JP2018025903A - 混雑情報推定装置及び混雑情報推定方法 - Google Patents

混雑情報推定装置及び混雑情報推定方法 Download PDF

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岸本 康成
Yasunari Kishimoto
康成 岸本
岩村 相哲
Soutetsu Iwamura
相哲 岩村
飯田 恭弘
Takahiro Ida
恭弘 飯田
仁 中澤
Hitoshi Nakazawa
仁 中澤
英幸 徳田
Hideyuki Tokuda
英幸 徳田
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Abstract

【課題】簡易な構成のまま、混雑情報が不明である駐車場の混雑度を推定することが可能になる。【解決手段】混雑情報推定サーバ20は、駐車場をノードとし、ノードとノードとの間の関係性をエッジとし、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示された駐車場については混雑度を該駐車場に対応するノードのラベルとし、収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場については該駐車場に対応するノードのラベルを未定のラベルとして、ノード、エッジ及びラベルを用いてグラフを構築するグラフ構築部232と、構築されたグラフ上で、ラベルを有するノードから未定のラベルであるノードへラベルを伝播させて未定のラベルのノードのラベルを推定するラベル伝播処理を行い、収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する混雑情報推定部233と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、混雑情報推定装置及び混雑情報推定方法に関する。
従来、車載端末やモバイル端末等を用いたナビケーションを行う場合に、駐車場の位置を表示するとともに、駐車場が、満車、空車である等の混雑情報を表示する技術が使用されている。ただし、駐車場事業者の経営戦略や維持コストの面から、すべての駐車場事業者がその満空情報を管理或いは公開しているとは限らない。このため、任意の駐車場の混雑情報を提供するために、他の情報群から対象の駐車場の混雑状態を推定する技術がある。例えば、複数の車両の速度をGPS等のセンサから収集し、駐車場付近での車両の速度変化を検知して、駐車場の混雑度を推定する技術がある。
Y. Fujiwara and G. Irie, "Efficient Label Propagation.", In ICML, 2014. [平成28年6月21日検索,インターネット<URL:http://jmlr.org/proceedings/papers/v32/fujiwara14.pdf>
しかしながら、従来の方法では、GPS等のセンサ情報を収集する構成であり、GPS情報の提供者に協力を依頼する必要がある。このため、いずれの領域においても十分な数のGPSセンサ情報を収集できるとは限らず、GPSセンサ情報を収集できない領域の駐車場に対し、混雑度を取得することが難しい場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成のまま、混雑情報が不明である駐車場の混雑度を推定することが可能になる混雑情報推定装置及び混雑情報推定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る混雑情報推定装置は、混雑情報を提供するサーバから、複数の地点の各混雑度を地点ごとに示す混雑情報を収集する混雑情報収集部と、複数の地点のそれぞれをノードとし、ノードとノードとの間の関係性をエッジとし、混雑情報収集部が収集した混雑情報に混雑度が示された地点については該地点の混雑度を該地点に対応するノードのラベルとし、混雑情報収集部が収集した混雑情報に混雑度が示されていない地点については該地点に対応するノードのラベルを未定のラベルとして、ノード、エッジ及びラベルを用いてグラフを構築するグラフ構築部と、グラフ構築部によって構築されたグラフ上で、ラベルを有するノードから、未定のラベルであるノードへ、ラベルを伝播させて未定のラベルのノードのラベルを推定するラベル伝播処理を行い、混雑情報収集部が収集した混雑情報に混雑度が示されていない地点の混雑度を推定する混雑情報推定部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成のまま、混雑情報が不明である駐車場の混雑度を推定することが可能になる。
図1は、本発明の実施の形態に係る混雑情報提供システムの構成の一例を模式的に示す図である。 図2は、図1に示す混雑情報推定サーバの構成を示すブロック図である。 図3は、図2に示す収集混雑情報のデータ構成の一例を説明する図である。 図4は、図2に示す駐車場情報のデータ構成の一例を説明する図である。 図5は、図2に示すグラフ情報のデータ構成の一例を説明する図である。 図6は、図2に示す推定情報のデータ構成の一例を説明する図である。 図7は、図2に示す全混雑情報のデータ構成の一例を説明する図である。 図8は、図1に示す混雑情報推定サーバにおける処理を、具体的な地図画像を用いて説明する図である。 図9は、図2に示すグラフ構築部のグラフ構築処理の一例を説明する図である。 図10は、混雑情報時系列情報のデータ構成の一例を示す図である。 図11は、図2に示すグラフ構築部のグラフ構築処理の他の例を説明する図である。 図12は、図2に示す混雑情報推定部の推定処理の一例を説明する図である。 図13は、各ノードN11〜N18を列、各ラベルを行とする行列であるinitial label matrix Yの転置行列Yを示す表である。 図14は、図13に示す各Yを(1)式に入力し、得られた各ノードN11〜N18を列、各ラベルを行とする行列であるscore matrix Fの転置行列F(スコア)を示す表である。 図15は、図2に示す混雑情報推定部が行う全混雑情報の生成処理を説明する図である。 図16は、図2に示す混雑情報推定サーバの混雑情報推定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図17は、図16に示すグラフ構築処理の処理手順を示すフローチャートである。 図18は、図16に示すグラフ構築処理の他の処理手順を示すフローチャートである。 図19は、図16に示す混雑情報推定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図20は、図16に示す混雑情報検索処理の処理手順を示すフローチャートである。 図21は、プログラムが実行されることにより、混雑情報推定サーバが実現されるコンピュータの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態では、各駐車場の混雑情報を提供する混雑情報推定装置及び混雑情報推定方法について説明する。まず、実施の形態における混雑情報提供システムの概略について説明する。
[混雑情報提供システムの構成]
次に、実施の形態における混雑情報提供システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における混雑情報提供システムの構成の一例を模式的に示す図である。
図1に示すように、混雑情報提供システム1は、駐車場情報提供サーバ10と、混雑情報推定サーバ20と、ユーザ端末30とを有する。駐車場情報提供サーバ10と、混雑情報推定サーバ20と、ユーザ端末30とは、インターネットや専用線等のネットワーク2を介して接続する。なお、説明の簡易化のため、図1では、単数のユーザ端末30を示すが、ユーザ端末30は複数でもよい。
駐車場情報提供サーバ10は、駐車場事業者が保有する駐車場の混雑情報を、混雑情報推定サーバ20に提供するサーバ装置である。駐車場情報提供サーバ10は、駐車場事業者が保有する駐車場の混雑情報を取得し、駐車場(地点)の識別情報と混雑度を示す混雑情報とを対応付けた混雑情報を、混雑情報推定サーバ20に提供する。
混雑情報推定サーバ20は、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報に基づいて、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定するサーバ装置である。この場合、混雑情報推定サーバ20は、駐車場、駐車場間の関係性及び混雑度を用いてグラフを構築し、このグラフ上でラベル伝播処理を行うことによって、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する。続いて、混雑情報推定サーバ20は、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報に示された駐車場の混雑度と、推定した駐車場の混雑度とを結合して、全ての駐車場について混雑度を対応付けた全混雑情報を生成する。
また、混雑情報推定サーバ20は、ユーザ端末30から、混雑情報を要求する駐車場のリストを受信した場合には、全混雑情報から、駐車場リストに示された駐車場の混雑度を抽出する。続いて、混雑情報推定サーバ20は、要求元のユーザ端末30に、抽出した駐車場リストに示された駐車場の混雑度を示す混雑情報を送信する。
ユーザ端末30は、車載端末や、スマートフォン、PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistants)等である。ユーザ端末30は、混雑情報を要求する駐車場のリストの入力を受け付けると、混雑情報を要求する駐車場のリストを混雑情報推定サーバ20に送信する。そして、ユーザ端末30は、混雑情報を受信し、混雑情報に示された駐車場リストに示された駐車場の混雑度を、ディスプレイ等に表示する。
[混雑情報推定サーバの構成]
続いて、混雑情報推定サーバ20の構成について説明する。図2は、混雑情報推定サーバ20の構成を示すブロック図である。図2に示すように、混雑情報推定サーバ20は、通信部21、記憶部22、制御部23、入力部24及び出力部25を有する。
通信部21は、ネットワーク2を介して接続された他の装置との間で、各種情報を送受信する通信インタフェースである。通信部21は、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報を受信する。そして、通信部21は、ユーザ端末30から、混雑情報を要求する駐車場のリストを受信し、制御部23が生成した、駐車場リストに示された駐車場の混雑度を示す混雑情報を、要求元のユーザ端末30に送信する。
記憶部22は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現され、混雑情報推定サーバ20を動作させる処理プログラムや、処理プログラムの実行中に使用されるデータなどが記憶される。記憶部22は、収集混雑情報221、駐車場情報222、グラフ情報223、推定情報224及び全混雑情報225を有する。
収集混雑情報221は、混雑情報収集部231によって収集された混雑情報であり、駐車場情報提供サーバ10から提供された混雑情報である。図3は、図2に示す収集混雑情報221のデータ構成の一例を説明する図である。
図3のテーブルT1に示すように、収集混雑情報221は、各駐車場の識別情報(駐車場ID(identifier))と、混雑度と、を対応付けたものである。混雑度は、例えば、「満車」、「空車」及び「混雑」で示される。例えば、駐車場ID「P00001」の駐車場には、混雑度として「空車」が対応付けられている。また、図3のテーブルT1に示すように、収集混雑情報221は、駐車場情報提供サーバ10によって取得された駐車場についての混雑情報であるため、全駐車場の混雑度を示すものではない。例えば、駐車場ID「P00001」と駐車場ID「P00003」との間は、空白であり、混雑情報が示されていない。そこで、本実施の形態では、混雑情報推定部233(後述)が、この混雑度が示されていない空白部分の駐車場の混雑度を推定し、補充する。
駐車場情報222は、混雑情報推定サーバ20がユーザ端末30に、混雑情報を提供可能である全駐車場に関する情報である。図4は、図2に示す駐車場情報222のデータ構成の一例を説明する図である。
図4のテーブルT2に示すように、駐車場情報222は、駐車場ID、駐車場名、緯度、経度及び収容台数を対応付けたものである。例えば、駐車場ID「P00001」の駐車場名は「A駐車場」であり、この「A駐車場」の緯度が「35.710933°」であり、経度が「139.718469°」であり、収容台数が「100台」であることが示されている。また、駐車場ID「P00002」の駐車場名は「B駐車場」であり、この「B駐車場」の緯度が「35.688625°」であり、経度が「139.722753°」であり、収容台数が「20台」であることが示されている。このテーブルT2に示すように、駐車場情報222は、各駐車場の位置を示す座標を駐車場IDに対応付けて記録されるため、グラフ構築部232(後述)における緯度経度計算による各駐車場の位置検出を可能としている。
グラフ情報223は、グラフ構築部232(後述)によって構築されたグラフを示す情報である。図5は、図2に示すグラフ情報223のデータ構成の一例を説明する図である。
図5のテーブルT3に示すように、グラフ情報223は、対となる二つのノードと、この二つのノード間の関係性を示すエッジとを対応付けたものである。具体的には、図5のテーブルT3は、対となる二つのノードの一方のノード(第1ノード)のIDを示す「ノードID1」、対となる二つのノードの他方のノード(第2ノード)のIDを示す「ノードID2」及びエッジ重みを対応付けたものである。例えば、テーブルT3の一行目には、ノードID1として「P0002」、ノードID2として「P0001」、エッジ重み「1」が対応付けられている。これは、第1ノードである駐車場ID「P0002」の「B駐車場」と、第2ノードである駐車場ID「P0001」の「A駐車場」との間に、エッジ重み「1」のエッジが形成されたグラフが構築されることを示す。
推定情報224は、駐車場の混雑度と、駐車場の識別情報と対応付けたものである。推定情報224には、収集混雑情報221に混雑度が示されている駐車場の他、収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場についても、混雑度が示される。なお、収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度は、混雑情報推定部233が推定したものである。図6は、図2に示す推定情報224のデータ構成の一例を説明する図である。
図6のテーブルT4に示すように、推定情報224は、駐車場の識別情報(駐車場ID(identifier))と、混雑度と、を対応付けたものであり、図3のテーブルT1では空白であった駐車場ID「P00001」,「P00003」間の駐車場ID「P0002」についての混雑度として「空車」が対応付けられている。
そして、全混雑情報225は、ユーザ端末30への混雑情報の提供対象である全駐車場について、混雑度を対応付けた情報である。図7は、図2に示す全混雑情報225のデータ構成の一例を説明する図である。
図7のテーブルT5に示すように、全混雑情報225は、ユーザ端末30への混雑情報の提供対象である全駐車場について、それぞれ、駐車場IDと混雑度とを対応付けたものである。この全混雑情報225は、収集混雑情報221と、推定情報224とを結合することによって生成される。
続いて、図2に戻り、制御部23の説明を行う。制御部23は、各種の処理手順などを規定したプログラム及び所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。例えば、制御部23は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。制御部23は、混雑情報収集部231、グラフ構築部232、混雑情報推定部233及び混雑情報検索部234を有する。
混雑情報収集部231は、通信部21を介して、駐車場情報提供サーバ10に混雑情報の送信要求を行い、この要求に応じた駐車場情報提供サーバ10から混雑情報の提供を受けることによって、複数の駐車場の混雑度を駐車場ごとに示す混雑情報を収集する。混雑情報収集部231は、定期的に混雑情報を収集する。或いは、混雑情報収集部231は、入力部24(後述)或いは通信部21を介して混雑情報の収集指示を受けた場合に、混雑情報を収集する。
グラフ構築部232は、混雑情報収集部231が収集した混雑情報、駐車場情報、或いは、混雑情報収集部231が収集した混雑情報や混雑情報の時系列データを基に、駐車場、駐車場間の関係性及び駐車場の混雑度をしめすグラフを構築する。
具体的には、グラフ構築部232は、複数の駐車場のそれぞれをノードとし、ノードとノードとの間の関係性をエッジとする。そして、グラフ構築部232は、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示された駐車場については該駐車場の混雑度を該地点に対応するノードのラベルとする。さらに、グラフ構築部232は、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場については該駐車場に対応するノードの駐車場ラベルを未定のラベルとする。グラフ構築部232は、これらのノード、エッジ及びラベルを用いてグラフを構築する。
ここで、グラフ構築部232は、任意の二つのノード間の距離が所定の閾値以上である場合に、二つのノード間のエッジに重みを付与する。或いは、グラフ構築部232は、任意の二つのノード間の過去の時間別の混雑度の類似性が所定の閾値以上である場合に、二つのノード間のエッジに重みを付与する。
混雑情報推定部233は、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する。具体的には、混雑情報推定部233は、グラフ構築部232によって構築されたグラフ上で、ラベルを有するノードから、未定のラベルであるノードへ、ラベルを伝播させて未定のラベルのノードのラベルを推定するラベル伝播処理を行うことによって、収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する。例えば、混雑情報推定部233は、ラベルが既知のノード(教師データ)から、他の未定のラベルのノードのラベルを推定する、半教師つき学習を行う。混雑情報推定部233は、グラフ構造と教師データから、行列計算により、他のノードのラベルを求める手法を用いて、ラベルが不明であるノードのラベルを推定する。
そして、混雑情報推定部233は、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221と、推定した推定情報とを結合することによって、ユーザ端末30への混雑情報の提供対象である全駐車場について駐車場IDと混雑度とをそれぞれ対応付けた全混雑情報225を生成する。
混雑情報検索部234は、ユーザ端末30から、通信部21を介して、混雑情報を要求する駐車場のリストを受信した場合、全混雑情報225から、駐車場リストに示された駐車場の混雑情報を抽出する。続いて、混雑情報検索部234は、要求元のユーザ端末30に、抽出した駐車場リストに示された駐車場の混雑情報を送信する。これによって、ユーザ端末30に対し、実際の混雑度が不明である駐車場についても、混雑度の推定値が提供されるため、駐車場探索を円滑に行うことができる。
入力部24は、混雑情報推定サーバ20の操作者からの各種操作を受け付ける入力インタフェースである。例えば、入力部24は、ボタン、タッチパネル、音声入力デバイス、キーボードやマウス等の入力デバイスによって構成される。出力部25は、例えば、液晶ディスプレイやプリンタ等であって、混雑情報推定処理に関する各種情報を出力する。
図8は、混雑情報推定サーバ20における処理を、具体的な地図画像を用いて説明する図である。混雑情報推定サーバ20は、図8の(a)に示すように、駐車場をノードとし、距離的な近さ或いは混雑度の時系列データの類似性を基に付与された重みのエッジ、各駐車場の混雑度(状態)をラベルとして、グラフ構築を行う(図8の(1)参照)。ノードとなる駐車場として、既設地点と新設の候補地点とを含む。
この図8の(a)では、混雑度が判明している駐車場(ノード)を丸印で示し、混雑度が不明である駐車場(ノード)を星印で示す。そして、図8の(a)では、混雑度が「満車」であるノードを黒で塗りつぶし、混雑度が「混雑」であるノードには斜線のハッチングを施し、混雑度が「空車」であるノードにはドットのハッチングを施している。また、エッジが張られたノード間は、実線で繋いでいる。このように、混雑情報推定サーバ20は、複数あるノード間を、ノード間の関係性に応じてエッジで繋いだグラフを構築する。
混雑情報推定サーバ20は、図8の(a)に示すように、地図画像で構築されたグラフ上で、ラベルを有するノードから、未定のラベルであるノードへ、ラベルを伝播させて未定のラベルのノードのラベルを、ラベル伝播アルゴリズムを用いた計算を行うことによって推定する(図8の(2)参照)。
これによって、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示されていない地点の混雑度を推定することができる(図8の(3)参照)。この結果、図8の(b)に示すように、ラベル伝播の計算を行う前にはラベルが未定であった白抜きの星印のノードに対しても、混雑度に対応した塗りつぶし或いはハッチングが施される。この図8の(b)に示す地図画像は、ユーザ端末30に、駐車場の混雑情報として提供されるものである。したがって、ユーザ端末30の操作者は、ラベルが未定である星印の駐車場(ノード)についても、塗つぶし或いはハッチング種類を確認することによって、混雑度を把握することができる。
このように、混雑情報推定サーバ20は、未定のラベルのノードについてラベルを推定するラベル伝播処理を行うことによって、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定しているため、新たにGPS等のセンサの増設をせずともよい。したがって、混雑情報推定サーバ20は、簡易な構成のままで、混雑情報が不明である駐車場の混雑度を推定することが可能である。続いて、混雑情報推定サーバ20が行うグラフ構築処理、及び、混雑情報推定処理について詳細に説明する。
[グラフ構築部の処理例1]
まず、図2に示すグラフ構築部232のグラフ構築処理の一例について説明する。図9は、図2に示すグラフ構築部232のグラフ構築処理の一例を説明する図である。この例では、グラフ構築部232は、任意の二つのノード間の距離が所定の閾値(d(m))以下である場合に、二つのノード間のエッジに重みを付与する。
具体的には、まず、グラフ構築部232は、駐車場情報222を参照し、各駐車場の緯度及び経度を抽出する。そして、グラフ構築部232は、駐車場情報222を基に、対となる二つの駐車場を抽出する。例えば、グラフ構築部232は、駐車場情報222の最初の欄に記録されている駐車場を一方のノードとし、2番目の欄の駐車場を他方のノードとして選択する。なお、対となる駐車場の抽出方法は、予め決められている。
そして、グラフ構築部232は、抽出した対となる二つの駐車場を、ノードN1、ノードN2とする(図9の(a)参照)。そして、グラフ構築部232は、ノードN1に対応する駐車場と、ノードN2に対応する駐車場との間の距離D1,2を、これらの駐車場の各緯度及び各経度を用いて算出する(図9の(b)参照)。
続いて、グラフ構築部232は、距離D1,2と閾値d(m)とを比較する。この閾値dは、例えば、混雑情報提供地域の駐車場の分布に基づいて設定される。また、閾値dは、通信部21或いは入力部24を介して、グラフ構築部232によるグラフ構築処理ごとに設定されてもよい。
そして、グラフ構築部232は、ノードN1,N2間の距離D1,2が閾値d(m)以下である場合には(図9の(c)参照)、2つのノードN1,N2間に重み「1」のエッジE1を張る(図9の(d)参照)。なお、グラフ構築部232は、エッジを張った二つの駐車場間(ノード間)の所要時間や、交差点での曲がる回数により、重みを補正してもよい。
そして、グラフ構築部232は、ノードN1,N2に対して、ラベルの付与を行う。グラフ構築部232は、例えば、ノードN1である駐車場ID「P00001」の駐車場については、収集混雑情報221に混雑度「空車」が示されているため、ノードN1には、「空車」ラベルを付与する。また、ノードN2である駐車場ID「P00002」の駐車場については、収集混雑情報221では空白であったため、ノードN2のラベルは未定のラベルとする。この結果、グラフ構築部232は、グラフGa(N1−E1−N2)を構築することができる。
続いて、グラフ構築部232は、このグラフGa(N1−E1−N2)を、グラフ情報223に記録する。この場合、グラフ構築部232は、ノードN1とした駐車場の駐車場IDを、グラフ情報223であるテーブルT3のノードID1の欄に記載し、ノードN2とした駐車場の駐車場IDを同じ行のノードID2の欄に記載し、ノードN1,N2間のエッジE1の重み「1」を同じ行のエッジ重み欄に記載する。
このように、グラフ構築部232は、対となる駐車場を二つのノードとして順次抽出し、駐車場間の距離と所定の閾値(d(m))との比較結果を基に、エッジの生成の可否を判断していく。
[グラフ構築部の処理例2]
続いて、図2に示すグラフ構築部232のグラフ構築処理の他の例について説明する。他の例では、グラフ構築部232は、任意の二つのノード間の過去の時間別の混雑度の類似度が所定の閾値(ρ)以上である場合に、二つのノード間のエッジに重みを付与する。
具体的には、まず、グラフ構築部232は、ユーザ端末30に混雑情報を提供する全ての駐車場について、過去の一定期間(例えば、過去の任意の1日)について、一定時間間隔(例えば10分間隔)で混雑度を示した混雑情報時系列情報を取得する。
図10は、混雑情報時系列情報のデータ構成の一例を示す図である。図10に示す混雑情報時系列情報は、駐車場IDと、混雑情報シーケンスとが対応付けられた情報である。この混雑情報シーケンスの欄において、「0」は「空車」を示し、「1」は「混雑」を示し、「2」は「満車」を示す。混雑情報シーケンスの欄には、駐車場ID欄に示す駐車場の過去の任意の1日について、10分間隔で、混雑度を示す「0」,「1」,「2」のいずれかの数字が時系列に配置される。
グラフ構築部232は、この混雑情報時系列情報として、駐車場情報提供サーバ10から提供される混雑情報から取得可能である駐車場については、駐車場情報提供サーバ10から提供される混雑情報を利用する。また、それ以外の他の駐車場については、上記の過去の一定期間の混雑情報が存在することが前提であり、グラフ構築部232は、これを使用する。
図11は、図2に示すグラフ構築部232のグラフ構築処理の他の例を説明する図である。そして、グラフ構築部232は、駐車場情報222を基に、対となる二つの駐車場(例えば、駐車場ID「P00001」,「P00002」を抽出する。続いて、グラフ構築部232は、抽出した対となる二つの駐車場を、ノードN3、ノードN4とする(図11の(a)参照)。例えば、グラフ構築部232は、駐車場ID「P00001」である駐車場「A駐車場」をノードN3とし、駐車場ID「P00002」である「B駐車場」をノードN4とする。
そして、グラフ構築部232は、ノードN3に対応する駐車場と、ノードN4に対応する駐車場との間の過去の時間別の混雑度の類似度M3,4を算出する(図11の(b)参照)。
具体的には、グラフ構築部232は、このノードN3に対応する駐車場と、ノードN4に対応する駐車場との間の、混雑情報の時系列データ(例えば、図9参照)のレーベンシュタイン距離Lを用いて、類似度Mを「1/(L+1)」と定義する。なお、レーベンシュタイン距離Lは、二つの文字列がどの程度異なっているかを示す距離である。例えば、図9の混雑情報時系列情報の例では、類似度M3,4は、駐車場ID「P00001」の混雑情報シーケンス欄の文字列と、駐車場ID「P00002」の混雑情報シーケンス欄の文字列とが、どの程度重なっているかを示す距離となる。
そして、グラフ構築部232は、ノードN3,N4間の類似度M3,4と閾値ρとを比較する。この閾値ρは、例えば、混雑情報時系列情報の各駐車場間の過去の類似度に基づいて、予め設定されてもよい。また、閾値ρは、通信部21或いは入力部24を介して、グラフ構築部232によるグラフ構築処理ごとに設定されてもよい。
続いて、グラフ構築部232は、ノードN3,N4間の類似度M3,4が閾値ρ以上である場合には(図11の(c)参照)、2つのノードN3,N4間に重み「ρ」のエッジE3を張る(図11の(d)参照)。
そして、グラフ構築部232は、ノードN3,N4に対して、ラベルの付与を行う。グラフ構築部232は、例えば、ノードN3である駐車場ID「P00001」の駐車場については、収集混雑情報221に混雑度「空車」が示されているため、ノードN3には、「空車」ラベルを付与する。また、ノードN4である駐車場ID「P00002」の駐車場については、収集混雑情報221では空白であったため、ノードN4のラベルは未定のラベルとする。この結果、グラフ構築部232は、グラフGb(N3−E3−N4)を構築することができる。
続いて、グラフ構築部232は、このグラフGb(N3−E3−N4)を、グラフ情報223に記録する。このように、グラフ構築部232は、対となる駐車場を二つのノードとして順次抽出し、駐車場間の過去の時間別の混雑度の類似度と所定の閾値(ρ)との比較結果を基に、エッジの生成の可否を判断していく。
[混雑情報推定部の処理]
次に、図2に示す混雑情報推定部233の処理について説明する。図12は、図2に示す混雑情報推定部233の推定処理の一例を説明する図である。混雑情報推定部233は、グラフ構築部232が構築したグラフ上でラベル伝播処理を行うことによって、混雑度(ラベル)が不明である駐車場(ノード)の混雑度(ラベル)を推定する。混雑情報推定部233は、ラベルが既知のノード(教師データ)から、他の未定のラベルのノードのラベルを推定する、半教師つき学習を行う。この混雑情報推定部233は、グラフ構造と教師データから、行列計算により、他のノードのラベルを求める手法を用いて、ラベルが不明であるノードのラベルを推定する。
例えば、グラフG1(図12の(a)参照)が与えられた場合を例に、混雑情報推定部233が行うラベル伝播処理について説明する。グラフG1は、ノードN11〜N18によって構成されている。そして、ノードN11には「満車」ラベルが付与され、ノードN17には「混雑」ラベルが付与され、ノードN18には「空車」ラベルが付与されている。また、これ以外のノードN12〜N16のラベルは未定である。
混雑情報推定部233は、このように、駐車場(ノード)同士がその関連性によって繋がったグラフG1において、「満車」,「混雑」,「空車」ラベルが付与されたノードN11、N17,N18があるとき、これらのノードN11、N17,N18との繋がりの強さに応じて、その他のノードN12〜N16を、「満車」,「混雑」,「空車」ラベルのいずれかに分類する。具体的には、混雑情報推定部233は、各ノードに対し、ラベルが付与される度合(ラベルのスコア)を、例えば(1)式を用い、全てのラベルについて算出する(詳細は、例えば、非特許文献1参照)。
Figure 2018025903
そして、混雑情報推定部233は、ラベル付与対象のノードについて、(1)式を用いて全てのラベルについてスコアを算出し、最もスコアが高いラベルを、このノードのラベルとして付与する。図13は、既知データとして与えられたグラフG1(図12の(a)参照)の各ノードN11〜N18を列、各ラベルを行とする行列であるinitial label matrix Yの転置行列Y((1)式参照)を示す表である。図14は、図13に示す各Yを(1)式に入力し、得られた各ノードN11〜N18を列、各ラベルを行とする行列であるscore matrix Fの転置行列F(スコア)を示す表である。
例えば、ノードN12については、混雑情報推定部233は、(1)式を用いて、「満車」ラベルのスコア、「混雑」ラベルのスコア及び「空車」ラベルのスコアをそれぞれ計算する。この結果、図14の表に示すように、ノードN12については、「満車」ラベルのスコアとして「0.9」が得られ、「空車」ラベルのスコアとして「0」が得られ、「混雑」ラベルのスコアとして「0.1」が得られた。このように、ノードN12については、「満車」ラベルのスコアが、他の「混雑」ラベル及び「空車」ラベルと比して最も高い結果が得られた(図12の(b)の枠C1参照)。このため、混雑情報推定部233は、ノードN12については、最もスコアの高い「満車」ラベルをそのノードN12のラベルとして付与する(図12の(b)の矢印Y12参照、図14の(1)参照)。
また、ノードN15については、混雑情報推定部233が、「満車」,「混雑」,「空車」ラベルのスコアを(1)式を用いてそれぞれ計算した結果、図14の表に示すように、「満車」ラベルのスコアとして「0.1」が得られ、「空車」ラベルのスコアとして「0」が得られ、「混雑」ラベルのスコアとして「0.9」が得られた。すなわち、ノードN15については、「混雑」ラベルのスコアが最も高かった(図12の(b)の枠C2参照)。このため、混雑情報推定部233は、ノードN15については、「混雑」ラベルを付与する(図12の(b)の矢印Y15、図14の(2)参照)。
そして、ノードN16については、混雑情報推定部233が、「満車」,「混雑」,「空車」ラベルのスコアを(1)式を用いてそれぞれ計算した結果、図14の表に示すように、「満車」ラベルのスコアとして「0.1」が得られ、「空車」ラベルのスコアとして「0.9」が得られ、「混雑」ラベルのスコアとして「0」が得られた。すなわち、ノードN16については、「空車」ラベルのスコアが最も高かった(図12の(b)の枠C3参照)。このため、混雑情報推定部233は、ノードN16については、「混雑」ラベルを付与する(図12の(b)の矢印Y17参照、図14の(3)参照)。
混雑情報推定部233は、他のノードN13,N14についても、同様に、「満車」,「混雑」,「空車」ラベルのスコアを(1)式を用いてそれぞれ計算し、「満車」ラベルを付与する(図12の(c)参照)。このように、混雑情報推定部233は、ラベル付与対象のノードについて、(1)式を用いて、全てのラベルについてスコアを算出し、最もスコアが高いラベルを、ノードのラベルとして付与することによって、混雑度(ラベル)が不明である駐車場(ノード)の混雑度(ラベル)を推定して推定情報224を取得する。
続いて、図15は、図2に示す混雑情報推定部233が行う全混雑情報225の生成処理を説明する図である。図15の(a)の左方には、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221の一例としてテーブルT1を示す。図15の(a)の右方には、混雑情報推定部233が推定した推定情報224の一例としてテーブルT4を示す。図15の(b)には、全混雑情報225の一例としてテーブルT5を示す。
混雑情報推定部233は、推定情報224のうち、教師データではない駐車場のデータを取り出す。具体的には、混雑情報推定部233は、テーブルT1(図15の(a)参照)では示されていない、駐車場ID「P00002」,「P00004」のデータをテーブルT4のR2行目及びR4行目から取り出す。
そして、混雑情報推定部233は、取り出したテーブルT4のR2行目及びR4行目の駐車場ID「P00002」,「P00004」のデータ「空車」,「満車」を、テーブルT1に結合し、駐車場ID「P00002」,「P00004」の情報が補完されたテーブルT5(図15の(b)参照)を生成する。すなわち、混雑情報収集部231は、ユーザ端末30への混雑情報の提供対象である全駐車場について駐車場IDと混雑度とをそれぞれ対応付けた全混雑情報225を生成する。
[混雑情報推定サーバの処理]
次に、図2に示す混雑情報推定サーバ20の混雑情報推定処理の処理手順について説明する。図16は、図2に示す混雑情報推定サーバ20の混雑情報推定処理の処理手順を示すフローチャートである。
図16に示すように、まず、混雑情報収集部231は、駐車場情報提供サーバ10から混雑情報の提供を受けることによって、複数の駐車場の混雑度を駐車場ごとに示す混雑情報を収集する混雑情報収集処理を行う(ステップS1)。続いて、混雑情報収集部231が収集した混雑情報などを基に、駐車場、駐車場間の関係性及び駐車場の混雑度をしめすグラフを構築するグラフ構築処理を行う(ステップS2)。
そして、混雑情報推定部233は、グラフ構築部232によって構築されたグラフ上でラベル伝播処理を行うことによって、混雑情報収集部231が収集した収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する混雑情報推定処理を行って(ステップS3)、全駐車場について駐車場IDと混雑度とをそれぞれ対応付けた全混雑情報225を生成する。
続いて、混雑情報検索部234は、ユーザ端末30から、通信部21を介して、混雑情報を要求する駐車場のリストを受信した場合、全混雑情報225から、駐車場リストに示された駐車場の混雑度を抽出し、要求元のユーザ端末30に、抽出した駐車場リストに示された駐車場の混雑度を示す混雑情報を送信する混雑情報検索処理を行う(ステップS4)。
[グラフ構築処理の処理手順]
図17は、図16に示すグラフ構築処理(ステップS2)の処理手順を示すフローチャートである。
まず、グラフ構築部232は、記憶部22の駐車場情報222を参照し(ステップS11)、各駐車場の緯度及び経度の情報の抽出を行う(ステップS12)。続いて、グラフ構築部232は、駐車場情報222を基に、対となる二つの駐車場を抽出する(ステップS13)。そして、グラフ構築部232は、抽出した対となる二つの駐車場間の距離Dを、これらの駐車場の各緯度及び各経度を用いて算出する(ステップS14)。
グラフ構築部232は、算出した距離Dと所定の閾値d(m)とを比較し、D≦dである否かを判断する(ステップS15)。グラフ構築部232は、D≦dであると判断した場合(ステップS15:Yes)、2つの駐車場間に重み「1」のエッジを生成する(ステップS16)。そして、グラフ構築部232は、2つの駐車場に対して混雑度を示すラベルの付与を行った後に、構築したグラフを記憶部22のグラフ情報223に記録する(ステップS17)。
グラフ構築部232は、D≦dでないと判断した場合(ステップS15:No)或いはステップS17の処理後、駐車場情報222を参照し、他の対となる駐車場がある否かを判断する(ステップS18)。グラフ構築部232は、他の対となる駐車場があると判断した場合(ステップS18:Yes)、ステップS13に戻り、次に対となる駐車場に対するグラフ構築処理を実行する。一方、グラフ構築部232は、他の対となる駐車場がないと判断した場合(ステップS18:No)、グラフ構築処理を終了する。
[グラフ構築処理の他の処理手順]
図18は、図16に示すグラフ構築処理(ステップS2)の他の処理手順を示すフローチャートである。図18に示すステップS21は、図17に示すステップS11である。
グラフ構築部232は、混雑情報時系列情報を取得する(ステップS22)。そして、グラフ構築部232は、駐車場情報222を基に、対となる二つの駐車場を抽出する(ステップS23)。続いて、グラフ構築部232は、対となる二つの駐車場における、過去の時間別の混雑度の類似度Mを算出する(ステップS24)。
グラフ構築部232は、算出した類似度Mと所定の閾値ρとを比較し、M≧ρであるか否かを判断する(ステップS25)。グラフ構築部232は、M≧ρであると判断した場合(ステップS25:Yes)、2つの駐車場間に重み「ρ」のエッジを生成する(ステップS26)。そして、グラフ構築部232は、2つの駐車場に対して混雑度を示すラベルの付与を行った後に、構築したグラフを記憶部22のグラフ情報223に記録する(ステップS27)。ステップS28は、図17に示すステップS18である。
[混雑情報推定処理の処理手順]
図19は、図16に示す混雑情報推定処理(ステップS3)の処理手順を示すフローチャートである。
まず、混雑情報推定部233は、記憶部22の収集混雑情報221を参照する(ステップS31)。続いて、混雑情報推定部233は、記憶部22のグラフ情報223を参照する(ステップS32)。そして、混雑情報推定部233は、収集混雑情報221に示された混雑度(ラベル)が既知のノード(駐車場)(教師データ)から、他の未定のラベルのノードのラベルを推定する、半教師つき学習を行うことによって、参照したグラフ上でラベル伝播処理を行う(ステップS33)。これによって、混雑情報推定部233は、混雑度(ラベル)が不明である駐車場(ノード)の混雑度(ラベル)を推定でき、推定情報224を作成する(ステップS34)。
そして、混雑情報推定部233は、推定情報224のうち、教師データではない駐車場のデータを取り出し、取り出したデータを収集混雑情報221に結合する(ステップS35)。これによって、混雑情報推定部233は、ユーザ端末30への混雑情報の提供対象である全駐車場について駐車場IDと混雑度とをそれぞれ対応付けた全混雑情報225を生成し、記憶部22に格納し(ステップS36)、混雑情報推定処理を終了する。
[混雑情報検索処理の処理手順]
図20は、図16に示す混雑情報検索処理(ステップS4)の処理手順を示すフローチャートである。
まず、混雑情報検索部234は、ユーザ端末30から、通信部21を介して、混雑情報を要求する駐車場のリストを受信すると(ステップS41)、全混雑情報225を参照する(ステップS42)。そして、混雑情報検索部234は、全混雑情報225から、駐車場リストに示された駐車場の混雑情報を抽出する(ステップS43)。続いて、混雑情報検索部234は、抽出した駐車場リストに示された駐車場の混雑情報を、要求元のユーザ端末30に送信し(ステップS44)、混雑情報検索処理を終了する。
[実施の形態の効果]
このように、本実施の形態に係る混雑情報推定サーバ20は、駐車場、駐車場間の関係性及び混雑度を用いてグラフを構築し、このグラフ上でラベル伝播処理を行うことによって、駐車場情報提供サーバ10から提供された収集混雑情報221に混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定する。すなわち、本実施の形態では、ラベルが既知のノード(教師データ)から、他の未定のラベルのノードのラベルを推定する、半教師つき学習を行うことによって、混雑度が示されていない駐車場の混雑度を推定するため、新たにGPS等のセンサの増設をせずとも推定が可能である。したがって、本実施の形態によれば、簡易な構成のままで、混雑情報が不明である駐車場の混雑度を推定することが可能である。
[システム構成等]
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
[プログラム]
図21は、プログラムが実行されることにより、混雑情報推定サーバ20が実現されるコンピュータの一例を示す図である。コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010、CPU1020を有する。また、コンピュータ1000は、ハードディスクドライブインタフェース1030、ディスクドライブインタフェース1040、シリアルポートインタフェース1050、ビデオアダプタ1060、ネットワークインタフェース1070を有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、混雑情報推定サーバ20の各処理を規定するプログラムは、コンピュータにより実行可能なコードが記述されたプログラムモジュール1093として実装される。プログラムモジュール1093は、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。例えば、混雑情報推定サーバ20における機能構成と同様の処理を実行するためのプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1090に記憶される。なお、ハードディスクドライブ1090は、SSD(Solid State Drive)により代替されてもよい。
また、上述した実施形態の処理で用いられる設定データは、プログラムデータ1094として、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して実行する。
なお、プログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限らず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ1100等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN、WAN等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されてもよい。そして、プログラムモジュール1093及びプログラムデータ1094は、他のコンピュータから、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 混雑情報提供システム
2 ネットワーク
10 駐車場情報提供サーバ
20 混雑情報推定サーバ
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
24 入力部
25 出力部
30 ユーザ端末
221 収集混雑情報
222 駐車場情報
223 グラフ情報
224 推定情報
225 全混雑情報
231 混雑情報収集部
232 グラフ構築部
233 混雑情報推定部
234 混雑情報検索部

Claims (4)

  1. 混雑情報を提供するサーバから、複数の地点の各混雑度を前記地点ごとに示す混雑情報を収集する混雑情報収集部と、
    前記複数の地点のそれぞれをノードとし、前記ノードと前記ノードとの間の関係性をエッジとし、前記混雑情報収集部が収集した前記混雑情報に前記混雑度が示された前記地点については該地点の混雑度を該地点に対応する前記ノードのラベルとし、前記混雑情報収集部が収集した前記混雑情報に前記混雑度が示されていない前記地点については該地点に対応する前記ノードの前記ラベルを未定のラベルとして、前記ノード、前記エッジ及び前記ラベルを用いてグラフを構築するグラフ構築部と、
    前記グラフ構築部によって構築された前記グラフ上で、前記ラベルを有する前記ノードから、前記未定のラベルである前記ノードへ、前記ラベルを伝播させて前記未定のラベルのノードの前記ラベルを推定するラベル伝播処理を行い、前記混雑情報収集部が収集した前記混雑情報に前記混雑度が示されていない前記地点の混雑度を推定する混雑情報推定部と、
    を有することを特徴とする混雑情報推定装置。
  2. 前記グラフ構築部は、任意の二つのノード間の距離が所定の閾値以上である場合に、前記二つのノード間の前記エッジに重みを付与することを特徴とする請求項1に記載の混雑情報推定装置。
  3. 前記グラフ構築部は、任意の二つのノード間の過去の時間別の混雑度の類似性が所定の閾値以上である場合に、前記二つのノード間のエッジに重みを付与することを特徴とする請求項1に記載の混雑情報推定装置。
  4. 複数の地点の混雑度を推定する混雑情報推定装置が実行する混雑情報推定方法であって、
    混雑情報を提供するサーバから、前記複数の地点の混雑度を前記地点ごとに示す混雑情報を収集する混雑情報収集工程と、
    前記複数の地点のそれぞれをノードとし、前記ノードと前記ノードとの間の関係性をエッジとし、前記混雑情報収集工程において収集された前記混雑情報に前記混雑度が示された前記地点については該地点の混雑度を該地点に対応する前記ノードのラベルとし、混雑情報収集工程において収集された前記混雑情報に前記混雑度が示されていない前記地点については該地点に対応する前記ノードの前記ラベルを未定のラベルとして、前記ノード、前記エッジ及び前記ラベルを用いてグラフを構築するグラフ構築工程と、
    前記グラフ構築工程において構築された前記グラフ上で、前記ラベルを有する前記ノードから、前記未定のラベルである前記ノードへ、前記ラベルを伝播させて前記未定のラベルのノードの前記ラベルを推定するラベル伝播処理を行い、前記混雑情報収集工程において収集された前記混雑情報に前記混雑度が示されていない前記地点の混雑度を推定する混雑状態推定工程と、
    を含んだことを特徴とする混雑情報推定方法。
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