JP2018029997A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】入球領域への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能な遊技機において、入球数示唆演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技機1は、第2特図保留が無い状態で時短状態に移行してから、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ(上限数)貯まるまでの間(特定条件期間)である場合には、通常時の演出保留の表示態様(演出保留9A又は演出保留9B)とは異なる表示態様で、第2始動口21(電チュー22)への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出(V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出)を実行可能である。
【選択図】図50

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
従来よりパチンコ遊技機には、入球口への入球に基づいて数値情報(乱数値)を取得し、その数値情報に基づいて少なくとも大当たりか否かの判定処理を行うものがある。判定処理が行われると、その判定処理の結果を示す特別図柄(識別図柄)が変動表示を経て停止表示される。大当たりに当選した場合には、特別図柄が大当たりの当選を示す大当たり図柄で停止表示されて、大入賞口(特別入賞口)が開閉する特別遊技が実行される。またパチンコ遊技機の中には、遊技球の入球し易さが変化可能な可変入球口を備え、特別遊技後に遊技球が通常遊技状態よりも可変入球口(第2入球口)に入球し易い特典遊技状態に制御するものがある。
ところでパチンコ遊技機には、様々な入球領域がある。例えば、上記した可変入球口や大入賞口等である。そして、入球領域への遊技球の入球に基づいて、当該入球領域への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能なものがある。例えば下記特許文献1に記載の遊技機では、特別遊技の実行中に特別入賞口(入球領域)に入賞した遊技球の入球数をカウントして、カウントした入球数を数値画像として表示する入球数示唆演出を実行する。これにより遊技者は、特別遊技の実行中にどのくらい遊技球が特別入賞口に入賞したのかを把握できるようになっている。
特開2014−204816号公報
しかしながら上記特許文献1に記載の遊技機では、入球数示唆演出は、遊技球が入球領域に入球したタイミングで常に開始されるようになっている。そのため、遊技球が入球領域に続けざまに(2球連続して)入球してしまうイレギュラーな事態が生じた場合、前の遊技球の入球に基づく入球数示唆演出が終了する前に、後の遊技球の入球に基づく入球数示唆演出が開始されてしまう。そうなると遊技者にとっては、前の遊技球の入球に基づく入球数示唆演出が飛ばされた(スキップされた)ように見えて、入球数示唆演出が把握し難くなるおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題とするところは、入球領域への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能な遊技機において、入球数示唆演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能な遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
遊技球が流下可能な遊技領域に配された第1入球口及び第2入球口と、
前記第2入球口へ遊技球が入球可能な開状態と、前記第2入球口への入球が不可能又は前記開状態よりも困難な閉状態とをとる入球口開閉部材を有する可変入球手段と、
前記第1入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、
前記第2入球口への入球に基づいて判定値情報を取得する第2判定情報取得手段と、
前記第2判定情報取得手段により取得された判定情報を所定の上限数まで記憶可能な記憶手段と、
前記第1判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりの判定を行う第1当たり判定手段と、前記第2判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりの判定を行う第2当たり判定手段と、
前記第1当たり判定手段及び前記第2当たり判定手段の判定結果に応じて、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記特別遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記第2入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、を備える遊技機において、
特定条件期間での前記第2入球口への遊技球の入球に基づいて、前記特定条件期間における前記第2入球口への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能な入球数示唆演出実行手段を備え、
前記特定条件期間は、前記記憶手段に判定情報が記憶されていない状態で前記遊技状態制御手段により前記特典遊技状態に制御されてから、前記第2当たり判定手段の判定結果を示す図柄変動表示中に前記上限数の判定情報が前記記憶手段に記憶されるまでの期間であることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、入球領域への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能な遊技機において、入球数示唆演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能である。
本発明の第1形態に係る遊技機の正面図である。 同遊技機が備える第2大入賞装置等を詳細に示す概略正面図である。 図1に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機が備えるVVVランプを示す図である。 (A)はVVVランプが第1発光態様で発光した状態を示した図であり、(B)はVVVランプが第2発光態様で発光した状態を示した図であり、(C)はVVVランプが第3発光態様で発光した状態を示した図である。 同遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 当たりの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は大当たり判定テーブルであり、(B)は当たり種別判定テーブルであり、(C)はリーチ判定テーブルであり、(D)は普通図柄当たり判定テーブルであり、(E)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 始動入賞コマンドの特定テーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 ゲート通過処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当たり遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当たり遊技)のフローチャートである。 振分部材制御処理のフローチャートである。 特定領域センサ検出処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 遊技状態変更表示処理のフローチャートである。 始動入賞コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 変動演出終了処理のフローチャートである。 特別遊技演出選択処理のフローチャートである。 VV演出調整処理のフローチャートである。 VVV演出調整処理のフローチャートである。 小当たりの種別に応じた第2大入賞口の開放パターン及び振分部材の作動パターンを示すタイミングチャートである。 実施形態に係る遊技機における遊技状態の遷移等を示す図である。 (A)は第2特図保留貯留演出を示す図であり、(B)は電チュー打込演出を示す図である。 (A)はV表示演出を示す図であり、(B)はVV表示演出を示す図であり、(C)はVVV表示演出を示す図である。 (A)(B)は第2特図保留完了演出を示す図である。 通常の場合とイレギュラー(1)の場合とイレギュラー(2)の場合において、V表示演出とVV表示演出とVVV表示演出との関係を示したタイムチャートである。 第2形態に係る10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 第2形態に係る始動入賞コマンド解析処理のフローチャートである。 第2形態に係るVV演出調整処理のフローチャートである。 第2形態に係る疑似VV演出実行処理のフローチャートである。 第2形態に係る復活演出設定処理のフローチャートである。 第2形態に係る復活表示演出を示す図である。 第2形態に係る通常の場合とイレギュラー(1)の場合とイレギュラー(2)の場合において、V表示演出とVV表示演出とVVV表示演出との関係を示したタイムチャートである。 第3形態において(A)はSPリーチハズレを示す図であり、(B)は普通入賞口入球促進演出を示す図であり、(C)は1球目入球演出を示す図であり、(D)は2球目入球演出を示す図であり、(E)は3球目入球演出を示す図であり、(F)は特殊演出を示す図である。
1.遊技機の構造
本発明の第1形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においてパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には装飾用の盤ランプ5(図7参照)が複数設けられていて、遊技盤2の上部にVVVランプ68が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎ(図示せず)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置(演出手段)7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う演出図柄表示領域がある。演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また小当たりに当選した場合には「135」などの予め定めたチャンス目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能であり、小当たりに当選した場合にバラケ目で演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「演出図柄可変表示演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技(特別遊技)に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお演出図柄可変表示演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の右上方には、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、入球領域)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー、可変入球手段)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図6参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。
また、遊技領域3における第1始動口20の下方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図6参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の右方には、第2大入賞口(特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、前後に進退する進退式のものであり、第2大入賞口ソレノイド38(図6参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。
第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2の二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2の破線で示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技(特別遊技)の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。
また図1に示すように、遊技領域3における第2始動口21の上方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口9が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第1大入賞装置31と、アウト口9とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口20への入賞を狙う。
一方、第2流路R2上には、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、アウト口9とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート28への通過、電チュー22に係る第2始動口21、第1大入賞口30、又は第2大入賞口35への入賞を狙う。
なお本形態では、ゲート28と、電チュー22と、第2大入賞装置36とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。また、固定入賞装置19と第1大入賞装置31とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能となっている。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別図柄)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種別(つまり当選した大当たりの種別)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(特別遊技)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種別(つまり当選した小当たりの種別)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技が行われる。なお、大当たり遊技又は小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図6参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(第1数値情報記憶手段)85aに記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(第2数値情報記憶手段、記憶手段)85bに記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態において第1特図保留記憶部85aの上限記憶数が4(第1上限記憶数)であり、第2特図保留記憶部85bの上限記憶数が2(上限数、第2上限記憶数)となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や大当たり遊技又は小当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは、例えば4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは、例えば1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図6参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
なお普図保留の上限値は1〜3個であっても良く適宜変更可能である。或いは、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中にゲート28への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成としても良い。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成としても良い。
また本パチンコ遊技機1では、図4に示すように、VVVランプ68は、左側に左側Vランプ(第1の発光領域)68aを有し、中央に中央Vランプ(第2の発光領域)68bを有し、右側に右側Vランプ(第3の発光領域)68cを有し、下側に下側文字ランプ68dを有している。左側Vランプ68a、中央Vランプ68b、及び右側Vランプ68cは、それぞれV字状に発光可能であり、後述するように大当たり遊技が実行され得る状況であることを示唆できるようになっている。下側文字ランプ68dは、本パチンコ遊技機1の遊技特性(スペックの特徴)を意味する文字(TripleLooP)になっていて、その文字で発光可能である。
そして、図5(A)に示すように、左側Vランプ68aが発光することにより、大当たり遊技が実行され得る回数が1回であることを示唆するようになっている。また図5(B)に示すように、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが発光することにより、大当たり遊技が実行され得る回数が2回であることを示唆するようになっている。また図5(C)に示すように、左側Vランプ68a、中央Vランプ68b、右側Vランプ68c、及び下側文字ランプ68dが発光することにより、大当たり遊技が実行され得る回数が3回であることを示唆するようになっている。
2.遊技機の電気的構成
次に図6及び図7に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図6及び図7に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、装飾可動体15、VVVランプ等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82が含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)と普図保留記憶部86とが設けられている。第1特図保留記憶部85aは、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また第2特図保留記憶部85bは、記憶可能な第2特図保留の数に対応した2つの記憶領域からなる。各記憶領域はさらに4つの記憶領域に分かれていて、後述の大当たり乱数を記憶する領域、大当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域がある。
また主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図7に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92が含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)97を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路97は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROM93は外付けであってもよい。
またサブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68等のランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。なお装飾可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出SW(スイッチ)63aが接続されている。従って、演出ボタン63が押下されると、演出ボタン検出SW63aからサブ制御基板90に対して信号が出力される。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。詳細には、第1特別図柄の抽選の結果としては、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」があり、第2特別図柄の抽選の結果としては、「大当たり」、「小当たり」がある。すなわち、第2特別図柄の抽選で「はずれ」となることはない。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(小当たり開放パターン)にて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技」が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称する。また、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。より詳細には本形態では、図8に示すように、大当たりの種別として「15R(ラウンド)通常大当たり」と「4R時短大当たり」と「15R時短大当たり」とがある。「15R通常大当たり」は、15Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「非時短状態且つ低ベース状態」に制御する大当たりである。「4R時短大当たり」は、4Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する大当たりである。「15R時短大当たり」は、15Rにわたって第1大入賞口30を開放させた後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する大当たりである。なお、いずれの大当たりも、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。
また、「15R通常大当たり」及び「4R時短大当たり」は第1特別図柄(特図1)の抽選でのみ当選する可能性がある。これに対して「15R時短大当たり」は第2特別図柄(特図2)の抽選でのみ当選する可能性がある。第1特別図柄の抽選によって「15R通常大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。また、第1特別図柄の抽選によって「4R時短大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短図柄1」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「15R時短大当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短図柄2」が停止表示される。こうして本形態では、大当たり図柄の種別として、「特図1_通常図柄」と「特図1_時短図柄1」と「特図2_時短図柄2」とがある。
一方特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この2種大当たり遊技が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。従ってこのときの総ラウンド数は16Rとなる。なお、大当たり遊技又は小当たり遊技においては1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドがあってもよい。
より詳細には本形態では、図8に示すように、小当たりの種別として「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、「16R時短小当たりC」、及び「16R通常小当たり」とがある。各種別の小当たりは、小当たり遊技を行って、その小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過があれば大当たり遊技(2種大当たり遊技)を行うものである。小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。「16R時短小当たりA」は、特定領域39への通過(V通過ともいう)が実質的に不可能な小当たりである。これに対して、「16R時短小当たりB」、「16R時短小当たりC」、及び「16R通常小当たり」は、右打ちにて遊技をしていればV通過が必ず可能な小当たりである。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。この点については後に詳述する。
各種別の小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。但し、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、小当たりの種別に応じて異なっている。具体的には図8に示すように、時短小当たりAではおよそ4.6秒、時短小当たりBでは21秒、時短小当たりCおよび通常小当たりでは0.008秒である。このように小当たりの種別に応じて小当たり遊技のオープニングの時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いている振分部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである。これにより、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過用開放パターンと、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能(実質的を含む)な非通過用開放パターンとをつくり出している。なお、通過用開放パターンおよび非通過用開放パターンの詳細については後述する。
また特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、小当たりの種別に応じて定められている開放パターンで第1大入賞口30を開放する。具体的には、「16R時短小当たりA」は、1R当たりの最大開放時間を29.5秒として15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する当たりである。但し、「16R時短小当たりA」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、このような2種大当たり遊技が実行されることはほとんどない。
また、「16R時短小当たりB」及び「16R時短小当たりC」は、1R当たりの最大開放時間を29.5秒として15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「時短状態且つ高ベース状態」に制御する当たりである。また、「16R通常小当たり」は、2R目から5R目では1R当たりの最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させ、6R目から16R目では1R当たりの最大開放時間を0.1秒として第1大入賞口30を開放させる2種大当たり遊技の実行後、遊技状態を後述の「非時短状態且つ低ベース状態」に制御する当たりである。つまり、この「16R通常小当たり」は、6R目から16R目までは第1大入賞口30の開放時間が極めて短く、第1大入賞口30への入賞が見込めない。すなわち、2R目から5R目までの計4Rだけ第1大入賞口30への入賞が見込める実質4Rの当たりである。なお、2種大当たり遊技における1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回である。
また、「16R時短小当たりA」及び「16R時短小当たりB」は第1特別図柄の抽選でのみ当選する可能性がある。これに対して「16R時短小当たりC」及び「16R通常小当たり」は第2特別図柄の抽選でのみ当選する可能性がある。第1特別図柄の抽選によって「16R時短小当たりA」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短有り小当たり図柄1」が停止表示される。また、第1特別図柄の抽選によって「16R時短小当たりB」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_時短有り小当たり図柄2」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「16R時短小当たりC」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短有り小当たり図柄3(特典付き小当たり図柄)」が停止表示される。また、第2特別図柄の抽選によって「16R通常小当たり」に当選した場合には、第2特別図柄表示器41bに「特図2_時短無し小当たり図柄(特典無し小当たり図柄)」が停止表示される。こうして本形態では、小当たり図柄の種別として、「特図1_時短有り小当たり図柄1」と「特図1_時短有り小当たり図柄2」と「特図2_時短有り小当たり図柄3」と「特図2_時短無し小当たり図柄」とがある。
なお、第1特別図柄(特図1)の抽選における各大当たりへの振分確率は、15R通常大当たりが50%、4R時短大当たりが50%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した大当たりは、全て15R時短大当たりとなっている。また、第1特別図柄の抽選における各小当たりへの振分確率は、16R時短小当たりA(V通過実質不可の小当たり)が99%、16R時短小当たりB(V通過可能な小当たり)が1%となっている。また、第2特別図柄の抽選における各小当たりへの振分確率は、16R時短小当たりC(V通過可能な時短小当たり)が30%、16R通常小当たり(V通過可能な通常小当たり)が70%となっている。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たり又は小当たり或いはハズレであるかの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図9(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、当否判定の結果がハズレである場合(本形態では大当たり及び小当たりでない場合)に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜127までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜127までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図9(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、変動時間短縮機能がある。
特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図11参照)。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図10(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図12参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。本形態では、電チュー22(第2始動口21)の開放時間は非時短状態では0.1秒であるが、時短状態では0.5秒である(図12参照)。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。高ベース状態は、「特典遊技状態」に相当する。
なお、高ベース状態(時短状態が作動している状況)において、電チュー22の開放回数増加機能が作動していないが(図12参照)、電チュー22の開放回数増加機能が作動するようにしてもよい。すなわち、高ベース状態で実行される補助遊技では、電チュー22の開放回数が非時短状態で実行される補助遊技よりも多くなるようにしてもよい。また、高ベース状態において、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動するようにしてもよい。すなわち、低ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に低く設定し、高ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に高く設定してもよい。この場合、低ベース状態における普通図柄抽選の当選確率を「零」に設定するとよい。なぜなら、低ベース状態において第2特別図柄の抽選が実行されないようにすることが可能となるからである。つまり、このように構成すれば、低ベース状態にも関わらず第2特別図柄の抽選に基づく小当たり遊技の実行を狙った攻略的な遊技を防止することが可能となる。
さらには、高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、電チュー22の開放回数増加機能、および普通図柄表示器42の確率変動機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、図8に示すように、大当たり遊技後の遊技状態は、当選した特別図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)の種別に基づいて制御される。すなわち、「4R時短大当たり」、「15R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、又は「16R時短小当たりC」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、時短状態かつ高ベース状態である。時短状態かつ高ベース状態は、所定回数(本形態では99回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、「15R通常大当たり」、又は「16R通常小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、非時短状態かつ低ベース状態である(図8参照)。この遊技状態を特に、「通常遊技状態」という。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態である。
高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図14〜図32に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図14に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図9に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図15に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図6参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図14の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図9に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図14参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図16に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が2個(上限数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が2個に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が2個未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタの値(ラベル−TRND−Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第2始動入賞コマンドを特定する。具体的には、現在の特図2保留球数が「1」且つ現在の遊技状態が時短状態であり、大当たり乱数が「1」、当たり種別乱数が「1」、リーチ乱数が「1」、変動パターン乱数が「1」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口且つ時短状態の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「F2H1BH」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばF2H)と1バイトの下位コマンド(例えば1AH))からなっている。
図13に示すテーブルにおける各乱数の区分けは、それぞれの乱数の判定テーブル(図10(A)の大当たり判定テーブル、図10(B)の当たり種別判定テーブル、図10(C)のリーチ判定テーブル、図11の変動パターン判定テーブル)における区分けと対応している。従って、特定された第2始動入賞コマンドには、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、およびSPリーチを行うか否かの情報が含まれている。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、遊技状態(時短状態か非時短状態か)を指定する情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、保留球数を指定する情報である(図13の欄外の備考参照)。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、及びSPリーチを行うか否かを指定する情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には本処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4個(第1上限数)に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が4個に達している場合(S210でYES)には本処理を終えるが、特図1保留球数が4個未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタの値(ラベル−TRND−Aの値)、当たり種別乱数カウンタの値(ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(ラベル−TRND−RCの値)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1の値)を取得し(つまり図9(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて第1始動入賞コマンドを特定する。具体的には、現在の特図1保留球が「1」且つ現在の遊技状態が非時短状態であり、大当たり乱数が「1」、当たり種別乱数が「1」、リーチ乱数が「1」、変動パターン乱数が「1」であれば、図13の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口且つ非時短状態の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H13H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、大当たりの当否、小当たりの当否、特別図柄の種類、リーチの有無、及びSPリーチを行うか否かを指定する情報が含まれている。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図17に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図9(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図18に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チューの作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理(S405)を行う。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出し、図10(D)に示す普通図柄当たり判定テーブル(当たり判定値が「1」〜「65535」)に基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S407)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図10(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間(0.5秒,図10(E)参照)が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。詳細には、時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(図12の電チュー開放TBL2参照)をセットする。これに対して、非時短状態中であれば、電チュー22の開放パターンとして非時短状態中の開放パターン(図12の電チュー開放TBL1参照)をセットする。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図19に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞口装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4、5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図20に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留2個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1005)。このようにして、第2特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選にはハズレがなく、大当たり当選となる場合を除けば必ず小当たり当選となる上、小当たり遊技では必ず特定領域39を通過することができるようになっている。つまり、第2特図保留に基づく抽選がなされれば必ず大当たり遊技が実行される(大当たりに当選する)ようになっている。この点については後に詳述する。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図21に基づいてまとめて説明する。図21に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85b(詳しくは第2特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図10(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が、大当たり判定値である「65300」〜「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図10(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図10(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて大当たりの種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たりの種別(大当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8参照)をRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「65299」の何れかと一致するか否か判定する(図10(A)の特図2の欄参照)。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「3500」の何れかと一致するか否か判定する(図10(A)の特図1の欄参照)。なお小当たり当選確率は、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が高くなっている。
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図10(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて小当たりの種別を判定する(S1109)。小当たりの種別を判定(S1109)した後は、小当たり種別(小当たり図柄の種類)に応じた特図停止図柄データ(図8参照)をRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1111)、本処理を終える。本形態では、特図1の抽選ではその結果が「ハズレ」となることがある一方、特図2の抽選ではその結果が「ハズレ」となることがないように、各抽選における小当たり当選確率が設定されている(図10(A)参照)。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1003)と特図1変動パターン選択処理(S1009)とは、処理の流れが同じであるため図22及び図23に基づいてまとめて説明する。図22に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1301)。
時短状態でなければ(S1301でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1302)。ONであれば(S1302でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1303)。なお、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。
またステップS1302において、大当たりフラグがONでなければ(S1302でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1304)。ONであれば(S1304でYES)、非時短状態中小当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1305)。
またステップS1304において、小当たりフラグがONでなければ(S1304でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1306)。図10(C)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「5」であり、非時短状態であれば「0」〜「13」である。すなわち、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早めるためである。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1306でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1307)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1306でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1308)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1301において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1301でYES)には、図23に示すように、参照する変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1302〜S1308と同様の流れで処理(S1309〜S1315)を行う。すなわち、大当たりフラグがONであれば(S1309でYES)、時短状態中大当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1310)。
また小当たりフラグがONであれば(S1311でYES)、時短状態中小当たりテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つ小当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1312)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値であれば(S1313でYES)、時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1314)。またリーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でなければ(S1313でNO)、時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1315)。
なお、時短状態中の変動パターン判定テーブル(図11に示す変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)では、リーチ無しハズレ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が保留球数「2」〜「4」のときに働く。すなわち、非時短状態中よりも短縮変動が選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターン判定テーブルは、非時短状態中の変動パターン判定テーブルよりも変動時間が短くなるようなテーブルとなっている。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図22に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1316)、本処理を終える。ステップS1316でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006又はS1012でセットされる変動開始コマンドに含められる。
[特別図柄変動中処理]図24に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図11参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図25に示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(500ms,図11参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。経過していなければ(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1602)。
次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かを判定し(S1605)、ONでなければステップS1607に進むが、ONであれば時短フラグをOFFして(S1606)ステップS1607に進む。これにより、大当たり遊技の実行中は非時短状態に制御される。本形態では非時短状態時は常に低ベース状態であるので、大当たり遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットして(S1607)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1608)。ステップS1608に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり(大当たり図柄)の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1609)。このときに、特別遊技中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たりの種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1610)。小当たりフラグがONであれば(S1610でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1611)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグがONであってもOFFにはしない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンドをセットして(S1612)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1613)。
ステップS1613に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり(小当たり図柄)の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8を参照)をセットする(S1614)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たりの種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1615)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1610において小当たりフラグがONでなければ(S1610でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1616)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図26に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがONか否か判定し(S1701)、ONであれば、時短状態中に実行した特別図柄変動の回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S1702)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S1703)。そして「0」であれば、時短フラグをOFFする(S1704)。なお、本パチンコ遊技機1では、時短状態への移行時には時短カウンタの値が「99」にセットされるようになっている。この点については後述する。その後、ステップS1705では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技(第1特別遊技)の実行のための処理である。図27に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、当選した大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、その単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では8個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2012)。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットした後(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2017)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図28に示すように、遊技状態設定処理(S2017)ではまず、今回の大当たり遊技の実行契機となった特別図柄が、時短状態への制御契機となる図柄(図8参照)であるか否かを判定する(S2101)。すなわち、実行した大当たり遊技が時短当たり(「4R時短大当たり」、「16R時短小当たりA」、「16R時短小当たりB」、「15R時短大当たり」、又は「16R時短小当たりC」)への当選を契機として実行された大当たり遊技であるか否か判定する。ステップS2101の判定結果がYESであれば、時短フラグをONするとともに(S2102)、時短カウンタに「99」をセットして(S2103)、ステップS2104に進む。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が時短状態且つ高ベース状態(特典遊技状態)になる。この特典遊技状態は、特別図柄の変動表示が99回行われること、又は次の大当たりに当選することのいずれかの条件の成立により終了する。これに対して、ステップS2101の判定結果がNOであれば、ステップS2102及びS2103を行うことなく、ステップS2104に進む。ステップS2104では、遊技制御用マイコン81は、今設定した遊技状態の情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技(第2特別遊技)の実行のための処理である。図29及び図30に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たりの種別(小当たり図柄の種別)に応じた開放パターン(図8参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では8個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図30に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図32参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、時短フラグがONであれば(S2320でYES)時短フラグをOFFする(S2321)。そして、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S2322)、大当たりのオープニングを開始する(S2323)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図15参照)。振分部材制御処理(S107)では図31に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ(S2501でNO)本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば(S2501でYES)、小当たり遊技のオープニングが開始されているため(図25参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
図45(c)に示すように、振分部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から8msにわたって通過阻止状態(図2に破線で示す状態)に制御する。これを開放前インターバルという。続いて、4600msにわたって通過許容状態(図2に二点鎖線で示す状態)に制御する。これを、第1V開放という。次いで、16392msにわたって通過阻止状態に制御する。これを、開放間インターバルという。その後、再び4600msにわたって通過許容状態に制御する。これを第2V開放という。そして、3000msにわたって通過阻止状態に制御する。これを閉鎖後インターバルという。このような、「開放前インターバル⇒第1V開放⇒開放間インターバル⇒第2V開放⇒閉鎖後インターバル」からなる一連の動作が振分部材71の一定動作である。
また、V有効期間設定処理(S2503)では、上記のような振分部材71の一定動作に対してV有効期間を設定する。V有効期間とは、特定領域センサ39aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。図45(d)に示すように、V有効期間は、特定領域39の開放開始(振分部材71を通過許容状態に制御した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、特定領域39の開放時間(振分部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間に設定されている。これは、振分部材71の配置位置を通過した遊技球が特定領域39に至るまでのタイムラグを考慮してのことである。
具体的にはV有効期間設定処理(S2503)では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、特定領域39を有効にするタイミングになったらV有効フラグをONし、特定領域39を無効にするタイミングになったらV有効フラグをOFFする。なお、後述する特定領域センサ検出処理(S108)のステップS2602では、このV有効フラグがONか否かを判断することにより、V有効期間中か否かを判定する。
V有効期間設定処理(S2503)に続いて遊技制御用マイコン81は、振分部材71の動作が終了したか否かを判定する(S2504)。具体的には、ステップS2502でセットした振分部材71の作動時間を計測するためのタイマに基づいて、振分部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(28600ms(図45(c)参照))が経過したか否かを判定する。そして、振分部材71の動作が終了していなければそのまま本処理を終える。これに対して、振分部材71の動作が終了していれば、振分部材作動フラグをOFFしてから(S2505)本処理を終える。
ここで図45に基づいて、上記のような振分部材71の一定動作と、小当たり遊技における第2大入賞口35(開閉部材37)の開放パターンとの関係について説明する。本形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の開放パターンとして、図45(b),(e),及び(f)に示す3つの開放パターンがある。なお、図45(a)は、小当たり遊技の開始のタイミングをわかりやすくするために、特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングを示したものである。
図45(b)に示す開放パターンは、特図2の抽選にて小当たりに当選した場合に選択される開放パターンである。つまり、「16R時短小当たりC」又は「16R通常小当たり」(図8参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な特図2通過用開放パターンである。
より詳細には、この特図2通過用開放パターンは、8msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、8msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71の第1V開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図45(b)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。なお本形態では、右打ちにて遊技球を連続的に発射し続けていれば、1.6秒にわたる開放期間中に必ず第2大入賞口35へ遊技球が入賞するように、第2大入賞装置36等の各装置が配されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球が振分部材71の配置位置に至るまでの所要時間は3000ms(第2大入賞口35が閉鎖したタイミングから振分部材71の第1V開放が終了するタイミングまでの時間)よりも短い。
図45(e)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「16R時短小当たりB」(図8参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な特図1通過用開放パターンである。この特図1通過用開放パターンと、上述の特図2通過用開放パターンとはオープニングの時間が異なっている。
より詳細には、この特図1通過用開放パターンは、21000msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、21000msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71の第2V開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図45(e)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。
図45(f)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「16R時短小当たりA」(図8参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が実質的に不可能な非通過用開放パターンである。
より詳細には、この非通過用開放パターンは、4568msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、2008msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、4568msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、2008msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、オープニング中に振分部材71の第1V開放がほぼ終了する(図45(f)及び(c)参照)。振分部材71の第1V開放と、第2大入賞口35の開放とが一致している期間は、第2大入賞口35の開放開始直後のわずか40msだけである。従って、仮に第2大入賞口35の開放開始とともに遊技球が入球しても、その遊技球が振分部材71の位置に到達する頃には振分部材71は通過阻止状態に制御されている。よって、この開放パターンが選択された場合には、遊技球が特定領域39を通過することはほぼない。つまり、遊技球が特定領域39を通過することは実質的に不可能となっている。
以上、図45に基づいて説明したように、本形態では小当たり遊技のオープニングの開始に伴って振分部材71の動作を開始するようにしている。そして、小当たりの種別に応じた3つの開放パターンのいずれかにて小当たり遊技が実行される。各開放パターンは、オープニングの時間が異なっている。従って、それぞれの開放パターンでは、振分部材71の変位タイミングに対する第2大入賞口35の開放タイミングが異なることとなる。かくして、第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な小当たり遊技(図45(b)の特2V通過小当たり及び図45(e)の特1V通過小当たり)と、どのようなタイミングで第2大入賞口35に入賞しても特定領域39を通過することができない小当たり遊技(図45(f)の特1V非通過小当たり)とを実行することが可能となっている。
また本形態では、小当たり遊技中は、第2大入賞装置36内に入球した遊技球の数を第2大入賞口センサ35aによる検知に基づいてカウントしているとともに、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数を特定領域センサ39a又は非特定領域センサ70aによる検知に基づいてカウントしている。つまり本形態では、特定領域センサ39a及び非特定領域センサ70aは、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数をカウントする排出口センサとしても機能している。そして、振分部材71の一定動作の終了時点で、両カウント値が一致していないときにはエラー報知を行うようにしている。なお第2大入賞口35の閉鎖後、両カウント値が一致したときに振分部材71の作動を停止するようにしてもよい。このようにすれば、第2大入賞口35の閉鎖後に特別図柄の変動表示をスムーズに開始することが可能となる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81の動作の説明に戻る。遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図15参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図32に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図31)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。具体的にはV有効期間は、図45(d)に示す期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
6.本形態における遊技の流れ
ここで、演出制御用マイコン91の動作を説明する前に、本形態のパチンコ遊技機1における遊技の進行の流れについて、図46に基づいて先に説明しておく。図46に示すように、まず、通常遊技状態においては左打ちにて遊技を進行する。これにより、特図1の抽選に基づく大当たりの当選を狙う。なお、当選確率は低いが、特図1の抽選によって、「16R時短小当たりB」(図8参照)に当選すれば、V通過に基づく2種大当たり遊技を獲得することができる。
特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、その大当たりが「15R通常大当たり」(図8参照)であれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態は通常遊技状態に制御される。一方、「4R時短大当たり」(図8参照)であれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態は時短状態に制御される。この振分率は各50%である。なお本明細書においては、V通過を経ないで当選する大当たりを、直撃大当たりと記載することがある。当選した大当たりが「15R通常大当たり」であった場合には、再び通常遊技状態において特図1の抽選に基づく大当たりの当選を狙って遊技を進行する。
これに対して、「4R時短大当たり」であった場合には、時短状態且つ高ベース状態に制御される。この時短状態且つ高ベース状態では、遊技者は右打ちにて遊技を進行する。これにより、特図2の抽選に基づく大当たりの当選を狙う。特図2の抽選にハズレはなく(図10(A)参照)、大当たり当選となる場合を除けば全て小当たりの当選となる。しかも、特図2の抽選にて当選する小当たりは、その小当たり遊技における開放パターンを通過用開放パターン(第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な開放パターン)とする小当たりである(「16時短小当たりC」,「16R通常小当たり」(図8参照))。従って、遊技者が正しく遊技を実行している限り(つまり右打ちを継続している限り)、特図2の抽選が実行されれば必ず大当たり遊技が実行されることとなる。なお、特図2の抽選にて当選する大当たり(直撃大当たり)は、必ず「15R時短大当たり」(図8参照)である。
また、この時短状態では、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留を上限数まで貯めることができる。本形態の第2特図保留の上限数は「2」である。つまり、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留を2つまで貯めることができる。この2つの第2特図保留は、大当たり遊技を経たその後の遊技において消化されることとなる。
時短状態で特図2の抽選にて小当たりに当選した場合、その小当たりが「16R通常小当たり」(図8参照)であれば、V通過に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は通常遊技状態に制御される。一方、「16R時短小当たりC」(図8参照)であれば、V通過に基づく2種大当たり遊技の終了後の遊技状態は時短状態に制御される。「16R通常小当たり」と「16R時短小当たりC」との振分率は、70%:30%である。
「16R通常小当たり」である場合、通常遊技状態に制御されるため、追加的に第2特図保留を貯めることはできない。しかし、前回の時短状態において貯めた第2特図保留が未だ2つ残っている。よって、この第2特図保留に基づいて再び大当たり遊技を実行させることができる。つまり、この状況は、通常遊技状態ではあるものの2つ残っている第2特図保留によりまだ大当たり遊技を実行させ易い状況(遊技者に有利な状況)である。この通常遊技状態での第2特図保留に基づく抽選の結果、時短当たり(「16時短小当たりC」又は「15R時短大当たり」)に当選すれば、大当たり遊技の終了後には時短状態に制御される。よって、再び第2特図保留を2つまで貯めることができる。
これに対して、通常遊技状態に制御された後での第2特図保留に基づく抽選の結果、「16R通常小当たり」であっても、前回の時短状態において貯めた第2特図保留が未だ1つ残っている。よって、この第2特図保留に基づいて再び大当たり遊技を実行させることができる。つまり、この状況は、1つ残っている第2特図保留によりまだ大当たり遊技を実行させ易い状況(遊技者に有利な状況)である。この通常遊技状態での第2特図保留に基づく抽選の結果、時短当たり(「16時短小当たりC」又は「15R時短大当たり」)に当選すれば、大当たり遊技の終了後には時短状態に制御される。よって、再び第2特図保留を2つまで貯めることができる。
しかしながら、残り1つの第2特図保留に基づく抽選の結果、再び「16R通常小当たり」であれば、もう第2特図保留も残っておらず、電サポ制御が実行されていないため新たに第2特図保留を発生させることもできない。よって、大当たり遊技の実行され易さの点で遊技者にとって有利な状況は終了したこととなる。
このようにして、残っている第2特図保留の数に拘わらず、時短当たり(「16時短小当たりC」又は「15R時短大当たり」)に当選しさえすれば、再び第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まっている最も有利な状況を作り出すことが可能となる。従って本形態のパチンコ遊技機1では、一度、時短図柄(時短状態に制御されることとなる図柄)に基づいて大当たり遊技が実行されると、それ以降で少なくとも3回の大当たり遊技の実行が見込める遊技機となっている。言い換えれば、時短状態に制御されると所謂3回ループが確定する遊技機となっている。
なお、時短状態において第2特図保留を貯めていない状態で「16R通常小当たり」に基づく大当たり遊技を実行させてしまうと、その後は、第2特図保留のない通常遊技状態となる。よってこの場合には、第2特図保留に基づいて大当たり遊技を実行させることができないため、遊技者にとって有利な状況が終了したことになる。
こうして本形態のパチンコ遊技機1では、時短状態且つ高ベース状態(特典遊技状態)では第2始動口21への入球が容易となる。そして、第2始動口21への入球に基づく当否判定(S1002)において小当たりに当選した場合には、第2大入賞口35へ入賞した遊技球はその入賞タイミングに拘わらず特定領域39を通過する(図45(b),(c)参照)。つまり、特図2の抽選において小当たりに当選すれば、必ず遊技者に有利な大当たり遊技が実行される。従って、第2始動口21への入球に基づく小当たり当選は、大当たり当選と同等の遊技上の意味を持つことになる。
即ち、第2始動口21への入球に基づく小当たりの当選は、実質的には大当たり当選確定である。よって、大当たりの当選確率に依らず、特図2の抽選における小当たりの当選確率の設定次第で、高ベース状態における大当たり当選確定(実質的を含む)の第2特図保留の発生確率を自在に高めることが可能である。つまり、高ベース状態において早いスピードで次の大当たりを引き当てられる斬新な遊技性を創出することが可能である。言い換えれば、高ベース状態において小当たりに当選するものの、なかなか特定領域39に遊技球を通過させることができずに大当たり遊技が実行されず、大当たり遊技の実行という利益を獲得するまでの遊技期間が長くなるのを防ぐことが可能である。
そして本形態のパチンコ遊技機1では、特図2の抽選にはハズレがない(図8(A)参照)。つまり、特図2の抽選による小当たり当選確率を最大限に高めている。そのため、特図2の抽選がなされれば実質的には必ず大当たり遊技が実行されることとなる。従って、一旦高ベース状態に制御されれば原則的には、特図2の当該変動分と第2特図保留の全てが16R通常小当たりに振分けられない限り、大当たり遊技の実行という利益を獲得し続けられる(大当たりに当選し続けられる)という新たな遊技性を提供することが可能である。つまり、第2特図保留の上限記憶数+1回(特図2の当該変動分)のループ機を提供することが可能である。
以上により、本形態のパチンコ遊技機1では、時短状態において、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まっている最も有利な状況を作り出す必要がある。しかしながら、上述した特殊な遊技性であるが故、遊技者が時短状態で第2特図保留を貯める意味を把握し難いおそれがある。そこで本形態では、時短状態において遊技者が最も有利な状況を作らないのを回避すべく、後述するように第2特図保留貯留演出、電チュー打込演出、V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出、第2特図保留完了演出を実行することとしている。
第2特図保留貯留演出は、第2特図保留を貯める期間であることを遊技者に示唆するための演出である。本形態の第2特図保留貯留演出では、図47(A)に示すように、表示画面7aに「LIVEを3つ貯めろ!!」の文字を示す画像T1が表示される。ここで本パチンコ遊技機1の主人公キャラは、ライブ(LIVE)で楽器を演奏するキャラクタとなっている。そこで、電チュー22(第2始動口21)への入球に基づき第2特図保留が1つ貯まると、主人公キャラによりライブ(LIVE)が1回行われることを示すようにしている。但し後述するように、第2識別図柄の変動表示中に表示画面7aに表示される「LIVE」の数は、特図2保留球数をそのまま示しているわけではなく、特図2保留球数に「1」を減算した数を示していることになる。
電チュー打込演出(打込報知)は、電チュー22への遊技球の打込みを促すための演出である。本形態の電チュー打込演出では、図47(B)に示すように、表示画面7aに遊技領域3のうち電チュー22付近が光った画像D1が表示される。この画像D1の表示により、遊技者に対して電チュー22に遊技球を打込む状況であるのを分かり易く示している。なお図47(B)に示す電チュー打込演出は、図47(A)に示す第2特図保留貯留演出の後に実行されるようになっている。
V表示演出(入球数示唆演出)は、大当たり遊技が1回実行され得る状況であることを遊技者に示唆するための演出である。本形態のV表示演出では、図48(A)に示すように、表示画面7aに「LIVE×1」の文字を示す画像L1が表示される。画像L1の表示時間、即ちV表示演出の演出期間は、1000msに設定されている。なおV表示演出の演出期間とは、V表示演出が実行された場合のV表示演出の開始タイミングから終了タイミングまでの時間を意味することとする。ここで本形態では、第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されたあと、1つの遊技球が電チュー22に入球すると、V表示演出が開始されるようになっている。従って、V表示演出は、第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されてから電チュー22(第2始動口21)への遊技球の入球数(1)を示唆しているともいえる。
VV表示演出(入球数示唆演出)は、大当たり遊技が2回実行され得る状況であることを遊技者に示唆するための演出である。本形態のVV表示演出では、図48(B)に示すように、表示画面7aに「LIVE LIVE×2」の文字を示す画像L2が表示される。画像L2の表示時間、即ちVV表示演出の演出期間は、1000msに設定されている。なおVV表示演出の演出期間とは、VV表示演出が実行された場合のVV表示演出の開始タイミングから終了タイミングまでの時間を意味することとする。ここで本形態では、第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されたあと、2つの遊技球が電チュー22(第2始動口21)に入球すると、V表示演出が実行された後にVV表示演出が開始されるようになっている。従って、VV表示演出は、第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されてから電チュー22(第2始動口21)への遊技球の入球数(「2」)を示唆しているともいえる。
VVV表示演出(入球数示唆演出)は、大当たり遊技が3回実行され得る状況であることを遊技者に示唆するための演出である。本形態のVVV表示演出では、図48(C)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE,LIVE×3」の文字を示す画像L3が表示される。画像L3の表示時間、即ちVVV演出の演出期間は、1000msに設定されている。なおVVV表示演出の演出期間とは、VVV表示演出が実行された場合のVVV表示演出の開始タイミングから終了タイミングまでの時間を意味することとする。ここで本形態では、第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されたあと、3つの遊技球が電チュー22(第2始動口21)に入球すると、V表示演出及びVV表示演出が実行された後にVVV表示演出が開始されるようになっている。従って、VVV表示演出は、特図2保留が無い状態で時短状態に制御されてから電チュー22(第2始動口21)への遊技球の入球数(「3」)を示唆しているともいえる。
こうして、V表示演出⇒VV表示演出⇒VVV表示演出を順番に見た遊技者には、これらの演出が電チュー22への遊技球の入球を契機として実行されるのを把握させることが可能である。これにより、電チュー22に遊技球が入球する度に、大当たり遊技が実行され得る回数(「LIVE」の表示数)が多くなって、遊技者にとって有利な状況になっているのを認識させ易くすることが可能である。
第2特図保留完了演出は、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まっている最も有利な状況を作り出したことを遊技者に示唆するための演出である。本形態の第2特図保留完了演出では、先ず図49(A)に示すように、表示画面7aに「MAXLIVESTOCK」の文字を示す画像M1が表示される。画像M1の表示により、遊技者に対して大当たり遊技が実行され得る回数が最大になったことを分かり易く示している。続いて図49(B)に示すように、第2識別図柄が変動表示している間だけ、表示画面7aの右上表示領域にて3つの「LIVE」の文字を示す画像N1が表示されると共に、主人公キャラが楽器を演奏している画像N2が表示される。
ここで画像N1では、3つの「LIVE」のうち「V」の文字だけがそれぞれ大きく表示されていて、大当たり遊技が3回実行され得ることをより認識し易くしている。また画像N2の表示により、第2特図保留が2つ貯まってから変動表示中の第2特別図柄が停止表示されるまでの間、間延びしている印象をできるだけ与えないようにしている。なお画像N1及び画像N2が表示されているとき、表示画面7aの左上表示領域では、演出図柄8L,8C,8Rが縮小表示態様で変動表示していて、未だ第2特別図柄の変動表示中であることを示している。
このようにして本形態では、時短状態において遊技者に電チュー22への入球を促していて、電チュー22(第2始動口21)に入球する度に、V表示演出⇒VV表示演出⇒VVV表示演出を実行している。しかしながら、これらの演出を実行する際に、以下の問題が生じるおそれがある。すなわち時短状態において1回の補助遊技における電チュー22の開放時間は、0.5秒(図12参照)であるのに対して、遊技球はおおよそ0.6秒間隔で発射される。従って、電チュー22の可動部材23による1回の開放動作につき、通常では1球の遊技球しか第2始動口21に入球しない。しかしながら、遊技球が流下する方向の変化等により、電チュー22の可動部材23による1回の開放動作につき、2球の遊技球が第2始動口に続けざまに(連続して)入球する事態があり得る。
このようなイレギュラーな事態が生じた場合、仮に遊技球が電チュー22に入球したタイミングで常にVV表示演出やVVV表示演出を開始することにすると、これらの演出が何を契機として実行されていて、何を意味しているのかが遊技者にとって分かり難くなる。例えばV表示演出の演出期間(1000ms)が経過する前に、即ちV表示演出が終了する前に、遊技球が電チュー22に入球してVV表示演出が開始されてしまうと、V表示演出が途中で終わることになるため、遊技者はどんな演出が実行されたのかが分からなくなる。そして、V表示演出が飛ばされた(スキップされた)ようにしてVV表示演出が開始されることにより、これらの演出と電チュー22(第2始動口21)への入球数との関係が遊技者にとって把握し難くなる。
そこで本形態では、上述したようにイレギュラーな事態が生じても、V表示演出が終了しない限り、VV表示演出が開始されることはなく、VV表示演出が終了しない限り、VVV表示演出が開始されることはないようにしている。これにより遊技者には、V表示演出とVV表示演出とVVV表示演出のそれぞれを、演出途中で途切れることなく見せることが可能である。従って、電チュー22への入球数に応じて、大当たり遊技が実行され得る回数が順番に増えていくのを遊技者に認識させ易くすることが可能である。つまり、V表示演出、VV表示演出、及びVVV表示演出と、電チュー22への入球数との関係性が分かり難くなるのを回避することが可能である。以上の演出を実行するための演出制御用マイコン91の動作を、以下で説明する。
なお本形態では、例えば第2特図保留が無い状態で時短状態に制御されてから、1つ目の遊技球が電チュー22に入球すると、特図2の変動表示が開始されると共に、V表示演出が開始される。このとき、すぐに特図2保留球数は「0」になるため、演出保留9B(図1参照)は表示されないことになる。その後、特図2の変動表示中に2つ目の遊技球が電チュー22に入球すると、VV表示演出がされる。このとき、特図2保留球数は「1」になって、演出保留9Bは1つ表示される。その後、特図2の変動表示中に3つ目の遊技球が電チュー22に入球すると、VVV表示演出が開始される。このとき、特図2保留球数は「2」になって、演出保留9Bは2つ表示される。以上要するに、電チュー22への入球数を示唆するV表示演出、VV表示演出、VVV表示演出(入球数示唆演出)は、演出保留9Bの数を示す演出(特図2保留球数を示す演出)とは、異なる演出である。
7.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図33〜図44に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図33に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(演出図柄変動演出や、大当たり遊技や小当たり遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図34に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ(S4101でNO)処理を終え、ONであれば(S4101でYES)主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図35に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図7参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理でセットされるランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って、枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図36に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次に、後述するVV演出調整処理を行う(S4302)。続いて、後述するVVV演出調整処理を行う(S4303)。そして、1msタイマ割り込み処理(S4009)で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4304)。次に、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4305)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプ処理を行う(S4306)。ランプ処理(S4306)では、ランプデータ(枠ランプ66、盤ランプ5、VVVランプ68の点灯を制御するデータ)の作成や発光演出の時間管理等を行う。続いて、音声制御処理を行う(S4307)。音声制御処理(S4307)では、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力や、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ67から出力される。そして、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行して(S4308)、本処理を終える。
[受信コマンド解析処理]図37に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、受信していれば後述する遊技状態変更表示処理を行う(S4402)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する始動入賞コマンド解析処理を行う(S4404)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4406)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する変動演出終了処理を行う(S4408)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述する特別遊技演出選択処理を行う(S4410)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4412)。エンディング演出選択処理(S4412)では、まずエンディングコマンドを解析して、エンディングコマンドの解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、エンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示するようになっている。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4414)を行う。V通過報知演出開始処理(S4414)では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。V通過報知演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のV通過報知画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示するようになっている。なおV通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4415)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[遊技状態変更表示処理]図38に示すように、遊技状態変更表示処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを解析する(S4501)。このとき、遊技状態指定コマンドに含まれている遊技状態の情報(時短状態か否かの情報や時短カウンタの値の情報等)に基づいて、RAM94に設けられている遊技状態ステータスや時短演出カウンタの値等を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも遊技状態の情報を保持するようにしている。
そして、遊技状態が通常遊技状態から時短状態に移行したタイミングであるか否かを判定する(S4502)。時短状態に移行したタイミングでなければ(S4502でNO)、本処理を終える。一方、時短状態に移行したタイミングであれば(S4502でYES)、第2特図保留貯留演出を開始するための保留貯留演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4503)。保留貯留演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図47(A)に示すように、表示画面7aに「LIVEを3つ貯めろ!!」の文字を示す画像T1を表示する。
続いてステップS4504では、電チュー打込演出を開始するための電チュー打込演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。電チュー打込演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図47(A)に示す画像T1が表示された後に、図47(B)に示すように、遊技領域3のうち電チュー22付近が光った画像D1を表示する。これにより、遊技者には電チュー22に遊技球を打込む期間の始まりを把握させることが可能である。
続いてステップS4505では、特図2保留演出カウンタの値が「1」であるか否かを判定する。特図2保留演出カウンタは、演出制御用マイコン91が特図2保留球数を把握するためにカウントするカウンタである。特図2保留演出カウンタの値が「1」であれば(S4505でYES)、時短状態に移行したタイミングで第2特図保留が1つ残っている状況である。そのため、時短状態に移行してから電チュー22に遊技球が入球した状況ではないが、V表示演出を開始するためのV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4506)。V表示演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(A)に示すように、表示画面7aに「LIVE×1」の文字を示す画像L1を表示する。こうして、時短状態に移行したときに残っている1つの第2特図保留に基づき、大当たり遊技が実行され得る回数が1回あることを示している。
続いてステップS4507では、VVVランプ68を発光させるためのVランプ制御データ(上述のランプデータの一つ)をRAM94の所定のランプデータバッファにセットして、本処理を終える。Vランプ制御データがランプデータ出力処理(S4202)にて出力されると、図5(A)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68aが所定の発光色(例えば黄色)で点灯する第1発光態様で発光する。こうして図48(A)に示す画像L1の表示に加えて、左側Vランプ68aを発光させることにより、大当たり遊技が実行され得る回数が1回であることをより認識し易くすることが可能である。
一方、ステップS4505で特図2保留演出カウンタの値が「1」でなければ(S4505でNO)、次に特図2保留演出カウンタの値が「2」であるか否かを判定する(S4508)。特図2保留演出カウンタの値が「2」であれば(S4508でYES)、時短状態に移行したタイミングで第2特図保留が2つ残っている状況である。そのため、時短状態に移行してから電チュー22に遊技球が入球した状況ではないが、VV表示演出を開始するためのVV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4509)。VV表示演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(B)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE×2」の文字を示す画像L2を表示する。こうして、時短状態に移行したときに残っている2つの第2特図保留に基づき、大当たり遊技が実行され得る回数が2回あることを示している。
続いてステップS4509では、VVVランプ68を発光させるためのVVランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットして、本処理を終える。VVランプ制御データがランプデータ出力処理(S4202)にて出力されると、図5(B)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが所定の発光色(例えば黄色)で点灯する第2発光態様で発光することになる。こうして図48(B)に示す画像L2の表示に加えて、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bを発光させることにより、大当たり遊技が実行され得る回数が2回あることをより認識し易くすることが可能である。
これに対してステップS4508で特図2保留演出カウンタの値が「2」でなければ、特図2保留演出カウンタの値が「0」である。つまり、時短状態に移行したタイミングで第2特図保留が無い状況である。そのためこのときには、上述したV表示演出やVV表示演出を開始することなく、本処理を終える。
[始動入賞コマンド解析処理]図39に示すように、始動入賞コマンド解析処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、始動入賞コマンドを解析する(S4601)。既に述べたように、始動入賞コマンドには、図13のテーブルのコマンド解析内容の欄に示した情報や保留個数の情報などが含まれている。従って、始動入賞コマンドを解析すれば、演出制御用マイコン91は、時短状態か否か、第1始動口20又は第2始動口21のどちらの始動口の入球に係る始動入賞コマンドか、保留個数が何個であるのか等が分かる。
次に演出制御用マイコン91は、始動入賞コマンドの解析に基づき、特図保留演出カウンタ加算処理を行う(S4602)。特図保留演出カウンタ加算処理(S4602)では、第1始動口20の入球に係る始動入賞コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタの値を現在の値から1つ加算する。一方、第2始動口21の入球に係る始動入賞コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタの値を現在の値から1つ加算する。但し第1始動口20の入球に係る始動入賞コマンドであっても、特図1保留演出カウンタの値が「4」であれば、「4」から増加させない。また第2始動口21の入球に係る始動入賞コマンドであっても、特図2保留演出カウンタの値が「2」であれば、「2」から増加させない。
続いてステップS4603では、始動入賞コマンドの解析に基づき、時短状態であるか否かを判定する。なお上述したように、遊技状態変更表示処理(S4402)で更新されている遊技状態ステータスに基づいて、時短状態であるか否かを判定しても良い。時短状態でなければ(S4603でNO)本処理を終え、時短状態であれば(S4603でYES)ステップS4604に進む。ステップS4604では、第2特図保留が増加したか否か、即ち第2特図保留演出カウンタの値が増加したか否かを判定する。増加していなければ(S4604でNO)、本処理を終える。
一方ステップS4604で、第2特図保留が増加したと判定すれば、続いて、特図2変動演出中フラグがONであるか否かを判定する(S4605)。特図2変動演出中フラグは、第2特別図柄の変動表示中か否かを示すフラグである。後述するように、特図2変動演出中フラグは特図2変動演出開始コマンドがセットされるとONになり(図40のステップS4706参照)、特図2変動演出終了コマンドがセットされるとOFFになる(図41のステップS4804参照)。こうして、特図2変動演出中フラグがONでなければ(S4605でNO)ステップS4606に進み、ONであれば(S4605でYES)ステップS4611に進む。
以上により、この始動入賞コマンド解析処理(S4404)において、非時短状態(S4603でNO)や第1始動口20への入球(S4604でNO)では、処理を終える。これに対して、時短状態であり(S4603でYES)且つ第2始動口21への入球(S4604でYES)で、第2特別図柄の変動表示中でなければ(S4605でNO)、ステップS4606に進むことになる。一方、第2特別図柄の変動表示中であれば(S4605でYES)、ステップS4611に進むことになる。
ステップS4606に進む場合には、V表示演出を開始するためのV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、図48(A)に示すように、表示画面7aに「LIVE×1」の文字を示す画像L1が表示される。続いてステップS4607では、Vランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。これにより、図5(A)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68aが所定の発光色で点灯する第1発光態様で発光する。
続いてステップS4608では、第1V効果音データ(上述の音声データの一つ)をRAM94の所定の音声データバッファにセットする。第1V効果音データが、音声制御処理(S4307)にて出力されると、スピーカ67から「ピュイー」という第1報知音が出力される。第1報知音は、比較的高い音であって、遊技者にとって大当たり遊技が実行され得るような有利な状況が生じたことを認識し易い音になっている。なお「ピュイー」という第1報知音が出力されている時間は、1000ms未満である。
そしてステップS4609では、VV演出中止フラグをONにする。ここで、VV表示演出(図48(B)参照)と、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが点灯する演出(図5(B)参照)と、後述するようにスピーカ67から第2報知音を出力する演出とをまとめて「VV演出」と呼ぶことにすると、VV演出中止フラグは、VV演出を実行しないことを示すフラグである。
更にステップS4610では、VV演出中止タイマに、VV演出を実行しない期間をセットして、本処理を終える。本形態では、VV演出を実行しない期間として、V表示演出の演出期間である1000msがセットされる。これにより後述するように、V演出が開始されてからVV演出中止タイマの値が「0」になる(即ち1000msが経過する)まで、VV演出中止フラグがONになっていて、VV演出が開始されないようにしている。
一方、ステップS4611に進む場合には、特図2保留演出カウンタの値が「1」であるか否かを判定する。つまり、時短状態で第2特別図柄の変動表示中に、第2特図保留が1つ貯まった状況であるか否かを判定する。特図2保留演出カウンタの値が「1」であれば(S4611でYES)、続いてVV演出中止フラグがONであるか否かを判定する(S4612)。ONでなければ(S4612でNO)、VV演出を実行しない期間ではない(V表示演出が開始されてから1000msが経過している)ことになり、ステップS4613に進む。
ステップS4613に進む場合には、VV表示演出を開始するためのVV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、図48(B)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE×2」の文字を示す画像L2が表示される。続いてステップS4614では、VVランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。これにより、図5(B)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが所定の発光色で点灯する第2発光態様で発光する。
続いてステップS4615では、第2V効果音データをRAM94の所定の音声データバッファにセットする。第2V効果音データが、音声制御処理(S4307)にて出力されると、スピーカ67から「ピュイピュイー」という第2報知音が出力される。第2報知音は、第1報知音と同様に比較的高い音であり、且つ第1報知音よりも大きな音になっている。そのため第2報知音は、第1報知音よりも遊技者にとって更に有利な状況が生じたことを認識し易い音になっている。なお「ピュイピュイー」という第2報知音が出力されている時間は、1000ms未満である。
そしてステップS4616では、VVV演出中止フラグをONにする。ここで、VVV表示演出(図48(C)参照)と、後述するように左側Vランプ68aと中央Vランプ68bと右側Vランプ68cと下側文字ランプ68dが点灯する演出(図5(C)参照)と、後述するようにスピーカ67から第3報知音を出力する演出とをまとめて「VVV演出」と呼ぶことにすると、VVV演出中止フラグは、VVV演出を実行しないことを示すフラグである。
更にステップS4617では、VVV演出中止タイマに、VVV演出を実行しない期間をセットして、本処理を終える。本形態では、VVV演出を実行しない期間として、VV表示演出の演出期間である1000msがセットされる。これにより後述するように、VV演出が開始されてからVVV演出中止タイマの値が「0」になる(即ち1000msが経過する)まで、VVV演出中止フラグがONになっていて、VVV演出が実行されないようにしている。
これに対してステップS4612でVV演出中止フラグがONであれば、イレギュラーVV演出フラグをONにして(S4618)、本処理を終える。イレギュラーVV演出フラグは、VV演出を実行しない期間(V演出が開始されてから1000msが経過するまで)に電チュー22に遊技球が入球したことを示すフラグである。つまり、V表示演出の実行中に電チュー22に遊技球が入球した場合には、イレギュラーVV演出フラグをONにして(S4618)、VV演出を開始することなく本処理を終える。
またステップS4611で特図2保留演出カウンタの値が「1」でないと判定すれば、特図2保留演出カウンタの値が「2」であることになり、ステップS4619に進む。この場合、時短状態で第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まった状況を作り出したことになる。ステップS4619では、VVV演出中止フラグがONであるか否かを判定する。ONでなければ(S4619でNO)、VVV演出を実行しない期間ではない(VV演出が開始されてから1000msが経過している)ことになり、ステップS4620に進む。
ステップS4620に進む場合には、VVV表示演出を開始するためのVVV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、図48(C)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE,LIVE×3」の文字を示す画像L3が表示される。続いてステップS4621では、VVVランプ68を発光させるためのVVVランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。
VVVランプ制御データがランプデータ出力処理(S4202)にて出力されると、図5(C)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68aと中央Vランプ68bと右側Vランプ68cと下側文字ランプ68dとが所定の発光色(例えば黄色)で点灯する第3発光態様で発光する。こうして図48(C)に示す画像L3の表示に加えて、左側Vランプ68aと中央Vランプ68bと右側Vランプ68cと下側文字ランプ68dとを発光させることにより、大当たり遊技が実行され得る回数が3回あることをより認識し易くすることが可能である。
続いてステップS4622では、第3V効果音データをRAM94の所定の音声データバッファにセットする。第3V効果音データが、音声制御処理(S4307)にて出力されると、スピーカ67から「ピュイピュイピュイー」という第3報知音が出力される。第3報知音は、第1報知音及び第2報知音と同様に比較的高い音であり、且つ第2報知音よりも大きな音になっている。そのため第3報知音は、第1報知音及び第2報知音よりも遊技者にとって更に有利な状況が生じたことを認識し易い音になっている。なお「ピュイピュイピュイー」という第3報知音が出力されている時間は、1000ms未満である。
そしてステップS4623では、第2特図保留完了演出を開始するための第2特図保留完了演出コマンドをセットする(S4623)。第2特図保留完了演出コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、図48(C)に示す画像L3の表示が終わった後に、図49(A)に示すように、表示画面7aに「MAXLIVESTOCK」の文字を示す画像M1を表示する。更に、図49(A)に示す画像M1の表示が終わった後に、図49(B)に示すように、表示画面7aの右上表示領域にて3つの「LIVE」の文字を示す画像N1を表示すると共に、主人公キャラが楽器を演奏している画像N2を表示する。こうして遊技者は、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まっている最も有利な状況を作り出したことを把握することが可能であると共に、変動表示中の第2特別図柄が停止表示するまで主人公キャラが楽器を演奏している画像N2を堪能することが可能である。
更に、電チュー打込演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4624)、本処理を終える。電チュー打込演出終了コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、遊技領域3のうち電チュー22付近が光った画像D1(図47(B)参照)の表示を終了する。こうして時短状態に制御されてから、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2つ貯まるまでの期間だけ、画像D1が表示され続けることになる。その結果、遊技者には電チュー22に遊技球を打込む期間の終わりを把握させることが可能である。
これに対してステップS4619でVVV演出中止フラグがONであれば、イレギュラーVVV演出フラグをONにして(S4625)、本処理を終える。イレギュラーVVV演出フラグは、VVV演出を実行しない期間(VV演出が開始されてから1000msが経過するまで)に電チュー22に遊技球が入球したことを示すフラグである。つまり、VV表示演出の実行中に電チュー22に遊技球が入球した場合には、イレギュラーVVV演出フラグをONにして(S4618)、VVV演出を開始することなく本処理を終える。
[変動演出開始処理]図40に示すように、変動演出開始処理(S4406)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S4701)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1003)又は特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。変動パターンの情報には、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報等が含まれている(図8参照)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
次に演出制御用マイコン91は、変動パターンに応じて設けられている複数の変動演出パターンテーブルの中から、ステップS4701で解析した変動開始コマンドが示す変動パターンに対応する変動演出パターンテーブルを選択してセットする(S4702)。そして、このテーブルに基づいて変動演出パターンを選択する(S4703)。
このとき演出決定用乱数の取得および判定も行う。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容や、停止表示する演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせなどを含めて、変動演出としてどのような演出を行うかが決定される。そして、選択した変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4704)。ここで変動演出開始コマンドのうち、特図1の変動表示の開始に対応して変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを特図1変動演出開始コマンドと呼び、特図2の変動表示の開始に対応して変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを特図2変動演出開始コマンドと呼ぶことにする。
ステップS4704でセットされた変動演出開始コマンド(特図1変動開始コマンド、特図2変動開始コマンド)がコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
ステップS4704に続いて、演出制御用マイコン91は、特図2変動演出開始コマンドがRAM94の出力バッファにセットされたか否かを判定する(S4705)。特図2変動演出開始コマンドがセットされていれば(S4705でYES)、特図2の変動表示の開始に対応して変動演出を開始することになるため、特図2変動演出中フラグをONにして(S4706)、ステップS4707に進む。一方、特図2変動演出開始コマンドがセットされていなければ(S4705でNO)、特図1の変動表示の開始に対応して変動演出を開始することになるため、特図2変動演出中フラグをONすることなく、ステップS4707に進む。
ステップS4707では特図保留演出カウンタ減算処理を行って、本処理を終える。特図保留演出カウンタ減算処理(S4707)では、特図1変動開始コマンドをセットした場合であれば、第1特図保留演出カウンタの値を現在の値から1つ減算する。一方、特図2変動開始コマンドをセットした場合であれば、第2特図保留演出カウンタの値を現在の値から1つ減算する。
[変動演出終了処理]図41に示すように、変動演出終了処理(S4408)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析する(S4801)。そして、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4802)。ここで変動演出終了コマンドのうち、特図1の停止表示に対応して変動演出を終了するための変動演出終了コマンドを特図1変動演出終了コマンドと呼び、特図2の停止表示に対応して変動演出を終了するための変動演出終了コマンドを特図2変動演出終了コマンドと呼ぶことにする。
ステップS4802に続いて、演出制御用マイコン91は、特図2変動演出終了コマンドがRAM94の出力バッファにセットされたか否かを判定する(S4803)。特図2変動演出終了コマンドがセットされていなければ(S4803でNO)、特図1の停止表示に対応して変動演出を終了することになり、本処理を終える。一方、特図2変動演出終了コマンドがセットされていれば(S4803でYES)、特図2の停止表示に対応して変動演出を終了することになるため、特図2変動演出中フラグをOFFにする(S4804)。
ここで本形態の特図2の抽選では、小当たりの当選又は大当たりの当選の何れかである(図10(A)参照)。従って第2特別図柄が停止表示されるタイミングで、未だ電チュー打込演出を実行していれば、電チュー打込演出を終了させる必要がある。更にV演出、VV演出、又はVVV演出の実行途中であれば、その演出の設定をリセットする必要がある。そのため、ステップS4805では、電チュー打込演出を終了させるべく、電チュー打込演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
そして、V演出の設定をリセットさせるためのV演出設定リセット処理を行う(S4806)。具体的には、VV演出中止フラグをOFFして、ランプデータバッファとVV演出中止タイマをクリアする。また、VV演出の設定をリセットさせるためのVV演出設定リセット処理を行う(S4807)。具体的には、VVV演出中止フラグとイレギュラーVV演出フラグをOFFして、ランプデータバッファとVVV演出中止タイマをクリアする。また、VVV演出設定リセット処理を行って(S4808)、本処理を終える。具体的には、イレギュラーVVV演出フラグをOFFして、ランプデータバッファをクリアする。
[特別遊技演出選択処理]図42に示す特別遊技演出選択処理(S4410)は、大当たり遊技又は小当たり遊技時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)を選択する処理である。ここで選択される特別遊技演出には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中および開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出が含まれている。
図42に示すように、特別遊技演出選択処理(S4410)ではまず、オープニングコマンドを解析する(S4901)。なお本形態では、オープニングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データ(図8参照)に関する情報が含まれている。
続いて演出制御用マイコン91は、解析したオープニングコマンドが示す当たり種別が「16R時短小当たりB」であるか否か、すなわち、特図1の抽選にて当選し得るV通過可能な小当たりか否かを判定する(S4902)。「16R時短小当たりB」であれば(S4902でYES)、オープニング演出としてV打込報知演出を伴う特別遊技演出の演出パターンを選択して(S4903)、ステップS4905に進む。V打込報知演出は、右打ちにて第2大入賞装置36を狙って遊技球を発射することを促す演出であり、遊技領域のうち第2大入賞装置36付近が光った画像(図示省略)が表示画面7aに表示されるようになっている。
このV打込報知演出は、「16R時短小当たりB」のオープニング中に実行される。つまり、「16R時短小当たりB」(特1V通過小当たり)に当選すると、21000msにわたるオープニングの期間中に(図45(e)参照)、遊技者に対して遊技方法が示されることとなる。このため、遊技者はV通過の機会を逃すことなく、確実に2種大当たりを獲得することが可能である。
ステップS4902において「16R時短小当たりB」でないと判定した場合には、各当たりの種別に応じて予め定められている通常の特別遊技演出の演出パターンを選択して(S4904)、ステップS4905に進む。ステップS4905では、選択した特別遊技演出パターンにて特別遊技演出を開始するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして、本処理を終える。
[VV演出調整処理]演出制御用マイコン91は、図36に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)の後、VV演出調整処理(S4302)を実行する。図43に示すように、VV演出調整処理(S4302)では、まずVV演出中止タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判定する(S5101)。「0」よりも大きくなければ(S5101でNO)、即ち「0」であれば、本処理を終える。
一方、「0」よりも大きければ(S5101でYES)、VV演出を実行しない期間中(V演出が開始されてから1000msが経過するまで)であり、VV演出中止タイマの値を減算する(S5102)。これにより、VV演出中止タイマの値が「0」であれば(S5103でYES)、VV演出の実行中止を解除すべく、VV演出中止フラグをOFFする(S5104)。これに対して、VV演出中止タイマの値が「0」でなければ(S5103でNO)、未だVV演出を実行しない期間中であるため、本処理を終える。
ステップS5104でVV演出中止フラグをOFFにした場合、イレギュラーVV演出フラグがONであるか否かを判定する(S5105)。つまり、VV演出を実行しない期間(V表示演出の演出期間)が経過したタイミングで、当該VV演出を実行しない期間中に電チュー22に遊技球がイレギュラーで入球したか否かを判定する。イレギュラーVV演出フラグがONでなければ(S5105でNO)、上述したイレギュラーな状況が生じていないため、本処理を終える。
一方、イレギュラーVV演出フラグがONであれば(S5105でYES)、VV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5106)。これにより、図48(B)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE×2」の文字を示す画像L2が表示される。続いてステップS5107では、VVランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。これにより、図5(B)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが所定の発光色で点灯する第2発光態様で発光する。
続いてステップS5108では、第2V効果音データをRAM94の所定の音声データバッファにセットする。これにより、スピーカ67から「ピュイピュイー」という第2報知音が出力される。このようにして本形態では、V表示演出(図48(A)参照)の演出期間(1000ms)が経過する前に、遊技球が電チュー22に入球するというイレギュラーな状況が生じても、V表示演出が終了したタイミングでVV演出が開始される。
そしてステップS5109では、VVV演出中止フラグをONにして、ステップS5110では、VVV演出中止タイマにVVV演出を実行しない期間(VV表示演出の演出期間である1000ms)をセットして、本処理を終える。
[VVV演出調整処理]演出制御用マイコン91は、図36に示すように、VV演出調整処理(S4302)の後、VVV演出調整処理(S4303)を実行する。図44に示すように、VVV演出調整処理(S4303)では、まずVVV演出中止タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判定する(S5201)。「0」よりも大きくなければ(S5201でNO)、即ち「0」であれば、本処理を終える。
一方、「0」よりも大きければ(S5201でYES)、VVV演出を実行しない期間中(VV演出が開始されてから1000msが経過するまで)であり、VVV演出中止タイマの値を減算する(S5202)。これにより、VVV演出中止タイマの値が「0」であれば(S5203でYES)、VVV演出の実行中止を解除すべく、VVV演出中止フラグをOFFする(S5204)。これに対して、VVV演出中止タイマの値が「0」でなければ(S5203でNO)、未だVVV演出を実行しない期間中であるため、本処理を終える。
ステップS5204でVVV演出フラグをOFFにした場合、イレギュラーVVV演出フラグがONであるか否かを判定する(S5205)。つまり、VVV演出を実行しない期間(VV表示演出の演出期間)が経過したタイミングで、当該VVV演出を実行しない期間中に電チュー22に遊技球がイレギュラーで入球したか否かを判定する。イレギュラーVVV演出フラグがONでなければ(S5205でNO)、上述したイレギュラーな状況が生じていないため、本処理を終える。
一方、イレギュラーVVV演出フラグがONであれば(S5205でYES)、VVV表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5206)。これにより、図48(C)に示すように、表示画面7aに「LIVE,LIVE,LIVE×3」の文字を示す画像L3が表示される。続いてステップS5207では、VVVランプ制御データをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。これにより、図5(C)に示すように、VVVランプ68は、左側Vランプ68aと中央Vランプ68bと右側Vランプ68cと下側文字ランプ68dが所定の発光色で点灯する第3発光態様で発光する。
続いてステップS5208では、第3V効果音データをRAM94の所定の音声データバッファにセットする。これにより、スピーカ67から「ピュイピュイピュイー」という第3報知音が出力される。このようにして本形態では、VV表示演出(図48(B)参照)の演出期間(1000ms)が経過する前に、遊技球が電チュー22に入球するというイレギュラーな状況が生じても、VV表示演出が終了したタイミングでVVV演出が開始される。
そしてステップS5209では、第2特図保留完了演出を開始するための第2特図保留完了演出コマンドをセットする。これにより図49(A)に示すように、表示画面7aに「MAXLIVESTOCK」の文字を示す画像M1が先ず表示される。その後図49(B)に示すように、表示画面7aの右上表示領域にて3つの「LIVE」の文字を示す画像N1が表示されると共に、主人公キャラが楽器を演奏している画像N2が表示されることになる。更にステップS5210では、電チュー打込演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットして、本処理を終える。これにより、遊技領域3のうち電チュー22付近が光った画像D1(図47(B)参照)の表示が終了する。
8.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態(時短状態且つ高ベース状態)に制御されると、右打ちしている限り頻繁に普通図柄の抽選で当たりになって、図50に示すように、繰り返し補助遊技が実行され得る。このとき、通常の場合であれば、電チュー22の可動部材23が1回目の開状態となっているときに、1球目の遊技球が電チュー22に入球する。これにより、表示画面7aにて電チュー22への入球数が「1」であることを示唆するV表示演出が開始される。次に、電チュー22の可動部材23が2回目の開状態となっているときに、2球目の遊技球が電チュー22に入球する。これにより、表示画面7aにて電チュー22への入球数が「2」であることを示唆するVV表示演出が開始される。続いて、電チュー22の可動部材23が3回目の開状態となっているときに、3球目の遊技球が電チュー22に入球する。これにより、表示画面7aにて電チュー22への入球数が「3」であることを示唆するVVV表示演出が開始される。
こうして遊技者には、時短状態に制御されてから電チュー22への遊技球の入球数を把握させることが可能である。更に、V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出は、単に電チュー22への遊技球の入球数を示唆するだけでなく、大当たり遊技が実行され得る回数も示唆しているため、V表示演出⇒VV表示演出⇒VVV表示演出を順番に見た遊技者には、大当たり遊技の獲得回数が増えていくという高揚感を与えることが可能である。
これに対して、図50に示すように、イレギュラー(1)の場合が生じることもあり得る。つまり、電チュー22の可動部材23が1回目の開状態となっているときに、1球目の遊技球と2球目の遊技球とが、続けざまに入球する場合があり得る。この場合には、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出は、2球目の遊技球の入球タイミングで開始されることはなく、1球目の遊技球の入球に基づくV表示演出が終了した後で開始されることになる。従って、1球目の遊技球の入球に基づくV表示演出の途中で、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が開始されてしまうのを防ぐことが可能であり、V表示演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能である。
また図50に示すように、イレギュラー(2)の場合が生じることもあり得る。つまり、電チュー22の可動部材23が2回目の開状態となっているときに、2球目の遊技球と3球目の遊技球とが、続けざまに入球する場合があり得る。この場合には、3球目の遊技球の入球に基づくVVV表示演出は、3球目の遊技球の入球タイミングで開始されることはなく、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が終了した後で開始されることになる。従って、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出の途中で、3球目の遊技球の入球に基づくVVV表示演出が開始されてしまうのを防ぐことが可能であり、VV表示演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態に制御されてから、電チュー22に遊技球が入球する度に、V表示演出⇒VV表示演出⇒VVV表示演出が順番に実行される。そしてこれらの演出は、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まるまで実行される。つまり、第2特図保留が2個貯まっている状態で更に遊技球が電チュー22に入球しても、更なる入球に基づく演出が実行されることはない。従って、時短状態に制御されてから電チュー22への入球を契機として、V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出が実行されること、及び時短状態で第2特図保留を上限数である「2」個まで貯めるというゲーム性を、遊技者に理解させ易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図2の抽選で小当たりに当選すると、第2大入賞口35が開放して、第2大入賞口35に入賞した遊技球が特定領域39を通過すると大当たり遊技が実行される遊技機(所謂「1種2種混合機の遊技機」)である。この遊技機において、時短状態で遊技球が電チュー22に入球する度に、V表示演出⇒VV表示演出⇒VVV表示演出が順番に実行されるため、第2特図保留が貯まるほど大当たり遊技が実行されるチャンスが増えるというゲーム性を分かり易く示すことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、第2大入賞口35に入賞した遊技球はその入賞タイミングに拘わらず特定領域39を通過する通過用開放パターンに必ず設定される(図45(b)(c)参照)。つまり、特図2の抽選で小当たりに当選すれば、その後すぐに必ず大当たり遊技が実行される。従って、電チュー22への入球に基づく小当たりの当選は、大当たりの当選と同等の遊技上の意味を持つこととなる。よって、時短状態において従来よりも早いスピードで次の大当たりを引き当てられることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、特図2の抽選では小当たりの当選又は大当たりの当選のいずれかである(図10(A)参照)。そして上述したように、特図2の抽選で小当たりに当選すれば、必ず通過用開放パターン(図45(b)(c)参照)に設定される。従って、一旦時短状態に制御されれば、第2特図保留の全てにおいて特図2_時短無し小当たり図柄(図8参照)が停止表示されない限り、大当たり遊技の実行という利益を獲得し続けられる(大当たりに当選し続けられる)。つまり時短状態に制御されれば、第2特別図柄の当該変動に基づく1回分と、第2特図保留の数に応じた回数分だけ、少なくとも大当たり遊技の実行を獲得することが可能である。こうして時短状態において、多くの第2特図保留を発生させることにより遊技者にとって有利な状況を作り出すというゲーム性を、上述したV表示演出、VV表示演出、VVV表示演出により理解し易くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態に制御されてから、第2特別図柄の変動表示中に2個の第2特図保留が貯まるまでの期間、電チュー22への遊技球の打込みを促す電チュー打込演出(図47(B)参照)が実行される。従って遊技者には、第2特図保留を貯めなければならない期間をより認識させ易くすることが可能である。
9.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記第1形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、上記形態と同じ符号を付して説明を省略する。
<第2形態>
図51〜図57に基づいて第2形態の遊技機について説明する。上記の第1形態では、例えば図50のイレギュラー(1)の場合で示すように、電チュー22の可動部材23が1回目の開状態となっているときに、1球目の遊技球と2球目の遊技球とが続けざまに入球すると、1球目の遊技球の入球に基づくV表示演出が終了したタイミングで、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が開始された。これに対して第2形態では、例えば図57のイレギュラー(1)の場合で示すように、1球目の遊技球の入球に基づくV表示演出が終了したタイミングであっても、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が開始されず、電チュー22の可動部材23が2回目以降の開状態において3球目の遊技球が入球したタイミングで、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出を開始するようになっている。
しかしながらこの第2形態の場合、3球目の遊技球が電チュー22に入球したタイミングであるにも拘わらず、VV表示演出を開始することになる。つまり、VV表示演出が示す電チュー22への入球数(「2」)と、実際に電チュー22に入球した遊技球の数(「3」)とがずれている。そこで第2形態では、3球目の遊技球が電チュー22に入球したとき(第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まったとき)、VV表示演出を実行した場合には、その後に復活表示演出を経て、実際に電チュー22に入球した遊技球の数が「3」であったことを示すVVV表示演出を実行するようしている。その結果、遊技者には電チュー22への入球数が増えて、得した印象を与えることが可能である。ここで本形態の復活表示演出では、図57に示すように、表示画面7aに「復活LIVE」の文字を示す画像F1が表示される。以上の演出を実行するための演出制御用マイコン91の動作を、第1形態の制御処理と異なる点を中心に説明する。
[10msタイマ割り込み処理]図51に示すように、第2形態の10msタイマ割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は、VV演出調整処理(S4302)を実行した後、復活演出設定処理(S4309)を実行するようになっている。即ち、図36に示す10msタイマ割り込み処理(S4010)のVVV演出調整処理(S4303)に換えて、復活演出設定処理(S4309)を実行する。
[始動入賞コマンド解析処理]図52に示すように、第2形態の始動入賞コマンド解析処理(S4404)では、演出制御用マイコン91は、ステップS4611で特図2保留演出カウンタの値が「1」であり、ステップS4612でVV演出中止フラグがONでなければ、ステップS4613〜S4615の処理により、VV演出を実行する。一方、VV演出中止フラグがONであれば(S4612でYES)、疑似VV演出フラグをONにして(S4630)、VV演出を実行することなく本処理を終える。つまり、V表示演出の実行中に遊技球が電チュー22に入球した場合には、疑似VV演出フラグをONにする。疑似VV演出フラグは、後述するように第2特別図柄の変動表示中で第2特図保留が2個(特図2保留演出カウンタの値が「2」)になったときに、VV表示演出を実行することを示すフラグである。
ここで第2形態では、V表示演出の実行中に遊技球が電チュー22に入球した場合、第1形態のようにV表示演出が終了したタイミングでVV演出を開始しない。従って図53に示すように、第2形態のVV演出調整処理(S4302)では、図43に示す第1形態のVV演出調整処理(S4302)と異なり、ステップS5105〜S5110の処理を行わない。
図52に示す始動入賞コマンド解析処理(S4404)の説明に戻る。ステップS4611で特図2保留演出カウンタの値が「1」でなければ、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まったタイミングであり、疑似VV演出フラグがONであるか否かを判定する(S4631)。疑似VV演出フラグがONであれば(S4631でYES)、疑似VV演出実行処理を行って(S4632)、本処理を終える。一方、疑似VV演出フラグがONでなければ(S4631でNO)、続いてVVV演出中止フラグがONであるか否かを判定する(S4619)。VVV演出中止フラグがONでなければ(S4619でNO)、ステップS4620〜S4622の処理により、VVV演出を実行する。これに対して、VVV演出中止フラグがONであれば(S4619でYES)、その後に復活表示演出を実行するために、復活演出タイマの値に復活待機時間(本形態では2000ms)をセットして(S4633)、本処理を終える。つまり、VV表示演出の実行中に遊技球が電チュー22に入球した場合には、復活演出タイマの値に復活待機時間をセットする。
[疑似VV演出実行処理]疑似VV演出実行処理(S4632)は、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まったタイミングであるにも拘わらず、VV演出を実行する処理である。図54に示すように、演出制御用マイコン91は、ステップS6101〜S6103の処理により、VV演出を開始する。これにより、VV表示演出(図48(B)参照)と、左側Vランプ68a及び中央Vランプ68bが点灯する演出(図5(B)参照)と、スピーカ67から第2報知音を出力する演出とが開始される。
そして演出制御用マイコン91は、その後に復活表示演出を実行するために、復活演出タイマの値に復活待機時間(本形態では2000ms)をセットする(S6104)。続いて、疑似VV演出フラグをOFFにして(S6105)、本処理を終える。
[復活演出設定処理]復活演出設定処理(S4309)は、復活演出タイマの値が「0」になったタイミングで、復活表示演出(図56参照)を経て、VVV演出を実行するための処理である。図55に示すように、演出制御用マイコン91は、まず復活演出タイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S7101)。復活演出タイマの値が「0」であれば(S7101でNO)、本処理を終える。一方、復活演出タイマの値が「0」より大きければ(S7101でYES)、復活演出タイマの値を減算する(S7102)。これにより、復活演出タイマの値が「0」になったか否か、即ち復活演出タイマの値がセットされてから復活待機時間が経過したか否かを判定する(S7103)。「0」でなければ(S7103でNO)、未だ復活表示演出を開始するタイミングではないため、本処理を終える。
これに対して、復活演出タイマの値が「0」であれば(S7103でYES)、復活表示演出を開始するための復活表示演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7104)。これにより、図56に示すように、表示画面7aに「復活LIVE」の文字を示す画像F1が表示される。そして、演出制御用マイコン91は、ステップS7105〜S7107の処理により、VVV演出を開始する。これにより、VVV表示演出(図48(C)参照)と、左側Vランプ68aと中央Vランプ68bと右側Vランプ68cと下側文字ランプ68dが点灯する演出(図5(C)参照)と、スピーカ67から第3報知音を出力する演出とが開始される。
続いて、演出制御用マイコン91は、第2特図保留完了演出を開始するための第2特図保留完了演出コマンドをセットする(S7108)。これにより、VVV演出が終了した後に、図49(A)に示すように、表示画面7aに「MAXLIVESTOCK」の文字を示す画像M1が表示される。更に、電チュー打込演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S7109)、本処理を終える。これにより、遊技領域3のうち電チュー22付近が光った画像D1(図47(B)参照)の表示が終了する。
以上詳細に説明したように第2形態のパチンコ遊技機1によれば、図57に示すように、イレギュラー(1)の場合が生じることがあり得る。この場合には、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出は、第1形態と異なり(図50のイレギュラー(1)の場合参照)、1球目の遊技球の入球に基づくV表示演出が終了したタイミングでは開始されない。その後、電チュー22の可動部材23が2回目の開状態となっているときに、3球目の遊技球が電チュー22に入球したタイミングで、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が開始される。そして、復活演出タイマにセットされた復活待機時間が経過すると、復活表示演出(図56参照)を経て、VVV表示演出が開始されることになる。
このようにして、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まったときに、VV表示演出が示す電チュー22への入球数(「2」)と、実際に電チュー22に入球した遊技球の数(「3」)とがずれていても、その後の復活表示演出及びVVV表示演出(復活演出)により、実際に電チュー22に入球した遊技球の数(「3」)を遊技者に把握させることが可能である。その結果、遊技者には、大当たり遊技が実行され得る回数(電チュー22への入球数)が増えて得した印象を与えることが可能である。
また図57に示すように、イレギュラー(2)の場合が生じることもあり得る。この場合には、3球目の遊技球の入球に基づくVVV表示演出は、第1形態と異なり(図50のイレギュラー(2)の場合参照)、2球目の遊技球の入球に基づくVV表示演出が終了したタイミングでは開始されない。3球目の遊技球の入球タイミングから復活待機時間が経過すると、復活表示演出(図56参照)を経て、VVV表示演出が開始されることになる。つまり、第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が2個貯まった最も有利な状況を作り出してから、復活待機時間が経過すると、復活表示演出及びVVV表示演出が実行される。その結果、遊技者には、大当たり遊技が実行され得る回数(電チュー22への入球数)が予想しないタイミングで増えたという意外性を与えることが可能である。
<第3形態>
図58に基づいて第3形態の遊技機について説明する。上記各形態では、第2始動口(入球領域)21への入球に基づいて、第2始動口21(電チュー22)への入球数を示唆する入球数示唆演出(V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出)を実行した。これに対して第3形態では、普通入賞口(入球領域)27への入球に基づいて、普通入賞口27への入球数を示唆する入球数示唆演出(後述する1球目入球演出、2球目入球演出、3球目入球演出)を実行するようにしている。
第3形態では、図58(A)に示すように、SPリーチハズレとなった後に、図58(B)に示すように、普通入賞口27への入球を促す普通入賞口入球促進演出を実行する。この普通入賞口入球促進演出では、「普通入賞口に3つ入球すると…」の文字を示す画像X1が表示される。これにより、SPリーチハズレで落胆している遊技者に対して、遊技の継続意欲を掻き立てることが可能である。
その後、1つ目の遊技球が普通入賞口27に入球すると、図58(C)に示すように、SPリーチハズレ後の普通入賞口27への入球数が「1」であることを示唆する1球目入球演出が開始される。この1球目入球演出では、例えば「1個目」の文字を示す画像Y1が表示され、演出期間(表示期間)は1000msに設定されている。
その後、2つ目の遊技球が普通入賞口27に入球すると、図58(D)に示すように、SPリーチハズレ後の普通入賞口27への入球数が「2」であることを示唆する2球目入球演出が開始される。この2球目入球演出では、例えば「2個目」の文字を示す画像Y2が表示され、演出期間(表示期間)は1000msに設定されている。ここで、1球目入球演出が終了する前に2つ目の遊技球が普通入賞口27に入球した場合には、上記した第1形態のように、1球目入球演出が終了したタイミングで2球目入球演出が開始されるようになっている。なお1球目入球演出が終了した後の何れかのタイミング(例えば第2形態のように3球目が入球したタイミング)で、2球目入球演出が開始されるようにしても良い。
その後、3つ目の遊技球が普通入賞口27に入球すると、図58(E)に示すように、SPリーチハズレ後の普通入賞口27への入球数が「3」であることを示唆する3球目入球演出が開始される。この3球目入球演出では、例えば「3個目」の文字を示す画像Y3が表示され、演出期間(表示期間)は1000msに設定されている。ここで、2球目入球演出が終了する前に3つ目の遊技球が普通入賞口27に入球した場合には、上記した第1形態のように、2球目入球演出が終了したタイミングで3球目入球演出が開始されるようになっている。なお2球目入球演出が終了した後の何れかのタイミングで(例えば第2形態のように3球目が入球したタイミングから復活待機時間が経過したときに)、3球目入球演出が開始されるようにしても良い。
こうしてSPリーチハズレ後に、普通入賞口27に3つの遊技球が入球すると、図58(E)に示す3球目入球演出の後に、図58(F)に示すように、特殊演出が開始されるようになっている。この特殊演出は、SPリーチハズレ後に普通入賞口27に3つの遊技球が入球した場合にのみ実行される希少な(プレミア)演出であり、例えば特殊キャラが楽器を演奏している画像Z1が表示されると共に、特殊な音楽がスピーカ67から出力される。このようにしてSPリーチハズレ後に、遊技者には普通入賞口27への入球を意識させることが可能であり、特殊演出を見たいと思わせることが可能である。
なお特殊演出は、SPリーチハズレ後から例えば特別図柄が30回変動表示されるまでの間に(特定条件期間)、普通入賞口27に3つの遊技球が入球すると実行されるようになっている。但し、この特定条件期間の始まりと終わりは適宜変更可能であり、例えば特定条件期間は電源投入時から電源遮断時までであっても良い。そして特殊演出は、画像の表示と音楽を出力する演出態様に限られるものではなく、例えば演出可動体を駆動させる演出態様や、遊技状態(例えば潜伏確変状態)を遊技者に報知する演出態様等であっても良い。
この第3形態を実現するための制御処理は、以下のようにすれば良い。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通入賞口27への入球に基づくコマンド(以下「普通入賞口入球コマンド」という)をサブ制御基板90に送信する。そして、演出制御用マイコン91は、第1形態又は第2形態のV表示演出、VV表示演出、VVV表示演出に関する処理に換えて、SPリーチハズレ後に受信した普通入賞口入球コマンドに基づいて、1球目入球演出、2球目入球演出、3球目入球演出を開始するようにすれば良い。
<その他の変形例>
上記第1形態では、V表示演出が終了する前に、電チュー22に遊技球が入球した場合、V表示演出が終了したタイミングで、VV表示演出を開始した。しかしながら、V表示演出が終了した後であれば、VV表示演出を開始するタイミングは適宜変更可能であり、例えばV表示演出が終了したタイミングから1000ms後に、VV表示演出が開始されるようにしても良い。この場合には、図39のステップS4610において、VV演出中止タイマの値に2000ms(V表示演出の演出期間1000ms+1000ms)をセットすれば良い。
また上記第1形態では、VV表示演出が終了する前に、電チュー22に遊技球が入球した場合、VV表示演出が終了したタイミングで、VVV表示演出を開始した。しかしながら、VV表示演出が終了した後であれば、VVV表示演出を開始するタイミングは適宜変更可能であり、例えばVV表示演出が終了したタイミングから1000ms後に、VV表示演出が開始されるようにしても良い。この場合には、図39のステップS4617において、VVV演出中止タイマの値に2000ms(VV表示演出の演出期間1000ms+1000ms)をセットすれば良い。
また上記第1,第2形態では、V表示演出とVV表示演出とVVV表示演出(入球数示唆演出)において、「LIVE」の文字の数に応じた画像L1,L2,L3(図48(A)(B)(C)参照)を表示画面7aに表示することにより、第2始動口21(電チュー22)への入球数を示唆した。しかしながら、入球数示唆演出の演出態様は、上記した演出態様に限られるものではなく、例えば「☆」の模様の数に応じた画像や「GET」の文字の数に応じた画像を表示することにより、第2始動口21への入球数を示唆しても良く、適宜変更可能である。また、入球数示唆演出の演出態様は、発光部材の発光態様としても良い。つまり上記第1形態において、VVVランプ68が第1発光態様、第2発光態様、第3発光態様で発光する演出(図5(A),図5(B),図5(C)参照)を、入球数示唆演出としても良い。また、入球数示唆演出の演出態様は、音出力手段が音声を出力する態様としても良い。つまり上記第1形態において、スピーカ(音出力手段)67から第1報知音、第2報知音、第3報知音が出力される演出を、入球数示唆演出としても良い。
また上記第1,第2形態では、第2始動口(入球領域)21への入球数を示唆する入球数示唆演出(V表示演出、VV表示演出、VVV表示演出)を実行し、第3形態では、普通入賞口(入球領域)27への入球数を示唆する入球数示唆演出(1球目入球演出、2球目入球演出、3球目入球演出)を実行した。しかしながら、入球数示唆演出は、第2始動口21又は普通入賞口27への入球に基づく演出に限られるものではなく、第1始動口20、ゲート28、第1大入賞口30、第2大入賞口35、特定領域39、アウト口9等への入球に基づく演出であっても良い。例えば入球数示唆演出を、大当たり遊技の開始から終了までの間(特定条件期間)で、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)への入球数を示唆する演出としても良い。
また上記各形態では、第2特図保留の上限数(上限記憶数)を「2」としたが、第2特図保留の上限数は適宜変更可能であり、例えば「1」としても良い。この場合には、2回ループのパチンコ遊技機(特図1の抽選にて時短図柄で当選した場合の初当たりを含む大当たりの連チャン回数が最低3回となる遊技機)を構成することができる。又は、第2特図保留の上限数を「3」としても良い。この場合には、4回ループのパチンコ遊技機を構成することができる。或いは、第2特図保留の上限数を「4」としても良い。この場合には、5回ループのパチンコ遊技機を構成することができる。
また上記第1,第2形態では、時短状態に制御されてから第2特別図柄の変動表示中に第2特図保留が上限数(2個)貯まるまで(特定条件期間)、第2始動口21への入球数を示唆する入球数示唆演出を実行し得るようにした。しかしながら特定条件期間は、上記した期間に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば時短状態への制御が開始されてから時短状態への制御が終了するまでとしても良い。なおこの場合には、入球数示唆演出は、大当たり遊技が実行され得る回数も示唆しているV表示演出、VV表示演出、VVV表示演出に換えて、単に第2始動口21への入球数だけを示唆しているような演出(例えば図58(C)(D)(E)に示す演出)にすると良い。
また上記第3形態では、第2特別図柄の変動表示中に上限数(2個)の第2特図保留が貯まったときに、VV表示演出(実際に電チュー22に入球した遊技球の数を示唆していない演出)が実行された場合には、その後に実際に電チュー22に入球した遊技球の数を示唆する復活演出(復活表示演出及びVVV表示演出)を実行した。しかしながら、復活演出が実行されるのは、第2特別図柄の変動表示中に上限数(2個)の第2特図保留が貯まったときに限られるものではなく、適宜変更可能であり、上限数の第2特図保留が貯まる前の任意のタイミングであっても良い。
また上記各形態では、1球目から3球目までの遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出(V表示演出,VV表示演出,VVV表示演出、1球目入球演出,2球目入球演出,3球目入球演出)を実行した。しかしながら1球目から2球目までの遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出、又は1球目からN(4以上の自然数)球目までの遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行するようにしても良い。
また上記各形態では、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、第2大入賞口35へ入賞した遊技球はその入賞タイミングに関わらず特定領域39を通過する通過用開放パターンに設定した(図45(b),(c)参照)。しかしながら、第2大入賞口35へ入賞した遊技球の入賞タイミングによっては、特定領域39を通過しないことがあり得るような開放パターンに設定するようにしても良い。この場合には、高ベース状態においてなかなか特定領域39に遊技球を通過させることができなくて、上記各形態よりも次の大当たりを引き当てられるスピードが遅くなり得るものの、遊技機全体として第2大入賞口35へ入賞した遊技球の特定領域39への通過率(V通過率)が不当に高くなるのを抑制することが可能である。
また上記各形態では、特図1の抽選で小当たりに当選し得るように構成したが、特図1の抽選における小当たりの当選確率を「0」にしてもよい。この場合、図21に示す特図1大当たり判定処理(S1008)において、ステップS1107〜S1110までの処理を行わないように構成する。また上記各形態では、特図2の抽選では小当たりの当選又は大当たりの当選のいずれかであったが(図10(A)参照)、ハズレとなることがあり得るようにしても良い。
また上記各形態では、特図1の抽選にて当選し得る小当たりとして、V通過不可能な「16R時短小当たりA」と、V通過可能な「16R時短小当たりB」とを設けたが、V通過不可能な小当たりだけとしてもよい。つまり特図1の抽選により停止表示される小当たり図柄が、V通過不可能な特図1_時短有り小当たり図柄1(図8参照)だけとしてもよい。
また上記各形態では、大当たり遊技においては第1大入賞口30を開放し、小当たり遊技においては第2大入賞口35を開放するように構成した。これに対して、大当たり遊技の少なくとも一部のラウンドに、第2大入賞口35を開放するラウンドがある構成としてもよい。この場合には、大当たり遊技の実行中のV通過によってさらに大当たり遊技が実行されることがないように構成する。また、大入賞口が1つだけ設けられているパチンコ遊技機として構成してもよい。
また上記各形態では、特図1の抽選又は特図2の抽選で大当たりに当選した場合、或いは特図1の抽選又は特図2の抽選で小当たりに当選して、小当たり遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合に、大当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機(所謂1種2種混合機)として構成した。しかしながら、パチンコ遊技機の種類は、1種2種混合機に限られるものではなく適宜変更可能であり、例えば特図1の抽選又は特図2の抽選で大当たりに当選した場合にのみ大当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機(所謂1種)として構成したり、小当たり遊技中に遊技球が特定領域を通過した場合にのみ大当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機(所謂2種)として構成しても良い。なお1種のパチンコ遊技機として構成した場合、大当たり遊技中に大入賞口内の特定領域に遊技球が通過すると、大当たり遊技後に通常確率状態よりも大当たりの当選確率が高い高確率状態に移行するパチンコ遊技機(V確機)として構成しても良い。また停止される特別図柄の種別に応じて、高確率状態に移行するパチンコ遊技機として構成しても良い。
また上記各形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(数値情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり又は小当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記各形態では、99回の特別図柄の変動表示が実行されると高ベース状態(特典遊技状態)を終了するように構成したが、高ベース状態の終了条件としての特別図柄の変動表示の実行回数(所定の上限実行回数)は、任意に変更可能である。
なお、本発明の「所定の判定条件」とは、上記各形態では、特別図柄の変動中、大当たり遊技の実行中、小当たり遊技の実行中のいずれでもなく、第2特図保留の数又は第1特図保留の数のいずれもが「0」ではないことである。
また、本発明の「所定の終了条件」とは、上記各形態では、大当たり遊技の実行が開始されること、又は、予め定めた上限実行回数に及ぶ特別図柄の変動表示の実行が終了することである。
また、本発明の「第2判定処理の結果は、小当たりの当選又は大当たりの当選のいずれかである」とは、上記各形態のようにハズレを全く含まない構成のみならず、実質的にハズレを含まない構成も含むものとする。実質的にハズレを含まない構成とは、ハズレの確率が例えば1/2000以下であるなど、ハズレとなることがほとんどない構成である。
また上記第1,第2形態において、本発明の「所定入球数示唆演出」をV表示演出と見れば、本発明の「増加入球数示唆演出」がVV表示演出となる。また本発明の「所定入球数示唆演出」をVV表示演出と見れば、本発明の「増加入球数示唆演出」がVVV表示演出となる。
また上記第3形態において、本発明の「所定入球数示唆演出」を1球目入球演出と見れば、本発明の「増加入球数示唆演出」が2球目入球演出となる。また本発明の「所定入球数示唆演出」を2球目入球演出と見れば、本発明の「増加入球数示唆演出」が3球目入球演出となる。
また上記各形態において、V表示演出の演出期間(1000ms)、VV表示演出の演出期間(1000ms)、VVV表示演出の演出期間(1000ms)、時短状態における普通図柄の変動時間(1秒)及び停止時間(0.5秒)、1回の補助遊技における電チュー22の開放回数(1回)及び開放時間(0.5秒)、復活待機時間(2000ms)等は、あくまで一例として示した数値であって、適宜変更可能である。
なお上記各形態の特徴及び上記各変形例の特徴をそれぞれ組み合わせて実施することは勿論可能である。
なお、この[発明を実施するための形態]における上記までの記載内容には、以下〈A〉〜〈G〉の発明が示されている。以下の説明では、上記までの記載内容における対応する構成名や表現、図面に使用した符号等を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<A>
遊技球が流下可能な遊技領域(3)に配された入球領域(第2始動口21)と、
所定の判定条件の成立に基づいて少なくとも大当たりか否かの判定処理を行う当否判定手段(ステップS1002又はS1008を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当否判定手段による判定処理が行われると、その判定処理の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が大当たりの当選を示す大当たり図柄で停止表示されると、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
特定条件期間での前記入球領域への遊技球の入球に基づいて、前記特定条件期間における前記入球領域への遊技球の入球数(以下「入球領域入球数」という)を示唆する入球数示唆演出(V表示演出,VV表示演出,VVV表示演出)を実行可能な入球数示唆演出実行手段(ステップS4606,S4613,S4620を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記入球数示唆演出実行手段は、
前記入球領域入球数が所定数(例えば「1」)であることを示唆する入球数示唆演出(以下「所定入球数示唆演出(V表示演出)」という)が終了した後に遊技球が前記入球領域に入球した場合には、前記入球領域入球数が前記所定数に1を加算した数(「2」)であることを示唆する入球数示唆演出(以下「増加入球数示唆演出(VV表示演出)」という)を開始する一方、
前記所定入球数示唆演出の実行中に遊技球が前記入球領域に入球した場合には、当該所定入球数示唆演出が終了する前に前記増加入球数示唆演出を開始することがなく、前記所定入球数示唆演出が終了したタイミング又は前記所定入球数示唆演出が終了した後の何れかのタイミングにて前記増加入球数示唆演出を開始することが可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定条件期間において遊技球が入球領域に入球すると、入球領域への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出が実行される。そのため、所定数の遊技球が入球領域に入球したときには、入球数が所定数であることを示唆する所定入球数示唆演出が実行されることになる。このとき、仮に遊技球が入球領域に続けざまに入球して、所定入球数示唆演出が終了する前に次の遊技球が入球領域に入球する事態が生じたとしても、増加入球数示唆演出は、所定入球数示唆演出が終了した後で開始されることになる。従って、所定入球数示唆演出の途中で増加入球数示唆演出が開始されてしまうのを防ぐことが可能であり、入球数示唆演出が把握し難くなってしまうのを回避することが可能である。
<B>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記遊技領域に配された第1入球口(第1始動口20)と、
前記遊技領域に配されていて前記入球領域としての第2入球口(第2始動口21)と、
前記第2入球口へ遊技球が入球可能な開状態と、前記第2入球口への入球が不可能又は前記開状態よりも困難な閉状態とをとる入球口開閉部材(可動部材23)を有する可変入球手段(電チュー22)と、
前記第1入球口への入球に基づいて数値情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する第1数値情報取得手段(ステップS212を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記第2入球口への入球に基づいて数値情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する第2数値情報取得手段(ステップS206を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記第2数値情報取得手段により取得された数値情報を所定の上限数(2)まで記憶可能な記憶手段(第2特図保留記憶部85b)と、を備え、
前記当否判定手段は、前記第1数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて少なくとも大当たりか否かの第1判定処理(ステップS1008)を行い、前記第2数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて少なくとも大当たりか否かの第2判定処理(ステップS1002)を行うものであり、
前記識別図柄表示手段は、前記第1判定処理が行われるとその第1判定処理の結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われるとその第2判定処理の結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示するものであり、
前記特別遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記第2入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態(電サポ制御状態)に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2102を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記特定条件期間は、前記記憶手段に数値情報が記憶されていない状態で前記遊技状態制御手段により前記特典遊技状態に制御されてから、前記第2識別図柄の変動表示中に前記上限数の数値情報が前記記憶手段に記憶されるまでの期間であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特典遊技状態に制御されてから、第2入球口(可変入球手段)に遊技球が入球する度に入球数示唆演出が実行される。そして、第2識別図柄の変動表示中に、上限数の数値情報(第2保留)が記憶手段に記憶されるまでの第2入球口への入球に関して、入球数示唆演出が実行される。従って、特典遊技状態に制御されてから第2入球口への入球を契機として入球数示唆演出が実行されること、及び特典遊技状態で上限数の第2保留を貯めるというゲーム性を、遊技者に理解させ易くすることが可能である。
<C>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記遊技領域に配された特別入賞口(第2大入賞口35)と、前記特別入賞口を開閉する特別入賞口開閉部材(開閉部材37)と、前記特別入賞口に入賞した遊技球が通過可能であって、その通過の可否が予め定められたタイミングで切り替えられる特定領域(39)と、を有する特別入賞手段(第2大入賞装置36)を備え、
前記当否判定手段は、前記第2判定処理として、前記第2数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて大当たりか否か及び小当たりか否かの判定処理を行うものであり、
少なくとも前記第2識別図柄が小当たりの当選を示す小当たり図柄で停止表示されると、前記特別入賞口開閉部材を開閉させる小当たり遊技を実行する小当たり遊技実行手段(ステップS909を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記特別遊技実行手段は、前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たりの当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合、或いは前記特定領域に遊技球が通過した場合に、前記特別遊技を実行するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特典遊技状態で実行される入球数示唆演出により、第2入球口に遊技球が入球するほど、小当たりの当選に基づく特定領域への遊技球の通過により特別遊技が実行されるチャンスが増えるというゲーム性を分かり易く示すことが可能である。
<D>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記小当たり遊技で前記特別入賞口開閉部材を開閉させる小当たり開放パターンを設定する小当たり開放パターン設定手段(ステップS1614を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記小当たり開放パターン設定手段は、
前記第2識別図柄が前記小当たり図柄で停止表示されると、当該小当たり図柄の種別(図8参照)に拘わらず前記小当たり開放パターンを、前記特別入賞口への入賞が可能であって、前記特別入賞口へ入賞した遊技球がその入賞タイミングに拘わらず前記特定領域を通過可能な通過用開放パターン(図45(b)(c)参照)に設定するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特典遊技状態では第2入球口への入球が容易となる。そして、第2入球口への入球に基づく第2判定処理で、小当たりに当選した場合には、特別入賞口へ入賞した遊技球はその入賞タイミングに拘わらず特定領域を通過する通過用開放パターンに必ず設定される。つまり、第2判定処理で小当たりに当選すれば、その後すぐに必ず特別遊技が実行される。従って、第2入球口への入球に基づく小当たりの当選は、大当たりの当選と同等の遊技上の意味を持つこととなる。よって、特典遊技状態において従来よりも早いスピードで次の大当たりを引き当てられることが可能である。
<E>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記第2判定処理の結果として停止表示される小当たり図柄には、当該小当たり図柄の停止表示に基づく小当たり遊技中に前記特定領域への遊技球の通過を実行契機とする特別遊技後の遊技状態が、前記特典遊技状態に制御される特典付き小当たり図柄(特図2_時短有り小当たり図柄3)と、前記通常遊技状態に制御される特典無し小当たり図柄(特図2_時短無し小当たり図柄)とがあり、
前記第2判定処理の結果は、小当たりの当選又は大当たりの当選のいずれかである(図10(A)参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2入球口への入球に基づく第2判定処理の結果は、小当たりの当選又は大当たりの当選のいずれかである。そして、第2判定処理での小当たりの当選に基づく小当たり開放パターンは、必ず通過用開放パターンである。従って、一旦特典遊技状態に制御されれば、第2保留の全てにおいて特典無し小当たり図柄が停止表示されない限り、特別遊技の実行という利益を獲得し続けられる(大当たりに当選し続けられる)。つまり特典遊技状態に制御されれば、第2識別図柄の当該変動に基づく1回分と、第2保留の数に応じた回数分だけ、少なくとも特別遊技の実行を獲得することが可能である。こうして特典遊技状態において、多くの第2保留を発生させることにより遊技者にとって有利な状況を作り出すというゲーム性を、上述した入球数示唆演出で理解し易くすることが可能である。
<F>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記可変入球手段への遊技球の打込みを促す打込報知(電チュー打込演出)を実行可能な打込報知手段(ステップS4504を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記打込報知手段は、
前記遊技状態制御手段により前記特典遊技状態に制御されてから前記打込報知を開始し(ステップS4504を実行し)、
前記特典遊技状態で前記第2識別図柄の変動表示中に前記上限数の数値情報が前記記憶手段に記憶されると、前記打込報知を終了する(ステップS4624を実行する)ものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特典遊技状態に制御されてから第2識別図柄の変動表示中に上限数の第2保留が貯まるまでの期間、可変入球手段への遊技球の打込みを促す打込報知が実行される。従って遊技者には、第2保留を貯めなければならない期間をより認識させ易くすることが可能である。
<G>上記構成の遊技機を次のように構成しても良い。
前記入球数示唆演出実行手段は、
前記特定条件期間において前記入球口開閉部材が前記閉状態から前記開状態となる1回の開放動作につき、複数の遊技球が前記第2入球口に入球しても、1回の前記入球数示唆演出しか開始しないものであり、且つ
前記入球口開閉部材による開放動作で前記所定入球数示唆演出(例えばV表示演出)の実行中に遊技球が前記第2入球口に入球した場合には、当該入球口開閉部材による開放動作が終了した後に、再び前記入球口開閉部材による開放動作で遊技球が前記第2入球口に入球すると、前記増加入球数示唆演出(VV表示演出)を開始する(ステップS6101を実行する)ものであり、
前記第2識別図柄の変動表示中に前記上限数の数値情報が前記記憶手段に記憶されたときに、前記入球領域入球数が前記上限数以下であることを示唆する入球数示唆演出(VV表示演出)が実行された場合には、その入球数示唆演出が実行された後に前記入球領域入球数が前記上限数に1を加算した数であったことを示す復活演出(復活表示演出及びVVV表示演出)を実行可能な復活演出実行手段(ステップS7104,S7105を実行する演出制御用マイコン91)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、入球口開閉部材による1回の開放動作につき、1回の入球数示唆演出しか開始しないため、入球数示唆演出の実行の契機が、入球口開閉部材による1回の開放動作に基づく入球であるのを分かり易く示すことが可能である。しかしながら、入球口開閉部材による1回の開放動作で複数の遊技球が第2入球口に連続して入球してしまうと、入球数示唆演出が示す第2入球口への入球数と、実際に第2入球口に入球した遊技球の数とがずれてくる。そこでこの場合であっても、特典遊技状態に制御されてから第2識別図柄の変動表示中に上限数の第2保留が貯まると、復活演出により実際に第2入球口に入球した遊技球の数を遊技者に把握させることが可能である。その結果、遊技者には第2入球口への入球数が増えたような印象を与えることが可能である。
1…パチンコ遊技機
3…遊技領域
7…画像表示装置
20…第1始動口(第1入球口)
21…第2始動口(第2入球口)
22…電チュー(可変入球手段)
23…可動部材(入球口開閉部材)
27…普通入賞口
35…第2大入賞口(特別入賞口)
36…第2大入賞装置(特別入賞手段)
37…開閉部材(特別入賞口開閉部材)
39…特定領域
68…VVVランプ
81…遊技制御用マイコン
85b…第2特図保留記憶部(記憶手段)
91…演出制御用マイコン

Claims (1)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域に配された第1入球口及び第2入球口と、
    前記第2入球口へ遊技球が入球可能な開状態と、前記第2入球口への入球が不可能又は前記開状態よりも困難な閉状態とをとる入球口開閉部材を有する可変入球手段と、
    前記第1入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第1判定情報取得手段と、
    前記第2入球口への入球に基づいて判定情報を取得する第2判定情報取得手段と、
    前記第2判定情報取得手段により取得された判定情報を所定の上限数まで記憶可能な記憶手段と、
    前記第1判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりの判定を行う第1当たり判定手段と、前記第2判定情報取得手段により取得された判定情報に基づいて当たりの判定を行う第2当たり判定手段と、
    前記第1当たり判定手段及び前記第2当たり判定手段の判定結果に応じて、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、通常遊技状態よりも前記第2入球口に遊技球が入球し易い特典遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、を備える遊技機において、
    特定条件期間での前記第2入球口への遊技球の入球に基づいて、前記特定条件期間における前記第2入球口への遊技球の入球数を示唆する入球数示唆演出を実行可能な入球数示唆演出実行手段を備え、
    前記特定条件期間は、前記記憶手段に判定情報が記憶されていない状態で前記遊技状態制御手段により前記特典遊技状態に制御されてから、前記第2当たり判定手段の判定結果を示す図柄変動表示中に前記上限数の判定情報が前記記憶手段に記憶されるまでの期間であることを特徴とする遊技機。
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