JP2018037240A - 回転コネクタ装置 - Google Patents

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大島 貴博
Takahiro Oshima
貴博 大島
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Abstract

【課題】より異物に対する信頼性が高い回転コネクタ装置を提供する。
【解決手段】ステアリングロールコネクタ1は、ステータ2及びロテータ3を備え、ステータ2には被挟持基板50が、ロテータ3には被挟持基板50を挟持する第1挟持基板40及び第2挟持基板60が、それぞれ固定されている。被挟持基板50は、第1挟持基板40の面に設けられる環状接点52,53,54と、第2挟持基板60側の面に設けられる環状接点55,56,57とを有する。第1挟持基板40はブラシ接点43を、第2挟持基板60はブラシ接点63を、それぞれ有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転コネクタ装置に関する。
従来、ステータとロテータとの間の相対回転を許容するとともにこれら両者間の電気的な接続を確保するための回転コネクタ装置が周知である。
特許文献1の回転コネクタ装置は、フレキシブルフラットケーブルを、ステータとロテータとの間の相対回転を許容するための余剰分を確保した状態でロテータの回転軸に巻回させている。
特開2010−129187号公報
ステータとロテータとの間には、これら両者の相対回転を許容するための隙間が必要である。この隙間から、フレキシブルフラットケーブルが配設される部分に砂塵等の異物が進入することがある。フレキシブルフラットケーブルは、ロテータの回転に追従するため、隙間から異物が進入すると、当該異物とフレキシブルフラットケーブルとが擦れてしまうおそれがある。
本発明の目的は、より異物に対する信頼性が高い回転コネクタ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、回転コネクタ装置は、ステータ及び前記ステータに対して相対回転可能に取り付けられるロテータのうちいずれか一方に固定される第1挟持基板及び第2挟持基板、並びに他方に固定され、且つ前記第1挟持基板と前記第2挟持基板との間に挟まれる被挟持基板と、前記第1挟持基板及び前記被挟持基板のうちいずれか一方に設けられる第1環状接点、及び他方設けられて前記第1環状接点に接触する第1対物接点と、前記第2挟持基板及び前記被挟持基板のうちいずれか一方に設けられる第2環状接点、及び他方設けられて前記第2環状接点に接触する第2対物接点とを備えることを要旨とする。
この構成によれば、ステータに対してロテータが相対回転する際、その相対回転に連動して第1挟持基板及び第2挟持基板又は被挟持基板が回転する。ここで、第1挟持基板と被挟持基板との間は、第1環状接点と第1対物接点とにより、第2挟持基板と被挟持基板との間は、第2環状接点と第2対物接点とにより、それぞれ接続が維持される。すなわち、従来のように、フレキシブルフラットケーブルを採用しなくても、ステータとロテータとの間の電気的な接続が維持される。
また、この構成によれば、被挟持基板の第1挟持基板側及び第2挟持基板側の両面を使用して、ステータとロテータとの間の電気的な接続を維持する。これにより、片面を使用するものと比較して、ステータとロテータとの間で多くの種類の電気信号を授受することができる。
上記構成において、前記被挟持基板は、その中央部に貫通孔を有する環状基板であって、前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板は、それぞれ他方との間の電気的及び機械的な接続関係を維持する複数の接続部を有し、前記複数の接続部は、前記貫通孔の内径よりも小さい外径となるように環状に配設され、前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板のいずれか一方に、これら前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板が固定される前記ステータ側又は前記ロテータ側の接続対象と接続するための接続機器を備えることが好ましい。
この構成によれば、第1挟持基板と第2挟持基板との間の電気的な接続が維持される。また、第1挟持基板に接続機器が設けられたと仮定すると、被挟持基板と第2挟持基板との間で授受される電気信号は、接続部を介することにより、第2挟持基板と第1挟持基板との間で授受され、さらには、接続機器を介することにより、第1挟持基板と接続対象との間で授受される。当然、被挟持基板と第1挟持基板との間で授受される電気信号は、接続機器を介することにより、第1挟持基板と接続対象との間で授受される。したがって、この構成によれば、接続機器の数が抑制されるので、回転コネクタ自体の組み立て工数や、回転コネクタを接続対象へ接続するための接続工数が抑制される。
なお、複数の接続部は、貫通孔の内径よりも小さい外径となるように環状に配設されているため、ステータに対してロテータが相対回転しても、当該相対回転に影響を与えないことは言うまでもない。
上記構成において、前記被挟持基板は、前記第1環状接点及び前記第2環状接点を有し、前記第1挟持基板は、前記第1対物接点として前記被挟持基板との間で弾性圧縮状態とされる第1ばね接点を有し、前記第2挟持基板は、前記第2対物接点として前記被挟持基板との間で弾性圧縮状態とされる第2ばね接点を有することが好ましい。
この構成によれば、第1ばね接点及び第2ばね接点が弾性圧縮状態であるので、ステータとロテータとの相対回転に伴って、被挟持基板と第1挟持基板及び第2挟持基板とが相対回転した場合でも、第1ばね接点と第1環状接点との間、及び第2ばね接点と第2環状接点との間が、それぞれ好適な接続状態に維持される。
また、環状接点は、基板と一体製造可能であるのに対し、ばね接点は、実装させる必要があることは周知である。また、第1挟持基板及び第2挟持基板には、接続部や接続機器の実装が必要である。したがって、第1挟持基板や第2挟持基板に環状接点を設けた場合、被挟持基板、第1挟持基板、及び第2挟持基板の全てが実装部品を有することになり、組み立て工数が増加する。
その点、この構成の場合、被挟持基板に実装部品が設けられないので、当該被挟持基板を、実装部品を取り付けるための実装ラインに流す必要がない。したがって、本構成の回転コネクタ装置は、組み立て工数が抑制されるという効果を有する。
本発明の回転コネクタ装置は、より異物に対する信頼性が高いという効果を有する。
ステアリングロールコネクタの斜視図。 ステアリングロールコネクタの分解斜視図。 ステアリングロールコネクタの断面図。
以下、回転コネクタ装置をステアリングロールコネクタに具体化した一実施形態について図面にしたがって説明する。
<構成>
図1に示すように、ステアリングロールコネクタ1は、車体側に位置するステータ2と、ステアリングホイール側に位置し、ステータ2に対して相対回転可能とされたロテータ3とを備える。
図2,3に示すように、ステータ2は、円板状の第1ステータ21と円筒状の第2ステータ22とが組み合わされることにより、ステアリングホイール側が開放し車体側が閉塞された有底円筒状とされている(図1参照)。第1ステータ21の中央部には、ステアリングシャフト4が挿通される挿通孔23が設けられている。ステータ2は、図示しない車体に固定される。
なお、ステータ2、すなわち第1ステータ21及び第2ステータ22には、径方向外側に向かって張り出す矩形部24が設けられている。矩形部24は、図示しない車体の制御ユニットと接続するためのターミナル端子5が配設される部分である。
ロテータ3は、第1ステータ21に設けられる挿通孔23の内径よりも小さい外径を有する円筒部31と、円筒部31のステアリングホイール側の端部に連続し且つ拡径するように拡がる円環状のフランジ部32とを有する。フランジ部32の外径は、ステータ2(第2ステータ22)の外径と等しく設定されており、ロテータ3は、ステータ2の開放部分を閉塞するように、当該ステータ2に遊嵌されている。すなわち、ロテータ3は、ステータ2に対して相対回転可能とされている。また、円筒部31は、その筒内にステアリングシャフト4が挿入された状態でこれと嵌合している。すなわち、ロテータ3は、ステアリングシャフト4と一体回転可能とされている。なお、ステータ2とロテータ3との間を、相対回転可能に接続する技術は周知であるため、その詳細な構成についての説明は割愛する。
ロテータ3のフランジ部32には、ステアリングホイール側に向かって矩形部33が突設されている。矩形部33は、図示しないステアリングホイールの制御ユニットと接続するためのターミナル端子6が配設される部分である。なお、ステアリングホイールの制御ユニットが接続対象に相当し、ターミナル端子6が接続機器に相当する。
ステアリングロールコネクタ1は、ステータ2及びロテータ3に加えて、第1挟持基板40、被挟持基板50、及び第2挟持基板60を備える。これら各基板は、ステアリングホイール側から第1挟持基板40、被挟持基板50、第2挟持基板60の順で積層された状態で、第1ステータ21、第2ステータ22、円筒部31、及びフランジ部32により囲われてなる収容部分Sに配設されている。
第1挟持基板40は、ステータ2の内径よりも小さい外径と、ステアリングシャフト4と一体回転するロテータ3の円筒部31が圧入される貫通孔41とを有する円環状とされている。したがって、第1挟持基板40は、ステアリングシャフト4と一体回転可能とされている。この第1挟持基板40のステアリングホイール側(ロテータ3側)の面には、ターミナル端子6が突設されている。ターミナル端子6は、矩形部33に収容されるように一部分に固められた状態で配設されている。
また、第1挟持基板40のステータ2側の面には、貫通孔41を囲うように3つのフィメールヘッダ端子42が突設されている。フィメールヘッダ端子42は、等角度間隔で環状に配設されている。また、第1挟持基板40のステータ2側の面には、3つのブラシ接点43が配設されている。3つのブラシ接点43は、それぞれの先端部43c(次段落で詳述する)と第1挟持基板40の軸心との間の距離がL1,L2,L3となるように配設されている。第1挟持基板40の内部には、3つのフィメールヘッダ端子42とターミナル端子6のうちの3つとの間をそれぞれ繋ぐ図示しない経路が設けられている。また、第1挟持基板40の内部には、3つのブラシ接点43(正確には、後述する基端部43a)とターミナル端子6のうちの3つとの間をそれぞれ繋ぐ図示しない経路が設けられている。
なお、ブラシ接点43は、第1挟持基板40に取り付けられる基端部43aと、当該基端部43aからステータ2に対するロテータ3の相対回転方向に向かうに連れて徐々に被挟持基板50側に近づくように延びる中間部43bと、中間部43bに連続して第1挟持基板40側に向かって滑らかに折り返される先端部43cとを有する。基端部43aは、幅広に形成され、第1挟持基板40との間の接触面積が確保されている。基端部43aと第1挟持基板40との間は、はんだづけ等により接合される。ブラシ接点43は、先端部43cにおいて第1挟持基板40側に向かう荷重が負荷されることにより中間部43bの第1挟持基板40側への弾性変形を許容する。すなわち、ブラシ接点43は、第1ばね接点及び第1対物接点に相当する。
被挟持基板50は、環状に配置される3つのフィメールヘッダ端子42により構成され、図2において一点鎖線で示す構成円Cの外径よりも大きい内径の貫通孔51を有する円環状の基板とされている。
被挟持基板50においてロテータ3側(第1挟持基板40側)の面には、3つの環状接点52,53,54が同心円状に配設されている。環状接点52の外径は構成円Cの外径よりも大きく設定されている。環状接点53の外径は、環状接点52の外径よりも大きく設定されている。環状接点54の外径は、環状接点53の外径よりも大きく設定されている。なお、環状接点52,53,54は、第1環状接点に相当する。
また、被挟持基板50においてステータ2側(第2挟持基板60側)の面には、3つの環状接点55,56,57が同心円状に配設されている。環状接点55の外径は環状接点52の外径と等しく設定されている。環状接点56の外径は、環状接点54と等しく設定されている。環状接点57の外径は、環状接点55と等しく設定されている。なお、環状接点55,56,57は、第2環状接点に相当する。
なお、被挟持基板50には、径方向外側に向かって張り出す矩形状の集約部58が設けられている。集約部58は、矩形部24に収容されるように、その大きさが設定されている。この集約部58には、各環状接点のそれぞれから延びる接点が集約されている。集約部58は、フレキシブルフラットケーブルFFCを介してそれぞれに対応するターミナル端子5と接続されている。
第2挟持基板60は、ステータ2の内径よりも小さい外径と、ステアリングシャフト4と一体回転可能とされるロテータ3の円筒部31が圧入される貫通孔61とを有する。したがって、第2挟持基板60は、ステアリングシャフト4と一体回転可能とされている。
第2挟持基板60のステアリングホイール側(ロテータ3側)の面には、貫通孔61を囲うように3つの線材ピン端子62が突設されている。線材ピン端子62は、フィメールヘッダ端子42に対して電気的且つ機械的に接続可能とされ、等角度間隔で環状に配設されている。また、第2挟持基板60のロテータ3側の面には、3つのブラシ接点63が配設されている。3つのブラシ接点63は、それぞれの先端部63c(次段落で詳述する)と第2挟持基板60の軸心との間の距離がL1,L2,L3となるように配設されている。第2挟持基板60の内部には、3つの線材ピン端子62と3つのブラシ接点63との間をそれぞれ繋ぐ経路が設けられている。なお、フィメールヘッダ端子42及び線材ピン端子62が接続部に相当する。
なお、ブラシ接点63は、第2挟持基板60に取り付けられる基端部63aと、当該基端部63aからステータ2に対するロテータ3の相対回転方向に向かうに連れて徐々に被挟持基板50側に近づくように延びる中間部63bと、中間部63bに連続して第2挟持基板60側に向かって滑らかに折り返される先端部63cとを有する。基端部63aは、幅広に形成され、第2挟持基板60との間の接触面積が確保されている。基端部63aと第2挟持基板60との間は、はんだづけ等により接合される。ブラシ接点63は、先端部63cにおいて第2挟持基板60側に向かう荷重が負荷されることにより中間部63bの第2挟持基板60側への弾性変形を許容する。すなわち、ブラシ接点63は、第2ばね接点及び第2対物接点に相当する。
なお、フィメールヘッダ端子42と線材ピン端子62とが電気的且つ機械的に接続された状態にあるとき、ブラシ接点43の先端部43cとブラシ接点63の先端部63cとの間の距離は、被挟持基板50の板厚よりも短いものとする。
次に、ステアリングロールコネクタ1の作用について説明する。
図3に示すように、被挟持基板50は、フィメールヘッダ端子42と線材ピン端子62とを介して接続される第1挟持基板40と第2挟持基板60との間に位置する。フィメールヘッダ端子42と線材ピン端子62とが電気的且つ機械的に接続された状態にあるとき、ブラシ接点43の先端部43cとブラシ接点63の先端部63cとの間の距離は、被挟持基板50の板厚よりも短いので、被挟持基板50は、それぞれ弾性変形するブラシ接点43とブラシ接点63との間に挟持される。
ブラシ接点43は、被挟持基板50に向かって弾性復帰しようとする。したがって、ステータ2に対するロテータ3の相対回転に伴う第1挟持基板40に対する被挟持基板50の相対回転の有無にかかわらず、ブラシ接点43と被挟持基板50に配設される環状接点52,53,54との間の接触が維持される。
すなわち、第1挟持基板40と被挟持基板50との間には従来技術のようなフレキシブルフラットケーブルは不要である。したがって、ステータ2とロテータ3との間の隙間から、収容部分Sに進入した埃や塵等の異物によりフレキシブルフラットケーブルが擦れてしまい、第1挟持基板40と被挟持基板50との間の導通が不通となることもない。この効果は、第2挟持基板60と被挟持基板50との間においても同様に生じる。
また、第1挟持基板40と被挟持基板50との間、及び第2挟持基板60と被挟持基板50との間に巻回状態のフレキシブルフラットケーブルを配設する必要がないので、これら両者間における相対回転に制限もない。
ここで、第1挟持基板40と第2挟持基板60との間は、フィメールヘッダ端子42と線材ピン端子62とを介して機械的且つ電気的に接続されている。したがって、第1挟持基板40と第2挟持基板60との間で電気信号の授受が可能である。
すなわち、車体の制御ユニットとステアリングホイールの制御ユニットとの間には、次に示す2つの電気信号授受経路が存在する。
(経路1)車体の制御ユニット−被挟持基板50(第1挟持基板40側の面)−第1挟持基板40−ステアリングホイールの制御ユニット
(経路2)車体の制御ユニット−被挟持基板50(第2挟持基板60側の面)−第2挟持基板60−第1挟持基板40−ステアリングホイールの制御ユニット
このように、ステアリングロールコネクタ1によれば、被挟持基板50の両面を使用して、ステータ2とロテータ3との間の電気的な接続を維持することができることから、片面を使用するものと比較して、ステータ2とロテータ3との間で多くの種類の電気信号を授受することができる。
なお、第1挟持基板40と第2挟持基板60との間を、フィメールヘッダ端子42と線材ピン端子62とを介して機械的且つ電気的に接続する構成とした。これにより、これら両者間を機械的に接続する構成と電気的に接続する構成とを別体とした場合と比較して、ステアリングロールコネクタ1自体の組み立て工数や、ステアリングロールコネクタ1を接続対象へ接続するための接続工数が抑制される。
また、環状配置されるフィメールヘッダ端子42及び線材ピン端子62の構成円Cは、被挟持基板50の貫通孔51の内径よりも小さい外径とされている。このため、ステータ2に対するロテータ3の相対回転に伴って、第1挟持基板40に対して被挟持基板50が、並びに第2挟持基板60に対して被挟持基板50が、それぞれ相対回転しても、その相対回転に、フィメールヘッダ端子42及び線材ピン端子62が影響を与えないことは言うまでもない。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、ブラシ接点43,63は、弾性変形可能なばね接点とされたが、これらのいずれか一方若しくは両方は、ばね接点でなくてもよい。第1挟持基板40と被挟持基板50との間、並びに第2挟持基板60と被挟持基板50との間は、それぞれ固定距離であることから、ばね接点でなくてもそれぞれの間の電気的な接触状態が維持される。
・上記実施形態において、フィメールヘッダ端子42及び線材ピン端子62は、接続部としての一例であって、電気的及び機械的な接続関係を維持できるものであれば、種々の構成が適用可能である。
・また、上記別例において、電気的な接続関係を維持する構成と、機械的な接続関係を維持する構成とが別々であってもよい。
・上記実施形態において、被挟持基板50に環状接点52,53,54,55,56,57を、第1挟持基板40及び第2挟持基板60にブラシ接点43,63をそれぞれ設けたが、これらは、逆の関係であってもよい。すなわち、環状接点を第1挟持基板40及び第2挟持基板60に、ブラシ接点を被挟持基板50に、それぞれ設けてもよい。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
ただし、上記実施形態の構成を採用することにより、被挟持基板50は、環状接点とともに一体製造可能である。ブラシ接点が設けられる基板には、はんだ付けなど、ブラシ接点を実装させる工程が必要である。上記実施形態において、第1挟持基板40にはフィメールヘッダ端子42を、第2挟持基板60には線材ピン端子62を、それぞれ実装させる工程が必要である。ここで、被挟持基板50にブラシ接点を設けた場合、3つの基板40,50,60の全てで実装させる工程が必要となる。すなわち、上記実施形態の構成によれば、被挟持基板50に実装部品が設けられないので、当該被挟持基板50を、実装部品を取り付けるための実装ラインに流す必要がない。したがって、上記実施形態のステアリングロールコネクタ1は、組み立て工数が抑制されるという効果を有する。
・上記実施形態において、被挟持基板50がロテータ3に、第1挟持基板40及び第2挟持基板60がステータ2に、それぞれ固定される構成であってもよい。
・上記実施形態において、ターミナル端子5と集約部58との間は、フレキシブルフラットケーブルFFC以外の構成で接続してもよい。なお、フレキシブルフラットケーブルFFCを採用することにより、被挟持基板50の組み立てが容易になり、ひいてはステアリングロールコネクタ1としての組み立てが容易になる。
・上記実施形態において、第1挟持基板40と被挟持基板50との間の接点数、及び被挟持基板50と第2挟持基板60との間の接点数は、それぞれ3つとされたが、接点数は、3つの限定されず、適宜変更してもよい。
・上記実施形態において、回転コネクタ装置として、ステアリングロールコネクタ1を例示して説明したが、ステアリングロールコネクタに限らず、ステータとロテータとを有する構成であれば適用できる。
1…ステアリングロールコネクタ、2…ステータ、3…ロテータ、4…ステアリングシャフト、5…ターミナル端子、6…ターミナル端子(接続機器)、21…第1ステータ、22…第2ステータ、23…挿通孔、24…矩形部、31…円筒部、32…フランジ部、33…矩形部、40…第1挟持基板、41…貫通孔、42…フィメールヘッダ端子(接続部)、43…ブラシ接点(第1対物接点、第1ばね接点)、50…被挟持基板、51…貫通孔、52,53,54…環状接点(第1環状接点)、55,56,57…環状接点(第2環状接点)、58…集約部、60…第2挟持基板、61…貫通孔、62…線材ピン端子(接続部)、63…ブラシ接点(第2対物接点、第2ばね接点)。

Claims (3)

  1. ステータ及び前記ステータに対して相対回転可能に取り付けられるロテータのうちいずれか一方に固定される第1挟持基板及び第2挟持基板、並びに他方に固定され、且つ前記第1挟持基板と前記第2挟持基板との間に挟まれる被挟持基板と、
    前記第1挟持基板及び前記被挟持基板のうちいずれか一方に設けられる第1環状接点、及び他方設けられて前記第1環状接点に接触する第1対物接点と
    前記第2挟持基板及び前記被挟持基板のうちいずれか一方に設けられる第2環状接点、及び他方設けられて前記第2環状接点に接触する第2対物接点とを備える回転コネクタ装置。
  2. 請求項1に記載の回転コネクタ装置において、
    前記被挟持基板は、その中央部に貫通孔を有する環状基板であって、
    前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板は、それぞれ他方との間の電気的及び機械的な接続関係を維持する複数の接続部を有し、
    前記複数の接続部は、前記貫通孔の内径よりも小さい外径となるように環状に配設され、
    前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板のいずれか一方に、これら前記第1挟持基板及び前記第2挟持基板が固定されるステータ側又はロテータ側の接続対象と接続するための接続機器を備える回転コネクタ装置。
  3. 請求項2に記載の回転コネクタ装置において、
    前記被挟持基板は、前記第1環状接点及び前記第2環状接点を有し、
    前記第1挟持基板は、前記第1対物接点として前記被挟持基板との間で弾性圧縮状態とされる第1ばね接点を有し、
    前記第2挟持基板は、前記第2対物接点として前記被挟持基板との間で弾性圧縮状態とされる第2ばね接点を有する回転コネクタ装置。
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