JP2018029127A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した増倍率を容易に、かつ精度高く設定する。【解決手段】固体撮像素子(1)は、クロック電圧が印加されるクロックゲート(EM1、EM2)と、DC電圧発生回路(16)によってDC電圧が印加されるDCゲート(DC2)と、を有しており、DC電圧発生回路(16)は、所定の増倍率で増倍電荷が生成されるように、複数の最適電圧(Va、Vb)のいずれかを選択的に発生させる。【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子、特に、暗い場所においても良好に撮影をすることができる電荷増倍型の固体撮像素子に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等に代表される固体撮像素子の研究・開発が活発に行われている。例えば、集光率向上のためのオンチップマイクロレンズ、量子効率向上のための受光部深化、およびアンプゲイン向上のための出力回路改善に関する様々な技術が研究・開発されている。
また、撮像素子で光電変換された電荷を増倍するために、例えば特許文献1には、CCDセル中の電位井戸中に電荷を一時的に保持するとともに、電位井戸から分離されたCCDセルの部分に電界を生成し、電位井戸中に保持された電荷を電界中に流すことによって衝突電離を発生させて、電荷の増倍を得る技術が開示されている。
さらに、電荷増倍の増倍率の経時変化を低減するために、例えば特許文献2には、CCD素子に備えられた一続きの電極を構成する高電圧電極にドープを行うことにより、当該高電圧電極の特性劣化を緩和する技術が開示されている。また、特許文献3には、少なくとも1つの光検知器を含む素子から受信した試験信号を電子増倍管に入力させ、電子増倍管の出力から当該電子増倍管のEM利得を判断することにより、変動したEM利得を容易に較正することができる技術が開示されている。
特許第3483261号明細書(2004年1月6日発行) 特許第5254002号明細書(2013年8月7日発行) 特許第5319872号明細書(2013年10月16日発行)
しかしながら、特許文献1〜3には、電荷増倍用CCDのゲート電極に印加する電圧の電圧値を調整することにより、電荷増倍の増倍率を適宜調整する技術については記載も示唆もされていない。また一般に、電荷増倍用のゲートに印加する電圧の内、電荷増倍を生じさせるためのクロックゲートに印加するクロック電圧は、高い増倍率を得る場合の電圧値の調整が困難である。
そのため、特許文献1〜3に開示された技術を含む従来技術においては、電荷増倍用のゲートに印加する電圧の電圧値を適宜調整して増倍率を安定させることが、容易にできないという問題点があった。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電荷増倍用のゲートに印加する電圧の電圧値を適宜調整することにより、安定した増倍率を容易に設定できる固体撮像素子を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る固体撮像素子は、入射光を光電変換して電荷を生成する、2次元的に配された複数の撮像素子と、上記複数の撮像素子で生成された上記電荷に対して電荷増倍処理を施すことにより、増倍電荷を生成する電荷増倍部と、を備えた固体撮像素子であって、上記電荷増倍部は、上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なクロック電圧が印加されるクロックゲートと、DC電圧発生回路によって上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なDC電圧が印加されるDCゲートと、を有しており、上記DC電圧発生回路は、上記電荷増倍部が所定の増倍率で上記増倍電荷を生成するように、上記DC電圧と上記電荷増倍部の増倍率との関係に基づいて予め設定された、複数の最適電圧のいずれかを、選択的に発生させる。
本発明の一態様によれば、複数の最適電圧のいずれかを選択してDCゲートに印加することにより、安定した増倍率を容易に、かつ精度高く設定することができる。
本発明の実施形態1に係る固体撮像素子の主要部を示すブロック図である。 図1に示す固体撮像素子のゲート構成、および当該ゲートのポテンシャルの状態を示す図である。 第1クロックゲートに印加される第1クロック電圧と、電荷増倍CCDの増倍率との関係を示すグラフである。 第2DCゲートに印加されるDC電圧と、電荷増倍CCDの増倍率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る固体撮像素子が備えている、フューズ回路の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態3に係る固体撮像素子が備えている、フューズ回路の概略構成を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を参照しながら、詳細に説明する。
<固体撮像素子の構成>
まず、図1および図2を用いて、本発明の実施形態1に係る固体撮像素子1の構成について説明する。図1は、固体撮像素子1の主要部を示すブロック図である。図2は、固体撮像素子1のゲート構成、および当該ゲートのポテンシャルの状態を示す図である。
固体撮像素子1は、入射光を光電変換して電荷(不図示)を生成し、生成された電荷に基づいて2次元画像のデータを構成する電気信号を出力するものである。固体撮像素子1は、スマートフォン、カメラ付き携帯電話機、デジタルビデオカメラ、ドアホン、スキャナ等の各種電子機器に適用することができる。
図1および図2に示すように、固体撮像素子1は、フォトダイオード11(撮像素子)、垂直転送CCD12、水平転送CCD13、電荷増倍CCD14(電荷増倍部)、第1DC電圧発生回路15、第2DC電圧発生回路16(DC電圧発生回路)、プリスキャン部17および出力回路18を備えている。
フォトダイオード11は、入射光を光電変換して電荷を生成するものであり、平面視において、m行×n列の合計m×n個のフォトダイオード(複数の撮像素子)が2次元マトリックス状に配置されている。なお、フォトダイオードの個数および配置については、2次元的に配置されている限り特に限定されないが、図2では、図示を簡単にするため2行×3列の配列を例示している。
垂直転送CCD12は、フォトダイオード11で生成された電荷を読み出して、垂直方向(紙面向かって上下方向:図2参照)に転送するものであり、各フォトダイオード11に対応して設けられている。垂直転送CCD12による電荷転送は、当該垂直転送CCD12を構成する4つのゲート電極φV1〜φV4に駆動パルス(不図示)を印加することによって行われる。
具体的には、駆動パルスがHigh状態では、当該駆動パルスが印加されたゲート電極下のポテンシャルが深く(電荷蓄積状態)なり、駆動パルスがLow状態では、上記ゲート電極下のポテンシャルが浅く(バリア状態)なる。この現象を利用して、4つのゲート電極φV1〜φV4のそれぞれに印加される駆動パルスのHigh/Low状態を適宜切り替えることにより、電荷転送が行われる。
水平転送CCD13は、垂直転送CCD12から転送された電荷を、フォトダイオード11の1行分の電荷毎に水平方向(紙面向かって左右方向:図2参照)に転送する。また、水平転送CCD13は、電荷増倍処理を行わない通常転送用の転送部であり、低電圧の印加に適した設計となっている。具体的には、2つのゲート電極(不図示)を1組にした上で、互いに隣り合うゲート電極の組であるφH1およびφH2に対して、低電圧のクロック電圧を交互に反転させて印加させる。
電荷増倍CCD14は、水平転送CCD13から転送されたフォトダイオード11の1行分の電荷に対して電荷増倍処理を施すことにより、増倍電荷(不図示)を生成するとともに、生成した増倍電荷を出力回路18に転送する。
また、電荷増倍CCD14は、電荷増倍処理に対応するために高電圧の印加に適した設計となっている。具体的には、電荷増倍CCD14は、後述する出力回路18に近い側から順に、第1DCゲートDC1、第1クロックゲートEM1、第2DCゲートDC2および第2クロックゲートEM2が水平方向に直列的に配置された構成を1パケットとして、複数の前記パケットで構成されている。
第1DCゲートDC1(DCゲート)は電荷増倍に関与しないゲートであり、増倍電荷を転送できるポテンシャル条件だけを満足する一定のDC電圧が、第1DCゲートDC1に印加される。なお、前記一定のDC電圧は、転送方向(図1および図2において、紙面向かって左側から右側に向かう方向)に対してポテンシャルが逆勾配にならないように設定される。
第1クロックゲートEM1(クロックゲート)および第2クロックゲートEM2(クロックゲート)は電荷増倍に関与するゲートであり、増倍電荷の生成・転送ができるポテンシャル条件を満足する高電圧のクロック電圧が印加される。具体的には、第1クロックゲートEM1には、増倍電荷生成用の最も高電圧の第1クロック電圧が印加され、第2クロックゲートEM2には、増倍電荷転送・蓄積用の、高電圧ではあるものの第1クロック電圧よりも小さな第2クロック電圧が印加される。
第2DCゲートDC2(DCゲート)は電荷増倍に関与するゲートであり、第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbのいずれかが、第2DCゲートDC2に選択的に印加される。第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vb(複数の最適電圧)は、ともに増倍電荷の生成・転送ができるポテンシャル条件を満足するDC電圧である。a倍の増倍率を得たい場合には第1最適電圧Vaが、b倍の増倍率を得たい場合には第1最適電圧Vaよりも小さい第2最適電圧Vbが、第2DCゲートDC2に印加される(a倍<b倍:図4参照)。
第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbは、固体撮像素子1の事前テストで得られた、第2DCゲートDC2に印加されるDC電圧と電荷増倍CCD14の増倍率との関係に基づいて算出する。算出された第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbは、後述する第2DC電圧発生回路16内のメモリ(不図示:第2DC電圧発生回路16の外部のメモリ等でもよい)に予め格納される。固体撮像素子1の事前テストに基づく、第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbの設定の詳細については、後述する。
第1DC電圧発生回路15は、電源電圧VDDおよびGNDに接続されており、第1DCゲートDC1に印加される一定のDC電圧を発生させ、当該一定のDC電圧を第1DCゲートDC1に出力する。
第2DC電圧発生回路16は、電源電圧VDDおよびGNDに接続されており、第2DCゲートDC2に印加される第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させ、選択された方の最適電圧を第2DCゲートDC2に出力する。具体的には、第2DC電圧発生回路16はコントロール端子16aを備えており、当該コントロール端子16aをONにすることで、第2DC電圧発生回路16に第1最適電圧Vaが発生する。また、コントロール端子16aをOFFにすることで第2最適電圧Vbが発生する。
このようなコントロール端子16aのON/OFF制御によって、第2DC電圧発生回路16に発生する最適電圧を適宜切り替えることができ、これにより、所望する増倍率に対応する最適電圧を第2DCゲートDC2に印加させることができる。すなわち、コントロール端子16aのON/OFF制御によって、所望する増倍率が得られるようなインパクト電界を電荷増倍CCD14に生じさせることができる。
ここで、最適電圧の選択は、例えば被写体(不図示)の明るさに応じて行う。具体的には、被写体が暗い場合、可能な限り高感度撮影ができるように電荷増倍CCD14の増倍率を高くする必要がある。したがって、この場合、コントロール端子16aをONにして第2DC電圧発生回路16に第1最適電圧Vaを発生させる。
一方、被写体が明るい場合、被写体の画像がホワイトアウトしないように電荷増倍CCD14の増倍率を低くする必要がある。したがって、この場合、コントロール端子16aをOFFにして第2DC電圧発生回路16に第2最適電圧Vbを発生させる。
上述のような最適電圧の切り替えのタイミングは、例えば、撮影者が被写体が明るすぎる、または暗すぎると判断した際に、手動でコントロール端子16aをONまたはOFFにすることが想定される。あるいは、固体撮像素子1を搭載したデジタルカメラ等に照度センサも搭載し、当該照度センサの検知結果をコントロール端子16aに送信することで、当該コントロール端子16aを検知結果に基づいて自動的にON/OFF制御してもよい。
なお、本実施形態では、第2DC電圧発生回路16のみが第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させる構成になっているが、第1DC電圧発生回路15のみが第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させる構成になっていてもよい。この場合、例えば、第1DC電圧発生回路15にコントロール端子15a(図1中の破線部分の部材参照)を備えさせ、当該コントロール端子15aのON/OFF制御により第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させる。そして、第1DCゲートが電荷増倍に関与するゲートとなる。また、第2DC電圧発生回路16は、増倍電荷を転送できるポテンシャル条件だけを満足する一定のDC電圧を発生させ、当該一定のDC電圧が印加される第2DCゲートは、電荷増倍に関与しないゲートとなる。
あるいは、第1DC電圧発生回路15および第2DC電圧発生回路16の両方とも、複数の最適電圧のいずれかを選択的に発生させる構成になっていてもよい。換言すれば、電荷増倍CCD14全体として所定の増倍率で増倍電荷を生成するように、第1DC電圧発生回路15および第2DC電圧発生回路16のいずれか一方が、複数の最適電圧のいずれかを、選択的に発生させる構成になっていればよい。
また、本実施形態では、第2DC電圧発生回路16に発生する最適電圧が、第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbの2つになっているが、調整可能な増倍率のバリエーションを増やすべく、さらに別の最適電圧が設定されていてもよい。すなわち、第2DC電圧発生回路16には、任意の数の最適電圧を設定することができる。
プリスキャン部17は、例えば水平転送CCD13と略同一の構成であり、電荷増倍CCD14で生成・転送された増倍電荷を出力回路18に転送する。すなわち、プリスキャン部17は、増倍電荷を単に転送するだけの空転送部としての機能を果たすものである。
出力回路18は、電荷増倍CCD14から転送された増倍電荷を、電気信号に変換して出力する。
<固体撮像素子の事前テストに基づく最適電圧の設定>
次に、図3および図4を用いて、固体撮像素子1の事前テストに基づく、第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbの設定について説明する。図3は、第1クロックゲートEM1に印加される第1クロック電圧と、電荷増倍CCD14の増倍率との関係を示すグラフである。図4は、第2DCゲートDC2に印加されるDC電圧と、電荷増倍CCD14の増倍率との関係を示すグラフである。
電荷増倍CCD14の増倍率は、第1クロックゲートEM1の電位と、第2DCゲートDC2の電位との電位差に依存する。したがって、電荷増倍CCDの増倍率を適宜調整して安定した増倍率を設定しようとする場合、理論的には、第1クロックゲートEM1の電位、および第2DCゲートDC2の電位のいずれか一方を調整すればよいことになる。
しかし、特に、高い増倍率の範囲内で当該増倍率を微調整する場合において、第1クロック電圧の設定変更で対応しようとすると、図3に示すように、第1クロック電圧をわずかに増加させただけで増倍率が急激に増加してしまう。第1クロック電圧は元々高電圧であることから、第1クロック電圧の設定変更によって高い増倍率の範囲内での微調整を行うことは困難である。
一方、DC電圧は、クロック電圧より低い電圧値でも高い増倍率を得ることができる。したがって、DC電圧の設定変更で増倍率の微調整をする場合、図4に示すように、ある程度広い範囲でDC電圧の設定を変更してもなお、高い増倍率の範囲内での当該増倍率の微調整が可能となる。したがって、高い増倍率の範囲内での当該増倍率の微調整を容易に行うには、DC電圧の設定を変更するのが適している。
高い増倍率の範囲内での当該増倍率の微調整を行うために用いるDC電圧、すなわち最適電圧を設定するためには、固体撮像素子1を事前テストすることにより、図4に示すようなDC電圧と増倍率との関係を求める必要がある。DC電圧と増倍率との関係は、第1クロックゲートEM1に一定の第1クロック電圧を印加しつつ、第2DCゲートDC2に印加するDC電圧を適宜変更し、その都度増倍率を算出することによって求める。
そして、この事前テストによって求めたDC電圧と増倍率との関係から、所望する増倍率に対応する最適電圧を設定する。本実施形態ではa倍の増倍率を所望していることから、当該a倍の増倍率に対応するDC電圧Vaを最適電圧(第1最適電圧Va)として設定する。また、b倍の増倍率も所望していることから、当該b倍の増倍率に対応するDC電圧Vbも最適電圧(第2最適電圧Vb)として設定する。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る固体撮像素子2は、第1DC電圧発生回路15および第2DC電圧発生回路16に代えて、同一のフューズ回路25(DC電圧発生回路)を2つ備えている点で、実施形態1に係る固体撮像素子1と異なる。
<フューズ回路による最適電圧の発生>
図5を用いて、固体撮像素子2が備えているフューズ回路25による、最適電圧の発生について説明する。図5は、フューズ回路25の概略構成を示す図である。
図5に示すように、フューズ回路25は、抵抗r1〜r9が直列接続された抵抗群R(第1抵抗を複数)を備えている。抵抗r1の一端は電源電圧VDDに接続され、抵抗r9の一端はGNDに接続されている。また、抵抗r2〜r8の各抵抗(複数の第1抵抗の少なくとも一部)には、それぞれフューズrfを介してバイパス配線25a(フューズを介したバイパス配線が複数)が設けられている。さらに、互いに隣り合う2つのフューズrfも、バイパス配線25aによって接続されている。
固体撮像素子2には、同一のフューズ回路25が2つ備えられており、一方は第1DCゲートDC1に、他方は第2DCゲートDC2に、それぞれ接続されている(不図示)。具体的には、2つのフューズ回路25とも、抵抗r8と抵抗r9との接続点に設けられたバイパス配線25aと接続している配線によって、それぞれ第1DCゲートDC1および第2DCゲートDC2と接続している。
上述のフューズ回路25においては、まず、発生させたい最適電圧(第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbのいずれか)に応じて、任意のフューズrfの両端に電流源(不図示)を接続する。そして、電流源からDC電流を流して任意のフューズrfを切断することにより、フューズ回路25に所望の最適電圧を発生させる。
具体的には、第2DCゲートDC2に印加されるDC電圧と電荷増倍CCD14の増倍率との関係(図4参照)から、所望の増倍率が得られる最適電圧を予め決定しておく。次に、例えば、固体撮像素子2のウェハーテスト工程において、固体撮像素子2の電源、各種駆動部および信号用のパッド(ともに不図示)にプローブ針を当てる際、当該プローブ針を所定のフューズの両端にも当てる。そして、プローブ針の接続先であるプローバからDC電流を流すことにより、当該所定のフューズを切断する。
これにより、フューズ回路25は、第2DCゲートDC2に印加する第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させる。
上述のように、最適電圧の発生にフューズ回路25を用いることにより、例えばウェハーテスト工程内で、固体撮像素子2に搭載された他の電子部品等のプローバによる評価と併せて、最適電圧の設定も行うことができる。したがって、最適電圧の設定のために特別な工程を設ける必要がなく、あるいは、フューズ回路25内外のメモリに最適電圧のデータを予め格納しておく必要もない。それゆえ、固体撮像素子2は、最適電圧を簡易に発生させることができる。
なお、実施形態1と同様、第1DCゲートDC1は電荷増倍に関与していないことから、当該第1DCゲートDC1と接続しているフューズ回路25では、第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbは発生しない。すなわち、フューズ切断が行われない。但し、第1DCゲートDC1と接続しているフューズ回路25において、第1最適電圧Vaおよび第2最適電圧Vbを発生させてもよい。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る固体撮像素子3は、第1DC電圧発生回路15および第2DC電圧発生回路16に代えて、同一のフューズ回路35(DC電圧発生回路)を2つ備えている点で、実施形態1に係る固体撮像素子1と異なる。また、本実施形態に係る固体撮像素子3は、フューズ回路35に第2抵抗R2が設けられているとともに、当該第2抵抗R2に制御回路33が接続されている点で、実施形態2に係る固体撮像素子2とも異なる。
<フューズ回路による最適電圧の発生>
図6を用いて、固体撮像素子3が備えているフューズ回路35による、最適電圧の発生について説明する。図6は、フューズ回路35の概略構成を示す図である。
図6に示すように、フューズ回路35における、第1の抵抗群R(固体撮像素子2の抵抗群Rと同一)、フューズrfおよびバイパス配線25aの構成については、実施形態2に係るフューズ回路25と同様である。また、固体撮像素子3に同一のフューズ回路35が2つ備えられており、一方は第1DCゲートDC1に、他方は第2DCゲートDC2にそれぞれ接続されている点も(不図示)、実施形態2に係るフューズ回路25と同様である。
また、フューズrfの切断によるDC電圧の発生原理についても、実施形態2に係るフューズ回路25と同様である。
フューズ回路35の内部において、抵抗r8と抵抗r9との接続点に設けられたバイパス配線25aと接続している配線(複数の第1抵抗のいずれか:以下、「電圧調整用配線」とする)には、第2抵抗R2がGND接続されている。また、第2抵抗R2とGNDとの間には、制御回路33(発生電圧制御回路)が設けられている。なお、第2抵抗R2は、フューズ回路35の内部に設けられている必要は必ずしもない。
制御回路33にはDC制御端子33aが設けられており、当該DC制御端子33aをON/OFF制御することにより、フューズ回路35に発生したDC電圧を微調整した上で、第2DCゲートDC2に最適電圧として出力することができる。
具体的には、DC制御端子33aをONにした場合、フューズ回路35に発生したDC電圧、すなわち電圧調整用配線に出力されたDC電圧が、第2抵抗R2を介することで電圧降下する。フューズ回路35に発生したDC電圧が予め設定された最適電圧と異なる場合、この電圧降下を利用して当該DC電圧を微調整し、上記の最適電圧と略一致させた上で第2DCゲートDC2に出力する。
ここで、第2抵抗の抵抗値は、例えば予めテストすることにより、所定のフューズrfを切断してフューズ回路35に発生したDC電圧と、当該所定のフューズの切断によって得られるはずのDC電圧とのずれを調べる。そして、判明したずれに基づいて当該ずれを補正できるような抵抗値を算出し、当該抵抗値を第2抵抗の抵抗値とする。
一方、DC制御端子33aをOFFにした場合、電圧調整用配線に出力されたDC電圧は第2抵抗R2を介することなく、そのまま最適電圧として第2DCゲートDC2に出力される。この場合、フューズ回路35に発生したDC電圧と予め設定された最適電圧との間にずれが略ないこととなる。
換言すれば、フューズrfの切断によってフューズ回路35に発生したDC電圧は、制御回路33の制御(DC制御端子33aのON/OFF制御)によって、第2抵抗R2を介して第2DCゲートDC2出力される場合と、第2抵抗R2を介さずにそのまま第2DCゲートDC2に出力される場合とが切替わる。
これにより、フューズ回路35は、第2DCゲートDC2に印加する第1最適電圧Vaまたは第2最適電圧Vbを選択的に発生させる。
上述のように、最適電圧の発生にフューズ回路35を用いることにより、固体撮像素子3は、最適電圧を簡易に発生させることができる。併せて、フューズ切断によってフューズ回路35に発生したDC電圧が予め設定された最適電圧を異なる場合でも、制御回路の制御によってDC電圧を微調整し、最適電圧と略一致させて第2DCゲートDC2に出力することができる。
なお、第1DCゲートDC1と接続しているフューズ回路35では最適電圧が発生しない点、および第1DCゲートDC1と接続しているフューズ回路35に最適電圧を発生させてもよい点についても、実施形態2に係る固体撮像素子2と同様である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る固体撮像素子(1、2、3)は、入射光を光電変換して電荷を生成する、2次元的に配された複数の撮像素子(フォトダイオード11)と、上記複数の撮像素子で生成された上記電荷に対して電荷増倍処理を施すことにより、増倍電荷を生成する電荷増倍部(電荷増倍CCD14)と、を備えた固体撮像素子であって、上記電荷増倍部は、上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なクロック電圧が印加されるクロックゲート(第1クロックゲートEM1、第2クロックゲートEM2)と、DC電圧発生回路(第2DC電圧発生回路16)によって上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なDC電圧が印加されるDCゲート(第2DCゲートDC2)と、を有しており、上記DC電圧発生回路は、上記電荷増倍部が所定の増倍率で上記増倍電荷を生成するように、上記DC電圧と上記電荷増倍部の増倍率との関係に基づいて予め設定された、複数の最適電圧(第1最適電圧Va、第2最適電圧Vb)のいずれかを、選択的に発生させる。
上記構成によれば、DC電圧発生回路は、電荷増倍部が所定の増倍率で増倍電荷を生成するように、複数の最適電圧のいずれかを選択してDCゲートに印加させることができる。DC電圧はクロック電圧に比べて、高い増倍率を得る場合の電圧値の調整を容易に行うことができることから、本発明の一態様に係る固体撮像素子は、安定した増倍率を容易に設定することができる。
また、最適電圧は、DCゲートに印加するDC電圧と電荷増倍部の増倍率との関係に基づいて設定されていることから、DCゲートに所定の最適電圧を印加すれば、当該所定の最適電圧に対応する増倍率を精度高く得ることができる。それゆえ、本発明の一態様に係る固体撮像素子は、安定した増倍率を精度高く設定することができる。
本発明の態様2に係る固体撮像素子は、上記態様1において、上記DCゲートは、第1DCゲート(DC1)と第2DCゲート(DC2)とを含んでおり、上記DC電圧発生回路(第1DC電圧発生回路15、第2DC電圧発生回路16)は、上記第1DCゲートおよび上記第2DCゲートのいずれか一方に対して、上記複数の最適電圧のいずれかを選択的に印加することが好ましい。
上記構成によれば、DC電圧発生回路は、第1DCゲートおよび第2DCゲートのいずれか一方に対して、複数の最適電圧のいずれかを選択的に印加する。したがって、第1DCゲートと第2DCゲートとの特性劣化の程度の違い等に応じて、どちらのDCゲートに最適電圧を印加させるか、あるいは両方のDCゲートに最適電圧を印加させるかを選択することができる。それゆえ、安定した増倍率を容易に、かつ、より精度高く設定することができる。
本発明の態様3に係る固体撮像素子(2)は、上記態様1または2において、上記DC電圧発生回路(フューズ回路25)は、第1抵抗(抵抗r1〜r9)を複数備えており、複数の上記第1抵抗の少なくとも一部には、フューズ(rf)を介したバイパス配線(25a)が複数設けられており、複数の上記バイパス配線のいずれかにDC電流を流し、当該DC電流が流れたバイパス配線と接続しているフューズを切断することによって、上記複数の最適電圧のいずれかを選択的に発生させることが好ましい。
上記構成によれば、DC電圧発生回路は、所定のフューズにDC電流を流して当該フューズを切断することにより、安定した増倍率が得られる最適電圧を発生させることができる。それゆえ、安定した増倍率を容易に、かつ精度高く設定することができる。
本発明の態様4に係る固体撮像素子(3)は、上記態様3において、複数の上記第1抵抗のいずれかには、第2抵抗(R2)がGND接続されており、上記第2抵抗には、発生電圧制御回路(制御回路33)が接続されており、上記フューズの切断により上記DC電圧発生回路に発生したDC電圧は、上記発生電圧制御回路の制御によって、上記第2抵抗を介して出力される場合と、上記第2抵抗を介さずにそのまま出力される場合とが切替わることが好ましい。
上記構成によれば、DC電圧発生回路は、発生電圧制御回路の制御によって、所定のフューズの切断により発生したDC電圧を、(i)そのまま最適電圧として出力することもできるし、(ii)第2抵抗を介して電圧降下させた上で、最適電圧として出力することもできる。
それゆえ、発生電圧制御回路による最適電圧の微調整が可能となり、安定した増倍率を容易に、かつ、より精度高く設定することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1、2、3 固体撮像素子
11 フォトダイオード(撮像素子)
14 電荷増倍CCD(電荷増倍部)
16 第2DC電圧発生回路(DC電圧発生回路)
25、35 フューズ回路(DC電圧発生回路)
25a バイパス配線
33 制御回路(発生電圧制御回路)
DC1 第1DCゲート(DCゲート)
DC2 第2DCゲート(DCゲート)
EM1 第1クロックゲート(クロックゲート)
EM2 第2クロックゲート(クロックゲート)
r1、r2、r3、r4、r5、r6、r7、r8、r9 抵抗(第1抵抗)
rf フューズ
R2 第2抵抗
Va 第1最適電圧(最適電圧)
Vb 第2最適電圧(最適電圧)

Claims (4)

  1. 入射光を光電変換して電荷を生成する、2次元的に配された複数の撮像素子と、上記複数の撮像素子で生成された上記電荷に対して電荷増倍処理を施すことにより、増倍電荷を生成する電荷増倍部と、を備えた固体撮像素子であって、
    上記電荷増倍部は、上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なクロック電圧が印加されるクロックゲートと、DC電圧発生回路によって上記増倍電荷の生成および上記増倍電荷の転送に必要なDC電圧が印加されるDCゲートと、を有しており、
    上記DC電圧発生回路は、上記電荷増倍部が所定の増倍率で上記増倍電荷を生成するように、上記DC電圧と上記電荷増倍部の増倍率との関係に基づいて予め設定された、複数の最適電圧のいずれかを、選択的に発生させることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 上記DCゲートは、第1DCゲートと第2DCゲートとを含んでおり、
    上記DC電圧発生回路は、上記第1DCゲートおよび上記第2DCゲートのいずれか一方に対して、上記複数の最適電圧のいずれかを選択的に印加することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 上記DC電圧発生回路は、
    第1抵抗を複数備えており、
    複数の上記第1抵抗の少なくとも一部には、フューズを介したバイパス配線が複数設けられており、
    複数の上記バイパス配線のいずれかにDC電流を流し、当該DC電流が流れたバイパス配線と接続しているフューズを切断することによって、上記複数の最適電圧のいずれかを選択的に発生させることを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  4. 複数の上記第1抵抗のいずれかには、第2抵抗がGND接続されており、
    上記第2抵抗には、発生電圧制御回路が接続されており、
    上記フューズの切断により上記DC電圧発生回路に発生したDC電圧は、上記発生電圧制御回路の制御によって、上記第2抵抗を介して出力される場合と、上記第2抵抗を介さずにそのまま出力される場合とが切替わることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022124139A1 (ja) * 2020-12-08 2022-06-16 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像装置、調整方法及び電子機器

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