置332,338が開いており、キャリア352がそこを通過するときに、熱化ゾーン312とマイクロ波加熱ゾーン316との間での実質的な流体漏れを防ぐための、2つ以上の一方向フラップまたはバルブ(図4aではバルブまたはフラップ342,344と示される)を含むこともできる。
圧力調整ゾーン314aを介した熱化ゾーン312からマイクロ波加熱ゾーン316へのキャリア352の運搬は、1つ以上の自動物品移送システムによって達成することができ、図4b〜図4dに、その一部の実施形態を示す。一部の実施形態では、自動移送システム380は、圧力調整ゾーン314aへと、および/またはそこからキャリア352を移動させるための、熱化ゾーン312、圧力調整ゾーン314aおよび/またはマイクロ波加熱ゾーン316内に配設された1つ以上の移送装置を含むことができる。図4bに示す一実施形態では、移送システム380は、熱化ゾーン312からキャリア352を引く、および/またはマイクロ波加熱ゾーン316へとキャリア352を押すために、キャリア352の下側縁部に沿って配設された歯353に係合し、矢印392a,bで示すように回転するように構成された2つのギヤ移送装置381,382を含む。図4bに示すように、第1のギヤ移送装置381および第2のギヤ移送装置382は、キャリア352の運搬中に(横方向運動に関して)実質的に静止したままである、あるいは、圧力調整ゾーン314a内にほぼ完全にまたは完全に配設される。
対照的に、自動移送システム380の一部の実施形態は、圧力調整ゾーン314aへのおよび/またはそこからのキャリア352の搬送中に横方向にシフト可能である(すなわち、搬送方向に移動可能である)1つ以上の移送装置を含むことができる。図4cに示した一実施形態に示すように、自動移送システム380の一部分は、熱化ゾーン312および/またはマイクロ波加熱ゾーン316中に配設することができ、圧力調整ゾーン314aへと拡張し、そこから収縮するように構成することができる。図4cに示したシステム380では、移送装置は、圧力調整ゾーン314aへとキャリア352を押すように構成されたプッシュアーム381と、マイクロ波加熱ゾーン316へとキャリア352を引くためのプルアーム382とを含む。プッシュアーム381もプルアーム382も、圧力調整ゾーン314a内には配設されないが、その代わりに、矢印394a,bによって全般的に図4cに示されるように、圧力調整ゾーン314aへと拡張し、そこから収縮するよう各々が構成される。
図4dに示した別の実施形態によれば、自動搬送システム380は、熱化312へと拡張し、そこから収縮し、それにより、熱化ゾーン312およびマイクロ波加熱ゾーン316へ/からキャリア352を搬送する構成された可動部分384を有するプラットフォーム334を含む。図4cに示した実施形態とは対照的に、図4dに示した自動移送システム380は、初めは、圧力調整ゾーン314a内に配設されており、圧力調整ゾーン314aから拡張し、収縮してそこに戻るように構成される。
自動物品移送システム380によって利用される移送装置の具体的な構成にかかわらず、図4aおよび図4bに示すように、自動制御システム390によって、移送システムを自動化する、または制御することができる。図4cおよび4dに示した実施形態では詳細には示されていないが、これらの実施形態では、そのような制御システム390を採用することもできることを理解されたい。自動制御システム390を使用して、自動物品移送システム380の第1および第2の平衡化バルブ330,336、第1および第2のゲートバルブ332,338、ならびに第1および第2の移送装置381,382のうちの少なくとも1つの動きおよび/またはタイミングを制御することができる。一実施形態では、制御システム390は、システム内のキャリアが中断せずに一貫して移動することを保証するために、これらの装置またはエレメントの位置、速度および/またはタイミングを調整することができる。
次に図5a〜図5dを参照すると、図4aおよび図4bに示したマイクロ波システム310の一部分においてゲート装置332および/または338として使用するのに好適なロッキングゲート装置420の一実施形態が提供される。ロッキングゲートバルブ装置420は、図5a〜図5dでは、一般に、対向する封止表面414a,bを提示し、それらの間にゲート受容空間416を画定する離間した固定部材の対410,412を備えるものとして示されている。離間した固定部材410,412は各々、封止表面414a,bのうちの一方に外接するフロー通過開口部418a,bを画定することができる。フロー通過開口部418a,bの各々は、ゲートバルブ装置420が開いているときに物品が重畳する開口部を通過することができるように、互いに実質的に揃えられている。
ロッキングゲート装置420は、ゲートアセンブリ422をさらに備え、ゲートアセンブリ422は、ゲート受容空間416内に受容されるように構成され、その中で、ゲートアセンブリ422がフロー通過開口部418a,bを実質的に閉塞する(図5bおよび5cに示すような)閉位置と、ゲートアセンブリ422がフロー通過開口部418a,bを実質的に閉塞しない(図5aに示すような)開位置との間でシフト可能である。一実施形態では、ゲートアセンブリ422は、離間した封止プレートの対424,426と、封止プレート424,426の間に配設された駆動部材428とを備える。ゲートアセンブリ422が閉位置で構成されるとき、駆動部材428は、(図5bに示すような)収縮位置と(図5cに示すような)拡張位置との間で、封止プレート424,426に対してシフト可能である。図5a〜図5cに示した一実施形態では、ゲートアセンブリ422は、対向する封止プレート424,426の間に画定された空間内に配設されたベアリング430の少なくとも1つの対を備え、この対は、特に図5bおよび5cに示したように、ゲートアセンブリ422が閉位置にあるときには、ゲート受容空間416に配置される。図5bに示す収縮位置と図5cに示した拡張位置との間で駆動部材428が移動すると、ベアリング430の少なくとも1つの対は、封止プレート424,426のうちの少なくとも1つを外向きに離し、封止位置へと押し進める。
一実施形態では、ベアリングの対430のうちの1つ以上は、封止プレート424,426の少なくとも1つおよび/または駆動部材428内に締め付けるか、取り付けるか、または少なくとも部分的に収容することができる。一実施形態によれば、ベアリング430aの少なくとも1つは、図5dに提供されたゲートアセンブリ422の拡大部分図に示すように、駆動部材428に固定して接続することができる。駆動部材428がゲート受容空間416へと下向きに移動すると、対のうちベアリング430aの一方が、封止プレート424,426のうちの1つ(図5dではプレート426として示される)に接触することができ、傾斜(またはスロット)427に沿ってその中で移動することができる。ベアリングがスロット427を通って(または傾斜427に沿って)進むと、封止プレート426に外向き圧力がかかり、それにより、封止プレート426を矢印460で示される方向に移動させる。単一のベアリングの対430のみを含むものとして示されているが、駆動部材428の垂直方向長さに沿って配置された任意の数のベアリングおよび/または任意の数のシール部材424,426を使用できることを理解されたい。
図5cに示すように封止位置にあるときに、封止プレート424,426の少なくとも一部は、それぞれ対応する対向する封止表面414a,bに係合するか、または物理的に接触し、それにより、実質的に流体密な封止が形成される。一実施形態では、封止プレート424,426の各々は、封止プレート424,426が封止位置にあるときに封止表面414a,bに係合するための弾性封止423,425を備える。駆動部材428が(図5cに示すような)拡張位置からシフトして(図5bに示すような)収縮位置に戻ると、封止プレート424,426は、互いに向かって収縮して(図5bに示すような)非封止位置になる。非封止位置では、封止プレート424,426は、対向する封止表面414a,bから係合解除されるが、ゲート受容空間416内に配設されたままでいることができる。一実施形態では、封止プレート424,426を非封止位置に向かって付勢することができ、封止プレート424,426は、封止プレート424,426を非封止位置に向かって付勢するための少なくとも1つの付勢装置429(例えば、ばね)を含むことができる。
図1aおよび図1bを再び参照すると、上述したように熱化ゾーン12から出て、任意選択で圧力調整ゾーン14aを通過した物品を、次いで、マイクロ波加熱ゾーン16に導入することができる。マイクロ波加熱ゾーン16において、マイクロ波エネルギーを使用する加熱源を用いて、物品を急速に加熱することができる。本明細書で使用される場合、「マイクロ波エネルギー」という用語は、300MHz〜30GHzの周波数を有する電磁エネルギーを指す。一実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン16の様々な構成は、一般的にはいずれも工業マイクロ波周波数として指定された約915MHzの周波数または約2.45GHzの周波数を有するマイクロ波エネルギーを利用することができる。マイクロ波加熱ゾーン16は、マイクロ波エネルギーに加えて、任意選択で、例えば、伝導加熱または対流加熱の方法または装置、あるいは他の従来の加熱の方法または装置などの1つ以上の他の熱源を利用することができる。ただし、マイクロ波加熱ゾーン16内で物品を加熱するために使用されるエネルギーの少なくとも約85パーセント、少なくとも約90パーセント、少なくとも約95のパーセント、または実質的にすべては、マイクロ波源からのマイクロ波エネルギーであってもよい。
一実施形態によれば、マイクロ波加熱ゾーン16は、物品の温度を最小しきい値温度を上回るまで上昇させるように構成することができる。マイクロ波システム10が複数の物品を殺菌するように構成された一実施形態では、最小しきい値温度(およびマイクロ波加熱ゾーン16の動作温度)は、少なくとも約120℃、少なくとも約121℃、少なくとも約122℃、および/または約130℃以下、約128℃以下、もしくは約126℃以下であってもよい。マイクロ波加熱ゾーン16は、ほぼ周囲圧力で動作することができ、
少なくとも約5psig、少なくとも約10psig、少なくとも約15psig、および/または約80psig以下、約60psig以下、もしくは約40psig以下の圧力で動作する1つ以上の加圧マイクロ波チャンバを含むことができる。一実施形態では、加圧マイクロ波チャンバは、加熱される物品がその中で採用される液体媒質の標準沸点を上回る温度に達することができるような動作圧力を有する液体充填チャンバとすることができる。
マイクロ波加熱ゾーン16を通過する物品は、比較的短い時間で所望の温度に加熱することができ、場合によっては、物品の損傷または劣化を最小限に抑えることができる。一実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン16を通過した物品は、少なくとも約5秒、少なくとも約20秒、少なくとも約60秒、および/また約10以下、約8分以下、もしくは約5分以下の平均滞留時間を有し得る。同じまたは他の実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン16は、少なくとも毎分約15℃分(℃/分)、少なくとも約25℃/分、少なくとも約35℃/分、および/または約75℃/分以下、約50℃/分以下、もしくは約40℃/分以下の加熱速度で、少なくとも約20℃、少なくとも約30℃、少なくとも約40℃、少なくとも約50℃、少なくとも約75℃、および/または約150℃以下、約125℃以下、もしくは約100℃以下まで加熱される物品の平均温度を上昇させるように構成することができる。
次に図6aを参照すると、マイクロ波加熱ゾーン516の一実施形態は、全般的に、マイクロ波加熱チャンバ520と、マイクロ波エネルギーを発生させるための少なくとも1つのマイクロ波発生器512と、発生器512からマイクロ波チャンバ520にマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を案内するためのマイクロ波分配システム514とを備えるものとして示されている。マイクロ波分配システム514は、複数の導波路セグメント518と、マイクロ波エネルギーをマイクロ波チャンバ520の内部へと放出するための1つ以上のマイクロ波ランチャー(図6aではランチャー522a〜fとして示される)とを備える。図6aに示すように、マイクロ波加熱ゾーン516は、加熱すべき物品550を、マイクロ波チャンバ520を通して搬送するための運搬システム540をさらに備えることができる。次に、本発明の様々な実施形態に従って、マイクロ波加熱ゾーン516の構成要素の各々について以下に詳細に記載する。
マイクロ波発生器512は、所望の波長(λ)のマイクロ波エネルギーを発生させるための任意の好適な装置であってもよい。マイクロ波発生器の好適なタイプの例は、マグネトロン、クライストロン、進行波管およびジャイロトロンを含み得るが、これに限定されるものではない。図6aには単一の発生器512を含むものとして示されているが、マイクロ波加熱システム516は、任意の好適な構成で配列された任意の数の発生器を含むことができることを理解されたい。例えば、一実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン516は、マイクロ波分配システム514のサイズおよび配列に応じて、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、および/または5つ以下、4つ以下、もしくは3つ以下のマイクロ波発生器を含み得る。複数の発生器を含むマイクロ波加熱ゾーンの特定の実施形態について以下に詳細に記載する。
マイクロ波チャンバ520は、複数の物品を受けるように構成された任意のチャンバまたは槽であってもよい。マイクロ波チャンバ520は、任意のサイズであり得、多種多様な断面形状のうちの1つを有することができる。例えば、一実施形態では、チャンバ520は、ほぼ円形または楕円形の横断面を有し得るが、他の実施形態では、ほぼ正矩形、矩形、または多角形の断面形状を有してもよい。一実施形態では、マイクロ波チャンバ520は、加圧チャンバであり得、同じまたは他の実施形態では、液体媒質で少なくとも部分的に充填されるように構成され得る(液体充填チャンバ)。また、マイクロ波チャンバ520は、1つ以上のマイクロ波ランチャー522から放出されたマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を受けるように構成することができ、一実施形態では、その中における安定した(または定在)波パターンの生成を可能にするように構成することができる。一実施形態では、マイクロ波チャンバ520の少なくとも1つの寸法は、少なくとも約0.30λ、少なくとも約0.40λ、または少なくとも約0.50λとすることができ、λは、その中に放出されるマイクロ波エネルギーの波長である。
マイクロ波分配システム514は、発生器512からマイクロ波チャンバ520にマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を案内するための複数の導波路または導波路セグメント518を備える。導波路518は、発生器512によって生成されたマイクロ波エネルギーのモードと同じまたはそれとは異なり得る特定の主モードでマイクロ波エネルギーを伝搬するように設計および構築することができる。本明細書で使用される場合、「モード」という用語は、マイクロ波エネルギーの全般的に固定された断面電磁界パターンを指す。本発明の一実施形態では、導波路518は、TExyモードでマイクロ波エネルギーを伝搬するように構成することができ、ただし、xおよびyは、0〜5の範囲内の整数である。本発明の別の実施形態では、導波路518は、TMabモードでマイクロ波エネルギーを伝搬するように構成することができ、ただし、aおよびbは、0〜5の範囲内の整数である。本明細書で使用される場合、マイクロ波伝搬のモードについて記載するために使用されるa値、b値、x値およびy値の上記で画定された範囲は、本明細書全体にわたって適用可能であることを理解されたい。一実施形態では、導波路518を伝搬する、および/またはランチャー522a〜fから放出されるマイクロ波エネルギーの主モードは、TE10、TM01およびTE11からなる群から選択することができる。
図6aに示すように、マイクロ波分配システム514は、マイクロ波エネルギーをマイクロ波チャンバ520へと放出するための少なくとも1つの射出開口部524a〜fを各々が画定する1つ以上のマイクロ波ランチャー522a〜fをさらに備える。図6aには、6つのマイクロ波ランチャー522a〜fを備えるものとして示されているが、マイクロ波分配システム514は、任意の望ましい構成で配列される任意の好適な数のランチャーを含むことができる。例えば、マイクロ波分配システム514は、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、および/または50個以下、30個以下、もしくは20個以下のマイクロ波ランチャーを含むことができる。ランチャー522a〜fは、同じまたは様々なタイプのランチャーとすることができ、一実施形態では、ランチャー522a〜fのうちの少なくとも1つは、他のランチャー522からマイクロ波加熱チャンバ520へと放出されるマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を反射させるための反射面(図示せず)と置換してもよい。
マイクロ波分配システム514が2つ以上のランチャーを含むとき、ランチャーのうちの少なくともいくつかは、一般に、マイクロ波チャンバ520の同じ側に配設され得る。本明細書で使用される場合、「同側ランチャー」という用語は、一般に、マイクロ波チャンバの同じ側に配置された2つ以上のランチャーを指す。また、同側ランチャーのうちの2つ以上は、互いに軸方向に離間させることができる。本明細書で使用される場合、「軸方向に離間する」という用語は、マイクロ波システムを通る物品の運搬方向に離間している(すなわち、運搬軸の延在する方向に離間している)ことを示す。さらに、1つ以上のランチャー522は、システムの1つ以上の他のランチャー522から横方向にも離間させることができる。本明細書で使用される場合、「横方向に離間する」という用語は、マイクロ波システムを通る物品の運搬方向に対して直角の方向に離間している(すなわち、運搬軸の延在方向に対して直角に離間している)こと示す。例えば、図6aでは、ランチャー522a〜c,522d〜fは、マイクロ波チャンバ520のそれぞれ対応する第1の側521aおよび第2の側521bに配設され、ランチャー522aは、ランチャー522eがランチャー522f,522dから軸方向に離間しているのと同様に、ランチャー522b,522cから軸方向に離間している。
さらに、図6aに示した実施形態に示すように、マイクロ波分配システム514は、反対方向に配設された、または対向したランチャーの少なくとも2つの(例えば、2つ以上の)対を備えることができる。本明細書で使用される場合、「対向ランチャー」という用語は、一般に、マイクロ波チャンバの対向する側に配置された2つ以上のランチャーを指す。一実施形態では、対向ランチャーは、向かい合っていてもよい。対向したマイクロ波ランチャーに関して本明細書で使用される場合、「向かい合う」という用語は、中心射出軸が互いに実質的に揃えられているランチャーを示す。説明を簡単にするために、図6aには、ランチャー522cの中心射出軸523cおよびランチャー522dの中心射出軸523dが、中心射出軸として示されている。ただし、ランチャー522a〜fの各々が同様の射出軸を含むことを理解されたい。
対向ランチャーは、全般的に互いと整列していてもよく、あるいは、マイクロ波チャンバ520の反対側に配設される1つ以上の他のランチャーと千鳥状に配置してもよい。一実施形態では、対向ランチャーの対は、ランチャー522の放出開口部524が実質的に互いに整列しないように、ランチャーの千鳥状に配置された対とすることもできる。ランチャー522a,522eは、千鳥状構成で配列された対向ランチャーの1つの例示的な対を構成する。千鳥状に配置された対向ランチャーは、互いに軸方向または横方向に千鳥状に配置することができる。対向マイクロ波ランチャーに関して本明細書で使用される場合、「横方向に千鳥状」という用語は、中心射出軸が互いに横方向に離間しているランチャーを示す。別の実施形態では、対向ランチャーの対は、ランチャー対の放出開口部が実質的に整列するように、直接的に向かい合ったランチャーとすることもできる。例えば、図6aに示したランチャー522c,522dは、対向ランチャーの対として構成されている。
一部の実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン516は、互いと同時に動作する2つ以上の運搬ラインを含むことができる。図6bおよび図6cに、例示的なマルチライン運搬システム540を示す。図6bおよび図6cに示すように、運搬システム540は、複数の物品550を、全般的に図6bの矢印560で表される運搬方向に搬送するように構成することができる。一実施形態では、運搬システム540は、例えば、図6bに示した第1、第2、および第3の運搬ライン542a〜cなどの、少なくとも2つの横方向に離間し、実質的に平行な運搬ラインを含むことができる。一実施形態では、運搬ライン542a〜cは、個別の運搬システムを備えることができるが、別の実施形態では、運搬ライン542a〜cの各々を運搬システム全体の一部分としてもよい。運搬システム540および/または運搬ライン542a〜cは、詳細に前述したものを含む任意の好適なタイプのコンベヤまたは運搬システムとしてもよい。
図6bおよび図6cに示したマイクロ波加熱システム516は、複数のマイクロ波ランチャー522を含み、マイクロ波ランチャー522を分けて、2つ以上のマイクロ波ランチャーの少なくとも2つの群を編成することができる。第1、第2、および第3の運搬ライン542a〜cの各々は、マイクロ波ランチャーのそれぞれ対応する第1、第2、および第3の群からマイクロ波エネルギーを受けるように構成することができる。一実施形態では、ランチャーの「群」は全般的に運搬方向に沿って配置された2つ以上の軸方向に離間したランチャー(例えば、図6bに示される、ランチャー群522a〜d、ランチャー群522e〜h、および/またはランチャー群522i〜l)を指すことができるが、別の実施形態では、ランチャーの「群」は、マイクロ波チャンバの異なる側に配置された対向ランチャーの1つ以上の対(例えば、図6cに示すように、ランチャー522aと522mとの対を含む群、ランチャー522bと522nとの対を含む群、ランチャー522cと522oとの対を含む群、ならびにランチャー522dと522pの対を含む群)を含んでもよい。ランチャーの群が対向ランチャーの1つ以上の対を備えるとき、ランチャーは千鳥状構成(図示せず)で配列することができるか、あるいは、図6cに示すように、互いに直接的に対向する(例えば、向かい合う)ことができる。一実施形態によれば、図6bでは発生器512aとして示される少なくとも1つの発生器は、マイクロ波ランチャーの少なくとも1つの群にマイクロ波エネルギーを提供するように構成することができる。
図6bに詳細に示すように、隣接する運搬ライン542の個別のマイクロ波ランチャー522は、運搬方向に互いに対して千鳥状構成で配列することができる。一実施形態では、1つ以上の同側マイクロ波ランチャー522a〜lは、互いに軸方向に千鳥状に配置することができる。例えば、図6bに示された実施形態では、第1の運搬ライン542aに関連づけられたランチャー522a〜dは、運搬方向560に関しておよび/またはそれに沿って第2の運搬ライン542bに関連づけられたそれぞれ対応するランチャー522e〜hの各々に対して千鳥状構成で配列されている。同側マイクロ波ランチャーに関して本明細書で使用される場合、「軸方向に千鳥状に配置される」という用語は、ランチャーの射出開口部の最大軸寸法の1/2よりも大きい距離だけ互いに軸方向に離間したランチャーを示す。同側マイクロ波ランチャーに関して本明細書で使用される場合、「横方向に千鳥状に配置される」という用語は、ランチャーの射出開口部の最大横寸法の1/2よりも大きい距離だけ互いに横方向に離間したランチャーを示す。
さらに、同じまたは別の実施形態では、隣接していない運搬ライン(例えば、第1の運搬ライン542aおよび第3の運搬ライン542c)に関連づけられたマイクロ波ランチャーは、図6bに示したランチャー522i〜lに対するランチャー522a〜dの配列によって示されるように、互いに対して実質的に整列した構成で配列され得る。代替的には、第3の運搬ライン542cに関連づけられたランチャー522i〜lの少なくとも一部は、第1の運搬ライン542aおよび/または第2の運搬ライン542bのランチャー522a〜dに関して千鳥状に配置することができる(図示されない実施形態)。図6bには、全般的に、隣接する運搬ラインのランチャー間に空間がほとんどないものとして示されているが、一実施形態では、隣接するライン(例えば、ランチャー522a,522e、ランチャー522b,522fなど)のランチャー間に、何らかの空間が存在し得ることを理解されたい。さらに、個別のランチャー522は、任意の好適な設計または構成を有することができ、一実施形態では、本明細書に詳細に記載する1つ以上の本発明の実施形態のうち少なくとも1つのフィーチャを含むことができる。
次に図7aを参照すると、マイクロ波加熱ゾーン616の一実施形態の部分図が、示されている。マイクロ波加熱ゾーン616は、マイクロ波チャンバ620へとエネルギーを放出するための射出開口部624を画定する少なくとも1つのマイクロ波ランチャー622を含む。図7aに示すように、マイクロ波ランチャー622は、マイクロ波チャンバ620内で運搬軸642に沿って複数の物品650を搬送するように構成された運搬システム640に向かって、中心射出軸660に沿ってマイクロ波エネルギーを放出するように構成される。一実施形態では、中心射出軸660は、中心射出軸660と(図7aでは平面662として示される)運搬軸642に垂直な平面との間に射出傾斜角βが画定されるように傾斜させることができる。一実施形態によれば、射出傾斜角βは、少なくとも約2°、少なくとも約4°、少なくとも約5°、および/または約15°以下、約10°以下、もしくは約8°以下であってもよい。
次に図7bを参照すると、マイクロ波加熱システム616の別の実施形態は、それぞれ対応する傾斜した中心射出軸660a〜cに沿ってマイクロ波チャンバ620へとエネルギーを放出するように各々が構成された2つ以上のランチャー622a〜cを含むものとして示されている。マイクロ波加熱システム616が2つ以上の傾斜ランチャーを含む一実施形態では、ランチャーの、特に同側ランチャーの中心射出軸は、図7bに示したランチャー622a,bの中心射出軸660a,bによって全般的に示されるように、互いに実質的に平行であってもよい。本明細書で使用される場合、「実質的に平行」という用語は、平行度が5℃以内であることを意味する。同じまたは別の実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン616内の2つ以上のランチャーの、特に対向ランチャーの中心射出軸は、図7bのマイクロ波ランチャー622a,cの射出軸660a,cによって示されるように、実質的に平行であってもよいか、または実質的に揃えられていることがある。マイクロ波加熱ゾーン616が、上述のように配向された中心射出軸を有するn個の傾斜したマイクロ波ランチャーを備えるとき、各ランチャーは、前述の範囲内のそれぞれ対応する射出傾斜角βを画定することができる。一実施形態では、各ランチャーの射出傾斜角βの各々は、実質的に同じであってもよいが、別の実施形態では、少なくとも1つの射出傾斜角βは、1つ以上の他の射出傾斜角とは実質的に異なっていてもよい。
図6aを再び参照すると、マイクロ波システム516のランチャー522a〜fの少なくとも1つの射出開口部524a〜fは、各射出開口部524a〜fとマイクロ波チャンバ520との間に配設された実質的にマイクロ波透過性の窓526a〜fによって、少なくとも部分的に覆われ得る。マイクロ波透過性の窓526a〜fは、ランチャー522a〜fからのマイクロ波エネルギーの実質的部分が依然としてそれを通過することを可能にしたまま、マイクロ波チャンバ520とマイクロ波ランチャー522a〜fとの間の流体流れを防止するように動作可能であってもよい。窓526a〜fは、ガラス充填テフロン(登録商標)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)、ポリエーテルイミド(PEI)、酸化アルミニウム、ガラスおよびそれらの組合せなどの1つ以上の熱可塑性材料またはガラス材料を含むがこれには限定されない任意の好適な材料で作製することができる。一実施形態では、窓526a〜fは、少なくとも約4mm、少なくとも約6mm、少なくとも約8mの、および/または約20mm以下、約16mm以下、もしくは約12mm以下の平均厚みを有することができ、また、破壊、ひび割れ、または場合によっては故障することなく、少なくとも約40psi、少なくとも約50psi、少なくとも約75psi、および/または約200psi以下、約150psi以下、もしくは約120psi以下の圧力差に耐えることができる。
図8a〜図8cに、マイクロ波ランチャー窓のための好適な構成の一部の実施形態を概略的に示す。図8a〜図8cに示すように、マイクロ波窓726の各々は、マイクロ波チャンバ720の側壁721の少なくとも一部を任意選択で画定することができるチャンバ側面725を画定する。図1に示した一実施形態によれば、窓726のチャンバ側面725は、チャンバ側面725の総表面区域の少なくとも約50パーセント、少なくとも約65パーセント、少なくとも約75パーセント、少なくとも約85パーセントまたは少なくとも約95パーセントが、水平面から傾斜角αで配向されように構成することができる。傾斜角αは、一点鎖線762として示される水平面から、少なくとも約2°、少なくとも約4°、少なくとも約8°、少なくとも約10°および/または約45°以下、約30°以下、もしくは約15°以下であってもよい。他の実施形態では、傾斜角αは、例えば、マイクロ波チャンバ720の延長軸762および運搬軸(図8a〜図8cには示されていない)が水平面に対して平行であるときには、マイクロ波チャンバ720の延長軸762および/または運搬軸の間に画定することもできる。
窓726のチャンバ側面725は、ランチャー722が上述したように射出傾斜角で配向されるか否かにかかわらず、水平面から配向され得る。一実施形態では、窓726は、(図8aに示すように)実質的に平坦であり、かつ、水平面から傾けることができるが、同じまたは別の実施形態では、窓726のチャンバ側面725は、(図8bに示すように)1つ以上の凸面を含むことも、あるいは(図8cに示すように)凹面をふくむこともある。チャンバ側面725が実質的に平坦でないとき、上述したように、1つ以上の(またはn個)総傾斜角が生じることがある。チャンバ側面725の厳密な構成に応じて、それにより生じた複数の傾斜角は、同じ表面725によって形成された他の傾斜角と同じであることも、あるいはそれとは異なることもある。
前述のように、図6aに示したマイクロ波ランチャー522a〜fは、任意の好適な構成とすることができる。図9a〜図9fに、本発明の一実施形態に従って構成されたマイクロ波ランチャー822の図をいくつか示す。最初に図9aを参照すると、マイクロ波ランチャー822は、実質的に矩形の射出開口部838を集合的に画定する対向する側壁832a,bのセットと対向する端部壁834a,bのセットとを備えるものとして示されている。射出開口部838が矩形形状の開口部を備えるとき、射出開口部838は、側壁832a,b,834a,bの末端縁部によってそれぞれ少なくとも部分的に画定される幅(W)および深さ(D)を有することができる。一実施形態では、図9aにWとして示される側壁832a,bの下側末端縁部の長さが、図9aでは識別子Dで示される端部壁834a,bの下側末端縁部の長さよりも長くなり得るように、側壁832a,bは、端部壁834a,bよりも広くなり得る。また、図9aに示すように、側壁832a,bおよび端部壁834a,bの伸長部分は、経路837を集合的に画定することができ、マイクロ波エネルギーは、マイクロ波入口836からランチャー822によって画定された少なくとも1つの射出開口部838まで通過する際に、その経路837を伝搬することができる。
射出開口部838は、マイクロ波エネルギーをマイクロ波チャンバへと放出するために使用されるとき、マイクロ波チャンバの延在方向(図示せず)に、または、その中の物品の運搬方向に延在し得る。例えば、一実施形態では、図9aではWとして示される射出開口部838の最大寸法が、マイクロ波チャンバの延在方向および/またはそこを通過する物品の運搬方向に対して実質的に平行に整列することができるように、ランチャー822の側壁832a,bおよび端部壁834a,bを構成することができる。この実施形態では、側壁832a,bの末端縁部は、延在方向(または運搬方向)に対して平行に配向することができるが、端部壁834a,bの末端縁部は、(図9に示されていない)マイクロ波チャンバ内の延在方向または運搬方向に対して実質的に直角に整列させてもよい。
図9bおよび図9cは、図9aに示すマイクロ波ランチャー822の側壁832および端部壁834の図をそれぞれ提供する。図9bおよび図9cには側壁832または端部壁834の一方のみが示されているが、対の他方は同様な形状を有し得ることを理解されたい。一実施形態では、図9bおよび図9cにそれぞれ示すように、入口寸法(幅Wまたは深さD)がアウトレット寸法(幅Wまたは深さD)よりも小さくなるように、側壁832および端部壁834の少なくとも一方をフレア状とすることができる。フレア状にすると、側壁832および端部壁834の各々は、図9bおよび図9cに示すように、それぞれ対応する幅フレア角θおよび深さフレア角θを画定する。一実施形態では、幅フレア角θおよび/または深さフレア角θは、少なくとも約2°、少なくとも約5°、少なくとも約10°、もしくは少なくとも約15°、および/または約45°以下、約30°以下、もしくは約15°以下であってもよい。一実施形態では、幅フレア角θおよび/または深さフレア角θは同じであってもよいが、別の実施形態では、θおよび/またはθの値は異なっていてもよい。
一実施形態によれば、幅フレア角θは、幅フレア角θよりも小さくなり得る。ある特定の実施形態では、深さフレア角θは、約0°以下であり得、それにより、図9dに示した実施形態に示すように、マイクロ波ランチャー822の入口深さDとアウトレット寸法Dとは実質的に同じとなる。別の実施形態では、深さフレア角θは、0°未満であり得、それにより、図9eに示すように、DはDよりも小さくなる。マイクロ波ランチャー822が0°未満の深さフレア角を備え、および/または射出開口部838の深さDがマイクロ波入口836の深さDよりも小さいとき、マイクロ波ランチャー822は、全体的に逆の外形を有するテーパー状のランチャーとすることができる。マイクロ波ランチャー822がn個の射出開口部を備える一実施形態では、1〜n個の開口部は、ランチャーの入口の深さおよび/または幅よりも小さい、またはそれに等しい深さおよび/または幅を有し得る。マルチ開口部ランチャーのさらなる実施形態について、以下に詳細に記載する。
本発明の一実施形態によれば、射出開口部838の深さDは、約0.625λ以下、約0.5λ以下、約0.4λ以下、約0.35λ以下、または約0.25λ以下であり得、λは、射出開口部838から放出されるマイクロ波エネルギーの主モードの波長である。理論に拘束されることを望むものではないが、射出開口部838の深さDを最小限に抑えると、射出開口部838に近接して生じたマイクロ波フィールドは、深さのより大きなランチャーによって生じるものよりも、安定し、かつ均一となると考えられる。マイクロ波ランチャー822がn個の射出開口部を備える一実施形態では、各射出開口部dの深さは、約0.625λ以下、約0.5λ以下、約0.4λ以下、約0.35λ以下、または約0.25λ以下であってもよい。マイクロ波ランチャー822が複数の開口部を有するとき、各開口部は、同一のランチャーの他の射出開口部の1つ以上と同じ、またはそれとは異なる深さを有し得る。
次に図10a〜図10cを参照すると、本明細書に記載されるマイクロ波加熱システムにおいて使用するのに好適なマイクロ波ランチャー922の別の実施形態は、単一のマイクロ波入口936と、そこからマイクロ波エネルギーを放出すること射出または放出開口部938a〜cとして示される2つ以上の射出開口部を備えるものとして示されている。図10a〜図10cに示したマイクロ波ランチャー922は、第1、第2、および第3の離間した射出開口部938a〜cを含み、それらは互いに横方向に離間している。本明細書には3つの射出開口部を画定するものとして記載しているが、ランチャー922は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、および/または10個以下、8個以下、もしくは6個以下を含めて、任意の好適な数の射出開口部を含むことができる。第1、第2、および第3の射出開口部938a〜cの各々の間の間隔は、少なくとも約0.05λ、少なくとも約0.075λ、もしくは少なくとも約0.10λ、および/または約0.25λ以下、約0.15λ以下、もしくは約0.1λ以下であり得、λは、ランチャー922から放出されるマイクロ波エネルギーの主モードの波長である。
一実施形態では、第1、第2、および第3の射出開口部の各々は、図10a〜図10cに示すように、ランチャー922の内部内に配設された1つ以上の分割隔壁940a,bによって分離されている。隔壁940a,bは、典型的には、放出開口部938a〜cの間の所望の間隔に等しい厚みを有する。マイクロ波ランチャーがn個の隔壁を備えるとき、マイクロ波ランチャー922は、図10cに詳細に示すように、(n+1)個の分離した射出開口部と、マイクロ波入口836と射出開口部938a〜cの各々との間に画定される(n+1)個の分離したマイクロ波経路937a〜cとを画定する。図10cに示すように、マイクロ波経路937a〜cの各々は、入口936からそれぞれ対応する射出開口部938a〜cに対して直角なポイントまで延在する長さ(L〜L)を有する。L〜Lの各々は実質的に同じであることも、あるいは、L,L,Lのうちの少なくとも1つが実質的に異なることもある。図10cに詳細に示した一実施形態によれば、1つ以上の経路937a〜cは、1つ以上の他の経路937a〜cよりも長くしてもよい。
1つ以上の経路937a〜cが1つ以上の他の経路とは異なる長さであるとき、短い経路(例えば、図10cのL)を通る場合よりも、長いマイクロ波経路(例えば、図10cのL,L)内において、そこを伝搬するマイクロ波エネルギーの位相速度が速いペースで加速するように、経路937a〜cの寸法(L、Lおよび/またはL)を調整することができる。理論に拘束されることを望むものではないが、そのような調整を行うと、個別の波部分の均一な同期を保証することができ、それにより、マイクロ波エネルギーがチャンバ520へと放出される際に均一な波面が生成されることが仮定される。マイクロ波ランチャー922が単一の隔壁を含むとき、2つのマイクロ波経路のみが生成され(示されていない実施形態)、各経路の長さは、実質的に同じ7。従って、等しい長さの経路を通過するマイクロ波エネルギーの位相速度の制御は、ほとんどまたはまったく必要とされないことがある。
同じまたは別の実施形態では、射出開口部938a〜cの各々は、図10bに概略的に示すように、深さ(d)を画定することができる。一実施形態では、深さd〜dの各々は実質的に同じであってもよいが、別の実施形態では、深さd〜dのうちの少なくとも1つが異なっていることもある。前述のように、d〜dのうちの1つ以上は、約0.625λ以下、約0.5λ以下、約0.4λ以下、約0.35λ以下、または約0.25λ以下であり得、λは、射出開口部938a〜cから放出されるマイクロ波エネルギーの主モードの波長である。さらに、一実施形態では、d〜dのうちの少なくとも1つは、詳細に前述したように、入口936の深さd未満またはそれに等しくなり得る。図10bに示すように、射出開口部938a〜cの各々の深さ(d)は、存在するとき、隔壁940a,bの厚みを含まない。
図6aを再び参照すると、一実施形態では、マイクロ波加熱ゾーン516のマイクロ波分配システム514は、複数のランチャー522a〜cおよび522d〜fによってチャンバ520へとマイクロ波エネルギーを割り振るまたは分配するための少なくとも1つのマイクロ波分配マニホールド525a,bを含むことができる。一実施形態では、マイクロ波分配マニホールド525a,bは、発生器512から出たマイクロ波エネルギーを、マイクロ波ランチャー522a〜fの少なくともいくつかから放出される前に2つ以上の別個の部分に分割するように構成された少なくとも3つのマイクロ波割振り装置を含むことができる。本明細書で使用される場合、「マイクロ波割振り装置」という用語は、マイクロ波エネルギーを所定の比に従って2つ以上の別個の部分に分割するように動作可能な任意の装置またはアイテムを指す。本明細書で使用される場合、「所定のパワー比」という用語は、特定のマイクロ波割振り装置から出る得られた別個の各部分のパワー量の比を指す。例えば、そこを通過するパワーを1:1パワー比で分割するように構成されたマイクロ波割振り装置は、その中に導入されたパワーを2つの実質的に等しい部分に分割するように構成される。
ただし、本発明の一実施形態では、図6aに誘導性絞り570a〜hならびに「T字状」または2方向スプリッタ572として示されるマイクロ波分配システム514のマイクロ波割振り装置のうちの少なくとも1つは、1:1ではない所定のパワー比を有するように構成することができる。例えば、マイクロ波割振り装置570a〜hまたは572のうちの1つ以上は、少なくとも約1:1.5、少なくとも約1:2、少なくとも約1:3、および/または約1:10以下、約1:8以下、もしくは約1:6以下の所定のパワー比に従って、そこを通過するマイクロ波エネルギーを分割するように構成することができる。
マイクロ波分配システム514によって採用される割振り装置570a2〜hおよび/または5の各々は、同じ比に従ってエネルギーを放出するように構成することができ、あるいは、割振り装置570a〜hのうちの1つ以上は、異なるパワー比で構成してもよい。割振り装置570a〜h,572は、ランチャー522a〜fの各々から実質的に同じパワー量が放出されるように構成することができるが、別の実施形態では、割振り装置570a〜h,572は、より多くのパワーの流れを変え、1つ以上のランチャー522a〜fからより多くのパワーを放出し、残りのランチャー522a〜fを通してより少ないパワーが放出されるように集合的に設計することができる。マイクロ波割振り装置570a〜h,572の各々が利用する特定のパワー比、ならびに、システム内のマイクロ波エネルギー割振りのパターンまたは全体的な構成は、例えば、加熱される物品のタイプ、マイクロ波加熱ゾーン516の所望の動作状態および他の同様のファクタを含む様々なファクタに依存し得る。
動作中、初期量のマイクロ波パワーをマイクロ波分配システム514に導入することができ、スプリッタ572を通過する際に、それらを2つの部分に分割することができる。一実施形態では、スプリッタ572から出たマイクロ波エネルギーの2つの部分は、ほぼ同じパワーであってもよいが、別の実施形態では、2つの部分のうちの一方は、他方よりも大きなパワーを有し得る。図6aに示すように、各部分はそれぞれ対応するマニホールド525a,bに流れ、任意選択で位相シフト装置530を通過した後、マニホールド525a,bに入ることができる。マイクロ波分配マニホールド525aに関して記載したように、図6aに示した下側マニホールド525bに類似動作を適用可能であることを理解されたい。
スプリッタ572および任意選択で位相シフト装置530(その実施形態については以下に詳細に記載する)から出たマイクロ波パワーは、次いで、絞り570aとして示されるマイクロ波割振り装置を通過することができ、その後、そのパワーは、第1の射出マイクロ波部分と第1の分配マイクロ波部分とに分けられ得る。第1の射出マイクロ波部分は、ランチャー522aのほうに案内されることができ、アウトレット524aを介して放出することができる。第1の分配マイクロ波部分は、導波路518に沿って、追加のマイクロ波ランチャー522b,cに向かって伝搬することができる。一実施形態によれば、絞り570aから出る第1の射出マイクロ波部分と第1の分配マイクロ波部分とのパワー比は、約1:1以下、約0.95:1以下、約0.90:1以下、約0.80:1以下、約0.70:1以下、または0.60:1以下であってもよい。一実施形態では、第1の射出マイクロ波部分と第1の分配マイクロ波部分とのパワー比は1:1ではない。
第1の分配マイクロ波部分は、ランチャー522b,cに向かって伝搬すると、その後、ランチャー522bのほうに案内され、射出アウトレット524bを介して放出される第2の射出マイクロ波部分と、ランチャー522cに向かって下流の導波路518を伝搬する第2の分配マイクロ波部分とに分割することができる。一実施形態では、第2の射出マイクロ波部分と第2の分配マイクロ波部分との比は、少なくとも約0.80:1、少なくとも約0.90:1、少なくとも約0.95:1、および/または約1.2:1以下、約1.1:1以下、約1.05:1以下であり得、あるいは、約1:1であってもよい。その後、マイクロ波エネルギーの残り(例えば、第2の分配マイクロ波部分の全体)を最後のマイクロ波ランチャー522cに案内し、射出アウトレット524cから放出することができる。
(図6aには示されていない)別の実施形態によれば、マイクロ波分配システム514は、4つ以上のランチャーを有するマイクロ波分配マニホールド525a,bを含むことができる。例えば、マイクロ波分配マニホールド525がn個のランチャーを含むとき、(n−1)番目の分割ステップ以外は、射出マイクロ波部分と分配マイクロ波部分との比が1:1ではないようには行うことができる。(n−1)番目のステップを除くステップの各々については、パワー比は、約1:1以下、約0.95:1以下、以下0.90:1、約0.80:1以下、約0.70:1以下または0.60:1以下であってもよいが、(n−1)番目の分割ステップは、射出マイクロ波部分と第2の分配マイクロ波部分との比が、少なくとも約0.80:1、少なくとも約0.90:1、少なくとも約0.95:1、および/または約1.2:1以下、約1.1:1以下、約1.05:1以下となり得る、あるいは約1:1となり得るように行うことができる。次いで、(n−1)番目の分配マイクロ波部分の大部分または全体を、n番目のマイクロ波ランチャーを介して、マイクロ波チャンバに放出されるn番目の射出マイクロ波部分として送ることができる。
また、ランチャー522のうちの1つ以上は、マイクロ波分配システム514内に配置された1つ以上の絞り570a〜hに加えて、図11aおよび図11bに示す一実施形態に示すように、ランチャー内に配設された少なくとも1つの誘導性絞りを含むことができる。代替的には、絞り570bおよび/または570dのうちの1つ以上は、図6aに示すように導波路内の配設するのではなく、ランチャー522aおよび/または522b内にそれぞれ配設することができる。
図11aには、その中に配設された誘導性絞りを含むマイクロ波ランチャー1022の一実施形態が示されている。ランチャー1022は、図11aおよび図11bに概略的に示すように、そのマイクロ波入口1036と1つ以上の射出開口部1038との間に配置される少なくとも1つの誘導性絞り1070を含むことができる。図11aおよび図11bに示すように、絞り1070は、ランチャー1022の両側に配設された誘導性絞りパネル1072a,bの対によって画定することができる。第1および第2の絞りパネル1072a,bは、ランチャー1022のより狭い対向する端部壁1034a,bに結合されているものとして示されているが、ランチャー1022のより広い対向する側壁1032a,bに結合してもよいことを理解されたい。図11aおよび図11bに示すように、第1および第2の絞りパネル1072a,bは、マイクロ波入口1036と射出開口部1038との間に画定されるマイクロ波経路1037へと、経路1037を通るマイクロ波の伝搬方向をほぼ横断する方向に内向きに延在する。一実施形態では、絞りパネルは、それらが配設される場所において、マイクロ波経路1037の総面積の少なくとも約25パーセント、少なくとも約40パーセント、もしくは少なくとも約50パーセント、および/または約75パーセント以下、約60パーセント以下、もしくは約55パーセント以下を閉塞する。マイクロ波ランチャー1022が、図11cに示すように、2つ以上の射出開口部を備えるとき、第1および第2の絞りパネル1072a,bは、ランチャー1022の射出開口部1038a〜cの各々の少なくとも一部を閉塞するように構成することができる。
図11aに示すように、第1および第2の絞りパネル1072a,bは、実質的に共平面であり得、マイクロ波ランチャー1022の中心射出軸に対して実質的に直角に配向することができる。ある特定の実施形態では、絞りパネル1072a,bは、マイクロ波ランチャー1022のマイクロ波入口1036と射出開口部1038の両方から離間し得る。例えば、絞りパネル1072a,bは、ランチャー1022のマイクロ波入口1036と射出開口部1038との間の最小距離の少なくとも約10パーセント、少なくとも約25パーセント、または少なくとも約35パーセントだけランチャー1022のマイクロ波入口1036から離間し得る。さらに、絞りパネル1072a,bは、ランチャー1022のマイクロ波入口1036と射出開口部1038との間で測定した最大距離(L)の少なくとも約10パーセント、25パーセントまたは35パーセントだけ、ランチャー1022の射出開口部1038から離間し得る。
図6aを再び参照すると、マイクロ波分配システム514は、マイクロ波加熱チャンバ520内に生成されるマイクロ波フィールドの均一性および/または強度を増大させるための1つ以上の装置をさらに備えるものとして示されている。例えば、一実施形態では、マイクロ波分配システム514は、ランチャー522aと522fとの対、ランチャー522bと522eとの対、およびランチャー522cと522dとの対の間にそれぞれ画定される個別の加熱ゾーン580a〜cの各々内の生成されたマイクロ波フィールドの建設的干渉帯域の場所および強度を変更および/または制御するように設計された1つのまたはより多くの装置を含むことができる。一実施形態では、そのような装置は、そこを通過するマイクロ波エネルギーの位相を循環移動するように動作可能な、図6aでは装置530として概略的に表される位相シフト装置とすることができる。
物品550がマイクロ波チャンバ520内で運搬システム540に沿って移動する際に、各物品550は、各個々の加熱ゾーン580a〜c内で、少なくとも約2秒、少なくとも約10秒、少なくとも約15秒、および/または約1分以下、約45秒以下、もしくは約30秒以下の平均滞留時間(τ)を有することができる。一実施形態では、物品550の平均滞留時間(τ)は、位相シフト装置530が構成される位相シフトレート(t)よりも長くなり得る。例えば、個別の加熱ゾーン580a〜cのうちの1つを通過する物品の平均滞留時間と装置530の位相シフトレートとの比(τ:t)は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、および/または約12:1以下、約10:1以下、もしくは、約8:1以下であってもよい。
位相シフト装置530は、マイクロ波分配システム514を通過するマイクロ波エネルギーの位相を急速かつ循環的に移動するための任意の好適な装置であってもよい。一実施形態によれば、位相シフト装置530は、少なくとも毎秒約1.5サイクル、少なくとも毎秒約1.75サイクル、または少なくとも毎秒約2.0サイクル、ならびに/あるいは、毎秒約10サイクル以下、毎秒約8サイクル以下、および/または毎秒約6サイクル以下の位相シフトレート(t)で、そこを通過するマイクロ波エネルギーを移動するように構成することができる。本明細書で使用される場合、「位相シフトレート」という用語は、1秒あたりに完了する完全位相シフトサイクルの数を指す。「完全位相シフトサイクル」は、0°から180°へ、そして0°に戻る位相シフトを指す。単一の位相シフト装置530を含むものとして示されているが、マイクロ波分配システム514内で任意の好適な数の位相シフト装置を利用できることを理解されたい。
一実施形態では、位相シフト装置530は、シリンダ内でほぼ線形に移動し(例えば、上下運動)、それにより、そこを通過するマイクロ波エネルギーの位相を循環シフトさせるように動作可能なプランジャ型チューニング装置を備えることができる。図12aおよび図12bは、マイクロ波分配システム514において使用するのに好適なプランジャ型チューニング装置1130a,bの2つの実施形態を示す。図12aは、自動ドライバ1136によって単一のシリンダ1134内で移動するように動作可能な1つのプランジャ1132を含む単一のプランジャ位相シフト装置1130aを示す。図12bは、いくつかの対応するシリンダ1134a〜d内に配設され、その中で移動するように動作可能な複数のプランジャ1132a〜dを含むマルチプランジャ位相シフト装置を備える位相シフト装置の別の実施形態を示す。プランジャ型チューニング装置1130a,bのいずれかは、例えば、ショートスロットハイブリッドカプラーなどの、図12aおよび図12bには示されていないカプラーに接続することができ、マイクロ波分配システム514において、上述したように、位相シフト装置530として採用することができる。
好適な位相シフト装置の別の実施形態を図13a〜図13eに示す。図12aおよび図12bに示した位相シフトまたはチューニング装置とは対照的に、図13a〜図13eに示す位相シフト装置は、回転可能な位相シフト装置である。例えば、図13a〜図13cに示すように、可変位相短絡とも呼ばれる回転可能な位相シフト装置1230の一実施形態は、第1の実質的に矩形開口部1212を画定する固定部1210と、第1の開口部1212に近接して配置された回転可能部1240とを備えることができる。図13aに示すように、回転可能部1240と固定部1210との間にギャップ1213を画定することができ、一実施形態では、固定部1210および回転可能部1240からのマイクロ波エネルギーの洩れを防止するためのマイクロ波チョーク(図示せず)を、ギャップ1213内に少なくとも部分的に配設することができる。
回転可能部1240は、ハウジング1242と、ハウジング1242内に受容される複数の離間した実質的に平行なプレート1244a〜dとを備える。図13aに示すように、ハウジング1242は、第1の端部1243aと第2の端部1243bとを備え、第1の端部1243aは、固定部1210の第1の矩形開口部1212に隣接する第2の開口部1246を画定する。図13aに矢印1290,1292で示されるように、回転可能部1240は、図13a〜図13cに概略的に示すように第1および第2の開口部1212,1246を通って延在する回転軸1211を中心として、固定部1210に対して回転するように構成することができる。
図13bおよび図13cに詳細に示すように、ハウジング1242は、長さ(L)、幅(W)および深さ(D)を有する。一実施形態では、L、WおよびDのうちの少なくとも1つは、少なくとも約0.5λ、少なくとも約0.65λ、少なくとも約0.75λ、および/または約1λ以下、約0.9λ以下、もしくは約0.75λ以下であり得、λは、第1の開口部1212と第2の開口部1246との間に可変位相短絡1230が渡るように構成されるマイクロ波エネルギーの波長である。一実施形態では、WおよびDのうちの少なくとも1つは、少なくとも約0.5λであり、WおよびDのいずれも約λ以下である。図13a〜図13cに概略的に示すように、ハウジング1242の断面形状は、W:Dの比が約1.5:1以下、約1.25:1以下、または約1.1:1以下となるように実質的に矩形である。
固定部1210は、任意の好適な形状またはサイズとすることができ、円形または矩形の導波路を備えることができる。図13dに示した一実施形態では、第1の実質的に矩形開口部1212は、幅(W):深さ(D)の比が、少なくとも約1.1:1、少なくとも約1.25:1、または少なくとも約1.5:1となるような幅(W)および深さ(D)を有し得る。回転可能部1240の固定部1210の第1の開口部1212の幅と第2の開口部1246の幅と、比W:Wが、少なくとも約0.85:1、少なくとも約0.95:1、少なくとも約0.98:1、および/または約1.15:1以下、約1.05:1以下、もしくは約1.01:1以下となるように、実質的に同じである。
図13aに概略的に示すように、プレート1244a〜dの各々は、ハウジング1242の第2の端部1243bに結合することができ、ハウジング1242の第1の端部1243aに向かって、第1の開口部1212および第2の開口部1244に向かう方向に全般的に延在することができる。プレート1244a〜dの各々は、図13bにおいてLとして示される、少なくとも約0.1λ、少なくとも約0.2λ、少なくとも約0.25λ、および/または約0.5λ以下、約0.35λ以下、もしくは約0.30λ以下の延在距離または長さを有することができる。さらに、図13cに詳細に示すように、プレート1244a〜dのうちの1つ以上は、少なくとも約0.01λ、少なくとも約0.05λ、および/または約0.10λ以下、もしくは約0.075λ以下の厚みkを有し得、λは、第1の開口部1212を介してハウジング1242へとの導入されるマイクロ波エネルギーの波長である。隣接するプレート1244a〜dは、各プレートの厚みよりも大きくても、それとほぼ同じでも、またはそれよりも小さくてもよい間隔距離jだけ離間させることができる。一実施形態では、jは、少なくとも約0.01λ、少なくとも約0.05λ、および/または約0.10λ以下、もしくは約0.075λ以下であってもよい。従って、一実施形態では、図13cに全般的にシェーディングされた領域として示されるプレート1244a〜dの遠位端の重畳する表面区域と、図13cに全般的にシェーディングされていない領域として示されるハウジング1242の第2の端部1243bの内部露出総表面区域との比は、少なくとも約0.85:1、少なくとも約0.95:1、もしくは少なくとも約0.98:1、および/または約1.15:1以下、約1.10:1以下、もしくは約1.05:1以下であってもよい。
可変位相短絡1230は、図13aに示すように、回転軸1211を中心として、少なくとも毎分約50回転(rpm)少なくとも約100rpm、少なくとも約150rpm、および/または約1000rpm以下、約900rpm以下、もしくは約800rpm以下の速度で回転するように構成することができる。一実施形態では、回転可能な可変位相短絡1230の移動の少なくとも一部は、自動ドライバおよび/または自動制御システム(図示せず)に結合されたアクチュエータ1270によって行うことができる。別の実施形態では、移動の少なくとも一部は手動で行うことができ、任意選択で非回転期間を含んでもよい。
図6aのマイクロ波分配システム514において使用するのに好適な他の回転可能な位相シフト装置1233,1235の追加の実施形態を、図13eおよび図13fにそれぞれ示す。図13eに示した実施形態に示すように、回転位相シフト装置1233は、導波路1243内に配設されたプランジャ1241に締付けロッド1239を介して結合された回転クランク部材1237を含むことができる。矢印1261で示すようにクランク部材1237が回転すると、ロッド1239により、図13eに矢印1263で示すような導波路1243内でのピストンまたはプランジャ1241の全体的な上下運動が容易になる。図13fには、回転位相シフト装置1235の別の実施形態が、導波路1243内に配設されたプランジャ1241に組み込む、またはそれに結合することができるフォロワロッド1247に結合されたカム1245を含むものとして示されている。カム1245が回転すると、フォロワロッド1247は、矢印1263で概略的に示すように、シリンダ1243内での全体的な上下運動でプランジャまたはピストン1241を移動させる。さらに、一実施形態によれば、回転位相シフト装置1235は、導波路1243内での上方向のプランジャ1241の移動を容易にするための1つ以上の付勢装置1249(例えば、1つ以上のばね)をさらに備えることができる。
回転可能な位相シフト装置として利用することに加えて、可変位相短絡1230(または、任意選択で、回転位相シフト装置1233,1235)は、例えば、不要な反射をチューンアウトまたはキャンセルするためのインピーダンスチューナ、ならびに/あるいは発生器の周波数をキャビティの周波数に整合させるための周波数チューナなどの、チューニング装置として使用するように構成することもできる。
次に図14aを参照すると、反射パワーをキャンセルするまたは最小限に抑えるためのインピーダンスチューナとして2つの可変位相短絡1330a,bを利用するマイクロ波分配システム1314の一実施形態が示されている。図14aに示すように、可変位相短絡1330a,bの各々は、ショートスロットハイブリッドカプラーであってもよいカプラー1340に隣接するアウトレットに接続することができる。動作中、マイクロ波ランチャー1322で反射して発生器1312に向かうエネルギーをインピーダンスチューナがチューンアウトするように、可変位相短絡1330a,bの各々を個々に、所望の位置に調整することができる。一実施形態によれば、加熱される物品の反射係数の変化に適応するために、可変位相短絡1330a,bの一方または両方を、マイクロ波プロセス中に、必要に応じてさらに調整することができる。一実施形態では、自動制御システム(図示せず)を使用して、少なくとも部分的にさらなる調整を行うことができる。
また、本明細書に記載する可変位相短絡は、キャビティの周波数を発生器の周波数に整合させるための周波数チューナとして利用することができる。この実施形態によれば、図14bに可変位相短絡1330cとして示される1つ以上の可変位相短絡は、共振マイクロ波チャンバ1320に沿って離間している個別のポートに直接的に結合することができる。この実施形態では、連続的にまたは散発的に可変位相短絡1330cを回転させることができ、その位置は、マイクロ波チャンバ1320および/またはその中で処理される物品(図示せず)の変化に応じて、手動で、または自動的に調整することができる。可変位相短絡1330cのこのように調整した結果、キャビティ内のマイクロ波エネルギーの周波数を、発生器(図示せず)の周波数により厳密に整合させることができる。
図6aに示したマイクロ波加熱システム510を再び参照すると、例えば、物品と周囲の流体媒質との間の熱伝導係数を増大させることによって、マイクロ波チャンバ520を通過する物品550のより十分なおよび/またはより効率的な加熱を行うことができる。マイクロ波加熱チャンバ1420内の熱伝導係数の変化によって、物品1450のより迅速でより効率的な加熱を容易にするように構成されたマイクロ波チャンバ1420の一実施形態が図15aに示されている。一実施形態では、マイクロ波チャンバ1420内の熱伝導係数は、例えば、1つ以上の流体ジェットをマイクロ波チャンバ1420の内部へと激しく放出するように構成された1つ以上の流体ジェット撹拌機1430a〜dなどの1つ以上の撹拌装置を使用して、チャンバ1420内の気体媒質または液体媒質を撹拌することによって、少なくとも部分的に増大させることができる。一実施形態では、マイクロ波チャンバ1420へと放出される流体ジェットは、液体ジェットまたは蒸気ジェットとすることができ、少なくとも約4500、少なくとも約8000、または少なくとも約10,000のレイノルズ数を有することができる。
構造的に、流体ジェット撹拌機1430a〜dは、マイクロ波チャンバ1420内の複数の場所において物品1450に向かって複数のジェットを放出するように構成された任意の装置とすることができる。一実施形態では、中心延長軸1417にほぼ直角な方向に放出するようにジェットの少なくとも一部が構成されるように、流体ジェット撹拌機1430は、マイクロ波チャンバ1420の中心延長軸1417に沿って軸方向に離間させることができる。図15bに詳細に示した別の実施形態では、1つ以上の流体ジェット撹拌機1430a〜dは、ジェットの少なくとも一部がチャンバ1420の中心延長軸1417に向かって径方向内向きに案内されるように円周方向にマイクロ波チャンバ1420内に配置することができる。マイクロ波チャンバ1420の一部の円周に沿って全般的に連続しているものとして図15bには示されているが、流体ジェット撹拌機1430aは、チャンバ1420の中心延長軸1417に向かって流体ジェットを放出するように各々が配置された、チャンバ1420の円周の少なくとも一部に沿って径方向に互いに離間している複数の別個のジェットもまた含み得ることを理解されたい。
図15aに示すように、流体ジェット撹拌機1430a〜dは、マイクロ波チャンバ1420の1つ以上の側面に沿って配置することができ、また、1つ以上のマイクロ波ランチャー1422との間に(代替的に)配設することができる。1つ以上の撹拌器1430a〜dの使用は、他の事情が同じならば、マイクロ波チャンバ1420内の流体媒質と物品1450との間の熱伝導係数を、静止チャンバの熱伝導係数と比較して、少なくとも約1パーセント、少なくとも約5パーセント、少なくとも約10パーセント、または少なくとも約15パーセント増大させることができる。同じまたは別の実施形態では、同様に構成されるおよび/または動作する1つ以上のジェットが、図1aおよび図1bにおいて前に例示された熱化12および/または保持ゾーンは20を含むマイクロ波システム10の1つ以上の他のゾーン内に含まれ得る。
図1aおよび図1b再びを参照すると、マイクロ波加熱ゾーン16から引き出した後、加熱された物品を温度保持ゾーン20に任意選択で送ることができ、指定された滞留時間にわたって、ある特定の最小しきい値温度に、またはそのよりも高い温度で物品の温度を維持することができる。この保持ステップの結果として、保持ゾーン20から除去された物品の加熱プロファイルがより一貫し、コールドスポットをより少なくすることができる。一実施形態では、保持ゾーン20内の最小しきい値温度は、マイクロ波加熱ゾーン16内で必要とされる最低温度と同じであり得、少なくとも約120℃、少なくとも約121℃、少なくとも約122℃、および/または約130℃以下、約128℃以下、もしくは約126℃以下であってもよい。保持ゾーン20を通過する物品の平均滞留時間は、少なくとも約1分、少なくとも約2分、もしくは少なくとも約4分、および/または約20分以下、約16分以下、もしくは約10分以下であってもよい。保持ゾーン20は、マイクロ波加熱ゾーン16と同じ圧力で動作することができ、一実施形態では、加圧型0および/または液体充填型のチャンバもしくは槽を少なくとも部分的に画定することができる。
保持ゾーン20から出た後、マイクロ波システム10の加熱された物品をその後、急冷ゾーン22に導入することができ、1つ以上の冷却された流体と接触させることよって、加熱された物品を急速に冷却することができる。一実施形態では、急冷ゾーン22は、物品を、少なくとも約1分、少なくとも約2分、少なくとも約3分、および/または約10分以下、約8分以下、もしくは約以下6分の時間で、少なくとも約30℃、少なくとも約40℃、少なくとも約50℃、および/または約100℃以下、約75℃以下、もしくは約50℃以下だけ冷却するように構成することができる。急冷ゾーン22における冷却流体として、例えば、マイクロ波加熱ゾーン16に関して前述したものなどの液体媒質および/または気体媒質を含む任意の好適なタイプの流体を使用することができる。
図1aおよび図1bに全般的に示した一実施形態によれば、マイクロ波加熱システム10は、存在する場合、マイクロ波加熱ゾーン16および/または保持ゾーン20の下流に配設された第2の圧力調整ゾーン14bを含むこともできる。第2の圧力調整ゾーン14bは、第1の圧力調整ゾーン14aに関して前述した方法と同様の方法で構成し、動作させることができる。存在する場合、第2の圧力調整ゾーン14bは、マイクロ波加熱ゾーン16および/または保持ゾーン20が動作する圧力と同様の高い圧力(超大気圧)で急冷ゾーン22の実質的部分またはほぼすべてが動作するように、急冷ゾーン22の下流に配置することができる。別の実施形態では、急冷ゾーン22の一部分はマイクロ波加熱ゾーン16および/または保持ゾーン20の圧力と同様の超大気圧で動作することができるが、急冷ゾーン22の別の一部分はほぼ大気圧で動作することができるように、急冷ゾーン22内に第2の圧力調整ゾーン14bを配設することができる。冷却された物品は、急冷ゾーン22から除去されると、少なくとも約20℃、少なくとも約25℃、少なくとも約30℃、および/または約70℃以下、約60℃以下、もしくは約50℃以下の温度を有し得る。急冷ゾーン22から除去した後、次いで、冷却され処理された物品を、以後の保管または使用のためにマイクロ波加熱ゾーン10から除去することができる。
本発明の一実施形態によれば、例えば、マイクロ波加熱システム10を通過する物品またはパッケージごとに、マイクロ波エネルギーへの一貫した連続する曝露を保証するためのマイクロ波加熱システム10の動作を制御するための1つ以上の方法が提供される。マイクロ波システム10の動作を制御する好適な方法1500の一実施形態の主要ステップを、図16の個別のブロック1510〜1530によって示す。
図16に示すように、制御方法1500の第1のステップは、ブロック1510によって表されるように、マイクロ波加熱ゾーン16に関する1つ以上のマイクロ波システムパラメータについての値を判断することである。マイクロ波システムパラメータの例は、放出される正味パワー、運搬システムの速度、ならびにマイクロ波加熱チャンバ内の水の温度および/または流量を含み得るが、これに限定されるものではない。その後、図16のブロック1520によって示すように、次いで、差を判断するために、特定のパラメータについての得られた判断値を、同じパラメータの対応する目標値と比較することができる。この差に基づいて、図16のブロック1530によって表されるように、マイクロ波システム10の動作を調整するため1つ以上の措置を取ることができる。一実施形態では、例えば、差の大きさが、特定のマイクロ波システムパラメータのための目標値および/または判断値の値の少なくとも約5パーセント、少なくとも約10パーセント、または少なくとも約20パーセントであるとき、マイクロ波加熱システム10の調整を行うことができる5。一実施形態では、自動制御システムを使用して、上述した方法の少なくとも一部を行うことができる。
一実施形態では、マイクロ波加熱システム10内で加熱される物品(例えば、食品および/または医療用流体もしくは医療用器具)の安全性および/または法令準拠を保証するために、マイクロ波加熱システム10によって、上述した制御方法1500の基本ステップを利用することができる。この実施形態によれば、1つ以上のマイクロ波システムパラメータが、放出される最小正味パワー、運搬システムの最高速度、ならびにマイクロ波加熱チャンバ内の水の最低温度および/または最小流量からなる群から選択され得る。一実施形態では、マイクロ波チャンバ中の水の最低温度は、少なくとも約120℃、少なくとも約121℃、少なくとも約123℃、および/または約130℃以下、約128℃以下、もしくは約126℃以下であってもよいが、最小流量は、少なくとも毎分約1ガロン(gpm)、少なくとも約5gpm、または少なくとも約25gpmであってもよい。一実施形態では、運搬システムの最高速度は、毎秒約15フィート(fps)以下、約12fps以下、または約10fps以下であり得、放出される最小正味パワーは、少なくとも約50kW、少なくとも約75kW、または少なくとも約100kWであってもよい。製品安全性または準拠を保証するために制御方法1500を利用する場合、マイクロ波加熱システム10の動作を調整するためにとられる1つ以上の措置は、運搬システムを停止すること、1つ以上の発生器をオフすること、望ましくない状態に露出された1つ以上の物品を撤去、隔離および再処理もしくは処分すること、ならびにそれらの組合せを含み得るが、これに限定されるものではない。
また、同じまたは別の実施形態では、加熱される物品(例えば、食品および/または医療用流体もしくは医療用器具)の品質およびコンシステンシーを保証するために、マイクロ波加熱システム10によって、制御方法1500の基本ステップを利用することができる。この実施形態によれば、マイクロ波パラメータは、放出される正味パワー、運搬システムの速度、ならびにマイクロ波加熱チャンバ内の水の温度および/または流量を含み得る。一実施形態では、マイクロ波チャンバ中の水の温度は、少なくとも約121℃、少なくとも約122℃、少なくとも約123℃、および/または約130℃以下、約128℃以下、もしくは約126℃以下であってもよいが、流量は、少なくとも毎分15ガロン(gpm)、少なくとも約30gpm、または少なくとも約50gpmであってもよい。一実施形態では、運搬システムの速度は、少なくとも毎秒約5フィート(fps)、少なくとも約7fps、または少なくとも約10fpsの速度に制御され得るが、放出される正味パワーは、少なくとも約75kW、少なくとも約100kW、または少なくとも約150kWであってもよい。製品品質またはコンシステンシーを保証するために制御方法1500を利用するとき、マイクロ波加熱システム10の動作を調整するためにとられる1つ以上の措置は、運搬システムを停止すること、1つ以上の発生器をオフすること、望ましくない状態に露出された1つ以上の物品を撤去、隔離および再処理もしくは処分すること、ならびにそれらの組合せを含み得るが、これに限定されるものない。
図16に示した方法1500の比較ステップ1520を実行するために、マイクロ波システム10中で物品を加熱する前に、上述したマイクロ波システムパラメータのうちの少なくとも1つについての目標値のうちの1つ以上を判断することができる。これらの目標値の大きさの判断は、小規模マイクロ波システムを使用して加熱すべき特定のタイプの物品の規定された加熱プロファイルを最初に生成することによって達成され得る。例えば、一実施形態では、特定のタイプの1つ以上の物品(例えば、特定の食品、医療用装置または医療用流体)を最初に小規模マイクロ波加熱システムのマイクロ波チャンバに装荷する。一実施形態では、小規模加熱チャンバに装荷された物品は単一のタイプであり得、それにより、特に、判断された得られた画定加熱を、より大規模な加熱システム中のそのタイプの物品に適用することができる。一実施形態では、物品は、特定のタイプおよび/またはサイズの包装済み食品(例えば、肉の8オンスのMREパッケージ)であり得、あるいは、包装済み医療用流体(例えば、生理食塩水)または特定のタイプおよび/またはパッケージの医療用もしくは歯科用器具であってもよい。
小規模マイクロ波加熱システムのマイクロ波チャンバに装荷した後、1つ以上のマイクロ波ランチャーによってマイクロ波エネルギーをチャンバに導入することによって、物品を加熱することができる。複数回の加熱の実行を含み得るこの加熱期間中に、加熱される物品について、規定された加熱プロファイルを判断することができる。本明細書で使用される場合、「規定された加熱プロファイル」という用語は、特定のタイプの物品を加熱するときに使用するために示唆または推奨される様々なパラメータの目標値のセットを指す。目標値を含むだけでなく、規定された加熱プロファイルは、少なくとも部分的に、時間および/または物品の位置の関数として表すこともできる。一実施形態では、規定された加熱プロファイルは、放出される正味パワー、マイクロ波パワーの逐次分配(すなわち、放出されるマイクロ波エネルギーのタイミング、場所および量に関する詳細)、マイクロ波チャンバ中の流体(例えば、水)の温度および/または流量、ならびに/あるいはマイクロ波チャンバ内における物品の滞留時間を含むが、これには限定されない1つ以上のマイクロ波システムパラメータについての少なくとも1つの目標値を含み得る。さらに、規定された加熱プロファイルは、マイクロ波加熱システム10の熱化ゾーン16、保持ゾーン20、および/または急冷ゾーン22に関する1つ以上のパラメータ(例えば、温度、流体流量、圧力、および物品滞留期間)についての目標値または最小値も含み得る。
規定された加熱プロファイルを判断した後、複数のそのタイプの物品を、より大規模なマイクロ波加熱システムに装荷することができ、次いで、小規模マイクロ波システムを用いて、任意選択で自動制御システムを使用して、判断された画定プロファイルに従ってそれらを加熱することができる。一実施形態では、小規模マイクロ波加熱システムは、バッチシステムまたはセミバッチシステムとすることができ、および/または100立方フィート未満、50立方フィート未満、もしくは30立方フィート未満の総内部容積を有する液体充填マイクロ波チャンバを備えることができる。同じまたは別の実施形態では、大規模マイクロ波システムは、少なくとも約100立方フィート、少なくとも約250立方フィート、または少なくとも約500立方フィートの総内部容積を有する加圧型又は液体充填型のマイクロ波チャンバ中で少なくとも部分的に行われる連続プロセスまたは半連続プロセスであってもよい。その後、任意の数の異なる物品について特定の規定された加熱プロファイルを生成するために、必要に応じて、上述のステップを同じ回数繰り返すことができる。その後、上述の1つ以上のパラメータについての目標値を判断することができ、図16に示した方法1500の比較ステップ1520で使用することができる。その後、最終製品の一貫した加熱を保証するために、差に基づいて、上記に列挙した措置のうちの1つ以上をとることができる。
一貫した加熱を保証する1つの態様は、加熱ゾーンに放出される一定で測定可能なパワーを保証することである。一実施形態では、マイクロ波加熱システム10内で放出される正味パワーを制御するための方法が提供される。本明細書で使用される場合、「放出される正味パワー」という用語は、導波路またはランチャー内の順方向パワーと反射パワーとの差を指す。本明細書で使用される場合、「順方向パワー」という用語は、発生器から積載物への意図された方向に伝搬するパワーを指すが、「反射パワー」という用語は、通常、非から導波路またはランチャーへと発生器に向かって意図しない方向に伝搬するパワーを指す。
2つ以上の方向性カプラーの対を使用して、少なくとも1つのマイクロ波ランチャーから放出される正味パワーを判断するための方法1600の主要ステップを、図17に提供されるフローチャートに要約する。ブロック1610,1620によって表されるように、放出される正味パワーの第1の値および第2の値は、方向性カプラーの2つの独立した対を使用して判断することができる。方向性カプラーの各対は、順方向パワーを測定するための1つのカプラーと、反射パワーを測定するための別のカプラーと、差を計算し、それにより、第1の値および第1の値のそれぞれ対応する放出される正味パワーを提供するための1つ以上の装置またはシステムとを含むことができる。一実施形態によれば、正味パワー値の少なくとも一方は、マイクロ波発生器の出力を制御するために調整または使用することができるが、もう一方は、当該他方のバックアップまたはバリデーションとして使用することができる。
カプラーの各対から正味パワー値を取得すると、ブロック1630によって示されるように、正味パワーの第1の値と第2の値とを比較して、それらの差を判断することができ、その差に基づいて、ブロック1640によって示されるように、マイクロ波加熱システムの動作を調整するための措置を取ることができる。一実施形態では、例えば、前に判断された第1の正味パワー値および/または第2の正味パワー値の少なくとも約1パーセント、少なくとも約2つのパーセントまたは少なくとも約5パーセントである値などの所定の値を差が超えたときに措置を取ることができる。一実施形態では、差が、第1の正味パワー値および第2の正味パワー値のうち最も低いものの少なくとも約1パーセント、少なくとも約2パーセントまたは少なくとも約3パーセントであるとき、措置を取ることができる。また、別の実施形態では、第1の正味パワー値または第2の正味パワー値のうちの1つが、所定の最小値を下回った場合、および/または所定の最大値を超えた場合、措置を取ることができる。物品が処理されたこと、および差が判断されたことに少なくとも部分的に応じて、措置は、所定の値を差が超えたときに、発生器または運搬システムをシャットダウンすること、発生器出力を増大または減少させること、ならびに/あるいは、マイクロ波加熱チャンバ内に配設された1つ以上の物品を除去、隔離、および処分もしくは再処理することを含むが、これに限定されるものではない。
本発明のマイクロ波加熱システムは、比較的短時間で大量の物品を処理することが可能な商業規模の加熱システムであってもよい。複数の物品を加熱するためにマイクロ波エネルギーを利用する従来のレトルトおよび他の小規模システムとは対照的に、本明細書に記載したようなマイクロ波加熱システムは、運搬ライン当たり少なくとも毎分約15パッケージ、運搬ライン当たり少なくとも毎分約20パッケージ、運搬ライン当たり少なくとも毎分約25パッケージ、または運搬ライン当たり少なくとも毎分約30パッケージの総生産速度を達成するように構成することができ、その総生産速度は、他のマイクロ波システムによって達成可能な速度をはるかに超えている。
本明細書で使用される場合、「毎分パッケージ」という用語は、以下の手順に従って所与のマイクロ波加熱システムによって処理することが可能なホエーゲルが充填された8オンスMRE(meals ready to eat)パッケージの合計数を指し、Ameriqual Group LLC(米国インディアナ州エヴァンズヴィル)から市販されているホエーゲルプディングが充填された8オンスMREパッケージは、図18に示すようにパッケージの幾何学的中心を起点とするx軸、y軸およびz軸の各々に沿って離間する5つの等距離の場所でプディングに配置される複数の温度プローブに接続されている。次いで、マイクロ波加熱システムに評価されるパッケージを入れ、プローブの各々が指定された最低温度(例えば、殺菌システムの場合120℃)よりも高い温度を示すまで加熱する。そのような温度プロファイル、ならびに、加熱システムに関する物理情報および寸法情報を達成するために必要な時間を使用して、毎分パッケージ単位の総生産速度を計算することができる。
上述の本発明の好ましい形態は、例示として使用されるものにすぎず、本発明の範囲を解釈するために限定的な意味で使用すべきではない。当業者であれば、本発明の趣旨から逸脱することなく、上述した例示的な一実施形態に対して明らかな修正を容易に、加えることができよう。
発明者らは、添付の特許請求の範囲に記載する本発明の文言上の範囲から実質的に逸脱しない任意の装置に関する本発明の合理的に公正な範囲を判断および評価するために均等論に依拠するものであることをここに述べる。

Claims (20)

  1. 複数の物品を加熱するためのマイクロ波システムであって、前記マイクロ波システムが、
    主波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを発生させるためのマイクロ波発生器と、
    前記物品を、運搬軸に沿って運搬するための運搬システムと、
    前記運搬システムによって運搬される物品に向かって前記マイクロ波エネルギーの少なくとも一部を射出するための第1のマイクロ波ランチャーであって、前記第1のマイクロ波ランチャーが、幅(W)および深さ(D)を有する少なくとも1つの射出開口部を画定し、WがDよりも大きく、Dが0.50λ以下である、第1のマイクロ波ランチャーと、
    を備える、システム。
  2. 前記第1のマイクロ波ランチャーが、より広い対向する側壁のセットと、より狭い対向する端部壁のセットとを備え、前記側壁および前記端部壁の各々が末端縁部を提示し、前記側壁および前記端部壁の前記末端縁部が前記射出開口部を協働的に画定し、前記射出開口部の前記幅(W)が前記端部壁の前記末端縁部間の距離によって画定され、前記射出開口部の前記深さ(D)が前記側壁の前記末端縁部間の距離によって画定される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記側壁の末端縁部が、前記運搬軸に対して平行に延在する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記端部壁が、0°以下の深さフレア角(θ)を有する、請求項2および3のいずれかに記載のシステム。
  5. 前記第1のマイクロ波ランチャーが、マイクロ波入口と、少なくとも第1の射出開口部および第2の射出開口部とを画定し、前記第1の射出開口部が、前記幅(W)および前記深さ(D)を有し、前記第2の射出開口部が幅(W)および深さ(D)を有し、WがDよりも大きく、Dが0.50λ以下であり、前記第1のマイクロ波ランチャーが、前記マイクロ波入口と前記第1の射出開口部および前記第2の射出開口部との間の前記第1のマイクロ波ランチャーの内側領域内に配設された少なくとも1つの分割隔壁を備え、前記分割隔壁が、前記第1の射出開口部および前記第2の射出開口部を少なくとも部分的に画定する、請求項1乃至4のいずれかに記載のシステム。
  6. 前記第1の射出開口部および前記第2の射出開口部が、互いに隣接しており、前記運搬軸を横断して整列される、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記第1のマイクロ波ランチャーが、幅(W)および深さ(D)を有する第3の射出開口部をさらに備え、WがDよりも大きく、D、DおよびDのいずれも0.50λ以下である、請求項5および6のいずれかに記載のシステム。
  8. 前記第1のマイクロ波ランチャーが、前記マイクロ波入口と、前記第1の射出開口部、前記第2の射出開口部、および前記第3の射出開口部との間に配設された少なくとも2つの分割隔壁をさらに備え、前記分割隔壁が、前記マイクロ波入口から前記第1の射出開口部、前記第2の射出開口部、および前記第3の射出開口部の各々にマイクロ波エネルギーを伝搬するための少なくとも3つの別個のマイクロ波経路を集合的に画定し、前記別個のマイクロ波経路のうちの少なくとも1つが、前記別個のマイクロ波経路のうちの少なくとも1つの他のものより長い、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記システムが、前記物品がそこを通って前記運搬システムによって運搬されるマイクロ波チャンバをさらに備え、前記物品が包装済み食品を含み、前記マイクロ波チャンバが、水充填されかつ少なくとも10psigまで加圧されるように構成され、前記マイクロ波システムが、運搬ライン当たり少なくとも毎分20パッケージの速度で前記包装済み食品を低温殺菌および/または殺菌するように構成される、請求項1乃至8のいずれかに記載のシステム。
  10. マイクロ波加熱システム中で複数の物品を加熱するための連続プロセスであって、前記プロセスが、
    複数の個別のキャリア内に前記複数の物品を固定するステップ(a)と、
    熱化ゾーン中で前記キャリア内において前記物品を熱化し、それにより、均一な温度を有する複数の熱化された物品を提供するステップ(b)と、
    少なくとも1つのマイクロ波ランチャーを介して、マイクロ波エネルギーをマイクロ波加熱チャンバに導入するステップ(c)と、
    前記マイクロ波エネルギーの少なくとも一部をもって、前記キャリア内の熱化された物品を前記マイクロ波加熱チャンバ中で加熱し、それにより、各物品の平均温度を少なくとも50℃上昇させるステップ(d)であって、前記加熱の少なくとも一部が、少なくとも毎分25℃の加熱速度で行われ、前記物品が前記加熱の間に液体媒質中に浸漬される、ステップ(d)と、
    急冷ゾーン中で前記キャリア内の加熱された物品を冷却するステップ(e)と、
    を含み、
    運搬方向に延在する少なくとも1つの運搬ラインを介して、前記物品が、前記熱化ゾーン、前記マイクロ波加熱チャンバ、および前記急冷ゾーンの各々を通過させられ、前記マイクロ波加熱システムが、運搬ライン当たり少なくとも毎分20パッケージの総生産速度を有する、プロセス。
  11. 前記ステップ(c)の前に、主波長(λ)を有するマイクロ波エネルギーを発生させるステップであって、前記マイクロ波ランチャーが、前記マイクロ波エネルギーを前記マイクロ波加熱チャンバに導入するための少なくとも1つの射出開口部を画定し、前記射出開口部が幅(W)および深さ(D)を有し、WがDよりも大きく、Dが0.50λ以下である、ステップ
    をさらに含む、請求項10に記載のプロセス。
  12. 前記ステップ(c)が、前記マイクロ波加熱チャンバの両側に配設された少なくとも1つの対の対向したマイクロ波ランチャーをもってマイクロ波エネルギーを前記マイクロ波加熱チャンバに伝搬するステップを含み、前記対のマイクロ波ランチャーの各々が、前記運搬軸に垂直な平面をもって少なくとも2°の射出傾斜角に配向される、請求項10または11に記載のプロセス。
  13. 前記対向したマイクロ波ランチャーが向かい合うランチャーである、請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記ステップ(d)における加熱の少なくとも一部が、少なくとも10psigの圧力下で行われる、請求項10乃至13のいずれかに記載のプロセス。
  15. 前記ステップ(b)における熱化の少なくとも一部および/または前記ステップ(e)における冷却が、前記ステップ(d)における加熱とは異なる圧力で行われ、前記プロセスが、前記ステップ(b)における熱化および/または前記ステップ(e)における冷却の少なくとも一部の後に、前記物品を前記キャリア内において少なくとも1つの圧力調整ゾーンを通過させて、それにより、前記熱化ゾーンと前記マイクロ波加熱チャンバとの間の、および/または前記マイクロ波加熱チャンバと前記急冷ゾーンとの間の圧力を少なくとも部分的に均等化するステップをさらに含む、請求項10乃至14のいずれかに記載のプロセス。
  16. 前記キャリア内における前記熱化ゾーンから出た物品の均一な温度が、少なくとも20℃かつ70℃以下であり、前記物品が、前記熱化ゾーン中で、少なくとも2分かつ20分以下の平均滞留時間を有し、前記マイクロ波加熱チャンバ中での前記キャリア内における前記物品の滞留時間が、少なくとも30秒かつ10分以下である、請求項10乃至15のいずれかに記載のプロセス。
  17. 前記ステップ(e)の前に、前記加熱された物品を前記キャリア内において保持ゾーンを通過させるステップであって、前記保持ゾーン中で、少なくとも2分かつ15分以下の期間にわたって、前記物品の温度が指定された最低温度以上に維持される、ステップ
    をさらに含む、請求項10乃至16のいずれかに記載のプロセス。
  18. 前記マイクロ波ランチャーが、入口と、前記マイクロ波エネルギーを前記マイクロ波加熱チャンバに導入するための2つ以上の射出開口部とを含む、請求項10乃至17のいずれかに記載のプロセス。
  19. 前記マイクロ波加熱システムが、加圧マイクロ波加熱システムであり、前記物品を低温殺菌および/または殺菌する、請求項10乃至18のいずれかに記載のプロセス。
  20. 前記物品が、食品、医療用流体、または医療用器具を包含するパッケージを含む、請求項10乃至19のいずれかに記載のプロセス。
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